JP2006224085A - 流体分離装置および/または膜エレメントの保存液、流体分離装置および膜エレメントおよびその保存方法 - Google Patents

流体分離装置および/または膜エレメントの保存液、流体分離装置および膜エレメントおよびその保存方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜の性能保持性がよく、かつ静菌性を有する流体分離装置の保存液および膜エレメントおよびその保存方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜で構成される流体分離装置を保存するに際し、流体分離装置内に100mg/L以上5000mg/L以下の亜硫酸塩および、300mg/L以上15000mg/L以下の安息香酸塩を添加した水溶液であり、水溶液のpHが3.5以上6.0以下に調整された保存液を用いることを特徴とする流体分離装置および膜エレメントおよびその保存方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性の中空糸膜、スパイラル膜、管状膜から構成される流体分離装置の性能を保持するための保存液およびその保存法に関するものである。
従来のセルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜で構成された流体分離装置を保存する方法として、一般に0.05wt%以上かつ3wt%以下の濃度のホルムアルデヒドを含む水溶液(ホルマリン)を流体分離装置に充填する方法がとられている。0.05wt%以上3wt%以下のホルムアルデヒド水溶液を使ったセルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜で構成される流体分離装置の保存方法は、流体分離装置の性能保持の点からは非常に良い方法である。また、ホルムアルデヒドによる流体分離装置内の無菌性の保持という点でも、ホルムアルデヒドによる殺菌能力が十分に強力であることから非常に優れた流体分離装置の保存液である。そのほか、ホルムアルデヒドは還元剤でありながらアルデヒド化合物の中では最も酸素と反応し難く、流体分離装置内への空気の混入を気にせずに取り扱いできる利点がある。しかしながら、同時に、流体分離装置内に充填されているホルムアルデヒドを水洗操作することによって流体分離装置内から排除するには、ホルムアルデヒド濃度が低濃度になるまで洗浄しなければならず、数時間から24時間という長い洗浄時間を必要とするという欠点をあわせ持っていた。また、ホルムアルデヒドは微量濃度が自然界に存在するものの、食品添加物ではなく、近年になってホルムアルデヒドは発ガン性の疑いがあると指摘されて、排水管理目標値0.8mg/Lと厳しく排水規制がされている。そのため、保存液に使用したホルムアルデヒド水溶液を大量に排水することは、排水処理設備の完備なくしては困難になってきている。
アルデヒド化合物としてグルタルアルデヒドが、ホルムアルデヒドと同じ濃度でセルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜で構成された流体分離装置の保存液として用いられている。グルタルアルデヒドはホルムアルデヒドよりも発ガン性の疑いは軽度であり、水質規制を受けていないが、食品添加物で無いことから飲料水に関連した用途では使用は困難である。
食品添加物である亜硫酸水素ナトリウムを用いた保存液は、ポリアミド系の選択透過性膜で構成された流体分離装置に広く使用されている。亜硫酸水素ナトリウム(重亜硫酸ナトリウム)を用いた保存液の濃度は0.25wt%〜1.5wt%程度であることや、流体分離装置の運転時の瞬間殺菌では濃度500mg/Lであることが古くから知られており、最近では保存液の濃度として0.01〜5%という例も開示されている(特許文献1参照)。ポリアミド系の選択透過性膜は、亜硫酸水素ナトリウム濃度が500mg/L〜1wt%程度の濃度であれば、亜硫酸水素ナトリウムが酸素と反応して生じた硫酸水素ナトリウムによるpH3以下の強酸性水中でもアミド結合が加水分解せず保存が可能であり、ポリアミド系の選択透過性膜の保存液として亜硫酸水素ナトリウム溶液を使用することができる。ただし、ポリアミド系の選択透過性膜でも選択透過性膜の種類と保存条件によっては膜性能が低下することがあり、亜硫酸水素ナトリウムに無機酸塩や有機酸塩などを添加してpHが低下しないようにすることが開示されている(特許文献2参照)。該特許文献では、無機酸塩の記述が主体であり、有機酸の例としてギ酸、酢酸、プロピオン酸およびソルビン酸が列挙されているのみであり、個々の有機酸の特性は十分に考慮されていない。
特開2000−157850号公報 US2003/0098272A1
例えば、ギ酸は毒性があり食品添加物としての配慮はされていないため保存液に使用することはできない。酢酸は食品であるが、静菌性を保持するためには、カビ等で低pHかつ高濃度での暴露が必要である。酢酸での最小発育阻止濃度は、例えば、カビのAspergillus nigerなどに対してはpH4付近で2700〜5900mg/L程度の高濃度でなければ発育を阻止できない。また、プロピオン酸も食品添加物であるが、酢酸と同じくAspergillus niger等のカビ類の最小発育阻止濃度はpH3.0−5.0で1000〜2000mg/L程度と高い。一方、このAspergillusなどのカビ類に対しては、安息香酸ナトリウムを使用した場合、pH3.0−5.0の範囲であれば20〜500mg/Lで阻止効果を発現させることができる。酢酸やプロピオン酸では暴露濃度を抑えるためにpHを下げることになるが、セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過膜の保存液としてはpHを低くすることは加水分解を引き起こす要因になる場合があり、使用することは困難である。
