JP2006247495A - 微細パターンの描画方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
直線のみならず曲線を交えた複雑なパターン形状においても、液滴の塗布間隔を均一にして描画する微細パターンの描画方法およびその装置を提供する。
【解決手段】
吐出液を吐出するノズル7が、微細パターンを描画する被描画平面5に沿って設けられている。ノズル7は、移動速度を変えながら被描画平面5と相対的に移動する。ノズル7は、パルス信号が付加されると、一定量の吐出液を被描画平面5に向け吐出する。そして、ノズル7に対して被描画平面5が移動する一定の移動量ごとに、上記ノズル7にパルス信号を付加する。この一定の移動量は、上記描画開始から描画終了までの上記ノズル7の移動速度とこれの移動時間との関係により算出する。これにより、基板などの被描画平面5上に連続して線幅が均一の微細パターンを描画することができる。
【選択図】図1
直線のみならず曲線を交えた複雑なパターン形状においても、液滴の塗布間隔を均一にして描画する微細パターンの描画方法およびその装置を提供する。
【解決手段】
吐出液を吐出するノズル7が、微細パターンを描画する被描画平面5に沿って設けられている。ノズル7は、移動速度を変えながら被描画平面5と相対的に移動する。ノズル7は、パルス信号が付加されると、一定量の吐出液を被描画平面5に向け吐出する。そして、ノズル7に対して被描画平面5が移動する一定の移動量ごとに、上記ノズル7にパルス信号を付加する。この一定の移動量は、上記描画開始から描画終了までの上記ノズル7の移動速度とこれの移動時間との関係により算出する。これにより、基板などの被描画平面5上に連続して線幅が均一の微細パターンを描画することができる。
【選択図】図1
Description
この発明は微細パターンの描画方法およびその装置、詳しくはノズルより吐出液を吐出して描画表面上に微細なパターンを描画するインクジェット技術に関する。
例えば、特許文献1には、微粒子を含有する溶液を噴射ヘッドにより噴射して基板上または電極領域にパターンを形成する溶液噴射製造装置が開示されている。この溶液噴射製造装置の基本的動作は、インクジェット式プリンタと同様である。すなわち、特許文献1に記載の発明は、ステージの動きに合わせてノズルヘッドの吐出(ON/OFF)を制御するとともに、キャリッジの往復運動とステージの送り動作とを組み合わせながら、基板上にパターンを形成するものである。
2軸ステージをXY方向に移動させて微細なパターンを描画する場合において、例えば、その描画パターンの一部である直線と直線とを結ぶコーナ部または直線から曲線へ切り替わる際にはステージの加減速が必要となる。この加減速により、描画時のステージの移動速度が変化してしまう。一方、インクヘッドからの吐出液の吐出は、決まった周波数に基づいて行われている。このため、ステージの移動速度が変化すると、滴下する液滴の間隔が不均一となり、線幅のばらつきやひどい場合には配線間の短絡といった結果を招いていた。
そこで、この発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、直線のみならず曲線を交えたような複雑なパターン形状の描画においても、描画面での液滴の塗布(付着)間隔を均一とし、かつ、高分解能化が可能な微細なパターンを描画する微細パターンの描画方法およびその装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、パルス信号に応じてノズルから一定量の吐出液を吐出して描画平面上に微細パターンを描画する微細パターンの描画方法において、上記ノズルは上記描画平面に沿って、かつ移動速度を変えながら描画平面と相対的に移動し、上記微細パターンの描画開始から描画終了まで一定の移動量ごとに上記ノズルにパルス信号を付加して、上記描画平面上に微細パターンを描画する微細パターンの描画方法である。
この発明に係るノズルは、例えばインクジェット方式のノズルヘッドが用いられる。この場合のノズルの数または口径は限定されない。
ノズル(ノズルヘッド)から吐出される吐出液は限定されず、例えば金属微粒子を含有する溶液、フォトレジスト、カラーフィルタの顔料、有機半導体材料、有機ELD材料などである。
このノズルはパルス信号により制御されて一定量の吐出液を吐出する。このときのパルス信号のパルス幅は限定されない。すなわち、一定パルス幅のパルス信号がノズルに印加されると、一定量の吐出液がノズルから吐出(噴射)されるのである。
微細なパターンを描画する描画表面としては、例えば半導体ウェーハ表面、プリント配線基板表面などがある。液晶ディスプレイのガラス基板、この基板に対向して設けられるカラーフィルタでもよい。
ノズル(ノズルヘッド)から吐出される吐出液は限定されず、例えば金属微粒子を含有する溶液、フォトレジスト、カラーフィルタの顔料、有機半導体材料、有機ELD材料などである。
このノズルはパルス信号により制御されて一定量の吐出液を吐出する。このときのパルス信号のパルス幅は限定されない。すなわち、一定パルス幅のパルス信号がノズルに印加されると、一定量の吐出液がノズルから吐出(噴射)されるのである。
微細なパターンを描画する描画表面としては、例えば半導体ウェーハ表面、プリント配線基板表面などがある。液晶ディスプレイのガラス基板、この基板に対向して設けられるカラーフィルタでもよい。
この発明に係る描画方法では、その移動速度を変えながらノズルは描画表面に対して相対的に移動する。ノズルを固定し、このノズルに対して描画表面を移動する構成でもよい。逆に描画表面を固定してノズルを移動する構成にしてもよい。また、これらが同時に移動する構成でもよい。
ここで、微細パターンを描画するノズル自体を動かす場合は、吐出した液滴に慣性が働き滴下精度が悪くなるといった問題がある。また、基板全面を走査する必要があるためにスループットが向上しないといった問題、ノズルの走査方向に対して基板を正確に取り付ける必要がありセッティングに時間がかかるといった問題、斜線や曲線を描画した際に線の輪郭がジャギー(ぎざぎざ)になり、描画精度が低下するといった問題が生じやすい。
これらの問題を解決するためには、吐出の際にノズルを固定して、基板(描画表面)側を2次元的に(平面内で)移動させる構成にするとよい。
