JP2006222306A - 電界効果型有機トランジスタの製造方法 - Google Patents

電界効果型有機トランジスタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高移動度で、さらに閾値の変動が小さい電界効果型有機トランジスタの製造方法を提供する。
【解決手段】 第一の基板1上にソース電極2、ドレイン電極3および有機半導体層4を形成する工程、前記有機半導体層4上に第二の基板5を形成した後、有機半導体層4から前記第一の基板1を剥離する工程、前記有機半導体層4の剥離面にゲート絶縁層6及びゲート電極7を形成する工程を有する電界効果型有機トランジスタの製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は電界効果型有機トランジスタの製造方法に関し、特に表示デバイス、情報タグ、IC等のエレクトロ分野に有用な有機半導体層を有する電界効果型有機トランジスタの製造方法に関するものである。
有機半導体を利用した電界効果型有機トランジスタは、シリコントランジスタでは困難とされるプラスチック基板上への製造や大画面化が可能であり、フレキシブルな電子ペーパー、情報タグ等の新しいデバイスへの適用の期待が高まっている。
フォトリソグラフィ技術が適用可能な固体基板上に作製した回路配線をプラスチック等の有機材料基板上へ配線構造を損なうことなく移すために、有機絶縁層を剥離する工程を利用した電界効果型有機トランジスタの製造方法は特許文献1に提案されている。
特開2003−258264号公報
有機半導体層を形成する際、有機半導体を形成するゲート絶縁層の表面状態が異なると有機半導体の秩序性は異なり、電気特性も異なってくる。シリコントランジスタの知見から一般的にトランジスタ特性を向上させるためには、ゲート絶縁層の誘電率は高い方がよい。しかし、一般的に高誘電率のゲート絶縁層上に有機半導体層を成膜した場合、低誘電率のゲート絶縁層上に成膜した時に比べ有機半導体の秩序性は低下する。
そのために、高誘電率のゲート絶縁層上に有機半導体層を形成する電界効果型有機トランジスタの製造方法では、有機半導体が良好な秩序構造を有することは困難であり、また高移動度を得ることも困難である。
本発明は、前記従来の課題を解決し、高移動度で、閾値の変動が小さい電界効果型有機トランジスタの製造方法を提供するものである。
本発明は、第一の基板上にソース電極、ドレイン電極および有機半導体層を形成する工程、前記有機半導体層上に第二の基板を形成した後、有機半導体層から前記第一の基板を剥離する工程、前記有機半導体層の剥離面にゲート絶縁層及びゲート電極を形成する工程を有することを特徴とする電界効果型有機トランジスタの製造方法である。
本発明では、有機半導体層の剥離面にゲート絶縁層を形成することで、平坦性が高く、良好な秩序構造を持った有機半導体の剥離面を界面として利用することができる。
前記第一の基板の表面エネルギー密度が前記有機半導体層の表面エネルギー密度より小さいのが好ましい。形成された有機半導体膜が剥がれやすい事を利用することができ、第一の基板の相互作用の影響が少ないため有機半導体の分子同士の相互作用で、より秩序性が向上する。
前記第一の基板の表面粗さRaが10nm以下であるのが好ましい。第一の基板の平坦性は有機半導体層の剥離面の平坦性に影響し、その剥離面をトランジスタのチャネルとして利用するために好ましい。
前記有機半導体層が秩序構造を有しているのが好ましい。剥離する第一の基板上に形成された有機半導体層が良好な秩序構造を有することで、トランジスタ特性が向上する。
前記ゲート絶縁層の誘電率が4以上であるのが好ましい。一般的に誘電率の高いゲート絶縁層上に有機半導体薄膜を形成した場合には、良好な有機半導体薄膜が形成されないが、本発明のプロセスを用いる事によって、そういった高誘電率のゲート絶縁層を用いることが可能となる。
前記有機半導体層が高分子化合物からなるのが好ましい。トランジスタの有機半導体層として、高分子化合物を用いると、ウェットプロセスで成膜できる材料であるために好ましい。
本発明によれば、ゲート絶縁層の材料に依存せず、有機半導体は良好な秩序構造を有し、平坦性の高い有機半導体層とゲート絶縁層界面をチャネルとして利用する構成の電界効果型有機トランジスタの製造が可能となり、ゲート絶縁層上に有機半導体層を形成して製造した素子よりも、高移動度で、閾値の変動が小さい等のトランジスタ特性を得られる効果がある。
以下に、本発明の最良の形態について図1を用いて説明する。
図1は、本発明の電界効果型有機トランジスタの製造方法の一実施態様を示す工程図である。
本発明の電界効果型有機トランジスタの製造方法は、まず第一の基板1上にソース電極2、ドレイン電極3を形成する(図1(a)参照)。
