JP2006217469A - クランプ回路、及びこのクランプ回路を有するデジタルカメラシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】 異常なペデスタルレベルが発生したときや遮光部に欠陥画素が存在している場合に、クランプ精度やクランプの引き込み動作に影響を与えないようにしたクランプ回路を提供する。
【解決手段】 クランプされる入力アナログ信号から補正信号であるD/A変換器18の出力を減算する減算回路11の出力を、A/D変換器12に接続し、A/D変換器の出力をクランプ基準値たる第1の基準電圧13との誤差を検出する電位差検出器14に接続し、その出力信号を平均化回数が制御可能な平均化回路16に接続し、平均化回路の出力をD/A変換器18に接続する。そして、平均化回路の平均化回数を、固体撮像素子のリセットノイズを除去するCDS19又はアナログ信号の利得を制御するPGA20の出力信号から異常なアナログ信号を検出する画素レベル検出部17の出力信号により制御するように構成する。
【選択図】 図 1
【解決手段】 クランプされる入力アナログ信号から補正信号であるD/A変換器18の出力を減算する減算回路11の出力を、A/D変換器12に接続し、A/D変換器の出力をクランプ基準値たる第1の基準電圧13との誤差を検出する電位差検出器14に接続し、その出力信号を平均化回数が制御可能な平均化回路16に接続し、平均化回路の出力をD/A変換器18に接続する。そして、平均化回路の平均化回数を、固体撮像素子のリセットノイズを除去するCDS19又はアナログ信号の利得を制御するPGA20の出力信号から異常なアナログ信号を検出する画素レベル検出部17の出力信号により制御するように構成する。
【選択図】 図 1
Description
この発明は、アナログ−デジタル変換(A/D変換)におけるクランプ回路と、それを搭載したデジタルカメラシステムに関し、特にCCD等の固体撮像素子を用いたデジタルカメラ等の映像機器における撮像信号を、A/D変換後にデジタルで設定された値にクランプされた信号となるようにするクランプ回路と、それを搭載したデジタルカメラシステムに関する。
近年、CCD(Charge Coupled Device )等の固体撮像素子を用いた映像機器では、アナログ映像信号をデジタル映像信号に変換して、メモリ等に記憶するデジタルカメラなどが開発されている。このような映像機器において取り扱われる映像信号は、デジタル信号処理回路に入力されるまでの過程で、例えば容量結合された増幅器を用いて映像信号を増幅するときに直流分が失われたり、直流成分そのものが変動するなどの場合は、暗い画面(黒レベル)と明るい画面とでペデスタルレベル(帰線消去時のレベル:基準電位)が異なる信号となり、本来画面に白として表示されるべき部分が灰色になり、あるいは、コントラストが変化した画面になる等の不都合が生じる。そのため、そのままでは、その撮像信号に各種の補正を施したり、デジタル信号処理を正確に施したりすることができない。このため、映像機器においては、デジタル信号処理前に、黒レベル、すなわちペデスタルレベルを固定させることが必要であり、固体撮像素子を用いたデジタルカメラでは、この黒レベル部分として、図6に示すような、固体撮像素子101 等の有効撮像領域103 の周辺部にある無効撮像領域102 の一部を遮光し、その遮光されたオプティカル・ブラック(OB)部104 を用いて、映像信号から誤差が少ない正確な直流成分を再生し、再生した直流成分を映像信号に重畳して、基準黒レベル、すなわちペデスタルレベルを強制的に固定させている。
このような再生処理を行う従来のフィードバッククランプ回路が、例えば特開平6−46287号公報と特許第3289293号公報に開示されている。
図7は、従来例1として上記特開平6−46287号公報に開示されているフィードバッククランプ回路を示すブロック図である。このフィードバッククランプ回路は、差動増幅器201 ,A/D変換器202 ,第1のレジスタ203 ,減算回路204 ,加算回路205 ,第2のレジスタ206 ,D/A変換器207 及びタイミング発生回路208 を有している。
差動増幅器201 は、入力されるアナログ映像信号に対し当該差動増幅器201 の反転入力側へ補正電位を入力してクランプする。A/D変換器202 は、差動増幅器201 でクランプされたアナログ映像信号をデジタル信号に変換する。第1のレジスタ203 は、クランプされたデジタル映像信号に対し、タイミング発生回路208 から与えられるタイミングで光学的黒レベル(ペデスタルレベル)を保持する。減算回路204 は、第1のレジスタ203 に保持されたペデスタルレベルと、予め設定された規定のペデスタルレベルとの誤差を検出する。加算回路205 は、減算回路204 で検出された誤差電位と、前回算出された補正電位との加算を行って、補正電位を更新する。第2のレジスタ206 は、更新された補正電位をタイミング発生回路208 からのタイミングで保持する。D/A変換器207 は、更新された新補正電位をアナログ信号に変換し、入力されるアナログ映像信号のクランプ電位として差動増幅器201 の反転入力部にフィードバックする。
次に、図7に示した上記従来のフィードバッククランプ回路の動作を図8のタイミングチャートを参照して説明する。図8は、図7に示した従来のフィードバッククランプ回路の動作を説明するための信号波形を示すタイミングチャートである。同図における横方向は時間軸、縦方向は信号線軸をそれぞれ示し、信号Aは直流成分を失いペデスタルレベルに位置した映像信号、信号Bはクランプタイミング信号、信号Cはセット信号をそれぞれ示している。
まず、直流成分を持たないアナログ映像信号が差動増幅器201 に入力されると、差動増幅器201 では、この入力アナログ映像信号が、D/A変換器207 から送られるレベル補正電位でクランプされて出力される。クランプされたアナログ映像信号は、A/D変換器202 でデジタル信号に変換され、出力部(通常はデジタル信号処理部)と第1のレジスタ203 とに向かって、それぞれ出力される。
