JP2006219441A - 齲蝕または歯周病予防剤 - Google Patents

齲蝕または歯周病予防剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2006219441A
JP2006219441A JP2005035715A JP2005035715A JP2006219441A JP 2006219441 A JP2006219441 A JP 2006219441A JP 2005035715 A JP2005035715 A JP 2005035715A JP 2005035715 A JP2005035715 A JP 2005035715A JP 2006219441 A JP2006219441 A JP 2006219441A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yeast
bacteria
periodontal disease
caries
preventive agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005035715A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Hino
憲一 日野
Nobuko Maeda
伸子 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KURARAY FAMILY SEIHIN KK
SOJI GAKUEN TSURUMI UNIV
Original Assignee
KURARAY FAMILY SEIHIN KK
SOJI GAKUEN TSURUMI UNIV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KURARAY FAMILY SEIHIN KK, SOJI GAKUEN TSURUMI UNIV filed Critical KURARAY FAMILY SEIHIN KK
Priority to JP2005035715A priority Critical patent/JP2006219441A/ja
Publication of JP2006219441A publication Critical patent/JP2006219441A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

【課題】齲蝕または歯周病予防剤を提供すること。
【解決手段】酵母の生菌を含む齲蝕または歯周病予防剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、齲蝕または歯周病予防剤、およびこれを含む齲蝕または歯周病予防のための食品に関するものである。
齲蝕や歯周病等、ほとんどの歯科の疾患は口腔内常在菌の為害作用に基づくものであり、従来抗菌性物質を配合した口腔用組成物に関して多くの提案がなされてきた。確かに、それらの提案になる抗菌性口腔用組成物の効果は大きく、口腔内の多くの菌を殺してその数を減少せしめる事ができ、病状の軽減に大きく寄与するものであった。しかし、口腔内は唾液や飲食物が常時流れるところであり、一方、菌は歯垢というシェルターの中に避難していることが多く、口腔内に抗菌剤を投与しても抗菌剤は短時間のうちに唾液や飲食物によって洗い流され、抗菌剤の残留濃度の低下とともに菌が再び繁殖を開始するため、抗菌剤の効果は一過性のものと言わざるを得なかった。
また、抗菌剤には口腔内常在菌の無差別殺戮の色彩が強く、口腔内の安定な菌叢を一旦破壊してしまうために、正常な口腔内では数少ない病原性菌の大繁殖を許したり、外来の有害菌に繁殖のための処女地を提供したりするような、いわゆる菌交替現象の危険性が指摘されてきた。
従って、抗菌性物質を配合した口腔用組成物は必ずしも口腔内常在菌に起因する疾患の治療や予防のために理想的な手段とは言えなかった。
一方、乳酸菌が大腸内に於いて各種疾病の原因菌を抑制することに鑑み、その手法を歯科疾患に対して応用する研究が行われ、口腔内由来の乳酸菌(LS1)が単離され、該乳酸菌が歯周病原因菌を殺すにもかかわらず齲蝕の原因とはならない事を報告する論文(非特許文献1)が発表され、その乳酸菌を含む菓子が提案された。この論文では、LS1はその培地に25mmolの乳酸を添加した条件では全く影響を受けないが、100mmolの乳酸を添加するとその強酸性によって死滅することが報告され、LS1は歯に危険な強酸を生成する前に死滅するから、さほど危険ではないような主張がなされている。しかし、25mmolの乳酸中で死なないということは、それに近い酸性度になるまで乳酸を産生する可能性があるということで、ちなみに25mmolの乳酸水溶液のpHは3以下である。一方、歯質エナメル質が酸によって溶かされない臨界pHは5.5であり、これ以下の酸性条件中では溶かされてしまうことが知られている。25mmolの乳酸はこの臨界pHよりもはるかに強い酸である。したがって、LS1には歯質エナメル質を溶かす能力があり、齲蝕の原因となり得ると言う意味では、その安全性に疑問がもたれる。