ここで、微細パターンを描画するノズル自体を動かす場合は、吐出した液滴に慣性が働き滴下精度が悪くなるといった問題がある。また、基板全面を走査する必要があるためにスループットが向上しないといった問題、ノズルの走査方向に対して基板を正確に取り付ける必要がありセッティングに時間がかかるといった問題、斜線や曲線を描画した際に線の輪郭がジャギー(ぎざぎざ)になり、描画精度が低下するといった問題が生じやすい。
これらの問題を解決するためには、吐出の際にノズルを固定して、基板(描画表面)側を2次元的に(平面内で)移動させる構成にするとよい。
請求項1に記載の発明にあっては、吐出液を吐出するノズルが、微細パターンを描画する描画表面に沿って相対的に移動可能に設けられている。この場合、その移動速度を変更可能である。例えば曲線、折れ線などを描画する場合である。ノズルにパルス信号が印加されると、このパルス信号に応じてノズルは一定量の吐出液を描画表面に向けて吐出する。そして、ノズルに対して描画表面が相対的に移動する一定の移動量ごとに、上記ノズルにパルス信号を付加する。この一定の移動量は、上記描画開始から描画終了までの間の上記ノズル/描画表面の移動速度とこの間の移動時間との関係により算出する。これにより、基板などの描画表面上に連続して線幅が均一な微細パターンを描画することができる。
請求項2に記載の発明は、上記一定の移動量は、上記描画開始から描画終了までの上記ノズルの移動速度とこれの移動時間との関係により算出される請求項1に記載の微細パターンの描画方法である。
請求項2に記載の発明にあっては、上記一定の移動量は、微細パターンの描画開始から描画終了までのノズルに対する描画表面の相対的な移動での移動速度と移動時間との関係から求めることができる。
具体的には、まず、ノズル/描画表面が相対的に平面(描画表面と平行な面)内を移動する場合、その平面でX軸成分、Y軸成分のそれぞれについて、その速度パターンを求める。この速度パターンとは、X軸成分、Y軸成分のそれぞれについて、時間と速度との関係を示すものである。この速度パターンは、微細パターンの線長およびこれを描く方向の情報を有している。
次に、この速度パターンに基づいて、ノズルと描画表面との相対的移動での一定の移動量を設定する。この移動量は、ノズルから吐出液が吐出して描画表面上に滴下する吐出液の液滴間の距離に等しい。この距離が大き過ぎると、微細パターンの線幅にむらが生じて描線に凹凸が生じ、またパターンが不連続となるおそれがある。
そこで、微細パターン(描線の線幅)が均一となるように、上記距離(移動量)を小さく設定する必要がある。
そして、上記速度パターンから一定の移動量ごとの移動時間を求める。この移動時に基づいて、ノズルから吐出液を吐出するタイミングが設定される。この結果、一定の移動量ごとにノズルにパルス信号が付加され、ノズルに対する描画表面の相対的移動速度が変化しても、描画表面上に連続して線幅が均一な微細パターンを描画することができる。
具体的には、まず、ノズル/描画表面が相対的に平面(描画表面と平行な面)内を移動する場合、その平面でX軸成分、Y軸成分のそれぞれについて、その速度パターンを求める。この速度パターンとは、X軸成分、Y軸成分のそれぞれについて、時間と速度との関係を示すものである。この速度パターンは、微細パターンの線長およびこれを描く方向の情報を有している。
次に、この速度パターンに基づいて、ノズルと描画表面との相対的移動での一定の移動量を設定する。この移動量は、ノズルから吐出液が吐出して描画表面上に滴下する吐出液の液滴間の距離に等しい。この距離が大き過ぎると、微細パターンの線幅にむらが生じて描線に凹凸が生じ、またパターンが不連続となるおそれがある。
そこで、微細パターン(描線の線幅)が均一となるように、上記距離(移動量)を小さく設定する必要がある。
そして、上記速度パターンから一定の移動量ごとの移動時間を求める。この移動時に基づいて、ノズルから吐出液を吐出するタイミングが設定される。この結果、一定の移動量ごとにノズルにパルス信号が付加され、ノズルに対する描画表面の相対的移動速度が変化しても、描画表面上に連続して線幅が均一な微細パターンを描画することができる。
請求項3に記載の発明は、上記ノズルには、上記一定の移動量を生成するパルス信号に対して分割されたパルスピッチに相当する移動量が均一になるようにパルス間をさらに細分割した複数のパルス信号が付加される請求項1または請求項2に記載の微細パターンの描画方法である。
請求項3に記載の発明にあっては、ノズルに対する描画平面の移動の加速度や減速度が大きく変化した場合には、従来のように一定時間で分割すると、分割した移動距離は一定とはならない。そこで、一定の移動量を生成するパルス信号に対して、分割されたパルスピッチに相当する移動量が均一になるようにパルス間をさらに細分割する。そして、細分割した複数のパルス信号をノズルに付加する。これにより、速度が大きく変化した場合において、パルス間をさらに一定の移動量で分割し多パルス化(内挿)することにより、位置決め分解能を向上することができる。
請求項4に記載の発明は、第1のパルス信号を出力した位置からの上記ノズルまたは上記描画平面が移動した第1の移動距離を算出する工程と、上記一定の移動量から上記第1の移動距離を減算して第1の差値を算出する工程と、上記第1の差値が0以上になるまで、上記ノズルまたは上記描画平面を移動させる工程と、上記第1の差値が0以上のとき、第2のパルス信号を出力する工程とを含む請求項1〜請求項3のうちいずれか1項に記載の微細パターンの描画方法である。
請求項4に記載の発明にあっては、まず、第1のパルス信号を出力した位置から移動した描画平面の第1の移動距離を位置検出器を用いて求める。次いで、上記一定の移動量から上記第1の移動距離を減算して第1の差値を算出する。この後、上記第1の差値が0以上になるまで、上記描画平面を移動させながら、上記工程を繰り返す。そして、第1の差値が0以上のとき、ノズルに第2のパルス信号を付加するタイミングとなる。これにより、一定移動量ごとにパルス信号がノズルに付加されるタイミングが生成され、描画平面上に連続した微細パターンを描画することができる。
