JP2006226474A - ディスクブレーキ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ディスクブレーキの振動や異音を低減する。
【解決手段】 ブレーキパッド42は、車輪とともに回転するディスクロータの摩擦摺動面に相対して配置される。キャリパは、ディスクロータの摩擦摺動面と略平行な押圧面74を有し、この押圧面74をブレーキパッド42の背面に貼着された裏金40に当接させて、ブレーキパッド42をディスクロータに押し付ける。支持部材は、キャリパがディスクロータの回転軸と略平行な方向に移動するよう該キャリパを支持する。キャリパの押圧面74のうち少なくともトレーリング側には、ディスクロータの摩擦摺動面から徐々に離間する角度を有した傾斜部分88が形成される。転動部材92は、傾斜部分88に嵌め込まれ、キャリパが傾斜したときブレーキパッド42上を転動して、キャリパの傾斜を解消する。
【選択図】 図4
【解決手段】 ブレーキパッド42は、車輪とともに回転するディスクロータの摩擦摺動面に相対して配置される。キャリパは、ディスクロータの摩擦摺動面と略平行な押圧面74を有し、この押圧面74をブレーキパッド42の背面に貼着された裏金40に当接させて、ブレーキパッド42をディスクロータに押し付ける。支持部材は、キャリパがディスクロータの回転軸と略平行な方向に移動するよう該キャリパを支持する。キャリパの押圧面74のうち少なくともトレーリング側には、ディスクロータの摩擦摺動面から徐々に離間する角度を有した傾斜部分88が形成される。転動部材92は、傾斜部分88に嵌め込まれ、キャリパが傾斜したときブレーキパッド42上を転動して、キャリパの傾斜を解消する。
【選択図】 図4
Description
本発明はディスクブレーキに関し、より詳細にはディスクブレーキの振動や異音を低減する技術に関する。
一般にディスクブレーキにおいては、キャリパの内側にディスクロータを挟んだ状態で一対のブレーキパッドが配設されている。車両の非回転部分に固定されたマウンティングは、ディスクの周方向に沿って隔置された左右一対の支持アームを有し、支持アームにはガイド孔が設けられている。ガイド孔に摺動自在に嵌挿されたスライドピンは、ボルトによりキャリパに固定される。ガイド孔とスライドピンの摺動によりキャリパがディスクロータに向かって移動すると、一対のブレーキパッドによりディスクロータが挟圧されて車輪の制動が行われる。
上記ディスクブレーキ構造において、ブレーキパッドがディスクロータに対して均一に押し付けられないことがある。こうすると、制動時に面圧不均一に起因するブレーキ振動やブレーキ鳴きが発生したり、ブレーキパッドの偏摩耗が生じたりする。
ブレーキパッドの面圧不均一に起因する種々の不具合を解消する様々な技術が知られている。例えば特許文献1には、ディスクロータのうねりによるキャリパの振れを防止するため、ディスクロータに接触する弾性ローラを備えたロータうねり矯正部材をブレーキパッドに取り付けたディスクブレーキ装置が開示されている。これによると、制動時にディスクロータの周方向のうねりが発生しても、うねり矯正部材の弾性ローラによりブレーキパッドの振動が減衰されブレーキパッドがディスクロータに面一に押し付けられるため、ブレーキ鳴きを抑制できるとしている。
特開2003−202040号公報
しかしながら、上記特許文献1では弾性ローラがディスクロータと接触するように配置されているので、ディスクロータの偏摩耗が所定量以上進行している場合、逆に弾性ローラの振動がブレーキパッドの振動を拡大させて、ブレーキ鳴きが生じるおそれがある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ディスクブレーキの振動や異音を低減する技術を提供することにある。
本発明のある態様は、ディスクブレーキに関する。このディスクブレーキは、車輪とともに回転するディスクロータと、前記ディスクロータの摩擦摺動面に相対して配置されるブレーキパッドと、前記ディスクロータの摩擦摺動面と略平行な押圧面を有し、この押圧面を前記ブレーキパッドの背面に当接させて該ブレーキパッドを前記ディスクロータに押し付けるキャリパと、前記キャリパが前記ディスクロータの回転軸と略平行な方向に移動するよう該キャリパを支持する支持部材と、前記キャリパの押圧面に設けられ、前記ブレーキパッド押し付け時のキャリパの傾きを低減する傾き低減手段と、を備えることを特徴とする。
