JP4132619B2 - 走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置 - Google Patents

走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置に関し、詳しくは、レーザビームプリンタやレーザファクシミリ等の画像形成装置等に設けられた走査光学ユニットにおける走査ビームの光量分布を測定して、ユニット内で使用される光学素子の品質、例えば、面精度、表面欠陥、内部欠陥等による光学性能上の影響を評価できる走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザープリンタ装置、複写機、ファクシミリ装置等の画像形成装置に用いられる書込み走査光学ユニットは、主にレーザ光源、コリメートレンズ、各種レンズ・ミラー、ポリゴンミラー等で構成される走査光学系を有している。一般に、画像形成装置では、レーザ光源から発生されたレーザビームをコリメータレンズによって平行光に変換してポリゴンミラーに照射し、ポリゴンミラーの回転によって偏向する。このポリゴンミラーによって反射された光ビームは、結像レンズおよびミラー系によって感光体上に結像される。
【0003】
感光体上の点像は、ポリゴンミラーの回転による主走査方向への走査を行ない、また、感光体ドラムの回転によって副走査方向への走査を行なうことにより、感光体ドラム上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像が形成された感光体ドラムの表面にトナーを付着させて顕像化させることによりトナー像を形成し、このトナー像を転写紙に転写すると共に定着して、その転写紙に画像を形成することが知られている。
【0004】
ところで、走査光学系を構成している光学素子に面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常があった場合、感光体上へ走査される走査ビームの主走査方向の走査位置ずれや、ビームの深度方向の合焦位置ずれにより、ビームのピーク光量の低下や、ビーム径への影響を伴い、画像形成上の不良を発生させる原因となる。
【0005】
従来、光ビームのビーム径の評価は、ピンホール又はスリットを感光体ドラムの表面に相当する位置に設け、その直後に受光素子を設けて、静止状態で計測したビーム径をもとに、その値が急激に変化する点があるかどうかによって、走査光学系に異常があるかどうかの評価が行われていることが知られている。
【0006】
しかしながら、この従来のビーム径の測定方法では、走査全域にわたり、例えば、1mmごとに測定を行った場合、その測定時間は膨大となる。また、ビームの静止状態での測定のため、走査状態でのビーム特性を測定できないという不具合もある。
【0007】
さらに、ビーム径は、ピーク強度に対する一定の比率で測定されており、強度の絶対量に基づく評価がされていないという問題もある。
【0008】
ところで、走査光学系の発する走査ビームを計測する方法が種々提案されており、例えば、特開平9−43527号公報に記載されたようなものがある。このものにあっては、移動ステージ上に3個のビーム位置センサ、1つのビーム径センサおよび1つの光量センサを搭載し、ビーム位置センサで受光した位置を確認しながら移動ステージで移動するビーム径センサおよび光量センサによって走査ビームのビーム径と光量の測定を行なうようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の測定方法にあっては、以下のような問題があった。
▲1▼ビーム径センサを用いてビーム径の測定を行なうとともに光量センサを用いて光量むらの測定を行なっているが、この方法では、走査ビームの光量分布の測定はできない。
▲2▼離間した位置でビーム径の測定を行なうことができるが、ビーム位置センサの配置による制限のために実際の1画素程度に離れた隣接したビーム径に対する測定評価を行なうことができない。
▲3▼移動ステージを移動しながら、ビーム径と光量の測定を行なうが、ビーム径は所定位置でしか測定することができず、主走査方向全域の任意な位置での測定を行うことはできない。また、光量測定もセンサに入射した光束全体を測定するためのものであって、ビームの光量分布を測定するものではない。
▲4▼3箇所のビーム位置センサを用いてビーム位置を測定しているが、各ビーム位置センサ間の正確な距離がわからないため、2点のビーム間の距離を検出することができず、倍率誤差の評価を行なうことができない。
▲5▼3箇所のビーム位置センサを用いてビーム位置を測定しているが、この方法では配置されたビーム位置センサの数に制限があるため、正確な走査線曲がり量の測定評価を行なうことができない。
▲6▼走査ビームの入射の開始タイミングを検知するビーム検知センサを備えているが、このビーム検知センサは所定の位置に任意な発光パターンのビームを発光させることができないとともに、所定の位置に再現性良く、走査ビームを繰返し発光させることができない。
【0010】
そこで本発明は、走査光学系の全走査領域において走査される走査ビームの動的な光量分布の測定を行なうことができるとともに、高精度に倍率誤差および走査線曲がり量の測定評価を行なうことができるようにして、画像形成上不良を発生する原因となる走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を把握することができる走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、上記課題を解決するために、光源から発光された後、走査光学系によって所定方向に走査される走査ビームの光量の分布を測定する走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法において、前記走査ビームの走査方向と同方向に移動可能な二次元エリア受光素子を準備し、前記二次元エリア受光素子を前記走査ビームの走査方向に移動させながら前記受光素子で前記走査ビームを検出するとともに前記受光素子が受光した走査ビームの画像データ走査方向における前記二次元エリアセンサの位置情報と関連付けてデータ格納手段に格納し、次いで、前記データ格納手段に格納された走査ビームのデータを用いて前記所定方向に走査される前記走査ビームの光量分布を解析するようにしたことを特徴としている。
【0012】
その場合、走査光学系の全走査領域において走査される走査ビームの動的な光量分布の測定を行なうことができる。
【0013】
第2の発明は、上記課題を解決するために、前記走査ビームの光量分布を解析するに際して、前記走査ビームの主走査方向および該主走査方向と直交する副走査方向の光量分布に基づいて任意に設定可能な光量閾値における走査ビームのビーム径を測定し、前記走査ビーム径の評価を行い、前記任意に設定可能な光量の閾値として、前記走査ビームが感光体表面に照射されたときに前記感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価な光量に設定されることを特徴としている。
【0014】
その場合、光量分布データから所定の光量閾値における走査ビームのビーム径評価を行ない、この光量の閾値として、走査ビームが感光体表面に照射されたときに前記感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価な光量に設定することにより、感光体に静電潜像を形成する光強度に応じた光量で走査ビームの測定を行なうことができ、被検体となる走査光学ユニットに対してより実際に即した評価を行うことができる。
【0015】
第3の発明は、上記課題を解決するために、前記光源を一定の間隔で点滅制御することにより、前記光源から発光される走査ビームを画素単位で変調するとともに、前記走査ビームを結像位置で前記受光素子によって受光し、前記受光素子が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、前記走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、前記解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、算出された前記複数のドットの内、主走査方向において隣り合うドットそれぞれのドット重心位置間の距離を測定することにより、前記走査光学系の倍率誤差を求めるようにしたことを特徴としている。
【0016】
その場合、走査光学系の倍率誤差を高精度に測定することができる。
【0017】
第4の発明は、上記課題を解決するために、受光素子が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、前記走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、前記解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、算出された前記複数のドットそれぞれのドット重心位置の副走査方向におけるばらつきの最大差を求めることにより、前記走査光学系の走査線曲り量を求めるようにしたことを特徴としている。
【0018】
その場合、走査光学系の走査線曲り量を高精度に測定することができる。
【0019】
第5の発明は、上記課題を解決するために、前記二次元エリア受光素子の主走査方向の位置情報を検出するとともに前記二次元エリア受光素子を所定ピッチごとに移動させるか、または、等速に移動させて繰返し走査される時間間隔で点滅制御された走査ビームを前記受光素子で受光し、該受光素子で受光した走査ビームの画像データおよび前記位置情報を前記データ格納部に格納し、このデータ格納部に格納された前記走査ビームの画像データおよび前記位置情報を走査ビームの主走査方向につなぎ合わせ、前記解析された光量分布データから算出された前記複数のドットの内、主走査方向において隣り合うドットそれぞれのドット重心位置間の距離または前記解析された光量分布データから算出された前記複数のドットそれぞれのドット重心位置の副走査方向におけるばらつきの最大差を求めることにより、前記走査光学系の倍率誤差または走査線曲り量を求めるようにしたことを特徴としている。
【0020】
