JP2006226333A - 車両用ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両発進時のスリップ係合制御において、耐熱性確保のために必要以上に頻繁に制御が中止されることを防止して、燃費を一層向上させる。
【解決手段】 制御開始時のAT油温TOIL をロックアップクラッチの摺動部の温度TL/C と見做して、そのAT油温TOIL に基づいて制御を中止するまでのスリップ係合許容時間toff 、許容累積発熱量ΣQoff 、および一旦中止した後にスリップ係合制御を再開するまでの再開所要時間tonをそれぞれ設定し、そのスリップ係合許容時間toff および許容累積発熱量ΣQoff に従ってスリップ係合制御を中止するとともに、再開所要時間tonに従って再開することにより、ロックアップクラッチの過熱を防止しながら必要以上に中止されることを抑制して、燃費を向上させることができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は車両用ロックアップクラッチの制御装置に係り、特に、車両発進時にロックアップクラッチをスリップ係合させる技術の改良に関するものである。
エンジンと駆動輪との間に配設される流体式伝動装置の一種に、作動油の油圧によって摩擦係合させられることによりその流体式伝動装置の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチを備えているロックアップクラッチ付き流体式伝動装置がある。流体式伝動装置としては、フロードカップリングやトルクコンバータが知られている。そして、このようなロックアップクラッチ付きの流体式伝動装置を備えた車両においては、ロックアップクラッチを完全に係合させるだけでなく、例えば特許文献1に記載のように、所定の運転条件下でスリップ係合させることにより、燃費を一層向上させることが提案されている。
特開平5−79558号公報
ところで、未だ公知ではないが、車両停止状態からの発進時においても、上記のようにロックアップクラッチをスリップ係合させることにより、エンジン回転速度の吹き上がりを防止して燃費を一層向上させることが考えられるが、車両発進時には入力側および出力側の回転速度差が大きいため、ロックアップクラッチの熱的負荷が大きく、耐熱性が問題になる。このため、例えば吸入空気量等から推定されるエンジントルクと流体式伝動装置の回転数、速度比などからロックアップクラッチの発熱量を推定し、その積分値が所定値以上、若しくは所定の発熱量が所定時間以上継続、若しくはある瞬間でも所定値以上の発熱量が発生した場合に、ロックアップクラッチのスリップ係合を中止することが考えられる。
しかしながら、ロックアップクラッチの耐久性に最も影響する摺動部の温度は、スリップ係合の開始時の初期温度などにも依存し、発熱量だけで正確に摺動部の温度を予測して過熱を防止することはできないため、ロックアップクラッチの過熱を確実に防止するためには、スリップ係合を中止する累積発熱量等を余裕を持って設定する必要があり、必要以上にスリップ係合が中止されて燃費向上効果が十分に得られない可能性がある。ロックアップクラッチの摺動部の温度を測定すれば、必要な時に適切にスリップ係合を中止することができるが、摺動部の温度をリアルタイムに高い精度で検出することは困難である。
なお、ロックアップクラッチの耐熱性確保のためには、ロックアップクラッチの熱容量を向上させたり、冷却機構を設けたりすることも考えられるが、このようなハードによる対応は大幅なコストアップを伴うため、必ずしも適当でなく、上記のようにスリップ制御を中止して入熱を制限することが現実的である。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、車両発進時にロックアップクラッチをスリップ係合させる場合に、耐熱性確保のために必要以上に頻繁にスリップ制御が中止されることを防止して、燃費を一層向上させることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、エンジンと駆動輪との間に配設された流体式伝動装置に備えられ、作動油の油圧によって摩擦係合させられることによりその流体式伝動装置の入力側と出力側とを直結する車両用ロックアップクラッチの制御装置において、(a) 車両発進時に前記ロックアップクラッチをスリップ係合させる発進時スリップ制御手段を有するとともに、(b) その発進時スリップ制御手段は、前記スリップ係合の開始時における前記作動油の油温を考慮してそのスリップ係合を行うことを特徴とする。
第2発明は、第1発明の車両用ロックアップクラッチの制御装置において、前記発進時スリップ制御手段は、前記スリップ係合の開始時における前記作動油の油温を考慮してそのスリップ係合の中止条件を定め、その中止条件に達したらそのスリップ係合を中止することを特徴とする。
第3発明は、第2発明の車両用ロックアップクラッチの制御装置において、前記発進時スリップ制御手段は、前記スリップ係合の開始時における前記作動油の油温を考慮して、前記中止条件に従ってそのスリップ係合を中止した後にそのスリップ係合を再開する際の再開条件を定め、その再開条件に達したらそのスリップ係合を再開することを特徴とする。
