JP2006216492A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池において、生成水の排出性を改善し、電池性能を向上させる。
【解決手段】燃料電池10は、膜電極接合体(MEA)と、膜電極接合体を挟持して積層されるセパレータ25とを備える。セパレータ25は、膜電極接合体において生成水が発生するカソード側と対向するカソード対向面22bと、厚さ方向に貫通して設けられ、酸化ガスを排出するための酸化ガス排出マニホールドを積層の方向に形成する貫通部K1と、カソード対向面22aからセパレータ25の内部を通り貫通部K1に至る酸化ガス排出流路64とを有する。そして、酸化ガス排出マニホールドを流動する酸化ガスは、貫通部K1をカソード対向面22b側から通過する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、燃料電池に関し、特に生成水の排出に関する。
燃料電池、例えば、固体高分子型燃料電池は、水素イオンを透過するイオン交換膜(電解質層)を挟んで対峙する2つの電極(アノードとカソード)に、水素を含有する燃料ガスと酸素を含有する酸化ガスとをそれぞれ供給することにより、電池反応が行なわれ、物質の持つ化学エネルギを直接電気エネルギに変換する。
水素イオンを透過するイオン交換膜を用いる燃料電池では、カソード反応の結果、カソード側に水分(以下、生成水という。)が発生する。なお、陰イオン(例えば、酸素イオン)透過するイオン交換膜を用いる燃料電池では、アノード側に生成水が発生する。生成水は、電極に滞留すると電池反応の促進を阻害し、燃料電池の性能低下をもたらすことが知られている(いわゆるフラッディング)。このため、燃料電池においては、生成水を速やかに電極から除去することが求められる。
ここで、燃料電池の主要な構造として、略平板状の膜電極接合体(MEA:Membrane-Electrode Assembly )およびセパレータを積層して、積層方向に締結する、いわゆるスタック構造のものが開発されている。
スタック構造の燃料電池として、厚さ方向と略垂直に内部流路が形成されたセパレータを用いて、電極に反応ガスを供給または排出するものが知られている(例えば、特許文献1)。この燃料電池のセパレータは、上述の内部流路の一端が、燃料電池を厚さ方向に貫通する反応ガス排出マニホールドと連通し、内部流路の他端がセパレータの電極対向面の表面に至る。そして、電極において電池反応に供された反応ガスは、電極−内部流路−反応ガス排出マニホールドという経路を流れて排出される。
特開2004−6104号公報
しかしながら、上記従来の技術では、生成水が発生する電極から内部流路に至るまでの反応ガスの流れ方向と、反応ガス排出マニホールドにおける反応ガスの流れ方向とが逆向きに構成されている(上記公報の図3参照)。このため、反応ガスに含まれる生成水の排出性が悪く、生成水が発生する電極側において上述したフラッディングが発生して電池性能が低下するおそれがあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、燃料電池において、生成水の排出性を改善し、電池性能を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の態様は、燃料電池を提供する。本発明の態様に係る燃料電池は、電解質層と、前記電解質層の一方の面に配置されると共に電池反応によって水が生成される第1の電極と、前記電解質層の他方の面に配置される第2の電極と、を有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体を挟持して積層されるセパレータであって、前記膜電極接合体の前記第1の電極側と対向する第1の面と、厚さ方向に貫通して設けられ、前記積層される際に前記第1の電極に供給される第1の反応ガスを排出するための第1の反応ガス排出マニホールドを前記積層の方向に形成する第1の貫通部と、前記第1の面から前記セパレータの内部を通り前記第1の貫通部に至る第1の反応ガス排出流路と、を有するセパレータと、を備え、前記第1の反応ガス排出マニホールドを流動する前記第1の反応ガスは、前記第1の貫通部を前記第1の面側から通過することを特徴とする。
本発明の態様に係る燃料電池は、第1の反応ガス排出マニホールドにおいて第1の反応ガスが流動する方向と、第1の反応ガスが第1の電極から第1の反応ガス排出流路へと流れ込む方向とが同一であるため、第1の反応ガスの排出の流れがスムーズになる。この結果、第1の反応ガス内に含まれる生成水の排出性が向上するため、フラッディングを抑制でき、電池性能が向上する。
本発明の態様に係る燃料電池において、前記電解質層は、水素イオンの透過を許容するイオン交換膜であり、前記第1の電極は、カソードであり、前記第1の反応ガスは、酸化ガスであっても良い。かかる場合には、生成水が発生するのはカソード反応である。したがって、カソード反応による生成水の排出性を向上することができる。
本発明の態様に係る燃料電池において、前記セパレータは、前記膜電極接合体の前記第1の電極側と対向する第1の電極対向プレートと、前記膜電極接合体の前記第2の電極側と対向する第2の電極対向プレートと、前記第1の電極対向プレートと前記第2の電極対向プレートとに挟持される中間プレートとを備え、前記第1および第2の電極対向プレートと前記中間プレートは、それぞれに、厚さ方向に貫通する第1の反応ガス排出マニホールド形成部を備え、前記中間プレートは、さらに、厚さ方向に貫通すると共に、一端が前記中間プレートの前記第1の反応ガス排出マニホールド形成部に連通し、他端が前記膜電極接合体と対向する領域に至る第1の反応ガス排出流路形成部を備え、前記第1の電極対向プレートは、さらに、厚さ方向に貫通すると共に、前記第1の反応ガス排出流路形成部の他端と連通する第1の反応ガス排出孔を備え、前記第1の貫通部は、前記第1の電極対向プレートと前記第2の電極対向プレートと前記中間プレートとにそれぞれ備えられた前記第1の反応ガス排出マニホールド形成部によって形成され、前記第1の反応ガス排出流路は、前記第1の反応ガス排出流路形成部と前記第1の反応ガス排出孔とによって形成されても良い。こうすれば、セパレータ内部を通る第1の反応ガス排出流路を容易に形成することができる。
