JP3594813B2 - 光ビーム特性評価装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザープリンタ、複写機、ファクシミリ装置等の画像形成装置などに使用される光書き込みユニットのビーム光の各特性を評価する評価装置に関し、更に詳しくは、書き込みユニットから感光体に向けて照射される光ビームに要求される特性の評価に用いる光ビーム特性評価装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ビームによる書き込みユニットを搭載した画像形成装置が知られている。その画像形成装置では、書き込みユニットからの光ビームは感光体に照射され、静電潜像が形成される。次いで、その静電潜像は現像ユニットなどによりトナーが付着されて静電潜像が顕在化されたトナー像が形成され、そのトナー像は転写ユニットなどにより転写紙に転写されて画像が形成される。
【0003】
ここで、光書き込みユニットから照射された光ビームはポリゴンミラー(回転多面鏡)などにより主走査方向に走査されると共に被照射体である感光体をドラム状又はベルト状などに形成させ、この感光体を回転させることにより副走査方向に走査されることにより2次元の静電潜像が形成されている。
【0004】
画像形成装置では、感光体表面での光ビームの書き込み位置が設計的に予定された基準位置からずれるようなことがあると、原稿画像情報に対応する画像をその基準位置に形成することができないという不都合が生じる。
【0005】
例えば、主走査方向に対応する原稿上の2点についての複写画像を考慮すると、この2点に対応する転写紙(複写画像)上での2点を抽出して、原稿上の2点間の距離と複写画像の2点間の距離とを比較したとき、等倍で複写を行う限り等しくなければならないが、この原稿上の2点間の距離と複写画像上の2点間の距離とが正確に一致していなければ倍率誤差となり、忠実に複写画像を再現できない。この場合には、倍率誤差の評価を行うことが要求される。
【0006】
また、拡大、縮小する場合には、原稿上の画像に対して複写画像の比率が拡大縮小したい倍率に等しくなければならない。この比率がずれている場合には忠実に複写画像を再現することができない。この場合にも同様に倍率誤差の評価が要求される。
【0007】
更に、主走査方向に対応させて原稿上の左側から右側に向かって三点を抽出し、真ん中の一点から等距離の位置に残りの二点があるとしたとき、これらに対応する転写紙(複写画像)上の三点を抽出し、それらの三点のうち主走査方向の真ん中の点を基準にして左右の二点までの距離が等しくないと、形成される複写画像は左右のバランスを欠くことになる。この場合、真ん中の一点から左側の点までの距離と真ん中の一点から右側の点までの距離とが等しいか否かを評価することが要求される。
【0008】
このような傾向は、特に、書き込みユニットに光ビームを発生するレーザー光源が2個以上設けられ、2本以上の光ビームを副走査方向に配列して感光体表面を同時に主走査方向に走査して、通常の2倍以上の速度で感光体表面に書き込みを行う、いわゆる多重光ビームにより感光体ドラムに書き込みを行う画像形成装置では、ビーム間ピッチが評価対象に加わるので、さらに複雑になる。このような装置において、一方の光ビームの書き込み位置と他方の光ビームの書き込み位置とが主走査方向の途中でずれるようなことがあると、原稿画像を忠実な画像に再現できない。このため、2個以上の光ビームによる書き込み位置の評価を同一基準において行う必要が生じる。
【0009】
従来、光ビームの主走査方向の特性評価については、例えば、図6に示す構成のものが知られている(特開平5−284293号公報参照)。
【0010】
その図6において、1は書き込みユニット(光学ユニット)である。この書き込みユニット1の内部には半導体レーザー2からなるビーム光源(レーザー光源)、ポリゴンミラー(回転多面鏡)3、fθレンズ4が設けられている。その半導体レーザー2は光アナログ変調器5により変調駆動される。光アナログ変調器5は原稿画像に対応して半導体レーザー2から射出されるレーザー光を強弱変調する。半導体レーザー2から射出されたレーザー光P1はポリゴンミラー3の回転により主走査Q1方向に走査され偏向される。
【0011】
レーザー光P1が照射される感光体の表面(照射面)に相当する面(以下被走査相当面という)6には、主走査Q1方向に間隔を開けて一対の光電変換素子7a、7bが設けられている。光電変換素子7a、7bの直前には受光位置精度(書き込み位置精度)を高めるためにピンホール(丸い小孔)を有する遮光板8a、8bが設けられている。この一対のピンホール間の距離をLとする。
【0012】
半導体レーザー2を常時点灯させた状態で、ポリゴンミラー3を回転させて、光ビームP1を主走査Q1方向に走査すると、一方の光電変換素子7aが光ビームP1を受光した後、他方の光電変換素子7bが光ビームP1を受光する受光時間差と、その距離Lとにより、この書き込みユニット1による光ビームP1の実際の走査速度が測定できる。この実際に測定された光ビームP1の走査速度が設計により予定された設計走査速度に対して速すぎたり遅すぎたりすると書き込み基準位置がずれることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この実際に測定された光ビームの走査速度が設計走査速度の許容誤差内にあるかを評価し、この許容誤差を越えている場合には、書き込みユニットの走査速度が許容誤差内に入るように、ポリゴンミラー3の回転速度等を調節している。したがって、この従来の光ビーム特性評価装置では、書き込み位置そのものを直接的に求めることができない。
【0014】
次に、感光体表面上での光ビームP1のビーム径が設計で予定した設計値からずれた場合には、転写紙上に形成される画像のエッジがぼけたり、走査線われを生じたりして、画質が低下するという不都合がある。したがって、光ビームの被走査面でのビーム径又はビーム形状を評価することも要求される。
【0015】
従来、光ビームのビーム径の評価は、ピンホール又はスリットを被走査相当面に設け、その直後に受光素子を設けて、静止状態での光ビームのビーム径を計測するようにしたものが知られている。しかしながら、この従来のビーム径の計測方法では、走査状態でのビーム径を計測することができない。
【0016】
そこで、走査状態でのビーム径を計測するために、図7に示すように、被走査相当面6に一次元CCD9を設け、この一次元CCD9に向かって進行する光ビームP1の光路中に、この光ビームP1を被走査相当面6に結像させる対物レンズ10を設け、光ビームP1のビームスポットSを主走査Q1方向に沿って矢印方向に移動させつつ、この一次元CCD9を矢印Q2方向に逐次n回駆動走査して、各画素C1〜Cnの光量信号の一走査分を積算記憶する記憶回路と、この記憶回路からの信号を演算することにより光ビーム径を算出する評価方法及び光ビーム径評価装置が提案されている(特開平4−351928号公報参照)。そして、この評価方法によれば、一次元CCD9を矢印Q2方向に一度駆動走査して、次に再び、一次元CCD9を矢印Q2方向に駆動走査するときには、一次元CCD9の一走査期間t1だけ時間が経過するため、この一走査期間t1の間に光ビームP1は主走査Q1方向に移動されている。したがって、この評価方法は、図8に模式的に示すようにビームスポットSを静止させてn個の一次元CCD9を等間隔毎に配設した構成と等価である。
【0017】
この評価方法では、図8から明らかなように、一次元CCD9の一走査期間t1の間に光ビームP1は主走査Q1方向に移動しており、ビームスポットSが間引かれた状態で一次元CCD9に取り込まれることとなる。更に、一次元CCD9のある画素Ciを駆動走査してその画素情報を読み取ってからこれに隣接する画素Ci+1を駆動走査してその画素情報を読み取るまでの駆動走査時間△tの間にも、光ビームP1が主走査方向(矢印Q1方向)に移動するので、光ビームP1に対して一次元CCD9を斜めに駆動走査してビームスポットSの画像を取り込むことと等価となり、ビーム径の量子化時に誤差が発生しやすい。このビーム径の量子化時の評価誤差は、光ビームP1の走査速度が大きくなればなるほど大きくなる。
【0018】
したがって、この従来の光ビーム特性評価方法(光ビームのビーム径評価方法)では、ビーム径の評価精度を向上させ難いという問題が残存する。
