JP2011132147A - 濃縮赤ワインエキスを有効成分とする中性脂肪吸収阻害剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】赤ワインを少なくとも8倍以上濃縮し、含有エキス分が15%W/V以上である濃縮赤ワインエキスを有効成分として含有する優れた中性脂肪吸収阻害活性と嗜好性とを有する中性脂肪吸収阻害剤。該中性脂肪吸収阻害剤の有効成分である濃縮赤ワインエキスは、赤ワインの濃縮によって、濃縮赤ワインエキスが、赤ワイン由来のポリフェノールを総ポリフェノール量として5g/L以上、40g/L未満含有するものであり、また、濃縮赤ワインエキスのレスベラトロール含有量が0.8〜1000mg/Lであり、アルコール含有量が0.01〜20g/Lであるように調整されることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明の濃縮赤ワインエキスの製造に用いられる赤ワインとは、いわゆる果実酒であって、葡萄の果汁を酵母の作用により発酵し、必要に応じて樽または瓶に貯蔵して得られるものである。本発明に用いる赤ワインは、飲用に適したワインであれば良く、葡萄の果汁のみを発酵して醸造されるいわゆる赤ワインの他に、ワインに濃縮果汁、ブランデーを添加したシェリー、ポート、マディラ、マラガ、マルサラ等のいわゆる補強ワインあるいはワインに薬草、香料、色素等を添加して得られる、ベルモットを代表とする混成ワイン等を言う。
本発明の濃縮赤ワインエキスの総ポリフェノール量は下限を下回ると、ワインポリフェノール由来の生理効果が相対的に小さくなる。また上限を超えると満足出来る香味や外観は実現できなくなるので好ましくない。なお、ここでいう総ポリフェノール量は、日本食品分析センター編、「五訂 日本食品標準成分分析マニュアルの解説」、中央法規、2001年7月、p.252に記載の公定法(酒石酸鉄試薬法)に従って求めた値を指す。
本発明の濃縮赤ワインエキスのレスベラトロール量は0.8〜1000mg/Lであり、好ましくは0.3〜3.0mg/100mLであり、より好ましくは0.5〜2.5mg/100mLである。レスベラトロールは、赤ワインの原料となるブドウの皮、種などに含まれる天然成分であり、人畜に対する安全性は高い。更に、レスベラトロールはブドウ、ラッカセイ、イタドリなどの原料植物からエタノール、アセトン、酢酸エチル等の有機溶媒を用いた抽出法やシリカゲル、吸着樹脂などを用いたクロマトグラフィー等の種々の精製方法を用いて単離することができる。また、有機合成法によっても製造することができる。
また、この濃縮赤ワインエキスは飲用のワインとは異なり、アルコール分が0.01〜20g/1Lのものを指す。また、必要に応じて赤ワインの香気成分を含む減圧濃縮時の初留、或いはブランデーを、アルコール度数1%(v/v)以内の範囲で添加することができる。必要に応じて添加して用いる初留は、通常の赤ワインであれば、濃縮に掛けるワイン容量の5%程度が留去された時のものが良い。この時得られる初留のアルコール含有%(v/v)は40〜75%であり、通常45〜70%である。得られた初留のアルコール濃度を勘案し、濃縮赤ワインエキスに終濃度として0.01〜20g/Lになるように添加すると、香成分の強化された濃縮赤ワインエキスが得られる。また、前述の初留の代わりに、ブランデーを香味付けに用いることが出来る。ブランデーの添加量は、得られる濃縮赤ワインエキスのアルコール終濃度が0.01〜20g/Lの範囲である。
本明細書で使用する中性脂肪吸収阻害とは、膵リパーゼ阻害活性を有すること、並びに血中への脂質の吸収を阻害することを含む意味である。
