JP2006216662A - 貼合せsoiウェーハの製造方法及びsoiウェーハ - Google Patents

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Abstract

【課題】支持ウェーハの面取り部に形成されるSOI島を減少させる。
【解決手段】SOIウェーハの製造方法は、半導体ウェーハ11の表面に酸化膜12を形成する工程と、周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜又は周端縁及び面取り部及び第1主面11aに形成された酸化膜を除去して第1及び第2主面にのみ又は第2主面にのみに酸化膜を残留させる工程と、第2主面からイオンを注入して半導体ウェーハ内部に第2主面に平行なイオン注入領域11eを形成する工程と、第2主面に残留する酸化膜を介して半導体ウェーハを支持ウェーハ13に重ね合せることにより積層体14を形成する工程と、積層体14を所定の温度で熱処理して半導体ウェーハをイオン注入領域で分離して支持ウェーハ上に酸化膜を介して薄膜の単結晶シリコン層11fを形成する工程とを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、イオン注入した半導体ウェーハを支持ウェーハと結合させた後に剥離してSOI(Silicon On Insulator)ウェーハを製造する貼合せSOIウェーハの製造方法に関するものである。
従来、SOIウェーハの製造方法として、イオン注入剥離法が知られている。このイオン注入剥離法では、水素イオンまたは希ガスイオンを注入した半導体ウェーハを支持ウェーハと接合し、その結合後に半導体ウェーハをイオン注入領域において剥離してSOIウェーハを製造する方法である。しかしこの方法では、半導体ウェーハを支持ウェーハから剥離した段階で支持ウェーハの接合面の周囲に半導体ウェーハからSOI層が転写されず、その接合面周囲に支持ウェーハの表面が露出する。この露出部分はテラスと呼ばれる。これはウェーハ外周部がウェーハエッジに向かってだれているため、その接合面周囲の支持ウェーハは半導体ウェーハとの結合力が弱く、SOI層が支持ウェーハ側に転写されにくいことが主な原因である。この支持ウェーハの接合面周囲を光学顕微鏡で観察すると、支持ウェーハの直径が300mmである場合、SOI層が島状に孤立した約50μmのSOI島やSOI層の周囲から半島状に突出したSOI島が1000個を著しく越えるような比較的多く発生していることが判った。このような孤立したSOI島や半島状のSOI島は、デバイス作製プロセスでのHFを含有する水溶液での洗浄中にSOI島の基部を形成する酸化膜がエッチングで消失することでSOIウェーハから剥がれ、シリコンパーティクルとなってデバイス作製領域に再付着してデバイスの不良の原因となってしまうことが予想される。特にSOI島はその可能性が高い。
この点を解消するために、支持ウェーハの表面が露出してSOI島を生じさせる接合面周囲の幅を1mmより狭くしたSOIウェーハ及びその製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このSOIウェーハの製造方法では、剥離のための水素イオン注入条件であるドーズ量を制限し、SOI島を生じさせる接合面周囲の幅を可能な限り狭めてSOI島を減少させようとするものであり、そのSOI島が減少すれば、デバイス作製プロセスにおけるHF洗浄中に埋め込み酸化膜がエッチングで消失することでウエーハから剥がれ、シリコンパーティクルとなってデバイス作製領域に再付着してデバイス不良を起こすようなことが少なくなり、デバイスの歩留りを向上させることができるとしている。
特開2002−305292号公報(特許請求の範囲)
しかし、SOI島はSOI層の周囲近傍に比較的多く発生するために、上記従来のSOIウェーハ及びその製造方法においてSOI島を生じさせる接合面周囲の幅を狭めることができてもSOI島の発生を抑制させるに著しい効果を生じさせることはなく、SOI島を減少させるには限界があった。そして支持ウェーハの直径が200mm以上の場合、その周囲に生じるSOI島を例えば数百個以下にまで著しく減少させることは困難であった。
本発明の目的は、支持ウェーハの面取り部に形成されるSOI島を著しく減少させ得るSOIウェーハの製造方法及びSOIウェーハを提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1に示すように、周端縁11cと第1主面11aとの間及び周端縁11cと第1主面11aに対向する第2主面11bとの間に面取り部11dがそれぞれ形成された半導体ウェーハ11の表面に酸化膜12を形成する工程と、周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜12又は周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜12を除去して第1及び第2主面11a,11bにのみ又は第2主面11bにのみに酸化膜12を残留させる工程と、第2主面11bからイオンを注入して半導体ウェーハ11内部に第2主面11bに平行なイオン注入領域11eを形成する工程と、第2主面11bに残留する酸化膜12を介して半導体ウェーハ11を支持ウェーハ13に重ね合せることにより積層体14を形成する工程と、積層体14を所定の温度で熱処理して半導体ウェーハ11をイオン注入領域11eで分離して支持ウェーハ13上に酸化膜12を介して薄膜の単結晶シリコン層11fを形成する工程とを含む。
請求項7に係る発明は、図7に示すように、半導体ウェーハ61にイオンを注入して半導体ウェーハ61内部にイオン注入領域61eを形成する工程と、周端縁63cと第1主面63aとの間及び周端縁63cと第1主面63aに対向する第2主面63bとの間に面取り部63dがそれぞれ形成された支持ウェーハ63の表面に酸化膜62を形成する工程と、周端縁63c及び面取り部63dに形成された酸化膜62又は周端縁63c及び面取り部63d及び第2主面63bに形成された酸化膜62を除去して第1及び第2主面63a,63bにのみ又は第1主面63aにのみに酸化膜62を残留させる工程と、第1主面63aに残留する酸化膜62を介して半導体ウェーハ61を支持ウェーハ63に重ね合せることにより積層体64を形成する工程と、積層体64を所定の温度で熱処理して半導体ウェーハ61をイオン注入領域61eで分離して支持ウェーハ63上に酸化膜62を介して薄膜の単結晶シリコン層61fを形成する工程とを含む貼合せSOIウェーハの製造方法である。
この請求項1及び請求項7に記載された貼合せSOIウェーハの製造方法では、半導体ウェーハ11又は支持ウェーハ63の周端縁11c,63c及び面取り部11d,63dにおける酸化膜12,62を除去するので、酸化膜12,62とその面取り部11d,63dとの間に明確な段差を生じさせることができる。そして、その後にその半導体ウェーハ11,61を支持ウェーハ13,63に接合するので、酸化膜12,62を支持ウェーハ13,63に確実に接合させることができるとともに、その接合時に結合力が弱まる面取り部11d,63dから支持ウェーハ13,63にSOI層が転写されることを有効に防止することができる。この結果、支持ウェーハ13,63の接合面の周囲にSOI島が発生することを有効に防止することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、図6に示すように、支持ウェーハ13の表面に酸化膜12を形成する工程を更に含み、表面に酸化膜12が形成された支持ウェーハ13に半導体ウェーハ11を重ね合せて積層体14を形成する貼合せSOIウェーハの製造方法である。
