JP2011056120A - 医療用複室容器及びその使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】混合前の薬剤が排出されるのを防止することができ、使用に際しての作業を簡素化することができる医療用複室容器を提供する。
【解決手段】本発明に係る医療用複室容器は、薬剤が収納された複数の収納室、及び前記各収納室間を開封可能に仕切る直線状の仕切り用封止部を備えた容器本体と、前記容器本体に取り付けられ前記収納室から薬剤を排出する開口を有する薬剤排出部と、を備え、前記容器本体は、前記仕切り用封止部を折り目として折り畳まれており、前記容器本体は、解除可能に折り畳み状態を保持する固着部を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、同時に配合すると経時変化を起こすような不安定な各種薬剤(液剤、粉末若しくは固形剤)を個別に収納する複数の収納室を備えた医療用複室容器及びその使用方法に関する。
静脈注射により患者に投与される薬剤や、眼灌流液、腹膜透析液などの薬剤の中には、予め配合すると望ましくない経時的変化を起こすような不安定な薬剤がある。例えばアミノ酸輸液とブドウ糖輸液とを配合して保存しておくと、いわゆるメイラード反応によって混合液が褐変する。また、脂肪乳剤と電解質溶液とを配合して保存しておくと、脂肪分が凝集を生じ、リン酸含有液とカルシウム含有液を配合しておくと、リン酸カルシウムの沈殿を生じ、望ましくない変化を起こす。
このような薬剤に対しては、次のような医療用複室容器が用いられることが多い。この医療用複室容器は、薬剤を収納する2つの収納室を備えたプラスチックフィルム製の容器本体と、この容器本体から薬剤を排出する薬剤排出部とを備えている。そして、2つの収納室は、容器本体の内壁面同士を熱融着した仕切り用封止部によって仕切られている。使用に際しては、いずれかの収納室の中央付近を押圧し、収納室内の圧力を高めて仕切り用封止部を開封する。これによって両収納室が連通し、2つの薬剤が混合される。その後、薬剤排出部を刺入等によって開封し、混合後の薬剤を患者に投与する。
ところで、上記のような複室容器では、仕切り用封止部の開封前に、排出部を開封すると、混合前の薬剤が排出されるという問題があった。これを解決するため、例えば特許文献1では、薬剤排出部と、これと隣接する収納室との間に、排出規制用の封止部を設けた医療用容器が提案されている。この排出規制用封止部は、仕切り用封止部と同様に、容器本体の内壁面同士を熱融着することで形成したものである。このような排出規制用封止部を設けると、仕切り用封止部の開封前に、薬剤排出部を開封しても、排出規制用封止部によって収納室から薬剤が排出されるのを防止することができる。また特許文献2では、仕切り用シール封止部が上部に頂点を持つ山形を形成し、かつ略中央で折り畳んだ際に、その内面同士が仕切り用シール封止部の山形の頂点に相当する位置で
スポット状の接着層を形成する複室容器が提案されている。このスポット状の接着層を剥離しようとすると、該接着層から剥がれる前に仕切り用封止部の山形状の頂点を起点とし、この頂点から剥離しはじめその裾野まで剥離し、よって改めて仕切り用封止部を剥離して開通しなくても2液が混合される仕組みである。
特開平9−327498号公報 特開2005−40415号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の医療用複室容器は、次のような問題を有しているため、広く普及するには至っていない。すなわち、使用に際しては仕切り用封止部と排出規制用封止部の2つの封止部を開封しなくてはならない。また、容器本体における排出部の近傍は、フィルムが盛り上がって扁平にはなっていない。そのため、排出規制用封止部を熱融着によって形成する場合、シワやピンホールが生じやすく、製造が難しいという問題があった。また特許文献2の複室容器では、仕切り用封止部が山形であるため2つ折りしづらかったり、仕切り用封止部の剥離強度を上げないように接着部は接着剤やテープでしか形成することが出来ない問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、混合前の薬剤が排出されるのを防止することができ、使用に際しての作業を簡素化することができる医療用複室容器及びその使用方法を提供することを目的とする。
