JP2006248979A - カリックスレゾルシンアレーン誘導体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、NBD構造を有する化合物は、異性化したQC構造を有する化合物と異なる屈折率を有する、すなわち光の照射によって屈折率が変化する特性を有することから、例えば光記憶素子や光スイッチシステムに用いられる屈折率変換材料への応用が期待されている。
本発明の目的は、側鎖に光反応性基を有する新規なカリックスレゾルシンアレーン誘導体およびその製造方法を提供することにある。
本発明のカリックスレゾルシンアレーン誘導体の製造方法によれば、特定のカリックスレゾルシンアレーン誘導体を有利に製造することができる。
本発明のカリックスレゾルシンアレーン誘導体は、上記式(1)で表される構造を有する誘導体(以下、「特定のカリックスレゾルシンアレーン誘導体」ともいう。)である。
ここで、炭素数1〜15のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、ドデシル基などが挙げられる。
また、式(1)においてR1 が式(a)で表される基であるカリックスレゾルシンアレーン誘導体を得るために用いられる出発物質は、例えば、レゾルシノールとパラアルデヒドとを反応させることにより調製することができる。
出発物質とエピプロモヒドリンまたはエピクロロヒドリンとの使用割合は、出発物質中の水酸基1molに対してエピプロモヒドリンまたはエピクロロヒドリンが1.0〜3.0molであることが好ましい。
また、この反応工程においては、例えば炭酸セシウムなどのアルカリ剤を添加することが好ましく、その使用割合は、出発物質1molに対して0.8〜3.5molであることが好ましい。
また、この反応工程における反応条件としては、例えば反応温度が50〜80℃、反応時間が24〜48時間である。
また、この反応工程における反応条件としては、触媒を用いないときには、例えば反応温度が70〜90℃、反応時間が24〜48時間であり、また、触媒を用いるときには、例えば反応温度が60〜80℃、反応時間が24〜48時間である。
具体的には、特定のカリックスレゾルシンアレーン誘導体を適宜の溶媒に溶解し、得られた溶液を適宜の支持体上に塗布して乾燥処理することにより、成膜することができる。 特定のカリックスレゾルシンアレーン誘導体を溶解するための溶媒としては、メチルセルソルブアセテート、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアルデヒド、クロロホルム、塩化メチレンなどを用いることができる。
従って、本発明の特定のカリックスレゾルシンアレーン誘導体は、光記憶素子や光スイッチシステムなどに用いられる屈折率変換材料として極めて有用であると考えられる。
(1)出発物質の調製:
レゾルシノール5.52g(0.05mol)をエタノール20mLに溶解し、さらに塩酸7.0mLを加えた。この溶液を撹拌しながら5℃まで氷冷し、当該溶液にp−ヒドロキシベンズアルデヒド6.11g(0.05mol)をゆっくり滴下し、80℃で30分間撹拌することによって反応させた。
反応が終了した後、反応溶液を室温まで冷却し、析出した固体をろ別により回収した。この固体を蒸留水、メタノール、およびアセトンをこの順に用いて十分に洗浄することにより、収率85%で赤白色固体9.11gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物(赤白色固体)は、下記式(A)で表される化合物〔C−4−ヒドロキシベンズ−カリックス[4]レゾルシンアレーン(以下、「出発物質(1)」ともいう。)〕であると同定された。
○IR( KBr,cm-1):
3366(νO−H),
1611,1511(νC=C aromatic)
○ 1H NMR(500MHz,DMSO−d6 ):δ(ppm)
5.43〜5.52(m,4.0H,Ha),
5.92〜6.64(m,24.0H,aromatic),
8.40〜8.45(m,12.1H,OH)
出発物質(1)0.433g(0.5mmol)および炭酸セシウム5.0g(15mmol)の混合物に、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」ともいう。)10mLを添加し、50℃で3時間かけて塩形成処理を行い、その後、エピブロモヒドリン(以下、「EBH」ともいう。)6.06g(42mmol)を滴下し、さらに50℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応混合物をクロロホルムで希釈し、蒸留水による洗浄を5回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、さらに貧溶媒としてメタノールを用いて2回再沈精製を行うことにより、収率86%で淡赤色固体1.32gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物(淡赤色固体)は、下記式(B)で表される化合物(以下、「原料化合物(A1)」ともいう。)であると同定された。出発物質(1)における水酸基に対するエーテル化率は100%であった。
○IR( film,cm-1):
1608,1583,1508(νC=C aromatic),
1242,1159(νPh−O−C),
913(νC−O−C cyclic ether )
○ 1H NMR(600MHz,CDCl3 ,TMS):δ(ppm)
2.38〜3.37(m,3.0H,Ha,Hb),
3.85〜4.17(m,2.0H,Hc),
5.73(s,1.0H,Hd),
6.18〜6.57(m,6.0H,aromatic)
(1)出発物質の調製:
レゾルシノール16.5g(0.15mol)を、メタノールと水との混合溶媒(質量比2:1)60mLに溶解し、さらに塩酸20mLを加えた。この溶液を撹拌しながら5℃まで氷冷し、当該溶液にパラアルデヒド6.60g(0.05mol)をゆっくり滴下し、80℃で30分間撹拌することによって反応させた。
反応が終了した後、反応溶液を室温まで冷却し、析出した固体をろ別により回収した。この固体を蒸留水、メタノールをこの順に用いて洗浄した後、メタノールを用いて2回再結晶処理し、減圧乾燥処理を行うことにより、収率54%で淡黄色固体10.9gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物(淡黄色固体)は、下記式(C)で表される化合物〔C−メチル−カリックス[4]レゾルシンアレーン(以下、「出発物質(2)」ともいう。)〕であると同定された。