請求項5に記載の発明は、第1のパルス信号を出力した位置からの上記ノズルまたは上記描画平面が移動した第1の移動距離を算出する工程と、上記一定の移動量から上記第1の移動距離を減算して第1の差値を算出する工程と、上記第1の差値が0以上になるまで、上記ノズルまたは上記描画平面を移動させる工程と、上記第1の差値が0以上のとき、第2のパルス信号を出力する工程と、上記第2のパルス信号を出力した位置からの上記ノズルまたは上記描画平面が移動した第2の移動距離を算出する工程と、上記第2の移動距離に上記第1の差値を加算する工程と、上記一定の移動量から上記第2の移動距離を減算して第2の差値を算出する工程と、上記第1の差値を0にする工程と、上記第2の差値が0以上になるまで、上記ノズルまたは上記描画平面を移動させる工程と、上記第2の差値が0以上のとき、第3のパルス信号を出力する工程とを含む請求項1〜請求項4のうちいずれか1項に記載の微細パターンの描画方法である。
請求項5に記載の発明にあっては、上記第1の誤差が累積したまま描画を続けると、描画しようとする微細パターンの位置精度に影響を及ぼすことになる。
そこで、第2のパルス信号を付加した後に、設定した一定の移動量から第1の移動距離を減算したものを第1の差値として記憶しておく。そして、次回の一定移動量の描画時(第2のパルス発生から第3のパルス発生まで)にてこの第1の差値を補正する(0にする)。これにより、累積する第1の誤差を無くし、描画する微細パターンの位置ずれを抑えることができる。
そこで、第2のパルス信号を付加した後に、設定した一定の移動量から第1の移動距離を減算したものを第1の差値として記憶しておく。そして、次回の一定移動量の描画時(第2のパルス発生から第3のパルス発生まで)にてこの第1の差値を補正する(0にする)。これにより、累積する第1の誤差を無くし、描画する微細パターンの位置ずれを抑えることができる。
請求項6に記載の発明は、上記一定の移動量は、描画平面に着弾する吐出液の直径の1/2以下である請求項1〜請求項5のうちいずれか1項に記載の微細パターンの描画方法である。
請求項6に記載の発明にあっては、描画平面上に着弾する液滴と液滴との距離が大きいと、基板などの移動速度が変化した場合に微細パターンが非連続となり線幅が均一となりにくい。そこで、一定の移動量を描画平面に着弾する液滴の直径の1/2以下にすると、連続して微細パターンの線幅を均一にすることができる。
請求項7に記載の発明は、上記吐出液は、金属微粒子を含む溶液または光硬化性樹脂である請求項1〜請求項6のうちいずれか1項に記載の微細パターンの描画方法である。
金属微粒子を含む溶液とは、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、鉛、インジウム、錫、亜鉛、チタン、アルミニウム、クロム、鉄、コバルト、ケイ素からなる群より選択される平均粒径100nm以下の微細金属を水性または油性の溶媒に分散させた溶液である。
フォトレジストとしては、例えば波長350〜450nmの紫外線の照射によって硬化するネガ形のフォトレジストが最適である。
金属微粒子を含む溶液とは、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、鉛、インジウム、錫、亜鉛、チタン、アルミニウム、クロム、鉄、コバルト、ケイ素からなる群より選択される平均粒径100nm以下の微細金属を水性または油性の溶媒に分散させた溶液である。
フォトレジストとしては、例えば波長350〜450nmの紫外線の照射によって硬化するネガ形のフォトレジストが最適である。
請求項7に記載の発明にあっては、シリコンウェーハやプリント配線板などの描画平面に任意のパターンを形成し、金属微粒子を含有する溶液においては、加熱処理して揮発成分を蒸発させ、含有物を固化させることでパターン配線とすることができる。また、上記フォトレジストにおいては、紫外線を照射して樹脂を硬化させることでエッチング用のレジストパターンとすることができる。
請求項8に記載の発明は、パルス信号に応じて一定量の吐出液を吐出するノズルと、
このノズルから吐出された吐出液により微細パターンが描画される描画平面とを備えた微細パターンの描画装置において、上記ノズルは上記描画平面に沿って、かつ移動速度を変えながら描画平面と相対的に移動し、上記微細パターンの描画開始から描画終了まで一定の移動量ごとに上記ノズルにパルス信号を付加して、上記描画平面上に微細パターンを描画する微細パターンの描画装置である。
このノズルから吐出された吐出液により微細パターンが描画される描画平面とを備えた微細パターンの描画装置において、上記ノズルは上記描画平面に沿って、かつ移動速度を変えながら描画平面と相対的に移動し、上記微細パターンの描画開始から描画終了まで一定の移動量ごとに上記ノズルにパルス信号を付加して、上記描画平面上に微細パターンを描画する微細パターンの描画装置である。
請求項9に記載の発明は、上記一定の移動量は、上記描画開始点から上記描画終了点までの上記ノズルに対する上記描画平面の移動速度とこれの移動時間との関係により算出される請求項8に記載の微細パターンの描画装置である。
本発明によれば、吐出液を吐出するノズルが、微細パターンを描画する描画表面に沿って相対的に移動可能に設けられている。この場合、その移動速度を変更可能である。例えば曲線、折れ線などを描画する場合である。ノズルにパルス信号が印加されると、このパルス信号に応じてノズルは一定量の吐出液を描画表面に向けて吐出する。そして、ノズルに対して描画表面が相対的に移動する一定の移動量ごとに、上記ノズルにパルス信号を付加する。この一定の移動量は、上記描画開始から描画終了までの間の上記ノズル/描画表面の移動速度とこの間の移動時間との関係により算出する。これにより、基板などの描画表面上に連続して線幅が均一な微細パターンを描画することができる。本発明は、例えば、半導体ウェーハのエッチング用のレジストパターンなどに適用することができる。
以下、この発明の第1の実施例を図1〜図4を参照して説明する。
まず、本願発明に係る微細パターンの描画装置について説明する。
図1に示すように、本実施例に係る微細パターンの描画装置には、定盤8上にX軸方向に3本の支持部材9a、9b、9cが設けられる。この3本の支持部材9a、9b、9c上には、X軸方向に往復動するXステージ1が配設される。上記Xステージ1上には、Y軸方向に2本の支持部材10a、10bが配設される。この支持部材10a、10b上には、Y軸方向に往復動自在なYステージ3が設けられる。
そして、上記Yステージ3上に基板5(描画平面)が搭載される。これにより、基板5は、Xステージ1およびYステージ3上において、平面上を自由に移動可能となる。
