JP2006233868A - 防音カバー - Google Patents
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Abstract
【課題】騒音装置で生じた熱を外部に放熱し、かつ、騒音装置で生じ外部に漏出する騒音を充分に低減する防音カバーを提供する。
【解決手段】騒音源かつ熱源である騒音装置に取り付けられる防音カバーを、騒音装置の少なくとも一部を覆うカバー本体と、カバー本体と騒音装置との間に配置されカバー本体と騒音装置との間に密閉空間を区画するシール部材と、を備えるものとし、カバー本体の少なくとも一部に防音カバーの外部と密閉空間とを熱的に連絡する放熱部を設ける。騒音装置で生じた騒音は密閉空間で遮断されるか減衰し、騒音装置で生じた熱は放熱部を介して密閉空間から防音カバー外部に放熱する。
【選択図】図1
【解決手段】騒音源かつ熱源である騒音装置に取り付けられる防音カバーを、騒音装置の少なくとも一部を覆うカバー本体と、カバー本体と騒音装置との間に配置されカバー本体と騒音装置との間に密閉空間を区画するシール部材と、を備えるものとし、カバー本体の少なくとも一部に防音カバーの外部と密閉空間とを熱的に連絡する放熱部を設ける。騒音装置で生じた騒音は密閉空間で遮断されるか減衰し、騒音装置で生じた熱は放熱部を介して密閉空間から防音カバー外部に放熱する。
【選択図】図1
Description
本発明は、騒音装置の少なくとも一部を覆う防音カバーに関する。本発明の防音カバーは、例えば自動車のエンジン部材を覆いエンジン部材からの騒音を低減するエンジンカバーとして好ましく用いられる。
騒音装置を覆う防音カバーとして、騒音装置としてのエンジン部材を覆うエンジンカバーが知られている。エンジンカバーは、エンジンやシリンダヘッドカバーなどからなるエンジン部材を覆う部材であり、騒音装置としてのエンジン部材から外部に漏出する騒音を低減する。エンジンカバーは、一般には、カバー本体と、シール部材と、防音材とから構成される。一般的なエンジンカバーを模式的に表す図を図10に示し、従来のエンジンカバーを以下に説明する。
エンジンカバーのカバー本体100は、エンジン部材200に対して間隙をもって取り付けられる。カバー本体100とエンジン部材200との間隙にはシール部材300が配置される。シール部材300は、カバー本体100とエンジン部材200との間に配置され、カバー本体100とエンジン部材200との間に遮音空間400を区画する。この遮音空間400はエンジンカバーの外部に連通する。
遮音空間400には防音材500が配置される。防音材500は、一般に、不織布や発泡樹脂材等の多孔材からなる。防音材500は、エンジン部材200で生じ遮音空間400に伝搬した騒音を遮断あるいは減衰する。よって、エンジンカバーは騒音源であるエンジン部材200で生じた騒音を低減する。
ところで、エンジン部材200は騒音源であるとともに熱源でもある。したがって、エンジン部材200で生じた熱は、エンジン部材200から遮音空間400に伝導する。遮音空間400に配置されている防音材500は多孔材であるため、防音材500は断熱材としても働く。したがって、エンジン部材200で生じた熱は、遮音空間400に籠もってエンジン部材200を過剰に加熱し、エンジン部材200やその周辺の構造体に悪影響を及ぼす場合がある。