その場合、走査光学系の走査領域全体に亘って走査光学系の倍率誤差および走査線曲り量を高精度に測定することができる。
【0021】
第6の発明は、上記課題を解決するために、光源と、該光源からの発光される走査ビームの発光パターンを選択する選択発光制御手段と、前記光源から発光された走査ビームを所定方向に走査する走査手段と、前記走査ビームを受光し、取込んだ光量に比例した電気信号を出力する二次元エリア型受光素子を備えた検出手段と、前記検出手段を走査手段で走査される走査ビームの走査方向に沿って断続的または連続的に移動させる移動手段と、走査方向における前記検出手段の位置を検知する位置検出手段と、前記検出手段によって検出された走査ビームの光量に関するデータを前記位置検出手段によって検知された位置情報と関連付けて格納するデータ格納手段と、該データ格納手段に格納されたデータを用いて前記所定方向に走査される走査ビームの光量分布を解析する解析手段とを備えたことを特徴としている。
【0022】
その場合、被検体となる走査光学ユニットの全走査領域の必要な走査域での走査ビームの動的な光量分布測定を行なうことができ、全走査領域において、任意の位置で1画素に対応した光量分布を実使用と略等しい状態(露光時間の設定等)で測定することができ、この光量分布に基づいて画像形成上不良を発生する原因となる走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を把握することができる。
【0023】
第7の発明は、上記課題を解決するために、前記選択発光制御手段は、前記光源が発光する走査ビームの光量と、発光する時間と、1走査期間中に1点だけ点灯させるか、一定時間毎で複数点灯させるか、連続光とするか、あるいは一定の時間間隔で点灯させるかの選択と、点灯時の点灯位置および光量の選択とを予め設定して記憶し、該記憶された発光パターンで発光するように構成されることを特徴としている。
【0024】
その場合、走査ビームの1走査期間中の発光パターンを選択することによって発光パターンに応じた光量分布測定が行なうことができ、走査光学系ユニットの評価を多様に行なうことができる。例えば、光量の設定として、フル光量の場合とハーフトーンの場合で光量分布を測定評価することもできる。ハーフトーンの場合、走査ビームの光量自体も半分とするので、光学素子のわずかな異常に対しても、感度良く評価することができる。また、連続光を使った場合には、走査光学系の全域で、光量の局所的な落ち込みも検出することができる。
【0025】
また、走査ビームを一定の時間間隔で点灯させることによって走査ビームを画素単位で変調すれば、走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して走査ビームのドット重心位置を算出して走査ビームの主走査方向のデータから倍率誤差および走査線曲りを検出を行なうことができる。
【0026】
第8の発明は、上記課題を開設するために、前記解析手段は、前記走査ビームの主走査方向および該主走査方向と直交する副走査方向の光量分布から任意に設定可能な光量閾値における走査ビームのビーム径を測定し、前記走査ビーム径の評価を行い、前記任意に設定可能な光量の閾値として、前記走査ビームが感光体表面に照射されたときに前記感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価な光量が設定されることを特徴としている。
【0027】
その場合、感光体に静電潜像を形成する光強度に応じた光量で走査ビームの測定を行なうことができ、被検体となる走査光学ユニットに対してより実際に即した評価を行うことができる。
【0028】
第9の発明は、上記課題を解決するために、前記選択発光制御手段は、前記光源を一定の間隔で点滅制御することにより、前記光源から発光される走査ビームを画素単位で変調するように構成され、前記解析手段は、二次元エリア型受光素子が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、前記走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、前記解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、算出された前記複数のドットの内、主走査方向において隣り合うドットそれぞれのドット重心位置間の距離を測定することにより、前記走査光学系の倍率誤差を求めるようにしたことを特徴としている。
【0029】
第10の発明は、上記課題を解決するために、前記解析手段は、前記二次元エリア型受光素子が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、前記走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、前記解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、前記複数のドットの算出されたそれぞれのドット重心位置の副走査方向におけるばらつきの最大差を求めることにより、前記走査光学系の走査線曲り量を求めるようにしたことを特徴としている。
【0030】
第11の発明は、前記二次元エリア受光素子の主走査方向の位置情報を検出するとともに前記二次元エリア受光素子を所定ピッチごとに移動させるか、または、等速に移動させて繰返し走査される時間間隔で点滅制御された走査ビームを前記二次元エリア型受光素子で受光し、該受光素子で受光した走査ビームの情報および前記位置情報を前記データ格納部に格納し、このデータ格納部に格納された前記走査ビームの画像データおよび前記位置情報を走査ビームの主走査方向につなぎ合わせ、前記解析された光量分布データから算出された前記複数のドットの内、主走査方向において隣り合うドットそれぞれのドット重心位置間の距離または前記解析された光量分布データから算出された前記複数のドットそれぞれのドット重心位置の副走査方向におけるばらつきの最大差を求めることにより、前記走査光学系の倍率誤差または走査線曲り量を求めるようにしたことを特徴としている。
【0031】
第9、10または11の発明は、検出光学系に二次元エリア型受光素子を使って高密度に測定を行うため、検出範囲をあまり大きくとれず、検出データをつなぎ合せる必要がある。第9、10または11の発明は、移動に伴う検出光学系の位置情報を高速・高精度に取込めるので、移動機構の絶対位置決め精度を上げることなく、取得した二次元エリア受光センサの位置と画像上の座標をもとに、走査ビームの絶対位置を検出でき、走査光学系の全走査域での倍率誤差または走査線曲り量を正確に測定することができる。
【0032】
このように全走査域における倍率誤差または走査線曲り量を測定することで、画像形成上不良を発生する原因となる走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を把握することができる。また、この異常状態を定量的に評価することで、倍率誤差のずれ量と対応をとることで、走査光学系内に用いられる光学素子の要求される面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の仕様値を明確にでき、光学素子の設計仕様に、反映させることができる。
【0033】
また、移動手段の移動位置を位置検出手段によって常に検出しているため、二次元エリア受光素子を移動させたまま画像データを取得しても、測定精度を落とすことがなく、測定時間を大幅に短縮できる。
【0034】
第12の発明は、上記課題を解決するために、前記走査ビームの走査開始の基準位置を検出する基準位置検出手段と、同期信号を発生する同期信号発生手段とを有し、前記選択発光制御手段は、前記基準位置検出手段によって走査ビームが検出されてから前記同期信号発生手段によって発生する走査同期信号を取込み、この信号に同期させて選択済みの発光パターンで1走査期間だけ発光させることを特徴としている。
【0035】
その場合、走査同期信号をもとに1走査期間において選択済みの発光パターンを出力することができ、走査光学系の任意の位置に所望のパターンの走査ビームを走査させることができる。このため、走査光学系の特定箇所の特性を詳しく解析できる。
【0036】
第13の発明は、上記課題を解決するために、前記選択発光制御手段は、前記走査ビームを実使用と略等しい状態で走査させることを特徴としている。
【0037】
その場合、走査ビームを実使用と略等しい状態での走査光学系ユニットの光量分布評価を行なうことができる。
【0038】
第14の発明は、上記課題を解決するために、前記二次元エリア受光素子は、前記基準位置検出手段が走査ビームを検出してから前記同期信号発生手段によって発生された走査同期信号と同期して所望の走査ライン数だけ選択して取り込めるように受光面をシャッターによって開閉可能であり、さらに、前記二次元エリア受光素子に蓄積した電荷を画像信号として前記データ格納部に出力するとともに、データ格納部に出力後に集積した電荷を除去する機能を有することを特徴としている。
【0039】
その場合、同期信号発生手段によって発生された走査同期信号と同期して所望の走査ライン数だけ選択して取り込めるように二次元エリア型受光素子受光面をシャッターに開閉することにより、測定する走査ビームを選択できる。
【0040】
また、二次元エリア受光素子によって検出された検出データを逐次高速にデータ格納手段に保存させ、その後、入力データを消去することにより、再び検出可能状態にすることができ、測定の高速化を図ることができる。
【0041】
第15の発明は、上記課題を解決するために、前記二次元エリア型受光素子は、拡大光学素子が脱着可能であるとともに、該拡大光学素子によって走査ビームのスポットの像を拡大して検出することを特徴としている。
【0042】
その場合、二次元エリア受光素子の解像度を上げることができ、光量分布、倍率誤差および走査線曲りの測定精度を向上させることができる。
【0043】
第16の発明は、上記課題を解決するため、前記選択発光制御手段は、前記基準位置検出手段からの走査同期信号を取込み、この信号の取得のタイミングに合わせて同期した走査ビームの走査を開始させることを特徴としている。
【0044】
