JP2004187347A - ブラシレスモータの制御方法およびその制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホール素子などのセンサを用いずにモータの回転数などを自己制御できるようにしたブラシレスモータの制御方法およびその制御装置を提供する。
【解決手段】第1の基準電圧Vref1を第2の基準電圧Vref2に下げると、モータの出力信号SRが第2の基準電圧Vref2を越える時間が、区間TaやTbよりも短くなるため、モータの回転速度を高める制御が可能となる。また駆動信号S1,S2の切換え後から所定の時間(マスク時間)t1が経過するまでの間出力信号SRにマスクをかけることにより、リップル出力Srを無視することが可能となるため、出力信号SRが第2の基準電圧Vref2を越えるのを防止できる。よって、モータを高い精度で制御することが可能となる。
【選択図】 図5
【解決手段】第1の基準電圧Vref1を第2の基準電圧Vref2に下げると、モータの出力信号SRが第2の基準電圧Vref2を越える時間が、区間TaやTbよりも短くなるため、モータの回転速度を高める制御が可能となる。また駆動信号S1,S2の切換え後から所定の時間(マスク時間)t1が経過するまでの間出力信号SRにマスクをかけることにより、リップル出力Srを無視することが可能となるため、出力信号SRが第2の基準電圧Vref2を越えるのを防止できる。よって、モータを高い精度で制御することが可能となる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲームコントローラや携帯電話機などにおいて振動を生じさせるブラシレス型のモータに係わり、特にホール素子などのセンサを用いることなく、モータの回転速度などを自己制御できるようにしたブラシレスモータの制御方法およびその制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のブラシレス型のモータは、一般的に固定部となるステータと、回転部となるロータとで構成されている。前記ステータは、例えば両側方向に延びる腕部を備えた電機子コアと、この腕部にそれぞれ巻回された一対の巻き線コイルとで構成されている。またロータは、前記ステータの中心に設けられた回転軸に対し回転自在に支持されたハウジングと、このハウジングの内壁に固定された円柱形状の磁石とで構成されている。前記磁石は右半分の内面がN極に着磁され、左半分の内面がS極に着磁されており、それぞれ前記電機子コアの端面と所定の隙間を介して対向している。
【0003】
前記ステータとロータとの間にはセンサとしてホール素子が設けられており、前記ホール素子がロータの回転数や停止位置などを検出することが可能となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−169488号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のブラシレスモータにおいては、転流タイミング検出用にホール素子などのセンサをハウジング内に配設しているために、モータの内部構成が複雑化しやすく、またモータ内容積の増大を伴うためにモータ自体を小形化し難いという問題がある。
【0006】
一方、前記ブラシレスモータからセンサを取り除いて小形化した場合には、モータの起動に支障が生じたり、モータの回転制御を行うことができなくなるといった問題が発生する。
【0007】
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、ホール素子などのセンサを用いることなく、モータの回転数などを自己制御できるようにしたブラシレスモータの制御方法およびその制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一対の巻き線コイルを交互に通電することにより回転が生じるブラシレスモータの制御方法であって、
前記コイルから出力される出力信号から基準電圧を設定するとともに、前記個々のコイルから出力される各出力信号と前記基準電圧とを比較し、一方の出力信号が前記基準電圧を越えたときに前記一方のコイルへの通電を停止させると同時に他方のコイルへの通電を開始させる駆動信号に基づいて回転制御させられるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明では、ホール素子などのセンサを用いることなく、モータの回転を制御することができるため、モータを小型化することが可能となる。しかもモータ自身が自己制御で回転することができるようになる。
【0010】
例えば、前記基準電圧は、前記コイルへの通電を遮断した直後に前記出力信号に含まれるコイルの逆起電力に基づくリップル出力の最大値よりも大きく設定されているものが好ましい。
【0011】
上記構成では、リップル出力のタイミングで駆動信号が切り換わることを防止することができるため、精度の高い回転制御が可能となる。しかも、基準電圧の設定をリップル出力の最大値に近づけて行くと、モータの回転を高速化することができるとともに、モータの回転効率を高めることができる。
【0012】
さらには、前記コイルへの通電遮断時から所定の時間だけ前記出力信号にマスクをかけて前記リップル出力を無視できるようにしたものが好ましい。
【0013】
本構成では、前記リップル出力やノイズなどが誤って検出されてしまうことを防止することができるため、さらに精度の高い回転制御が可能となる。
【0014】
また上記においては、前記駆動信号の前記コイルへの通電を許容する区間内に、コイルへの通電を一次的に停止させる休止区間が設けられているものとすることができる。
【0015】
本構成では、前記休止区間では、電気エネルギーの供給をカットすることができるため、モータの回転速度を遅くすることができる。
【0016】
また本発明は、一対の巻き線コイルを備えたブラシレスモータの各コイルに流れる電流を出力信号として検出する検出部と、前記出力信号をフィードバックして前記各コイルの励磁状態を切り換えるスイッチング手段とを有するブラシレスモータの制御装置であって、
前記出力信号から基準電圧を設定する基準設定部と、前記基準電圧と前記出力信号とを比較し、一方のコイルから出力された出力信号が前記基準電圧を越えたときに前記一方のコイルへの通電を停止させ、同時に他方のコイルへの通電を開始させる駆動信号を生成する比較部が設けられており、この比較部から出力される駆動信号によって前記スイッチング手段が切り換えられることを特徴とするものである。
【0017】
さらには、前記検出部と比較部との間には、前記比較部が前記スイッチング手段の信号切換え直後から所定時間内だけ前記検出信号に含まれるリップル出力を無視するマスク手段が設けられているものである。
例えば、前記スイッチング手段はトランジスタで構成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1はブラシレスモータを示す平面図、図2はモータの駆動手段を示し、Aは駆動手段の全体ブロック図、Bは駆動手段の一部を詳細に示した回路構成図、図3はモータの出力信号を示す図である。
