JP2006238614A - モータ駆動装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 振動モータの起動時の応答性を良くする。
【解決手段】 各モータコイルがスター結線されたインナーロータ型3相ブラシレスモータである振動モータをセンサレス駆動するモータ駆動装置である。各モータコイルへの通電をオン、オフする複数のスイッチング素子を有するモータ駆動回路を備えている。各モータコイルへの120°通電は、モータのマグネットの磁極が2極の場合、各モータコイルへの通電パターンが60°ごとに異なる6ステージを順次変えることにより行う。あるステージにあるときに予め設定された一定時間t内にロータ部位置検出があったときは(ステップS12のY,S15のY,S18のY,S21のY,S24のY,S27のY)、次ステージに移行し、この一定時間にロータ部位置検出がなかったときも(ステップS13のY,S16のY,S19のY,S22のY,S25のY,S28のY)、次ステージに移行する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、振動モータを駆動するモータ駆動装置、及び振動モータとモータ駆動装置を備えた電子機器に関する。
携帯電話には着信を振動で知らせる振動モータが搭載されている。この振動モータは、モータ本体の回転軸に偏心分銅を設け、モータ回転動作時に偏心分銅の小刻みな振れ回り振動力を発生させるものである。
振動モータとしては、ブラシと整流子を備えたDCモータも用いられるが、ブラシと整流子との摺動接点部分の機械的な摩耗及び電蝕による寿命低下という問題があり、長寿命化のためにはブラシレスモータを用いるのが望ましい。
ブラシレスモータとしては、ホール素子などのセンサを用いて駆動するものが広く用いられているが、携帯電話に搭載する振動モータはスペースの限られた筐体内に搭載されるものであるため、極力小型化する必要があり、小型化のためにはブラシレスモータをセンサレス駆動するのが望ましい。
携帯電話においては、着信メロディの曲に合わせて振動モータを振動させる場合がある。そして、このようなモータ駆動を行なう場合は、モータ起動時の応答性が良くないと、着信メロディと振動モータの振動とがずれてしまい、このようなずれの発生はユーザにも知覚しうる。
しかしながら、モータコイルの逆起電圧でロータ部の回転位置を検出するセンサレス駆動のブラシレスモータは、起動時の応答性の点で不利であるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、センサレス駆動のブラシレスモータについて起動時の応答性を向上させることである。
本発明は、各モータコイルがスター結線されたインナーロータ型3相ブラシレスモータである振動モータをセンサレス駆動するモータ駆動装置において、前記各モータコイルへの通電をオン、オフする複数のスイッチング素子を備えたモータ駆動回路と、前記各モータコイルに発生する逆起電圧を検出して前記振動モータのロータ部位置をセンサレスで検出する位置検出回路と、前記振動モータの初期起動の際には、前記各モータコイルへの所定の通電パターンを複数ステージで順次変えることにより通電を行い、各ステージにあるときに予め設定された一定時間内に前記ロータ部位置検出があったときは次ステージに移行し、前記一定時間に前記ロータ部位置検出がなかったときも次ステージに移行する起動手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明では、各モータコイルへの所定の通電パターンを複数ステージ(例えば、回転角60°ごとの6ステージ)で順次変えることにより通電を行なうが、各ステージにあるときに予め設定された一定時間内に前記ロータ部位置検出があったときは次ステージに移行し、一定時間にロータ部位置検出がなかったときも次ステージに移行するようにして初期起動を行なうものである。
これに対して、従来は、一定時間が経過するまでは常に次ステージに移行させない制御を行なっていた。そのため、ロータ部が回転し、次ステージの通電パターンに移行してロータ部の回転を加速すべき場合でも、前ステージの通電パターンが維持され、これがロータ部の回転を加速する際のブレーキとして機能していた。
本発明は、各ステージにあるときに予め設定された一定時間内にロータ部位置検出があったときは次ステージに移行するので、前ステージの通電パターンが不必要に維持され、これがロータ部の回転を加速する際のブレーキとして機能するようなことがない。
よって、本発明によれば、ロータ部の回転を速やかに加速して、初期起動時に振動モータの応答性を高めることができる。
