JP2006232638A - 多孔質石英ガラス母材の製造方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 シリカ微粒子の落下により生成中の多孔質石英ガラス母材が損傷したり崩落するのを防止するとともに、生産性の向上を図ることができ、さらに開口部の腐食も防止できる多孔質石英ガラス母材の製造方法及び装置を提供する。
【解決手段】 反応炉1内の不要な塩化水素ガスを外部に排出する排気管3を、反応炉1内のシリカ微粒子の合成部位13Aよりも上方に取付けるとともに、反応炉1の内部と外部の圧力差が常時略ゼロとなるように排気管3から塩化水素ガスを排出する際の排気量を調整する排気量調整手段を備えた多孔質石英ガラス母材の製造方法及び装置。
【選択図】 図2
【解決手段】 反応炉1内の不要な塩化水素ガスを外部に排出する排気管3を、反応炉1内のシリカ微粒子の合成部位13Aよりも上方に取付けるとともに、反応炉1の内部と外部の圧力差が常時略ゼロとなるように排気管3から塩化水素ガスを排出する際の排気量を調整する排気量調整手段を備えた多孔質石英ガラス母材の製造方法及び装置。
【選択図】 図2
Description
本発明は、反応炉内で石英ガラス母材を製造する際に発生する塩化水素ガスなど不要なガスを外部へ排気するときの排気量を調整し、石英ガラス母材合成用のシリカ微粒子が反応炉最上部の開口部に付着するのを効果的に防止できる多孔質石英母材の製造方法及び装置に関する。
従来、石英ガラスを製造する方法の一つとして、気相反応により多孔質石英ガラス母材を形成し、この多孔質石英ガラス母材を加熱してガラス化する方法が知られている。例えば、光ファイバなどのほか、レンズ、プリズム、その他の光学材料を形成するのに用いる多孔質石英ガラス母材の製造については、VAD法(Vapor-phase Axial Deposition;気相軸付け法)とよばれる方法が広く知られている。
このVAD法は、反応炉内で鉛直方向に垂下した出発部材である石英製の棒状部材(以下、種棒という)を徐々に引き上げながら、この種棒の下端部に向けて四塩化珪素(SiCl4)等の原料ガスや水素、酸素などの燃料ガスをバーナから供給し酸水素炎中で加水分解させて合成したシリカ微粒子(SiO2)を、種棒の下端部に付着させ堆積させることにより、多孔質石英ガラス母材を形成する。次に、この多孔質石英ガラス母材を加熱炉に移し入れ、ヒータで加熱して焼結することにより、透明ガラス化させる。
このような方法で多孔質石英ガラス母材を製造する際には、火炎加水分解反応、つまり
2H2+O2 → 2H2O
2H2O+SiCl4→ SiO2+4HCl
により、ガラス原料として必要なシリカ微粒子とともに、不要な塩化水素ガス(HCl)も生成される。このため、例えば図4に示すように、多孔質石英ガラス母材110を形成する反応炉101のほかに洗浄塔102を付設し、反応炉101内に発生する塩化水素ガスを、排気管103を介して洗浄塔102へ排気するようになっている。なお、この洗浄塔102内の塩化水素ガスは、上部からシャワー状に水を散布させて塩酸111を生成した後、外部に排水させる、といった除去が行なわれている。なお、図中、符号112は排気管103からの排気量を調整する排気量調整手段あって、洗浄塔102の上部と排気ファン112Aとの間を連結する排気管112Bに、手動で開閉させることで開度の調整を行なうバルブ112Cが設置されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−72536号公報
2H2+O2 → 2H2O
2H2O+SiCl4→ SiO2+4HCl
により、ガラス原料として必要なシリカ微粒子とともに、不要な塩化水素ガス(HCl)も生成される。このため、例えば図4に示すように、多孔質石英ガラス母材110を形成する反応炉101のほかに洗浄塔102を付設し、反応炉101内に発生する塩化水素ガスを、排気管103を介して洗浄塔102へ排気するようになっている。なお、この洗浄塔102内の塩化水素ガスは、上部からシャワー状に水を散布させて塩酸111を生成した後、外部に排水させる、といった除去が行なわれている。なお、図中、符号112は排気管103からの排気量を調整する排気量調整手段あって、洗浄塔102の上部と排気ファン112Aとの間を連結する排気管112Bに、手動で開閉させることで開度の調整を行なうバルブ112Cが設置されている(例えば、特許文献1参照)。