【0019】
本発明のブラシレスモータ1は、例えばゲームコントローラや携帯電話機などにおいてバイブレーションを発生させる振動モータとして使用されるものである。
【0020】
図1に示すように、このブラシレスモータ1は、内側に固定部として設けられたステータ2と、その外側に回転部として設けられたロータ3とで構成されたアウターロータ方式の2相2極型ブラシレスモータである。
【0021】
前記ステータ2は、剛板などの磁性材料で形成され機構シャーシ上に固定された電機子コア5を有している。電機子コア5は、両側方向に突出する腕部5a,5bを有しており、前記腕部5a,5bには線材(エナメルまたはポリイミド被覆導線など)を巻き付けることによって形成された巻き線コイルC1,C2が設けられている。なお、以下においてはコイルC1をA相、コイルC2をB相として説明する。
【0022】
前記ロータ3は円筒形状のハウジング3Aを有しており、その中心には回転軸3Bが設けられている。前記回転軸3Bは前記電機子コア5の中心に設けられた孔5Aに挿入され、且つその下端は機構シャーシに対し回転自在に支持されている。前記ハウジング3Aの内面には、互いに極性の異なる断面円柱形状の磁石Mが前記ステータ2の電機子コア5に対向して設けられている。図1に示すものでは、磁石Mの右半分の内側はN極に着磁された磁石M1であり、磁石Mの左半分の内壁はS極に着磁された磁石M2である。なお、図1では磁石M1と磁石M2の一方の境界部分をMa、他方の境界部分をMbで示している。
【0023】
前記磁石M1,M2と対向し且つ前記腕部5a,5bの中心を通るX軸から図示時計回りに角度θだけ回転した位置には、鉄板などからなる前記機構シャーシの一部を切り起こしたプレート8a,8bが軸対象に設けられている。このため、ロータ3は磁石M1,M2と腕部5a,5bとの間、および磁石M1,M2とプレート8a,8bとの間に作用する磁気吸引力によるコギングトルクがバランス的に釣り合う位置で停止することが可能となっている。よって図1に示すように、ロータ3は、前記一方の境界部分Maと他方の境界部分Mbとを結ぶ仮想線L−Lが前記X軸と垂直に交差するY軸に対し角度αだけ傾いた状態で停止する。すなわち、ロータ3は、前記磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aが、前記電機子コア5の腕部5a,5bの端面と対向する位置(デットポイント)から対向しない位置へずれた状態で停止している。よって、A相のコイルC1およびB相のコイルC2に所定の駆動電流を与えることにより、ロータ3を回転させることが可能となっている。
【0024】
図2Aに示すように、前記ブラシレスモータ1のモータ駆動手段は、主としてモータ部10、基準設定部11、比較部12、スイッチング手段13、マスク手段15および制御部20などで構成されている。
【0025】
図2Bに示すように、モータ部10は前記ブラシレスモータ1のステータ2のA相のコイルC1およびB相のコイルC2で構成されている。前記A相のコイルC1およびB相のコイルC2の一方の端部は、ともに共通の電源Vccに接続されている。
【0026】
またスイッチング手段13は、NPN型のトランジスタQ1,Q2で構成されており、このトランジスタQ1,Q2のコレクタ端子には前記コイルC1,C2の他方の端部がそれぞれ接続されている。また前記トランジスタQ1のエミッタ端子とトランジスタQ2のエミッタ端子は共通の抵抗Rを介してグランドGに接地されており、前記トランジスタQ1,Q2のエミッタ端子の出力が検出部14とされている。さらにトランジスタQ1,Q2のベース端子には前記比較部12が接続されている。
【0027】
前記基準設定部11は、図示しないピークホールド回路、A/D変換回路、メモリ、D/A変換回路などを有している。
【0028】
マスク手段15は、前記検出部14から出力される出力信号SRに対し所定時間だけマスクをかけるものである。すなわち、トランジスタQ1,Q2の開閉を行うと、前記検出部14から出力される出力信号SRには、コイルC1,C2の逆起電力によるリップル出力が生じるが、前記リップル出力が生じる所定の時間だけマスクを掛け、このリップル出力を無視することより、リップル出力が基準電位Vrefを越えないようにするものである。ただし、前記マスクをかけた区間以外の時間帯では前記出力信号SRが基準電位Vrefを越えることを可能としている。
【0029】
比較部12は、2種類のコンパレータ、すなわち通常はLレベルにあり入力値が基準電位Vrefを越えたときにHレベルを出力するコンパレータと、通常はHレベルにあり入力値が基準電位Vrefを越えたときにLレベルを出力するコンパレータとで構成されている。よって、前記比較部12は、前記マスク手段15でマスク後の出力信号SRと基準設定部11で設定された基準電位Vrefとを比較し、前記マスク後の出力信号SRが基準電位Vrefを越えたときに、前記スイッチング手段13のトランジスタQ1,Q2のベース端子に対して互いに異なる信号(Hレベル信号とLレベル信号)を出力する。すなわち、トランジスタQ1にHレベル信号を出力する場合には、トランジスタQ2にLレベル信号を出力し、その逆にトランジスタQ1にLレベル信号を出力する場合には、トランジスタQ2にHレベル信号を出力するように動作する。
【0030】
制御部20は、CPUを主体とした1チップICであり、後述するように前記モータ部10、基準設定部11、比較部12、スイッチング手段13、マスク手段15の各種制御を行う。
【0031】
なお、前記スイッチング手段13のトランジスタQ1,Q2のベース端子にともにHレベル信号を与えた状態で、ブラシレスモータ1のロータ部を一定の角速度で回転させると、図3に示すような正弦波信号Sa,Sbが検出部14から出力信号SRとして出力される。図3に点線で示す正弦波信号SaはA相のコイルC1で生成されトランジスタQ1を介して出力される信号であり、一点鎖線で示す正弦波信号SbはB相のコイルC2で生成されトランジスタQ2を介して出力される信号である。このとき、前記A相の正弦波信号SaとB相の正弦波信号Sbとは互いに180°位相が異なる。
【0032】
以下、振動モータの制御方法について説明する。
図4はトランジスタを切り換えたときに出力部に現れる出力信号と駆動信号との関係を示す図である。図5中の実線が出力信号(電圧値)SRを、符号SaはA相のコイルC1による出力(電圧値)を、符号SbはB相のコイルC2よる出力(電圧値)を、符号S1,S2が比較部から出力されトランジスタQ1,Q2に与えられる駆動信号をそれぞれ示している。また区間TaはトランジスタQ1のみがON状態(コイルC1の励磁状態)、区間TbはトランジスタQ2のみがON状態(コイルC2の励磁状態)を示しており、区間Ta+区間Tbがロータ3の一回転の周期に相当している。
【0033】
また図5は基準電圧を第2の基準電圧に下げた場合の出力信号と駆動信号との関係を示す図、図6は休止区間を設定した場合の出力信号と駆動信号との関係を示ず図である。
【0034】
(基準電位Vrefの設定)
