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電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
本発明は電子写真感光体に関する。本発明は更に電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
従来、電子写真感光体としては、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性化合物を主成分とする無機感光体が広く用いられてきた。近年では、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5等に見られるように、有機系光導電性物質を樹脂等で結着した電荷輸送層及び電荷発生層の2つの機能を分離させた層を有する積層型有機系電子写真感光体に関して様々な提案がなされている。なかでも電荷発生層上に電荷輸送層を設けた層構成を有する電子写真感光体は、耐久性に優れており、現在では主流となっている。例えば、特許文献6にはトリアリルピラゾリンを含有する電荷移動層を有する感光体、特許文献7にはペリレン顔料の誘導体からなる電荷発生層と3−プロピレンとホルムアルデヒドの縮合体からなる電荷移動層とから構成される感光体等が開示されている。また、特許文献8、特許文献9等にはジスアゾ顔料またはトリスアゾ顔料を電荷発生物質として用いた感光体が開示されている。さらに有機光導電性化合物はその化合物によって電子写真感光体の感光波長域を自由に選択することが可能である。例えば、アゾ系の有機顔料に関していえば特許文献10、特許文献11には可視領域で高感度を示すものが開示されており、また、特許文献12、特許文献13に開示された物質には赤外領域にまで感度を有しているものもある。
これらの材料のうち、赤又は赤外領域に感度を有する材料は、近年の進歩の著しいレーザービームプリンターやLEDプリンター等に使用され、その需要は高くなってきている。従来、赤外領域に感度を有する材料として銅フタロシアニン(特許文献14)や無金属フタロシアニン等があげられたが、今日の高感度化には不十分である。さらに、特許文献15等では、積層型有機電子写真感光体において、電荷発生層に有機アクセプターを添加することにより高感度化をはかることが提案されているが、十分とはいえるものではない。近年の高感度に対応できる材料としてオキシチタニウムフタロシアニン顔料(特許文献16、特許文献17)、ガリウムフタロシアニン顔料(特許文献18、特許文献19)やクロロガリウムフタロシアニン顔料(特許文献20、特許文献21)等が注目されている。
しかしながら、今日の電子写真技術の発展は著しく、電子写真感光体に求められる特性に対しても非常に高度な技術が要求されている。例えば、プロセススピードは年々早くなり、帯電特性、感度や耐久安定性等が求められるようになってきている。特に、近年ではカラー化に代表されるように高画質化がさけばれ、白黒画像が文字中心の画像だったものが、カラー化により、写真に代表されるハーフトーン画像やベタ画像が多くなっており、それらの画像品質は年々高まる一方である。特に、画像1枚の中で光が照射された部分が次回転目にハーフトーン画像において前記光照射部分のみの濃度が濃くなる現象、所謂ポジゴースト画像、逆に前記部分の濃度が薄くなる、所謂ネガゴースト画像、等に対する許容範囲が、白黒プリンターや白黒複写機の許容範囲に比べると格段に厳しくなってきている。これらのゴースト画像は、高感度な電荷発生物質を用いることにより、キャリアーの絶対数が多く、ホールが電荷輸送層中に注入した後の電子が電荷発生層中に残りやすく、メモリーとなるためと考えられ、特にガリウムフタロシアニンのような高感度な材料を電荷発生物質として用いた場合に顕著な現象となる。
一方、低コスト化や小型化も年々進化していき、クリーナーレスや前露光レス等のレス化技術も要求されることが多くなってきている。特に、前露光に関しては、白黒レーザープリンターや白黒複写機においては、現在でも既に搭載されていないことが多く、カラープリンターやカラー複写機においても前露光を搭載しないものが増えてくることは容易に想像できることである。しかしながら、前露光のないカラー機におけるゴースト画像のレベルは、白黒プリンターや白黒複写機で許容されていたレベルよりも数段のレベル・アップが必要となる。
ゴースト低減の提案として、中間層に多環キノン、ペリレン等を含有させた例(特許文献22)、メタロセン化合物と電子吸引性化合物、メラミン樹脂を用いた例(特許文献23)、金属酸化物微粒子とシランカップリング剤を用いた例(特許文献24)、シランカップリング剤で表面処理した金属酸化物微粒子を用いた例(特許文献25)等が発表されているが、これも上記のような厳しいゴーストレベルに効果があるものではなかった。
また上記ゴースト現象や感度変化は、導電性の基体上に直接感光層を形成した場合に比較し、中間層を用いた感光体において特に発現しやすい。つまり、基体の欠陥に起因する感光体の特性低下、白抜けや黒点を防ぐ為に用いられた中間層が逆に新たなゴーストという画像欠陥や感度変化を招いていると考えられる。