VAD法では、前述したように、反応炉101内へ垂下させた種棒104を回転させながら徐々に引き上げ、多孔質石英ガラス母材を形成していくため、反応炉101の最上部に開口した孔(以下、開口部とよぶ)101Aを設けている。シリカ微粒子の一部には、多孔質石英ガラス母材110の形成時に、形成中の多孔質石英ガラス母材110に付着せずに開口部101Aから外部へ排出されるものもあり、生産性の低下をもたらしている。また、その開口部101Aから外部へ向かおうとするシリカ微粒子は、一部が開口部101A付近に付着して堆積することもある。堆積したシリカ微粒子はスート(煤)状を呈しているため脆弱で崩れ易い。このため、シリカ微粒子がしばしば開口部101A付近から落下して生成中の多孔質石英ガラス母材110に衝突することもある。その結果、この多孔質石英ガラス母材110が傷つけられたり、崩落するおそれがある。
さらに、多孔質石英ガラス母材110の製造時に発生する塩化水素ガスが開口部から排気されると、開口部が腐食するなど耐久性の低下をもたらすこともある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、シリカ微粒子の落下により生成中の多孔質石英ガラス母材が損傷したり崩落するのを防止するとともに、生産性の向上を図ることができ、さらに開口部の腐食も防止できる多孔質石英ガラス母材の製造方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明は、反応炉の最上部中央に開口した開口部から内部に挿入した前記出発部材を徐々に引き上げながら、酸水素炎中で珪素化合物を加水分解して合成したシリカ微粒子を、前記出発部材の下端部側に付着させて堆積させ、多孔質石英ガラス母材を形成する多孔質石英ガラス母材の製造方法において、前記反応炉内に発生する塩化水素ガスを、前記反応炉内の前記シリカ微粒子の合成部位よりも上方位置から外部へ排気するとともに、前記反応炉の内部と外部の圧力差が常時ゼロ若しくは略ゼロとなるように前記塩化水素ガスの排気量を調整することを特徴とする多孔質石英ガラス母材の製造方法を提供する。
また、本発明は、反応炉の最上部中央に開口した開口部から内部に垂下した出発部材を徐々に引き上げながら、酸水素炎中で珪素化合物を加水分解して合成したシリカ微粒子を、前記出発部材の下端部側に付着させて堆積させ、多孔質石英ガラス母材を形成する多孔質石英ガラス母材の製造装置において、前記反応炉内の不要な塩化水素ガスを外部に排出する排気管を、前記反応炉内の前記シリカ微粒子の合成部位よりも上方に備え、前記反応炉の内部と外部の圧力差が常時ゼロ若しくは略ゼロとなるように前記排気管から前記塩化水素ガスを排出する際の排気量を調整する排気量調整手段を備えたことを特徴とする多孔質石英ガラス母材の製造装置を提供する。
本発明によれば、反応炉内の不要なガスの排気量を、反応炉の内部と外部の圧力差が常時略ゼロとなるように調整するので、反応炉の内外の差圧が発生せず、安定した状態で多孔質石英ガラス母材を生成できる。即ち、棒状部材に付着できなかったシリカ微粒子が開口部から外部へ排出されるのを防止できるとともに、開口部に付着したシリカ微粒子の落下により生成中の多孔質石英ガラス母材が損傷又は崩落するのを防止でき、多孔質石英ガラス母材の生産性の向上を図ることができる。また、反応炉の内外の差圧が発生しないので、開口部から不要な塩化水素ガスが排気されることも防止でき、開口部の腐食も防止できる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る多孔質石英ガラス母材の製造装置を示すものであり、この多孔質石英ガラス母材の製造装置は、反応炉1と洗浄塔2との間を連結する排気管3を反応炉1の上部に設けているとともに、排気管3からの排気量を調整する排気量調整手段4を備えている。