その場合、二次元エリア受光素子から取得したデータに基づき、一走査分の走査光量分布データを信号処理することで走査光学系のビーム径の評価を行うことができる。このように全走査領域における走査ビーム光量分布データを基に感光体感度にあった光量閾値によるビーム径およびピーク光量を測定することで、これらの異常値を検出でき、最終的には、画像形成上不良を発生する原因となる、走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常を特定することができる。
【0045】
第17の発明は、上記課題を解決するために、前記走査手段はポリゴンミラーを有し、前記選択発光制御手段は、前記基準位置検出手段からの走査同期信号をカウントすることによってポリゴンミラーの特定の面で走査される走査ビームに限って点灯させることを特徴としている。
【0046】
その場合、特定のポリゴンミラー面を使って走査ビームを走査させることで、ポリゴンミラー面の性能ばらつきの影響を受けることなく、評価用として繰返し走査される走査ビームのドット位置再現性を上げることができ、二次元エリア受光素子が移動して撮像位置を変えて取得を繰返した後、撮像データをつなぎ合せ処理を行うことで、全走査域に亘って正確な倍率誤差および走査線曲り量を検出することができる。
【0047】
第18の発明は、上記課題を解決するために、前記位置検出手段は、位置検出トリガ用フォトダイオードを有し、前記二次元エリア受光素子に走査ビームが入射するタイミングで前記二次元エリア受光素子の主走査方向の位置情報を取得できるようにしたことを特徴としている。
【0048】
その場合、位置検出手段は、位置検出トリガ用フォトダイオードが走査ビームを検出した時点で位置情報を取得した場合に生じるとともに、二次元エリア受光センサの移動に伴う位置情報の取得誤差を無くすことができる。この結果、二次元エリア受光素子を移動させた状態での撮像データの取込み時の位置情報取得を正確に行うことができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0050】
図1〜8は本発明に係る走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置の第1実施形態を示す図である。
【0051】
まず、構成を説明する。図1は走査ビーム光量分布測定装置を示す図であり、本実施形態では、この測定装置1に走査光学系2をセットして光量分布の測定を行なうようになっている。
【0052】
走査光学系2は、レーザダイオードからなるレーザ光源(光源)3、走査ビームの走査開始位置を検出する基準位置検出手段としてフォトダイオードからなる受光センサ4、ポリゴンミラー(走査手段)5、fθレンズ(走査手段)6等から構成されており、レーザ光源3、受光センサ4およびポリゴンミラー5は測定装置1に対して入出力できるようコネクタ接続されている。
【0053】
この走査光学系2にあっては、測定装置1によって操作されるようになっており、レーザ光源3から発光される光ビームは図示しないコリメータレンズによって平行化され、シリンドリカルレンズによってポリゴンミラー5の鏡面に線状に集光された後、ポリゴンミラー5の回転によって偏光走査された後、まず、受光センサ4に受光され、この受光センサ4によって光電変換されて同期信号発生手段7に出力される。同期信号発生手段7はこの信号をトリガとして同期信号を発生させる。
【0054】
また、ポリゴンミラー5によって偏光走査される光ビームは長尺のfθレンズ6によって感光体に結像する点像が補正された(所謂、fθ機能)後、感光体像位置Rに焦点を結んで直線上に結像される。
【0055】
測定装置1は、この感光体像位置Rにおいて、検出手段として、CCDからなる二次元エリア受光センサ(二次元エリア受光素子)8が配置されており、この受光センサ8の受光面には拡大光学素子として対物レンズ9が脱着自在に設けられている。
【0056】
この受光センサ8は対物レンズ9によって拡大されて受光した走査ビームのスポット像を検出して電気信号に変換してデータ格納部10に出力するようになっている。
【0057】
また、受光センサ8は移動ステージ(移動手段)11に搭載されており、この移動ステージ11はX方向(走査ビームの主走査方向)に延在する固定テーブル12上に設けられたレール12aに沿って移動可能になっている。
【0058】
移動ステージ11は機構制御部(移動手段)13によってX方向に駆動されるようになっており、この機構制御部13は計測部CPU18からコントローラボックス14を介して駆動されるようになっている。
【0059】
このように受光センサ8が移動ステージ11によってX方向に移動されるため、二次元エリア受光センサ8は走査領域内の任意の位置で走査ビームを検出することができる。
【0060】
また、固定テーブル12に沿ってリニアスケール15が設けられており、位置検出部16によってリニアスケール15の位置を検出することにより、移動ステージ11の移動量を検知するようになっている。また、位置検出部16によって検出された位置情報は保存部17に格納されるようになっており、この保存部17に格納された位置データはコントローラボックス14に出力されるようになっている。なお、リニアスケール15および位置検出部16は位置検出手段を構成している。
【0061】
なお、移動ステージ11はX方向と直交する光軸方向に図示しない機構制御部によって駆動されるようになっており、対物レンズ9の着脱の際に生じる微妙な光軸方向の位置ずれはこの機構制御部によって微調整できるようになっている。
【0062】
一方、レーザ光源3から発光されるレーザ光源は点灯制御部19によって制御されるようになっており、この点灯制御部19は受光センサ14が走査ビームの走査開始位置を検知してこの開始位置から同期信号発生手段7から発生する同期信号に基づいて発光を開始するようになっている。
【0063】
この点灯制御部(選択発光制御手段)19は信号記憶部20に記憶された複数の発光パターンに基づいてレーザ光源3を駆動するようになっており、信号記憶部20には、レーザ光源3が発光する走査ビームの光量と、発光する時間と、1走査期間中に1点だけ点灯させるか、一定時間毎で複数点灯させるか、連続光とするか、あるいは一定の時間間隔で点灯させるかのパターンと、点灯時の点灯位置および光量のパターンが記憶され、計測部CPU18からの指令により、コントロールボックス14を介し、クロック信号発生手段21から発生する所定周波数のクロック信号に合せてレーザ光源3を駆動することにより、走査ビームを実使用と等しい周波数で走査するようになっている。なお、この時の走査ビームの発光するタイミングについては後述する。
【0064】
また、二次元エリアセンサ8の受光面はカメラトリガシャッター22によって開閉自在になっており、二次元エリア受光センサ8はシャッター22が開放されたときに走査ビームを受光するようになっている。
【0065】
ここで、コントローラボックス14は同期信号発生手段7から発生する同期信号をポリゴンミラー5の面数(本実施形態では6面)に応じてカウントすることで、ポリゴンミラー5の鏡面選択を可能とし、レーザ光源3を駆動する点灯制御部19の発光のタイミングを特定の鏡面に設定するようにすることも可能である。
【0066】
また、二次元エリアセンサ8は、走査ビームを受光すると電荷を蓄積し、その電荷蓄積時間は、シャッター22の開閉の切替え時間によって決まり、シャッター22の開状態の時間を設定することにより、例えば、シャッター22は走査ビームがちょうど一走査分にかかる時間だけたつと閉状態となるようにする。
【0067】
本実施形態では、点灯制御部19によって所定の発光パターンでレーザ光源3が発光されると、この走査ビームは二次元エリアセンサ8で撮像された後、計測部CPU18の指令によりコントローラボックス14を介して取得した画像データはデータ格納部(データ格納手段)10に転送されるようになっており、このときに、位置検出部16が取得した撮像位置の位置情報を保存部17から計測部CPU18に転送される。このため、二次元エリア受光センサ8が走査ビームの走査方向のどの位置で走査ビームを受光したのかを容易に把握することができる。
【0068】
また、二次元エリアセンサ8の蓄積した電荷を画像信号として、計測部CPU41からの指令に基づきデータ格納部10に出力するようになっており、この出力の完了と同時に計測部CPU18からコントロールボックス14を介して二次元エリアセンサ8に対してクリア信号を送信し、蓄積した電荷をクリアし、検出可能状態に戻すようになっている。
【0069】
なお、本実施形態の二次元エリアセンサ8は受光量をA/D変換して、例えば、10bitのデータに変換し、1024階調の画像データとしている。
【0070】
本実施形態では、二次元エリアセンサ8が主走査方向であるX軸方向に移動しながらこの画像データの取得とデータ格納部10への転送するルーチンを全走査領域内にわたって繰返し、1走査ライン分の画像データを取得し、この後、信号処理部24により撮像した光量分布データをコントローラボックス14で解析することにより、走査光学系2の走査ビームの光量分布の測定を行なうようになっている。
【0071】
そして、測定結果は、計測部CPU18で演算され、走査ビームの画像データとその走査方向および副走査方向の断面プロファイルが表示部23によって行なわれる。本実施形態では、コントローラボックス14および計測部CPU18が解析手段を構成している。
【0072】
本実施形態では、コントローラボックス14は走査ビームの光量分布を解析するに際して、走査ビームの主走査方向および該主走査方向と直交する副走査方向の光量分布に基づいて任意に設定可能な光量閾値における走査ビームのビーム径を測定して走査ビーム径の評価を行なうようになっており、この閾値として、走査ビームが感光体表面に照射されたときに感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価な光量に設定されている。
【0073】
次に、作用を説明する。
【0074】
図2は、本実施形態の走査ビームパターンの信号発生制御部におけるタイミングチャートを示したものである。
【0075】
図2において、(a)はレーザ光源3の基本信号であり、走査ビームの走査開始位置となる同期信号を得るために、すなわち、受光センサ4に確実に受光させるためにある程度余裕をもたせてレーザ光源3を発光させている。
【0076】
