JP2006230225A - 血糖値上昇抑制作用を有する成分を含有する食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 血糖値上昇抑制作用を有する成分とα−リポ酸、ユビキノンおよびこれらの誘導体から選択される少なくとも1種類以上を含有する食品を提供すること。
【解決手段】 血糖値上昇抑制作用を有する成分とα−リポ酸、ユビキノンおよびこれらの誘導体から選択される少なくとも1種類以上を含有する食品は、優れた血糖値上昇抑制作用を有し、糖尿病の原因となる肥満をも抑制し得るため、有用である。特に、血糖値上昇抑制作用を有する成分としては、トリテルペン誘導体、加水分解型タンニン、エラージ酸類、クロロゲン酸類が好適であり、これらを含有するギムネマ種の植物やグァバ葉、ターミナリア種の植物、甘藷が好適に用いられる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、血糖値上昇抑制作用を有する成分とα−リポ酸、ユビキノンおよびこれらの誘導体から選択される少なくとも1種類以上を含有する食品に関する。
近年では、カロリーの高い食生活が一般化し、これに伴う生活習慣病が問題となっている。また、カロリーの高い食生活は、肥満を引き起こしやすく、肥満は様々な生活習慣病を引き起こすともいわれている。特に肥満になると、糖尿病を発症する危険性の高い糖尿病予備群となる可能性が高いとされている。また、糖尿病は、様々な合併症を引き起こす原因とされており、糖尿病を予防するために様々な試みがなされている。中でも、糖尿病を予防することを目的とした食品用の成分が提案されてきており、中でも血糖値の上昇を抑制させる注目を集めている(例えば特許文献1〜3を参照)。
特開2004−217532号公報 特開2004−143130号公報 特開平9−176019号公報
しかし、糖尿病の予防効果を有する成分は、それ自身は腸管の糖の吸収抑制や、細胞への糖の取り込みを促進することで血糖値の上昇を抑制しており、前者は、腸管からの糖の吸収抑制だけでは、糖の摂取が多くなると血糖値の上昇を十分抑制できなくなり、後者は、組織への糖の取り込みを促進するため、糖尿病の原因とされる肥満を解消できないという問題点がある。すなわち、血糖値の上昇を抑制するという対処的な予防だけでなく、肥満を予防するという根本的な改善が必要である。
本発明者は、上記の課題を鑑み、肥満や糖尿病を予防し得る食品について鋭意検討を行った結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、血糖値上昇抑制作用を有する成分とα−リポ酸およびその誘導体、ユビキノンおよびその誘導体から選択される少なくとも1種類以上を含有する食品に関する。
好ましい実施様態は、前記、α−リポ酸およびその誘導体、ユビキノンおよびその誘導体のいずれをも含有する食品に関する。
より好ましい実施様態は、前記の血糖値上昇抑制作用を有する成分が、トリテルペン誘導体、加水分解型タンニン、クロロゲン酸類、エラージ酸類、食物繊維の群より選択される少なくとも1種類以上である食品に関する。
本発明によれば、血糖値上昇抑制作用を有する成分とα−リポ酸、ユビキノンおよびこれらの誘導体から選択される少なくとも1種類以上を含有する食品は、優れた血糖値上昇抑制作用を有し、糖尿病の原因となる肥満をも抑制し得る。特に、血糖値上昇抑制作用を有する成分としては、トリテルペン誘導体、加水分解型タンニン、エラージ酸類、クロロゲン酸類、食物繊維が好適であり、これらを含有するギムネマ種の植物やグァバ葉、ターミナリア種の植物、甘藷、難消化性デキストリンが好適である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、下記実施形態の記載により限定して解釈するべきでなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
