JP2006245234A - プラズマ処理方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
エッチング工程において処理容器内に堆積した堆積物をなるべく短時間で除去できるようにする。
【解決手段】
処理容器10内に収納した被処理体Wをプラズマ処理する方法であって,パターニングされたレジスト膜103をマスクとして用いて,CF系の処理ガスで被処理基板Wをエッチングする工程と,被処理体Wをエッチングする工程において処理容器10内に堆積した堆積物を,少なくともOガスを含む処理ガスで除去する工程と,少なくともOガスを含む処理ガスでレジスト膜103をアッシングする工程とを有し,処理容器10内の堆積物を除去する工程において,堆積物を除去する処理容器10内の該当箇所を加熱する。
【選択図】 図1

Description

本発明は,処理容器内に収納した被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理方法および装置に関する。
例えば,半導体製造プロセスにおいては,半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という)などの被処理体の表面に形成したレジスト膜をマスクとして所望のパターンをエッチングし,その後,レジスト膜をウェハ表面から除去する処理が行われる。従来,このレジスト膜除去にあたっては,処理容器内のウェハを加熱すると共に,この処理容器内に例えばO2(酸素)ガスを導入し,O2をプラズマ化した際に生ずるOラジカルなどの活性種でレジスト膜をアッシング除去する方法(プラズマアッシング方法)が用いられている。このように,エッチング処理とアッシング処理を同じ処理容器内において連続的に行うことによって,被処理体を他の処理容器に移送する時間が省略され,全体の処理時間の短縮が可能となる。
ところが,例えばフッ素含有処理ガスを用いてエッチング処理を行うと,処理容器の内壁にCFポリマ(フッ化炭素系ポリマ)が堆積するおそれがある。この状態でアッシング処理を連続して行うと,処理容器の内周面などに堆積したCFポリマが再解離し,ウェハ上のエッチングストップ層や絶縁膜がF(フッ素)によってダメージを受ける恐れがある。
そこで従来,このようなFによるダメージを回避するために,アッシング処理を2ステップに分けて実施する方法が採られていた。先ず第1ステップでは,ウェハにバイアス電圧を印加せずに処理容器内にプラズマを発生させ,これによって処理容器の内周面などに堆積しているCFポリマの除去を行う。次に,第2ステップにおいて,ウェハにバイアス電圧を印加させて,ウェハ上のレジスト膜をアッシングで除去する。このような2ステップを踏んでレジスト膜を除去する処理は,「ハイブリッド・アッシング(Hybrid Ashing)」と称される。ハイブリッド・アッシングについては,例えば下記の特許文献1〜6に開示されている。
特開平11−145111号公報 特開2000−183040号公報 特開平6−45292号公報 特開平10−209118号公報 特開2001−176859号公報 特開2003−264170号公報
ところで,以上のようなハイブリッド・アッシングにおいては,第1ステップでCFポリマの除去を行っている間,ウェハ上の処理が停止されるので,それだけ全体の処理時間が長くなってしまう。処理時間を短くするためには,CFポリマの除去を行う第1ステップに要する時間はなるべく短いことが望ましいが,ウェハにバイアス電圧を印加していない第1ステップでは,アッシング速度が遅くなり,余計に処理時間が長くなってしまう。
本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的は,エッチング工程において処理容器内に堆積した堆積物をなるべく短時間で除去できるようにすることにある。
上記課題を解決するために,本発明によれば,処理容器内に収納した被処理体をプラズマ処理する方法であって,パターニングされたレジスト膜をマスクとして用いて,CF系の処理ガスで被処理体をエッチングする工程と,前記被処理体をエッチングする工程において前記処理容器内に堆積した堆積物を,少なくともOガスを含む処理ガスで除去する工程と,少なくともOガスを含む処理ガスで前記レジスト膜をアッシングする工程とを有し,前記処理容器内の堆積物を除去する工程において,前記堆積物を除去する前記処理容器内の該当箇所を加熱することを特徴とする,プラズマ処理方法が提供される。
この処理方法によれば,堆積物を除去しようとする処理容器内の該当箇所を加熱することにより,被処理体をエッチングする工程において処理容器内に堆積した堆積物を,Oガスを含む処理ガスを用いたプラズマアッシングによって短時間で除去できるようになる。
この処理方法にあっては,前記処理容器内の堆積物を除去する工程において,前記堆積物を除去する前記処理容器内の該当箇所を150℃以上に加熱するようにしても良い。加熱温度を例えば180℃程度にすることにより,従来例えば60℃程度で堆積物を除去していた場合に比べ,約3.5倍の速度で堆積物を除去できるようになる。なお,加熱温度の上限は,例えばヒータの性能,処理容器への熱の影響などを考慮すると200℃程度が好ましい。
前記堆積物を除去する前記処理容器内の該当箇所は,例えば,プラズマ処理中において電子密度が1×1010cm−3よりも高いプラズマに晒される箇所の一部もしくは全部である。また,前記堆積物を除去する前記処理容器内の該当箇所は,例えば少なくとも前記処理容器の内周面の一部もしくは全部を含んでいる。なお,前記処理容器内の堆積物を除去する工程において,前記被処理体には電力が印加されないようにしても良い。一方,前記レジスト膜をアッシングする工程においては,前記被処理体に0.19W/cm以上の電力が印加されるようにしても良い。