【0019】
以上説明したように、光ビームに要求される特性としては、感光体表面への書き込み位置特性、主走査方向ピッチむら、副走査方向ピッチむら、ビーム間ピッチ、倍率誤差、左右バランス(倍率誤差偏差)、走査線曲がり、光ビームのビーム径、ビーム形状等各種のものがあり、従来はこれらの各ビーム特性を専用の評価装置を用いて行っていたので、光ビームの特性評価が煩雑となり、かつ、同一条件のもとでの総合的評価でないため、評価の信頼度も若干芳しくないという懸念がある。
【0020】
更に、ビームスポット径又はビームスポット形状の評価方法については、走査状態でのビームスポット径又はビームスポット形状の評価精度をより一層向上させたいという要望がある。
【0021】
加えて、これらの評価を行うためには、基準位置出しが要求される。
【0022】
一方、光書き込みユニットを搭載させた三次元画像計測装置が、例えば特開平8−86616号公報に開示されている。この3次元画像計測装置では、光書き込みユニットとしてのレーザーは、形状の計測対象に向けて十字スリット光を発生するものが用いられ、そのレーザーヘッドは、十字スリット光の交点を中心に回転可能でかつ上下左右方向に平行移動できるようにレーザーヘッド架台に搭載されている。また、この3次元画像計測装置では、その計測対象を撮像するCCDカメラと、このCCDカメラにより撮像された画像信号を処理する画像処理部とレーザーヘッド作動制御部とからなるコンピュータとを備え、CCDカメラのレンズ中心とレーザーヘッドの先端中心部とが三次元絶対座標系のX軸上に位置され、CCDカメラの撮像面は、X−Y平面に平行になるように配設されている。
【0023】
この画像計測装置では、CCDカメラのエリア型CCDの位置出しは、エリア型CCDの撮像位置に合わせてエリア型CCDを特定位置に調整するのみであり、計測の基準位置としての基準画素を特定するものではないため、基準画素とレーザー光の位置とのずれを正確に把握できないという問題がある。
【0024】
本発明者は、光ビームに要求される各特性を一台で評価可能な光ビーム特性評価装置、とりわけ、基準位置出しを正確に行うことのできる光ビーム特性評価装置を既に提案している(例えば、特願平10−176385号「光ビーム特性評価装置」)。
【0025】
この光ビーム特性評価装置は、光ビームの被走査面上での主走査方向及び副走査方向の設計的に予定された基準位置の決定に用いられる基準レーザー光源と、その基準レーザー光源を保持する保持部材と、その保持部材を回転可能に保持して基準レーザー光源の回転角度位置を決定する角度位置決定部材と、設計的に予定された光ビームの射出光線に保持部材の回転中心が一致するように角度位置決定部材を位置決めする位置決め基準ベースとを有している。
【0026】
この光ビーム特性評価装置により、基準レーザー光源からの光ビームを被走査相当面に設置の二次元撮像素子に結像させ、保持部材を回転させて少なくとも二か所の回転角度位置において基準レーザー光源から射出された基準光ビームを二次元撮像素子で受光すると、受光された画素が基準画素となり、二次元撮像素子上での基準位置に相当する基準画素が特定され、その光ビームに要求される特性を評価することができる。
【0027】
ここで、この二次元撮像素子を備えたCCDカメラを画像形成装置に設置する場合、その深度方向の位置を決める場合に基準となる突き当て面にCCDカメラを押し当てながらカメラ取付のネジを固定する方法が考えられる。この方法によれば、基準となる突き当て面に習って固定させるので、押し当ての位置、作業者の個人差などにより、その位置が安定しない場合がある。
【0028】
そこで、この発明は、レーザービーム光の特性を評価する特性評価装置において、CCDカメラの深度方向の位置決めする際に、個人差など無く、安定して位置決めすることができ、基準位置出しを正確に行うことができる評価装置を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、
被走査面に相当する被走査相当面に設置されたCCDカメラの二次元撮像素子にレーザー光源からの光ビームを結像させることにより該光ビームに要求される特性を評価する光ビーム特性評価装置であって、前記光ビームの前記被走査面上での主走査方向及び副走査方向の設計的に予定された基準位置の決定に用いられる基準レーザー光源と、該基準レーザー光源を保持する保持部材と、該保持部材を回転可能に保持して前記基準レーザー光源の回転角度位置を決定する角度位置決定部材と、設計的に予定された光ビームの射出光線に前記保持部材の回転中心が一致するように前記角度位置決定部材を位置決めする位置決め基準ベースとを有し、前記保持部材を前記回転中心を中心に回転させて少なくとも二か所の回転角度位置において前記基準レーザー光源から射出された基準光ビームを前記二次元撮像素子で受光することにより、該二次元撮像素子上での前記基準位置に相当する基準画素を特定する光ビーム特性評価装置の前記CCDカメラの深度方向の位置決めをする深度方向位置決め装置において、
前記CCDカメラの深度方向を決定する当て付け面を有する深度方向位置決めブロックと、該深度方向位置決めブロックの位置を決定することができ、かつ、測定対象物である光書き込みユニットを位置決めする書き込みユニット位置決め部材により位置決めされる位置決め基準ベースと、先端マウント部に雌ねじ部を有するCCDカメラと、該CCDカメラを固定する取り付けベースと、前記先端マウント部の雌ねじ部に噛み合う雄ねじ部を有する雄ねじ部材と、該雄ねじ部材に噛み合う雌ねじ部材とからなり、前記深度方向位置決めブロックは、中心が測定対象物である光書き込みユニットのビーム光の理想的な軌跡上に位置するように設定されて前記雄ねじ部を貫通する貫通孔を有し、前記雄ねじ部材は、前記雌ねじ部材を螺合させた状態で、前記雄ねじ部が前記貫通孔を貫通すると共に、前記先端マウント部の雌ねじ部と螺合可能であることを特徴とする光ビーム特性評価装置である。
【0030】
このような光ビーム特性評価装置では、基準レーザー光源からの光ビームを被走査相当面に設置の二次元撮像素子に結像させ、保持部材を回転させて少なくとも二か所の回転角度位置において基準レーザー光源から射出された基準光ビームを二次元撮像素子で受光すると、受光された画素が基準画素となり、二次元撮像素子上での基準位置に相当する基準画素が特定され、その光ビームに要求される特性を評価することができる。
基準レーザー光源からの光ビームは被走査相当面に設置の二次元撮像素子に結像される。保持部材を回転中心を中心に回転して少なくとも二か所の回転角度位置において基準レーザー光源から射出された基準光ビームを二次元撮像素子で受光する。これにより、受光された画素を基準画素とすることにより、二次元撮像素子上での基準位置に相当する基準画素が特定され、その光ビームに要求される特性を評価することができる。
ここで、位置決め基準ベースは装置内の書き込みユニット位置決め部材に位置決め固定され、その位置決め基準ベースに深度方向位置決めブロックは位置決め固定される。
【0031】
一方、CCDカメラはその先端部を深度方向位置決めブロックに密着することが十分可能な範囲で自由に動くことができる状態である。このCCDカメラは各プレートに固定されていない状態において、CCDカメラ先端部を深度方向位置決めブロックに向ける。
【0032】
雄ねじ部に雌ねじ部材を螺合させた状態で、雄ねじ部を貫通孔に貫通させ、マウントネジ部にその先端を螺合させる。雌ねじ部材を回転させて、先端部を深度方向位置決めブロックの当て付け面に当接させる。このとき、この貫通孔は、中心が測定対象物である光書き込みユニットのビーム光の理想的な軌跡上に位置するように設定されているので、このCCDカメラの深度方向位置が固定される。この状態でCCD各プレートを固定すれば、個人差など無く、安定して位置決めすることができる。このようにして固定されたCCDカメラを備えた評価装置により基準位置出しを行えば基準位置出しを正確に行うことができる評価装置を提供することができる。
【0033】
請求項2記載の発明は、前記CCDカメラは、複数個であることを特徴とする請求項1に記載の光ビーム特性評価装置である
【0034】
