JP2002086795A - 走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置 - Google Patents

走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置

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JP2002086795A JP2000275239A JP2000275239A JP2002086795A JP 2002086795 A JP2002086795 A JP 2002086795A JP 2000275239 A JP2000275239 A JP 2000275239A JP 2000275239 A JP2000275239 A JP 2000275239A JP 2002086795 A JP2002086795 A JP 2002086795A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、画像形成上不良を発生する原因と
なる走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面
欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を把握するこ
とができる走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法お
よび測定装置を提供するものである。 【解決手段】 走査ビームの走査方向と同方向に移動可
能な二次元エリア受光センサ8を設け、二次元エリア受
光センサ8を走査ビームの走査方向に移動させながらこ
の受光センサ8で走査ビームを検出するとともに、受光
センサ8が受光した走査ビームを位置情報と関連付けて
データ格納部10に格納し、次いで、データ格納部10に格
納した走査ビームのデータを用いてX方向に走査される
走査ビームの光量分布を解析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査光学系の走査
ビーム光量分布測定方法および測定装置に関し、詳しく
は、レーザビームプリンタやレーザファクシミリ等の画
像形成装置等に設けられた走査光学ユニットにおける走
査ビームの光量分布を測定して、ユニット内で使用され
る光学素子の品質、例えば、面精度、表面欠陥、内部欠
陥等による光学性能上の影響を評価できる走査光学系の
走査ビーム光量分布測定方法および測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザープリンタ装置、複写機、ファク
シミリ装置等の画像形成装置に用いられる書込み走査光
学ユニットは、主にレーザ光源、コリメートレンズ、各
種レンズ・ミラー、ポリゴンミラー等で構成される走査
光学系を有している。一般に、画像形成装置では、レー
ザ光源から発生されたレーザビームをコリメータレンズ
によって平行光に変換してポリゴンミラーに照射し、ポ
リゴンミラーの回転によって偏向する。このポリゴンミ
ラーによって反射された光ビームは、結像レンズおよび
ミラー系によって感光体上に結像される。
【0003】感光体上の点像は、ポリゴンミラーの回転
による主走査方向への走査を行ない、また、感光体ドラ
ムの回転によって副走査方向への走査を行なうことによ
り、感光体ドラム上に静電潜像を形成する。そして、こ
の静電潜像が形成された感光体ドラムの表面にトナーを
付着させて顕像化させることによりトナー像を形成し、
このトナー像を転写紙に転写すると共に定着して、その
転写紙に画像を形成することが知られている。
【0004】ところで、走査光学系を構成している光学
素子に面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常
があった場合、感光体上へ走査される走査ビームの主走
査方向の走査位置ずれや、ビームの深度方向の合焦位置
ずれにより、ビームのピーク光量の低下や、ビーム径へ
の影響を伴い、画像形成上の不良を発生させる原因とな
る。
【0005】従来、光ビームのビーム径の評価は、ピン
ホール又はスリットを感光体ドラムの表面に相当する位
置に設け、その直後に受光素子を設けて、静止状態で計
測したビーム径をもとに、その値が急激に変化する点が
あるかどうかによって、走査光学系に異常があるかどう
かの評価が行われていることが知られている。
【0006】しかしながら、この従来のビーム径の測定
方法では、走査全域にわたり、例えば、1mmごとに測
定を行った場合、その測定時間は膨大となる。また、ビ
ームの静止状態での測定のため、走査状態でのビーム特
性を測定できないという不具合もある。
【0007】さらに、ビーム径は、ピーク強度に対する
一定の比率で測定されており、強度の絶対量に基づく評
価がされていないという問題もある。
【0008】ところで、走査光学系の発する走査ビーム
を計測する方法が種々提案されており、例えば、特開平
9−43527号公報に記載されたようなものがある。
このものにあっては、移動ステージ上に3個のビーム位
置センサ、1つのビーム径センサおよび1つの光量セン
サを搭載し、ビーム位置センサで受光した位置を確認し
ながら移動ステージで移動するビーム径センサおよび光
量センサによって走査ビームのビーム径と光量の測定を
行なうようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の測定方法にあっては、以下のような問題があ
った。 ビーム径センサを用いてビーム径の測定を行なうとと
もに光量センサを用いて光量むらの測定を行なっている
が、この方法では、走査ビームの光量分布の測定はでき
ない。 離間した位置でビーム径の測定を行なうことができる
が、ビーム位置センサの配置による制限のために実際の
1画素程度に離れた隣接したビーム径に対する測定評価
を行なうことができない。 移動ステージを移動しながら、ビーム径と光量の測定
を行なうが、ビーム径は所定位置でしか測定することが
できず、主走査方向全域の任意な位置での測定を行うこ
とはできない。また、光量測定もセンサに入射した光束
全体を測定するためのものであって、ビームの光量分布
を測定するものではない。 3箇所のビーム位置センサを用いてビーム位置を測定
しているが、各ビーム位置センサ間の正確な距離がわか
らないため、2点のビーム間の距離を検出することがで
きず、倍率誤差の評価を行なうことができない。 3箇所のビーム位置センサを用いてビーム位置を測定
しているが、この方法では配置されたビーム位置センサ
の数に制限があるため、正確な走査線曲がり量の測定評
価を行なうことができない。 走査ビームの入射の開始タイミングを検知するビーム
検知センサを備えているが、このビーム検知センサは所
定の位置に任意な発光パターンのビームを発光させるこ
とができないとともに、所定の位置に再現性良く、走査
ビームを繰返し発光させることができない。
【0010】そこで本発明は、走査光学系の全走査領域
において走査される走査ビームの動的な光量分布の測定
を行なうことができるとともに、高精度に倍率誤差およ
び走査線曲がり量の測定評価を行なうことができるよう
にして、画像形成上不良を発生する原因となる走査光学
系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、内部欠
陥等の異常箇所の正確な位置を把握することができる走
査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置
を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、上記課題
を解決するために、光源から発光された後、走査光学系
によって所定方向に走査される走査ビームの光量の分布
を測定する走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法に