本発明の中性脂肪吸収阻害剤は飲食品に配合することにより、中性脂肪吸収阻害作用を有する飲食品用組成物として提供することもできる。食品形態は特に制限されず、天然物及びその加工品を含む飲食物等を挙げることができる。またその配合量は、飲食品の形態に応じて異なるが、100gに対し、本発明の中性脂肪吸収阻害剤を1〜99g、好ましくは1〜20g程度配合することができる。これにより、飲食用組成物中の赤ワイン由来のポリフェノールは、総ポリフェノール量として0.5mg/100mL以上、4.0g/100mL未満となる。また1mg/100mL以上、1.4g/100mL未満とするのがより好ましく、5mg/100mL以上、0.8g/100mL未満とするのが更に好ましい。総ポリフェノール量は下限0.5mg/100mLを下回ると、ワインポリフェノール由来の生理効果が相対的に小さくなる。また上限4.0g/100mLを超えると満足出来る香味や外観は実現できなくなる。
膵リパーゼ活性の測定はすでに報告された方法(J. Agric. Food Chem.,53, 4593-4598, (2005))に従い、測定試薬には4-methylumbelliferyloleate(シグマアルドリッチ)を使用して行なった。酵素源としてはブタ膵リパーゼ(シグマアルドリッチ)を、1検体当り10U使用した。濃縮赤ワインエキス(メルシャン製ワインエキス(赤))は10%エタノールに溶解し、試験に供した。活性は10%エタノールのみを添加した場合に得られる酵素活性を100%として表示した。
ラットにおける脂質エマルジョン吸収の測定試験は、すでに報告された方法(Int. J. Obes. Relat. Metab. Disord. 25, 1459-1464 (2001))にしたがって以下の通りに実施した。脂質エマルジョンはコーン油(6mL)、コール酸(80mg)、オレイン酸コレステリル(2g)、蒸留水(2mL)を混合し、超音波処理により調製し、12時間絶食後の8〜9週齢の雄性Wistarラット(日本チャールズリバー)に10mL/kg体重になるように胃ゾンデを用いて経口投与した。濃縮赤ワインエキス(メルシャン製ワインエキス(赤))投与群では投与量が13.3mL/kg体重(ポリフェノール投与量626mg/kg体重)、または3.3mL/kg体重(ポリフェノール投与量157mg/kg体重)になるように、脂質エマルジョン調製時に濃縮赤ワインエキスを混合した。脂質エマルジョン投与前、及び投与後1、2、3、4、5、7、9時間後のそれぞれに尾静脈より採血し、定法に従い血漿を調製し、血漿中の中性脂肪濃度をトリグリセライドGテストワコー(和光純薬)により測定した。
供する。また、本発明は、本発明の中性脂肪吸収阻害剤を飲食品組成物中に添加し、優
れた中性脂肪吸収阻害活性と嗜好性とを具備した、中性脂肪吸収阻害作用を有する飲食
用組成物を提供する。
Claims (5)
- 赤ワインを少なくとも8倍以上濃縮し、含有エキス分が15%W/V以上である濃縮赤ワインエキスを有効成分として含有する中性脂肪吸収阻害剤。
- 濃縮赤ワインエキスが、赤ワイン由来のポリフェノールを総ポリフェノール量として5g/L以上、40g/L未満含有するものであることを特徴とする請求項1記載の中性脂肪吸収阻害剤。
- 濃縮赤ワインエキスのレスベラトロール含有量が0.8〜1000mg/Lであり、アルコール含有量が0.01〜20g/Lであることを特徴とする請求項1又は2記載の中性脂肪吸収阻害剤。
- 濃縮赤ワインエキスが、赤ワインを減圧濃縮により濃縮して調製されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の中性脂肪吸収阻害剤。
- 請求項1〜4のいずれか記載の中性脂肪吸収阻害剤を、飲食品組成物中に添加し、飲食品組成物中の赤ワイン由来のポリフェノールを総ポリフェノール量として0.5mg/100mL以上、4.0g/100mL未満の濃度範囲に調整することを特徴とする中性脂肪吸収阻害作用を有する飲食用組成物の製造方法。
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