請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明であって、図8に示すように、半導体ウェーハ61の表面に酸化膜62を形成する工程を更に含み、表面に酸化膜62が形成された半導体ウェーハ61を支持ウェーハ63に重ね合せて積層体64を形成する貼合せSOIウェーハの製造方法である。
この請求項2及び請求項8に記載された貼合せSOIウェーハの製造方法では、支持ウェーハ13又は半導体ウェーハ61にも酸化膜12,62を形成する。イオン注入により分離する方法においては、分離後のSOI層の面内膜厚均一性はイオン注入深さの均一性で決定される。この注入深さは、イオン注入機の加速電圧のばらつき及びウェーハ上の酸化膜厚さばらつきに依存し、よりばらつきの大きい酸化膜で決定される。一般に酸化膜厚さのばらつきは酸化膜厚さが厚いほど大きくなるので、注入側の酸化膜は薄いほど注入深さのばらつきが小さくなり、結果的に最終SOI製品のSOI面内厚さ均一性が向上することになる。しかしながら、埋込み酸化膜(BOX)厚さは、ユーザー要求によって決まるので、不足分は支持ウェーハを酸化することにより補う。よって、優れたSOI膜厚均一性を有するSOI製造には、支持ウェーハ及び半導体ウェーハの両方を酸化することは優位性がある。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、図2に示すように、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜12を除去する場合であって、第2主面11bに形成された酸化膜12を少なくとも覆うようにポジ型レジストからなるレジスト層16を半導体ウェーハ11の表面に形成する工程と、第2主面11bに遮蔽部17を形成して遮蔽部17により覆われないレジスト層16を露光する工程と、露光によりレジスト層16の可溶化された部分を除去して第2主面11bにのみレジスト層16を残存させる工程と、半導体ウェーハ11をエッチング液に浸漬してレジスト層16により覆われていない周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜12を除去する工程とを含む。
請求項9に係る発明は、請求項7又は8に係る発明であって、支持ウェーハ63の周端縁63c及び面取り部63d及び第2主面63bに形成された酸化膜62を除去する場合であって、第1主面63aに形成された酸化膜62を少なくとも覆うようにポジ型レジストからなるレジスト層を支持ウェーハ63の表面に形成する工程と、第1主面63aに遮蔽部を形成して遮蔽部により覆われないレジスト層を露光する工程と、露光によりレジスト層の可溶化された部分を除去して第1主面63aにのみレジスト層を残存させる工程と、支持ウェーハ63をエッチング液に浸漬してレジスト層により覆われていない周端縁63c及び面取り部63d及び第2主面63bに形成された酸化膜62を除去する工程とを含む。
この請求項3及び請求項9に記載された貼合せSOIウェーハの製造方法では、遮蔽部17により第2主面11b又は第1主面63aにレジスト層16を残存させた後、そのレジスト層16により覆われていない周端縁11c及び面取り部11d等に形成された酸化膜12を除去するので、第2主面11b又は第1主面63aの外形に略等しい外形を有しかつその輪郭における凹凸が比較的少ない酸化膜12を精度良くその第2主面11b又は第1主面63aに残留させて、支持ウェーハ13の接合面の周囲に島状に孤立したSOI島が発生することを有効に防止することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、図3に示すように、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜12を除去する場合であって、酸化膜12を覆うようにポジ型レジストからなるレジスト層16を半導体ウェーハ11の表面に形成する工程と、半導体ウェーハ11の第1及び第2主面11a,11bに遮蔽部17を形成して遮蔽部17により覆われない周端縁11c及び面取り部11dに形成されたレジスト層16を露光する工程と、露光によりレジスト層16の可溶化された部分を除去して第1及び第2主面11a,11bにのみレジスト層16を残存させる工程と、半導体ウェーハ11をエッチング液に浸漬してレジスト層16により覆われていない周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜12を除去する工程とを含む。
請求項10に係る発明は、請求項7又は8に係る発明であって、支持ウェーハ63の周端縁63c及び面取り部63dに形成された酸化膜62を除去する場合であって、酸化膜62を覆うようにポジ型レジストからなるレジスト層を前記支持ウェーハ63の表面に形成する工程と、支持ウェーハ63の第1及び第2主面63a,63bに遮蔽部を形成して遮蔽部により覆われない周端縁63c及び面取り部63dに形成されたレジスト層を露光する工程と、露光によりレジスト層の可溶化された部分を除去して第1及び第2主面63a,63bにのみレジスト層を残存させる工程と、支持ウェーハ63をエッチング液に浸漬してレジスト層により覆われていない周端縁63c及び面取り部63dに形成された酸化膜62を除去する工程とを含む。
この請求項4及び請求項10に記載された貼合せSOIウェーハの製造方法では、遮蔽部17により第1及び第2主面11a,11b,63a,63bにレジスト層16を残存させた後、そのレジスト層16により覆われていない周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜12を除去するので、第1及び第2主面11a,11b,63a,63bの外形に略等しい外形を有しかつその輪郭の凹凸が比較的少ない酸化膜12を精度良くその第1及び第2主面11a,11b,63a,63bに残留させて、支持ウェーハ13の接合面の周囲に島状に孤立したSOI島が発生することを有効に防止することができる。
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、図4に示すように、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜12を除去する場合であって、第2主面11bが密着するように半導体ウェーハ11を台座21に設置する工程と、半導体ウェーハ11の周囲にエッチングガスを流通させて台座21により覆われない周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜12を除去する工程とを含む。
請求項11に係る発明は、請求項7又は8に係る発明であって、支持ウェーハ63の周端縁63c及び面取り部63d及び第2主面63bに形成された酸化膜62を除去する場合であって、第1主面63aが密着するように支持ウェーハ63を台座に設置する工程と、支持ウェーハ63の周囲にエッチングガスを流通させて台座により覆われない周端縁63c及び面取り部63d及び第2主面63bに形成された酸化膜62を除去する工程とを含む。
この請求項5及び請求項11に記載された貼合せSOIウェーハの製造方法では、半導体ウェーハ11又は支持ウェーハ63を台座21に設置してその周囲にエッチングガスを流通させるだけの比較的簡単な作業にもかかわらず、第2主面11b又は第1主面63aの外形に略等しい外形を有する酸化膜12,62を精度良くその第2主面11b又は第1主面63aに残留させることができる。
