JP2006148539A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 撮像装置において、従来のクランプ回路構成では、ブルーミング発生時に、適正なOBレベルを大きく逸脱する誤った黒レベルに追従して、撮像信号全体が黒沈みを起こしてしまい、また、適正なOBレベルを大きく逸脱する誤った黒レベルに追従した結果、撮像素子のブルーミングが解消した後も、正常なOBレベルへの復帰時間が非常に長くかかってしまい、その間、黒沈みの状態が続く。
【解決手段】 光学的黒レベルの異常を検出する検出手段を有し、前記検出手段の結果に基づいて前記光学的黒レベルの基準となる目標電圧を切り換えることを特徴とする撮像装置の提供。
【選択図】 図1

Description

本発明は、OBブルーミングの検出結果に基づいてクランプ目標値を可変する撮像装置に関する。
通常、CCD等の固体撮像素子で撮像した静止画像や動画像を表示したり、記録したりする際に、撮像信号の明るさの基準として、撮像素子の光学的黒(オプティカルブラック、以降OBと呼ぶ)レベルが利用される。OBとは、撮像素子の受光画素部の中で遮光されて入射光に依存しない画素出力のことを指す。
このOBレベルを撮像信号の黒基準とする直流分再生(クランプ)回路で、ビデオカメラ等で一般的によく利用されるフィードバッククランプ方式の装置構成の一例を図7に、主要動作波形を図8に示し、その動作について簡単に説明する。
図7において、まず、たとえばCCDなどの固体撮像素子101があり、この撮像素子101から出力される撮像信号が、CDS(相関2重サンプリング)回路と呼ばれる回路102に入力されてリセットノイズが除去された後に、オフセット加算回路103に入力されて所定のオフセット電圧が加算されて、そのオフセット加算出力が可変増幅器104に入力される。
また、CDS回路102は、106より入力された所定の基準電圧VREFによって撮像信号のフィードスルー部の基準とするCDS回路を成しており、同様に、可変増幅器104は、基準電圧VREFを撮像信号の直流増幅の基準とする直流増幅器を成している。
可変増幅器104は、CCD101の出力感度ばらつきを補正したり、撮像装置の感度設定を切り換えるためのゲイン可変手段であるが、以降、撮像装置のクランプ動作を簡略かつ明確に説明するために、ゲイン1倍として簡易的に扱うものとする。
可変増幅器104からの増幅出力信号は、一方で、不図示の画像処理・記録・表示回路に入力されるとともに、他方で、サンプルホールド回路107に入力され、109より入力されたOB画素の読み出しタイミングに同期するOBクランプパルスによって、サンプルホールドされたOBレベルが、積分アンプ105に入力される。
積分アンプ105は、コンデンサ105b、抵抗105cにより所定の積分時定数を成しており、前記サンプルホールドされたOBレベルと、106より入力される所定の基準電圧VREFとの差分電圧(クランプ誤差電圧)が前記積分時定数にて積分されるとともに、その出力(電圧VREFからのずれ量)が、オフセット加算回路103に入力されて減算されるネガティブフィードバック制御の構成になっている。
図8は、可変増幅器104の出力信号11CのOBレベルが直流電圧レベルVREFにクランプされて収束する様子と、そのときの各部の動作波形を示したものである。
信号波形11AはCDS102の出力波形であり、撮像素子101から読み出された1水平ライン毎に、所定期間のOB画素出力を持っており、このOB画素出力期間の一部をサンプルホールドするタイミング信号がOBクランプパルス11Dである。
信号波形11AのOB画素出力は、CDS(相関2重サンプリング)回路102の働きにより、前記基準電圧VREFに比較的近い直流電圧を保っているが、実際には、撮像素子101のフィードスルー成分と信号成分との差成分(CCDオフセット)および、撮像素子の温度に依存する暗電流成分が重畳されてオフセット誤差を有している(通常、数ミリ〜数十ミリボルト)。
このオフセット誤差は、撮像素子ごとにばらつき、また、温度により変動する。そして、このオフセット誤差が可変増幅器104によって増幅されて最終的に、撮像信号の黒レベル変動VERRとして出力される。
黒レベル変動VERRは、サンプルホールド回路107および積分アンプ105によって、VREF電圧の差分として検出され、積分されて図8に示す積分出力信号11B(ΔVERR)として出力され、CDS回路102の出力信号11Aより減算される。
OBクランプパルス11Dの出力毎に、この動作が繰り返されることにより、積分出力ΔVERRは、信号波形11Bのごとく黒レベル変動VERRへと収束し、可変増幅器104の出力信号のOB画素出力は、信号波形11Cのごとく基準電圧VREFへと収束する。
ところで、このようなフィードバック方式のOBクランプ回路では、黒レベル変動VERRを積分して不帰還する場合の積分の時定数が非常に重要である。
時定数が短いと水平ライン毎の出力OBレベルのVREF電圧への追従応答性が速くなる反面、クランプ動作毎の変動量(変動頻度)もその分多くなり、横スジ上のノイズを発生し易くなる。
そのため、時定数は、この横スジ上のノイズが画質上問題にならない程度に所定の長さに設定せざるを得ない。
特開平10−155100号公報
このような従来のフィードバック方式のOBクランプ回路においては、OBの変動量の主要因として撮像素子のCCDオフセットおよび暗電流成分によるオフセット誤差を想定しており、これらのオフセット誤差成分を補正することを主眼に設計がなされている。
本来、これらのオフセット誤差成分は、撮像信号のフルレンジ(〜1ボルト)に対して、その10分の1以下(数ミリ〜数十ミリボルト)と、あまり大きなものではない。
