JP2006247879A - 弁装置及び液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体流量を確保しつつ、液体の逆流抑制を図ることのできる弁装置及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】インクカートリッジ16側に連通する供給口35と記録ヘッド13側に連通する排出口37とが一側面側に開口形成された基材31と、基材31の一側面に対して撓み変形可能に固着され、閉弁方向へ撓んだ場合には排出口37を閉塞して供給口35と排出口37との間でのインクの流動を遮断する一方、開弁方向へ撓んだ場合には供給口35及び排出口37を開放して供給口35と排出口37との間でのインクの流動を許容するフィルム34と、フィルム34の表面を保護する保護板39とを有し、保護板39のフィルム34との対向面には、基材31の一側面から一定間隔をおいて位置する溝44と、溝44よりも基材31の一側面から短い間隔をおいて位置する台座43とを設け、溝44を少なくとも供給口35及び排出口37に対応する部位に設けた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、弁装置及び液体噴射装置に関する。
従来から、液体をターゲットに対して噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)が広く知られている。このプリンタは、往復移動するキャリッジに記録ヘッド(液体噴射ヘッド)を搭載し、この記録ヘッドに供給されるインク(液体)を記録ヘッドに形成されたノズルから噴射することにより、ターゲットとしての記録媒体に印刷を施すようになっている。そして、こうしたプリンタにあっては、インク流路(液体流路)となるインク供給チューブ(又はインク排出チューブ)の途中に弁装置(例えば、チョーク弁等)を設け、その弁装置を介してインクがインク流路内を上流側から下流側へ効率良く流れるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図6(a)(b)は、こうした弁装置の一種であるチョーク弁を示す断面図である。これら両図に各々示すように、チョーク弁61A,61Bは、一側面に凹部62が形成された基材63と、その基材63の一側面に凹部62を被覆するように固着された可撓性材質からなるフィルム(可撓性弁体)64とを備えている。基材63における凹部62の内底面には、上流側となるインクカートリッジ側から供給されるインクを凹部62内へ流入させるための供給口65が開口形成されている。また、基材63における凹部62の内底面略中央には凸部66が形成されており、この凸部66の先端には、下流側となる記録ヘッド側へ凹部62内からインクを排出するための排出口67が開口形成されている。そして、基材63における凹部62の内面とフィルム64の裏面(凹部62側の面)とによって、インク流路の一部を構成する密閉状の圧力室68が囲み形成されるようになっている。
また、図6(a)(b)に示すように、各チョーク弁61A,61Bにおけるフィルム64の表面側には、フィルム64の破損を防止するための保護板69が配設されている。保護板69は、矩形状の板材からなり、その大きさはフィルム64よりも若干大きい外形となるように形成されている。図6(a)に示すチョーク弁61Aの場合、その保護板69は基材63から比較的狭い間隔W2を隔てた位置に配設されており、図6(b)に示すチョーク弁61Bの場合、その保護板69は基材63から比較的広い間隔W3(>間隔W2)を隔てた位置に配設されている。そして、供給口65から圧力室68内に流入したインクの供給圧に基づきフィルム64が各図に二点鎖線で示す閉弁状態から各図に実線で示す開弁状態となって保護板69側へ撓む際には、保護板69が、基材63との間隔W2,W3の範囲内で、フィルム64の撓みを許容すると共に、それ以上の撓みを規制するようになっている。
特開2001−38925号公報
ところが、図6(a)に示すチョーク弁61Aのように、保護板69とフィルム64との間隔W2が狭すぎると、フィルム64の保護板69側への撓み許容量が小さくなり、インク供給時の圧力室68の容積が小さくなってしまう。そのため、供給口65から圧力室68を介した排出口67へのインクの流量を十分に確保できなくなり、印刷不良を招いてしまうという問題があった。
その一方、図6(b)に示すチョーク弁61Bのように、保護板69とフィルム64との間隔W3が広すぎると、フィルム64の保護板69側への撓み許容量が大きいため、インク供給時の圧力室68の容積が大きくなりすぎ、保護板69側へ大きく撓んだ開弁状態にあるフィルム64が排出口67を閉塞する閉弁状態となるまでの間に、圧力室68内のインクが供給口65を介してインク流路の上流側(インクカートリッジ側)へ逆流してしまうという問題が生じていた。
