JP2006241998A - 樹脂製シリンダヘッドカバー及びバルブタイミング可変内燃機関 - Google Patents

樹脂製シリンダヘッドカバー及びバルブタイミング可変内燃機関 Download PDF

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Kazuya Kichijima
Hidemi Kato
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Abstract

【課題】 バルブタイミング調節機構に作動油を供給するオイルコントロールバルブ(OCV)を搭載した樹脂製シリンダヘッドカバーを用いた内燃機関において、作動油供給油路の接続面での油密性を維持して作動油圧低下を防止する。
【解決手段】 連結体6は樹脂製のシリンダヘッドカバー本体4の板面に沿って一体化されてOCV8,10同士を連結しているので、OCV8,10はシリンダヘッドカバー本体4上の位置が強固に維持されている。しかも連結体6は金属材料にて形成されているので、樹脂製シリンダヘッドカバー2の剛性を高めることができ、温度変化や内圧変化による変形、特にOCV8,10の搭載位置周辺での変形が抑制される。したがってOCV8,10のポートに接続するためのシリンダヘッドカバー本体4内の作動油供給油路とシリンダヘッド側の作動油供給油路との接続面の油密性が高度に維持される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関のバルブタイミング調節機構に作動油を供給するオイルコントロールバルブを搭載した樹脂製シリンダヘッドカバー及びこの樹脂製シリンダヘッドカバーを用いたバルブタイミング可変内燃機関に関する。
内燃機関のバルブタイミング調節機構への作動油圧給排制御を行うオイルコントロールバルブをシリンダヘッド側へ組み込む場合、オイルコントロールバルブの着脱作業や作動油供給の容易化等の観点から、オイルコントロールバルブをヘッドカバーに取り付ける場合がある(例えば特許文献1参照)。
特許第3525709号公報(第4−6頁、図1,3)
このような特許文献1の技術では、コントロールバルブがシリンダヘッドカバーに付属するバルブケース内に装着された構成を採用している。
しかし軽量化やその他、騒音などの観点から前記特許文献1の構成に対して樹脂製シリンダヘッドカバーを採用しようとした場合、樹脂製シリンダヘッドカバーでは剛性が比較的低いため、温度変化や内圧変化により樹脂製シリンダヘッドカバーが変形し易い。このためオイルコントロールバルブのポートに接続するために樹脂製シリンダヘッドカバー内に形成された作動油供給油路と、カムキャップなどに形成されている作動油供給油路との接続面の油密性が低下することがある。このような油密性の低下により作動油が漏出して油圧低下を招き、バルブタイミング制御に影響するおそれがある。
更に複数のオイルコントロールバルブを樹脂製シリンダヘッドカバーに搭載した場合には、温度変化や内圧変化による影響が顕著になりやすい。すなわち、温度変化や内圧変化に対応して、いずれか一方のオイルコントロールバルブ側の作動油供給油路については接続面の油密性が確保できたとしても、他のオイルコントロールバルブ側では樹脂製シリンダヘッドカバーの変形が無視できずに接続面の油密性低下が顕在化するおそれがある。
本発明は、バルブタイミング調節機構に作動油を供給するオイルコントロールバルブを搭載した樹脂製シリンダヘッドカバーを用いた内燃機関において、作動油供給油路の接続面での油密性を維持して作動油圧低下を防止することを目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーは、内燃機関のバルブタイミング調節機構に作動油を供給するオイルコントロールバルブを搭載する樹脂製シリンダヘッドカバーであって、前記オイルコントロールバルブが装着される樹脂製のシリンダヘッドカバー本体と、該シリンダヘッドカバー本体を形成する樹脂よりも高剛性の材料にて形成され、前記シリンダヘッドカバー本体の板面に沿って前記シリンダヘッドカバー本体に接合され、前記オイルコントロールバルブに対して連結可能である連結体とを備えたことを特徴とする。
シリンダヘッドカバー本体にオイルコントロールバルブが装着された場合に、オイルコントロールバルブは、シリンダヘッドカバー本体の板面に沿って接合している連結体に連結されることになる。したがって樹脂製のシリンダヘッドカバー本体上においてオイルコントロールバルブは強固に支持されることになる。
しかも連結体は、シリンダヘッドカバー本体を形成する樹脂よりも高剛性の材料にて形成され、シリンダヘッドカバー本体の板面に沿って接合している。このためシリンダヘッドカバー本体が樹脂製であっても、樹脂製シリンダヘッドカバー全体の剛性を高めることができる。したがって内燃機関のシリンダヘッドに適用した場合に、温度変化や内圧変化が生じても樹脂製シリンダヘッドカバーの変形の抑制、特にオイルコントロールバルブの搭載位置周辺での変形が抑制される。
このようにしてオイルコントロールバルブのポートに接続するための樹脂製シリンダヘッドカバー内の作動油供給油路と、内燃機関のシリンダヘッド側のカムキャップなどに形成されている作動油供給油路との接続面の油密性が維持され、作動油の油圧低下を防止できる。
請求項2に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項1において、前記シリンダヘッドカバー本体は複数の前記オイルコントロールバルブを装着可能であり、該複数のオイルコントロールバルブの内の少なくとも2つが、同一の前記連結体に連結可能とされていることを特徴とする。
オイルコントロールバルブを複数装着して少なくとも2つを連結体に連結すれば、連結体により前述したごとく少なくとも2つのオイルコントロールバルブはシリンダヘッドカバー本体上にて強固に支持され、樹脂製シリンダヘッドカバー全体が高剛性となる。このため内燃機関のシリンダヘッドに適用した場合に、温度変化や内圧変化が生じても、少なくとも2つのオイルコントロールバルブの搭載位置周辺での樹脂製シリンダヘッドカバーの変形が抑制される。このため少なくとも2つのオイルコントロールバルブに対して形成されている作動油供給油路の接続面の油密性が維持され、作動油の油圧低下を防止できる。
更に少なくとも2つのオイルコントロールバルブが、同一の連結体に連結されることから、これらのオイルコントロールバルブ間の位置関係を強固なものとして、これらのオイルコントロールバルブ間の領域でのシリンダヘッドカバー本体の変形を抑制することができる。このため一層広い範囲での樹脂製シリンダヘッドカバーの剛性を高めることができる。