上記Xステージ1の側部には、Xステージ1の移動距離(X軸)を測定する第1のリニアスケール2が配設されている。また、このYステージ3の側部には、Yステージ3の移動距離(Y軸)を測定する第2のリニアスケール4が配設されている。これにより、基板5上に設けられたマークなどの特定位置の位置座標を検知することができる。
基板5の上方には、基板5に向け吐出する吐出液を保持するキャリッジ6が設けられている。その下面(基板5側)には液滴を吐出するためのノズル(ノズルヘッド)7が取り付けられている。また、キャリッジ6は、図示しない支持部材により、基板5の面と平行に、そして所定の間隔になるように支持、固定されている。
基板5に向け吐出する吐出液は、金属微粒子を含む溶液またはフォトレジストなどである。
まず、本願発明に係る微細パターンの描画装置について説明する。
図1に示すように、本実施例に係る微細パターンの描画装置には、定盤8上にX軸方向に3本の支持部材9a、9b、9cが設けられる。この3本の支持部材9a、9b、9c上には、X軸方向に往復動するXステージ1が配設される。上記Xステージ1上には、Y軸方向に2本の支持部材10a、10bが配設される。この支持部材10a、10b上には、Y軸方向に往復動自在なYステージ3が設けられる。
そして、上記Yステージ3上に基板5(描画平面)が搭載される。これにより、基板5は、Xステージ1およびYステージ3上において、平面上を自由に移動可能となる。
上記Xステージ1の側部には、Xステージ1の移動距離(X軸)を測定する第1のリニアスケール2が配設されている。また、このYステージ3の側部には、Yステージ3の移動距離(Y軸)を測定する第2のリニアスケール4が配設されている。これにより、基板5上に設けられたマークなどの特定位置の位置座標を検知することができる。
基板5の上方には、基板5に向け吐出する吐出液を保持するキャリッジ6が設けられている。その下面(基板5側)には液滴を吐出するためのノズル(ノズルヘッド)7が取り付けられている。また、キャリッジ6は、図示しない支持部材により、基板5の面と平行に、そして所定の間隔になるように支持、固定されている。
基板5に向け吐出する吐出液は、金属微粒子を含む溶液またはフォトレジストなどである。
図2に示すように、上記キャリッジ6のノズル7には、ノズルヘッドコントローラ11が通信線を介して接続されている。このノズルヘッドコントローラ11からパルスが付加されると、ノズルは一定量の吐出液を吐出する。
また、Xステージ1およびYステージ3をそれぞれ自由に移動させるXYステージ用コントローラ12が設けられている。このXYステージ用コントローラ12は、上記XYのリニアスケールとそれぞれ通信線を介して接続されており、ノズルに対する基板5の位置座標の情報を格納している。
さらに、上記ノズルヘッドコントローラ11および上記XYステージ用コントローラ12は、通信線を介して演算手段13と接続されている。この演算手段13には、XYステージ用コントローラ12を介して、上記基板5の位置座標の情報が格納されている。また、演算手段13には、Xステージ1およびYステージ3の移動による基板5の移動速度の情報(速度パターン)も格納されている。
そして、演算手段13は、下記に具体的に示すように、上記速度パターンと時間との関係から、ノズルに対して基板5が平面上を移動する一定の移動量ごとに、パルス信号を発するタイミングを生成する。このタイミングは、パルス信号として通信回線を介してノズルヘッドコントローラ11に送信される。そして、ノズルヘッドコントローラ11からノズル7に対してパルス信号が付加される。これにより、キャリッジ6のノズル7から基板5に向け吐出液を吐出して、基板5上に微細パターンを描画することができる。
また、Xステージ1およびYステージ3をそれぞれ自由に移動させるXYステージ用コントローラ12が設けられている。このXYステージ用コントローラ12は、上記XYのリニアスケールとそれぞれ通信線を介して接続されており、ノズルに対する基板5の位置座標の情報を格納している。
さらに、上記ノズルヘッドコントローラ11および上記XYステージ用コントローラ12は、通信線を介して演算手段13と接続されている。この演算手段13には、XYステージ用コントローラ12を介して、上記基板5の位置座標の情報が格納されている。また、演算手段13には、Xステージ1およびYステージ3の移動による基板5の移動速度の情報(速度パターン)も格納されている。
そして、演算手段13は、下記に具体的に示すように、上記速度パターンと時間との関係から、ノズルに対して基板5が平面上を移動する一定の移動量ごとに、パルス信号を発するタイミングを生成する。このタイミングは、パルス信号として通信回線を介してノズルヘッドコントローラ11に送信される。そして、ノズルヘッドコントローラ11からノズル7に対してパルス信号が付加される。これにより、キャリッジ6のノズル7から基板5に向け吐出液を吐出して、基板5上に微細パターンを描画することができる。
次に、一定の移動量を算出するための速度パターンについて説明する。ここでは、図3(a)に示すように、描画開始A点から描画終了B点までの微細パターンを基板5上に描画する場合について述べる。
まず、ノズルに対して基板5が移動するX軸成分、Y軸成分の2軸の速度パターンをそれぞれ求める。速度パターンとは、図3(b)に示すように、時間と、X軸成分およびY軸成分の速度との関係を示すものである。すなわち、図3(a)のような基板5上に直線を描画する場合、描画開始時にはステージの移動に加速度が伴うため、図3(b)に示すように、時間の経過につれ速度は立ち上がりの直線となる。描画安定時には、ステージの移動速度が安定する。そして、描画終了時には、速度を落としながらステージの移動を止めるため、時間の経過につれ速度は立ち下がりの直線となる。
図3(b)において、X軸成分とY軸成分とに速度の大小が生じているのは、微細パターンを描画する方向による違いによる。すなわち、図3(a)に示す微細パターンを描画する場合には、同じ時間内において、ステージが移動する距離がX軸成分の方が長い。よって、図3(b)に示すように、X軸成分の速度の大きさがY軸のそれよりも大きくなっている。
図3(a)に示すように、微細パターンが単なる直線の場合には、予め速度パターンを予測することは容易であるが、例えば円などを描画する場合には、複雑な速度パターンとなり予測が不可能となる。このため、まず円などを描画し、時間と位置との関係からX軸、Y軸の速度パターンをそれぞれ抽出するようにしてもよい。
