JP2006250924A - ラマン分光用デバイス、及びラマン分光装置 - Google Patents

ラマン分光用デバイス、及びラマン分光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ラマン分光用デバイスにおいて、ラマン散乱強度の面内均一性を高め、高精度のラマン分光測定を安定的に実施することを可能とする。
【解決手段】ラマン分光用デバイス1は、平面視略同一形状の複数の凹部12が略同一ピッチで規則配列したアレイ構造部13を有する微細構造体11を備え、アレイ構造部13側の表面が光散乱面1sである。微細構造体11としては、被陽極酸化金属体10を陽極酸化して一部を金属酸化物層30とし、金属酸化物層30を除去した後に残る、被陽極酸化金属体10の非陽極酸化部分からなるものが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、表面凹凸構造を有するラマン分光用デバイス、及びこれを用いたラマン分光装置に関する。
ラマン分光法は、物質に単波長光を照射して得られる散乱光を分光して、ラマン散乱光のスペクトル(ラマンスペクトル)を得る方法であり、物質の同定等に利用されている。ラマン散乱光は微弱な光であるが、金属体、特に表面に微細な凹凸を有する金属体に物質を接触させた状態で光を照射すると、ラマン散乱光の強度が増強されることが知られている。
従来、光が照射され散乱される光散乱面を有するラマン分光用デバイスとして、(1)金属体の表面を、酸化還元等を利用して電気化学的にランダムに粗面化したものや、(2)金属体の表面に金属微粒子をランダムに固着させたもの等が開示されている(特許文献1)。
また、(3)基板の表面に、金属コーティングされた微粒子が規則的に固着されたラマン分光用デバイス、及び、その製造方法として、基板上に、シリカ等の微粒子を周期的に配列した粒子層を形成し、これを金属及びポリマーを含有する溶液中に入れた後、取り出して乾燥し、さらに、ポリマーを焼却でき、かつ金属が凝集することなく金属を微粒子に固定することができる温度で粒子層を焼成して、金属コーティングされた微粒子を基板に固着させる方法が開示されている(特許文献2)。
特開平6−174723号公報 特開2004−170334号公報
特許文献1に記載の上記従来技術(1)及び(2)では、表面凹凸がランダムであるため、ラマン散乱強度は面内不均一となってしまう。そのため、ラマン散乱光の検出が安定せず、高精度測定を安定的に実施することが難しい。
特許文献2に記載の従来技術(3)では、基板の表面に金属コーティングされた微粒子が規則的に固着されているので、上記問題は解消される。しかしながら、(a)基板上にナノオーダー等の微粒子を周期的に配列した粒子層を形成すること、(b)固定されていない微粒子の配列を維持したまま、粒子層を形成した基板を金属及びポリマーを含有する溶液中に入れてかつ取り出すこと、(c)粒子層の焼成をコントロールし、ポリマーは焼却する一方、金属を凝集させることなく金属を微粒子に固定することは、いずれも困難であり、製造工程が極めて複雑である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ラマン散乱強度の面内均一性が高く、高精度のラマン分光測定を安定的に実施でき、製造も容易なラマン分光用デバイス、これを用いたラマン分光装置を提供することを目的とするものである。
本発明のラマン分光用デバイスは、散乱光を分光してラマン散乱光を検出するラマン分光法に用いられ、光が照射され散乱される光散乱面を有するラマン分光用デバイスにおいて、平面視略同一形状の複数の凹部が略同一ピッチで規則配列したアレイ構造部を有する微細構造体を備え、前記アレイ構造部側の表面が前記光散乱面であることを特徴とするものである。