したがって各オイルコントロールバルブのポートに接続するための樹脂製シリンダヘッドカバー内の作動油供給油路と、内燃機関のシリンダヘッド側のカムキャップなどに形成されている作動油供給油路との接続面の油密性が維持されて作動油圧低下が防止できる。
請求項3に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項2において、吸気バルブのバルブタイミングを調節する吸気バルブタイミング調節機構と、排気バルブのバルブタイミングを調節する排気バルブタイミング調節機構とを備える内燃機関に適用され、前記シリンダヘッドカバー本体は該2つのバルブタイミング調節機構のそれぞれに対応した前記オイルコントロールバルブを装着可能であることを特徴とする。
このように複数のオイルコントロールバルブとして、吸気バルブタイミング調節機構と排気バルブタイミング調節機構とに用いられるオイルコントロールバルブを挙げることができる。このように複数のオイルコントロールバルブを搭載した状態において、作動油供給油路の油密性を維持して作動油圧低下を防止することができる。
請求項4に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記連結体は、前記シリンダヘッドカバー本体の外表面に接合され、前記オイルコントロールバルブが前記シリンダヘッドカバー本体に装着された場合に前記シリンダヘッドカバー本体の外表面から露出する前記オイルコントロールバルブの一部に連結可能であることを特徴とする。
連結体に対するオイルコントロールバルブの連結は、シリンダヘッドカバー本体の外表面に接合した連結体を、この外表面から一部が露出しているオイルコントロールバルブに対して、その一部にて連結する構成を採用することができる。
このような構成によって、シリンダヘッドカバー本体を内燃機関のシリンダヘッドに取り付けた状態のままで、容易にオイルコントロールバルブを連結体に連結することができ、オイルコントロールバルブの組み付けや取り替えなどの作業が容易となる。
請求項5に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項4において、前記シリンダヘッドカバー本体は前記オイルコントロールバルブを装着するための装着穴を備え、前記連結体は、前記オイルコントロールバルブが該装着穴に装着された場合に該装着穴から外部に露出された前記オイルコントロールバルブに設けられたブラケットに連結可能であることを特徴とする。
このようにオイルコントロールバルブがシリンダヘッドカバー本体に形成された装着穴に装着される構成であれば、シリンダヘッドカバー本体の外表面から外部に露出したオイルコントロールバルブの一部に設けられたブラケットを連結体に連結する構成でも良い。このように装着穴によりオイルコントロールバルブをシリンダヘッドカバー本体に容易に装着できると共に、ブラケットにより確実に連結体に連結できる。
請求項6に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記連結体は、前記内燃機関のシリンダヘッドに対して締結される前記シリンダヘッドカバー本体の締結部又は該締結部の近傍まで形成されていることを特徴とする。
このように連結体が、シリンダヘッドに対するシリンダヘッドカバー本体の締結部又はこの締結部の近傍まで形成されていることにより、内燃機関のシリンダヘッドに対する、オイルコントロールバルブ及びこの周辺のシリンダヘッドカバー本体の位置維持がより強固となる。このため作動油供給油路の油密性を効果的に維持して作動油圧低下を防止することができる。
請求項7に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項6において、前記連結体は、前記内燃機関のシリンダヘッドに対して前記シリンダヘッドカバー本体の締結部が締結される時に、前記シリンダヘッドカバー本体の締結部と共に前記シリンダヘッドに締結される位置まで形成されていることを特徴とする。
このような構成により、連結体はシリンダヘッドカバー本体における締結部にて内燃機関のシリンダヘッドに締結されることになる。このことにより、シリンダヘッドに対する、オイルコントロールバルブ及びこの周辺のシリンダヘッドカバー本体の位置維持が更に強固となる。このため作動油供給油路の接続面の油密性を一層効果的に維持して作動油圧低下を防止することができる。
請求項8に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項1〜7のいずれかにおいて、前記連結体は、前記オイルコントロールバルブの装着位置を包囲する状態で、前記シリンダヘッドカバー本体に接合されていることを特徴とする。
このように連結体が、オイルコントロールバルブが装着された場合にオイルコントロールバルブを包囲する構成とされていれば、オイルコントロールバルブ周辺での樹脂製シリンダヘッドカバーの剛性を、より高めることができる。したがって内燃機関のシリンダヘッドに適用した場合に、温度変化や内圧変化が生じても樹脂製シリンダヘッドカバーの変形の抑制、特にオイルコントロールバルブの搭載位置周辺での変形が効果的に抑制され、作動油供給油路の接続面の油密性を維持して作動油圧低下を防止することができる。
請求項9に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項1〜8のいずれかにおいて、前記連結体は、前記シリンダヘッドカバー本体に対して、インサート成形による一体化、あるいは接着剤により、前記シリンダヘッドカバー本体に接合されていることを特徴とする。
このように樹脂製のシリンダヘッドカバー本体に対するインサート成形での一体化、あるいは接着剤による接着により、シリンダヘッドカバー本体に対して連結体を容易に接合できる。
請求項10に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項1〜9のいずれかにおいて、前記連結体は板状の金属材料であることを特徴とする。
このように板状の金属材料を連結体として用いることで、樹脂製シリンダヘッドカバーの剛性を効果的に高めて樹脂製シリンダヘッドカバーの変形をより効果的に抑制でき、あるいは、シリンダヘッドに対する、オイルコントロールバルブ及びこの周辺のシリンダヘッドカバー本体の位置維持がより強固となる。このことにより、内燃機関のシリンダヘッドに適用した場合に、作動油供給油路の接続面の油密性を一層効果的に維持でき、作動油圧低下を一層効果的に防止することができる。
請求項11に記載のバルブタイミング可変内燃機関は、請求項1〜10のいずれかの樹脂製シリンダヘッドカバーをシリンダヘッドに取り付けて、前記シリンダヘッドカバー本体に対する前記オイルコントロールバルブの装着と、前記連結体に対する前記オイルコントロールバルブの連結とを行うことにより、バルブタイミング調節機構に作動油を供給可能としたことを特徴とする。