以上のように、前露光のないプリンターや複写機、特にカラー機においての厳しいゴーストレベルを満足する感光体が望まれている。
特開昭57−54942号公報 特開昭60−59355号公報 特開昭61−203461号公報 特開昭62−47054号公報 特開昭62−67094号公報 米国特許第3837851号明細書 米国特許第3871882号明細書 特開昭9−33445号公報 特開昭56−46237号公報 特開昭60−272754号公報 特開昭56−167759号公報 特開昭57−195767号公報 特開昭61−228453号公報 特開昭50−38543号公報 特開昭61−2157号公報 特開昭63−366号公報 特開平1−319934号公報 特開平5−249716号公報 特開平5−263007号公報 特開平5−188615号公報 特開平5−194523号公報 特開平8−146639号公報 特開平10−73942号公報 特開平8−22136号公報 特開平9−258469号公報
本発明の目的は、以上の事情に鑑みてなされたもので、高感度を維持しつつ、感度変化を起こさず、今までにない厳しいレベルのゴースト画像の抑制を達成する電子写真感光体を提供することである。
本発明は、導電性支持体及び感光層を有し、かつ該導電性支持体と該感光層との間に中間層を有する電子写真感光体において、該中間層が下記式(1)〜(3)のいずれかで示される化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
(式(1)中、Z 及びZ はそれぞれ独立に酸素、C(CN) 基又はN−R(Rは置換基を有してもよいアリール基若しくはアルキル基)を示し、X 〜X はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)
(式(2)中、Z 及びZ はそれぞれ独立に酸素、C(CN) 基又はN−R(Rは置換基を有してもよいアリール基若しくはアルキル基)を示し、X 10 〜X 15 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)
(式(3)中、Z 及びZ はそれぞれ独立に酸素、C(CN) 基又はN−R(Rは置換基を有してもよいアリール基若しくはアルキル基)を示し、X 20 〜X 25 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)
本発明は、上記の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像して該電子写真感光体上にトナー像を形成する現像手段及び該トナー像を転写材上に転写したに該電子写真感光体上に残るトナーを除去するクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも1つの手段とを共に一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
また、本発明は、上記の電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯電した電子写真感光体に対し露光を行って該電子写真感光体上に静電潜像を形成する露光手段、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像して該電子写真感光体上にトナー像を形成する現像手段及び該電子写真感光体上に形成されたトナー像を転写材上に転写する転写手段を備えることを特徴とする電子写真装置である。
本発明によれば、高感度を維持しつつ、感度変化による画像濃度を起こさず、今までにない厳しいレベルのゴースト画像の抑制を達成する電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することが可能となった。
以下、本発明の電子写真用感光体について詳細に説明する。
本発明に用いられる導電性支持体としては、アルミニウム、ニッケル、銅、金、鉄等の金属単体または合金、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ガラス等の絶縁性支持体上にアルミニウム、銀、金等の金属単体あるいは酸化インジウム、酸化スズ等の酸化物の導電性薄膜を形成したもの、カーボンや導電性フィラーを樹脂中に分散し導電性を付与したもの等が例示できる。これらの支持体表面は電気的特性改善あるいは密着性改善のために、陽極酸化等の電気化学的な処理を行った支持体や、導電性支持体表面をアルカリリン酸塩あるいはリン酸やタンニン酸を主成分とする酸性水溶液に金属塩の化合物又はフッ素化合物の金属塩を溶解して得た溶液で化学処理を施したものを用いることもできる。
また、単一波長のレーザー光等を用いたプリンターに本感光体を用いる場合には、干渉縞を抑制するために導電性支持体はその表面を適度に荒らしておくことが必要である。具体的には上記支持体表面をホーニング、ブラスト、切削、電界研磨等の処理をした支持体もしくはアルミニウム単体及びアルミニウム合金上に導電性金属酸化物及び結着樹脂からなる導電性皮膜を有する支持体を用いることが必要である。