本明細書において、ピッチが「略同一」であることは、凹部のピッチが平均ピッチPave±10%の範囲内にあることと定義する。
本発明のラマン分光用デバイスは、前記微細構造体の前記アレイ構造部側に、前記アレイ構造部の構成材料よりもラマン散乱強度の大きいラマン散乱増強物質が固着されたものであることが好ましい。
本発明の好適な態様として、散乱光を分光してラマン散乱光を検出するラマン分光法に用いられ、光が照射され散乱される光散乱面を有するラマン分光用デバイスにおいて、被陽極酸化金属体を陽極酸化して一部を金属酸化物層とし、該金属酸化物層を除去した後に残る、前記被陽極酸化金属体の非陽極酸化部分である微細構造体を備えたものが挙げられる。
この態様において、例えば、前記被陽極酸化金属体がアルミニウムを主成分とする金属体である場合、前記微細構造体は、平面視略正六角形状の複数の凹部が隣接して配列したアレイ構造部を有するものとなる。
本明細書において、被陽極酸化金属体の「主成分」は、含量90%以上の成分と定義する。
本発明の他の好適な態様として、散乱光を分光してラマン散乱光を検出するラマン分光法に用いられ、光が照射され散乱される光散乱面を有するラマン分光用デバイスにおいて、被陽極酸化金属体を陽極酸化して一部を金属酸化物層とし、該金属酸化物層を一部除去した後に残る、前記被陽極酸化金属体の非陽極酸化部分と前記金属酸化物層の残部とからなる微細構造体を備えたものが挙げられる。
本発明のラマン分光装置は、上記の本発明のラマン分光用デバイスと、該ラマン分光用デバイスの前記光散乱面に特定波長の光を照射する光照射手段と、前記光散乱面で発生する散乱光を分光し、ラマン散乱光のスペクトルを得る分光手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明のラマン分光用デバイスは、平面視略同一形状の複数の凹部が略同一ピッチで規則配列したアレイ構造部を有する微細構造体を備え、アレイ構造部側の面を光散乱面とする構成であるので、光散乱面の表面凹凸の均一性が高く、ラマン散乱強度の面内均一性が高く、高精度のラマン分光測定を安定的に実施することができる。
また、凹部を規則的に形成して、規則的な表面凹凸を設ける構成としているので、金属コーティングされた微粒子を固着させて規則的な表面凹凸を形成する従来技術(「背景技術」の項で挙げた特許文献2)と異なり、製造もはるかに容易である。
特に、規則配列性を有する金属酸化物層を形成できるという陽極酸化の特徴を利用し、金属酸化物層の少なくとも一部を除去し、残る部分を微細構造体として用いることで、規則的な表面凹凸を有する微細構造体を備えた本発明のラマン分光用デバイスを容易に製造でき、好ましい。
「第1実施形態のラマン分光用デバイス」
図面を参照し、本発明に係る第1実施形態のラマン分光用デバイスの構造について説明する。図1(a)は平面図、図1(b)はA−A’断面図である。図2は製造方法を示す工程図であり、図2(a)、(b)は斜視図、図2(c)、(d)は図1(b)に対応する断面図である。
本実施形態のラマン分光用デバイス1は、散乱光を分光してラマン散乱光を検出するラマン分光法に用いられ、光が照射され散乱される光散乱面を有するものである。
図1に示す如く、ラマン分光用デバイス1は、平面視略同一形状の多数のディンプル状凹部12が略同一ピッチPで規則配列したアレイ構造部13を有する微細構造体11を主とし、アレイ構造部13の表面に、その表面凹凸形状に沿って、アレイ構造部13の構成材料よりもラマン散乱強度の大きいラマン散乱増強物質20が固着されたものである。
ラマン分光用デバイス1のアレイ構造部13側の表面が光散乱面1sとなっている。アレイ構造部13をなす個々のディンプル状凹部12は平面視略正六角形状であり、1個のディンプル状凹部12に対して、6個のディンプル状凹部12が隣接して配列している。