クランプされたデジタル映像信号が第1のレジスタ203 に入力されると、このデジタル映像信号のペデスタル(帰線消去)のタイミングに対応したクランプタイミング信号によって、入力されたデジタル映像信号のペデスタルレベルが抽出、保持されて出力される。クランプタイミング信号は、タイミング発生回路208 で発生されて第1のレジスタ203 と第2のレジスタ206 とにそれぞれ送られる信号(図8の信号B)である。
次いで、第1のレジスタ203 から出力されたペデスタルレベルが減算回路204 に入力されると、減算回路204 では、このペデスタルレベルから、予め設定された規定のペデスタルレベル(図7に示す設定値)が減算される。減算回路204 での減算結果は、入力されたデジタル映像信号のペデスタルレベルと規定のペデスタルレベルとの誤差データである。
更に、上記誤差データが加算回路205 に入力されると、加算回路205 はこの誤差データと、前回差動増幅器201 に与えた第2のレジスタ206 からの補正電位とを加算し、新たな補正電位として出力する。このとき、加算回路205 からの補正電位出力値がオーバフローした場合にはその最大値が、負の場合には零の値がそれぞれ出力される。
加算回路205 から出力された新たな補正電位は、第2のレジスタ206 に入力され、クランプタイミング信号(図8の信号B)よりも遅れ、且つ、水平ブランキング(帰線消去)期間中に一度のタイミングで発生するセット信号(図8の信号C)によって更新され、1水平期間中保持される。このセット信号がタイミング発生回路208 から第2のレジスタ206 に入力され、第2のレジスタ206 から出力される補正電位は、上記クランプタイミング信号が発生する度に更新される。第2のレジスタ206 から出力された新たな補正電位は、D/A変換器207 によってアナログ信号に変換されて差動増幅器201 に入力される。これにより、直流成分を持たない入力アナログ映像信号は、新たな補正電位にクランプされ、直流成分を与えられることになる。
また、図9は、従来例2として特許第3289293号公報に開示されているフィードバッククランプ回路を示すブロック図である。このフィードバッククランプ回路の概要は、アナログ映像信号に含まれるペデスタルレベルをサンプルホールドする第1のサンプルホールド手段と、該第1のサンプルホールド手段で周期的に保持されたペデスタルレベルをアナログ映像信号から減算して、該アナログ映像信号をクランプする加算手段とを備え、上記第1のサンプルホールド手段により上記加算手段から出力されるアナログ映像信号に含まれるペデスタルレベルをサンプルホールドして、上記加算手段によりクランプするフィードバッククランプ回路において、上記加算手段に入力されるペデスタルレベルをサンプルホールドする第2のサンプルホールド手段と、上記第2のサンプルホールド手段で周期的に保持されたペデスタルレベルの異常を検出する検出手段と、該検出手段の出力に基づいて、ペデスタルレベルが異常なとき、上記第1のサンプルホールド手段のサンプルホールド動作が停止するように制御する制御手段とを設けたことを特徴としている。
次に、上記従来例2のフィードバッククランプ回路の構成と動作を図9及び図10を参照して詳細に説明する。この従来例2のフィードバッククランプ回路は、図9に示すように被写体からの光を撮像信号に変換する固体撮像素子(以下CCDという)311 と、該CCD311 からのアナログ映像信号を所謂相関二重サンプリングするCDS回路312 と、該CDS回路312 からのアナログ映像信号をクランプするクランプ回路330 とから構成される。そして、このクランプ回路330 は、被写体を撮影して得られるCCD311 からのアナログ映像信号をCDS回路312 で相関二重サンプリングした後、アナログ映像信号に離散的に、例えば水平走査期間(以下1ラインという)毎に含まれるペデスタルレベルを基準にして、アナログ映像信号をクランプするようになっている。
上記クランプ回路330 は、図9に示すように、CDS回路312 からの撮像信号からペデスタルレベルを減算して、撮像信号をクランプする加算器331 と、該加算器331 の出力を増幅する増幅器332 と、該増幅器332 の出力を、端子314 を介して供給されるクランプパルスにより、所定周期でサンプルホールドする第1のサンプルホールド回路333 と、CDS回路312 からのアナログ映像信号を、端子315 を介して供給されるクランプパルスよりも早い位相のサンプリングクロックでサンプルホールドする第2のサンプルホールド回路336 と、基準電圧を発生する基準電源334 と、上記第2のサンプルホールド回路336 でサンプルホールドされたペデスタルレベルと上記基準電源334 からの基準電圧を比較して、ペデスタルレベルの異常を検出する比較器335 と、該比較器335 の出力に基づいて、ペデスタルレベルが異常なとき、上記第1のサンプルホールド回路333 のサンプルホールド動作を停止するために、上記端子314 を介して供給されるクランプパルスをゲーティングするゲート回路337 とから構成されている。
ここで、上記第1のサンプルホールド回路333 は、同じく図9に示すように、上記増幅器332 からの撮像信号をサンプルホールドするためのスイッチ333a,コンデンサ333bと、該コンデンサ333bにサンプルホールドされたペデスタルレベルを積分する積分器333cとから構成されている。
更に、ここで、上記積分器333cは、同じく図9に示すように、差動増幅器333c1と、該差動増幅器333c1に負帰還をかけるコンデンサ333c2と、上記差動増幅器333c1の負入力端子とアース間に接続される抵抗333c3とから構成され、また、上記第2のサンプルホールド回路336 は、上記CDS回路312 からの撮像信号をサンプルホールドするためのスイッチ336aと、コンデンサ336bとから構成されている。