以上のように、従来は、保護板69とフィルム64との間隔が狭いとインクの流量不足から印刷不良を招くという問題が生じ、保護板69とフィルム64との間隔を広くすればインクの流量は確保できるもののインクの逆流が問題となり、インク流路での効率的なインク流量の確保及びインクの逆流抑制の双方を両立させることができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、液体流路での液体流量を良好に確保しつつ、液体の逆流抑制を図ることのできる弁装置及び液体噴射装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明の弁装置は、液体流路の途中に配置される弁装置であって、前記液体流路の上流側に連通する供給口と前記液体流路の下流側に連通する排出口とが一側面側に開口形成された基材と、当該基材の一側面に対して撓み変形可能に固着され、閉弁方向へ撓んだ場合には前記供給口及び排出口のうち少なくとも前記排出口を閉塞して供給口と排出口との間での液体の流動を遮断する一方、開弁方向へ撓んだ場合には前記供給口及び排出口を開放して供給口と排出口との間での液体の流動を許容する可撓性弁体と、当該可撓性弁体の開弁方向側に当該可撓性弁体と対向するように配置され、当該可撓性弁体の表面を保護する保護体とを有し、当該保護体における前記可撓性弁体との対向面には、前記基材の一側面から一定間隔をおいて位置することにより前記可撓性弁体の開弁方向への撓みを許容する撓み許容部と、当該撓み許容部よりも前記基材の一側面から短い間隔をおいて位置することにより前記可撓性弁体の開弁方向への撓みを規制する撓み規制部とを設け、前記撓み許容部を少なくとも前記供給口及び前記排出口に対応する部位に設けた。
この構成によれば、液体流路の上流側から液体が供給口を介して基材の一側面側へ供給されると、その液体の供給圧を受けて可撓性弁体は開弁方向へ撓もうとする。すると、その可撓性弁体に対し、保護体における撓み許容部が、可撓性弁体において保護体の撓み許容部と対応する部分(すなわち、少なくとも基材側の供給口及び排出口に対応する部分)の開弁方向への撓みを許容する一方、保護体における撓み規制部が、可撓性弁体において保護体の撓み規制部と対応する部分の開弁方向への撓みを規制する。したがって、可撓性弁体の開弁時には、保護体の撓み許容部により可撓性弁体の開弁方向への撓みが少なくとも供給口及び排出口に対応する部分で必要十分に許容されるようになり、液体流量を良好に確保することができる。また、可撓性弁体の開弁時には、保護体の撓み規制部により可撓性弁体の開弁方向への過剰な撓みが規制されるため、基材の一側面と可撓性弁体とで囲み形成される圧力室内の液体流量を適度に抑えることができ、上流側へ逆流する液体量が極力低減されて、液体の逆流抑制を好適に図ることができる。
本発明の弁装置において、前記撓み許容部は、前記保護体における前記可撓性弁体との対向面において前記供給口に対応する部位と前記排出口に対応する部位との間を結ぶ連続した溝状をなすように形成されている。
この構成によれば、可撓性弁体は、保護体の撓み許容部と対応する部分が開弁方向へ撓み変形した場合に、供給口から排出口に向けて延びる液体流路を形成するようになる。したがって、供給口から排出口へ液体を迅速且つ円滑に流動させることができるため、より一層、液体流量を良好に確保することができる。
本発明の弁装置において、前記撓み規制部は、前記保護体における前記可撓性弁体との対向面から凸設された台座により構成され、当該台座に前記撓み許容部は凹設されている。
この構成によれば、保護体における可撓性弁体との対向面から凸設された台座に撓み許容部が凹設されるため、保護体において撓み許容部が形成される部分の強度を良好に維持することができる。
本発明の弁装置において、前記供給口及び排出口は、排出口の方が供給口よりも可撓性弁体寄りに位置している。
この構成によれば、可撓性弁体の閉弁時において排出口を速やかに閉塞でき、弁装置の閉弁状態への応答性能を良好にできる。
本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体流路及び前記液体噴射ヘッドから廃液として吐出された液体を排出する液体流路のうち少なくとも一方の液体流路の途中に上記構成の弁装置を設けた。
この構成によれば、弁装置により液体流路での液体流量が良好に確保されるとともに、液体の逆流が抑制された好適な液体噴射装置とすることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態における液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)10は、平面視矩形状をなす本体ケース11を備えている。本体ケース11内には棒状のガイド軸12が本体ケース11の長手方向となる左右方向に沿って架設され、ガイド軸12には液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド13を搭載したキャリッジ14がガイド軸12の長手方向に沿って移動可能に挿通支持されている。