先ず、ロータ3が回転していない状態で、制御部20がスイッチング手段13の例えば一方のトランジスタQ1のベース端子のみにHレベル信号を与えることにより、トランジスタQ1をON状態に設定してブラシレスモータ1のA相のコイルC1のみを通電する。このとき、A相のコイルC1の抵抗成分による電圧降下とトランジスタQ1のコレクタ−エミッタ間電圧Vecおよび抵抗Rによる電圧降下VRが生じる。このとき前記制御部20は、前記基準設定部11を動作させ、前記抵抗Rの電圧降下VRをA/D変換してメモリにそのデータを記憶するとともに、このデータを再度D/A変換して得た電圧を比較部12に対し第1の基準電圧Vref1として与える。なお、初期の基準電位Vref1はトランジスタQ2側から求めるものであってもよい。
【0035】
(初期起動制御)
次に、制御部20はスイッチング手段13のトランジスタQ1,Q2の各ベース端子に適当な周期からなる矩形波状の駆動信号S1,S2を交互に加えることにより、前記トランジスタQ1,Q2の動作状態を数回切換える。すると、A相のコイルC1およびB相のコイルC2が励磁され、電機子コア5の腕部5a,5bから外周方向に磁界が発生する。これにより、磁石M1,M2と腕部5a,5bとの間、および磁石M1,M2とプレート8a,8bとの間のコギングトルクのバランスが崩れるため、ロータ3を回転始動させることが可能となる。
【0036】
(通常制御)
前記ロータ3が回転し始めると、ロータ3の磁石M1,M2から生じた磁界が回転しながら、すなわち回転磁界となって前記A相のコイルC1およびB相のコイルC2内を通過するため、前記A相のコイルC1およびB相のコイルC2に正弦波状の電流が発生する。ただし、トランジスタQ1,Q2がON状態のときには、前記A相のコイルC1およびB相のコイルC2に電源Vccから所定の電流が供給されるため、前記A相のコイルC1およびB相のコイルC2に流れる総電流は、前記電源Vccから供給される電流に回転磁界によって発生した正弦波状の電流が加算されたものとなる。
【0037】
そして、電源Vccからの電流によって抵抗Rに生じる電圧降下VRは第1の基準電圧Vref1であるため、図3に示すように前記検出部14の出力信号SRは前記第1の基準電圧Vref1をバイアス電圧とし、このバイアス電圧を中心とする正弦波信号Saと正弦波信号Sbの合成となる。
【0038】
比較部12は、出力信号SR(正弦波信号Saと正弦波信号Sb)が、前記第1の基準電圧Vref1をマイナス側からプラス側に越えるタイミングで駆動信号S1,S2を生成し、これをスイッチング手段13のトランジスタQ1,Q2のベース端子に与えてその動作状態をスイッチングさせる。これにより、A相のコイルC1およびB相のコイルC2に流れる電流の切り換えが行われる。
【0039】
このような切り換えを行うことにより、図4に示すように、トランジスタQ1がON状態にあり、且つトランジスタQ2がOFF状態にある区間Taでは、出力信号SRは前記正弦波信号Saに従うものとなる。またトランジスタQ2がONにあり、且つトランジスタQ2がOFF状態にある区間Tbでは、出力信号SRは前記正弦波信号Sbに従うものとなる。よって、この切り換え動作を連続的に行うことにより、ブラシレスモータ1を継続して回転させることができる。
【0040】
なお、前記区間Taから区間Tbへ移行した直後では、比較部12は出力信号SRが前記第1の基準電圧Vref1をマイナス側からプラス側に越えるタイミングでトランジスタQ1をOFF状態に切り換え、且つトランジスタQ2をON状態に切り換えるような駆動信号S1,S2を生成して前記スイッチング手段13のトランジスタQ1,Q2の各ベース端子に出力するが、このとき通電状態にあったA相のコイルC1には逆起電力が発生するため、前記出力信号SRには前記逆起電力の影響を受けたリップル出力Srが発生する。同様に区間Tbから区間Taへ移行した直後にも前記出力信号SRにB相のコイルC2で発生した逆起電力の影響を受けたリップル出力Srが発生する。
【0041】
ただし、前記第1の基準電圧Vref1のピーク値をリップル出力Srの電圧値よりも十分な余裕を持って大きく設定されているため、リップル出力SrによってトランジスタQ1,Q2がスイッチング動作するようなことはない。
【0042】
なお、ブラシレスモータ1の通常制御のときには、前記マスク手段15のマスク時間は設定されておらず、検出部14から出力される出力信号SRがそのまま比較部12に出力される。
【0043】
すなわち、ブラシレスモータ1の始動前で、ロータ3とステータ2との間に磁石M1,M2が回転することによる回転磁界が発生していない間は、制御部20が開ループ制御でA相のコイルC1およびB相のコイルC2を強制的に励磁してロータ3に回転を与えるが、ロータ3が一定時間加速された後は、閉ループ制御に移行し、トランジスタQ1,Q2の切り換えを行うことで通常の回転制御を行っている。
【0044】
(高効率制御)
次に、通常制御で駆動されているブラシレスモータ1の回転効率を高めるため高効率制御について説明する。
【0045】
上述の通常制御においては、トランジスタQ1,Q2の切換えが、ロータ3の1回転(360°)に対し半周(180°)ごとに行われるが、この切換えのタイミングを早めると、大きな回転トルクを得ることができ、高い効率でブラシレスモータ1を駆動することが可能である。
【0046】
例えば、図1においてロータ3が反時計回り方向に回転しているとする。ここで、上記通常制御では磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aがそれぞれY軸を横切るときに前記トランジスタQ1,Q2の切り換えが行われていることになる。
【0047】
これに対し、高効率制御では磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aがそれよりも早い図1のL−L線に達したタイミングで前記トランジスタQ1,Q2の切り換えが行われるようになる。
【0048】
この例では、通常制御における磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aとプレート8a,8b間の距離に対し、高効率制御における磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aとプレート8a,8b間の距離の方を長く設定できる。従って、反時計回りに回転する場合において、磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aがプレート8a,8bに対向するまでの間に磁気吸引力が作用する時間は高効率制御の方が通常制御に比べて長く設定することができ、その分だけロータ3を加速させることが可能となり、よって回転速度を高めるとともに高い効率でロータ3を回転させることが可能となる。
【0049】
高効率制御を行う場合には、制御部20が前記基準設定部11を駆動し、基準設定部11が第1の基準電圧Vref1よりも低い第2の基準電圧Vref2を設定するようにする。すると、図5に示すように、出力信号SRが前記第2の基準電圧Vref2をマイナス側からプラス側に越えるタイミングが早まり、区間Taおよび区間Tbの時間間隔が短くなる。よって、通常制御の場合に比べて早いタイミングでトランジスタQ1,Q2が切り換えられるため、ロータ3の回転速度が高まるとともに高い効率で回転させることができる。