一方、セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜の保存液として、亜硫酸水素ナトリウムの濃度が5000mg/L程度であれば、1ヶ月程度の短期間は強酸性水におけるセルロースエステルに代表される高分子膜素材への加水分解の影響は小さく使用可能である。しかしながら、5000mg/Lより高い濃度や長期間の保管の場合は、セルロースエステルに代表される高分子膜素材の加水分解が進行する場合があるため保存液として適さない。また、亜硫酸水素ナトリウム単独の保存液は、酸素の混入等により酸化され、流体分離装置に充填された保存液のpHが低下することが知られている(特許文献3参照)。そのため、セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜の保存液として、亜硫酸水素ナトリウム溶液を用いて長期間保存させる場合、強酸性水によりセルロースエステルに代表される高分子膜素材が加水分解し塩除去性能を低下させる場合があるため、保存液のpH維持及び管理や更新等が必要になり使用が困難である。また、強酸性になると流体分離装置の配管等が腐食しやすくなることや膜エレメントの取り扱い時に刺激性があるためハンドリング性が悪いなどの問題が出てくる。
特公平4−72569号公報
一方、国内では清涼飲料水やシロップ、醤油などにおいて、安息香酸ナトリウムが古くから食品添加物として許可され、安息香酸としての濃度は600mg/kg以下である。安息香酸は自然界に存在しており、梅干や安息香酸無添加の醤油などに微量含まれている。この安息香酸ナトリウム塩の静菌あるいは殺菌作用を活用した選択透過性膜からなる流体分離装置の保存液としての活用例は国内では知られていないが、流体分離装置の運転時に被処理液に少量(5mg/L)を連続添加して流体分離装置の生物汚染を抑制する例が開示されている(特許文献4参照)。ただし、米国では透析膜の保存のための一方法として冷蔵温度で安息香酸ナトリウム1wt%溶液を用いることが知られている。しかし、大型の流体分離装置を冷蔵することは実際的でない。安息香酸の効能として菌の生育を阻止する静菌作用と殺菌作用が確認されている。日本薬局方にもpH3.5で0.125%濃度の場合、ブドウ球菌や腸内細菌を1時間以内で殺菌する効力について記されている。また、殺菌防腐効果は遊離安息香酸の量に依存しており、食品添加物である安息香酸ナトリウムもpHが低くなればその有効性を有している。非特許文献1によれば、こうじかびに対する安息香酸の最小発育阻止濃度はpH3.0で希釈倍率8000倍、pH4.5では2000倍、pH6.0では500倍以下になり、他の細菌、カビ、酵母についても同様であると記載がある。したがって、殺菌防腐効果はpH6.0以下の酸性水でpHが低くなるほど効果が大きくなるため、保存液に使用する場合は酸性水になるようにpH調整が必要である。一方、安息香酸ナトリウムはアルカリ性では静菌性や殺菌性が無く菌によって分解される。
特開2003−144865号公報 第7版 食品添加物公定書解説書(廣川書店、1999)
安息香酸ナトリウムと同じく、食品添加物のソルビン酸カリウムが同じ効能を有しており食品の保存に活用されている。ただし、清涼飲料水の添加物としては国内では許可されていない。ソルビン酸カリウムを含む水溶液を分離膜用保存液として使用する例が開示されている(特許文献5参照)。しかし、ソルビン酸カリウムでは最小発育阻止濃度を下回ると菌の栄養源となってしまう危険性があり取り扱いが難しい。また、長期間保存する場合は、ソルビン酸カリウムの不飽和結合部分と酸素とが反応してソルビン酸を酸化分解し、有機酸やアルデヒドを生じるため保存液のpHが低下する。そうすると、流体分離装置の保存液として使用する場合は、濃度やpHの管理を厳密に行う必要があり、セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜を用いた流体分離装置の保存液としては好ましくない。
特開平10−43559号公報
セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜で構成される流体分離装置の保存液として、亜硫酸水素ナトリウム単独の水溶液を流体分離装置に充填する場合には、亜硫酸水素ナトリウムが流体分離装置内に残留した酸素や侵入してきた酸素と反応することにより、充填した水溶液のpHが低下し、セルロースエステルに代表される高分子膜素材が加水分解され選択透過性膜の膜性能が低下する現象が生じる。また、セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜で構成された流体分離装置の保存液として多価アルコール単独の水溶液を流体分離装置に充填する場合には、多価アルコールによる静菌効果が小さいため長期間保存すると流体分離装置内に微生物が繁殖する結果となる。セルロースエステルは特定の微生物の栄養源にもなりうることから、選択透過性膜が特定の微生物に蚕食され、選択透過性膜の膜性能が低下する場合がある(特許文献3参照)。また、セルロースエステルからなる選択透過性膜で構成される流体分離装置の保存液として、亜硫酸水素ナトリウムと混合せずに、安息香酸ナトリウム単独の水溶液を用いる方法が開示されている(非特許文献2)。但し、ある程度の保存効果は認められたが、亜硫酸水素ナトリウムが存在しないため、亜硫酸水素ナトリウムの静菌効果がなく保存方法としては不十分である。
「Research experiences from operational difficulties Yuma Desalinating Plant,U.S.A.」,S.H.Suemoto,L.A.Haugseth and C.D.Moody,Proceeding of the IDA AND WRPC WORLD CONFERENCE ON DESALINATION AND WATER TREATMENT、VOLUME I、p.35,November 3−6,1993
セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜で構成される流体分離装置の保存液として、亜硫酸水素ナトリウムを多価アルコールと混合させた溶液を用いて長期間保存した場合、保存液pHの保持効果は小さく、セルロースエステルに代表される高分子膜素材が加水分解されることにより選択透過性膜の膜性能が低下する現象を抑止させることが困難である。また、pHが低下すると流体分離装置の配管が腐食しやすくなるうえに、膜エレメントのハンドリングがし難くなるなどの問題がある。
セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜で構成される流体分離装置の保存液として、亜硫酸水素ナトリウムを使用する場合、銅イオン、コバルトイオン、クロムイオンなどの重金属イオンが触媒となり還元剤が反応し酸化性物質が生成し、膜を劣化する現象が生じる。この対策として、ポリ燐酸塩またはエチレンジアミン四酢酸等のキレート剤を0.01〜100ppm添加することで、上記現象を抑制できることが開示されている(特許文献6参照)。しかしながら、該組合せでは長期保存の場合、キレ−ト剤の添加量がわずかであるため酸素の侵入による亜硫酸水素ナトリウムの反応を完全には抑制できず、保存液pHの保持効果は小さく、セルロースエステルに代表される高分子膜素材が加水分解されるため、選択透過性膜の膜性能の低下を抑止させることが困難である。また、実際、逆浸透膜モジュールを亜硫酸水素ナトリウム添加系で20mg/Lから500mg/Lのエチレンジアミン四酢酸塩を添加して長期間保存した場合の亜硫酸水素ナトリウムの濃度低下の抑制効果が開示されている(非特許文献3参照)。これによると、20mg/L程度のエチレンジアミン四酢酸塩を添加することで亜硫酸水素ナトリウムの分解、すなわち、pH低下の抑制が開示されている。しかしながら、上記分解の抑制は完全なものではなく、保存液のpHはゆっくり低下し、セルロースエステルに代表される高分子膜素材が加水分解されることにより選択透過性膜の膜性能が低下する現象を抑止させることが困難である。
特許第3312483号公報 「昭和58年度逆浸透法によるボイラ用水適用化技術開発報告書」(財)造水促進センター、昭和59年3月
セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜の性能保持性がよく、かつ静菌性を有する流体分離装置の保存液およびその保存方法を提供することを目的とする。
本発明者らは解決すべき課題に対してセルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜の性能保持性がよく、かつ静菌性を有し環境負荷の小さい流体分離装置の保存液について鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち、本願発明は下記の構成を含む。
(1)少なくとも亜硫酸塩および安息香酸塩を含む緩衝作用を有することを特徴とする流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
(2)亜流酸塩の濃度が100〜5000mg/L、安息香酸塩の濃度が300〜15000mg/Lであることを特徴とする(1)に記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
(3)亜硫酸塩が亜硫酸水素ナトリウムであることを特徴とする(1)または(2)に記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
(4)安息香酸塩が安息香酸ナトリウムであることを特徴とする(1)〜(3)いずれかに記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
(5)該保存液のpHが3.5〜6.0であることを特徴とする(1)〜(4)いずれかに記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
(6)該保存液に多価アルコールが添加されたことを特徴とする(1)〜(5)いずれかに記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
(7)該保存液にアルカリ土類金属塩が添加されたことを特徴とする(1)〜(6)いずれかに記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
(8)該保存液にキレート化合物が添加されたことを特徴とする(1)〜(7)いずれかに記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
(9)選択透過性膜を装着した流体分離装置であって、少なくとも亜硫酸塩および安息香酸塩を含む緩衝作用を有する保存液が充填されたことを特徴とする流体分離装置。
(10)選択透過性膜が、セルロースエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンの群から選ばれる素材からなることを特徴とする(9)に記載の流体分離装置。
(11)該保存液中の亜硫酸塩の濃度が100〜5000mg/L、安息香酸塩の濃度が300〜15000mg/Lであることを特徴とする(9)または(10)に記載の流体分離装置。
(12)亜硫酸塩が亜硫酸水素ナトリウムであることを特徴とする(9)〜(11)いずれかに記載の流体分離装置。
(13)安息香酸塩が安息香酸ナトリウムであることを特徴とする(9)〜(12)いずれかに記載の流体分離装置。
(14)該保存液のpHが3.5〜6.0であることを特徴とする(9)〜(13)いずれかに記載の流体分離装置。
(15)該保存液に多価アルコールが添加されたことを特徴とする(9)〜(14)いずれかに記載の流体分離装置。
(16)該保存液中の多価アルコール濃度が100〜10000mg/Lであることを特徴とする(15)に記載の流体分離装置。
(17)該多価アルコールがグリセリンまたはプロピレングリコールであることを特徴とする(15)または(16)に記載の流体分離装置。
(18)該保存液にアルカリ土類金属塩が添加されたことを特徴とする(9)〜(17)いずれかに記載の流体分離装置。
(19)該保存液にキレート化合物が添加されたことを特徴とする(9)〜(18)いずれかに記載の流体分離装置。
(20)(9)〜(19)いずれかに記載の流体分離装置の保存方法。
(21)少なくとも亜硫酸塩および安息香酸塩を含む緩衝作用を有する保存液が充填されたことを特徴とする膜エレメント。