以下、本発明を実施するための最良の一形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のモータ駆動装置が対象とする振動モータの一構成例を示す概略縦断面図(a)、概略横断面図(b)である。なお、図1(a)断面図と図1(b)断面図のそれぞれの切断位置は、各図のA−A線及びB−B線で示している。
図1(b)に示すように、振動モータ1において、インナーロータ部のマグネット2の形状は、径方向にN・S磁場配向された異方性マグネット材料の磁極方向に対し、直交する方向に位置する非有効磁束範囲部分を両端均等に切除した断面略長方形の板状マグネットである。材質的な組成はNd−Fe−B系、又はSm−Co系の希土類マグネットが好ましく、希土類マグネットは磁気特性に優れ、小径化によるサイズダウンにも対応できる。また、図1(b)からも明らかなように、マグネット2自体単体は、回転中心軸6に対して対称な断面形状を有し、動的にもロータ部バランスが保たれている。
また、逆にロータ部のアンバランス手段として、別途前記マグネット2の略長方形形状となった基の円形部分を切除し、軽量化した一方の部分(つまり、円弧を切除した片方の領域)に、マグネット材質より高比重の非磁性材料からなる重量慣性体として、棒状の偏心分銅3を、ロータ部を偏重心させる錘として、マグネット2と一体に取付けている。つまり、小型モータにおけるマグネット2の磁気特性はそのままで、偏重心に有効なマグネット2の片側の一部に、高比重の材質の偏心分銅3を取付けることができ、よって、ロータ部の回転軸中心からの重心半径を大きくでき、インナーロータ型の振動モータとして、スペース的に優れた偏心ロータ部が構成できる。高比重のタングステン合金は比重18に近いものほどその効果が得られる。
前記ロータ部外周には、ハウジングケース5の内壁に固定配置された界磁コイル4が精度良く配置される。このとき、図1(a)に示すように、ロータ部は、回転軸6がハウジングケース5の絞り込まれた小径部側にある軸受8と、ハウジングケース5の他端部エンドフランジ7にある軸受8と、の両軸で軸支される。また、同時にロータ部のスラスト方向の支持は、エンドフランジ7側のスラスト受9と、他方側のライナー10とで規制し保持する形となる。
一方、界磁コイル4には、フレキシブル基板である給電端子12により給電され、給電端子12はターミナル11で固定されている。この給電端子12は、機器本体側の後述のモータ駆動装置101(図2参照)に接続される。
本実施形態では、振動モータ1は、各モータコイルU,V,W(後述する)がスター結線されたインナーロータ型3相ブラシレスモータであり、後述のとおりセンサレス駆動されるため、ホール素子などのセンサは設けられていない。
ブラシレス化によりブラシ及び整流子からなる物理的な整流機構を有せず、長寿命なモータ構造が可能となる。ブラシレス化は、モータの特性上、摺動接点部分の機械的な摩耗及び電蝕による寿命低下の心配がなく、実質的に軸受摺動箇所の摩耗、つまりロータ部を両端で支持する軸受部分の部品寿命が、前記摺動接点部であるブラシ、整流子に比べ長寿命であり、結果的にモータの信頼性を向上させることができる。
図2は、振動モータ1を駆動するモータ駆動装置101の概略構成を示す回路図である。
前述の振動モータ1とモータ駆動装置101は、携帯電話その他の電子機器に搭載される。
振動モータ1において、符号U,V,Wはスター結線された3つのモータコイルである。符号Cは、このスター結線された3つのモータコイルU,V,Wの中点(コモン)を示す。
モータ駆動装置101は、モータ駆動回路102、制御回路103、マイクロコンピュータ104から構成される。
モータ駆動回路102は、端子TU,TV,TW,TCを介して振動モータ1と接続され、振動モータ1のモータコイルU,V,Wの通電をオン、オフする6つのスイッチング素子SU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2を備えている。スイッチング素子SU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2は、MOSFET、トランジスタなどの半導体スイッチで構成することができる。
スイッチング素子SU1,SU2はモータコイルUを、スイッチング素子SV1,SV2はモータコイルVを、スイッチング素子SW1,SW2はモータコイルWを、それぞれ駆動する。
すなわち、スイッチング素子SU1,SV1,SW1のいずれか1つと、スイッチング素子SU2,SV2,SW2のいずれか1つをオンすることにより、モータコイルU,V,W(のうちのいずれかの2つ)に電源から電流が流れ、後述する図5のステージ0〜5のいずれかの通電パターンを実現することができる。この通電パターンは、ステージ0〜5の6パターン存在する。