また,前記処理容器内の堆積物を除去する工程において,プラズマ中のF密度を測定し,その測定結果に基いて,前記処理容器内の堆積物を除去する工程の終点を判定するようにしても良い。この場合,プラズマ中のF密度が所定の閾値以下となった場合に,前記終点を判定しても良い。
また,前記処理容器内の堆積物を除去する工程において,少なくともOガスと不活性ガスとを含む処理ガスを用い,被処理体表面におけるFラジカルの発光強度[F]と不活性ガスの発光強度[不活性ガス]との比[F]/[不活性ガス]に基いて,プラズマ処理中のF密度を測定しても良い。このようにFラジカルの発光強度[F]と不活性ガスの発光強度[不活性ガス]との比[F]/[不活性ガス]を用いることにより,処理容器内に発生するプラズマ密度の影響や発光スペクトルを処理容器外に導出させる光学系に堆積したCFポリマなどの影響を取除くことができる。その結果,プラズマ処理中のF密度を精度よく測定できるようになる。
前記不活性ガスは,例えばHeガス,Neガス,Arガス,Krガス,Xeガス,Rnガスのいずれか,もしくはそれらの任意の組合せであっても良い。また,前記不活性ガスをArガスとし,前記Fラジカルの発光強度[F]を波長703.7nmで測定し,前記不活性ガスの発光強度[不活性ガス]を波長703.0nmで測定しても良い。また,前記比[F]/[不活性ガス]から,アクチメトリー法によってプラズマ処理中のF密度を測定しても良い。なお,前記被処理体の上方からFラジカルの発光強度[F]と不活性ガスの発光強度[不活性ガス]を測定しても良い。
また本発明によれば,処理容器内に収納した被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置であって,前記処理容器内に,CF系の処理ガスと,少なくともOを含む処理ガスとを選択的に供給する処理ガス供給源を備え,プラズマ処理中において電子密度が1×1010cm−3よりも高いプラズマに晒される箇所の一部もしくは全部を加熱するヒータを備えることを特徴とする,プラズマ処理装置が提供される。この場合,前記処理容器の内周面の一部もしくは全部を加熱するヒータを備える構成としても良い。
このプラズマ処理装置によれば,例えば処理容器の内周面を加熱することにより,CF系の処理ガスを用いて被処理体をエッチングした際に処理容器内に堆積した堆積物を,Oガスを含む処理ガスを用いたプラズマアッシングによって短時間で除去できるようになる。
このプラズマ処理装置において,前記ヒータは,加熱温度が150℃以上であっても良い。先と同様,例えば処理容器の内周面などをヒータで180℃程度に加熱することにより,従来例えば60℃程度で堆積物を除去していた場合に比べ,約3.5倍の速度で堆積物を除去できるようになる。
また,前記処理ガス供給源は,前記処理容器内に,CF系の処理ガスと,少なくともOガスと不活性ガスとを含む処理ガスと,少なくともOを含む処理ガスとを選択的に供給するものであり,前記被処理体表面における発光スペクトルを前記処理容器外に導出させる光学系と,前記光学系によって導出された被処理体表面における発光スペクトルの強度を前記処理容器外において測定する発光強度測定手段と,前記発光強度測定手段において測定された被処理体表面におけるFラジカルの発光強度[F]と不活性ガスの発光強度[不活性ガス]との比[F]/[不活性ガス]に基いて,プラズマ処理中のF密度を測定し,F密度に基いてプラズマ処理装置を制御する制御手段を備えるものであっても良い。かかる処理装置によれば,処理容器内に発生するプラズマ密度の影響や発光スペクトルを処理容器外に導出させる光学系に堆積したCFポリマなどの影響を取除くことができる。その結果,プラズマ処理中のF密度を精度よく測定でき,F密度に基いてプラズマ処理装置を正確に制御できるようになる。
この場合,前記発光強度測定手段がポリクロメータであっても良い。また,前記光学系は被処理体の上方から発光スペクトルを前記処理容器外に導出させるものでも良い。また,前記制御手段は,前記比[F]/[不活性ガス]から,アクチメトリー法によってプラズマ処理中のF密度を測定するものでも良い。
本発明によれば,エッチング工程において処理容器内に堆積した堆積物をなるべく短時間で除去できるようになる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書および図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は,本発明の実施の形態にかかるプラズマ処理装置の一例として示した平行平板型のプラズマ処理装置1の概略構成図である。
このプラズマ処理装置1は,例えば表面が陽極酸化処理(アルマイト処理)されたアルミニウムから成る円筒形状に成形されたチャンバ(処理容器)10を有しており,このチャンバ10は接地されている。チャンバ10内の底部にはセラミックなどの絶縁板11を介して,被処理体としての半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という)Wを載置するための略円柱状のサセプタ支持台12が設けられている。このサセプタ支持台12の上には,下部電極を構成するサセプタ13が設けられている。このサセプタ13にはハイパスフィルタ(HPF)14が接続されている。
サセプタ支持台12の内部には,温度調節媒体室20が設けられている。そして,導入管21を介して温度調節媒体室20に温度調節媒体が導入,循環され,排出管22から排出される。このような温度調節媒体の循環により,サセプタ13を所望の温度に調整できる。