微細構造体11は、図2に示す如く、アルミニウム(Al)を主成分とし、微少不純物を含んでいてもよい被陽極酸化金属体10を陽極酸化して、被陽極酸化金属体10の一部をアルミナ(Al)層(金属酸化物層)30とし、アルミナ層30を除去した後に残る、被陽極酸化金属体10の非陽極酸化部分である。通常、被陽極酸化金属体10の非陽極酸化部分に対して、生成されるアルミナ層30は薄いが、図面では、視認しやすくするため、アルミナ層30を大きく図示してある。
被陽極酸化金属体10の形状は制限されず、板状等が挙げられる。また、支持体の上に被陽極酸化金属体10が層状に成膜されたものなど、支持体付きの形態で用いることも差し支えない。
陽極酸化は、例えば、被陽極酸化金属体10を陽極とし、カーボンやアルミニウム等を陰極(対向電極)として、これらを陽極酸化用電解液に浸漬させ、陽極と陰極の間に電圧を印加することで実施できる。電解液としては制限されず、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸、アミドスルホン酸等の酸を、1種又は2種以上含む酸性電解液が好ましく用いられる。
被陽極酸化金属体10を陽極酸化すると、図2(b)に示す如く、表面10s(図示上面)から該面に対して略垂直方向に酸化反応が進行し、アルミナ層30が生成される。
陽極酸化により生成されるアルミナ層30は、平面視略正六角形状の微細柱状体31が隣接して配列した構造を有するものとなる。各微細柱状体31の略中心部には、表面10sから深さ方向に微細孔32が開孔される。また、各微細柱状体31の底面は、図示する如く、丸みを帯びた形状となり、被陽極酸化金属体10の非陽極酸化部分のアルミナ層30側の面には、上記ディンプル状凹部12が生成される。陽極酸化により生成されるアルミナ層の構造は、益田秀樹、「陽極酸化法によるメソポーラスアルミナの調製と機能材料としての応用」、材料技術Vol.15,No.10、1997年、p.34等に記載されている。
微細構造体11では、アルミナ層30をなす微細柱状体31のピッチがそのまま、ディンプル状凹部12のピッチPとなり、微細柱状体31の丸みを帯びた底部部分の厚みが、ディンプル状凹部12の深さとなる。例えば、ディンプル状凹部12のピッチPは10〜500nm程度、深さは5〜250nmである。
通常の陽極酸化では、微細孔32を有するアルミナ層30(メソポーラスアルミナ)を形成することが目的であるので、ある程度酸化反応を進行させて、用途に応じた厚みのアルミナ層30を形成する必要がある。これに対して、本実施形態では、被陽極酸化金属体10の非陽極酸化部分にディンプル状凹部12を形成するために陽極酸化を実施し、陽極酸化により生成されるアルミナ層30は除去するので、ディンプル状凹部12が安定的に生成しさえすれば、最小限のアルミナ層30を形成すれば足る。
したがって、陽極酸化条件は、非陽極酸化部分が残り、かつ非陽極酸化部分の表面にディンプル状凹部12が安定的に生成される範囲内で、適宜設計すればよい。電解液としてシュウ酸を用いる場合、好適な条件例としては、電解液濃度0.5M、液温15℃、印加電圧40Vが挙げられる。電解時間を変えることで、任意の層厚のアルミナ層30を生成できる。陽極酸化前の被陽極酸化金属体10の厚みを、生成されるアルミナ層30よりも厚く設定しておけば、非陽極酸化部分が残り、微細構造体11が得られる。
被陽極酸化金属体10の非陽極酸化部分を残して、アルミナ層30を選択的に除去する方法としては特に制限されず、例えば、アルミナを選択的に溶解するエッチング液(例えば、クロム酸溶液)を用いたウエットエッチングや、陽極酸化終了後に、被陽極酸化金属体10と対向電極とに逆方向に電圧を印加する方法等が挙げられる。
