JP2006214915A - 光ビーム評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光ビーム評価装置において、構造や制御の複雑化を防止しつつ、評価対象である走査光束の小径化に的確に対応することができるものとする。
【解決手段】 光ビームP1が走査される感光体ドラム25の表面26に相当する被走査面相当面31(評価用仮想面)には、この被走査面相当面31において光ビームP1を拡散させ、光ビームP1の担持する像を、光ビームP1の透過側から視認可能に顕像化させる光拡散素子32a,33a,34aが配置され、光ビームP1の透過側には、撮像素子としての3つのCCDカメラ32,33,34が、対応する拡大結像素子としての対物レンズ32b,33b,34bを介して配設され、光拡散素子32a,33a,34aと対物レンズ32b,33b,34bとによって、各CCDカメラ32,33,34に、光ビームP1の担持する像を、拡大させて確実に入射させる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、光走査装置の性能を評価する光ビーム評価装置に関し、詳細には、高分解能走査に適した小径化された光束を走査する光走査装置用の光ビーム評価装置の改良に関する。
従来より、レーザープリンタ、複写機、ファクシミリ装置等の画像形成装置は、書込みユニットからのレーザー光等の光束を、作像ユニットに設けられている潜像担持体としての感光体ドラムの表面に対して相対的に2次元走査することにより、感光体ドラムの表面に、走査光束の強度分布等に応じた静電潜像を形成し、その後、感光体ドラムの表面に、静電潜像に応じた量のトナーを付着させて顕像化させることにより、可視的なトナー像を形成し、この感光体ドラムの表面に形成されたトナー像を、転写紙に転写・定着処理することにより、転写紙に、原稿の原画像に対応した可視画像を再生している。
ここで、書込みユニットは、光束を出射させる光源とこの光源から出射された光束を潜像担持体(感光体ドラム)表面の所定範囲に走査させる走査光学系とが備えられた光走査装置の一例であるが、この書込みユニットが光束を走査する際には、走査光学系が、感光体ドラムの軸方向に沿って光束を並進走査(主走査)させるとともに、感光体ドラムを軸回りに回転(副走査)させることにより、光束を感光体ドラム表面に2次元走査させる。
しかし、被走査面である感光体ドラムの表面における走査位置のズレや、走査光束径(スポット径)の変動等が生じると、予定した走査性能を得ることができない場合がある。
すなわち、主走査開始位置や主走査終了位置が変動すれば、得られる像が左右方向にシフトしたり、像の幅が変化し、副走査開始位置や副走査終了位置が変動すれば、得られる像が上下方向にシフトしたり、像の高さが変化する。
また、走査光束の径が変化すれば、像の鮮鋭度が変化する等、走査光束の走査性能を予定されたものに維持することは、像を再生するうえで極めて重要な因子であり、そのような光走査装置の走査性能を評価する光ビーム特性評価装置(光ビーム評価装置)が提案されている(特許文献1)。
この評価装置によって評価、評価される走査性能としては、例えば、(1)主走査方向の書込み位置、(2)副走査方向の書込み位置、(3)主走査ピッチむら、(4)副走査面倒れ、(5)主走査ビーム径、(6)副走査ビーム径、(7)倍率誤差、(8)走査線傾き、(9)倍率誤差偏差、(10)走査線曲がり、(11)走査時間、(12)深度、(13)ビーム間ピッチ、などである。
ところで、近年の再生画像の高分解能化に伴い、光走査装置が扱う走査光束が小径化しているが、特許文献1に記載の技術は、走査光束をそのままの状態でエリア型撮像素子(CCDカメラ)に直接入射させる方式であるため、このような光束の小径化に対応して評価精度の向上を図ろうとすれば、走査光束を、より細かく多数のCCD画素で撮像して検出する必要がある。
しかし、そのような小型高分解能(高密度)のCCDカメラは依然高価であるため、光走査性能評価装置の製造コスト、製品価格が高価になるという問題がある。
そこで、走査性能の評価のための走査光束を対物レンズを用いて拡径し、CCDカメラに、この拡径された走査光束を投影することで、高価な小型高分解能CCDカメラを用いることなく、小径の走査光束を、より精度よく検出することが提案されている(特許文献2,3)。
特開平11−148863号公報 特開平9−43527号公報 特開2002−286544号公報
しかし、特許文献2,3の技術は、走査範囲の末端まで変位した走査光束の位置を検出しようとすると、対物レンズに対する走査光束の入射角度と対物レンズ自体の画角との対応関係によっては、CCDカメラに走査光束を入射させることができない場合が生じうる。
このような問題に対して、特許文献3の技術は、CCDカメラや対物レンズに首振り機構を設けて対応しているが、そのような機構は、構成自体の複雑化のみならず機構の制御が複雑となるという問題がある。
さらに、対物レンズには、光軸方向の距離が異なる一定の範囲の物体の像も同一面上に結像させる焦点深度余裕が存在するため、CCDカメラで検出された光束形状は、この焦点深度余裕の範囲にある全ての像が重畳したものとなり、実際の走査光束の形状を、必ずしも正確に検出するものではない。
なお、特許文献2の技術では、検出対象の走査性能に応じて、使用されるセンサを異なる種類のものとしているが、このような構成は構造や制御を複雑にするという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、構造や制御の複雑化を防止しつつ、評価対象である走査光束の小径化に的確に対応することができる光ビーム評価装置を提供することを目的とする。
本発明に係る光ビーム評価装置は、光束による走査面に相当する評価用仮想面に、すりガラス板等の光透過性を有する光拡散素子を配置して、光束の実像を、この評価用仮想面において一旦顕像化することにより、撮像素子の光入射手前側に配置された対物レンズ等の拡大結像素子を介した撮像素子への、光束の入射性を向上させたものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る光ビーム評価装置は、光束を出射する光源と該光源から出射した光束を所定面上の所定範囲に走査させる走査光学系とを有する光走査装置による光束の走査特性を評価する光ビーム評価装置であって、前記光源に対して、前記光束の出射を制御する点灯制御手段と、前記所定面に相当する評価用仮想面において、前記走査光学系により走査された前記光束を受光する受光手段と、前記受光手段により受光して得られた前記光束の状態に基づいて、光束の走査特性を評価する特性評価手段とを備え、前記受光手段は、前記評価用仮想面に配設されて、前記光束の担持する画像の実像を、前記光束の透過側から視認可能に、その表面上において顕像化させる光拡散素子と、前記光拡散素子に対して前記透過側に配設された撮像素子と、前記光拡散素子と前記撮像素子との間に配設され、前記表面上において顕像化された実像を、前記撮像素子において拡大して結像させる拡大結像素子とを備えたことを特徴とする。