○IR( KBr,cm-1):
3357(νO−H),
1617,1518(νC=C aromatic)
○ 1H NMR(600MHz,DMSO−d6 ):δ(ppm)
1.99(d,12.0H,CH3 ),
4.46(s,4.0H,Ha),
6.14(s,4.0H,Hb),
6.68(s,4.0H,Hc),
8.54(s,8.0H,OH)
出発物質(2)1.02g(1.88mmol)および炭酸セシウム4.89g(15mmol)の混合物に、NMP30mLを添加し、50℃で3時間かけて塩形成処理を行い、その後、EBH3.03g(21mmol)を滴下し、さらに50℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応混合物をクロロホルムで希釈し、蒸留水による洗浄を5回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、さらに貧溶媒としてメタノールを用いて2回再沈精製を行うことにより、収率92%で淡黄色固体1.41gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物(淡黄色固体)は、下記式(D)で表される化合物(以下、「原料化合物(A2)」ともいう。)であると同定された。出発物質(2)における水酸基に対するエーテル化率は100%であった。
○IR( film,cm-1):
1502(νC=C aromatic),
1192(νPh−O−C),
910(νC−O−C cyclic ether )
○ 1H NMR(600MHz,CDCl3 ,TMS):δ(ppm)
1.31(s,12.0H,CH3 ),
2.45〜2.85(m,40.0H,Ha,Hb,Hc),
4.45(s,4.0H,Hd),
5.75〜7.06(m,8.0H,aromatic)
原料化合物(A1)0.76g(0.5mmol)、3−フェニル−2,5−ノルボルナジエン−2−(4−ヒドロキシフェニル)ケトン(以下、「PNHK」ともいう。)2.95g(12mmol)およびテトラブチルアンモニウムブロミド(以下、「TBAB」ともいう。)0.12g(3mol%)の混合物に、NMP15mLを添加し、70℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、蒸留水による洗浄を5回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率89%で赤白色固体2.8gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物(赤白色固体)は、下記式(E)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(1)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A1)に対するPNHKの導入率は82%であった。
○IR( film,cm-1):
3494(νO−H),
1608(νC=C in NBD),
1508(νC=C in aromatic),
1297(C=O),
1243(νPh−O−C),
914(νC−O−C of cyclic ether )
○ 1H NMR(600MHz,CDCl3 ,TMS):δ(ppm)
2.00(m,16.0H,CH2 in NBD),
2.85〜5.13(m,52.0H,Ha 〜He ,Ph−CH,CH in NBD),
5.66(s,4.0H,Ph−CH),
6.15〜7.44(m,96.0H,CH=CH in NBD,aromatic in CRA,aromatic in NBD)
原料化合物(A2)1.99g(2.0mmol)、PNHK5.90g(24mmol)およびTBAB0.26g(3mol%)の混合物に、NMP30mLを添加し、70℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、蒸留水による洗浄を5回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率45%で赤白色固体2.70gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物(赤白色固体)は、下記式(F)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(2)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A2)に対するPNHKの導入率は85%であった。
○IR( film,cm-1):
3504(νO−H),
1608,1583(νC=C in NBD),
1508(νC=C in aromatic),
1299(νC=O),
1243(νPh−O−C),
912(νC−O−C of cyclic ether )
○ 1H NMR(600MHz,CDCl3 ,TMS):δ(ppm)
1.21(s,12.0H,CH3 ),
2.00(m,16.0H,CH2 in NBD),
2.85〜5.45(m,52.0H,Ha 〜He ,Ph−CH,CH in NBD),
5.78〜8.30(m,96.0H,CH=CH in NBD,aromatic in CRA,aromatic in NBD)
原料化合物(A1)1.52g(1.0mmol)および4−フェニルアゾフェノール3.56g(18mmol)の混合物に、NMP20mLを添加し、90℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、重曹水による洗浄を2回、蒸留水による洗浄を2回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、エーテルを用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率89%で赤褐色固体2.93gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物(赤褐色固体)は、下記式(G)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(3)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A1)に対する4−フェニルアゾフェノールの導入率は79%であった。
○IR( film,cm-1):