(I)血糖値上昇抑制作用を有する成分
本発明における血糖値上昇抑制作用を有する成分とは、動植物中の成分であって、腸管からの糖の吸収抑制作用を有する成分、糖の細胞への取り込みを促進する成分等が挙げられる。例えば、腸管からの糖の吸収を抑制する成分としては、α−アミラーゼ阻害剤、グルコシダーゼ阻害剤などの糖分解酵素の阻害作用を有する成分、そのような阻害作用を有する成分を有する原料、食物繊維などの腸管からの糖の吸収抑制作用がある成分、およびそのような糖吸収抑制効果がある成分を有する原料などが挙げられる。糖の細胞への取り込みを促進する成分または糖の消化吸収抑制成分を有する原料の具体例としては、α−アミラーゼ阻害活性を有するタンパク質やタンニン、特に加水分解型タンニンが挙げられる。α−アミラーゼ阻害タンパク質は、小麦やライ麦等の中に含まれている。加水分解型タンニンは、グァバ葉、甜茶等に含まれている。
腸管からの糖の吸収抑制成分を有する原料としては、α−グルコシダーゼ阻害物質を用いてもよい。ここでいうα−グルコシダーゼ阻害物質としては、例えば、1−デオキシノジリマイシン、サラシノール、これらを含有するサラシア・レティキュラタや桑葉が挙げられる。また、α−グルコシダーゼ阻害物質の別の例としては、ボタンピ、カシュウ、ゲットウ、アカメガシワ、ヒラミレモン、クダモノトケイソウおよびストレリチア、阿仙薬、サッサフラス、イエロードック、メドウスィートなどが挙げられる。さらに、別のα−グルコシダーゼ阻害物質としては、例えば、ウンシュウミカン、ダイダイ、ハッサク、ナツミカン、イヨカン、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ユズ、ライムなどの柑橘類に含まれるジヒドロカルコン化合物またはフラバノン配糖体、ウラジロガシ、オオボウシバナ、芍薬、チョウジ、ラフマ、ケイヒ、ユーカリ、エゾイシゲ、カモミール、シソ、ノイチゴ、トウチ、クローブ、ヒドロキシプロリンなどが挙げられる。
また、腸管からの糖の吸収抑制成分を有する原料として、糖質消化酵素の阻害効果がある他の成分、例えば、茶、グァバ、テンチャ、イチョウ葉、ブドウ種子や松樹皮抽出物等に含まれるポリフェノールや、マオウ、カリン、インゲン豆、ナンバンカラスウリ、カキ葉、プーアル茶、オトギリソウ、リンゴ、タラ、アカメガシワ、サンシュユ、ターミナリア種の植物(例えば、ターミナリア・ベリリカやターミナリア・チェブラ等)や月見草に含まれるエラージ酸類、トチュウ葉などに含有される糖質消化酵素の阻害効果がある成分を用いてもよい。
また、糖の消化吸収抑制成分を有する原料として、α−アミラーゼ阻害物質やα−グルコシダーゼ阻害物質等の糖質消化酵素阻害物質そのものを用いてもよく、その糖質消化酵素阻害物質を含んでいる物質(植物・動物など)の粉末物や抽出物等を用いることもできる。
上記以外にも、酵素阻害ではないが糖の消化管からの吸収を遅延させて血糖値の上昇を抑制する成分、例えば、難消化性デキストリン、ガラクトマンナン、可溶性アルギン酸ナトリウム、イヌリンなどの食物繊維を、例として挙げることができる。
さらに、また、糖の細胞への取り込みを促進する成分としては、クロロゲン酸類やコロソリン酸などの成分や、甘藷の茎葉や白甘藷の塊根部の抽出物、菊芋、山芋、ビワ葉等の粉砕物や抽出物があげられる。
これら以外にも、血糖値上昇抑制効果を有するとされるコンズリトールA、グルマリン、ギムネマ種の植物(例えば、ギムネマ・シルベスタやギムネマ・イノドラム等)、タラ、トンブリ等に含まれるトリテルペン誘導体を原料として用いてもよい。