次に、第一の基板のソース電極2とドレイン電極3を形成した側に有機半導体層4を形成する(図1(b)参照)。このとき、有機半導体層4が良好な秩序構造を有することで、良好な秩序構造を保持した電界効果型有機トランジスタが可能となる。
次に、有機半導体層4上に第二の基板5を貼り合わせ(図1(c)参照)、ソース電極2、ドレイン電極3及び有機半導体層4より第一の基板1を剥離する(図1(d),(e)参照)。
その後、有機半導体層4の剥離面にゲート絶縁層6を形成し、ゲート絶縁層6上にゲート電極7を形成する。その後、ゲート絶縁層6及びゲート電極7を保護層8で覆う。または、保護層兼第三の基板8上にゲート電極7を形成し、ゲート電極7上にゲート絶縁層6を形成したものを用いて、前記ゲート絶縁層6と有機半導体層4の剥離面を貼りあわせてもよい(図1(f)参照)。
以上の工程により、本発明の製造方法により製造された電界効果型有機トランジスタは、ゲート絶縁層の材料に依存せず有機半導体は良好な秩序構造を有し、平坦性の高い有機半導体層とゲート絶縁層界面を利用したチャネルを有することが出来る。
なお、有機半導体層の秩序構造とは、有機半導体の分子が一定間隔を有し、並んでいることを示す。
本発明で用いられる第一の基板及び第二の基板、保護層、保護層兼第三の基板としては特に限定はされないが、例えばシリコン、ガラス、石英等の無機材料のほかアクリル系、ビニル系、エステル系、イミド系、ウレタン系、ジアゾ系、シンナモイル系等の高分子化合物、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン等の有機材料、有機無機ハイブリッド材料を用いることができる。また、これらの材料を2層以上積層させて用いることもでき、絶縁耐圧を上げる目的で効果がある。
第一の基板としては、第一の基板の平坦性は表面粗さRaが10nm以下、好ましくは0.1〜1nmであることが望ましい。また、第一の基板上に形成する有機半導体層が良好な秩序構造を形成する材料が好ましい。
本発明で用いられる第一の基板の剥離方法は、第一の基板を剥離する方法、第一の基板を溶解させる方法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。第一の基板を剥離する方法において、第一の基板の表面エネルギー密度が有機半導体層の表面エネルギー密度より小さいことが好ましい。この場合、第一の基板の表面処理を行うことが表面エネルギー密度を小さくすることに有効である。
本発明で用いられる表面処理方法は、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、プラズマ処理、コロナ放電等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、剥離する第一の基板の平坦性を保つシランカップリング剤が好ましい。例えば、HMDS、アルキルトリクロロシラン、アルキルトリメトキシシラン、アルキルトリエトキシシラン、パーフルオロアルキルエチルトリクロロシラン、アミノアルキルトリクロロシラン、ヒドロキシアルキルトリクロロシラン、フェニルアルキルトリクロロシラン等が挙げられる。
また、場合により第一の基板と有機半導体層の間に剥離層を設ける、あるいは超音波を利用する方法等が挙げられるが、有機半導体層が損なわなければこれらに限定されるものではない。また第一の基板を溶解させる方法として、溶解液に浸食する方法、溶解液を塗布する方法、溶解性の気体等に浸食させる方法等が挙げられる。
本発明で用いられるソース電極、ドレイン電極、ゲート電極は導電性であれば特に限定はされないが、例えばAl、Cu、Ti、Au、Pt、Ag、Cr、In、Mo、Pd、Ni、Mg等の金属材料やこれらの合金、ポリシリコン、シリサイド、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO2 等の無機材料も好適であるが、ハイドープされたポリピリジン、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンに代表される導電性高分子および炭素粒子、銀粒子等を分散した導電性インク等を用いることができる。特にフレキシブル電子ペーパー等に用いる場合、各電極は導電性高分子および炭素粒子、銀粒子等を分散した導電性インク等であるものが基板との熱膨張をそろえ易く好ましい。