このような構成によれば、評価に際して主走査方向に複数個のCCDカメラが位置決めされて固定される。この場合、各CCDカメラの位置を常に安定して位置決めすることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、従来技術の説明と同一又は均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0039】
図9は、本発明の光ビーム特性評価装置の評価対象としての二つの光ビーム光源を搭載した書き込みユニット1の内部構成の一例を説明する図である。この書き込みユニット1では、二つのレーザーダイオード(半導体レーザ)11、12と、その半導体レーザ11,12から出射された光ビームP1,P1を集光させて平行光束とするコリメータレンズ13、14、光路合成用光学部材15、1/4波長板16、ビーム整形光学系17、18とを備え、これらの各光学要素11ないし18はレーザー光源部(ビーム光源)Souを構成している。
【0040】
また、この書き込みユニット1は、ポリゴンミラー19、fθ光学系21ないし23、斜設反射ミラー24を備え、その斜設反射ミラー24の長手方向両側(光ビームの主走査Q1方向)に同期センサ27、28が設けられている。同期センサ27は書き込み開始タイミングの決定に用いられ、同期センサ28は書き込み終了タイミングの決定に用いられる。
【0041】
このように構成された書き込みユニット1では、レーザー光源部Souから射出された2本の光ビームP1、P1は、コリメータレンズ13、14により平行光束とされて、走査光学系の一部を構成するポリゴンミラー19に導かれ、このポリゴンミラー19の各面20a〜20fにより反射偏向されて主走査Q1方向に走査される。
【0042】
その反射偏向された光ビームP1、P1はfθ光学系の一部を構成する反射ミラー21、22に導かれ、反射ミラー21、22により反射偏向され、fθレンズ23を通過して斜設反射ミラー24に導かれる。この斜設反射ミラー24により反射された光ビームP1、P1は、作像ユニットに搭載された感光体ドラム25に導かれ、その表面26に照射される。この感光体ドラム表面26は、光ビームP1、P1が主走査Q1方向にリニアーに走査されることにより、副走査Q3方向に所定の間隔(ピッチ)を開けてこの被走査面(表面26)に書き込みが行われる。
【0043】
この書き込みユニット1から射出される光ビームP1、P1の特性が評価対象となり、この光ビーム特性評価項目には、例えば、a:主走査方向の書き込み位置、b:副走査方向の書き込み位置、c:主走査ピッチむら、d:副走査面倒れ、e:主走査ビーム径、f:副走査ビーム径、g:倍率誤差、h:走査線傾き、i:倍率誤差偏差、j:走査線曲がり、k:走査時間、l:深度:m:ビーム間ピッチなどがある。
【0044】
以下、各評価項目の詳細について説明する。
a:主走査方向の書き込み位置の評価
光ビームP1は、ポリゴンミラー19によって反射されて、fθレンズ光学系を通って感光体25へと照射されるが、この感光体25へ書き込みを開始する主走査Q1方向の位置、又はタイミングを評価する。
b:副走査方向の書き込み位置の評価
光ビームは、ポリゴンミラー19によって反射されて、fθレンズ光学系を通って感光体25へと照射されるが、この感光体25へ書き込みを開始する副走査方向の位置、又はタイミングを評価する。
c:主走査ピッチむらの評価
光ビームの書き込みを主走査Q1方向に沿って何回も行うことにより、所望の画像が形成されるが、ポリゴンミラー19の側面には複数のミラー面は、6個のミラー面)が形成され、この各ミラー面によって光ビームを反射させて書き込みを行うために、各ミラー面の精度によって光ビームによる書き込み位置(書き出し位置)が変化する場合がある。
【0045】
したがって、ポリゴンミラー19の各面で光ビームを反射させて、各面に対応したビームスポットSの主走査方向中心位置のバラツキを評価する。
d:副走査面倒れの評価
光ビームの書き込みを主走査方向に沿って何回も行うことにより、所望の画像が形成されるが、ポリゴンミラー19の側面には複数のミラー面は、6個のミラー面)が形成され、この各ミラー面によって光ビームを反射させて書き込みを行うために、各ミラー面の精度によって光ビームによる書き込み位置(書き出し位置)が変化する場合がある。
【0046】
したがって、ポリゴンミラー19の各面で光ビームを反射させて、各面に対応したビームスポットSの主走査方向中心位置のバラツキを評価する。
e:主走査ビーム径の評価
光ビームスポットSの主走査方向のビーム径を評価する。
f:副走査ビーム径の評価
光ビームスポットSの副走査方向のビーム径を評価する。
g:倍率誤差の評価
2点のビームスポットSの間隔が所定間隔であるか否かを評価する。すなわち、その間隔が所定間隔よりも短いか、長いかによって倍率を評価する。
h:走査線傾きの評価
光ビームを主走査方向に走査すると1本の走査線が得られる。この走査線が主走査方向に平行であるか否かを評価する。
i:倍率誤差偏差の評価
項目gでは、2つのビームスポットSの書き込み位置を評価することにより倍率誤差を評価したが、3つ以上のビームスポットSを二次元撮像素子に取り込むことにより、各スポット間の倍率を比較して、各間隔の偏差を評価する。
j:走査線曲がりの評価
項目hでは、2つのビームスポットSの書き込み位置により主走査方向に光ビームが平行に走査されているか否かを評価したが、3つ以上のビームスポットSを二次元撮像素子に取り込み、各ビームスポット間同士の主走査方向に対する傾きを評価することにより走査線曲がりを評価する。
k:走査時間の評価
光ビームの走査時間を、2個のCCDカメラを用いて、一方のCCDカメラにビームスポットが取り込まれてから他方のCCDカメラにビームスポットが取り込まれるまでの時間をカウントすることにより走査時間を算出することができ、また、2個のCCDカメラの間の距離を走査時間で除算することにより走査速度を求めることができる。
【0047】
なお、この場合、一方のCCDカメラを同期検出のために書き込みユニット1に設けた同期センサ(走査開始検知センサ、走査終了検知センサ)により代用しても良い。詳細は後述する。
l:深度の評価
主走査方向に直交する方向(CCDカメラに照射する光ビームの光軸と同方向)にCCDカメラを移動させることにより、主走査方向については光ビームを固定した状態で、光ビームの移動方向のビーム径を測定して、設計位置での深度を評価する。
m:ビーム間ピッチの評価
同時に照射される複数のビーム間のピッチを評価する。
【0048】
【評価装置例1】
次に、評価装置例1につき図10を参照しつつ説明する。
【0049】
その図10において、符号29はポリゴンミラー19を駆動するためのパルスモータであり、符号30は、そのパルスモータ29の駆動制御用の回路(駆動制御回路)である。感光体ドラム表面26に相当する面(被走査相当面)31には、光ビーム検出手段としてのCCDカメラ32〜34の二次元撮像素子(撮像面)32a〜34aがその光ビームP1の走査開始側から走査終了側に向かって等間隔に設けられている。
【0050】
すなわち、CCDカメラ32〜34は、画像形成装置の書き込みユニット1から出射された光ビームP1が照射される光ビーム照射部材(潜像担持体)の光照射開始位置(シート最大サイズの光照射開始位置)、光照射終了位置、中間位置に配置され、実際に使用すべき全ての領域(位置)を評価することができる。
【0051】
レーザーダイオード11(又は12)は1ドット点灯制御回路35により点灯制御される。その1ドット点灯制御回路35は時刻計時用のクロックパルスを発振するクロックパルス発振器36とクロックパルスをカウントするカウント回路37とを備えている。1ドット点灯制御回路37には同期センサ27の同期パルスが入力される。
【0052】
その1ドット点灯制御回路35と駆動制御回路30とはパーソナルコンピュータからなる制御回路38により制御される。その制御回路38には画像処理用の入力ボード(画像処理ボード)39が設けられている。ここでは、この画像処理ボード39には入力系統が3個のもの、例えば、R、G、Bの入力系統を有する画像処理ボードが用いられている。
【0053】
二次元撮像素子32aは主走査方向開始側に設けられ、二次元撮像素子34aは主走査方向終了側に設けられ、二次元撮像素子33aは主走査方向中央位置に設けられ、各二次元撮像素子32a〜34aの画像出力は画像処理ボード39を通じて制御回路38に取り込まれる。その制御回路38は算出手段としての算出回路40と評価処理回路41とを有する。