前述した樹脂製シリンダヘッドカバーを適用したバルブタイミング可変内燃機関は、オイルコントロールバルブを搭載することでバルブタイミング調節機構に作動油を供給してバルブタイミングを調節できると共に、作動油供給油路の接続面の油密性を維持して作動油圧低下を防止することができる。
請求項12に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーは、内燃機関のバルブタイミング調節機構に作動油を供給するオイルコントロールバルブを複数搭載した樹脂製シリンダヘッドカバーであって、樹脂製のシリンダヘッドカバー本体と、該シリンダヘッドカバー本体を形成する樹脂よりも高剛性の材料にて形成され、前記シリンダヘッドカバー本体上にて、前記複数のオイルコントロールバルブの内の少なくとも2つに渡って配置された連結体とを備え、前記少なくとも2つのオイルコントロールバルブが、前記連結体と共に前記シリンダヘッドカバー本体に締結されていることを特徴とする。
このように複数のオイルコントロールバルブを樹脂製シリンダヘッドカバーに搭載する構成では、オイルコントロールバルブをシリンダヘッドカバー本体に締結するに際して、上記連結体を共に締結することで、少なくとも2つのオイルコントロールバルブ同士を連結しても良い。
このような構成により少なくとも2つのオイルコントロールバルブ間においては同一の連結体に連結されていることになるので、少なくとも2つのオイルコントロールバルブ間の位置関係を強固なものとできる。したがって、これらのオイルコントロールバルブ間を含めた広い範囲での樹脂製シリンダヘッドカバーの剛性を高めることができる。
このように樹脂製シリンダヘッドカバーが高剛性となるので、温度変化や内圧変化が生じても各オイルコントロールバルブの搭載位置周辺での樹脂製シリンダヘッドカバーの変形が抑制される。このため各オイルコントロールバルブに対して形成されている作動油供給油路の接続面の油密性を維持でき、作動油圧低下を防止することができる。
請求項13に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項12において、内燃機関は、吸気バルブのバルブタイミングを調節する吸気バルブタイミング調節機構と、排気バルブのバルブタイミングを調節する排気バルブタイミング調節機構とを備え、該2つのバルブタイミング調節機構に対してそれぞれ前記オイルコントロールバルブが設けられていることを特徴とする。
このような構成により吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミング調節のための作動油供給油路の接続面の油密性を効果的に維持でき、作動油圧低下を防止することができる。したがって吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングの調節制御に対する悪影響を抑制できる。
請求項14に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項12又は13において、前記連結体は前記シリンダヘッドカバー本体の外表面に配置され、該外表面から一部が露出している前記オイルコントロールバルブに設けられたブラケットが、前記連結体と共に前記シリンダヘッドカバー本体に締結されていることを特徴とする。
シリンダヘッドカバー本体へのオイルコントロールバルブの締結は、上記ブラケットを、連結体と共にシリンダヘッドカバー本体に締結することで実現することができる。このような構成により、シリンダヘッドカバー本体をシリンダヘッドに取り付けた状態のままで、容易にオイルコントロールバルブと連結体とをシリンダヘッドカバー本体に締結することができ、オイルコントロールバルブの組み付けや取り替えなどの作業が容易となる。
請求項15に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項12〜14のいずれかにおいて、前記連結体は、前記内燃機関のシリンダヘッドに対して締結されている前記シリンダヘッドカバー本体の締結部又は該締結部の近傍まで形成されていることを特徴とする。
このように連結体がシリンダヘッドカバー本体の締結部又はこの締結部の近傍まで形成されていることにより、シリンダヘッドと連結体との位置関係が強固に維持され、この結果、シリンダヘッドに対する、オイルコントロールバルブ及びこの周辺のシリンダヘッドカバー本体の位置維持がより強固となる。このため樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて作動油供給油路の接続面の油密性を効果的に維持でき、作動油圧低下を防止することができる。
請求項16に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項15において、前記連結体は、前記シリンダヘッドカバー本体の締結部と共に前記シリンダヘッドに締結されていることを特徴とする。
このように連結体がシリンダヘッドカバー本体の締結部と共にシリンダヘッドに締結されていることにより、シリンダヘッドと連結体との位置関係が、より確実に維持され、シリンダヘッドに対する、オイルコントロールバルブ及びこの周辺のシリンダヘッドカバー本体の位置維持が更に強固となる。このため樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて作動油供給油路の接続面の油密性を一層効果的に維持でき、作動油圧低下を一層効果的に防止することができる。
請求項17に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項12〜16のいずれかにおいて、前記連結体は、前記オイルコントロールバルブを包囲する状態で、前記シリンダヘッドカバー本体に配置されていることを特徴とする。
このように連結体がオイルコントロールバルブを包囲する状態とすることで、シリンダヘッドに対する、オイルコントロールバルブ及びこの周辺のシリンダヘッドカバー本体の位置維持が更に強固となる。このため樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて作動油供給油路の接続面の油密性を一層効果的に維持でき、作動油圧低下を一層効果的に防止することができる。
請求項18に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項12〜17のいずれかにおいて、前記連結体は、前記シリンダヘッドカバー本体に対して、インサート成形による一体化、あるいは接着剤により、前記シリンダヘッドカバー本体に接合されていることを特徴とする。