ホーニング処理としては、乾式及び湿式での処理方法があるがいずれを用いてもよい。湿式ホーニング処理は、水等の液体に粉末状の研磨剤を懸濁させ、高速度で基体表面に吹き付けて粗面化する方法であり、表面粗さは吹き付け圧力、速度、研磨剤の量、種類、形状、大きさ、硬度、比重及び懸濁温度等により制御することができる。同様に、乾式ホーニング処理は、研磨剤をエアーにより、高速度で導電性基体表面に吹き付けて粗面化する方法であり、湿式ホーニング処理と同じように表面粗さを制御することができる。これら湿式または乾式ホーニング処理に用いる研磨剤としては、炭化ケイ素、アルミナ、鉄、ガラスビーズ等の粒子があげられる。
導電性金属酸化物及び結着樹脂から構成される導電性皮膜をアルミニウム単体やアルミニウム合金の支持体に塗布し導電性支持体とする方法では、導電性皮膜中にはフィラーとして、導電性微粒子からなる粉体を含有させる。この方法では微粒子を皮膜中に分散させることでレーザー光を乱反射させ干渉縞を防ぐと共に塗布前の支持体の傷や突起等を隠蔽する効果もある。微粒子には酸化チタン、硫酸バリウム等が用いられ、必要によってはこの微粒子に酸化錫等で導電性被覆層を設けることにより、フィラーにより適切な比抵抗を付与している。導電性微粒子粉体の比抵抗は0.1〜1000Ωcm、更には1〜1000Ωcmが好ましい。
本発明において、粉体比抵抗は三菱化学社製の抵抗測定装置ロレスタAP(Loresta Ap)を用いて測定した。測定対象の粉体は、500kg/cmの圧力でかためてコイン状のサンプルとして上記測定装置に装着した。微粒子の平均粒径は0.05〜1.0μm、更には0.07〜0.7μmが好ましい。本発明において、微粒子の平均粒径は遠心沈降法により測定した値である。フィラーの含有量は、導電性皮膜層に対して1.0〜90質量%、更には5.0〜80質量%が好ましい。被覆層には、必要に応じてフッ素あるいはアンチモンを含有させてもよい。
本発明の導電性皮膜に用いられる結着樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド酸、ポリビニールアセタール、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂あるいはポリエステル等が好ましい。これらの樹脂は単独でも、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの樹脂は、支持体に対する接着性が良好であると共に、本発明で使用するフィラーの分散性を向上させ、かつ成膜後の耐溶剤性が良好である。上記樹脂の中でも特にフェノール樹脂、ポリウレタン及びポリアミド酸が好ましい。
導電性皮膜は、例えば浸漬あるいはマイヤーバー等による溶剤塗布で形成することができる。導電性皮膜の厚みは0.1〜30μm、更には0.5〜20μmが好ましい。また、導電性皮膜の体積抵抗率は1013Ωcm以下、更には1012Ωcm以下10Ωcm以上が好ましい。本発明において、体積抵抗率はアルミニウム板上に測定対象の導電性皮膜を形成し、更にこの皮膜上に金の薄膜を形成して、アルミニウム板と金薄膜の両電極間を流れる電流値をpAメーターで測定して求めた。導電性皮膜には、被覆層を有する硫酸バリウム微粒子から構成される粉体以外に、酸化亜鉛や酸化チタン等の粉体から構成されるフィラーを含有させてもよい。更に、表面性を高めるためにレベリング剤を添加してもよい。
導電性支持体の形状は特に制約はなく、必要に応じて板状、ドラム状、ベルト状のものが用いられる。
間層は、少なくとも下記式(1)〜(3)のいずれかで示される化合物を溶解した中間層用塗布液を導電性支持体上に塗布し、乾燥することによって形成する。
(式(1)中、Z及びZはそれぞれ独立に酸素、C(CN)基又はN−R(Rは置換基を有してもよいアリール基若しくはアルキル基)を示し、X はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)
(式(2)中、Z及びZはそれぞれ独立に酸素、C(CN)基又はN−R(Rは置換基を有してもよいアリール基若しくはアルキル基)を示し、X10 15はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)
(式(3)中、Z及びZはそれぞれ独立に酸素、C(CN)基又はN−R(Rは置換基を有してもよいアリール基若しくはアルキル基)を示し、X20 25はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)
本発明において、中間層に上記(1)〜(3)のいずれかで示される化合物を含有させることでゴースト画像の抑制がなされる理由は定かではないが、以下のように考えられている。ゴースト画像では、露光を受けた部分と受けなかった部分に残存するキャリアー数の差により、次回転露光後の電位差が生じる。