ラマン散乱増強物質20としては、局在プラズモン共鳴現象によるラマン散乱増強効果が得られるものが好ましく用いられる。局在プラズモン共鳴現象は、凸部の自由電子が光の電場に共鳴して振動することで凸部周辺に強い電場が生じる現象であり、発生する光の電場によってラマン散乱が増強されるとされている。局在プラズモン共鳴現象は自由電子を有する金属であれば任意の金属で起こり得るが、その中でもラマン散乱増強効果が比較的大きいものが好ましい。また、ラマン散乱増強効果を有することはもちろん、化学的安定性(試料に対する安定性)が高く、ラマン散乱信号に対する影響が小さいものが好ましく用いられる。ラマン散乱増強物質20としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)等が好ましく、ラマン散乱増強効果が大きいことから、金(Au)、銀(Ag)等が特に好ましい。
ラマン散乱増強物質20の固着方法としては制限されず、例えば、アレイ構造部13の表面に、ラマン散乱増強物質20及び必要に応じて樹脂等のバインダを含む溶液を塗布し乾燥する方法、アレイ構造部13の表面にラマン散乱増強物質20を蒸着する方法等が挙げられる。
ラマン散乱増強物質20の固着形態は制限されず、粒子状のラマン散乱増強物質20が多数固着されたものや、ラマン散乱増強物質20がバインダと共に層状に固着されたもの等が挙げられる。
本実施形態のラマン分光用デバイス1は、平面視略六角形状の多数のディンプル状凹部12が略同一ピッチPで規則配列したアレイ構造部13を有する微細構造体11を主とし、アレイ構造部13の表面に、その表面凹凸形状に沿ってラマン散乱増強物質20を固着する構成としている。したがって、光散乱面1sは、アレイ構造部13と同様の凹凸形状パターンを有している。
ラマン分光用デバイス1ではこのように、光散乱面1sにナノオーダーの凹凸パターンが形成されているので、光散乱面が平坦なものに比して、高いラマン散乱増強効果(例えば、10倍以上の増強効果)が得られる。これは、表面凹凸による表面積の増大や局在プラズモン共鳴現象によると考えられる。局在プラズモン共鳴現象は、上記した如く、凸部の自由電子が光の電場に共鳴して振動することで凸部周辺に強い電場が生じる現象である。
アレイ構造部13にはラマン散乱増強物質20が固着されているので、局在プラズモン共鳴現象がより効果的に起こり、ラマン散乱増強効果がより高いレベルで得られる。ただし、微細構造体11がAlを主成分とするものであり、Alによっても局在プラズモン共鳴現象は起こるので、微細構造体11の表面凹凸構造とAlによるラマン散乱増強効果によって、ラマン散乱増強物質20を固着させなくても、良好なラマン散乱増強効果は得られる。また、微細構造体11よりラマン散乱強度の大きいラマン散乱増強物質20の代わりに、微細構造体11と同じAlを固着させる構成としてもよい。
本実施形態のラマン分光用デバイス1では、光散乱面1sの凹凸の面内均一性が高いので、ラマン散乱強度の面内均一性が高く、ラマン分光測定を安定的に実施できる。しかも、光散乱面1sの凹凸の面内均一性が高い本実施形態のラマン分光用デバイス1では、表面凹凸がランダムな従来技術に比して、より大きいラマン散乱増強効果が得られる。
局在プラズモン共鳴現象は、微細構造体の表面にある凹部のサイズに依存して起こる。本実施形態では、微細構造体11の表面に形成された多数の凹部12のサイズ均一性が高いため、すべての凹部12内で局在プラズモン共鳴現象が効果的に起こり、表面凹凸がランダムな従来技術に比して、より大きいラマン散乱増強効果が得られると推察される。
本実施形態では、ラマン散乱強度の面内均一性が高く安定な測定が実施できること、及び表面凹凸均一性によって、表面凹凸がランダムな従来技術に比して、より大きいラマン散乱増強効果が得られることの効果が相俟って、データ信頼性が高く、データ再現性が良好な高精度のラマン分光測定が実施できる。