おいて、前記走査ビームの走査方向と同方向に移動可能
な二次元エリア受光素子を準備し、前記二次元エリア受
光素子を前記走査ビームの走査方向に移動させながら前
記受光素子で前記走査ビームを検出するとともに前記受
光素子が受光した走査ビームを前記二次元エリアセンサ
の位置情報と関連付けてデータ格納手段に格納し、次い
で、前記データ格納手段に格納された走査ビームのデー
タを用いて前記所定方向に走査される前記走査ビームの
光量分布を解析するようにしたことを特徴としている。
【0012】その場合、走査光学系の全走査領域におい
て走査される走査ビームの動的な光量分布の測定を行な
うことができる。
【0013】第2の発明は、上記課題を解決するため
に、前記走査ビームの光量分布を解析するに際して、前
記走査ビームの主走査方向および該主走査方向と直交す
る副走査方向の光量分布に基づいて任意に設定可能な光
量閾値における走査ビームのビーム径を測定し、前記走
査ビーム径の評価を行い、前記任意に設定可能な光量の
閾値として、前記走査ビームが感光体表面に照射された
ときに前記感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量
と等価な光量に設定されることを特徴としている。
【0014】その場合、光量分布データから所定の光量
閾値における走査ビームのビーム径評価を行ない、この
光量の閾値として、走査ビームが感光体表面に照射され
たときに前記感光体表面にトナーが正常に転写可能な光
量と等価な光量に設定することにより、感光体に静電潜
像を形成する光強度に応じた光量で走査ビームの測定を
行なうことができ、被検体となる走査光学ユニットに対
してより実際に即した評価を行うことができる。
【0015】第3の発明は、上記課題を解決するため
に、前記光源を一定の間隔で点滅制御することにより、
前記光源から発光される走査ビームを画素単位で変調す
るとともに、前記走査ビームを結像位置で前記受光素子
によって受光し、前記受光素子が受光した走査ビームの
光量分布を解析する際に、前記走査ビームの走査範囲内
で測定された複数のドットに対して、前記解析された光
量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心位
置を算出し、離間した2点のドット位置間距離を求め、
これを隣接するドットごとに繰返し求めることによって
得られた前記走査ビームの主走査方向のデータから前記
走査光学系の倍率誤差を求めるようにしたことを特徴と
している。
【0016】その場合、走査光学系の倍率誤差を高精度
に測定することができる。
【0017】第4の発明は、上記課題を解決するため
に、受光素子が受光した走査ビームの光量分布を解析す
る際に、前記走査ビームの走査範囲内で測定された複数
のドットに対して、前記解析された光量分布データから
それぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、離間
した2点のドット位置間距離を求め、これを隣接するド
ットごとに繰返し求めることによって得られた前記走査
ビームの副走査方向のデータから前記走査光学系の走査
線曲り量を求めるようにしたことを特徴としている。
【0018】その場合、走査光学系の走査線曲り量を高
精度に測定することができる。
【0019】第5の発明は、上記課題を解決するため
に、前記二次元エリア受光素子の主走査方向の位置情報
を検出するとともに前記二次元エリア受光素子を所定ピ
ッチごとに移動させるか、または、等速に移動させて繰
返し走査される時間間隔で点滅制御された走査ビームを
前記受光素子で受光し、該受光素子で受光した走査ビー
ムの情報および前記位置情報を前記データ格納部に格納
し、このデータ格納部に格納されたデータを走査ビーム
の主走査方向につなぎ合わせ、走査ビームの主走査方向
または副走査方向のデータから前記走査光学系の倍率誤
差または走査線曲り量を求めるようにしたことを特徴と
している。
【0020】その場合、走査光学系の走査領域全体に亘
って走査光学系の倍率誤差および走査線曲り量を高精度
に測定することができる。
【0021】第6の発明は、上記課題を解決するため
に、光源と、該光源からの発光される走査ビームの発光
パターンを選択する選択発光制御手段と、前記光源から
発光された走査ビームを所定方向に走査する走査手段
と、前記走査ビームを受光し、取込んだ光量に比例した
電気信号を出力する二次元エリア型受光素子を備えた検
出手段と、前記検出手段を走査手段で走査される走査ビ
ームの走査方向に沿って断続的または連続的に移動させ
る移動手段と、前記検出手段の位置を検知する位置検出
手段と、前記検出手段によって検出された走査ビームの
光量に関するデータを格納するデータ格納手段と、該デ
ータ格納手段に格納されたデータを用いて前記所定方向
に走査される走査ビームの光量分布を解析する解析手段
とを備えたことを特徴としている。
【0022】その場合、被検体となる走査光学ユニット
の全走査領域の必要な走査域での走査ビームの動的な光
量分布測定を行なうことができ、全走査領域において、
任意の位置で1画素に対応した光量分布を実使用と略等
しい状態(露光時間の設定等)で測定することができ、
この光量分布に基づいて画像形成上不良を発生する原因
となる走査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表
面欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を把握する
ことができる。
【0023】第7の発明は、上記課題を解決するため
に、前記選択発光制御手段は、前記光源が発光する走査
ビームの光量と、発光する時間と、1走査期間中に1点
だけ点灯させるか、一定時間毎で複数点灯させるか、連
続光とするか、あるいは一定の時間間隔で点灯させるか
の選択と、点灯時の点灯位置および光量の選択とを予め
設定して記憶し、該記憶された発光パターンで発光する
ように構成されることを特徴としている。
【0024】その場合、走査ビームの1走査期間中の発
光パターンを選択することによって発光パターンに応じ
た光量分布測定が行なうことができ、走査光学系ユニッ
トの評価を多様に行なうことができる。例えば、光量の
設定として、フル光量の場合とハーフトーンの場合で光
量分布を測定評価することもできる。ハーフトーンの場
合、走査ビームの光量自体も半分とするので、光学素子
のわずかな異常に対しても、感度良く評価することがで
きる。また、連続光を使った場合には、走査光学系の全
域で、光量の局所的な落ち込みも検出することができ
る。
【0025】また、走査ビームを一定の時間間隔で点灯
させることによって走査ビームを画素単位で変調すれ
ば、走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドット
に対して走査ビームのドット重心位置を算出して走査ビ
ームの主走査方向のデータから倍率誤差および走査線曲
りを検出を行なうことができる。
【0026】第8の発明は、上記課題を開設するため
に、前記解析手段は、前記走査ビームの主走査方向およ
び該主走査方向と直交する副走査方向の光量分布から任
意に設定可能な光量閾値における走査ビームのビーム径
を測定し、前記走査ビーム径の評価を行い、前記任意に
設定可能な光量の閾値として、前記走査ビームが感光体
表面に照射されたときに前記感光体表面にトナーが正常
に転写可能な光量と等価な光量が設定されることを特徴
としている。
【0027】その場合、感光体に静電潜像を形成する光
強度に応じた光量で走査ビームの測定を行なうことがで
き、被検体となる走査光学ユニットに対してより実際に
即した評価を行うことができる。
【0028】第9の発明は、上記課題を解決するため
に、前記選択発光制御手段は、前記光源を一定の間隔で
点滅制御することにより、前記光源から発光される走査
ビームを画素単位で変調するように構成され、前記解析
手段は、二次元エリア型受光素子が受光した走査ビーム