サセプタ13は,その上側中央部が凸状の円板状に成形され,その上に被処理体としてのウェハWと略同形の静電チャック25が設けられている。静電チャック25は,絶縁材の間に電極26が介在された構成となっている。静電チャック25は,電極26に接続された直流電源27から例えば1.5kVの直流電圧が印加される。これによって,ウェハWが静電チャック25に静電吸着される。
そして,絶縁板11,サセプタ支持台12,サセプタ13,および静電チャック25には,被処理体であるウェハWの裏面に伝熱媒体(例えばHeガスなどのバックサイドガス)を供給するためのガス通路30が形成されている。この伝熱媒体を介してサセプタ13とウェハWとの間の熱伝達がなされ,ウェハWが所定の温度に維持される。
サセプタ13の上端周縁部には,静電チャック25上に載置されたウェハWを囲むように,環状のフォーカスリング31が配置されている。このフォーカスリング31は,セラミックスもしくは石英などの絶縁性材料,または導電性材料によって構成されている。フォーカスリング31が配置されることによって,エッチングの均一性が向上する。
また,サセプタ13の上方には,このサセプタ13と平行に対向して上部電極35が設けられている。この上部電極35は,絶縁材36を介して,チャンバ10の内部に支持されている。上部電極35は,サセプタ13との対向面を構成し多数の吐出孔37を有する電極板38と,この電極板38を支持する電極支持体39とによって構成されている。電極板38は,絶縁性材料または導電性材料によって形成される。本実施の形態においては,電極板38の構成材料としてシリコンが用いられている。電極支持体39は例えば表面がアルマイト処理されたアルミニウムなどの導電性材料から成る。なお,サセプタ13と上部電極35との間隔は,調節可能とされている。
上部電極35における電極支持体39の中央には,ガス導入口45が設けられている。このガス導入口45には,ガス供給管46が接続されている。さらにこのガス供給管46には,バルブ47およびマスフローコントローラ48を介して,処理ガス供給源49が接続されている。
この処理ガス供給源49から,エッチングのためのエッチングガスやアッシングのためのアッシングガスなどといった各種処理ガスが,吐出孔37を経てチャンバ10の内部に供給されるようになっている。なお,図1には,ガス供給管46,バルブ47,マスフローコントローラ48,および処理ガス供給源49等から成る処理ガス供給系を1つのみ示しているが,プラズマ処理装置1は,複数の処理ガス供給系を備えている。例えば,CF,CxOy,O,N,NxOy,NH,CHF,H,Ar,He,およびXe等の処理ガスが,それぞれ独立に流量制御され,任意の組合わせでチャンバ10内に供給される。
電極板38の中央には,ガス導入口45の真下に配置された透過窓55が形成されている。この透過窓55は,例えば石英ガラス等で構成されている。この透過窓55は,チャンバ10の内部においてサセプタ13上に載置されたウェハWの中央の上方に位置している。これにより,チャンバ10内に収納されたウェハWの中央の表面における発光スペクトルaが,透過窓55を通ってガス導入口45内に入光するようになっている。
ガス導入口45の内部には,透過窓55を通ってガス導入口45内に入光した発光スペクトルaを,チャンバ10外に導出させる光学系としての集光レンズ56と,プリズム57が配置される。プリズム57の側方には,ガス導入口45の側面に形成された例えば石英ガラス等からなる透過窓58が配置され,この透過窓58の外側に,光ファイバ等の光導出路59が接続される。光導出路59は,発光スペクトルaの発光強度を測定する発光強度測定手段としてのポリクロメータ60に接続されている。これにより,ウェハW表面の発光スペクトルaが,透過窓55,集光レンズ56,プリズム57,透過窓58および光導出路59を通ってポリクロメータ60に入光し,チャンバ10外のポリクロメータ60においてウェハW表面の発光スペクトルaの発光強度が測定されるようになっている。
また,こうしてポリクロメータ60で測定された発光強度は,制御手段61に入力される。後に詳しく説明するように,制御手段61は,こうしてポリクロメータ60から入力された発光強度から,例えばプラズマ処理中のF密度を測定することができる。
チャンバ10の周面には,ヒータ62が内蔵されている。このヒータ62により,サセプタ13の上端に載置されたウェハWを囲むように筒状に配置されたチャンバ10の内周面を加熱する構成になっている。ヒータ62には,直流電源63から直流電圧が印加され,ヒータ62はチャンバ10の内周面を例えば150℃以上の温度に加熱することが可能である。
チャンバ10の底部には排気管65が接続されており,この排気管65には排気装置66が接続されている。排気装置66は,ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを備えており,チャンバ10内を所定の減圧雰囲気(例えば0.67Pa以下)に調整する。また,チャンバ10の側壁にはゲートバルブ67が設けられている。このゲートバルブ67が開くことによって,チャンバ10内へのウェハWの搬入,および,チャンバ10内からのウェハWの搬出が可能となる。なお,ウェハWの搬送には例えば,図示しないウェハカセットが用いられる。
上部電極35には,第1の高周波電源80が接続されており,その給電線には第1の整合器81が介挿されている。また,上部電極35にはローパスフィルタ(LPF)82が接続されている。この第1の高周波電源80は,40〜150MHzの範囲の周波数を有する電力を出力することが可能である。このように高い周波数の電力を上部電極35に印加することにより,チャンバ10内に好ましい解離状態でかつ高密度のプラズマを形成することができ,従来と比べて低圧条件下のプラズマ処理が可能となる。第1の高周波電源80の出力電力の周波数は,40〜80MHzが好ましく,典型的には図示した60MHzまたはその近傍の周波数が使われる。