本発明で用いられる有機半導体層は、共役二重結合を有する共役化合物であれば特に限定されない。例えば以下に示す化合物が好適である。ポリアセチレン誘導体、チオフェン環を有するポリチオフェン誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ベンゼン環を有するポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、窒素原子を有するポリピリジン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリキノリン誘導体等の共役高分子化合物;ジメチルセクシチオフェン、クオータチオフェンに代表されるオリゴマー;ペリレン、テトラセン、ペンタセンに代表されるアセン類、銅フタロシアニン誘導体に代表される堆積有機分子、トリフェニレン誘導体に代表されるディスコチック液晶、フェニルナフタレン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体に代表されるスメクチック液晶、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン−ビチオフェン)共重合体に代表される液晶ポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、好ましくは液相プロセスを利用できるという観点から、上記の共役構造を有する高分子化合物が好適である。例えば以下に示す構造の化合物が挙げられる。
Figure 2006222306
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 はH、Fまたは炭素原子数が1から20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。nは正の整数を示す。)
これらの共役高分子化合物の重量平均分子量は特に限定はされないが、溶媒に対する可溶性、成膜性等を考慮すると5,000から500,000が好ましい。
また、本発明で用いられる有機半導体層はその電気伝導度を調整する為に適当なドーパントを含有していても良い。ドーパントの種類としてアクセプター性のI2 、Br2 、Cl2 、BF3 、PF5 、H2 SO4 、FeCl3 、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)、ドナー性のLi、K、Na、Eu、界面活性剤であるアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等があげられる。
本発明で用いられるゲート絶縁層は特に限定はされないがSiO2 、SiNx、Al23 、Ta25 等の無機材料、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン等の有機材料および有機無機ハイブリッド材料を用いることができる。好ましくは、低コストにつながる液相プロセスを利用できるという観点から有機化合物が好ましい。また、トランジスタ特性向上のためゲート絶縁層の誘電率は4以上であることが望ましい。
これら各電極、ゲート絶縁層、有機半導体層の形成方法は特に限定はされないが有機材料の場合、電解重合法、キャスティング法、スピンコート法、浸漬コート法、スクリーン印刷法、マイクロモールド法、マイクロコンタクト法、ロール塗布法、インクジェット法、スプレーコート法、LB法等で形成することができる。また、用いる材料により真空蒸着法、CVD法、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法、スパッタ法等も有効な形成方法である。また、これらはフォトリソグラフおよびエッチング処理により所望の形状にパターニングすることができる。その他、ソフトリソグラフ、インクジェット法も有効なパターニング方法である。また、必要に応じて各電極からの引出し電極や保護膜等を形成することができる。
以下、実施例により本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
図1に本実施例の電界効果型有機トランジスタの製造工程を示す。
シリコン基板(平坦性は表面粗さRa=0.13nm)1上にリフトオフ法によりチャネル長50μm、チャネル幅50mmの金(50nm)のソース電極2とドレイン電極3を作製した。シリコン基板1をオクタデシトリクロロシランのクロロホルム溶液(0.06mol/l)に2時間浸し取り出した。表面処理を行ったシリコン基板1の表面エネルギー密度を測定した結果、25(dyne/cm)となり、ポリ−3−ヘキシルチオフェンの表面エネルギー密度33(dyne/cm)より小さい事を確認した。
ソース電極2、ドレイン電極3を形成した側のシリコン基板1上にポリ−3−ヘキシルチオフェンのクロロホルム溶液(0.023g/ml)をスピンコート法により塗布し、有機半導体層4を形成した。その後、有機半導体層4上にガラス基板5を張り合わせ、200℃で2時間乾燥した。乾燥後、シリコン基板1を剥離した。
その後、有機半導体層4の剥離面にポリビニルフェノールの2−プロパノール溶液(0.1g/ml)をスピンコート法により塗布し、150℃で6時間乾燥しゲート絶縁層6を形成した。ゲート絶縁層6上にマスクを用いて金(50nm)を蒸着しゲート電極7を形成した。ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極の各電極に0.1mmφの金線を銀ペーストで配線した後、配線、ゲート絶縁層6及びゲート電極7上に保護層8としてガラス基板を張り合わせ、電界効果型有機トランジスタ素子を作製した。