(22)該保存液のpHが3.5〜6.0であることを特徴とする(21)に記載の膜エレメント。
(23)該保存液にアルカリ土類金属が添加されたことを特徴とする(21)または(22)に記載の膜エレメント。
(24)該保存液にキレート化合物が添加されたことを特徴とする(21)〜(23)いずれかに記載の膜エレメント。
(25)該保存液に多価アルコールが添加されたことを特徴とする(21)〜(24)いずれかに記載の膜エレメント。
(26)気密性を有する包装袋で密封されたことを特徴とする(21)〜(25)いずれかに記載の膜エレメント。
(27)包装袋内が減圧状態であることを特徴とする(21)〜(26)いずれかに記載の膜エレメント。
(28)(21)〜(27)いずれかに記載の膜エレメントの保存方法。
セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜で構成される流体分離装置の保存液としては、選択透過性膜の膜性能の保持性、殺菌性、保存液の洗浄除去性が良いものが好ましい。本発明は、前記の3つの特性を十分満足したセルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜の保存液であり、セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜で構成される膜エレメント、膜モジュール等の流体分離装置の保管、運搬等の際に利用することが可能である。また、セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる前記の膜モジュールを組み込んだ水の精製装置、および海水、またはカン水の淡水化、脱塩するための装置を停台するとき及び装置を建設または改造してから運転するまでの間の選択透過性膜の効果的保存液として有効に使用が可能である。亜硫酸塩が主たる静菌あるいは殺菌剤であり酸素と反応して亜硫酸塩濃度が減少し静菌あるいは殺菌作用が減少すること及びpHが低下することを静菌あるいは殺菌剤である安息香酸塩が補償して静菌あるいは殺菌作用およびpHを一定レベルに維持できる。またどちらも食品添加物であり安全な保存液である。
本願発明におけるセルロースエステルに代表される高分子膜素材としては、セルロースエステルやポリアミド、ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンなどがあげられ、セルロースエステルとしては、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、硝酸セルロース等の単体ポリマーやセルロースジアセテートとセルローストリアセテートの混合物等があげられる。逆浸透膜の素材としては、セルロースジアセテート、セルローストリアセテートが好ましい。また、ポリアミドとしては、線状ポリアミド、架橋ポリアミド、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド等があげられる。逆浸透膜の素材としては、芳香族ポリアミドが好ましく、架橋芳香族ポリアミドが好ましい。特に、ポリアミドが多孔支持膜の表面上に形成されている複合膜の形態が好ましい。
選択透過性膜としては、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜が挙げられ、また膜形状として、平膜(スパイラル膜)、中空糸膜、管状膜が挙げられるが、いずれの選択透過性膜であっても、湿潤状態で保存する場合には本願発明の保存方法が適用可能である。
本発明において、流体分離装置の保存には少なくとも亜硫酸塩と安息香酸塩を主成分とした緩衝作用を有する保存液を用いるのが好ましい。亜硫酸塩としては、亜硫酸水素塩、次亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩が挙げられ、カリウム塩、ナトリウム塩などを用いることができる。これらの中で、本発明においては、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸水素ナトリウムを用いるのが好ましい。
また、安息香酸塩としては、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウムなどが挙げられ、これらの中では安息香酸ナトリウムを用いるのが好ましい。
亜硫酸水素ナトリウムを使用した保存液の既存技術では、亜硫酸水素ナトリウムの酸化により亜硫酸が発生し保存液のpHが低下する。亜硫酸の発生で殺菌能力は増加するが、 pHが低下するためにセルロースエステルに代表される高分子膜素材が加水分解しやすくなり膜性能を低下させる可能性がある。これまでは亜硫酸水素ナトリウムを酸化するラジカルをグリセリンなどの多価アルコールで吸収し亜硫酸水素ナトリウムを安定化させることで保存液の改良を行ってきた。グリセリンの添加だけでは酸化の抑制や保存液のpH低下の抑制が十分にできなかった。しかし亜硫酸水素ナトリウムの殺菌能力を保存剤として活用するにはpHを安定化させる方法が必要である。
食品添加物であり、かつ低いpH領域でも静菌能力が維持できる薬品として安息香酸ナトリウムがある。この安息香酸ナトリウムは亜硫酸水素ナトリウムと異なり、ラジカルによる酸化分解は殆ど生じない。亜硫酸水素ナトリウムと混合させた保存液では、亜硫酸水素ナトリウムがラジカルで分解しても安息香酸ナトリウムは分解されず、保存液のpH低下を抑制できることが分かった。保存液のpHを安定させ、かつ静菌作用を維持させるために安息香酸ナトリウムを添加することが必要である。なお、安息香酸はヒドロキシルラジカルの除去剤として知られている。
本発明では、亜硫酸水素ナトリウムと安息香酸ナトリウムを混合した水溶液を保存液として使用することが好ましい実施態様である。また、保存効力を高めるために、多価アルコールを添加することが好ましい。また銅など極微量の重金属が触媒して亜硫酸水素ナトリウムの酸化を促進することを抑制するために、食品添加物であるエチレンジアミン四酢酸塩などのキレート剤を10〜1000mg/L程度添加することが好ましい。