ここで、光拡散素子とは、例えば、すりガラス板や、オパールガラス板、光ファイバーなどの光導伝管(像導伝管、イメージコンジット)、またはこの光導伝管を束ねてプレート化されているオプティカルファイバープレート等である。
また、拡大結像素子は、例えば対物レンズ等である。
このように構成された請求項1に係る光ビーム評価装置によれば、評価用仮想面において、走査光束の実像が一旦顕像化され、この顕像化された実像は評価用仮想面から全方向に拡散されるため、拡大結像素子の画角の広狭に拘わらず、当該拡大結像素子を介して撮像素子に、その実像を構成する光を確実に入射させることができる。
そして、そのような撮像素子への光の確実な入射は、単に、評価用仮想面に、すりガラス板等の光拡散素子を配置するだけの簡単な構成によって実現することができるため、従来のように、撮像素子や拡大結像素子に首振り機構等の複雑な機構を設ける必要がなく、構成自体の複雑化や機構の制御の複雑化を回避することができる。
しかも、撮像素子の光入射手前側に、拡大結像素子が配設されているため、評価対象である走査光束が小径化されていても、拡大結像素子を介して拡径化された光束を撮像素子に入射させることができ、光束の位置や大きさ、形状等を精密に評価することができる。
また、本発明の請求項2に係る光ビーム評価装置は、請求項1に係る光ビーム評価装置において、前記受光手段は、前記評価用仮想面において前記光束が走査する仮想走査線に沿って複数配設されていることを特徴とする。
単一の受光手段のみしか配設されていない光ビーム評価装置では、その受光手段を、仮想走査線に沿って光束が変位するのに追従させて移動させる必要があるが、請求項2に係る光ビーム評価装置は、受光手段が仮想走査線に沿って複数配設されているため、受光手段を仮想走査線に沿って変位させなくても、仮想走査線上の複数箇所(受光手段が配設されている箇所)で、走査光束の受光状態を検出することができ、受光手段を追従変位させるのに必要な複雑な機構や制御を行う必要がない。
また、単一の受光手段を仮想走査線に沿って移動させるものでは、その移動速度を光束の走査速度に一致させる必要があるため、光束の走査にリアルタイムに対応できない場合があるのに対して、複数の受光手段が仮想走査線に沿って予め配設されている請求項2に係る光ビーム評価装置によれば、そのような受光手段の、仮想走査線方向への変位を行う必要がないため、光束の走査にリアルタイムに対応させることができる。
また、本発明の請求項3に係る光ビーム評価装置は、請求項1または2に係る光ビーム評価装置において、前記受光手段は、前記評価用仮想面において前記光束が走査する仮想走査線に沿って変位可能に配設されていることを特徴とする。
複数の受光手段が仮想走査線に沿って配設されている光ビーム評価装置では、受光手段を仮想走査線に沿って変位させなくても、仮想走査線上の複数箇所(受光手段が配設されている箇所)で、走査光束の受光状態を検出することができるが、複数の受光手段を備える必要がある点や、物理的な大きさによって配設箇所数に限界があり、配設箇所以外での位置変動や形状変化を検出することができないのに対して、受光手段を仮想走査線に沿って変位させる請求項3に係る光ビーム評価装置によれば、受光手段を、光束の走査に追従させることができるため、仮想走査線に沿っての位置変動や形状変化の評価抜けの箇所が発生することがない。
また、本発明の請求項4に係る光ビーム評価装置は、請求項1から3のうちいずれか1項に係る光ビーム評価装置において、前記特性評価手段は、前記受光手段による前記光束の状態の受光に基づいて、前記評価用仮想面において前記光束が走査する仮想走査線に沿った方向についてのビーム径と、前記仮想走査線に略直交する方向についてのビーム径とを、それぞれ検出することを特徴とする。
このように構成された請求項4に係る光ビーム評価装置によれば、光束が走査する仮想走査線に沿った方向についてのビーム径と仮想走査線に略直交する方向についてのビーム径とを、光束の走査特性として評価することができる。
また、本発明の請求項5に係る光ビーム評価装置は、請求項4に係る光ビーム評価装置において、前記特性評価手段は、前記検出された前記仮想線に沿った方向についてのビーム径と前記略直交する方向についてのビーム径とに基づいて、前記評価用仮想面における光束のビーム中心位置を算出することを特徴とする。
このように構成された請求項5に係る光ビーム評価装置によれば、評価用仮想面における光束のビーム中心位置を、光束の走査特性として評価することができる。
また、本発明の請求項6に係る光ビーム評価装置は、請求項4または5に係る光ビーム評価装置において、前記特性評価手段は、前記検出された前記仮想線に沿った方向についてのビーム径と前記略直交する方向についてのビーム径とに基づいて、前記評価用仮想面における光束のビーム形状を求めることを特徴とする。
このように構成された請求項6に係る光ビーム評価装置によれば、評価用仮想面における光束のビーム形状を、光束の走査特性として評価することができる。
また、本発明の請求項7に係る光ビーム評価装置は、請求項1から4のうちいずれか1項に係る光ビーム評価装置において、前記特性評価手段は、前記評価用仮想面において受光された、前記光束が走査する仮想走査線に沿った方向についての光強度分布と、前記仮想走査線に略直交する方向についての光強度分布とに基づいて、前記評価用仮想面における光束のビーム中心位置を算出することを特徴とする。
このように構成された請求項7に係る光ビーム評価装置によれば、光束が走査する仮想走査線に沿った方向についてのビーム径と仮想走査線に略直交する方向についてのビーム径とを、光束の走査特性として評価することができる。
また、本発明の請求項8に係る光ビーム評価装置は、請求項1から7のうちいずれか1項に係る光ビーム評価装置において、前記点灯制御手段は、前記評価用仮想面において前記光束が走査する仮想走査線に沿った前記光束の1ドットに対応した点灯時間で、前記光束を出射させるように、前記光源を制御することを特徴とする。