例えば、図5に示すステージ0は、U相がHレベル電圧(Vボルト(=例えば、3.7ボルト))、V相がLレベル電圧(0ボルト)、W相がZレベル電圧(1/2Vボルト)であるが、これは、スイッチング素子SU1及びSV2をオンにすることにより実現することができる。なお、図5に示すHレベル、Lレベル、Zレベルの各電圧は端子TU,TV,TWの電位を示している。
符号111〜113は、振動モータ1をセンサレス駆動するための位置検出回路となるコンパレータ回路であり、それぞれの非反転入力端子はモータコイルU,V,Wと接続され、それぞれの反転入力端子はコモンCと接続されている。振動モータ1のロータ部回転位置は、モータコイルU,V,Wに発生する逆起電圧をコンパレータ回路111〜113で検出することにより判断することができる。
マグネット2の磁極(2極)を各コンパレータ回路111〜113で検出する場合、ロータ部の回転角60°ごとに、いずれかのコンパレータ回路111〜113からの検出信号が変化することになる。
制御回路103は、各スイッチング素子SU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2に、それぞれゲート信号UH,UL,VH,VL,WH,WLを出力して、モータ駆動回路102を制御する。また、制御回路103は、コンパレータ回路111〜113から検出信号を受けて、この検出信号に応じてモータ駆動回路102を制御することができる。
より具体的には、制御回路103は、ゲート信号UH,UL,VH,VL,WH,WLを出力して各スイッチング素子SU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2のオン、オフを切り換える切換回路、所定時間(後述する所定時間t,t)を計時するタイマ回路(所定時間t,tをそれぞれ計時するために2つのタイマを備えている)、マイクロコンピュータ104からのPWM信号に応じて振動モータ1をPWM制御するPWM制御回路などを備え、切換回路は、タイマ回路で所定時間が経過した時点や、コンパレータ回路111〜113からの検出信号が変化した時点で、各スイッチング素子SU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2のオン、オフのパターンを順次切り換えることで、後述するステージ0〜5に次々に移行させることができる。また、このパターン順次切り換えの回数をカウントして、カウント値が所定回数に達したときに使用するタイマを変えることで、後述するパターン1からパターン2への移行を行なうこともできる。
マイクロコンピュータ104は、各種制御信号を出力して制御回路103に振動モータ1を制御させる。
次に、以上のような回路構成のモータ駆動装置101を用いて行なわれる振動モータ1の回転制御について説明する。
図3は、振動モータ1の制御内容の概要を説明するフローチャートである。図3に示すように、振動モータ1の回転制御は、まず、起動のためにパターン1の120°通電を行い(ステップS1)、続いてパターン2の120°通電を行なう(ステップS2)。これにより、振動モータ1を起動したら、通常運転を行って(ステップS3)、振動モータ1の運転を停止する。以下では、一例として、マグネット2の磁極が2極の場合について、この各処理ステップについて詳細に説明する。
まず、パターン1の120°通電(ステップS1)について詳細に説明する。
図4は、パターン1の120°通電のサブルーチンのフローチャートである。この処理は、起動手段を実現するものである。
図4に示すように、パターン1の120°通電においては、各モータコイルU,V,Wへの通電パターンが異なる6つのステージ(ステージ0〜5)を、所定時間t(例えば10ms)ごとに順次移行してモータ駆動回路102を制御する。
通電パターンは、ステージ0では端子TWがZレベル、端子TVがLレベル、端子TUがHレベルになるように通電する(ステップS11)。ステージ1では端子TWがLレベル、端子TVがZレベル、端子TUがHレベルになるように通電する(ステップS14)。ステージ2では端子TWがLレベル、端子TVがHレベル、端子TUがZレベルになるように通電する(ステップS17)。ステージ3では端子TWがZレベル、端子TVがHレベル、端子TUがLレベルになるように通電する(ステップS20)。ステージ4では端子TWがHレベル、端子TVがZレベル、端子TUがLレベルになるように通電する(ステップS23)。ステージ5では端子TWがHレベル、端子TVがLレベル、端子TUがZレベルになるように通電する(ステップS26)。