【0054】
各二次元撮像素子32a〜34aの各画素のうちから演算処理の座標原点としての基準画素Kを図11に示すように設定する。この基準画素Kは、設計的に予定された基準書き込み位置に相当する。この基準画素Kの設定については後述することにし、ここでは、基準画素Kから基準画素Kまでの距離L1が設定されているものとする。また、被走査面上で描かれるべき設計的に予定された理想的画像(ビームスポットS)が図12に示すものであるとする。符号R1は理想的なビームスポットSのビーム径である。
【0055】
制御回路38はこの基準画素Kが原点位置となるように「0」較正されている。算出回路40は、距離L1と設計的に予定された走査速度とにより、図13に示すように、二次元撮像素子間の走査時間Tを算出し、この走査時間Tと設計的に予定されたビームスポットSの走査方向の径R1とから、1ドットに相当する走査時間tを計算する。走査時間T、tを意味する信号は1ドット点灯制御回路35のカウント回路37に入力される。
【0056】
この走査時間T、1ドット走査時間tはクロック発振器36から出力されるクロックパルスの個数によって定義され、1ドット点灯制御回路35は、レーザーダイオード11(又は12)の消灯時点からカウント回路37が走査時間Tに相当するクロック数をカウントすると消灯状態にあるレーザーダイオード11(又は12)を点灯するように制御し、カウント回路37がレーザーダイオード11(又は12)の点灯時点から走査時間tに相当するクロック数をカウントすると、レーザーダイオード11(又は12)を消灯するように制御する。この意味で、走査時間Tは、レーザーダイオード11(又は12)の消灯時間(書き込みタイミング時間)を規定している。
【0057】
レーザーダイオード11(又は12)は1ドット点灯制御回路35により同期センサ27からの同期パルスが入力されるまでの間、連続的に点灯するように制御され、同期センサ27からの同期パルスが入力されると、1ドット点灯制御回路35によりいったん消灯され、走査時間Tが経過すると1ドット制御回路35により1ドットに相当する走査時間tだけ点灯された後、再び走査時間Tが経過するまで消灯され、走査時間Tが経過すると再度1ドットに相当する走査時間tだけ点灯された後消灯される。そして、1ドット点灯制御回路35は、同期センサ28の同期パルスが入力されると、走査開始側への戻り時間(約2T)が経過した後、再度点灯される。
【0058】
その図13において、黒丸印は1ドットに相当するビームスポットSの形成状態(レーザーダイオード11(又は12)の点灯状態)を示し、白丸印は1ドットに相当するビームスポットSの非形成状態(レーザーダイオード11(又は12)の消灯状態)を示している。
【0059】
このように、1ドット点灯制御回路35により走査中に1ドットに相当する走査時間中レーザーダイオード11(又は12)を点灯させると、図14に示すように、各二次元撮像素子32a〜34aにビームスポットSが形成される。
【0060】
評価処理回路41を用いて主走査Q1方向のビームスポットSの中心位置O1、O2、O3を求めれば、基準画素Kに対する主走査Q1方向のずれ量dを求めることができる。その図14には、一例として、書き込み開始側の基準位置では右側にd=X1だけずれ、書き込み終了側の基準位置では右側にd=X3だけずれ、中央位置ではそのずれ量d=X2=0であることが示されている。
【0061】
また、評価処理回路41を用いて副走査Q3方向のビームスポットSの中心位置O1’、O2’、O3’を求めれば、基準画素Kに対する副走査Q3方向のずれ量dを求めることができる。その図14では、副走査Q3方向のずれ量d’はd’=0である。
【0062】
この図13では、主走査開始側の二次元撮像素子32aから中央位置の二次元撮像素子33aまでの距離L1と走査終了側の二次元撮像素子34aから中央位置の二次元撮像素子33aまでの距離L1とが等しいものとして説明したがこれに限られるものではない。
【0063】
【評価装置例2】
次に、評価装置例2につき図15を参照しつつ説明する。
【0064】
その図15では、画像処理ボード39として単一画像処理ボードが用いられ、かつ、設計的に予定された二個の書き込み基準書位置に対するずれを評価することにされている。この評価装置では、画像処理ボード切り替えスイッチ43が設けられ、1ドット点灯制御回路35は二次元撮像素子32aからの画像の取り込みと同時に二次元撮像素子34aから画像が取り込まれるように画像処理ボード切り替えスイッチ43を切り替える。その他の構成は図10に示す評価装置例1と同じであるので、同一符号を付してその詳細な説明は省略することにする。図16はその1ドット点灯制御回路35による制御タイミングを示し、走査時間(消灯時間)Tは距離L2を設計的に予定された走査速度で除算することにより求められる。
【0065】
この光ビーム特性評価装置では、CCDカメラが主走査Q1方向に2個間隔を開けて設けられているので、評価項目aないしh、評価項目k、mの評価が可能である。もちろん、図10に示す評価装置例1と同様にCCDカメラの個数を3個とすれば、評価項目a〜k、mの評価が可能である。
【0066】
【評価装置例3】
次に、評価装置例3につき図17を参照しつつ説明する。
【0067】
その図17において、画像処理ボード39として単一画像処理ボードが用いられ、かつ、設計的に予定された一個の書き込み基準書位置に対するずれが評価されている。
【0068】
ここでは、CCDカメラ43は1個とされ、このCCDカメラ43は主走査方向に長く延びるガイド軸44に設置の可動体45に搭載されている。可動体45は制御回路38によりガイド軸44に沿って往復動するように制御され、CCDカメラ43は所望の書き込み基準位置にセットされる。
【0069】
すなわち、CCDカメラ43を主走査方向に移動させることによって、所望の位置で、評価項目a〜f、k、mの評価が可能である。また、そのCCDカメラ43の移動位置を図10、図15に示す評価装置と同じ位置に設定することにより、項目a〜k、mの評価を同様に行うことができる。
【0070】
同期センサ27からCCDカメラ43のセット位置までの距離をL3とし、設計的に予定された書き込み速度で距離L3を除算すれば同期センサ27からCCDカメラ43の二次元撮像素子43aの基準画素Kまでに要する走査時間T(図18参照)を求めることができる。
【0071】
したがって、同期センサ27により同期パルスが検出されてから走査時間Tまでの間、レーザー光源部Souを消灯し、走査時間Tの経過と同時に1ドット点灯制御回路35によりレーザー光源部Souを走査時間tの間点灯させることにすれば、走査中に1ドットに相当するレーザースポットSをCCDカメラ43の二次元撮像素子43aに図19に示すように結像させることができる。
【0072】
上記の各評価装置のビームスポットSの中心位置は以下のようにして求めている。
【0073】
二次元撮像素子43aの各画素はZijによって定義される。Z1j、Z2j、…、Zij、…、Znjは主走査Q1方向に配列された画素を意味し、Zi1、Zi2、…、Zij、…、Zimは副走査Q3方向に配列された画素を意味し、符号i(1からnまでの整数)は左側から数えてi番目を意味し、符号j(1からmまでの整数)は下から数えてj番目であることを意味している。
【0074】
そこで、主走査Q1方向に配列されている各画素Z1j、Z2j、…、Zij、…、Znjから出力された出力信号の総和Wj(Wj=Z1j+Z2j+…+Zij+…+Znj)を副走査Q3方向についてj=1からj=mまで順次求めると、図20に示すように副走査Q3方向の光ビーム強度分布曲線B1を求めることができる。また、副走査Q3方向に配列されている各画素Zi1、Zi2、…、Zij、…、Zimから出力された出力信号の総和Wi(Wi=Zi1+Zi2+…+Zij+…+Zim)を主走査Q1方向についてi=1からi=nまで順次求めると、図20に示すように主走査Q1方向の光ビーム強度分布曲線B2を求めることができる。
【0075】
図21はこのようにして求められた光ビーム強度分布曲線の一例であり、主走査Q1方向のビーム強度分布曲線B2を示している。
【0076】