請求項6に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、図5に示すように、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜12を除去する場合であって、チャック31,32に半導体ウェーハ11を保持させて半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dに沿った形状を有するエッチングローラ33を周縁部11c及び面取り部11dと一定の間隔をあけて設ける工程と、チャック31,32により半導体ウェーハ11を水平回転させながらエッチングローラ33に形成された連通孔33aから周端縁11c及び面取り部11d付近にエッチング液34を供給することにより周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜12をエッチング液34により除去する工程とを含む。
請求項12に係る発明は、請求項7又は8に係る発明であって、支持ウェーハ63の周端縁63c及び面取り部63dに形成された酸化膜62を除去する場合であって、チャックに支持ウェーハ63を保持させて支持ウェーハ63の周端縁63c及び面取り部63dに沿った形状を有するエッチングローラを周縁部63c及び面取り部63dと一定の間隔をあけて設ける工程と、チャックにより支持ウェーハ63を水平回転させながらエッチングローラに形成された連通孔から周端縁63c及び面取り部63d付近にエッチング液を供給することにより周端縁63c及び面取り部63dに形成された酸化膜62をエッチング液34により除去する工程とを含む。
この請求項6及び請求項12に記載された貼合せSOIウェーハの製造方法では、半導体ウェーハ11又は支持ウェーハ63を水平回転させながら周端縁11c,63c及び面取り部11d,63dにおける酸化膜12を除去するので、第1及び第2主面11a,11b,63a,63bに酸化膜12を精度良く残留させることができる。
請求項13に係る発明は、図1(h)に示すように、請求項1ないし12いずれか1項に記載された方法により製造されたSOIウェーハ19であって、単結晶シリコン層11fの外側の露出した支持ウェーハ13の表面に形成されたSOI島の総数が500個以下であることを特徴とする。
この請求項13に記載されたSOIウェーハでは、SOI島の総数が500個以下であるので、デバイス作製プロセスにおいて発生するシリコンパーティクルを従来に比較して減少させることができ、そのパーティクルの存在に起因して生じるデバイス不良を減少させてデバイスの歩留りを向上させることができる。
本発明の貼合せSOIウェーハの製造方法では、半導体ウェーハ又は支持ウェーハの表面に酸化膜を形成する工程と、その周端縁及び面取り部等に形成された酸化膜を除去して第2主面又は第1主面に酸化膜を残留させる工程とを含むので、酸化膜の存在する第2主面又は第1主面とその面取り部との間に明確な段差を生じさせることができる。そして、その後に半導体ウェーハを支持ウェーハに接合するので、酸化膜を介して半導体ウェーハを支持ウェーハに確実に接合させることができるとともに、その接合時に結合力が弱まる半導体ウェーハの面取り部から支持ウェーハにSOI層が転写されることを有効に防止することができる。この結果、支持ウェーハの接合面周囲に島状に孤立したSOI島が発生することを有効に防止することができる。
この場合、第2主面にレジスト層を残存させてレジスト層により覆われていない酸化膜を除去するようにすれば、第2主面の外形に略等しい外形を有しかつその輪郭における凹凸が比較的少ない酸化膜を精度良く第2主面に残留させることができ、半導体ウェーハを台座に設置してその周囲にエッチングガスを流通させることにより第2主面以外の酸化膜を除去するようにすれば、第2主面の外形に略等しい外形を有する酸化膜を比較的簡単な作業でその第2主面に残留させることができる。また、半導体ウェーハを水平回転させながら周端縁及び面取り部における酸化膜をエッチング液により除去するようにすれば、第1及び第2主面に酸化膜を精度良く残留させることができる。
そして、本発明の方法により製造されたSOIウェーハであって、単結晶シリコン層の外側の露出した支持ウェーハの表面に形成されたSOI島の総数が500個以下であるようなものは、デバイス作製プロセスにおいて発生するシリコンパーティクルを従来に比較して減少させることができ、そのパーティクルの存在に起因して生じるデバイス不良を減少させてデバイスの歩留りを向上させることができる。なお、本発明は半導体ウェーハとしてシリコンのみならず、SiGe、SiC、Geなどの材料にも適用できる。
次に本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の貼合せSOIウェーハの製造方法は、半導体ウェーハ11の表面に酸化膜12を形成する酸化膜形成工程(図1(a)及び(b))と、その半導体ウェーハ11の少なくとも第2主面11bに酸化膜12を残留させてその余の酸化膜12を除去する酸化膜除去工程(図1(c))と、その酸化膜12が残留する第2主面11bにイオンを注入して半導体ウェーハ11の内部にイオン注入領域11eを形成するイオン注入工程(図1(d))と、その半導体ウェーハ11を支持ウェーハ13に重ね合せることにより積層体14を形成する積層体形成工程(図1(f))と、半導体ウェーハ11をイオン注入領域11eで分離して支持ウェーハ13上に酸化膜12を介して薄膜の単結晶シリコン層11fを形成するシリコン層形成工程(図1(g)及び(h))とを含む。このSOIウェーハの製造方法を各工程別に以下に説明する。
<酸化膜形成工程>
図1(a)及び(b)に示すように、この工程では、半導体ウェーハ11を熱酸化することによりその半導体ウェーハ11の表面に酸化膜12を形成する。図1(a)に示すように、半導体ウェーハ11は、チョクラルスキー法で製造され、その半導体ウェーハ11の周端縁11cと第1主面11aとの間及びその周端縁11cと第2主面11bとの間には面取り部11dがそれぞれ形成されたものが用いられる。図1(b)に示すように、酸化膜の形成は、この半導体ウェーハ11を熱酸化させることにより行われ、この実施の形態では半導体ウェーハ11の全表面に絶縁膜である酸化膜(SiO2膜)12を形成する。ここで、形成する酸化膜12の厚さは0.05μm以上1μm以下であることが好ましい。酸化膜12の厚さが0.05μm未満であると、その後面取り部11dにおける酸化膜を除去しても、酸化膜12の存在する第2主面11bと酸化膜12が除去された面取り部11dとの間に明確な段差を生じさせることが困難になるからであり、その厚さが1μmを越える酸化膜12を形成することは製造上現実的な時間での製造が困難だからである。
<酸化膜除去工程>
この工程では、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜12又は半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜を除去して第1及び第2主面11a,11bにのみ又は第2主面11bにのみに酸化膜12を残留させる。図1(c)では、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜を除去して第2主面11bにのみに酸化膜12を残留させた場合を示す。ここで、酸化膜12を除去する方法としてはフッ酸水溶液を用いた化学エッチングが好ましく、その場合におけるフッ酸水溶液は水とHFとの重量割合(HF:H2O)が1:0〜10の範囲内にあることが好ましい。水とHFとの重量割合(HF:H2O)が1:10を越えると酸化膜のエッチング速度が遅くなり、均一な酸化膜除去ができなくなるという問題が生じるからである。