また、本体ケース11内においてキャリッジ14の移動範囲から外れた位置(図1における右端側位置)には、カートリッジホルダ15が固設されている。そして、そのカートリッジホルダ15上には複数(本実施形態では4つ)のインクカートリッジ16が着脱自在に装着されている。この点で、本実施形態のプリンタ10は、インクカートリッジ16がキャリッジ14と共に移動する所謂オンキャリッジタイプのプリンタではなく、インクカートリッジ16がプリンタ10上において移動しない所謂オフキャリッジタイプのプリンタとして構成されている。
キャリッジ14は駆動プーリ17と従動プーリ18との間に張設された無端状のタイミングベルト19を介してキャリッジモータ20に連結されている。そして、キャリッジ14はタイミングベルト19がキャリッジモータ20により回転駆動されることで、ガイド軸12に沿う主走査方向(図1の左右方向)に往復移動するようになっている。
また、プリンタ10内には、印刷用紙を紙送りするときの駆動源となる紙送りモータ(図示略)が搭載されており、この紙送りモータの回転に基づきターゲットとしての用紙が紙送り部材(プラテン)21に沿って副走査方向(図1の上下方向)に紙送りされる。そして、この副走査方向に沿って給送される用紙上に記録ヘッド13からインク滴が吐出されることにより、本実施形態のプリンタ10では印刷が施されるようになっている。
キャリッジ14には、記録ヘッド13にインクを供給するサブタンク(バルブユニットとも言う)22が搭載されている。インクカートリッジ16及びサブタンク22はインク色(例えばブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)の数(本実施形態では4つ)だけ配設され、サブタンク22は各色毎にインク供給チューブ(液体流路)23、チョーク弁(弁装置)24を介して各色のインクカートリッジ16に接続されている。各サブタンク22はインクカートリッジ16から取り込んだインクを一時貯留し、その貯留インクを所定圧に圧力調整して記録ヘッド13に供給する。
本体ケース11の端部(図1における右端部)においてカートリッジホルダ15の近傍には、加圧ユニット25が搭載されている。加圧ユニット25は空気供給チューブ26を介して加圧空気をインクカートリッジ16に送り出す装置である。空気供給チューブ26は加圧ユニット25の下流側の分配器27によって複数(本例は4本)に分岐し、分岐した各チューブがインクカートリッジ16の各色に接続されている。そして、各インクカートリッジ16は、加圧ユニット25から供給される加圧空気の加圧力に基づき、各々対応するサブタンク22にインクを加圧供給するようになっている。
また、本体ケース11においてカートリッジホルダ15と紙送り部材(プラテン)21との間には、記録ヘッド13のノズル(図示略)内から増粘したインクを廃液として吐出させて排出するためのクリーニング機構50が設けられている。このクリーニング機構50は、記録ヘッド13のノズル形成面を封止可能なキャップ51と、紙送り部材(プラテン)21の下側に設けられる廃液タンク52と、このキャップ51と廃液タンク52との間を吸引ポンプ(図示略)を介して接続するインク排出チューブ(液体流路)53とを備えている。そして、記録ヘッド13のノズル形成面をキャップ51で封止した状態で吸引ポンプを駆動することにより、記録ヘッド13内のノズルから廃液となるインクを吸引し、そのインクをキャップ51及びインク排出チューブ53を介して廃液タンク52へ排出するようになっている。
次に、本発明の要部であるチョーク弁(弁装置)24の構成について、図2〜図4を参照して詳細に説明する。
図2、図3に示すように、チョーク弁24は、合成樹脂からなる矩形板状の基材31を有している。基材31の一側面(図2では手前側の面、図3では左側面)31aには、複数(本実施形態ではインクカートリッジ16と同数の4つ、)の円形形状をなす凹部33が基材31の長手方向へ一定間隔をおいて形成されると共に、それら各凹部33を被覆する可撓性材質からなるフィルム(可撓性弁体)34が固着されている。
基材31の内部には、インクカートリッジ16側(上流側)からインク供給チューブ23を介して供給されるインクの導入路32aが貫通形成され、その導入路32aの下流端となる供給口35が凹部33の内底面33aに開口形成されている。また、凹部33の内底面33aの略中央には凸部36が形成されており、その凸部36の先端には、凹部33内から記録ヘッド13側(下流側)へインクを排出するための排出口37が開口形成されている。そして、基材31の内部には、この排出口37を上流端とするインクの導出路32bが貫通形成され、その導出路32bの下流端がインク供給チューブ23を介して記録ヘッド13側(下流側)のサブタンク22に連通されている。