日歯周誌:45(1)105−112(2003)
本発明は、齲蝕または歯周病予防剤を提案せんとするものである。
口腔内には非常に多くの種類の菌が高い密度で棲息しており、その分類や種の特定に関し、その全容の解明には、まだまだほど遠いのが実情である。
例えば齲蝕に関してはストレプトコッカスミュータンスが原因菌であると考えられてはいるものの、それは齲蝕の一番最初の段階のみに関与し、齲蝕の途中段階からはそれとは別のラクトバチルス属等の嫌気性菌が主役となり、その嫌気性菌も一種類ではないように考えられている。また、歯周病に関しても原因菌の特定には至らず、数十種類以上の原因菌の関与する混合感染であると言われている。すなわち、口腔内常在菌が関与する疾患に関しては、抗菌剤やワクチンのような方法では対処できない可能性が高い。
従って、齲蝕や歯周病に関しては、ある人の口腔内に、どのような種類の菌がどれぐらい存在するのかという菌叢の状態が問題になる。健康な人間は健康な菌叢を有し、齲蝕や歯周病を有する人はそのような菌叢を有していると考えることもできる。この菌叢の分布は決して固定的なものではなく、何らかの要因で変動するダイナミックなものである。例えばどれかの菌が抗菌剤により存在確率を減らしたら、平素はその菌に抑えられている菌が大増殖する事も知られている。
かかる事情に鑑み、本発明者は、人類を齲蝕や歯周病から守る方法について種々検討を重ねた結果、「夷を以って夷を制す」という故智に習い、「菌を以って菌を制す」方法を採用するのが理想であるとの認識に到達した。
すなわち、本発明の課題は、口腔内有害菌と拮抗する無害な菌を口腔内に継続的に種蒔きすることにより、口腔内有害菌が繁殖することを阻止したり、有害菌による為害作用を阻止したりすることのできる齲蝕または歯周病予防剤の提供である。本発明者は、この口腔内有害菌と拮抗する無害な菌として酵母に着目し、本発明に至ったものである。
本発明は、酵母の生菌を含むことを特徴とする齲蝕または歯周病予防剤、およびこれを含む齲蝕または歯周病予防のための食品を提案せんとするものである。
本発明による齲蝕または歯周病予防剤を含む食品を継続的に摂取すれば、口腔内の有害菌あるいはその為害作用物質の存在量を減らすことができ、齲蝕または歯周病のリスクを低下させたり口臭を低減したりすることができる。また、酵母の死菌や他のカビの死菌を多く含む齲蝕または歯周病予防剤を継続的に摂取すれば、腸内の外敵検出器官を刺激して血液中の免疫担当細胞を増やすことができ、体外体内両面から口腔内疾病に対するリスクを減らすことができる。
さらにまた、本発明の齲蝕または歯周病予防剤を摂取すると、便通がよくなり、体調が良くなるという全身的な効果も期待される。
本発明で用いることのできる酵母(Yeast)には、各種疾病の原因となる有害なカンジダは含まず、人間が何千年も食物としてきた発酵製品を製造するための酵母であり、日本酒、ぶどう酒、ビール、焼酎その他の酒類の醸造に使用される酵母{サッカロマイセス・サケ(Saccharomyces sake)など}、醤油の製造に用いられる酵母{チゴサッカロマイセス・ルキシー(Zygosaccharomces rouxii)など}、あるいはパン酵母{サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)など}が好適例として挙げられる。
本発明の齲蝕または歯周病予防剤で用いる酵母として、生きている菌を使う必要がある。酵母の生菌はとくに齲蝕の予防に有効である。しかし、酵母の生菌を生産したつもりでも、生菌の中に多くの死菌が混入することがあり、本発明の齲蝕または歯周病予防剤は生菌に加えて、このような死菌を含むものであってもよい。さらにまた、本発明の齲蝕または歯周病予防剤には、生きた酵母に加えて、積極的に殺菌処理を施した酵母を混合したものであってもよく、このような生菌と死菌との混合物は、生菌による体外の病原菌に対する牽制作用に加えて、死菌による免疫機能の向上という体内からの防御作用を合わせて、歯周病の予防にとくに有効である。ここで積極的に殺菌処理を施した酵母としては、酵母を熱風乾燥、煮沸消毒、蒸気による消毒、圧力釜による滅菌、高圧滅菌等の条件に曝して、酵母の細胞壁を破壊してしまったものなどが挙げられる。