このように構成された請求項8に係る光ビーム評価装置によれば、評価用仮想面において光束が走査する仮想走査線に沿って1ドットの光束の像を得ることができ、光束の形状(径や大きさ等)を適切に評価することができる。
また、本発明の請求項9に係る光ビーム評価装置は、請求項8に係る光ビーム評価装置において、前記所定面の所定範囲への走査タイミングを決定するための同期センサをさらに備え、前記光走査装置はfθレンズを備え、前記撮像素子は前記評価用仮想面上のうち、前記fθレンズの光軸位置に相当する像高位置に配置され、前記点灯制御手段は、前記走査光束による前記同期センサから前記撮像素子までの走査距離に対応した期間は前記光束を出射させないように前記光源を制御し、前記期間の直後に、1ドットに対応した点灯時間で前記光束を出射させるように前記光源を制御することを特徴とする。
このように構成された請求項9に係る光ビーム評価装置によれば、評価用仮想面における主走査開始側の最初の1ドットの光束について、その形状(径や大きさ等)を適切に評価することができ、しかも主走査開始側の位置を精度よく評価することができる。
また、本発明の請求項10に係る光ビーム評価装置は、請求項8または9に係る光ビーム評価装置において、前記特性評価手段は、前記光束の走査特性として、前記光束の走査位置、倍率誤差、画像バランス、主走査方向の走査線曲がり、光束の平行度を評価することを特徴とする。
このように構成された請求項10に係る光ビーム評価装置によれば、光束の走査特性として、光束の走査位置、倍率誤差、画像バランス、主走査方向の走査線曲がり、光束の平行度を評価することができる。
本発明に係る光ビーム評価装置によれば、評価用仮想面において、走査光束の実像が一旦顕像化され、この顕像化された実像は評価用仮想面から全方向に拡散されるため、拡大結像素子の画角の広狭に拘わらず、当該拡大結像素子を介して撮像素子に、その実像を構成する光を確実に入射させることができる。
そして、そのような撮像素子への光の確実な入射は、単に、評価用仮想面に、すりガラス板等の光拡散素子を配置するだけの簡単な構成によって実現することができるため、従来のように、撮像素子や拡大結像素子に首振り機構等の複雑な機構を設ける必要がなく、構成自体の複雑化や機構の制御の複雑化を回避することができる。
しかも、撮像素子の光入射手前側に、拡大結像素子が配設されているため、評価対象である走査光束が小径化されていても、拡大結像素子を介して拡径化された光束を撮像素子に入射させることができ、光束の位置や大きさ、形状等を精密に評価することができる。
以下、本発明に係る光ビーム評価装置の最良の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の光ビーム評価装置による評価対象としての光走査装置である書込みユニット1と、この書込みユニット1から出射された光ビーム(光束)が書き込まれる潜像担持体としての感光体ドラム25との位置関係の一例を示す斜視図であり、複写機等画像形成装置の構成の一部に相当する。
図1において、11,12はレーザーダイオード(LD)、13,14はコリメートレンズ、15は光路合成用光学部材、16は1/4波長板、17,18はビーム整形光学系であり、これらの各光学要素11〜18はレーザー光源部Sou(光源)を構成している。
レーザー光源部Souから出射された2本の光ビームP1,P1は、コリメータレンズ13,14によりそれぞれ平行光束とされて、走査光学系の一部を構成するポリゴンミラー19に導かれ、このポリゴンミラー19の各反射面20a,20b,20c,20d,20e,20fによって主走査方向Q1に反射偏向される。
反射偏向された各光ビームP1,P1は、fθ光学系の一部を構成する反射ミラー21,22に導かれ、反射ミラー22により反射偏向された光ビームP1,P1は、fθ光学系23を通過して斜設反射ミラー24に導かれ、この斜設反射ミラー24により潜像担持体としての感光体ドラム25の表面26(被走査面(所定面))に導かれる。
なお、ポリゴンミラー19、反射ミラー21,22、fθレンズ23および斜設反射ミラー24は走査光学系を構成している。
感光体ドラム25の表面26は、光ビームP1,P1によって感光体ドラム25の軸方向(主走査方向)Q1に、リニアに並進走査される。この表面26が光ビームP1による被走査面であり、この被走査面に潜像の書込みが行われる。
レーザー光源部Sou、ポリゴンミラー19、反射ミラー21、22、fθレンズ23、反射ミラー24は書込みユニット1に搭載され、感光体ドラム25は作像ユニット(後述)に搭載されている。
書込みユニット1の、反射ミラー24の長手方向(光ビームの主走査方向Q1)両端の外側に同期センサ27,28が設けられている。同期センサ27は、書込み開始タイミングの決定に用いられ、同期センサ28は、書込み終了タイミングの決定に用いられる。
この書込みユニット1から出射される光ビームP1の走査特性が、本発明の光ビーム評価装置による評価の対象となる。
図1においては、感光体ドラム25の表面26への書込みは、2本の光ビームによる走査線を用いて行っているが、光ビームの走査特性の評価の原理については、レーザーダイオードが1個の場合と2個の場合とで本質的に差異はないため、以下、レーザーダイオードが1個の場合について、本発明に係る光ビーム評価装置による評価項目を、次表1を参照して説明する。
Figure 2006214915
評価項目としては、例えば表1に示す、(1)主走査方向の書込み位置、(2)副走査方向の書込み位置、(3)主走査ピッチむら、(4)副走査面倒れ、(5)主走査ビーム径、(6)副走査ビーム径、(7)倍率誤差、(8)走査線傾き、(9)倍率誤差偏差、(10)走査線曲がり、(11)走査時間、(12)深度、(13)ビーム間ピッチ、の13項目がある(複数の光ビームを同時に照射することのできる書込みユニットの場合(USAP96−675722号参照);本出願における発明の実施の形態では、レーザーダイオード11,12(LDともいう)の配列方向が副走査方向(被走査面内で主走査方向に略直交する方向)に沿っているため、ビーム間ピッチは副走査方向についてのピッチである。)。
以下、各評価項目の詳細について説明する。
(1)主走査方向の書込み位置の評価
LD11,12から出射された光ビームP1は、ポリゴンミラー19によって反射され、fθレンズ23を通って感光体ドラム25の被走査面26を照射するが、このドラム25へ書込みを開始する主走査方向の位置、またはタイミングを測定、評価する。