さらに、本実施形態では、規則配列性を有するアルミナ層を形成できるという陽極酸化の特徴を利用し、陽極酸化により生成されるアルミナ層30を除去して、被陽極酸化金属体10の非陽極酸化部分のみを残すことで、ディンプル状凹部12が規則配列された微細構造体11を得る構成としている。陽極酸化では、被陽極酸化金属体10を陽極として、電解液に浸漬させ、電圧を印加するだけで、規則配列性を有するアルミナ層30を形成できるので、ディンプル状凹部12が規則配列された微細構造体11を、簡易なプロセスで低コストに得ることができる。陽極酸化条件を調整することで、ディンプル状凹部12のピッチPや深さの制御も容易である。また、被陽極酸化金属体10の表面全体を一括処理できるので、大面積化にも容易に対応できる。
本実施形態においては、被陽極酸化金属体10の主成分として、Alのみを挙げたが、陽極酸化可能な任意の金属が使用できる。Al以外の陽極酸化可能な金属としては、Ti、Ta、Hf、Zr等が挙げられる。また、被陽極酸化金属体10は、陽極酸化可能な金属を2種以上含むものであってもよい。
用いる被陽極酸化金属の種類によって、形成される凹部の平面パターンは変わるが、平面視略同一形状のディンプル状凹部12が隣接して配列した構造を有するアレイ構造部が形成されることには変わりない。
「第2実施形態のラマン分光用デバイス」
図3に基づいて、本発明に係る第2実施形態のラマン分光用デバイスの構造について説明する。図3は、上記実施形態の図2(c)、(d)に対応する図である。
本実施形態のラマン分光用デバイス2は、第1実施形態と同様、光が照射され散乱される光散乱面2sを有するものである。
ラマン分光用デバイス2は、第1実施形態の図2(a)、(b)で示したように陽極酸化を実施した後、図3に示す如く、アルミナ層30を完全に除去せずに、アルミナ層30を深さ方向に一部除去して残る、被陽極酸化金属体10の非陽極酸化部分11とアルミナ層30の残部30rとからなる微細構造体14を主として構成されている。
第1実施形態で説明したように、陽極酸化により生成されるアルミナ層30は、平面視略正六角形状の微細柱状体31が隣接して配列した構造を有し、各微細柱状体31の略中心部には、表面10sから深さ方向に微細孔32が開孔された層構造を有するので、アルミナ層30の残部30rも同様の構成を有するものとなる。すなわち、微細構造体14は、凹部である平面視略同一形状(略円状)の微細孔32が、略同一ピッチで規則配列したアレイ構造部15を有するものとなる。微細孔32のピッチは、第1実施形態と同様である。以下、微細孔32を凹部32と称す。
本実施形態においても、アレイ構造部15の表面に、その表面凹凸形状に沿って、ラマン散乱増強物質20が固着されている。本実施形態では、アレイ構造部15が非金属のアルミナからなるので、ラマン散乱増強物質20としては、Au、Ag、Cu、Pt、Ni、Ti、Al等が好ましく、Au、Ag等が特に好ましい。
本実施形態のラマン分光用デバイス2では、凹部32が略同一ピッチで規則配列したアレイ構造部15を有する微細構造体14を主とし、アレイ構造部15の表面に、その表面形状に沿ってラマン散乱増強物質20を固着する構成としている。したがって、光散乱面2sは、微細構造体14のアレイ構造部15と同様の凹凸形状パターンを有する。
ラマン分光用デバイス2ではこのように、光散乱面2sにナノオーダーの凹凸パターンが形成されており、アレイ構造部15にラマン散乱増強物質20が固着されているので、第1実施形態と同様、表面凹凸による表面積の増大や、局在プラズモン共鳴現象によって、高いラマン散乱増強効果が得られる。なお、第1実施形態では、アレイ構造部が金属(Al)からなるので、ラマン散乱増強物質を固着しなくても充分なラマン散乱増強効果が得られるのに対し、本実施形態では、アレイ構造部15は非金属のアルミナからなるので、良好なラマン散乱増強効果を得るには、ラマン散乱増強物質20を固着させることが必要となる。