このような車両用ロックアップクラッチの制御装置においては、車両発進時にロックアップクラッチをスリップ係合させる場合に、そのスリップ係合の開始時の油温を考慮してスリップ係合が行われるが、車両停止時にはロックアップクラッチは解放されているため、その油温はロックアップクラッチの摺動部の温度と略同じと考えられる。このため、その油温すなわちロックアップクラッチの摺動部の温度を考慮して、例えばスリップ係合を中止するまでのスリップ係合許容時間や許容累積発熱量などの中止条件を設定し、その中止条件に達した時にスリップ係合を中止するようにすれば、ロックアップクラッチの過熱を防止しながらスリップ係合が必要以上に中止されることが抑制され、燃費が向上する。
第3発明では更に、一旦中止したスリップ係合を再開する再開条件を、同じくスリップ係合開始時の油温に基づいて設定し、その再開条件に達したらスリップ係合を再開するようになっているため、ロックアップクラッチの過熱を防止しながらスリップ係合が適切に再開されて、燃費が一層向上する。
ここで、発進時スリップ制御手段は、例えば前進発進時のみにロックアップクラッチをスリップ係合させるように構成されるが、後進発進時のみにスリップ係合させるものでも良いし、前進発進時および後進発進時の両方でスリップ係合させるものでも良い。
発進時スリップ制御手段によるスリップ係合制御は、例えば入力側と出力側の回転速度差であるスリップ回転速度が50rpm等の所定の回転速度になるまで行われ、その後は通常のスリップ係合制御へ滑らかに移行するように構成される。
スリップ係合の開始時の油温を考慮したスリップ係合は、例えば第2発明のようにスリップ係合を中止する中止条件を定める場合の他、スリップ回転速度やその回転速度の変化パターンなどスリップ係合制御中の制御態様を油温に応じて定めるものでも良いなど、種々の態様が可能である。
第2発明の中止条件は、例えばスリップ係合を中止するまでのスリップ係合許容時間や許容累積発熱量などで、ロックアップクラッチの摺動部が過熱することがないように、予め実験やシミュレーション等によりマップや演算式などで定められる。一般に、スリップ係合開始時の油温はロックアップクラッチの摺動部の温度と略同じであり、その油温が高い程、ロックアップクラッチは少ない発熱量で過熱状態に達するため、スリップ係合を中止するまでの許容累積発熱量は少なくなり、スリップ係合許容時間は短くなる。
上記スリップ係合許容時間や許容累積発熱量等の中止条件を油温のみに基づいて設定することもできるが、スリップ係合開始時のアクセル操作量やスロットル弁開度、エンジンの吸入空気量、或いはそれ等の変化速度などの他の運転状態(環境を含む)を考慮して設定するようにしても良い。スリップ制御中においても、予め設定された中止条件を運転状態に応じて更新するようにすることも可能である。
車両発進時においては、一般に数秒程度でスリップ係合を中止することになるため、高い応答性が要求され、その点では制御が比較的簡単なスリップ係合許容時間を用いて中止することが望ましいが、許容累積発熱量による中止を併用して、何れか一方でも中止条件に達したらスリップ係合を中止するように構成することもできる。3つ以上の中止条件を設定することもできる。
上記許容累積発熱量に基づいてスリップ係合を中止する場合は、例えばロックアップクラッチの係合圧や、吸入空気量等から推定されるエンジントルク、流体式伝動装置の回転数、速度比などからロックアップクラッチの発熱量を逐次求めて順次加算していく必要がある。また、許容累積発熱量やスリップ係合許容時間の設定に際して、クラッチ摺動部からの熱伝導や作動油などによる放熱量を考慮することも可能である。許容累積発熱量については、実際の発熱量を逐次求めて累積発熱量を求める際に、その放熱量分を除いて計算するようにしても良い。
第3発明の再開条件は、例えばスリップ係合を中止した後にスリップ係合を再開するまでの再開所要時間(中止している時間)などで、スリップ係合制御を再開した場合に所定時間(例えば数秒)はスリップ係合を行うことができるように、予め実験やシミュレーション等によりマップや演算式などで適宜定められる。一般に、スリップ係合開始時の油温が高い程、スリップ係合中止時の油温が高くなるため、ロックアップクラッチの摺動部の温度降下は遅くなり、再開所要時間が長くなる。
上記再開所要時間等の再開条件をスリップ係合開始時の油温のみに基づいて設定することもできるが、アクセル操作量やスロットル弁開度、エンジンの吸入空気量などの他の運転状態(環境を含む)を考慮して設定するようにしても良いし、その設定された再開条件を、スリップ係合中止時の油温などスリップ係合中或いはその中止中の運転状態に応じて更新するようにしても良い。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が好適に適用される車両用駆動装置10を説明する骨子図である。この駆動装置10は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるもので、走行用の駆動力源としてエンジン12を備えている。内燃機関にて構成されるエンジン12の出力は、流体式伝動装置として機能するトルクコンバータ14、自動変速機16、図示しない差動歯車装置、一対の車軸などを介して左右の駆動輪へ伝達されるようになっている。