(b)は受光センサ4の受光トリガであり、(c)はその受光のタイミングを保持した信号である。また、(d)はクロック信号発生手段21から随時発生しているクロック信号である。
【0077】
(e)は、(c)と(d)のAND信号である。(f)は計測部CPU18でのプログラムに基づいて発生する信号で、Tsを同期信号発生手段7から発生する同期信号から要する時間として設定できる。
【0078】
(g)は(f)の状態を保持した信号である。(h)は(e)と(g)のAND信号である。(i)は(h)に入るクロック数をカウンタである。図2においては、4進のカウンタとしてTpを設定している。
【0079】
(j1)〜(j4)は、実際のレーザ光源3の発光に用いるもので、(j1)は1ドット信号であり、(a)と(f)のAND信号から生成される。(j2)はドット列信号であり、(a)と(i)のAND信号から生成される。。
【0080】
(j3)は連続光であり、(a)と(g)のAND信号から生成される。(j4)はハーフトーンであり、(i)の信号をレーザ光源3の光量を通常の半分にしてから(a)とのAND信号によって生成される。
【0081】
本実施形態では、(j1)〜(j4)の発光パターンが信号記憶部20に格納されており、この信号記憶部20に格納された発光パターンを任意に選択してレーザ光源3を発光させる。
【0082】
そして、レーザ光源3を発光させ、受光センサ4で走査ビームが受光したときに、同期信号発生手段7から発生した同期信号に基づいて点灯制御部19によってレーザ光源を(j1)〜(j4)の何れかのパターンで発光させる。また、計測部CPU18の指令によりコントローラボックス14は機構制御部13を制御して二次元エリア受光センサ8をX方向に移動させるとともに、レーザ光源3の発光パターンと同期してシャッター22を開閉することにより、二次元エリア受光センサ8で走査ビームを取り込み、この取得した画像データをデータ格納部10に転送する。
【0083】
また、このときに、位置検出部16が取得した撮像位置の位置情報を保存部17から計測部CPU18に転送し、二次元エリア受光センサ8が走査ビームの走査方向のどの位置で走査ビームを受光したのかを把握する。
【0084】
また、本実施形態では、レーザ光源3の信号は、走査光学ユニットの実使用と略等しい状態で発光させることができる。例えば、実使用と略等しい状態とは、感光体像位置Rにおいて走査ビーム速度が1000m/secで、1走査期間に要する時間が400μsecで、走査長さが350mmで、600dpi相当の書込み密度とした場合、1画素の周期Tcは、
Tc= 400×10-6/(350×600/25.4) = 4.8×10-8sec =48nsec
【0085】
また、1クロックにおける、デユーティー比を50%(Ta=Tb)とした場合、露光時間Taは、
【0086】
Ta= Tc/2 = 24nsec程度である。
【0087】
また、この時、走査ビーム速度が1000m/secであるため、露光時間の間に走査ビームが移動しており、その移動量Sは、
【0088】
S = 2.4×10-8×1000×103 = 2.4×10-2mm = 24 μm 程度となる。このため、静止ビームと評価した場合に、動的ビームの測定では、光量分布が走査方向に広がってしまい、ビーム径は、単純に静止ビームで評価したものに比べて、この分だけ大きな値となる。
【0089】
図3、4は、本実施形態の走査ビームの点灯制御部19から出力された(i)レーザ光源3に対する発光パターンの信号であり、このパターンで発光された走査ビームの光量分布を上述したようにして二次元エリアセンサ8で取得し、計測部CPU18で演算し、表示部23からの表示させた(ii)画像データである。また、この光量分布を走査方向の断面にしたものが(iii)断面プロファイル表示である。
【0090】
図5、6は、本実施形態の走査光学系の走査ビーム光量測定装置による走査ビームが深度方向に合焦位置の場合と、非合焦位置の場合のビーム測定を従来の静止ビームをもとに評価した場合のものと比較した例である。
【0091】
図5において、従来のビーム径評価で(a)が合焦位置、(b)が非合焦位置における画像データと走査ラインでの断面プロファイルを示したものである。ピーク光量P1aとP1bは大きく異なるが、ビーム径を強度分布のピーク値に対する比率(例えば、1/e2≒ 13.5%)と定めており、これによると、それぞれB1a、B1bとなる。図5の場合、非合焦位置の方(B1b)が少し、大きくなっている。
【0092】
図6は本実施形態の測定装置1によって測定したものである。本実施形態では、動的な測定を行っているため、図5に比べ、分布幅が広がっている。ここで、ビーム径の評価において、(a)、(b)に同じ光量閾値を適用したところ、B2a、B2bとなり、合焦位置の方(B2a)がかなり大きくなった。例えば、この光量閾値は、感光体感度に合わせて決めるのが理想的であり、本実施形態では、走査ビームが感光体表面に照射されたときに感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価な光量に設定されている。
【0093】
これにより、静止ビームでの評価と比べ、より実際の像形成に近い評価が行えることがわかる。実際にこの光学ユニットを使って、画像出しを行った場合、非合焦位置で露光されたため、光量不足となり、画像形成上不具合となっている。本実施形態の測定装置1による光学ユニットに対する評価が正確に行われたことがわかる。
【0094】
図7は、本実施形態の走査光学系の走査ビーム光量測定装置による、走査ビームにサイドローブが発生した場合に、その大きさが小さい場合と大きい場合のビーム径測定を従来の静止ビームによる評価した場合と比較した例である。
【0095】
図7は従来のビーム径評価で、光学ユニットの光学的な調整不良により生じるサイドローブの大きさが、(a)小さい場合で、(b)大きい場合における、画像データと走査ラインでの断面プロファイルを示したものである。ピーク光量Q1aとQ1bは、ほとんど同じ大きさである。しかし、ビーム径を従来の方法(1/e2≒ 13.5%)で求めると、D1a、D1bとなり、かなりD1bが大きい値となっている。
【0096】
図8は本実施形態の測定装置1によって測定したものである。動的な測定を行っているため、図7に比べ、分布幅が広がっている。ここで、ビーム径の評価において、図7、8に同じ光量閾値を適用したところ、D2a、D2bとなり、ほぼ同じ値となった。この場合も、光量閾値は、感光体感度に合わせて決めるのが理想的である。実際に、この光学ユニットを使って、画像出しを行った場合、画像形成上の不具合は生じていない。この場合も、本装置による光学ユニットに対する評価が正確に行われたことがわかる。
【0097】
このように本実施形態では、走査ビームの走査方向と同方向に移動可能な二次元エリア受光センサ8を設け、二次元エリア受光センサ8を走査ビームの走査方向に移動させながらこの受光センサ8で走査ビームを検出するとともに、受光センサ8が受光した走査ビームを位置情報と関連付けてデータ格納部10に格納し、次いで、データ格納部10に格納した走査ビームのデータを用いてX方向に走査される走査ビームの光量分布を解析するようにしたため、走査光学系2の全走査領域において走査される走査ビームの動的な光量分布の測定を行なうことができる。また、全走査領域において任意の位置で1画素に対応した光量分布を実使用と略等しい状態(露光時間の設定等)で測定することができ、この光量分布に基づいて画像形成上不良を発生する原因となる走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を把握することができる。
【0098】
また、走査ビームの光量分布を解析するに際して、走査ビームの主走査方向および主走査方向と直交する副走査方向の光量分布に基づいて任意に設定可能な光量閾値における走査ビームのビーム径を測定し、走査ビーム径の評価を行い、任意に設定可能な光量の閾値として、走査ビームが感光体表面に照射されたときに感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価な光量に設定したため、感光体に静電潜像を形成する光強度に応じた光量で走査ビームの測定を行なうことができ、被検体となる走査光学ユニットに対してより実際に即した評価を行うことができる。
【0099】
また、点灯制御部19は、レーザ光源3が発光する走査ビームの光量と、発光する時間と、1走査期間中に1点だけ点灯させるか、一定時間毎で複数点灯させるか、連続光とするか、あるいは一定の時間間隔で点灯させるかの選択と、点灯時の点灯位置および光量の選択とを予め設定して記憶し、該記憶された発光パターンで発光するような構成となっているため、走査ビームの1走査期間中の発光パターンを選択することによって発光パターンに応じた光量分布測定が行なうことができ、走査光学系ユニットの評価を多様に行なうことができる。
【0100】
例えば、光量の設定として、フル光量の場合とハーフトーンの場合で光量分布を測定評価することもできる。ハーフトーンの場合、走査ビームの光量自体も半分とするので、光学素子のわずかな異常に対しても、感度良く評価することができる。また、連続光を使った場合には、走査光学系の全域で、光量の局所的な落ち込みも検出することができる。
【0101】
また、本実施形態で、二次元エリアセンサ8の移動位置を位置検出部16によって常に検出しているため、二次元エリア受光センサ8を移動させたまま画像データを取得しても、測定精度を落とすことがなく、測定時間を大幅に短縮できる。
【0102】
また、点灯制御部19は受光センサ4によって走査ビームが検出されてから同期信号発生手段7によって発生する走査同期信号を取込み、この信号に同期させて選択済みの発光パターンで1走査期間だけ発光させるようにしたため、走査同期信号をもとに1走査期間において選択済みの発光パターンを出力することができ、走査光学系の任意の位置に所望のパターンの走査ビームを走査させることができる。このため、走査光学系2の特定箇所の特性を詳しく解析できる。
【0103】
点灯制御部19は、走査ビームを実使用と略等しい状態で走査させるようになっているため、走査ビームを実使用と略等しい状態での走査光学系ユニットの光量分布評価を行なうことができる。
【0104】