【0050】
ここで、第2の基準電圧Vref2は、前記第1の基準電圧Vref1よりも小さく、且つ前記出力信号SRのリップル出力Srのピーク値よりも大きい範囲であり、好ましくは前記ピーク値よりもわずかに大きい値である。前記制御部20が、前記基準設定部11のピークホールド回路とD/A変換回路とによってサンプル取得した出力信号SRと前記メモリが記憶している第1の基準電圧Vref1のデータとを比較することによって、第2の基準電圧Vref2を出力信号SRのリップル出力Srのピーク値よりもわずかに大きい値に設定し、前記A/D変換回路でアナログ量に変換して比較部12に出力することが可能である。
【0051】
ただし、前記第2の基準電圧Vref2をリップル出力Srのピーク値に接近させていくと、リップル出力Srのピーク値や、ノイズなどによって比較部12が誤動作するおそれが懸念される。そこで、出力信号SRにマスクをかけるようにする。
【0052】
すなわち、制御部20からの指令を受けたマスク手段15が、駆動信号S1,S2の切り換えの直後から所定の時間(マスク時間)t1を計測し、このマスク時間t1が経過するまでの間は前記比較部12が動作しないように前記出力信号SRにマスクをかけることにより、前記のような誤動作を防止することが可能である。
【0053】
前記マスクの方法は、例えばマスク手段15から前記マスク時間t1だけ、比較部12が動作しないような停止信号を送出するもの、あるいはマスク手段15から出力される出力信号SRから前記リップル出力Srのみを除去した信号を生成して比較部12に送出するものなどである。これらは、公知のソフトウエアまたはハードウエア的な手段を用いて比較的容易に生成することが可能である。
【0054】
なお、第2の基準電圧Vref2を第1の基準電圧Vref1よりも高く設定すると、前記区間Ta,Tbが延びるため、ロータ3の回転速度を低速化することも可能である。
【0055】
(遅延速度制御)
次に、ロータ3の回転速度を遅くする遅延速度制御について説明する。
【0056】
図6に示すように、例えば高効率制御の状態において、マスク時間t1の経過直後から出力信号SRが前記第2の基準電圧Vref2に達する直前までの間(休止区間t2)、前記駆動信号S1,S2を強制的にOFF状態に設定する。特に、前記駆動信号S1,S2のHレベル信号の期間、すなわちコイルC1,C2に電流が供給される区間を休止区間t2とする。
【0057】
このように、駆動信号S1,S2に休止区間t2を設けると、その間はトランジスタQ1,Q2がOFF状態となってA相のコイルC1およびB相のコイルC2を電流が流れなくなる。よって、ロータ3の回転に供給される電気的エネルギーが少なくなるため、ロータ3の回転速度を低速化することができる。しかも、休止区間t2経過後に、出力信号SRが前記第2の基準電圧Vref2に達する時間も徐々に延びるようになるため、よりロータ3の回転数を下げることが可能となる。
【0058】
なお、休止区間t2の設定は、前記比較部12が前記制御部20の指令を受けて行うようにすればよい。あるいは制御部20の指令を受けたマスク手段15が行うものであってもよい。
【0059】
(再起動制御)
ところで、ロータ3の回転速度は、制御部20が前記区間Taおよび区間Tbを検知することにより監視することができる。
【0060】
したがって、ロータ3の回転速度が所定の速度以内、すなわち前記区間Taおよび区間Tbが所定の時間ta以下(ta≧Ta,Tb)であるときには、前記区間Ta,TbのタイミングでトランジスタQ1,Q2のONおよびOFFを繰り返すとともに、前記休止区間t2の幅を狭めたり、あるいは休止区間t2を無くすことにより、ロータ3の速度を早めて元の回転速度まで復帰させることが可能である。
【0061】
しかし、ロータ3の回転速度が所定の速度よりも低くなって回転が停止しかかっているようなとき、すなわち前記区間Taおよび区間Tbが前記所定の時間taを越えてしまった場合(ta<Ta,Tb)には、上記の第1の基準電圧Vref1の設定、および初期起動制御からやり直すことにより、ロータ3の回転速度を元の速度に復帰させることが可能である。
【0062】
すなわち、制御部20が前記コイルC1,C2の励磁切換え間隔(駆動信号S1,S2の前記区間Taおよび区間Tb)を監視し、ロータ3の回転速度が所定の速度以内であるときには通常通りトランジスタQ1,Q2のONおよびOFFを繰り返すことで速度制御を行い、回転速度が所定の速度よりも遅くなったときには、再起動することで回転を再開することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように本発明では、モータの回転数などを制御するときに、モータのハウジング内にホール素子などのセンサを設ける必要がなくなるため、モータの小型化を推進することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はブラシレスモータを示す平面図、
【図2】モータの駆動手段を示し、Aは駆動手段の全体ブロック図、Bは駆動手段の一部を詳細に示した回路構成図、
【図3】モータの出力信号を示す図、
【図4】トランジスタを切り換えたときに出力部に現れる出力信号と駆動信号との関係を示す図、
【図5】基準電圧を第2の基準電圧に下げた場合の出力信号と駆動信号との関係を示す図、
【図6】休止区間を設定した場合の出力信号と駆動信号との関係を示ず図、
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ
2 ステータ
3 ロータ
5 電機子コア
10 モータ部
11 基準設定
12 比較部
13 スイッチング部
14 検出部
15 マスク手段
20 制御部
C1 A相のコイル
C2 B相のコイル
M1,M2 磁石
Q1,Q2 トランジスタ
R 抵抗
SR 出力信号
Sr リップル出力
S1,S2 駆動信号
Vref1 第1の基準電圧
Vref2 第2の基準電圧
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲームコントローラや携帯電話機などにおいて振動を生じさせるブラシレス型のモータに係わり、特にホール素子などのセンサを用いることなく、モータの回転速度などを自己制御できるようにしたブラシレスモータの制御方法およびその制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のブラシレス型のモータは、一般的に固定部となるステータと、回転部となるロータとで構成されている。前記ステータは、例えば両側方向に延びる腕部を備えた電機子コアと、この腕部にそれぞれ巻回された一対の巻き線コイルとで構成されている。またロータは、前記ステータの中心に設けられた回転軸に対し回転自在に支持されたハウジングと、このハウジングの内壁に固定された円柱形状の磁石とで構成されている。前記磁石は右半分の内面がN極に着磁され、左半分の内面がS極に着磁されており、それぞれ前記電機子コアの端面と所定の隙間を介して対向している。
