JP2006223615A - 複室容器及びその製造方法、並びにヒートシール装置 - Google Patents

複室容器及びその製造方法、並びにヒートシール装置 Download PDF

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂フィルムの肉厚に比較的大きなバラツキがある場合にも安定したシール強度を得る。
【解決手段】熱可塑性樹脂フィルムから形成され、フィルムをヒートシールして剥離可能な仕切部11を形成し、仕切部11で区画された収容室12、13にそれぞれ混合する薬液を収容する複室容器であって、仕切部11の長手方向に沿う両側近傍に、中央の弱融着領域113より融着強度が大きい帯状の強融着領域111を設け、帯状強融着領域111内にフィルムの凹凸が噛み合って係着する係着領域112を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の薬液など複数の成分を別々の収容室に収容し、使用時に収容室間を仕切る仕切部を剥離して連通することにより、各収容室の複数の成分を混合可能な複室容器及びその製造方法、並びに複室容器等を製造する際に用いるヒートシール装置に関する。
医薬品等の分野で、複数の薬液等を別々の収容室に収容し、使用時に収容室間を仕切る仕切部を連通して混合する複室容器が知られている。かかる複室容器10は、熱可塑性樹脂フィルムで形成され、略中央に熱可塑性樹脂フィルムをヒートシールして容易に剥離する仕切部11を形成し、仕切部11を介して複数の収容室12、13を設け、各収容室12、13に使用時に混合する別々の薬液を収容するものである(図1参照)。
通常、ヒートシールで仕切部11を形成する際には、図9に示すように、複室容器1の両側面に相当する単層フィルム或いは多層フィルムのフィルム14m、15mを重ね、端部が面取りされた均一な平面状の押圧面21m1、22m1を有するヒートシールバー21m、22mを用い、仕切部11を形成する位置で、フィルム14m、15mを両側から一対のヒートシールバー21m、22mの押圧面21m1、22m1で押圧すると共に、ヒートシールバー21m、22mで加熱してフィルム14m、15mを融着して形成する。
そして、複室容器の仕切部には、製造時や輸送時に薬液の重量等で剥離せずに液密を維持でき、且つ使用時に容易に剥離できる程度の微妙な強度が求められるため、仕切部のシール強度の安定化を図ることが極めて重要である。かかる観点から、例えば特許文献1には、ヒートシールバーの押圧面にシールエッジを形成し、シールエッジで両側からフィルムを押圧する強融着部、片側のシールエッジのみがフィルムに接触する中融着部、いずれのシールエッジとも接触せずに熱伝導で加熱される弱融着部でヒートシールによる仕切部を形成し、更に、仕切部に占有面積割合25%未満で強融着部を分散して分布させ、シール強度の安定化を図ることが開示されている。
特開2004−476号公報
ところで、特許文献1の複室容器は、仕切部(ヒートシール部)の領域全体に所定パターンで強融着部が分散配置されるようにシールエッジを突合するものであるため、熱可塑性樹脂フィルムの肉厚のバラツキの程度が比較的大きい場合にはシール強度が安定化しない。例えば300μmの熱可塑性樹脂フィルムをインフレーション成形する際に、肉厚が5〜8%のバラツキを有する場合が多く、又、フィルムの折り畳まれた周縁部は肉厚になり、斯様な場合に特許文献1のヒートシールでは肉厚が厚い箇所で強融着部が形成されるものの、肉厚が薄い箇所ではシールエッジが突合しても強融着部が形成されない事態が生じ、シール強度を安定化することができない。そのため、熱可塑性樹脂フィルムの肉厚のバラツキの程度が比較的大きい場合にも、シール強度の安定化を図れることが望まれていた。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、樹脂フィルムの肉厚に比較的大きなバラツキがある場合にも安定したシール強度が得られる複室容器及びその製造方法、並びに前記複室容器等の製造に用いるヒートシール装置を提供することを目的とする。