このように樹脂製のシリンダヘッドカバー本体を成形する時にインサート成形により連結体を一体化すること、あるいは接着剤により連結体を接着することで、シリンダヘッドカバー本体の剛性を、より高くすることができる。したがってシリンダヘッドに対する、オイルコントロールバルブ及びこの周辺のシリンダヘッドカバー本体の位置維持が更に強固となり、樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて作動油供給油路の接続面の油密性を一層効果的に維持でき、作動油圧低下を更に効果的に防止することができる。
請求項19に記載の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、請求項12〜18のいずれかにおいて、前記連結体は板状の金属材料であることを特徴とする。
このように板状の金属材料を連結体として用いることで、樹脂製シリンダヘッドカバーの剛性を効果的に高めて樹脂製シリンダヘッドカバーの変形をより効果的に抑制でき、あるいは、シリンダヘッドに対する、オイルコントロールバルブ及びこの周辺のシリンダヘッドカバー本体の位置維持がより強固となる。このことにより、樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて作動油供給油路の接続面の油密性を一層効果的に維持でき、作動油圧低下を一層効果的に防止することができる。
請求項20に記載のバルブタイミング可変内燃機関では、請求項12〜19のいずれかの樹脂製シリンダヘッドカバーを備えることで、バルブタイミング調節機構に作動油を供給可能としたことを特徴とする。
このように前述した樹脂製シリンダヘッドカバーを適用したバルブタイミング可変内燃機関は、バルブタイミング調節機構に作動油を供給してバルブタイミングを調節できると共に、作動油供給油路の接続面の油密性を維持して作動油圧低下を防止することができる。
[実施の形態1]
図1の斜視図に内燃機関の樹脂製シリンダヘッドカバー2を示す。樹脂製シリンダヘッドカバー2は、樹脂製のシリンダヘッドカバー本体4と、このシリンダヘッドカバー本体4にインサート成形にて接合されて一体化されている板状の金属材料(鉄合金製、アルミニウム合金製等)からなる連結体6とを備えている。
連結体6の構成を図2の斜視図に示す。連結体6はシリンダヘッドカバー本体4内にインサート成形時に埋め込まれることでシリンダヘッドカバー本体4に接合されている基板6a、基板6aに形成されている複数の貫通孔6b、基板6aから傾斜した状態で立ち上がって形成されている2つの螺着部6cを備えている。この螺着部6cのほぼ中央には雌ネジ部6dが形成されている。尚、基板6aは、表面に樹脂との接合力を高めるためのプライマーが予め塗布されることで、インサート成形後に強固にシリンダヘッドカバー本体4に固着されている。更にインサート成形時に上記貫通孔6b内に樹脂が進入することにより、基板6aとシリンダヘッドカバー本体4との接合力がより高まる。
図1の斜視図及び図3の縦断面図に示すごとく、シリンダヘッドカバー本体4にはオイルコントロールバルブ(以下、「OCV」と称する)8,10を外部から装着するための、装着部12,14が形成されている。この装着部12,14には外部に開口する装着穴が備えられ、この装着穴に対してOCV8,10のスプール弁8a,10a(図2)部分を挿入することで、OCV8,10をシリンダヘッドカバー本体4に装着することができる。尚、装着穴内にはOCV8,10のポートに対応した油孔を有する金属製スリーブが配置されて装着穴の形状精度を確保している。
このことにより内燃機関のシリンダヘッドH側から供給される作動油を、OCV8,10を介してバルブタイミング調節機構に供給することができる。したがってECU16にてOCV8,10を駆動することにより作動油の供給状態を切り換えて、内燃機関の運転状態に応じてバルブタイミングをクランク角に対して進角したり遅角したりして内燃機関の燃焼状態を制御することができる。
ここでOCV8は排気バルブタイミング調節機構を駆動するものである。排気バルブ用OCV8が装着される装着部12において、シリンダヘッドカバー本体4の内部側には、接続部18が装着部12と共に樹脂にて一体成形されている。この接続部18はシリンダヘッドカバー本体4がシリンダヘッドHにボルト締結される際の締結力により排気カムシャフト20用のカムキャップ22との間で、各接続面18c,22cにて密着されている。この密着により接続部18内を貫通して設けられた作動油供給油路18a,18bは、カムキャップ22に形成された作動油供給油路22a,22bにそれぞれ接続されている。カムキャップ22に形成された作動油供給油路22a,22bは排気カムシャフト20の周りでリング状となって、排気カムシャフト20内を軸方向に貫通する作動油供給油路20a,20bに接続している。このことにより排気バルブ用OCV8の制御により排気カムシャフト20の先端に設けられている排気バルブタイミング調節機構に対する作動油の給排制御がなされる。この結果、排気バルブタイミングが調節される。
OCV10は吸気バルブタイミング調節機構を駆動するものである。吸気バルブ用OCV10が装着される装着部14において、シリンダヘッドカバー本体4の内部側には、接続部24が装着部14と共に一体成形されている。この接続部24はシリンダヘッドカバー本体4がシリンダヘッドHにボルト締結される際の締結力により吸気カムシャフト26用のカムキャップ28との間で、各接続面24c,28cにて密着されている。この密着により接続部24内を貫通して設けられた作動油供給油路24a,24bは、カムキャップ28に形成された作動油供給油路28a,28bにそれぞれ高油密状態で接続されている。カムキャップ28に形成された作動油供給油路28a,28bは吸気カムシャフト26の周りでリング状となって、吸気カムシャフト26内を軸方向に貫通する作動油供給油路26a,26bに接続している。このことにより吸気バルブ用OCV10の制御により吸気カムシャフト26の先端に設けられている吸気バルブタイミング調節機構に対する作動油の給排制御がなされる。この結果、吸気バルブタイミングが調節される。
