JP2006223506A - 遊技機、遊技機用プログラム、及び遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

遊技機、遊技機用プログラム、及び遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】図柄配列の設計の自由度を増加させることができ、図柄配列を多様なものにして、遊技者への娯楽性の向上を図ることができるようにした遊技機等を提供する。
【解決手段】 自動停止制御手段(130)は、1以上の図柄表示手段(41)が停止している場合に、残りの図柄表示手段(41)の停止位置に基づく図柄表示の態様では、入賞してしまうか否かを判断する停止入賞判断手段(132)と、1以上の図柄表示手段(41)が停止しており、且つ、残りの図柄表示手段(41)の停止位置によっては、入賞してしまうと判断された場合、1以上の図柄表示手段(41)の回転停止表示を回転変動表示へ移行させる再変動開始手段(131)と、当選抽選手段(110)の抽選結果に拘わらず、入賞とならない非入賞図柄(61)を停止位置に表示させるように図柄表示手段(41)に回転停止表示させる非入賞停止制御手段(133)とを備えた。
【選択図】 図11

Description

この発明は、遊技機に関し、詳しくはストップスイッチを所定時間だけ操作しない場合の自動停止に関するものである。
また、この発明は、遊技機用プログラム、及び遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、さらに詳しくは、停止制御選択手段等として機能させる遊技機用プログラム、及び遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
一般に、制御装置により回転リールの停止制御を行うスロットマシンにおいては、ストップスイッチを押下した時点で所定位置に直ちに停止できる回転リールの図柄を基準図柄として、基準図柄から回転方向と逆方向に基準図柄も含めて5コマ移動した時の図柄までの範囲で回転リールの停止調整を可能にしている。すなわち、この5コマの範囲内において、どこで停止させるかを制御装置によって決定するのである。
すなわち、抽選において何らかの当選役が当選したときには、その当選役に対応した図柄(当選図柄)が所定位置に停止するように停止制御を行うとともに、それ以外の図柄が停止しないように停止制御を行う。そして、最終的に前記5コマの範囲内で停止図柄を決定することとなる。
従って、停止制御が、所定条件を満足するか否か判断しながら実施する、いわゆる判断停止制御の場合、何らかの当選役が当選したときには、それぞれ所定の当選役が当選したことを、当選役に対応する図柄とともに制御装置に記憶しておき、その記憶結果に従って、停止させるべき図柄を5コマの範囲内で停止調整するように、停止制御する。
また、何の当選役にも当選しなかったとき(「ハズレ」のとき)には、ハズレたことを、制御装置に記憶しておき、その記憶結果に従って、停止させるべき図柄を5コマの範囲内で停止するように、停止させるべきでない図柄が極力停止しないように制御する。
また、停止制御が、停止位置を予め定めた停止テーブルに基づいて、停止させる、いわゆるテーブル停止制御の場合、何らかの当選役が当選したときには、当該当選役を引き込むように設定した停止テーブルを選択して、当該停止テーブルの記録に基づいて、停止制御する。また、何の当選役にも当選しなかったとき(「ハズレ」のとき)には、図柄が揃わないように予め設定した停止テーブルを選択して、当該停止テーブルの記録に基づいて、停止制御する。
一方、回転リールの回転中にストップスイッチを押下しないと、回転リールがいつまでも回り続けることとなるので、このような無駄をなくすため、回転リールの回転開始後一定時間(例えば30秒間)ストップスイッチが操作されない場合には、回転リールを自動的に停止させるように形成していた(特許文献1参照)。
しかし、上記した従来の自動停止では、当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選している場合には、回転リールが停止する際に、ストップスイッチ操作による停止と同様に当該当選図柄の引き込みが行われるため、自動停止操作信号が出力されたときのリールの図柄位置によっては、当選図柄が前記5コマの範囲内にあって、当該図柄を入賞有効ライン上に引き込んで停止する場合もある。従って、ストップスイッチを遊技者が全く操作しなくても勝手にリールが当選図柄を引き込んで入賞してしまうというような不合理な事態が起こり得る。かかる事態は、店側にとっても好ましいことではない。なお、遊技機の業界の規則においても、遊技者が停止操作を行わずに自動停止が実施される場合、入賞が発生しないような規則改正が検討されているものである。
そこで、遊技者がストップスイッチを全く操作せずに所定時間(具体的には、30秒)経過して、自動停止するような場合には、当選フラグが成立していても、当選図柄を所定の入賞有効ライン上に停止させずに、入賞させないようにするものが検討されている。
図14は、30秒経過後に入賞しないような従来の自動停止処理のフローを示すものである。回転リールを3個有し、この回転リールを別個独立に停止操作が可能な停止操作手段としてのストップスイッチを有している。
先ず、ステップ902において、全ての回転リールが停止しているか否かが判定される。そして、全ての回転リールが停止していないと判定された場合、次のステップ903に進む。
ステップ903において、回転開始から30秒が経過したか否かが判定される。そして、回転開始から30秒を経過していると判定された場合、次のステップ904に進む。
ステップ904において、回転中の回転リールは、2個以上であるか否かが判定される。そして、回転中の回転リールが2個以上であると判定された場合、次のステップ905に進む。
ステップ905において、回転中の回転リールの1つを選択する。そして、次のステップ906に進む。
ステップ906において、チェリー図柄が入賞とならない停止位置を検索する。なお、ここで、チェリー図柄は、1つの回転リールにおいてチェリー図柄が1個停止するだけで入賞になる単一入賞図柄となっているものである。そして、次のステップ907に進む。
ステップ907において、回転リールの回転を停止する。そして、ステップ904に戻る。
前記ステップ902において、全ての回転リールが停止していると判定された場合、自動停止処理は終了する。
前記ステップ903において、回転開始から30秒を経過していないと判定された場合、ステップ902に戻る。
前記ステップ904において、回転中の回転リールが2個以上でないと判定された場合、次のステップ908に進む。
ステップ908において、回転リールの周囲の全21コマの図柄の中から入賞しない停止位置を検索する。そして、次のステップ909に進む。
ステップ909において、最後の回転リールを停止する。
特開2002−325888号公報
従来の遊技機において、上述した判断停止制御や、停止テーブルのいずれにおいても、30秒経過の後、自動停止操作信号が出力された時点から5コマ以内の引き込み可能な範囲の中で、全ての場合において、いずれの図柄も入賞しないように図柄配列を検討すると、制限が多くなって、出目の多様性を損なう。また、いずれの図柄も入賞しないように停止制御を行うのは処理が複雑となる。このように、所定時間経過後、所定範囲の引き込み可能な図柄範囲の中で、入賞させないようにするのは容易ではないといった問題点があった。
特に、1個以上の回転リールを、遊技者がストップスイッチを操作して停止させた後、残りの回転リールの停止操作を行わずに、自動停止へ移行させるような場合、上述したような従来の停止制御では、図柄配列上、いずれの入賞も発生しないようにすることが容易ではないものになる場合があるといった問題点があった。
具体的には、例えば、図13に示すような場合である。図13は、中央回転リール44及び右側回転リール45は、遊技者のストップスイッチの停止操作により、停止が完了しているもので、左側回転リール43は、未だ、回転中のものである。このような状態で所定時間(30秒)が経過して、自動停止操作信号が出力された場合、図13の状態で、停止した場合には、下段にベルが揃ってしまい、自動停止において入賞が成立してしまう。そこで、左側回転リール43を、図13の位置から1コマ滑らせて停止させた場合、上段にリプレイが揃ってしまい、自動停止において入賞が成立してしまう。そこで、左側回転リール43を、図13の位置から、2コマ、3コマ又は4コマ滑らせて停止させた場合、単一図柄で入賞する部分当選図柄としてのチェリーが表示されてしまい、自動停止において入賞が成立してしまう。限られた図柄を、回転リールの周囲の限られた数だけ配置して、滑りコマ数が制限されてしまうような場合には、特に、自動停止における入賞を回避させるために、図柄配列に大幅な制限がかかることに加え、停止制御のプログラムが複雑なものになってしまう。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1) すなわち、請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、図柄配列の設計の自由度を増加させることができ、図柄配列を多様なものにして、遊技者への娯楽性の向上を図ることができるようにした遊技機を提供しようとするものである。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、次の点を目的とする。すなわち、請求項2記載の発明は、操作基準時間内において、既に部分当選図柄を停止させて、部分当選図柄が入賞している場合にも、操作基準時間経過後は、新たな入賞を回避させることができる遊技機を提供しようとするものである。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、次の点を目的とする。すなわち、請求項3記載の発明は、図柄配列の設計の自由度を増加させることができ、図柄配列を多様なものにして、遊技者への娯楽性の向上を図ることができるようにした遊技機用プログラムを提供しようとするものである。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、次の点を目的とする。すなわち、請求項4記載の発明は、図柄配列の設計の自由度を増加させることができ、図柄配列を多様なものにして、遊技者への娯楽性の向上を図ることができるようにした遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供しようとするものである。
(特徴点)
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