評価処理回路41はこのビーム強度分布曲線B2に対して閾値P1hを設定し、この閾値P1hを横切る強度に対応する主走査Q1方向の画素の番地X1、X2を特定し、この番地X1とX2との和の平均値に相当する画素の番地Ximを求める。これにより、光ビームP1の主走査Q1方向の中心位置O1が求められる。この中心位置O1と基準画素Kとの差により主走査Q1方向のずれ量dが求まる。同様の処理をビーム強度分布曲線B1について行うことにより副走査Q3方向の中心位置O1’が求められ、この中心位置O1’と基準画素Kとの差によりずれ量d’も求められる。
【0077】
また、番地X1とX2との差Dを求めることにより、主走査Q1方向のビーム径Dが求められ、同様の処理をビーム強度分布曲線B1について行うことにより、副走査Q3方向のビーム径D’も求められる。
【0078】
なお、閾値P1hは、ここでは、ピークPmaxからe(自然対数)の自乗分の1のところに設定する。
【0079】
ここでは、主走査Q1方向に配列された画素Z1j、Z2j、…、Zij、…、Znjから出力された出力信号の総和Wj、副走査Q3方向に配列された画素Zi1、Zi2、…、Zij、…、Zimから出力された出力信号の総和Wiに基づいて、光ビームP1の中心位置O1、O1’を求めることにしたが、ピークPmax近傍の数画素からビーム強度分布曲線B1、B2を描き、このビーム強度分布曲線B1、B2のピークを光ビームP1の中心として求め、このピークに対応する画素を光ビームP1の中心画素としても良い。
【0080】
また、画素毎の出力は量子化されているので、この各画素毎の量子化された出力分布を三次元的に表現し、その重心位置に相当する画素を主走査Q1方向、副走査Q3方向の光ビームP1の中心位置O1、O1’としても良い。
【0081】
なお、CCDカメラ43を設計的に予定された基準書き込み位置(fθ光学系23の光軸を意味する像高0の位置)に配置したとしても、ビーム径がその基準書き込み位置から微妙にずれた位置で測定されると、正確なビーム形状を得ることができないので、ずれ量dに基づいて、図18に示す走査時間Tを補正し、像高0の位置でレーザー光源部Souを点灯させるようにすることもできる。
【0082】
【評価装置例4】
次に、図22を参照しつつ評価装置例4を説明する。
【0083】
その図22において、主走査Q1方向と直交する深度方向(光軸方向)Q4にガイド軸46が設けられ、可動体45をガイド軸44に沿って主走査Q1方向に往復動可能とすると共に、ガイド軸46に沿って深度方向Q4に往復動可能とされている。この構成によれば1個のCCDカメラ43を用いて設計的に予定された所望の書き込み基準位置における光ビーム特性を評価できる。
【0084】
この評価装置例4では、評価項目a〜k、mの評価を行うことができる他、CCDカメラ43を深度方向に可動させているので、評価項目lの評価も可能である。
【0085】
なお、CCDカメラ43の深度方向への移動手段を図10,図15,図17に示す評価装置にも搭載可能であり、この移動手段を評価装置に搭載すれば、このような評価装置を用いても評価項目lの深度を評価することができる。
【0086】
光ビームの進行方向(深度方向)Q4について評価は以下のようにして行う。
【0087】
すなわち、図23(a)に示すようにCCDカメラ43が可動体45に取り付けられ、可動体45は深度方向Q4に延びるガイド軸44に搭載されている。可動体45を光ビームP1の深度方向Q4に逐次等間隔毎に移動させて、その移動停止位置での光ビームP1のビームスポットSのビーム径D(図19,図21を参照)を逐次求めると、深度方向Q4に対するビーム径曲線(深度カーブ)Qmを図23(b)に示すように求めることができる。
【0088】
なお、ここでは、主走査Q1方向についてビーム径曲線Qmを求めることとしたが、副走査Q3方向についてビーム径曲線を求めても良い。
【0089】
このビーム径曲線QmからビームウエストBwの位置を評価し、設計的に予定された深度方向Q4の基準書き込み位置とビームウエストBwの位置とからビームウエスト補正適正量△Wを決定する。
【0090】
図24は、図22に示す評価装置の制御の一例を示すフローチャートを示し、制御回路38はまず初期状態にセットされ(S.1)、次に、パルスモータ29の回転を開始させる(S.2)。次に、制御回路38はパルスモータ29が定常回転数に達したとみなされる時間が経過した時点で、1ドット点灯制御回路35に向けて、レーザーダイオード11又は12(レーザー光源部Sou)を点灯させるように信号を出力する(S.3)。一方、1ドット点灯制御回路35は同期センサ27から同期パルスが入力されたか否かを検出し、所定時間が経過しても同期パルスが検出されないときはエラー発生信号を制御回路38に向けて出力する(S.4、S.5)。制御回路38は、エラー発生信号が入力されると、レーザーダイオード11又は12(レーザー光源部Sou)を消灯させる信号を1ドット点灯制御回路35に向けて出力すると共に(S.6)、そのエラー発生信号に基づいてパルスモータ29の回転を停止させ(S.7)、測定終了か否かを判断する(S.8)。
【0091】
1ドット点灯制御回路35は同期パルスが所定時間内に検出されたときには、同期パルス検出と同時にレーザーダイオード11又は12(レーザー光源部Sou)を消灯し、カウント回路37が走査時間Tに基づくクロック数をカウントした時点でレーザーダイオード11又は12(レーザー光源部Sou)を1ドット点灯させる点灯信号を出力する(S.9)。制御回路38はこの1ドット点灯によりビームスポットSの画像を取得する(S.10)。評価処理回路41はその実際に得られたビームスポットSの画像に基づき演算を行って、光ビームP1に要求される各特性を評価する(S.11)。そして、その評価結果をモニター(図示を略す)又は記録手段(図示を略す)に出力する(S.12)。その後、制御回路38はレーザーダイオード11又は12(レーザー光源部Sou)を消灯させるための信号を1ドット制御回路35に向けて出力すると共に(S.6)、パルスモータ29の駆動を停止させる。測定を繰り返すときには、S.1からS.12までの処理が再実行される。
【0092】
その光ビームの特性評価は、光ビームP1の中心位置O1、O1’、ビーム径D1、D1’、ずれ量d、d’を処理することにより行われる。
【0093】
ビーム径D1、D1’の比を求めることにより、光ビームP1の形状が主走査Q1方向に長い楕円であるのか、円に近い楕円であるのか、副走査Q3方向に長い楕円であるのかを評価できる。
【0094】
【評価装置例1〜4の具体的構造】
なお、以下の実施の形態では、位置決めの為に高精度が要求されるため、適宜の面は高精度の面出しが行われているが、その詳細は省略されることがある。
【0095】
図25〜図29は画像形成装置への書き込みユニット1の取り付け状態を示し、この書き込みユニット1は図27に示す外観形状を有する。この書き込みユニット1の一方の側壁1aには、二つの位置決め用突起102、102が設けられ、書き込みユニット1の他側壁1bには4つの位置決め用穴103…が設けられている。また、この書き込みユニット1の先端側に位置する側壁(先端壁)1cには主走査Q1方向に延びる細長いスリット穴104’が形成され、この細長いスリット穴104’からレーザービームP1が図示を略す感光体ドラムに向けて照射される。
【0096】
一方、図25において、符号100は画像形成装置の基台であり、この基台100の後方(図面左側)には書き込みユニット位置決め部材101が固定されている。この書き込みユニット位置決め部材101の詳細は、図26,図28,図29に示されている。書き込みユニット位置決め部材101は、図28に示すように起立壁部104、105を有する。起立壁部104には位置決め用突起102に挿通される挿通穴106が形成され、起立壁部105には位置決め用穴103に嵌合される4つの位置決めピン107…(図28では2個)が突設固定されている。この位置決めピン107…を位置決め用穴103に嵌合させ、位置決め用突起102…を挿通穴106…に挿通させて書き込みユニット1を書き込みユニット位置決め部材101に固定させる。このとき、この起立壁部105の外壁108は書き込みユニット1を主走査Q1方向に位置決めするための位置決め面となる。
【0097】
書き込みユニット位置決め部材101の先端部(起立壁部104,105の先端側)は、図25、図29に示すように、一対の基準ベース取り付け部109、109となっており、この基準ベース取り付け部109、109にはそれぞれ基準ベース取り付けピン110、110が突設されている。