これらOCV8,10には、装着部12,14の装着穴よりも外側に配置される部分にブラケット8b,10bが存在する。OCV8,10が装着部12,14の装着穴内に装着された場合には、このブラケット8b,10bが、シリンダヘッドカバー本体4に埋め込まれた状態の連結体6の螺着部6cに配置され、ブラケット8b,10bに形成された貫通孔8c,10cが螺着部6cの雌ネジ部6dに重なる。そして、この貫通孔8c,10cを介して、ボルト30,32を各螺着部6cの雌ネジ部6dに螺着することにより、OCV8,10を連結体6に対して連結でき、このことによりシリンダヘッドカバー本体4に対してOCV8,10の位置を決定できることになる。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).図1,3に示したごとく連結体6はシリンダヘッドカバー本体4の板面に沿って接合、ここではインサート成形により一体化されていることにより接合されている。この連結体6に対してOCV8,10が連結されていることにより、OCV8,10の位置は樹脂製のシリンダヘッドカバー本体4上において強固に維持されている。
しかも連結体6は、シリンダヘッドカバー本体4を形成する樹脂よりも高剛性の材料、ここでは板状の金属材料にて形成されている。このためシリンダヘッドカバー本体4が樹脂製であっても、樹脂製シリンダヘッドカバー2の剛性を高めることができるので、樹脂製シリンダヘッドカバー2に対する温度変化や内圧変化が生じても樹脂製シリンダヘッドカバー2の変形の抑制、特にOCV8,10の搭載位置周辺での変形が抑制される。このことによりシリンダヘッドHに対するOCV8,10及びこの搭載位置周辺のシリンダヘッドカバー本体4の位置維持が強固なものとなる。
したがってOCV8,10のポートに接続するためのシリンダヘッドカバー本体4内の作動油供給油路とシリンダヘッドH側の作動油供給油路との接続面の油密性が高度に維持される。すなわち、接続部18,24内の作動油供給油路18a,18b,24a,24bとカムキャップ22,28に形成されている作動油供給油路22a,22b,28a,28bとの間の接続面18c,22c,24c,28cの油密性が高度に維持され、作動油の油圧低下を防止できる。
このことにより内燃機関において吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングの調節制御に対する悪影響を抑制することができる。
(ロ).2つのOCV8,10が、同一の連結体6に連結されていることから、これら2つのOCV8,10間の位置関係が強固に維持されるとともに、更に2つのOCV8,10間も含めて一層広い範囲での樹脂製シリンダヘッドカバー2の剛性を高めることができる。
このため樹脂製シリンダヘッドカバー2の変形抑制がより効果的となり、接続面18c,22c,24c,28cでの油密性を、一層向上させることができる。
(ハ).連結体6はシリンダヘッドカバー本体4の外表面に接合されている。この状態で、連結体6は、装着部12,14の装着穴内に装着されてシリンダヘッドカバー本体4の外表面から一部が露出しているOCV8,10を、その一部、ここではブラケット8b,10bの部分にて接続することで連結している。
したがって、シリンダヘッドカバー本体4をシリンダヘッドHに取り付けた状態のまま、容易にかつ確実にOCV8,10を連結体6に連結することができるとともに、OCV8,10の組み付けや取り替えなどの作業が容易となる。
(ニ).樹脂製のシリンダヘッドカバー本体4を成形する場合に、インサート成形により連結体6を一体化しているので、シリンダヘッドカバー本体4に対する連結体6の接合が容易となる。
[実施の形態2]
図4の斜視図及び図5の分解斜視図に示すごとく、本実施の形態の樹脂製シリンダヘッドカバー102では、連結体106を、インサート成形でなく、予め樹脂にて成形したシリンダヘッドカバー本体104に対して機械的に接合している。この連結体106は、前記実施の形態1と同じくシリンダヘッドカバー本体104より高剛性の材料にて構成され、図5に示しているごとく、基板106a、基板106aに形成された2種類の貫通孔106b,106c、及び取付部106dを備えている。
2種類の貫通孔106b,106cの内で3つの第1貫通孔106bは連結体106をシリンダヘッドカバー本体104上に配置した時に、シリンダヘッドカバー本体104上に一体に設けられた円形突起104aにそれぞれ嵌合する。
又、取付部106dに隣接する2つの第2貫通孔106cは、連結体106をシリンダヘッドカバー本体104上に配置した時に、シリンダヘッドカバー本体104上に一体に設けられた螺合部104bにそれぞれ嵌合する。この嵌合により取付部106dの背後には螺合部104bが接触状態で配置され、螺合部104bに形成されている螺合孔104cが、取付部106dのほぼ中央に形成されている貫通孔106eに重複する。
尚、このように連結体106をシリンダヘッドカバー本体104上に嵌合する時には、更に基板106aの裏面や貫通孔106b,106cの内周面に接着剤を塗布することにより、機械的な接合力以外に接着剤による接合力を加えても良い。又、前記実施の形態1のごとくインサート成形にて連結体106をシリンダヘッドカバー本体104に接合しても良い。
このようにシリンダヘッドカバー本体104の円形突起104a及び螺合部104bに連結体106の基板106aを嵌合した後に、前記実施の形態1にて説明したOCV8,10を、樹脂製のシリンダヘッドカバー本体104に一体に形成している装着部112,114の装着穴112a,114aに装着する。尚、装着穴112a,114a内には前記実施の形態1にて説明したごとく、OCV8,10のポートに対応した油孔を有する金属製スリーブ112b,114bが配置されて装着穴112a,114aの形状精度を確保している。
このようにOCV8,10が装着部112,114に装着されると、ブラケット8b,10bの貫通孔8c,10cが、取付部106dに形成されている貫通孔106eに配置される。したがってこれら貫通孔8c,10c,106eを貫通してボルト130,132を挿通し、螺合部104bの螺合孔104cに螺入する。このことでOCV8,10と連結体106とが共にシリンダヘッドカバー本体104に締結されると共に、OCV8,10と連結体106との間も一体化してシリンダヘッドカバー本体104上に固定されることになる。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).本実施の形態では、2つのOCV8,10をシリンダヘッドカバー本体104に締結するに際して、金属材料からなる連結体106を共に締結することで、2つのOCV8,10同士を連結している。2つのOCV8,10間においては同一の連結体106に連結されていることになるので、2つのOCV8,10間の位置関係を強固に維持できる。したがって、これらの2つのOCV8,10間を含めた広い範囲での樹脂製シリンダヘッドカバー102の剛性を高めることができる。尚、前述したごとく連結体106をシリンダヘッドカバー本体104に接着あるいはインサート成形にて接合すれば、樹脂製シリンダヘッドカバー102の剛性を更に高めることができる。