【0003】
前記ステータとロータとの間にはセンサとしてホール素子が設けられており、前記ホール素子がロータの回転数や停止位置などを検出することが可能となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−169488号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のブラシレスモータにおいては、転流タイミング検出用にホール素子などのセンサをハウジング内に配設しているために、モータの内部構成が複雑化しやすく、またモータ内容積の増大を伴うためにモータ自体を小形化し難いという問題がある。
【0006】
一方、前記ブラシレスモータからセンサを取り除いて小形化した場合には、モータの起動に支障が生じたり、モータの回転制御を行うことができなくなるといった問題が発生する。
【0007】
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、ホール素子などのセンサを用いることなく、モータの回転数などを自己制御できるようにしたブラシレスモータの制御方法およびその制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一対の巻き線コイルを交互に通電することにより回転が生じるブラシレスモータの制御方法であって、
前記コイルから出力される出力信号から基準電圧を設定するとともに、前記個々のコイルから出力される各出力信号と前記基準電圧とを比較し、一方の出力信号が前記基準電圧を越えたときに前記一方のコイルへの通電を停止させると同時に他方のコイルへの通電を開始させる駆動信号に基づいて回転制御させられるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明では、ホール素子などのセンサを用いることなく、モータの回転を制御することができるため、モータを小型化することが可能となる。しかもモータ自身が自己制御で回転することができるようになる。
【0010】
例えば、前記基準電圧は、前記コイルへの通電を遮断した直後に前記出力信号に含まれるコイルの逆起電力に基づくリップル出力の最大値よりも大きく設定されているものが好ましい。
【0011】
上記構成では、リップル出力のタイミングで駆動信号が切り換わることを防止することができるため、精度の高い回転制御が可能となる。しかも、基準電圧の設定をリップル出力の最大値に近づけて行くと、モータの回転を高速化することができるとともに、モータの回転効率を高めることができる。
【0012】
さらには、前記コイルへの通電遮断時から所定の時間だけ前記出力信号にマスクをかけて前記リップル出力を無視できるようにしたものが好ましい。
【0013】
本構成では、前記リップル出力やノイズなどが誤って検出されてしまうことを防止することができるため、さらに精度の高い回転制御が可能となる。
【0014】
また上記においては、前記駆動信号の前記コイルへの通電を許容する区間内に、コイルへの通電を一次的に停止させる休止区間が設けられているものとすることができる。
【0015】
本構成では、前記休止区間では、電気エネルギーの供給をカットすることができるため、モータの回転速度を遅くすることができる。
【0016】
また本発明は、一対の巻き線コイルを備えたブラシレスモータの各コイルに流れる電流を出力信号として検出する検出部と、前記出力信号をフィードバックして前記各コイルの励磁状態を切り換えるスイッチング手段とを有するブラシレスモータの制御装置であって、
前記出力信号から基準電圧を設定する基準設定部と、前記基準電圧と前記出力信号とを比較し、一方のコイルから出力された出力信号が前記基準電圧を越えたときに前記一方のコイルへの通電を停止させ、同時に他方のコイルへの通電を開始させる駆動信号を生成する比較部が設けられており、この比較部から出力される駆動信号によって前記スイッチング手段が切り換えられることを特徴とするものである。
【0017】
さらには、前記検出部と比較部との間には、前記比較部が前記スイッチング手段の信号切換え直後から所定時間内だけ前記検出信号に含まれるリップル出力を無視するマスク手段が設けられているものである。
例えば、前記スイッチング手段はトランジスタで構成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1はブラシレスモータを示す平面図、図2はモータの駆動手段を示し、Aは駆動手段の全体ブロック図、Bは駆動手段の一部を詳細に示した回路構成図、図3はモータの出力信号を示す図である。
【0019】
本発明のブラシレスモータ1は、例えばゲームコントローラや携帯電話機などにおいてバイブレーションを発生させる振動モータとして使用されるものである。
【0020】
図1に示すように、このブラシレスモータ1は、内側に固定部として設けられたステータ2と、その外側に回転部として設けられたロータ3とで構成されたアウターロータ方式の2相2極型ブラシレスモータである。
【0021】
前記ステータ2は、剛板などの磁性材料で形成され機構シャーシ上に固定された電機子コア5を有している。電機子コア5は、両側方向に突出する腕部5a,5bを有しており、前記腕部5a,5bには線材(エナメルまたはポリイミド被覆導線など)を巻き付けることによって形成された巻き線コイルC1,C2が設けられている。なお、以下においてはコイルC1をA相、コイルC2をB相として説明する。
【0022】
前記ロータ3は円筒形状のハウジング3Aを有しており、その中心には回転軸3Bが設けられている。前記回転軸3Bは前記電機子コア5の中心に設けられた孔5Aに挿入され、且つその下端は機構シャーシに対し回転自在に支持されている。前記ハウジング3Aの内面には、互いに極性の異なる断面円柱形状の磁石Mが前記ステータ2の電機子コア5に対向して設けられている。図1に示すものでは、磁石Mの右半分の内側はN極に着磁された磁石M1であり、磁石Mの左半分の内壁はS極に着磁された磁石M2である。なお、図1では磁石M1と磁石M2の一方の境界部分をMa、他方の境界部分をMbで示している。
【0023】
前記磁石M1,M2と対向し且つ前記腕部5a,5bの中心を通るX軸から図示時計回りに角度θだけ回転した位置には、鉄板などからなる前記機構シャーシの一部を切り起こしたプレート8a,8bが軸対象に設けられている。このため、ロータ3は磁石M1,M2と腕部5a,5bとの間、および磁石M1,M2とプレート8a,8bとの間に作用する磁気吸引力によるコギングトルクがバランス的に釣り合う位置で停止することが可能となっている。よって図1に示すように、ロータ3は、前記一方の境界部分Maと他方の境界部分Mbとを結ぶ仮想線L−Lが前記X軸と垂直に交差するY軸に対し角度αだけ傾いた状態で停止する。すなわち、ロータ3は、前記磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aが、前記電機子コア5の腕部5a,5bの端面と対向する位置(デットポイント)から対向しない位置へずれた状態で停止している。よって、A相のコイルC1およびB相のコイルC2に所定の駆動電流を与えることにより、ロータ3を回転させることが可能となっている。