図1は、本発明の実施形態に係る多孔質石英ガラス母材の製造装置を示すものであり、この多孔質石英ガラス母材の製造装置は、反応炉1と洗浄塔2との間を連結する排気管3を反応炉1の上部に設けているとともに、排気管3からの排気量を調整する排気量調整手段4を備えている。
反応炉1は、高温に保持された炉内部においてバーナ11から送り出される原料ガスを酸水素炎中で加水分解し、生成したスート(煤)状のシリカ微粒子(SiO2)を石英ガラスで形成した棒状の出発部材(以下、種棒とよぶ)12に付着させて堆積させ、多孔質石英ガラス母材(以下、母材とよぶ)13を形成する。図2に示すように、本実施形態の反応炉1は、最上部中央に開口部1Aを設けており、開口部1Aには、上部から種棒12が鉛直に挿入され垂下されている。また、反応炉1には、母材13を形成する際に種棒12を回転させながら徐々に引き上げていくために、図示外の駆動機構を備えている。また、この種棒2には、前述したように、下端部側から軸線方向に沿った下方にシリカ微粒子が徐々に堆積して成長し母材が形成されが、この母材の形成時には、塩化水素ガス(HCl)も発生する。このため、反応炉1には、排気管3が取付けられており、反応炉1から洗浄塔2に向けて排気管3を介して塩化水素ガスを排気させる。
洗浄塔2は、排気管3を介して取り込んだ塩化水素ガスに向けて、洗浄塔2内の上部からシャワー状に水を散布させて塩酸5を生成し、洗浄塔2の外部に排水させる。
排気管3は、反応炉1内に発生する不要な塩化水素ガス(一部に窒素ガスなどの不活性ガスなども含むこともある)を外部に排出するものであり、内部を通過する塩化水素ガスの酸化作用による腐食などに耐え得る適宜の材料で形成されている。また、この排気管3は、少なくとも反応炉1内の原料ガスなどの火炎加水分解反応が発生している合成部位13Aよりも上方であって、反応炉1の最上部寄りに取付けており、反応炉1と洗浄塔2との差圧によって塩化水素ガスを反応炉1内から洗浄塔2内へ排気させている。なお、本実施形態の排気管3は、図2に示すように、内径が(C)が開口部1Aと同じ100mm、反応炉1内の反応部位13Aから距離(L1)=900〜1100mmだけ上方であって、最上部から距離(L2)=150〜300mmだけ下方に取付けている。
排気量調整手段4は、図4に示す従来の排気量調整手段112と同様に、排気管3から洗浄塔2へ向けて流れる前述した塩化水素ガスなどのガスの排気量を調整することにより、反応炉1の内部及び外部の圧力が常時略ゼロとなるように反応炉1の内圧を調整するものであり、本実施形態では、バルブ41を備えている。本実施形態では、バルブ41が洗浄塔2の一部、例えば洗浄塔2の上部とファン42との間を連結する排気管44に設置されており、手動で開閉させることで開度の調整を行なう。即ち、バルブ41は、開度を調整することで排気管3からの排気量を調整し、反応炉1の内部と外部との気圧差を発生させない(常時略ゼロ)ようにする。これにより、開口部1Aから反応炉1の外部へ塩化水素ガスやシリカ微粒子が排出されるのを防止する。また、排気管44から排気されたガスはイオンスクラバーで処理される。
本実施形態によれば、前述したように、反応炉1の内部と外部との気圧差を発生させない(常時略ゼロ)ことができる。換言すれば、本実施形態は、排気量調整手段4により開口部1Aから反応炉1の外部への塩化水素ガスやシリカ微粒子の排出を阻止できる。その結果、効率的に火炎加水分解反応を行なわせることができ、反応炉1で生成されるシリカ微粒子を開口部1Aから外部へ無駄に流出させずに、形成中の母材13にシリカ微粒子を確実に付着させて堆積できる。
また、本実施形態によれば、開口部1Aの開口径が大きくても、反応炉1の内部と外部の圧力差をなくすことができるので、大きな開口径を確保して大径の母材を製造する際にも収益率の変動が抑えられ、大型の母材が安定して製造できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。即ち、本実施形態の排気量調整手段4では、排気管44を洗浄塔2の一部、例えば上部に連結されているが、図3に示すように、排気管3を洗浄塔2の上部に連結し、排気ファン42と連結された排気管44を洗浄塔2の下流側に連結させてもよい。その場合、洗浄塔2から排気管44に向けて、シリカ微粒子や水が流入するのを防止するため、適宜のフィルタなどを設けるのが好ましい。また、この場合、バルブ41で調整せずに排気ファン42を制御することで排気量を調整する構成でもよい。