上記トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸に連結されたポンプ翼車14p、自動変速機16の入力軸32に連結されたタービン翼車14t、および一方向クラッチを介して変速機ケース36に連結されたステータ14sを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、それ等のポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tの間にはロックアップクラッチ38が設けられており、図4に示す油圧制御回路42のクラッチ切換弁44やスリップ制御弁48によって係合側油室18および解放側油室20に対する油圧供給状態が切り換えられたり、その差圧(圧力差)ΔPが制御されたりすることにより、完全係合状態、スリップ状態、或いは解放状態とされるようになっており、完全係合状態とされることによってポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tが一体回転させられるようになっている。
自動変速機16は、シングルピニオン型の第1遊星歯車装置22を主体として構成されている第1変速部24と、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置26およびダブルピニオン型の第3遊星歯車装置28を主体として構成されている第2変速部30とを同軸線上に有し、入力軸32の回転を変速して出力歯車34から出力する。入力軸32は入力部材に相当するもので、前記トルクコンバータ14のタービン翼車14tと一体的に回転させられるタービン軸であり、出力歯車34は出力部材に相当するもので、カウンタ軸を介して或いは直接的に差動歯車装置と噛み合い、左右の駆動輪を回転駆動する。なお、この車両用自動変速機16および前記トルクコンバータ14は中心線に対して略対称的に構成されており、図1では中心線の下半分が省略されている。
上記第1変速部24を構成している第1遊星歯車装置22は、サンギヤS1、キャリアCA1、およびリングギヤR1の3つの回転要素を備えており、サンギヤS1が入力軸32に連結されて回転駆動されるとともにリングギヤR1が第3ブレーキB3を介して回転不能に変速機ケース(ハウジング)36に固定されることにより、キャリヤCA1が中間出力部材として入力軸32に対して減速回転させられて出力する。また、第2変速部30を構成している第2遊星歯車装置26および第3遊星歯車装置28は、一部が互いに連結されることによって4つの回転要素RM1〜RM4が構成されており、具体的には、第3遊星歯車装置28のサンギヤS3によって第1回転要素RM1が構成され、第2遊星歯車装置26のリングギヤR2および第3遊星歯車装置28のリングギヤR3が互いに連結されて第2回転要素RM2が構成され、第2遊星歯車装置26のキャリアCA2および第3遊星歯車装置28のキャリアCA3が互いに連結されて第3回転要素RM3が構成され、第2遊星歯車装置26のサンギヤS2によって第4回転要素RM4が構成されている。上記第2遊星歯車装置26および第3遊星歯車装置28は、キャリアCA2およびCA3が共通の部材にて構成されているとともに、リングギヤR2およびR3が共通の部材にて構成されており、且つ第2遊星歯車装置26のピニオンギヤが第3遊星歯車装置28の第2ピニオンギヤを兼ねているラビニヨ型の遊星歯車列とされている。
上記第1回転要素RM1(サンギヤS3)は第1ブレーキB1によって選択的にケース36に連結されて回転停止させられ、第2回転要素RM2(リングギヤR2、R3)は第2ブレーキB2によって選択的にケース36に連結されて回転停止させられ、第4回転要素RM4(サンギヤS2)は第1クラッチC1を介して選択的に前記入力軸32に連結され、第2回転要素RM2(リングギヤR2、R3)は第2クラッチC2を介して選択的に入力軸32に連結され、第1回転要素RM1(サンギヤS3)は中間出力部材である第1遊星歯車装置22のキャリアCA1に一体的に連結され、第3回転要素RM3(キャリアCA2、CA3)は前記出力歯車34に一体的に連結されて回転を出力するようになっている。第1ブレーキB1〜第3ブレーキB3、第1クラッチC1、第2クラッチC2(以下、特に区別しない場合は単にブレーキB、クラッチCという)は、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる多板式の油圧式摩擦係合装置で、これ等のブレーキB、クラッチCの係合解放状態が切り換えられることにより、前進6段および後進1段の各変速段が成立させられる。