エンジン部材200で生じた熱をエンジンカバーの外部に放熱するためには、遮音空間400と外界との連絡路を大きくすることが有効である。このため近年では、カバー本体の内外を連通する貫通孔をカバー本体に設けて、エンジン部材で生じた熱をエンジンルーム外部に放熱できるエンジンカバーが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1〜3に開示されるエンジンカバーは、何れもエンジンカバーの内外を連通する貫通孔をもつ。エンジン部材で生じた熱は、貫通孔を通じてエンジンカバーの外部に放熱する。特許文献1に開示されるエンジンカバーでは、貫通孔の周面に貫通孔に開口する空間部を設ける。空間部を経由して貫通孔を通過する音波と空間部を経由せずに貫通孔を通過する音波とが互いに干渉して騒音が低減する。特許文献2に開示されるエンジンカバーでは、エンジンカバーを多孔材から構成するとともに、エンジンカバーに貫通孔を設ける。貫通孔を通過した音波とエンジンカバーを透過した音波とが互いに干渉して騒音が低減する。特許文献3に開示されるエンジンカバーでは、貫通孔周面で音が反射して騒音が低減する。
これらの各エンジンカバーでは、貫通孔を種々の構造に形成することで、貫通孔を介してエンジンカバー外部に漏出する騒音が低減する。しかし、貫通孔をもつエンジンカバーでは、貫通孔から騒音が漏出するために、貫通孔をもたないエンジンカバーに比べて依然大きな騒音が生じていた。このように、貫通孔を設けて遮音空間と外界との連絡路を大きくすると、遮音空間からエンジンカバー外部への放熱量が大きくなるが、騒音もまた大きくなる背反した事情があった。近年、エンジン部材で生じる騒音が大きいディーゼル車の需要が多くなっており、上述したような従来のエンジンカバーをディーゼル車に配設した場合には、騒音を充分に低減できない問題があった。
特開2004-170584号公報
特開2004-170531号公報
特開2004-170583号公報
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、騒音装置で生じた熱を外部に放熱し、かつ、騒音装置で生じ外部に漏出する騒音を充分に低減する防音カバーを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の防音カバーは、騒音源かつ熱源である騒音装置に取り付けられる防音カバーであって、上記騒音装置の少なくとも一部を覆うカバー本体と、カバー本体と上記騒音装置との間に配置されカバー本体と上記騒音装置との間に密閉空間を区画するシール部材と、を備え、カバー本体の少なくとも一部には、防音カバーの外部と密閉空間とを熱的に連絡する放熱部が設けられていることを特徴とする。
本発明の防音カバーは以下に示す構成(1)〜(4)の何れかであることが好ましい。構成(1)〜(4)の複数を備えていることが望ましい。
(1)上記カバー本体は、上記放熱部と、上記騒音装置への取付部を有する樹脂製のベース部と、からなる。
(2)上記放熱部は上記カバー本体を構成する材料よりも熱伝導率の高い材料からなる。
(3)上記放熱部は、上記カバー本体の外側表面から前記密閉空間に向けて陥没形成されている溝形状を備える。
(4)上記放熱部は、インサート成形により上記ベース部と一体に形成されている。
(1)上記カバー本体は、上記放熱部と、上記騒音装置への取付部を有する樹脂製のベース部と、からなる。
(2)上記放熱部は上記カバー本体を構成する材料よりも熱伝導率の高い材料からなる。
(3)上記放熱部は、上記カバー本体の外側表面から前記密閉空間に向けて陥没形成されている溝形状を備える。
(4)上記放熱部は、インサート成形により上記ベース部と一体に形成されている。
本発明の防音カバーでは、騒音装置とカバー本体との間に密閉空間が形成される。このため、騒音装置で生じた騒音はカバー本体にまで伝搬し難い。したがって、騒音装置で生じ防音カバーの外部へ漏出する騒音は著しく低減する。
そして、この密閉空間は放熱部を介して防音カバーの外部に熱的に連絡されているために、騒音装置で生じた熱は、放熱部を伝導して防音カバー外部に放熱する。したがって、騒音装置と防音カバーとの間に熱が籠もることはない。
本発明の防音カバーを上記(1)のように構成する場合には、騒音装置への取付部を容易に形成できるため、防音カバーの製造コストを低減できる。また、防音カバーを軽量化できる。さらに、密閉空間に到達した騒音を効果的に遮断できる。