パターン1の120°通電では、各ステージでは、コンパレータ回路111〜113の検出パターン、すなわち、検出信号UP,VP,WPの検出パターン(検出信号UP,VP,WPの各信号がそれぞれHレベルかLレベルかというパターン)に変化がないか否かを監視していて、変化があったときは(ステップS12のY,S15のY,S18のY,S21のY,S24のY,S27のY)、ロータ部が前回検出時から60°回転したと判断されるので、それぞれ次ステージに移行する。
また、検出信号UP,VP,WPのパターンに変化がなくても(ステップS12のN,S15のN,S18のN,S21のN,S24のN,S27のN)、現在のステージをt(ms)継続したときは(ステップS13のY,S16のY,S19のY,S22のY,S25のY,S28のY)、次ステージに移行する。
図5は、パターン1の120°通電のときのU相、V相、W相の電圧波形を示すタイミングチャートである。なお、図5において、Hレベル、Lレベル、Zレベルの各電圧は端子TU,TV,TWの電位を示している。この波形自体は、従来の120°通電と同様である。このパターン1の120°通電は、例えば、ステージ0〜5を一巡するまで、すなわち、ロータ部がほぼ一回転するまで継続する。
本実施形態の120°通電が従来と異なるのは、検出信号UP,VP,WPのパターンに変化があったときは(ステップS12のY,S15のY,S18のY,S21のY,S24のY,S27のY)、直ちに次ステージに移行する点である。
従来は、各ステージにあるときに一定時間が経過しない間は、次のステージに移行させない制御を行なっていた。そのため、ロータ部が60°回転し、次ステージの通電パターンに移行してロータ部の回転を加速すべき場合でも、前ステージの通電パターンが維持され、これがロータ部の回転を加速する際のブレーキとして機能していた。
すなわち、図6に示すように、振動モータ1について、時間tの経過に対するロータ部回転数Nの推移をみると、従来は起動運転から通常運転への移行時a時点の前後でロータ部回転数Nが一度低下してから再度上昇に転じる動作をしていた(符号b)。
これに対し、本実施形態では、検出信号UP,VP,WPのパターンに変化があり、ロータ部が60°回転したと判断されるときは、一定期間t(ms)が経過しなくても次のステージに移行するので、ロータ部の回転が速やかに加速され(図6の符号c)、振動モータ1の応答性を高めることができる。
すなわち、図6において、符号bの回転数Nは、a時点までに前述のブレーキの影響で符号cの場合より小さくなっている。そして、起動運転から通常運転へのスムーズな移行ができないために、a時点前後で符号bの回転数Nは一度大きく低下し、その後、増加に転じるような動きをしている。
次に、パターン2の120°通電(ステップS2)について説明する。
図7は、パターン2の120°通電のサブルーチンのフローチャートである。この処理も、パターン1の120°通電に引き続き起動手段を実現するものである。
パターン2の120°通電はパターン1の120°通電と基本的には同様であり、印加電圧波形も図5のとおりであるが、両者の違いは、パターン1で現在ステージを継続する最大時間t(例えば、10ms)(ステップS13,S16,S19,S22,S25,S28)と、パターン2で現在ステージを継続する最大時間t(例えば、2ms)(ステップS34)とが異なり、後者の方が短い点である。
すなわち、図7に示すように、所定のカウンタを0にリセットし(ステップS31)、現在ステージの通電パターンを出力する。検出信号UP,VP,WPのパターンに変化があったときは(ステップS33のY)、次ステージに移行し(ステップS35)、検出信号UP,VP,WPのパターンに変化がないまま(ステップS33のN)、所定時間t(ms)が経過したときも(ステップS34のY)、次ステージに移行する(ただし、ステージ5からはステージ0に戻る)(ステップS35)。そして、前述のカウンタを+1だけインクリメントして(ステップS36)、このカウント値が(例えば)18に達するまではステップS33以下の処理を繰り返し(ステップS37のN)、18に達したときは(ステップS37のY)、処理を終了する。
このパターン2の120°通電は、例えば、18ステージ分継続するので(ステップS37)、この場合は、ロータ部はほぼ3回転することになる。
上記のとおり、本実施形態では、120°通電において、1ステージの最大継続時間を2段階に設定している。このように、1ステージの最大継続時間を2段階に分けて、後段階のほうが前段階より1ステージの最大継続時間を短くすることで、振動モータ1をスムーズに始動することができ、1ステージの最大継続時間が不変である場合に比べて振動モータ1の起動時の応答性を高めることができることを、本発明者らは検証することができた(検証の詳細については後述する)。
なお、1ステージの最大継続時間を最初は長時間で後ほど短時間となるように3段階以上に設定することも考えられる。