(請求項1) 請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、複数の配列された図柄(61)を回転変動表示又は回転停止表示するための複数個の図柄表示手段(41)と、前記図柄(61)の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段(110)と、前記図柄表示手段(41)の回転停止表示を回転変動表示へ移行させるために遊技者により変動開始操作が可能な変動開始操作手段(31)と、前記図柄表示手段(41)の回転変動表示を回転停止表示へ移行させるために遊技者により複数個の前記図柄表示手段(41)を別個独立に停止操作が可能な停止操作手段(51)と、前記図柄表示手段(41)を回転変動表示から回転停止表示へ移行させる停止制御を行うための遊技制御手段(27)とを備え、前記当選抽選手段(110)の抽選結果、所定の前記当選役に当選し、且つ前記図柄表示手段(41)の回転停止表示が前記当選役に応じて予め定められた図柄(61)表示の態様を示す停止位置になることにより入賞となるように設定された遊技機(10)において、前記遊技制御手段(27)は、遊技者による前記停止操作手段(51)の停止操作に基づいて、前記当選抽選手段(110)の抽選結果に対応した停止制御を、前記図柄表示手段(41)に対して行うための通常停止制御手段(120)と、前記当選抽選手段(110)の抽選結果に拘わらず全ての入賞を不可能にした停止制御を前記図柄表示手段(41)に対して行うための自動停止制御手段(130)と、前記図柄表示手段(41)の回転変動表示の開始時からの時間を計時する計時手段(140)と、前記計時手段(140)が計時した計時時間が、予め定めた所定時間(以下、「操作基準時間」とする。)内に遊技者により前記停止操作手段(51)の停止操作が行われた場合には、前記通常停止制御手段(120)を選択し、遊技者による前記停止操作手段(51)の全ての停止操作が行われることなく、前記計時手段(140)が計時した計時時間が、前記操作基準時間を経過した場合には、当該経過後の前記図柄表示手段(41)の停止に前記自動停止制御手段(130)を選択する停止制御選択手段(150)とを備え、前記通常停止制御手段(120)は、前記停止操作手段(51)の停止操作タイミングから前記図柄表示手段(41)にて配列された所定図柄(61)数の回転変動表示の範囲内に当選図柄(61)が存在する場合には前記当選図柄(61)を入賞態様とし得る停止位置まで引き込むための引き込み設定を備え、前記自動停止制御手段(130)は、1以上の前記図柄表示手段(41)が停止している場合に、残りの前記図柄表示手段(41)の停止位置に基づく図柄表示の態様では、入賞してしまうか否かを判断する停止入賞判断手段(132)と、前記停止入賞判断手段(132)の判断結果、1以上の前記図柄表示手段(41)が停止しており、且つ、残りの前記図柄表示手段(41)の停止位置によっては、入賞してしまうと判断された場合、既に回転停止表示している前記図柄表示手段(41)のうち、少なくとも1以上の前記図柄表示手段(41)の回転停止表示を回転変動表示へ移行させる再変動開始手段(131)と、前記当選抽選手段(110)の抽選結果に拘わらず、入賞とならない非入賞図柄(61)を停止位置に表示させるように前記図柄表示手段(41)に回転停止表示させる非入賞停止制御手段(133)とを備えたことを特徴とする。
また、ここで、「図柄表示手段(41)」とあるのは、具体的には、回転リール(40)及びステッピングモータであって、それぞれ別個独立に回転開始及び回転停止が、可能なものである。そして、この図柄表示手段(41)の回転リール(40)は、周囲に複数の図柄を表示したものが、実際に回転するようなものに限定されるものではなく、液晶画面に表示されるようなものも含まれるものである。具体的には、例えば、パチンコ機等の遊技盤面の中央に設けた液晶装置を使用することにより、周囲に複数の図柄を表示した回転リールが回転するような画像を当該液晶装置によって遊技者に向かって表示するものも含まれる。
また、ここで、「当選役」とは、予め定めた入賞態様の組み合わせを意味するものであって、具体的には、例えば、左、中、右の回転リール(23)の停止図柄が、それぞれ7、7、7となることにより、入賞可能となるような入賞態様の組み合わせを含むものである。
また、ここで、「前記図柄表示手段(41)の回転変動表示の開始時からの時間を計時する計時手段(140)と、」のうちの「前記図柄表示手段(41)の回転変動表示の開始時からの時間」とあるのは、具体的には、例えば、スタートスイッチ(30)を押下して回転リール(40)の回転開始時からを意味する。しかし、この計時手段(140)の計時開始時間は、特にこれに限定されるものではなく、図柄表示手段(41)の回転変動表示の開始時に起因して、開始時に関連するようなものであっても良い。例えば、計時手段(140)は、図柄表示手段(41)の回転変動表示開始時から予め定めた所定時間を経過した時からの時間を計時するように形成しても良い。すなわち、図柄表示手段(41)の変動開始時から予め定めた所定時間(予め定めた一定の時間)だけ経過した時を起算とするように、図柄表示手段(41)の変動開始時に連動するような特定の時間からの時間を計時するように形成しても良いものである。更に、具体的に説明すると、停止操作手段(51)は、遊技者により前記図柄表示手段(41)の回転変動表示を回転停止表示へ移行させるため、前記図柄表示手段(41)が回転変動表示へ移行してから所定時間(以後、「準備時間」と定義する)経過後に停止操作可能となって、複数個の前記図柄表示手段(41)を別個独立に停止操作が可能に形成されている。この準備時間は、回転リール(40)を回転駆動するステッピングモーターに電流が入力されて、回転リール(40)の回転を開始してから、通常の定常回転速度へ移行するまでの時間や、1遊技の時間制限等を考慮して、当該遊技機の設計段階において、予め決定されている一定の固定された時間である。この準備時間中は、停止操作手段(51)を遊技者が操作しても、停止操作手段(51)は作動しないように設定されている。そして、この準備時間経過後に、停止操作手段(51)の操作が可能となるように設定されている。すなわち、停止操作手段(51)の停止操作可能開始時とは、変動開始操作手段(31)としてのスタートスイッチ(30)を押下して、所定の準備時間が経過した後のタイミングである。計時手段(140)は、かかるタイミングから計時をスタートするように設定しても良いものである。すなわち、計時手段(140)は、停止操作手段(51)の停止操作可能開始時からの時間を計時するように設定しても良い。
また、ここで、「前記計時手段(140)が計時した計時時間が、予め定めた所定時間(操作基準時間)内に遊技者により前記停止操作手段(51)の停止操作が行われた場合には、前記通常停止制御手段(120)を選択し、遊技者による全ての前記停止操作手段(51)の停止操作が行われることなく、前記計時手段(140)が計時した計時時間が、前記操作基準時間を経過した場合には、当該経過後の前記図柄表示手段(41)の停止に前記自動停止制御手段(130)を選択する停止制御選択手段(150)とを備え、」とあるのは、具体的には、図柄表示手段(41)を複数個、有し、それに対応する停止操作手段(51)が形成されているような場合、操作基準時間の範囲内に遊技者が停止操作手段(51)により停止操作したものに関しては、通常停止制御手段(120)を使用し、操作基準時間を経過した後に、遊技者が停止操作手段(51)により停止操作したものに関しては、自動停止制御手段(130)を使用することを意味する。具体的には、図柄表示手段(41)を3個有し、それに対応する停止操作手段(51)がそれぞれ形成されているような場合、以下のものになる。
(1)操作基準時間内にいずれの停止操作手段(51)も操作されていない場合、3個の図柄表示手段(41)とも自動停止制御手段(130)が使用される。
(2)操作基準時間内に、1個の停止操作手段(51)だけが操作され、残りの2個の停止操作手段(51)が操作されていない場合、最初の1個の図柄表示手段(41)だけ通常停止制御手段(120)が使用され、残りの2個の図柄表示手段(41)は、自動停止制御手段(130)が使用される。
(3)操作基準時間内に、2個の停止操作手段(51)だけが操作され、残りの1個の停止操作手段(51)が操作されていない場合、最初から2個の図柄表示手段(41)は、通常停止制御手段(120)が使用され、残りの1個の図柄表示手段(41)は、自動停止制御手段(130)が使用される。
(4)操作基準時間内に、3個全部の停止操作手段(51)が操作された場合、全ての図柄表示手段(41)は、通常停止制御手段(120)が使用される。
なお、本発明において、「当選」とは、当選抽選手段(110)の抽選の結果、所定の当選役に当たって、当選フラグが成立している状態を意味する。また、本発明において、「入賞」とは、当選フラグ成立中の当選役の図柄が、当該遊技における投入メダル枚数に対応した入賞有効ライン上の所定位置に停止して、予め定めた図柄表示の態様が、図柄表示窓(13)の回転リール(40)上に表示されることを意味する。そして、この「入賞」には、具体的には、例えば、部分当選図柄としての当選役「チェリー」等のように当選図柄が所定の入賞有効ライン上に揃った場合に、所定枚数の遊技メダルが払い出されるものに限定されるものではなく、例えば、当選役「再遊技(リプレイ)」等のように当選図柄が所定の入賞有効ライン上に揃った場合に、所定枚数の遊技メダルが払い出されないものも含まれる。
(作用) 停止入賞判断手段132が、1以上の図柄表示手段(41)が停止している場合に、残りの図柄表示手段(41)の停止位置に基づく図柄表示の態様では、入賞してしまうか否かを判断する。そして、停止入賞判断手段132が、1以上の図柄表示手段(41)が停止しており、且つ、残りの図柄表示手段(41)の停止位置によっては、入賞してしまうと判断した場合、再変動開始手段(131)が、既に回転停止表示している図柄表示手段(41)のうち、少なくとも1以上の図柄表示手段(41)の回転停止表示を回転変動表示へ移行させる。
これにより、図柄表示手段(41)の停止図柄として、入賞態様とならないような停止図柄の自由度を増すことができ、非入賞停止制御手段(133)により、入賞とならない非入賞図柄を停止位置に表示させるように図柄表示手段(41)に回転停止表示させることが可能となる。
したがって、従来のように、いかなるときに停止操作信号が出力されても、全ての場合において、入賞態様が出現しないように図柄配列を工夫する必要がなく、図柄配列の設計の自由度を増加させることができ、図柄配列を多様なものにして、遊技者への娯楽性の向上を図ることができる。
(請求項2) 請求項2記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、前記当選役には、全ての前記図柄表示手段(41)のうち、一部の前記図柄表示手段(41)に特定の当選図柄(61)が回転停止表示することにより、入賞となる部分当選図柄(61)を備え、前記再変動開始手段(131)は、既に回転停止表示している前記図柄表示手段(41)のうち、前記部分当選図柄(61)の回転停止表示により入賞を構成する前記図柄表示手段(41)は回転停止表示を維持することを特徴とする。
ここで、「一部の前記図柄表示手段(41)に特定の当選図柄が回転停止表示することにより、入賞となる部分当選図柄」とは、全ての図柄表示手段(41)に、特定の当選図柄が、所定位置、いわゆる入賞有効ライン上に揃わなくても、そのうちの一部の図柄表示手段(41)に特定の当選図柄が、停止することにより、入賞態様となるものを意味する。具体的には、いわゆる「チェリー」図柄のように、3個の回転リール(40)を有する場合に、入賞有効ライン上の3個全ての回転リール(40)に「チェリー」図柄が揃わなくても、入賞有効ライン上の左側回転リール(43)に1個、若しくは、左側回転リール(43)及び中央回転リール(44)の2個の「チェリー」図柄が停止することにより、入賞となるようなものを意味するものである。
(作用)
部分当選図柄が回転停止表示して入賞を構成している図柄表示手段(41)は、再変動開始手段(131)により、回転変動表示へ移行せずに、回転停止表示を維持する。このため、操作基準時間の範囲内に、既に、部分当選図柄が回転停止表示して、入賞を構成している場合には、かかる入賞の権利を、保持することができる。すなわち、操作基準時間内において、既に部分当選図柄を停止させて、部分当選図柄が入賞している場合にも、操作基準時間経過後は、新たな入賞を回避させることができる。これにより、遊技者が、部分当選図柄を停止させて入賞を構成した後に、操作基準時間を超えた場合にも、一旦、獲得した権利を失うことはない。