「例1」
次に、本発明の実施例について説明する。
例1(本発明)では、多孔質石英ガラス母材の製造装置の反応炉1と洗浄塔2との間を連通する排気管3は、図2に示すように、内径が100mmであって、反応炉1内のシリカ微粒子の合成部位よりも上方位置、即ち、反応炉1内の反応部位13Aから距離(L1)が900mmだけ上方であって、最上部から距離(L2)が150mmだけ下方に取り付けられている。また、本例では、排気量調整手段4を付設しており、バルブ41の開度を調整して排気管3からの排気量を調整することにより、反応炉1の内部及び外部の圧力が常時略ゼロとなるように反応炉1の内圧を調整する。
次に、本発明の実施例について説明する。
例1(本発明)では、多孔質石英ガラス母材の製造装置の反応炉1と洗浄塔2との間を連通する排気管3は、図2に示すように、内径が100mmであって、反応炉1内のシリカ微粒子の合成部位よりも上方位置、即ち、反応炉1内の反応部位13Aから距離(L1)が900mmだけ上方であって、最上部から距離(L2)が150mmだけ下方に取り付けられている。また、本例では、排気量調整手段4を付設しており、バルブ41の開度を調整して排気管3からの排気量を調整することにより、反応炉1の内部及び外部の圧力が常時略ゼロとなるように反応炉1の内圧を調整する。
「例2」
例2(比較例)では、図1に示す例1と同じ装置を使用したが、排気調整手段4のバルブ41の開度を調整して排気管3からの排気量を調整することによって、反応炉1の内部の圧力を外部の圧力に対して50Paの正圧とした。反応炉1内の圧力を50Paの正圧にした状態で、多孔質石英ガラス母材13の生産を行なったところ、生産途中で開口部1A(図1のため、1Aに修正)付近にシリカ微粒子が付着し、その後、開口部1A付近から崩落して多孔質石英ガラス母材13を損傷させた。
例2(比較例)では、図1に示す例1と同じ装置を使用したが、排気調整手段4のバルブ41の開度を調整して排気管3からの排気量を調整することによって、反応炉1の内部の圧力を外部の圧力に対して50Paの正圧とした。反応炉1内の圧力を50Paの正圧にした状態で、多孔質石英ガラス母材13の生産を行なったところ、生産途中で開口部1A(図1のため、1Aに修正)付近にシリカ微粒子が付着し、その後、開口部1A付近から崩落して多孔質石英ガラス母材13を損傷させた。
「例3」
例3(比較例)では、図1に示す例1と同じ装置を使用したが、排気量調整手段4のバルブ41の開度を調整して排気管3からの排気量を調整することによって、反応炉1の内部の圧力を外部の圧力に対して50Paの負圧とした。反応炉1内の圧力を50Paの負圧とした状態で、本発明の多孔質石英ガラス母材の製造装置にて多孔質石英ガラス母材13の生産を行なったところ、本来、反応炉1内の種棒12に付着すべきシリカ微粒子が排気管3を介して排気されるため、多孔質石英ガラス母材13の合成速度がかなり落ち、収益率が例1の60%程度となった。
さらに、時間が経過するとシリカ微粒子が排気管3内に付着し、排気管3が閉塞し始めたため、反応炉1内の圧力が正圧になり、例2と同じように開口部1A(図1のため、1A)付近にシリカ微粒子が付着し、その後、開口部1A付近から崩落して多孔質石英ガラス母材13を損傷させた。
例1は、排気管3を反応部位よりも上部に取り付けたものであって、かつ、反応炉1の内部及び外部の圧力差が常時略ゼロとなるように排気量調整手段4で調整したため、内部及び外部の圧力差がゼロではない例2及び例3に比べ、例1は多孔質石英ガラス母材13を安定して製造できることが確認された。
例3(比較例)では、図1に示す例1と同じ装置を使用したが、排気量調整手段4のバルブ41の開度を調整して排気管3からの排気量を調整することによって、反応炉1の内部の圧力を外部の圧力に対して50Paの負圧とした。反応炉1内の圧力を50Paの負圧とした状態で、本発明の多孔質石英ガラス母材の製造装置にて多孔質石英ガラス母材13の生産を行なったところ、本来、反応炉1内の種棒12に付着すべきシリカ微粒子が排気管3を介して排気されるため、多孔質石英ガラス母材13の合成速度がかなり落ち、収益率が例1の60%程度となった。