3388(νO−H),
2561(νN=N),
1600,1585,1502(νC=C in aromatic),
1249(νPh−O−C of ether ),
916(νC−O−C of cyclic ether )
○ 1H NMR(600MHz,CDCl3 ,TMS):δ(ppm)
2.39〜4.61(m,47.4H,Ha 〜He ),
5.73(s,4.0H,Ph−CH),
6.01〜6.96(m,24H,aromatic H),
7.26〜7.83(m,85.7H,aromatic H in Azobenzene)
原料化合物(A2)0.993g(1.0mmol)、4−フェニルアゾフェノール2.38g(12mmol)およびテトラブチルホスホニウムブロミド(以下、「TBPB」ともいう。)0.12g(3mol%)の混合物に、NMP15mLを添加し、80℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、重曹水による洗浄を2回、蒸留水による洗浄を2回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、エーテルを用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率78%で赤褐色固体2.12gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物(赤褐色固体)は、下記式(H)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(4)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A2)に対する4−フェニルアゾフェノールの導入率は98%であった。
○IR( film,cm-1):
3351(νO−H),
2561(νN=N),
1600,1583,1500(νC=C in aromatic),
1251(νPh−O−C of ether),
908(νC−O−C of cyclic ether )
○ 1H NMR(600MHz,DMSO−d6 ):δ(ppm)
1.30(s,12.0H,CH3 ),
3.34〜5.01(m,43.2H,Ha〜He,Ph−CH),
5.86〜7.07(m,8.0H,aromatic H),
7.07〜8.31(m,70.6H,aromatic H in Azobenzene)
原料化合物(A1)1.52g(1.0mmol)、1−ナフタレン酢酸3.35g(18mmol)およびTBPB0.18g(3mol%)の混合物に、NMP20mLを添加し、80℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、重曹水による洗浄を2回、蒸留水による洗浄を2回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、エーテルを用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率94%で赤白色固体3.11gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物(赤白色固体)は、下記式(I)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(5)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A1)に対する1−ナフタレン酢酸の導入率は86%であった。
○IR( film,cm-1):
3415(νO−H),
1735(νC=O of ester ),
1608,1583,1508(νC=C in aromatic),
1245(νPh−O−C of ether),
914(νC−O−C of cyclic ether )
○ 1H NMR(600MHz,CDCl3 ,TMS):δ(ppm)
2.35〜3.95(m,102.8H,Ha 〜Hf ),
5.59(s,4.0H,Ph−CH),
6.09〜6.46(m,28.0H,aromatic H),
7.25〜7.87(m,92.5H,aromatic H in Naphthalene )
原料化合物(A2)0.993g(1.0mmol)、1−ナフタレン酢酸2.23g(12mmol)およびTBPB0.12g(3mol%)の混合物に、NMP15mLを添加し、80℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、重曹水による洗浄を2回、蒸留水による洗浄を2回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、エーテルを用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率76%で赤白色固体1.98gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物(赤白色固体)は、下記式(J)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(6)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A2)に対する1−ナフタレン酢酸の導入率は100%であった。
○IR( film,cm-1):
3423(νO−H),
1733(νC=O of ester ),
1598,1585,1500(νC=C in aromatic),
1267,1245(νPh−O−C of ether )
○ 1H NMR(600MHz,DMSO−d6 ):δ(ppm)
1.36(s,12.0H,CH3 ),
2.12〜2.68(m,24.0H,Ha〜Hc),
3.26〜5.83(m,36.0H,Hd〜Hf,Ph−CH),
6.18〜7.06(m,8.0H,aromatic H),
7.35〜8.32(m,56.0H,aromatic H in Naphthalene )