(請求項3) 請求項3記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、遊技機(10)を、複数の配列された図柄(61)を回転変動表示又は回転停止表示するための複数個の図柄表示手段(41)、前記図柄(61)の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段(110)、前記図柄表示手段(41)の回転停止表示を回転変動表示へ移行させるために遊技者により変動開始操作が可能な変動開始操作手段(31)、前記図柄表示手段(41)の回転変動表示を回転停止表示へ移行させるために遊技者により複数個の前記図柄表示手段(41)を別個独立に停止操作が可能な停止操作手段(51)、前記図柄表示手段(41)を回転変動表示から回転停止表示へ移行させる停止制御を行うための遊技制御手段(27)として機能させ、前記当選抽選手段(110)の抽選結果、所定の前記当選役に当選し、且つ前記図柄表示手段(41)の回転停止表示が前記当選役に応じて予め定められた図柄(61)表示の態様を示す停止位置になることにより入賞となるように設定された遊技機(10)用プログラムにおいて、前記遊技制御手段(27)を、遊技者による前記停止操作手段(51)の停止操作に基づいて、前記当選抽選手段(110)の抽選結果に対応した停止制御を、前記図柄表示手段(41)に対して行うための通常停止制御手段(120)、前記当選抽選手段(110)の抽選結果に拘わらず全ての入賞を不可能にした停止制御を前記図柄表示手段(41)に対して行うための自動停止制御手段(130)、前記図柄表示手段(41)の回転変動表示の開始時からの時間を計時する計時手段(140)、前記計時手段(140)が計時した計時時間が、予め定めた所定時間(以下、「操作基準時間」とする。)内に遊技者により前記停止操作手段(51)の停止操作が行われた場合には、前記通常停止制御手段(120)を選択し、遊技者による前記停止操作手段(51)の全ての停止操作が行われることなく、前記計時手段(140)が計時した計時時間が、前記操作基準時間を経過した場合には、当該経過後の前記図柄表示手段(41)の停止に前記自動停止制御手段(130)を選択する停止制御選択手段(150)として機能させ、前記通常停止制御手段(120)を、前記停止操作手段(51)の停止操作タイミングから前記図柄表示手段(41)にて配列された所定図柄(61)数の回転変動表示の範囲内に当選図柄(61)が存在する場合には前記当選図柄(61)を入賞態様とし得る停止位置まで引き込むための引き込み設定として機能させ、前記自動停止制御手段(130)を、1以上の前記図柄表示手段(41)が停止している場合に、残りの前記図柄表示手段(41)の停止位置に基づく図柄表示の態様では、入賞してしまうか否かを判断する停止入賞判断手段(132)、前記停止入賞判断手段(132)の判断結果、1以上の前記図柄表示手段(41)が停止しており、且つ、残りの前記図柄表示手段(41)の停止位置によっては、入賞してしまうと判断された場合、既に回転停止表示している前記図柄表示手段(41)のうち、少なくとも1以上の前記図柄表示手段(41)の回転停止表示を回転変動表示へ移行させる再変動開始手段(131)、前記当選抽選手段(110)の抽選結果に拘わらず、入賞とならない非入賞図柄(61)を停止位置に表示させるように前記図柄表示手段(41)に回転停止表示させる非入賞停止制御手段(133)として機能させるための遊技機用プログラムである。
(作用) 停止入賞判断手段132が、1以上の図柄表示手段(41)が停止している場合に、残りの図柄表示手段(41)の停止位置に基づく図柄表示の態様では、入賞してしまうか否かを判断する。そして、停止入賞判断手段132が、1以上の図柄表示手段(41)が停止しており、且つ、残りの図柄表示手段(41)の停止位置によっては、入賞してしまうと判断した場合、再変動開始手段(131)が、既に回転停止表示している図柄表示手段(41)のうち、少なくとも1以上の図柄表示手段(41)の回転停止表示を回転変動表示へ移行させる。これにより、図柄表示手段(41)の停止図柄として、入賞態様とならないような停止図柄の自由度を増すことができ、非入賞停止制御手段(133)により、入賞とならない非入賞図柄を停止位置に表示させるように図柄表示手段(41)に回転停止表示させることが可能となる。したがって、従来のように、いかなるときに停止操作信号が出力されても、全ての場合において、入賞態様が出現しないように図柄配列を工夫する必要がなく、図柄配列の設計の自由度を増加させることができ、図柄配列を多様なものにして、遊技者への娯楽性の向上を図ることができる。
更に、前記当選役には、全ての前記図柄表示手段(41)のうち、一部の前記図柄表示手段(41)に特定の当選図柄(61)が回転停止表示することにより、入賞となる部分当選図柄(61)を備え、前記再変動開始手段(131)は、既に回転停止表示している前記図柄表示手段(41)のうち、前記部分当選図柄(61)の回転停止表示により入賞を構成する前記図柄表示手段(41)は回転停止表示を維持するように形成することができる。
このように形成すると、部分当選図柄が回転停止表示して入賞を構成している図柄表示手段(41)は、再変動開始手段(131)により、回転変動表示へ移行せずに、回転停止表示を維持する。このため、操作基準時間の範囲内に、既に、部分当選図柄が回転停止表示して、入賞を構成している場合には、かかる入賞の権利を、保持することができる。すなわち、操作基準時間内において、既に部分当選図柄を停止させて、部分当選図柄が入賞している場合にも、操作基準時間経過後は、新たな入賞を回避させることができる。これにより、遊技者が、部分当選図柄を停止させて入賞を構成した後に、操作基準時間を超えた場合にも、一旦、獲得した権利を失うことはない。
(請求項4) 請求項4記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、遊技機10を、複数の配列された図柄61を回転変動表示又は回転停止表示するための複数個の図柄表示手段41、図柄61の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段110、図柄表示手段41の回転停止表示を回転変動表示へ移行させるために遊技者により変動開始操作が可能な変動開始操作手段31、図柄表示手段41の回転変動表示を回転停止表示へ移行させるために遊技者により複数個の図柄表示手段41を別個独立に停止操作が可能な停止操作手段51、図柄表示手段41を回転変動表示から回転停止表示へ移行させる停止制御を行うための遊技制御手段27として機能させ、当選抽選手段110の抽選結果、所定の当選役に当選し、且つ図柄表示手段41の回転停止表示が当選役に応じて予め定められた図柄61表示の態様を示す停止位置になることにより入賞となるように設定された遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、遊技制御手段27を、遊技者による停止操作手段51の停止操作に基づいて、当選抽選手段110の抽選結果に対応した停止制御を、図柄表示手段41に対して行うための通常停止制御手段120、当選抽選手段110の抽選結果に拘わらず全ての入賞を不可能にした停止制御を図柄表示手段41に対して行うための自動停止制御手段130、図柄表示手段41の回転変動表示の開始時からの時間を計時する計時手段140、計時手段140が計時した計時時間が、予め定めた所定時間(以下、「操作基準時間」とする。)内に遊技者により停止操作手段51の停止操作が行われた場合には、通常停止制御手段120を選択し、遊技者による停止操作手段51の全ての停止操作が行われることなく、計時手段140が計時した計時時間が、操作基準時間を経過した場合には、当該経過後の図柄表示手段41の停止に自動停止制御手段130を選択する停止制御選択手段150として機能させ、通常停止制御手段120を、停止操作手段51の停止操作タイミングから図柄表示手段41にて配列された所定図柄61数の回転変動表示の範囲内に当選図柄61が存在する場合には当選図柄61を入賞態様とし得る停止位置まで引き込むための引き込み設定として機能させ、自動停止制御手段130を、1以上の図柄表示手段41が停止している場合に、残りの図柄表示手段41の停止位置に基づく図柄表示の態様では、入賞してしまうか否かを判断する停止入賞判断手段132、停止入賞判断手段132の判断結果、1以上の図柄表示手段41が停止しており、且つ、残りの図柄表示手段41の停止位置によっては、入賞してしまうと判断された場合、既に回転停止表示している図柄表示手段41のうち、少なくとも1以上の図柄表示手段41の回転停止表示を回転変動表示へ移行させる再変動開始手段131、当選抽選手段110の抽選結果に拘わらず、入賞とならない非入賞図柄61を停止位置に表示させるように図柄表示手段41に回転停止表示させる非入賞停止制御手段133として機能させるための遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明の作用は、請求項1で説明したものと同様であるため説明を省略する。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1) 請求項1記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、図柄配列の設計の自由度を増加させることができ、図柄配列を多様なものにして、遊技者への娯楽性の向上を図ることができるようにした遊技機を提供することができる。
(請求項2) 請求項2記載の発明によれば、次のような効果を奏する。すなわち、請求項2記載の発明によれば、操作基準時間内において、既に部分当選図柄を停止させて、部分当選図柄が入賞している場合にも、操作基準時間経過後は、新たな入賞を回避させることができる遊技機を提供することができる。
(請求項3) 請求項3記載の発明によれば、次のような効果を奏する。すなわち、請求項3記載の発明によれば、図柄配列を多様なものにして、遊技者への娯楽性の向上を図ることができるようにした遊技機用プログラムを提供することができる。
(請求項4) 請求項4記載の発明によれば、次のような効果を奏する。すなわち、請求項4記載の発明によれば、図柄配列の設計の自由度を増加させることができ、図柄配列を多様なものにして、遊技者への娯楽性の向上を図ることができるようにした遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
(図面の説明) 図1乃至図12は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1は遊技機の入力、制御及び出力のブロック図、図2は自動停止制御手段のブロック図、図3は当選抽選手段のブロック図、図4は遊技機の外観正面図、図5から図12までは遊技機の遊技の動作の概略のフローをそれぞれ示すものである。
(遊技機10) 遊技機10は、図4に示すように、四角箱状の筐体11を有する。前記筐体11の中央部から上部には、遊技者側に向かって臨む略四角窓状の表示窓12が形成されている。そして、この表示窓12の略中央には、三個の回転リール40の図柄61を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。
上記回転リール40は、図4の向かって左端側に位置する左側回転リール43と、図4の向かって右端側に位置する右側回転リール45と、この左側回転リール43及び右側回転リール45の間に位置する中央回転リール44とからなるものである。そして、遊技機10の前面側には、図4に示すように、横方向に三本、左右の対角線上の斜め方向に二本の合計五本の入賞ラインが形成されている。具体的には、入賞ラインは、3個の回転リール40の図柄表示窓13内の上段に停止した図柄を結ぶ上段ラインPP(図13のライン記号参照、以下同様)と、3個の回転リール40の図柄表示窓13内の中段に停止した図柄を結ぶ中段ラインQQと、3個の回転リール40の図柄表示窓13内の下段に停止した図柄を結ぶ下段ラインRRと、3個の回転リール40の図柄表示窓13内に停止した図柄を右下がりに結ぶ右下がりラインSSと、3個の回転リール40の図柄表示窓13内に停止した図柄を右上がりに結ぶ右上がりラインTTとを備えている。
そして、この入賞ラインは、投入メダルの枚数に応じて入賞が有効になる入賞有効ラインとなるものである。具体的には、遊技メダルの投入枚数が、1枚の場合、五本の入賞ラインのうち、中段ラインQQの横中央の一本が入賞有効ラインとなる。そして、遊技メダルの投入枚数が、2枚の場合、五本の入賞ラインのうち、上段ラインPP、中段ラインQQ及び下段ラインRRの横方向の三本が入賞有効ラインとなる。そして、遊技メダルの投入枚数が、3枚の場合、それらの3本に含めて右下がりラインSS及び右上がりラインTTの対角線も含めた五本の入賞ラインの全部が、入賞有効ラインとなる。