そして、この第1のサンプルホールド回路333 は、例えば図6に示すCCD101 の遮光部104 からの撮像信号に相当するペデスタルレベルを、端子314 を介して供給されるクランプパルスに基づいてサンプルホールドすると共に、ペデスタルレベルが異常なときに、上記比較器335 からの制御信号により、第1のサンプルホールド回路333 に供給するクランプパルスが停止されるようになっている。
そして、この第2のサンプルホールド回路336 は、CDS回路312 からのアナログ映像信号(図10の信号A)を、端子315 を介して供給されるサンプリングクロック(図10の信号B)でサンプルホールドし、比較器335 は、コンデンサ336bに保持されたペデスタルレベルを、基準電源334 からの基準電圧と比較することにより、例えば図10の信号Cに示すように、CCD101 (図6)の遮光部104 (図6)のアナログ映像信号に相当するペデスタルレベルが正常に得られる時刻t1,t3,t4(図10の信号B)では、次のクランプパルスまでの期間、例えばローレベルとなる信号(図10の信号C)をゲート回路337 に供給する。一方、過大入射光により、この遮光部104 (図6)に電荷が流れ込み、正常なペデスタルレベルが得られない時刻t2(図10の信号B)では、次のクランプパルスまでの期間(時刻t2〜時刻t3間)、ハイレベル(図10の信号C)となる信号をゲート回路337 に供給する。
ゲート回路337 は、比較器335 からの信号により端子314 を介して供給されるクランプパルスをゲーティングし、例えば図10の信号Dに示すように、比較器335 からの信号(信号C)がローレベルのときに、クランプパルスを第1のサンプルホールド回路333 に通過する(ゲーティングによりなくなった時刻t2におけるクランプパルスを破線で示す)。第1のサンプルホールド回路333 は、増幅器332 からのアナログ映像信号を、このゲーティングされたクランプパルスでサンプルホールドする。この結果、ペデスタルレベルの異常が検出されると、第1のサンプルホールド回路333 のサンプルホールド動作が停止し、異常なペデスタルレベルを保持しないようにすることができ、異常なオプティカルブラックレベルに起因する画質の劣化を防止することができるようになっている。
特開平6−46287号公報
特許第3289293号公報
しかしながら、従来例1の特開平6−46287号公報に開示されているような図7に示すフィードバッククランプ回路の場合、過大な(大光量の)光がCCDに入射すると、図6に示すように、CCDの受光部(光電変換部)103 が電荷のオーバーフローをおこし(オーバーフローをおこした受光部を右下がり斜線で示す)、遮光部104 にも電荷が蓄積されることになる。この結果、遮光部104 に相当するペデスタルレベルは異常な(誤った)ものとなり、その異常なペデスタルレベルによりフィードバッククランプが制御されるため、画質の劣化が生じ得る。
また、上述の異常なペデスタルレベルによる画質の劣化を防止するため、従来例2の特許第3289293号公報に開示されているような図9に示すフィードバッククランプ回路が提案されているが、異常なペデスタルレベルを保持しない(取り除く)ようにするためにサンプルホールド回路を用いている。
特許第3289293号公報に開示されているようなサンプルホールド回路を用いたフィードバッククランプ回路では、図11に示すようなサンプルホールドの入出力特性において、ホールドステップと言われるサンプルモードからホールドモードに切り替わる際に生じるサンプル及びホールド出力における電圧ステップ(サンプル時とホールド時の電圧差)や、ドループレートと言われるホールドモードにおいて、ホールド用コンデンサに充電された信号電荷が、漏れ電流やホールドコンデンサを介して時間の経過と共に微量ずつが放電されることにより生じるホールド時の出力電圧の変化や、更にフィードスルーと言われるホールドモードにおいて出力に現れるAC入力波形(これは基本的にはオープン状態のスイッチを通して、入力とホールドコンデンサ間の浮遊容量のカプリングによって生じる)などにより、ホールドされているペデスタルレベルに誤差が発生する。これにより、クランプ精度が低下し、画質の劣化が生じ得る。
これに対しては、サンプルホールド回路の時定数を長くする(ホールドコンデンサの値を大きくする)などの方法があるが、この対策においても映像機器の電源を投入してから、クランプ制御(正常なペデスタルレベルに整定するまで)が行われ、良好な画質の画像を得られるまでに時間がかかるという問題点がある。
本発明は、従来のフィードバッククランプ回路における上記問題点を解消するためになされたもので、例えば、固体撮像素子に過大な光が入射し、この過大な入射光により異常なペデスタルレベルが発生したときや、遮光部の画素に欠陥画素(固体撮像素子の製造時に発生する)が存在している場合に、クランプ精度やクランプの引き込み動作に影響を与えることがないようにしたクランプ回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、第1のアナログ信号から第2のアナログ信号を減算する減算回路と、該減算回路の減算結果をデジタル信号に変換するA/D変換器と、該A/D変換器で変換されたデジタル信号と第1の基準電圧との電圧差を検出する電位差検出回路と、該電位差検出回路の検出結果をアナログ信号に変換し、前記第2のアナログ信号として出力するD/A変換器と、前記A/D変換器から前記D/A変換器までの間に設けられ、前記デジタル信号を所定のパラメータで平均化して出力する平均化回路と、前記第1のアナログ信号を監視し、クランプ動作期間において規定のアナログ信号レベルとは異なるアナログ信号を検出したとき、前記パラメータを変更するよう制御するアナログ信号レベル検出部とを備えてクランプ回路を構成するものである。そして、この請求項1に係る発明の実施例には、図1に示した実施例1が対応している。