【0098】
この基準ベース取り付け部109、109には、図30(a)ないし図30(d)に示す位置決め基準ベース111が取り付けられる。この位置決め基準ベース111は主走査Q1方向に長く延びている。位置決め基準ベース111の下面111bは高精度に仕上げられ、基準ベース取り付けピン110、110に嵌合される一対の嵌合穴114、114が形成されている。
【0099】
その位置決め基準ベース111の上面は傾斜面111aとされ、その傾斜面111aは高精度に面仕上げがなされている。この傾斜面111aには、主走査Q1方向の所定位置に、圧入された3個の位置決めピン112…と、3対の取り付け穴113…が設けられている。また、この傾斜面111aの先端側には3対の基準位置決定用起立板部113a…が主走査Q1方向に所定間隔を開けて設けられている。また、この基準位置決定用起立板部113a…の傾斜面側(後方)は、高精度に面仕上げがなされている。
【0100】
この傾斜面111aに、図31に示すように、角度位置決め決定部材としての位置決めブロック部材115がそれぞれ3個取り付けられる。この位置決めブロック部材115は、図32(a)ないし図32(d)に示すように、起立板部116、117、平板部118を有する。
【0101】
平板部118の両側には、図32(a)に示すように、一対のネジ孔118a、118aが設けられている。また、この平板部118の前方の側面118b及び側方の側面118cは高精度に仕上げられている。
【0102】
位置決め決定ブロック部材115は、前方の側面118bを基準位置決定用起立板部113aと、側方の側面118cを位置決めピン112に当接することにより正確に位置決めされる。次いで、ネジ孔118aから図示を略すネジをブロック取り付け穴113にねじ込むことにより、位置決め決定ブロック部材115は角度が正確に位置決めされた状態で傾斜面111a上に固定される。
【0103】
起立板部117にはCCDカメラの当て付け部121が形成されている。当て付け部121には貫通穴122が形成されている。一方、起立板部116には精密に真円形状に仕上げられた円形嵌合穴120が形成されると共に係合ピン121pが固着されている。この係合ピン121pに係合されて、この起立板部116には円筒状保持部材としてのLDホルダー板119が取り付けられる。
【0104】
そのLDホルダー板119は、図33(a)に示すように、円筒状ボス部123が形成されている。この円筒状ボス部123の外形も精密に仕上げられる。その円筒状ボス部123は円形嵌合穴120に嵌合される。LDホルダー板119の円盤部119aには、図33(b)に示すように、一対のレーザーダイオード位置決め用穴124、124と一対のレーザーダイオード取り付け用ネジ穴125、125と4個の角度位置決定用係合穴126…とが形成されている。ここでは、角度位置決定用係合穴126は円筒状ボス部123の周囲に90度毎に設けられている。
【0105】
そのLDホルダー板119には、図31に示すように、設計的に予定された基準位置決定用基準レーザー光源としての基準レーザーダイオード(半導体レーザー)127が取り付けられる。
【0106】
一方、基台100には取り付けベース128が固定され、取り付けベース128には支持ベース129が固定され、支持ベース129にはスライドベース131がスライド可能に設けられている。このスライドベース131にはCCDカメラユニット130が設けられている。
【0107】
CCDカメラユニット130は、図34に示すように、当て付け板131’aが起立形成された取り付けベース131’とCCDカメラ132とから構成されている。ここでは、CCDカメラユニット130は、主走査Q1方向に等間隔L10を開けて3個設けられている。その図34において、左側のCCDカメラユニット130は書き込み開始側位置に設けられ、真ん中のCCDカメラユニット130は書き込み中央位置に設けられ、右側のCCDカメラユニット130は書き込み終了側位置に設けられている。
【0108】
一方、スライドベース131には、図31に示すように、マイクロメータ133が取り付けられている。このマイクロメータ133は二次元撮像素子の撮像面130aが被走査面に相当する被走査相当面に位置するように調節する調節手段として機能する役割を果たす。また、スライドベース131の側方には、屈曲板部134が形成され、屈曲板部134にはスライド方向に延びる長穴135が形成され、その長穴135には、固定用の固定ネジ136が設けられている。
【0109】
CCDカメラユニット130の先端部132aを当て付け部121に押し当てながら、図示を省略するネジによりCCDカメラ132を取り付けベース131’にネジ固定してCCDカメラユニット130を固定する。次いで、CCDカメラユニット130はその撮像面130aが感光体ドラムの表面(被走査面)に相当する被走査相当面31に位置するようにマイクロメータ133によりスライド方向に調整され、屈曲板部134を固定ネジ136で締め付けることにより、深度方向の位置決めされた状態で支持ベース129に固定される。
【0110】
このように、基準となる当て付け部121を突き当て面として、CCDカメラユニット130の先端面132aをこの突き当て面に押し当てながらカメラ取付のネジを固定すると、押し当ての位置、作業者の個人差などにより、CCDカメラ132の取り付け位置が安定しない場合がある。
【0111】
ここで、この発明においては、基準ベース111に角度調整部材115を取り付ける前に、カメラユニット130の深度方向を定める深度方向位置決め部材200が基準ベース111に取り付けられる。
【0112】
この深度方向位置決め部材200は、図1に示すように、カメラユニット130の深度方向を決定する深度方向位置決めブロック201と、この深度方向位置決めブロック201に設けられた貫通孔206に貫通する雄ねじ部材としての位置決めネジ202と、この位置決めネジ202に噛み合い、位置決めブロック201と雄ねじ頭部との間でこの雄ねじ部202aと螺合される雌ねじ203とから構成される。そして、この位置決めネジ202には貫通孔206に貫通する雄ネジ部202aを有し、この雄ネジ部202aは後述するようにCCDカメラユニット130(CCDカメラ132)の先端部132a側のマウント部のマウントネジ部132bに噛み合う。
【0113】
この深度方向位置決めブロック201は、基準ベース111の傾斜面111aに接して載置されるもので、図2(a)ないし図2(c)に示すように、平板部204とその平板部から鉛直に立設された起立板部205とからなるL型アングルから構成される。
【0114】
その起立板部205には当て付け部121に相当するCCDカメラの当て付け面205aが形成されている。この当て付け面205aは、カメラユニット130の先端面が当接された場合に正確に方向位置決めができるように高精度の面仕上げがなされている。また、この起立板部205には雄ねじ部202aが十分に通過できる貫通孔122に相当する貫通孔206が形成されている。この貫通孔206の中心O1は、測定対象物である光書き込みユニット1のビーム光P1の理想的な軌跡上に位置するように設定されている。
【0115】
一方、この平板部204は、位置決めブロック部材115の平板部118と同一寸法であり、同一精度に仕上げられている。すなわち、裏面204a、前方側面204b、側方側面204cは、それぞれ高精度に仕上げられ、また、この平板部204の両側には、ネジ穴118a、118aに対応する位置にネジ穴207、207が設けられている。
【0116】
このような構成の深度方向位置決め部材200の組立と、これを用いた位置決め手順について、以下に説明する。
【0117】
まず、図1の想像線に示すように、基準ベース取り付けピン110を用いて書き込み位置決め部材101に位置決めされた基準ベース111が用意される。この基準ベース111の上面は傾斜面111aであり、この傾斜面111a上に深度方向位置決めブロック部材201を固定する。ここで、この深度方向位置決めブロック部材201の前方側面204bを基準位置決定用起立板部113aと、側方側面204cを位置決めピン112とに当接することにより、正確に位置決めされる。次いで、ネジ穴207、207からネジ208、208をブロック取り付け穴113、113にねじ込むことにより、深度方向位置決めブロック部材201の角度が正確に位置決めされた状態で傾斜面111a上に固定される。