本発明の複室容器は、樹脂フィルムから形成され、ヒートシールによる剥離可能な仕切部で仕切って複数の収容室を設け、複数の収容室にそれぞれ混合する成分を収容する複室容器であって、該仕切部の長手方向に沿う両側近傍に、中央より固着強度が大きく且つ樹脂フィルムの凹凸が噛み合って係着する略帯状の係着領域を設けることを特徴とする。
更に、本発明の複室容器は、前記仕切部の長手方向に沿う両側近傍に中央より融着強度が大きい帯状の強融着領域を設け、該帯状強融着領域内に前記係着領域を設けることを特徴とする。前記仕切部のヒートシール全領域に対する片側の帯状強融着領域の占有面積割合は10〜30%、両側で20〜60%程度とすると好ましく、片側で約15〜25%程度、両側で約30〜50%程度とする、或いは両側の帯状強融着領域の占有面積を中央の弱融着領域よりも小さくすると一層良好である。また、後述する前記仕切部に対応するヒートシールバーの押圧面と、帯状強融着領域に対応する帯状押圧領域と、弱融着領域に対応する中央押圧領域についても前記と同様である。尚、本発明では、強融着領域を設けずに、仕切部の両側近傍に略帯状の係着領域を設ける構成とすることも可能である。
更に、本発明の複室容器は、前記帯状強融着領域内の係着領域の該帯状強融着領域に対する占有面積割合を10〜30%とすると、製造時や輸送時に薬液の重量等で剥離せずに液密を維持でき、且つ使用時に力を加えて容易に剥離できる程度の良好なシール強度が得られて好適である。この場合に、後述するヒートシールバーの帯状押圧領域内の凸部同士が噛み合うなど係着領域に対応する領域の帯状押圧領域に対する占有面積割合を10〜30%とする。
また、本発明の複室容器の製造方法は、樹脂フィルムから形成され、ヒートシールによる剥離可能な仕切部で仕切って複数の収容室を設け、複数の収容室にそれぞれ混合する成分を収容する複室容器の製造方法であって、一方のヒートシールバーの押圧面の長手方向に沿う両側近傍に、中央より僅かに突出する凸部が形成され、他方のヒートシールバーの押圧面の長手方向に沿う両側近傍に、該一方のヒートシールバーの凸部間に配置され且つ中央より僅かに突出する凸部が形成される、若しくは該一方のヒートシールバーの凸部を挿入可能で且つ中央より僅かにへこむ凹部が形成される、一対のヒートシールバーにより、積層された樹脂フィルムを両側から押圧して剥離可能な仕切部を形成する工程を有することを特徴とする。
前記複室容器の製造方法は、各ヒートシールバーの押圧面の長手方向に沿う両側近傍に中央より僅かに突出する帯状の押圧領域を設け、一方のヒートシールバーの帯状押圧領域内に該帯状押圧領域より僅かに突出する凸部が形成され、他方のヒートシールバーの帯状押圧領域内に、該一方のヒートシールバーの凸部間に配置され該帯状押圧領域より僅かに突出する凸部が形成される、若しくは該一方のヒートシールバーの凸部を挿入可能な該帯状押圧領域より僅かにへこむ凹部が形成される、一対のヒートシールバーにより、積層された樹脂フィルムを両側から押圧して剥離可能な仕切部を形成する工程を有するものとすると好適であり、又、帯状押圧領域の突出高さ、帯状押圧領域内に形成される凸部の突出高さ、帯状押圧領域内に形成される凹部の深さは、それぞれ0.1〜0.2mm程度とすると好適である。
また、本発明のヒートシール装置は、積層された樹脂フィルムを一対のヒートシールバーで両側から押圧し、該樹脂フィルムに剥離可能なヒートシール部を形成するヒートシール装置であって、一方のヒートシールバーの押圧面の長手方向に両側近傍に、中央より僅かに突出する凸部を形成し、他方のヒートシールバーの押圧面の長手方向に沿う両側近傍に、該一方のヒートシールバーの凸部間に配置され且つ中央より僅かに突出する凸部を形成する、若しくは該一方のヒートシールバーの凸部を挿入可能で且つ中央より僅かにへこむ凹部を形成することを特徴とする。
前記ヒートシール装置は、各ヒートシールバーの押圧面の長手方向に沿う両側近傍に中央より僅かに突出する帯状の押圧領域を設け、一方のヒートシールバーの帯状押圧領域内に該帯状押圧領域より僅かに突出する凸部を形成し、他方のヒートシールバーの帯状押圧領域内に、該一方のヒートシールバーの凸部間に配置して該帯状押圧領域より僅かに突出する凸部を形成する、若しくは該一方のヒートシールバーの凸部を挿入可能な該帯状押圧領域より僅かにへこむ凹部を形成すると好適である。尚、本発明のヒートシール装置は、本発明の複室容器以外の製品を製造する際に用いることが可能である。