図2に、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜を化学エッチングにより除去する場合を説明する。図2(a)は全表面に酸化膜12が形成された半導体ウェーハ11が準備された状態を示す。そして、図2(b)に示すように、半導体ウェーハ11の第2主面11bに形成された酸化膜12を少なくとも覆うようにポジ型レジストからなるレジスト層16をその半導体ウェーハ11の表面に形成する。このポジ型レジストは光照射部が可溶化するものであり、この図2ではレジスト層16の形成はスピン塗布等により半導体ウェーハ11の表面に形成された酸化膜12の全てを覆うようにその全表面に行われる場合を示す。
次に図2(c)に示すように、第2主面11bに遮蔽部17を形成してその遮蔽部17により覆われないレジスト層16を露光する。遮蔽部17は光を遮蔽する役割を有し、クロム等を第2主面11bにおけるレジスト層16に塗装及び硬化させることによりそのレジスト層16に積層させる。この遮蔽部17は第2主面11bと同心の円形に形成される。この遮蔽部17により第2主面11bにおけるレジスト層16を覆い、図示しない光源から光をその余のレジスト層16に照射し、遮蔽部17で遮蔽された部分以外のレジスト層16を露光させる。その後図2(d)に示すように、露光によりレジスト層16の可溶化された部分を除去して第2主面11bにのみレジスト層16を残存させる。
次に図2(e)に示すように、半導体ウェーハ11をエッチング液に浸漬してレジスト層16により覆われていない周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜12を除去する。エッチング液としては上述したフッ酸水溶液が挙げられ、半導体ウェーハ11をエッチング液としてのフッ酸水溶液に浸漬等することにより、レジスト層16で被覆されていない酸化膜12はその後除去され、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aが露出される。次に図2(f)に示すように、そのレジスト層16を除去することにより半導体ウェーハ11の第2主面11bにのみに酸化膜12を残留させる。
<イオン注入工程>
図1(d)に示すように、この工程では、酸化膜12が残留する第2主面11bにイオンを注入して半導体ウェーハ11内部にその酸化膜12に平行なイオン注入領域11eを形成する。具体的に説明すると、この半導体ウェーハ11の第2主面11bに水素ガスイオンである水素イオン(H+)を3.0×1016/cm2以上又は水素分子イオン(H2 +)を1.5×1016/cm2以上のドーズ量でイオン注入する。これらのイオン注入のドーズ量は5×1016/cm2以上であることが好ましい。このような水素ガスイオン又は水素分子イオンの注入により半導体ウェーハ11の内部にはイオン注入領域11eが形成され、このイオン注入領域11eは酸化膜12に平行に、即ち半導体ウェーハ11の第2主面11bに平行に形成される。また水素ガスイオン(H+)の場合には、水素分子イオン(H2 +)の場合の約2倍の注入量が必要である。なお、水素ガスイオン及び水素分子イオンの注入に代えて、或いは水素ガスイオン又は水素分子イオンとともに、ヘリウムイオン(He+)を注入してもよい。
なお、図示しないが、このイオン注入工程を前述した酸化膜除去工程と入れ替え、このイオン注入工程の後に酸化膜除去工程を行うようにしても良い。
<積層体形成工程>
図1(f)に示すように、この工程では、第2主面11bに残留する酸化膜12を介して半導体ウェーハ11を支持ウェーハ13に重ね合せることにより積層体14を形成する。図1(e)に示すように、半導体ウェーハ11と別に準備される支持ウェーハ13はチョクラルスキー法で製造され、半導体ウェーハ11と同一の直径と同一の厚さを有するものが用意される。ここで、半導体ウェーハ11と支持ウェーハ13とを酸化膜12を介して重ね合わせる前に、半導体ウェーハ11又は支持ウェーハ13のいずれか一方又はその双方における重ね合わせる側の主面を、酸化性雰囲気下、SC−1溶液により洗浄するか、又は有機酸及びオゾンを含む溶液により洗浄するか、或いは水とHFとの重量割合(HF:H2O)が1:50〜400の範囲内にあるフッ酸水溶液により洗浄した後、重ね合わせることが好ましい。
酸化性雰囲気下、SC−1溶液により洗浄することで、洗浄したウェーハの主面に自然酸化膜が成長し、パーティクル除去に効果がある。また酸化性雰囲気下、有機酸及びオゾンを含む溶液により洗浄することで、洗浄したウェーハの主面に自然酸化膜が成長し、有機物、パーティクル除去に効果がある。更に、希HF洗浄により洗浄することで、HF分子がウェーハ表面のSi−O結合と反応し、Si−F結合となる。このSi−F結合は分極しているのでHFの攻撃を受け易く、これにより重ね合わせる側の主面のSiはSiF4となって脱離し、重ね合わせる側の主面はH基により終端される。このウェーハを重ね合わせ、更に熱処理を施すと、重ね合わせた界面にはH2が生じる。H2は体積が非常に小さいため、ここで生じたH2は、熱処理時間が比較的短くても、その重ね合わせた界面から抜け出やすい。この熱処理の結果、貼合せSOIウェーハにおいて過度の熱ストレス、汚染が起きにくく、OSFも発生しにくい。
ここで、フッ酸水溶液を水とHFとの重量割合(HF:H2O)が1:50〜400の範囲内に規定するのは、この濃度範囲であれば、ウェーハの重ね合わせ面のOH基の密度が小さくなり、重ね合わせた後に施す熱処理によって、界面に発生するH2Oの量が少なくなり、貼合せSOIウェーハの周辺部におけるボイドの発生率をより低減することができるためである。水とHFとの重量割合(HF:H2O)が1:50未満では、ウェーハ表面のSi−F結合のFがOH基に置換した場合にOH基の比率が高くなりすぎて、ウェーハ外周部でのボイド発生率が増大するからである。また、1:400を越えると、自然酸化膜の除去に時間がかかりすぎる問題を生じる。
そして、支持ウェーハ13の主面に半導体ウェーハ11を酸化膜12を介して室温で重ね合わせて積層体14を形成する(図1(f))。
<シリコン層形成工程>
図1(g)に示すように、この工程では、積層体14を所定の温度で熱処理して半導体ウェーハ11をイオン注入領域11eで分離して支持ウェーハ13上に酸化膜12を介して薄膜の単結晶シリコン層11fを形成する。具体的に説明すると、積層体14を窒素(N2)雰囲気中で500〜800℃の範囲に昇温し、この温度範囲に5〜30分間保持して薄膜分離熱処理を行う。これにより半導体ウェーハ11がイオン注入領域11eのところで割れて上部の厚肉の剥離ウェーハ18と下部の単結晶シリコン層11fに分離する。次に上記半導体ウェーハ11がイオン注入領域11eで割れた積層体14の温度を下げ、酸化膜12を介して単結晶シリコン層11fが積層された支持ウェーハ13から剥離ウェーハ18を取除く(図1(h)及び図2(i))。上記支持ウェーハ13を酸素(O2)又は窒素(N2)雰囲気中で900〜1200℃の範囲に昇温しこの温度範囲に30〜120分間保持する熱処理を行う。この熱処理は単結晶シリコン層11fの支持ウェーハ13への貼合せを強固にする熱処理である。更に支持ウェーハ13の分離面をアニール処理するか又は研磨(タッチポリッシング)して平滑化する。これによりSOIウェーハ19が得られる。なお、剥離ウェーハ18は、分離面を研磨して平滑化することにより、再び半導体ウェーハ11として再利用することができる。
このような貼合せSOIウェーハの製造方法では、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dにおける酸化膜12を除去するので、酸化膜12の存在する第2主面11bとその面取り部11dとの間に明確な段差を生じさせることができる。そして、その後にその半導体ウェーハ11を支持ウェーハ13に接合するので、酸化膜12の存在する第2主面11bを支持ウェーハ13に確実に接合させることができるとともに、その接合時に結合力が弱まる半導体ウェーハ11の面取り部11dから支持ウェーハ13にSOI層が転写されることを有効に防止することができる。この結果、支持ウェーハ13の接合面の周囲に島状に孤立したSOI島が発生することを防止することができる。
