JP2006249396A - 記録用インク、並びに、インクカートリッジ、インク記録物、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

記録用インク、並びに、インクカートリッジ、インク記録物、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 普通紙に高速で印字した際にも、フェザリングやカラーブリードが少なく良好な色調の高品位画像が得られ、耐水性、耐光性等の画像堅牢性に優れ、保存安定性及び吐出安定性に優れた記録用インク等の提供。
【解決手段】 少なくとも着色剤、湿潤剤、水、及びポリエーテル変性シリコーン化合物又はシリコーンエマルジョンを含む記録用インクであって、前記記録用インクにおける25℃での粘度が5mPa・sec以上であり、かつ該記録用インクにおける25℃でのpHが8.0〜9.5であると共に、該記録用インクを保存前の25℃での表面張力γ1(mN/m)と、70℃にて1週間保存した後の記録用インクの25℃での表面張力γ2(mN/m)とが、次式、表面張力増加率=〔(γ2−γ1)/γ1〕×100≦15%を満たすことを特徴とする記録用インクである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、普通紙に高速で印字した際にも、フェザリングやカラーブリードが少なく良好な色調の高品位画像が得られ、耐水性及び耐光性等の画像堅牢性に優れ、保存安定性及び吐出安定性に優れた記録用インク、並びに、該記録用インクを用いたインクカートリッジ、インク記録物、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像形成装置として、インクジェット記録装置が知られている。このインクジェット記録装置は、記録ヘッドから紙等の記録媒体にインクを吐出して記録を行うものであり、高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコストが安く、騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるという利点を有している。
このようなインクジェット記録用インクとしては、一般的に、水と、着色剤と、目詰まり防止等の目的で添加されるグリセリン等の湿潤剤と、記録紙への浸透性を制御する浸透剤と、その他の添加剤とを含有したものが用いられている。
前記水系インクを用いたインクジェット記録では、液体インクが記録媒体に浸透することで定着するため、吸収特性の向上、着色成分の紙面への定着、着色成分の保護機能を持つインクジェット専用紙が開発されている。しかし、前記インクジェット専用紙は抄紙後の多段の塗布工程が経るためコストが高く、また、加工薬剤を多く使用しているので普通紙に比べてリサイクル性も劣っている。そこで、普通紙上で充分な画質を得ることが望まれ、種々の検討がなされている。
例えば、ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物等のシリコーンエマルジョンを添加すること(特許文献1、特許文献6、及び特許文献7参照)、シリコーン系界面活性剤を添加すること(特許文献2〜5、及び特許文献8参照)、などが提案されている。
しかしながら、前記従来の提案のインクは、いずれも普通紙に高速で印字した場合にも、フェザリングやカラーブリードが少なく、良好な色調の高品位画像が得られるものではなく、また、十分満足できる耐水性、耐光性等の画像堅牢性、保存安定性、及び吐出安定性が得られるものではなかった。
また、顔料インクを使用する場合には、マーカーペン等で画像が擦り取られるのを防止できる、耐擦性の向上が望まれている。また、光沢紙上での光沢性の更なる向上が望まれているのが現状である。
特開2004−238573号公報 特開2000−44858号公報 特開平10−310732号公報 特開平5−169790号公報 特開平2002−138227号公報 特開平11−35867号公報 特開平11−158432号公報 特開2001−106951号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、普通紙に高速で印字した際にも、フェザリングやカラーブリードが少なく良好な色調の高品位画像が得られ、耐水性、耐光性等の画像堅牢性に優れ、保存安定性や吐出安定性に優れ、耐擦性が向上し、光沢紙での優れた光沢性を有する記録用インク、並びに、該記録用インクを用いたインクカートリッジ、インク記録物、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 少なくとも着色剤、湿潤剤、水、及びポリエーテル変性シリコーン化合物を含む記録用インクであって、
前記記録用インクにおける25℃での粘度が5mPa・sec以上であり、かつ該記録用インクにおける25℃でのpHが8.0〜9.5であると共に、該記録用インクを保存前の25℃での表面張力γ1(mN/m)と、70℃にて1週間保存した後の記録用インクの25℃での表面張力γ2(mN/m)とが、次式、表面張力増加率=〔(γ2−γ1)/γ1〕×100≦15%を満たすことを特徴とする記録用インクである。
<2> ポリエーテル変性シリコーン化合物の記録用インクにおける含有量が0.5質量%以上である前記<1>に記載の記録用インクである。
<3> 少なくとも着色剤、湿潤剤、水、及びシリコーンエマルジョンを含む記録用インクであって、
前記記録用インクにおける25℃での粘度が5mPa・sec以上であり、かつ該記録用インクにおける25℃でのpHが8.0〜9.5であることを特徴とする記録用インクである。
<4> シリコーンエマルジョンの記録用インクにおける含有量が0.1〜10質量%である前記<3>に記載の記録用インクである。
<5> 記録用インクを保存前の25℃での表面張力が35mN/m以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の記録用インクである。
<6> 着色剤が、ポリマー微粒子に水不溶乃至水難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョンである前記<1>から<5>のいずれかに記載の記録用インクである。
<7> 着色剤が顔料であり、かつ該顔料の記録用インクにおける含有量が5質量%以上である前記<1>から<6>のいずれかに記載の記録用インクである。
<8> 湿潤剤が、グリセリン、1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン及び3−メチル1,3−ブタンジオールから選択される少なくとも1種である前記<1>から<7>のいずれかに記載の記録用インクである。
<9> 界面活性剤を含有し、該界面活性剤がノニオン性界面活性剤である前記<1>から<8>のいずれかに記載の記録用インクである。
<10> シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクから選択される少なくとも1種である前記<1>から<9>のいずれかに記載の記録用インクである。
<11> 前記<1>から<10>のいずれかに記載の記録用インクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジである。
<12> 前記<1>から<10>のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<13> 刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<12>に記載のインクジェット記録装置である。
<14> インクを適時吐出させてクリーニングする吐出手段と、吐出したインクを受けるインク受けに固着したインクを掻き落とす掻き落とし手段とを有する前記<12>から<13>のいずれかに記載のインクジェット記録装置である。
<15> 前記<1>から<10>のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<16> 刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<15>に記載のインクジェット記録方法である。
<17> 両面印刷が可能である前記<15>から<16>のいずれかインクジェット記録方法である。
<18> 記録媒体上に前記<1>から<10>のいずれかに記載の記録用インクを用いて記録された画像を有してなることを特徴とするインク記録物である。
本発明の記録用インクは、第1形態では、少なくとも着色剤、湿潤剤、水、及びポリエーテル変性シリコーン化合物を含んでなり、
前記記録用インクにおける25℃での粘度が5mPa・sec以上であり、かつ該記録用インクにおける25℃でのpHが8.0〜9.5であると共に、該記録用インクを保存前の25℃での表面張力γ1(mN/m)と、70℃にて1週間保存した後の記録用インクの25℃での表面張力γ2(mN/m)とが、次式、表面張力増加率=〔(γ2−γ1)/γ1〕×100≦15%を満たす。
本発明の記録用インクは、第2形態では、少なくとも着色剤、湿潤剤、水、及びシリコーンエマルジョンを含んでなり、
前記記録用インクにおける25℃での粘度が5mPa・sec以上であり、かつ該記録用インクにおける25℃でのpHが8.0〜9.5である。
前記第1形態及び第2形態に係る記録用インクにおいては、上記構成により、普通紙に高速で印字した際にも、フェザリングやカラーブリードが少なく、良好な色調の高品位画像が得られ、耐水性、耐光性等の画像堅牢性に優れ、保存安定性や吐出安定性に優れ、耐擦性が向上し、光沢紙での優れた光沢性を有する高品質な記録が可能である。
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記記録用インクを容器中に収容してなる。該インクカートリッジは、インクジェット記録方式によるプリンター等に好適に使用される。該インクカートリッジに収容されたインクを用いて記録を行うと、普通紙に対する画像品質、高速記録、及び両面記録性に優れた高画質が得られる。