また、二次元エリア受光素子8は、受光センサ4が走査ビームを検出してから同期信号発生手段7によって発生された走査同期信号と同期して所望の走査ライン数だけ選択して取り込めるように受光面をシャッター22によって開閉可能になっているため、測定する走査ビームを選択することができる。
【0105】
また、二次元エリア受光素子8は、蓄積した電荷を画像信号としてデータ格納部10に出力するとともに、データ格納部10に出力後に集積した電荷を除去する機能を有しているため、再び検出可能状態にすることができ、測定の高速化を図ることができる。
【0106】
また、二次元エリア型受光素子8は、対物レンズ9が脱着可能であるとともに、対物レンズ9によって走査ビームのスポットの像を拡大して検出することができるため、二次元エリア受光素子8の解像度を上げることができ、光量分布の測定精度を向上させることができる。
【0107】
また、点灯制御部19は、受光センサ4からの走査同期信号を取込み、この信号の取得のタイミングに合わせて同期した走査ビームの走査を開始させるようにしているため、二次元エリア受光センサ8から取得したデータに基づき、一走査分の走査光量分布データを信号処理することで走査光学系のビーム径の評価を行うことができる。
【0108】
このように全走査領域における走査ビーム光量分布データを基に感光体感度にあった光量閾値によるビーム径およびピーク光量を測定することで、これらの異常値を検出でき、最終的には、画像形成上不良を発生する原因となる、走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常を特定することができる。
【0109】
また、点灯制御部19は、受光センサ4からの走査同期信号をカウントすることによってポリゴンミラー5の特定の面で走査される走査ビームに限って点灯させることができるため、特定のポリゴンミラー5の鏡面を使って走査ビームを走査させることで、ポリゴンミラー面の性能ばらつきの影響を受けることなく、評価用として繰返し走査される走査ビームのドット位置再現性を上げることができ、二次元エリア受光センサ8が移動して撮像位置を変えて取得を繰返した後、撮像データをつなぎ合せ処理を行うことで、全走査域に亘って正確な光量分布を検出することができる。
【0110】
なお、本実施形態では、光量を検出する測定装置1に適用しているが、画像形成装置において、ビームの光量分布を確認しながら画像形成装置内で使用される部品の組付け調整を行う組立調整装置と組合せて使用することも可能である。
【0111】
図9〜13は本発明に係る走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置の第2実施形態を示す図であり、本実施形態では、第1実施形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0112】
本実施形態では、レーザ光源3を点灯制御部19によって一定の間隔で点滅制御することにより、レーザ光源3から発光される走査ビームを画素単位で変調するとともに、走査ビームを感光体像位置Rで二次元エリア受光センサ8によって受光し、この受光センサ8が受光した走査ビームの光量分布をコントローラボックス14で解析する際に、走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、離間した2点のドット位置間距離を求め、これを隣接するドットごとに繰返し求めることによって得られた前記走査ビームの主走査方向のデータから走査光学系2の倍率誤差および走査線曲りを求めるようにしたことを特徴とするものである。
【0113】
このため、本実施形態での点灯制御部19にあっては、計測部CPU18からの指令により、コントロールボックス14を介してクロック信号発生手段21に合せて点灯制御部19から出力された変調信号に応じて、レーザ光源LD12を駆動できるようにしておくことで、走査ビームを実使用と等しい周波数で走査させるようにしておく。また、予め、計測部CPU18は、走査ビームのドットON/OFF(レーザ光源3のON/OFF)の時間間隔を信号記憶部20に記憶し、この信号記憶部20に記憶されたデータに基づいてクロック信号発生手段21から発生するクロック信号と同期してレーザ光源3をON/OFF制御する。この時の走査ビームの発光するタイミングについては後述する。
【0114】
また、第1実施形態と異なる点は、図9に示すように二次元エリア受光センサ8に隣接する移動ステージ11にフォトダイオードからなる位置検出センサ(位置検出トリガ用フォトダイオード)31を設け、二次元エリア受光センサ8で走査ビームを撮像した後、計測部CPU18の指令により、コントローラボックス14を介して取得した画像データをデータ格納部10に転送するのと同時に、位置検出センサ31が受光した走査ビームをトリガにして位置検出部16が検出した撮像位置の位置情報を保存部17から計測部CPU18に転送する点である。
【0115】
このように位置検出センサ31が走査ビームを検出することで、走査ビームが二次元エリア受光センサ8に入射するタイミングに合わせて位置情報取得のトリガを把握することができる。
【0116】
次に、作用を説明する。
【0117】
図10は、本実施形態の走査ビームの点灯制御部17におけるタイミングチャートを示したものである。
【0118】
図10において、(a)はレーザ光源3の基本信号であり、走査ビームの走査開始位置となる同期信号を同期信号発生手段7から得るために、受光センサ4に確実に受光させるために、ある程度時間幅をもたせてレーザ光源3を発光させている。
【0119】
(b)は、受光センサ4の受光トリガで、同期信号を生成している。(c)は(b)の立下がりとともに、その状態をLOWのまま保持した信号である。(c)の信号がLOWになるタイミングで、クロック発生手段21から発生するクロック信号が位相調整されて、実使用と同じ周波数の信号(d)を生成する。
【0120】
(e)は、計測部CPU18でのプログラムに基づいて実際にレーザ光源3を駆動させる信号であり、(d)の信号をカウントして出力させることができ、例えば、図10では、4進のカウンタとしてTpを設定している。
【0121】
このようにTpの時間間隔を任意に設定可能であり、ドットの発光させる時間間隔として設定することができる。ここで、(d)の信号において、同期信号発生手段7から発生する同期信号とタイミングを正確に合せているため、(e)のレーザ光源3の駆動信号により発光するドットの打たれる位置の再現性を格段に向上させることができる。
【0122】
このように、レーザ光源3の駆動信号は、走査光学ユニットの実使用と等しい状態で発光させることができる。実使用と等しい状態とは、例えば、感光体像位置Rにて、走査ビーム速度が1250m/secで、1走査期間に要する時間が400μsecで、走査長さが340mmで、600dpi相当の書込み密度とした場合、1画素の周期Tcは、
【0123】
Tc= 272×10-6/(340×600/25.4) = 3.4×10-8sec = 34nsec
【0124】
また、1クロックにおける、デユーティー比を50%(Ta=Tb)とした場合、露光時間Taは、
【0125】
Ta= Tc/2 = 17nsec程度である。
【0126】
また、この時走査ビーム速度が1250m/secであるため、走査ビームのドットの間隔S1は、
【0127】
S1= 3.4×10-8×1250×103 = 4.2×10-2mm = 42μm 程度となる。
【0128】
例えば、Tp=Tc=34nsecと設定すれば、
【0129】
1/34(nsec)=29.4MHz で発光させることができる。これにより、走査ビームの微小領域での倍率誤差や走査線曲がり量の測定評価を図11、12に示すように行うことができる。
【0130】
また、例えば、Tp=0.8μsecと設定すれば、走査ビームのドット間隔S2は、
【0131】
S2=0.8μsec×1250m/sec = 1mmとなり、
走査ビームの1mm間隔のリニアリティや走査線曲がり量の測定評価を図13に示すように行うことができる。
【0132】
図11は本実施形態の走査ビームのレーザ光源変調による点灯制御部19により、レーザ光源3に対して正確な時間間隔で点灯させるドット列として発光させ、これを二次元エリア受光センサ8で取得し、走査光学系2の倍率誤差の測定評価を行ったものを示したものである。
【0133】
正確な時間間隔で発せられたドットに対し、二次元エリア受光センサ8により、各ドットに対して、それぞれ重心位置を計算し、その間隔dx1、dx2、dx3、……を測定することにより、走査光学系の微小領域での倍率誤差を評価することができる。
【0134】
本実施形態では、同一撮像範囲内に複数のドットを取込んだ場合のものである。ドット間隔は、最小の場合、書込み密度の間隔に設定できる。
【0135】
また、検出位置は、移動ステージ11をX方向に移動させて二次元エリア受光センサ8を走査方向(X軸)に移動させながら全走査域で測定を行なう。
【0136】
図12は、本実施形態の走査ビームのレーザ光源変調による点灯制御部17により、レーザ光源3に対して正確な時間間隔で点灯させるドット列として発光させ、これを二次元エリア受光センサ8で取得し、走査光学系2の走査線曲がり量の測定評価を行った一例を示したものである。
【0137】
正確な時間間隔で発せられたドットに対し、二次元エリア受光センサ8により、各ドットに対して、それぞれ重心位置を計算し、その副走査方向のばらつきの最大差dyを測定することにより、走査光学系2の微小領域での走査線曲がり量を評価できる。
【0138】
本実施形態では、同一撮像範囲内に複数のドットを取込んだ場合のものである。ドット間隔は、最小の場合、書込み密度の間隔に設定できる。
【0139】
また、検出位置は、移動ステージ11をX方向に移動させて二次元エリア受光センサ8を走査方向(X軸)に移動させながら全走査域で測定を行なう。
【0140】
図13は、本実施形態の走査光学系2の全走査域における倍率誤差と走査線曲がり量の測定評価を行った例である。走査ビームのレーザ光源変調による点灯制御部19により、レーザ光源3に対して正確な時間間隔で点灯させるドット列として発光させ、これを二次元エリア受光センサ8で取得したものである。
【0141】