図2の作動表は、クラッチCおよびブレーキBの作動状態と変速段との関係をまとめて示したもので、「○」は係合を表している。本実施例の車両用自動変速機16においては、2つのクラッチC1、C2および3つのブレーキB1〜B3のうちの2つの係合によって前進6段の多段変速が達成される。
図3は、図1の自動変速機16などを制御するために車両に設けられた制御系統を説明するブロック線図で、アクセルペダル50の操作量Accがアクセル操作量センサ52により検出されるとともに、そのアクセル操作量Accを表す信号が電子制御装置40に供給されるようになっている。アクセルペダル50は、運転者の出力要求量に応じて大きく踏み込み操作されるもので、アクセル操作部材に相当し、アクセル操作量Accは出力要求量に相当する。また、エンジン12の回転速度NEを検出するためのエンジン回転速度センサ58、エンジン12の吸入空気量QA を検出するための吸入空気量センサ60、吸入空気の温度TA を検出するための吸入空気温度センサ62、エンジン12の電子スロットル弁の全閉状態(アイドル状態)およびその開度θTHを検出するためのアイドルスイッチ付スロットルセンサ64、車速V(出力歯車34の回転速度NOUT に対応)を検出するための車速センサ66、エンジン12の冷却水温TW を検出するための冷却水温センサ68、常用ブレーキであるフットブレーキの操作の有無を検出するためのブレーキスイッチ70、シフトレバー72のレバーポジション(操作位置)PSHを検出するためのレバーポジションセンサ74、タービン回転速度NT(=入力軸32の回転速度NIN)を検出するためのタービン回転速度センサ76、油圧制御回路42内の作動油の温度であるAT油温TOIL を検出するためのAT油温センサ78などが設けられており、それらのセンサやスイッチから、エンジン回転速度NE、吸入空気量QA 、吸入空気温度TA 、スロットル弁開度θTH、車速V、エンジン冷却水温TW 、ブレーキ操作の有無、シフトレバー72のレバーポジションPSH、タービン回転速度NT、AT油温TOIL などを表す信号が電子制御装置40に供給されるようになっている。
上記シフトレバー72は運転席の近傍に配設され、例えば4つのレバーポジション「R(リバース)」、「N(ニュートラル)」、「D(ドライブ)」、または「S(シーケンシャル)」へ運転者によって手動操作されるようになっている。「R」ポジションは後進走行位置で、「N」ポジションは動力伝達遮断位置で、「D」ポジションは自動変速による前進走行位置で、「S」ポジションは変速可能な高速側の変速段が異なる複数の変速レンジを切り換えることにより手動変速が可能な前進走行位置であり、シフトレバー72がどのレバーポジションへ操作されているかがレバーポジションセンサ74によって検出される。
前記電子制御装置40は、CPU、ROM、RAM、インターフェースなどを含む所謂マイクロコンピュータを備えて構成されており、予めてROMに記憶されたプログラムに従って入力信号を処理し、エンジン12の出力制御やトルクコンバータ14のロックアップクラッチ38の係合(スリップを含む)解放制御、自動変速機16の変速制御などを行う。
図4は、ロックアップクラッチ38の係合解放制御や自動変速機16の変速制御に用いられる油圧制御回路44のうち、ロックアップクラッチ38の係合解放制御に関連する部分の回路図である。図4において、前記電子制御装置40から供給される駆動電流ISLU に対応したクラッチ制御用信号圧Plin を発生するリニアソレノイドバルブ46と、そのそのクラッチ制御用信号圧Plin に従って前記ロックアップクラッチ38を解放状態とする解放側位置と係合状態とする係合側位置とに切り換えられるクラッチ切換弁44と、上記リニアソレノイドバルブ46から出力されるクラッチ制御用信号圧Plin に従って前記係合側油室18及び解放側油室20の圧力差ΔPを調節し、前記ロックアップクラッチ38のスリップ回転速度を制御するスリップ制御弁48とが備えられている。
上記油圧制御回路42において、図示しないタンクに還流した作動油がストレーナを介して吸引ポンプから圧送され且つ図示しないリリーフ形式の第1調圧弁により調圧された第1ライン油圧PL1、およびその第1調圧弁からリリーフされた作動油が図示しない第2調圧弁により調圧された第2ライン油圧PL2が供給される。第1ライン油圧PL1および第2ライン油圧PL2は、基本的には電子制御装置40によって制御される図示しないリニアソレノイドバルブにより、アクセル操作量Acc或いはスロットル弁開度θTHに対応して大きくなるように調圧されている。第1ライン圧PL1は、前記自動変速機16内に設けられたクラッチCおよびブレーキBなどの油圧式摩擦係合装置へ供給される係合圧の元圧とされる。