例えば、図2(a)に示すように、所定の書込み位置中心(書込みタイミング)を基準値(「0」)として、後述するエリア型撮像素子に書き込まれた位置をzzとすると、書込み位置中心0と書込み位置zzとが、主走査方向に△xだけ位置ずれしていることになる。この位置ずれ量△xを測定、評価する。
(2)副走査方向の書込み位置の評価
LD11,12から出射された光ビームP1は、ポリゴンミラー19によって反射され、fθレンズ23を通って感光体ドラム25の被走査面26を照射するが、このドラム25へ書込みを開始する副走査方向の位置、またはタイミングを測定、評価する。
例えば、図2(b)に示すように、所定の書込み位置中心(書込みタイミング)を「0」として、後述するエリア型撮像素子に書き込まれた位置をzzとすると、書き込み位置中心0と書き込み位置zzとが、副走査方向に△yだけ位置ずれしていることになる。この位置ずれ量△yを測定、評価する。
(3)主走査ピッチむらの評価
書込みユニット1は、光ビームP1の並進走査(主走査)を繰返し行うが、この繰返しは、ポリゴンミラー19に備えられた複数のミラーがその配列順序にしたがって光束を順次反射することにより行われるため、各ミラー面の精度に応じて、反射された光束による書込み位置(書出し位置)が変動する場合がある。
したがって、ポリゴンミラー19の各ミラーによる反射面(ミラー面)で光ビームP1を反射させて、各ミラー面に対応したビームスポットSの主走査方向の中心位置のバラツキを測定、評価する。
例えば、ミラーが6つの場合、各反射面20a〜20fにより光ビームP1を反射させ、それらの反射光ビームP1を、後述するCCDカメラ(エリア型撮像素子)に入射させる。
このとき、CCDカメラに入射した位置が、図2(c)に示すものであり、また、基準中心位置「0」に対して、各ミラー面による入射像の中心位置がkz1,kz2,kz3,kz4,kz5,kz6であり、主走査方向のずれ量が△x1,△x2,△x3であるとき、各ミラー面の主走査方向のバラツキの平均値△xは、以下の式によって算出される。
△x=(2・△x1+2・△x2+2・△x3)/6
そして、この測定し、算出された値Δxに基づいて、ポリゴンミラー19の各ミラー面の精度を求めることができ、ピッチむらを客観的に評価することができる。
ここでは、このばらつきを評価するために、基準中心位置として「0」を用いたが、各ミラー面により反射された各ビームスポットSの中心位置のいずれかを基準位置に用いて、主走査ピッチむらを評価してもよい。
例えば、最初に取り込んだビームスポットSの中心位置を基準にしてもよいし、すべてのビームスポットSの中心位置間の差を求め、最も誤差が少ないビームスポットSの中心位置を基準位置にしてもよいし、ビームスポットSの一致率の最も高いものを基準にしてもよい。
(4)副走査面倒れの評価
主走査方向に沿った光ビームP1の書込みを、副走査方向に複数回繰り返すことにより、被走査面26には所望の潜像が形成されるが、ポリゴンミラー19の側面には複数のミラー面が形成され、これら各ミラー面によって光ビームP1を反射させて書込みを行うために、各ミラー面の精度によって光ビームP1による書込み開始位置(書出し位置)が変化する場合がある。
したがって、ポリゴンミラー19の各ミラー面で光ビームP1を反射させて、各ミラー面に対応したビームスポットSの主走査方向の中心位置のバラツキを評価する。
例えば、ミラー面が6個の場合、各ミラー面20a〜20fにより光ビームP1を反射させて後述するCCDカメラに取り込む。そのCCDカメラに書き込まれた位置が図3(a)に示すものであったとする。
また、基準中心位置「0」に対して、各ミラー面20a〜20fによる書込みの中心位置がkz1,kz2,kz3,kz4,kz5,kz6とし、副走査方向のずれ量が△y1,△y2,△y3であったとする。
この場合、各ミラー面20a〜20fの副走査方向のばらつきの平均値△yを次式によって求める。
△y=(2△y1+2△y2+2△y3)/6
この算出されたΔyにより、ポリゴンミラー19の各ミラー面20a〜20fの精度によってどの程度のピッチむら(副走査方向のばらつき)があるかを評価することができる。
ここでは、このばらつきを評価するために、基準中心位置として「0」を用いたが、各ミラー面により反射された各ビームスポットSの中心位置のいずれかを基準位置に用いて、副走査方向のばらつき(面倒れ)を評価してもよい。
例えば、最初に取り込んだビームスポットSの中心位置を基準にしても良いし、全てのビームスポットSの中心位置間の差を求め、最も誤差が少ないビームスポットSの中心位置を基準位置にしてもよいし、ビームスポットSの一致率の最も高いものを基準にしてもよい。
(5)主走査方向に沿った光束のビーム径の評価
光ビームスポットSの主走査方向についての径を評価する。
(6)副走査方向に沿った光束のビーム径の評価
光ビームスポットSの副走査方向にゆいての径を評価する。
(7)倍率誤差の評価
2点のビームスポットSの間隔が所定間隔であるか否かを評価する。すなわち、その間隔が所定間隔よりも短いか、長いかによって倍率を評価する。
例えば、図3(b)に示すように、主走査方向Q1に沿った原稿上の2点について、対応する転写紙上における設計的に予定された書込み基準位置Z1,Z2の距離L4と、実際に測定により得られた被走査面25上での書込み位置Z1′,Z2′の距離L5とから算出される比により、倍率誤差を評価することができる。
(8)主走査線の傾きの評価
光ビームP1を主走査方向Q1に走査すると、1本の走査線が得られる。この走査線が主走査方向Q1に平行であるか否かを評価する。
例えば、図3(c)に示すように、主走査開始側での測定により得られた書込み位置Z1′の副走査方向Q3についてのずれ量d0と、主走査終了側での測定により得られた書込み位置Z2′の副走査方向Q3についてのずれ量d1とにより算出される差、および距離L6により、走査線の傾き角θ、全ずれ量△dを評価する。
(9)倍率誤差偏差の評価
項目(7)においては、2つのビームスポットSの書込み位置を評価することにより倍率誤差を評価したが、3つ以上のビームスポットSをエリア型撮像素子に取り込むことにより、各スポットS間の倍率を比較して、各間隔の偏差を評価する。
例えば、図4(a)に示すように、測定により得られた真ん中の書込み位置Zm′から主走査開始側の書込み位置Z1′までの距離L7と、真ん中の書込み位置Zm′から主走査終了側の書込み位置Z2′までの距離L8とを求めることにより、倍率誤差偏差(左右バランス)を評価することができる。
(10)走査線曲りの評価