また、本発明の予防剤には、酵母の生菌、または酵母の生菌と酵母の死菌の混合物に、さらに歯周組織内の免疫抵抗性をさらに高めるために、酵母以外の可食性菌の死菌を配合することもできる。ここで可食性菌としては、カビ類、食用キノコ類、ナットウ菌または乳酸菌が好適例として挙げられる。ここでカビ類(Mold)としては、人間が飲食物として食べた経験のあるものが好ましく、黄麹菌(Aspergillus oryzae)、黒麹菌(Aspergillus niger)、赤麹菌(Monascus polosus)を始めとする酒、味噌、醤油、みりんの製造に使用されるコウジカビや、貴腐菌(Botrytis cinerea)のようにワインの製造に使用されたり、チーズの製造に使用されたり、カツオブシの脱水に使用されたりするカビ類が挙げられる。また、食用キノコ類としては、これらもカビの一種であるが、シイタケ、霊芝、メシマコブ、マイタケ、北虫草、冬中夏草、アガリクスやブナシメジダケ、ヤマブシタケ、その他の食用キノコが好適例として挙げられる。また、乳酸菌としては、チーズ、ヨーグルトや乳酸菌飲料、乳酸菌製剤の製造に使用されたり、味噌や醤油の熟成に使用される乳酸菌を始めとして、人間に対して安全な乳酸菌が挙げられる。これらの可食性菌のなかでは乳酸菌やナットウ菌などがとくに好適である。これらの可食性菌は、製品の保管中の変質を予防するために死んだ菌であることが好適である。
本発明の予防剤は、製品の品質の変化を抑えるため、発酵が進むほどの水分を含まない粉末、顆粒、タブレット等の乾燥製品として提供されることが好ましい。その際の乾燥製品の水分率は40%以下であることが発酵の停止には好適であり、各種成分の水分による変質を長期間抑えるためには15%以下、より好ましくは10%以下、最も好ましくは5%以下とすることがさらに好ましい。なお、ここで水分率とは、{1−(乾燥重量/含水重量)}×100で計算される値である。乾燥重量は、乾燥製品を105℃の空気中で、2時間乾燥した後に測定される値であり、含水重量は、乾燥製品の重量を示す。
また、本発明の予防剤は、その包装のなかに乾燥剤や脱酸素剤を添加しておくことが好ましい。また、本製品の好ましい包装形態として、予防剤の空気酸化による劣化を回避するため、一回使用分づつ、あるいは数回使用分づつ、ガスバリア性の高い包装用フィルム等を用いて窒素等の不活性気体を封入して包装されたり、真空パックされたものであることが好ましい。
このような乾燥された予防剤は、そのまま単独で使用することもできるし、また粉末粕汁、粉末甘酒、粉末味噌汁、粉末スープの元などに添加して使用することもできるし、さらに消費者がこれを湯や水で戻して懸濁液としてそのまま飲食物として食べることもできる。さらには、粉末あるいは顆粒を他の食品に振りかけて食味を改善するための調味料あるいはフリカケに本発明の予防剤を添加してもよいし、食べる直前に粉末あるいは顆粒を他の乾燥食品と混ぜて練る調味料(からし、わさび、モロミ、味噌等)に添加してもよい。さらにまた、トローチ、グミ、キャラメル、キャンデー、ビスケット、チューインガム、ヌガーのような形の菓子の中に本発明の予防剤を添加してもよいし、アイスクレームやシャーベットに添加して、冷凍して流通されるものとしてもよい。
また、本発明においては酵母の生菌として、酒粕等の乾燥していない生の酵母を使用することもできる。この場合は、酒粕は生鮮食料品に準じた流通経路に流す必要があり、さらに賞味期限を延ばすには酵母の酸化を防ぎつつ発酵の進行を防ぐ必要があるので、ガスバリアー性の良い包装材料を用いて包装し、冷蔵あるいは冷凍して、たとえば氷菓、練り製品などとして提供することが好適である。
本発明の予防剤を配合するための食品には、用途毎に必要となる機能を高めるため、従来公知の種々の添加物を配合することができる。そのような添加物としては、例えば、口腔内のプラークを分解または軟化するためのデキストラナーゼ等の酵素類、歯質を強化するためのフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム等のフッ化物、食品の味を整えるための各種調味料、サッカリン、アスパルテーム、ステビアエキス、キシリトール、パラチノース、マンニトール、マルチトール、ソルビトール、ラクトース、ラクチトール、フラクトオリゴ糖等の甘味料あるいは湿潤剤、食品の酸化を防いだり出血傾向を改善したり、ビタミンを補給したりするためのアスコルビン酸、トコフェロール、ビタミンK、リボフラビン、その他のビタミン類、賦形剤や食感を調整するためのデンプン、デキストラン、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アラビアゴム、カラギーナン、ゼラチン、コラーゲン、ペプチド、グルコマンナン、グルテン、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸、カゼイン酸ナトリウム等の粘結剤、成分の溶解性・均一性を向上させるためのエタノール、プロピレングリコール等の溶剤、矯味剤としての塩化亜鉛、粉末茶、ショウキョウチンキ等、防腐剤としてのパラオキシ安息香酸エステル、サリチル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等、さらには、香料やフレーバー等を例示することができる。
本発明の齲蝕または歯周病予防剤は、これを含む食品を一日一回以上摂取することが望ましく、より好ましくは毎食摂取することが好ましい。