上記クラッチ切換弁44は、前記ロックアップクラッチ38の解放側油室20と連通する解放側ポート80、係合側油室18と連通する係合側ポート82、第2ライン油圧PL2が供給される入力ポート84、前記ロックアップクラッチ38の解放時に係合側油室18内の作動油がドレンなどへ排出される第1排出ポート86、係合時に解放側油室20内の作動油がスリップ制御弁48側へ排出される第2排出ポート88、リリーフされた作動油などが供給される供給ポート90と、それらのポートの接続状態を切り換えるスプール弁子92と、そのスプール弁子92をオフ側位置に向かって付勢するスプリング94と、上記スプール弁子92のスプリング94側端部に当接可能に配置されたプランジャ96と、上記プランジャ96の端面に作用させる第2ライン油圧PL2を受け入れる油室100と、上記スプール弁子92の端面にリニアソレノイドバルブ46から出力されるクラッチ制御用信号圧Plin を作用させてオン側位置へ向かう推力を発生させるためにそのクラッチ制御用信号圧Plin を受け入れる油室102とを備えている。
前記リニアソレノイドバルブ46は、図示しない調圧弁で発生させられる一定の油圧(モジュレータ圧)を元圧とする減圧型調圧弁であって、前記電子制御装置40からの駆動電流ISLU に伴って大きくなるクラッチ制御用信号圧Plin を発生させ、このクラッチ制御用信号圧Plin をクラッチ切換弁44の油室102およびスリップ制御弁48の油室140へ作用させる。
上記リニアソレノイドバルブ46から油室102へ供給されるクラッチ制御用信号圧Plin が所定値PB よりも低い場合は、油室100に作用させられる第2ライン油圧PL2の付勢力に従って、上記クラッチ切換弁44のスプール弁子92およびプランジャ96はオフ位置(図4の中心線の左側位置)とされることから、前記入力ポート84と解放側ポート80、係合側ポート82と第1排出ポート86がそれぞれ連通させられるので、前記ロックアップクラッチ38の解放側油室20内の油圧Poff (=PL2)が係合側油室18内の油圧Pon(=クーラー圧或いはドレン圧)よりも高くされて、そのロックアップクラッチ38が解放されると同時に係合側油室18内の作動油が前記第1排出ポート86から図示しないオイルクーラーを経てドレーンされる。反対に、上記油室102へ供給されるクラッチ制御用信号圧Plin が所定値PB よりも高くなると、スプール弁子92およびプランジャ96が油室100に作用する第2ライン油圧PL2の付勢力に抗してオン側位置(図4の中心線の右側位置)に位置させられることから、前記入力ポート84と係合側ポート82、解放側ポート80と第2排出ポート88、供給ポート90と第1排出ポート86がそれぞれ連通させられるので、前記ロックアップクラッチ38の係合側油室18内の油圧Pon(=PL2)が解放側油室20内の油圧Poff (=ドレーン圧)よりも高められて、そのロックアップクラッチ38が係合させられると同時に解放側油室20内の作動油が前記第2排出ポート88及びスリップ制御弁48を介してドレーンされる。上記所定値PB は、油室100に作用させられる第2ライン油圧PL2とスプリング94とに基づく付勢力と同等の大きさの反対方向の付勢力を発生させるための予め設定された値である。
スリップ制御弁48は、第2ライン油圧PL2が供給されるライン圧ポート130、クラッチ切換弁44の第2排出ポート88から排出される前記ロックアップクラッチ38の解放側油室20内の作動油を受け入れる受入ポート132、その受入ポート132に受け入れられた作動油を排出するためのドレーンポート134と、上記受入ポート132とドレーンポート134との間を連通させる第1位置(図4の左側位置)と上記受入ポート132とライン圧ポート130との間を連通させる第2位置(図4の右側位置)との間を移動可能に設けられたスプール弁子136と、そのスプール弁子136を第1位置に向かって付勢するためにそのスプール弁子136に当接可能に同軸配置されたプランジャ138と、そのプランジャ138に設けられた断面積の異なるランド148と150との間に設けられてクラッチ制御用信号圧Plin を受け入れることによりそれらプランジャ138及びスプール弁子136を上記第1位置に向かって移動させる方向の推力を発生させるためにクラッチ制御用信号圧Plin を受け入れる信号圧油室140と、上記プランジャ138に前記ロックアップクラッチ38の解放側油室20内の油圧Poff を作用させてそのプランジャ138延いては上記スプール弁子136に第1位置へ向かう方向の推力を発生させるために油圧Poff を受け入れる油室142と、上記スプール弁子136に前記ロックアップクラッチ38の係合側油室18内の油圧Ponを作用させてそのスプール弁子136にその第2位置へ向かう方向の推力を発生させるために油圧Ponを受け入れる油室144と、上記信号圧油室140に収容されて上記スプール弁子136を第2位置へ向かう方向へ付勢するスプリング146と、を備えている。