本実施形態のラマン分光用デバイス2では、第1実施形態と同様、光散乱面2sの凹凸の面内均一性が高いので、ラマン散乱強度の面内均一性が高く、ラマン分光測定を安定的に実施できる。しかも、光散乱面2sの凹凸の面内均一性が高い本実施形態のラマン分光用デバイス2では、局在プラズモン共鳴現象が効果的に起こると推察され、第1実施形態と同様、表面凹凸がランダムな従来技術に比して、より大きいラマン散乱増強効果が得られる。したがって、第1実施形態と同様、データ信頼性が高く、データ再現性が良好な高精度のラマン分光測定が実施できる。
さらに、本実施形態においても、規則配列性を有するアルミナ層を形成できるという陽極酸化の特徴を利用し、陽極酸化により生成されるアルミナ層30を深さ方向に一部除去して、残る部分を微細構造体14としている。したがって、第1実施形態と同様、凹部32が規則配列された微細構造体14を、簡易なプロセスで低コストに得ることができる。また、被陽極酸化金属体10の表面全体を一括処理できるので、大面積化にも容易に対応できる。
本実施形態においては、被陽極酸化金属体10の主成分としてAlのみを挙げたが、第1実施形態と同様、陽極酸化可能な任意の金属が使用でき、陽極酸化可能な金属を2種以上含むものであってもよい。
上記第1、第2実施形態では、陽極酸化を利用して凹部を規則配列させる場合について説明したが、平面視略同一形状の複数の凹部が略同一ピッチで規則配列したアレイ構造部を有する微細構造体を備え、アレイ構造部側の表面が光散乱面であるラマン分光用デバイス自体が新規である。なお、微細構造体において、アレイ構造部は、少なくともラマン分光測定を実施する際に、光照射を受ける範囲に形成されていればよい。
陽極酸化を利用する以外に、複数の凹部が規則配列したアレイ構造部を有する微細構造体を得る方法としては、樹脂等の基体の表面にナノインプリント技術により規則配列した複数の凹部を形成する、金属等の基体の表面に、集束イオンビーム(FIB)、電子ビーム(EB)等の電子描画技術により規則配列した複数の凹部を描画する等の微細加工技術が挙げられる。
いかなる方法を採用するにせよ、本発明では凹部を規則的に形成して、規則的な表面凹凸を設ける構成としているので、金属コーティングされた微粒子を固着させて規則的な表面凹凸を形成する従来技術(「背景技術」の項で挙げた特許文献2)と異なり、製造ははるかに容易である。特に、表面全面を一括処理でき、大面積化に対応でき、高価な装置を必要としないことから、陽極酸化を利用した上記第1、第2実施形態は好ましい。
上記第1、第2実施形態では、微細構造体11、14のアレイ構造部13、15の表面全体にラマン散乱増強物質20を固着する場合について説明したが、ラマン散乱増強物質20の塗布等を制御すれば、凹部12、32ごとにラマン散乱増強物質20が孤立するよう、ラマン散乱増強物質20を固着させることができる。この場合には、より大きな局在プラズモン共鳴が起こり、より大きなラマン増強効果が得られ、好ましい。かかる構成では、物質(試料)のみから測定されるラマン散乱に対して、1011〜1014倍のラマン増強効果が期待できる(「現代化学」、2003年9月、p.20等参照)。
「ラマン分光装置」
次に、図4に基づいて、上記第1実施形態のラマン分光用デバイス1を用いる場合を例として、本発明に係る実施形態のラマン分光装置について説明する。図4は、第1実施形態の図1(b)に対応する断面図である。上記第2実施形態のラマン分光用デバイス2を用いる場合も、装置構成は同様である。
本実施形態のラマン分光装置3は、ラマン分光用デバイス1が内部に設置される容器40と、特定波長の光を照射する光照射手段50と、散乱光を分光する分光手段60とから概略構成されている。
容器40は箱状であり、底面に、光散乱面1sに試料(図示略)を載せたラマン分光用デバイス1が設置される。容器40の上面には、ラマン分光用デバイス1の光散乱面1sと対向する位置に透明窓41が嵌め込まれている。