このように樹脂製シリンダヘッドカバー102が高剛性となるので、温度変化や内圧変化が生じても各OCV8,10の搭載位置周辺での樹脂製シリンダヘッドカバー102の変形が抑制される。このことによりシリンダヘッドに対するOCV8,10及びこの搭載位置周辺のシリンダヘッドカバー本体104の位置維持が強固なものとなる。このため各OCV8,10に対して前記実施の形態1にて説明したごとくに形成されている作動油供給油路の接続面の油密性を維持でき、作動油圧低下を防止することができる。
したがって樹脂製シリンダヘッドカバー102が適用された内燃機関において吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングの調節制御に対する悪影響を抑制できる。
(ロ).装着部112,114の装着穴112a,114aに装着されたOCV8,10はシリンダヘッドカバー本体104の外表面から露出しているブラケット8b,10bにより連結体106と共にシリンダヘッドカバー本体104に締結できる。したがって、シリンダヘッドカバー本体104をシリンダヘッドに取り付けた状態のまま、容易にかつ確実にOCV8,10を、連結体106と共にシリンダヘッドカバー本体104に締結することができ、OCV8,10の組み付けや取り替えなどの作業が容易となる。
[実施の形態3]
図6,7の斜視図に示すごとく、本実施の形態の樹脂製シリンダヘッドカバー202では、前記実施の形態1と比較して、樹脂製のシリンダヘッドカバー本体204の板面に沿って接合されている連結体206の長さが異なる。すなわち金属材料からなる連結体206の基板206aにおいてその両端部206eは、シリンダヘッドカバー本体204の周縁部204cに到達している。このシリンダヘッドカバー本体204の周縁部204cには、締結ボルト204aにて樹脂製シリンダヘッドカバー202全体をシリンダヘッド側へ固定する締結部204bが配列している。
尚、基板206aには両端部206eを含めた全体に、インサート成形により接合するシリンダヘッドカバー本体204側の樹脂との接合力を高めるための貫通孔206bが設けられている。その他の構成、すなわち連結体206の基板206a上の螺着部206c、雌ネジ部206d及びシリンダヘッドカバー本体204上の装着部212,214については前記実施の形態1と同じ形状である。
このような形状にて連結体206はシリンダヘッドカバー本体204に対してインサート成形にて接合されて一体化されている。
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の効果を生じると共に、連結体206がシリンダヘッドカバー本体204の締結部204bの近傍まで形成されていることにより、シリンダヘッドに対する連結体206及びOCV8,10の位置関係がより強固に維持される。このため前記実施の形態1にて説明したごとく作動油供給油路の接続面の油密性を効果的に向上させることができる。
[実施の形態4]
図8,9の斜視図に示すごとく、本実施の形態の樹脂製シリンダヘッドカバー302では、前記実施の形態3と比較して、シリンダヘッドカバー本体304の板面に沿って接合される連結体306の基板306aは、両端部306eが締結部304bまで伸びてボルト締結用の貫通孔306fを形成している。このことによりシリンダヘッド側へ樹脂製シリンダヘッドカバー302を固定する時に、締結ボルト304aにより、連結体306の両端部306eもシリンダヘッドカバー本体304と共にシリンダヘッドへ締結される。その他の構成は前記実施の形態3に示したごとくである。
以上説明した本実施の形態4によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の効果を生じると共に、連結体306がシリンダヘッドカバー本体304の締結部304bまで形成されていることにより、シリンダヘッドに対する連結体306及びOCV8,10の位置関係が極めて強固に維持される。このため前記実施の形態1にて説明したごとく作動油供給油路の接続面の油密性を効果的に向上させることができる。
[実施の形態5]
図10に本実施の形態の斜視図を示す。本実施の形態では、図11の斜視図に示す環状四角形の連結体406が用いられている。この連結体406はOCV8,10の装着部412,414を囲むようにして樹脂製のシリンダヘッドカバー本体404にインサート成形にて接合され一体化されている。連結体406の基板406aには10個の貫通孔406b及び2つの螺着部406cが設けられている。この螺着部406cのほぼ中央部に形成された雌ネジ部406dに、OCV8,10のブラケット8b,10bを介してボルト430,432が螺入されることにより、各装着部412,414に装着されているOCV8,10が連結されている。
以上説明した本実施の形態5によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の効果を生じる。
(ロ).OCV8,10の装着位置、ここでは2つの装着部412,414を包囲する状態で、連結体406がシリンダヘッドカバー本体404に接合されている。このことによりOCV8,10周辺での樹脂製シリンダヘッドカバー402の剛性を、より高めることができる。したがって温度変化や内圧変化が生じても樹脂製シリンダヘッドカバー402の変形の抑制、特にOCV8,10の搭載位置周辺での変形が効果的に抑制され、作動油供給油路の接続面の油密性を向上させることができる。
[実施の形態6]
図12に本実施の形態の斜視図を示す。本実施の形態では前記実施の形態1〜5に比較して、シリンダヘッドカバー本体504は樹脂にて一体成形するに当たって装着部512,514の装着穴を垂直軸にして90°回転させて形成している。このことによりOCV8,10は軸方向を、垂直軸にして90°回転させて装着され、OCV8,10の軸方向は、樹脂製シリンダヘッドカバー502の長手方向(クランク軸方向)に向けられていることになる。
ここで用いられている連結体506は略「Y」の形状であり、先端の2つの螺着部506cを残して、他はシリンダヘッドカバー本体504に対してインサート成形にて、2つの装着部512,514の間に埋め込まれた状態で、シリンダヘッドカバー本体504と接合され一体化されている。
OCV8,10が各装着部512,514に装着されると、各ブラケット8b,10dは、各螺着部506cに配置される。そしてボルト530,532をブラケット8b,10dの貫通孔を介して、螺着部506cに螺入することにより、OCV8,10を連結できる。尚、本実施の形態で用いる吸気バルブ用のOCV10はブラケット10dの突出方向が前記実施の形態1に比較して反対となっている。