ところで、CCDなどの固体素子に直射日光などの強い光が入射されると、光電変換部で電荷がオーバーフローを起こす、所謂、ブルーミングとよばれる現象が発生する。ブルーミングが発生すると、本来は受光画素部の中で遮光されていて入射光に依存しないOB画素部にもオーバーフローした電荷が流入して蓄積される場合がある。
この場合のOBレベルは、前記オフセット誤差成分とは異なり、正確な黒基準になり得ないばかりか、激しいブルーミングに対しては撮像信号のフルレンジのレベル(CCD飽和レベルVSAT)変動にまで及ぶ。
図9は、ブルーミング発生時のクランプ動作を説明するための各部の動作波形を示したものである。CDS出力11AのOB出力は、ブルーミングの発生にともない急速にCCD飽和レベルVSATに達する。可変増幅出力11CのOB出力は、積分アンプ115で設定された時定数による応答時間で、CCD飽和レベルVSATまで上昇した誤ったOBレベルに対して、ゆるやかに基準電圧VREFまで引き下げられる。
このように、従来のクランプ回路構成では、ブルーミング発生時に、適正なOBレベルを大きく逸脱する誤った黒レベルに追従してしまい、撮像信号全体が黒沈みを起こしてしまうという問題があった。
また、適正なOBレベルを大きく逸脱する誤った黒レベルに追従した結果、撮像素子のブルーミングが解消した後も、正常なOBレベルへの復帰時間が非常に長くかかってしまい、その間、黒沈みの状態が続くという問題があった。
本発明は、以上の点に着目して成されたもので、CCDのブルーミング現象の発生によって、たとえCCD出力に適正レベルを大きく逸脱するOBレベル変動が発生したとしても、光学的黒レベルの異常を検出する検出手段を有し、検出手段の結果に基づいて光学的黒レベルの基準となる目標レベルを切り換えることで、OB出力を大きく誤った黒レベルに追従して撮像信号に黒沈みを生じるという問題のない撮像信号を得ることができ、また、CCDのブルーミングが解消した後も、正常なOBレベルへの復帰が速やかに行えるので、応答性に優れた撮像信号を得ることができる撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係るに撮像装置に於いては、第1に、被写体を撮像素子上に光学的に結像する結像手段と、前記被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子による光電変換後の電気信号に対して所定の直流電圧を加算するオフセット加算手段と、所定ゲインあるいは可変ゲインで増幅する増幅手段と、前記オフセット加算手段によるオフセット加算処理後および前記増幅手段による増幅後の撮像信号に対して前記撮像信号に含まれる光学的黒レベルをサンプルホールドするサンプルホールド手段と、前記サンプルホールド手段により保持された光学的黒レベルと基準の目標電圧との誤差信号を検出する誤差検出手段を有し、前記誤差信号を前記オフセット加算手段により前記撮像手段による光電変換後の電気信号から減算するための負帰還信号と為すことで、保持された光学的黒レベルを前記目標電圧にクランプする撮像装置において、前記光学的黒レベルの異常を検出する検出手段を有し、前記検出手段の結果に基づいて前記光学的黒レベルの基準となる目標電圧を切り換えることを特徴とする。
そして、前記誤差検出手段は、前記撮像手段に含まれる光学的黒レベルの変動に対して、所定の積分時定数を持って誤差の検出を行う。
前記光学的黒レベルの異常検出手段は、前記撮像素子のばらつきや温度特性および増幅手段による変動量をおよそ逸脱する黒レベル信号に対して異常検出を行う。
前記光学的黒レベルの基準となる目標電圧は、光学的黒レベルの異常検出手段により異常検出が為された場合に、本来の光学的黒レベルの基準となる目標電圧よりも高い値に設定変更が為され、前記異常検出手段による異常検出が解消された後に、本来の光学的黒レベルの基準となる目標電圧に復帰する。
第2に、被写体を撮像素子上に光学的に結像する結像手段と、前記被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子による光電変換後の電気信号に対して、所定の直流電圧を加算するオフセット加算手段と、所定ゲインあるいは可変ゲインで増幅する増幅手段と、前記オフセット加算手段によるオフセット加算処理後および前記増幅手段による増幅後のアナログ撮像信号をデジタル信号に変換するAD変換手段と、前記AD変換手段により得られたデジタル信号に含まれる光学的黒レベルを抽出する黒レベル抽出手段と、前記黒レベル抽出手段により出力された黒レベルと基準の目標値との誤差信号を検出する誤差検出手段を有し、前記誤差信号を前記オフセット加算手段により前記撮像手段による光電変換後の電気信号から減算するための負帰還信号と為すことで、保持された光学的黒レベルを前記黒レベル目標値にクランプする撮像装置において、前記光学的黒レベルの異常を検出する検出手段を有し、前記検出手段の結果に基づいて前記光学的黒レベルの基準となる黒レベル目標値を切り換えることを特徴とする。
そして、前記誤差検出手段は、前記撮像手段に含まれる光学的黒レベルの変動に対して、所定の積分時定数を持って誤差の検出を行う。
前記光学的黒レベルの異常検出手段は、前記撮像素子のばらつきや温度特性および増幅手段による変動量をおよそ逸脱する黒レベル信号に対して異常検出を行う。
前記光学的黒レベルの基準となる黒レベル目標値は、光学的黒レベルの異常検出手段により異常検出が為された場合に、本来の光学的黒レベルの基準となる目標値よりも高い値に設定変更が為され、前記異常検出手段による異常検出が解消されると、所定時間のクランプ動作を継続した後に、本来の光学的黒レベルの基準となる黒レベル目標値に復帰する。
上記手段および方法によれば、前記撮像素子のブルーミングによって、たとえ撮像素子の出力に適正レベルを大きく逸脱するOBレベルの変動が発生したとしても、前記光学的黒レベルの異常検出手段により異常検出が為され、本来の光学的黒レベルの基準となる目標値よりも高い値に設定変更が為されて、黒レベルが引き上げられるので、OB出力を大きく誤った黒レベルに追従させることがなく、撮像信号に黒沈みを生じさせることのない撮像装置を提供することが可能となる。