の光量分布を解析する際に、前記走査ビームの走査範囲
内で測定された複数のドットに対して、前記解析された
光量分布データからそれぞれの走査ビームのドット重心
位置を算出し、離間した2点のドット位置間距離を求
め、これを隣接するドットごとに繰返し求めることによ
って得られた前記走査ビームの主走査方向のデータから
前記走査光学系の倍率誤差を求めるようにしたことを特
徴としている。
【0029】第10の発明は、上記課題を解決するため
に、前記解析手段は、前記二次元エリア型受光素子が受
光した走査ビームの光量分布を解析する際に、前記走査
ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対し
て、前記解析された光量分布データからそれぞれの走査
ビームのドット重心位置を算出し、離間した2点のドッ
ト位置間距離を求め、これを隣接するドットごとに繰返
し求めることによって得られた前記走査ビームの副走査
方向のデータから前記走査光学系の走査線曲り量を求め
るようにしたことを特徴としている。
【0030】第11の発明は、前記二次元エリア受光素子
の主走査方向の位置情報を検出するとともに前記二次元
エリア受光素子を所定ピッチごとに移動させるか、また
は、等速に移動させて繰返し走査される時間間隔で点滅
制御された走査ビームを前記二次元エリア型受光素子で
受光し、該受光素子で受光した走査ビームの情報および
前記位置情報を前記データ格納部に格納し、このデータ
格納部に格納されたデータを走査ビームの主走査方向に
つなぎ合わせ、走査ビームの主走査方向または副走査方
向のデータから前記走査光学系の倍率誤差または走査線
曲り量を求めるようにしたことを特徴としている。
【0031】第9、10または11の発明は、検出光学系に
二次元エリア型受光素子を使って高密度に測定を行うた
め、検出範囲をあまり大きくとれず、検出データをつな
ぎ合せる必要がある。第9、10または11の発明は、移動
に伴う検出光学系の位置情報を高速・高精度に取込める
ので、移動機構の絶対位置決め精度を上げることなく、
取得した二次元エリア受光センサの位置と画像上の座標
をもとに、走査ビームの絶対位置を検出でき、走査光学
系の全走査域での倍率誤差または走査線曲り量を正確に
測定することができる。
【0032】このように全走査域における倍率誤差また
は走査線曲り量を測定することで、画像形成上不良を発
生する原因となる走査光学系内の光学素子の面精度(う
ねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置
を把握することができる。また、この異常状態を定量的
に評価することで、倍率誤差のずれ量と対応をとること
で、走査光学系内に用いられる光学素子の要求される面
精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の仕様値を明確
にでき、光学素子の設計仕様に、反映させることができ
る。
【0033】また、移動手段の移動位置を位置検出手段
によって常に検出しているため、二次元エリア受光素子
を移動させたまま画像データを取得しても、測定精度を
落とすことがなく、測定時間を大幅に短縮できる。
【0034】第12の発明は、上記課題を解決するため
に、前記走査ビームの走査開始の基準位置を検出する基
準位置検出手段と、同期信号を発生する同期信号発生手
段とを有し、前記選択発光制御手段は、前記基準位置検
出手段によって走査ビームが検出されてから前記同期信
号発生手段によって発生する走査同期信号を取込み、こ
の信号に同期させて選択済みの発光パターンで1走査期
間だけ発光させることを特徴としている。
【0035】その場合、走査同期信号をもとに1走査期
間において選択済みの発光パターンを出力することがで
き、走査光学系の任意の位置に所望のパターンの走査ビ
ームを走査させることができる。このため、走査光学系
の特定箇所の特性を詳しく解析できる。
【0036】第13の発明は、上記課題を解決するため
に、前記選択発光制御手段は、前記走査ビームを実使用
と略等しい状態で走査させることを特徴としている。
【0037】その場合、走査ビームを実使用と略等しい
状態での走査光学系ユニットの光量分布評価を行なうこ
とができる。
【0038】第14の発明は、上記課題を解決するため
に、前記二次元エリア受光素子は、前記基準位置検出手
段が走査ビームを検出してから前記同期信号発生手段に
よって発生された走査同期信号と同期して所望の走査ラ
イン数だけ選択して取り込めるように受光面をシャッタ
ーによって開閉可能であり、さらに、蓄積した電荷を画
像信号として前記データ格納部に出力するとともに、デ
ータ格納部に出力後に集積した電荷を除去する機能を有
することを特徴としている。
【0039】その場合、同期信号発生手段によって発生
された走査同期信号と同期して所望の走査ライン数だけ
選択して取り込めるように二次元エリア型受光素子受光
面をシャッターに開閉することにより、測定する走査ビ
ームを選択できる。
【0040】また、二次元エリア受光素子によって検出
された検出データを逐次高速にデータ格納手段に保存さ
せ、その後、入力データを消去することにより、再び検
出可能状態にすることができ、測定の高速化を図ること
ができる。
【0041】第15の発明は、上記課題を解決するため
に、前記二次元エリア型受光素子は、拡大光学素子が脱
着可能であるとともに、該拡大光学素子によって走査ビ
ームのスポットの像を拡大して検出することを特徴とし
ている。
【0042】その場合、二次元エリア受光素子の解像度
を上げることができ、光量分布、倍率誤差および走査線
曲りの測定精度を向上させることができる。
【0043】第16の発明は、上記課題を解決するため、
前記選択発光制御手段は、前記基準位置検出手段からの
走査同期信号を取込み、この信号の取得のタイミングに
合わせて同期した走査ビームの走査を開始させることを
特徴としている。
【0044】その場合、二次元エリア受光素子から取得
したデータに基づき、一走査分の走査光量分布データを
信号処理することで走査光学系のビーム径の評価を行う
ことができる。このように全走査領域における走査ビー
ム光量分布データを基に感光体感度にあった光量閾値に
よるビーム径およびピーク光量を測定することで、これ
らの異常値を検出でき、最終的には、画像形成上不良を
発生する原因となる、走査光学系内の光学素子の面精度
(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常を特定するこ
とができる。
【0045】第17の発明は、上記課題を解決するため
に、前記走査手段はポリゴンミラーを有し、前記選択発
光制御手段は、前記基準位置検出手段からの走査同期信
号をカウントすることによってポリゴンミラーの特定の
面で走査される走査ビームに限って点灯させることを特
徴としている。
【0046】その場合、特定のポリゴンミラー面を使っ
て走査ビームを走査させることで、ポリゴンミラー面の
性能ばらつきの影響を受けることなく、評価用として繰
返し走査される走査ビームのドット位置再現性を上げる
ことができ、二次元エリア受光素子が移動して撮像位置
を変えて取得を繰返した後、撮像データをつなぎ合せ処
理を行うことで、全走査域に亘って正確な倍率誤差およ
び走査線曲り量を検出することができる。
【0047】第18の発明は、上記課題を解決するため
に、前記位置検出手段は、位置検出トリガ用フォトダイ
オードを有し、前記二次元エリア受光素子に走査ビーム
が入射するタイミングで前記二次元エリア受光素子の主
走査方向の位置情報を取得できるようにしたことを特徴
としている。
【0048】その場合、位置検出手段は、位置検出トリ
ガ用フォトダイオードが走査ビームを検出した時点で位
置情報を取得した場合に生じるとともに、二次元エリア
受光センサの移動に伴う位置情報の取得誤差を無くすこ
とができる。この結果、二次元エリア受光素子を移動さ
せた状態での撮像データの取込み時の位置情報取得を正