上記スリップ制御弁48では、図5に例示するように、クラッチ制御用信号圧Plin が所定値PB を超えて増加すると、上記スプール弁子136が第1位置に向かって移動させられるので、上記受入ポート132とドレーンポート134との間が連通させられて前記ロックアップクラッチ38の解放側油室20内の作動油が排出させられることによりそのロックアップクラッチ38の係合側油室18及び解放側油室20の圧力差ΔP(=Pon−Poff )が増加させられる。一方、クラッチ制御用信号圧Plin が所定値PB に向かって減少すると、上記スプール弁子136が第2位置に向かって移動させられるので、上記受入ポート132とライン圧ポート130との間が連通させられて前記ロックアップクラッチ38の解放側油室20内に第2ライン油圧PL2が供給されることにより圧力差ΔPが減少させられる。これにより、クラッチ切換弁44がオン位置にあるときには、ロックアップクラッチ38のスリップ状態がクラッチ制御用信号圧Plin の大きさに応じて制御されるが、クラッチ制御用信号圧Plin が所定値PA を超えると、スプール弁子136が第1位置とされるので、上記圧力差ΔPが直ちに最大値ΔPmax とされ、ロックアップクラッチ38が完全係合状態とされる。
ここで、前記電子制御装置40は、車両の前進発進時にロックアップクラッチ38をスリップ係合させる発進時スリップ制御手段を機能的に備えており、図6に示すフローチャートに従って信号処理を実行する。
図6のステップS1では、予め定められた発進時スリップ係合制御の開始条件を満足するか否かを判断する。開始条件は、例えばシフトレバー72が前進走行用の「D」または「S」ポジションへ操作されるとともに、車速Vが所定値以下で、且つブレーキOFFでアクセルペダル50が踏込み操作され、エンジン回転速度NEが所定値以上に上昇した場合などで、開始条件を満足する場合には、ステップS2でリニアソレノイドバルブ46に励磁電流ISLU を出力してロックアップクラッチ38をスリップ係合させる。この発進時のスリップ係合制御は、例えばスリップ回転速度(NE−NT)が所定の変化パターンに従って徐々に小さくなるように励磁電流ISLU を制御することによって行われる。
ステップS3では、AT油温センサ78からAT油温TOIL を読み込み、ステップS4では、そのAT油温TOIL に基づいて、発進時スリップ係合制御を中止するまでのスリップ係合許容時間toff 、発進時スリップ係合制御を中止するまでの許容累積発熱量ΣQoff 、および一旦中止した後に発進時スリップ係合制御を再開するまでの再開所要時間tonをそれぞれ算出して設定する。すなわち、車両停止時にはロックアップクラッチ38は解放されているため、発進時スリップ係合制御の開始時には、ロックアップクラッチ38の摺動部の温度TL/C とAT油温TOIL とは略同じであると見做すことが可能であり、そのロックアップクラッチ38がスリップ係合の実施で過熱することがないように、AT油温TOIL (=TL/C )をパラメータとしてロックアップクラッチ38を含むユニット毎に実験等により予め定められたマップや演算式などに従って、スリップ係合許容時間toff や許容累積発熱量ΣQoff 、再開所要時間tonをそれぞれ算出する。具体的には、スリップ係合開始時のAT油温TOIL が高いと、ロックアップクラッチ38は少ない累積発熱量ΣQで過熱状態に達するため、発進時スリップ係合制御を中止するまでの許容累積発熱量ΣQoff は少なくなり、発進時スリップ係合制御を継続して実行することが可能なスリップ係合許容時間toff は短くなる。
例えば次式(1) は、発進時スリップ係合制御開始時のAT油温TOIL すなわちクラッチ温度TL/C に応じて、スリップ係合許容時間toff を算出する演算式の一例で、ロックアップクラッチ38の摺動部の許容最高温度TLimit と発進時スリップ係合制御開始時のクラッチ温度TL/C (=TOIL )との温度差(TLimit −TL/C )を求めて、ロックアップクラッチ38を含むユニット毎に予め定められた係数aで割り算することにより求められる。図7は、発進時スリップ係合制御開始時のクラッチ温度TL/C が異なる2種類(TL/C1、TL/C2)の場合について、スリップ係合に伴う温度変化およびスリップ係合許容時間toff を例示したもので、クラッチ温度TL/C が高い方(TL/C1)が、許容最高温度TLimit に達するまでの時間、すなわちスリップ係合許容時間toff1が短い。このスリップ係合許容時間toff は、ユニット等の各種の条件によって異なるが、例えば2〜5秒等の数秒程度である。
off =(TLimit −TL/C )/a ・・・(1)
許容累積発熱量ΣQoff についても、基本的には温度差(TLimit −TL/C )をパラメータとして求めることができる。これ等のスリップ係合許容時間toff および許容累積発熱量ΣQoff は中止条件に相当するが、AT油温TOIL の他に、スリップ係合開始時のアクセル操作量Accやスロットル弁開度θTH、吸入空気量QA 、或いはそれ等の変化速度などの他の運転状態(環境を含む)を考慮して設定するようにしても良い。許容累積発熱量ΣQoff については、例えばエンジントルクTEや回転速度差(NE−NT)、トルクコンバータ14の容量、回転変化、イナーシャなどから計算で求めることができる。発進時スリップ係合制御中においても、ステップS4で設定した中止条件(スリップ係合許容時間toff 、許容累積発熱量ΣQoff )を運転状態に応じて逐次更新するようにすることもできる。また、クラッチ摺動部からの熱伝導や作動油などによる放熱量を考慮して設定することも可能である。
