JP2006231338A - リベット継手の補修方法、補修構造体 - Google Patents

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保正 中西
Masahiro Yuki
正弘 結城
Hiroto Yamaoka
弘人 山岡
Kotaro Inose
幸太郎 猪瀬
Noboru Kiji
昇 木治
Yasushi Morikage
康 森影
Koichi Yasuda
功一 安田
Takahiro Kubo
高宏 久保
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Abstract

【課題】 リベット継手を作業性良く補修し、補修後のリベット継手の品質を向上できる補修方法を提供する。
【解決手段】 フランジ部1及びウェブ部2を有する桁部材どうしを接合するリベット継手Tの補修方法であって、リベット継手Tは、フランジ部1及びウェブ部2のうち少なくともいずれか一方に当接する添接板3と、添接板3に設けられた孔に配置されたリベット4とを有し、リベット4を取り付けた状態で、添接板3の端部とフランジ部1又はウェブ部2とを溶接する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、リベット継手の補修方法、補修構造体に関するものである。
海洋構造物や橋梁等の大型鋼構造物を製造するとき、鋼材どうしは継手により接合される。下記特許文献1には継手に関する技術の一例が開示されている。
特開2002−276036号公報
ところで、鋼材どうしをリベット継手を使って接合した場合において、劣化したリベット継手を補修する際、従来においては、劣化したリベットを新たなリベットと交換したり、あるいは高力ボルトに取り替えることが行われている。しかしながら、リベットの交換には技能が必要であり、作業性も良好ではない。また、複数のリベットのうち劣化したリベットのみを高力ボルトと交換することが考えられるが、高力ボルトとリベットとでは荷重伝達機構(接合原理)が異なるため、応力分布が複雑となり、リベット継手自体の品質の信頼性が低下するおそれがある。すなわち、高力ボルト継手は、ボルトによって複数の部材どうしを締め付けたときの締め付け力により発生するそれら部材どうしの間に発生する摩擦力を使って接合するものである。一方、リベット継手は、リベットを介しての支圧力及び剪断抵抗によって複数の部材どうしを接合するものである。このように、高力ボルト継手とリベット継手とでは接合原理が異なるため、これら高力ボルト継手とリベット継手とが混在することは、補修(現状復旧)は可能であるが、補強(機能向上)には対応できない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、リベット継手を作業性良く補修し、補修後のリベット継手の品質を向上できる補修方法、及びその補修後に形成された高品質な補修構造体を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の補修方法は、フランジ部及びウェブ部を有する桁部材どうしを接合するリベット継手の補修方法において、前記リベット継手は、前記フランジ部及び前記ウェブ部のうち少なくともいずれか一方に当接する添接板と、前記添接板に設けられた孔に配置されるリベットとを有し、前記リベットを取り付けた状態で、前記添接板の端部と前記フランジ部又は前記ウェブ部とを溶接材料を用いて溶接し、前記溶接により生成される溶接金属は、溶接後の冷却過程でマルテンサイト変態を起こし、前記マルテンサイト変態開始時における前記溶接金属の状態を第1状態とし、室温まで冷却された前記溶接金属の状態を第2状態としたとき、前記溶接金属の第1状態に対する第2状態の膨張量又は収縮量が予め定められた許容値以下となるように、該溶接金属の組成が設定されることを特徴とする。