【0024】
図2Aに示すように、前記ブラシレスモータ1のモータ駆動手段は、主としてモータ部10、基準設定部11、比較部12、スイッチング手段13、マスク手段15および制御部20などで構成されている。
【0025】
図2Bに示すように、モータ部10は前記ブラシレスモータ1のステータ2のA相のコイルC1およびB相のコイルC2で構成されている。前記A相のコイルC1およびB相のコイルC2の一方の端部は、ともに共通の電源Vccに接続されている。
【0026】
またスイッチング手段13は、NPN型のトランジスタQ1,Q2で構成されており、このトランジスタQ1,Q2のコレクタ端子には前記コイルC1,C2の他方の端部がそれぞれ接続されている。また前記トランジスタQ1のエミッタ端子とトランジスタQ2のエミッタ端子は共通の抵抗Rを介してグランドGに接地されており、前記トランジスタQ1,Q2のエミッタ端子の出力が検出部14とされている。さらにトランジスタQ1,Q2のベース端子には前記比較部12が接続されている。
【0027】
前記基準設定部11は、図示しないピークホールド回路、A/D変換回路、メモリ、D/A変換回路などを有している。
【0028】
マスク手段15は、前記検出部14から出力される出力信号SRに対し所定時間だけマスクをかけるものである。すなわち、トランジスタQ1,Q2の開閉を行うと、前記検出部14から出力される出力信号SRには、コイルC1,C2の逆起電力によるリップル出力が生じるが、前記リップル出力が生じる所定の時間だけマスクを掛け、このリップル出力を無視することより、リップル出力が基準電位Vrefを越えないようにするものである。ただし、前記マスクをかけた区間以外の時間帯では前記出力信号SRが基準電位Vrefを越えることを可能としている。
【0029】
比較部12は、2種類のコンパレータ、すなわち通常はLレベルにあり入力値が基準電位Vrefを越えたときにHレベルを出力するコンパレータと、通常はHレベルにあり入力値が基準電位Vrefを越えたときにLレベルを出力するコンパレータとで構成されている。よって、前記比較部12は、前記マスク手段15でマスク後の出力信号SRと基準設定部11で設定された基準電位Vrefとを比較し、前記マスク後の出力信号SRが基準電位Vrefを越えたときに、前記スイッチング手段13のトランジスタQ1,Q2のベース端子に対して互いに異なる信号(Hレベル信号とLレベル信号)を出力する。すなわち、トランジスタQ1にHレベル信号を出力する場合には、トランジスタQ2にLレベル信号を出力し、その逆にトランジスタQ1にLレベル信号を出力する場合には、トランジスタQ2にHレベル信号を出力するように動作する。
【0030】
制御部20は、CPUを主体とした1チップICであり、後述するように前記モータ部10、基準設定部11、比較部12、スイッチング手段13、マスク手段15の各種制御を行う。
【0031】
なお、前記スイッチング手段13のトランジスタQ1,Q2のベース端子にともにHレベル信号を与えた状態で、ブラシレスモータ1のロータ部を一定の角速度で回転させると、図3に示すような正弦波信号Sa,Sbが検出部14から出力信号SRとして出力される。図3に点線で示す正弦波信号SaはA相のコイルC1で生成されトランジスタQ1を介して出力される信号であり、一点鎖線で示す正弦波信号SbはB相のコイルC2で生成されトランジスタQ2を介して出力される信号である。このとき、前記A相の正弦波信号SaとB相の正弦波信号Sbとは互いに180°位相が異なる。
【0032】
以下、振動モータの制御方法について説明する。
図4はトランジスタを切り換えたときに出力部に現れる出力信号と駆動信号との関係を示す図である。図5中の実線が出力信号(電圧値)SRを、符号SaはA相のコイルC1による出力(電圧値)を、符号SbはB相のコイルC2よる出力(電圧値)を、符号S1,S2が比較部から出力されトランジスタQ1,Q2に与えられる駆動信号をそれぞれ示している。また区間TaはトランジスタQ1のみがON状態(コイルC1の励磁状態)、区間TbはトランジスタQ2のみがON状態(コイルC2の励磁状態)を示しており、区間Ta+区間Tbがロータ3の一回転の周期に相当している。
【0033】
また図5は基準電圧を第2の基準電圧に下げた場合の出力信号と駆動信号との関係を示す図、図6は休止区間を設定した場合の出力信号と駆動信号との関係を示ず図である。
【0034】
(基準電位Vrefの設定)
先ず、ロータ3が回転していない状態で、制御部20がスイッチング手段13の例えば一方のトランジスタQ1のベース端子のみにHレベル信号を与えることにより、トランジスタQ1をON状態に設定してブラシレスモータ1のA相のコイルC1のみを通電する。このとき、A相のコイルC1の抵抗成分による電圧降下とトランジスタQ1のコレクタ−エミッタ間電圧Vecおよび抵抗Rによる電圧降下VRが生じる。このとき前記制御部20は、前記基準設定部11を動作させ、前記抵抗Rの電圧降下VRをA/D変換してメモリにそのデータを記憶するとともに、このデータを再度D/A変換して得た電圧を比較部12に対し第1の基準電圧Vref1として与える。なお、初期の基準電位Vref1はトランジスタQ2側から求めるものであってもよい。
【0035】
(初期起動制御)
次に、制御部20はスイッチング手段13のトランジスタQ1,Q2の各ベース端子に適当な周期からなる矩形波状の駆動信号S1,S2を交互に加えることにより、前記トランジスタQ1,Q2の動作状態を数回切換える。すると、A相のコイルC1およびB相のコイルC2が励磁され、電機子コア5の腕部5a,5bから外周方向に磁界が発生する。これにより、磁石M1,M2と腕部5a,5bとの間、および磁石M1,M2とプレート8a,8bとの間のコギングトルクのバランスが崩れるため、ロータ3を回転始動させることが可能となる。
【0036】
(通常制御)
前記ロータ3が回転し始めると、ロータ3の磁石M1,M2から生じた磁界が回転しながら、すなわち回転磁界となって前記A相のコイルC1およびB相のコイルC2内を通過するため、前記A相のコイルC1およびB相のコイルC2に正弦波状の電流が発生する。ただし、トランジスタQ1,Q2がON状態のときには、前記A相のコイルC1およびB相のコイルC2に電源Vccから所定の電流が供給されるため、前記A相のコイルC1およびB相のコイルC2に流れる総電流は、前記電源Vccから供給される電流に回転磁界によって発生した正弦波状の電流が加算されたものとなる。
【0037】
そして、電源Vccからの電流によって抵抗Rに生じる電圧降下VRは第1の基準電圧Vref1であるため、図3に示すように前記検出部14の出力信号SRは前記第1の基準電圧Vref1をバイアス電圧とし、このバイアス電圧を中心とする正弦波信号Saと正弦波信号Sbの合成となる。
【0038】
比較部12は、出力信号SR(正弦波信号Saと正弦波信号Sb)が、前記第1の基準電圧Vref1をマイナス側からプラス側に越えるタイミングで駆動信号S1,S2を生成し、これをスイッチング手段13のトランジスタQ1,Q2のベース端子に与えてその動作状態をスイッチングさせる。これにより、A相のコイルC1およびB相のコイルC2に流れる電流の切り換えが行われる。