さらに、時間が経過するとシリカ微粒子が排気管3内に付着し、排気管3が閉塞し始めたため、反応炉1内の圧力が正圧になり、例2と同じように開口部1A(図1のため、1A)付近にシリカ微粒子が付着し、その後、開口部1A付近から崩落して多孔質石英ガラス母材13を損傷させた。
例1は、排気管3を反応部位よりも上部に取り付けたものであって、かつ、反応炉1の内部及び外部の圧力差が常時略ゼロとなるように排気量調整手段4で調整したため、内部及び外部の圧力差がゼロではない例2及び例3に比べ、例1は多孔質石英ガラス母材13を安定して製造できることが確認された。
本発明は、多孔質石英ガラス母材を製造する際に、棒状部材に堆積しきれなかったシリカ微粒子が開口部から外部へ排出するのを防止しているので、多孔質石英ガラス母材の生産性の向上を図ることができるとともに、開口部に付着したシリカ微粒子の落下により、生成中の多孔質石英ガラス母材が損傷したり崩落するのも防止でき、さらに塩化水素ガスによる開口部の腐食も防止できる効果を有し、VAD法を用いた多孔質石英ガラスの製造装置等に有用である。
1 反応炉
11 バーナ
12 出発部材(種棒)
13 多孔質石英ガラス母材(母材)
2 洗浄塔
3 排気管
4 排気量調整手段
41 バルブ
42 吸引ポンプ
43 流量センサ
11 バーナ
12 出発部材(種棒)
13 多孔質石英ガラス母材(母材)
2 洗浄塔
3 排気管
4 排気量調整手段
41 バルブ
42 吸引ポンプ
43 流量センサ
Claims (2)
- 反応炉の最上部中央に開口した開口部から内部に挿入した前記出発部材を徐々に引き上げながら、酸水素炎中で珪素化合物を加水分解して合成したシリカ微粒子を、前記出発部材の下端部側に付着させて堆積させ、多孔質石英ガラス母材を形成する多孔質石英ガラス母材の製造方法において、
前記反応炉内に発生する塩化水素ガスを、前記反応炉内の前記シリカ微粒子の合成部位よりも上方位置から外部へ排気するとともに、
前記反応炉の内部と外部の圧力差が常時ゼロ若しくは略ゼロとなるように前記塩化水素ガスの排気量を調整することを特徴とする多孔質石英ガラス母材の製造方法。 - 反応炉の最上部中央に開口した開口部から内部に垂下した出発部材を徐々に引き上げながら、酸水素炎中で珪素化合物を加水分解して合成したシリカ微粒子を、前記出発部材の下端部側に付着させて堆積させ、多孔質石英ガラス母材を形成する多孔質石英ガラス母材の製造装置において、
前記反応炉内の不要な塩化水素ガスを外部に排出する排気管を、前記反応炉内の前記シリカ微粒子の合成部位よりも上方に備え、
前記反応炉の内部と外部の圧力差が常時ゼロ若しくは略ゼロとなるように前記排気管から前記塩化水素ガスを排出する際の排気量を調整する排気量調整手段を備えたことを特徴とする多孔質石英ガラス母材の製造装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005051592A JP2006232638A (ja) | 2005-02-25 | 2005-02-25 | 多孔質石英ガラス母材の製造方法及び装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011225412A (ja) * | 2010-04-22 | 2011-11-10 | Asahi Glass Co Ltd | 多孔質石英ガラス母材の製造装置及び製造方法 |
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2005
- 2005-02-25 JP JP2005051592A patent/JP2006232638A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011225412A (ja) * | 2010-04-22 | 2011-11-10 | Asahi Glass Co Ltd | 多孔質石英ガラス母材の製造装置及び製造方法 |
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