特にこの実施の形態では、遮蔽部17により第2主面11bにのみレジスト層16を残存させた後、そのレジスト層16により覆われていない周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜12を除去するので、第2主面11bの外形に略等しい外形を有しかつその輪郭における凹凸が比較的少ない酸化膜12を精度良くその第2主面11bに残留させて、支持ウェーハ13の接合面の周囲に島状に孤立したSOI島が発生することを有効に防止することができる。
そして、この方法により製造されたSOIウェーハ19であれば、単結晶シリコン層11fの外側の露出した支持ウェーハ13の表面に形成されたSOI島を1000個以下にすることができ、デバイス作製プロセスにおいて発生するシリコンパーティクルを従来に比較して減少させることができる。この結果、そのパーティクルの存在に起因して生じるデバイス不良を減少させてデバイスの歩留りを向上させることができる。
なお、上述した第1の実施の形態では、ポジ型レジストからなるレジスト層16を用いて半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜を化学エッチングにより除去する場合を説明したが、図3に示すように、酸化膜除去工程では、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜12を除去して第1及び第2主面11a,11bにのみ酸化膜12を残留させてもよい。この、図3(a)は全表面に酸化膜12が形成された半導体ウェーハ11が準備された状態を示す。図3(b)では、半導体ウェーハ11の第1及び第2主面11a,11bに形成された酸化膜12を少なくとも覆うようにポジ型レジストからなるレジスト層16をその半導体ウェーハ11の表面に形成する。次に図3(c)に示すように、第1及び第2主面11a,11bに遮蔽部17を形成してその遮蔽部17により覆われないレジスト層16を露光し、図3(d)に示すように、露光によりレジスト層16の可溶化された部分を除去して第1及び第2主面11a,11bにのみレジスト層16を残存させる。次に図3(e)に示すように、半導体ウェーハ11をエッチング液に浸漬してレジスト層16により覆われていない周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜12を除去し、図3(f)に示すように、更にそのレジスト層16を除去することにより半導体ウェーハ11の第1及び第2主面11a,11bにのみ酸化膜12を残留させる。
このように第1及び第2主面11a,11bにのみ酸化膜12を残留させるようにしても、第2主面11bの外形に略等しい外形を有しかつその輪郭における凹凸が比較的少ない酸化膜12を精度良くその第2主面11bに残留させて、支持ウェーハ13の接合面の周囲に島状に孤立したSOI島が発生することを有効に防止することができる。
また、上述した第1の実施の形態では、表面に酸化膜が形成されていない支持ウェーハ13上に半導体ウェーハ11を重ね合わせる例を示したが、図6に示すように、支持ウェーハ13の表面に酸化膜12を形成する工程を別に設け、表面に酸化膜12が形成された支持ウェーハ13に半導体ウェーハ11を重ね合せて積層体14を形成するようにしてもよい。イオン注入により分離する方法においては、分離後のSOI層の面内膜厚均一性はイオン注入深さの均一性で決定される。この注入深さは、イオン注入機の加速電圧のばらつき及びウェーハ上の酸化膜厚さばらつきに依存し、よりばらつきの大きい酸化膜で決定される。一般に酸化膜厚さのばらつきは酸化膜厚さが厚いほど大きくなるので、注入側の酸化膜は薄いほど注入深さのばらつきが小さくなり、結果的に最終SOI製品のSOI面内厚さ均一性が向上することになる。しかしながら、埋込み酸化膜(BOX)厚さは、ユーザー要求によって決まるので、不足分は支持ウェーハを酸化することにより補う。よって、優れたSOI膜厚均一性を有するSOI製造には、支持ウェーハ及び半導体ウェーハの両方を酸化することは優位性がある。
次に本発明第2の実施形態における貼合せSOIウェーハの製造方法を説明する。
この第2の実施の形態におけるSOIウェーハの製造方法は、上述した第1の実施の形態における製造方法と酸化膜除去工程のみ異なり、その他の酸化膜形成工程と、イオン注入工程と、積層体形成工程と、シリコン層形成工程は上述した第1の実施の形態における製造方法と同一であるので繰り返しての説明を省略する。
図4に示すように、この第2の実施の形態における酸化膜除去工程は、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜12を除去する場合であって、半導体ウェーハ11の第2主面11bが密着するように半導体ウェーハ11を台座21に設置する工程と、その半導体ウェーハ11の周囲にエッチングガスを流通させてその台座21により覆われない周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜12を除去する工程とを含む。
台座21は多孔性のセラミックからなる円板21aと、この円板21aを埋没させて支持する支持台21bとを備える。円板21aは第2主面11bと同心の円形に形成され、支持台21bにはエア吸引用の孔21cが形成される。そして、半導体ウェーハ11の第2主面11bを円板21aの表面に同心状に載せた状態でこの孔21cからエアを吸引することにより半導体ウェーハ11の第2主面11bをその円板21aの表面に密着させることができるように構成される。一方、円板21aはケース22により覆われ、ケース22には、エッチングガスを内部に導入する導入口22aとケース22内部のガスを外部に排出する排出口22bが形成される。そして第2主面11bを円板21aの表面に密着させた状態でケース22内部にエッチングガスを流通させることによりその台座21により覆われない周端縁11c及び面取り部11d及び第1主面11aに形成された酸化膜12を除去するものである。
このような酸化膜除去工程を有するSOIウェーハの製造方法では、半導体ウェーハ11を台座21に設置してその周囲にエッチングガスを流通させるだけの比較的簡単な作業にもかかわらず、第2主面11bの外形に略等しい外形を有する酸化膜12を精度良くその第2主面11bに残留させ、酸化膜12の存在する第2主面11bとその面取り部11dとの間に明確な段差を生じさせることができる。そして、その後にその半導体ウェーハ11を支持ウェーハ13に接合するので、酸化膜12の存在する第2主面11bを支持ウェーハ13に確実に接合させることができるとともに、その接合時に結合力が弱まる半導体ウェーハ11の面取り部11dから支持ウェーハ13にSOI層が転写されることを有効に防止することができる。この結果、支持ウェーハ13の接合面の周囲に島状に孤立したSOI島が発生することを防止することができる。
次に本発明第3の実施形態における貼合せSOIウェーハの製造方法を説明する。
この第3の実施の形態におけるSOIウェーハの製造方法は、上述した第1の実施の形態における製造方法と酸化膜除去工程のみ異なり、その他の酸化膜形成工程と、イオン注入工程と、積層体形成工程と、シリコン層形成工程は上述した第1の実施の形態における製造方法と同一であるので繰り返しての説明を省略する。