【0118】
CCDカメラ132が各プレート(取り付けベース)131´に固定されていない状態(CCDカメラ132が図3の両矢印方向に自由に動く状態)において、CCDカメラ132の先端部132aをブロック部材201の起立板部205に向ける。この状態で、CCDカメラ132の先端部132aと起立板部205の当て付け面205aとの間には、間隙209を有しており、この状態で先端部132aと当て付け面205aとは密着することが十分可能な範囲で、このCCDカメラ132は自由に動くことができる。
【0119】
雌ねじ203を雄ねじ部202aに数回噛み合わせた状態で、雄ねじ部202aの先端を貫通孔206に通す。CCDカメラ132の先端側にはマウントネジ部(先端マウント部の雌ねじ部)132bを有するので、このマウントネジ部132bに雄ねじ部202aの先端を数回噛み合わせる(図4の状態)。
【0120】
次いで、図5に示すように、位置決めネジ202が回転しないように押さえながら、雌ねじ203を起立板部205に向けて回転させる。雌ねじ203は起立板部205に当接し、次いで、位置決めネジ202はCCDカメラと螺合された状態で貫通孔206を矢印a方向に後退する。雌ねじ203を更に締め付けることにより、CCDカメラ132は矢印a方向に進行し、やがてその先端部132aは当て付け面205aに当接し、その深度方向位置は当て付け面205aに確実に習った状態となる。この状態でCCDカメラ132を取り付けベース131’にネジ(不図示)などにより固定する。この操作は、ネジによる面出しであるので、作業者の個人差無く、常に所定の角度でCCDカメラ132を取り付けることができる。
【0121】
固定後、位置決めネジ202をマウントネジ部132bから取り外す方向に回転させ、位置決めネジ202及び雌ねじ203をCCDカメラ132及び起立板部205から取り外す。これにより、CCDカメラ132の深度方向(奥行方向)の位置を決めることができ、測定対象物からのビーム光の測定における測定面の深度方向の位置を容易に合わせることが可能となる。
【0122】
次いで、深度方向位置決めブロック201を取り外し、同位置、すなわち、傾斜面111a上に角度位置決定部材115を取り付けると、図31に示すように、光ビーム特性評価装置が組み立てられる。
【0123】
この光ビーム特性評価装置により、基準レーザー光源からの光ビームを被走査相当面に設置の二次元撮像素子に結像させ、保持部材を回転させて少なくとも二か所の回転角度位置において基準レーザー光源から射出された基準光ビームを二次元撮像素子で受光すると、受光された画素が基準画素となり、二次元撮像素子上での基準位置に相当する基準画素が特定され、その光ビームに要求される特性を評価することができる。
【0124】
基準レーザー光源からの光ビームは被走査相当面に設置の二次元撮像素子に結像される。保持部材を回転中心を中心に回転して少なくとも二か所の回転角度位置において基準レーザー光源から射出された基準光ビームを二次元撮像素子で受光する。これにより、受光された画素を基準画素とすることにより、二次元撮像素子上での基準位置に相当する基準画素が特定され、その光ビームに要求される特性を評価することができる。
【0125】
すなわち、書き込みユニット1の内部には評価装置例1で述べたようにレーザー光源部Souが設けられると共に走査光学系が設けられ、感光体ドラムの被走査面はこのレーザー光源によってリニアに走査され、書き込みが行われる。
【0126】
円形嵌合穴120の中心は、図31に示すように設計的に予定されたレーザービームP1の主走査Q1方向及び副走査Q3方向の射出軌跡(射出光線)Qnに一致されているが、基準レーザーダイオード127から射出された基準レーザー光が必ずしもこの射出軌跡Qnに沿って射出されるとは限らず、単に基準レーザー光を射出させるのみでは、射出軌跡Qnの延長線上に存在する二次元撮像素子130aの基準位置としての基準画素Kを基準レーザー光を用いて特定することはできない。
【0127】
そこで、まず書き込み開始側のCCDカメラユニット130に基準レーザーダイオード127を対向させる。図35(a)に示すように、LDホルダー板119を円形嵌合穴120に嵌合させ、LDホルダー板119の角度位置決定用係合穴126の一つに係合ピン121pを嵌合させ、LDホルダー板119を円形嵌合穴120の中心を回転中心として回転させて、係合ピン121pにLDホルダー板119の角度位置決定用係合穴126の周壁126aを回転方向から当接させて、基準レーザーダイオード127の角度位置決めを行う。
【0128】
そして、基準レーザーダイオード127を図示を略す点灯制御回路(書き込みユニット1の点灯制御回路を用いても良い)を用いて点灯させる。このときのレーザービームの射出方向が図34に示すようにQm方向であったと仮定する。また、その射出方向Qmのレーザービームを受光した二次元撮像素子130aの受光画素Gの座標がG(x1、y1)であったとする。
【0129】
次に、図35(b)に示すように係合ピン121pと角度位置決定用係合穴126との嵌合を解除し、LDホルダー板119を180度回転させて係合ピン121pと角度位置決定用係合穴126’とを嵌合させ、係合ピン121pにLDホルダー板119の角度位置決定用係合穴126’の周壁126’aを回転方向から当接させて、基準レーザーダイオード127の角度位置決めを行う。
【0130】
そして、基準レーザーダイオード127を図示を略す点灯制御回路(書き込みユニット1の点灯制御回路を用いても良い)を用いて点灯させる。このときのレーザービームの射出方向が図34に示すようにQm’方向であったと仮定する。また、その射出方向Qm’の光ビームを受光した二次元撮像素子130aの受光画素Gの座標がG(x2、y2)であったとする。
【0131】
すると、書き込み開始側の射出軌跡Qnの延長線上に存在する基準画素Kの座標K(X10、Y10)は、
X10={(x1−x2)/2}+x2
Y10={(y1−y2)/2}+y2
によって求められる。
【0132】
したがって、基準レーザーダイオード127として、その射出光軸が厳密に調整されたレーザーを用いなくとも、基準画素Kの位置を高精度に求めることができる。
【0133】
次に、位置決めブロック部材115を書き込み中央位置のCCDカメラユニット130に対向させて位置させ、設計的に予定された書き込み中央位置の射出軌跡Q’nの延長上に存在する基準画素Kの座標K(X12、Y12)を求める場合について説明する。
【0134】
まず、中央位置のCCDカメラユニット130に基準レーザーダイオード127を対向させて、基準レーザーダイオード127を点灯させる。
【0135】
このときのレーザービームの射出方向がQ’’mであったと仮定する。また、その射出方向Q’’mの光ビームを受光した撮像素子130aの受光画素Gの座標がG(x3、y3)であったとする。
【0136】
書き込み中央位置の射出軌跡Q’nの延長上に存在する基準画素Kの座標K(X12、Y12)と書き込み開始側の基準画素の延長上に存在する基準画素Kの座標K(X10、Y10)との差は、射出方向Q’mの光ビームを受光した受光画素Gの座標G(x3、y3)と射出方向Q’mの光ビームを受光した撮像素子130aの受光画素Gの座標G(x2、y2)との差に等しい。
【0137】
したがって、
X12−X10=x3−x2
Y12−Y10=y3−y2
よって、
X12=X10+x3−x2={(x1−x2)/2}+x3
Y12=Y10+y3−y2={(y1−y2)/2}+y3
書き込み終了側の位置に設けられたCCDカメラ132の撮像素子130aの基準画素Kの座標K(X14、Y14)は、同様に受光画素Gの座標をG(x5、y5)とすると、
X14={(x1−x2)/2}+x5
Y14={(y1−y2)/2}+y5
として求まる。
【0138】
よって、いったんあるCCDカメラ132についての基準画素Kの座標をLDホルダー板119を回転させて特定した後は、残りのCCDカメラ132についての基準画素Kの特定は、LDホルダー板119を回転させなくとも行うことができる。
【0139】
なお、図29は角度位置決定部材としての位置決めブロック115が中央位置に設けられている状態が示されている。
【0140】