連結体506の下端部506eは、前記実施の形態4に示したごとくにシリンダヘッドカバー本体504の締結部504bに位置して一体化されている。このため、樹脂製シリンダヘッドカバー502をシリンダヘッドに締結すると、締結ボルト504aによりシリンダヘッドカバー本体504と共に連結体506がシリンダヘッドに締結され、確実に固定される。
以上説明した本実施の形態6によれば、以下の効果が得られる。
(イ).OCV8,10の軸方向が樹脂製シリンダヘッドカバー502の長手方向、すなわち内燃機関のクランクシャフトの軸方向に配置して搭載される構成においても、連結体506を用いることにより前記実施の形態4と同様な効果を生じさせることができる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態4と実施の形態6との関係以外に、前記実施の形態1,2,3,5においても、OCVの軸方向が樹脂製シリンダヘッドカバーの長手方向に配置されて搭載される構成に適用でき、前記実施の形態1,2,3,5と同様な効果を生じさせることができる。
又、各実施の形態においては、OCVの装着方向(軸方向)はシリンダヘッドカバー本体の上面に対して少し傾斜させていたが、シリンダヘッドカバー本体の上面に対して平行に配置しても良い。
(b).前記実施の形態2のごとく機械的な接合においても、前記実施の形態3〜6のごとくの形状の連結体を用いても良い。この場合、連結体には螺着部の代わりに貫通孔を有する取付部を設けることになる。このことによっても前記実施の形態3〜6に述べた効果を生じさせることができる。
(c).各実施の形態の連結体は金属材料で形成されていたが、シリンダヘッドカバー本体を形成している樹脂よりも高剛性であれば良く、金属材料に限らす例えば強化樹脂などを用いることができる。
(d).前記各実施の形態においては、OCVの軸方向が樹脂製シリンダヘッドカバーの短手方向の例と、長手方向の例との2種類であったが、これらの中間の方向でも適用して、各実施の形態の効果を生じさせることができる。
(e).前記各実施の形態では、バルブタイミング調節機構が吸気バルブ用と排気バルブ用とにそれぞれ設けられている内燃機関の例を示したが、これ以外に、吸気バルブ用バルブタイミング調節機構あるいは排気バルブ用バルブタイミング調節機構のいずれかのみを備えた構成にも適用できる。すなわち1つのバルブタイミング調節機構に対して1つのOCVを備えた内燃機関においても、前述したごとくの連結体との組み合わせにより、前記実施の形態1の(ロ)及び前記実施の形態2の(イ)の効果を除いて各実施の形態に述べた効果を生じさせることができる。
(f).前記各実施の形態では2つのOCVに対して1つの連結体を組み合わせたが、OCV個々に連結体を組み合わせても良い。この場合、2つのOCVが同一の連結体に連結されず異なる連結体と連結することになるが、2つの連結体が1つのシリンダヘッドカバー本体に配置されていることにより、樹脂製シリンダヘッドカバー全体として広い範囲での剛性が高まる。この結果、OCV間の位置関係、及びシリンダヘッドと2つのOCVとの間の位置関係を強固に維持することができ、作動油供給油路の接続面の油密性を維持して、作動油圧低下を防止することができる。
実施の形態1の樹脂製シリンダヘッドカバー全体の斜視図。 実施の形態1の連結体とOCVとを示す分解斜視図。 実施の形態1の樹脂製シリンダヘッドカバー及びシリンダヘッドの縦断面図。 実施の形態2の樹脂製シリンダヘッドカバーの斜視図。 実施の形態2の樹脂製シリンダヘッドカバーの分解斜視図。 実施の形態3の樹脂製シリンダヘッドカバーの斜視図。 実施の形態3の連結体の斜視図。 実施の形態4の樹脂製シリンダヘッドカバーの斜視図。 実施の形態4の連結体の斜視図。 実施の形態5の樹脂製シリンダヘッドカバーの斜視図。 実施の形態5の連結体の斜視図。 実施の形態6の樹脂製シリンダヘッドカバーの斜視図。
符号の説明
2…樹脂製シリンダヘッドカバー、4…シリンダヘッドカバー本体、6…連結体、6a…基板、6b…貫通孔、6c…螺着部、6d…雌ネジ部、8,10…OCV、8a,10a…スプール弁、8b,10b,10d…ブラケット、8c,10c…貫通孔、12,14…装着部、16…ECU、18…接続部、18a,18b…作動油供給油路、18c…接続面、20…排気カムシャフト、20a,20b…作動油供給油路、22…カムキャップ、22a,22b…作動油供給油路、22c…接続面、24…接続部、24a,24b…作動油供給油路、24c…接続面、26…吸気カムシャフト、26a,26b…作動油供給油路、28…カムキャップ、28a,28b…作動油供給油路、28c…接続面、30,32…ボルト、102…樹脂製シリンダヘッドカバー、104…シリンダヘッドカバー本体、104a…円形突起、104b…螺合部、104c…螺合孔、106…連結体、106a…基板、106b,106c…貫通孔、106d…取付部、106e…貫通孔、112,114…装着部、112a,114a…装着穴、112b,114b…金属製スリーブ、130,132…ボルト、202…樹脂製シリンダヘッドカバー、204…シリンダヘッドカバー本体、204a…締結ボルト、204b…締結部、204c…周縁部、206…連結体、206a…基板、206b…貫通孔、206c…螺着部、206d…雌ネジ部、206e…端部、212,214…装着部、302…樹脂製シリンダヘッドカバー、304…シリンダヘッドカバー本体、304a…締結ボルト、304b…締結部、306…連結体、306a…基板、306e…端部、306f…貫通孔、402…樹脂製シリンダヘッドカバー、404…シリンダヘッドカバー本体、406…連結体、406a…基板、406b…貫通孔、406c…螺着部、406d…雌ネジ部、412,414…装着部、430,432…ボルト、502…樹脂製シリンダヘッドカバー、504…シリンダヘッドカバー本体、504a…締結ボルト、504b…締結部、506…連結体、506c…螺着部、506e…下端部、512,514…装着部、530,532…ボルト、H…シリンダヘッド。

Claims (20)

  1. 内燃機関のバルブタイミング調節機構に作動油を供給するオイルコントロールバルブを搭載する樹脂製シリンダヘッドカバーであって、
    前記オイルコントロールバルブが装着される樹脂製のシリンダヘッドカバー本体と、
    該シリンダヘッドカバー本体を形成する樹脂よりも高剛性の材料にて形成され、前記シリンダヘッドカバー本体の板面に沿って前記シリンダヘッドカバー本体に接合され、前記オイルコントロールバルブに対して連結可能である連結体と、