このような中でも、血糖値上昇抑制作用を有するトリテルペン誘導体、加水分解型タンニン、クロロゲン酸類、エラージ酸類、食物繊維が好ましい。トリテルペン誘導体とは、トリテルペン骨格を有する植物体に見られる成分であり、大豆やギムネマ種の植物に見られるサポニンやバナバ葉、ビワ葉の水不可溶成分中に見られるコロソリン酸等が挙げられる。中でも、トリテルペン誘導体としては、ソヤサポニン、アマチャヅルサポニン、ギムネマ酸、コロソリン酸、ニンジンサポニンおよびトリテルペン誘導体を含有する植物抽出物(大豆、アマチャヅル、ギムネマ種、ニンジン、バナバ葉、ビワ葉、葛花)が好ましい。また、加水分解型タンニンとしては、グァバ葉抽出物、ユーカリ抽出物およびこれらに含まれる加水分解型タンニンが好ましい。さらに、エラージ酸類としては、ターミナリア種の植物または月見草の抽出物またはこれらに含まれるエラージ酸類(エラージ酸およびエラージタンニン等)が好ましく、クロロゲン酸類としては、甘藷(甘藷の茎葉部の乾燥粉末またはその抽出物等)、ヨモギの乾燥粉末または抽出物およびこれらに含まれるクロロゲン酸類(ジカフェオイルキナ酸、トリカフェオイルキナ酸等)が好ましく、特に甘藷の茎葉は、クロロゲン酸類の中でも、トリカフェオイルキナ酸を含有するという特徴を有するため、好ましい。また、甘藷については、白甘藷の塊根部を用いても良い。なお、ここでいう抽出物とは、水や有機溶媒を用いて植物体から抽出された抽出液およびその抽出粉末、抽出液をさらに精製して得られた液体または粉末、植物体を圧搾して得られたエキスおよびその粉末も本発明においては、包含する。また、食物繊維としては、難消化性デキストリン、ガラクトマンナンが好ましい。
(II)α−リポ酸およびその誘導体
本発明の構成要件の一つであるα−リポ酸とは、チオクト酸ともいわれ、動植物界に広く分布する物質である。α−リポ酸は、生体内においてはクレブス回路での生化学反応において特にピルビン酸及び他のケト酸の脱炭酸において、補酵素として働くことが分かっている。
本発明に用いるα−リポ酸およびその誘導体とは、α−リポ酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属の塩、アミン塩やアンモニウム塩、アルキル又はアルケニルエステル類、リポアミド、リポイルリシン等のアミド類、還元体であるジヒドロリポ酸、そのアルキル又はアルケニルエステル及びアミド等が挙げられる。
(III)ユビキノンおよびその誘導体
本発明の構成要件の一つであるユビキノンは、コエンザイムQ10(以下、CoQ10ということがある)、または、ユビデカレノンとも呼ばれている物質であり、生体内においては、ミトコンドリア内膜でエネルギーの源となるATP(アデノシン三リン酸)の生成に大きく関わる物質であることが知られている。また、コエンザイムQ10は、抗酸化作用を有することも知られているが、これは、生体内でコエンザイムQ10が、ユビキノールに変換されることによって、抗酸化能を発揮することが分かっている。このようなコエンザイムQ10は、老化とともに生体内の濃度が減少することが知られており、近年では老化を防止する目的で食品として摂取されるようになっており、食品原料または化粧品原料として入手することが可能である。このため、本発明ではこのような市販品を外用剤として使用することが可能である。
なお、本発明におけるコエンザイムQ10の誘導体としては、コエンザイムQ10の水可溶性を向上させたものや、コエンザイムQ10のリン酸化合物などが挙げられる。
(IV)その他の成分