本発明の複室容器は、仕切部の両側近傍に凹凸が噛み合う係着領域を設けることから、剥離しやすい仕切部の両側を凹凸による係着箇所で確実に高い強度でシールすることが可能であり、樹脂フィルムの肉厚に比較的大きなバラツキがある場合にも、シール両側の意図しない剥離を効果的に防止しつつ、安定したシール強度を得ることができる。更に、係着領域で挟まれた中央領域は弱融着領域であることから、仕切部の良好な易剥離性を確保することができる。更には、仕切部の両側近傍に帯状強融着領域を設け、その領域内に係着領域を設けることにより、前記係着に加え、狭い帯状強融着領域で圧力を増加して融着することが可能となり、シール両側の意図しない剥離の防止をより確実にし、シール強度の安定性を一層高めることができる。
また、本発明の複室容器の製造方法並びにヒートシール装置は、ヒートシールバーの押圧面両側の凹凸で、複室容器など所要製品の仕切部或いはヒートシール部の両側に凹凸が噛み合う係着領域を設けることができることから、樹脂フィルムの肉厚に比較的大きなバラツキがある場合にも、シール両側の意図しない剥離を効果的に防止しつつ、複室容器など所要製品のヒートシール強度を安定化することができる。更に、製造される製品の係着領域で挟まれた中央領域を弱融着領域とすることができることから、製品の仕切部やヒートシール部の良好な易剥離性を確保することができる。更には、ヒートシールバーの帯状押圧領域で仕切部やヒートシール部の両側近傍に帯状強融着領域を形成することにより、前記係着に加え、狭い帯状強融着領域で圧力を増加して融着することが可能となり、シール両側の意図しない剥離の防止をより確実にし、シール強度の一層の安定化を図ることができる。
本発明の複室容器、ヒートシール装置及び複室容器の製造方法の実施形態について説明する。
先ず、本実施形態の複室容器10は、図1に示すように、袋状の熱可塑性樹脂フィルムの開口する前端縁と後端縁をヒートシールで融着してシール部161、162を設け、シール部161、162で前端縁と後端縁を液密に閉塞している。シール部161、162は、容器自体と同程度の非常に高いシール強度を有する。尚、複室容器10の基本的な構成は前記構成以外にも適宜であり、例えばシート状の熱可塑性樹脂フィルムを重ね、その外周縁をシール部161、162と同様の高いシール強度でヒートシールしたもの等としてもよい。また、熱可塑性樹脂フィルムは複室容器10の用途に適するものであれば適宜であり、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン等とすることが可能であり、又、単層フィルム或いは多層フィルムを用いることが可能である。
複室容器10の略中央には後述する仕切部11が左右へ延びて形成されており、複室容器10の内部の収容室は仕切部11で仕切られて前方の収容室12と後方の収容室13に区分されている。収容室12には、薬液を注入すると共に投与の際に薬液を排出する薬液排出部17が連通して接続され、収容室13には、薬液を注入する薬液注入部18が連通して接続されている。各収容室12、13には、薬液出入部17、薬液注入部18からそれぞれ別々の薬液が注入され、使用時には易剥離性のヒートシールによる仕切部11を剥離して両収容室12、13の薬液を混合し、薬液出入部17から混合薬液を輸液セットと連結して患者に投与するようになっている。
仕切部11は、上面と下面で積層される熱可塑性樹脂フィルム14、15をヒートシールして形成されており、図2に示すように、長手方向に沿う両側近傍に帯状の強融着領域111が設けられ、帯状強融着領域111の融着強度は、両側の帯状強融着領域111・111間に挟まれた中央の弱融着領域113の融着強度よりも大きくなっている。熱可塑性樹脂フィルム14、15の厚さは特に限定するものではないが、例えば各々を250μm〜350μmとすると好適である。