露光により電荷発生物質で電荷が発生し、分離されたホール及び電子のキャリアーはバインダー樹脂を介して移動していく。負帯電積層感光体の場合、ホールは正孔輸送を含む電荷輸送層側へ注入されていくが、電子は電荷発生層と中間層の界面にある種の電荷として残存しやすく次回転露光時に電位差を生じさせると考えられる。この電位差はゴースト画像や感度変化による画像濃度の変化を引き起こすが、この残存した電荷に本発明の化合物が何かしらの作用をしていると思われる。そのため、得られる効果は電荷発生物質と中間層の組み合わせにより変化し、上記式(1)〜(3)のいずれかで示される化合物は、フタロシアニン系電荷発生剤、特にガリウムフタロシアニンとの組み合わせにおいて良好な特性を示した。
また、中間層には、必要に応じて、接着機能およびバリアー機能を有するバインダー樹脂を含有させてもよく、バインダー樹脂としてはポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタンおよびポリエーテルウレタン等の熱可塑性樹脂やメラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂やシランカップリング剤、有機金属錯体等の熱硬化性の材料が挙げられる。上記式(1)〜(3)のいずれかで示される化合物の添加割合は中間層全体に対して5〜95wt%が好ましく、より好ましくは25〜80wt%の範囲である。
また、該化合物はいずれの構造のものでも効果はあるが、還元電位0〜−0.8V(対SCE)の化合物が好ましく、更に−0.25〜−0.65V(対SCE)の化合物がより好ましい。また、ここで述べている還元電位とはピーク電流値における電位である。
上記材料は、適当な溶剤に溶解して塗布され、中間層の膜厚は0.05〜5μmが好ましく、特には0.3〜3μmが適当である。
使用される溶媒はアルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などである。
次に上記式(1)〜(3)のいずれかで示される化合物例は表1〜4に示すが、これらに限定されるわけではない。
本発明の電荷発生層に用いられる電荷発生物質としてピリリウム系染料、チオピリリウム系染料、フタロシアニン系顔料、アントアントロン系顔料、ジベンズピレンキノン系顔料、ピラトロン系顔料、アゾ系顔料、インジゴ系顔料、キナクリドン系顔料及びキノシアニン系染料等が挙げられる。フタロシアニン化合物(フタロシアニン系顔料)には、無金属フタロシアニンや、オキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシフタロシアニン、および、クロロガリウム等のハロゲン化ガリウムフタロシアニン等が挙げられる。詳細は明らかではないが、本発明においてガリウムフタロシアニン、特にヒドロキシガリウムフタロシアニンを用いた場合、特に好ましいゴースト抑制効果が得られた。
上記電荷発生層には、フタロシアニン化合物(フタロシアニン系顔料)以外の電荷発生物質を、全電荷発生物質に対して50質量%まで含有させることも可能である。例えば、セレン−テルル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、アントアントロン、ジベンズピレンキノン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ、キナクリドンおよび非対称キノシアニン系の各顔料等が挙げられる。
電荷発生層は、前記電荷発生物質を質量比で0.3〜4倍量のバインダー樹脂および溶剤とともにホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルまたは液衝突型高速分散機等を使用して十分分散し、その後分散液中に電子搬送性化合物を添加して得られた塗料を塗布、乾燥させて形成される。バインダー樹脂としては、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルメタクリレート樹脂、ポリビニルアクリレート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、メラミン樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に、ブチラール樹脂が好ましい。電荷発生層の膜厚は5μm以下が好ましく、特には0.1〜2μmが好ましい。
使用される溶剤はアルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物等が挙げられ、具体的にはシクロヘキサノン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等である。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
電荷発生層の上には電荷輸送層が形成される。電荷輸送層は、主として電荷輸送物質とバインダー樹脂とを溶剤中に溶解させて得られた塗料を塗布、乾燥して形成する。本発明で用いられる電荷輸送物質は正孔輸送剤でありトリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物およびチアゾール系化合物等が挙げられる。バインダー樹脂としてはポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルメタクリレート樹脂、ポリビニルアクリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、メラミン樹脂等が挙げられるが、下記式(4)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂を用いた場合に特に好ましいゴースト抑制効果が得られた。