本発明のインクジェット記録装置は、本発明の前記記録用インクにエネルギーを印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を少なくとも有する。該インクジェット記録装置においては、前記インク飛翔手段が、本発明の前記記録用インクにエネルギーを印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成する。その結果、普通紙に対する画像品質、高速記録、及び両面記録性に優れた高品位な画像形成が可能である。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明の前記記録用インクにエネルギーを印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を少なくとも含む。該インクジェット記録方法においては、前記インク飛翔工程において、本発明の前記記録用インクにエネルギーを印加し、該記録用インクを飛翔させて画像が形成される。その結果、普通紙に対する画像品質、高速記録、及び両面記録性に優れた高品位な画像形成が可能である。
本発明のインクジェット記録物は、記録媒体上に本発明の前記記録用インクを用いて形成された画像を有してなる。該インクジェット記録物においては、普通紙に対する画像品質、高速記録、及び両面記録性に優れた高画質が前記記録媒体に保持される。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、普通紙に高速で印字した際にも、フェザリングやカラーブリードが少なく良好な色調の高品位画像が得られ、耐水性、耐光性等の画像堅牢性に優れ、保存安定性や吐出安定性に優れ、耐擦性が向上し、光沢紙での優れた光沢性を有する記録用インク、並びに、該記録用インクを用いたインクカートリッジ、インク記録物、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供できる。
(記録用インク)
本発明の記録用インクは、第1形態では、少なくとも着色剤、湿潤剤、水、及びポリエーテル変性シリコーン化合物を含んでなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。このようにポリエーテル変性シリコーン化合物を、高顔料濃度で、高粘度のインクに添加することによって、普通紙での画像濃度アップ、光沢度アップ、高乾燥性に効果がある。
本発明の記録用インクは、第2形態では、少なくとも着色剤、湿潤剤、水、及びシリコーンエマルジョンを含んでなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。このようにシリコーンエマルジョンを高粘度、高顔料濃度のインクに添加することによって、画像定着性、普通紙での高色調、乾燥に効果がある。
前記第1及び第2形態に係る記録用インクにおける25℃での粘度が5mPa・sec以上であり、5〜15mPa・secが好ましい。前記粘度が5mPa・sec未満であると、着色剤の記録媒体(紙)表面への留まりが少なくなり、画像濃度低下、裏抜けが増加することがある。
前記記録用インクにおける25℃でのpHは8.0〜9.5であり、8.2〜9.0が好ましく、8.2〜8.8がより好ましい。前記pHが8.0未満であると、顔料の沈殿が生じやすくなることがあり、9.5を超えると、表面張力の保存による増加が生じることがある。
また、ポリエーテル変性シリコーン化合物の場合は、しばしば高温保存で分子内解離により表面張力が増加してしまうことがあるが、インクとしての特性を維持するためには、前記記録用インクを保存前の25℃での表面張力γ1(mN/m)と、70℃にて1週間保存した後の記録用インクの25℃での表面張力γ2(mN/m)とが、次式、表面張力増加率=〔(γ2−γ1)/γ1〕×100≦15%を満たすことが必要であり、〔(γ2−γ1)/γ1〕×100≦10%が好ましい。前記表面張力増加率が15%を超えると、経時でのインクの記録媒体への浸透が遅くなり、乾燥が遅くなり、印字直後のマーカーペン使用による汚れが発生したり、また、両面印字の速度を遅くしなければならなくなることがある。検討した結果、上記条件を満足する表面張力増加率の低いポリエーテル変性シリコーン化合物が見いだされた。
また、前記記録用インクを保存前の25℃での表面張力は35mN/m以下が好ましく、24〜30mN/mがより好ましい。前記表面張力が35mN/mを超えると、インクの記録媒体への浸透が遅くなり、乾燥が遅くなり、印字直後のマーカーペン使用による汚れが発生したり、また、両面印字の速度を遅くしなければならなくなることがある。
なお、保存前のインクの表面張力とは、インク作製直後乃至室温保存で1週間以内のインクの表面張力を意味する。
ここで、前記記録用インクの粘度は、例えば、粘度計(RL−500、東機産業株式会社製)を使用して、25℃で測定することができる。また、前記表面張力は、例えば、全自動表面張力計(CBVP−Z、協和界面科学株式会社製)を使用して、25℃で測定することができる。
−ポリエーテル変性シリコーン化合物−
前記ポリエーテル変性シリコーン化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記構造式で表されるポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物、などが挙げられる。
Figure 2006249396
ただし、前記構造式中、m、n、a、及びbは整数を表す。R及びR’はアルキル基、アルキレン基を表す。
前記ポリエーテル変性シリコーン化合物としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF643(いずれも信越化学工業株式会社製)、などが挙げられる。
前記ポリエーテル変性シリコーン化合物の含有量は、0.5質量%以上が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。前記含有量が0.5質量%未満であると、インクの保存性が低下してしまうことがある。
−シリコーンエマルジョン−
前記シリコーンエマルジョンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルポリシロキサンのエマルジョン、デカメチルシクロペンタンシロキサンのエマルジョン、などが挙げられ、これらの粒径の異なるものを適宜用いることができる。なお、シリコーンエマルジョンと他のエマルジョンとの混合物、シリコーンエマルジョンの含有物を用いることもできる。
前記シリコーンエマルジョンとしては、市販品を用いることができ、例えば、FZ−4174、FZ−4170、FZ−4157、FZ−4185、LE−45、LE−463(いずれも日本ユニカー株式会社製)、などが挙げられる。
前記シリコーンエマルジョンの前記記録インクにおける含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。前記含有量が0.1質量%未満であると、定着性改良効果が得られないことがあり、10質量%を超えると、機械とのマッチング性(ワイピング性)に問題が生じることがある。
前記第2形態に係る記録用インクでは、前記ポリエーテル変性シリコーン化合物を添加してもよいが、該ポリエーテル変性シリコーン化合物を添加せずにシリコーンエマルジョンのみを使用する場合には、低表面張力を得るために各種界面活性剤を添加することが好ましい。
以下、前記第1形態及び第2形態に係る記録用インクの各成分について詳細に説明する。
−着色剤−
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、主として顔料が用いられるが、色調調整の目的で同時に染料を耐候性を劣化させない範囲内で含有しても構わない。
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機顔料、有機顔料のいずれであってもよい。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックなどが好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。なお、前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
前記着色剤の色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、黒色用のもの、カラー用のもの、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
前記カラー用のものとしては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、128、138、150、151、153、183、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、などが挙げられる。
ブラック用の顔料はカーボンブラックであることが好ましい。ブラックインクとしてカーボンブラックは色調に優れるとともに、耐水性、退光性、分散安定性に優れ、且つ安価である。
その他顔料(例えば、カーボン)の表面を樹脂等で処理し、水中に分散可能としたグラフト顔料や、顔料(例えば、カーボン)の表面にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした加工顔料等が使用できる。
また、顔料をマイクロカプセルに包含させ、該顔料を水中に分散可能なのものとしたものであっても良い。
これら顔料のうち、好ましい形態としては、顔料の表面に少なくとも1種の親水基が直接もしくは他の原子団を介して結合するように表面改質されたものである。そのためには、顔料の表面に、ある特定の官能基(スルホン基やカルボキシル基等の官能基)を化学的に結合させるか、あるいは、次亜ハロゲン酸及びその塩の少なくともいずれかを用いて湿式酸化処理するなどの方法が用いられる。これらの中でも、顔料の表面にカルボキシル基が結合され、水中に分散されている形態が特に好ましい。これも顔料が表面改質されカルボキシル基が結合しているために、分散安定性が向上するばかりではなく、高品位な印字品質が得られるとともに、印字後の記録媒体の耐水性がより向上する。
また、この形態のインクは乾燥後の再分散性に優れるため、長期間印字を休止し、インクジェットヘッドのノズル付近のインクの水分が蒸発した場合も目詰まりを起こさず簡単なクリーニング動作で容易に良好な印字が行えるようになる。またこの自己分散型の顔料は、後述する界面活性剤及び浸透剤と組み合わせた時に、特に相乗効果が大きく、より信頼性の高い、高品位な画像を得ることが可能となる。
上記顔料に加えて、ポリマー微粒子に顔料を含有させたポリマーエマルジョンを使用することも好ましい。
ここで、前記顔料を含有させたポリマーエマルジョンとは、ポリマー微粒子中に顔料を封入したもの、及びポリマー微粒子の表面に顔料を吸着させたものの少なくともいずれかである。この場合、全ての顔料が封入及び/又は吸着している必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲で該顔料がエマルジョン中に分散にしていてもよい。