本発明に係る医療用複室容器は、薬剤が収納された複数の収納室、及び前記各収納室間を開封可能に仕切る直線状の仕切り用封止部を備えた容器本体と、前記容器本体に取り付けられ前記収納室から薬剤を排出する開口を有する薬剤排出部と、を備え、前記容器本体は、前記仕切り用封止部を折り目として折り畳まれており、解除可能に折り畳み状態を保持する固着部を有し、当該固着部による前記折り畳み状態が解除されると同時もしくはその直後に前記仕切り用封止部が剥離される。
上記医療用複室容器は、例えば、次のように使用される。まず、折り畳んだ容器本体において、折り目となる仕切り用封止部を挟む両収納室の周縁部を手で把持する。そして、折り畳んだ容器本体を広げるように両周縁部を引っ張り、固着された部分を取り外す。このとき、容器本体が広がる勢いで、容器本体を構成するフィルムが上下方向に引き伸ばされ、かつ、収納室内の薬剤は、容器本体を内側から押圧する。その結果、容器本体の対向する内壁面が離間し、仕切り用封止部が、開封する。
以上のような動作を行うことにより、次の利点がある。すなわち、使用前に容器本体は折り畳まれているため、医療従事者は、この状態で薬剤排出部を開封することはない。したがって、まず、折り畳まれた容器本体を広げるという動作を行い、その後、薬剤排出部を開封して薬液を排出する。そして、容器本体が広げられたときには、上記のように、仕切り用封止部が開封しているため、薬剤排出部を開封する際には、薬剤は混合された状態となっている。したがって、混合前の薬剤が排出されるのを確実に防止することができる。また、薬剤排出部を開封するまでには、1つの動作、つまり容器本体を広げるという動作のみ行えばよい。よって、薬剤排出部から薬剤を排出する前に複数の工程を要する従来例と比べ、作業を簡素化することができる。さらに、この医療用複室容器は、仕切り用封止部を折り目にして折り畳んでいるため、この状態では、収納室が押圧されても、仕切り用封止部に力が作用しにくい。したがって、運送中に、この容器に不意に外力が作用した場合であっても、仕切り用封止部が開封するのを防止することができる。
容器本体において、固着部は、特には限定されないが、例えば、仕切り用封止部近傍において、折り畳まれた前記容器本体の外面同士を固着するように設けることができる。このように固着部を仕切り用封止部付近に作成することによって、薬液の充填や輸送の際に、仕切り用封止部が開通することを防止することが出来る。
あるいは、折り畳まれた容器本体の周縁部の少なくとも一部同士を固着するように設けることもできる。容器本体の周縁に設ける場合には、例えば、仕切り用封止部の両端部に接続された容器本体の両側縁部の少なくとも一部に設けることができる。このようにすると、仕切り用封止部を挟む容器本体の両端部には固着部分が形成されないため、この部分において容器本体を把持することができる。その結果、容器本体を広げるときに、力を作用させやすくなる。
上記複室容器において、固着部により保持された折り畳み状態の解除に要する力は、例えば、30〜120Nとすることができる。これは、30Nより小さいと、容器本体を広げる際に、勢いがつかず、仕切り用封止部を開封し難いためであり、120Nより大きいと、固着部を取り外すことができなくなるからである。
また、本発明に係る医療用複室容器の使用方法は、薬剤が収納された複数の収納室、及び前記各収納室間を開封可能に仕切る直線状の仕切り用封止部を備えた容器本体と、前記容器本体に取り付けられ前記収納室から薬剤を排出する開口を有する薬剤排出部とを備えている医療用複室容器を作製する工程と、前記容器本体を前記仕切り用封止部を折り目として折り畳み、折り畳み状態を解除可能に保持する固着部を前記容器本体に作製する工程と、前記固着部による前記折り畳み状態を解除すると同時もしくはその直後に前記仕切り用封止部を剥離させる工程と、を備えている。
本発明に係る医療用複室容器及びその使用方法によれば、混合前の薬剤が排出されるのを防止することができるとともに、使用に際しての作業を簡素化することができる。
本発明の一実施形態に係る医療用複室容器の斜視図である。 図1の医療用複室容器を展開した状態を示す平面図である。 容器本体を広げている状態を示す斜視図である。 容器本体を広げる過程の概略を示した断面図である。 図1の複室容器の他の例を示す側面図である。 図5の複室容器の製造工程の一部を示す図である。
以下、本発明に係る医療用複室容器の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る医療用複室容器の斜視図、図2は図1の医療用複室容器を展開した状態を示す平面図である。