また、凸部36は、凹部33の内底面33aからの高さ寸法が基材31の一側面31aからの凹部33の深さ寸法よりも小さくなるように形成されている。そして、基材31の凹部33の内面とフィルム34(具体的には、供給口35及び排出口37の形成領域たる凹部33に対応する可撓部分34a)とによって、密閉状の圧力室38が囲み形成されている。すなわち、フィルム34は、基材31の一側面31aにおける凹部33及び凸部36以外の部分に対して熱溶着されている。そして、フィルム34は、凹部33に対応する可撓部分34aが、圧力室38内のインク供給圧によって、供給口35及び排出口37の双方を開放する開弁状態と排出口37を閉塞する閉弁状態との間で可撓するようになっている。
さらに、フィルム34の表面側(開弁方向側)には、フィルム34の破損を防止するための保護板39がフィルム34と対向するように配設されている。保護板39は、矩形状の板部材からなり、その大きさはフィルム34よりも若干大きい外形となるように形成されている。保護板39の裏面(フィルム34との対向面)39aにおける上部及び下部には、複数の係止爪41(図4参照)が保護板39の長手方向へ所定間隔をおいて基材31側へ突出形成されている。そして、保護板39を基材31へ組み付けた際には、基材31側に形成された係止溝42に係止爪41が係止することで、保護板39が基材31(フィルム34)を被覆する態様で基材31と保護板39とが一体に固定されるようになっている。
図3、図4に示すように、保護板39の裏面39aにおいて、基材31への組み付け時に凹部33と対応する領域には、外形が略円形状の台座(撓み規制部)43が凸設されている。この台座43には、基材31側の供給口35に対応する部位及び排出口37に対応する部位の間を結ぶ連続した溝状をなすように、台座43の周縁から中心に向けて溝(撓み許容部)44が切り欠き形成されている。そして、保護板39が基材31に組み付けられた場合、台座43に切り欠き形成された溝44は、その底面が基材31の一側面31aからフィルム34の開弁方向への撓みを許容する一定の間隔Wをおいて位置する一方、台座43は、その表面が溝44の底面よりも基材31の一側面31aから短い間隔W1をおいて位置するようにされている。
次に、上述したプリンタ10の作用について特にチョーク弁24の作用に着目して以下説明する。
さて、チョーク弁24は、インクカートリッジ16側からインクが供給されていない状態(インク供給圧が付与されていない状態)では、図3(a)に示すように、大気圧によりフィルム34が凸部36の排出口37を閉鎖している(即ち、閉弁状態)。一方、インクカートリッジ16側からインクが供給された状態(インク供給圧が付与された状態)では、図3(b)に示すように、圧力室38に流入したインクの供給圧によって、フィルム34は凸部36(排出口37)から離間して開弁方向となる保護板39側へ撓む。これにより、チョーク弁24では、供給口35と排出口37とが連通した状態(即ち、開弁状態)となる。そして、このようにインクが供給されてフィルム34が保護板39側へ撓んだ場合には、圧力室38がインクを供給口35から排出口37に向けて供給するインク供給路(液体流路)として機能するようになっている。
この開弁時に、フィルム34は凹部33に対応する可撓部分34aが凹部33と保護板39との間に形成された空間内で撓むことになる。そして、この場合、保護板39の裏面39a側では、溝44の底面と基材31の一側面31aとの間隔Wの方が、台座43の表面と基材31の一側面31aとの間隔W1よりも広くなっている(図3参照)。つまり、フィルム34の可撓部分34aは、保護板39の溝44に対応する部分の撓み許容量S(間隔Wに略相当する。)の方が、台座43に対応する部分の撓み許容量S1(間隔W1に略相当する。)よりも大きくなる。
その結果、図3(b)に示すように、開弁時において、フィルム34の可撓部分34aは、保護板39の溝44に対応する部分(すなわち、供給口35に対応する部位から排出口37に対応する部位にかけての流路形成部分)がインク流量の十分な流動を許容するように大きく撓むことになる。また、フィルム34の可撓部分34aのうち、保護板39の台座43に対応する部分は、保護板39側への過剰な撓みが規制される。すなわち、開弁時において、フィルム34は開弁方向へ必要十分な撓み量でもって撓み変形するようになる。
そして、インクカートリッジ16側から供給口35を介した圧力室38内へのインクの供給が停止されると、フィルム34の可撓部分34aは、図3(b)に示す開弁状態から図3(a)に示す閉弁状態へと撓み変形する。そして、その際には、供給口35よりもフィルム34寄りに位置する排出口37が閉弁方向へ撓み変形するフィルム34により速やかに閉塞される。