確に行うことができる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0050】図1〜8は本発明に係る走査光学系の走査
ビーム光量分布測定方法および測定装置の第1実施形態
を示す図である。
【0051】まず、構成を説明する。図1は走査ビーム
光量分布測定装置を示す図であり、本実施形態では、こ
の測定装置1に走査光学系2をセットして光量分布の測
定を行なうようになっている。
【0052】走査光学系2は、レーザダイオードからな
るレーザ光源(光源)3、走査ビームの走査開始位置を
検出する基準位置検出手段としてフォトダイオードから
なる受光センサ4、ポリゴンミラー(走査手段)5、f
θレンズ(走査手段)6等から構成されており、レーザ
光源3、受光センサ4およびポリゴンミラー5は測定装
置1に対して入出力できるようコネクタ接続されてい
る。
【0053】この走査光学系2にあっては、測定装置1
によって操作されるようになっており、レーザ光源3か
ら発光される光ビームは図示しないコリメータレンズに
よって平行化され、シリンドリカルレンズによってポリ
ゴンミラー5の鏡面に線状に集光された後、ポリゴンミ
ラー5の回転によって偏光走査された後、まず、受光セ
ンサ4に受光され、この受光センサ4によって光電変換
されて同期信号発生手段7に出力される。同期信号発生
手段7はこの信号をトリガとして同期信号を発生させ
る。
【0054】また、ポリゴンミラー5によって偏光走査
される光ビームは長尺のfθレンズ6によって感光体に
結像する点像が補正された(所謂、fθ機能)後、感光
体像位置Rに焦点を結んで直線上に結像される。
【0055】測定装置1は、この感光体像位置Rにおい
て、検出手段として、CCDからなる二次元エリア受光
センサ(二次元エリア受光素子)8が配置されており、
この受光センサ8の受光面には拡大光学素子として対物
レンズ9が脱着自在に設けられている。
【0056】この受光センサ8は対物レンズ9によって
拡大されて受光した走査ビームのスポット像を検出して
電気信号に変換してデータ格納部10に出力するようにな
っている。
【0057】また、受光センサ8は移動ステージ(移動
手段)11に搭載されており、この移動ステージ11はX方
向(走査ビームの主走査方向)に延在する固定テーブル
12上に設けられたレール12aに沿って移動可能になって
いる。
【0058】移動ステージ11は機構制御部(移動手段)
13によってX方向に駆動されるようになっており、この
機構制御部13は計測部CPU18からコントローラボック
ス14を介して駆動されるようになっている。
【0059】このように受光センサ8が移動ステージ11
によってX方向に移動されるため、二次元エリア受光セ
ンサ8は走査領域内の任意の位置で走査ビームを検出す
ることができる。
【0060】また、固定テーブル12に沿ってリニアスケ
ール15が設けられており、位置検出部16によってリニア
スケール15の位置を検出することにより、移動ステージ
11の移動量を検知するようになっている。また、位置検
出部16によって検出された位置情報は保存部17に格納さ
れるようになっており、この保存部17に格納された位置
データはコントローラボックス14に出力されるようにな
っている。なお、リニアスケール15および位置検出部16
は位置検出手段を構成している。
【0061】なお、移動ステージ11はX方向と直交する
光軸方向に図示しない機構制御部によって駆動されるよ
うになっており、対物レンズ9の着脱の際に生じる微妙
な光軸方向の位置ずれはこの機構制御部によって微調整
できるようになっている。
【0062】一方、レーザ光源3から発光されるレーザ
光源は点灯制御部19によって制御されるようになってお
り、この点灯制御部19は受光センサ14が走査ビームの走
査開始位置を検知してこの開始位置から同期信号発生手
段7から発生する同期信号に基づいて発光を開始するよ
うになっている。
【0063】この点灯制御部(選択発光制御手段)19は
信号記憶部20に記憶された複数の発光パターンに基づい
てレーザ光源3を駆動するようになっており、信号記憶
部20には、レーザ光源3が発光する走査ビームの光量
と、発光する時間と、1走査期間中に1点だけ点灯させ
るか、一定時間毎で複数点灯させるか、連続光とする
か、あるいは一定の時間間隔で点灯させるかのパターン
と、点灯時の点灯位置および光量のパターンが記憶さ
れ、計測部CPU18からの指令により、コントロールボ
ックス14を介し、クロック信号発生手段21から発生する
所定周波数のクロック信号に合せてレーザ光源3を駆動
することにより、走査ビームを実使用と等しい周波数で
走査するようになっている。なお、この時の走査ビーム
の発光するタイミングについては後述する。
【0064】また、二次元エリアセンサ8の受光面はカ
メラトリガシャッター22によって開閉自在になってお
り、二次元エリア受光センサ8はシャッター22が開放さ
れたときに走査ビームを受光するようになっている。
【0065】ここで、コントローラボックス14は同期信
号発生手段7から発生する同期信号をポリゴンミラー5
の面数(本実施形態では6面)に応じてカウントするこ
とで、ポリゴンミラー5の鏡面選択を可能とし、レーザ
光源3を駆動する点灯制御部19の発光のタイミングを特
定の鏡面に設定するようにすることも可能である。
【0066】また、二次元エリアセンサ8は、走査ビー
ムを受光すると電荷を蓄積し、その電荷蓄積時間は、シ
ャッター22の開閉の切替え時間によって決まり、シャッ
ター22の開状態の時間を設定することにより、例えば、
シャッター22は走査ビームがちょうど一走査分にかかる
時間だけたつと閉状態となるようにする。
【0067】本実施形態では、点灯制御部19によって所
定の発光パターンでレーザ光源3が発光されると、この
走査ビームは二次元エリアセンサ8で撮像された後、計
測部CPU18の指令によりコントローラボックス14を介
して取得した画像データはデータ格納部(データ格納手
段)10に転送されるようになっており、このときに、位
置検出部16が取得した撮像位置の位置情報を保存部17か
ら計測部CPU18に転送される。このため、二次元エリ
ア受光センサ8が走査ビームの走査方向のどの位置で走
査ビームを受光したのかを容易に把握することができ
る。
【0068】また、二次元エリアセンサ8の蓄積した電
荷を画像信号として、計測部CPU41からの指令に基づ
きデータ格納部10に出力するようになっており、この出
力の完了と同時に計測部CPU18からコントロールボッ
クス14を介して二次元エリアセンサ8に対してクリア信
号を送信し、蓄積した電荷をクリアし、検出可能状態に
戻すようになっている。
【0069】なお、本実施形態の二次元エリアセンサ8
は受光量をA/D変換して、例えば、10bitのデー
タに変換し、1024階調の画像データとしている。
【0070】本実施形態では、二次元エリアセンサ8が
主走査方向であるX軸方向に移動しながらこの画像デー
タの取得とデータ格納部10への転送するルーチンを全走
査領域内にわたって繰返し、1走査ライン分の画像デー
タを取得し、この後、信号処理部24により撮像した光量
分布データをコントローラボックス14で解析することに
より、走査光学系2の走査ビームの光量分布の測定を行
なうようになっている。
【0071】そして、測定結果は、計測部CPU18で演
算され、走査ビームの画像データとその走査方向および
副走査方向の断面プロファイルが表示部23によって行な
われる。本実施形態では、コントローラボックス14およ
び計測部CPU18が解析手段を構成している。
【0072】本実施形態では、コントローラボックス14
は走査ビームの光量分布を解析するに際して、走査ビー
ムの主走査方向および該主走査方向と直交する副走査方
向の光量分布に基づいて任意に設定可能な光量閾値にお
ける走査ビームのビーム径を測定して走査ビーム径の評
価を行なうようになっており、この閾値として、走査ビ
ームが感光体表面に照射されたときに感光体表面にトナ