まず、ノズルに対して基板5が移動するX軸成分、Y軸成分の2軸の速度パターンをそれぞれ求める。速度パターンとは、図3(b)に示すように、時間と、X軸成分およびY軸成分の速度との関係を示すものである。すなわち、図3(a)のような基板5上に直線を描画する場合、描画開始時にはステージの移動に加速度が伴うため、図3(b)に示すように、時間の経過につれ速度は立ち上がりの直線となる。描画安定時には、ステージの移動速度が安定する。そして、描画終了時には、速度を落としながらステージの移動を止めるため、時間の経過につれ速度は立ち下がりの直線となる。
図3(b)において、X軸成分とY軸成分とに速度の大小が生じているのは、微細パターンを描画する方向による違いによる。すなわち、図3(a)に示す微細パターンを描画する場合には、同じ時間内において、ステージが移動する距離がX軸成分の方が長い。よって、図3(b)に示すように、X軸成分の速度の大きさがY軸のそれよりも大きくなっている。
図3(a)に示すように、微細パターンが単なる直線の場合には、予め速度パターンを予測することは容易であるが、例えば円などを描画する場合には、複雑な速度パターンとなり予測が不可能となる。このため、まず円などを描画し、時間と位置との関係からX軸、Y軸の速度パターンをそれぞれ抽出するようにしてもよい。
次に、この速度パターンからノズルに対して基板5が移動する一定の移動量を設定する。移動量は、ノズルから吐出して描画平面上に着弾する吐出液の各液滴間の距離に等しい。描画平面上に着弾する液滴と液滴との距離が大きいと、微細パターンの線幅が不均一となり、また微細パターンが不連続の線となる。そこで、移動量を微細パターンが均一な線幅を有するように設定する。例えば、移動量を着弾する吐出液の直径の1/2以下に設定する。
そして、設定された移動量から図3(b)に示す速度パターンから移動時間を求める。移動量は、図3(b)に示す速度と時間とのグラフを積分することにより求めることができる(斜線部分)。そして、この移動量に対する移動時間は、図3(b)に示すグラフから移動量に達した時間t1より求めることができる。そして、一定の移動量とするには、図3(b)に示すグラフから求められる面積を一定になるように分割すれば、それぞれの移動量に要した時間t1、t2・・・を求めることができる。
これにより、図4に示すような、一定の移動量ごとにパルスをノズルを付加する時間を設定することができる。図3(b)に示す速度パターンは、描画開始時は、移動速度の速度の変化があり、中間においてはこの速度が一定となり、描画終了時には移動速度の速度の変化が生じている。このため、図4に示すように、描画開始時にはパルス間隔が時間の経過につれ狭まり、速度が一定になるとパルス間隔が一定になり、描画終了時にはパルス間隔が幅広になる。
そして、設定された移動量から図3(b)に示す速度パターンから移動時間を求める。移動量は、図3(b)に示す速度と時間とのグラフを積分することにより求めることができる(斜線部分)。そして、この移動量に対する移動時間は、図3(b)に示すグラフから移動量に達した時間t1より求めることができる。そして、一定の移動量とするには、図3(b)に示すグラフから求められる面積を一定になるように分割すれば、それぞれの移動量に要した時間t1、t2・・・を求めることができる。
これにより、図4に示すような、一定の移動量ごとにパルスをノズルを付加する時間を設定することができる。図3(b)に示す速度パターンは、描画開始時は、移動速度の速度の変化があり、中間においてはこの速度が一定となり、描画終了時には移動速度の速度の変化が生じている。このため、図4に示すように、描画開始時にはパルス間隔が時間の経過につれ狭まり、速度が一定になるとパルス間隔が一定になり、描画終了時にはパルス間隔が幅広になる。
次に、微細パターンの描画方法について説明する。
まず、Xステージ1およびYステージ3上に基板5を載置する。演算手段13は、Xステージ1およびYステージ3のそれぞれについての速度パターン(図3(b)に示すX軸、Y軸の速度パターン)を格納している。演算手段13は、この速度パターンに基づいて、Xステージ1およびYステージ3を移動させる情報をXYステージ用コントローラ12に与える。この後、XYステージ用コントローラ12によりXステージ1およびYステージ3を移動させる。
また、これと同期して、ノズル7に吐出液を吐出するタイミングをノズルヘッドコントローラに付加する。そして、ノズルヘッドコントローラを介して、キャリッジ6のノズル7にパルスが付加される。
これにより、Xステージ1およびYステージ3を移動させながらノズル7から吐出液を吐出することができる。そして、図3(a)に示すように、基板5上に微細パターンを形成することができる。
一定の移動量は、描画平面に着弾する液滴の直径の1/2以下に設定する。直径の1/2を越えると、パターンの幅に凹凸が生じたりするからである。
この結果、基板5上に連続して線幅が均一な微細パターンを描画することができる。基板5上に描画されたパターンとなる金属微粒子を含有する溶液やフォトレジストは加熱または紫外線などを照射することにより硬化する。本願発明は、具体的な用途として、エッチング用レジストパターンや金属配線などに適用される。
まず、Xステージ1およびYステージ3上に基板5を載置する。演算手段13は、Xステージ1およびYステージ3のそれぞれについての速度パターン(図3(b)に示すX軸、Y軸の速度パターン)を格納している。演算手段13は、この速度パターンに基づいて、Xステージ1およびYステージ3を移動させる情報をXYステージ用コントローラ12に与える。この後、XYステージ用コントローラ12によりXステージ1およびYステージ3を移動させる。
また、これと同期して、ノズル7に吐出液を吐出するタイミングをノズルヘッドコントローラに付加する。そして、ノズルヘッドコントローラを介して、キャリッジ6のノズル7にパルスが付加される。
これにより、Xステージ1およびYステージ3を移動させながらノズル7から吐出液を吐出することができる。そして、図3(a)に示すように、基板5上に微細パターンを形成することができる。
一定の移動量は、描画平面に着弾する液滴の直径の1/2以下に設定する。直径の1/2を越えると、パターンの幅に凹凸が生じたりするからである。
この結果、基板5上に連続して線幅が均一な微細パターンを描画することができる。基板5上に描画されたパターンとなる金属微粒子を含有する溶液やフォトレジストは加熱または紫外線などを照射することにより硬化する。本願発明は、具体的な用途として、エッチング用レジストパターンや金属配線などに適用される。