この態様によれば、ディスクロータの引き摺りによるキャリパの傾きを低減する傾き低減手段をキャリパに設けたので、ブレーキパッドとディスクロータの摺接面に発生する面圧分布を均等にすることができる。
前記キャリパの押圧面のうち少なくともトレーリング側に、前記ディスクロータの摩擦摺動面から徐々に離間する角度を有した傾斜が付けられており、前記傾き低減手段がこの傾斜部分に設けられていてもよい。こうすれば、キャリパが所定量だけ傾斜したときに、キャリパの傾きを元に戻そうとする作用を発揮させることができる。さらに、傾斜部分の傾きを変えることで、上記作用を発揮させるためのブレーキの制動力を調節することができる。
前記傾き低減手段は、前記キャリパの押圧面の傾斜部分に嵌め込まれ、該キャリパが傾斜したとき前記ブレーキパッド上を転動する転動部材であってもよいし、または、前記ブレーキパッドと該前記押圧面の間の摩擦係数を低減させる滑り部材であってもよい。
なお、上述の構成要素を組み合わせたものも、本発明に含まれる。
本発明によれば、制動時にキャリパの傾きを元に戻すことによって、ディスクブレーキの振動や異音を低減することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るディスクブレーキ10を示す。ディスクブレーキ10は、図示しない車両の非回転部材に固定されたマウンティング12と、マウンティング12に摺動自在に支持されるキャリパ16とを備えている。キャリパ16は、内部にピストン46を有するシリンダ部58と、シリンダ部から延び出してディスクロータ26をまたいで二股に分かれ、ディスクロータを間にしてシリンダ部58と対向する爪部82、84を有している。シリンダ部58と爪部82、84の間には、車輪とともに同軸に回転するディスクロータ26を挟んで、インナブレーキパッド32と、アウタブレーキパッド42(以下、単にブレーキパッド32、42とも呼ぶ)が対向して配設されている。インナブレーキパッド32およびアウタブレーキパッド42のディスクロータ26に対向していない側には、それぞれ裏金30、40が貼着されている。裏金30は、ディスクロータ26のインナ側において、マウンティング12によりディスクロータ26の軸方向に摺動可能に支持されている。また、裏金40は、ディスクロータ26のアウタ側において、マウンティング12によりディスクロータ26の軸方向に摺動可能に支持されている。
裏金30の背部には、上述したキャリパ16のピストン46が配設されている。ピストン46が作動して裏金30を押すと、インナブレーキパッド32がディスクロータ26のインナ側(図1に示す矢印70の方向)に押圧される。また、裏金40の背部には、キャリパ16の爪部82、84が配置されている。この爪部82、84が移動して裏金40を押すと、アウタブレーキパッド42がディスクロータ26のアウタ側(図1に示す矢印72の方向)に押圧される。
マウンティング12は、内部に互いに平行なガイド孔20が形成された一対のアーム部14を備えている。キャリパ16は、シリンダ部58からディスクロータ26の周方向に延在する一対のキャリパアーム18を備えている。このキャリパアーム18には、スライドピン22をキャリパアーム18にボルト締結するための、互いに平行なピンボルト孔44が形成されている。ディスクロータ26の軸方向に向けて、スライドピン22がそれぞれピンボルト24にて固定される。スライドピン22のガイド孔20に嵌挿される部分の長さは、ガイド孔20の深さよりも大きくされている。スライドピン22は、ガイド孔20に所定の間隙を有して摺動自在に嵌挿される。これにより、キャリパ16は、スライドピン22とガイド孔20の摺動によりディスクロータ26の軸方向に摺動可能な状態でマウンティング12に支持される。このような構造のディスクブレーキは、浮動キャリパ型とも呼ばれる。
ガイド孔20とスライドピン22の間には、キャリパ16の滑らかな移動を実現すべく、所定量のクリアランスが設けられている。このクリアランスのために、キャリパ16はディスクロータの摩擦摺動面に対してわずかに傾斜する。この傾斜の最大角をσ、スライドピン22の直径をφA、ガイド孔20の直径をφB、スライドピン22のうちガイド孔20に挿入された部分の長さをLとすると、
σ=tan-1((φA−φB)/L) (1)
の関係がある。
σ=tan-1((φA−φB)/L) (1)
の関係がある。