ーが正常に転写可能な光量と等価な光量に設定されてい
る。
【0073】次に、作用を説明する。
【0074】図2は、本実施形態の走査ビームパターン
の信号発生制御部におけるタイミングチャートを示した
ものである。
【0075】図2において、(a)はレーザ光源3の基
本信号であり、走査ビームの走査開始位置となる同期信
号を得るために、すなわち、受光センサ4に確実に受光
させるためにある程度余裕をもたせてレーザ光源3を発
光させている。
【0076】(b)は受光センサ4の受光トリガであ
り、(c)はその受光のタイミングを保持した信号であ
る。また、(d)はクロック信号発生手段21から随時発
生しているクロック信号である。
【0077】(e)は、(c)と(d)のAND信号で
ある。(f)は計測部CPU18でのプログラムに基づい
て発生する信号で、Tsを同期信号発生手段7から発生
する同期信号から要する時間として設定できる。
【0078】(g)は(f)の状態を保持した信号であ
る。(h)は(e)と(g)のAND信号である。
(i)は(h)に入るクロック数をカウンタである。図
2においては、4進のカウンタとしてTpを設定してい
る。
【0079】(j1)〜(j4)は、実際のレーザ光源
3の発光に用いるもので、(j1)は1ドット信号であ
り、(a)と(f)のAND信号から生成される。(j
2)はドット列信号であり、(a)と(i)のAND信
号から生成される。。
【0080】(j3)は連続光であり、(a)と(g)
のAND信号から生成される。(j4)はハーフトーン
であり、(i)の信号をレーザ光源3の光量を通常の半
分にしてから(a)とのAND信号によって生成され
る。
【0081】本実施形態では、(j1)〜(j4)の発
光パターンが信号記憶部20に格納されており、この信号
記憶部20に格納された発光パターンを任意に選択してレ
ーザ光源3を発光させる。
【0082】そして、レーザ光源3を発光させ、受光セ
ンサ4で走査ビームが受光したときに、同期信号発生手
段7から発生した同期信号に基づいて点灯制御部19によ
ってレーザ光源を(j1)〜(j4)の何れかのパター
ンで発光させる。また、計測部CPU18の指令によりコ
ントローラボックス14は機構制御部13を制御して二次元
エリア受光センサ8をX方向に移動させるとともに、レ
ーザ光源3の発光パターンと同期してシャッター22を開
閉することにより、二次元エリア受光センサ8で走査ビ
ームを取り込み、この取得した画像データをデータ格納
部10に転送する。
【0083】また、このときに、位置検出部16が取得し
た撮像位置の位置情報を保存部17から計測部CPU18に
転送し、二次元エリア受光センサ8が走査ビームの走査
方向のどの位置で走査ビームを受光したのかを把握す
る。
【0084】また、本実施形態では、レーザ光源3の信
号は、走査光学ユニットの実使用と略等しい状態で発光
させることができる。例えば、実使用と略等しい状態と
は、感光体像位置Rにおいて走査ビーム速度が1000
m/secで、1走査期間に要する時間が400μse
cで、走査長さが350mmで、600dpi相当の書
込み密度とした場合、1画素の周期Tcは、 Tc= 400×10-6/(350×600/25.4) = 4.8×10-8
sec =48nsec
【0085】また、1クロックにおける、デユーティー
比を50%(Ta=Tb)とした場合、露光時間Taは、
【0086】Ta= Tc/2 = 24nsec程度であ
る。
【0087】また、この時、走査ビーム速度が1000
m/secであるため、露光時間の間に走査ビームが移
動しており、その移動量Sは、
【0088】S = 2.4×10-8×1000×103 = 2.4×10
-2mm = 24 μm 程度となる。このため、静止ビーム
と評価した場合に、動的ビームの測定では、光量分布が
走査方向に広がってしまい、ビーム径は、単純に静止ビ
ームで評価したものに比べて、この分だけ大きな値とな
る。
【0089】図3、4は、本実施形態の走査ビームの点
灯制御部19から出力された(i)レーザ光源3に対する
発光パターンの信号であり、このパターンで発光された
走査ビームの光量分布を上述したようにして二次元エリ
アセンサ8で取得し、計測部CPU18で演算し、表示部
23からの表示させた(ii)画像データである。また、こ
の光量分布を走査方向の断面にしたものが(iii)断面
プロファイル表示である。
【0090】図5、6は、本実施形態の走査光学系の走
査ビーム光量測定装置による走査ビームが深度方向に合
焦位置の場合と、非合焦位置の場合のビーム測定を従来
の静止ビームをもとに評価した場合のものと比較した例
である。
【0091】図5において、従来のビーム径評価で
(a)が合焦位置、(b)が非合焦位置における画像デ
ータと走査ラインでの断面プロファイルを示したもので
ある。ピーク光量P1aとP1bは大きく異なるが、ビ
ーム径を強度分布のピーク値に対する比率(例えば、1
/e2≒ 13.5%)と定めており、これによると、それ
ぞれB1a、B1bとなる。図5の場合、非合焦位置の
方(B1b)が少し、大きくなっている。
【0092】図6は本実施形態の測定装置1によって測
定したものである。本実施形態では、動的な測定を行っ
ているため、図5に比べ、分布幅が広がっている。ここ
で、ビーム径の評価において、(a)、(b)に同じ光
量閾値を適用したところ、B2a、B2bとなり、合焦
位置の方(B2a)がかなり大きくなった。例えば、こ
の光量閾値は、感光体感度に合わせて決めるのが理想的
であり、本実施形態では、走査ビームが感光体表面に照
射されたときに感光体表面にトナーが正常に転写可能な
光量と等価な光量に設定されている。
【0093】これにより、静止ビームでの評価と比べ、
より実際の像形成に近い評価が行えることがわかる。実
際にこの光学ユニットを使って、画像出しを行った場
合、非合焦位置で露光されたため、光量不足となり、画
像形成上不具合となっている。本実施形態の測定装置1
による光学ユニットに対する評価が正確に行われたこと
がわかる。
【0094】図7は、本実施形態の走査光学系の走査ビ
ーム光量測定装置による、走査ビームにサイドローブが
発生した場合に、その大きさが小さい場合と大きい場合
のビーム径測定を従来の静止ビームによる評価した場合
と比較した例である。
【0095】図7は従来のビーム径評価で、光学ユニッ
トの光学的な調整不良により生じるサイドローブの大き
さが、(a)小さい場合で、(b)大きい場合におけ
る、画像データと走査ラインでの断面プロファイルを示
したものである。ピーク光量Q1aとQ1bは、ほとん
ど同じ大きさである。しかし、ビーム径を従来の方法
(1/e2≒ 13.5%)で求めると、D1a、D1bと
なり、かなりD1bが大きい値となっている。
【0096】図8は本実施形態の測定装置1によって測
定したものである。動的な測定を行っているため、図7
に比べ、分布幅が広がっている。ここで、ビーム径の評
価において、図7、8に同じ光量閾値を適用したとこ
ろ、D2a、D2bとなり、ほぼ同じ値となった。この
場合も、光量閾値は、感光体感度に合わせて決めるのが
理想的である。実際に、この光学ユニットを使って、画
像出しを行った場合、画像形成上の不具合は生じていな
い。この場合も、本装置による光学ユニットに対する評
価が正確に行われたことがわかる。
【0097】このように本実施形態では、走査ビームの
走査方向と同方向に移動可能な二次元エリア受光センサ
8を設け、二次元エリア受光センサ8を走査ビームの走
査方向に移動させながらこの受光センサ8で走査ビーム
を検出するとともに、受光センサ8が受光した走査ビー
ムを位置情報と関連付けてデータ格納部10に格納し、次
いで、データ格納部10に格納した走査ビームのデータを
用いてX方向に走査される走査ビームの光量分布を解析
するようにしたため、走査光学系2の全走査領域におい
て走査される走査ビームの動的な光量分布の測定を行な
うことができる。また、全走査領域において任意の位置
で1画素に対応した光量分布を実使用と略等しい状態