マイクロメータ133によりスライドベース131をその長手方向に移動させることにより深度方向でのビーム径を測定することが可能である。
【0141】
この具体的構造では、1個の位置決めブロック115を配置換え可能にして各位置で基準画素Kを求める構成としたが、1個の位置決めブロック115を位置決め基準ベース111にスライド可能に設ける構成としてもよい。
【0142】
以上の実施の形態では、画像形成装置における深度方向の位置を特定する構造について説明したが、この発明の装置は、ビーム光の位置、ビーム光間の距離などの光学系ユニットの特性検査装置の深度位置出しに利用可能である。
【0143】
【発明の効果】
本発明によれば、レーザービーム光の特性を評価する特性評価装置において、CCDカメラの深度方向の位置決めする際に、個人差など無く、安定して位置決めすることができ、基準位置出しを正確に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る深度方向位置決めブロックを説明する図である。
【図2】図1に示す深度方向位置決めブロックの説明図であって、(a)は平面図、(b)は(a)を矢視c1方向から見た図、(c)は(b)を矢視c2方向から見た図である。
【図3】図1の深度方向位置決めブロックを評価装置に装着した場合の状態を説明する部分拡大図である。
【図4】図3の評価装置の深度方向位置決め操作手順を説明するための図である。
【図5】図3の評価装置の深度方向位置決め操作手順を説明するための図である。
【図6】従来の光ビーム走査特性評価装置を示す説明図である。
【図7】従来の光ビーム走査特性評価装置により光ビームの走査中のビーム径測定を一次元ラインCCDを用いて測定する状態を示す説明図である。
【図8】図7に示す走査中の光ビームを静止させたとみなして、走査中の光ビームのビーム径を図7に示す一次元ラインCCDを用いて測定すると考えたときの説明図である。
【図9】実施の形態の書き込みユニットの内部構成の概略を示す斜視図である。
【図10】3個のCCDカメラを主走査方向に間隔を開けて設けた光ビーム特性評価装置例1の原理を説明するための図である。
【図11】図10に示すCCDカメラの二次元撮像素子を概念的に示す図である。
【図12】図9に示す書き込みユニットにより被走査面に描かれるべき設計的に予定された理想的画像(ビームスポット)を説明するための図である。
【図13】図10に示す光ビームの1ドット制御のタイミングを説明するための説明図である。
【図14】図10に示す各CCDカメラの二次元撮像素子に形成されたビームスポットを示す図である。
【図15】2個のCCDカメラを主走査方向に間隔を開けて設けた評価装置例2を説明するための図である。
【図16】図15に示す光ビームの1ドット制御のタイミングを説明するための説明図である。
【図17】1個のCCDカメラを主走査方向の中央に設けた評価装置例3を説明するための図である。
【図18】図17に示す光ビームの1ドット制御のタイミングを説明するための説明図である。
【図19】図17に示す二次元撮像素子に形成されたビームスポット(レーザースポット)の説明図である。
【図20】図19に示すビームスポットに基づいて光ビーム強度分布曲線を求めるための説明に用いた説明図である。
【図21】図20に示す光ビーム強度分布曲線に基づいて光ビームの中心位置を評価処理回路により求めるための説明に用いた光ビーム強度分布曲線図である。
【図22】1個のCCDカメラを主走査方向と深度方向とに可動させる構成の評価装置例4を説明するための説明図である。
【図23】図22に示す評価装置例4に使用する説明図であって、(a)はCCDカメラを主走査方向及び副走査方向に可動させて光ビームの深度カーブを評価する評価装置の説明図であり、(b)は(a)に示す評価装置により得られた深度カーブの一例を示す図である。
【図24】図22に示す光ビーム特性評価装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【図25】評価装置例1〜4の具体的構造を示し、画像形成装置への書き込みユニットの取り付け状態を示す側面図である。
【図26】画像形成装置への書き込みユニットの取り付け状態を示す平面図である。
【図27】図25、図26に示す書き込みユニットの外観形状を示す図である。
【図28】画像形成装置への書き込みユニットの取り付け状態を示す正面図である。
【図29】基準ベース取り付け部に取り付けられた位置決め基準ベースとCCDカメラとの配置関係を示す部分拡大平面図である。
【図30】図29に示す位置決め基準ベースの説明図であって、(a)は平面図、(b)は(a)を矢視c1方向から見た図、(c)は(b)を矢視c2方向から見た図、(d)は(b)を矢視c3方向から見た図である。
【図31】基準ベース取り付け部に取り付けられた位置決め基準ベースとCCDカメラとの配置関係を示す部分拡大側面図である。
【図32】図29、図31に示す位置決めブロック部材の説明図であって、(a)は平面図、(b)は(a)を矢視c4方向から見た図、(c)は(a)を矢視c5方向から見た図、(d)は(c)を矢視c6方向から見た図である。
【図33】図31に示すLDホルダー板の説明図であって、(a)は側面図、(b)は(a)を矢視c7方向から見た図である。
【図34】基準レーザー光源を用いてエリア型CCDの基準画素の特定を説明するための図である。
【図35】LDホルダー板と位置決めブロック部材との部分拡大図であって、(a)はLDホルダー板の180度回転前の状態を示す図、(b)はLDホルダー板の180度回転後の状態を示す図である。
【符号の説明】
P1…レーザビーム光
101…書き込みユニット位置決め部材
111…位置決め基準ベース
115…位置決めブロック部材(角度位置決定部材)
119…LDホルダー板(保持部材)
127…基準レーザーダイオード(基準レーザー光源)
130…CCDカメラユニット
130a…二次元撮像素子(撮像面)
131’…取り付けベース
132…CCDカメラ
132b…マウントネジ部
201…深度方向位置決めブロック
202…位置決めネジ(雄ねじ部材)
202a…雄ねじ部
203…調整ネジ(雌ねじ部材)
206…貫通孔

Claims (2)

  1. 被走査面に相当する被走査相当面に設置されたCCDカメラの二次元撮像素子にレーザー光源からの光ビームを結像させることにより該光ビームに要求される特性を評価する光ビーム特性評価装置であって、前記光ビームの前記被走査面上での主走査方向及び副走査方向の設計的に予定された基準位置の決定に用いられる基準レーザー光源と、該基準レーザー光源を保持する保持部材と、該保持部材を回転可能に保持して前記基準レーザー光源の回転角度位置を決定する角度位置決定部材と、設計的に予定された光ビームの射出光線に前記保持部材の回転中心が一致するように前記角度位置決定部材を位置決めする位置決め基準ベースとを有し、前記保持部材を前記回転中心を中心に回転させて少なくとも二か所の回転角度位置において前記基準レーザー光源から射出された基準光ビームを前記二次元撮像素子で受光することにより、該二次元撮像素子上での前記基準位置に相当する基準画素を特定する光ビーム特性評価装置の前記CCDカメラの深度方向の位置決めをする深度方向位置決め装置において、
    前記CCDカメラの深度方向を決定する当て付け面を有する深度方向位置決めブロックと、該深度方向位置決めブロックの位置を決定することができ、かつ、測定対象物である光書き込みユニットを位置決めする書き込みユニット位置決め部材により位置決めされる位置決め基準ベースと、先端マウント部に雌ねじ部を有するCCDカメラと、該CCDカメラを固定する取り付けベースと、前記先端マウント部の雌ねじ部に噛み合う雄ねじ部を有する雄ねじ部材と、該雄ねじ部材に噛み合う雌ねじ部材とからなり、前記深度方向位置決めブロックは、中心が測定対象物である光書き込みユニットのビーム光の理想的な軌跡上に位置するように設定されて前記雄ねじ部を貫通する貫通孔を有し、前記雄ねじ部材は、前記雌ねじ部材を螺合させた状態で、前記雄ねじ部が前記貫通孔を貫通すると共に、前記先端マウント部の雌ねじ部と螺合可能であることを特徴とする光ビーム特性評価装置。
  2. 前記CCDカメラは、複数個であることを特徴とする請求項1に記載の光ビーム特性評価装置
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