光照射手段50は、レーザ等の光源と光源から出射される光を導光する導光系とからなる。光照射手段50は、容器40の外部に配置され、容器40の透明窓41を介してラマン分光用デバイス1の光散乱面1sに特定波長の光を照射するよう、構成されている。
分光手段60は分光検出器等からなり、ラマン分光用デバイス1の光散乱面1sで発生する散乱光を分光し、ラマン散乱光のスペクトル(ラマンスペクトル)を得るものである。分光手段60は容器40の外部に設置され、ラマン分光用デバイス1の光散乱面1sで発生する散乱光が容器40の透明窓41を介して分光手段60に入射するよう、構成されている。
以上の構成の本実施形態のラマン分光装置3では、光照射手段50から照射された特定波長の光が、試料に面したラマン分光用デバイス1の光散乱面1sで散乱され、発生する散乱光が分光手段60に入射し、分光手段60により散乱光が分光されて、ラマンスペクトルが生成される。測定する試料の種類によってラマンスペクトルが変わるので、物質の同定等が実施できる。
例えば、ラマン分光用デバイス1の光散乱面1sに既知の抗体を固定して測定を行えば、試料に抗原が含まれると、両者の結合が生じて、得られるラマンスペクトルが変化するので、抗原の同定が実施できる。光散乱面1sに既知の抗原を固定すれば、抗体の同定も同様に実施できる。
本実施形態のラマン分光装置3は、ラマン分光用デバイス1を用いて構成されたものであるので、データ信頼性が高く、データ再現性が良好な高精度のラマン分光測定を実施できる。ラマン分光装置3では、ラマン分光用デバイス1の表面凹凸の面内均一性が高いので、同一試料に対して、光照射箇所を変えて測定を実施しても、再現性のよいデータが得られる。したがって、同一試料に対して、光照射箇所を変えて複数のデータを取り、データの信頼性を上げることも可能である。
本発明に係る実施例及び比較例について説明する。
(実施例1,2)
下記手順にて、上記第1実施形態のラマン分光用デバイス1を製造した。
被陽極酸化金属体10として、アルミニウム板(Al純度99.99%、10mm厚)を用意し、このアルミニウム板を陽極とし、アルミニウムを陰極として、アルミニウム板の一部がアルミナ層30となる条件で、陽極酸化を実施した。液温は15℃とした。その他の反応条件は以下の通りとした。
実施例1:電解液0.3M硫酸、印加電圧25V、反応時間8時間、
実施例2:電解液0.5Mシュウ酸、印加電圧40V、反応時間5時間。
いずれの例についても、反応終了後にクロム酸溶液を用いたウエットエッチングを実施してアルミナ層30を除去し、非陽極酸化部分からなる微細構造体11を得た。
得られた微細構造体11の表面をSEM観察したところ、平面視略正六角形状のディンプル状凹部12が規則配列した表面構造であった。ディンプル状凹部12のピッチPは、以下の通りであった。
実施例1:ピッチP=63nm、実施例2:ピッチP=100nm。
ディンプル状凹部12の深さは測定していないが、実施例1は概ね5〜15nmの深さ、実施例2は概ね5〜20nmの深さと推定される。
いずれの例についても、得られた微細構造体11の表面にラマン散乱増強物質20として金を蒸着して、本発明のラマン分光用デバイス1を得た。ディンプル状凹部12の中心の金厚みが10nmとなり、微細構造体11の表面全体が金で覆われる条件で、蒸着を行った(図1(b)参照)。
(比較例1,2)
ガラス基板上に金を蒸着して、表面増強ラマン効果があるとされている島状蒸着膜を成膜した。金蒸着は実施例1,2の金蒸着と同条件で実施し、蒸着膜の厚みを10nmとした。その後、下記条件でアニールを行い、比較用のラマン分光用デバイスを得た。
比較例1:500℃5分間のアニールを1回実施、
比較例2:500℃5分間のアニールを2回実施(2回目のアニールは、1回目のアニールを終了し常温まで降温した後に実施)。