例えば、図13のように、二次元エリア受光センサ8の撮像範囲に1つのドットが入るように、ドットの間隔が空くような条件で撮像する。この後、二次元エリア受光センサ8を所定ピッチdsだけ移動させて、同じ条件で発光させた走査ビームを撮像する。これを撮像位置A、B、C、D、……と繰返し、全走査域に亘って画像データを取得する。
【0142】
この時、二次元エリア受光センサ8を移動ステージ11で逐次送って測定しても良いし、等速で移動させながら連続的に測定しても良い。
【0143】
コントローラボックス14は二次元エリア受光センサ8によって取得したデータに基づいてドットの重心位置を計算し、二次元エリア受光センサ8の主走査方向の座標X0、X1、X2、X3、……を取得する。
【0144】
撮像位置AとBのドット間隔dp1は、dp1=ds1+X1−X0
【0145】
撮像位置BとCのドット間隔dp2は、dp2=ds2+X2−X1
【0146】
撮像位置CとDのドット間隔dp3は、dp3=ds3+X3−X2
【0147】
以下同じく、それぞれのドット間隔dpを計算し、全走査域における倍率誤差の測定を行なうことができる。
【0148】
このとき、ds1、ds2、ds3、……値は、位置検出部16の値から求めることができる。
【0149】
また、同様に、副走査方向をドット重心位置より、ばらつきの最大差であるdyを算出することで、全走査域における走査線曲がり量の測定を行なうことができる。
【0150】
このように本実施形態では、点灯制御部19によってレーザ光源3を一定の間隔で点滅制御することにより、レーザ光源3から発光される走査ビームを画素単位で変調するとともに、走査ビームを感光体像位置Rで二次元エリア受光センサ8によって受光し、受光センサ8が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、離間した2点のドット位置間距離を求め、これを隣接するドットごとに繰返し求めることによって得られた走査ビームの主走査方向のデータから走査光学系2の倍率誤差を求めるとともに、走査ビームの副走査方向のデータから走査光学系2の走査線曲り量を求めるようにしたため、走査光学系の倍率誤差および走査線曲り量を高精度に測定することができる。このため、画像形成上不良を発生する原因となる走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を把握することができる。
【0151】
また、データ格納部に格納されたデータを走査ビームの主走査方向につなぎ合わせ、走査ビームの主走査方向または副走査方向のデータから走査光学系の倍率誤差または走査線曲り量を求めているため、移動機構の絶対位置決め精度を上げることなく、取得した二次元エリア受光センサ8の位置と画像上の座標をもとに、走査ビームの絶対位置を検出でき、走査光学系の全走査域での倍率誤差または走査線曲り量を正確に測定することができる。
【0152】
また、二次元エリア受光センサ8の移動位置を位置検出部16によって常に検出しているため、二次元エリア受光センサ8を移動させたまま画像データを取得しても、測定精度を落とすことがなく、測定時間を大幅に短縮できる。
【0153】
また、点灯制御部19は、受光センサ4からの走査同期信号をカウントすることによってポリゴンミラー5の特定の面で走査される走査ビームに限って点灯させることができるため、特定のポリゴンミラー5の鏡面を使って走査ビームを走査させることで、ポリゴンミラー面の性能ばらつきの影響を受けることなく、評価用として繰返し走査される走査ビームのドット位置再現性を上げることができ、二次元エリア受光センサ8が移動して撮像位置を変えて取得を繰返した後、撮像データをつなぎ合せ処理を行うことで、全走査域に亘って正確な倍率誤差および走査線曲りを検出することができる。
【0154】
また、位置検出センサ31を設け、二次元エリア受光センサ8に走査ビームが入射するタイミングで二次元エリア受光センサ8の主走査方向の位置情報を取得するようにしたため、位置検出部16は位置検出センサ31が走査ビームを検出した時点で位置情報を取得した場合に生じるとともに、二次元エリアセンサ8の移動に伴う位置情報の取得誤差を無くすことができる。この結果、二次元エリア受光素子8を移動させた状態での撮像データの取込み時の位置情報取得を正確に行うことができる。
【0155】
また、その他の効果に関しては、第1実施形態と同様の効果をえることができることは言うまでもない。
【0156】
【発明の効果】
本発明によれば、光源から発光された後、走査光学系によって所定方向に走査される走査ビームの光量の分布を測定する走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法において、走査ビームの走査方向と同方向に移動可能な二次元エリア受光素子を準備し、二次元エリア受光素子を走査ビームの走査方向に移動させながら受光素子で走査ビームを検出するとともに受光素子が受光した走査ビームを二次元エリアセンサの位置情報と関連付けてデータ格納手段に格納し、次いで、データ格納手段に格納された走査ビームのデータを用いて所定方向に走査される走査ビームの光量分布を解析するようにしたため、走査光学系の全走査領域において走査される走査ビームの動的な光量分布の測定を行なうことができる。
【0157】
また、光量分布データから所定の光量閾値における走査ビームのビーム径評価を行ない、この光量の閾値として、走査ビームが感光体表面に照射されたときに感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価な光量に設定することにより、感光体に静電潜像を形成する光強度に応じた光量で走査ビームの測定を行なうことができ、被検体となる走査光学ユニットに対してより実際に即した評価を行うことができる。
【0158】
また、光源を一定の間隔で点滅制御することにより、光源から発光される走査ビームを画素単位で変調するとともに、走査ビームを結像位置で受光素子によって受光し、受光素子が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、離間した2点のドット位置間距離を求め、これを隣接するドットごとに繰返し求めることによって得られた走査ビームの主走査方向のデータから走査光学系の倍率誤差を求めるようにしたため、走査光学系の倍率誤差を高精度に測定することができる。
【0159】
また、受光素子が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、離間した2点のドット位置間距離を求め、これを隣接するドットごとに繰返し求めることによって得られた走査ビームの副走査方向のデータから走査光学系の走査線曲り量を求めるようにしたため、走査光学系の走査線曲り量を高精度に測定することができる。
【0160】
また、二次元エリア受光素子の主走査方向の位置情報を検出するとともに二次元エリア受光素子を所定ピッチごとに移動させるか、または、等速に移動させて繰返し走査される時間間隔で点滅制御された走査ビームを受光素子で受光し、該受光素子で受光した走査ビームの情報および位置情報をデータ格納部に格納し、このデータ格納部に格納されたデータを走査ビームの主走査方向につなぎ合わせ、走査ビームの主走査方向または副走査方向のデータから走査光学系の倍率誤差または走査線曲り量を求めるようにしたため、走査光学系の走査領域全体に亘って走査光学系の倍率誤差および走査線曲り量を高精度に測定することができる。
【0161】
また、光源と、該光源からの発光される走査ビームの発光パターンを選択する選択発光制御手段と、前記光源から発光された走査ビームを所定方向に走査する走査手段と、前記走査ビームを受光し、取込んだ光量に比例した電気信号を出力する二次元エリア型受光素子からなる検出手段と、前記検出手段を走査手段で走査される走査ビームの走査方向に沿って断続的または連続的に移動させる移動手段と、前記検出手段の位置を検知する位置検出手段と、前記検出手段によって検出された走査ビームの光量に関するデータを格納するデータ格納手段と、該データ格納手段に格納されたデータを用いて前記所定方向に走査される走査ビームの光量分布を解析する解析手段とを備えた測定装置によって光量の分布を測定するようにしたため、被検体となる走査光学ユニットの全走査領域の必要な走査域での走査ビームの動的な光量分布測定を行なうことができ、全走査領域において、任意の位置で1画素に対応した光量分布を実使用と略等しい状態(露光時間の設定等)で測定することができ、この光量分布に基づいて画像形成上不良を発生する原因となる走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を把握することができる。
【0162】
また、選択発光制御手段は、光源が発光する走査ビームの光量と、発光する時間と、1走査期間中に1点だけ点灯させるか、一定時間毎で複数点灯させるか、連続光とするか、あるいは一定の時間間隔で点灯させるかの選択と、点灯時の点灯位置および光量の選択とを予め設定して記憶し、該記憶された発光パターンで発光するように構成されるため、走査ビームの1走査期間中の発光パターンを選択することによって発光パターンに応じた光量分布測定が行なうことができ、走査光学系ユニットの評価を多様に行なうことができる。例えば、光量の設定として、フル光量の場合とハーフトーンの場合で光量分布を測定評価することもできる。ハーフトーンの場合、走査ビームの光量自体も半分とするので、光学素子のわずかな異常に対しても、感度良く評価することができる。また、連続光を使った場合には、走査光学系の全域で、光量の局所的な落ち込みも検出することができる。
【0163】
また、走査ビームを一定の時間間隔で点灯させることによって走査ビームを画素単位で変調すれば、走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して走査ビームのドット重心位置を算出して走査ビームの主走査方向のデータから倍率誤差および走査線曲りを検出を行なうことができる。
【0164】
また、解析手段は、走査ビームの主走査方向および該主走査方向と直交する副走査方向の光量分布から任意に設定可能な光量閾値における走査ビームのビーム径を測定し、走査ビーム径の評価を行い、任意に設定可能な光量の閾値として、走査ビームが感光体表面に照射されたときに感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価な光量が設定されるため、感光体に静電潜像を形成する光強度に応じた光量で走査ビームの測定を行なうことができ、被検体となる走査光学ユニットに対してより実際に即した評価を行うことができる。