スライドピン22の基部と、アーム部14のガイド孔20の開口端の間には、ゴム等の可撓性部材で作成された筒状のピンブーツ(ダストブーツともいう)50が取り付けられている。ガイド孔20の開口端部内周面には環状溝64が形成されており、この環状溝64内に、ピンブーツ50の一端の取付部52がスライドピン22との間に締め代をもって嵌合されている。また、スライドピン22の基部の外周にも環状溝66が形成されており、この環状溝66内にピンブーツ50の他端の取付部62が嵌合されている。そして、ガイド孔側の取付部52とスライドピン側の取付部62とを連結する蛇腹状の環状連結部60は、両取付部に比して薄肉であり、スライドピン22の摺動変位に追従して伸縮するようになっている。この環状連結部60によって、スライドピン22とガイド孔20の摺動面が被覆され、摺動面に塵や埃等の異物が侵入するのを防止している。
マウンティング12には、凹状のトルク受け部(図示せず)が形成されている。また、裏金30、40の両側面には、トルク受け部に嵌め合わされる突起(図示せず)が形成されている。この突起とトルク受け部によって、ブレーキ制動中にブレーキパッド32、42がディスクロータ26に引き摺られた場合でも、ブレーキパッド32、42をディスクロータ26に対向する位置に留めておくことができる。
図2は、図1のディスクブレーキ10をディスクロータ26に直角に切断したときの断面図である。ピストン46は、裏金30の背面、すなわちブレーキパッドに貼着されていない側に接続されている。また、爪部82の先端には、裏金40の背面に平面で接触する押圧面74が形成されている。上述のように、爪部はシリンダ部58から延び出して二股に分かれ、各爪部の先端の押圧面74で裏金40に接触する。外部からシリンダに供給される油圧によってピストン46がディスクロータ26の方向に突き出されると、インナブレーキパッド32がディスクロータ26のインナ側に押し付けられる。その反力でキャリパ16がピストン46の突き出し方向とは反対の方向(図1の矢印72の方向)へ移動され、爪部56の押圧面74によりアウタブレーキパッド42がディスクロータ26のアウタ側に押し付けられる。これにより、ディスクロータ26がインナブレーキパッド32およびアウタブレーキパッド42により挟圧されて、車輪が制動される。
上述したように、ガイド孔20とスライドピン22の間には、ある程度のクリアランスを設けておく必要がある。アウタブレーキパッド42がディスクロータ26と摺接すると、ディスクロータ26の回転によりキャリパ16がトレーリング側に引っ張られるため、上記クリアランスに相当する分だけキャリパ16が傾斜することになる。キャリパ16が傾斜するとアウタブレーキパッド42が傾いた状態でディスクロータ26に押し付けられることになるため、アウタブレーキパッド42とディスクロータ26との摺接面の面圧が不均一になる。このような面圧の不均一は、ディスクブレーキの振動や異音、またはブレーキパッドの偏摩耗といった様々な不具合の発生要因となる。
従来から、ディスクロータの引き摺りによるキャリパの傾きを防止するために、キャリパの爪部の押圧面と裏金との間に、重ね合わされた二枚のシムを挟んだ構造が知られている。これら二枚のシムがスライドしてキャリパをディスクロータの周方向に滑り易くすることで、キャリパが傾いたときに爪部の押圧面を裏金の背面と水平に戻す作用を有する。しかし、シム同士の接触面積が大きいため、水分やグリスなどによりシムの張り付きが起こり、シムがスライドしにくくなることがある。
また、キャリパの爪部の底面にローラを設け、ローラと裏金とを接触させることによってキャリパの傾きを戻す方法も考えられるが、ローラと裏金の接触面圧が局部的に高くなり、かえってブレーキパッドの面圧不均一を引き起こすおそれがある。
また、キャリパの爪部の底面にローラを設け、ローラと裏金とを接触させることによってキャリパの傾きを戻す方法も考えられるが、ローラと裏金の接触面圧が局部的に高くなり、かえってブレーキパッドの面圧不均一を引き起こすおそれがある。
そこで、本実施の形態では、キャリパの爪部の押圧面の一部のみに、ディスクロータの引き摺りによりキャリパが傾いたときにその傾きを低減する傾き低減手段を設けるようにした。
図3は、キャリパ16の爪部82、84と裏金40との接触状態を示す図である。図示するように、爪部82、84の一面に形成された平坦な押圧面74が裏金40に接触して、裏金40およびブレーキパッド42をディスクロータ26に押し付ける。以下では、ディスクロータ26が図3中の矢印28で示す方向に回転しているときにディスクブレーキが作動した状態について説明する。