下部電極としてのサセプタ13には,第2の高周波電源85が接続されており,その給電線には第2の整合器86が介挿されている。この第2の高周波電源85は数百kHz〜十数MHzの範囲の周波数を有する電力を出力することが可能である。このような範囲の周波数の電力をサセプタ13に印加することにより,被処理体であるウェハWに対してダメージを与えることなく適切なイオン作用を与えることができる。第2の高周波電源85の出力電力の周波数は,典型的には図示した2MHz,3.2MHz,または13.56MHz等が使われる。本実施の形態においては,2MHzとした。
以上のように構成されるプラズマ処理装置1全体は,制御手段61によって制御されている。例えば,処理ガス供給源49によるチャンバ10内への各種処理ガスの供給,上部電極35への電力供給,サセプタ13(下部電極)への電力供給,ヒータ62による加熱やその加熱温度,排気装置66によるチャンバ10内の減圧雰囲気調整,ゲートバルブ67の開閉,静電チャック25によるウェハWの静電吸着,ガス通路30を通じた伝熱媒体の供給によるウェハWの温度調整,温度調節媒体室20への温度調節媒体の循環によるサセプタ13の温度調整等は,いずれも制御手段61によって制御されている。
次に,図2は,図1で説明したプラズマ処理装置1によって,エッチング処理およびアッシング処理される被処理体としてのウェハWの説明図である。
この図2に示したウェハWは,順次積層されたエッチングストップ膜100,低誘電率膜(以下,「Low−k膜」という)101,反射防止膜(BARC:Bottom Anti-Reflective Coat)102,およびフォトレジスト膜103を備えている。なお,図2には示していないが,エッチングストップ層100の下部には,例えばCu(銅)配線層などの金属層,各種半導体層,およびシリコン基板などが存在する。
フォトレジスト膜103を構成するレジスト材は,例えば,KrF光(波長248nm)に感光するタイプのもので,その膜厚は例えば400nm程度である。そして,予めフォトリソグラフィ工程において,例えば直径200nmの円形ホールがパターニングされている。
反射防止膜102は,フォトレジスト膜103をKrF光で露光する際に,下地層からの反射光を抑制する働きをする。これによって,より微細なパターニングが可能となる。なお,ここでの反射防止膜102の膜厚は例えば60nm程度である。
Low−k膜101を構成する低誘電率材料としては,シロキサン系(Si−O−Si)のHSQ(Hydrogen-SilsesQuioxane)やMSQ(Methyl-hydrogen-SilsesQuioxane)等がある。また,このシロキサン系以外にも有機系の材料が採用される場合がある。本実施の形態においては,MSQの中からBlack
Diamond(登録商標)またはCoral(登録商標)をLow−k膜101の構成材料として採用している。なお,ここでのLow−k膜208の膜厚は例えば1000nm程度である。
エッチングストップ層100は,例えば,SiC材によって形成されており,その膜厚は例えば80μm程度である。このエッチングストップ膜100が備えられていることによって,フォトレジスト膜103をマスクとして用いて,Low−k膜101をエッチングしたときに,エッチングストップ膜100の下部の層(例えば金属層)に対してエッチング処理の影響が及ばなくなる。
次に,この図2に示したウェハWに対するプラズマ処理装置1を用いたプラズマエッチング処理およびプラズマアッシング処理について説明する。
まず,パターニングされたフォトレジスト膜103をマスクとして用いて,反射防止膜102のエッチングを行う(第1エッチング工程)。この第1エッチング工程を行う際のプロセス条件としては,例えば,チャンバ10内の圧力を50mTorrに調整し,上部電極35に印加する高周波電力を1000W,サセプタ13に印加する高周波電力を100Wとする。また,処理ガスとして,CFを用いる。これらプロセス条件は,制御手段61によって制御される。
次に,パターニングされたフォトレジスト膜103をマスクとして用いて,Low−k膜101のエッチングを行う(第2エッチング工程)。この第2エッチング工程を行う際のプロセス条件としては,例えば,チャンバ10内の圧力を50mTorrに調整し,上部電極35に印加する高周波電力を1200W,サセプタ13に印加する高周波電力を1700Wとする。また,処理ガスとして,CHF,CF,Ar,N,およびOの混合ガスを用いる。これらプロセス条件は,制御手段61によって制御される。
次いで,第2エッチング工程においてLow−k膜101に形成されたビアホールの底部にLow−k材が残らないように,いわゆるオーバーエッチング工程(第3エッチング工程)を実施する。この第3エッチング工程を行う際のプロセス条件としては,例えば,チャンバ10内の圧力を75mTorrに調整し,上部電極35に印加する高周波電力を1200W,サセプタ13に印加する高周波電力を1200Wとする。また,処理ガスとして,C,Ar,およびNの混合ガスを用いる。これらプロセス条件は,制御手段61によって制御される。
以上の第1〜3エッチング工程を実施することによって,Low−k膜101にビアホールが形成される。