また、撮像素子のブルーミングが解消した後も、正常なOBレベルへの復帰が速やかに行えるので、応答性に優れた撮像装置を提供することが可能となる。
本発明によれば、CCDのブルーミング現象の発生によって、たとえCCD出力に適正レベルを大きく逸脱するOBレベル変動が発生したとしても、光学的黒レベルの異常を検出する検出手段を有し、検出手段の結果に基づいて光学的黒レベルの基準となる目標レベルを切り換えることで、OB出力を大きく誤った黒レベルに追従して撮像信号に黒沈みを生じるという問題のない撮像信号を得ることができる。
また、CCDのブルーミングが解消した後も、正常なOBレベルへの復帰が速やかに行えるので、応答性に優れた撮像信号を得ることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明を適用したフィードバック方式のOBクランプ回路の構成を示すブロック図である。
まず、図1の構成について説明すると、
1は被写体の光学像を電気信号に変換するCCD(CCDイメージセンサ)であり、このCDD1から出力される撮像信号が、CDS(相関2重サンプリング)呼ばれる回路2に入力されてリセットノイズが除去された後に、オフセット加算回路3に入力されて所定のオフセット電圧が加算されて、そのオフセット加算出力が可変増幅器4に入力される。
また、CDS回路2は、8より入力された所定の基準電圧VREF1を撮像信号のフィードスルー部を基準とするCDS回路を成しており、同様に、可変増幅器4は、基準電圧VREF1を撮像信号の直流増幅の基準とする直流増幅器を成している。
可変増幅器4は、CCD1の出力感度ばらつきを補正したり、撮像装置の感度設定を切り換えるためのゲイン可変手段であるが、以降、本発明の本実施例においては、撮像装置のクランプ動作を簡略かつ明確に説明するために、ゲイン1倍として簡易的に扱うものとする。
可変増幅器4からの増幅出力信号は、26より、不図示の画像処理・記録・表示回路に入力されるとともに、その一方で、サンプルホールド回路17に入力され、23より入力されたOB画素の読み出しタイミングに同期するOBパルスCPOBによって、サンプルホールドされたOBレベルが積分アンプ6の正極に入力される。
積分アンプ6は、コンデンサ6B、抵抗6Cとにより所定の積分時定数を成しており、前記サンプルホールドされたOBレベルと、7より入力される所定の基準電圧VREFとの差分電圧(クランプ誤差電圧)が前記積分時定数にて積分されるとともに、その出力(電圧VREFからのずれ量)が、減算値としてオフセット加算回路3に入力されて減算されるフィードバック制御の構成になっている。
黒レベルの異常検出回路11は、サンプルホールド回路19、20と、オフセット加算器21、比較器12、14および一次積分器(抵抗15、コンデンサ16)とにより構成される。
そして、可変増幅器4からの増幅出力信号は、前記サンプルホールドされたOBレベルとともに、黒レベルの異常検出回路11に入力される。
黒レベルの異常検出回路11では、一方で、可変増幅器4からの増幅出力信号が、サンプルホールド回路20に入力されて、24より入力されたブランキングタイミングに同期するブランキングパルスCPBLKによって、サンプルホールドされたブランキングレベルがオフセット加算器21を介して、同じくオフセット加算器21に入力された所定電圧VTHでレベルシフトされた後に、比較器14の負極に入力される。
他方で、サンプルホールド回路17でサンプルホールドされたOBレベルが、24より入力されたブランキングタイミングに同期するブランキングパルスCPBLKによって、リサンプリングされた後に比較器14の正極に入力されることにより、OBレベルとブランキングレベルとの大小比較が行われる。比較器14の出力は、抵抗15、コンデンサ16の構成による一次積分器を介して、比較器12の正極に入力される。比較器12の負極には比較電圧VCMPが入力されており、比較器12の出力信号が、最終的に黒レベルの異常検出回路11の検出結果として、セレクタ10の切り換え制御端子に入力される。
セレクタ10には、黒レベルの基準となる直流電圧VREF1、VREF2が、それぞれ供給されており、黒レベルの異常検出回路11の検出結果により、そのいずれかに切り換えられて、積分アンプ6の基準電圧VREFとして積分アンプ6の負極に入力される。
黒レベルの異常検出回路11の検出は、通常状態においてローレベルを為しており、このとき、CDS回路2および可変増幅器4に供給される基準電圧と同じ電圧VREF1がセレクタ10により選択されるように接続が為されており、積分アンプ6の基準電圧VREFとして供給される。
通常状態において、可変増幅器4からの増幅出力信号1DのOBレベルが直流電圧レベルVREF(VREF=VREF1)にクランプされて収束する際の様子は、前記従来例の図8に示した例と全く同様であるので、ここでは図示しない。
CCD出力1AのOB画素出力は、CDS(相関2重サンプリング)回路2の働きにより、基準電圧VREFに比較的近い直流電圧を保っているが、実際には、CCD1のフィードスルー成分と信号成分との差成分(CCDオフセット)および、撮像素子の温度に依存する暗電流成分が重畳されてオフセット誤差を有している(通常、数ミリ〜数十ミリボルト)。
このオフセット誤差は、撮像素子ごとにばらつき、また、温度により変動する。そして、このオフセット誤差が可変増幅器4によって増幅されて最終的に、撮像信号の黒レベル変動VERRとして出力される。
黒レベル変動VERRは、サンプルホールド回路17および積分アンプ6によって、VREF電圧の差分として検出され、積分されて、積分出力信号1Cとして出力され、出力1Cの電圧VREFからのずれ量がCDS回路2の出力信号1Aより減算される。