次に、ゲート電圧を0V〜−50V、ソース−ドレイン電極間の電圧0V〜−50Vでのドレイン電流を測定した。ドレイン電流の平方根とゲート電圧の関係からドレイン電流を0に外挿することにより閾値電圧Vthを求め、1回目の測定の閾値電圧と測定を100回繰り返した後の閾値電圧との差で閾値電圧の変動を算出した。移動度μは、μ=2×Id×L/{w×Ci×(Vg−Vth)2}により測定した。このときIdはドレイン電流、Lはチャネル長、wはチャネル幅、Ciはゲート容量、Vgはゲート電圧、Vthは閾値電圧を代入する。それぞれの結果を以下に示す。
移動度μ=7.2×10-2cm2 /Vs
閾値の変動=0.1V
実施例2
図2に本実施例の電界効果型有機トランジスタの製造工程を示す。
シリコン基板9上にインクジェット法によりチャネル長100μm、チャネル幅100mmの金(50nm)のソース電極10、ドレイン電極11を作製した。その後、シリコン基板9をオクタデシトリクロロシランのクロロホルム溶液(0.06mol/l)に2時間浸し取り出した。ソース電極10、ドレイン電極11を形成した側のシリコン基板9上に高分子半導体材料のポリ−3−ヘキシルチオフェンのクロロホルム溶液(0.023g/ml)をインクジェット法により塗布し、有機半導体層12を形成した。その後、有機半導体層12上にガラス基板13を張り合わせ、200℃で2時間乾燥した。乾燥後、シリコン基板9を剥離した。
また基板兼ゲート電極として用いるためにn型に高ドープされたシリコン基板15の表面に、ゲート絶縁層14としてAl23 (100nm)を形成した。その後、ゲート絶縁層14を有機半導体層12の剥離面に貼りあわせた。ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極の各電極に0.1mmφの金線を銀ペーストで配線し、電界効果型有機トランジスタ素子を作製した。
次に、実施例1と同様の方法で評価を行い、ドレイン電流を測定し、移動度と閾値電圧の変動を算出した。結果を以下に示す。
移動度μ=8.5×10-2cm2 /Vs
閾値の変動=0.3V
実施例3
図1に本実施例の電界効果型有機トランジスタの製造工程を示す。
シリコン基板1上にリフトオフ法によりチャネル長100μm、チャネル幅100mmの金(50nm)のソース電極2、ドレイン電極3を作製した。その後、シリコン基板1をオクタデシトリクロロシランのクロロホルム溶液(0.06mol/l)に2時間浸し取り出した。ソース電極2、ドレイン電極3を形成した側のシリコン基板1上にペンタセンを真空蒸着法により成膜し、有機半導体層4を形成した。その後、有機半導体層4上にポリイミド5を張り合わせ、シリコン基板1のみを剥離した。その有機半導体層4の剥離面をAFMで観測した結果、表面粗さRa=0.23nmであった。
またポリエチレンテレフタレート基板8上に、マスクを用いて金(50nm)を蒸着しゲート電極7を形成した。ポリエチレンテレフタレート基板8上のゲート電極を形成した側にポリビニルフェノールの2−プロパノール溶液(0.1g/ml)をスピンコート法により塗布し、120℃で4時間乾燥しゲート絶縁層6を形成した。その後、ゲート絶縁層6を有機半導体層4の剥離面と貼りあわせた。ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極の各電極に0.1mmφの金線を銀ペーストで配線し、保護層としてポリイミドを形成し、電界効果型有機トランジスタ素子を作製した。
次に、実施例1と同様の方法で評価を行い、ドレイン電流を測定し、移動度と閾値電圧の変動を算出した。結果を以下に示す。
移動度μ=6.8×10-1cm2 /Vs
閾値の変動=0.2V
実施例4
図1に本実施例の電界効果型有機トランジスタの製造工程を示す。
シリコン基板1上にリフトオフ法によりチャネル長50μm、チャネル幅50mmの金(50nm)のソース電極2とドレイン電極3を作製した。その後、ソース電極2、ドレイン電極3を形成した側のシリコン基板1上にヘキサメチルジシラザンをスピンコート法により塗布し、200℃で10分乾燥した。ソース電極2、ドレイン電極3を形成した側のシリコン基板1上にポリ−3−ブチルチオフェンのクロロホルム溶液(0.023g/ml)をスピンコート法により塗布し、有機半導体層4を形成した。その後、有機半導体層4上にガラス基板5を張り合わせ、200℃で2時間乾燥した。乾燥後、シリコン基板1を剥離した。このとき有機半導体層4についてX線回折評価を行った結果、2θ=6.85°、13.7°、23.3°付近に顕著なピークがあることを確認した。これは秩序構造を有することを示唆している。