図5に示すように、この第3の実施の形態における酸化膜除去工程は、半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜12を除去する場合であって、チャック31,32に半導体ウェーハ11を保持させてその半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dに沿った形状を有するエッチングローラ33をその周縁部11c及び面取り部11dと一定の間隔をあけて設ける工程と、そのエッチングローラ33に形成された連通孔33aからその周端縁11c及び面取り部11d付近にエッチング液を供給するとともにチャック31,32により半導体ウェーハ11を水平回転させることにより周端縁11c及び面取り部11dに形成された酸化膜12をエッチング液により除去する工程とを含む。
具体的に説明すると、図5に示すように、半導体ウェーハ11中央部を上チャック31及び下チャック32により保持し、そのウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dに沿った形状を有するエッチングローラ33を半導体ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dと一定の間隔をあけて設ける。このエッチングローラ33の上方には連通孔33aが形成され、この連通孔33aからウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11d付近にエッチング液が供給可能となっている。そして、上チャック31及び下チャック32により半導体ウェーハ11を水平回転させ、更に、連通孔33aよりエッチング液を供給する。ウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dに接触したエッチング液は、表面張力、遠心力によってウェーハ11の中央部には行き渡らず、周端縁11c及び面取り部11dのみに残留する。なお必要であれば、エアノズル36から第2主面11bと面取り部11dの境に外側に向かうエアを吹きかけて、その面取り部11dに接触したエッチング液34が第2主面11b側に流れることを防止するようにしても良い。このようにしてエッチング液をウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dのみに接触させることで、そのウェーハ11の周端縁11c及び面取り部11dの酸化膜12のみを除去する。これにより半導体ウェーハ11は、第1及び第2主面11a,11bにのみ酸化膜12を残留させることができる。
このような酸化膜除去工程を有するSOIウェーハの製造方法では、半導体ウェーハ11を水平回転させながら周端縁11c及び面取り部11dにおける酸化膜12を除去するので、第1及び第2主面11a,11bに酸化膜12を精度良く残留させることができ、酸化膜12の存在する第2主面11bとその面取り部11dとの間に明確な段差を生じさせることができる。そして、その後にその半導体ウェーハ11を支持ウェーハ13に接合するので、酸化膜12の存在する第2主面11bを支持ウェーハ13に確実に接合させることができるとともに、その接合時に結合力が弱まる半導体ウェーハ11の面取り部11dから支持ウェーハ13にSOI層が転写されることを有効に防止することができる。この結果、支持ウェーハ13の接合面の周囲に島状に孤立したSOI島が発生することを防止することができる。
次に本発明第4の実施形態における貼合せSOIウェーハの製造方法を説明する。
この第4の実施の形態におけるSOIウェーハの製造方法は、図7に詳しく示すように、半導体ウェーハ61にイオンを注入して半導体ウェーハ61内部にイオン注入領域61eを形成する工程(図7(a)及び(b))と、周端縁63cと第1主面63aとの間及び周端縁63cと第1主面63aに対向する第2主面63bとの間に面取り部63dがそれぞれ形成された支持ウェーハ63の表面に酸化膜62を形成する工程(図7(c)及び(d))と、周端縁63c及び面取り部63dに形成された酸化膜62又は周端縁63c及び面取り部63d及び第2主面63bに形成された酸化膜62を除去して第1及び第2主面63a,63bにのみ又は第1主面63aにのみ酸化膜62を残留させる工程(図7(e))と、第1主面63aに残留する酸化膜62を介して半導体ウェーハ61を支持ウェーハ63に重ね合せることにより積層体64を形成する工程(図7(f))と、積層体64を所定の温度で熱処理して半導体ウェーハ61をイオン注入領域61eで分離して支持ウェーハ63上に酸化膜62を介して薄膜の単結晶シリコン層61fを形成する工程(図7(g)及び(h))とを含む貼合せSOIウェーハの製造方法である。
即ち、この第4の実施の形態におけるSOIウェーハの製造方法は、酸化膜形成工程で半導体ウェーハ11の表面に酸化膜を形成し、酸化膜除去工程で少なくとも第2主面11bに酸化膜12を残留させてその余の酸化膜12を除去する上述した第1〜第3の実施の形態における製造方法と異なり、酸化膜形成工程において支持ウェーハ63の表面に酸化膜を形成し、酸化膜除去工程で少なくとも第1主面63aに酸化膜62を残留させてその余の酸化膜62を除去することに特徴を有する。酸化膜63の形成及びその除去手段は上述した第1の実施の形態における製造方法と同一であるので繰り返しての説明を省略する。また、その他のイオン注入工程と、積層体形成工程と、シリコン層形成工程においても上述した第1の実施の形態における製造方法と同一であるので繰り返しての説明を省略する。
このような貼合せSOIウェーハの製造方法であっても、酸化膜62の存在する第1主面63aとその面取り部63dとの間に明確な段差を生じさせることができる。そして、その後に半導体ウェーハ61を支持ウェーハ63に接合するので、酸化膜62の存在する第1主面63aを半導体ウェーハ61に確実に接合させることができるとともに、支持ウェーハ63にSOI層が転写されることを有効に防止することができる。この結果、支持ウェーハ63の接合面の周囲に島状に孤立したSOI島が発生することを防止することができる。そして、単結晶シリコン層61fの外側の露出した支持ウェーハ63の表面に形成されたSOI島を1000個以下にすることができ、デバイス作製プロセスにおいて発生するシリコンパーティクルを従来に比較して減少させることができる。
なお、上述した第4の実施の形態では、表面に酸化膜が形成されていない半導体ウェーハ61を支持ウェーハ63に重ね合わせる例を示したが、図8に示すように、半導体ウェーハ61の表面に酸化膜62を形成する工程を別に設け、表面に酸化膜62が形成された半導体ウェーハ61を支持ウェーハ63に重ね合せて積層体64を形成するようにしてもよい。イオン注入により分離する方法においては、分離後のSOI層の面内膜厚均一性はイオン注入深さの均一性で決定される。この注入深さは、イオン注入機の加速電圧のばらつき及びウェーハ上の酸化膜厚さばらつきに依存し、よりばらつきの大きい酸化膜で決定される。一般に酸化膜厚さのばらつきは酸化膜厚さが厚いほど大きくなるので、注入側の酸化膜は薄いほど注入深さのばらつきが小さくなり、結果的に最終SOI製品のSOI面内厚さ均一性が向上することになる。しかしながら、埋込み酸化膜(BOX)厚さは、ユーザー要求によって決まるので、不足分は支持ウェーハを酸化することにより補う。よって、優れたSOI膜厚均一性を有するSOI製造には、支持ウェーハ及び半導体ウェーハの両方を酸化することは優位性がある。
以下の本発明の実施例を説明する。
<実施例1>