本発明の態様に係る燃料電池において、前記セパレータは、さらに、前記膜電極接合体の前記第2の電極側と対向する第2の面と、厚さ方向に貫通して設けられ、前記積層される際に前記第2の電極に供給される第2の反応ガスを排出するための第2の反応ガス排出マニホールドを前記積層の方向に形成する第2の貫通部と、前記第2の面から前記セパレータの内部を通り前記第2の貫通部に至る第2の反応ガス排出流路とを有し、前記第2の反応ガス排出マニホールドを流動する前記第2の反応ガスは、前記第2の貫通部を前記第2の面側から通過しても良い。こうすれば、第2の反応ガスの排出の流れもスムーズになる。第2の反応ガスにも、第1の電極側から第2の電極側へ電解質層を透過してきた生成水が混入する場合がある。かかる場合には、第2の反応ガスに含まれる生成水の排出性が向上するため、よりフラッディングを抑制できる。
本発明の態様に係る燃料電池において、前記セパレータは、前記セパレータは、前記膜電極接合体の前記第1の電極側と対向する第1の電極対向プレートと、前記膜電極接合体の前記第2の電極側と対向する第2の電極対向プレートと、前記第1の電極対向プレートと前記第2の電極対向プレートとに挟持される中間プレートとを備え、前記第1および第2の電極対向プレートと前記中間プレートは、それぞれに、厚さ方向に貫通する第2の反応ガス排出マニホールド形成部を備え、前記中間プレートは、さらに、厚さ方向に貫通すると共に、一端が前記中間プレートの前記第2の反応ガス排出マニホールド形成部に連通し、他端が前記膜電極接合体と対向する領域に至る第2の反応ガス排出流路形成部を備え、前記第2の電極対向プレートは、さらに、厚さ方向に貫通すると共に、前記第2の反応ガス排出流路形成部の他端と連通する第2の反応ガス排出孔を備え、前記第2の貫通部は、前記第1の電極対向プレートと前記第2の電極対向プレートと前記中間プレートとにそれぞれ備えられた前記第2の反応ガス排出マニホールド形成部によって形成され、前記第2の反応ガス排出流路は、前記第2の反応ガス排出流路形成部と前記第2の反応ガス排出孔とによって形成されても良い。こうすれば、セパレータ内部を通る第2の反応ガス排出流路を容易に形成することができる。
以下、本発明に係るセパレータについて、図面を参照しつつ、実施例に基づいて説明する。
A.実施例
・燃料電池およびセパレータの構成:
図1〜図3を参照して、実施例に係る燃料電池の概略構成について説明する。図1は、実施例に係る燃料電池の外観構成を示す説明図である。図2は、実施例に係る燃料電池を構成するモジュールの概略構成を示す説明図である。図3は、実施例におけるセパレータの各構成部品およびシール一体型膜電極接合体(以下、シール一体型MEAという。)の平面図である。
燃料電池10は、比較的小型で発電効率に優れる固体高分子型燃料電池である。燃料電池10は、モジュール20と、エンドプレート30と、テンションプレート31と、インシュレータ33と、ターミナル34とを備えている。モジュール20は、インシュレータ33およびターミナル34を挟んで、2枚のエンドプレート30によって挟持される。すなわち、燃料電池10は、モジュール20が、複数個積層された層状構造を有している。また、テンションプレート31がボルト32によって各エンドプレート30に結合されることによって、各モジュール20は、積層方向に所定の圧縮力で締結される。
燃料電池10には、電池反応に供される反応ガス(燃料ガスと酸化ガス)と、燃料電池10を冷却する冷却媒体が供給される。簡単に説明すると、燃料電池10のアノードには、高圧水素を貯蔵した水素タンク210から、配管250を介して、燃料ガスとしての水素が供給される。水素タンク210の代わりに、アルコール、炭化水素などを原料とする改質反応によって水素を生成しても良い。配管250には、水素の供給を調整するため、シャットバルブ220および調圧バルブ230が配置されている。燃料電池10のアノードから排出された水素は、配管260を介して配管250に戻され、再び燃料電池10に循環される。配管260上には、循環のための循環ポンプ240が配置されている。ここで、図1に示すように、燃料ガスを供給する配管250と燃料ガスを排出する配管260は、燃料電池10の積層方向における同一の端部(図1では、右側の端部)に接続されている。これにより燃料電池10内に形成されている燃料ガス供給マニホールドには、図1における右から左へと燃料ガスが流動し、逆に燃料ガス排出マニホールドには、図1における左から右へと燃料ガスが流動する。
燃料電池10のカソードには、エアポンプ310から、配管350を介して、酸化ガスとしての空気が供給される。燃料電池10のカソードから排出された空気は、配管360を介して大気中に放出される。ここで、図1に示すように、酸化ガスを供給する配管350と酸化ガスを排出する配管360は、上述した燃料ガスの給排用の配管250、260が接続されている端部に接続されている。これにより燃料電池10内に形成されている酸化ガス供給マニホールドには、図1における右から左へと酸化ガスが流動し、逆に酸化ガス排出マニホールドには、図1における左から右へと酸化ガスが流動する。ここで、こうした燃料電池10内での燃料ガスの流動および各種マニホールドの構成については、後に詳述する。