なお、本明細書中、「当選」とは、当選抽選手段110の抽選の結果、所定の当選役に当たって、当選フラグが成立している状態を意味する。また、本明細書中、「入賞」とは、当選フラグ成立中の当選役の図柄が、当該遊技における投入メダル枚数に対応した入賞有効ライン上の所定位置に停止して、予め定めた入賞態様が、図柄表示窓13の回転リール40上に表示されることを意味する。そして、この「入賞」には、当選役「チェリー」等の当選図柄が所定の入賞有効ライン上に揃った場合に、所定枚数の遊技メダルが払い出されるものに限定されるものではなく、当選役「再遊技(リプレイ)」等の当選図柄が所定の入賞有効ライン上に揃った場合に、所定枚数の遊技メダルが払い出されないものも含まれるものである。
遊技機10の内部には、図示していないが、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置20(図1参照)が内蔵されている。
(制御装置20) 上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、次の(1)及び(2)の装置を有するものである。
(1)遊技制御装置21
(2)演出制御装置22
図1に示すように、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するための遊技制御装置21と、ランプやスピーカ等の表示装置66を制御するための演出制御装置22とが内蔵されている。また、CPUは、遊技制御装置21及び演出制御装置22に、それぞれ一個ずつ配置されているが、特にこれに限定されるものではなく、一個のCPUで制御しても良く、或いは、二個以上のCPUで制御するようにしても良いものである。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成しても良いものである。
(遊技制御装置21) 上記遊技制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置21は、次の(1)乃至(4)の手段として機能する。
(1)遊技制御手段27
(2)当選抽選手段110
(3)計時手段140
(4)停止制御選択手段150
また、遊技制御装置21としては、上記した(1)乃至(4)の手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいても良い。
(演出制御装置22) 上記演出制御装置22は、主として演出データに関するものであって、報知ランプ69やスピーカ67等の報知手段66を制御するためのものである。そして、遊技制御装置21の内部データの信頼性を担保するため、遊技制御装置21と演出制御装置22との間での信号のやりとりは、一方通行となるように設定されている。すなわち、遊技制御装置21から、演出制御装置22に向かって出力信号のみが送出され、この演出制御装置22から遊技制御装置21に向かっていかなる信号も送出されないように設定されている。これにより、当選率等の抽選に関するデータを有する遊技制御装置21のデータ保護を容易なものにすることができる。そして、この演出制御装置22は、次の(1)及び(2)の手段として機能する。
(1)演出データ記憶手段25
(2)演出制御手段26
また、演出制御装置22としては、上記した(1)及び(2)の手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいても良い。上記制御装置20の入力側には、主として制御装置20に信号を送る入力手段が配置され、上記制御装置20の出力側には、主として制御装置20からの信号が送り込まれる出力手段が配置されている。
(入力手段) 上記制御装置20の入力側には、図1に示すように、次のパーツが接続されている。
(1)投入スイッチ15
(2)ベットスイッチ16
(3)精算スイッチ17
(4)スタートスイッチ30(変動開始操作手段31)
(5)ストップスイッチ50(停止操作手段51)
なお、入力手段としては、上記した(1)乃至(5)のパーツに限定されるものではない。
(出力手段) 上記制御装置20の出力側には、図1に示すように、次のパーツが接続されている。
(1)リールユニット60
(2)払い出し装置65
(3)報知手段66(報知ランプ69、スピーカ67及び表示装置68)
なお、出力手段としては、上記した(1)乃至(3)のパーツに限定されるものではない。
(投入スイッチ15) 前記投入スイッチ15は、図4に示すように、回転リール40の斜め下方に位置するスイッチであって、遊技メダルのメダル投入口18から投入された遊技メダルを検知するためのものである。
(ベットスイッチ16) 前記ベットスイッチ16は、図4に示すように、回転リール40の下方に位置するスイッチであって、貯留メダル数を減じてメダル投入に代えるためのものである。
(精算スイッチ17) 前記精算スイッチ17は、図4に示すように、回転リール40の斜め下方に位置するスイッチであって、貯留した投入メダルを払い出すためのものである。
(スタートスイッチ30) 前記スタートスイッチ30は、図柄表示手段41の回転停止表示を回転変動表示へ移行させるために遊技者により変動開始操作が可能な変動開始操作手段31である。この変動開始操作手段31としてのスタートスイッチ30は、図4に示すように、回転リール40の斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入若しくはベットスイッチ16の投入を条件に、または、「再遊技(リプレイ、Replay)」時には前遊技から所定時間経過を条件に、リールユニット60の駆動を開始させるためのものである。
なお、ここで、「再遊技(リプレイ、Replay)」とは、当選抽選手段110の抽選により、「再遊技(リプレイ、Replay)」のフラグが成立し、「再遊技(リプレイ、Replay)」の図柄が入賞有効ライン上に揃うことにより、次の遊技において、遊技メダルを新たに投入することなく、再度、遊技を行うことができるものである。
(ストップスイッチ50) 前記ストップスイッチ50は、図柄表示手段41の回転変動表示を回転停止表示へ移行させるために遊技者により複数個の図柄表示手段41を別個独立に停止操作が可能な停止操作手段51である。この停止操作手段51としてのストップスイッチ50は、図柄表示手段41の回転変動表示を回転停止表示へ移行させるために遊技者により3個の図柄表示手段41を別個独立に停止操作が可能なものである。すなわち、このストップスイッチ50は、リールユニット60の駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ50は、図4に示すように、各回転リール40に対応した三個のスイッチから構成され、各回転リール40の下方に1個ずつ配置されているものである。遊技者が回転リール40に対応したストップスイッチ50を指で押す又は触れる等の停止操作により、当該対応した回転リール40が回転を停止するように設定されているものである。
(リールユニット60) 上記リールユニット60は、枠体に固定或いは支持されたステッピングモータと、そのモータの出力軸に固定された回転リール40とを有する図柄表示手段41を、3個備えている。この3個の図柄表示手段41は、それぞれ別個独立に、回転動作の開始及び終了が可能に形成されている。そして、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ42とを備えている。このリールテープ42の外周面には、複数個(例えば21個)の図柄61が表示されている。そして、回転リール40の一部に、いわゆるスタートインデックスが形成してある。そして、モータによる回転を開始した後、前記スタートインデックスを検知してからの回転角度を認識することで、現在位置を特定し、その後、所定角度で停止させることによって、停止制御が行われるものである。
(払い出し装置65) 上記払い出し装置65は、いわゆるホッパーユニット65であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。
(報知手段66) 上記報知手段66は、遊技者に当選や入賞等を音や光や映像で報知させるためのものである。具体的には、報知手段66は、筐体11の下部に埋め込まれた左右2個のスピーカ67と、表示窓12の上部中央に配置されたドット状の大型パネルLEDからなる表示装置68と、表示窓12の周囲縁に配置された5個の報知ランプ69とを備えているものである。そして、この報知手段66は、演出制御装置22の制御により、当選時や入賞時にスピーカ67から当選音や入賞音を発生させ、報知ランプ69を点灯又は点滅させることにより、また、表示装置68に図柄模様や文字列を点灯表示させることにより、遊技者に当選や入賞等を報知させるためのものである。
(遊技制御手段27) 前記遊技制御手段27は、図柄表示手段41を回転変動表示から回転停止表示へ移行させる停止制御を行うためのものである。具体的には、遊技制御手段27は、図柄表示手段41である回転リール40を回転状態から停止状態へ移行させるための停止制御を行うものである。そして、この遊技制御手段27は、遊技者が停止操作をした場合の停止制御を行う通常停止制御手段120と、所定時間内に遊技者が停止操作をしなかった場合の停止制御、いわゆる自動停止の場合の停止制御を行う自動停止制御手段130とを備えている。
(通常停止制御手段120) 前記通常停止制御手段120は、遊技者による停止操作手段51であるストップスイッチ50の停止操作に基づいて、当選抽選手段110の抽選結果に対応した停止制御を、図柄表示手段41である回転リール40に対して行うためのものである。
すなわち、メダルの投入若しくはベットスイッチ16の投入を条件に、または、「再遊技(リプレイ、Replay)」時には前遊技から所定時間経過を条件に、スタートスイッチ30を操作すると、リールユニット60が駆動され、三個の回転リール40が回転を開始する。その後、ストップスイッチ50の一個を操作すると、当該対応する回転リール40の回転が停止する。そして、ストップスイッチ50を三個全て操作し終わると、三個の回転リール40の回転が全て停止する。このとき、表示窓12の入賞有効ライン上に、予め設定された図柄61が停止すると、ホッパーユニット65を介して所定枚数のメダルが払い出される。なお、メダルを払い出す代わりに、クレジットしても良い。
当選には、入賞した場合、遊技メダルの払い出しを伴い、遊技者に利益を付与する小役当選(この小役当選が入賞した場合は小役入賞となる)と、入賞した場合、この小役当選よりもさらに大きな利益を遊技者に付与する特別当選(この特別当選が入賞した場合は特別入賞となる)と、入賞した場合、遊技メダルの払い出しは無いが、遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行うことができる「再遊技(リプレイ、Replay)当選」(この再遊技当選が入賞した場合は再遊技入賞となる)の当選とを備えている。そして、その抽選結果がいずれかの当選となった場合(内部入賞とも言う。)、その当選に対応した当選フラグが成立する。
ここで、「フラグ」とは、当選抽選手段110の抽選結果が所定の当選役に当選の場合に、当選であることを記憶しておくためのメモリーであり、小役当選の場合には、小役当選フラグを成立させ、抽選結果が特別当選である場合には特別当選フラグを成立させるものである。そして、この特別当選の当選フラグ成立中に、リールユニット60の回転リール40の停止図柄61の組み合わせが、予め定められた所定の当選図柄61(例えば、入賞有効ライン上に「7」が三個揃うもの)と一致したことを条件に入賞し、遊技者に有利な特別遊技を行わせるように形成されている。そして、抽選により特別当選フラグが成立したが、回転リール40の停止図柄61の組み合わせが当選図柄61と一致していない場合、それ以後の遊技に当選フラグ成立の権利が持ち越されるように設定されている。なお、小役当選の当選フラグは、当選フラグが成立した遊技で入賞させられない場合、当選フラグ成立の権利の次の遊技への持ち越しはない。
(蹴飛ばし設定、引き込み設定) 通常停止制御手段120における回転リール40の回転及び停止を制御する停止制御として、当選図柄の組み合わせを遊技者が前記ストップスイッチを操作して所定位置に停止させようとしても、回転リール40が回転して、かかる当選図柄が所定位置に揃わないように設定した蹴飛ばし設定と、ストップスイッチ50を操作した状態から所定の図柄数だけ回転リール40の回転上流側に位置する引き込み可能図柄の中に、当選フラグ成立中の当選図柄が含まれているような場合に、当該当選図柄を所定位置にまで引き込んで停止するように設定した引き込み設定とを備えている。