(露光時間の設定等)で測定することができ、この光量
分布に基づいて画像形成上不良を発生する原因となる走
査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、
内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を把握することがで
きる。
【0098】また、走査ビームの光量分布を解析するに
際して、走査ビームの主走査方向および主走査方向と直
交する副走査方向の光量分布に基づいて任意に設定可能
な光量閾値における走査ビームのビーム径を測定し、走
査ビーム径の評価を行い、任意に設定可能な光量の閾値
として、走査ビームが感光体表面に照射されたときに感
光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価な光量
に設定したため、感光体に静電潜像を形成する光強度に
応じた光量で走査ビームの測定を行なうことができ、被
検体となる走査光学ユニットに対してより実際に即した
評価を行うことができる。
【0099】また、点灯制御部19は、レーザ光源3が発
光する走査ビームの光量と、発光する時間と、1走査期
間中に1点だけ点灯させるか、一定時間毎で複数点灯さ
せるか、連続光とするか、あるいは一定の時間間隔で点
灯させるかの選択と、点灯時の点灯位置および光量の選
択とを予め設定して記憶し、該記憶された発光パターン
で発光するような構成となっているため、走査ビームの
1走査期間中の発光パターンを選択することによって発
光パターンに応じた光量分布測定が行なうことができ、
走査光学系ユニットの評価を多様に行なうことができ
る。
【0100】例えば、光量の設定として、フル光量の場
合とハーフトーンの場合で光量分布を測定評価すること
もできる。ハーフトーンの場合、走査ビームの光量自体
も半分とするので、光学素子のわずかな異常に対して
も、感度良く評価することができる。また、連続光を使
った場合には、走査光学系の全域で、光量の局所的な落
ち込みも検出することができる。
【0101】また、本実施形態で、二次元エリアセンサ
8の移動位置を位置検出部16によって常に検出している
ため、二次元エリア受光センサ8を移動させたまま画像
データを取得しても、測定精度を落とすことがなく、測
定時間を大幅に短縮できる。
【0102】また、点灯制御部19は受光センサ4によっ
て走査ビームが検出されてから同期信号発生手段7によ
って発生する走査同期信号を取込み、この信号に同期さ
せて選択済みの発光パターンで1走査期間だけ発光させ
るようにしたため、走査同期信号をもとに1走査期間に
おいて選択済みの発光パターンを出力することができ、
走査光学系の任意の位置に所望のパターンの走査ビーム
を走査させることができる。このため、走査光学系2の
特定箇所の特性を詳しく解析できる。
【0103】点灯制御部19は、走査ビームを実使用と略
等しい状態で走査させるようになっているため、走査ビ
ームを実使用と略等しい状態での走査光学系ユニットの
光量分布評価を行なうことができる。
【0104】また、二次元エリア受光素子8は、受光セ
ンサ4が走査ビームを検出してから同期信号発生手段7
によって発生された走査同期信号と同期して所望の走査
ライン数だけ選択して取り込めるように受光面をシャッ
ター22によって開閉可能になっているため、測定する走
査ビームを選択することができる。
【0105】また、二次元エリア受光素子8は、蓄積し
た電荷を画像信号としてデータ格納部10に出力するとと
もに、データ格納部10に出力後に集積した電荷を除去す
る機能を有しているため、再び検出可能状態にすること
ができ、測定の高速化を図ることができる。
【0106】また、二次元エリア型受光素子8は、対物
レンズ9が脱着可能であるとともに、対物レンズ9によ
って走査ビームのスポットの像を拡大して検出すること
ができるため、二次元エリア受光素子8の解像度を上げ
ることができ、光量分布の測定精度を向上させることが
できる。
【0107】また、点灯制御部19は、受光センサ4から
の走査同期信号を取込み、この信号の取得のタイミング
に合わせて同期した走査ビームの走査を開始させるよう
にしているため、二次元エリア受光センサ8から取得し
たデータに基づき、一走査分の走査光量分布データを信
号処理することで走査光学系のビーム径の評価を行うこ
とができる。
【0108】このように全走査領域における走査ビーム
光量分布データを基に感光体感度にあった光量閾値によ
るビーム径およびピーク光量を測定することで、これら
の異常値を検出でき、最終的には、画像形成上不良を発
生する原因となる、走査光学系内の光学素子の面精度
(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常を特定するこ
とができる。
【0109】また、点灯制御部19は、受光センサ4から
の走査同期信号をカウントすることによってポリゴンミ
ラー5の特定の面で走査される走査ビームに限って点灯
させることができるため、特定のポリゴンミラー5の鏡
面を使って走査ビームを走査させることで、ポリゴンミ
ラー面の性能ばらつきの影響を受けることなく、評価用
として繰返し走査される走査ビームのドット位置再現性
を上げることができ、二次元エリア受光センサ8が移動
して撮像位置を変えて取得を繰返した後、撮像データを
つなぎ合せ処理を行うことで、全走査域に亘って正確な
光量分布を検出することができる。
【0110】なお、本実施形態では、光量を検出する測
定装置1に適用しているが、画像形成装置において、ビ
ームの光量分布を確認しながら画像形成装置内で使用さ
れる部品の組付け調整を行う組立調整装置と組合せて使
用することも可能である。
【0111】図9〜13は本発明に係る走査光学系の走査
ビーム光量分布測定方法および測定装置の第2実施形態
を示す図であり、本実施形態では、第1実施形態と同様
の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0112】本実施形態では、レーザ光源3を点灯制御
部19によって一定の間隔で点滅制御することにより、レ
ーザ光源3から発光される走査ビームを画素単位で変調
するとともに、走査ビームを感光体像位置Rで二次元エ
リア受光センサ8によって受光し、この受光センサ8が
受光した走査ビームの光量分布をコントローラボックス
14で解析する際に、走査ビームの走査範囲内で測定され
た複数のドットに対して、解析された光量分布データか
らそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、離
間した2点のドット位置間距離を求め、これを隣接する
ドットごとに繰返し求めることによって得られた前記走
査ビームの主走査方向のデータから走査光学系2の倍率
誤差および走査線曲りを求めるようにしたことを特徴と
するものである。
【0113】このため、本実施形態での点灯制御部19に
あっては、計測部CPU18からの指令により、コントロ
ールボックス14を介してクロック信号発生手段21に合せ
て点灯制御部19から出力された変調信号に応じて、レー
ザ光源LD12を駆動できるようにしておくことで、走査
ビームを実使用と等しい周波数で走査させるようにして
おく。また、予め、計測部CPU18は、走査ビームのド
ットON/OFF(レーザ光源3のON/OFF)の時
間間隔を信号記憶部20に記憶し、この信号記憶部20に記
憶されたデータに基づいてクロック信号発生手段21から
発生するクロック信号と同期してレーザ光源3をON/
OFF制御する。この時の走査ビームの発光するタイミ
ングについては後述する。
【0114】また、第1実施形態と異なる点は、図9に
示すように二次元エリア受光センサ8に隣接する移動ス
テージ11にフォトダイオードからなる位置検出センサ
(位置検出トリガ用フォトダイオード)31を設け、二次
元エリア受光センサ8で走査ビームを撮像した後、計測
部CPU18の指令により、コントローラボックス14を介