本発明の防音カバーを上記(2)のように構成する場合には、騒音装置で生じ密閉空間に伝導した熱は熱伝導率の高い放熱部を介して防音カバーの外部に放出される。このため、密閉空間の熱を簡単な構造で効率よく放熱できる。
本発明の防音カバーを上記(3)のように構成する場合には、防音カバーが風を受けたときに、風を放熱部に取り込むことができる。放熱部はカバー本体の外側表面から密閉空間に向けて陥没形成されているため、放熱部の陥没形成された部分は、騒音装置の外部と近接する。騒音装置に近接した位置に風が流通するために、密閉空間内の熱は効率よく放熱する。さらに、放熱部を溝状に形成することで、カバー本体の外側部分が凹凸形状になり、表面積が大きくなる。このため、熱がカバー本体を通じて放熱し易くなる。
本発明の防音カバーを上記(4)のように構成する場合には、放熱部とベース部とをもつカバー本体を容易に形成できる。したがって、防音カバーの製造コストを低減できる。
本発明の防音カバーは、騒音源かつ熱源となる騒音装置に取り付けるものであり、上述したエンジンカバーとして用いても良いし、エンジン以外の種々の騒音装置に取り付けても良い。カバー本体は既知の方法で騒音装置に取り付ければよい。例えば、カバー本体は騒音装置にネジ止めしても良い。あるいは、カバー本体に取付部を設け、この取付部を騒音装置に設けた被取付部に取り付けても良い。取付部を、被取付部と係合する形状に形成すれば、防音カバーを騒音装置に容易に取り付けることができる。
カバー本体は、種々の材料から構成できる。例えばカバー本体の一部を樹脂から構成する場合には、防音カバーを軽量化できるとともに安価に製造でき、さらに、密閉空間に到達した騒音を効果的に遮断できる利点がある。
シール部材は、騒音装置とカバー本体との間に密閉空間を区画するために、比較的軟質な材料から構成することが好ましい。シール部材をゴムやエラストマー等の軟質な材料から構成する場合には、気密な密閉空間を形成でき、騒音を低減できる利点がある。シール部材は、スポンジゴム等の多孔材から構成しても良い。この場合、密閉空間は気密に閉鎖された空間ではなく、半気密、すなわち、空気が僅かに出入りする程度に閉鎖された空間となる。このため、密閉空間を気密に構成する場合よりも騒音の低減効果は小さくなるが、シール部材の細孔を介して流通する空気に伴って、密閉空間に伝導した熱を防音カバーの外部に放熱できる利点がある。
放熱部は、防音カバーの外部と密閉空間とを熱的に連絡する。すなわち放熱部は、騒音装置で生じて密閉空間に伝導した熱を、さらに、防音カバーの外部にまで伝導する。放熱部は、カバー本体の一部のみに設けても良い。あるいは、カバー本体の全体を放熱部としても良い。例えば、カバー本体の全体を金属材料に代表される熱伝導率の高い材料で形成すれば、カバー本体の全体が放熱部となる。
本発明の防音カバーを上記(2)のように構成する場合、例えば、樹脂材料からなるカバー本体に設けられる放熱部としては、銅やアルミニウム等に代表される金属材料からなるものが好ましく用いられる。
本発明の防音カバーを上記(3)のように構成する場合、放熱部の延びる方向は騒音装置の形状、防音カバーの形状および騒音装置が配設される環境に応じて適宜設定できる。例えば、本発明の防音カバーをエンジンカバーとして用いる場合には、放熱部の延びる方向を自動車の走行方向と一致させるとよい。この場合、自動車が走行する際に防音カバーが受ける風を放熱部に取り込むことができ、放熱部に流通する風量が大きくなるため、密閉空間の熱をより効率よく放熱できる。
何れの場合にも、騒音装置から密閉空間に伝導した熱は、放熱部を通じて防音カバーの外部に放熱され、密閉空間と防音カバーの外部とは放熱部を介して熱的に連絡される。
以下、本発明の防音カバーを図面を基に説明する。