これによって、OBクランプパルス1Eの出力毎に、この動作が繰り返されることにより、積分出力1Bおよびおよび可変増幅器4の出力信号のOB画素出力は、基準電圧VREFへと収束する。
次に、本実施例におけるブルーミング発生時のクランプ動作を説明する。
図2は、本実施例におけるブルーミング発生時のクランプ動作を説明するための各部の動作波形を示したものである。
CDS出力1AのOB出力は、ブルーミング現象の発生にともない急速に上昇しCCD飽和レベルVSATに達する。可変増幅出力1DのOB出力は、最初、CDS出力1AのOB出力上昇に合わせて上昇を開始し、サンプルホールド回路17を通じて積分アンプ6へ入力されて、積分アンプ6で設定された時定数による応答時間で、上昇したCDS出力1AのOBレベルに対してゆるやかに基準電圧VREF1まで引き下げるように働く。
しかし、急速にCCD飽和レベルVSATまで上昇したOB出力に対して、黒レベルの異常検出回路11は、黒レベルの異常を検知して、その出力がハイレベルとなって、セレクタ10により基準電圧VREFが、通常状態における電圧VREF1から異常状態におけるVREF2へと切り換えられる。
図3は、その時の黒レベル異常検出回路11における検出動作を説明するための各部の動作波形を示したものであり、まさに、CCDに強い光が入射されてブルーミングが発生し、信号読み出し期間とOB期間の両方に渡って、信号レベルがCCDの飽和レベルVSATにまで変動した場合の様子を示している。
まず、可変増幅出力1Dは、1ライン単位の撮像信号の様子を模式化して示したものであり、1水平ライン毎の信号は、大まかに、ブランキング期間と映像読み出し期間とOB期間とにより構成される。ブランキング期間は、CCDからの画素の読み出しの行われていない期間である。
可変増幅出力1Dでは、OB期間の信号レベルが、ブルーミング現象により、本来の黒レベルから、映像読み出し期間の信号レベルと同様に、CCDの飽和レベルVSATに、急速に上昇する。
しかし、CCDからの画素の読み出しの行われていないブランキング期間には、ブルーミングの影響はまったく生じない。
そして、可変増幅出力1Dは、OBパルスCPOB(1E)によってサンプルホールドされ、その直後にブランキングパルスCPBLK(1F)により再びサンプルホールドされたOBレベルVOBは、それまでの本来の黒レベルからCCDの飽和レベルVSATに変わる。
一方、可変増幅出力1Dは、ブランキングパルスCPBLK(1F)によりサンプルホールドされたブランキングレベルVBLKは破線のごとくほとんど変化せず、オフセット加算器21の出力も、一定レベル(VBLK+VTH)を保つ。
通常、撮像信号が持っている黒レベル変動VERRを、およそ逸脱する黒レベル変動が発生した際に、初めて、OBレベルVOBと、(VBLK+VTH)との間で、比較レベルの逆転が起こるように、適切な閾値電圧レベルVTHが設定される。
したがって、この場合(VOB=VSAT)、比較14の正極にはVSAT、負極には、(VBLK+VTH)が入力されて、比較14の出力1Gは、ブランキングパルスCPBLK(1F)のタイミングで、ローレベルからハイレベルに逆転する。そして、比較14の出力1Gは、PGA出力信号1DのOBレベルVOBが、ブルーミング現象が解消して本来のOBレベルに戻るまでの間、ハイレベルを保持する。
さらに、比較器14の出力1Gは、抵抗15、コンデンサ16からなる一次積分器を介して、比較器12において、所定の比較電圧VCMPと比較されて出力される。積分器の時定数、および比較電圧VCMPは、所定の水平ライン数以上、比較器14の出力1Gがハイレベルを保持し続けた場合に、ちょうど電圧VCMPに達するように設定が為されており(通常、数ラインから数十ライン)、これにより、比較器14の出力1Gがハイレベルが初めて、黒レベル異常検出回路11の検出出力として、比較器12の出力1Jに伝達される。
これは、たとえば、可変増幅器などのゲイン切り換えにより生じた極めて短期間のOB変動に、黒レベル異常検出回路11が敏感に反応して誤って検出出力を出すことを防止するためのものである。
以上説明したように、ブルーミング現象の発生に伴い発生した黒レベル変動は、黒レベル異常検出回路11により検出されることで、基準電圧VREFが、通常状態における電圧VREF1から異常状態におけるVREF2へと切り換えられる。
電圧VREF2は、電圧VREF1よりもΔVだけ高い電圧レベルに設定されており、積分アンプ6の基準電圧VREFが電圧VREF1からVREF2へと切り換えられることにより、通常のクランプ動作時のように積分出力1Bおよび可変増幅器4の出力信号のOB画素出力は基準電圧VREF1へと収束するのではなく、VREF2に収束する。
すなわち、積分出力1Bにおいて、本来の正しいOBレベルから誤ったOBレベルVSATに追従して誤差電圧VSATを出力する前に、電圧VREF1がVREF2に切り換えられることで、図2に示すように、ΔVだけ、出力低減が為されて、結果的に、誤差電圧は、VSATそのものではなく、(VSAT−ΔV)となり、本来のOBレベルに対して、(VSAT−ΔV)だけ上昇したところで基準電圧VREFにクランプされることになるので、撮像信号としては、電圧ΔVによる低減分だけ、クランプ後の撮像信号の黒沈みを抑えることができる。
CCDのブルーミング現象が解消した後には、今度は、可変増幅出力1Dは本来の正しいOB出力レベルに対して、ブルーミングにより上昇した(VSAT−ΔV)の電圧変動分だけ基準電圧VREFに引き上げられる。したがって、ΔV電圧を適切に設定することにより、クランプ後の撮像信号が正しいOB出力レベルに復帰するのに要する時間も短縮することができる。
たとえば、CCD飽和レベルVSATが1Vのとき、ΔV電圧を0.8Vで設定すれば、ブルーミングに際して、黒沈み量と復帰時間を、およそ5分の1に抑えることができる。