本実施形態に係る医療用複室容器は、図1に示すように、初期状態では、2つ折りに折り畳んでいるのであるが、使用に際しては、図2に示すように、広げた態様とし、その後、薬剤を排出する。まず、図2に基づいてこの医療用複室容器の概要について説明する。この医療用複室容器は、矩形状の2枚のフィルムの周縁部10を熱融着して扁平の袋状に形成された容器本体1を備えており、この容器本体1の一端部に、薬剤を外部に排出する薬剤排出部2が接続されている。薬剤排出部2は、円筒状に形成され、薬剤が通過する通路を有している。そして、通路は、ゴム栓(図示省略)によって封止されている。
容器本体1は、長手方向(図2の上下方向)に並べて配置され薬剤が封入される第1収納室3及び第2収納室4を有している。そして、容器本体1の両側縁11,12を結ぶ直線状の仕切り用封止部5によって、2つの収納室3,4が仕切られている。また、上記した薬剤排出部2は容器本体1における第2収納室4側の端部に接続されており、第2収納室4から薬剤排出部2を介して薬剤が排出される。一方、容器本体1において薬剤排出部2と反対側の端部には、容器を吊り掛けるための吊掛孔13が形成されている。
容器本体1を構成するフィルムの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂等、種々の樹脂材料を採用することができる。但し、後述するように仕切り用封止部5は容器本体1の内壁面同士を融着することから、容器本体1のフィルムは互いに相溶性が乏しく融点の異なる樹脂を混合した混合樹脂で形成することが好ましい。このようにすると、融着強度の制御が容易になるという利点がある。そのような樹脂の組み合わせとしては、例えばスチレン系樹脂、メタクリル酸エステル系樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリ4−メチルペンテン、ポリエステル、ポリアミド、又はポリプロピレンから選ばれる樹脂と、ポリエチレンとの混合樹脂を例示することができる。そのうち、ポリエチレンとポリプロピレンとの混合樹脂は、医療用として安全性が確認されていること、及び製造上の取り扱いが確立されていることから特に好ましい。
また、容器本体1を形成するフィルムは、上述した樹脂のみからなる単層のフィルムの他、多層構造のフィルムを使用することができる。この場合、容器本体1の最内層を構成する樹脂層が上記のような樹脂から形成されていればよい。
仕切り用封止部5によって仕切られた各収納室3,4には、予め混合或いは溶解しておくとメイラード反応等の経時変化を起こすため隔離する必要がある各種薬剤がそれぞれ封入されている。例えば、一方の収納室にアミノ酸を含有する溶液、他方の収納室にブドウ糖を含有する溶液を収納することができる。また、必要に応じていずれか一方の収納室に電解質等を封入することもできる。さらに、液剤だけでなく、いずれか一方の収納室に固形または粉末薬剤を収納することもできる。
上記のように構成された医療用複室容器は、図1に示すように、仕切り用封止部5に沿って2つ折りにされる。そして、この状態で向き合う容器本体1の両側縁部11,12同士を固着し、2つ折りの状態が保持されるようにしている。図1の例では、容器本体1の各側縁部11,12における2箇所を熱融着(固着部)111,121により固着している。このとき、容器本体側縁部11,12の熱融着箇所111,121は、熱融着を容易にするため、幅を広くしている。また、この熱融着111,121は、使用に際しては、容器本体1を引っ張って広げることで、取り外される。そのため、熱融着の強度は適切な範囲にすることが好ましく、例えば、熱融着部分を取り外すのに要する力を30〜120Nとすることが好ましく、40〜100Nとすることがさらに好ましい。この力の測定は、引張試験機を用いて測定した。具体的には、容器本体1の両端部をエアチャックで挟んだ後、容器本体1を水平方向(図4(b)の矢印の向き)に広げた際に、熱融着箇所111,121が取り外されるために有する力を測定したものである。
また、仕切り用封止部5は、上述したように、容器本体1の内壁面同士を融着しているが、これを開通するのに必要な強度は、2〜10Nとすることが出来る。この力の測定は、熱融着箇所111,121と同様に引張試験機を用いて測定した。具体的には、仕切り用封止部5を左右幅15mm、上下幅に10mmで切り取り、引張試験機で200mm/minの力で引っ張り、仕切り用封止部5が開通した際の強度を示す。