一方、上記スリップ係合許容時間toff または許容累積発熱量ΣQoff に基づいてスリップ係合制御が中止された後に、熱伝導や作動油などによる放熱でクラッチ温度TL/C が降下し、発進時スリップ係合制御を再開することができるようになるまでの再開所要時間tonは、発進時スリップ係合制御を再開した場合に所定時間(例えば数秒)はスリップ係合制御を行うことができるように、言い換えれば発進時スリップ係合制御が1秒も満たない短時間で頻繁にON、OFFすることがないように、前記発進時スリップ係合制御開始時のAT油温TOIL をパラメータとして予め実験やシミュレーション等によりマップや演算式などにより適宜定められる。具体的には、ユニット毎に予め定められた再開許容温度TLimit0まで降下するのに必要な時間で、発進時スリップ係合制御開始時のAT油温TOIL が高いと、そのスリップ係合制御を中止した時のAT油温TOIL も高いため、熱伝導や作動油などによる放熱が少なく、ロックアップクラッチ38の摺動部の温度TL/C の温度降下が遅くなり、再開所要時間tonは長くなる。図8は、前記図7に示すように発進時スリップ係合制御開始時のクラッチ温度TL/C が異なる2種類(実線がTL/C1、一点鎖線がTL/C2)の場合について、発進時スリップ係合制御が中止された後の温度変化および再開所要時間tonを例示したもので、制御開始時のクラッチ温度TL/C が高い方(TL/C1;実線)が温度降下が遅く、再開許容温度TLimit0に達するまでの時間、すなわち再開所要時間ton1 が長い。この再開所要時間tonは、ユニット等の各種の条件によって異なるが、例えば10〜30秒等の数十秒程度である。
上記再開所要時間tonは再開条件に相当し、発進時スリップ係合制御開始時のAT油温TOIL のみに基づいて設定することもできるが、前記スリップ係合許容時間toff や許容累積発熱量ΣQoff と同様に、発進時スリップ係合制御開始時のアクセル操作量Accやスロットル弁開度θTH、吸入空気量QA 、或いはそれ等の変化速度などの他の運転状態(環境を含む)を考慮して設定するようにしても良い。また、ステップS4で設定した再開所要時間tonを、発進時スリップ係合制御中止時のAT油温TOIL など、スリップ係合中或いはその中止中の運転状態に応じて逐次更新するようにしても良い。
このようにしてスリップ係合許容時間toff 、許容累積発熱量ΣQoff 、再開所要時間tonがそれぞれ設定されると、ステップS5を実行し、発進時スリップ係合制御開始時(図7の時間0)からの経過時間timAが上記スリップ係合許容時間toff に達したか否かを判断する。そして、timA≧toff になると、ステップS8で発進時スリップ係合制御を中止するが、timA≧toff でない場合にはステップS6以下を実行する。
ステップS6では、ロックアップクラッチ38の摺動部における累積発熱量ΣQを逐次算出する。これは、例えばロックアップクラッチ38の係合圧、すなわち前記励磁電流ISLU に従って制御される圧力差ΔP(=Pon−Poff )と、吸入空気量QA から推定されるエンジントルクTE、回転速度差(NE−NT)、トルクコンバータ14の容量、回転変化、イナーシャなどから計算で求められる。次のステップS7では、その累積発熱量ΣQが前記許容累積発熱量ΣQoff に達したか否かを判断し、ΣQ≧ΣQoff に達したら、ステップS8を実行して発進時スリップ係合制御を中止する。すなわち、本実施例では経過時間timAがスリップ係合許容時間toff に達するか、或いは累積発熱量ΣQが許容累積発熱量ΣQoff に達したら、ステップS8で発進時スリップ係合制御を中止するのである。
上記ステップS7の判断がNO(否定)の場合、すなわち累積発熱量ΣQが未だ許容累積発熱量ΣQoff に達していない場合には、ステップS11を実行し、発進時スリップ係合制御を継続するか否かを判断する。これは、例えばスリップ回転速度(NE−NT)が50rpm等の所定回転速度以下になって、定常走行時等の通常のスリップ係合制御へ移行する場合や、アクセル操作量Accが所定値以上となって運転者が大きな駆動力を要求したためロックアップクラッチ38を解放する場合など、予め定められた所定の制御終了条件を満たすか否かを判断し、その制御終了条件を満たした時はステップS12で発進時スリップ係合制御を終了するが、そうでない場合には前記ステップS5以下を繰り返して発進時スリップ係合制御を継続する。
一方、前記ステップS8で発進時スリップ係合制御を中止した場合には、続いてステップS9を実行し、発進時スリップ係合制御を中止した後の経過時間timBが前記再開所要時間tonに達したか否かを判断する。そして、timB≧tonになったら、ステップS10で発進時スリップ係合制御を再開し、ステップS4以下を繰り返す。この場合は、ロックアップクラッチ38の摺動部の温度TL/C はAT油温TOIL と異なり、AT油温TOIL よりも高い前記再開許容温度TLimit0と推定されるため、その再開許容温度TLimit0に基づいてスリップ係合許容時間toff 、許容累積発熱量ΣQoff 、および再開所要時間tonを算出して設定する。なお、上記ステップS9でtimB≧tonになるまでの待ち時間においても、前記ステップS11と同様に制御終了条件を満たすか否かを判断し、制御終了条件を満たした場合には、ステップS12を実行して発進時スリップ係合制御を再開することなく終了する。