本発明の食品には、上記以外の機能性成分を含有しても良い。このような機能性成分としては、例えば、ローヤルゼリー、プロポリス、ビタミン類(A、C、D、E、K、葉酸、パントテン酸、ビオチン、これらの誘導体等)、ミネラル(鉄、マグネシウム、カルシウム、亜鉛等)、フラボノイド(フラボン類、フラボノール類、フラバノン類、イソフラボン類、アントシアニジン類、フラバノール類、カテキン類等)、縮合型タンニン(プロアントシアニジン等)、セレン、レシチン、カロテノイド(リコピン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、ルテイン等)、脂肪酸、タンパク質(コラーゲン、エラスチン等)、オリゴ糖(イソマルトオリゴ糖、環状オリゴ糖等)、リン脂質、スフィンゴ脂質及びその誘導体(フォスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、セラミド等)、含硫化合物(アリイン、セパエン、タウリン、グルタチオン、メチルスルホニルメタン等)、糖アルコール、リグナン類(セサミン等)、これらを含有する動植物抽出物、根菜類(ウコン、ショウガ等)、麦若葉末等のイネ科植物の緑葉、ケール等のアブラナ科植物の緑葉などが挙げられる。
特に、脂質の代謝を促進する成分、例えば、ビタミンB群およびその誘導体、カテキン類、異性化リノール酸、カフェイン、カプサイシン、カルニチン、大豆ペプチド、アミノ酸、分岐アミノ酸(バリン、イソロイシン、ロイシンなど)、プロアントシアニジンおよびこれを含有する植物抽出物(松樹皮抽出物等)、イソフラボン類およびこれを含有する植物抽出物(大豆、葛花、葛根等)、フォスファチジルコリン、アリルスルフィド化合物、フォルスコリン、ベルゲニン、ケルセチン、アスチルビン、ヒドロキシクエン酸、およびこれらの塩等やこれらを含有する動植物の抽出物が肥満抑制という観点から好ましく用いられる。
(本発明の食品)
本発明の食品は、血糖値上昇抑制成分と、α−リポ酸およびその誘導体、またはユビキノンおよびその誘導体の少なくとも1種類以上とを含有し、必要に応じてその他の機能性成分、栄養成分、添加剤などを含有する。具体的には、これらの成分を用いて、通常、当業者が行う加工を施し、各種の形状に調製される。このような本発明の食品は、血糖値の上昇を抑制するだけでなく、肥満抑制効果をも有する。また、本発明の食品は、優れた血糖値上昇抑制効果並びに抗肥満効果を有することから、血糖値上昇抑制剤(抗糖尿病剤)、抗肥満剤としても利用可能である。
本発明の食品の加工方法は、例えば、血糖値上昇抑制成分と、α−リポ酸およびその誘導体、またはユビキノンおよびその誘導体の少なくとも1種類以上に賦形剤などを加えて、錠剤もしくは丸剤などの形状に成形してもよく、あるいは、成形せずに、散剤の形態や、その他の形態としてもよい。その他の剤形としては、ハードカプセルおよびソフトカプセルなどのカプセル剤、粉末剤、顆粒剤、液剤、およびペーストなどがある。また、ティーバッグ状および飴状などに加工することも可能である。
本発明の食品の摂取方法は、特に限定されない。例えば、本発明の食品をその形状または好みに応じて、そのまま飲食しても良いし、あるいは水、湯、および牛乳などに溶いて飲んでも良いし、成分を浸出させたものを飲んでも良い。
本発明の食品は、血糖値上昇抑制成分と、α−リポ酸およびその誘導体、またはユビキノンおよびその誘導体の少なくとも1種類以上を任意の割合で含有する。一般的に、使用する血糖値上昇抑制成分や剤形等によって変動するが、一般的には、血糖値上昇抑制成分を含有する抽出物であれば、0.0001質量%〜50質量%、好ましくは0.01質量%〜30質量%である。また、甘藷の茎葉や塊根部、ヨモギ等の植物体の粉砕物を用いる場合は、乾燥質量で0.01質量%〜80質量%、好ましくは0.1質量%〜50質量%である。
本発明の食品の摂取量は、その効果を得るために、1日あたりの摂取量として、血糖値上昇抑制成分が植物の抽出物である場合、その下限値で0.0005g以上、好ましくは0.001g以上、より好ましくは0.005g以上、最も好ましくは0.01g以上であり、上限値は、2.0g以下、好ましくは1.0g以下、より好ましくは0.6g以下である。