また、前記の例では、パターン1の120°通電を1回転、パターン2の120°通電を3回転実施しているが、各段階を何回転実施するかは適宜選択してよく、前述の例に限定されるものではない。
さらに、パターン1とパターン2の2段階の運転を行なわず、パターン1のみの運転で振動モータ1の初期起動を行なってもよい(後述のモード2,4を参照)。
最後に、通常運転(ステップS3)は、PWM制御手段を実現するもので、ステップS1,2により起動された振動モータ1をPWM制御して回転駆動する。
以上説明したモータ駆動装置101、振動モータ1は、様々な電子機器に搭載することができる。例えば、電子機器が携帯電話機の場合であれば、モータ駆動装置101は図3のステップS1〜S3の処理を繰返すことで、着信メロディにあわせた振動を発生させることができる(この場合、図3の処理開始のタイミング、ステップS3におけるPWM信号はマイクロコンピュータ104が制御回路103に与える)。本実施形態のモータ駆動装置101によれば、このような使用方法を行なっても、センサレス駆動のブラシレスモータである振動モータ1の起動時の応答性が高いため、発生させた振動が着信メロディに遅れることがなく、着信メロディに対する発生振動の高い追従性を実現することができる。
本発明者らは、前述の振動モータ1にモータ駆動装置101を適用して、比較対照実験を行なった。以下では、この比較対照実験の内容を説明する。
実験結果を図8に示す。本実験は、8つの異なる条件(モード1〜8の8パターン)で、それぞれモータ駆動装置101で振動モータ1を駆動して、モータ起動時の立上り性能を比較するものである。モード1〜4は本発明の実施例を示し、モード5〜8は従来例である。なお、マグネット2の磁極は2極である。
図8において、「時限付き運転」とあるのは、前述のステップS1,S2の120°通電を示していて、パターン1(ステップS1)、パターン2(ステップS2)に分けて示している。「時限付き運転」では、モータ駆動装置101で通電制御を行う際のPWM制御のデューティを100%とした。
「時限なし運転」とあるのは、120°通電は行なうものの、前述のステップS1,S2とは異なり、一定時間t(あるいはt)が経過しない限りは次ステージに移行しない従来方法の運転であることを示す。
「時限付き運転」において、例えば、“2ms×6(1回転)120°通電”とあるのは、前述の一定時間t(あるいはt)が“2ms”で、“6”ステージ分すなわちモータ“1回転”分の運転を前述の“120°通電”で行なったことを示す。「時限なし運転」についても同様であるが、この場合は、一定時間t(あるいはt)内に検出信号UP,VP,WPの検出パターンに変化があっても次ステージに移行しないことは前述のとおりである。パターン2が空欄になっているモード2,4は、パターン1の運転のみを行い、パターン2の運転を行なわなかったことを示す。
「通常運転」とあるのは、ステップS3の通常運転であり、図5を参照して前述した120°通電をPWM制御のデューティを80%として行った。この通常運転は、モード1〜8の全てにおいて同条件で行なった。
「回転数の変化」とあるのは、通電開始時点から40ms,60ms,90ms経過時点でのそれぞれの振動モータ1の回転数を示している。なお、「未起動」とあるのは、その時点で振動モータ1が未だ回転を開始していないことを示す。
「立上り時間」とあるのは、通電開始時点から振動モータ1が定格回転数の50%に達するまでに要する時間を示している。
なお、測定結果の各データは、図2の回路構成において、モータ駆動回路102の電源の電源電流を電流プローブでオシロスコープに取り込むことにより得たものである。すなわち、振動モータ1の回転数の上昇に反比例して、この電源電流は低下するので、起動電流を基準に、電流値が起動電流と定格電流との中間値(50%)となった時点を定格回転数の50%に達した点と判断し、通電開始時点から前記の定格回転数の50%に達した点までの時間が、「立上り時間」となる。また、通電開始時点から40ms,60ms,90ms経過時点での端子TU(あるいは端子TV又はTW)の電圧出力波形の周期を計測することで、「回転数の変化」を測定することができる。
図8のモード1〜8の各結果は何れも3回分の測定値の平均値を示しており、各モード1〜8の測定回数1〜3における生データについては図9に示している。
図8の結果を見るに、モード5〜8は、いずれも各ステージの継続時間を一律に2msとして、ステージ数(回転数)を変えて「時限なし運転」を行ったものであるが、最も「立上り時間」が短時間であるモード5の場合でも「立上り時間」に73msも要している。
これに対して、本実施例のモード1〜4は、いずれもモード5〜8に比べると大幅に「立上り時間」が短縮され、最も「立上り時間」に長時間を要したモード2,4の場合でも、モード5の場合のほぼ半分の時間にまで短縮されていることが分かる。