【0039】
このような切り換えを行うことにより、図4に示すように、トランジスタQ1がON状態にあり、且つトランジスタQ2がOFF状態にある区間Taでは、出力信号SRは前記正弦波信号Saに従うものとなる。またトランジスタQ2がONにあり、且つトランジスタQ2がOFF状態にある区間Tbでは、出力信号SRは前記正弦波信号Sbに従うものとなる。よって、この切り換え動作を連続的に行うことにより、ブラシレスモータ1を継続して回転させることができる。
【0040】
なお、前記区間Taから区間Tbへ移行した直後では、比較部12は出力信号SRが前記第1の基準電圧Vref1をマイナス側からプラス側に越えるタイミングでトランジスタQ1をOFF状態に切り換え、且つトランジスタQ2をON状態に切り換えるような駆動信号S1,S2を生成して前記スイッチング手段13のトランジスタQ1,Q2の各ベース端子に出力するが、このとき通電状態にあったA相のコイルC1には逆起電力が発生するため、前記出力信号SRには前記逆起電力の影響を受けたリップル出力Srが発生する。同様に区間Tbから区間Taへ移行した直後にも前記出力信号SRにB相のコイルC2で発生した逆起電力の影響を受けたリップル出力Srが発生する。
【0041】
ただし、前記第1の基準電圧Vref1のピーク値をリップル出力Srの電圧値よりも十分な余裕を持って大きく設定されているため、リップル出力SrによってトランジスタQ1,Q2がスイッチング動作するようなことはない。
【0042】
なお、ブラシレスモータ1の通常制御のときには、前記マスク手段15のマスク時間は設定されておらず、検出部14から出力される出力信号SRがそのまま比較部12に出力される。
【0043】
すなわち、ブラシレスモータ1の始動前で、ロータ3とステータ2との間に磁石M1,M2が回転することによる回転磁界が発生していない間は、制御部20が開ループ制御でA相のコイルC1およびB相のコイルC2を強制的に励磁してロータ3に回転を与えるが、ロータ3が一定時間加速された後は、閉ループ制御に移行し、トランジスタQ1,Q2の切り換えを行うことで通常の回転制御を行っている。
【0044】
(高効率制御)
次に、通常制御で駆動されているブラシレスモータ1の回転効率を高めるため高効率制御について説明する。
【0045】
上述の通常制御においては、トランジスタQ1,Q2の切換えが、ロータ3の1回転(360°)に対し半周(180°)ごとに行われるが、この切換えのタイミングを早めると、大きな回転トルクを得ることができ、高い効率でブラシレスモータ1を駆動することが可能である。
【0046】
例えば、図1においてロータ3が反時計回り方向に回転しているとする。ここで、上記通常制御では磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aがそれぞれY軸を横切るときに前記トランジスタQ1,Q2の切り換えが行われていることになる。
【0047】
これに対し、高効率制御では磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aがそれよりも早い図1のL−L線に達したタイミングで前記トランジスタQ1,Q2の切り換えが行われるようになる。
【0048】
この例では、通常制御における磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aとプレート8a,8b間の距離に対し、高効率制御における磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aとプレート8a,8b間の距離の方を長く設定できる。従って、反時計回りに回転する場合において、磁石M1,M2の磁気中心点M1a,M2aがプレート8a,8bに対向するまでの間に磁気吸引力が作用する時間は高効率制御の方が通常制御に比べて長く設定することができ、その分だけロータ3を加速させることが可能となり、よって回転速度を高めるとともに高い効率でロータ3を回転させることが可能となる。
【0049】
高効率制御を行う場合には、制御部20が前記基準設定部11を駆動し、基準設定部11が第1の基準電圧Vref1よりも低い第2の基準電圧Vref2を設定するようにする。すると、図5に示すように、出力信号SRが前記第2の基準電圧Vref2をマイナス側からプラス側に越えるタイミングが早まり、区間Taおよび区間Tbの時間間隔が短くなる。よって、通常制御の場合に比べて早いタイミングでトランジスタQ1,Q2が切り換えられるため、ロータ3の回転速度が高まるとともに高い効率で回転させることができる。
【0050】
ここで、第2の基準電圧Vref2は、前記第1の基準電圧Vref1よりも小さく、且つ前記出力信号SRのリップル出力Srのピーク値よりも大きい範囲であり、好ましくは前記ピーク値よりもわずかに大きい値である。前記制御部20が、前記基準設定部11のピークホールド回路とD/A変換回路とによってサンプル取得した出力信号SRと前記メモリが記憶している第1の基準電圧Vref1のデータとを比較することによって、第2の基準電圧Vref2を出力信号SRのリップル出力Srのピーク値よりもわずかに大きい値に設定し、前記A/D変換回路でアナログ量に変換して比較部12に出力することが可能である。
【0051】
ただし、前記第2の基準電圧Vref2をリップル出力Srのピーク値に接近させていくと、リップル出力Srのピーク値や、ノイズなどによって比較部12が誤動作するおそれが懸念される。そこで、出力信号SRにマスクをかけるようにする。
【0052】
すなわち、制御部20からの指令を受けたマスク手段15が、駆動信号S1,S2の切り換えの直後から所定の時間(マスク時間)t1を計測し、このマスク時間t1が経過するまでの間は前記比較部12が動作しないように前記出力信号SRにマスクをかけることにより、前記のような誤動作を防止することが可能である。
【0053】
前記マスクの方法は、例えばマスク手段15から前記マスク時間t1だけ、比較部12が動作しないような停止信号を送出するもの、あるいはマスク手段15から出力される出力信号SRから前記リップル出力Srのみを除去した信号を生成して比較部12に送出するものなどである。これらは、公知のソフトウエアまたはハードウエア的な手段を用いて比較的容易に生成することが可能である。
【0054】
なお、第2の基準電圧Vref2を第1の基準電圧Vref1よりも高く設定すると、前記区間Ta,Tbが延びるため、ロータ3の回転速度を低速化することも可能である。
【0055】
(遅延速度制御)
次に、ロータ3の回転速度を遅くする遅延速度制御について説明する。
【0056】
図6に示すように、例えば高効率制御の状態において、マスク時間t1の経過直後から出力信号SRが前記第2の基準電圧Vref2に達する直前までの間(休止区間t2)、前記駆動信号S1,S2を強制的にOFF状態に設定する。特に、前記駆動信号S1,S2のHレベル信号の期間、すなわちコイルC1,C2に電流が供給される区間を休止区間t2とする。
【0057】