前記ポリマーエマルジョンを形成するポリマーとしては、例えば、ビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリウレタン系ポリマー、特開2000−53897号公報、特開2001−139849号公報に開示されているポリマー等が挙げられる。これらの中でも、ビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマーが特に好ましい。
前記染料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、などが挙げられる。
前記酸性染料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、食用染料として知られているものなどが挙げられ、例えば、C.I.アシッド・イエロー17、23、42、44、79、142;C.I.アシッド・レッド1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289;C.I.アシッド・ブルー9、29、45、92、249;C.I.アシッド・ブラック1、2、7、24、26、94;C.I.フード・イエロー2、3、4;C.I.フード・レッド7、9、14;C.I.フード・ブラック1、2、などが挙げられる。
前記直接性染料としては、例えば、C.I.ダイレクト・イエロー1、12、24、26、33、44、50、120、132、142、144、86;C.I.ダイレクト・レッド1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227;C.I.ダイレクト・オレンジ26、29、62、102;C.I.ダイレクト・ブルー1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202;C.I.ダイレクト・ブラック19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、168、171、などが挙げられる。
前記塩基性染料としては、例えば、C.I.ベーシック・イエロー1、2、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、29、32、36、40、41、45、49、51、53、63、465、67、70、73、77、87、91;C.I.ベーシック・レッド2、12、13、14、15、18、22、23、24、27、29、35、36、38、39、46、49、51、52、54、59、68、69、70、73、78、82、102、104、109、112;C.I.ベーシック・ブルー1、3、5、7、9、21、22、26、35、41、45、47、54、62、65、66、67、69、75、77、78、89、92、93、105、117、120、122、124、129、137、141、147、155;C.I.ベーシック・ブラック2、8、などが挙げられる。
前記反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブ・ブラック3、4、7、11、12、17;C.I.リアクテイブ・イエロー1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67;C.I.リアクティブ・レッド1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97;C.I.リアクティブ・ブルー1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95、などが挙げられる。
これら染料の中でも、酸性染料及び直接性染料が好ましく用いることができる。
前記着色剤の前記記録用インクにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、5質量%以上が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。前記含有量が5質量%未満であると、画像の濃度が薄く、コントラストのない画像となることがあり、15質量%を超えると、前記着色剤の分散安定性を確保することが難しく、ノズル等の目詰まりが生じ易く、信頼性が悪くなることがある。
−湿潤剤−
前記湿潤剤としては、特に制限はなく、目的応じて適宜選択することができ、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオールなどが挙げられる。これらの中でも、特にグリセリンは、水分蒸発に伴い粘度が急激に上昇するが、着色剤の凝集を押さえ、粒径が大きくなるのを防ぐ効果が高いため、該多価アルコールの一つがグリセリンであり、かつグリセリンの含有量が湿潤剤全体の50質量%以下であることが好ましい。
前記グリセリンと併用される湿潤剤としては、1,3−ブタンジオールが特に好ましい。前記1,3−ブタンジオールは、グリセリン同様に平衡水分量が高く、信頼性が高いうえに、インクが紙に着弾した際の画素の広がりを均一にし、更には色材を紙表面にとどめる効果も高い。グリセリンは信頼性向上効果が高いが、多量に添加すると画質が悪くなり、また、水分蒸発後の粘度上昇が大きくなりすぎて、吐出安定性も悪くなる場合があるため、これらの混合比は1:5〜5:1が好ましく、1:1〜4:1がより好ましい。
前記湿潤剤の前記記録用インクにおける含有量は10〜50質量%が好ましく、20〜35質量%がより好ましい。前記含有量が少ないとインクの保存安定性、吐出安定性が悪くなり、ノズルの目詰まりが起こりやすくなる。また湿潤剤量が多すぎると、乾燥性が悪くなり、文字の滲みや色境界の滲みが発生し、画像品質が低下することになる。
−界面活性剤−
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アニオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤が好適に用いられる。色材の種類や湿潤剤、水溶性有機溶剤の組合せによって、分散安定性を損なわない界面活性剤を選択する。
前記アニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、琥珀酸エステルスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられる。
このような界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、日光ケミカルズ(株)、日本エマルジョン(株)、日本触媒(株)、東邦化学(株)、花王(株)、アデカ(株)、ライオン(株)、青木油脂(株)、三洋化成(株)などから容易に入手することができる。
アセチレングリコール系界面活性剤は、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレングリコール系(例えば、エアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485、あるいはTGなど)を用いることができ、これらの中でも、サーフィノール465、104、TGが特に好ましい。
なお、前記界面活性剤は、これらに限定されるものではなく、単独で用いても、複数のものを混合して用いてもよい。単独では記録液中で容易に溶解しない場合も、混合することで可溶化され、安定に存在することができる。
これら界面活性剤の中でも特に望ましいのが、下記構造式(1)〜(5)で示されるノニオン系界面活性剤が好適である。
−O−(CHCHO)−R ・・・構造式(1)
ただし、前記構造式(1)中、Rは、炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基、又は炭素数6〜14の分岐していてもよいパーフルオロアルキル基を表す。Rは、水素原子、又は分岐していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。hは、5〜20の整数を表す。
−COO−(CHCHO)−R ・・・構造式(2)
ただし、前記構造式(2)中、Rは、炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基を表す。Rは、水素原子、又は分岐していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。hは、5〜20の整数を表す。
Figure 2006249396
ただし、前記構造式(3)中、Rは、炭化水素基を表し、例えば、分岐してもよい炭素数6〜14のアルキル基などが挙げられる。kは5〜20の整数を表す。
Figure 2006249396
ただし、前記構造式(4)中、Rは、炭化水素基を表し、例えば、分岐してもよい炭素数6〜14のアルキル基を表す。Lは5〜10、pは5〜20の整数を表す。プロピレングリコール鎖、及びエチレングリコール鎖は、ブロック重合又はランダム重合していてもよい。
Figure 2006249396
ただし、前記構造式(5)中、q及びrは、5〜20の整数を表す。
前記界面活性剤の前記記録用インク中における含有量は、0.1〜5.0質量%が好ましく、0.5〜3質量%がより好ましい。前記含有量が0.01質量%未満であると、界面活性剤を添加した効果が無くなることがあり、5.0質量%を超えると、記録媒体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下や裏抜けが発生することがある。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、必要に応じて適宜選択することができ、例えば、炭素数8〜11のポリオール化合物又はグリコールエーテル化合物、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤、などが挙げられる。
−炭素数8〜11のポリオール化合物又はグリコールエーテル化合物−
前記炭素数8〜11のポリオール化合物及びグリコールエーテル化合物のいずれかとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、などが挙げられる。
−消泡剤−
前記消泡剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル消泡剤、脂肪酸エステル消泡剤などが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点でシリコーン系消泡剤が好ましい。