下記式(4)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂は単独であるいはポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸エステル、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンのような有機光導電性ポリマー等と混合して用いることが好ましい。
(式(4)中、Xは炭素原子または単結合(この際のRおよびRはなし)を示し、R〜Rは水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基またはアリール基を示し、RおよびRは水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基またはRとRが結合することによって形成されるアルキリデン基を示し、R〜R10は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基またはアリール基を示す。)
バインダー樹脂の重量平均分子量は、5万〜20万が好ましく、さらに、10万〜18万がより好ましい。重量平均分子量の測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー(株)製「HLC−8120」)を用いて分子量分布を測定し、ポリスチレン換算で計算した。
測定は、展開溶媒としてTHFを用い、樹脂試料の0.1質量%溶液について、カラムとして排除限界分子量(ポリスチレン換算)4×10のカラム(東ソー(株)製「TSKgel SuperHM−N」)、検出器としてRIを用いて、カラム温度40℃、インジェクション量20μl、流速1.0ml/分の条件で行った。
電荷輸送物質は質量比で0.5〜2倍量のバインダー樹脂と組み合わせて溶剤に溶解させ、塗布、乾燥して電荷輸送層を形成する。電荷輸送層の膜厚は、5〜30μmが好ましく、さらに、8〜19μmがより好ましい。
使用される溶剤はアセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル、クロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン原子で置換された炭化水素などが用いられる。
電荷輸送層には、その他、ヒンダードフェノール類やヒンダードアミン類等の酸化防止剤、シリコーンオイル、シリコーンオイル粒子、フッ素原子含有樹脂粒子等の潤滑性材料、シリコーン玉等の膜強度補強材等を添加してもよい。これらを含有した塗工液を電荷発生層上に塗布し、乾燥して、電荷輸送層が得られる。
また、本発明の感光層は上記電荷発生層及び電荷輸送層から構成されている。
さらにまた、本発明においては、電荷輸送層上に保護層を設けてもよい。
保護層を構成する材料としては、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリサルホン、ポリアクリルエーテル、ポリアセタール、フェノール、アクリル、シリコーン、エポキシ、ユリア、アリル、アルキッド、ブチラール、フェノキシ、ホスファゼン、アクリル変性エポキシ、アクリル変性ウレタン及びアクリル変性ポリエステル樹脂等が挙げられる。保護層の膜厚は、0.2〜10μmであることが好ましい。
保護層は例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いて形成される。
以上の各層には、クリーニング性や耐摩耗性等の改善のために、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素系グラフトポリマー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系ブロックポリマー、シリコーン系ブロックポリマー及びシリコーン系オイル等の潤滑剤を含有させてもよい。
更に、耐候性を向上させる目的で、酸化防止剤等の添加物を加えてもよい。
また、保護層には、抵抗制御の目的で、導電性酸化スズ及び導電性酸化チタニウム等の導電性粉体を分散してもよい。
また感光体の1cm当たりの静電容量は135pF/cm以上が好ましい。さらに150pF/cm以上、400pF/cm以下が好ましい。感光体の静電容量は、感光層の層すべてで決まり、さらに、層と層の関係にも若干左右される。層構成の中で電荷輸送層は、感光体の膜構成のなかで最も静電容量を支配する割合が大きく、そのなかでもバインダー樹脂の比誘電率εと電荷輸送層の膜厚が大きな影響を与える。電荷輸送層のバインダー樹脂の比誘電率としては、2.6〜3.5が好ましく、さらに、2.8〜3.2がより好ましい。静電容量の測定は、感光体表面にある一定の面積の電極を金スパッタリング等により作製し、インピーダンス測定器(YHP(株)製 4192A)を用いて、周波数が1kHzのときの静電容量の測定値から電極の面積を割り1cm当たりの静電容量の測定値とした。曲率のあるサンプルに関しては、例えば、約2cm四方に切り取り、金スパッタリングにより1cmの電極を作製し、測定することができる。また、測定器の若干の改造が必要な場合もある。