して取得した画像データをデータ格納部10に転送するの
と同時に、位置検出センサ31が受光した走査ビームをト
リガにして位置検出部16が検出した撮像位置の位置情報
を保存部17から計測部CPU18に転送する点である。
【0115】このように位置検出センサ31が走査ビーム
を検出することで、走査ビームが二次元エリア受光セン
サ8に入射するタイミングに合わせて位置情報取得のト
リガを把握することができる。
【0116】次に、作用を説明する。
【0117】図10は、本実施形態の走査ビームの点灯制
御部17におけるタイミングチャートを示したものであ
る。
【0118】図10において、(a)はレーザ光源3の基
本信号であり、走査ビームの走査開始位置となる同期信
号を同期信号発生手段7から得るために、受光センサ4
に確実に受光させるために、ある程度時間幅をもたせて
レーザ光源3を発光させている。
【0119】(b)は、受光センサ4の受光トリガで、
同期信号を生成している。(c)は(b)の立下がりと
ともに、その状態をLOWのまま保持した信号である。
(c)の信号がLOWになるタイミングで、クロック発生
手段21から発生するクロック信号が位相調整されて、実
使用と同じ周波数の信号(d)を生成する。
【0120】(e)は、計測部CPU18でのプログラム
に基づいて実際にレーザ光源3を駆動させる信号であ
り、(d)の信号をカウントして出力させることがで
き、例えば、図10では、4進のカウンタとしてTpを設
定している。
【0121】このようにTpの時間間隔を任意に設定可
能であり、ドットの発光させる時間間隔として設定する
ことができる。ここで、(d)の信号において、同期信
号発生手段7から発生する同期信号とタイミングを正確
に合せているため、(e)のレーザ光源3の駆動信号に
より発光するドットの打たれる位置の再現性を格段に向
上させることができる。
【0122】このように、レーザ光源3の駆動信号は、
走査光学ユニットの実使用と等しい状態で発光させるこ
とができる。実使用と等しい状態とは、例えば、感光体
像位置Rにて、走査ビーム速度が1250m/sec
で、1走査期間に要する時間が400μsecで、走査
長さが340mmで、600dpi相当の書込み密度と
した場合、1画素の周期Tcは、
【0123】Tc= 272×10-6/(340×600/25.4)
= 3.4×10-8sec = 34nsec
【0124】また、1クロックにおける、デユーティー
比を50%(Ta=Tb)とした場合、露光時間Taは、
【0125】Ta= Tc/2 = 17nsec程度であ
る。
【0126】また、この時走査ビーム速度が1250m
/secであるため、走査ビームのドットの間隔S1
は、
【0127】S1= 3.4×10-8×1250×103 = 4.2×10
-2mm = 42μm 程度となる。
【0128】例えば、Tp=Tc=34nsecと設定す
れば、
【0129】1/34(nsec)=29.4MHz で発光さ
せることができる。これにより、走査ビームの微小領域
での倍率誤差や走査線曲がり量の測定評価を図11、12に
示すように行うことができる。
【0130】また、例えば、Tp=0.8μsecと設定
すれば、走査ビームのドット間隔S2は、
【0131】S2=0.8μsec×1250m/sec =
1mmとなり、走査ビームの1mm間隔のリニアリティ
や走査線曲がり量の測定評価を図13に示すように行うこ
とができる。
【0132】図11は本実施形態の走査ビームのレーザ光
源変調による点灯制御部19により、レーザ光源3に対し
て正確な時間間隔で点灯させるドット列として発光さ
せ、これを二次元エリア受光センサ8で取得し、走査光
学系2の倍率誤差の測定評価を行ったものを示したもの
である。
【0133】正確な時間間隔で発せられたドットに対
し、二次元エリア受光センサ8により、各ドットに対し
て、それぞれ重心位置を計算し、その間隔dx1、dx
2、dx3、……を測定することにより、走査光学系の
微小領域での倍率誤差を評価することができる。
【0134】本実施形態では、同一撮像範囲内に複数の
ドットを取込んだ場合のものである。ドット間隔は、最
小の場合、書込み密度の間隔に設定できる。
【0135】また、検出位置は、移動ステージ11をX方
向に移動させて二次元エリア受光センサ8を走査方向
(X軸)に移動させながら全走査域で測定を行なう。
【0136】図12は、本実施形態の走査ビームのレーザ
光源変調による点灯制御部17により、レーザ光源3に対
して正確な時間間隔で点灯させるドット列として発光さ
せ、これを二次元エリア受光センサ8で取得し、走査光
学系2の走査線曲がり量の測定評価を行った一例を示し
たものである。
【0137】正確な時間間隔で発せられたドットに対
し、二次元エリア受光センサ8により、各ドットに対し
て、それぞれ重心位置を計算し、その副走査方向のばら
つきの最大差dyを測定することにより、走査光学系2
の微小領域での走査線曲がり量を評価できる。
【0138】本実施形態では、同一撮像範囲内に複数の
ドットを取込んだ場合のものである。ドット間隔は、最
小の場合、書込み密度の間隔に設定できる。
【0139】また、検出位置は、移動ステージ11をX方
向に移動させて二次元エリア受光センサ8を走査方向
(X軸)に移動させながら全走査域で測定を行なう。
【0140】図13は、本実施形態の走査光学系2の全走
査域における倍率誤差と走査線曲がり量の測定評価を行
った例である。走査ビームのレーザ光源変調による点灯
制御部19により、レーザ光源3に対して正確な時間間隔
で点灯させるドット列として発光させ、これを二次元エ
リア受光センサ8で取得したものである。
【0141】例えば、図13のように、二次元エリア受光
センサ8の撮像範囲に1つのドットが入るように、ドッ
トの間隔が空くような条件で撮像する。この後、二次元
エリア受光センサ8を所定ピッチdsだけ移動させて、
同じ条件で発光させた走査ビームを撮像する。これを撮
像位置A、B、C、D、……と繰返し、全走査域に亘っ
て画像データを取得する。
【0142】この時、二次元エリア受光センサ8を移動
ステージ11で逐次送って測定しても良いし、等速で移動
させながら連続的に測定しても良い。
【0143】コントローラボックス14は二次元エリア受
光センサ8によって取得したデータに基づいてドットの
重心位置を計算し、二次元エリア受光センサ8の主走査
方向の座標X0、X1、X2、X3、……を取得する。
【0144】撮像位置AとBのドット間隔dp1は、d
p1=ds1+X1−X0
【0145】撮像位置BとCのドット間隔dp2は、d
p2=ds2+X2−X1
【0146】撮像位置CとDのドット間隔dp3は、d
p3=ds3+X3−X2
【0147】以下同じく、それぞれのドット間隔dpを
計算し、全走査域における倍率誤差の測定を行なうこと
ができる。
【0148】このとき、ds1、ds2、ds3、……
値は、位置検出部16の値から求めることができる。
【0149】また、同様に、副走査方向をドット重心位
置より、ばらつきの最大差であるdyを算出すること
で、全走査域における走査線曲がり量の測定を行なうこ
とができる。
【0150】このように本実施形態では、点灯制御部19
によってレーザ光源3を一定の間隔で点滅制御すること
により、レーザ光源3から発光される走査ビームを画素
単位で変調するとともに、走査ビームを感光体像位置R
で二次元エリア受光センサ8によって受光し、受光セン
サ8が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、
走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドットに対
して、解析された光量分布データからそれぞれの走査ビ
ームのドット重心位置を算出し、離間した2点のドット
位置間距離を求め、これを隣接するドットごとに繰返し
求めることによって得られた走査ビームの主走査方向の
データから走査光学系2の倍率誤差を求めるとともに、
走査ビームの副走査方向のデータから走査光学系2の走