本発明における亜硫酸水素ナトリウムは、重亜硫酸ナトリウムとも言われている。また、市販の亜硫酸水素ナトリウムには、一般にピロ亜硫酸ナトリウムが多く含まれており、ピロ亜硫酸ナトリウムも亜硫酸水素ナトリウムと同じ物質と本発明では考える。この亜硫酸水素ナトリウムはセルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜との浸漬において50mg/L以下では殺菌が完全ではなく、約15%の菌が生存することが確認されている。また、14000mg/L以上の濃度であると分解が加速され、亜硫酸ガスの発生により取り扱いが難しくなる。故に、保存液中の亜硫酸水素ナトリウム濃度は100mg/L以上5000mg/L以下がより好ましく、200mg/L以上2000mg/L以下がさらに好ましい。
本発明における多価アルコールとは、同一分子内に水酸基を2個以上もつアルコールを言う。二価アルコールや三価アルコールとしては、食品添加物であるグリセリン、プロピレングリコールを用いるのが好ましい。なお、プロピレングリコ−ルは静菌作用があることが知られている。この多価アルコールには亜硫酸水素ナトリウムの分解を抑制する作用があるが、50mg/L以下では亜硫酸水素ナトリウムの保持率が悪いことがある。一方、25000mg/L以上になると、保存液中での多価アルコールの分散性が悪くなることがある。故に、多価アルコール濃度は100mg/L以上20000mg/L以下がより好ましい。更に、保存液の排出による環境への負荷を考慮すると、100mg/L以上3000mg/L以下がさらに好ましく、200mg/L以上1500mg/L以下がよりさらに好ましい。
本発明における安息香酸とは、ベンゼン環にカルボニル基が1つ結合した化合物である。安息香酸ナトリウムとは、安息香酸のカルボニル基末端の水素原子がナトリウム原子と置換されたものであり、水やアルコールに可溶である。安息香酸ナトリウムは、安息香酸よりも殺菌力は小さいが、pH3.5で0.05%程度の濃度があれば、完全に酵母の発育を阻止できる能力を有している。セルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜の保存液において、安息香酸ナトリウムと亜硫酸水素ナトリウムとの共存使用により静菌作用の相乗効果が得られるため、安息香酸ナトリウム濃度は300mg/L以上15000mg/L以下が好ましい。より好ましくは500mg/L以上2500mg/L以下である。但し、静菌作用を発揮するためには、保存液のpHは6.0以下が好ましく、またセルロースエステルに代表される高分子膜素材からなる選択透過性膜の加水分解の抑制を考慮すると、より好ましくはpH4.0以上pH5.0以下である。pH調整は、安息香酸ナトリウムの添加量を増やす方法、塩酸や硫酸などの酸を添加する方法、またアルカリを添加し規定のpHに調整させる方法があるが、本発明においては、いずれの方法も用いることができる。また、亜硫酸水素ナトリウムと安息香酸ナトリウムの組合せは亜硫酸ナトリウムと安息香酸を混合しpHを調整することで構成することもできる。
本発明におけるアルカリ土類金属とは、酸化数が2の金属元素であり、Ca、Mgなどがあげられる。特に塩化物や水酸化物は水への可溶性が高く、保存液の構成薬品として使用されている。本発明におけるアルカリ土類金属としては、塩化マグネシウム(MgCl2)が好ましい。塩化マグネシウムは海水中にも存在しており、好ましい理由としては殺菌作用も確認されており豆腐製造におけるにがりとしても使用されている食品添加物である。アルカリ土類金属の濃度は1000mg/L以下が好ましい。
本発明における流体分離装置とは、選択透過性膜(逆浸透膜、限外ろ過膜、精密ろ過膜等を含む)を集合形成させた膜分離操作の構成要素である膜エレメント、その膜エレメントを圧力容器に装填した膜モジュール、これらの膜モジュールの複数本を配管等で連結させた膜モジュールバンクの全てを意味する。
本発明における膜エレメントとは、選択透過性膜(逆浸透膜、限外ろ過膜、精密ろ過膜等を含む)を集合形成させた膜分離操作の構成要素である。選択透過性膜の形態により、中空糸型膜エレメントや、平膜型エレメント、スパイラル型膜エレメント、チュブラー型膜エレメントが例としてあげられる。逆浸透膜の場合は、膜エレメントあたりの膜面積が大きい中空糸型膜エレメントやスパイラル型膜エレメントが好ましい。この膜エレメントを圧力容器に装填した膜モジュールを配管等で連結させ、加圧した供給流体を供給することにより流体の分離操作が可能となる。
本発明における充填とは、流体分離装置内に保存液を注入して含浸することであり、その方法は特に限定されない。流体分離装置内に保存液を充填するとは、流体分離装置内の空間部に5vol%〜100vol%の割合で充填することを意味する。膜モジュールを保存する方法として、海水を選択透過性膜により淡水化処理する装置等を停台する場合には、膜モジュールを装置に取り付けた状態のまま保存することがある。この場合は、膜モジュール部分のみを保存液で充填する場合や、装置全体を保存液で充填する場合がある。流体分離装置の性能保持という面では、逆浸透膜の場合は高い分離性能が求められるので本発明は逆浸透膜の保存に対して特に有効である。また、本発明の保存液を用いた膜エレメントの保存方法としては、気密の有する包装袋に入れた状態で保管することで、外部からの酸素の混入、亜硫酸水素ナトリウムの分解が抑制され好ましく、膜エレメントを気密性容器に入れる際に、包装袋内を減圧にしてできるだけ包装袋内の空気を除去しておく保存方法が好ましい。
本発明における気密性を有するとは、酸素ガスバリアー性を有することである。たとえば、酸素透過速度が20cc/(m2・atm・24H)以下であり、好ましくは、10cc/(m2・atm・24H)以下である。これらの気密性を有する材料の例としては、例えば、厚さが20ミクロンのフィルムの場合、有機物材料では、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、または、これらの複合体があげられる。また、無機物材料ではアルミなどがあげられる。有機物フィルムにアルミを蒸着したフィルムなどの有機物材料、無機物材料の複合体でも構わない。