なお、この場合においても、甘藷の茎葉や塊根部、ヨモギ等の植物体の粉砕物を用いる場合は、乾燥質量で下限値で0.005g以上、好ましく0.01g以上であり、上限値は、20g以下、好ましくは10g以下である。
さらに、α−リポ酸およびその誘導体、ユビキノンおよびその誘導体の含有量についても特に制限はないが、α−リポ酸については、血糖値上昇抑制成分が植物抽出物の場合は、この植物抽出物の乾燥質量100質量部に対し、乾燥質量で5質量部〜1500質量部、好ましくは5質量部〜1000質量部である。また、ユビキノンおよびその誘導体は、5質量部〜2000質量部、好ましくは10質量部〜1000質量部である。血糖値上昇抑制成分が甘藷の茎葉や塊根部、ヨモギ等の植物体の粉砕物である場合は、その乾燥質量100質量部に対し、乾燥質量で0.1質量部〜150質量部、好ましくは0.2質量部〜100質量部である。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例に限定して解釈すべきではなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
(実施例1:血糖値上昇抑制作用の評価)
血糖値上昇抑制成分として、甘藷の茎葉部の乾燥粉末(クロロゲン酸類を含有、株式会社東洋新薬)、ギムネマ抽出物(サポニンを含有、日本粉末薬品株式会社)、グァバ葉抽出物(加水分解型タンニンを含有、松浦薬業株式会社)、ビワ葉抽出物(コロソリン酸を含有、株式会社東洋新薬)について、α−リポ酸(オリザ油化株式会社)またはCoQ10(日清ファルマ株式会社)との組み合わせによる効果を以下のようにして検証した。
まず、5週齢の雄性のII型糖尿病モデルマウス(KK−Ayマウス)(日本チャールズリバー社)24匹を標準飼料(MF飼料、オリエンタル酵母工業株式会社)で1週間馴化した。馴化後、眼底より採血を行い、血糖値を測定し(グルテストセンサー、三和化学社製)、血糖値の平均値が均一になるように(257〜258mg/dL)6群に分けた。このうちの5群を試験群、1群を比較群とし、これらのラット群に以下の試験飼料を自由摂取させた。残りの1群のマウスには、標準飼料を摂取させた。(対照群)。なお、試験中水については自由飲水とした。
マウス群1には、甘藷茎葉の乾燥粉末を0.1質量%、α−リポ酸を0.1質量%となるように標準飼料に混合した飼料を摂取させた(試験群1)。
マウス群2には、ギムネマ抽出物を5.0質量%、α−リポ酸を0.1質量%となるように標準飼料に混合した飼料を摂取させた(試験群2)。
マウス群3には、グァバ葉抽出物を5.0質量%、α−リポ酸を0.1質量%となるように標準飼料に混合した飼料を摂取させた(試験群3)。
マウス群4には、ビワ葉抽出物を0.1質量%、α−リポ酸を0.1質量%となるように標準飼料に混合した飼料を摂取させた(試験群4)。
マウス群5には、甘藷茎葉の乾燥粉末を0.1質量%、α−リポ酸を0.1質量%、CoQ10を1.0質量%となるように標準飼料に混合した飼料を摂取させた(試験群5)。
マウス群6には、α−リポ酸を0.1質量%となるように標準飼料に混合した飼料を摂取させた(比較群)。
上記強制経口投与を28日間行い、投与開始後28日目に眼窩静脈より血液を採取し、血液中の血糖値(mg/dL)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2006230225