前記シリコーン系消泡剤としては、例えば、オイル型シリコーン系消泡剤、コンパウンド型シリコーン系消泡剤、自己乳化型シリコーン系消泡剤、エマルジョン型シリコーン系消泡剤、変性シリコーン系消泡剤、などが挙げられる。該変性シリコーン系消泡剤としては、例えば、アミノ変性シリコーン消泡剤、カルビノール変性シリコーン消泡剤、メタクリル変性シリコーン消泡剤、ポリエーテル変性シリコーン消泡剤、アルキル変性シリコーン消泡剤、高級脂肪酸エステル変性シリコーン消泡剤、アルキレンオキサイド変性シリコーン消泡剤、などが挙げられる。これらの中でも、水系媒体である前記記録用インクへの使用を考慮すると、前記自己乳化型シリコーン系消泡剤、前記エマルジョン型シリコーン系消泡剤などが好ましい。
前記消泡剤としては、市販品を使用してもよく、該市販品としては、信越化学工業(株)製のシリコーン系消泡剤(KS508、KS531、KM72、KM85等)、東レ・ダウ・コーニング(株)製のシリコーン系消泡剤(Q2−3183A、SH5510等)、日本ユニカー(株)製のシリコーン系消泡剤(SAG30等)、旭電化工業(株)製の消泡剤(アデカネートシリーズ等)、などが挙げられる。
前記消泡剤の前記記録用インクにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.001〜3質量%が好ましく、0.005〜0.5質量%がより好ましい。
前記消泡剤が前記記録用インク中に含有されていると、特に経時の保存安定性や吐出安定性に優れ、前記含有量が、0.001質量%未満であると、含有効果が十分でないことがあり、3質量%を超えると、目詰まりの原因となり易く、前記記録用インクの信頼性が悪くなることがある。
前記防腐防黴剤としては、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、等が挙げられる。
前記pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響をおよぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて任意の物質を使用することができる。
該pH調製剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物;水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、等が挙げられる。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、等が挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、りん系酸化防止剤、などが挙げられる。
前記フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、などが挙げられる。
前記アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチル−フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ジヒドロキフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、等が挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、等が挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、等が挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、等が挙げられる。
前記サリチレート系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、等が挙げられる。
前記シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、等が挙げられる。
前記ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル(II)、等が挙げられる。
本発明の第1形態又は第2形態の記録用インクは、少なくとも着色剤、湿潤剤、水、ポリエーテル変性シリコーン化合物又はシリコーンエマルジョン、更に必要に応じてその他の成分を水性媒体中に分散又は溶解し、更に必要に応じて攪拌混合して製造する。前記分散は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシャイカー、超音波分散機等により行うことができ、攪拌混合は通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うことができる。
本発明の記録用インクの着色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどが挙げられる。これらの着色を2種以上併用したインクセットを使用して記録を行うと、多色画像を形成することができ、全色併用したインクセットを使用して記録を行うと、フルカラー画像を形成することができる。
本発明の記録用インクは、インクジェットヘッドとして、インク流路内のインクを加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの(特開平2−51734号公報参照)、あるいは、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させるいわゆるサーマル型のもの(特開昭61−59911号公報参照)、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで,インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のもの(特開平6−71882号公報参照)などいずれのインクジェットヘッドを搭載するプリンタにも良好に使用できる。
本発明の記録用インクは、各種分野において好適に使用することができ、インクジェット記録方式による画像形成装置(プリンタ等)において好適に使用することができ、例えば、印字又は印字前後に被記録用紙及び前記記録用インクを50〜200℃で加熱し、印字定着を促進する機能を有するもののプリンタ等に使用することもでき、以下の本発明のインクカートリッジ、インク記録物、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法に特に好適に使用することができる。
(インクカートリッジ)
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記記録用インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材等を有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で
形成されたインク袋を少なくとも有するもの、などが好適に挙げられる。
前記インクカートリッジにおけるインクの収容量は15g以上が好ましい。前記収容量が15g未満であると、本発明のインクジェット記録装置のように印写枚数の多い場合は、カートリッジ交換頻度が高くなり、本発明の目的及び作用効果を奏し得ないことがある。また、本発明のインクジェット記録装置によれば、このような大容量のインクタンクを用いた場合でも、保存により接液不良となりエアリークが起きて泡発生に至らないように改良が施されている。
次に、インクカートリッジについて、図1及び図2を参照して説明する。ここで、図1は、本発明のインクカートリッジの一例を示す図であり、図2は図1のインクカートリッジのケース(外装)も含めた図である。
インクカートリッジ10は、図1に示すように、インク注入口42からインク袋41内に充填され、排気した後、該インク注入口42は融着により閉じられる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口43に装置本体の針を刺して装置に供給される。
インク袋41は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。このインク袋41は、図2に示すように、通常、プラスチックス製のカートリッジケース44内に収容され、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いられるようになっている。
(インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法)
本発明のインクジェット記録装置は、インク飛翔手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、刺激発生手段、制御手段等を有してなる。
本発明のインクジェット記録方法は、インク飛翔工程を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、刺激発生工程、制御工程等を含んでなる。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット記録装置により好適に実施することができ、前記インク飛翔工程は前記インク飛翔手段により好適に行うことができる。また、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
−インク飛翔工程及びインク飛翔手段−
前記インク飛翔工程は、前記本発明の記録用インクに、刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成する工程である。
前記インク飛翔手段は、前記本発明の記録用インクに、刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成する手段である。該インク飛翔手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各種のヘッド(インク吐出ヘッド)が挙げられ、特に複数のノズル列を有するヘッドと、液体保管用タンクから供給される液体を収容して前記ヘッドに液体を供給するサブタンクとを有するものが好ましい。
前記サブタンクは、該サブタンク内に負圧を発生するための負圧発生手段と、該サブタンク内を大気開放するための大気開放手段と、電気抵抗の差によりインクの有無を検知する検知手段とを有するものが好ましい。