本発明における減圧状態とは、大気圧以下の状態であり、包装袋内の膜エレメント内部の空気、すなわち酸素をできるだけ除去した状態であり、例えば、−200mmHg以下が好ましく、−400mmHg以下がよりこのましい。保存液を含浸した膜エレメントを包装袋に入れ包装袋の入り口から真空ポンプで吸引し包装袋内を減圧にし、ほぼその状態で包装袋の開口部をシール密封することで、減圧状態を維持することができる。
本発明においては、原水を高濃度の濃縮流体と低濃度の透過流体に分離する2段式の流体分離方法において、原水が供給された1段目の流体分離装置で分離された低濃度の透過流体の少なくとも一部が2段目の流体分離装置に供給、分離処理されてさらに低濃度の透過流体が2段目の流体分離装置から得られるように配設された2段式の流体分離方法であって、亜流酸塩および安息香酸塩からなる緩衝溶液を保存液として充填とすることで2段式の流体分離装置の保存が可能である。例えば、主としてセルロースエステルからなる選択透過性膜を装着した流体分離装置と、主としてポリアミドからなる選択透過性膜を装着した流体分離装置からなり、原水を高濃度の濃縮流体と低濃度の透過流体に分離する2段式の流体分離装置であって、原水が供給された1段目の流体分離装置で分離された低濃度の透過流体の少なくとも一部が2段目の流体分離装置に供給、分離処理されてさらに低濃度の透過流体が2段目の流体分離装置から得られるように配設された2段式の流体分離装置であって、少なくとも亜流酸塩および安息香酸塩を成分として含む緩衝作用を有する保存液を充填することでこのような流体分離装置を保存することが可能となる。2段式の流体分離装置の例を図1、図2に示す。
以下本発明の実施例を記載するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(中空糸膜の作製例)
酢化度61.5%のセルローストリアセテート(ダイセル化学工業社製)40重量%、溶媒、非溶媒からなる紡糸原液を用いて、公知の乾湿式法により外径140μm、膜厚40μmの選択透過性膜を得た。
(流体分離装置の作製)
選択透過性膜を束ねてプラスチック製スリーブへ挿入した後、熱硬化性樹脂をスリーブへ注入し中空糸膜端部を硬化させた。熱硬化性樹脂で硬化させた選択透過性膜の端部を切断することで中空糸膜の開口面を得て試験用モジュールを作成した。この試験用モジュールを供給水タンク、低圧ポンプ、高圧ポンプからなる膜性能試験設備に接続し流体分離装置とした。
(水透過性能比および塩透過性能比)
流体分離装置を供給圧力5.4MPa、供給液温25℃、供給濃度35000mg/Lの食塩水で2時間以上運転した後に中空糸膜の開口面より所定時間の透過液を採取し、透過液量と透過液塩濃度を測定した。この測定を保存液試験前と試験後に実施し、水透過性能と塩透過率を下式に従い計算し、水透過性能比と塩透過性能比を求めた。水透過性能比の判定基準としては初期よりも低下しないこととした。また、塩透過性能比の判定基準としては初期より1.5倍以内であることとした。
水透過性能[L/m2/日]=透過液量[L]/膜面積[m2]/(測定時間[分]/1440)
水透過性能比=試験後水透過性能[L/m2/日]/試験前水透過性能[L/m2/日]
塩透過率[%]=透過液塩濃度[mg/L]/供給食塩濃度[mg/L]×100
塩透過性能比=試験後塩透過率[%]/試験前塩透過率[%]
(静菌作用保持試験)
静菌作用保持試験は試験用モジュールを所定の組成に調合した保存液に所定条件で浸漬させた後、保存液をミリポア社製トータルカウンターに浸漬し、30℃で48時間培養し一般細菌コロニー数をカウントした。選択透過性膜への微生物汚染トラブルは一般細菌数が500個以上存在する場合、選択透過性膜表面へ微生物ファウリングが発生する可能性があるため、静菌作用保持試験の判定基準として一般細菌のコロニー数が100個以内であれば選択透過性膜への影響は小さいと判断した。ここでは、海水中の生菌による静菌作用を確認のため、生海水を少量だけ注入し浸漬の保存液とした。
(洗浄性確認試験)
洗浄性確認試験は、保存液に浸漬させた試験用モジュールを膜性能試験設備に装填し3MPa以下の供給圧力で、ろ過処理された清浄水をモジュールに供給し、保存液が排出する時間を計測した。排出までの所要時間により保存液の排出洗浄性を確認した。洗浄性確認試験の判定基準としては、実際のプラントでの処理可能の時間を考慮して1時間以内で排出完了できることが好ましい。また、排出完了時間が12時間以内であればプラント立上げ時の処置で処理可能であるが、排出に要する時間が12時間を超える場合、プラントでの使用は非常に困難になる。
(実施例1〜8、比較例1〜3)
実施例及び比較例として、セルローストリアセテートからなる選択透過性膜の逆浸透膜を作製し試験用モジュールを作成した。第1表に示す組成での保存液に30℃で2ヶ月間浸漬させた。浸漬中には容器内換気ができるように空気穴を設け、空気中酸素による亜硫酸水素ナトリウムの酸化を促進させた。なお、亜硫酸水素ナトリウムの濃度は海水淡水化装置のショックトリートメントで常用されている500mg/Lとした。この濃度では、ほとんどの菌を殺菌できることが知られている。
Figure 2006224085
実施例1は比較例1であるホルマリンと比べて塩透過性能比が小さく、性能保持が良いことが分かった。また、アルカリ土類金属として塩化マグネシウムを使用した実施例2においては、ホルマリン並みの塩透過性能比を有していたが、水透過性能比は小さく、水透過性能保持は良いことが分かった。また、コロニーも確認されず、浸漬後pHも4以上を保持していることより、セルロースエステルからなる選択透過性膜での流体分離装置の保存液として良好な結果を得た。
実施例3と4はグリセリン濃度を低減させ、安息香酸ナトリウムの濃度を1000mg/Lまで低減させた条件であるが、比較例1のホルマリンと同等の塩透過性能比や水透過性能比であり、またコロニーも確認されず、浸漬後pHも4以上を保持していることより、実施例1や2と同様にセルロースエステルからなる選択透過性膜での流体分離装置の保存液として良好な結果を得た。