ここで,これら第1〜3のエッチング工程においては,ヒータ62によるチャンバ10の内周面の加熱は,行っても行わなくても良い。このヒータ62による加熱も,制御手段61によって制御される。これら第1〜3のエッチング工程においては,処理ガスに含まれているF(フッ素)とC(炭素)と反応して生じたCFポリマ(フッ化炭素系ポリマ)が,チャンバ10の内周面などに付着して徐々に堆積していくが,CFポリマは,高温ほど付着しにくい性質がある。そこで,これら第1〜3のエッチング工程において,ヒータ62によって例えば150℃以上の温度に加熱すれば,チャンバ10の内周面へのCFポリマの付着を抑制することができる。
続いて,同一のチャンバ10内において,ウェハWに対して,フォトレジスト膜103の除去を目的としたプラズマアッシング処理が施される。
ところで先にも説明したように,ウェハWに対する上記第1〜3のプラズマエッチング処理を行うと,CFポリマがチャンバ10の内周面などに付着して徐々に堆積していく。このようにCFポリマがチャンバ10の内周面などに堆積した状態で,すぐにフォトレジスト膜103の除去のみを目的としたプラズマアッシング処理を行うと,チャンバ10の内周面などに堆積したCFポリマが再解離し,例えばLow−k膜101やエッチングストップ層100がFによってエッチングされ,ダメージを受ける恐れがある。
そこで,この実施の形態にかかるプラズマ処理では,チャンバ10の内周面に堆積したCFポリマを除去する第1アッシング工程と,フォトレジスト膜103をアッシング除去する第2アッシング工程とに分けて実施される。まず,第1アッシング工程を実施することによって,ウェハWに影響を与えることなくチャンバ10の内周面に堆積したCFポリマが除去される。そして,CFポリマの除去が終了した後,第2アッシング工程を行い,フォトレジスト膜103を除去する。
ここで,第1アッシング工程を行う際のプロセス条件としては,例えば,チャンバ10内の圧力を20mTorr,上部電極35とサセプタ13との間隔を40mmに調整し,上部電極35に印加する高周波電力を500W,サセプタ13に印加する高周波電力を0W(すなわち,サセプタ13には高周波電力を印加しない,いわゆる0バイアス状態)とする。このように0バイアス状態とすることにより,ウェハWへのFの引きこみを回避でき,ダメージを防止できる。また,処理ガス(第1処理ガス)としては,少なくともOガスと不活性ガスとを含む処理ガス,例えばAr(不活性ガス)とOの混合ガスを用い,Ar/Oのガス流量比(Arのガス流量/Oのガス流量)を例えば450sccm/50sccmとする。これらプロセス条件は,制御手段61によって制御される。
また,この第1アッシング工程においては,ヒータ62により,チャンバ10の内周面を例えば150℃以上の温度に加熱する。このヒータ62による加熱も,制御手段61によって制御される。
ここで,図3は,チャンバ10の内周面の温度と,チャンバ10の内周面に堆積したCFポリマを除去するアッシング速度との関係を示すグラフである。この図3から理解されるように,アッシング速度は温度と比例関係にあり,温度が高いほど,チャンバ10の内周面に堆積したCFポリマを速い速度で除去できる関係にある。そこで,この第1アッシング工程においては,ヒータ62でチャンバ10の内周面を加熱することにより,アッシング速度を高め,なるべく短時間でチャンバ10の内周面からCFポリマを除去することにより,処理時間の短縮化をはかる。
この場合,ヒータ62による加熱温度は150℃以上にすることが望ましい。アレニウスの式を用いた仮定によれば,例えばチャンバ10の内周面をヒータ62で180℃程度に加熱することにより,従来例えば60℃程度でCFポリマを除去していた場合に比べ,約3.5倍の速度でCFポリマを除去できるようになる。このヒータ62による加熱温度も,制御手段61によって制御される。
なお,ヒータ62による加熱温度は,CFポリマの除去速度,チャンバ10その他の機器への熱の影響を考慮して,適宜制御手段61によって設定される。この場合,加熱温度の上限は,例えばヒータ62の性能,チャンバ10への熱の影響などを考慮すると200℃程度が好ましい。
一方で,この第1アッシング工程中,チャンバ1内におけるプラズマ中のF密度を測定し,その測定したF密度に基いて,第1アッシング工程の終点を判定する。この場合,第1アッシング工程においてプラズマ中のF密度を測定し,測定したF密度が例えば所定の閾値以下となった場合に,第1アッシング工程の終点を判定することができる。
ここで,チャンバ10内におけるプラズマ中のF密度の測定は,次のように行われる。即ち,このプラズマ処理装置1においては,チャンバ10内のサセプタ13上に載置されたウェハWの中央表面における発光スペクトルaが,その上方に配置された透過窓55,集光レンズ56,プリズム57,透過窓58および光導出路59を通ってポリクロメータ60に入光し,チャンバ10外のポリクロメータ60においてウェハW表面の発光スペクトルaの発光強度が測定される。この場合,ポリクロメータ60において,発光スペクトルa中から波長703.7nmの光を分光して,その発光強度を測定することにより,ウェハW表面におけるFラジカルの発光強度[F]を測定することができる。また,発光スペクトルa中から波長703.0nmの光を分光して,その発光強度を測定することにより,ウェハW表面におけるArガスの発光強度[不活性ガス]を測定することができる。ここで,図4は,ポリクロメータ60において測定されるウェハW表面の発光スペクトルaの発光強度と波長との関係を示すグラフである。この図3から理解されるように,Arガスの発光強度[不活性ガス]は波長703.0nmでピークを示し,Fラジカルの発光強度[F]は波長703.7nmを示している。これら二つのピークは波長が近いので,波長幅をあまり大きくできないポリクロメータ60(高分解能CCD)を用いて,各ピークにおいて,Arガスの発光強度[不活性ガス]とFラジカルの発光強度[F]を精度良く測定できる。