前記刺激は、例えば、前記刺激発生手段により発生させることができ、該刺激としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、熱(温度)、圧力、振動、光、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好適に挙げられる。
なお、前記刺激発生手段としては、例えば、加熱装置、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライト、などが挙げられ、具体的には、例えば、圧電素子等の圧電アクチュエータ、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータ等、などが挙げられる。
前記記録用インクの飛翔の態様としては、特に制限はなく、前記刺激の種類等応じて異なり、例えば、前記刺激が「熱」の場合、記録ヘッド内の前記記録用インクに対し、記録信号に対応した熱エネルギーを例えばサーマルヘッド等を用いて付与し、該熱エネルギーにより前記記録用インクに気泡を発生させ、該気泡の圧力により、該記録ヘッドのノズル孔から該記録用インクを液滴として吐出噴射させる方法、などが挙げられる。また、前記刺激が「圧力」の場合、例えば記録ヘッド内のインク流路内にある圧力室と呼ばれる位置に接着された圧電素子に電圧を印加することにより、圧電素子が撓み、圧力室の容積が縮小して、前記記録ヘッドのノズル孔から該記録用インクを液滴として吐出噴射させる方法、などが挙げられる。
前記インクジェット記録装置には、インクが安定して噴射するために、時々、インクを排出し、ノズル部を清掃するクリーニング操作を行うことがある。このように高粘度、高顔料濃度のインクでは、しばしばインク排出部にインクが固まってしまうことが発生するので、これを掻き落とす装置を取り付けたインクジェット記録装置が提供されている(例えば、株式会社リコー製、イプシオG505、G707)。インクの組成によってはこの掻き落とし装置においてインクが流れ難く装置にこびりついてしまうことがあるが、本発明のポリエーテル変性シリコーン化合物又はシリコーンエマルジョンを添加した高粘度インクは掻き落とし機構が問題なく動作し、安定噴射が維持できる。特にポリエーテル変性シリコーン化合物を含むインクは濡れやすいため掻き落としがスムーズである。
したがって、本発明のインクジェット記録装置には、インクを適時吐出させてクリーニングする吐出手段と、吐出したインクを受けるインク受けに固着したインクを掻き落とす掻き落とし手段とを有することが好ましい。
また、前記インクジェット記録方法においては、両面印刷が可能である。
なお、前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
ここで、本発明のインクジェット記録装置により本発明のインクジェット記録方法を実施する一の態様について、図面を参照しながら説明する。図3に示すインクジェット記録装置は、装置本体1と、装置本体1に装着した用紙を装填するための給紙トレイ2と、装置本体1に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ3と、インクカートリッジ装填部6とを有する。インクカートリッジ装填部6の上面には、操作キーや表示器などの操作部7が配置されている。インクカートリッジ装填部6は、インクカートリッジ10の脱着を行うための開閉可能な前カバー8を有している。
装置本体1内には、図4及び図5に示すように、図示を省略している左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド11とステー12とでキャリッジ13を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ(不図示)によって図5で矢示方向に移動走査する。
キャリッジ13には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色の記録用インク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド14を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド14を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを記録用インクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。
また、キャリッジ13には、記録ヘッド14に各色のインクを供給するための各色のサブタンク15を搭載している。サブタンク15には、図示しない記録用インク供給チューブを介して、インクカートリッジ装填部6に装填された本発明のインクカートリッジ10から本発明の前記記録用インクが供給されて補充される。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)21上に積載した用紙22を給紙するための給紙部として、用紙積載部21から用紙22を1枚づつ分離給送する半月コロ(給紙コロ23)、及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド24を備え、この分離パッド24は給紙コロ23側に付勢されている。
この給紙部から給紙された用紙22を記録ヘッド14の下方側で搬送するための搬送部として、用紙22を静電吸着して搬送するための搬送ベルト31と、給紙部からガイド25を介して送られる用紙22を搬送ベルト31との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ32と、略鉛直上方に送られる用紙22を略90°方向転換させて搬送ベルト31上に倣わせるための搬送ガイド33と、押さえ部材34で搬送ベルト31側に付勢された先端加圧コロ35とが備えられ、また、搬送ベルト31表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ36が備えられている。
搬送ベルト31は、無端状ベルトであり、搬送ローラ37とテンションローラ38との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。搬送ベルト31の裏側には、記録ヘッド14による印写領域に対応してガイド部材77が配置されている。なお、記録ヘッド14で記録された用紙22を排紙するための排紙部として、搬送ベルト31から用紙22を分離するための分離爪51と、排紙ローラ52及び排紙コロ53とが備えられており、排紙ローラ52の下方に排紙トレイ2が配置されている。
装置本体1の背面部には、両面給紙ユニット61が着脱自在に装着されている。両面給紙ユニット61は、搬送ベルト31の逆方向回転で戻される用紙22を取り込んで反転させて再度カウンタローラ32と搬送ベルト31との間に給紙する。なお、両面給紙ユニット61の上面には手差し給紙部62が設けられている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から用紙22が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙22は、ガイド25で案内され、搬送ベルト31とカウンタローラ32との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド33で案内されて先端加圧コロ35で搬送ベルト31に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ36によって搬送ベルト37が帯電されており、用紙22は、搬送ベルト31に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ13を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド14を駆動することにより、停止している用紙22にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙22を所定量搬送後、次行の記録を行う。記録終了信号又は用紙22の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙22を排紙トレイ3に排紙する。
そして、サブタンク15内の記録用インクの残量が少なくなってきたことが検知されると、インクカートリッジ10から所要量の記録用インクがサブタンク15に補給される。
なお、ここでは、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。
ここで、記録ヘッド14(複数のヘッドを総称する意味で用いる)は、例えば、図6に示すように、イエロー(Y)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14yn及びマゼンタ(M)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14mnとを有する液滴吐出ヘッド14aと、シアン(C)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14yn及びブラック(Bk)のインク滴を吐出する多数のノズルNからなるノズル列14knとを有するヘッド14bとで構成している。
なお、この場合は一つの記録ヘッドに2個の別のサブタンクより2色を供給し4個のサブタンク2ヘッドでYMC及び黒の4色印写する場合の図であるが、2列のノズル列を有するヘッドを4個設けそれぞれに1個ずつの別色のサブタンクを用意し2列のノズル列を有する4個のヘッド、4個のサブタンクでYMC及び黒の4色を印写するようにしてもよい。
記録ヘッド14を構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどをインクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。なお、後述する実施例では、圧電アクチュエータ(圧電素子)をエネルギー発生手段に用いたヘッドを搭載している。
また、キャリッジ13には、記録ヘッド14の各ノズル列14yn、14mn、14cn、14knにそれぞれ各色のインクを供給するための各色の液体容器であるサブタンク15(各色を区別する場合には、ノズル列に対応して15y、15m、15c、15kの符号を用いる。)を搭載している。このサブタンク15にはインク供給チューブ16を介して前述した各色のメインタンク(インクカートリッジ)10(各色を区別する場合には、ノズル列に対応して10y、10m、10c、10kの符号を用いる。)からインクが補充供給される。ここで、メインタンク10は、それぞれ各色に対応してイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインクを収容しているが、ブラックインクを収容するメインタンク10kは、他のカラーインクを収容するメインタンク10y、10m、10cよりもインクの収容容量を大きくしている。