次に、この発明の第2の実施例を図5〜図7を参照して説明する。
本実施例は、速度が変化した場合において、パルス間をさらに一定の移動量で分割し多パルス化(内挿)することにより、位置決め分解能を向上させることを目的としたものである。
まず、図4に示すグラフにおいて、2つのパルス間(P1、P2)の分割数をNとする。そして、パルス立ち上がり時のステージの移動速度をそれぞれV1、V2とする。さらに、P1、P2間の経過時間をTとすると、
t1〜t2までの移動量をS0とすると、N分割した時の移動量はそれぞれS0/Nとなる。そして、図5に示すように、i分割までに移動した距離L1は、
L1=i×S0/N
=i×(V1+V2)T/2N
次に、図6に示すように、経過時間から式を立てる。i分割時の経過時間をtiとし、図6に示す移動距離L2およびL3をそれぞれ計算する。
L2=1/2・a・ti 2
=1/2・(V2−V1)/T・ti 2
L3=V1・ti
そして、図5に示すL1と図6に示すL2+L3とは等しい関係にあることから、
L1=L2+L3
i×(V1+V2)T/2N=1/2・(V2−V1)/T・ti 2+V1・ti
この式について解くと、i番目における移動量に着目すると以下の方程式が成り立つ。
((V1+V2)・T・i/2N)=((V2−V1)ti2/2T+V1)ti
次に、tiについて2次方程式を立てると
1/2・(V2−V1)/T・ti 2+V1・ti−i×(V1+V2)T/2N=0
tiについて解くとi番目におけるP1立ち上がり時からの経過時間tiは次式のようになる。
また、図7は、2つのパルスP1、P2間を時間で等分割した場合(従来)と、本実施例に係る発明との比較を示したグラフである。ここで、P1、P2のパルス立ち上がり時の速度はそれぞれ5mm/s、10mm/sとし、パルス間の経過時間は200ms、分割数は15である。この結果、本発明は、従来技術に比べて位置ずれを起こすことなく、100ミクロンピッチの一定間隔で液滴を配置できることがわかる。それに対して、従来法では液滴の吐出間隔100ミクロンに対して124ミクロンと1ピッチ以上ずれることがわかった。この方法は、特に描画平面などが移動する速度が大きい場合に有効である。
本実施例は、速度が変化した場合において、パルス間をさらに一定の移動量で分割し多パルス化(内挿)することにより、位置決め分解能を向上させることを目的としたものである。
まず、図4に示すグラフにおいて、2つのパルス間(P1、P2)の分割数をNとする。そして、パルス立ち上がり時のステージの移動速度をそれぞれV1、V2とする。さらに、P1、P2間の経過時間をTとすると、
t1〜t2までの移動量をS0とすると、N分割した時の移動量はそれぞれS0/Nとなる。そして、図5に示すように、i分割までに移動した距離L1は、
L1=i×S0/N
=i×(V1+V2)T/2N
次に、図6に示すように、経過時間から式を立てる。i分割時の経過時間をtiとし、図6に示す移動距離L2およびL3をそれぞれ計算する。
L2=1/2・a・ti 2
=1/2・(V2−V1)/T・ti 2
L3=V1・ti
そして、図5に示すL1と図6に示すL2+L3とは等しい関係にあることから、
L1=L2+L3
i×(V1+V2)T/2N=1/2・(V2−V1)/T・ti 2+V1・ti
この式について解くと、i番目における移動量に着目すると以下の方程式が成り立つ。
((V1+V2)・T・i/2N)=((V2−V1)ti2/2T+V1)ti
次に、tiについて2次方程式を立てると
1/2・(V2−V1)/T・ti 2+V1・ti−i×(V1+V2)T/2N=0
tiについて解くとi番目におけるP1立ち上がり時からの経過時間tiは次式のようになる。
また、図7は、2つのパルスP1、P2間を時間で等分割した場合(従来)と、本実施例に係る発明との比較を示したグラフである。ここで、P1、P2のパルス立ち上がり時の速度はそれぞれ5mm/s、10mm/sとし、パルス間の経過時間は200ms、分割数は15である。この結果、本発明は、従来技術に比べて位置ずれを起こすことなく、100ミクロンピッチの一定間隔で液滴を配置できることがわかる。それに対して、従来法では液滴の吐出間隔100ミクロンに対して124ミクロンと1ピッチ以上ずれることがわかった。この方法は、特に描画平面などが移動する速度が大きい場合に有効である。
次に、この発明の第3の実施例を図8を参照して説明する。すなわち、本発明に係る位置データの処理フローを図8を参照して説明する。
まず、図8のS801工程に示すように、上記Xステージ1およびYステージ3に取り付けた図示しない位置検出器(例えばインクリメンタルリニアエンコーダ)により、描画開始となるX軸およびY軸の位置データを演算手段13に取り込む。描画開始となる位置は、第1のパルスを出力した位置である。ここで、インクリメンタルリニアエンコーダは,一定ピッチのスケールと検出器を相対的に動かして増分値を積算しながら位置,移動量を検出するものある。
次いで、S802工程に示すように、上記第1のパルスを出力した位置データを位置検出器にて取り込み、この位置データを演算手段13においてXY座標値をリセット(X=0、Y=0)する。
この後、S803工程に示すように、基板5を移動させながら描画を行う。そして移動中での基板5の特定位置であって、この位置の2軸データの自乗和の平方根を計算する。2軸データの自乗和の平方根LCは次式にて表される。
次に、S804工程に示すように、描画中の最新の移動量をL(第1の移動距離)として随時算出されたLCを足し込んでいく。Lの計算式を次式に示す。
L=L+LC
次いで、S805工程に示すように、予め設定してあった設定した一定の移動量Dと最新移動量LとをA部の判定式にて比較する。そして、最新移動量Lが設定した一定の移動量Dを超えるまで前述のS801工程〜S804工程を繰り返す。
超えたのちは、S806工程に示すように、ノズル7に対して駆動する第2のパルス信号を付加する。
その後、S807工程に示すように、設定した吐出回数を完了したならば、そのまま終了とし、未完ならばB部にて最新移動量Lをリセット(L=0)して、再度データ取り込みを再開する。