(実施例1)
実施例1の防音カバーは、騒音装置としてのエンジン部材に取り付けられるエンジンカバーである。実施例1の防音カバーは、上記構成(1)、(2)、(4)を備える防音カバーの一例である。実施例1の防音カバーを模式的に表す断面図を図1に示し、実施例1の防音カバーのうちアッパカバーを模式的に表す切り欠き斜視図を図2に示す。以下、図中に示す前、後、左、右は自動車の進行方向に対する方向である。
実施例1の防音カバーは、騒音装置としてのエンジン部材に取り付けられるエンジンカバーである。実施例1の防音カバーは、上記構成(1)、(2)、(4)を備える防音カバーの一例である。実施例1の防音カバーを模式的に表す断面図を図1に示し、実施例1の防音カバーのうちアッパカバーを模式的に表す切り欠き斜視図を図2に示す。以下、図中に示す前、後、左、右は自動車の進行方向に対する方向である。
実施例1の防音カバーは、騒音装置2の上側に取り付けられるアッパカバー60と、騒音装置2の下側に取り付けられるアンダーカバー61である。アッパカバー60とアンダーカバー61とがそれぞれ防音カバーを構成している。アッパカバー60およびアンダーカバー61は、それぞれ、カバー本体1(1a、1b)と、シール部材3(3a、3b)とをもつ。
カバー本体1は、樹脂材料(ポリプロピレン系樹脂またはポリアミド系樹脂)からなり、騒音装置2の上側部分(または下側部分)に対応する箱状に形成されている。カバー本体1は、騒音装置2方向に延びる図示しない取付部をもつ。この取付部は、騒音装置2に設けられている図示しない被取付部と係合する。取付部と被取付部とが係合してカバー本体1が騒音装置2に取り付けられる。
カバー本体1が騒音装置2に取り付けられた状態で、カバー本体1の内側表面11は騒音装置2の外側表面21と離間している。アッパカバー60のカバー本体1aは、騒音装置2の上面と側面の上側部分とを覆っている。アンダーカバー61のカバー本体1bは、騒音装置2の下面と側面の下側部分とを覆っている。
シール部材3aは、アッパカバー60のカバー本体1aと騒音装置2との間に配置されている。そして、カバー本体1aと騒音装置2との間に密閉空間4aを区画している。シール部材3bは、アンダーカバー61のカバー本体1bと騒音装置2との間に配置されている。そして、カバー本体1bと騒音装置2との間に密閉空間4bを区画している。シール部材3a、3bはカバー本体1a、1bの内周壁に各々周方向に固着されている。そして、防音カバーを騒音装置2に取り付けると、シール部材3a、3bの他端が騒音装置2の側壁と周方向で圧接して、カバー本体1a、1bと騒音装置2との間に気密な密閉空間4(4a、4b)を区画する。アッパカバー60では、騒音装置2の上面および側面の上側部分と、カバー本体1aの内側表面11aと、の間の空間がシール部材3aで区画されて密閉空間4aとなっている。アンダーカバー61では、騒音装置2の下面および側面の下側部分と、カバー本体1bの内側表面11bと、の間の空間がシール部材3bで区画されて密閉空間4bとなっている。本実施例の防音カバーにおいて、シール部材3はゴム材料からなる。
カバー本体1a、1bには各々アルミニウムからなる円盤状の放熱部7(7a、7b)が埋設されている。放熱部7a、7bは、カバー本体1a、1bに各々インサート成形されている。放熱部7a、7bの一端である外側端部70a、70bは、カバー本体1a、1bの外側表面12a、12bに表出している。放熱部7a、7bの他端である内側端部71a、71bは、カバー本体1a、1bの内側表面11a、11bに表出している。アッパカバー60において、放熱部7aはカバー本体1aの上壁の6カ所に設けられている。アンダーカバー61において、放熱部7bはカバー本体1bの下壁の6カ所に設けられている。カバー本体1a、1bのうち、放熱部7a、7b以外の部分がベース部8(8a、8b)となる。なお、取付部はベース部8a、8bにそれぞれ形成されている。