そして、いずれかの当選フラグが成立中に、対応する当選図柄61を入賞有効ライン上に揃えることができるか否かは、回転リール40の回転速度が一定の場合、ストップスイッチ50のタイミングによるものである。具体的には、ストップスイッチ50を操作した後、190ms以内に回転リール40が停止するように設定されているため、ストップスイッチ50を操作した後、そのまま停止させるか、或いは190ms以内に停止可能な回転リール40の円周上の引き込み可能図柄61、例えば停止図柄の次の図柄から連続する4個(停止図柄を含めた場合5個)の引き込み可能図柄61の中に、対応する当選図柄61が含まれているような場合には、停止するまでの時間を遅らせて、回転リール40は入賞有効ライン上にその当選図柄61を引き込んで停止する。一方、かかる4個の引き込み可能図柄61の中に、対応する当選図柄61が含まれていないような場合には、入賞有効ライン上にその当選図柄61を引き込んで停止することができない。また、いずれの当選フラグも成立していない場合には、入賞図柄の入賞確定は不可能となるように設定されている。すなわち、いずれの当選フラグも成立していない場合には、蹴飛ばし設定により、入賞図柄が、所定の入賞有効ライン上に揃わないような位置に停止する、いわゆる蹴飛ばされる。
なお、本実施の形態では、通常停止制御手段120における停止制御として、上述したような条件判断停止制御を用いているが、停止制御に予め停止位置を記録して停止テーブルを採用したテーブル停止制御を使用しても良いものである。テーブル停止制御は、いずれかの当選フラグが成立中に、対応する当選図柄61を入賞有効ライン上に揃えることができるか否かは、選択した停止テーブル上に予め記載されている21個の図柄に対応する各停止操作位置(No0〜No20)でのすべりコマ数により決定されるものである。例えば、左側回転リール43、中央回転リール44及び右側回転リール45の入賞有効ライン上の図柄が順に青セブン、青セブン、青セブンと停止することにより、BBゲームに入賞するように設定されている。そして、かかるBBゲームの当選フラグが成立している場合に、右側回転リール45での基準位置での停止操作位置がNo6であるとき、選択された停止テーブルのNo6の位置から3コマ後に青セブンが位置して、そのNo6の位置のすべりコマ数には3が予め設定されているとする。かかる場合、その基準位置には、No6の図柄から3コマだけ回転移動して青セブンの当選図柄が停止することとなるものである。このように、停止テーブルには、各停止操作位置でのすべりコマ数が予め設定されている。そして、BBゲームの当選の場合の停止テーブルのように、各当選役が当選しているときの停止テーブルや、ハズレの場合の停止テーブルが予め用意されてあり、当選抽選手段110の抽選結果によって、所定の停止テーブルが選択されるものである。
(自動停止制御手段130) 前記自動停止制御手段130は、操作基準時間の経過後において、当選抽選手段110の抽選結果に拘わらず全ての入賞を不可能にした停止制御を図柄表示手段41の回転リール40に対して行うためのものである。
前記自動停止制御手段130は、以下のものを備えている。
(1)停止入賞判断手段132
(2)再変動開始手段131
(3)非入賞停止制御手段133
なお、自動停止制御手段130は、この(1)から(3)に限定されるものではない。
(停止入賞判断手段132) 前記停止入賞判断手段132は、操作基準時間の経過後において、1以上の図柄表示手段41が停止している場合に、残りの図柄表示手段41の停止位置に基づく図柄表示の態様では、入賞してしまうか否かを判断するためのものである。すなわち、1個の回転リール40が停止している場合に、残りの2個の回転中の回転リール40を停止させると、或いは、2個の回転リール40が停止している場合に、残りの1個の回転中の回転リール40を停止させると、いずれの位置でも入賞態様が発生するか否かを判断するものである。この停止入賞判断手段132は、既に停止している回転リール40の図柄表示窓13内の停止図柄と、入賞有効ラインと、回転中の回転リール40の周囲の図柄とにより、判断するものである。具体的には、停止入賞判断手段132は、入賞有効ライン上の、既に停止している回転リール40の図柄表示窓13内の停止図柄に対して、回転中の回転リール40の周囲の停止図柄を全ての停止位置のパターンを、比較判断して、入賞態様となるか否かを判断するものである。そして、いずれの停止位置のパターンでも、入賞態様が発生すると判断した場合には、停止入賞判断手段132は、再変動開始手段131へ、再変動開始信号を出力する。
その際、複数の停止している回転リール40のうち、1個だけの回転リール40の再回転により、入賞態様の発生を回避することができると判断した場合は、停止入賞判断手段132は、1個だけの回転リール40の再変動開始信号を、再変動開始手段131へ出力する。
そして、複数の停止している回転リール40のうち、複数個の回転リール40を再回転しなければ、入賞態様の発生を回避することができないと判断した場合は、停止入賞判断手段132は、かかる複数個の回転リール40の再変動開始信号を、再変動開始手段131へ出力する。
すなわち、2個又は3個の停止している回転リール40のうち、2個の回転リール40を再回転しなければ、入賞態様の発生を回避することができないと判断した場合は、停止入賞判断手段132は、かかる2個の回転リール40の再変動開始信号を、再変動開始手段131へ出力する。
また、2個又は3個の停止している回転リール40のうち、3個の回転リール40を再回転しなければ、入賞態様の発生を回避することができないと判断した場合は、停止入賞判断手段132は、かかる3個の回転リール40の再変動開始信号を、再変動開始手段131へ出力する。
(再変動開始手段131) 前記再変動開始手段131は、停止入賞判断手段132の判断結果、1以上の図柄表示手段41が停止しており、且つ、残りの図柄表示手段41の停止位置によっては、入賞してしまうと判断された場合、既に回転停止表示している図柄表示手段41のうち、少なくとも1以上の図柄表示手段41の回転停止表示を回転変動表示へ移行させるものである。再変動開始手段131は、停止入賞判断手段132からの停止している回転リール40の1個、2個、又は3個の再変動開始信号の入力により、既に回転を停止している回転リール40のうち、再変動開始信号に基づいて、1個、2個又は3個の回転リール40の回転を再回転させる。
ここで、当選役には、全ての図柄表示手段41のうち、一部の図柄表示手段41に特定の当選図柄61が回転停止表示することにより、入賞となる部分当選図柄61を備えている。この部分当選図柄とは、全ての図柄表示手段41に、特定の当選図柄が、所定位置、いわゆる入賞有効ライン上に揃わなくても、そのうちの一部の図柄表示手段41に特定の当選図柄が、停止することにより、入賞態様となるものであって、具体的には、いわゆる「チェリー」図柄である。この「チェリー」図柄は、入賞有効ライン上の3個全ての回転リール40に「チェリー」図柄が揃わなくても、入賞有効ライン上の左側回転リール43に1個、若しくは、左側回転リール43及び中央回転リール44の2個の「チェリー」図柄が停止することにより、入賞となるものである。
そして、再変動開始手段131は、既に回転停止表示している図柄表示手段41のうち、部分当選図柄61の回転停止表示により入賞を構成する図柄表示手段41は回転停止表示を維持するものである。具体的には、再変動開始手段131は、既に停止している回転リール40のうち、いわゆる左側回転リール43の入賞有効ライン上に「チェリー」図柄が停止した場合、或いは、左側回転リール43及び中央回転リール44の入賞有効ライン上に「チェリー」図柄が並んで、入賞が成立している場合、かかる回転リール40は、再回転させずに、停止させたままにするものである。
(非入賞停止制御手段133) 前記非入賞停止制御手段133は、当選抽選手段110の抽選結果に拘わらず、入賞とならない非入賞図柄61を停止位置に表示させるように図柄表示手段41に回転停止表示させるためのものである。
この非入賞停止制御手段133は、再変動開始手段131が作動して停止していた回転リール40が再回転した場合は、その回転リール40の再回転から予め定めた特定の時間経過後、或いは、再変動開始手段131が作動せずに回転リール40の再回転が無い場合は、計時手段140の計時時間が操作基準時間から予め定めた特定の時間経過後、当選抽選手段110の抽選結果に拘わらず、入賞とならない非入賞図柄を図柄表示窓13内の所定位置に停止させるものである。具体的には、非入賞停止制御手段133は、非入賞図柄以外の図柄を蹴飛ばし、非入賞図柄を引き込むような停止制御を行うものである。結果として、操作基準時間である30秒を経過した後、非入賞図柄を停止させることができる。
(当選抽選手段110) 上記当選抽選手段110は、予め定めた当選率に基づいて当選か否かの当選判定の抽選を行うものである。そして、当選抽選手段110による抽選結果が当選である場合(内部入賞とも言う。)に当選フラグが成立し、この当選フラグ成立中に、回転リール40の停止図柄の組み合わせが予め定められた当選図柄と一致したことを条件に入賞し、遊技者にメダルの払い出しや、特別遊技等の利益が付与されるように設定されている。
上記当選抽選手段110は、図3に示すように、大別すると、次の手段を備える。
(1)当選乱数発生手段111
(2)当選乱数抽出手段112
(3)当選判定テーブル113
(4)当選判定手段114
なお、当選抽選手段110としては、上記した(1)乃至(4)に限定されるものではない。
(当選乱数発生手段111) 上記当選乱数発生手段111は、抽選用の乱数を所定の領域内(例えば十進数で0乃至65535)で発生させるものである。
なお、ここで、「当選乱数発生手段」には、ソフト乱数としての平均採中法(n桁の数字を2乗して中央のn桁の数を取り出すことの繰り返しによる乱数発生方法)等で乱数を発生させることができるものや、一定範囲の数字を高速で1ずつ加算するカウンタを用いて構成するものがある。例えば、0乃至65535の範囲の数字を、1秒間に数百万回程度順次繰り返すようにしたカウンタが考えられる。そして、「当選乱数抽出手段」としては、スタートスイッチを押したタイミングでカウンタの数字を読みとることとなる。このように形成すると、「当選乱数発生手段」では乱数を発生しているわけではないものの、「当選乱数抽出手段」によって抽出される数字は、あたかも乱数のような分布となるものである。このように結果として乱数のような分布を示す数字が得られる手段を、ここでは、「当選乱数発生手段」或いは「当選乱数抽出手段」に含めて考えるものである。
(当選乱数抽出手段112) 上記当選乱数抽出手段112は、当選乱数発生手段111が発生する乱数を、所定の条件(例えば、スタートスイッチ30の操作)で抽出するものである。なお、この抽出した乱数を抽出乱数データとする。
(当選判定テーブル113) 上記当選判定テーブル113は、当選乱数発生手段111がとる乱数の全領域中、各当選項目の当選領域を有するものである。
(当選判定手段114) 上記当選判定手段114は、当選乱数抽出手段112が抽出した抽出乱数データと、当選判定テーブル113の当選率データを基に当選乱数発生手段111がとる乱数の全領域中の各当選項目の当選領域からなる当選判定領域データとを照合し、当該抽出乱数データが属する当選領域に対応する当選を決定するものである。
(計時手段140) 前記計時手段140は、図柄表示手段41の回転変動表示の開始時からの時間を計時するためのものである。具体的には、計時手段140は、遊技者によるスタートスイッチ30の押下により回転リール40が回転開始した時からの時間をカウントしていくものである。そして、計時手段140は、かかるカウントした計時時間を、時間データとして、リアルタイムで、停止制御選択手段150へ出力する。なお、計時手段140は、全ての回転リール40の回転が終了したときに、計時を終了する。