帯状強融着領域111内では、図3(c)、(d)に示すように、上側フィルム14に平面視略正方形の凸部141と凹部142が長手方向に一列で交互に形成されていると共に、下側フィルム15に平面視略正方形の凹部152と凸部151が長手方向に一列で交互に形成されており、上側フィルム14の凸部141と下側フィルム15の凸部151が交互に噛み合うように、上側フィルム14の凸部141が下側フィルム15の凹部152に嵌入され、且つ下側フィルム15の凸部151が上側フィルム14の凹部142へ嵌入されて、帯状強融着領域111内に係着領域112が形成されている。
即ち、仕切部11のシール強度は、強融着領域111の融着と、係着領域112の融着及び係着と、弱融着領域113の融着とで、製造時や輸送時に薬液の重量等で剥離せずに液密を維持でき、且つ使用時に力を加えて容易に剥離できる程度の強度とされている。尚、帯状強融着領域111を設けずに係着領域112を設ける構成とし、係着領域112の融着及び係着と、弱融着領域113の融着とで、所要強度や易剥離性を確保するものとすることも可能であり、この場合には後述する帯状押圧領域213、223を形成せずに凸部214、224等を形成する。
上記複室容器10の製造する際には、熱可塑性樹脂フィルムをインフレーション成形等してチューブ状の熱可塑性樹脂フィルムを得、チューブ状の熱可塑性樹脂フィルムを袋状に形成し、その開口する前端縁と後端縁に位置するフィルム14、15をヒートシールしてシール部161、162を形成すると共に、薬液出入部17、薬液注入部18を熱溶着して設ける。更に、図3に示すように、複室容器10の略中央に位置する箇所で、積層されたフィルム14、15を一対のヒートシールバー21、22で両側から挟持押圧し且つ加熱してヒートシールし、仕切部11を形成する。仕切部11の形成により収容室12、13が区画され、複室容器10が完成する。
前記一対のヒートシールバー21、22の押圧面211、221には、それぞれ長手方向に沿う両側近傍に、押圧面211、221の中央押圧領域212、222より僅かに突出する帯状の押圧領域213、223が設けられており、一方のヒートシールバー21には、帯状押圧領域213内に帯状押圧領域213より僅かに突出する平面視略正方形の凸部214が長手方向へ一列で形成され、他方のヒートシールバー22には、帯状押圧領域223内に、一方のヒートシールバー21の凸部214・214間に配置されるようにして、帯状押圧領域223より僅かに突出する平面視略正方形の凸部224が長手方向へ一列で形成されている。前記帯状押圧領域213、223は中央押圧領域212、222よりそれぞれ0.05mm〜0.10mm程度突出すると好適であり、又、凸部214、224は帯状押圧領域213、222或いは中央押圧領域212、222よりそれぞれ0.10mm〜0.20mm程度突出すると好適である。
そして、ヒートシールバー21、22で積層されたフィルム14、15を両側から押圧加熱すると、帯状押圧領域213、223で挟持して加熱した領域が強融着領域111となり、凸部214と凸部224が長手方向に交互に噛み合って形成された領域が凹凸が噛み合う係着領域112となり、中央押圧領域212、222で挟持して加熱した領域或いは中央押圧領域213、222に対応する領域が弱融着領域113となる。
尚、上記実施形態では、ヒートシールバー21、22の凸部214、224の形状を平面視略正方形とし、各帯状押圧領域212、222内で凸部214、224がそれぞれ長手方向へ一列で配置される構成としたが、前記構成に限定されず、凸部214、224の形状や、凸部214、224を帯状押圧領域212、222に配置する形態、及び凸部214、224の噛み合いで形成される係着領域112の形態は適宜である。
例えば各帯状押圧領域212、222内に長手方向へ2列の配置で平面視略正方形の凸部214a、224aを形成する構成(図4参照)、平面視直角三角形で対角線が対向するように配置された2つ一組の凸部214b、224bを長手方向へ一列で形成する構成(図5参照)、平面視直角三角形の凸部214c、224cを帯状押圧領域212、222の長手方向へ一列で形成し、且つ凸部214cと凸部224cの対角線が対向するように噛み合わせる構成(図6参照)、各帯状押圧領域212、222に平面視略円形或いは円柱状の凸部214d、224dを長手方向へ2列で形成する構成(図7参照)、各帯状押圧領域212、222に平面視略U字形の凸部214e、224eを長手方向へ一列で形成する構成(図8参照)等とすることが可能である。