次に、上記のように構成された医療用複室容器の使用方法について図3及び図4を参照しつつ説明する。図3は容器本体を広げている動作を示す斜視図、図4は容器本体を広げる過程の概略を示した断面図である。ここでは、患者に対してこの医療用複室容器内の薬剤を投与する方法について説明する。まず、図1に示す2つ折りの状態から、容器本体1の長手方向の両端部、つまり薬剤排出部2が設けられている端部と、吊掛孔13が設けられている端部を手で把持する。そして、図3に示すように、熱融着箇所111,121が取り外されるように、容器本体1の両端部を引っ張って広げる。この過程では、図4(a)及び図4(b)に示すように、熱融着を取り外す勢いにより、容器本体1が広がっていき、さらに、これによって収納室3,4内の薬剤は、容器本体1を内側から押圧する。その結果、容器本体1の対向する内壁面が離間する方向に力が作用するため、仕切り用封止部5が開封する。こうして、図4(c)に示すように、容器本体1内の薬剤が、混合される。そして、容器をスタンドなどに吊り掛けた後、導管が接続された刺栓針(図示省略)を薬剤排出部2のゴム栓に刺入すると、混合された薬剤が、導管を介して患者に投与される。
以上のように、本実施形態によれば、仕切り用封止部5を折り目として容器本体1を二つ折りにして、容器本体1の対向する側縁部11,12同士を取り外し可能に熱融着している。そのため、次の利点がある。すなわち、使用前に容器本体1は折り畳まれているため、医療従事者は、この状態で薬剤排出部2を開封することはない。したがって、混合前の薬剤が排出されるのを防止することができる。そして、折り畳まれた容器本体1を広げると、上記のように、仕切り用封止部5が開封するため、薬剤を混合することができる。すなわち、熱融着箇所が取り外されると同時もしくはその直後に仕切り用封止部5が開封される。この動作において、医療従事者は、熱融着箇所111,121を取り外すために、勢いをつけて容器本体1を引っ張るため、その反動で容器本体1は内部から薬剤によって押圧される。その結果、上記のように仕切り用封止部5は開封する。したがって、薬剤排出部2を開封するまでには、1つの動作、つまり容器本体1を広げるという動作のみ行えばよいので、作業を簡素化することができる。
さらに、この医療用複室容器は、仕切り用封止部5を折り目にして二つ折りにされているため、この状態で収納室3,4が押圧されても、仕切り用封止部5に力が作用しにくい。したがって、輸送中の容器に不意に外力が作用した場合であっても、仕切り用封止部5が開封するのを防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、熱融着箇所111,121を各側縁部11,12で2つずつ設けているが、熱融着箇所の数は、特には限定されない。また、側縁部11,12ではなく、容器本体1において薬剤排出部2及び吊掛孔13が設けられた端部同士を熱融着によって固定することもできる。
また、上記実施形態では、熱融着箇所を容器本体1の周縁部に設けているが、種々の位置に形成可能である。例えば、図5に示すように、仕切り用封止部5の近傍に設けることもできる。同図に示すように、この例では、仕切り用封止部5と連続するように、熱融着箇所7を形成し、容器本体1の折り畳み状態を保持している。このような熱融着箇所7を形成するには、例えば、次のような方法がある。まず、図6(a)に示すように、容器本体1を構成する2枚のフィル1a,1bを重ね、金型8の間に配置する。この金型8は、雄型81と雌型82とで構成され、上側に配置された雄型81は断面三角形状の凸部811を備えている。一方、雌型82は、フィルム1a,1bの下側に配置され、雄型の凸部811が嵌る断面三角形状の凹部821を有している。そして、図6(b)に示すように、加熱された雄型81と雌型82とでフィルム1a,1bを所定時間挟む。これにより、両フィルム1a,1bが雄型81と雌型82とで挟まれた箇所において熱融着される。そして、所定時間経過後、雄型81及び雌型82を互いに離間させるとともに、両フィルム1a,1bを金型8を中心に上側に折り曲げる。これにより、図6(c)に示すように、フィルム1bの上面において、雄型81の凸部811の両側面によって加熱された部分同士が接着され、熱融着箇所7が形成される。こうして、容器本体1は、折り畳まれた状態が保持される。
なお、上記のように、仕切り用封止部5付近に熱融着箇所7を作成する場合には、仕切り用封止部5の開封に必要な力が、熱融着箇所7に開封を取り外す力より小さくすることが好ましい。こうすることによって、仕切り用封止部5の開通に必要な力が少なくなり熱融着箇所7を取りはずした際に仕切り用封止部5が開通しやすくなる。この場合、仕切り用封止部5の開封に必要な力は1〜5N、熱融着箇所7の取り外しに必要な力を2〜10Nとすることが好ましい。また、この場合、仕切り用封止部5の縦幅を2〜6mm、熱融着箇所7の縦幅を3〜12mmとすることが好ましい。さらに、この場合の仕切り用封止部の幅は50〜500mmとすることが好ましい。