本件発明を実施する上で、最も単純な実施形態はパン発酵用のドライイースト(酵母の生菌)を含む予防剤であり、このドライイーストとビール酵母(酵母の死菌)とを混合した予防剤がより好ましい。この混合物はとくに歯周病予防剤として有効である。 また、ドライイーストにさらに味や香りの良い日本酒の酒粕を混合したものも好適な態様である。この日本酒の酒粕は、清酒を絞り取ったばかりの酒粕を凍結乾燥あるいは65℃未満の低温で減圧乾燥あるいは低露点空気を用いる等の手段で酒粕の温度を上げることなく乾燥した「生菌を含む酒粕」であってもよいし、酒粕を65℃を越す高温のトレーで乾燥したり、65℃を越す熱風乾燥やスプレードライ等の高温空気を用いたりして殺菌と同時に乾燥したり、加圧滅菌の条件にかけて酵母を積極的に殺したものであってもよいし、酒粕を高温の熱湯で加熱殺菌処理した後乾燥した「死菌を含む酒粕」であってもよい。また、酒粕の生菌と酒粕の死菌とを混合したものであってもよい。
本発明の齲蝕または歯周病予防剤は、これを他の食材に添加して使用する場合、人が摂取する生きた酵母を、一日100万個以上、より好ましくは1億個以上、最も好ましくは100億個以上に設定できる量で使用することが好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
参考例
日本製粉販売社製ドライイースト{ふっくらパンのドライイースト(水分率4.3%)の真空包装品;イギリス製}中の生存酵母菌数の測定:
試料1gを滅菌水25mLに懸濁させ、さらにこれを10倍に希釈した液0.1mLを、以下の成分(Glucose 10g, Peptone 5g, Yeast extract 3g, Malt extract 3g、蒸留水1L、寒天15g)よりなるYM培地に塗布し、24℃の培養室にて24時間保管し、生成してきたコロニー数をカウントした。 同じ操作をn=3で行ったところ、1091、848、893のコロニー数を得、これを平均すると944個/0.1mLの酵母数であった。
この数字より、以下の計算により1gのドライイースト中の生菌数を計算すると、9.44×10×10×10×25=2.36×1010となる。
比較例1
BHI培地(10mL)に、S. mutans NRBC13955の2.6×10個を分散させたBHI培地(1mL)とTSB−D(1mL)を加え、30℃あるいは37℃の培養器にて2日間培養した。2日後、培養液中のS. mutansの菌数を測定したところ、S. mutansは死滅しており、この時に培養液のpHは4.0あるいは4.1と、歯質エナメル質からカルシウムを溶出させるに充分な酸性度であった。S. mutansは、自らの耐酸性を上回る量の乳酸を産生してしまったため死滅したものと考えられる。
BHI培地(10mL)に、S. mutans NRBC13955の2.6×10個を分散させたBHI培地(1mL)と、ドライイースト{オリエンタル酵母(株)製 オリエンタル・ドライイースト(水分率7.95%)}より得た酵母3.8×10個を分散させたBHI培地(1mL)を加え、30℃の培養器にて2日間培養したところ、S. mutansの菌数は1.33×10個あるいは9.6×10個と、(化学量論的にみると大きな減少であるが)生物学的には微かに減少するに止まり、酵母の菌数は2.2×10個あるいは2.3×10個と変化は無かった。この時の培地のpHは5.8あるいは6.2であり、歯質エナメル質からカルシウムを溶出させることのない安全な酸性度であった。
BHI培地(10mL)に、S. mutans NRBC13955の2.6×10個を分散させたBHI培地(1mL)と、ドライイースト{オリエンタル酵母(株)製 オリエンタル・ドライイースト(水分率7.95%)}より得た酵母3.8×10個を分散させたBHI培地(1mL)を加え、37℃の培養器にて2日間培養したところ、S. mutansの菌数は6.5×10個あるいは2.7×10個と(化学量論的にみると大きな減少であるが)生物学的には微減するに止まり、酵母の菌数は5.6×10個あるいは2.0×10個と、ほとんど変化は無かった。この時の培地のpHは5.8あるいは5.9であり、歯質エナメル質からカルシウムを溶出させることのない安全な酸性度であった。
ドライイースト{オリエンタル酵母(株)製 オリエンタル・ドライイースト(水分率7.95%)}6gを乾燥ビール酵母(殺菌処理を施したビール酵母、株式会社ヘルスファーム製)250gに混合し、何度も篩にかけて均一に混合された粉末を得た。この粉末1g中には4.5×10個の生きた酵母を含んでいた。
BHI培地(10mL)に、S. mutans NRBC13955の2.6×10個を分散させたBHI培地(1mL)と、上記の酵母混合物0.1gを10mLのBHI培地に分散させることによって作成した、4.5×10個の酵母生菌を分散させたBHI培地(1mL)を加え、37℃の培養器にて2日間培養したところ、培地のpHは5.9であり、歯質エナメル質からカルシウムを溶出させることのない安全な酸性度であった。
本発明の予防剤は、齲蝕または歯周病予防剤として有用であり、とくにこれを配合した齲蝕または歯周病を予防するための食品として有用である。