このように構成したクランプ回路においては、アナログ信号レベル検出部により、規定のアナログ信号レベル(例えば、ペデスタルレベル)とは異なるアナログ信号が検出されたとき、平均化回路により、その規定のアナログ信号レベルとは異なるアナログ信号に対応するデジタル信号が処理される期間、平均化のパラメータを変更することにより、クランプ精度やクランプの引き込み動作に対する影響を抑えることが可能となる。また、デジタル信号に変換された後に平均化処理回数を変更しているので、正常信号から異常信号に切り換えるときに発生する誤差レベルも抑えることが可能となる。
請求項2に係る発明は、第1のアナログ信号から第2のアナログ信号を減算する減算回路と、該減算回路の減算結果をデジタル信号に変換するA/D変換器と、該A/D変換器で変換されたデジタル信号と第1の基準電圧との電圧差を検出する電位差検出回路と、該電位差検出回路の検出結果をアナログ信号に変換し、前記第2のアナログ信号として出力するD/A変換器と、前記A/D変換器から前記D/A変換器までの間に設けられ、前記デジタル信号を平均化して出力する平均化回路と、前記平均化回路に入力されるデジタル信号を、前記電位差検出回路からの現出力デジタル信号と、この現出力デジタル信号に時間的に先行する出力デジタル信号との間で切り換える補正回路と、前記第1のアナログ信号を監視し、クランプ動作期間において規定のアナログ信号レベルとは異なるアナログ信号を検出したとき、前記補正回路からの出力を前記先行する出力デジタル信号に切り換えるように制御するアナログ信号レベル検出部とを備えてクランプ回路を構成するものである。そして、この請求項2に係る発明の実施例には、図2に示した実施例2が対応している。
このように構成したクランプ回路においては、アナログ信号レベル検出部により、規定のアナログ信号レベル(例えば、ペデスタルレベル)とは異なるアナログ信号が検出されたとき、平均化回路により、その規定のアナログ信号レベルとは異なるアナログ信号に対応するデジタル信号が処理される前段階において、その規定のアナログ信号レベルとは異なるアナログ信号に対応するデジタル信号が補正回路により除去されるので、クランプ精度やクランプの引き込み動作に対する影響を抑えることが可能となる。また、デジタル信号に変換された後に平均化処理回数を変更しているので、正常信号から異常信号に切り換えるときに発生する誤差レベルも抑えることが可能となる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係るクランプ回路において、前記アナログ信号レベル検出部による制御を一定時間遅延させる遅延回路を更に有することを特徴とするものである。そして、この請求項3に係る発明の実施例には、図3に示した実施例3が対応している。
このように構成したクランプ回路においては、規定のアナログ信号レベルとは異なるアナログ信号がアナログ信号レベル検出部により検出されたとき、遅延回路にて、画素レベル検出部による制御のタイミングを調整できるため、複雑な回路を用いることなくクランプ回路の設計を行うことができる。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に係るクランプ回路において、前記アナログ信号レベル検出部は、前記電位差検出回路により検出された差電圧が所定電圧以内であるときに前記制御を実行することを特徴とするものである。そして、この請求項4に係る発明の実施例には、図4に示した実施例4が対応している。
このように構成したクランプ回路においては、アナログ信号レベル検出部による制御は、クランプ動作期間で、更にクランプが整定(クランプ電圧に対し、クランプ中の第1のアナログ信号に対応する電圧が所定の電圧以内となり安定した状況)下で実行されるので、クランプが安定していない過渡状態での異常画素の検出誤差による誤動作を防止でき、クランプ精度やクランプの引き込み動作に対する影響を抑えることが可能なクランプ回路とすることができる。
請求項5に係る発明は、映像信号をアナログ信号として出力する撮像素子と、前記アナログ信号を前記第1のアナログ信号とする請求項1〜4のいずれか1項に係るクランプ回路とを備えてデジタルカメラシステムを構成するものである。そして、この請求項5に係る発明の実施例には、図5に示した実施例が対応している。
このように構成したクランプ回路をデジタルカメラシステムに採用することにより、クランプ精度とクランプ引き込み動作が安定した画質良好なデジタルカメラシステムを構築することができる。
本発明に係るクランプ回路によれば、クランプされるアナログ信号に異常な信号電圧が生じてもクランプの基本動作を損なうことなく、安定性の良い直流成分の再生をすることが可能となる。また、このクランプ回路をデジタルカメラシステム等に搭載することにより、異常なペデスタルレベルが生じても、それに起因する画質の劣化を防止することが可能となる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(実施例1)