項目(8)においては、2つのビームスポットSの書込み位置によって、主走査方向に光ビームP1が平行に走査されているか否かを評価したが、3つ以上のビームスポットSをエリア型撮像素子に取り込み、各ビームスポットS間同士の主走査方向に対する傾きを評価することにより走査線曲がりを評価する。
例えば、図4(b)に示すように、測定により得られた主走査開始側の書込み位置Z1′の副走査方向Q3へのずれ量d2と、測定により得られた真ん中の書込み位置Zm′の副走査方向Q3へのずれ量d4と、測定により得られた主走査終了側の書込み位置Z2′の副走査方向Q3へのずれ量d3とを求めることにより、主走査線の曲りを評価することができる。
(11)走査時間の評価
光ビームP1の走査時間を、2つのCCDカメラを用いて、一方のCCDカメラにビームスポットSが取り込まれてから他方のCCDカメラにビームスポットSが取り込まれるまでの時間を計時することにより走査時間を算出することができ、また、2つのCCDカメラの間の距離を走査時間で除算することにより、走査速度を求めることができる。
なお、この場合、一方のCCDカメラを、同期検出のために書込みユニット1に設けられた同期センサ(走査開始検知センサ、走査終了検知センサ)によって代用することもできる。詳細については後述する。
(12)深度の評価
主走査方向Q1に直交する方向(CCDカメラに照射する光ビームP1の中心軸と同方向)にCCDカメラを移動させることにより、主走査方向Q1については光ビームP1を固定した状態で、光ビームP1の移動方向のビーム径を測定して、設計位置での深度を評価する。
例えば、CCDカメラを光ビームP1の進行方向に逐次等間隔で異動させた上で停止させ、各停止位置でのビームスポットSのビーム径Dを逐次求めることにより、図4(c)に示すビーム径曲線(深度カーブ)Qmを得ることができる。なお、Bwはビームウエストを表す。これにより光ビームP1の深度を評価することができる。
(13)ビーム間ピッチの評価
同時に照射される複数の光ビーム間のピッチを評価する。例えば、図4(d)に示すように、1個のエリア型撮像素子に受像された2つのビームスポットS,Sの中心位置KK,KK′を求め、それらの副走査方向についての位置差(間隔)△KKを算出することにより、2つの光ビームP1,P1のピッチ間隔△KKを評価することができる。
ここで、図5に示した光ビーム評価装置は、評価項目(12)を除く他の全ての評価項目(1)〜(11),(13)を評価可能である。
(光ビーム評価装置の実施例1)
次に、光ビーム評価装置の実施例を図5を参照しつつ説明する。
図5において、1は書込みユニット(光走査装置)を模式的に表したものであり、29はポリゴンミラー駆動用のパルスモータ、30はパルスモータ29を駆動制御する駆動制御回路である。
感光体ドラム25の表面26(被走査面)に相当する被走査面相当面31(評価用仮想面)には、この被走査面相当面31において光ビームP1を拡散させ、光ビームP1の担持する像を、光ビームP1の透過側から視認可能に顕像化させる光拡散素子32a,33a,34aが配置されている。
ここで光拡散素子32a,33a,34aは光を拡散させる手段であるが、例えば、磨りガラス、オパールガラス、若しくは光ファイバー等の光導伝管(像導伝管・イメージコンジット、)、またはこれを束ねてプレート化されているオプティカルファイバープレートなどを適用することが好ましい。
また、光ビームP1の透過側には、撮像素子としての3つのCCDカメラ32,33,34が各光拡散素子32a,33a,34aに対応して配設され、さらに、各光拡散素子32a,33a,34aと各CCDカメラ32,33,34との間には、各光拡散素子32a,33a,34aの表面において顕像化された実像を、各CCDカメラ32,33,34において拡大して結像させる拡大結像素子としての対物レンズ32b,33b,34bが配設されている。
そして、これら光拡散素子32a,33a,34aと対物レンズ32b,33b,34bとによって、各CCDカメラ32,33,34には、光ビームP1の担持する像が、拡大されて確実に入射するため、光ピームP1の正確な結像点での像のみに基づいて、光ビームP1の形状を高精度に測定、評価することができる。
本実施例1においては、CCDカメラ32〜34は、被走査面相当面31における光ビームP1の主走査方向Q1(仮想走査線)に沿って等間隔に設けられており、CCDカメラ32は主走査開始側に、CCDカメラ34は主走査終了側に、CCDカメラ33は主走査中央位置に、それぞれ設けられる。
このように、CCDカメラ32〜34(特に、2次元マトリックス状に画素が配列されたエリア型撮像素子を指すときは、エリア型撮像素子32c,33c,34cと称するものとする。)は、書込みユニット1が搭載される画像形成装置(複写機等)の書込みユニット1から出射された光ビームP1が走査される光ビーム照射部材(潜像担持体等)における光走査開始位置(シート最大サイズの光照射開始位置)、光走査終了位置、および中間位置にそれぞれ配置され、実際に使用すべき位置を評価することができる。
LD11または12は、1ドット点灯制御回路35(点灯制御手段)により点灯制御される。この1ドット点灯制御回路35は、時刻計時用のクロックパルスを発振するクロックパルス発振器36とクロックパルスをカウントするカウント回路37とを備えている。そして、1ドット点灯制御回路35には、同期センサ27の同期パルスが入力される。
また、1ドット点灯制御回路35と駆動制御回路30とは、パーソナルコンピュータからなる制御回路38により制御される。この制御回路38には、画像処理用の入力ボード39が設けられている。この入力ボード39としては、例えば入力系統が3個のもの、すなわち、例えばR,G,Bの3入力系統を有する画像処理ボードが用いられている。
そして、各CCDカメラ32〜34から出力された画像情報は、入力ボード39を通じて制御回路38に取り込まれる。この制御回路38は、算出手段としての算出回路40と評価処理回路41とを備えている。
図6は、各CCDカメラ32〜34の各画素のうち、演算処理の座標原点としての基準画素Kを設定した様子を示す図である。この基準画素Kは、設計的に予定された基準書込み位置に相当するが、基準画素Kの設定方法については後述する。
ここで、CCDカメラ32の基準画素KからCCDカメラ33の基準画素Kまでの距離、およびCCDカメラ33の基準画素KからCCDカメラ34の基準画素Kまでの距離Lは、それぞれL1に設定されている。