また、他方のヒートシールバー22に於いて、帯状押圧領域223内に、一方のヒートシールバー21の凸部214・214間に配置されるようにして、僅かに突出する凸部224を形成する構成に代え、一方のヒートシールバー21の凸部214に対応する位置に、凸部214を挿入可能な帯状押圧領域223より僅かにへこむ凹部を形成する構成とすることも可能である。
次に、図2及び図3の製造方法による仕切部11(ヒートシール部)を有する実施例の複室容器10と、図9の製造方法による仕切部11を有する比較例(従来例)の複室容器10、及び前記実施例の仕切部11と比較例の仕切部11の強度比較試験について説明する。
本実施例の複室容器10は、図1の幅A:180mm、収容室12の長さB:170mm、収容室13の長さC:140mmであり、その仕切部11は、図3の構成を有する一対のヒートシールバー21、22でヒートシールして形成される。前記ヒートシールバー21、22は、平面視で長さ200mm、幅10mmの真鍮製であり、各ヒートシールバー21、22の両側に、それぞれ幅2mmの帯状押圧領域213、223が中央領域212よりも0.08mm突出して設けられ、各帯状押圧領域213、223の幅方向の中心位置に、長手方向に沿って一列に0.5mm角の平面視正方形の凸部214、224が配設され、各凸部214、224が帯状押圧領域213、223よりも0.15mm突出して形成されている。前記0.5mm角の凸部214・214間の距離及び凸部224・224間の距離は約0.2mmになっており、凸部214・214或いは224・224間に凸部224或いは214が入って噛み合うことが可能な構成である。
前記仕切部11を形成する際には、前記ヒートシールバー21、22を、凸部214・214間に凸部224が入って噛み合う、或いは凸部224・224間に凸部214が入って噛み合うように配置し、実施例の複室容器10に於ける熱可塑性樹脂フィルム14、15の所定位置をヒートシールして約幅10mmの仕切部11を形成した。前記樹脂フィルム14、15には、厚さ300〜320μm(内シーラント層70μm)の直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE、日本ポリエチレン(株)製の商品名SF941)で折り径250mmのインフレーションチューブを用い、また、ヒートシール条件は、金型圧力0.4MPa、金型温度190℃、シール時間2.5秒とした。
他方、比較例の複室容器10は、実施例と同様に幅A:180mm、収容室12の長さB:170mm、収容室13の長さC:140mmであり、その仕切部11は、図9の構成を有する一対のヒートシールバー21m、22mでヒートシールして形成される。前記ヒートシールバー21m、22mは、平面視で長さ200mm、幅10mmの平面状の押圧面を有する真鍮性であり、押圧面の幅方向両側に半径2mmで面取りされている。前記仕切部11を形成する際には、前記ヒートシールバー21m、22mで熱可塑性樹脂フィルム14m、15mの所定位置をヒートシールして約幅10mmの仕切部11を形成した。尚、樹脂フィルム14m、15mの構成及びヒートシール条件は上記実施例と同様である。
そして、実施例の複室容器10を100個、比較例の複室容器10を100個準備し、実施例と比較例の各複室容器10のそれぞれの大きい収容室12に水を500ml充填し、それぞれの小さい収容室13に水を300ml充填して、容量が大きい収容室12を上方に配置して垂直に吊るし、各複室容器10の仕切部11(ヒートシール部)を目視で3時間観察した。