燃料電池10には、さらに、ラジエータ420から、配管450を介して、冷却媒体が供給される。冷却媒体としては、水、エチレングリコール等の不凍水、空気等を用いることができる。燃料電池10から排出された冷却媒体は、配管460を介して、ラジエータ420に送られ、再び燃料電池10に循環される。配管460上には、循環のための循環ポンプ410が配置されている。
モジュール20は、図2に示すように、セパレータ25とシール一体型MEA21を交互に積層して構成される。
セパレータ25は、図2に示すように、シール一体型MEA21のカソード側との対向面22b(以下、カソード対向面という。)を有するカソード対向プレート22と、アノード側と対向面(以下、アノード対向面という。)23bを有するアノード対向プレート23と、カソード対向プレート22とアノード対向プレート23とに挟持される中間プレート24とを備えている。これらの3枚のプレートは重ね合わせて、ホットプレスすることにより接合されている。
カソード対向プレート22は、略四角形の金属製の薄板である。金属製の薄板としては、例えば、チタン、チタン合金、SUS(ステンレス)板の表面に腐食防止のためのメッキを施したものを用いることができる。カソード対向プレート22は、図3(a)に示すように、MEAと対向する領域(以下、発電領域DAという。)が平面であり、酸化ガス流路は形成されていない。カソード対向プレート22は、発電領域DAの外側の外周縁部に、セパレータ25が積層されて燃料電池10を構成する際に積層の方向に各種マニホールドを形成する燃料ガス供給マニホールド形成部221aと、燃料ガス排出マニホールド形成部221bと、酸化ガス供給マニホールド形成部222aと、酸化ガス排出マニホールド形成部222bと、冷却媒体供給マニホールド形成部223aと、冷却媒体排出マニホールド形成部223bとを有している。カソード対向プレート22は、さらに、複数個の酸化ガス供給孔225と、複数個の酸化ガス排出孔226とを有している。複数個の酸化ガス供給孔225は、発電領域DAの上端部に、発電領域DAの左端から右端までに亘って、並んで配置されている。複数個の酸化ガス排出孔226は、発電領域DAの酸化ガス供給孔225とは反対側の端部、つまり、下端部に、発電領域DAの左端から右端までに亘って、並んで配置されている。これらの各種マニホールド形成部、酸化ガス供給孔225、酸化ガス排出孔226は、全てカソード対向プレート22を厚さ方向に貫通する貫通部として形成される。カソード対向プレート22は、これらの貫通部以外の部分は、未加工のままの平板である。従って、カソード対向プレート22は、略四角形の金属薄板に打ち抜き加工を施すだけで作製される。
アノード対向プレート23は、カソード対向プレート22と同じ大きさの略四角形の金属製の薄板である。材料もカソード対向プレート22と同じものを用いることができる。アノード対向プレート23は、図3(b)に示すように、カソード対向プレート22と同様に、発電領域DAが平面であり、燃料ガス流路は形成されていない。アノード対向プレート23は、カソード対向プレート22と同じ位置に、燃料ガス供給マニホールド形成部231aと、燃料ガス排出マニホールド形成部231bと、酸化ガス供給マニホールド形成部232aと、酸化ガス排出マニホールド形成部232bと、冷却媒体供給マニホールド形成部233aと、冷却媒体排出マニホールド形成部233bとを有している。アノード対向プレート23は、さらに、複数個の燃料ガス供給孔237と、複数個の燃料ガス排出孔238とを有している。複数個の燃料ガス供給孔237は、発電領域DAの図3(b)における左端部の上部に、並んで配置されている。複数個の燃料ガス排出孔238は、発電領域DAの燃料ガス供給孔237とは反対側の端部、つまり、図3(a)における右端部の下部に、並んで配置されている。これらの各種マニホールド形成部、燃料ガス供給孔237、燃料ガス排出孔238は、全てアノード対向プレート23を厚さ方向に貫通する貫通部として形成される。アノード対向プレート23は、これらの貫通部以外の部分は、未加工のままの平板である。アノード対向プレート23は、カソード対向プレート22と同様に、略四角形の金属薄板に打ち抜き加工を施すだけで作製される。
中間プレート24は、カソード対向プレート22およびアノード対向プレート23と同じ大きさの略四角形の金属製の薄板である。材料もカソード対向プレート22およびアノード対向プレート23と同じものを用いることができる。中間プレート24は、図3(c)に示すように、カソード対向プレート22およびアノード対向プレート23と同じ位置に、燃料ガス供給マニホールド形成部241aと、燃料ガス排出マニホールド形成部241bと、酸化ガス供給マニホールド形成部242aと、酸化ガス排出マニホールド形成部242bとを有している。
中間プレート24には、図3(c)に示すように、酸化ガス供給マニホールド形成部242aと一端が連通し、他端が発電領域DAの上端部に至る長孔である酸化ガス供給流路形成部245が複数個並んで形成されている。酸化ガス供給流路形成部245は、3つのプレートを接合したとき(以下、接合時という。)に、カソード対向プレート22の酸化ガス供給孔225と1対1で対応するように、酸化ガス供給孔225と同数個形成されている。また、中間プレート24は、酸化ガス供給流路形成部245と同様な形状を有する長孔として、酸化ガス排出マニホールド形成部242bと一端が連通し、他端が発電領域DAの下端部に至る長孔である酸化ガス排出流路形成部246が複数個並んで形成されている。酸化ガス排出流路形成部246は、接合時に、カソード対向プレート22の酸化ガス排出孔226と1対1で対応するように、酸化ガス排出孔226と同数個形成されている。