以上説明した実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)チョーク弁24においては、その開弁時に、フィルム34の可撓部分34aが供給口35及び排出口37に対応する部分において保護板39側へ撓み変形し、供給口35と排出口37とが連通状態とされる必要がある。この点、上記実施形態では、保護板39の裏面39aにおいて基材31側の供給口35及び排出口37に対応する部位に、基材31の一側面31aから間隔Wをおいて位置する溝44が撓み許容部として機能する。そのため、フィルム34の開弁時には、フィルム34の排出口37を開放する方向への撓みが許容され、圧力室38を介して供給口35から排出口37に至るインク流路が良好に確保される結果、排出口37から記録ヘッド13側へのインク供給量を十分に確保することができる。これにより、記録ヘッド13へ供給されるインク量が安定し、インク流量不足に起因する印刷不良を回避することができる。
(2)上記実施形態では、外形略円形状の台座43が、保護板39の裏面39aに凸設されている。このため、フィルム34の開弁時には、台座43によってフィルム34の保護板39側への過剰な撓みが規制されて、圧力室38内のインク流量が適度に抑えられ、フィルム34が開弁状態から閉弁状態へ移行する場合に、供給口35からインクカートリッジ16側へ逆流するインク量が極力低減される。従って、インクの逆流を好適に抑制することができる。なお、閉弁時に圧力室38内に残存したインクは少なからずインクカートリッジ16側へ逆流してしまうため、通常、インクカートリッジ16とインク供給チューブ23との接続箇所にはインク吸収材が設けられ、このインク吸収材で逆流したインクを吸収するようになっている。この点、インクの逆流量が多い場合には、インク吸収材のインク吸収許容量との関係でインク吸収材を頻繁に取り替えることが必要となるが、上記実施形態では、インクカートリッジ16側へのインクの逆流が極力回避されるために、インク吸収材の交換寿命を長くすることができる。
(3)上記実施形態の溝44は、基材31側の供給口35に対応する部位及び排出口37に対応する部位の間を結ぶ連続した溝状をなすように形成されている。このため、フィルム34の可撓部分34aが開弁方向へ撓み変形した場合、圧力室38内には供給口35から排出口37に向けて延びるインク流路が形成されるようになる。したがって、供給口35から排出口37へインクを迅速且つ円滑に流動させることができるため、より一層、インク流量を良好に確保することができる。
(4)さらに、溝44は、台座43に凹設されているため、溝44を保護板39の裏面39aに直接凹設する場合と比較して、溝44が形成される部分の保護板39の厚みを台座43の厚み分だけ確保することができる。このため、保護板39の溝44が形成される部分の強度を良好に維持することができる。
(5)上記実施形態では、基材31において、排出口37の方が供給口35よりもフィルム34側に位置しているため、閉弁時において、閉弁方向へ撓むフィルム34によって排出口37を速やかに閉塞でき、閉弁状態への応答性能を良好にできる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・ 上記実施形態では、保護板39の裏面39aに台座43を凸設し、この台座43に溝44を切り欠き形成したが、台座43を凸設しない構成であってもよい。この場合は、例えば図5に示すように、保護板39の扁平な裏面39aに対して、直接、溝54を凹設すればよい。この構成であっても、溝54が撓み許容部として機能し、保護板39の裏面39aのうち溝54の形成されていない部位が撓み規制部として機能することとなる。
・ また、上記実施形態の溝44は、供給口35に対応する部位と排出口37に対応する部位との間を略直線状に結ぶ連続した溝状をなすように形成したが、連続した溝状をなす構成であれば、供給口35に対応する部位と排出口37に対応する部位との間を曲線状に結ぶものであってもよい。
・ さらに、上記実施形態の溝44は、台座43の周縁から中心に向けて切り欠き形成されるようにしたが、これに限定されるものではなく、インク供給時に供給口35と排出口37とが連通する形態であれば、台座43の表面から溝を周縁にかからないように凹設するようにしてもよい。
・ 上記実施形態の保護板39は一つの部材として構成したが、例えば分割可能な2部材、もしくは3つ以上の複数部材で構成してもよい。
・ 上記実施形態では、基材31の一側面31aに凹部33を形成し、その凹部33内に供給口35及び排出口37を開口形成する構成としたが、凹部33が形成されない基材31の一側面31aに供給口35及び排出口37を開口形成する構成としてもよい。