以下、図面を用いて、本発明の実施例を説明する。図1は、本発明に係るクランプ回路の実施例1を示すブロック図である。図1において、11は、クランプさせるアナログ信号から、フィードバッククランプの補正信号であるD/A変換器18の出力を減算する減算回路で、該減算回路11の出力は、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器12に接続され、A/D変換器12の出力は、予め設定されたクランプ基準値たる第1の基準電圧13との誤差を検出する電位差検出回路14に接続され、その電位差検出回路14の出力信号は、平均化回数が制御可能な平均化回路16の入力に接続され、平均化回路の出力は、デジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器18に接続されている。ここで、前記平均化回路16の平均化回数は、例えば固体撮像素子の出力から減算回路11の入力前に設けられている、例えば、固体撮像素子のリセットノイズを除去するCDS19又はアナログ信号の利得を調節するプログラムゲインアンプ(PGA)20の出力信号から、異常なアナログ信号を検出する、アナログ信号レベル検出部たる画素レベル検出部17の出力信号によって制御されるように構成されている。なお、図1において、減算回路11,A/D変換器12,第1の基準電圧13,電位差検出回路14,平均化回路16及びD/A変換器18で、A/D変換器クランプを構成しており、図示全体の構成で、アナログ前段信号処理回路を構成している。
以下、図面を用いて、本発明の実施例を説明する。図1は、本発明に係るクランプ回路の実施例1を示すブロック図である。図1において、11は、クランプさせるアナログ信号から、フィードバッククランプの補正信号であるD/A変換器18の出力を減算する減算回路で、該減算回路11の出力は、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器12に接続され、A/D変換器12の出力は、予め設定されたクランプ基準値たる第1の基準電圧13との誤差を検出する電位差検出回路14に接続され、その電位差検出回路14の出力信号は、平均化回数が制御可能な平均化回路16の入力に接続され、平均化回路の出力は、デジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器18に接続されている。ここで、前記平均化回路16の平均化回数は、例えば固体撮像素子の出力から減算回路11の入力前に設けられている、例えば、固体撮像素子のリセットノイズを除去するCDS19又はアナログ信号の利得を調節するプログラムゲインアンプ(PGA)20の出力信号から、異常なアナログ信号を検出する、アナログ信号レベル検出部たる画素レベル検出部17の出力信号によって制御されるように構成されている。なお、図1において、減算回路11,A/D変換器12,第1の基準電圧13,電位差検出回路14,平均化回路16及びD/A変換器18で、A/D変換器クランプを構成しており、図示全体の構成で、アナログ前段信号処理回路を構成している。
次に、このように構成された実施例1に係るクランプ回路の動作について説明する。クランプ動作の初期においては、入力されるアナログ信号は直流成分が所望の値でクランプされていない。まず、アナログ信号は減算回路11に入力される。この減算回路11において入力されるアナログ信号は、D/A変換器18から出力される補正電位によってクランプされて出力される。このクランプされたアナログ信号は、A/D変換器12に入力されデジタル信号化されて出力する。
A/D変換器12から出力されるデジタル信号の一方は、図に記述されないデジタル信号処理回路へ出力され、もう一方は、クランプ期間に電位差検出回路14に入力され、第1の基準電圧13のレベルと減算される。この電位差検出回路14の出力は、A/D変換器12の出力信号のクランプ期間におけるレベルと第1の基準電圧13 のレベルとの誤差データとなる。
次に、この誤差データは、ノイズを除去するための平均化回路16に入力されて、クランプ期間における誤差データの平均値を演算して平均化データとして出力し、その平均化データの出力は、D/A変換器18に入力されアナログ信号化される。このD/A変換器18の出力は、新たなクランプ補正信号として減算回路11に入力され、入力されたアナログ信号をこのクランプ補正電位で新たにクランプする。上記動作を繰り返すことにより、最終的にA/D変換されたデジタル信号は、第1の基準電位13の電位にクランプされる。
ここで、画素レベル検出部17が、固体撮像素子の出力から減算回路11の入力前に設けられているCDS19やPGA20の間のアナログ信号から異常なアナログ信号を検出した場合、該画素レベル検出部17は、A/D変換器12によってデジタル信号に変換された当該異常アナログ信号が平均化回路16によってデジタル処理されるタイミングで、平均化回路16に対して、その平均化回数を増加させるように制御するためのパルス出力信号を出力する。
例えば、固体撮像素子(CCD)の正常画素による電圧レベルの平均化回数を10回、異常画素による電圧レベルの平均化回数を1000回に切り換わるようにすれば、異常画素によるクランプへの影響が1/100 に軽減されることになる。また平均化回数の演算処理は、デジタル信号にて行っているので、切り換え時におけるデータの変動要因が理論上ないため安定したクランプ動作を得ることが出来る。なお、本実施例における平均化回路16は、電位差検出回路14の出力データを平均化しているが、クランプ回路におけるA/D変換器12の出力からD/A変換器18の入力の間であれば、どの出力のデータを平均化するように構成してもよい。
(実施例2)
図2は、本発明に係るクランプ回路の実施例2を示すブロック図である。図2において、11は、クランプさせるアナログ信号から、フィードバッククランプの補正信号であるD/A変換器18の出力を減算する減算回路で、該減算回路11の出力は、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器12に接続され、A/D変換器12の出力は、予め設定されたクランプ基準値とする第1の基準電圧13との誤差を検出する電位差検出回路14に接続され、電位差検出回路14の出力は、異常なアナログ信号に相当するデジタル信号を、画素レベル検出部17の出力パルス信号の切り換わる前の電位差検出回路14の出力デジタル信号に置き換える補正回路21に接続され、補正回路21の出力は、平均化回路16に接続され、平均化回路16の出力は、デジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器18に接続されている。ここで、補正回路21による置換処理は、例えば固体撮像素子の出力から減算回路11の入力前に設けられている、例えば、固体撮像素子のリセットノイズを除去するCDS19,又はアナログ信号の利得を調節するプログラムゲインアンプ(PGA)20の出力信号から、異常なアナログ信号を検出する画素レベル検出部17の出力信号によって制御されるように構成されている。