中間プレート24は、さらに、上述した酸化ガス供給流路形成部245および酸化ガス排出流路形成部246と同様の構造を有する要素として、一端が燃料ガス供給マニホールド形成部241aに連通し他端が発電領域DAの左端部に至る燃料ガス供給流路形成部247と、一端が燃料ガス排出マニホールド形成部241bと連通し他端が発電領域DAの右端部に至る燃料ガス排出流路形成部248とを、それぞれ複数個備えている。
中間プレート24は、さらに、中間プレート24の図3(c)における右側端部近傍から左側端部近傍に至る長孔である冷却媒体流路形成部243を有している。冷却媒体流路形成部243は、図3(c)における上下方向に複数個並んで形成されている。
中間プレート24における上述した各種マニホールド形成部と、各種流路形成部は、全て中間プレート24を厚さ方向に貫通する貫通部として形成される。中間プレート24は、これらの貫通部以外の部分は、未加工のままの平板である。従って、中間プレート24は、カソード対向プレート22およびアノード対向プレート23と同様に、略四角形の金属薄板に打ち抜き加工を施すだけで作製される。
シール一体型MEA21は、図3(d)に示すように、MEAとMEAの外周端部に接合されたシール部50を備えている。MEAは、図2に示すように、水素イオンを透過するイオン交換膜からなる電解質層211と、電解質層211の一方の面(上述のカソード対向プレート22と対向する側の面)に配置されたカソード212と、電解質層211の他方の面(上述のアノード対向プレート23と対向する側の面)に配置されたアノード213を備えている。カソード212およびアノード213は、それぞれ、反応ガスが流動する拡散層と、電池反応の反応場となる触媒とから構成されている。図3では、触媒については図示を省略し拡散層のみをカソード212およびアノード213として示している。MEAにおいて、カソード212が配置されている側をカソード側、アノード213が配置されている側をアノード側というものとする。拡散層は、比較的内部の空孔率が高く、反応ガス(酸化ガスや燃料ガス)が内部を流動する際の圧力損失が小さいものが用いられる。拡散層は、カソード212の拡散層を金属製(例えば、チタン)多孔体を用い、アノード213の拡散層をカーボン製多孔体を用いて構成されている。
シール部50は、例えば、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム等の樹脂材料が用いられる。シール部50は、金型のキャビティにMEAの外周端部を臨ませて、樹脂材料を射出成形することによって作製される。こうすることで、膜電極接合体21とシール部50とが隙間なく接合され、酸化ガスと燃料ガスが接合部から漏れ出すことを防止できる。シール部50は、カソード対向プレート22、アノード対向プレート23と同様に、酸化ガス供給マニホールド形成部501a、酸化ガス排出マニホールド形成部501b、燃料ガス供給マニホールド形成部502a、燃料ガス排出マニホールド形成部502b、冷却媒体供給マニホールド形成部503a、冷却媒体排出マニホールド形成部503bを有している。シール部50は、図2に示すように、燃料電池10を構成する際に、一方の面に当接する一のセパレータ25と他方の面に当接するセパレータ25との間をシールしている。シール部50は、図3(d)に示すように、MEAの外周すなわち燃料電池の発電領域DAの外周と、各マニホールドの外周を囲むようにシールしている。図3(d)では、図を見やすくするため、シール部50のセパレータ25と当接部を結ぶシール線SLのみを示している。
図4〜図6を参照して、セパレータ25に形成される各種流路の構成について説明する。図4は、実施例におけるセパレータとシール一体型MEAを重ねた様子を示す平面図および断面図である。図5は、図4におけるB−B断面を示す断面図である。図6は、図4におけるD−D断面を示す断面図である。また、上述した図2は、図4におけるA−A断面に対応している。
セパレータ25には、図4(a)においてハッチングで示すように、厚さ方向に貫通する各種貫通部が形成される。これらの貫通部は、セパレータ25が積層され燃料電池10を構成する際に、燃料電池10を積層の方向に貫通するように各種マニホールドを形成する。これらのうち、カソード対向プレート22、アノード対向プレート23、中間プレート24にそれぞれに形成された酸化ガス排出マニホールド形成部222b、232b、242bによって形成される貫通部を、貫通部K1とする。そして、カソード対向プレート22、アノード対向プレート23、中間プレート24にそれぞれに形成された燃料ガス排出マニホールド形成部221b、231b、241bによって形成される貫通部を、貫通部とする。
セパレータ25には、図4および図5に示すように、中間プレート24に形成された酸化ガス供給流路形成部245と、アノード対向プレート23における中間プレート24との当接面23aと、カソード対向プレート22における中間プレート24との当接面22aと、カソード対向プレート22に形成された酸化ガス供給孔225とによって、酸化ガス供給流路63が形成される。酸化ガス供給流路63は、図5に示すように、カソード対向プレート22の(セパレータ25の)カソード対向面22bから、セパレータ25の内部を通り、酸化ガス供給マニホールドに至っている。