図4は、本実施の形態によるキャリパ16の爪部82の構造を示す、図3中のC部の拡大図である。制動の初期には、爪部82の平坦な押圧面74が裏金40に略面一に接触する。押圧面74のうち、ブレーキパッド42がディスクロータ26により引き摺られる方向、すなわちトレーリング側には、裏金40の背面から徐々に離間するような角度Δが付けられた傾斜部分88が形成されている。この傾斜部分88には略半球形状の孔90が穿設され、孔90内に球状の転動部材92が回動自在に挿入されている。転動部材92は、例えばボールベアリングに組み込まれているボールのように、硬度が高く真円度の高いものが好ましい。なお、転動部材92は、ディスクロータ26の円周方向に転動可能に取り付けられたローラであってもよい。
図5は、キャリパがディスクロータに引き摺られたときのキャリパ16の爪部82と裏金40の接触状態を示す図である。ブレーキパッド42とディスクロータ26との摺接面に発生するトルクが大きくなると、キャリパがディスクロータに引き摺られ、爪部82は、図5に示すように傾いた状態になる。キャリパがブレーキパッドに対して傾いた状態になると、ブレーキパッドとディスクロータの摺接面に発生する面圧が不均一になり、ブレーキ振動や異音の原因となる。
本実施の形態では、爪部82の押圧面に傾斜部分88が形成されているため、キャリパの傾きが所定量以上になると、転動部材92が裏金40の背面に接触した状態になる。この状態において、キャリパによるブレーキパッドの押圧力が上昇すると、転動部材92が裏金40の背面を転動して爪部82が裏金40に対して滑り、キャリパの傾きを元の状態、すなわち、押圧面74が裏金40に対して略面一に接する状態(図4に示した状態)に戻ろうとする。この作用によって、キャリパの爪部82の押圧面74と裏金40との接触面積が増加すれば、ブレーキパッド42の押し付け力が増加するとともに、ブレーキパッド42とディスクロータ26の摺接面に発生する面圧の不均一の度合いが低下する。したがって、ディスクブレーキの振動や異音を軽減し、またブレーキパッドの偏摩耗量を低減することができる。
図4中にΔで示した傾斜部分88の角度は、目的に応じて異なる角度に設定することができる。
例えば、制動力が比較的小さいとき(例えば、減速度0.1G未満)に対処する設定では、上述のキャリパの傾斜最大角σに対して、Δ<σとなる角度に設定する。こうすれば、制動開始から比較的初期に、キャリパの傾きを低減する作用を発揮させられるため、主に低制動力の際のブレーキ鳴きを低減することができる。
制動力が中程度のとき(例えば、減速度0.1〜0.2G)に対処する設定では、Δ=σとなる角度に設定する。こうすると、ディスクブレーキの振動、異音の軽減に効果がある。
制動力が比較的大きいとき(例えば、減速度0.2G以上)に対処する設定では、キャリパの傾斜最大角σに加えて、キャリパ、スライドピン、マウンティングの各部位の弾性変形による傾き増加分を考慮して、Δ>σとなる角度に設定する。この設定は、特に制動力大のときのブレーキパッドの偏摩耗を低減することを目的としている。偏摩耗量を抑えることで、ブレーキパッドとディスクロータの局部当たりによる異音の発生やフェードを抑制することができる。
例えば、制動力が比較的小さいとき(例えば、減速度0.1G未満)に対処する設定では、上述のキャリパの傾斜最大角σに対して、Δ<σとなる角度に設定する。こうすれば、制動開始から比較的初期に、キャリパの傾きを低減する作用を発揮させられるため、主に低制動力の際のブレーキ鳴きを低減することができる。
制動力が中程度のとき(例えば、減速度0.1〜0.2G)に対処する設定では、Δ=σとなる角度に設定する。こうすると、ディスクブレーキの振動、異音の軽減に効果がある。
制動力が比較的大きいとき(例えば、減速度0.2G以上)に対処する設定では、キャリパの傾斜最大角σに加えて、キャリパ、スライドピン、マウンティングの各部位の弾性変形による傾き増加分を考慮して、Δ>σとなる角度に設定する。この設定は、特に制動力大のときのブレーキパッドの偏摩耗を低減することを目的としている。偏摩耗量を抑えることで、ブレーキパッドとディスクロータの局部当たりによる異音の発生やフェードを抑制することができる。