図2は、本発明に係るクランプ回路の実施例2を示すブロック図である。図2において、11は、クランプさせるアナログ信号から、フィードバッククランプの補正信号であるD/A変換器18の出力を減算する減算回路で、該減算回路11の出力は、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器12に接続され、A/D変換器12の出力は、予め設定されたクランプ基準値とする第1の基準電圧13との誤差を検出する電位差検出回路14に接続され、電位差検出回路14の出力は、異常なアナログ信号に相当するデジタル信号を、画素レベル検出部17の出力パルス信号の切り換わる前の電位差検出回路14の出力デジタル信号に置き換える補正回路21に接続され、補正回路21の出力は、平均化回路16に接続され、平均化回路16の出力は、デジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器18に接続されている。ここで、補正回路21による置換処理は、例えば固体撮像素子の出力から減算回路11の入力前に設けられている、例えば、固体撮像素子のリセットノイズを除去するCDS19,又はアナログ信号の利得を調節するプログラムゲインアンプ(PGA)20の出力信号から、異常なアナログ信号を検出する画素レベル検出部17の出力信号によって制御されるように構成されている。
次に、このように構成された実施例2に係るクランプ回路の動作について説明する。クランプ動作の初期においては、入力されるアナログ信号は直流成分が所望の値でクランプされていない。まず、アナログ信号は、減算回路11に入力される。この減算回路11において入力されるアナログ信号は、D/A変換器18から出力される補正電位によってクランプされ出力される。
このクランプされたアナログ信号は、A/D変換器12に入力されデジタル信号化されて出力する。A/D変換器12から出力されるデジタル信号の一方は、図に記述されないデジタル信号処理回路へ出力され、もう一方は、クランプ期間に電位差検出回路14に入力され、第1の基準電圧13のレベルと減算される。この電位差検出回路14の出力は、A/D変換器12の出力信号のクランプ期間におけるレベルと第1の基準電圧13のレベルとの誤差データとなる。
次に、この誤差データは、補正回路21に入力される。補正回路21の出力は、ノイズを除去するための平均化回路16に入力され、クランプ期間における誤差データの平均値が演算されて平均化データとして出力される。その平均化データの出力は、D/A変換器18に入力され、アナログ信号化される。このD/A変換器18の出力は、新たなクランプ補正信号として減算回路11に入力され、CDS19又はPGA20から入力されるクランプ対象のアナログ信号は、このクランプ補正電位で新たにクランプされる。上記動作を繰り返すことにより、最終的にA/D変換されたデジタル信号は、第1の基準電位13の電位にクランプされる。
ここで、画素レベル検出部17が、固体撮像素子の出力から減算回路11の入力前に設けられているCDS19やPGA20の間のアナログ信号から異常なアナログ信号を検出した場合、該画素レベル検出部17は、A/D変換器12によってデジタル信号に変換された当該異常アナログ信号が補正回路21によってデジタル処理されるタイミングで、補正回路21に対して、異常なデジタル信号時のデータを正常なデジタル信号時のデータに置き換えるように制御するためのパルス出力信号を出力する。
例えば、補正回路21によって、正常なデジタル信号はそのまま平均化回路16へ出力し、異常なデジタル信号が検出されている(画素レベル検出部17の出力パルスが出力されている)間は、異常画素によるデジタル信号データを直前の正常画素によるデジタルデータに置き換えて平均化回路16へ出力することによって、クランプへの影響がなくなる。また、データの置き換えは、デジタル信号にて行っているので、切り換え時におけるデータの変動要因が理論上ないため、安定したクランプ動作を得ることができる。
(実施例3)
図3は、本発明に係るクランプ回路の実施例3を示すブロック図である。この実施例に係るクランプ回路は、図1に示した実施例1において、更に、画素レベル検出部17の出力パルスを遅延させる遅延回路22を設けるように構成したものである。これにより、異常なアナログ信号を画素レベル検出部17により検出した場合、画素レベル検出部17が検出したタイミングから、クランプ中のデジタル信号の各演算処理により、信号遅延が発生した場合においても、その信号遅延時間を遅延回路22にて調整できるため、タイミングを合わせるための複雑な回路を用いることなく、本発明に係るクランプ回路の処理を実行することができる。なお、図2に示した実施例2においても、同様に、画素レベル検出部17の出力に遅延回路22を接続すれば、同様な効果が得られる。
図3は、本発明に係るクランプ回路の実施例3を示すブロック図である。この実施例に係るクランプ回路は、図1に示した実施例1において、更に、画素レベル検出部17の出力パルスを遅延させる遅延回路22を設けるように構成したものである。これにより、異常なアナログ信号を画素レベル検出部17により検出した場合、画素レベル検出部17が検出したタイミングから、クランプ中のデジタル信号の各演算処理により、信号遅延が発生した場合においても、その信号遅延時間を遅延回路22にて調整できるため、タイミングを合わせるための複雑な回路を用いることなく、本発明に係るクランプ回路の処理を実行することができる。なお、図2に示した実施例2においても、同様に、画素レベル検出部17の出力に遅延回路22を接続すれば、同様な効果が得られる。