セパレータ25には、図4および図5に示すように、中間プレート24に形成された酸化ガス排出流路形成部246と、アノード対向プレート23における中間プレート24との当接面23aと、カソード対向プレート22における中間プレート24との当接面22aと、カソード対向プレート22に形成された酸化ガス排出孔226とによって、酸化ガス排出流路64が形成される。酸化ガス排出流路64は、図5に示すように、カソード対向プレート22の(セパレータ25の)カソード対向面22bから、セパレータ25の内部を通り、酸化ガス排出マニホールド(図4:貫通部K1)に至っている。
図示は省略するが、図4(a)におけるC−C断面およびC'−C'断面は、図5に示すB−B断面と、同様の構造を有している。すなわち、セパレータ25には、図4(a)に示すC−C部において、上述した酸化ガス供給流路63と同様にして、中間プレート24に形成された燃料ガス供給流路形成部247と、アノード対向プレート23における中間プレート24との当接面23aと、カソード対向プレート22における中間プレート24との当接面22aと、アノード対向プレート23に形成された燃料ガス供給孔237とによって、燃料ガス供給流路61が形成される。そして、図4(a)におけるC'−C'部において、上述した酸化ガス排出流路64と同様にして、中間プレート24に形成された燃料ガス排出流路形成部248と、アノード対向プレート23における中間プレート24との当接面23aと、カソード対向プレート22における中間プレート24との当接面22aと、アノード対向プレート23に形成された燃料ガス排出孔238とによって、燃料ガス排出流路62が形成される。そして、燃料ガス供給流路61および燃料ガス排出流路62は、それぞれ、アノード対向面23bからセパレータ25の内部を通り、燃料ガス供給流路61は燃料ガス供給マニホールドに、燃料ガス排出流路62は燃料ガス排出マニホールド(図4:貫通部K2)にそれぞれ至っている。
セパレータ25には、図4および図6に示すように、中間プレート24に形成された冷却媒体流路形成部243と、アノード対向プレート23における中間プレート24との当接面23aと、カソード対向プレート22における中間プレート24との当接面22aとによって、冷却媒体流路65が形成される。冷却媒体流路65は、一端が冷却媒体供給マニホールドと連通し、他端が冷却媒体排出マニホールドと連通している。
また、図4(a)に示すように、燃料ガス供給マニホールド、燃料ガス排出マニホールド、酸化ガス供給マニホールド、酸化ガス排出マニホールドは、それぞれ、図4(a)においてシール線SLで示すシール部50とセパレータ25との当接部のうち燃料電池の発電領域DAの外周を囲む当接部(以下、発電領域外周シール部という。)の外側に位置している。一方で、酸化ガス供給孔225、酸化ガス排出孔226、燃料ガス供給孔237、燃料ガス排出孔238は、それぞれ、発電領域DAの端部すなわち上述した発電領域外周シール部の内側に位置している。この結果、上述した燃料ガス供給流路61、燃料ガス排出流路62、酸化ガス供給流路63、酸化ガス排出流路64は、それぞれ、発電領域外周シール部をセパレータ25の内部からトンネルする。また、冷却媒体流路65も、発電領域外周シール部の外側にそれぞれ位置する冷却媒体供給マニホールドおよび冷却媒体排出マニホールドと連通しているため、発電領域外周シール部をセパレータ25の内部からトンネルしている。
図4(b)は、発電領域外周シール部上におけるセパレータ25およびシール一体型MEA21の切断面(図4(a)におけるsl1−sl1断面)を示している。図4(b)に示すように、発電領域外周シール部上における断面は、酸化ガス供給流路63が形成されている部分(空間部)と、緻密部Sとが交互に並んでいる。これによって、緻密部Sが支持体となり、シール圧によるカソード対向プレート22およびアノード対向プレート23の変形を抑制している。なお、図4(a)におけるsl3−sl3断面も同様の構成となっている。
図4(c)は、発電領域外周シール部上におけるセパレータ25およびシール一体型MEA21の切断面(図4(a)におけるsl2−sl2断面)を示している。本断面においても、冷却媒体流路65および燃料ガス排出流路62が形成されている部分(空間部)と、緻密部Sとが交互に並んでいる。これによって、緻密部Sが支持体となり、シール圧によるカソード対向プレート22およびアノード対向プレート23の変形を抑制している。なお、図4(a)におけるsl4−sl4断面も同様の構成となっている。
・燃料電池の動作:
同じく、図4〜図6を参照して、実施例に係る燃料電池の動作について説明する。
燃料電池10の一方の端部(図1における右側の端部)から供給された酸化ガスは、酸化ガス供給マニホールドを図5において矢印で示すように、右から左に流動する。すなわち、酸化ガスが酸化ガス供給マニホールドを流動する方向は、セパレータ25を通過する際にアノード対向面23b側からカソード対向面22b側へと通過する方向である。酸化ガスは、燃料電池10を構成する各セパレータに形成された酸化ガス供給流路63に分配される。酸化ガスは、酸化ガス供給流路63を通って、カソード212の拡散層に供給される。拡散層に供給された酸化ガスは、カソード212において、以下の式(1)に示す電池反応(カソード反応)に供される。
カソード反応:2H+2e+(1/2)O→HO ...(1)
本実施例に係る燃料電池10では、水素イオンを透過する水素交換膜を電解質層211として用いているので、式(1)に示すように、カソード212における電池反応によって水が生成される。したがって、本実施例におけるカソード212が、特許請求の範囲における第1の電極に相当する。そして、上述したカソード対向プレート22におけるカソード対向面22bが、特許請求の範囲における第1の面に相当する。また、カソード212に供給される酸化ガスが、特許請求の範囲における第1の反応ガスに相当する。したがって、上述した酸化ガス排出流路64(図4、図5参照)が、特許請求の範囲における第1の反応ガス排出流路に相当し、上述した貫通部K1(図4参照)が、特許請求の範囲における第1の貫通部に相当する。