そして,このようにポリクロメータ60によって測定されたウェハW表面におけるFラジカルの発光強度[F]とArガスの発光強度[不活性ガス]が,制御手段61に入力される。制御手段61は,こうしてポリクロメータ60から入力されたFラジカルの発光強度[F]とArガスの発光強度[不活性ガス]との比[F]/[不活性ガス]から,次の(式1)に従ってアクチメトリー法によりプラズマ処理中のF密度を測定する。
F密度[cm−3]=A×(N×P[Torr])/(760×224000[cm])×(QAr/Q)×([F]/[不活性ガス]) (式1)
ここで,A:アクチノ係数
N:アボガドロ数
P:チャンバ10内の圧力
Ar:チャンバ10内に供給するArの流量
Q:チャンバ10内に供給する処理ガスの全流量
一方,このように第1アッシング工程を行っていくと,チャンバ10内に堆積したCFポリマが徐々に除去されるので,それに従って,チャンバ10内におけるプラズマ中のF密度は次第に下がっていく傾向にある。ここで,図5は,チャンバ10内部品(チャンバ10の内壁も含む)へのCFポリマ堆積状態(堆積量)がそれぞれ異なるチャンバ10内に,表面にSiO膜を形成したウェハWを収納し,アッシング処理を行った場合の,アクチメトリー法によって測定されたプラズマ処理中のF密度と,ウェハW表面のエッチング速度との関係を示すグラフである。この図4から理解されるように,アクチメトリー法によって測定されたF密度とエッチング速度とはほぼ比例関係にあり,このため,F密度が小さくなれば,それに従ってウェハW表面が受けるダメージも小さくなる。そこで,ウェハWが受けるダメージを考慮しなくても良い状態までF密度が下がったら,第1アッシング工程を終了して良い。
この場合,制御手段61において,例えばF密度について所定の閾値を設定しておき,アクチメトリー法によって測定されたF密度がその閾値以下となった場合に,第1アッシング工程の終点を判定することができる。なお,そのように設定される閾値は,ウェハWへのダメージを考慮して,影響を考慮しなくて良い状況となったことを判定できるものであればよい。そのための閾値は,ウェハWの種類,膜種,処理の種類など,種々の要因を考慮して適宜定めれば良い。
このようにFラジカルの発光強度[F]とArガスの発光強度[不活性ガス]との比[F]/[不活性ガス]に基いてプラズマ処理中のF密度を測定することにより,チャンバ1内に発生するプラズマ密度の影響や,発光スペクトルaをチャンバ1の外部へ導出させる透過窓55の汚れ等による影響も取除くことができる。即ち,この第1アッシング工程においては,例えばArガス(不活性ガス)とOガスの混合ガスが処理ガスとして用いられるが,Arガスはチャンバ1内に発生するプラズマ密度の影響を受けないので,Arガスの発光強度[不活性ガス]との比([F]/[不活性ガス])に基いてプラズマ処理中のF密度を測定することにより,プラズマ密度の影響を排除した状態でF密度を測定できるようになる。また,例えばCFポリマなどによって透過窓55が汚れたような場合には,Fラジカルの発光強度[F]とArガスの発光強度[不活性ガス]は,いずれも等しく汚れの影響を受けることとなる。そのため,両者の比をとることにより,汚れの影響が相殺され,汚れの影響を排除した状態でF密度を測定できるようになる。その結果,プラズマ処理中のF密度を精度よく測定でき,第1アッシング工程の終点を正確に判定できるようになる。
そして,このようにF密度に基いて終点検出し,第1アッシング工程を終了する。その後,続く第2アッシング工程において,レジスト膜103を除去する。
ここで,第2アッシング工程を行う際のプロセス条件としては,例えば,チャンバ10内の圧力を10mTorr,上部電極35とサセプタ13との間隔を55mmに調整し,上部電極35に印加する高周波電力を500W,サセプタ13に印加する高周波電力を200Wとする。また,処理ガス(第2処理ガス)として,N(第2不活性ガス)とOの混合ガスを用い,N/Oのガス流量比(Nのガス流量/Oのガス流量)を60sccm/60sccmとする。さらに,ウェハWの裏面冷却ガス圧力をセンタ部10Torr,エッジ部35Torrとする。また,チャンバ10内の設定温度については,上部電極を60℃,下部電極を50℃,側壁部を20℃とする。そして,この第2アッシング工程の時間は,26secとする。また,この第2アッシング工程においては,チャンバ10の内周面に配置したヒータ62による加熱は,特に行う必要がない。これらプロセス条件は,制御手段61によって制御される。
なお,第1〜3エッチング工程および第1,2アッシング工程の切り替わり期間において,上部電極35とサセプタ13にそれぞれ高周波電力を供給する第1の高周波電源80と第2の高周波電源85は,一旦オフ状態とされる。一方で,第2アッシング工程におけるチャンバ10内の圧力は10mTorrと低く,このままではチャンバ10内に安定的にプラズマを点火させることができない。そこで,第1アッシング工程と第2アッシング工程の間に,チャンバ10内の圧力を一時的に例えば30mTorrとするプラズマ点火工程を3sec間実施する。このプラズマ点火工程を実施することによって,プラズマを確実に点火させ,その後,第2アッシング工程においてチャンバ10内の圧力を低く調整することが可能となる。
こうして,第2アッシング工程においては,Low−k膜101やエッチングストップ層100がFラジカルによるダメージを受けることなく,それらの膜質を良好な状態に保ちつつ,フォトレジスト膜103を除去することができるようになる。