本発明によれば、リベット継手を構成する添接板の端部と桁部材のフランジ部又はウェブ部とを溶接により接合することで、リベットを交換することなく、作業性良くリベット継手を補修することができる。補修のために高力ボルト継手を用い、高力ボルト継手とリベット継手とを混在させることは、それらの荷重伝達機構(接合原理)が異なるため、応力分布が複雑となり、補修は可能であるが補強には対応できない。本発明によれば、応力分布が単純になり、また、既設リベット耐力に溶接耐力が加算されるため、補修のみならず、補強にも対応できる。また、本発明においては、溶接材料を用いて溶接したときに生成される溶接金属は、溶接後の冷却過程でマルテンサイト変態を起こし、溶接金属の第1状態に対する第2状態の膨張量又は収縮量が予め定められた許容値以下となるように、溶接金属の組成が設定されることで、溶接に伴う熱変形(熱収縮)を低減し、桁部材や添接板に発生する応力を緩和することができる。換言すれば、第1状態から第2状態に遷移した場合でもほぼ膨張又は収縮しないように、溶接金属の組成を設定することで、溶接後(補修後)において桁部材や添接板に発生する応力を緩和することができる。したがって、桁部材や添接板の変形を防止し、リベットと添接板又は桁部材との相対的な位置関係の変動(いわゆる「すべり」)などの発生を防止し、リベット継手を補強することができ、リベット継手の品質を向上することができる。
本発明の補修方法において、前記リベットは複数の所定位置のそれぞれに設けられ、前記複数のリベットのそれぞれの状態に応じて、溶接範囲を設定する構成を採用することができる。例えば、複数のリベットのうち劣化したリベットの近傍のみを溶接したり、溶接範囲を設定することで、補修後において所望の品質を有するリベット継手を得ることができる。また、溶接位置又は溶接範囲をリベットの状態に応じて必要最小限に抑えることができるため、溶接作業の作業時間を短くしたり、使用する溶接材料の量を抑えることができる。
本発明の補修方法において、前記リベット継手の目標強度に応じて、溶接範囲を設定する構成を採用することができる。目標強度に応じて、最適な位置又は範囲に溶接を施すことで、補修後において所望の品質を有するリベット継手を得ることができる。また、溶接位置又は溶接範囲を目標強度に応じて必要最小限に抑えることができるため、溶接作業の作業時間を短くしたり、使用する溶接材料の量を抑えることができる。
本発明の補修構造体は、フランジ部及びウェブ部を有する桁部材を有し、前記桁部材の少なくとも一部が補修された補修構造体において、前記フランジ部及び前記ウェブ部のうち少なくともいずれか一方に当接する添接板と、前記フランジ部又は前記ウェブ部と前記添接板とを固定するリベットと、補修のために前記添接板の端部と前記フランジ部又は前記ウェブ部とを溶接材料を用いて溶接した溶接部とを有し、前記溶接により生成される溶接金属は、溶接後の冷却過程でマルテンサイト変態を起こし、前記マルテンサイト変態開始時における前記溶接金属の状態を第1状態とし、室温まで冷却された前記溶接金属の状態を第2状態としたとき、前記溶接金属の第1状態に対する第2状態の膨張量又は収縮量が予め定められた許容値以下となるように、該溶接金属の組成が設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、リベット継手を構成する添接板の端部と桁部材のフランジ部又はウェブ部とを溶接により接合することで、リベットを交換することなく、作業性良くリベット継手を補修することができる。また、溶接材料を用いて溶接したときに生成される溶接金属は、溶接後の冷却過程でマルテンサイト変態を起こし、溶接金属の第1状態に対する第2状態の膨張量又は収縮量が予め定められた許容値以下となるように、溶接金属の組成が設定されているので、溶接に伴う熱変形(熱収縮)を低減し、桁部材や添接板に発生する応力を緩和することができる。したがって、桁部材や添接板の変形を防止し、リベット継手を補強することができ、リベット継手の品質を向上することできる。
ここで、「溶接金属」とは、所定の溶接材料を使って被溶接材(ここでは桁部材、添接板等)を溶接したときに生成される金属を言う。本発明では、第1状態から第2状態に遷移した場合でもその膨張量又は収縮量が許容値以下となるように(第1状態から第2状態に遷移した場合でもほぼ膨張又は収縮しないように)、被溶接材に応じて、最適な溶接材料が設定(選定)される。
本発明によれば、リベット継手を作業性良く補修し、補修後のリベット継手の品質を向上することができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は補修対象である既設構造物の一例を示す図であって、橋梁の主桁を示す斜視図、図2は正面図である。