その後、酸化ガスは、図5において矢印で示すように、カソード212の拡散層から酸化ガス排出流路64へと排出される。酸化ガスは、各セパレータ25の酸化ガス排出流路64から酸化ガス排出マニホールドへと排出される。酸化ガス排出マニホールドにおいて、酸化ガスは、図5において矢印A2で示すように左から右へ流動し、燃料電池10の酸化ガスが排出される側の端部(図1における右側の端部)から排出される。すなわち、酸化ガスが酸化ガス排出マニホールドを流動する方向は、セパレータ25の貫通部K1(図4参照)を通過する際にカソード対向面22b側からアノード対向面23b側へと通過する方向である。この結果、カソード212の拡散層から酸化ガス排出流路64へと酸化ガスが排出される方向(図5:矢印A1)と、酸化ガス排出マニホールドを酸化ガスが流動する方向(図5:矢印A2)とが同一方向となることが解る。
燃料電池10に供給された燃料ガスは、燃料ガス供給マニホールドから燃料ガス供給流路61を通って、アノード213の拡散層に供給される。拡散層に供給された燃料ガスは、発電領域DA全体に亘って拡散し、アノード213において、以下の式(2)に示す電池反応(アノード反応)に供される。
アノード反応:H→2H+2e ...(2)
本実施例に係る燃料電池10では、アノード反応において、生成水は発生しない。本実施例におけるアノードが、特許請求の範囲における第2の電極に相当する。その後、燃料ガスは、燃料ガス排出流路62−燃料ガス排出マニホールドを通って排出される。
燃料電池10に供給された冷却媒体は、図6において矢印で示すように、冷却媒体供給マニホールド−冷却媒体流路65−冷却媒体排出マニホールドを通って、外部に排出される。冷却媒体は、主として冷却媒体流路65内を流動中に燃料電池10の熱エネルギーを吸収して燃料電池10を冷却する。
以上説明したように、本実施例に係る燃料電池10は、カソード212の拡散層から酸化ガス排出流路64へと酸化ガスが排出される方向(図5:矢印A1)と、酸化ガス排出マニホールドを酸化ガスが流動する方向(図5:矢印A2)とが同一方向となるので、カソード212の拡散層から酸化ガス排出流路64への酸化ガスの流れがスムーズになる。特に、図5において記号Lで示す酸化ガス排出孔から酸化ガス排出マニホールドまでの長さが短い場合には、酸化ガス排出マニホールド内の酸化ガスの流れが逆向きであると、酸化ガス排出マニホールド内の流れによって、カソード212の拡散層から酸化ガス排出流路64への酸化ガスの流れが阻害されてしまうおそれがある。本実施例では、かかる不都合はなく、逆に、酸化ガス排出マニホールド内の流れに引かれて、カソード212の拡散層から酸化ガス排出流路64へと酸化ガスがスムーズに流動し得る。この結果、酸化ガス内に混入した生成水を速やかに排出することができる。したがって、燃料電池10におけるいわゆるフラッディングを抑制して電池性能を向上することができる。また、上述の酸化ガス排出孔から酸化ガス排出マニホールドまでの長さLを短くできることは、燃料電池10のコンパクト化に寄与する。
B.変形例:
図7および図8を参照して、変形例に係る燃料電池10について説明する。図7は、変形例に係る燃料電池の外観構成を示す説明図である。図8は、変形例に係る燃料電池における燃料ガスの流動を説明する説明図である。変形例におけるセパレータは、実施例におけるセパレータ25と同一の構成を有するので、構成の説明を省略し、以下の説明では、同一の構成要素について同一の符号を用いる。図8には、図4におけるC−C断面およびC'−C'断面を示している。
図7に示すように、変形例に係る燃料電池10は、実施例と異なり、燃料ガスを、酸化ガスが供給・排出される端部(図7における右側の端部)とは、反対側の端部(図7における左側の端部)から供給・排出する。すなわち、燃料ガスを供給する配管250と燃料ガスを排出する配管260とは、図7における左側の端部に接続されている。これにより、燃料電池10内に形成されている燃料ガス供給マニホールドには、図7における左から右へと燃料ガスが流動し、逆に燃料ガス排出マニホールドには、図7における右から左へと燃料ガスが流動する。その他の構成については、実施例と同一であるので説明を省略する。
この結果、図8において矢印で示すように燃料ガスが流動する。具体的に説明すると、図8に示すように、各セパレータ25の燃料ガス排出流路62から燃料ガス排出マニホールド(貫通部K2)に流れこんだ燃料ガスは、燃料ガス排出マニホールドにおいて、図8において矢印A4で示すように、右から左へ流動し、燃料電池10の燃料ガスが排出される側の端部(図7における左側の端部)から排出される。すなわち、燃料ガスが燃料ガス排出マニホールドを流動する方向は、セパレータ25の貫通部K2を通過する際にアノード対向面23b側からカソード対向面22b側へと通過する方向である。この結果、アノード213の拡散層から燃料ガス排出流路62へと燃料ガスが排出される方向(図8:矢印A3)と、燃料ガス排出マニホールドを燃料ガスが流動する方向(図8:矢印A4)とが同一方向になることが解る。
本変形例におけるアノード対向プレート23のアノード対向面23bが、特許請求の範囲における第2の面に相当する。また、アノード213に供給される燃料ガスが、特許請求の範囲における第2の反応ガスに相当する。したがって、上述した燃料ガス排出流路62(図8参照)が、特許請求の範囲における第2の反応ガス排出流路に相当し、上述した貫通部K2(図4参照)が、特許請求の範囲における第2の貫通部に相当する。