図1に本発明のプロセスカートリッジ及び電子写真装置の概略構成を示す。
図において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、感光体に接触された一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)からの露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー像は、不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。
像転写を受けた転写材7は、感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、繰り返し画像形成に使用される。
一次帯電手段3は、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器でもよく、ローラー形状、ブレード形状、ブラシ形状等公知の形態が使用される接触型帯電器を用いてもよい。接触型帯電器の部材の材料としては、通常、導電性を付与した弾性体が使用される。接触帯電部材に印加される電圧としては、直流電圧のみでもよく、直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧でもよい。ここで言う振動電圧とは、時間とともに周期的に電圧値が変化する電圧であり、交流電圧は、直流電圧のみ印加時における感光体の帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有することが好ましい。
本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも1つを感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール12等の案内手段を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。
また、露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等により照射される光である。
まず、本発明に用いるヒドロキシガリウムフタロシアニンの製造例を示す。
<製造例1>
o−フタロジニトリル73g、三塩化ガリウム25g、α−クロロナフタレン400mlを窒素雰囲気下200℃で4時間反応させた後、130℃で生成物を濾過した。得られた生成物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて130℃で1時間分散洗浄した後、濾過し、メタノールで洗浄後に乾燥し、クロロガリウムフタロシアニンを45g得た。
ここで得られたクロロガリウムフタロシアニン15gを10℃の濃硫酸450gに溶解させ、氷水2300g中に攪拌下に滴下して再析出させて濾過した。2%アンモニア水で分散洗浄後、イオン交換水で十分に水洗した後、濾別、乾燥してヒドロキシガリウムフタロシアニンを13g得た。顔料化工程としては、得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン10g、N,N’−ジメチルホルムアミド300gを、1mmφのガラスビーズ450gと共に、室温(22℃)下、6時間、ミリング処理した。
この分散液により固形分を取り出し、メタノール、次いで水で十分に洗浄、乾燥してヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶9.2gを得た。このヒドロキシガリウムフタロシアニンは、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.4°及び28.2°に強いピークを有していた。
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
熱間押し出しにより得たA3003の外径φ30.5mm、内径φ28.5mm、長さ260.5mmアルミニウム素管(ED管)を準備した。
酸化スズで形成された被覆層を有する硫酸バリウム微粒子からなる粉体(被覆率50質量%、粉体比抵抗700Ωcm)120質量部(以下、部と略す。)とレゾール型フェノール樹脂(商品名:ブライオ−フェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)70部と2−メトキシ−1−プロパノール100部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散し、導電性粒子樹脂分散層用塗布液を調製した(この塗布液に含有されるフィラーの平均粒径は0.22μmであった)。この液を外径29.92mmφ、内径28.5mmφ、長さ260mmのアルミニウムシリンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、140℃で30分間加熱硬化することにより、膜厚10μmの導電性粒子樹脂分散層を形成し、これを導電性支持体とした。