【0165】
また、検出光学系に二次元エリア型受光素子を使って高密度に測定を行うため、検出範囲をあまり大きくとれず、検出データをつなぎ合せる必要があるのに対して、本発明では、移動に伴う検出光学系の位置情報を高速・高精度に取込めるので、移動機構の絶対位置決め精度を上げることなく、取得した二次元エリア受光センサの位置と画像上の座標をもとに、走査ビームの絶対位置を検出でき、走査光学系の全走査域での倍率誤差または走査線曲り量を正確に測定することができる。
【0166】
このように全走査域における倍率誤差または走査線曲り量を測定することで、画像形成上不良を発生する原因となる走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を把握することができる。また、この異常状態を定量的に評価することで、倍率誤差のずれ量と対応をとることで、走査光学系内に用いられる光学素子の要求される面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の仕様値を明確にでき、光学素子の設計仕様に、反映させることができる。
【0167】
また、移動手段の移動位置を位置検出手段によって常に検出しているため、二次元エリア受光素子を移動させたまま画像データを取得しても、測定精度を落とすことがなく、測定時間を大幅に短縮できる。
【0168】
また、走査ビームの走査開始の基準位置を検出する基準位置検出手段と、同期信号を発生する同期信号発生手段とを有し、選択発光制御手段は、基準位置検出手段によって走査ビームが検出されてから同期信号発生手段によって発生する走査同期信号を取込み、この信号に同期させて選択済みの発光パターンで1走査期間だけ発光させるようにしたため、走査同期信号をもとに1走査期間において選択済みの発光パターンを出力することができ、走査光学系の任意の位置に所望のパターンの走査ビームを走査させることができる。このため、走査光学系の特定箇所の特性を詳しく解析できる。
【0169】
また、選択発光制御手段は、走査ビームを実使用と略等しい状態で走査させるようになっているため、走査ビームを実使用と略等しい状態での走査光学系ユニットの光量分布評価を行なうことができる。
【0170】
また、同期信号発生手段によって発生された走査同期信号と同期して所望の走査ライン数だけ選択して取り込めるように二次元エリア型受光素子受光面をシャッターに開閉することにより、測定する走査ビームを選択できる。
【0171】
また、二次元エリア受光素子によって検出された検出データを逐次高速にデータ格納手段に保存させ、その後、入力データを消去することにより、再び検出可能状態にすることができ、測定の高速化を図ることができる。
【0172】
また、二次元エリア型受光素子は、拡大光学素子が脱着可能であるとともに、該拡大光学素子によって走査ビームのスポットの像を拡大して検出するようになっているため、二次元エリア受光素子の解像度を上げることができ、光量分布、倍率誤差および走査線曲りの測定精度を向上させることができる。
【0173】
また、選択発光制御手段は、基準位置検出手段からの走査同期信号を取込み、この信号の取得のタイミングに合わせて同期した走査ビームの走査を開始させるようになっているため、二次元エリア受光素子から取得したデータに基づき、一走査分の走査光量分布データを信号処理することで走査光学系のビーム径の評価を行うことができる。このように全走査領域における走査ビーム光量分布データを基に感光体感度にあった光量閾値によるビーム径およびピーク光量を測定することで、これらの異常値を検出でき、最終的には、画像形成上不良を発生する原因となる、走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常を特定することができる。
【0174】
また、走査手段はポリゴンミラーを有し、選択発光制御手段は、基準位置検出手段からの走査同期信号をカウントすることによってポリゴンミラーの特定の面で走査される走査ビームに限って点灯させるようになっているため、特定のポリゴンミラー面を使って走査ビームを走査させることで、ポリゴンミラー面の性能ばらつきの影響を受けることなく、評価用として繰返し走査される走査ビームのドット位置再現性を上げることができ、二次元エリア受光素子が移動して撮像位置を変えて取得を繰返した後、撮像データをつなぎ合せ処理を行うことで、全走査域に亘って正確な倍率誤差および走査線曲り量を検出することができる。
【0175】
さらに、位置検出手段は、位置検出トリガ用フォトダイオードを有し、二次元エリア受光素子に走査ビームが入射するタイミングで二次元エリア受光素子の主走査方向の位置情報を取得できるようになっているため、位置検出手段は、位置検出トリガ用フォトダイオードが走査ビームを検出した時点で位置情報を取得した場合に生じるとともに、二次元エリア受光センサの移動に伴う位置情報の取得誤差を無くすことができる。この結果、二次元エリア受光素子を移動させた状態での撮像データの取込み時の位置情報取得を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置の第1実施形態を示す図であり、その測定装置の概略構成図である。
【図2】第1実施形態の走査ビームパターンの信号発生制御部のタイミングチャートである。
【図3】第1実施形態のレーザ光源の発光パターン、二次元エリアセンサの取得した画像データ、その走査ラインにおける光量の断面プロファイルの表示例を示す図であり、(a)は1ドットの発光パターンの例を示す図、(b)はドット列の発光パターンを示す図である。
【図4】第1実施形態のレーザ光源の発光パターン、二次元エリアセンサの取得した画像データ、その走査ラインにおける光量の断面プロファイルの表示例を示す図であり、(a)は連続した発光パターンの例を示す図、(b)はハーフトーンの発光パターンを示す図である。
【図5】(a)は従来の走査ビームが深度方向に合焦位置の場合、(b)は走査ビームが深度方向に非合焦位置の場合のそれぞれのビーム径を静止ビームを元に評価した場合の図である。
【図6】(a)は第1実施形態走査ビームが深度方向に合焦位置の場合、(b)は走査ビームが深度方向に非合焦位置の場合のそれぞれのビーム径を動的ビームを元に評価した場合の図である。
【図7】(a)は走査ビームにサイドローブが発生した場合にその大きさが小さい場合のビーム径を静止ビームで評価した図、(b)は走査ビームにサイドローブが発生した場合にその大きさが大きい場合のビーム径を静止ビームで評価した図である。
【図8】(a)は走査ビームにサイドローブが発生した場合にその大きさが小さい場合のビーム径を動的ビームで評価した図、(b)は走査ビームにサイドローブが発生した場合にその大きさが大きい場合のビーム径を動的ビームで評価した図である。
【図9】本発明に係る走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置の第2実施形態を示す図であり、その測定装置の概略構成図である
【図10】第2実施形態の走査ビームパターンの点灯制御部におけるタイミングチャートである。
【図11】第2実施形態の走査ビームのレーザ光源変調による点灯制御により、正確な時間間隔で点灯させるドット列を使って走査光学系の微小領域での倍率誤差の評価を行なったときの画像データを示す図である。
【図12】第2実施形態の走査ビームのレーザ光源変調による点灯制御により、正確な時間間隔で点灯させるドット列を使って走査光学系の走査線曲がり量の測定評価を行ったときの画像データを示す図である。
【図13】第2実施形態の走査ビームのレーザ光源変調による点灯制御により、正確な時間間隔で点灯させるドット列を使って走査光学系の全走査域における倍率誤差および走査線曲がり量の測定評価を行ったときの画像データを示す図である。
【符号の説明】
1 走査ビーム光量分布測定装置
2 走査光学系
3 レーザ光源(光源)
4 受光センサ(基準位置検出手段)
5 ポリゴンミラー(走査手段)
7 同期信号発生手段
8 二次元エリア受光センサ(二次元エリア受光素子)
9 対物レンズ(拡大光学素子)
10 データ格納部(データ格納手段)
11 移動テーブル(移動手段)
13 機構制御部(移動手段)
14 コントローラボックス(解析手段)
15 リニアスケール(位置検出手段)
16 位置制御部(位置検出手段)
18 計測部CPU(解析手段)
19 点灯制御部(選択発光制御手段)
22 カメラトリガシャッタ
31 位置検出センサ(位置検出トリガ用フォトダイオード)

Claims (18)

  1. 光源から発光された後、走査光学系によって所定方向に走査される走査ビームの光量の分布を測定する走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法において、
    前記走査ビームの走査方向と同方向に移動可能な二次元エリア受光素子を準備し、前記二次元エリア受光素子を前記走査ビームの走査方向に移動させながら前記受光素子で前記走査ビームを検出するとともに前記受光素子が受光した走査ビームの画像データ走査方向における前記二次元エリアセンサの位置情報と関連付けてデータ格納手段に格納し、次いで、前記データ格納手段に格納された走査ビームのデータを用いて前記所定方向に走査される前記走査ビームの光量分布を解析するようにしたことを特徴とする走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法。
  2. 前記走査ビームの光量分布を解析するに際して、前記走査ビームの主走査方向および該主走査方向と直交する副走査方向の光量分布に基づいて任意に設定可能な光量閾値における走査ビームのビーム径を測定し、前記走査ビーム径の評価を行い、前記任意に設定可能な光量の閾値として、前記走査ビームが感光体表面に照射されたときに前記感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価な光量に設定されることを特徴とする請求項1記載の走査ビーム光量分布測定方法。