なお、クランプの基本的な動作を簡略に説明するために、本実施例では、可変増幅器4のゲインを1倍の扱いとしたが、可変増幅器4のゲイン設定によってオフセット加算回路3におけるオフセット補正量がゲイン倍されることを考えれば、適切なΔV電圧がゲイン設定値を考慮して決定されることは言うまでもない。
ところで、前記実施例で示したフィードバック方式のOBクランプ回路は、可変増幅器の出力信号をフィードバックする構成のものであったが、昨今の撮像機器のデジタル化に際して、可変増幅器の後段にA/D変換器を設けて、そのデジタル出力をフィードバックする構成も、一般に、よく利用されている。
このようなデジタルフィードバック方式のOBクランプ回路に対しても、ブルーミング発生時のOBレベルの変動による黒沈みを抑え、ブルーミングの解消後の正常なOBレベルへのクランプ復帰時間をさらに効果的に短縮できるようにその構成および動作を工夫したものが、本発明の第2の実施例である。
図4は、本発明を適用した第2の構成を示すブロック図である。
図4の構成について説明すると、40は被写体の光学像を電気信号に変換するCCD(CCDイメージセンサ)であり、このCDD40から出力される撮像信号が、CDS(相関2重サンプリング)回路41に入力されてリセットノイズが除去された後に、オフセット加算回路43に入力されて所定のオフセット電圧が加算されて、そのオフセット加算出力が可変増幅器45に入力される。
また、CDS回路41は、42より入力された所定の基準電圧VREFを撮像信号のフィードスルー部を基準とするCDS回路を成しており、同様に、可変増幅器45は、基準電圧VREFを撮像信号の直流増幅の基準とする直流増幅器を成している。
可変増幅器45は、CCD40の出力感度ばらつきを補正したり、撮像装置の感度設定を切り換えるためのゲイン可変手段である。
可変増幅器45からの増幅出力信号は、A/D変換器46に入力されてアナログ電圧からデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された撮像信号は、一方で、不図示の画像処理・記録・表示回路に入力されるとともに、他方で、OBレベル抽出回路51に入力されてデジタル信号の中に含まれるOB期間のOBレベルが抽出されて比較回路54および演算回路52へ入力される。また、他方で、ブランキングレベル抽出回路53に入力されてデジタル信号の中に含まれるブランキング期間のブランキングレベルが抽出されて比較回路54へ入力される。比較回路54の比較結果は制御回路55へ入力されて、その制御出力によりデータセレクタ56に入力されている黒レベル目標値のデータ(レジスタ値)58および59へのデータ切り換えが制御される。データセレクタ56の切り換え、選択出力は、演算回路52へ入力されて、抽出されたOBレベルと選択された黒レベル目標値との間で誤差演算が行われて、その出力が、電流DAC49(D/A変換器)を介してアナログ電流値に変換されて出力される。
OBレベル抽出回路51および電流DAC49には、50よりOB画素の読み出しタイミングに同期するOBクランプパルスが入力されており、これによりOBレベルの抽出および電流DAC49の駆動が行われる。
ブランキングレベル抽出回路53には、57よりOB画素の読み出しタイミングに同期するOBクランプパルスが入力されており、これによりブランキングレベルの抽出が行われる。
黒レベル異常検出回路61は、上記のOBレベル抽出回路51、ブランキングレベル抽出回路53、比較回路54、制御回路55とから構成されており、制御回路55の制御出力が検出出力になっている。
電流DAC49の出力は一端を接地されたコンデンサ48に接続されており、出力電流をコンデンサ48に充放電することによって、前記抽出されたOB誤差レベルが電流値とコンデンサ48によって構成される所定の時定数にて積分されるとともに、その出力がバッファ回路44を介して減算値としてオフセット加算回路43に入力されて減算されるフィードバック制御の構成になっている。
そして、通常状態において、可変増幅器45の出力信号のOBレベルが直流電圧レベルVREF1にクランプされて収束する際の様子は、すでに説明した従来例の図8に示した例と同様であるので、ここでは図示しない。
CCD出力のOB画素出力は、CDS(相関2重サンプリング)回路41の働きにより、基準電圧VREFに比較的近い直流電圧を保っているが、実際には、CCDのフィードスルー成分と信号成分との差成分(CCDオフセット)および、撮像素子の温度に依存する暗電流成分が重畳されてオフセット誤差を有している(通常、数ミリ〜数十ミリボルト)。
このオフセット誤差VERRは、撮像素子ごとにばらつき、また、温度により変動する。そして、このオフセット誤差が可変増幅器45によって増幅されて、撮像信号の黒レベルに重畳して、A/D変換器46によりデジタル値に変換されて出力される。
通常状態において、黒レベル異常検出回路61からはローレベルが出力されて、データセレクタ56では黒レベル目標値1が選択される。
オフセット誤差VERRは、デジタル変換された黒レベルからOBレベル抽出回路51、デジタル演算回路52、データセレクタ56により選択された黒レベル目標値1、電流DAC49によって検出され、積分されて、バッファ回路36を介して積分出力信号ΔVERRとして出力されて、CDS回路41の出力信号より減算される。
OBクランプパルスの出力毎に、この動作が繰り返されることにより、黒レベル変動ΔVERRはVERRに近づき、CDS回路41のOB出力が基準電圧VREF1に近づくとともに、これに対応してA/D変換後のOBレベルも所定の目標値1へと収束する。
次に、本発明の第2の実施例におけるブルーミング発生時のクランプ動作を説明する。
ブルーミング発生時のクランプ動作を説明するための各部の動作波形であるが、本発明の第1の実施例の説明で用いた図2の様子とほぼ同様であるので、図2を用いて(差異の部分を含めて)以下に説明する。