図1及び図2において、主桁10は、フランジ部1及びウェブ部2を有する形鋼であって、本実施形態においてはI形鋼により構成されている。なお、主桁10はH形鋼やみぞ形鋼であってもよい。すなわち、主桁10はフランジ部及びウェブ部を有する形鋼であればよい。
主桁10は複数の桁部材(I形鋼)により構成されており、隣接する桁部材どうしはリベット継手により接合されている。図1に示す例では、第1の桁部材10Aと第2の桁部材10Bとがリベット継手Tで接合されている。なお実際には、主桁10は多数の桁部材で構成され、それぞれの桁部材どうしがリベット継手で接合されるが、図1においてはその図示を省略してある。リベット継手Tは、第1の桁部材10Aのフランジ部1と第2の桁部材10Bのフランジ部1とのそれぞれに当接するように配置された添接板3と、添接板3の孔に配置されたリベット4とを備えている。また、添接板3は第1の桁部材10Aのウェブ部2と第2の桁部材10Bのウェブ部2とのそれぞれにも当接するように配置されており、その添接板3の孔にはリベット4が配置されている。
以下、図3の斜視図を参照しながらリベット継手Tを補修する場合について説明する。なお、以下の説明においては、主桁10を構成する第1の桁部材10Aのフランジ部1と第2の桁部材10Bのフランジ部1とを接合するリベット継手Tを補修する場合について説明するが、第1の桁部材10Aのウェブ部2と第2の桁部材10Bのウェブ部2とを接合するリベット継手Tを補修するときにも本発明を適用可能である。また、橋梁が主桁10に接続される横桁を備えている場合において、その横桁が複数の桁部材で構成される場合においても、それら桁部材どうしを接合するリベット継手を補修するときに本発明を適用可能である。また、主桁と横桁とをリベット継手で接合した場合、そのリベット継手を補修するときにも本発明を適用可能である。
図3において、リベット継手Tは、第1の桁部材10Aのフランジ部1と第2の桁部材10Bのフランジ部1とのそれぞれに当接するように配置された添接板3と、添接板3の複数の孔3Hのそれぞれに配置された複数のリベット4とを備えている。フランジ部1にも、添接板3の孔3Hに対応する孔が複数形成されている。互いに接続された添接板3の孔3Hとフランジ部1の孔との内側にリベット4を配置することにより、フランジ部1に対して添接板3が固定される。
リベット継手Tを補修するとき、所定の溶接材料を用いて、添接板3の端部とフランジ部1とを溶接する。これにより、添接板3の端部とフランジ部1との間には溶接材料を含む溶接部5が設けられる。溶接は、リベット4を添接板3及びフランジ部1から取り外すことなく、取り付けた状態で行われる。なお、リベット継手Tを補修する際には、フランジ部1と添接板3との接続部を所定の開先形状にし、この開先内に積層する多層肉盛溶接により溶接することができる。このようにして、本発明に係るリベット継手Tが補修され、その補修された補修構造体(橋梁の一部である主桁10)が形成される。
本実施形態では、所定の溶接材料を用いて被溶接材(桁部材10A、10B、添接板3)を溶接している。所定の溶接材料を使って被溶接材を溶接することにより、溶接後の溶接部5においては所定の金属が形成される。以下の説明においては、溶接材料を使って被溶接材を溶接したときに生成される金属を適宜「溶接金属」と称する。
本実施形態において、溶接により生成される溶接金属は、溶接後の冷却過程でマルテンサイト変態を起こす。そして、マルテンサイト変態開始時における溶接金属の状態を第1状態とし、室温まで冷却された溶接金属の状態を第2状態としたとき、溶接金属の第1状態に対する第2状態の膨張量又は収縮量が予め定められた許容値以下となるように、溶接金属の材料組成が設定されている。ここで、許容値とは、溶接金属が第2状態になった場合においても、桁部材や添接板に所定値以上の応力が生じないように予め設定された値である。なお、この応力に関する所定値とは、補修後において必要とされるリベット継手T(補修構造体)の品質や強度に応じて決定される。すなわち、溶接金属の第1状態に対する第2状態の膨張量又は収縮量を許容値以下に抑えることができれば、桁部材や添接板に所定値以上の応力(溶接変形に起因する応力)が作用することを防止することができる。好ましくは、第1状態から第2状態に遷移した場合でもほぼ膨張又は収縮しないように、溶接金属の材料組成が設定されることが望ましい。溶接金属に生じる膨張又は収縮を抑えることにより、桁部材や添接板の溶接変形を抑制し、リベット継手Tを補強することができる。したがって、補修後のリベット継手T(補修構造体)は所望の品質を維持することができる。