本実施例の防音カバーにおいて、騒音装置2と防音カバーとの間には密閉空間4a、4bが形成されている。したがって、騒音装置2で生じ密閉空間4a、4bに伝搬した騒音は密閉空間4a、4bで遮蔽されて防音カバーの外部にまで伝わり難い。このため、従来の防音カバーのように防音カバーの外部に連通する遮音空間を設ける場合や、カバー本体に貫通孔を設けて遮音空間と外界との連絡路を大きくする場合に比べて、防音カバーの外部に漏出する騒音が著しく低減する。
本実施例の防音カバーにおいて、放熱部7はカバー本体1を構成する樹脂材料(ポリプロピレン系樹脂またはポリアミド系樹脂)よりも熱伝導率の高いアルミニウムで構成されている。したがって、騒音装置2で生じ密閉空間4に伝導した熱は放熱部7に伝導して防音カバーの外部に放熱される。したがって、騒音装置2と防音カバーとの間に密閉空間4を形成しても、従来の防音カバーのように騒音装置と防音カバーとの間に熱が籠もることはない。よって、本実施例の防音カバーは、騒音装置2で生じた熱を外部に放熱し、かつ、騒音装置2で生じた騒音を充分に低減することができる。
本実施例の防音カバーでは、カバー本体1は箱状に形成されているが、カバー本体1の形状は騒音装置2の形状に応じた形状にすれば良く、箱状、板状等の種々の形状に形成できる。カバー本体1は、騒音装置2の一部のみを覆ってもよい。騒音装置2の形状や用途によっては騒音装置2全体を覆っても良い。また、密閉空間4の大きさは、騒音装置2の形状や騒音装置2で生じる騒音や熱の大きさ等に応じて適宜設定すればよい。
本実施例の防音カバーでは、密閉空間4には空気のみが充填されているが、例えば既知構造の防音材を配置しても良い。この場合、防音材に由来した断熱効果が生じるが、例えば放熱部7を防音材よりも騒音装置2側にまで延設するなど、防音材と放熱部7との配置位置を考慮すれば、本実施例の防音カバーと同様に騒音装置2で生じた熱を外部に放熱し、かつ、騒音装置2で生じた騒音を充分に低減することができる。
(実施例2)
実施例2の防音カバーは、放熱部の材質および形状以外は実施例1と同じものである。実施例2の防音カバーは、上記構成(1)〜(4)を備える防音カバーの一例である。実施例2の防音カバーを模式的に表す断面図を図3に示し、実施例2の防音カバーのうちアッパカバーを模式的に表す斜視図を図4に示す。
実施例2の防音カバーは、放熱部の材質および形状以外は実施例1と同じものである。実施例2の防音カバーは、上記構成(1)〜(4)を備える防音カバーの一例である。実施例2の防音カバーを模式的に表す断面図を図3に示し、実施例2の防音カバーのうちアッパカバーを模式的に表す斜視図を図4に示す。
実施例2の防音カバーにおいて、カバー本体1a、1bはアルミニウム製の放熱部7a、7bと樹脂製のベース部8a、8bとからなる。放熱部7a、7bはそれぞれ薄い箱状に形成されている。ベース部8a、8bはそれぞれ枠状に形成されている。放熱部7aはインサート成形によりベース部8aと一体に形成されている。放熱部7bはインサート成形によりベース部8bと一体に形成されている。放熱部7a、7bの末端部には、周方向の複数箇所に貫通孔状の連結孔72a、72bが形成されている。ベース部8a、8bの一部は、連結孔72a、72bに入り込んでいる。このため、放熱部7a、7bとベース部8a、8bとは、強固に一体化されている。
実施例2の防音カバーにおいて、放熱部7a、7bは、カバー本体1a、1bの外側表面12a、12bから密閉空間4に向けて陥没形成されている溝71a、71bを備えている。この溝71a、71bは、自動車の進行方向に沿って前後に延設されている。放熱部7a、7bには、溝幅(図4中左右方向の幅)が途中で一旦狭くなった狭窄部74(図4中74a)が形成されており、狭窄部74aよりも後側は溝幅が緩やかに広がっている。アッパカバー60において、放熱部7aは上壁の3カ所に設けられている。アンダーカバー61において、放熱部7bは下壁の3カ所に設けられている。アッパカバー60において、放熱部7aは上方、前方、および後方に開口している。アンダーカバー61において、放熱部7bは下方、前方、および後方に開口している。