また、被走査面上で描かれるべき設計的に予定された理想的画像(ビームスポットS)は、例えば図7に示すものであるとする。ここで、符号R1は、理想的なビームスポットSのビーム径を示す。
制御回路38は、この基準画素Kが原点位置となるように「0」に較正されている。算出回路40は、距離L1と設計的に予定された走査速度とに基づいて、図8に示すように、CCDカメラ32,33間および33,34間の走査時間Tをそれぞれ算出する。
さらに、この走査時間Tと設計的に予定されたビームスポットSの走査方向の径R1とに基づいて、光ビームP1の1ドットに相当する走査時間tを計算する。ここで、走査時間T、tを意味する信号は、1ドット点灯制御回路35のカウント回路37に入力される。
これら走査時間T、1ドット走査時間tは、クロック発振器36から出力されるクロックパルスの個数によって定義され、1ドット点灯制御回路35は、LD11または12の消灯時点からカウント回路37が走査時間Tに相当するクロック数をカウントすると、消灯状態にあるLD11または12を点灯するように制御し、カウント回路37が、LD11または12の点灯時点から走査時間tに相当するクロック数をカウントすると、LD11または12を消灯するように制御する。
この意味で、走査時間Tは、LD11または12の消灯時間(書込みタイミング時間)を規定している。
LD11または12は、1ドット点灯制御回路35により、同期センサ27からの同期パルスが入力されるまでの間、連続的に点灯するように制御され、同期センサ27からの同期パルスが入力されると、1ドット点灯制御回路35により一旦消灯され、走査時間Tが経過すると、1ドット制御回路35により1ドットに相当する走査時間tだけ点灯された後、再び走査時間Tが経過するまで消灯され、走査時間Tが経過すると再度1ドットに相当する走査時間tだけ点灯された後、消灯される。
そして、1ドット点灯制御回路35は、同期センサ28の同期パルスが入力されると、走査開始側への戻り時間(約2T)が経過した後、再度点灯される。
図8において、黒丸印は1ドットに相当するビームスポットSの形成状態(LD11または12の点灯状態)を示し、白丸印は1ドットに相当するビームスポットSの非形成状態(LD11または12の消灯状態)を示している。
このように、1ドット点灯制御回路35により走査中に1ドットに相当する走査時間中、LD11または12を点灯させると、図9に示すように、各CCDカメラ32〜34にビームスポットSが形成される。
評価処理回路41(特性評価手段)を用いて主走査方向Q1のビームスポットSの中心位置O1、O2、O3を求めることにより、基準画素Kに対する主走査方向のずれ量dを求めることができる。
図9には、一例として、書込み開始側の基準位置では、右側にd=X1だけずれ、書込み終了側の基準位置では、左側にd=X3だけずれ、中央位置では、ずれ量d=X2=0であることが示されている。
また、評価処理回路41を用いて副走査方向Q3のビームスポットSの中心位置O1′、O2′、O3′を求めることにより、基準画素Kに対する副走査方向Q3のずれ量dを求めることができる。図9においては、副走査方向のずれ量d′=0である。
図8では、主走査開始側のCCDカメラ32から中央位置のCCDカメラ33までの距離L1と、主走査終了側のCCDカメラ34から中央位置のCCDカメラ33までの距離L1とが等しいものとして説明したが、本発明は、このように両距離が等しいものに限られるものではない。
(評価装置の実施例2)
図10は、光ビーム評価装置の実施例2を示すものであり、入力ボード39として、単一画像処理ボードを用い、かつ、設計的に予定された1個の書込み基準位置に対する位置ずれを評価するものである。
この実施例2では、CCDカメラ43は1個であり、このCCDカメラ43は主走査方向に沿って延びるガイド軸44に設けられた可動体45に搭載されている。
ここで、光ビームP1を拡散する光拡散素子43aは、CCDカメラ43と連結した状態(図示せず)で、光ビームP1の本来の結像位置43dに配置されている。また、CCDカメラ43には、実施例1と同様の対物レンズ43bが取り付けられている。
可動体45は、制御回路38によりガイド軸44に沿って往復動するように制御され、CCDカメラ43は、所望の書込み基準位置にセットされる。
すなわち、CCDカメラ43を主走査方向Q1に移動させることによって、所望の位置で、評価項目(1)〜(6),(11),(13)の評価が可能である。
また、CCDカメラ43の移動位置は、図5に示す実施例1の光ビーム評価装置と同じ位置に設定することにより、項目(1)〜(11),(13)の評価を同様に行うことができる。
同期センサ27からCCDカメラ43のセット位置までの距離をL3とし、設計的に予定された書込み速度で距離L3を除算することにより、同期センサ27からCCDカメラ43のエリア撮像素子43cの基準画素Kまでに要する走査時間T(図11参照)を求めることができる。
したがって、同期センサ27によって同期パルスが検出されてから走査時間Tまでの間、レーザー光源部Souを消灯し、走査時間Tの経過と同時に1ドット点灯制御回路35によってレーザー光源部Souを走査時間tの間点灯させることにより、走査中に1ドットに相当するレーザースポットSを、CCDカメラ43のエリア型撮像素子43cに、図12に示すように結像させることができる。
上記の各光ビーム評価装置のビームスポットSの中心位置は以下のようにして求められ、エリア型撮像素子43cの各画素は、Zijによって定義される。
各画素Z1j,Z2j,…,Zij,…,Znjは、主走査方向Q1に沿って配列された画素を意味し、Zi1,Zi2,…,Zij,…,Zimは、副走査方向Q3に沿って配列された画素を意味し、符号i(1からnまでの整数)は、図示左側から数えてi番目を意味し、符号j(1からmまでの整数)は図示下から数えてj番目であることを意味している。
そこで、主走査方向Q1に配列されている各画素Z1j,Z2j,…,Zij,…,Znjから出力された出力信号の総和Wj(=Z1j+Z2j+…+Zij+…+Znj)を副走査方向Q3についてj=1からj=mまで順次求めると、図13に示すように副走査方向Q3の光ビーム強度分布曲線B1を求めることができる。
また、副走査方向Q3に配列されている各画素Zi1,Zi2,…,Zij,…,Zimから出力された出力信号の総和Wi(=Zi1+Zi2+…+Zij+…+Zim)を主走査方向Q1についてi=1からi=nまで順次求めると、図13に示すように主走査方向Q1の光ビーム強度分布曲線B2を求めることができる。
図14は、このようにして求められた光ビームP1の強度分布曲線の一例であり、主走査方向Q1のビーム強度分布曲線B2を示している。