そして、第1状態から第2状態に遷移した場合でもその膨張量又は収縮量が許容値以下となるように(第1状態から第2状態に遷移した場合でもほぼ膨張又は収縮しないように)、被溶接材(桁部材、添接板)に応じて、最適な溶接材料が設定(選定)される。
溶接金属の材料組成としては、例えば特開2001−225189号公報に開示されているように、溶接により形成された溶接金属が、C:0.20質量%以下、Cr:3.0 〜11.5質量%、Ni:3.0 〜10.5質量%を含有する鉄合金組成で、かつ360 ℃以下100 ℃以上のマルテンサイト変態開始温度を有し、さらに該マルテンサイト変態開始温度から30℃(室温)までの温度範囲の線膨張量が1mmあたり−3×10-3mm/℃以上3×10-3mm/℃未満である温度−伸び曲線を示す組成とすることができる。
そして、上述の組成の溶接金属を形成できるように、被溶接材に適合した溶接条件で、使用する溶接材料を適宜選定することができる。また、ここでは、線膨張量の許容範囲を−3×10-3mm/℃以上3×10-3mm/℃未満としているが、上述したように、補修後において必要とされるリベット継手T(補修構造体)の品質や強度に応じて、許容範囲(許容値)を厳しく設定したり、あるいは緩く設定することができる。そして、材料組成を適宜変更することで、前記膨張量又は収縮量を調整することができる。
また、第1状態に対する第2状態の膨張量又は収縮量は、溶接金属の材料組成の他に、溶接方法や溶接条件に応じても変化する可能性があるため、最適な膨張量又は収縮量を得るために、最適な溶接方法あるいは溶接条件を決定するとよい。本実施形態においては、溶接方法として、被覆アーク溶接、ガスメタルアーク溶接、サブマージアーク溶接、FCWなど各種溶接法がいずれも好適に適用できる。
以上説明したように、リベット継手Tを構成する添接板3の端部と桁部材のフランジ部1とを溶接により接合することで、リベット4を交換することなく、作業性良くリベット継手Tを補修することができる。補修のために高力ボルト継手を用い、高力ボルト継手とリベット継手とを混在させることは、それらの荷重伝達機構(接合原理)が異なるため、応力分布が複雑となり、補修は可能であるが補強には対応できない。本実施形態によれば、応力分布が単純になり、また、既設リベット耐力に溶接耐力が加算されるため、補修のみならず、補強にも対応できる。また、本実施形態においては、溶接材料を用いて溶接したときに生成される溶接金属は、溶接後の冷却過程でマルテンサイト変態を起こし、溶接金属の第1状態に対する第2状態の膨張量又は収縮量が予め定められた許容値以下となるように、溶接金属の組成が設定されることで、溶接に伴う熱変形(熱収縮)を低減し、フランジ部1や添接板3に発生する応力を緩和することができる。換言すれば、第1状態から第2状態に遷移した場合でもほぼ膨張又は収縮しないように、溶接金属の組成を設定することで、溶接後(補修後)において桁部材や添接板に発生する応力を緩和することができる。したがって、フランジ部1や添接板3の変形を防止し、リベット4と添接板3又はフランジ部1との相対的な位置関係の変動(すべり)などの発生を防止し、リベット継手Tを補強することができ、リベット継手Tの品質を向上することできる。
ところで、図3においては、図中、添接板3の−X側の端部とフランジ部1とが溶接されているように示されているが、もちろん、添接板3の+X側の端部とフランジ部1とを溶接してもよいし、添接板3の+Y側の端部とフランジ部1とを溶接してもよいし、添接板3の−Y側の端部とフランジ部1とを溶接してもよい。あるいは、添接板3の周縁部の全領域を囲むように溶接部5を設けてもよい。あるいは、添接板3とフランジ部1との溶接可能領域のうち、一部の領域のみを溶接するようにしてもよい。あるいは、添接板3とフランジ部1との溶接を行わずに、添接板3とウェブ部2との溶接のみを行うようにしてもよい。この場合、補修後のリベット継手Tの目標強度に応じて、溶接範囲を設定することができる。こうすることにより、補修後の目標強度に応じて、溶接範囲を必要最小限に抑えることができるため、溶接作業の作業時間を短くしたり、使用する溶接材料の量を抑えることができる。そして、補修後において所望の品質を有するリベット継手Tを得ることができる。