本実施例の防音カバーでは、自動車の走行時に防音カバーが受ける風が放熱部7に流入する。風は、放熱部7を流通して放熱部7付近の密閉空間4から熱を奪う。したがって、騒音装置2で生じ密閉空間4に伝導した熱が効率よく放熱する。さらに、放熱部7に溝形状を設けたことで、カバー本体1の体積あたりの放熱表面積が大きくなり、カバー本体1に伝導した熱は効率よく放熱する。
また、実施例1の防音カバーと同様に、騒音装置2と防音カバーとの間には密閉空間4が形成されているため、防音カバーの外部に漏出する騒音が著しく低減する。従って、本実施例の防音カバーは、騒音装置2で生じた熱を外部に放熱し、かつ、騒音装置2で生じた騒音を充分に低減することができる。
さらに、本実施例の防音カバーでは、放熱部7に狭窄部74が形成されている。従って、放熱部7を流通する風の流速は狭窄部74付近で大きくなる。よって、騒音装置2のうち風の流れの下流側の部分からも確実に放熱できる。
(実施例3)
実施例3の防音カバーは、放熱部の形状以外は実施例1と同じものである。実施例3の防音カバーは上記構成(1)〜(4)を備える防音カバーの一例である。実施例3の防音カバーを模式的に表す断面図を図5に示し、実施例3の防音カバーのうちアッパカバーを模式的に表す斜視図を図6に示す。実施例3の防音カバーのうちアッパカバーの放熱部を模式的に表す斜視図を図7に示す。
実施例3の防音カバーは、放熱部の形状以外は実施例1と同じものである。実施例3の防音カバーは上記構成(1)〜(4)を備える防音カバーの一例である。実施例3の防音カバーを模式的に表す断面図を図5に示し、実施例3の防音カバーのうちアッパカバーを模式的に表す斜視図を図6に示す。実施例3の防音カバーのうちアッパカバーの放熱部を模式的に表す斜視図を図7に示す。
実施例3の防音カバーは、カバー本体1a、1bが実施例2と同じ外形に形成されている。放熱部7a、7bは、溝71a、71bの一部を構成している。詳しくは、放熱部7a、7bは陥没形成されている溝71a、71bと、隆起形成され隣接する溝71a、71b同士を連結する上壁73a、73bとからなる。上壁73a、73bには貫通孔状の連結孔72a、72bが形成されている。カバー本体1a、1bのうち放熱部7a、7b以外の部分がベース部8a、8bとなる。放熱部7a、7bはインサート成形されてベース部8a、8bと一体に形成されている。ベース部8a、8bの一部は、連結孔72a、72bに入り込んでいる。このため、放熱部7a、7bとベース部8a、8bとは、強固に一体化されている。放熱部7a、7bのうち溝71a、71bの内面である外側端部70a、70bは、カバー本体1a、1bの外側表面12a、12bに表出している。放熱部7a、7bのうち溝71a、71bの外面である内側端部71a、71bは、カバー本体1a、1bの内側表面11a、11bに表出している。
実施例3の防音カバーでは、実施例2と同様に、放熱部7a、7bは、カバー本体1a、1bの外側表面12a、12bから密閉空間4a、4bに向けて陥没形成されている溝71a、71bを備えている。そして、この溝71a、71bは、自動車の進行方向に沿って前後に延設されている。このため、実施例2の防音カバーと同様に、騒音装置2で生じ密閉空間4a、4bに伝導した熱が効率よく放熱する。さらに、放熱部7に溝形状を設けたことで、カバー本体1に伝導した熱は効率よく放熱する。また、実施例1の防音カバーと同様に、騒音装置2と防音カバーとの間には密閉空間4a、4bが形成されているため、防音カバーの外部に漏出する騒音が著しく低減する。従って、本実施例の防音カバーは、騒音装置2で生じた熱を外部に放熱し、かつ、騒音装置2で生じた騒音を充分に低減することができる。