評価処理回路41は、このビーム強度分布曲線B2に対して閾値P1hを設定し、この閾値P1hと交差する強度に対応する主走査方向Q1の画素の番地(位置)X1、X2を特定し、この番地X1とX2との平均値に相当する画素の番地Ximを求める。
これにより、光ビームP1の主走査方向Q1の中心位置O1が求められる。この中心位置O1と基準画素Kとの差に基づいて主走査方向Q1のずれ量dを求めることができる。
同様の処理を、ビーム強度分布曲線B1について行うことにより、副走査方向Q3の中心位置O1′が求められ、この中心位置O1′と基準画素Kとの差に基づいて、ずれ量d′も求めることができる。
また、番地X1とX2との差Dを求めることにより、主走査方向Q1のビーム径Dを求めることができ、同様の処理を、ビーム強度分布曲線B1について行うことにより、副走査方向Q3のビーム径D′も求められる。
なお、閾値P1hは、例えば、ピークPmaxから自然対数eの自乗分の1(=1/e2)に設定する。
ここで、本実施例2は、主走査方向Q1に配列された画素Z1j,Z2j,…,Zij,…,Znjから出力された出力信号の総和Wj、副走査方向Q3に配列された画素Zi1,Zi2,…,Zij,…,Zimから出力された出力信号の総和Wiに基づいて、光ビームP1の中心位置O1,O1′を求めたが、ピークPmax近傍の数画素からビーム強度分布曲線B1,B2を描き、このビーム強度分布曲線B1,B2のピークを、光ビームP1の中心として求め、このピークに対応する画素を光ビームP1の中心画素としてもよい。
また、各画素毎の出力は量子化されているので、この各画素毎の量子化された出力分布を三次元的に表現し、その重心位置に相当する画素を主走査方向Q1、副走査方向Q3の光ビームP1の中心位置O1,O1′としてもよい。
なお、CCDカメラ43を設計的に予定された基準書込み位置(fθレンズ23の光軸を意味する像高0の位置)に配置したとしても、ビーム径がその基準書込み位置から微妙にずれた位置で測定されると、正確なビーム形状を得ることができないため、ずれ量dに基づいて、図13に示す走査時間Tを補正し、像高0の位置でレーザー光源部Souを点灯させるようにすることもできる。
(評価装置の実施例3)
図15は、光ビーム評価装置の実施例3を示し、主走査方向Q1と直交する深度方向(光ビームP1の軸方向)Q4にガイド軸46を設け、可動体45をガイド軸44に沿って主走査方向Q1に往復動可能とするとともに、ガイド軸44に沿って深度方向Q4に往復動可能としたものであり、この構成によれば1個のCCDカメラ43を用いて、設計的に予定された所望の書込み基準位置における光ビーム特性を評価することができる。
この実施例3においても、光ビームP1を拡散する光拡散素子43aが、CCDカメラ43と連結された状態(図示せず)で光ビームP1の本来の結像位置に配置されている。また、CCDカメラ43には、対物レンズ43bが取り付けられている。
本実施例3においては、評価項目(1)〜(11),(13)の評価を行うことができるほか、CCDカメラ43を深度方向に可動させるため、評価項目(12)の評価も行うことができる。
なお、CCDカメラ43の深度方向への移動手段は、図5、図10に示した光ビーム評価装置にも搭載可能であり、この移動手段を図5、図10に示した光ビーム評価装置に搭載することにより、これらの光ビーム評価装置を用いて、評価項目(12)である深度を評価することができる。
光ビームP1の進行方向(深度方向)Q4について評価は以下のようにして行う。
すなわち、図16(a)に示すように、CCDカメラ43が可動体45に取り付けられ、可動体45は、深度方向Q4に延びるガイド軸44に搭載されている。
可動体45を光ビームP1の深度方向Q4に逐次等間隔で移動させて、その移動後の停止位置における光ビームP1のビームスポットSのビーム径D(図12、図14参照)を逐次求めることにより、図16(b)に示す深度方向Q4についてのビーム径曲線(深度カーブ)Qmを求めることができる。
なお、本実施例3は、主走査方向Q1についてビーム径曲線Qmを求めるが、副走査方向Q3についてビーム径曲線を求めてもよい。
このビーム径曲線QmからビームウエストBwの位置を評価し、設計的に予定された深度方向Q4の基準書込み位置とビームウエストBwの位置とに基づいて、ビームウエスト補正適正量△Wを決定する。
図17は、光ビーム評価装置の制御の一例を示すフローチャートを示すものであり、制御回路38はまず初期状態にセットされ(S1)、次に、パルスモータ29の回転を開始させる(S2)。
次いで、制御回路38は、パルスモータ29が定常回転数に達したとみなされる時間が経過した時点で、1ドット点灯制御回路35に向けてLD11または12(レーザー光源部Sou)を点灯させるように信号を出力する(S3)。
一方、1ドット点灯制御回路35は、同期センサ27から同期パルスが入力されたか否かを検出し、所定時間が経過しても同期パルスが検出されないときは、エラー発生信号を制御回路38に向けて出力する(S4,S5)。
制御回路38は、エラー発生信号が入力されると、LD11または12(レーザー光源部Sou)を消灯させる信号を1ドット点灯制御回路35に向けて出力する(S6)とともに、そのエラー発生信号に基づいてパルスモータ29の回転を停止させ(S7)、測定終了か否かを判断する(S8)。
1ドット点灯制御回路35は、同期パルスが所定時間内に検出されたときには、同期パルス検出と同時にLD11または12を消灯し、カウント回路37が走査時間Tに基づくクロック数をカウントした時点で、LD11または12を1ドット点灯させる点灯信号を出力する(S9)。
制御回路38は、この1ドット点灯によりビームスポットSの画像を取得する(S10)。そして、評価処理回路41は、実際に得られたビームスポットSの像に基づいた演算を行って、光ビームP1に要求される各特性を評価する(S11)。
そして、得られた評価結果をモニタ(図示せず)または記録手段(図示せず)に出力する(S12)。
その後、制御回路38は、LD11または12を消灯させるための信号を1ドット制御回路35に向けて出力する(S6)とともに、パルスモータ29の駆動を停止させる。
測定を繰り返すときには、処理S1からS12までの処理を再実行すればよい。
この光ビームP1の特性評価は、光ビームP1の中心位置O1,O1′、ビーム径D1,D1′、ずれ量d,d′を処理することにより行われる。