    を備えたことを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  2. 請求項1において、前記シリンダヘッドカバー本体は複数の前記オイルコントロールバルブを装着可能であり、該複数のオイルコントロールバルブの内の少なくとも2つが、同一の前記連結体に連結可能とされていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  3. 請求項2において、吸気バルブのバルブタイミングを調節する吸気バルブタイミング調節機構と、排気バルブのバルブタイミングを調節する排気バルブタイミング調節機構とを備える内燃機関に適用され、前記シリンダヘッドカバー本体は該2つのバルブタイミング調節機構のそれぞれに対応した前記オイルコントロールバルブを装着可能であることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記連結体は、前記シリンダヘッドカバー本体の外表面に接合され、前記オイルコントロールバルブが前記シリンダヘッドカバー本体に装着された場合に前記シリンダヘッドカバー本体の外表面から露出する前記オイルコントロールバルブの一部に連結可能であることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  5. 請求項4において、前記シリンダヘッドカバー本体は前記オイルコントロールバルブを装着するための装着穴を備え、前記連結体は、前記オイルコントロールバルブが該装着穴に装着された場合に該装着穴から外部に露出された前記オイルコントロールバルブに設けられたブラケットに連結可能であることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記連結体は、前記内燃機関のシリンダヘッドに対して締結される前記シリンダヘッドカバー本体の締結部又は該締結部の近傍まで形成されていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  7. 請求項6において、前記連結体は、前記内燃機関のシリンダヘッドに対して前記シリンダヘッドカバー本体の締結部が締結される時に、前記シリンダヘッドカバー本体の締結部と共に前記シリンダヘッドに締結される位置まで形成されていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  8. 請求項1〜7のいずれかにおいて、前記連結体は、前記オイルコントロールバルブの装着位置を包囲する状態で、前記シリンダヘッドカバー本体に接合されていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  9. 請求項1〜8のいずれかにおいて、前記連結体は、前記シリンダヘッドカバー本体に対して、インサート成形による一体化、あるいは接着剤により、前記シリンダヘッドカバー本体に接合されていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  10. 請求項1〜9のいずれかにおいて、前記連結体は板状の金属材料であることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  11. 請求項1〜10のいずれかの樹脂製シリンダヘッドカバーをシリンダヘッドに取り付けて、前記シリンダヘッドカバー本体に対する前記オイルコントロールバルブの装着と、前記連結体に対する前記オイルコントロールバルブの連結とを行うことにより、バルブタイミング調節機構に作動油を供給可能としたことを特徴とするバルブタイミング可変内燃機関。
  12. 内燃機関のバルブタイミング調節機構に作動油を供給するオイルコントロールバルブを複数搭載した樹脂製シリンダヘッドカバーであって、
    樹脂製のシリンダヘッドカバー本体と、
    該シリンダヘッドカバー本体を形成する樹脂よりも高剛性の材料にて形成され、前記シリンダヘッドカバー本体上にて、前記複数のオイルコントロールバルブの内の少なくとも2つに渡って配置された連結体と、
    を備え、
    前記少なくとも2つのオイルコントロールバルブが、前記連結体と共に前記シリンダヘッドカバー本体に締結されていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  13. 請求項12において、内燃機関は、吸気バルブのバルブタイミングを調節する吸気バルブタイミング調節機構と、排気バルブのバルブタイミングを調節する排気バルブタイミング調節機構とを備え、該2つのバルブタイミング調節機構に対してそれぞれ前記オイルコントロールバルブが設けられていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  14. 請求項12又は13において、前記連結体は前記シリンダヘッドカバー本体の外表面に配置され、該外表面から一部が露出している前記オイルコントロールバルブに設けられたブラケットが、前記連結体と共に前記シリンダヘッドカバー本体に締結されていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  15. 請求項12〜14のいずれかにおいて、前記連結体は、前記内燃機関のシリンダヘッドに対して締結されている前記シリンダヘッドカバー本体の締結部又は該締結部の近傍まで形成されていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  16. 請求項15において、前記連結体は、前記シリンダヘッドカバー本体の締結部と共に前記シリンダヘッドに締結されていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  17. 請求項12〜16のいずれかにおいて、前記連結体は、前記オイルコントロールバルブを包囲する状態で、前記シリンダヘッドカバー本体に配置されていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  18. 請求項12〜17のいずれかにおいて、前記連結体は、前記シリンダヘッドカバー本体に対して、インサート成形による一体化、あるいは接着剤により、前記シリンダヘッドカバー本体に接合されていることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  19. 請求項12〜18のいずれかにおいて、前記連結体は板状の金属材料であることを特徴とする樹脂製シリンダヘッドカバー。
  20. 請求項12〜19のいずれかの樹脂製シリンダヘッドカバーを備えることで、バルブタイミング調節機構に作動油を供給可能としたことを特徴とするバルブタイミング可変内燃機関。
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