CDS41の出力1AのOB出力は、ブルーミングの発生にともない急速に上昇しCCD飽和レベルVSATに達する。可変増幅器45からの出力信号1DのOB出力は、最初、CDS出力1AのOB出力上昇に合わせて上昇を開始し、その黒レベル目標値1からの誤差分が、AD変換器46およびOBレベル抽出回路51、デジタル演算回路52、データセレクタ56により選択された黒レベル目標値1、電流DAC49によって検出され、積分されて、バッファ回路44を介して積分出力信号としてCDS回路41の出力信号より減算される過程で、電流DAC40とコンデンサ37とで設定された時定数による応答時間で、積分出力1Cとして、上昇したCDS出力1AのOBレベルに対してゆるやかに基準電圧VREF1まで引き下げるように働く。
しかし、急速にCCD飽和レベルVSATまで上昇したOB出力に対して、黒レベルの異常検出回路61は、黒レベルの異常を検知して、その出力がハイレベルとなって、セレクタ56により黒レベル目標値が、通常状態における目標値1から異常状態における目標値2へと切り換えられる。
図5は、ブルーミング発生時の黒レベル異常検出回路61における検出動作を説明するための各部の動作波形である。
まず、可変増幅出力1Dは、1ライン単位の撮像信号の様子を模式化して示したものであり、1水平ライン毎の信号は、大まかに、ブランキング期間と映像読み出し期間とOB期間とにより構成される。ブランキング期間は、CCDからの画素の読み出しの行われていない期間である。
可変増幅出力1Dでは、OB期間の信号レベルが、ブルーミング現象により、本来の黒レベルから、映像読み出し期間の信号レベルと同様に、CCDの飽和レベルVSATに、急速に上昇する。
しかし、CCDからの画素の読み出しの行われていないブランキング期間には、ブルーミングの影響はまったく生じない。
そして、可変増幅出力1Dは、OB抽出回路51においてOBパルスCPOB(1E)のハイ期間にOBレベルの抽出が行われて、OB抽出回路51の出力OBレベルVOBは、それまでの本来の黒レベルからCCDの飽和レベルVSATに変わる。抽出されたOBレベルは、OBパルスCPOB(1E)のロー期間中は保持される。
一方、可変増幅出力1Dは、ブランキング抽出回路53においてブランキングパルスCPBLK(1F)のハイ期間にブランキングレベルの抽出が行われて、ブランキング抽出回路53の出力VBLKは破線のごとくほとんど変化しない。抽出されたブランキングレベルは、ブランキングパルスCPBLK(1E)のロー期間中は保持される。
比較回路54では、入力された上記のブランキング出力VBLKとOBレベルVOBとの間で比較演算が行われる。そして、通常、撮像信号が持っている黒レベル変動VERRを、およそ逸脱する黒レベル変動が発生した際に、初めて、OBレベルVOBと、ブランキングレベルVBLKとの間で比較レベルの逆転が起こるように、あらかじめ、適切な閾値レベルVTHが設定される。
そして、ブランキングパルスCPBLK(1F)のハイ期間に、OBレベルVOBと(ブランキングレベルVBLK+VTH)とで大小比較が行われる。
通常状態においては、(OB<VBLK+VTH)となり、制御回路55に対して比較出力1Gはローレベル出力となる。また、OB部へのブルーミング発生時には、(OB>VBLK+VTH)となって、制御回路55に対して比較出力1Gはハイレベル出力となる。
したがって、この場合(VOB=VSAT)、ブランキングパルスCPBLK(1F)のハイレベル期間に、比較出力1Gは、ローレベルからハイレベルに逆転する。そして、可変増幅出力1DのOBレベルVOBが、ブルーミング現象が解消して本来のOBレベルに戻るまでの間、ハイレベルを保持する。
制御回路55の出力すなわち黒レベル異常検出回路61の出力1Jは、比較出力1Gの結果を受けて、直ちに、ローレベルからハイレベルに逆転する。そして、可変増幅出力1DのOBレベルVOBが、ブルーミング現象が解消して本来のOBレベルに戻るまでの間、ハイレベルを保持するとともに、比較出力1Gがローレベルに転じた後も、所定時間Δtだけ余計にハイレベルを保持する。
ハイレベル保持時間Δtは、ブルーミングの解消後の正常なOBレベルへの復帰時間を効果的に速めるための手段である。これについては、この後で、図6のクランプ波形を用いて説明する。
以上説明したように、ブルーミング現象の発生に伴い発生した黒レベル変動は、黒レベル異常検出回路11により検出されることで、黒レベル目標値が、通常状態における目標値1から異常状態における目標値2へと切り換えられる。これにより、バッファ回路44から出力された積分出力1Cが、通常状態における電圧VREF1から異常状態におけるVREF2へと切り換えられる。
電圧VREF2は、電圧VREF1よりもΔVだけ高い電圧レベルに設定されており、積分アンプ6の基準電圧VREFが電圧VREF1からVREF2へと切り換えられることにより、通常のクランプ動作時のように積分出力1Cおよび可変増幅器45の出力信号のOB画素出力は基準電圧VREF1へと収束するのではなく、VREF2に収束する。
すなわち、図2に示したように、積分出力1Cにおいて、本来の正しいOBレベルから誤ったOBレベルVSATに追従して誤差電圧VSATを出力する前に、電圧VREF1がVREF2に切り換えられることで、図2に示すように、ΔVだけ、出力低減が為されて、結果的に、誤差電圧は、VSATそのものではなく、(VSAT−ΔV)となり、本来のOBレベルに対して、(VSAT−ΔV)だけ上昇したところにクランプされることになるので、撮像信号としては、電圧ΔVによる低減分だけ、クランプ後の撮像信号の黒沈みを抑えることができる。