(評価)
各例で得られたラマン分光用デバイスの表面に同じ試料液を付着させて、上記実施形態のラマン分光装置3と同様の装置構成である堀場社製「HR800」を用いてラマンスペクトルの測定を行った。発振波長532nmのレーザを光源とし、いずれの例もレーザパワーを同一として測定を行った。分光手段60としては、150L/mmの分光検出器を用いた。試料液としては、数mMまで希釈したR6G溶液を用いた。R6Gは1360cm−1付近にラマンスペクトルピークが現れることが知られている。
各例において得られたラマンスペクトルを図5に示す(測定波長は785nm)。図中、縦軸の強度は一目盛りが500(a.u.)である。実施例1,2のラマン分光デバイスは、比較例1,2より1360cm−1の信号が強く増強されており、本発明の有効性が示された。
本発明の技術は、物質に単波長光を照射して得られる散乱光を分光してラマンスペクトルを得、物質の同定等を行うラマン分光装置に適用できる。
本発明に係る第1実施形態のラマン分光用デバイスの構造を示す図 図1のラマン分光用デバイスの製造方法を示す図 本発明に係る第2実施形態のラマン分光用デバイスの構造と製造方法を示す図 本発明に係る実施形態のラマン分光装置の構造を示す図 実施例1,2及び比較例1,2のラマンスペクトル
符号の説明
1、2 ラマン分光用デバイス
1s、2s 光散乱面
10 被陽極酸化金属体
11、14 微細構造体
12、32 凹部
13、15 アレイ構造部
30 金属酸化物層
30r 金属酸化物層の残部
20 ラマン散乱増強物質
3 ラマン分光装置
50 光照射手段
60 分光手段

Claims (6)

  1. 散乱光を分光してラマン散乱光を検出するラマン分光法に用いられ、光が照射され散乱される光散乱面を有するラマン分光用デバイスにおいて、
    平面視略同一形状の複数の凹部が略同一ピッチで規則配列したアレイ構造部を有する微細構造体を備え、前記アレイ構造部側の表面が前記光散乱面であることを特徴とするラマン分光用デバイス。
  2. 前記微細構造体の前記アレイ構造部側に、前記アレイ構造部の構成材料よりもラマン散乱強度の大きいラマン散乱増強物質が固着されたものであることを特徴とする請求項1に記載のラマン分光用デバイス。
  3. 散乱光を分光してラマン散乱光を検出するラマン分光法に用いられ、光が照射され散乱される光散乱面を有するラマン分光用デバイスにおいて、
    被陽極酸化金属体を陽極酸化して一部を金属酸化物層とし、該金属酸化物層を除去した後に残る、前記被陽極酸化金属体の非陽極酸化部分である微細構造体を備えたことを特徴とするラマン分光用デバイス。
  4. 前記被陽極酸化金属体がアルミニウムを主成分とする金属体であり、
    前記微細構造体は、平面視略正六角形状の複数の凹部が隣接して配列したアレイ構造部を有することを特徴とする請求項3に記載のラマン分光用デバイス。
  5. 散乱光を分光してラマン散乱光を検出するラマン分光法に用いられ、光が照射され散乱される光散乱面を有するラマン分光用デバイスにおいて、
    被陽極酸化金属体を陽極酸化して一部を金属酸化物層とし、該金属酸化物層を一部除去した後に残る、前記被陽極酸化金属体の非陽極酸化部分と前記金属酸化物層の残部とからなる微細構造体を備えたことを特徴とするラマン分光用デバイス。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のラマン分光用デバイスと、
    該ラマン分光用デバイスの前記光散乱面に特定波長の光を照射する光照射手段と、
    前記光散乱面で発生する散乱光を分光し、ラマン散乱光のスペクトルを得る分光手段とを備えたことを特徴とするラマン分光装置。
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