原料化合物(A1)1.52g(1.0mmol)、4−メトキシケイ皮酸3.21g(18mmol)およびTBPB0.18g(3mol%)の混合物に、NMP20mLを添加し、80℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、重曹水による洗浄を2回、蒸留水による洗浄を2回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、エーテルを用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率74%で赤白色固体3.11gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物(赤白色固体)は、下記式(K)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(7)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A1)に対する4−メトキシケイ皮酸の導入率は100%であった。
○IR( film,cm-1):
3423(νO−H),
1704(νC=O of ester ),
1604,1511(νC=C in aromatic),
1253(νPh−O−C of ether)
○ 1H NMR(600MHz,DMSO−d6 ):δ(ppm)
1.57(36.0H,CH3 in Methoxy ),
3.83〜4.98(m,79.9H,Ha〜Hf,OH),
5.56(s,4.0H,Ph−CH),
6.10〜8.79(m,56.0H,aromatic H in CRA,CH=CH in cinnamic acid,aromatic H in cinnamic acid)
原料化合物(A2)0.993g(1.0mmol)、4−メトキシケイ皮酸2.14g(12mmol)およびTBPB0.12g(3mol%)の混合物に、NMP20mLを添加し、80℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、重曹水による洗浄を2回、蒸留水による洗浄を2回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、エーテルを用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率71%で反応生成物1.8gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物は、下記式(L)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(8)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A2)に対する4−メトキシケイ皮酸の導入率は100%であった。
○IR( film,cm-1):
3495(νO−H),
1706(νC=O of ester ),
1604,1511(νC=C of aromatic),
1245(νPh−O−C of ether)
○ 1H NMR(600MHz,DMSO−d6 ):δ(ppm)
1.40(s,12.0H,CH3 in cinnamic acid),
2.15(s,24.0H,CH3 ),
3.76〜5.38(m,44.0H,Ha〜He,Ph−CH),
5.82〜8.30(m,57.9H,aromatic H in CRA,CH=CH in cinnamic acid,aromatic H in cinnamic acid)
原料化合物(A1)1.52g(1.0mmol)、4−ヒドロキシカルコン4.03g(18mmol)およびTBPB0.18g(3mol%)の混合物に、NMP20mLを添加し、80℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、重曹水による洗浄を2回、蒸留水による洗浄を2回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、エーテルを用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率74%で反応生成物2.8gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物は、下記式(M)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(9)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A1)に対する4−ヒドロキシカルコンの導入率は88%であった。
○IR( film,cm-1):
3423(νO−H),
1704(νC=O of ester ),
1604,1511(νC=C in aromatic),
1253(νPh−O−C of ether )
○ 1H NMR(600MHz,DMSO−d6 ):δ(ppm)
2.17〜4.98(m,42.4H,Ha 〜Hf ,Ph−CH),
67〜8.31(m,56.0H,aromatic H,CH=CH in caicon,aromatic H in calcon)
原料化合物(A2)0.993g(1.0mmol)、4−ヒドロキシカルコン2.69g(12mmol)およびTBPB0.13g(3mol%)の混合物に、NMP20mLを添加し、80℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、重曹水による洗浄を2回、蒸留水による洗浄を2回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、エーテルを用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率86%で反応生成物2.34gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物は、下記式(N)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(10)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A2)に対する4−ヒドロキシカルコンの導入率は96%であった。
○IR( film,cm-1):
3423(νO−H),
1704(νC=O of ester ),
1604,1511(νC=C in aromatic),
1253(νPh−O−C of ether )
○ 1H NMR(600MHz,DMSO−d6 ):δ(ppm)
1.31(s,36.0H,CH3 ),
2.17〜4.98(m,42.4H,Ha 〜Hf ,Ph−CH),
67〜8.31(m,56.0H,aromatic H,CH=CH in caicon,aromatic H in calcon)