このように、駆動信号S1,S2に休止区間t2を設けると、その間はトランジスタQ1,Q2がOFF状態となってA相のコイルC1およびB相のコイルC2を電流が流れなくなる。よって、ロータ3の回転に供給される電気的エネルギーが少なくなるため、ロータ3の回転速度を低速化することができる。しかも、休止区間t2経過後に、出力信号SRが前記第2の基準電圧Vref2に達する時間も徐々に延びるようになるため、よりロータ3の回転数を下げることが可能となる。
【0058】
なお、休止区間t2の設定は、前記比較部12が前記制御部20の指令を受けて行うようにすればよい。あるいは制御部20の指令を受けたマスク手段15が行うものであってもよい。
【0059】
(再起動制御)
ところで、ロータ3の回転速度は、制御部20が前記区間Taおよび区間Tbを検知することにより監視することができる。
【0060】
したがって、ロータ3の回転速度が所定の速度以内、すなわち前記区間Taおよび区間Tbが所定の時間ta以下(ta≧Ta,Tb)であるときには、前記区間Ta,TbのタイミングでトランジスタQ1,Q2のONおよびOFFを繰り返すとともに、前記休止区間t2の幅を狭めたり、あるいは休止区間t2を無くすことにより、ロータ3の速度を早めて元の回転速度まで復帰させることが可能である。
【0061】
しかし、ロータ3の回転速度が所定の速度よりも低くなって回転が停止しかかっているようなとき、すなわち前記区間Taおよび区間Tbが前記所定の時間taを越えてしまった場合(ta<Ta,Tb)には、上記の第1の基準電圧Vref1の設定、および初期起動制御からやり直すことにより、ロータ3の回転速度を元の速度に復帰させることが可能である。
【0062】
すなわち、制御部20が前記コイルC1,C2の励磁切換え間隔(駆動信号S1,S2の前記区間Taおよび区間Tb)を監視し、ロータ3の回転速度が所定の速度以内であるときには通常通りトランジスタQ1,Q2のONおよびOFFを繰り返すことで速度制御を行い、回転速度が所定の速度よりも遅くなったときには、再起動することで回転を再開することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように本発明では、モータの回転数などを制御するときに、モータのハウジング内にホール素子などのセンサを設ける必要がなくなるため、モータの小型化を推進することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はブラシレスモータを示す平面図、
【図2】モータの駆動手段を示し、Aは駆動手段の全体ブロック図、Bは駆動手段の一部を詳細に示した回路構成図、
【図3】モータの出力信号を示す図、
【図4】トランジスタを切り換えたときに出力部に現れる出力信号と駆動信号との関係を示す図、
【図5】基準電圧を第2の基準電圧に下げた場合の出力信号と駆動信号との関係を示す図、
【図6】休止区間を設定した場合の出力信号と駆動信号との関係を示ず図、
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ
2 ステータ
3 ロータ
5 電機子コア
10 モータ部
11 基準設定
12 比較部
13 スイッチング部
14 検出部
15 マスク手段
20 制御部
C1 A相のコイル
C2 B相のコイル
M1,M2 磁石
Q1,Q2 トランジスタ
R 抵抗
SR 出力信号
Sr リップル出力
S1,S2 駆動信号
Vref1 第1の基準電圧
Vref2 第2の基準電圧
Claims (7)
- 一対の巻き線コイルを交互に通電することにより回転が生じるブラシレスモータの制御方法であって、
前記コイルから出力される出力信号から基準電圧を設定するとともに、前記個々のコイルから出力される各出力信号と前記基準電圧とを比較し、一方の出力信号が前記基準電圧を越えたときに前記一方のコイルへの通電を停止させると同時に他方のコイルへの通電を開始させる駆動信号に基づいて回転制御させられるようにしたことを特徴とするブラシレスモータの制御方法。 - 前記基準電圧は、前記コイルへの通電を遮断した直後に前記出力信号に含まれるコイルの逆起電力に基づくリップル出力の最大値よりも大きく設定されている請求項1記載のブラシレスモータの制御方法。
- 前記コイルへの通電遮断時から所定の時間だけ前記出力信号にマスクをかけて前記リップル出力を無視できるようにした請求項1または2記載のブラシレスモータの制御方法。
- 前記駆動信号の前記コイルへの通電を許容する区間内に、コイルへの通電を一次的に停止させる休止区間が設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載のブラシレスモータの制御方法。
- 一対の巻き線コイルを備えたブラシレスモータの各コイルに流れる電流を出力信号として検出する検出部と、前記出力信号をフィードバックして前記各コイルの励磁状態を切り換えるスイッチング手段とを有するブラシレスモータの制御装置であって、
前記出力信号から基準電圧を設定する基準設定部と、前記基準電圧と前記出力信号とを比較し、一方のコイルから出力された出力信号が前記基準電圧を越えたときに前記一方のコイルへの通電を停止させ、同時に他方のコイルへの通電を開始させる駆動信号を生成する比較部が設けられており、この比較部から出力される駆動信号によって前記スイッチング手段が切り換えられることを特徴とするブラシレスモータの制御装置。 - 前記検出部と比較部との間には、前記比較部が前記スイッチング手段の信号切換え直後から所定時間内だけ前記検出信号に含まれるリップル出力を無視するマスク手段が設けられている請求項5記載のブラシレスモータの制御装置。
- 前記スイッチング手段はトランジスタである請求項5または6記載のブラシレスモータの制御装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006090766A1 (ja) * | 2005-02-25 | 2006-08-31 | Namiki Seimitsu Houseki Kabushiki Kaisha | モータ駆動装置及び電子機器 |
JP2008043171A (ja) * | 2006-08-10 | 2008-02-21 | Rohm Co Ltd | 負荷駆動装置及びこれを用いた電気機器 |
-
2002
- 2002-11-29 JP JP2002348293A patent/JP2004187347A/ja not_active Ceased
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006090766A1 (ja) * | 2005-02-25 | 2006-08-31 | Namiki Seimitsu Houseki Kabushiki Kaisha | モータ駆動装置及び電子機器 |
JP2008043171A (ja) * | 2006-08-10 | 2008-02-21 | Rohm Co Ltd | 負荷駆動装置及びこれを用いた電気機器 |
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