次に、この記録装置における液体供給装置であるインク供給装置の詳細について図7ないし図9を参照して説明する。なお、図7は同インク供給装置に係わる部分の分解斜視説明図、図8はその詳細、図9は同サブタンクの模式的側面説明図である。
このインク供給装置は、前述したようにキャリッジ13に搭載されて各記録ヘッド14(14a、14b)にインクを供給する液体容器であるサブタンク15と、このサブタンク15に供給チューブ16を介してインクを供給補充するためのメインタンク(インクカートリッジ)10とによって構成される。
1つのサブタンク15は、インクを収容するインク収容部100を形成する容器本体(ケース本体)101に、インク収容部100の開口(サブタンク15の一面)を封止する可撓性を有するフィルム状部材(可撓性フィルム状部材)102を接着又は溶着などで貼り付け、更にインク収容部100内部にはケース本体101とフィルム状部材102との間にフィルム状部材102を外方に付勢するための弾性部材であるバネ(スプリング)103を設けている。
ここで、前記フィルム状部材102は単層構成でもよいが、図10(a)に示すように、種類の異なる第1層102aと第2層102bとをラミネートした二層構成、例えば、ポリエチレンとナイロンのフィルム状部材をラミネートした構成としたり、図10(b)に示すように、第1層102aにシリカ蒸着層102cを形成した構成とすることができる。このような構成とすることにより、インクに対する耐液性を確実に確保することができる。また、フィルム状部材102にシリカ蒸着層を含むことでも収容するインクに対する耐液性の向上を図れる。
また、フィルム状部材102の厚さは、10〜100μmが好ましい。厚さが10μm未満であると、経時的劣化による破損などが生じ易くなることがあり、100μmを超えると、可撓性が低下して負圧の効率的な発生が困難になることがある。
さらに、フィルム状部材102にはバネ103に対応して凸部形状となる膨らみ部102aを形成してその外面に補強部材104を貼り付けている。このように、可撓性フィルム状部材102に凸部を設けることで弾性部材(ここではバネ)103を安定して保持することができる。この場合、可撓性フィルム状部材102は、シート状のフィルム部材を凸形状に成形して作製することで、容易に凸部を形成することができる。
また、ケース101にはインク収容部100にインクを補充するためのインク導入路部111を設け、このインク導入路部111とインクカートリッジ10に接続された供給チューブ16とを接続するための連結手段112を着脱自在に装着できるようにしている。なお、インクカートリッジ10とサブタンク15との間にはインクカートリッジ10からサブタンク15にインクを圧送するために後述するような送液ポンプを設けている。
さらに、ケース101の下部にはインク収容部100から記録ヘッド14にインクを供給するための連結部材113を取り付け、この連結部材113には記録ヘッド14のインク供給路114を形成し、インク収容部100との間にはフィルタ115を介装している。
そして、ケース101の上部分にはインク収容部100から空気を出すための空気流路121を形成している。この空気流路121は、インク収容部100に開口が臨む入口流路部分122と、この入口流路部分122に続く流路部分(これを「直交流路部分」という。)123とを含み、下流側でケース101に設けた大気開放穴131に連通し、更に大気開放穴131よりも使用状態で下側になる部分に蓄積部126を連続して形成している。
この大気開放穴131にはサブタンク15内の密閉状態及び大気開放状態を切り替えるための大気開放手段である大気開放弁機構132を設けている。この大気開放弁機構132はホルダ133内に弁座134、弁体であるボール135及びこのボール135を弁座134側に付勢するスプリング136を収納して構成している。
なお、蓄積部126の作用について説明すると、装置本体が傾けられたり、揺らされるなどしたときには、空気流路121内にインクが侵入する可能性が高くなる。そこで、空気流路121から侵入したインクを蓄積部126に蓄積できるようにして、輸送時に落下等されインクが侵入しても、大気解放口131及びこれを開閉する大気開放弁機構132内にインクが侵入して固まるなどして大気開放弁機構132が作動不良になることを防止している。
また、ケース101の上部にはサブタンク15内のインク量が所定量以下になったこと(この状態を「インク無し」とする。)を検知するための2本の検知電極141、142を装着している。検知電極141、142がいずれもインクに浸されている状態と少なくとも一方がインクに浸されていない状態とで検知電極141、142間の導通状態が変化することによって「インク無し」を検知することができる。
本発明のインクジェット記録装置は、図11及び図12に示すように、キャリッジ13の走査方向の一方側(両側でも良い。)の非印字領域には、記録ヘッド14のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構(以下、「サブシステム」と称することもある)71を配置している。図11は、維持回復機構の上方向から見た図、図12は維持ユニットの概略説明図である。このサブシステム71には、記録ヘッド14a、14bの各ノズル面をキャピングするためのキャップ部材72A、72Bと、ノズル面をワイピングするためのワイパーブレード73等とを備えている。このキャップ部材72Aとワイパーブレード73との間にインクを空吐出する際の空吐出受けが設けられている。この空吐出受けは、ここにインクが吐き出され下部の廃液タンクまで流れるように構成されており、この部分(吐き出された部分)にインクが固着し易いので、固着したインクを自動的に掻き落すワイパーが設けられている。
次に、本発明のインクジェット記録装置に係る維持回復機構71について説明する。
図11及び図12に示すように、まず、モータ231が正転すると、モータギヤ232、ポンプギヤ234、中間ギヤ235、中間ギヤ236、中間ギヤ237までが回転し、チューブポンプ220が作動してポンプとチューブ219で連結された一番右(記録領域側)のキャップ内を吸引する。その他のギヤは、一方向クラッチ237が不連結となり作動しない。
モータ231が逆転すると、一方向クラッチ237が連結されモータ〜カム軸までが回転する。チューブポンプ220は逆転するが、ポンプとしては作動しない構造となっている。
カム軸221にはキャリッジロックカム227とキャップカム222B及び222Aとワイパカム224及びワイパクリーナカム228及びホームポジションセンサ用カム241が一体的に回転するように取付けられている。
キャリッジロック215は圧縮ばね(不図示)により上方(ロック方向)に付勢されている。キャリッジロックカム227のカム面と接触したキャリッジロックアーム217によりキャリッジロック215は上下させられる。
キャップ72A及び72B、キャップホルダ212Aは、キャップカム222A及び222Bにより上下させられる。
ワイパー73は、ワイパカム228により上下させられる。
ワイパークリーナ218は、バネによりワイパー73から離れる方向に付勢されていて、ワイパークリーナカム218によりワイパー方向に動作する。ワイパー73はワイパークリーナ218と空吐出受けに挟まれながら下降することにより、ワイパー73のインクが空吐出内へ掻き落とされる。
維持ユニット本体にはセンサ(ホトインタラプタ/不図示)が固定されており、ホームポジションカムにてキャップが最下端にきた時にHPレバー(不図示)を動作させセンサが開状態になってモーター(ポンプ以外の)ホームポジションを検知する(それ以外は、HPレバーは動作せずにセンサは常時閉)構成となっている。
電源ON時には、キャップ72A及び72B、キャップホルダ212A及び212Bの位置に関係なく上下し(移動開始までは位置検出を行わない)、キャップのホーム位置(上昇途中)を検知した後に、定められた量を移動して最下端へ移動する。その後、キャリッジが左右に移動して位置検知後キャップ位置に戻り、キャッピングされる。
モータ逆転時の動作順序は、キャップ上昇(キャリッジロックもほぼ同時)、キャップ下降(キャリッジロックもほぼ同時)、ホームポジションセンサ開、ワイパー上昇、ワイパークリーナ動作開始(ワイパーを空吐出受けに押しつける)、ワイパー下降(ワイパーをワイパークリーナでしごく)、ワイパークリーナ戻りへ戻る一連の動作を繰り返す。
本発明の高顔料濃度のインクは、処方によってはしばしば空吐出受け部分にインクが堆積し、また、掻き落としワイパー部にインクが固着し不具合が発生することがある。
しかし、インク中にポリエーテル変性シリコーン化合物、又はシリコーンエマルジョンを添加することにより、表面張力が低くなり、かつ、滑剤効果を有するためにインクの堆積が少なく、流れやすくなるので、掻き落とし機構を設けた本発明のインクジェット記録装置に好適に用いられる。
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、などに特に好適に適用することができる。
(インク記録物)
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録された記録物は、本発明のインク記録物である。本発明のインク記録物は、記録媒体上に本発明の前記記録用インクを用いて形成された画像を有してなる。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記インク記録物は、高画質で滲みがなく、経時安定性に優れ、各種の印字乃至画像の記録された資料等として各種用途に好適に使用することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(調製例1)
−ジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
特開2001−139849号公報に開示されている調製例3を参考にして、顔料をピグメントレッド122に変更して、マゼンタのポリマー微粒子分散体を調製した。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は127nmであった。
(実施例1)
−マゼンタ顔料インクの調製−