(実施例4)
実施例4の防音カバーは、放熱部の材質および形状以外は実施例1と同じものである。実施例4の防音カバーは、上記構成(1)、(2)、(4)を備える防音カバーの一例である。実施例4の防音カバーを模式的に表す断面図を図8に示し、図8の要部拡大図を図9に示す。
実施例4の防音カバーは、放熱部の材質および形状以外は実施例1と同じものである。実施例4の防音カバーは、上記構成(1)、(2)、(4)を備える防音カバーの一例である。実施例4の防音カバーを模式的に表す断面図を図8に示し、図8の要部拡大図を図9に示す。
実施例4の防音カバーでは、樹脂材料からなるカバー本体1a、1bに、複数のアルミニウム繊維が埋設されている。アルミニウム繊維は部分的に接触しあって網状をなしている。この網状をなすアルミニウム繊維の集合体が本実施例における放熱部7a、7bを構成する。放熱部7a、7bは、一部がカバー本体1a、1bの外側表面12a、12bに表出している。また、放熱部7a、7bの別の部分はカバー本体1a、1bの内側表面11a、11bに表出している。そして、防音カバーの外部と密閉空間4a、4bとを連絡している。放熱部7a、7bは、防音カバーにインサート成形されている。カバー本体1a、1bのうち放熱部7a、7b以外の部分がベース部8a、8bとなる。ベース部8a、8bには、図示しない取付部が設けられている。
本実施例の防音カバーでは、網状をなすアルミニウム繊維の集合体が放熱部7を構成することで、放熱部7をカバー本体1全体にほぼ均等に設けることができる。このため、騒音装置2で生じ密閉空間4に伝導した熱をむらなく放熱できる。本実施例の防音カバーでは、実施例1および2の防音カバーと同様に、騒音装置2と防音カバーとの間には密閉空間4が形成されているため、防音カバーの外部に漏出する騒音が著しく低減する。従って、本実施例の防音カバーは、騒音装置2で生じた熱を外部に放熱し、かつ、騒音装置2で生じた騒音を充分に低減することができる。
1:カバー本体 3:シール部材 2:騒音装置 4:密閉空間 7:放熱部
Claims (5)
- 騒音源かつ熱源である騒音装置に取り付けられる防音カバーであって、
前記騒音装置の少なくとも一部を覆うカバー本体と、該カバー本体と前記騒音装置との間に配置され該カバー本体と前記騒音装置との間に密閉空間を区画するシール部材と、を備え、
該カバー本体の少なくとも一部には、該防音カバーの外部と該密閉空間とを熱的に連絡する放熱部が設けられていることを特徴とする防音カバー。 - 前記カバー本体は、前記放熱部と、前記騒音装置への取付部を有する樹脂製のベース部と、からなる請求項1に記載の防音カバー。
- 前記放熱部は前記カバー本体を構成する材料よりも熱伝導率の高い材料からなる請求項1または請求項2に記載の防音カバー。
- 前記放熱部は、前記カバー本体の外側表面から前記密閉空間に向けて陥没形成されている溝形状を備える請求項1から請求項3の何れかに記載の防音カバー。
- 前記放熱部は、インサート成形により前記ベース部と一体に形成されている請求項2から請求項4の何れかに記載の防音カバー。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|---|
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WO2020110321A1 (ja) * | 2018-11-30 | 2020-06-04 | 日立化成株式会社 | 防音放熱材、防音放熱材付き機器及び防音放熱材の製造方法 |
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