上記導電性支持体上に表記載の[E2−2](還元電位−0.37V)2部、N−メトキシメチル化ナイロン4部と共重合ナイロン4部を、DMF150部とメタノール100部とに溶解した溶液を浸漬塗布法で塗布し、90℃、5分間乾燥し、膜厚0.4μmの中間層を形成した。
次に、電荷発生物質として製造例1に従って合成したヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶20部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BX−1、積水化学工業株式会社製)10部にシクロヘキサノン350部を加え、1mmφガラスビーズを用いたサンドミルで3時間分散し、これに酢酸エチル1200部を加えて希釈した。このときの電荷発生物質のCAPA−700(堀場製作所(株)製)による分散粒径は、0.15μmであった。中間層上に、この電荷発生層用塗工液を浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して、膜厚が0.15μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式(5)の化合物を7部、式(6)の化合物を1部、
及び、式(7)で示すC型ポリアリレート樹脂10部を、モノクロルベンゼン50部とジクロルメタン10部に溶解し、電荷輸送層用塗料を調製した。この塗料を電荷発生層上に浸漬塗布法で塗布し、110℃で1時間乾燥して、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。こうして電子写真感光体を作製した。
評価法としては、上記作製した電子写真感光体をヒューレットーパッカード(株)製カラーレーザープリンター、レーザージェット4600改造機(一次帯電:ローラー接触DC帯電、暗部電位−500V、プロセススピード100mm/秒、レーザー露光)を用いて、前露光を消した状態で、15℃/10%RHの環境下において、画像濃度4%画像において3000枚耐久後直後、ゴースト画像の評価を行った。ゴースト画像は、マゼンタ、シアン、イエロー、黒のそれぞれ単色で作製し、例えば、黒の場合は、図2に示すように、画像の先頭部に黒い四角の画像を出した後、1ドット桂馬パターンでハーフトーン画像を作製した。画像作製の順番は、1枚目にベタ白画像をとり、その後上記ゴースト画像を連続5枚とり、次に、ベタ黒画像を1枚とった後に再度ゴースト画像を5枚とり、計10枚のゴースト画像で評価を行った。
ゴースト画像の評価は、桂馬パターン画像濃度とゴースト部の画像濃度との濃度差を、分光濃度計X−Rite504/508(X−Rite(株)製)で、1枚のゴースト画像で10点測定し、それら10点の平均をとり1枚の結果とし、前述の10枚のゴースト画像すべてを同様に測定した。それらの平均値を求めた。この方法で、他の3色も同様に行い、それらの値の平均値で評価を行った。各色の測定結果は、分光濃度計X−Riteのマゼンタ、シアン、イエロー、黒のそれぞれの色の結果が表示されるが、画像の色と同じ色の値を測定値としている。また濃度差の評価は、100枚連続で1ドット桂馬パターンでハーフトーン画像を出力し、1枚目の画像濃度と100枚目の画像濃度の差を上記ゴースト部評価と同様に測定した。結果を表5に示す。
[実施例2]
中間層に添加する化合物[E2−2]を8部に変えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し同様な評価を行った。結果を表5に示す。
[実施例3]
中間層に添加する化合物を[E1−8](還元電位−0.24V)に変えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し同様な評価を行った。結果を表5に示す。
[実施例4]
中間層に添加する化合物を[E3−4](還元電位−0.46V)に変えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し同様な評価を行った。結果を表5に示す。
[実施例5]
中間層に添加する化合物を[E1−1](還元電位−0.71V)に変えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し同様な評価を行った。結果を表5に示す。
[実施例6]
中間層塗工液として[E2−2]を7部、N−メトキシメチル化ナイロン1.5部と共重合ナイロン1.5部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し同様な評価を行った。結果を表5に示す。
[実施例7]
電荷輸送層用溶液のC型ポリアリレート樹脂をビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロン、三菱エンジニヤリングプラスチックス株式会社製)に変えた以外は実施例2と同様に電子写真感光体を作製し同様な評価を行った。結果を表5に示す。