Claims (9)

  1. 酵母の生菌を含むことを特徴とする齲蝕または歯周病予防剤。
  2. 殺菌処理を施した酵母の死菌を含む請求項1記載の齲蝕または歯周病予防剤。
  3. 殺菌処理を施した酵母以外の可食性菌の死菌を含む請求項1または2記載の齲蝕または歯周病予防剤。
  4. 酵母が、醸造に使用される酵母またはパン酵母である請求項1〜3のいずれかに記載の齲蝕または歯周病予防剤。
  5. 酵母以外の可食性菌が、カビ類、食用キノコ類、ナットウ菌または乳酸菌である請求項1〜4のいずれかに記載の齲蝕または歯周病予防剤。
  6. 酵母の生菌が、65℃未満の低温で乾燥された菌である請求項1〜5のいずれかに記載の齲蝕または歯周病予防剤。
  7. 酵母の生菌が、凍結乾燥された菌である請求項1〜6のいずれかに記載の齲蝕または歯周病予防剤。
  8. 酵母の生菌が、65℃未満の低温で、空気あるいは窒素中で乾燥されるか、あるいは凍結乾燥されて、乾燥空気中、窒素雰囲気中あるいは真空中に密閉包装された菌である請求項1〜7のいずれかに記載の齲蝕または歯周病予防剤。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の齲蝕または歯周病予防剤を含む齲蝕または歯周病予防のための食品。
JP2005035715A 2005-02-14 2005-02-14 齲蝕または歯周病予防剤 Pending JP2006219441A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005035715A JP2006219441A (ja) 2005-02-14 2005-02-14 齲蝕または歯周病予防剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005035715A JP2006219441A (ja) 2005-02-14 2005-02-14 齲蝕または歯周病予防剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006219441A true JP2006219441A (ja) 2006-08-24