また、図3においては、リベット4が8つの位置のそれぞれに設けられているが、それら複数(8つ)のリベット4のそれぞれの状態に応じて、溶接範囲を設定するようにしてもよい。例えば、複数のリベット4のうち、図3中、リベット4Rが劣化している場合、そのリベット4Rの近傍領域Aのみにおける添接板3とフランジ部1とを溶接するなど、リベット4(4R)の状態に応じて、溶接範囲を設定することができる。こうすることによっても、リベット4の状態に応じて、溶接範囲を必要最小限に抑えることができるので、溶接作業の作業時間を短くしたり、使用する溶接材料の量を抑えることができる。そして、補修後において所望の品質を有するリベット継手Tを得ることができる。
複数のリベット4のうち、劣化したリベット4Rのみを高力ボルトと交換する構成が考えられるが、その場合、補修後においてリベットと高力ボルトとが混在することとなり、応力分布が複雑となり、リベット継手自体の品質の信頼性が低下する可能性がある。ところが、本実施形態いおいては、リベット4を交換することなく溶接することで、既設のリベット4で得られる強度(耐力)に、溶接で得られる強度(耐力)が加算される構成となるため、リベット継手Tを補強してリベット継手T全体の強度を向上することができる。
なお、上述した実施形態においては、補修対象として橋梁を例にして説明するが、例えば船舶、海洋構造物、ペンストック、橋梁、貯槽、建設機械等の大型鋼構造物にも本発明を適用可能である。
本発明の補修対象の一例を示す斜視図である。 本発明の補修対象の一例を示す正面図である。 本発明の補修方法の一実施形態を説明するための拡大斜視図である。
符号の説明
1…フランジ部、2…ウェブ部、3…添接板、3H…孔、4…リベット、10…主桁(桁部材)、10A、10B…桁部材、T…リベット継手

Claims (4)

  1. フランジ部及びウェブ部を有する桁部材どうしを接合するリベット継手の補修方法において、
    前記リベット継手は、前記フランジ部及び前記ウェブ部のうち少なくともいずれか一方に当接する添接板と、前記添接板に設けられた孔に配置されるリベットとを有し、
    前記リベットを取り付けた状態で、前記添接板の端部と前記フランジ部又は前記ウェブ部とを溶接材料を用いて溶接し、
    前記溶接により生成される溶接金属は、溶接後の冷却過程でマルテンサイト変態を起こし、
    前記マルテンサイト変態開始時における前記溶接金属の状態を第1状態とし、
    室温まで冷却された前記溶接金属の状態を第2状態としたとき、
    前記溶接金属の第1状態に対する第2状態の膨張量又は収縮量が予め定められた許容値以下となるように、該溶接金属の組成が設定されることを特徴とする補修方法。
  2. 前記リベットは複数の所定位置のそれぞれに設けられ、
    前記複数のリベットのそれぞれの状態に応じて、溶接範囲を設定することを特徴とする請求項1記載の補修方法。
  3. 前記リベット継手の目標強度に応じて、溶接範囲を設定することを特徴とする請求項1記載の補修方法。
  4. フランジ部及びウェブ部を有する桁部材を有し、前記桁部材の少なくとも一部が補修された補修構造体において、
    前記フランジ部及び前記ウェブ部のうち少なくともいずれか一方に当接する添接板と、 前記フランジ部又は前記ウェブ部と前記添接板とを固定するリベットと、
    補修のために前記添接板の端部と前記フランジ部又は前記ウェブ部とを溶接材料を用いて溶接した溶接部とを有し、
    前記溶接により生成される溶接金属は、溶接後の冷却過程でマルテンサイト変態を起こし、
    前記マルテンサイト変態開始時における前記溶接金属の状態を第1状態とし、
    室温まで冷却された前記溶接金属の状態を第2状態としたとき、
    前記溶接金属の第1状態に対する第2状態の膨張量又は収縮量が予め定められた許容値以下となるように、該溶接金属の組成が設定されていることを特徴とする補修構造体。
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