また、本発明における複室容器では、必ずしもすべての収納室に液体の薬剤を充填する必要はない。また封入するのも液剤だけではなく、ガスなどの仕切り用封止部5に圧力が掛かるものであればよい。薬液の場合であれば、少なくとも50ml以上が好ましい。また、収納室3,4の全満量の1/3以上が好ましい。
また、所定の強度で、容器本体1を折り畳んだ状態に保持できるのであれば、例えば、クリップなどの固定部材で容器本体周縁部のいずれかを固定することもできる。また、上記実施形態では、薬剤が収納される収納室の数を2つにした容器本体について説明したが、これに限定されるものではなく、複数の仕切り用封止部で仕切った3以上の収納室を設けることもできる。そして、少なくとも1つの仕切り用封止部を折り目として容器本体を折り畳むこともできる。また、薬剤排出部は、容器本体に複数設けることもでき、各収納室からそれぞれ薬剤を排出することもできる。
以下、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は、以下の実施例に限定されない。
まず、図2に示す複室容器を4体を作製した。4体各々の複室容器において、第1収納室3には300mlの薬液を、第2収納室4には700mlの薬液を封入した。容器本体1の大きさは、縦方向(図2の上下方向)において、容器本体1の上端と仕切り用封止部5との距離は220mm、容器本体1の下端から仕切り用封止部5までの距離は170mmであった。また、容器本体1の横幅は、205mmであった。
このような複室容器の容器本体1を仕切り用封止部5を折り目として折り畳み、図1に示すように、8箇所の熱融着箇所111,121を形成した。仕切り用封止部5から、近い方の熱融着箇所111,121までの距離は30mm、遠い方の熱融着箇所111,121までの距離は130mmとし、容器本体1を広げた際に熱融着箇所111,121を取り外すのに要する力を4体各々、36N、10N、5N、5Nとし、仕切り用封止部5の開封に要する力を4体各々、4.6N、1.5N、2.7N、1.4Nとした。
さらに、図5に示す複室容器も4体作製した。仕切り用封止部5付近に熱融着箇所7を設け、取り外し強度を4体全て8Nとした。また、これら複室容器において、仕切り用封止部5の剥離強度を、それぞれ4.660N、2.729N、1.547N、1.478Nとした。
上述した8体の複室容器を、引張試験機によって、200mm/minで広げたところ、仕切り用封止部5が開通し、両収納室3、4の薬液が混合された。
1 容器本体
11,12 側縁部
2 薬剤排出部
3 第1収納室
4 第2収納室
5 仕切り用封止部

Claims (7)

  1. 薬剤が収納された複数の収納室、及び前記各収納室間を開封可能に仕切る直線状の仕切り用封止部を備えた容器本体と、
    前記容器本体に取り付けられ前記収納室から薬剤を排出する開口を有する薬剤排出部と、を備え、
    前記容器本体は、前記仕切り用封止部を折り目として折り畳まれており、
    前記容器本体は、解除可能に折り畳み状態を保持する固着部を有し、当該固着部による前記折り畳み状態が解除されると同時もしくはその直後に前記仕切り用封止部が剥離される、医療用複室容器。
  2. 前記固着部が、前記仕切り用封止部近傍において、折り畳まれた前記容器本体の外面同士を固着するように設けられている、請求項1に記載の医療用複室容器。
  3. 前記固着部が、折り畳まれた前記容器本体の周縁部の少なくとも一部同士を固着するように設けられている、請求項1または2に記載の医療用複室容器。
  4. 前記固着部は、前記仕切り用封止部の両端部に接続された前記容器本体の両側縁部の少なくとも一部に設けられている、請求項3に記載の医療用複室容器。
  5. 前記固着部により保持された折り畳み状態の解除に要する力が、30〜120Nである、請求項1から4のいずれかに記載の医療用複室容器。
  6. 前記固着部が前記仕切り用封止部と重なる請求項1に記載の医療用複室容器。
  7. 薬剤が収納された複数の収納室、及び前記各収納室間を開封可能に仕切る直線状の仕切り用封止部を備えた容器本体と、前記容器本体に取り付けられ前記収納室から薬剤を排出する開口を有する薬剤排出部とを備えている医療用複室容器を作製する工程と、
    前記容器本体を前記仕切り用封止部を折り目として折り畳み、折り畳み状態を解除可能に保持する固着部を前記容器本体に作製する工程と、
    前記固着部による前記折り畳み状態を解除すると同時、もしくはその直後に前記仕切り用封止部を剥離させる工程と、
    を備えている、医療用複室容器の使用方法。
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