表1の結果から、本発明の血糖値上昇抑制成分とα−リポ酸を含有する飼料を摂取した試験群1〜5は、比較群に比べて優れた血糖値の上昇抑制または低下作用を有することが分かった。また、甘藷茎葉の乾燥粉末とα−リポ酸とCoQ10を含有する飼料を摂取した試験群5については、より効果が高い傾向が見られた。すなわち本発明の食品は、優れた血糖値上昇効果を有し、II型糖尿病の予防または治療効果が得られることが分かる。
(実施例2:抗肥満効果に対する評価)
実施例1で用いた甘藷の茎葉部の乾燥粉末(以下、甘藷茎葉の乾燥粉末という)、ギムネマ抽出物、グァバ葉抽出物、α−リポ酸またはCoQ10と、血糖値上昇抑制効果を有するターミナリア抽出物(ターミナリア・ベリリカの含水エタノール抽出物、エラージ酸を含有)、難消化性デキストリン(松谷化学工業株式会社)を用いて、下記のようにして体重の増加抑制効果を評価した。
7週齢の雌性ICR系マウス(日本クレア株式会社)40匹を基本飼料(MF飼料、オリエンタル酵母工業株式会社)で1週間馴化した。次いで、各群の平均体重がほぼ同等となるように8群に分けた。次いで、1群のマウスに、牛脂を40質量%、グラニュー糖を9質量%、および実施例1の甘藷茎葉の乾燥粉末を5質量%、α−リポ酸を0.1質量%含有する試験飼料1を自由摂取させた(試験群1とする)。他の群には、試験飼料1の甘藷茎葉の乾燥粉末の代わりにターミナリア抽出物、ギムネマ抽出物、グァバ葉抽出物、難消化性デキストリンをそれぞれ含有すること以外は、同様に調整した試験飼料2〜5を自由摂取させた(試験群2〜5とする)。
さらにもう1群には、試験飼料1へ、さらにCoQ10を1質量%となるように含有した試験飼料6を自由摂取させた(試験群6とする)。
また、もう一群には、試験飼料1の甘藷茎葉の乾燥粉末の代わりにギムネマ抽出物を含有させ、α−リポ酸を含有させなかったこと以外は、同様にして調整した比較飼料を自由摂取させた(比較群とする)。
残りの群は、試験飼料1の甘藷茎葉の乾燥粉末とα−リポ酸を含有させなかったこと以外は、同様にして調製した対照飼料を自由摂取させた(対照群とする)。
摂取開始後25日目に各マウスの体重を測定し、測定後、下記式(I)から体重増加率(%)を算出した。結果を表2に示す。
Figure 2006230225
Figure 2006230225
表2の結果より、本発明の血糖値上昇抑制成分とα−リポ酸を含有する飼料を摂取した試験群1〜6は、比較群および対照群に比べて体重の増加が抑制されていることから、抗肥満作用を有することが分かる。また、甘藷茎葉の乾燥粉末とα−リポ酸およびCoQ10を含有する試験飼料を摂取した試験群6は、特に優れた効果を示す傾向が見られた。すなわち、本発明の食品は、優れた抗肥満効果を有することが分かる。
血糖値上昇抑制作用を有する成分とα−リポ酸、ユビキノンおよびこれらの誘導体から選択される少なくとも1種類以上を含有する食品は、優れた血糖値上昇抑制作用を有し、糖尿病の原因となる肥満をも抑制し得るため、有用である。特に、血糖値上昇抑制作用を有する成分としては、トリテルペン誘導体、加水分解型タンニン、エラージ酸類、クロロゲン酸類が好適であり、これらを含有するギムネマ種の植物やグァバ葉、ターミナリア種の植物、甘藷が好適に用いられる。

Claims (3)

  1. 血糖値上昇抑制作用を有する成分とα−リポ酸およびその誘導体、ユビキノンおよびその誘導体から選択される少なくとも1種類以上を含有する食品。
  2. 前記、α−リポ酸およびその誘導体、ユビキノンおよびその誘導体のいずれをも含有する、請求項1に記載の食品。
  3. 前記、血糖値上昇抑制作用を有する成分が、トリテルペン誘導体、加水分解型タンニン、クロロゲン酸類、エラージ酸類、食物繊維の群より選択される少なくとも1種類以上である、請求項1または2に記載の食品。
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