(実施例4)
図4は、本発明に係るクランプ回路の実施例4を示すブロック図である。この実施例は、クランプ中のデジタル信号の電圧と、クランプ基準値たる第1の基準電圧との電位差が、所定の電圧以内となったときに、画素レベル検出部17の出力を有効とするように構成した点に特徴を有するものである。本実施例では、上記電位差を第2の基準電圧23と比較する差電圧検出回路24を設け、この差電圧検出回路24の比較結果に応じて、画素レベル検出部17の出力を制御するように構成している。
図4は、本発明に係るクランプ回路の実施例4を示すブロック図である。この実施例は、クランプ中のデジタル信号の電圧と、クランプ基準値たる第1の基準電圧との電位差が、所定の電圧以内となったときに、画素レベル検出部17の出力を有効とするように構成した点に特徴を有するものである。本実施例では、上記電位差を第2の基準電圧23と比較する差電圧検出回路24を設け、この差電圧検出回路24の比較結果に応じて、画素レベル検出部17の出力を制御するように構成している。
ここで、差電圧検出回路24には、電位差検出回路14の出力、すなわち、クランプ中のデジタル信号とクランプ基準値たる第1の基準電圧13との電位差と、第2の基準電圧23とが接続され、差電圧検出回路24は、電位差が、第2の基準電圧23以下となったとき、その旨の判定信号を出力するように構成されている。また、画素レベル検出部17は、パルスSHP,SHDによりアナログ信号を保持する第1のサンプルホールド(SH)17a及び第2のサンプルホールド(SH)17bと、第1のサンプルホールド(SH)17aの出力を、パルスSHDにより保持する第3のサンプルホールド(SH)17cと、第2のサンプルホールド17bの出力と第3のサンプルホールド17cの出力レベル差を検出するレベル差検出回路17dと、レベル差検出回路17dの出力と第3の基準電圧17eとを比較し、その比較結果を出力する第1の比較回路17fと、入力アナログ信号と第4の基準電圧17gとを比較し、その比較結果を出力する第2の比較回路17hと、差電圧検出回路24からの判定信号をゲート信号として、第1の比較回路17fの出力と第2の比較回路17hの出力とに応じた制御信号を、平均化回路16に出力するロジック回路17iとから構成されている。
次に、画素レベル検出部17の動作について説明する。なお、他の部分の動作に関しては、実施例1及び実施例2と同様であるので、その説明は省略する。まず始めに、アナログ信号が、パルスSHPにより第1のサンプルホールド17aで保持され、パルスSHDにより第2のサンプルホールド17bに保持される。次に、第1のサンプルホールド17aに保持されたアナログ信号は、パルスSHDにより、第3のサンプルホールド17cに保持され、第2のサンプルホールド17bに保持されたアナログ信号とタイミングを合わせる。
ここでは、第2のサンプルホールド17bの出力と第3のサンプルホールド17cの出力は、隣接した画素のアナログ信号となっている。この第2のサンプルホールド17bの出力と第3のサンプルホールド17cの出力とは、レベル差検出回路17dに入力され、両出力の差電圧、つまり隣接画素の電圧差が出力される。この隣接画素の電圧差と第3 の基準電圧17e とのレベル差が第1の比較器17fにより演算され、第3の基準電圧17eより隣接画素の電圧差が大きい場合は、その画素は異常であるとして、パルス信号が第1の比較器17fより出力される。また、画素単体のレベルと第4の基準電圧17gとのレベル差が第2の比較器17hで演算され、第4の基準電圧17gより各画素単体のレベルが大きい場合には、その画素は異常であるとして、パルス信号が第2の比較器17hより出力される。
ここで、ロジック回路17iは、差電圧検出回路24から上述の判定信号が入力されている状態で、且つ、第1の比較器17f,又は、第2の比較器17hからパルス信号が出力されている場合に、平均化回路16の平均化回数を増加させるための制御御信号を出力する。これにより、クランプの過渡状態で起こり得る、画素単体での異常なアナログ信号による誤判定を防止することが可能となる。
その結果として、クランプが安定していないようなクランプ制御における過渡状態(クランプ電圧に対し、クランプ中の電圧が所定の電圧以内となっていない状態)での異常アナログ信号の検出誤差を防止でき、クランプの動作に影響を与えないようなクランプ回路とすることができる。なお、本実施例では、ロジック回路17iからの制御信号は、平均化回路16を制御するものとしているが、図2に示した実施例2のように、補正回路21を制御するものとしてもよい。
(実施例5)
図5は、本発明に係るデジタルカメラシステムの実施例を示すブロック図である。この実施例は、実施例1から実施例4(図示例では実施例1)に示すクランプ回路を、デジタルカメラにおける映像信号の黒レベルクランプに用いたデジタルカメラシステムである。図5において、31はレンズ、32はCCD、33はCDSやPGAなどのアナログ信号処理回路である。デジタルカメラのような映像機器においては、黒レベル、すなわちペデスタルレベルを固定させる事が必要であり、CCDを用いたデジタルカメラでは、この黒レベル部分として、CCDの遮光された遮光部104 (図6)の画素を用いて、クランプ動作期間中に、映像信号から誤差が少ない正確な直流成分を再生し、再生した直流成分を映像信号に重畳して、基準黒レベル、すなわちペデスタルレベルを強制的に固定させている。