まず、図8のS801工程に示すように、上記Xステージ1およびYステージ3に取り付けた図示しない位置検出器(例えばインクリメンタルリニアエンコーダ)により、描画開始となるX軸およびY軸の位置データを演算手段13に取り込む。描画開始となる位置は、第1のパルスを出力した位置である。ここで、インクリメンタルリニアエンコーダは,一定ピッチのスケールと検出器を相対的に動かして増分値を積算しながら位置,移動量を検出するものある。
次いで、S802工程に示すように、上記第1のパルスを出力した位置データを位置検出器にて取り込み、この位置データを演算手段13においてXY座標値をリセット(X=0、Y=0)する。
この後、S803工程に示すように、基板5を移動させながら描画を行う。そして移動中での基板5の特定位置であって、この位置の2軸データの自乗和の平方根を計算する。2軸データの自乗和の平方根LCは次式にて表される。
次に、S804工程に示すように、描画中の最新の移動量をL(第1の移動距離)として随時算出されたLCを足し込んでいく。Lの計算式を次式に示す。
L=L+LC
次いで、S805工程に示すように、予め設定してあった設定した一定の移動量Dと最新移動量LとをA部の判定式にて比較する。そして、最新移動量Lが設定した一定の移動量Dを超えるまで前述のS801工程〜S804工程を繰り返す。
超えたのちは、S806工程に示すように、ノズル7に対して駆動する第2のパルス信号を付加する。
その後、S807工程に示すように、設定した吐出回数を完了したならば、そのまま終了とし、未完ならばB部にて最新移動量Lをリセット(L=0)して、再度データ取り込みを再開する。
次に、この発明の第4の実施例を図9を参照して説明する。本実施例は上記実施例3について以下の変更を加えたものである。実施例3においては、図8のS805工程に示すように、判定式(A部)にて最新移動量L(第2の移動距離)と一定の移動量Dとを比較して、LがDと同じ、若しくはLがDを超えたときにパルスを出力し、B部にて最新移動量Lをリセット(L=0)していた。この場合、判定のタイミングによっては、LとDの値に違いが生じてしまい、Lをリセットした場合、LとDの差がそのまま誤差となり、次回以降の描画パターンの位置精度に影響を及ぼすことになる。
そこで、本実施例の発明は、実施例3のパルス出力のタイミングの精度をさらに向上させることを目的としている。
本実施例では、実施例3と同じ工程の図9のS901〜S904工程およびS906〜S907工程を行う。そして、図9のS908工程に示すように、第2のパルスを出力後、Lをリセットする前にLからDを減算したものを誤差E(第1の差値)として記憶しておく。
そして、図9のS903工程に示すように、次回の移動量計算時(第2のパルス発生から第3のパルス発生まで)において、第2パルスの出力した位置からの描画平面が移動した移動距離に上記誤差Eを取り込んで次の式のように最新の移動距離Lcを算出する。
次に、図9のS905工程に示すように、C部にて上記誤差Eを補正する(0にする)。そして、図9のS906工程に示すように、最新移動量Lが設定した一定の移動量Dを超えるまで前述の901工程〜S904工程を繰り返す。超えたのちは、S907工程に示すように、ノズル7に対して駆動する第2のパルス信号を付加する。また、S908工程に示すように、新しい誤差Eを取り込み、これを記憶しておく。
その後、S909工程に示すように、設定した吐出回数を完了したならば、そのまま終了とし、未完ならば最新移動量Lをリセット(L=0)して、再度データ取り込みを再開する。
これにより、累積する上記誤差Eを無くし、描画パターンの位置精度を向上して基板5上にこれを描画することができる。
そこで、本実施例の発明は、実施例3のパルス出力のタイミングの精度をさらに向上させることを目的としている。
本実施例では、実施例3と同じ工程の図9のS901〜S904工程およびS906〜S907工程を行う。そして、図9のS908工程に示すように、第2のパルスを出力後、Lをリセットする前にLからDを減算したものを誤差E(第1の差値)として記憶しておく。
そして、図9のS903工程に示すように、次回の移動量計算時(第2のパルス発生から第3のパルス発生まで)において、第2パルスの出力した位置からの描画平面が移動した移動距離に上記誤差Eを取り込んで次の式のように最新の移動距離Lcを算出する。
次に、図9のS905工程に示すように、C部にて上記誤差Eを補正する(0にする)。そして、図9のS906工程に示すように、最新移動量Lが設定した一定の移動量Dを超えるまで前述の901工程〜S904工程を繰り返す。超えたのちは、S907工程に示すように、ノズル7に対して駆動する第2のパルス信号を付加する。また、S908工程に示すように、新しい誤差Eを取り込み、これを記憶しておく。
その後、S909工程に示すように、設定した吐出回数を完了したならば、そのまま終了とし、未完ならば最新移動量Lをリセット(L=0)して、再度データ取り込みを再開する。
これにより、累積する上記誤差Eを無くし、描画パターンの位置精度を向上して基板5上にこれを描画することができる。
次に、この発明の第5の実施例を図10を参照して説明する。本実施例は上記実施例1について以下の変更を加えたものである。すなわち、図10に示すように、高速演算手段14を用いて、XYステージ1、3の位置情報をX軸リニアスケール2およびY軸リニアスケール4より直接取り込み、これからノズル7にパルスを付加するように構成する。ここで、高速演算手段14は、マイクロプロセッサ(MPU:Micro Processing Unit)である。MPUは、動作周波数が240MHz、バス幅が64bitのRISC(Reduced Instruction Set Computer)チップで構成される。そして、MPUには、浮動小数点演算や三角関数、指数関数、対数関数などの数値演算の処理速度が向上し、浮動小数点演算を多用するソフトウェアが高速に動作する浮動小数点演算ユニット(FPU:Floating Point Unit)が内蔵されている。MPUは、例えば、株式会社日立製作所製のSH−4シリーズ(同社のSuperHシリーズの第4世代)を用いる。これにより、描画平面の位置を高速にしかも正確に取り込むことができ、ノズル7に対して一定移動量ごとにパルスを付加することができる。
1 Xステージ、
2 X軸リニアスケール、
3 Yステージ、
4 Y軸リニアスケール、
5 基板(描画平面)、
6 キャリッジ、
7 ノズル、
8 定盤、
9a〜9c X軸支持部材、
10a〜10b Y軸支持部材、
11 ノズルヘッドコントローラ、
12 XYステージ用コントローラ、
13 演算手段、