  3. 前記光源を一定の間隔で点滅制御することにより、前記光源から発光される走査ビームを画素単位で変調するとともに、前記走査ビームを結像位置で前記受光素子によって受光し、前記受光素子が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、前記走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、前記解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、算出された前記複数のドットの内、主走査方向において隣り合うドットそれぞれのドット重心位置間の距離を測定することにより、前記走査光学系の倍率誤差を求めるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法。
  4. 受光素子が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、前記走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、前記解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、算出された前記複数のドットそれぞれのドット重心位置の副走査方向におけるばらつきの最大差を求めることにより、前記走査光学系の走査線曲り量を求めるようにしたことを特徴とする請求項3記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法。
  5. 前記二次元エリア受光素子の主走査方向の位置情報を検出するとともに前記二次元エリア受光素子を所定ピッチごとに移動させるか、または、等速に移動させて繰返し走査される時間間隔で点滅制御された走査ビームを前記受光素子で受光し、該受光素子で受光した走査ビームの画像データおよび前記位置情報を前記データ格納部に格納し、このデータ格納部に格納された前記走査ビームの画像データおよび前記位置情報を走査ビームの主走査方向につなぎ合わせ、前記解析された光量分布データから算出された前記複数のドットの内、主走査方向において隣り合うドットそれぞれのドット重心位置間の距離または前記解析された光量分布データから算出された前記複数のドットそれぞれのドット重心位置の副走査方向におけるばらつきの最大差を求めることにより、前記走査光学系の倍率誤差または走査線曲り量を求めるようにしたことを特徴とする請求項3または4に記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法。
  6. 光源と、
    該光源からの発光される走査ビームの発光パターンを選択する選択発光制御手段と、
    前記光源から発光された走査ビームを所定方向に走査する走査手段と、
    前記走査ビームを受光し、取込んだ光量に比例した電気信号を出力する二次元エリア型受光素子を備えた検出手段と、
    前記検出手段を走査手段で走査される走査ビームの走査方向に沿って断続的または連続的に移動させる移動手段と、
    走査方向における前記検出手段の位置を検知する位置検出手段と、
    前記検出手段によって検出された走査ビームの光量に関するデータを前記位置検出手段によって検知された位置情報と関連付けて格納するデータ格納手段と、
    該データ格納手段に格納されたデータを用いて前記所定方向に走査される走査ビームの光量分布を解析する解析手段とを備えたことを特徴とする走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  7. 前記選択発光制御手段は、前記光源が発光する走査ビームの光量と、発光する時間と、1走査期間中に1点だけ点灯させるか、一定時間毎で複数点灯させるか、連続光とするか、あるいは一定の時間間隔で点灯させるかの選択と、点灯時の点灯位置および光量の選択とを予め設定して記憶し、該記憶された発光パターンで発光するように構成されることを特徴とする請求項6記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  8. 前記解析手段は、前記走査ビームの主走査方向および該主走査方向と直交する副走査方向の光量分布から任意に設定可能な光量閾値における走査ビームのビーム径を測定し、前記走査ビーム径の評価を行い、
    前記任意に設定可能な光量の閾値として、前記走査ビームが感光体表面に照射されたときに前記感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価な光量が設定されることを特徴とする請求項6記載の走査ビーム光量分布測定装置。
  9. 前記選択発光制御手段は、前記光源を一定の間隔で点滅制御することにより、前記光源から発光される走査ビームを画素単位で変調するように構成され、
    前記解析手段は、二次元エリア型受光素子が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、前記走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、前記解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、算出された前記複数のドットの内、主走査方向において隣り合うドットそれぞれのドット重心位置間の距離を測定することにより、前記走査光学系の倍率誤差を求めるようにしたことを特徴とする請求項6〜8何れかに記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  10. 前記解析手段は、前記二次元エリア型受光素子が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、前記走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対して、前記解析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、前記複数のドットの算出されたそれぞれのドット重心位置の副走査方向におけるばらつきの最大差を求めることにより、前記走査光学系の走査線曲り量を求めるようにしたことを特徴とする請求項6〜8何れかに記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  11. 前記二次元エリア受光素子の主走査方向の位置情報を検出するとともに前記二次元エリア受光素子を所定ピッチごとに移動させるか、または、等速に移動させて繰返し走査される時間間隔で点滅制御された走査ビームを前記二次元エリア型受光素子で受光し、該受光素子で受光した走査ビームの情報および前記位置情報を前記データ格納部に格納し、このデータ格納部に格納された前記走査ビームの画像データおよび前記位置情報を走査ビームの主走査方向につなぎ合わせ、前記解析された光量分布データから算出された前記複数のドットの内、主走査方向において隣り合うドットそれぞれのドット重心位置間の距離または前記解析された光量分布データから算出された前記複数のドットそれぞれのドット重心位置の副走査方向におけるばらつきの最大差を求めることにより、前記走査光学系の倍率誤差または走査線曲り量を求めるようにしたことを特徴とする請求項9または10に記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  12. 前記走査ビームの走査開始の基準位置を検出する基準位置検出手段と、同期信号を発生する同期信号発生手段とを有し、
    前記選択発光制御手段は、前記基準位置検出手段によって走査ビームが検出されてから前記同期信号発生手段によって発生する走査同期信号を取込み、この信号に同期させて選択済みの発光パターンで1走査期間だけ発光させることを特徴とする請求項6〜11何れかに記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  13. 前記選択発光制御手段は、前記走査ビームを実使用と略等しい状態で走査させることを特徴とする請求項6〜12何れかに記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  14. 前記二次元エリア受光素子は、前記基準位置検出手段が走査ビームを検出してから前記同期信号発生手段によって発生された走査同期信号と同期して所望の走査ライン数だけ選択して取り込めるように受光面をシャッターによって開閉可能であり、さらに、前記二次元エリア受光素子に蓄積した電荷を画像信号として前記データ格納部に出力するとともに、データ格納部に出力後に集積した電荷を除去する機能を有することを特徴とする請求項12または13記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  15. 前記二次元エリア型受光素子は、拡大光学素子が脱着可能であるとともに、該拡大光学素子によって走査ビームのスポットの像を拡大して検出することを特徴とする請求項6〜14何れかに記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  16. 前記選択発光制御手段は、前記基準位置検出手段からの走査同期信号を取込み、この信号の取得のタイミングに合わせて同期した走査ビームの走査を開始させることを特徴とする請求項12〜15何れかに記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  17. 前記走査手段はポリゴンミラーを有し、前記選択発光制御手段は、前記基準位置検出手段からの走査同期信号をカウントすることによってポリゴンミラーの特定の面で走査される走査ビームに限って点灯させることを特徴とする請求項6〜16何れかに記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  18. 前記位置検出手段は、位置検出トリガ用フォトダイオードを有し、前記二次元エリア受光素子に走査ビームが入射するタイミングで前記二次元エリア受光素子の主走査方向の位置情報を取得できるようにしたことを特徴とする請求項7〜17何れかに記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
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