このことから、一定時間t(あるいはt)内に検出信号UP,VP,WPの検出パターンに変化があったときは、その一定時間t(あるいはt)内であっても即座に次ステージに移行する「時限付き運転」の有効性は明らかである。
次に、本実施例の各モード1〜4を互いに比較すると、「立上り時間」の短縮に最も有効であったのは、まず、パターン1で一定時間tを10msとして振動モータを3回転し、その後、パターン2で一定時間tを2msとして(パターン1の一定時間tより短くして)振動モータ1を1回転したモード3の場合である。
パターン1のみで起動し、パターン1(一定時間t)、パターン2(一定時間t)の2段階での起動を行わないモード2,4の場合は、モード3の場合より「立上り時間」に長時間を要していることがわかる。
また、パターン1、パターン2の2段階で起動する場合であっても、パターン1の一定時間tとパターン2の一定時間tとをモード3の場合とは逆にした、すなわち、パターン2の一定時間tをパターン1の一定時間tより長くしたモード1の場合も、モード3の場合ほど「立上り時間」を短縮できないことが分かる。
このように、パターン2の一定時間tをパターン1の一定時間tより短くすることで、さらなる「立上り時間」の短縮を実現できることが検証できた。
このような結果が得られた理由は、パターン1が振動モータ1の起動初期であって回転数が少ないのに対して、パターン2ではある程度回転数が高まっているため、現モードをいつまでも維持するより、パターン2の一定時間tをパターン1の場合の一定時間tより短縮して早目に次モードに移行した方が、ロータ部の回転を加速する際のブレーキにならず、通常運転にスムーズに移行することができることが、要因の少なくとも1つになっているのではないかと本発明者らは推測する。
本発明の一実施形態のモータ駆動装置が対象とする振動モータの一構成例を示す概略縦断面図(a)、概略横断面図(b)である。 本実施形態のモータ駆動装置の回路図である。 モータ駆動装置による振動モータの制御内容の概要を説明するフローチャートである。 パターン1の120°通電に関するサブルーチンのフローチャートである。 パターン1の120°通電における各モータコイルへの印加電圧波形を示すタイミングチャートである。 時間tの経過に対する振動モータロータ部回転数Nの推移を説明するグラフである。 パターン2の120°通電に関するサブルーチンのフローチャートである。 実施例の比較対象実験の結果を示す説明図である。 図8の結果における各測定回数のデータを示す説明図である。
符号の説明
1 振動モータ
101 モータ駆動装置
102 モータ駆動回路
111,112,113 位置検出回路
SU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2 スイッチング素子
U,V,W モータコイル

Claims (4)

  1. 各モータコイルがスター結線されたインナーロータ型3相ブラシレスモータである振動モータをセンサレス駆動するモータ駆動装置において、
    前記各モータコイルへの通電をオン、オフする複数のスイッチング素子を備えたモータ駆動回路と、
    前記各モータコイルに発生する逆起電圧を検出して前記振動モータのロータ部位置をセンサレスで検出する位置検出回路と、
    前記振動モータの初期起動の際には、前記各モータコイルへの所定の通電パターンを複数ステージで順次変えることにより通電を行い、各ステージにあるときに予め設定された一定時間内に前記ロータ部位置検出があったときは次ステージに移行し、前記一定時間に前記ロータ部位置検出がなかったときも次ステージに移行する起動手段と、
    を備えていることを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記起動手段は、前記ステージが所定回数変わったときに予め設定された前記一定時間を短くなるように変更する、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記初期起動後に前記モータ駆動回路を制御して前記振動モータをPWM制御するPWM制御手段をさらに備えている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ駆動装置。
  4. 電子機器において、
    各モータコイルがスター結線されたインナーロータ型3相ブラシレスモータである振動モータと、
    前記振動モータを駆動する請求項1〜3のいずれかの一項に記載のモータ駆動装置と、
    を備えていることを特徴とする電子機器。

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