実施例5から実施例8のように安息香酸ナトリウム濃度を1000mg/Lよりも低くさせた条件においては、ホルマリンの場合に比較し、塩透過性能比が増加しコロニーも確認され、浸漬後pHも4を下回る結果となった。安息香酸ナトリウム濃度は500mg/L以下にした保存液を使用した場合、セルロースエステルからなる選択透過性膜での流体分離装置の性能が低下する結果を得た。
実施例9は実施例1よりグリセリンを排除した組成での試験であり、結果は実施例1と同様にホルマリンよりも塩透過性能比が小さく性能保持が良いことが分かった。また、亜硫酸水素ナトリウムと安息香酸ナトリウムの濃度を変更し性能保持を実施例10〜13で確認した。実施例10〜13では、共に浸漬後の保存液でのコロニーも確認されず、浸漬後pHも4以上を保持できており、亜硫酸水素ナトリウムと安息香酸ナトリウムの使用濃度範囲を明確にする結果を得た。
Figure 2006224085
実施例14は安息香酸ナトリウム濃度を1000mg/Lにした場合以外、実施例9と同様での試験であり、結果は表2に記載のとおり、実施例9と同様にホルマリンよりも塩透過性能比が小さく性能保持が良いことが分かった。
実施例15、16は実施例1で用いた試験用膜エレメントに表2の保存液組成の保存液を含浸させ、酸素バリアー性を有するポリエチレンビニルアルコール層を含む多層構造 のプラスチック製包装袋に入れた後−500mmHgの減圧度で5分減圧し、そのままプラスチック製包装袋の開口部を熱溶着シールして保存試験を実施したものであり、保存条件は実施例1と同様であった。表2に記載のとおり、性能が維持された結果が得られた。このプラスチック製包装袋は、外層よりポリプロピレン層、ポリエーテルウレタン層、ポリエチレンビニルアルコール層、ポリエーテルウレタン層、ポリエチレン層からなる厚みが90μmのフィルムからなるものであり、その酸素透過速度は、0.3cc/(m2・atm・24H)である。このプラスチック製包装袋を3枚重ねて3重に包装、密封した。性能評価時はプラスチック製包装袋は膜エレメントに密着しており、減圧状態を維持していた。
(実施例17)
1段目に前記セルローストリアセテート膜からなる試験用モジュールを配置し、この1段目の透過水の少なくとも一部が2段目のポリアミド系逆浸透膜モジュールに供給される2段式の流体分離装置を作製した。ポリアミド系逆浸透膜モジュールはES20−D8(日東電工社製)で、操作圧力0.75MPa、温度25℃、供給水食塩濃度500mg/L、の試験条件での性能は、透水性能 30m3/日、平均濃度基準の塩除去率99.7% の性能のものを用いた。この流体分離装置に亜硫酸水素ナトリウムが500mg/L、安息香酸ナトリウム濃度が1000mg/Lからなる保存液を入れ30℃で2ヶ月間保存した。浸漬中には容器内換気ができるように空気穴を設け、空気中酸素による亜硫酸水素ナトリウムの酸化を促進させた。この結果、保存液のpHは5.8から4.4までの低下であり、pHは4以上であった。またコロニーは観察されず、透水性能、脱塩性能ともに保存前の性能を保持した。(FR比は1.0、SP比1.0) これにより、表2に記載のいとおり、本発明の保存液を用いることにより、膜素材の異なる膜モジュールからなる2段式の流体分離装置においても、別々の保存液を用いることなく、同じ保存液を用いて保存処理が可能となり作業が簡便となった。
(実施例18)
ポリエーテルスルホン樹脂(住友ケムテックス社製スミカエクセル(登録商標)4800P)20重量%とポリビニルピロリドン(BASF社製ルビテック(登録商標)K90)1重量%、溶媒、貧溶媒からなる紡糸原液を用いて、公知の乾湿式法により、外径660μm、膜厚140μmのポリスルホン製中空糸限外ろ過膜を製膜し、中空糸限外ろ過膜モジュールを作製した。このモジュールの性能は純水によるろ過性能評価で100kPaあたり、透水量15m3/m2/日であった。また、公称孔径5nmのコロイダルシリカ(日産化学工業社製スノーテックスXS、シリカ濃度0.4%に調整)による除去性能は、回収率10%のクロスフローろ過で除去率91%であった。次に、亜硫酸水素ナトリウム500mg/L、安息香酸ナトリウム濃度を1000mg/LからなりpH5.9に調整した保存液を調製し、このモジュールに入れ30℃で2ケ月間保存した。保持中には容器内換気ができるように空気穴を設け、空気中酸素による亜硫酸水素ナトリウムの酸化を促進させた。保持後の性能は透水性能、除去性能ともに保存前と変化はなかった。また、保存液中からコロニーは検出されず、洗浄性も良好であった。
(実施例19)
ポリフッ化ビニリデン樹脂(ソルベイアドバンスドポリマー社製SOLEF6020)25重量%と溶媒からなる紡糸原液を用いて、公知の乾湿式法により、外径1,300ミクロン、膜厚300ミクロンのポリフッ化ビニリデン製中空糸精密ろ過膜を製膜し、中空糸精密ろ過膜モジュールを作製した。このモジュールの性能は純水によるろ過性能評価で100kPaあたり、透水量80m3/m2/日であった。また、公称孔径70nmのコロイダルシリカ(扶桑化学工業社製 PL−7、シリカ濃度0.05%に調整)による除去性能は、回収率1%のクロスフローろ過で除去率99%であった。次に、亜硫酸水素ナトリウム500mg/L、安息香酸ナトリウム濃度を1000mg/LからなりpH5.9に調整した保存液を調製し、このモジュールに入れ30℃で2ケ月間保存した。保持中には容器内換気ができるように空気穴を設け、空気中酸素による亜硫酸水素ナトリウムの酸化を促進させた。保持後の性能は透水性能、除去性能ともに保存前と変化はなかった。また、保存液中からコロニーは検出されず、洗浄性も良好であった。
(実施例20)
ポリエチレン製中空糸精密ろ過膜を用いて、中空糸精密ろ過膜モジュールを作製した。このモジュールの性能は純水によるろ過性能評価で100kPaあたり、透水量50m3/m2/日であった。また、公称孔径100nmのコロイダルシリカ(扶桑化学工業社製PL−10)による除去性能は、回収率1%のクロスフローろ過で除去率93%であった。次に、亜硫酸水素ナトリウム500mg/L、安息香酸ナトリウム濃度を1000mg/LからなりpH5.9に調整した保存液を調製し、このモジュールに入れ30℃で2ケ月間保存した。保持中には容器内換気ができるように空気穴を設け、空気中酸素による亜硫酸水素ナトリウムの酸化を促進させた。保持後の性能は透水性能、除去性能ともに保存前と変化はなかった。また、保存液中からコロニーは検出されず、洗浄性も良好であった。