酸化ガスおよび冷却媒体の流動は、実施例と同一(図5および図6参照)であるので、その説明を省略する。
以上説明したように、変形例に係る燃料電池は、上述した実施例に係る燃料電池10における作用・効果に加えて、さらに、以下の作用・効果を奏する。図5を参照して説明した酸化ガスの流動だけでなく、燃料ガスの流動についても、アノード213の拡散層から燃料ガス排出流路62へと燃料ガスが排出される方向(図8:矢印A3)と、燃料ガス排出マニホールドを燃料ガスが流動する方向(図8:矢印A4)とが同一方向になるので、アノード213の拡散層から燃料ガス排出流路62への燃料ガスの流れがスムーズになる。燃料ガスには、酸化ガスに比較して一般的に混入量は少ないが、カソード側からアノード側へ電解質層211を透過してくることによって生成水が混入する場合がある。かかる場合には、燃料ガス内に含まれる生成水の排出性が向上し、アノード側のフラッディングを抑制して電池性能を向上することができる。
実施例と変形例とを比較して補足説明すると、実施例の構成では、燃料電池の片方の端部から燃料ガスと酸化ガスの供給・排出を行う構成とすると(図1参照)、反応ガスの各配管を一方の端部に集中して配置できるため、燃料電池システム全体をコンパクトに構成できる利点がある。一方、変形例の構成では、反応ガスの各配管を燃料電池の両端にそれぞれ配置することになるが、アノード側の排水性を向上できる利点がある。これらを考慮して、いずれか適切な構成を採用することができる。
・その他の変形例
以上、本発明の実施例および変形例について説明したが、本発明はこれらの実施例および変形例になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の態様での実施が可能である。
例えば、上記実施例および変形例における燃料電池10は、電解質層211として水素イオンを透過するイオン透過膜を用いているが、これに代えて陰イオン(例えば、酸素イオン)透過するイオン交換膜を用いても良い。この場合の電池反応の一例を以下の式(3)、(4)に示す。
カソード反応:(1/2)O+2e→O2− ...(3)
アノード反応:H+O2−→HO+2e ...(4)
式(4)に示すように、かかる場合には、上述した実施例および変形例とは逆に、アノード反応によって水が生成されるので、アノード213が特許請求の範囲における第1の電極に相当し、カソード212が第2の電極に相当する。そして、上述したアノード対向プレート23におけるアノード対向面23bが、特許請求の範囲における第1の面に相当し、カソード対向プレート22におけるカソード対向面22bが、第2の面に相当する。また、アノード213に供給される燃料ガスが、特許請求の範囲における第1の反応ガスに相当し、カソード212に供給される酸化ガスが第2の反応ガスに相当する。したがって、燃料ガス排出流路62が、特許請求の範囲における第1の反応ガス排出流路に相当し、酸化ガス排出流路64が、第2の反応ガス排出流路に相当する。また、貫通部K2(図4参照)が、特許請求の範囲における第1の貫通部に相当し、貫通部K1が第2の貫通部に相当する。
また、上記実施例および変形例において、セパレータ25は、3枚のプレートを重ね合わせた構成となっているが、セパレータ25の作製の容易性を考慮しないのであれば、上述した酸化ガス供給/排出流路63、64および燃料ガス供給/排出流路61、62と同様の流路を、一つの部材に機械加工を施すことによって形成しても良い。
実施例に係る燃料電池の外観構成を示す説明図。 実施例に係る燃料電池を構成するモジュールの概略構成を示す説明図。 実施例におけるセパレータの各構成部品およびシール一体型MEAの平面図。 実施例におけるセパレータとシール一体型MEAを重ねた様子を示す平面図および断面図。 図4におけるB−B断面を示す断面図。 図4におけるD−D断面を示す断面図。 変形例に係る燃料電池の外観構成を示す説明図。 変形例に係る燃料電池における燃料ガスの流動を説明する説明図。
符号の説明
10...燃料電池
20...モジュール
21...シール一体型MEA
211...電解質層
212...カソード
213...アノード
22...カソード対向プレート
221a...燃料ガス供給マニホールド形成部
221b...燃料ガス排出マニホールド形成部
222a...酸化ガス供給マニホールド形成部
222b...酸化ガス排出マニホールド形成部
223a...冷却媒体供給マニホールド形成部
223b...冷却媒体排出マニホールド形成部
225...酸化ガス供給孔
226...酸化ガス排出孔
23...アノード対向プレート
231a...燃料ガス供給マニホールド形成部
231b...燃料ガス排出マニホールド形成部
232a...酸化ガス供給マニホールド形成部
232b...酸化ガス排出マニホールド形成部
233a...冷却媒体供給マニホールド形成部
233b...冷却媒体排出マニホールド形成部
237...燃料ガス供給孔
238...燃料ガス排出孔
24...中間プレート
241a...燃料ガス供給マニホールド形成部
241b...燃料ガス排出マニホールド形成部
242a...酸化ガス供給マニホールド形成部
242b...酸化ガス排出マニホールド形成部
243...冷却媒体流路形成部
25...セパレータ
30...エンドプレート
31...テンションプレート
32...ボルト
33...インシュレータ
34...ターミナル
50...シール部
501a...酸化ガス供給マニホールド形成部