外径が300mm、厚さが約0.8mm、面取り部が約1mmである半導体ウェーハ11と支持ウェーハ13をそれぞれ準備した。その半導体ウェーハ11を酸素雰囲気中1000℃で20分放置して熱処理を行い、その全表面に厚さが約0.03μmの酸化膜12を形成した。その後その半導体ウェーハ11を水平回転させながらその周端縁11c及び面取り部11dにフッ酸水溶液を吹きかけてその部分における酸化膜12を除去し第1及び第2主面11a,11bにのみ酸化膜12を残留させた。その後半導体ウェーハ11の第2主面11bに水素イオン(H+)を6×1016/cm2のドーズ量でイオン注入し、半導体ウェーハ11の内部にイオン注入領域11eを形成した。その後第2主面11bに残留する酸化膜12を介して半導体ウェーハ11を支持ウェーハ13に重ね合せることにより積層体14を形成した後、その積層体14を窒素(N2)雰囲気中で500℃に昇温して30分間保持して半導体ウェーハ11をイオン注入領域11eのところで分離し、酸化膜12を介して単結晶シリコン層11fが積層された支持ウェーハ13からなるSOIウェーハ19を得た。このSOIウェーハを実施例1とした。
<実施例2>
半導体ウェーハ11を酸素雰囲気中1000℃で1時間放置して半導体ウェーハ11の全表面に厚さが約0.05μmの酸化膜12を形成したことを除き、実施例1と同一の条件及び手順でSOIウェーハ19を得た。このSOIウェーハを実施例2とした。
<実施例3>
半導体ウェーハ11を酸素雰囲気中1000℃で5時間放置して半導体ウェーハ11の全表面に厚さが約0.15μmの酸化膜12を形成したことを除き、実施例1と同一の条件及び手順でSOIウェーハ19を得た。このSOIウェーハを実施例3とした。
<比較例1>
半導体ウェーハを酸素雰囲気中1000℃で5時間放置して半導体ウェーハの全表面に厚さが約0.15μmの酸化膜を形成し、その半導体ウェーハの周端縁及び面取り部における酸化膜を除去することなく第2主面に実施例1と同一の条件及び手順でイオン注入してその内部にイオン注入領域を形成した。この半導体ウェーハを支持ウェーハに重ね合せて積層体を形成し、実施例1と同一の条件及び手順で半導体ウェーハをイオン注入領域のところで分離してSOIウェーハを得た。このSOIウェーハを比較例1とした。
<比較試験及び評価>
実施例1〜3及び比較例1におけるSOIウェーハの周囲を光学顕微鏡で観察し、その周囲に生じたSOI島の数を数えた。この結果を表1に示す。
Figure 2006216662
表1の結果から明らかなように、積層体を形成する以前の半導体ウェーハの面取り部における酸化膜を除去することのない比較例1におけるSOIウェーハでは、その周囲に生じるSOI島の数が1000個以上であるのにかかわらず、積層体を形成する以前の半導体ウェーハの面取り部における酸化膜を除去する実施例1〜3におけるSOIウェーハでは、その周囲に生じるSOI島の数が500個以下であった。これは、面取り部における酸化膜を除去することにより酸化膜の存在する第2主面とその面取り部との間に明確な段差を生じさせることができ、半導体ウェーハの面取り部から支持ウェーハにSOI層が転写されることが防止された結果と考えられる。
また、実施例1〜3の結果から、主面上の酸化膜を厚くするに伴いそのSOI島の数も減少することが判る。これにより本発明が有効に成立することが判る。そして、その酸化膜の厚さが0.05μm以上である実施例2及び3ではそのSOI島の数が153個と85個であるので、SOI島の数を著しく減少させるには、酸化膜の厚さを0.05μm以上にすることが好ましいことも判る。
本発明第1の実施形態における貼合せSOIウェーハの製造方法を工程順に示す図である。 第2主面における酸化膜をレジスト層により覆って他の酸化膜を除去する方法を工程順に示す図である。 第1及び第2主面における酸化膜をレジスト層により覆って他の酸化膜を除去する方法を工程順に示す図である。 半導体ウェーハを基台に乗せて第2主面以外の酸化膜をエッチングガスにより除去する方法を示す図である。 半導体ウェーハを回転させて周端縁及び面取り部の酸化膜をエッチング液により除去する方法を示す図である。 支持ウェーハの表面にも酸化膜が形成される場合を工程順に示す図である。 本発明第4の実施形態における貼合せSOIウェーハの製造方法を工程順に示す図である。 第4の実施の形態において半導体ウェーハの表面にも酸化膜が形成される場合を工程順に示す図である。
符号の説明
11,61 半導体ウェーハ
11a 第1主面
11b 第2主面
11c 周端縁
11d 面取り部
11e,61e イオン注入領域
11f,61f 単結晶シリコン層
12,62 酸化膜
13,63 支持ウェーハ
63a 第1主面
63b 第2主面
63c 周端縁
63d 面取り部
14,64 積層体
16 レジスト層
17 遮蔽部
19 SOIウェーハ
21 台座
31 上チャック
32 下チャック
33 エッチングローラ
33a 連通孔
34 エッチング液

Claims (13)

  1. 周端縁(11c)と第1主面(11a)との間及び前記周端縁(11c)と前記第1主面(11a)に対向する第2主面(11b)との間に面取り部(11d)がそれぞれ形成された半導体ウェーハ(11)の表面に酸化膜(12)を形成する工程と、
    前記周端縁(11c)及び前記面取り部(11d)に形成された酸化膜(12)又は前記周端縁(11c)及び面取り部(11d)及び第1主面(11a)に形成された酸化膜(12)を除去して第1及び第2主面(11a,11b)にのみ又は第2主面(11b)にのみに酸化膜(12)を残留させる工程と、
    前記第2主面(11b)からイオンを注入して前記半導体ウェーハ(11)内部に前記第2主面(11b)に平行なイオン注入領域(11e)を形成する工程と、
    前記第2主面(11b)に残留する前記酸化膜(12)を介して前記半導体ウェーハ(11)を支持ウェーハ(13)に重ね合せることにより積層体(14)を形成する工程と、
    前記積層体(14)を所定の温度で熱処理して前記半導体ウェーハ(11)を前記イオン注入領域(11e)で分離して前記支持ウェーハ(13)上に前記酸化膜(12)を介して薄膜の単結晶シリコン層(11f)を形成する工程と
    を含む貼合せSOIウェーハの製造方法。
  2. 支持ウェーハ(13)の表面に酸化膜(12)を形成する工程を更に含み、表面に酸化膜(12)が形成された前記支持ウェーハ(13)に半導体ウェーハ(11)を重ね合せて積層体(14)を形成する請求項1記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
  3. 半導体ウェーハ(11)の周端縁(11c)及び面取り部(11d)及び第1主面(11a)に形成された酸化膜(12)を除去する場合であって、
    第2主面(11b)に形成された酸化膜(12)を少なくとも覆うようにポジ型レジストからなるレジスト層(16)を前記半導体ウェーハ(11)の表面に形成する工程と、
    前記第2主面(11b)に遮蔽部(17)を形成して前記遮蔽部(17)により覆われない前記レジスト層(16)を露光する工程と、
    露光により前記レジスト層(16)の可溶化された部分を除去して前記第2主面(11b)にのみレジスト層(16)を残存させる工程と、
    前記半導体ウェーハ(11)をエッチング液に浸漬して前記レジスト層(16)により覆われていない前記周端縁(11c)及び面取り部(11d)及び第1主面(11a)に形成された酸化膜(12)を除去する工程と
    を含む請求項1又は2記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
  4. 半導体ウェーハ(11)の周端縁(11c)及び面取り部(11d)に形成された酸化膜(12)を除去する場合であって、
    前記酸化膜(12)を覆うようにポジ型レジストからなるレジスト層(16)を前記半導体ウェーハ(11)の表面に形成する工程と、
    前記半導体ウェーハ(11)の第1及び第2主面(11a,11b)に遮蔽部(17)を形成して前記遮蔽部(17)により覆われない前記周端縁(11c)及び面取り部(11d)に形成された前記レジスト層(16)を露光する工程と、