以上,本発明の実施の形態の一例について説明したが,本発明はこの例に限らず種々の形態を採りうるものである。例えば図示の形態では,第1〜3のエッチング工程で堆積したCFポリマーを,チャンバ10の内周面から除去する例を説明したが,CFポリマーの堆積はチャンバ10内の別の箇所についても発生する。そこで,チャンバ10の内周面以外の箇所についても,同様にヒータで加熱することにより,第1アッシング工程におけるCFポリマーの除去速度を高め,処理時間の短縮化をはかることができる。
なお,チャンバ10内においてプラズマ処理中にプラズマの密度が高くなるところほど,堆積物が付着しやすい性質がある。この場合,プラズマ処理中において電子密度が1×1010cm−3よりも高いプラズマに晒される箇所には,CFポリマーなどの堆積物が付着するが,電子密度が1×1010cm−3未満のプラズマにしか晒されない箇所については,問題となるほどの堆積物は付着しないと考えられる。ここで,図6は,プロセス1として,チャンバ10内の圧力を30mTorrに調整し,処理ガスにC/C/Ar/O(30/15/450/50sccm)の混合ガスを用いてエッチングし,プロセス2として,チャンバ10内の圧力を50mTorrに調整し,処理ガスにC/Ar/N(6/1000/150sccm)の混合ガスを用いてエッチングした場合の,プラズマの電子密度と堆積物(CFポリマ)の付着速度の関係を示すグラフである。この図6から理解されるように,プロセス1,2のいずれの場合も,電子密度が1×1010cm−3未満のプラズマにしか晒されない場合は,実質的にCFポリマは堆積していない。従って,チャンバ10内において,プラズマ処理中に電子密度が1×1010cm−3よりも高いプラズマに晒されることとなる箇所をヒータで加熱することにより,第1アッシング工程におけるCFポリマーの除去速度を高め,処理時間の短縮化をはかることができる。なお,チャンバ10内において,プラズマ処理中に電子密度が1×1010cm−3よりも高いプラズマに晒される箇所としては,チャンバ10の内周面の他,チャンバ10の上下内面,サセプタ支持台12やサセプタ13の外周面,フォーカスリング31の上面,排気管65の内周面などが考えられる。それらの箇所を加熱するヒータを適宜設けても良い。
また,堆積物を除去する工程に先立って行われるエッチング工程においては,ヒータによる加熱は行って行わなくても良い。エッチング工程において,ヒータによって例えば150℃以上の温度に加熱すれば,チャンバ10の内周面などへのCFポリマの付着を抑制することが可能となる。また,堆積物を除去する工程に引続いて行われるレジスト膜のアッシング工程においても,ヒータによる加熱は行って行わなくても良い。
また,図示の形態では,堆積物を除去する工程において,プラズマ中のF密度を測定して,その測定結果から終点検出を行うようにしたが,堆積物を除去する工程の終点は,例えば時間で定めるようにしても良い。なお,図示の形態で説明したように,Fラジカルの発光強度[F]と不活性ガスの発光強度[不活性ガス]との比[F]/[不活性ガス]を用いることにより,プラズマ処理中のF密度を精度よく測定でき,堆積物を除去する工程の終点を正確に検出できるようになる。
なお,堆積物を除去する工程で不活性ガスを用いる場合は,Arガスの他,Heガス,Neガス,Krガス,Xeガス,Rnガスも使用可能である。また,Arガスも含めてそれらの任意の組合せでも良い。また,Fラジカルの発光強度[F]を波長703.7nm以外の波長領域で測定しても良いし,不活性ガスの発光強度[不活性ガス]を波長703.0nm以外の波長領域で測定しても良い。また,図示の形態では,ウェハWの上方からFラジカルの発光強度[F]と不活性ガスの発光強度[不活性ガス]を測定したが,例えばウェハWの側方からそれらの発光強度を測定しても良い。また,本発明はウェハW以外の他の被処理体のプラズマ処理にも適用できる。
本発明は,プラズマ処理に適用可能である。
本発明の実施の形態にかかるプラズマ処理装置の概略構成図である。 図1に示したプラズマ処理装置によって,エッチング処理およびアッシング処理される被処理体の膜構成を示す概略断面図である。 温度とCFポリマのアッシング速度との関係を示すグラフである。 ポリクロメータにおいて測定されるウェハ表面の発光スペクトルの発光強度と波長との関係を示すグラフである。 アクチメトリー法によって測定されたプラズマ処理中のF密度と,ウェハ表面のエッチング速度との関係を示すグラフである。 プロセス1,2でエッチングした場合の,プラズマの電子密度と堆積物(CFポリマ)の付着速度の関係を示すグラフである。
符号の説明
a 発光スペクトル
W ウェハ
1 プラズマ処理装置
10 チャンバ
13 サセプタ
25 静電チャック
35 上部電極
45 ガス導入口
49 処理ガス供給源
55,58 透過窓
56 集光レンズ
57 プリズム
59 光導出路
60 ポリクロメータ
61 制御手段
62 ヒータ
100 エッチングストップ膜
101 低誘電率膜
102 反射防止膜
102 フォトレジスト膜

Claims (20)

  1. 処理容器内に収納した被処理体をプラズマ処理する方法であって,
    パターニングされたレジスト膜をマスクとして用いて,CF系の処理ガスで被処理体をエッチングする工程と,
    前記被処理体をエッチングする工程において前記処理容器内に堆積した堆積物を,少なくともOガスを含む処理ガスで除去する工程と,
    少なくともOガスを含む処理ガスで前記レジスト膜をアッシングする工程とを有し,
    前記処理容器内の堆積物を除去する工程において,前記堆積物を除去する前記処理容器内の該当箇所を加熱することを特徴とする,プラズマ処理方法。
  2. 前記処理容器内の堆積物を除去する工程において,前記堆積物を除去する前記処理容器内の該当箇所を150℃以上に加熱することを特徴とする,請求項1に記載のプラズマ処理方法。