また、ここで、計時手段140は、停止操作手段51の停止操作可能開始時からの時間を計時するように設定しても良い。すなわち、計時手段140は、回転リール40の回転開始から予め定めた所定時間(準備時間)経過した時、いわゆるストップスイッチ50の停止操作可能開始時からの時間を計測するように設定しても良いものである。
(停止制御選択手段150) 前記停止制御選択手段150は、計時手段140から送出されてきた計時時間の時間データに基づいて、停止制御を選択するものである。
前記停止制御選択手段150は、計時手段140が計時した計時時間が、予め定めた所定時間、いわゆる操作基準時間内に遊技者により停止操作手段51の停止操作が行われた場合には、通常停止制御手段120を選択するように設定されている。そして、停止制御選択手段150は、遊技者による停止操作手段51の全ての停止操作が行われることなく、計時手段140が計時した計時時間が、操作基準時間を経過した場合には、停止操作が行われない図柄表示手段41の停止に自動停止制御手段130を選択するように設定されている。この操作基準時間は、上述したように予め30秒に設定されているものであって、当該30秒のデータが停止制御選択手段150内部に記憶されているものである。もちろん、この操作基準時間は、かかる30秒に限定されるものではなく、他の数値に設定しても良い。
停止制御選択手段150は、計時手段140からの現在の計時時間と、操作基準時間とを比較判断している。そして、計時手段140からの現在の計時時間が、操作基準時間の範囲内において、遊技者により、ストップスイッチ50が押下されると、停止制御選択手段150は、通常停止制御手段120を選択する。したがって、当該ストップスイッチ50の押下信号に対応する回転リール40の停止制御は、通常停止制御手段120によって行われるものである。
そして、計時手段140からの現在の計時時間が、操作基準時間を超えたときは、停止制御選択手段150は、自動停止制御手段130を選択する。そして、その時点において、回転している回転中の回転リール40は、予め定めた順番(左側回転リール43→中央回転リール44→右側回転リール45の順番)にしたがって、回転リール40の回転の自動停止処理が行われる。
このように、停止制御選択手段150は、3個の回転リール40に対応するいずれのストップスイッチ50も、基準操作時間(回転リール40の回転開始から30秒)の範囲内に押下されなかった場合、停止させる回転リール40の順番は、予め、左側回転リール43、中央回転リール44及び右側回転リール45の順に設定されている。もちろん、かかる場合の停止させる順番は、これに限定されるものではなく、予め定めた他の順番に設定しても良いものである。
(演出データ記憶手段25) 上記演出データ記憶手段25は、報知手段66の演出データを記憶するためのものである。具体的には、例えば、入賞時の報知手段66のスピーカ67から発生させるサウンドや、報知ランプ69の点灯、点滅の時間や順序等のデータや、表示装置68に表示される図柄模様及び文字列のデータが記憶されているものである。もちろん、記憶する演出内容は、これらに限定されるものではなく、予め記憶された音声や、振動や、他のランプの点灯等の種々の報知手段によるものでも良いものである。
(演出制御手段26) 上記演出制御手段26は、演出データ記憶手段25からの各演出データを、制御装置20等からの制御信号に基づいて、報知手段66に出力し、かかる装置を制御するためのものである。
具体的には、当選フラグ成立の可能性が大きいときや、所定の当選フラグ成立中に所定の入賞有効ライン上に当該当選図柄が揃うことにより入賞したときに、演出データ記憶手段25からの演出情報に基づいて、報知ランプ69の所定位置のランプを点灯や点滅させたり、スピーカ67から所定の電子音を発生させたり、表示装置68に所定の図柄模様及び文字列を点灯表示させるためのものである。
(遊技機10の動作) 次に、上記構成を備えた遊技機の通常遊技の動作の概略について、図5乃至図12に示したフローを用いて説明する。
先ず、図5に示すステップ101において、スタートスイッチ30が操作されることにより、スタートスイッチ30がONとなる。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、当選抽選手段110により抽選処理が行われる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、回転リール40の回転が開始する。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、計時手段140による計時が開始される。すなわち、これ以後に、計時手段140により、時間がカウントされる。そして、次のステップ105に進む。
ステップ105において、第1番目に回転リール40の回転を停止させる停止処理が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、第2番目に回転リール40の回転を停止させる停止処理が行われる。そして、次のステップ107に進む。
ステップ107において、第3番目に回転リール40の回転を停止させる停止処理が行われる。そして、次のステップ108に進む。
ステップ108において、計時手段140の計時が終了する。そして、次のステップ109に進む。
ステップ109において、当選フラグ成立中に当該当選フラグに対応する当選図柄が入賞有効ライン上に揃ったか否か、すなわち、入賞したか否かが判定される。そして、入賞したと判定された場合、次のステップ110に進む。
ステップ110において、当選図柄に相当する遊技メダルが払い出される。そして、遊技が終了する。
前記ステップ109において、入賞していないと判定された場合、ステップ110を飛び越して、遊技が終了する。
上述したステップ102の当選抽選処理について、図6のフローを用いて説明する。
ステップ200において、当選抽選手段110の当選乱数発生手段111により発生された乱数の中から当選乱数抽出手段112により乱数が抽出される。そして、次のステップ201に進む。
ステップ201において、抽出された乱数が当選乱数抽出手段112の内部に記憶される。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、当選判定手段114により、抽出された乱数と、当選判定テーブル113の当選判定領域データとの比較が行われる。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、当選判定手段114により、抽出された乱数が、当選判定テーブル113のどの当選領域に含まれるか決定され、抽選処理の評価が決定される。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、所定の図柄の蹴飛ばし設定と、所定図柄の引き込み設定とが設定される。そして、当選抽選処理が終了する。
上述したステップ105の第1停止処理について、図7のフローを用いて説明する。
ステップ302において、計時手段140が計時した計時時間が、操作基準時間(30秒)の範囲内であるか否かが判定される。そして、計時時間が、操作基準時間の範囲内であると判定された場合、次のステップ303に進む。
ステップ303において、停止制御選択手段150により、操作基準時間内に遊技者が、いずれかの最初のストップスイッチ、いわゆる第1番目のストップスイッチ50を操作したか否かが判定される。そして、操作基準時間内に第1番目のストップスイッチ50が操作されていると判定された場合、次のステップ304に進む。
ステップ304において、停止制御選択手段150により、通常停止制御手段120が選択され、通常停止制御手段120による停止処理が行われる。そして、第1停止処理が終了する。
前記ステップ302において、計時時間が、操作基準時間の範囲内でないと判定された場合、次のステップ305に進む。
ステップ305において、自動停止制御手段130が選択され、自動停止制御手段130による停止処理が行われる。そして、第1停止処理が終了する。
前記ステップ303において、操作基準時間内に第1番目のストップスイッチ50が操作されていないと判定された場合、ステップ302に戻る。
上述したステップ106の第2停止処理について、図8のフローを用いて説明する。
ステップ402において、計時手段140が計時した計時時間が、操作基準時間(30秒)の範囲内であるか否かが判定される。そして、計時時間が、操作基準時間の範囲内であると判定された場合、次のステップ403に進む。
ステップ403において、停止制御選択手段150により、操作基準時間内に遊技者が、いずれかの次のストップスイッチ、いわゆる第2番目のストップスイッチ50を操作したか否かが判定される。そして、操作基準時間内に第2番目のストップスイッチ50が操作されていると判定された場合、次のステップ404に進む。
ステップ404において、停止制御選択手段150により、通常停止制御手段120が選択され、通常停止制御手段120による停止処理が行われる。そして、第2停止処理が終了する。
前記ステップ402において、計時時間が、操作基準時間の範囲内でないと判定された場合、次のステップ405に進む。
ステップ405において、自動停止制御手段130が選択され、自動停止制御手段130による停止処理が行われる。そして、第2停止処理が終了する。
前記ステップ403において、操作基準時間内に第2番目のストップスイッチ50が操作されていないと判定された場合、ステップ402に戻る。
上述したステップ107の第3停止処理について、図9のフローを用いて説明する。
ステップ502において、計時手段140が計時した計時時間が、操作基準時間(30秒)の範囲内であるか否かが判定される。そして、計時時間が、操作基準時間の範囲内であると判定された場合、次のステップ503に進む。
ステップ503において、停止制御選択手段150により、操作基準時間内に遊技者が、いずれかの次のストップスイッチ、いわゆる第3番目のストップスイッチ50を操作したか否かが判定される。そして、操作基準時間内に第3番目のストップスイッチ50が操作されていると判定された場合、次のステップ504に進む。
ステップ504において、停止制御選択手段150により、通常停止制御手段120が選択され、通常停止制御手段120による停止処理が行われる。そして、第3停止処理が終了する。
前記ステップ502において、計時時間が、操作基準時間の範囲内でないと判定された場合、次のステップ505に進む。
ステップ505において、自動停止制御手段130が選択され、自動停止制御手段130による停止処理が行われる。そして、第3停止処理が終了する。
前記ステップ503において、操作基準時間内に第3番目のストップスイッチ50が操作されていないと判定された場合、ステップ502に戻る。
上述したステップ304、ステップ404、ステップ504の通常停止制御手段120による回転リール40の回転停止処理について、図10を用いて説明する。
ステップ600において、所定の図柄に対して、蹴飛ばしの設定が達成されたか否かが判定される。この蹴飛ばしの設定は、全ての入賞有効ライン上で、当選抽選手段110の抽選結果に基づいて不当入賞が発生しないように全ての停止操作タイミングにおいて、設定されているものである。そして、所定の図柄の蹴飛ばしの設定が達成されていないと判定された場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、1個の図柄分だけ、回転リール40を回転させる。すなわち、1個の図柄分だけ蹴飛ばしを行う。そして、次のステップ602に進む。
ステップ602において、上述した1個の図柄分だけ回転リール40を回転させた当該図柄の数がストップスイッチ50の操作後の4個目に該当するか否かが判定される。そして、ストップスイッチ50を操作した後、1図柄ずつ回転リール40を回転させてずらした図柄の数が4個目の場合には、次のステップ603に進む。
ステップ603において、回転リール40の回転を停止させる。これにより、メダル投入から回転リール40の回転停止までの遊技機10の動作が終了する。
前記ステップ600において、所定の図柄の蹴飛ばしの設定が達成されていると判定された場合、次のステップ604に進む。
ステップ604において、いずれかの図柄に対して引き込みが設定されているか否かが判定される。そして、いずれかの図柄に対して引き込みが設定されていると判定された場合、次のステップ605に進む。