    露光により前記レジスト層(16)の可溶化された部分を除去して前記第1及び第2主面(11a,11b)にのみレジスト層(16)を残存させる工程と、
    前記半導体ウェーハ(11)をエッチング液に浸漬して前記レジスト層(16)により覆われていない前記周端縁(11c)及び面取り部(11d)に形成された酸化膜(12)を除去する工程と
    を含む請求項1又は2記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
  5. 半導体ウェーハ(11)の周端縁(11c)及び面取り部(11d)及び第1主面(11a)に形成された酸化膜(12)を除去する場合であって、
    第2主面(11b)が密着するように前記半導体ウェーハ(11)を台座(21)に設置する工程と、
    前記半導体ウェーハ(11)の周囲にエッチングガスを流通させて前記台座(21)により覆われない前記周端縁(11c)及び面取り部(11d)及び第1主面(11a)に形成された酸化膜(12)を除去する工程と
    を含む請求項1又は2記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
  6. 半導体ウェーハ(11)の周端縁(11c)及び面取り部(11d)に形成された酸化膜(12)を除去する場合であって、
    チャック(31,32)に前記半導体ウェーハ(11)を保持させて前記半導体ウェーハ(11)の周端縁(11c)及び面取り部(11d)に沿った形状を有するエッチングローラ(33)を前記周縁部(11c))及び面取り部(11d)と一定の間隔をあけて設ける工程と、
    前記チャック(31,32)により前記半導体ウェーハ(11)を水平回転させながら前記エッチングローラ(33)に形成された連通孔(33a)から前記周端縁(11c)及び面取り部(11d)付近にエッチング液(34)を供給することにより前記周端縁(11c)及び面取り部(11d)に形成された酸化膜(12)を前記エッチング液(34)により除去する工程と
    を含む請求項1又は2記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
  7. 半導体ウェーハ(61)にイオンを注入して前記半導体ウェーハ(61)内部にイオン注入領域(61e)を形成する工程と、
    周端縁(63c)と第1主面(63a)との間及び前記周端縁(63c)と前記第1主面(63a)に対向する第2主面(63b)との間に面取り部(63d)がそれぞれ形成された支持ウェーハ(63)の表面に酸化膜(62)を形成する工程と、
    前記周端縁(63c)及び前記面取り部(63d)に形成された酸化膜(62)又は前記周端縁(63c)及び面取り部(63d)及び第2主面(63b)に形成された酸化膜(62)を除去して第1及び第2主面(63a,63b)にのみ又は第1主面(63a)にのみ酸化膜(62)を残留させる工程と、
    前記第1主面(63a)に残留する前記酸化膜(62)を介して前記半導体ウェーハ(61)を支持ウェーハ(63)に重ね合せることにより積層体(64)を形成する工程と、
    前記積層体(64)を所定の温度で熱処理して前記半導体ウェーハ(61)を前記イオン注入領域(61e)で分離して前記支持ウェーハ(63)上に前記酸化膜(62)を介して薄膜の単結晶シリコン層(61f)を形成する工程と
    を含む貼合せSOIウェーハの製造方法。
  8. 半導体ウェーハ(61)の表面に酸化膜(62)を形成する工程を更に含み、表面に酸化膜(62)が形成された半導体ウェーハ(61)を支持ウェーハ(63)に重ね合せて積層体(64)を形成する請求項7記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
  9. 支持ウェーハ(63)の周端縁(63c)及び面取り部(63d)及び第2主面(63b)に形成された酸化膜(62)を除去する場合であって、
    第1主面(63a)に形成された酸化膜(62)を少なくとも覆うようにポジ型レジストからなるレジスト層を前記支持ウェーハ(63)の表面に形成する工程と、
    前記第1主面(63a)に遮蔽部を形成して前記遮蔽部により覆われない前記レジスト層を露光する工程と、
    露光により前記レジスト層の可溶化された部分を除去して前記第1主面(63a)にのみレジスト層を残存させる工程と、
    前記支持ウェーハ(63)をエッチング液に浸漬して前記レジスト層により覆われていない前記周端縁(63c)及び面取り部(63d)及び第2主面(63b)に形成された酸化膜(62)を除去する工程と
    を含む請求項7又は8記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
  10. 支持ウェーハ(63)の周端縁(63c)及び面取り部(63d)に形成された酸化膜(62)を除去する場合であって、
    前記酸化膜(62)を覆うようにポジ型レジストからなるレジスト層を前記支持ウェーハ(63)の表面に形成する工程と、
    前記支持ウェーハ(63)の第1及び第2主面(63a,63b)に遮蔽部を形成して前記遮蔽部により覆われない前記周端縁(63c)及び面取り部(63d)に形成された前記レジスト層を露光する工程と、
    露光により前記レジスト層の可溶化された部分を除去して前記第1及び第2主面(63a,63b)にのみレジスト層を残存させる工程と、
    前記支持ウェーハ(63)をエッチング液に浸漬して前記レジスト層により覆われていない前記周端縁(63c)及び面取り部(63d)に形成された酸化膜(62)を除去する工程と
    を含む請求項7又は8記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
  11. 支持ウェーハ(63)の周端縁(63c)及び面取り部(63d)及び第2主面(63b)に形成された酸化膜(62)を除去する場合であって、
    第1主面(63a)が密着するように前記支持ウェーハ(63)を台座に設置する工程と、
    前記支持ウェーハ(63)の周囲にエッチングガスを流通させて前記台座により覆われない前記周端縁(63c)及び面取り部(63d)及び第2主面(63b)に形成された酸化膜(62)を除去する工程と
    を含む請求項7又は8記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
  12. 支持ウェーハ(63)の周端縁(63c)及び面取り部(63d)に形成された酸化膜(62)を除去する場合であって、
    チャックに前記支持ウェーハ(63)を保持させて前記支持ウェーハ(63)の周端縁(63c)及び面取り部(63d)に沿った形状を有するエッチングローラを前記周縁部(63c)及び面取り部(63d)と一定の間隔をあけて設ける工程と、
    前記チャックにより前記支持ウェーハ(63)を水平回転させながら前記エッチングローラに形成された連通孔から前記周端縁(63c)及び面取り部(63d)付近にエッチング液を供給することにより前記周端縁(63c)及び面取り部(63d)に形成された酸化膜(62)を前記エッチング液(34)により除去する工程と
    を含む請求項7又は8記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
  13. 請求項1ないし12いずれか1項に記載された方法により製造されたSOIウェーハであって、
    単結晶シリコン層(11f)の外側の露出した支持ウェーハ(13)の表面に形成されたSOI島の総数が500個以下であることを特徴とするSOIウェーハ。
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