Family

ID=36981983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005035715A Pending JP2006219441A (ja) 2005-02-14 2005-02-14 齲蝕または歯周病予防剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006219441A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010021370A1 (ja) * 2008-08-21 2010-02-25 学校法人北里研究所 口腔用組成物
JP2010081875A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Nakamaro Hyodo 健康食品の製造方法及び健康食品
JP2011162491A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Ezaki Glico Co Ltd 乾燥麹抽出物及びこれを用いた口腔用組成物

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4950053A (ja) * 1972-09-13 1974-05-15
JPS5326315A (en) * 1976-06-21 1978-03-11 Inst Rech Scient Irs Curing composition and production for prevention and treatment of decayed tooth and tooth disease
JPS54138140A (en) * 1978-04-17 1979-10-26 Ito Hideo Production of noodle using yeast
JPS5568279A (en) * 1978-11-14 1980-05-22 Idemitsu Kosan Co Ltd Beverage containing tomato juice
JPS5959177A (ja) * 1982-09-27 1984-04-04 Masuzo Fujita 納豆菌・乳酸菌含有食品
JPS60190707A (ja) * 1984-03-09 1985-09-28 Advance Res & Dev Co Ltd 抗う蝕剤
JPS61236727A (ja) * 1985-04-12 1986-10-22 Advance Res & Dev Co Ltd 抗う蝕乃至抗菌周症剤
JPH08163983A (ja) * 1994-12-15 1996-06-25 Kanebo Ltd ヒアルロン酸産生促進剤
JP2003335700A (ja) * 2001-07-11 2003-11-25 Tomoo Yamamoto うがい剤
JP2004091433A (ja) * 2002-09-03 2004-03-25 Ala:Kk 炎症性疾患の改善用組成物
WO2004026273A1 (ja) * 2002-08-02 2004-04-01 Kanebo, Ltd. 口腔用組成物
JP2004284985A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Fancl Corp う蝕誘発抑制作用組成物
JP2004340713A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Univ Nihon 歯質表層構造変化の評価方法
JP2005008616A (ja) * 2003-05-29 2005-01-13 Showa Sangyo Co Ltd 免疫賦活剤