図6は、別の実施の形態によるキャリパ16の爪部82の構造を示す。この実施の形態では、転動部材の代わりに、SUS鋼などで作成される滑り部材94を傾斜部分88に嵌め込んである。この滑り部材94は、転動部材と同様に、キャリパが傾いたときに裏金40の背面と接触し、キャリパによる押圧力が上昇したとき裏金40上を滑ってキャリパの傾きを元に戻す作用を発揮する。したがって、転動部材と同様に、ディスクブレーキの振動や異音を軽減し、またブレーキパッドの偏摩耗量を低減することができる。
以上説明したように、本発明によれば、ディスクロータの引き摺りによるキャリパの傾きを低減する傾き低減手段をキャリパの爪部に設けたので、ブレーキパッドとディスクロータの摺接面に発生する面圧分布を均等にすることができる。また、傾き低減手段を爪部の押圧面に設けるのではなく、裏金に対して角度の付けられた傾斜部分に設けるようにしたので、キャリパが所定量だけ傾斜したときに、キャリパの傾きを元に戻そうとする作用を発揮させることができる。さらに、傾斜部分の傾きを変えることで、上記作用を発揮させるためのブレーキの制動力を調節することができる。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。これらの実施形態は例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態では、ピストンがひとつのシングルピストン型キャリパについて説明したが、ピストンが二つあるダブルピストン型のキャリパについても本発明を適用することができる。
実施の形態では、アウタ側の裏金に接触するキャリパの爪部のうち、トレーリング側に転動部材または滑り部材を設けることを述べたが、リーディング側にも転動部材または滑り部材を設けてもよい。こうすれば、ディスクブレーキが設置された車輪がいずれの方向に回転しても、ブレーキ鳴きを軽減することができる。
10 ディスクブレーキ、 12 マウンティング、 16 キャリパ、 20 ガイド孔、 22 スライドピン、 26 ディスクロータ、 30 裏金、 32 インナブレーキパッド、 40 裏金、 42 アウタブレーキパッド、 58 シリンダ部、 74 押圧面、 82、84 爪部、 88 傾斜部分、 90 孔、 92 転動部材、 94 滑り部材。
Claims (4)
- 車輪とともに回転するディスクロータと、
前記ディスクロータの摩擦摺動面に相対して配置されるブレーキパッドと、
前記ディスクロータの摩擦摺動面と略平行な押圧面を有し、この押圧面を前記ブレーキパッドの背面に当接させて該ブレーキパッドを前記ディスクロータに押し付けるキャリパと、
前記キャリパが前記ディスクロータの回転軸と略平行な方向に移動するよう該キャリパを支持する支持部材と、
前記キャリパの押圧面に設けられ、前記ブレーキパッド押し付け時のキャリパの傾きを低減する傾き低減手段と、
を備えることを特徴とするディスクブレーキ。 - 前記キャリパの押圧面のうち少なくともトレーリング側に、前記ディスクロータの摩擦摺動面から徐々に離間する角度を有した傾斜が付けられており、前記傾き低減手段がこの傾斜部分に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。
- 前記傾き低減手段は、前記キャリパの押圧面の傾斜部分に嵌め込まれ、該キャリパが傾斜したとき前記ブレーキパッド上を転動する転動部材であることを特徴とする請求項2に記載のディスクブレーキ。
- 前記傾き低減手段は、前記キャリパの押圧面の傾斜部分に嵌め込まれ、前記ブレーキパッドと前記押圧面の間の摩擦係数を低減させる滑り部材であることを特徴とする請求項2に記載のディスクブレーキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005043201A JP2006226474A (ja) | 2005-02-18 | 2005-02-18 | ディスクブレーキ |
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ID=36988009
Family Applications (1)
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JP2005043201A Pending JP2006226474A (ja) | 2005-02-18 | 2005-02-18 | ディスクブレーキ |
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2005
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