そして、CCDのブルーミングが解消した後には、今度は、可変増幅器45のOB出力は本来の正しいOB出力レベルに対して、ブルーミングにより上昇した(VSAT−ΔV)の電圧変動分だけ引き上げられる。したがって、この引き上げによる黒レベルの復帰量も、VSATではなく(VSAT−ΔV)で済むため、ΔVだけ緩和される。
ところで、CCDのブルーミングが解消した後に撮像信号が正しいOB出力レベルに復帰するのに要する時間は、本実施例のように、デジタル値を介したデジタルフィードバッククランプ方式の場合には、単純に、アナログ領域における黒レベルの電圧復帰量だけでは決定し得ない。
そこで、上記復帰時間を速めるためのハイレベル保持時間Δtの働きについて、次に、説明する。
図6は、ブルーミングによるOBレベル変動時の撮像信号のクランプ波形に関して、撮像信号のアナログ値とデジタル値との対応を示したものである。
可変増幅出力2D(AD変換器46の入力)、AD変換器46のデジタル下限値(ゼロ)に対応するボトム電圧2Bに対して、ブルーミングによるOBレベル変動により黒沈みが発生した際に、もし、実際のOBレベルが、ボトム電圧2Bを下回ると結果は全てゼロとなりアナログ電圧を正しくデジタル値で表現できない。
すなわち、CCDのブルーミングが解消した直後、撮像信号が正しいOB出力レベルに復帰する際に、復帰量(VSAT−ΔV)がボトム電圧2Bを下回った分だけ減じられて、復帰量(VSAT−ΔV)が正しくフィードバックできない。このことは、復帰の大きな阻害要因となる。
勿論、復帰量(VSAT−ΔV)がボトム電圧2Bを下回ることがないようにΔVを大きめに設定することで回避する方法も考えられる。しかし、AD変換器46のフルレンジ(トップ電圧2A−ボトム電圧2B)を超えて設定することはできないので、たとえば、可変増幅器45の増幅度が高くVSATがAD変換器46のフルレンジを越えるような場合には対応できない。
そこで、本実施例においては、上述したように、制御回路55の出力すなわち黒レベル異常検出回路61の出力1Jが、ブルーミング現象が解消して本来のOBレベルに戻ったの後も所定時間Δtだけ余計にハイレベルを保持することにより黒レベル目標値2を持続させて、復帰量をVSATと為し、この間、意図的に、本来の復帰量(VSAT−ΔV)に対してΔVだけ復帰量を増量することで、ボトム電圧2Bを下回るのを回避させる手段を講じている。
そして、所定時間Δtを適切に設定することで復帰量を加減して、クランプ後の撮像信号が正しいOB出力レベルに復帰するのに要する時間も大幅に短縮することができる。
具体的な数値を当て嵌めて、その効果の一例を説明すると、AD変換器46が12ビット変換器でフルレンジ4096LSB、復帰量(VSAT−ΔV)、ΔVおよびVSATのデジタル換算値が、それぞれ、フルレンジの20%(819LSB)、80%(3277LSB)、100%(4096LSB)黒レベル目標値1が128LSBである場合、黒レベル目標値2は3405LSB(=黒レベル目標値1+ΔV)となる。
このとき、ブルーミング現象によって、本来のOBレベルが最大でVSATまで浮き上がると、黒レベル目標値2(3405LSB)を基準にクランプ収束した結果により、ここからVSATだけ下がったところに本来のOBレベルがくる。
すなわち、−691LSB(=3405LSB―4096LSB)。
ところが、実際は、ブルーミング現象が解消して本来のOBレベルに戻ったの直後に、直ちに、黒レベル目標値1に切り換えた場合には、本来のOBレベルは上記の−691LSBではなく0LSBでデジタル表現されて、復帰量は819LSB(=VSAT−ΔV)ではなく、この分691LSBが減じられた128LSB(黒レベル目標値1)となり、フィードバック量が本来の約15%に減速されて、著しく復帰時間が伸びる結果となる。
一方、本来のOBレベルに戻った後も所定時間Δtだけ、黒レベル目標値2を保持した場合には、この間、復帰量は819LSB(=VSAT−ΔV)ではなく、これにΔV(3277LSB)だけ加算された3405LSB(黒レベル目標値2)となり、フィードバック量が本来の約416%に加速されて、急速に黒沈み状態から引き上げられる。Δtを長く取りすぎると、今度は、大きく黒浮き状態に転ずることになるので、OB電圧レベルがボトム電圧2B以上に復帰するのに最低限必要な期間に設定されることが望ましい(数Hから数十H)。
なお、クランプの基本的な動作を簡略に説明するために、本実施例では、可変増幅器45のゲインを1倍の扱いとしたが、可変増幅器45のゲイン設定によってオフセット加算回路43におけるオフセット補正量がゲイン倍されることを考えれば、適切なΔVおよびΔtがゲイン設定値を考慮して決定されることは言うまでもない。
なお、本発明の第1、第2の実施例においては、従来例における装置構成と対比するために、従来例の装置構成をベースに、撮像素子、CDS回路、オフセット加算器、ゲイン可変増幅器の順番で信号処理の構成を成した一例を説明しているが、本発明の、オフセット加算器へのオフセット加算器を制限する、即ち、撮像手段の素子ばらつきや温度特性および増幅手段による変動量をおよそ逸脱する負帰還信号に対して帰還制限を行うという主旨に基づけば、必ずしも、順番は上記の構成に限定されるものではない。
また、本発明の第1、第2の実施例においては、黒レベルの異常を検知した際に、通常状態から切り換える黒レベルの基準電圧あるいは目標値を唯一つ設定した場合について説明しているが、本発明の、光学的黒レベルの異常検出手段の結果に基づいて前記光学的黒レベルの基準となる目標レベルを切り換えるという主旨に基づけば、切り換える黒レベルの基準電圧あるいは目標値は、必ずしも、唯一つに限定されるものではない。たとえば、光学的黒レベルの異常検出手段の多値判断に基づいて、段階的に、複数の異なる基準電圧あるいは目標値を用意しておき、これらのいずれか切り換えるようにしても良い。