なお、ビーム径D1,D1′の比を求めることにより、光ビームP1の形状が主走査方向Q1に長い楕円形状であるのか、円に近い楕円形状であるのか、副走査方向Q3に長い楕円形状であるのかを評価することができる。
以上、本発明に係る光ビーム評価装置についての具体的な実施態様について説明したが、本発明に係る光ビーム評価装置の態様は、実施形態として明示した構成のものに限定されるものではなく、本発明が包含する技術思想の範囲内において、あらゆる態様を採用することができる。
本発明の光ビーム評価装置による特性の評価対象としての光走査装置の一例を示す斜視図である。 (a)は、主走査方向の書込み位置の評価原理を、(b)は、副走査方向の書込み位置の評価原理を、(c)は、主走査ピッチむらの評価原理を、それぞれ説明する図である。 (a)は、副走査面倒れの評価原理を、(b)は、倍率誤差の評価原理を、(c)は、主走査線の傾きの評価を、それぞれ説明する図である。 (a)は、倍率誤差偏差の評価原理を、(b)は、走査線曲りの評価原理を、(c)は、深度の評価原理を、(d)は、ビーム間ピッチの評価を、それぞれ説明する図である。 本発明に係る光ビーム評価装置の一実施形態(実施例1)を示す図である。 各CCDカメラの各画素のうち、演算処理の座標原点としての基準画素を設定した様子を示す図である。 図5に示した書込みユニットにより被走査面に描かれるべき設計的に予定された理想的画像(ビームスポット)を説明する図である。 光ビームの1ドット制御のタイミングを説明するための説明図である。 各CCDカメラのエリア型撮像素子に形成されたビームスポットを示す図である。 本発明に係る光ビーム評価装置の他の実施形態(実施例2)を示す図である。 光ビームの走査1ドットの制御のタイミングを説明するための図である。 CCDカメラのエリア型撮像素子にビームスポットが結像された様子を示す図である。 図12に示す光ビームの1ドット制御のタイミングを説明するための説明図である。 各CCDカメラのエリア型撮像素子に形成されたビームスポットのプロファイルを示す図である。 本発明に係る光ビーム評価装置の他の実施形態(実施例3)を示す図である。 深度方向についてのビーム径曲線を求める説明の図である。 光ビーム評価装置の制御の一例を示すフローチャートを示す図である。
符号の説明
31 被走査面相当面(評価用仮想面)
32,33,34 CCDカメラ(撮像素子)
32a,33a,34a 光拡散素子
32b,33b,34b 対物レンズ(拡大結像素子)
35 1ドット点灯制御回路
P1 光ビーム(光束)

Claims (10)

  1. 光束を出射する光源と該光源から出射した光束を所定面上の所定範囲に走査させる走査光学系とを有する光走査装置による光束の走査特性を評価する光ビーム評価装置であって、
    前記光源に対して、前記光束の出射を制御する点灯制御手段と、前記所定面に相当する評価用仮想面において、前記走査光学系により走査された前記光束を受光する受光手段と、前記受光手段により受光して得られた前記光束の状態に基づいて、光束の走査特性を評価する特性評価手段とを備え、
    前記受光手段は、前記評価用仮想面に配設されて、前記光束の担持する画像の実像を、前記光束の透過側から視認可能に、その表面上において顕像化させる光拡散素子と、前記光拡散素子に対して前記透過側に配設された撮像素子と、前記光拡散素子と前記撮像素子との間に配設され、前記表面上において顕像化された実像を、前記撮像素子において拡大して結像させる拡大結像素子とを備えたことを特徴とする光ビーム評価装置。
  2. 前記受光手段は、前記評価用仮想面において前記光束が走査する仮想走査線に沿って複数配設されていることを特徴とする請求項1に記載の光ビーム評価装置。
  3. 前記受光手段は、前記評価用仮想面において前記光束が走査する仮想走査線に沿って変位可能に配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光ビーム評価装置。
  4. 前記特性評価手段は、前記受光手段による前記光束の状態の受光に基づいて、前記評価用仮想面において前記光束が走査する仮想走査線に沿った方向についてのビーム径と、前記仮想走査線に略直交する方向についてのビーム径とを、それぞれ検出することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の光ビーム評価装置。
  5. 前記特性評価手段は、前記検出された前記仮想線に沿った方向についてのビーム径と前記略直交する方向についてのビーム径とに基づいて、前記評価用仮想面における光束のビーム中心位置を算出することを特徴とする請求項4に記載の光ビーム評価装置。
  6. 前記特性評価手段は、前記検出された前記仮想線に沿った方向についてのビーム径と前記略直交する方向についてのビーム径とに基づいて、前記評価用仮想面における光束のビーム形状を求めることを特徴とする請求項4または5に記載の光ビーム評価装置。
  7. 前記特性評価手段は、前記評価用仮想面において受光された、前記光束が走査する仮想走査線に沿った方向についての光強度分布と、前記仮想走査線に略直交する方向についての光強度分布とに基づいて、前記評価用仮想面における光束のビーム中心位置を算出することを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の光ビーム評価装置。
  8. 前記点灯制御手段は、前記評価用仮想面において前記光束が走査する仮想走査線に沿った前記光束の1ドットに対応した点灯時間で、前記光束を出射させるように、前記光源を制御することを特徴とする請求項1から7のうちいずれか1項に記載の光ビーム評価装置。
  9. 前記所定面の所定範囲への走査タイミングを決定するための同期センサをさらに備え、
    前記光走査装置はfθレンズを備え、
    前記撮像素子は前記評価用仮想面上のうち、前記fθレンズの光軸位置に相当する像高位置に配置され、
    前記点灯制御手段は、前記走査光束による前記同期センサから前記撮像素子までの走査距離に対応した期間は前記光束を出射させないように前記光源を制御し、前記期間の直後に、1ドットに対応した点灯時間で前記光束を出射させるように前記光源を制御することを特徴とする請求項8に記載の光ビーム評価装置。
  10. 前記特性評価手段は、前記光束の走査特性として、前記光束の走査位置、倍率誤差、画像バランス、主走査方向の走査線曲がり、光束の平行度を評価することを特徴とする請求項8または9に記載の光ビーム評価装置。
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