以上の結果より、安息香酸ナトリウム濃度は1000mg/L以上である場合はpH4までで維持できている。500mg/L未満の濃度では保存液pHが3を下回り選択透過性膜の加水分解を引き起こす可能性があり、静菌作用も低下することが分かった。
本発明の選択透過膜を装着した流体分離装置及び膜エレメントおよびその保存方法は、選択透過膜の性能保持性が良く、かつ静菌性を有するため、逆浸透膜を用いた海水淡水化、純水製造、排水処理や、ナノろ過膜を用いた高度浄水処理、その他、限外ろ過膜または精密ろ過膜を浄水処理、等の幅広い用途分野に利用することができ、産業界に寄与することができる。
本発明の処理方法の一例で、1段目の2連目逆浸透膜モジュールの透過水のみ2段目の逆浸透膜モジュールに供給される場合の簡単な構成図を示す。 本発明の処理方法の一例で、1段目の2連目逆浸透膜モジュールの透過水と1連目の逆浸透膜モジュールの透過水の混合水が2段目の逆浸透膜モジュールに供給される場合の簡単な構成図を示す。
符号の説明
1:1段目の1連目の逆浸透膜モジュール
2:1段目の2連目の逆浸透膜モジュール
3:2段目の逆浸透膜モジュール
4:高圧ポンプ
5:昇圧ポンプ
6:供給水
7:1連目の逆浸透膜モジュールの透過水
8:1連目の逆浸透膜モジュールの濃縮水
9:2連目の逆浸透膜モジュールの透過水
10:2連目の逆浸透膜モジュールの濃縮水
11:2段目の逆浸透膜モジュールの透過水
12:2段目の逆浸透膜モジュールの濃縮水
13:生産水
14、15、16:流量調整バルブ

Claims (28)

  1. 少なくとも亜硫酸塩および安息香酸塩を含む緩衝作用を有することを特徴とする流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
  2. 亜流酸塩の濃度が100〜5000mg/L、安息香酸塩の濃度が300〜15000mg/Lであることを特徴とする請求項1に記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
  3. 亜硫酸塩が亜硫酸水素ナトリウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
  4. 安息香酸塩が安息香酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
  5. 該保存液のpHが3.5〜6.0であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
  6. 該保存液に多価アルコールが添加されたことを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
  7. 該保存液にアルカリ土類金属塩が添加されたことを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
  8. 該保存液にキレート化合物が添加されたことを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載の流体分離装置および/または膜エレメントの保存液。
  9. 選択透過性膜を装着した流体分離装置であって、少なくとも亜硫酸塩および安息香酸塩を含む緩衝作用を有する保存液が充填されたことを特徴とする流体分離装置。
  10. 選択透過性膜が、セルロースエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンの群から選ばれる素材からなることを特徴とする請求項9に記載の流体分離装置。
  11. 該保存液中の亜硫酸塩の濃度が100〜5000mg/L、安息香酸塩の濃度が300〜15000mg/Lであることを特徴とする請求項9または10に記載の流体分離装置。
  12. 亜硫酸塩が亜硫酸水素ナトリウムであることを特徴とする請求項9〜11いずれかに記載の流体分離装置。
  13. 安息香酸塩が安息香酸ナトリウムであることを特徴とする請求項9〜12いずれかに記載の流体分離装置。
  14. 該保存液のpHが3.5〜6.0であることを特徴とする請求項9〜13いずれかに記載の流体分離装置。
  15. 該保存液に多価アルコールが添加されたことを特徴とする請求項9〜14いずれかに記載の流体分離装置。
  16. 該保存液中の多価アルコール濃度が100〜10000mg/Lであることを特徴とする請求項15に記載の流体分離装置。
  17. 該多価アルコールがグリセリンまたはプロピレングリコールであることを特徴とする請求項15または16に記載の流体分離装置。
  18. 該保存液にアルカリ土類金属塩が添加されたことを特徴とする請求項9〜17いずれかに記載の流体分離装置。
  19. 該保存液にキレート化合物が添加されたことを特徴とする請求項9〜18いずれかに記載の流体分離装置。
  20. 請求項9〜19いずれかに記載の流体分離装置の保存方法。
  21. 少なくとも亜硫酸塩および安息香酸塩を含む緩衝作用を有する保存液が充填されたことを特徴とする膜エレメント。
  22. 該保存液のpHが3.5〜6.0であることを特徴とする請求項21に記載の膜エレメント。
  23. 該保存液にアルカリ土類金属が添加されたことを特徴とする請求項21または22に記載の膜エレメント。
  24. 該保存液にキレート化合物が添加されたことを特徴とする請求項21〜23いずれかに記載の膜エレメント。
  25. 該保存液に多価アルコールが添加されたことを特徴とする請求項21〜24いずれかに記載の膜エレメント。
  26. 気密性を有する包装袋で密封されたことを特徴とする請求項21〜25いずれかに記載の膜エレメント。
  27. 包装袋内が減圧状態であることを特徴とする請求項21〜26いずれかに記載の膜エレメント。
  28. 請求項21〜27いずれかに記載の膜エレメントの保存方法。
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