ステップ605において、引き込み設定が達成されたか否かが判定される。そして、引き込み設定が達成されたと判定された場合、次のステップ603に進む。
前記ステップ604において、いずれの図柄に対しても引き込みが設定されていないと判定された場合、ステップ603に進む。
前記ステップ605において、引き込み設定が達成されていないと判定された場合、ステップ601に進む。
前記ステップ602において、ストップスイッチ50を操作した後、1図柄ずつ回転リール40を回転させてずらした図柄の数が4個目でない場合には、ステップ600に戻る。
なお、上述した実施の形態において、回転リール40の停止処理に関してステップ601乃至ステップ605で説明しているが、この例は、引き込み範囲図柄のうち、基準位置に近い図柄から条件を調査する、いわゆる最小引き込み停止制御の例である。逆に、引き込み範囲図柄のうち、基準位置に遠い図柄から条件を調査する、いわゆる最大引き込み停止制御としても良い。
更には、例えば、ストップスイッチ50を押すタイミングで予め定めたテーブルに従って回転リール40の停止位置を決定する、いわゆるテーブル停止制御の方法によるものでも良いものである。このテーブル停止制御は、当選フラグ成立の有無や、当選フラグ成立中の当選図柄に基づいた複数のテーブルを有し、この複数のテーブルから適宜、遊技状況に応じたテーブルが選択されるものである。
なお、テーブル停止制御においても、当選フラグが成立しているときには、その当選フラグに対応する図柄が入賞有効ライン上に揃うように、予めテーブルの上で停止位置が決定されてあり、いわゆる引き込み設定の一種を備えているものである。また、当選フラグが成立していないときには、他の当選図柄が入賞有効ライン上に揃わないように、予めテーブルの上で停止位置が決定されてあり、いわゆる蹴飛ばし設定の一種を備えているものである。
上述したステップ305、ステップ405、ステップ505の自動停止制御手段130による回転リール40の自動回転停止処理について、図11を用いて説明する。
ステップ701において、停止入賞判断手段132により、既に停止している回転リール40が有るか否かが判定される。そして、既に停止している回転リール40が有ると判定された場合、次のステップ702に進む。
ステップ702において、停止入賞判断手段132により、既に停止している回転リール40は、部分当選図柄としてのチェリー図柄を、入賞有効ライン上に停止させているか否かが判定される。そして、停止入賞判断手段132により、既に停止している回転リール40は、部分当選図柄としてのチェリー図柄を、入賞有効ライン上に停止させていると判定された場合、次のステップ703に進む。
ステップ703において、チェリー図柄により入賞が成立している回転リール40は、再回転させることなく、停止状態が維持される。具体的には、操作基準時間内に停止操作されて、チェリー入賞が成立している回転リール40は、再変動開始手段131による再変動が開始されないように、停止入賞判断手段132に記録される。そして、次のステップ704に進む。
ステップ704において、停止入賞判断手段132により、いずれの停止位置でも、入賞が成立してしまうか否かが判定される。そして、停止入賞判断手段132により、いずれの位置でも、入賞が成立してしまうと判定された場合、次のステップ705に進む。
ステップ705において、再変動開始手段131によるチェリー入賞成立以外の回転リール40の再回転が開始される。そして、次のステップ706に進む。
ステップ706において、再変動開始手段131の作動後、予め定めた特定時間までのカウントが行われる。具体的には、再回転を開始した回転リール40の回転速度が定常状態の回転速度に到達するまでの時間がカウントされるものである。そして、次のステップ707に進む。
ステップ707において、回転中の回転リール40のうち、予め定めた所定の順番(左→中→右)の回転リールの非入賞停止処理が行われる。
前記ステップ701において、既に停止している回転リール40が無いと判定された場合、次のステップ707に進む。
前記ステップ704において、停止入賞判断手段132により、いずれの位置でも、入賞が成立してしまうことは無い、すなわち入賞しない非入賞図柄が存在すると判定された場合、次のステップ707に進む。
上述したステップ703の非入賞停止制御手段133による非入賞図柄の停止処理について、図12にフローを示している。この図12のフローは、引き込み設定が、非入賞図柄に設定され、蹴飛ばし設定が、非入賞図柄以外に設定されていることを除けば、図10と同一であるため、これらの説明を省略する。
(作用) 操作基準時間の30秒を経過した後の図柄表示手段41の停止制御は、以下のようになる。先ず、停止入賞判断手段132が、1以上の図柄表示手段41の回転リール40が回転を停止している場合に、残りの図柄表示手段41の回転リール40の停止位置では、いずれの停止位置であっても入賞してしまうか否かを判断する。その際、入賞が発生しない停止位置が存在する場合には、かかる入賞が発生しない図柄、いわゆる非入賞図柄を所定の停止位置に停止させて、入賞を回避する。一方、停止入賞判断手段132が、1以上の図柄表示手段41が停止しており、且つ、残りの図柄表示手段41の回転リール40の停止位置によっては、いずれの停止位置であっても入賞してしまうと判断した場合、再変動開始手段131が、既に回転停止表示している図柄表示手段41のうち、少なくとも1以上の図柄表示手段41の回転リール40の回転停止表示(回転停止状態)を回転変動表示(回転状態)へ移行させる。すなわち、停止入賞判断手段132の判断結果に基づいて、再変動開始手段131が、1個、2個又は3個の回転リール40の回転を開始させる。
これにより、図柄表示手段41の停止図柄として、入賞態様とならないような停止図柄の自由度を増すことができ、非入賞停止制御手段133により、入賞とならない非入賞図柄を停止位置に表示させるように図柄表示手段41に回転停止表示させることが可能となる。
したがって、従来のように、いかなるときに停止操作信号が出力されても、全ての場合において、入賞態様が出現しないように図柄配列を工夫する必要がなく、図柄配列の設計の自由度を増加させることができ、図柄配列を多様なものにして、遊技者への娯楽性の向上を図ることができる。
更に、部分当選図柄が回転停止表示して入賞を構成している図柄表示手段41は、再変動開始手段131により、回転変動表示へ移行せずに、回転停止表示を維持する。すなわち、部分当選図柄としてのチェリーが、左側回転リール43の入賞有効ライン上に停止している場合、又は、チェリーが、左側回転リール43及び中央回転リール44の入賞有効ライン上に並んで停止している場合には、当該チェリーが停止している回転リール40は、再回転せずに、停止した状態を維持する。このため、操作基準時間の30秒の範囲内に、既に、部分当選図柄としてのチェリーが入賞有効ライン上に停止てい、入賞を構成している場合には、かかる入賞の権利を、保持することができる。すなわち、操作基準時間内において、既に部分当選図柄を停止させて、部分当選図柄が入賞している場合、かかる既に入賞した権利は保持した状態で、操作基準時間経過後は、新たな入賞を回避させることができる。これにより、遊技者が、部分当選図柄を停止させて入賞を構成した後に、操作基準時間を超えた場合にも、一旦、獲得した権利を失うことはない。
また、遊技機10を、複数の配列された図柄61を回転変動表示又は回転停止表示するための複数個の図柄表示手段41、図柄61の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段110、図柄表示手段41の回転停止表示を回転変動表示へ移行させるために遊技者により変動開始操作が可能な変動開始操作手段31、図柄表示手段41の回転変動表示を回転停止表示へ移行させるために遊技者により複数個の図柄表示手段41を別個独立に停止操作が可能な停止操作手段51、図柄表示手段41を回転変動表示から回転停止表示へ移行させる停止制御を行うための遊技制御手段27として機能させ、当選抽選手段110の抽選結果、所定の当選役に当選し、且つ図柄表示手段41の回転停止表示が当選役に応じて予め定められた図柄61表示の態様を示す停止位置になることにより入賞となるように設定された遊技機用プログラムにおいて、遊技制御手段27を、遊技者による停止操作手段51の停止操作に基づいて、当選抽選手段110の抽選結果に対応した停止制御を、図柄表示手段41に対して行うための通常停止制御手段120、当選抽選手段110の抽選結果に拘わらず全ての入賞を不可能にした停止制御を図柄表示手段41に対して行うための自動停止制御手段130、図柄表示手段41の回転変動表示の開始時からの時間を計時する計時手段140、計時手段140が計時した計時時間が、予め定めた所定時間(以下、「操作基準時間」とする。)内に遊技者により停止操作手段51の停止操作が行われた場合には、通常停止制御手段120を選択し、遊技者による停止操作手段51の全ての停止操作が行われることなく、計時手段140が計時した計時時間が、操作基準時間を経過した場合には、当該経過後の図柄表示手段41の停止に自動停止制御手段130を選択する停止制御選択手段150として機能させ、通常停止制御手段120を、停止操作手段51の停止操作タイミングから図柄表示手段41にて配列された所定図柄61数の回転変動表示の範囲内に当選図柄61が存在する場合には当選図柄61を入賞態様とし得る停止位置まで引き込むための引き込み設定として機能させ、自動停止制御手段130を、1以上の図柄表示手段41が停止している場合に、残りの図柄表示手段41の停止位置に基づく図柄表示の態様では、入賞してしまうか否かを判断する停止入賞判断手段132、停止入賞判断手段132の判断結果、1以上の図柄表示手段41が停止しており、且つ、残りの図柄表示手段41の停止位置によっては、入賞してしまうと判断された場合、既に回転停止表示している図柄表示手段41のうち、少なくとも1以上の図柄表示手段41の回転停止表示を回転変動表示へ移行させる再変動開始手段131、当選抽選手段110の抽選結果に拘わらず、入賞とならない非入賞図柄61を停止位置に表示させるように図柄表示手段41に回転停止表示させる非入賞停止制御手段133として機能させるための遊技機用プログラムによって制御することができる。
また、この遊技機10は、上述した遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を用いて制御することもできる。
なお、図柄表示手段41は、複数の配列された図柄を回転変動表示又は回転停止表示させるための手段をいう。また、この図柄表示手段41は、例えば、周囲に複数の図柄を表示した現実の回転リール40を用い、この回転リール40の回転を制御するようにして形成することができる。また、この図柄表示手段41は、例えば、液晶ディスプレイやCRT等の画像表示装置を用い、この画像表示装置に複数の図柄を順次表示させるようにして形成することもできる。
また、この遊技機用プログラムを用いて業務用或いは家庭用テレビゲーム機等を制御しようとする場合には、現実の遊技メダルの払い出しを行い得ないので、この制御手段は、例えば、液晶ディスプレイやCRT等の画像表示装置に遊技メダルの枚数を増やすような画像を表示するように形成することができる。