その結果、実施例の複室容器10については、100個とも仕切部11の約幅10mmのシール領域に液の侵蝕は視られず、液の侵蝕が生じた実施例の複室容器10は無かったが、比較例の複室容器10は、100個中の48個で仕切部11の約幅10mmのシール領域の中心付近に1〜2mm幅程度の液の侵蝕が視られた。また、前記試験後の実施例の仕切部11と比較例の仕切部11に180度剥離試験を行った結果、実施例の仕切部11の剥離強度は2〜5N/15mm幅であったのに対し、侵蝕された比較例の仕切部11の剥離強度は0.7〜1.1N/15mm幅であった。
本発明の複室容器は、例えば医薬品、レトルト食品等の飲食品など二以上の成分を混合して使用する各種の物品に利用することができる。
本発明の実施形態の複室容器(又は従来例の複室容器)を示す平面図。 図1の実施形態の複室容器に於ける仕切部の一部を示す部分平面図。 (a)は本発明の実施形態に於ける第1ヒートシールバーを示す平面図、(b)は実施形態に於ける第2ヒートシールバーを示す平面図、(c)は第1、第2ヒートシールバーでフィルムを押圧する状態を示す部分縦断正面図、(d)は同図(c)の状態の部分縦断側面図。 第1変形例の第1ヒートシールバーの周縁部近傍を示す部分平面図。 第2変形例の第1ヒートシールバーの周縁部近傍を示す部分平面図。 第3変形例の第1ヒートシールバーの周縁部近傍を示す部分平面図。 第4変形例の第1ヒートシールバーの周縁部近傍を示す部分平面図。 第5変形例の第1ヒートシールバーの周縁部近傍を示す部分平面図。 従来の第1、第2ヒートシールバーでフィルムを押圧する状態を示す部分縦断側面図。
符号の説明
10 複室容器
11 仕切部
111 帯状強融着領域
112 係着領域
113 弱融着領域
12、13 収容室
14、15、14m、15m 熱可塑性樹脂フィルム
141、151 凸部
142、152 凹部
161、162 シール部
17 薬液排出部
18 薬液注入部
21、22、21m、22m ヒートシールバー
211、221、21m1、22m1 押圧面
212、222 中央押圧領域
213、223 帯状押圧領域
214、214a〜214e、224、224a〜224e 凸部

Claims (5)

  1. 樹脂フィルムから形成され、ヒートシールによる剥離可能な仕切部で仕切って複数の収容室を設け、複数の収容室にそれぞれ混合する成分を収容する複室容器であって、該仕切部の長手方向に沿う両側近傍に、中央より固着強度が大きく且つ樹脂フィルムの凹凸が噛み合って係着する略帯状の係着領域を設けることを特徴とする複室容器。
  2. 前記仕切部の長手方向に沿う両側近傍に中央より融着強度が大きい帯状の強融着領域を設け、該帯状強融着領域内に前記係着領域を設けることを特徴とする請求項1記載の複室容器。
  3. 前記帯状強融着領域内の係着領域の該帯状強融着領域に対する占有面積割合を10〜30%とすることを特徴とする請求項2記載の複室容器。
  4. 樹脂フィルムから形成され、ヒートシールによる剥離可能な仕切部で仕切って複数の収容室を設け、複数の収容室にそれぞれ混合する成分を収容する複室容器の製造方法であって、
    一方のヒートシールバーの押圧面の長手方向に沿う両側近傍に、中央より僅かに突出する凸部が形成され、他方のヒートシールバーの押圧面の長手方向に沿う両側近傍に、該一方のヒートシールバーの凸部間に配置され且つ中央より僅かに突出する凸部が形成される、若しくは該一方のヒートシールバーの凸部を挿入可能で且つ中央より僅かにへこむ凹部が形成される、一対のヒートシールバーにより、
    積層された樹脂フィルムを両側から押圧して剥離可能な仕切部を形成する工程を有することを特徴とする複室容器の製造方法。
  5. 積層された樹脂フィルムを一対のヒートシールバーで両側から押圧し、該樹脂フィルムに剥離可能なヒートシール部を形成するヒートシール装置であって、一方のヒートシールバーの押圧面の長手方向に両側近傍に、中央より僅かに突出する凸部を形成し、他方のヒートシールバーの押圧面の長手方向に沿う両側近傍に、該一方のヒートシールバーの凸部間に配置され且つ中央より僅かに突出する凸部を形成する、若しくは該一方のヒートシールバーの凸部を挿入可能で且つ中央より僅かにへこむ凹部を形成することを特徴とするヒートシール装置。
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