  3. 前記堆積物を除去する前記処理容器内の該当箇所は,プラズマ処理中において電子密度が1×1010cm−3よりも高いプラズマに晒される箇所の一部もしくは全部であることを特徴とする,請求項1または2に記載のプラズマ処理方法。
  4. 前記堆積物を除去する前記処理容器内の該当箇所は,少なくとも前記処理容器の内周面の一部もしくは全部を含むことを特徴とする,請求項3に記載のプラズマ処理方法。
  5. 前記処理容器内の堆積物を除去する工程において,前記被処理体には電力が印加されないことを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  6. 前記レジスト膜をアッシングする工程において,前記被処理体には0.19W/cm以上の電力が印加されることを特徴とする,請求項1〜5のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  7. 前記処理容器内の堆積物を除去する工程において,プラズマ中のF密度を測定し,その測定結果に基いて,前記処理容器内の堆積物を除去する工程の終点を判定することを特徴とする,請求項1〜6のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  8. プラズマ中のF密度が所定の閾値以下となった場合に,前記終点を判定することを特徴とする,請求項7に記載のプラズマ処理方法。
  9. 前記処理容器内の堆積物を除去する工程において,少なくともOガスと不活性ガスとを含む処理ガスを用い,被処理体表面におけるFラジカルの発光強度[F]と不活性ガスの発光強度[不活性ガス]との比[F]/[不活性ガス]に基いて,プラズマ処理中のF密度を測定することを特徴とする,請求項7または8記載のプラズマ処理方法。
  10. 前記不活性ガスは,Heガス,Neガス,Arガス,Krガス,Xeガス,Rnガスのいずれか,もしくはそれらの任意の組合せであることを特徴とする,請求項9に記載のプラズマ処理方法。
  11. 前記不活性ガスは,Arガスであり,前記Fラジカルの発光強度[F]を波長703.7nmで測定し,前記不活性ガスの発光強度[不活性ガス]を波長703.0nmで測定することを特徴とする,請求項9に記載のプラズマ処理方法。
  12. 前記比[F]/[不活性ガス]から,アクチメトリー法によってプラズマ処理中のF密度を測定することを特徴とする,請求項9〜11のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  13. 前記被処理体の上方からFラジカルの発光強度[F]と不活性ガスの発光強度[不活性ガス]を測定することを特徴とする,請求項9〜12のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  14. 処理容器内に収納した被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置であって,
    前記処理容器内に,CF系の処理ガスと,少なくともOを含む処理ガスとを選択的に供給する処理ガス供給源を備え,
    プラズマ処理中において電子密度が1×1010cm−3よりも高いプラズマに晒される箇所の一部もしくは全部を加熱するヒータを備えることを特徴とする,プラズマ処理装置。
  15. 前記処理容器の内周面の一部もしくは全部を加熱するヒータを備えることを特徴とする,請求項14に記載のプラズマ処理装置。
  16. 前記ヒータは,加熱温度が150℃以上であることを特徴とする,請求項14または15に記載のプラズマ処理装置。
  17. 前記処理ガス供給源は,前記処理容器内に,CF系の処理ガスと,少なくともOガスと不活性ガスとを含む処理ガスと,少なくともOを含む処理ガスとを選択的に供給するものであり,
    前記被処理体表面における発光スペクトルを前記処理容器外に導出させる光学系と,
    前記光学系によって導出された被処理体表面における発光スペクトルの強度を前記処理容器外において測定する発光強度測定手段と,
    前記発光強度測定手段において測定された被処理体表面におけるFラジカルの発光強度[F]と不活性ガスの発光強度[不活性ガス]との比[F]/[不活性ガス]に基いて,プラズマ処理中のF密度を測定し,F密度に基いてプラズマ処理装置を制御する制御手段を備えることを特徴とする,請求項14〜16のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  18. 前記発光強度測定手段がポリクロメータであることを特徴とする,請求項17に記載のプラズマ処理装置。
  19. 前記光学系は被処理体の上方から発光スペクトルを前記処理容器外に導出させることを特徴とする,請求項17または18に記載のプラズマ処理装置。
  20. 前記制御手段は,前記比[F]/[不活性ガス]から,アクチメトリー法によってプラズマ処理中のF密度を測定することを特徴とする,請求項17〜19のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
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JP2009200183A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Tokyo Electron Ltd 洗浄方法及び基板処理装置
JP2015050358A (ja) * 2013-09-02 2015-03-16 株式会社東芝 半導体装置の製造方法

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