下記のインク組成を混合攪拌した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過して、マゼンタ顔料インクを調製した。
<インク組成>
・調製例1のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子・・・10.0質量%(固形分7.5質量%)
・グリセリン・・・7.5質量%
・メチルブタンジオール・・・22.5質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2質量%
・ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、製品名:KF−618)・・・1.5質量%
・ベンズイソチアゾリン系防腐防カビ剤・・・0.05質量%
・シリコーン樹脂系消泡剤・・・0.1質量%
・水・・・残部
(実施例2)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例1において、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、製品名:KF−618)を、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、製品名:KF−642)に代えた以外は、実施例1と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
(実施例3)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例1において、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、製品名:KF−618)を、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、製品名:KF−643)に代えた以外は、実施例1と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
(比較例1)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例1において、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、製品名:KF−618)を、ノニオン系のポリオキシアルキレン誘導体界面活性剤(ポリオキシエチレン基鎖3〜9と、アルキル基鎖13〜18を有する化合物)に代えた以外は、実施例1と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
(比較例2)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例1において、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、製品名:KF−618)を、ノニオン系のフッ素系界面活性剤(化審法7−1326)に代えた以外は、実施例1と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
(比較例3)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例1において、調製例1のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子の含有量を5質量%とした以外は、実施例1と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
(参考例1)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例1において、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、製品名:KF−618)の含有量を0.4質量%とした以外は、実施例1と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
この参考例1では、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤の含有量が0.4質量%と少ないため、表面張力が高くなり(30mN/m以上)、保存による表面張力の増加が大きく、紙への浸透性がなくなり、画像濃度が低下した。
次に、得られた各マゼンタ顔料インクについて、以下のようにして、pH、粘度、表面張力、表面張力増加率、及び粒径を測定した。結果を表1に示す。
<pHの測定>
pHは、METER MODEL HM3A(東亜電波工業株式会社製)使用して、25℃で測定した。
<粘度の測定>
粘度は、RE500形粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、標準コーン(円錐角1°34′、外径R=24mm)を、回転速度40〜180rpmの範囲内で適宜調整して回転させ、25℃で測定した。
<表面張力の測定>
表面張力は、表面張力測定装置(協和界面科学株式会社製、CBVP−Z)を用い、白金プレートを使用して25℃で測定した静的表面張力である。
<表面張力増加率>
各インクを、保存前(作製直後)の25℃での表面張力γ1(mN/m)と、70℃にて1週間保存した後の記録用インクの25℃での表面張力γ2(mN/m)とを、上記表面張力の測定方法により求め、次式、表面張力増加率=〔(γ2−γ1)/γ1〕×100から算出した。
<粒径の測定>
粒径測定は、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)を用いて測定した。具体的には、各インクを500〜800倍水で希釈してParticle Transparency−YES,Partical Refractive Index−1.51,Spherical Particle−No,Fluid Refractive index−1.33の条件で測定した。
Figure 2006249396
次に、得られた各インクを用いて、インクジェットプリンター(株式会社リコー製、G707)を使用して、普通紙(株式会社リコー製、T6200)、及び専用絹目光沢紙(リコー絹目光沢紙、株式会社リコー製)へ印写し、以下のようにして画像濃度、光沢度、及びドット形状を評価した。結果を表2に示す。なお、画像濃度、光沢度、及びドット形状の結果は普通紙に印字したものであり、専用絹目光沢紙においても同等の結果が得られた。
<画像濃度の測定>
画像濃度は、反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)を用いて測定した。
<光沢度>
光沢度は、JIS Z8741に準拠して入射角度60°での値を%で示した。
<ドット形状>
ドット形状は、光学顕微鏡(1500倍)でドットの形状を観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
○:ドットが良好にレベリングし、ドット径が大きく真円に近い。
△:○と×との中間、実使用可能レベルである。
×:レベリングが悪いためドット形状が異形で径が小さい。
Figure 2006249396
表1及び表2の結果から、比較例1は、実施例1〜3に比べて、表面張力が高く、普通紙での画像濃度が低く、彩度に劣ることが認められた。
また、比較例1及び比較例2では、顕微鏡観察の結果、絹目光沢紙印写のドットのレベリングが悪く、ドット径も小さく、ドット重なり部での凹凸が目立ち、光散乱のため光沢性に劣った。
また、比較例3は、顔料濃度が低く、粘度も低いため、普通紙での画像濃度、彩度が低く、裏抜けも大きかった。
これに対し、実施例1〜3は、普通紙での画像濃度も高く、光沢紙のベタ部光沢度も大きかった。
また、保存性に関しては、表面張力増加率は、実施例1及び実施例3では12.8%と14.8%とやや高かった(70℃、1週間〜4週間)ものの、実施例2は5%以下と良好であった。なお、実施例1及び実施例3についても初期1週間の変化(10%以内)を除けば、その後は、初期よりの変化率が多くても15%以内であり、安定しており、問題なく使用可能である。
(実施例4)
−マゼンタ顔料インクの調製−
下記インク組成を混合攪拌した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過して、マゼンタ顔料インクを調製した。
<インク組成>
・調製例1のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子・・・10.0質量%(固形分7.5質量%)
・グリセリン・・・7.5質量%
・メチルブタンジオール・・・22.5質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2質量%
・ポリオキシアルキレン誘導体界面活性剤(ノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレン基鎖3〜9及びアルキル基鎖13〜18を有する化合物)・・・1.5質量%
・ベンズイソチアゾリン系防腐防カビ剤・・・0.05質量%
・シリコーン樹脂系消泡剤・・・0.1質量%
・ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:LE−45質量%)・・・1質量%(ジメチルポリシロキサンエマルジョンの固形分含有量)
・水・・・残部
(実施例5)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例4において、ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:LE−45)を、ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:FZ−4174)に代えた以外は、実施例4と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
(実施例6)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例4において、ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:LE−45)を、ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:LE−463)に代えた以外は、実施例4と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