原料化合物(A2)0.993g(1.0mmol)、P−(ジメチルアミノ)ケイ皮酸2.29g(12mmol)およびTBPB0.13g(3mol%)の混合物に、NMP15mLを添加し、80℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、重曹水による洗浄を2回、蒸留水による洗浄を2回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、エーテルを用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率93%で反応生成物2.13gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物は、下記式(O)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(11)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A2)に対するP−(ジメチルアミノ)ケイ皮酸の導入率は91%であった。
○IR( film,cm-1):
3417(νO−H),
1698(νC=O of ester ),
1602,1552,1527,1502(νC=C in aromatic),
1261,1222(νPh−O−C of ether ),
913(νC−O−C of cyclic ether )
○ 1H NMR(600MHz,DMSO−d6 ):δ(ppm)
1.65(s,36.0H,CH3 ),
2.47〜4.65(m,42.4H,Ha 〜Hf ,Ph−CH),
5.73〜6.46(m,12.0H,aromatic H),
6.51〜7.26(m,29.3H,CH=CH in cinnnamaic acid,aromaticH in cinnamic acid)
原料化合物(A1)0.764g(0.5mmol)、P−(ジメチルアミノ)ケイ皮酸1.72g(9mmol)およびTBPB0.09g(3mol%)の混合物に、NMP10mLを添加し、80℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、重曹水による洗浄を2回、蒸留水による洗浄を2回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、エーテルを用いて単離精製を行い、60℃で24時間減圧乾燥することにより、収率94%で反応生成物1.56gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物は、下記式(P)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(12)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A1)に対するP−(ジメチルアミノ)ケイ皮酸の導入率は85%であった。
○IR( film,cm-1):
3419(νO−H),
1697(νC=O of ester ),
1600,1552,1527,1508(νC=C in aromatic),
1259,1222(νPh−O−C of ether ),
914(νC−O−C of cyclic ether )
○ 1H NMR(600MHz,DMSO−d6 ):δ(ppm)
2.38〜4.09(m,42.4H,Ha 〜Hf ),
5.76(s,4.0H,Ph−CH),
6.09〜7.65(m,56.0H,aromatic H,CH=CH in cinnamaic acid ,aromatic H in cinnamic acid),
8.49(s,H,OH in cinnamic acid)
原料化合物(A1)0.38g(0.25mmol)、9−スペーサーアントラセン1.38g(9mmol)およびTBPB0.09g(3mol%)の混合物に、NMP10mLを添加し、80℃で48時間の条件で反応させた。
反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、重曹水による洗浄を2回、蒸留水による洗浄を2回行い、さらに有機層に乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを添加して乾燥処理を行った。乾燥剤をろ別し、クロロホルムを減圧留去し、エーテルを用いて単離精製を行うことにより、収率93%で反応生成物0.8gを得た。
IR分析、 1H−NMR分析の結果から、得られた生成物は、式(1)においてR1 が式(a)で表される基であってR2 が式(ロ)で表される基である化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン誘導体(13)」ともいう。)であると同定された。原料化合物(A1)に対する9−スペーサーアントラセンの導入率は71%であった。
(1)ガラス転移温度および重量減少開始温度の測定:
カリックスレゾルシンアレーン誘導体(1)〜カリックスレゾルシンアレーン誘導体(6)の各々について、示差走査熱量計(DSC)を用い、ガラス転移温度(Tg)を測定した。
また、カリックスレゾルシンアレーン誘導体(1)〜カリックスレゾルシンアレーン誘導体(6)およびカリックスレゾルシンアレーン誘導体(8)の各々について、窒素気流下、昇温速度10℃/minの条件で、熱重量分析を行うことにより、重量減少開始温度(Td)を測定した。
以上、結果を表1に示す。
カリックスレゾルシンアレーン誘導体(2)、カリックスレゾルシンアレーン誘導体(3)、カリックスレゾルシンアレーン誘導体(4)、カリックスレゾルシンアレーン誘導体(10)の各々を、濃度が1×10-4mol/Lとなるようにテトラヒドロフランに溶解した。得られた溶液の各々を、石英セルの内壁面に塗布し、室温で2時間減圧乾燥処理することにより、薄膜を形成した。石英セル内に形成された薄膜に対して、キセノンランプを用い、1.8〜2.0mW/cm2 (313nm)の条件で、光照射時間を変えながら光照射処理を行うと共に、紫外分光光度計により、当該薄膜における紫外線の吸光度の変化を測定した。結果を図12〜図15に示す。
Claims (3)
- 下記式(2)で表される化合物および下記式(3)で表される化合物を反応させることにより、請求項1に記載のカリックスレゾルシンアレーン誘導体を得ることを特徴とするカリックスレゾルシンアレーン誘導体の製造方法。
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