本発明の第1の実施例の構成ブロック図である。 本実施例の第1の実施例の動作を説明する各部動作波形を示す図である。 本実施例の第1の実施例の動作を説明する各部動作波形を示す図である。 本発明の第2の実施例の構成ブロック図である。 本実施例の第2の実施例の動作を説明する各部動作波形を示す図である。 本実施例の第2の実施例の動作を説明する各部動作波形を示す図である。 従来例の構成ブロック図である。 従来例の通常の動作を説明する各部動作波形を示す図である。 従来例の問題発生時の動作を説明する各部動作波形を示す図である。
符号の説明
1 CCD
2 CDS回路
3、21 オフセット加算回路
4 可変増幅器
5 基準電圧VREF
6 積分増幅器
8 基準電圧VREF1
9 基準電圧VREF2
10 セレクタ
12、14 比較器
17、19、20 サンプルホールド回路
23 OBクランプパルス
24 ブランキングパルス
26 不図示の不図示の画像処理・記録・表示回路
40 CCD
41 CDS回路
42 基準電圧VREF
43 オフセット加算回路
44 バッファ回路
45 可変増幅器
46 A/D変換器
48 コンデンサ
49 電流DAC(D/A変換器)
50 OBクランプパルス
52 デジタル演算回路
56 セレクタ
57 ブランキングパルス
58 黒レベル目標値1
59 黒レベル目標値2
60 不図示の不図示の画像処理・記録・表示回路
61 黒レベル異常検出回路

Claims (8)

  1. 被写体を撮像素子上に光学的に結像する結像手段と、前記被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子による光電変換後の電気信号に対して所定の直流電圧を加算するオフセット加算手段と、所定ゲインあるいは可変ゲインで増幅する増幅手段と、前記オフセット加算手段によるオフセット加算処理後および前記増幅手段による増幅後の撮像信号に対して前記撮像信号に含まれる光学的黒レベルをサンプルホールドするサンプルホールド手段と、前記サンプルホールド手段により保持された光学的黒レベルと基準の目標電圧との誤差信号を検出する誤差検出手段を有し、前記誤差信号を前記オフセット加算手段により前記撮像手段による光電変換後の電気信号から減算するための負帰還信号と為すことで、保持された光学的黒レベルを前記目標電圧にクランプする撮像装置において、
    前記光学的黒レベルの異常を検出する検出手段を有し、前記検出手段の結果に基づいて前記光学的黒レベルの基準となる目標電圧を切り換えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記誤差検出手段は、前記撮像手段に含まれる光学的黒レベルの変動に対して、所定の積分時定数を持って誤差の検出を行うことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記光学的黒レベルの異常検出手段は、前記撮像素子のばらつきや温度特性および増幅手段による変動量をおよそ逸脱する黒レベル信号に対して異常検出を行うことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  4. 前記光学的黒レベルの基準となる目標電圧は、光学的黒レベルの異常検出手段により異常検出が為された場合に、本来の光学的黒レベルの基準となる目標電圧よりも高い値に設定変更が為され、前記異常検出手段による異常検出が解消された後に、本来の光学的黒レベルの基準となる目標電圧に復帰することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  5. 被写体を撮像素子上に光学的に結像する結像手段と、前記被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子による光電変換後の電気信号に対して、所定の直流電圧を加算するオフセット加算手段と、所定ゲインあるいは可変ゲインで増幅する増幅手段と、前記オフセット加算手段によるオフセット加算処理後および前記増幅手段による増幅後のアナログ撮像信号をデジタル信号に変換するAD変換手段と、前記AD変換手段により得られたデジタル信号に含まれる光学的黒レベルを抽出する黒レベル抽出手段と、前記黒レベル抽出手段により出力された黒レベルと基準の目標値との誤差信号を検出する誤差検出手段を有し、前記誤差信号を前記オフセット加算手段により前記撮像手段による光電変換後の電気信号から減算するための負帰還信号と為すことで、保持された光学的黒レベルを前記黒レベル目標値にクランプする撮像装置において、
    前記光学的黒レベルの異常を検出する検出手段を有し、前記検出手段の結果に基づいて前記光学的黒レベルの基準となる黒レベル目標値を切り換えることを特徴とする撮像装置。
  6. 前記誤差検出手段は、前記撮像手段に含まれる光学的黒レベルの変動に対して、所定の積分時定数を持って誤差の検出を行うことを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
  7. 前記光学的黒レベルの異常検出手段は、前記撮像素子のばらつきや温度特性および増幅手段による変動量をおよそ逸脱する黒レベル信号に対して異常検出を行うことを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
  8. 前記光学的黒レベルの基準となる黒レベル目標値は、光学的黒レベルの異常検出手段により異常検出が為された場合に、本来の光学的黒レベルの基準となる目標値よりも高い値に設定変更が為され、前記異常検出手段による異常検出が解消されると、所定時間のクランプ動作を継続した後に、本来の光学的黒レベルの基準となる黒レベル目標値に復帰することを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
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