その後、有機半導体層4の剥離面にポリビニルフェノールの2−プロパノール溶液(0.1g/ml)をスピンコート法により塗布し、150℃で6時間乾燥しゲート絶縁層6を形成した。ゲート絶縁層6上にマスクを用いて金(50nm)を蒸着しゲート電極7を形成した。ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極の各電極に0.1mmφの金線を銀ペーストで配線した後、配線、ゲート絶縁層6及びゲート電極7上に保護層8としてガラス基板を張り合わせ、電界効果型有機トランジスタ素子を作製した。
次に、実施例1と同様の方法で評価を行い、ドレイン電流を測定し、移動度と閾値電圧の変動を算出した。結果を以下に示す。
移動度μ=1.1×10-1cm2 /Vs
閾値の変動=0.2V
実施例5
図2に本実施例の電界効果型有機トランジスタの製造工程を示す。
シリコン基板9上にリフトオフ法によりチャネル長50μm、チャネル幅50mmの金(50nm)のソース電極10とドレイン電極11を作製した。シリコン基板9をオクタデシトリクロロシランのクロロホルム溶液(0.06mol/l)に2時間浸し取り出した。ソース電極10、ドレイン電極11を形成した側のシリコン基板9上にゼクシチオフェンを真空蒸着法により成膜し、有機半導体層12を形成した。その後、有機半導体層12上にガラス基板13を張り合わせ、200℃で2時間乾燥した。乾燥後、シリコン基板9を剥離した。
また基板兼ゲート電極として用いるためにn型に高ドープされたシリコン基板15表面に、ゲート絶縁層14としてポリフッ化ビニリデン(誘電率ε=8.2)をスピンコート法により形成した。その後、ゲート絶縁層14を有機半導体層12の剥離面に貼りあわせた。ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極の各電極に0.1mmφの金線を銀ペーストで配線し、電界効果型有機トランジスタ素子を作製した。
次に、実施例1と同様の方法で評価を行い、ドレイン電流を測定し、移動度と閾値電圧の変動を算出した。結果を以下に示す。
移動度μ=4.7×10-1cm2 /Vs
閾値の変動=0.3V
比較例1
基板兼ゲート電極として用いるためにn型に高ドープされたシリコン基板表面に、ゲート絶縁層としてポリフッ化ビニリデン(誘電率ε=8.2)をスピンコート法により形成した。その後ゲート絶縁層上にチャネル長50μm、チャネル幅50mmの金(50nm)ソース電極とドレイン電極をマスクを用いて真空蒸着法により作製した。その後ゼクシチオフェンを真空蒸着法により成膜し、有機半導体層を形成した。ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極の各電極に0.1mmφの金線を銀ペーストで配線し、電界効果型有機トランジスタ素子を作製した。
次に、実施例1と同様の方法で評価を行い、ドレイン電流を測定し、移動度と閾値電圧の変動を算出した。結果を以下に示す。
移動度μ=5.8×10-3cm2 /Vs
閾値の変動=3V
以上、実施例5と比較例1から明らかなように本発明の製造方法で得られる電界効果型有機トランジスタが高い移動度及び少ない閾値の変動を有していることが分かる。
本発明は、表示デバイス、情報タグ、IC等のエレクトロ分野に有用な、高移動度で、閾値の変動が小さい電界効果型有機トランジスタの製造方法に利用することができる。
本発明の電界効果型有機トランジスタの製造方法の一実施態様を示す工程図である。 本発明の電界効果型有機トランジスタの製造方法の他の実施態様を示す工程図である。
符号の説明
1,9 第一の基板
2,10 ソース電極
3,11 ドレイン電極
4,12 有機半導体層
5,13 第二の基板
6,14 ゲート絶縁層
7 ゲート電極
8 保護層または保護層兼第三の基板
15 ゲート電極兼第三の基板

Claims (6)

  1. 第一の基板上にソース電極、ドレイン電極および有機半導体層を形成する工程、前記有機半導体層上に第二の基板を形成した後、有機半導体層から前記第一の基板を剥離する工程、前記有機半導体層の剥離面にゲート絶縁層及びゲート電極を形成する工程を有することを特徴とする電界効果型有機トランジスタの製造方法。
  2. 前記第一の基板の表面エネルギー密度が前記有機半導体層の表面エネルギー密度より小さい請求項1記載の製造方法。
  3. 前記第一の基板の表面粗さRaが10nm以下である請求項1または2記載の製造方法。
  4. 前記有機半導体層が秩序構造を有している請求項1乃至3のいずれかの項に記載の製造方法。
  5. 前記ゲート絶縁層の誘電率が4以上である請求項1乃至4のいずれかの項に記載の製造方法。
  6. 前記有機半導体層が高分子化合物からなる請求項1乃至5のいずれかの項に記載の製造方法。
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