図5は、本発明に係るデジタルカメラシステムの実施例を示すブロック図である。この実施例は、実施例1から実施例4(図示例では実施例1)に示すクランプ回路を、デジタルカメラにおける映像信号の黒レベルクランプに用いたデジタルカメラシステムである。図5において、31はレンズ、32はCCD、33はCDSやPGAなどのアナログ信号処理回路である。デジタルカメラのような映像機器においては、黒レベル、すなわちペデスタルレベルを固定させる事が必要であり、CCDを用いたデジタルカメラでは、この黒レベル部分として、CCDの遮光された遮光部104 (図6)の画素を用いて、クランプ動作期間中に、映像信号から誤差が少ない正確な直流成分を再生し、再生した直流成分を映像信号に重畳して、基準黒レベル、すなわちペデスタルレベルを強制的に固定させている。
ここで、例えば、遮光部104 (黒レベル)に、図示しない閃光装置からの光が直接デジタルカメラに入射する等、過大な(大光量の)光がCCD 101に入射した場合、上述の図6に示すように、CCDの受光部(光電変換部)が電荷のオーバーフローを起こし(オーバーフローをおこした受光部を右下がり斜線で示す)、遮光部104 の一部にも電荷が蓄積されることになる。この結果、遮光部104 に相当するペデスタルレベルは異常な(誤った)ものとなるが、本発明に係るクランプ回路を用いることにより、異常なペデスタルレベルの影響はなくなるため、画質の劣化が生じないようにすることができる。
11 減算回路
12 A/D変換器
13 第1の基準電圧
14 電位差検出回路
16 平均化回路
17 画素レベル検出部
18 D/A変換器
20 プログラムゲインアンプ
21 補正回路
22 遅延回路
23 第2の基準電圧
24 差電圧検出回路
31 レンズ
32 CCD
33 アナログ信号処理回路
12 A/D変換器
13 第1の基準電圧
14 電位差検出回路
16 平均化回路
17 画素レベル検出部
18 D/A変換器
20 プログラムゲインアンプ
21 補正回路
22 遅延回路
23 第2の基準電圧
24 差電圧検出回路
31 レンズ
32 CCD
33 アナログ信号処理回路
Claims (5)
- 第1のアナログ信号から第2のアナログ信号を減算する減算回路と、該減算回路の減算結果をデジタル信号に変換するA/D変換器と、該A/D変換器で変換されたデジタル信号と第1の基準電圧との電圧差を検出する電位差検出回路と、該電位差検出回路の検出結果をアナログ信号に変換し、前記第2のアナログ信号として出力するD/A変換器と、前記A/D変換器から前記D/A変換器までの間に設けられ、前記デジタル信号を所定のパラメータで平均化して出力する平均化回路と、前記第1のアナログ信号を監視し、クランプ動作期間において規定のアナログ信号レベルとは異なるアナログ信号を検出したとき、前記パラメータを変更するように制御するアナログ信号レベル検出部とを有するクランプ回路。
- 第1のアナログ信号から第2のアナログ信号を減算する減算回路と、該減算回路の減算結果をデジタル信号に変換するA/D変換器と、該A/D変換器で変換されたデジタル信号と第1の基準電圧との電圧差を検出する電位差検出回路と、該電位差検出回路の検出結果をアナログ信号に変換し、前記第2のアナログ信号として出力するD/A変換器と、前記A/D変換器から前記D/A変換器までの間に設けられ、前記デジタル信号を平均化して出力する平均化回路と、前記平均化回路に入力されるデジタル信号を、前記電位差検出回路からの現出力デジタル信号と、この現出力デジタル信号に時間的に先行する出力デジタル信号との間で切り換える補正回路と、前記第1のアナログ信号を監視し、クランプ動作期間において規定のアナログ信号レベルとは異なるアナログ信号を検出したとき、前記補正回路からの出力を前記先行する出力デジタル信号に切り換えるように制御するアナログ信号レベル検出部とを有するクランプ回路。
- 前記アナログ信号レベル検出部による制御を一定時間遅延させる遅延回路を更に有することを特徴とする請求項1又は2に係るクランプ回路。
- 前記アナログ信号レベル検出部は、前記電位差検出回路により検出された差電圧が所定電圧以内であるときに前記制御を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に係るクランプ回路。
- 映像信号をアナログ信号として出力する撮像素子と、前記アナログ信号を前記第1のアナログ信号とする請求項1〜4のいずれか1項に係るクランプ回路とを有するデジタルカメラシステム。
Priority Applications (1)
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JP2005030227A JP2006217469A (ja) | 2005-02-07 | 2005-02-07 | クランプ回路、及びこのクランプ回路を有するデジタルカメラシステム |
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ID=36980275
Family Applications (1)
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JP2005030227A Pending JP2006217469A (ja) | 2005-02-07 | 2005-02-07 | クランプ回路、及びこのクランプ回路を有するデジタルカメラシステム |
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JP (1) | JP2006217469A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008219293A (ja) * | 2007-03-01 | 2008-09-18 | Canon Inc | 撮像装置及び撮像システム |
-
2005
- 2005-02-07 JP JP2005030227A patent/JP2006217469A/ja active Pending
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