[実施例8]
電荷発生物質としてCuKαの特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、23.9°及び27.1°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニンを用いた以外は、実施例2と同様にして電子写真感光体を作製し、同様な評価を行った。結果を表5に示す。
[実施例9]
電荷発生物質としてCuKαの特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.4°、16.6°、25.5°及び28.2°に強いピークを有するクロロガリウムフタロシアニンを用いた以外は、実施例2と同様にして電子写真感光体を作製し、同様な評価を行った。結果を表5に示す。
[比較例1]
中間層塗工液として表記載の[E2−2]を用いなかった以外は実施例2と同様に電子写真感光体を作製し同様な評価を行った。結果を表5に示す。
[比較例2]
中間層に添加する化合物を下記構造式E−4(0から−0.8Vの範囲で還元ピークなし)に変えた以外は実施例2と同様に電子写真感光体を作製し同様な評価を行った。結果を表5に示す。
[比較例3]
中間層に添加する化合物を下記構造式E−5(還元電位−0.64V)に変えた以外は実施例2と同様に電子写真感光体を作製し同様な評価を行った。結果を表5に示す。
[比較例4]
中間層に添加する化合物を下記構造式E−6(還元電位−0.54V)に変えた以外は実施例2と同様に電子写真感光体を作製し同様な評価を行った。結果を表5に示す。
前露光のないプリンターや複写機、特にカラー機においての厳しいゴーストレベルを満足する感光体としての利用が期待できる。
本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の例を示す図である。 ゴースト画像の一例を示す図である。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
11 プロセスカートリッジ
12 レール

Claims (6)

  1. 導電性支持体及び感光層を有し、かつ該導電性支持体と感光層との間に中間層を有する電子写真感光体において、該中間層が下記式(1)〜(3)のいずれかで示される化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。

    (式(1)中、Z及びZはそれぞれ独立に酸素、C(CN)基又はN−R(Rは置換基を有してもよいアリール基若しくはアルキル基)を示し、X はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)

    (式(2)中、Z 及びZ はそれぞれ独立に酸素、C(CN) 基又はN−R(Rは置換基を有してもよいアリール基若しくはアルキル基)を示し、X 10 〜X 15 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)

    (式(3)中、Z 及びZ はそれぞれ独立に酸素、C(CN) 基又はN−R(Rは置換基を有してもよいアリール基若しくはアルキル基)を示し、X 20 〜X 25 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)
  2. 前記感光層が電荷発生層及び電荷輸送層を有し、前記電子写真感光体が前記導電性支持体側から前記中間層、該電荷発生層及び該電荷輸送層をこの順に有該電荷輸送層が正孔輸送剤を含する請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記電荷発生層電荷発生物質としてガリウムフタロシアニンを含有する請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記ガリウムフタロシアニンがヒドロキシガリウムフタロシアニンである請求項に記載の電子写真感光体。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像して該電子写真感光体上にトナー像を形成する現像手段及び該トナー像を転写材上に転写したに該電子写真感光体上に残るトナーを除去するクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも1つの手段とを共に一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯電した電子写真感光体に対し露光を行って該電子写真感光体上に静電潜像を形成する露光手段、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像して該電子写真感光体上にトナー像を形成する現像手段及び該電子写真感光体上に形成されたトナー像を転写材上に転写する転写手段を備えることを特徴とする電子写真装置。
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