(実施例7)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例4において、ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:LE−45)を、ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:FZ−4157)に代えた以外は、実施例4と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
(実施例8)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例4において、ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:LE−45)をジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:FZ−4170)に代えた以外は、実施例4と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
(実施例9)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例4において、ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:LE−45)をジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:FZ−4185)に代えた以外は、実施例4と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
(比較例4)
−マゼンタ顔料インクの調製−
実施例4において、ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物(日本ユニカー株式会社製、製品名:LE−45)を添加しない以外は、実施例4と同様にして、マゼンタ顔料インクを調製した。
次に、得られた各インクについて、実施例1と同様にして、粘度、表面張力、及び表面張力増加率を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2006249396
表3の結果から、実施例4〜9の表面張力の変化率は、いずれも10%以内(70℃で1週間)であった。
なお、実施例4においてノニオン系界面活性剤のかわりにアニオン系界面活性剤(ECTD)を添加した場合、相対的に、顔料粒径が大きく噴射が相対的に不安定であったが、使用可能であった。
次に、得られた各インクについて、インクジェットプリンター(株式会社リコー製、G707)を使用し、以下のようにして画像濃度、定着性、及びベタ部の彩度を評価した。結果を表4に示す。
<画像濃度の測定>
画像濃度は、普通紙2(坪量約70g/mの相対的に定着性の悪い紙)への印字を反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)を用いて測定した。
<定着性>
各インクを、普通紙2(坪量約70g/mの相対的に定着性の悪い紙)、ハイグレード普通紙(株式会社リコー製)、及び専用光沢紙(リコー絹目光沢紙、株式会社リコー製)へ印写し、印写したベタ画像を1日常温乾燥し、布を一定の圧力下で擦り、布に転写した分の画像濃度を反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)で測定した。なお、この値が大きいほど画像の紙への定着性が悪いことになる。
<ベタ部彩度>
各インクについて、普通紙2(坪量約70g/mの相対的に定着性の悪い紙)にベタ印字したものを分光測色濃度計(エックスライト社製、Model-938及びModel-939)を使用し、ベタ画像の濃度、L、a、bを測定し、(a*2+b*21/2を計算し、彩度を求めた。なお、この値が大きいほど彩度が良好であることを示す。
Figure 2006249396
表4の結果から、実施例4〜9では、ジメチルポリシロキサンエマルジョン含有物を添加することにより、比較例4に比べて、定着性が向上した(ただし、実施例8の光沢紙の場合を除く)。また、普通紙での彩度も増加していることが認められた。
本発明の記録用インクは、普通紙に高速で印字した際にも、フェザリングやカラーブリードが少なく良好な色調の高品位画像が得られ、耐水性、耐光性等の画像堅牢性に優れ、保存安定性に優れ、印字時のヘッドの目詰まりがなく吐出安定性に優れている。このため、記録用インクを微細な吐出口より液滴として吐出、飛翔させ記録媒体に画像を形成するインクジェット記録方法にとりわけ好適に用いられるが、水性ペン、水性マーカー、水性ボールペンなどの一般の筆記用具や記録計、ペンプロッター用のインクとして幅広く用いることができる。
図1は、本発明のインクカートリッジの一例を示す図である。 図2は、図1のインクカートリッジのケース(外装)も含めた図である。 図3は、本発明のインクジェット記録装置の一例を示す概略説明図である。 図4は、図3インクジェット記録装置の内部構造の一例を示す概略説明図である。 図5は、本発明のインクジェットヘッドの一例を示す概略拡大図である。 図6は、本発明のインクジェットヘッドのノズル列を示す概略図である。 図7は、本発明のインクジェット記録装置における液体供給装置の分解斜視説明図である。 図8は、図7の拡大分解斜視図である。 図9は、サブタンクの模式的側面説明図である。 図10は、図9のA−A線での概略断面図である。 図11は、本発明のインクジェットプリンタに係る維持ユニットの上方向から見た図である。 図12は、本発明のインクジェットプリンタに係る維持ユニットの概略説明図である。
符号の説明
1 装置本体
2 給紙トレイ
3 排紙トレイ
6 インクカートリッジ装填部
7 操作部
8 前カバー
10 インクカートリッジ
11 ガイドロッド
12 ステー
13 キャリッジ
14 記録ヘッド
15 サブタンク
16 供給チューブ
22 用紙
23 給紙コロ
24 分離パッド
25 ガイド
31 搬送ベルト
32 カウンタローラ
33 搬送ガイド
34 押さえ部材
36 帯電ローラ
37 搬送ローラ
38 テンションローラ
41 インク袋
42 インク注入口
43 インク排出口
44 カートリッジ外装
71 維持回復機構(サブシステム)
100 インク収容部
101 ケース本体
102 フィルム状部材
103 バネ(スプリング)
113 連結部材
121 空気流路
126 蓄積部
131 大気開放穴
132 大気開放弁機構
133 ホルダ
134 弁座
135 ボール
136 スプリング

Claims (18)

  1. 少なくとも着色剤、湿潤剤、水、及びポリエーテル変性シリコーン化合物を含む記録用インクであって、
    前記記録用インクにおける25℃での粘度が5mPa・sec以上であり、かつ該記録用インクにおける25℃でのpHが8.0〜9.5であると共に、該記録用インクを保存前の25℃での表面張力γ1(mN/m)と、70℃にて1週間保存した後の記録用インクの25℃での表面張力γ2(mN/m)とが、次式、表面張力増加率=〔(γ2−γ1)/γ1〕×100≦15%を満たすことを特徴とする記録用インク。
  2. ポリエーテル変性シリコーン化合物の記録用インクにおける含有量が0.5質量%以上である請求項1に記載の記録用インク。
  3. 少なくとも着色剤、湿潤剤、水、及びシリコーンエマルジョンを含む記録用インクであって、
    前記記録用インクにおける25℃での粘度が5mPa・sec以上であり、かつ該記録用インクにおける25℃でのpHが8.0〜9.5であることを特徴とする記録用インク。
  4. シリコーンエマルジョンの記録用インクにおける含有量が0.1〜10質量%である請求項3に記載の記録用インク。
  5. 記録用インクを保存前の25℃での表面張力が35mN/m以下である請求項1から4のいずれかに記載の記録用インク。
  6. 着色剤が、ポリマー微粒子に水不溶乃至水難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョンである請求項1から5のいずれかに記載の記録用インク。
  7. 着色剤が顔料であり、かつ該顔料の記録用インクにおける含有量が5質量%以上である請求項1から6のいずれかに記載の記録用インク。
  8. 湿潤剤が、グリセリン、1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン及び3−メチル1,3−ブタンジオールから選択される少なくとも1種である請求項1から7のいずれかに記載の記録用インク。
  9. 界面活性剤を含有し、該界面活性剤がノニオン系界面活性剤である請求項1から8のいずれかに記載の記録用インク。
  10. シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクから選択される少なくとも1種である請求項1から9のいずれかに記載の記録用インク。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の記録用インクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。
  12. 請求項1から10のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  13. 刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である請求項12に記載のインクジェット記録装置。
  14. インクを適時吐出させてクリーニングする吐出手段と、吐出したインクを受けるインク受けに固着したインクを掻き落とす掻き落とし手段とを有する請求項12から13のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  15. 請求項1から10のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
  16. 刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である請求項15に記載のインクジェット記録方法。
  17. 両面印刷が可能である請求項15から16のいずれかインクジェット記録方法。
  18. 記録媒体上に請求項1から10のいずれかに記載の記録用インクを用いて記録された画像を有してなることを特徴とするインク記録物。
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