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4950053A (ja) * 1972-09-13 1974-05-15
JPS5326315A (en) * 1976-06-21 1978-03-11 Inst Rech Scient Irs Curing composition and production for prevention and treatment of decayed tooth and tooth disease
JPS54138140A (en) * 1978-04-17 1979-10-26 Ito Hideo Production of noodle using yeast
JPS5568279A (en) * 1978-11-14 1980-05-22 Idemitsu Kosan Co Ltd Beverage containing tomato juice
JPS5959177A (ja) * 1982-09-27 1984-04-04 Masuzo Fujita 納豆菌・乳酸菌含有食品
JPS60190707A (ja) * 1984-03-09 1985-09-28 Advance Res & Dev Co Ltd 抗う蝕剤
JPS61236727A (ja) * 1985-04-12 1986-10-22 Advance Res & Dev Co Ltd 抗う蝕乃至抗菌周症剤
JPH08163983A (ja) * 1994-12-15 1996-06-25 Kanebo Ltd ヒアルロン酸産生促進剤
JP2003335700A (ja) * 2001-07-11 2003-11-25 Tomoo Yamamoto うがい剤
WO2004026273A1 (ja) * 2002-08-02 2004-04-01 Kanebo, Ltd. 口腔用組成物
JP2004091433A (ja) * 2002-09-03 2004-03-25 Ala:Kk 炎症性疾患の改善用組成物
JP2004284985A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Fancl Corp う蝕誘発抑制作用組成物
JP2004340713A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Univ Nihon 歯質表層構造変化の評価方法
JP2005008616A (ja) * 2003-05-29 2005-01-13 Showa Sangyo Co Ltd 免疫賦活剤

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010021370A1 (ja) * 2008-08-21 2010-02-25 学校法人北里研究所 口腔用組成物
JP2010081875A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Nakamaro Hyodo 健康食品の製造方法及び健康食品
JP4533448B2 (ja) * 2008-09-30 2010-09-01 仲麻呂 兵頭 健康食品の製造方法及び健康食品
JP2011162491A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Ezaki Glico Co Ltd 乾燥麹抽出物及びこれを用いた口腔用組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Khodaei et al. Influence of bioactive edible coatings loaded with Lactobacillus plantarum on physicochemical properties of fresh strawberries
TWI563923B (zh) Ricebecue powder extract composition
JP4520386B2 (ja) ニンニクから得られる発酵物
JP5199551B2 (ja) カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤
JP2003259835A (ja) 発酵製品の製造とその利用
JPWO2004060077A1 (ja) 不快味及び/又は不快臭の低減方法
JP2008179601A (ja) ラクトバチルス属菌を含む美容組成物
CN106470552A (zh) 益生菌强化的食物产品和制造方法
JP4387903B2 (ja) パパイヤから得られる発酵物
JP4624742B2 (ja) シソの葉から得られる発酵物
JP2006089407A (ja) キウイから得られる発酵物
KR101806720B1 (ko) 락토바실러스 플란타룸으로 발효시킨 황기 뿌리 배양액의 리스테리아 항균조성물
WO2017086451A1 (ja) 菌本来の生残能を誘導発現させた乳酸菌固体発酵物の製造方法、及び該方法により製造した乳酸菌固体発酵物
Liu et al. A Review of Fermented Bee Products: Sources, Nutritional Values, and Health Benefits
JP2006219441A (ja) 齲蝕または歯周病予防剤
JP2006076925A (ja) トマトから得られる発酵物
JP2010100663A (ja) タマネギ発酵物を含有する酵素阻害剤
JP2006075084A (ja) セロリから得られる発酵物
JP2005097222A (ja) タマネギ発酵物
KR102128602B1 (ko) 김치유산균이 활성화된 생막걸리 제조키트
KR20090029528A (ko) 홍삼 및 실크펩타이드를 주재로 한 건강보조식품의제조방법 및 그 건강보조식품
CN115152881A (zh) 一种含葡聚糖酶的凝胶糖果及其制备方法
JP2006089408A (ja) レモンから得られる発酵物
KR20140108822A (ko) 과민성대장증후군 개선용 조성물
JP2009284820A (ja) 凍結乾燥有用菌末の減少抑制剤及び凍結乾燥有用菌末の減少抑制方法。

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070627

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A681

Effective date: 20070627

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080213

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080214

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080521

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110502

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110519

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111004

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120110