14 高速演算手段。
2 X軸リニアスケール、
3 Yステージ、
4 Y軸リニアスケール、
5 基板(描画平面)、
6 キャリッジ、
7 ノズル、
8 定盤、
9a〜9c X軸支持部材、
10a〜10b Y軸支持部材、
11 ノズルヘッドコントローラ、
12 XYステージ用コントローラ、
13 演算手段、
14 高速演算手段。
Claims (9)
- パルス信号に応じてノズルから一定量の吐出液を吐出して描画平面上に微細パターンを描画する微細パターンの描画方法において、
上記ノズルは上記描画平面に沿って、かつ移動速度を変えながら描画平面と相対的に移動し、
上記微細パターンの描画開始から描画終了まで一定の移動量ごとに上記ノズルにパルス信号を付加して、上記描画平面上に微細パターンを描画する微細パターンの描画方法。 - 上記一定の移動量は、上記描画開始から描画終了までの上記ノズルの移動速度とこれの移動時間との関係により算出される請求項1に記載の微細パターンの描画方法。
- 上記ノズルには、上記一定の移動量を生成するパルス信号に対して分割されたパルスピッチに相当する移動量が均一になるようにパルス間をさらに細分割した複数のパルス信号が付加される請求項1または請求項2に記載の微細パターンの描画方法。
- 第1のパルス信号を出力した位置からの上記ノズルまたは上記描画平面が移動した第1の移動距離を算出する工程と、
上記一定の移動量から上記第1の移動距離を減算して第1の差値を算出する工程と、
上記第1の差値が0以上になるまで、上記ノズルまたは上記描画平面を移動させる工程と、
上記第1の差値が0以上のとき、第2のパルス信号を出力する工程とを含む請求項1〜請求項3のうちいずれか1項に記載の微細パターンの描画方法。 - 第1のパルス信号を出力した位置からの上記ノズルまたは上記描画平面が移動した第1の移動距離を算出する工程と、
上記一定の移動量から上記第1の移動距離を減算して第1の差値を算出する工程と、
上記第1の差値が0以上になるまで、上記ノズルまたは上記描画平面を移動させる工程と、
上記第1の差値が0以上のとき、第2のパルス信号を出力する工程と、
上記第2のパルス信号を出力した位置からの上記ノズルまたは上記描画平面が移動した第2の移動距離を算出する工程と、
上記第2の移動距離に上記第1の差値を加算する工程と、
上記一定の移動量から上記第2の移動距離を減算して第2の差値を算出する工程と、
上記第1の差値を0にする工程と、
上記第2の差値が0以上になるまで、上記ノズルまたは上記描画平面を移動させる工程と、
上記第2の差値が0以上のとき、第3のパルス信号を出力する工程とを含む請求項1〜請求項4のうちいずれか1項に記載の微細パターンの描画方法。 - 上記一定の移動量は、描画平面に着弾する吐出液の直径の1/2以下である請求項1〜請求項5のうちいずれか1項に記載の微細パターンの描画方法。
- 上記吐出液は、金属微粒子を含む溶液または光硬化性樹脂である請求項1〜請求項6のうちいずれか1項に記載の微細パターンの描画方法。
- パルス信号に応じて一定量の吐出液を吐出するノズルと、
このノズルから吐出された吐出液により微細パターンが描画される描画平面とを備えた微細パターンの描画装置において、
上記ノズルは上記描画平面に沿って、かつ移動速度を変えながら描画平面と相対的に移動し、
上記微細パターンの描画開始から描画終了まで一定の移動量ごとに上記ノズルにパルス信号を付加して、上記描画平面上に微細パターンを描画する微細パターンの描画装置。 - 上記一定の移動量は、上記描画開始点から上記描画終了点までの上記ノズルに対する上記描画平面の移動速度とこれの移動時間との関係により算出される請求項8に記載の微細パターンの描画装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005066334A JP2006247495A (ja) | 2005-03-09 | 2005-03-09 | 微細パターンの描画方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005066334A JP2006247495A (ja) | 2005-03-09 | 2005-03-09 | 微細パターンの描画方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006247495A true JP2006247495A (ja) | 2006-09-21 |
Family
ID=37088529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005066334A Pending JP2006247495A (ja) | 2005-03-09 | 2005-03-09 | 微細パターンの描画方法およびその装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006247495A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5187913B2 (ja) * | 2007-12-06 | 2013-04-24 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | パターン描画方法および装置 |
JP2017019059A (ja) * | 2015-07-13 | 2017-01-26 | 横浜ゴム株式会社 | 印刷装置 |
JP2021003700A (ja) * | 2020-09-14 | 2021-01-14 | 横浜ゴム株式会社 | 印刷装置 |
-
2005
- 2005-03-09 JP JP2005066334A patent/JP2006247495A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5187913B2 (ja) * | 2007-12-06 | 2013-04-24 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | パターン描画方法および装置 |
JP2017019059A (ja) * | 2015-07-13 | 2017-01-26 | 横浜ゴム株式会社 | 印刷装置 |
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