・ 上記実施形態では、インクカートリッジ16と記録ヘッド13との間で液体供給路を構成するインク供給チューブ23の途中に設けられるチョーク弁24を弁装置の一例として具体化したが、これに限らず、クリーニング機構50におけるインク排出チューブ(液体流路)53の途中に設けられる弁装置に具体化してもよい。この場合、その弁装置は、インク排出チューブ53において、吸引ポンプ(図示略)の上流側(記録ヘッド13側)となる途中に配設される。なお、この弁装置をインク排出チューブ(液体流路)53の途中に設けると共に、上記実施形態におけるチョーク弁24をインク供給チューブ(液体流路)の途中に設けるようにしてもよい。
・ 上記実施形態において、可撓性弁体は、フィルム34に代えて、ゴム製シート等により構成してもよい。
・ 上記実施形態では、オフキャリッジタイプのインクジェット式プリンタ10に具体化したが、これに限らず、オンキャリッジタイプのインクジェット式プリンタに具体化してもよい。
・ 上記実施形態においては、液体噴射装置として、インクを吐出するプリンタ10について説明したが、その他の液体噴射装置であってもよい。例えば、ファックス、コピア等を含む印刷装置や、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。また、液体噴射装置以外の装置に使用する弁装置に応用してもよい。また、液体もインクに限られず、他の液体に応用してもよい。
本実施形態のインクジェット式プリンタの要部平面図。 弁装置を示す分解斜視図。 (a)は閉弁状態のチョーク弁の概略構成を示す断面図、(b)は開弁状態のチョーク弁の概略構成を示す断面図。 保護板の裏面図。 別の実施形態における保護板の裏面図。 (a)(b)は、従来のチョーク弁の概略構成を示す断面図。
符号の説明
10…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ、13…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、16…液体収容体としてのインクカートリッジ、23…液体供給路としてのインク供給チューブ、24…弁装置としてのチョーク弁、31…基材、31a…一側面、33…凹部、34…可撓性弁体としてのフィルム、35…供給口、37…排出口、38…圧力室、39…保護体としての保護板、43…撓み規制部としての台座、44…撓み許容部としての溝、S…溝44における撓み許容量、S1…台座43における撓み許容量、W…溝と基材との間隔、W1…台座と基材との間隔。

Claims (5)

  1. 液体流路の途中に配置される弁装置であって、
    前記液体流路の上流側に連通する供給口と前記液体流路の下流側に連通する排出口とが一側面側に開口形成された基材と、
    当該基材の一側面に対して撓み変形可能に固着され、閉弁方向へ撓んだ場合には前記供給口及び排出口のうち少なくとも前記排出口を閉塞して供給口と排出口との間での液体の流動を遮断する一方、開弁方向へ撓んだ場合には前記供給口及び排出口を開放して供給口と排出口との間での液体の流動を許容する可撓性弁体と、
    当該可撓性弁体の開弁方向側に当該可撓性弁体と対向するように配置され、当該可撓性弁体の表面を保護する保護体とを有し、
    当該保護体における前記可撓性弁体との対向面には、前記基材の一側面から一定間隔をおいて位置することにより前記可撓性弁体の開弁方向への撓みを許容する撓み許容部と、当該撓み許容部よりも前記基材の一側面から短い間隔をおいて位置することにより前記可撓性弁体の開弁方向への撓みを規制する撓み規制部とを設け、前記撓み許容部を少なくとも前記供給口及び前記排出口に対応する部位に設けたことを特徴とする弁装置。
  2. 前記撓み許容部は、前記保護体における前記可撓性弁体との対向面において前記供給口に対応する部位と前記排出口に対応する部位との間を結ぶ連続した溝状をなすように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の弁装置。
  3. 前記撓み規制部は、前記保護体における前記可撓性弁体との対向面から凸設された台座により構成され、当該台座に前記撓み許容部は凹設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の弁装置。
  4. 前記供給口及び排出口は、排出口の方が供給口よりも可撓性弁体寄りに位置していることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の弁装置。
  5. 液体を噴射する液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体流路及び前記液体噴射ヘッドから廃液として吐出された液体を排出する液体流路のうち少なくとも一方の液体流路の途中に請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の弁装置を設けたことを特徴とする液体噴射装置。
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