501b...酸化ガス排出マニホールド形成部
502a...燃料ガス供給マニホールド形成部
502b...燃料ガス排出マニホールド形成部
503a...冷却媒体供給マニホールド形成部
503b...冷却媒体排出マニホールド形成部
61...燃料ガス供給流路
62...燃料ガス排出流路
63...酸化ガス供給流路
64...酸化ガス排出流路
65...冷却媒体流路
210...水素タンク
220...シャットバルブ
230...調圧バルブ
240、410...循環ポンプ
250、260、350、360、450、460...配管
310...エアポンプ
420...ラジエータ
SL...シール線
DA...発電領域

Claims (5)

  1. 燃料電池であって、
    電解質層と、前記電解質層の一方の面に配置されると共に電池反応によって水が生成される第1の電極と、前記電解質層の他方の面に配置される第2の電極と、を有する膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体を挟持して積層されるセパレータであって、
    前記膜電極接合体の前記第1の電極側と対向する第1の面と、
    厚さ方向に貫通して設けられ、前記積層される際に前記第1の電極に供給される第1の反応ガスを排出するための第1の反応ガス排出マニホールドを前記積層の方向に形成する第1の貫通部と、
    前記第1の面から前記セパレータの内部を通り前記第1の貫通部に至る第1の反応ガス排出流路と、
    を有するセパレータと、
    を備え、
    前記第1の反応ガス排出マニホールドを流動する前記第1の反応ガスは、前記第1の貫通部を前記第1の面側から通過する燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池において、
    前記電解質層は、水素イオンの透過を許容するイオン交換膜であり、
    前記第1の電極は、カソードであり、
    前記第1の反応ガスは、酸化ガスである燃料電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池において、
    前記セパレータは、
    前記膜電極接合体の前記第1の電極側と対向する第1の電極対向プレートと、前記膜電極接合体の前記第2の電極側と対向する第2の電極対向プレートと、前記第1の電極対向プレートと前記第2の電極対向プレートとに挟持される中間プレートとを備え、
    前記第1および第2の電極対向プレートと前記中間プレートは、それぞれに、厚さ方向に貫通する第1の反応ガス排出マニホールド形成部を備え、
    前記中間プレートは、さらに、
    厚さ方向に貫通すると共に、一端が前記中間プレートの前記第1の反応ガス排出マニホールド形成部に連通し、他端が前記膜電極接合体と対向する領域に至る第1の反応ガス排出流路形成部を備え、
    前記第1の電極対向プレートは、さらに、
    厚さ方向に貫通すると共に、前記第1の反応ガス排出流路形成部の他端と連通する第1の反応ガス排出孔を備え、
    前記第1の貫通部は、
    前記第1の電極対向プレートと前記第2の電極対向プレートと前記中間プレートとにそれぞれ備えられた前記第1の反応ガス排出マニホールド形成部によって形成され、
    前記第1の反応ガス排出流路は、
    前記第1の反応ガス排出流路形成部と前記第1の反応ガス排出孔とによって形成される燃料電池。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料電池において、
    前記セパレータは、さらに、
    前記膜電極接合体の前記第2の電極側と対向する第2の面と、
    厚さ方向に貫通して設けられ、前記積層される際に前記第2の電極に供給される第2の反応ガスを排出するための第2の反応ガス排出マニホールドを前記積層の方向に形成する第2の貫通部と、
    前記第2の面から前記セパレータの内部を通り前記第2の貫通部に至る第2の反応ガス排出流路とを有し、
    前記第2の反応ガス排出マニホールドを流動する前記第2の反応ガスは、前記第2の貫通部を前記第2の面側から通過する燃料電池。
  5. 請求項4に記載の燃料電池において、
    前記セパレータは、
    前記膜電極接合体の前記第1の電極側と対向する第1の電極対向プレートと、前記膜電極接合体の前記第2の電極側と対向する第2の電極対向プレートと、前記第1の電極対向プレートと前記第2の電極対向プレートとに挟持される中間プレートとを備え、
    前記第1および第2の電極対向プレートと前記中間プレートは、それぞれに、厚さ方向に貫通する第2の反応ガス排出マニホールド形成部を備え、
    前記中間プレートは、さらに、
    厚さ方向に貫通すると共に、一端が前記中間プレートの前記第2の反応ガス排出マニホールド形成部に連通し、他端が前記膜電極接合体と対向する領域に至る第2の反応ガス排出流路形成部を備え、
    前記第2の電極対向プレートは、さらに、
    厚さ方向に貫通すると共に、前記第2の反応ガス排出流路形成部の他端と連通する第2の反応ガス排出孔を備え、
    前記第2の貫通部は、
    前記第1の電極対向プレートと前記第2の電極対向プレートと前記中間プレートとにそれぞれ備えられた前記第2の反応ガス排出マニホールド形成部によって形成され、
    前記第2の反応ガス排出流路は、
    前記第2の反応ガス排出流路形成部と前記第2の反応ガス排出孔とによって形成される燃料電池。
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