このように本実施例では、発進時スリップ係合制御を実施する際に、スリップ係合制御開始時のAT油温TOIL を読み込み、そのAT油温TOIL に基づいて設定したスリップ係合許容時間toff 、許容累積発熱量ΣQoff 、および再開所要時間tonに従って発進時スリップ係合制御を行うが、車両停止時にはロックアップクラッチ38は解放されているため、AT油温TOIL はロックアップクラッチ38の摺動部の温度TL/C と略同じと考えられる。このため、そのAT油温TOIL すなわちロックアップクラッチ38の摺動部の温度TL/C に基づいて設定されたスリップ係合許容時間toff 、許容累積発熱量ΣQoff 、および再開所要時間tonに従って発進時スリップ係合制御を行えば、ロックアップクラッチ38の過熱を防止しながらスリップ係合制御が必要以上に中止されることが抑制され、発進時にエンジン回転速度NEが必要以上に吹き上がって燃費が損なわれることを防止することができる。
また、本実施例ではスリップ係合許容時間toff に基づく中止判断と許容累積発熱量ΣQoff に基づく中止判断とを併用して発進時スリップ係合制御を中止するため、ロックアップクラッチ38の過熱を一層確実に防止しつつ、スリップ係合制御が必要以上に中止されることを抑制して燃費を向上させることができる。
また、上記スリップ係合許容時間toff または許容累積発熱量ΣQoff に基づいて一旦中止した発進時スリップ係合制御を、同じくスリップ係合制御開始時のAT油温TOIL に基づいて設定した再開所要時間tonに従って再開するため、ロックアップクラッチ38の過熱を防止しながら発進時スリップ係合制御が適切に再開されて、燃費が一層向上する。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明が好適に適用される車両用駆動装置の骨子図である。 図1の自動変速機の複数の変速段と摩擦係合装置の作動状態との関係を示す作動表である。 図1の車両用駆動装置が備えている制御系統を説明するブロック線図である。 図3の油圧制御回路のうちロックアップクラッチの制御に関係する部分を示す回路図である。 図4の油圧制御回路において、リニアソレノイドバルブから出力される信号圧Plin とロックアップクラッチの圧力差ΔPとの関係を示す図である。 図3の電子制御装置によって実行される車両発進時のスリップ係合制御を説明するフローチャートである。 図6のステップS4で、制御開始時のクラッチ温度TL/C1、TL/C2に応じて設定されるスリップ係合許容時間toff1、toff2を、クラッチの温度変化と対応して説明するタイムチャートである。 図6のステップS4で設定される再開所要時間ton1 、ton2 を、クラッチの温度変化と対応して説明するタイムチャートである。
符号の説明
12:エンジン 14:トルクコンバータ(流体式伝動装置) 38:ロックアップクラッチ 40:電子制御装置 42:油圧制御回路
OIL :AT油温(作動油の油温)
off 、toff1、toff2:スリップ係合許容時間(中止条件)
ΣQoff :許容累積発熱量(中止条件)
on、ton1 、ton2 :再開所要時間(再開条件)
ステップS1〜S12:発進時スリップ制御手段

Claims (3)

  1. エンジンと駆動輪との間に配設された流体式伝動装置に備えられ、作動油の油圧によって摩擦係合させられることにより該流体式伝動装置の入力側と出力側とを直結する車両用ロックアップクラッチの制御装置において、
    車両発進時に前記ロックアップクラッチをスリップ係合させる発進時スリップ制御手段を有するとともに、
    該発進時スリップ制御手段は、前記スリップ係合の開始時における前記作動油の油温を考慮して該スリップ係合を行う
    ことを特徴とする車両用ロックアップクラッチの制御装置。
  2. 前記発進時スリップ制御手段は、前記スリップ係合の開始時における前記作動油の油温を考慮して該スリップ係合の中止条件を定め、該中止条件に達したら該スリップ係合を中止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ロックアップクラッチの制御装置。
  3. 前記発進時スリップ制御手段は、前記スリップ係合の開始時における前記作動油の油温を考慮して、前記中止条件に従って該スリップ係合を中止した後に該スリップ係合を再開する際の再開条件を定め、該再開条件に達したら該スリップ係合を再開する
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用ロックアップクラッチの制御装置。
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