本発明の実施の形態であって、遊技機の入力、制御及び出力を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、自動停止制御手段を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、当選抽選手段を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、遊技機を示す外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、遊技機の遊技の動作の概略を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、当選抽選処理を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、第1停止処理を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、第2停止処理を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、第3停止処理を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、通常停止制御手段による停止処理を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、自動停止制御手段による自動停止処理を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、非入賞停止制御手段による非入賞図柄の停止処理を示すフローである。 従来の回転リールの回転変動表示中及び回転停止表示中の図柄を示す配置図である。 従来の自動停止処理を示すフローである。
符号の説明
10 遊技機 11 筐体
12 表示窓 13 図柄表示窓
15 投入スイッチ 16 ベットスイッチ
17 精算スイッチ 18 メダル投入口
20 制御装置 21 遊技制御装置
22 演出制御装置 25 演出データ記憶手段
26 演出制御手段 27 遊技制御手段
30 スタートスイッチ 31 変動開始操作手段
40 回転リール 41 図柄表示手段
42 リールテープ 43 左側回転リール
44 中央回転リール 45 右側回転リール
50 ストップスイッチ 51 停止操作手段
60 リールユニット 61 図柄
65 払い出し装置 66 報知手段
67 スピーカ 68 表示装置
69 報知ランプ 110 当選抽選手段
111 当選乱数発生手段 112 当選乱数抽出手段
113 当選判定テーブル 114 当選判定手段
120 通常停止制御手段 130 自動停止制御手段
131 再変動開始手段 132 停止入賞判断手段
133 非入賞停止制御手段 140 計時手段
150 停止制御選択手段

Claims (4)

  1. 複数の配列された図柄を回転変動表示又は回転停止表示するための複数個の図柄表示手段と、
    前記図柄の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段と、
    前記図柄表示手段の回転停止表示を回転変動表示へ移行させるために遊技者により変動開始操作が可能な変動開始操作手段と、
    前記図柄表示手段の回転変動表示を回転停止表示へ移行させるために遊技者により複数個の前記図柄表示手段を別個独立に停止操作が可能な停止操作手段と、
    前記図柄表示手段を回転変動表示から回転停止表示へ移行させる停止制御を行うための遊技制御手段とを備え、
    前記当選抽選手段の抽選結果、所定の前記当選役に当選し、且つ前記図柄表示手段の回転停止表示が前記当選役に応じて予め定められた図柄表示の態様を示す停止位置になることにより入賞となるように設定された遊技機において、
    前記遊技制御手段は、
    遊技者による前記停止操作手段の停止操作に基づいて、前記当選抽選手段の抽選結果に対応した停止制御を、前記図柄表示手段に対して行うための通常停止制御手段と、
    前記当選抽選手段の抽選結果に拘わらず全ての入賞を不可能にした停止制御を前記図柄表示手段に対して行うための自動停止制御手段と、
    前記図柄表示手段の回転変動表示の開始時からの時間を計時する計時手段と、
    前記計時手段が計時した計時時間が、予め定めた所定時間(以下、「操作基準時間」とする。)内に遊技者により前記停止操作手段の停止操作が行われた場合には、前記通常停止制御手段を選択し、
    遊技者による前記停止操作手段の全ての停止操作が行われることなく、前記計時手段が計時した計時時間が、前記操作基準時間を経過した場合には、当該経過後の前記図柄表示手段の停止に前記自動停止制御手段を選択する停止制御選択手段とを備え、
    前記通常停止制御手段は、
    前記停止操作手段の停止操作タイミングから前記図柄表示手段にて配列された所定図柄数の回転変動表示の範囲内に当選図柄が存在する場合には前記当選図柄を入賞態様とし得る停止位置まで引き込むための引き込み設定を備え、
    前記自動停止制御手段は、
    1以上の前記図柄表示手段が停止している場合に、残りの前記図柄表示手段の停止位置に基づく図柄表示の態様では、入賞してしまうか否かを判断する停止入賞判断手段と、
    前記停止入賞判断手段の判断結果、1以上の前記図柄表示手段が停止しており、且つ、残りの前記図柄表示手段の停止位置によっては、入賞してしまうと判断された場合、
    既に回転停止表示している前記図柄表示手段のうち、少なくとも1以上の前記図柄表示手段の回転停止表示を回転変動表示へ移行させる再変動開始手段と、
    前記当選抽選手段の抽選結果に拘わらず、入賞とならない非入賞図柄を停止位置に表示させるように前記図柄表示手段に回転停止表示させる非入賞停止制御手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記当選役には、全ての前記図柄表示手段のうち、一部の前記図柄表示手段に特定の当選図柄が回転停止表示することにより、入賞となる部分当選図柄を備え、
    前記再変動開始手段は、
    既に回転停止表示している前記図柄表示手段のうち、前記部分当選図柄の回転停止表示により入賞を構成する前記図柄表示手段は回転停止表示を維持することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 遊技機を、
    複数の配列された図柄を回転変動表示又は回転停止表示するための複数個の図柄表示手段、
    前記図柄の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段、
    前記図柄表示手段の回転停止表示を回転変動表示へ移行させるために遊技者により変動開始操作が可能な変動開始操作手段、
    前記図柄表示手段の回転変動表示を回転停止表示へ移行させるために遊技者により複数個の前記図柄表示手段を別個独立に停止操作が可能な停止操作手段、
    前記図柄表示手段を回転変動表示から回転停止表示へ移行させる停止制御を行うための遊技制御手段として機能させ、
    前記当選抽選手段の抽選結果、所定の前記当選役に当選し、且つ前記図柄表示手段の回転停止表示が前記当選役に応じて予め定められた図柄表示の態様を示す停止位置になることにより入賞となるように設定された遊技機用プログラムにおいて、
    前記遊技制御手段を、
    遊技者による前記停止操作手段の停止操作に基づいて、前記当選抽選手段の抽選結果に対応した停止制御を、前記図柄表示手段に対して行うための通常停止制御手段、
    前記当選抽選手段の抽選結果に拘わらず全ての入賞を不可能にした停止制御を前記図柄表示手段に対して行うための自動停止制御手段、
    前記図柄表示手段の回転変動表示の開始時からの時間を計時する計時手段、
    前記計時手段が計時した計時時間が、予め定めた所定時間(以下、「操作基準時間」とする。)内に遊技者により前記停止操作手段の停止操作が行われた場合には、前記通常停止制御手段を選択し、
    遊技者による前記停止操作手段の全ての停止操作が行われることなく、前記計時手段が計時した計時時間が、前記操作基準時間を経過した場合には、当該経過後の前記図柄表示手段の停止に前記自動停止制御手段を選択する停止制御選択手段として機能させ、
    前記通常停止制御手段を、
    前記停止操作手段の停止操作タイミングから前記図柄表示手段にて配列された所定図柄数の回転変動表示の範囲内に当選図柄が存在する場合には前記当選図柄を入賞態様とし得る停止位置まで引き込むための引き込み設定として機能させ、
    前記自動停止制御手段を、
    1以上の前記図柄表示手段が停止している場合に、残りの前記図柄表示手段の停止位置に基づく図柄表示の態様では、入賞してしまうか否かを判断する停止入賞判断手段、
    前記停止入賞判断手段の判断結果、1以上の前記図柄表示手段が停止しており、且つ、残りの前記図柄表示手段の停止位置によっては、入賞してしまうと判断された場合、
    既に回転停止表示している前記図柄表示手段のうち、少なくとも1以上の前記図柄表示手段の回転停止表示を回転変動表示へ移行させる再変動開始手段、
    前記当選抽選手段の抽選結果に拘わらず、入賞とならない非入賞図柄を停止位置に表示させるように前記図柄表示手段に回転停止表示させる非入賞停止制御手段として機能させるための遊技機用プログラム。
  4. 遊技機を、
    複数の配列された図柄を回転変動表示又は回転停止表示するための複数個の図柄表示手段、
    前記図柄の組み合わせにより構成される当選役を抽選により決定するための当選抽選手段、
    前記図柄表示手段の回転停止表示を回転変動表示へ移行させるために遊技者により変動開始操作が可能な変動開始操作手段、
    前記図柄表示手段の回転変動表示を回転停止表示へ移行させるために遊技者により複数個の前記図柄表示手段を別個独立に停止操作が可能な停止操作手段、
    前記図柄表示手段を回転変動表示から回転停止表示へ移行させる停止制御を行うための遊技制御手段として機能させ、
    前記当選抽選手段の抽選結果、所定の前記当選役に当選し、且つ前記図柄表示手段の回転停止表示が前記当選役に応じて予め定められた図柄表示の態様を示す停止位置になることにより入賞となるように設定された遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    前記遊技制御手段を、
    遊技者による前記停止操作手段の停止操作に基づいて、前記当選抽選手段の抽選結果に対応した停止制御を、前記図柄表示手段に対して行うための通常停止制御手段、
    前記当選抽選手段の抽選結果に拘わらず全ての入賞を不可能にした停止制御を前記図柄表示手段に対して行うための自動停止制御手段、
    前記図柄表示手段の回転変動表示の開始時からの時間を計時する計時手段、
    前記計時手段が計時した計時時間が、予め定めた所定時間(以下、「操作基準時間」とする。)内に遊技者により前記停止操作手段の停止操作が行われた場合には、前記通常停止制御手段を選択し、
    遊技者による前記停止操作手段の全ての停止操作が行われることなく、前記計時手段が計時した計時時間が、前記操作基準時間を経過した場合には、当該経過後の前記図柄表示手段の停止に前記自動停止制御手段を選択する停止制御選択手段として機能させ、
    前記通常停止制御手段を、
    前記停止操作手段の停止操作タイミングから前記図柄表示手段にて配列された所定図柄数の回転変動表示の範囲内に当選図柄が存在する場合には前記当選図柄を入賞態様とし得る停止位置まで引き込むための引き込み設定として機能させ、
    前記自動停止制御手段を、
    1以上の前記図柄表示手段が停止している場合に、残りの前記図柄表示手段の停止位置に基づく図柄表示の態様では、入賞してしまうか否かを判断する停止入賞判断手段、
    前記停止入賞判断手段の判断結果、1以上の前記図柄表示手段が停止しており、且つ、残りの前記図柄表示手段の停止位置によっては、入賞してしまうと判断された場合、
    既に回転停止表示している前記図柄表示手段のうち、少なくとも1以上の前記図柄表示手段の回転停止表示を回転変動表示へ移行させる再変動開始手段、
    前記当選抽選手段の抽選結果に拘わらず、入賞とならない非入賞図柄を停止位置に表示させるように前記図柄表示手段に回転停止表示させる非入賞停止制御手段として機能させるための遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008253607A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Sankyo Co Ltd スロットマシン
JP2009106591A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Aruze Corp 遊技機

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