査線曲り量を求めるようにしたため、走査光学系の倍率
誤差および走査線曲り量を高精度に測定することができ
る。このため、画像形成上不良を発生する原因となる走
査光学系内の光学素子の面精度(うねり)、表面欠陥、
内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を把握することがで
きる。
【0151】また、データ格納部に格納されたデータを
走査ビームの主走査方向につなぎ合わせ、走査ビームの
主走査方向または副走査方向のデータから走査光学系の
倍率誤差または走査線曲り量を求めているため、移動機
構の絶対位置決め精度を上げることなく、取得した二次
元エリア受光センサ8の位置と画像上の座標をもとに、
走査ビームの絶対位置を検出でき、走査光学系の全走査
域での倍率誤差または走査線曲り量を正確に測定するこ
とができる。
【0152】また、二次元エリア受光センサ8の移動位
置を位置検出部16によって常に検出しているため、二次
元エリア受光センサ8を移動させたまま画像データを取
得しても、測定精度を落とすことがなく、測定時間を大
幅に短縮できる。
【0153】また、点灯制御部19は、受光センサ4から
の走査同期信号をカウントすることによってポリゴンミ
ラー5の特定の面で走査される走査ビームに限って点灯
させることができるため、特定のポリゴンミラー5の鏡
面を使って走査ビームを走査させることで、ポリゴンミ
ラー面の性能ばらつきの影響を受けることなく、評価用
として繰返し走査される走査ビームのドット位置再現性
を上げることができ、二次元エリア受光センサ8が移動
して撮像位置を変えて取得を繰返した後、撮像データを
つなぎ合せ処理を行うことで、全走査域に亘って正確な
倍率誤差および走査線曲りを検出することができる。
【0154】また、位置検出センサ31を設け、二次元エ
リア受光センサ8に走査ビームが入射するタイミングで
二次元エリア受光センサ8の主走査方向の位置情報を取
得するようにしたため、位置検出部16は位置検出センサ
31が走査ビームを検出した時点で位置情報を取得した場
合に生じるとともに、二次元エリアセンサ8の移動に伴
う位置情報の取得誤差を無くすことができる。この結
果、二次元エリア受光素子8を移動させた状態での撮像
データの取込み時の位置情報取得を正確に行うことがで
きる。
【0155】また、その他の効果に関しては、第1実施
形態と同様の効果をえることができることは言うまでも
ない。
【0156】
【発明の効果】本発明によれば、光源から発光された
後、走査光学系によって所定方向に走査される走査ビー
ムの光量の分布を測定する走査光学系の走査ビーム光量
分布測定方法において、走査ビームの走査方向と同方向
に移動可能な二次元エリア受光素子を準備し、二次元エ
リア受光素子を走査ビームの走査方向に移動させながら
受光素子で走査ビームを検出するとともに受光素子が受
光した走査ビームを二次元エリアセンサの位置情報と関
連付けてデータ格納手段に格納し、次いで、データ格納
手段に格納された走査ビームのデータを用いて所定方向
に走査される走査ビームの光量分布を解析するようにし
たため、走査光学系の全走査領域において走査される走
査ビームの動的な光量分布の測定を行なうことができ
る。
【0157】また、光量分布データから所定の光量閾値
における走査ビームのビーム径評価を行ない、この光量
の閾値として、走査ビームが感光体表面に照射されたと
きに感光体表面にトナーが正常に転写可能な光量と等価
な光量に設定することにより、感光体に静電潜像を形成
する光強度に応じた光量で走査ビームの測定を行なうこ
とができ、被検体となる走査光学ユニットに対してより
実際に即した評価を行うことができる。
【0158】また、光源を一定の間隔で点滅制御するこ
とにより、光源から発光される走査ビームを画素単位で
変調するとともに、走査ビームを結像位置で受光素子に
よって受光し、受光素子が受光した走査ビームの光量分
布を解析する際に、走査ビームの走査範囲内で測定され
た複数のドットに対して、解析された光量分布データか
らそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出し、離
間した2点のドット位置間距離を求め、これを隣接する
ドットごとに繰返し求めることによって得られた走査ビ
ームの主走査方向のデータから走査光学系の倍率誤差を
求めるようにしたため、走査光学系の倍率誤差を高精度
に測定することができる。
【0159】また、受光素子が受光した走査ビームの光
量分布を解析する際に、走査ビームの走査範囲内で測定
された複数のドットに対して、解析された光量分布デー
タからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出
し、離間した2点のドット位置間距離を求め、これを隣
接するドットごとに繰返し求めることによって得られた
走査ビームの副走査方向のデータから走査光学系の走査
線曲り量を求めるようにしたため、走査光学系の走査線
曲り量を高精度に測定することができる。
【0160】また、二次元エリア受光素子の主走査方向
の位置情報を検出するとともに二次元エリア受光素子を
所定ピッチごとに移動させるか、または、等速に移動さ
せて繰返し走査される時間間隔で点滅制御された走査ビ
ームを受光素子で受光し、該受光素子で受光した走査ビ
ームの情報および位置情報をデータ格納部に格納し、こ
のデータ格納部に格納されたデータを走査ビームの主走
査方向につなぎ合わせ、走査ビームの主走査方向または
副走査方向のデータから走査光学系の倍率誤差または走
査線曲り量を求めるようにしたため、走査光学系の走査
領域全体に亘って走査光学系の倍率誤差および走査線曲
り量を高精度に測定することができる。
【0161】また、光源と、該光源からの発光される走
査ビームの発光パターンを選択する選択発光制御手段
と、前記光源から発光された走査ビームを所定方向に走
査する走査手段と、前記走査ビームを受光し、取込んだ
光量に比例した電気信号を出力する二次元エリア型受光
素子からなる検出手段と、前記検出手段を走査手段で走
査される走査ビームの走査方向に沿って断続的または連
続的に移動させる移動手段と、前記検出手段の位置を検
知する位置検出手段と、前記検出手段によって検出され
た走査ビームの光量に関するデータを格納するデータ格
納手段と、該データ格納手段に格納されたデータを用い
て前記所定方向に走査される走査ビームの光量分布を解
析する解析手段とを備えた測定装置によって光量の分布
を測定するようにしたため、被検体となる走査光学ユニ
ットの全走査領域の必要な走査域での走査ビームの動的
な光量分布測定を行なうことができ、全走査領域におい
て、任意の位置で1画素に対応した光量分布を実使用と
略等しい状態(露光時間の設定等)で測定することがで
き、この光量分布に基づいて画像形成上不良を発生する
原因となる走査光学系内の光学素子の面精度(うね
り)、表面欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置を
把握することができる。
【0162】また、選択発光制御手段は、光源が発光す
る走査ビームの光量と、発光する時間と、1走査期間中
に1点だけ点灯させるか、一定時間毎で複数点灯させる
か、連続光とするか、あるいは一定の時間間隔で点灯さ
せるかの選択と、点灯時の点灯位置および光量の選択と
を予め設定して記憶し、該記憶された発光パターンで発
光するように構成されるため、走査ビームの1走査期間
中の発光パターンを選択することによって発光パターン
に応じた光量分布測定が行なうことができ、走査光学系
ユニットの評価を多様に行なうことができる。例えば、
光量の設定として、フル光量の場合とハーフトーンの場
合で光量分布を測定評価することもできる。ハーフトー
ンの場合、走査ビームの光量自体も半分とするので、光
学素子のわずかな異常に対しても、感度良く評価するこ
とができる。また、連続光を使った場合には、走査光学
系の全域で、光量の局所的な落ち込みも検出することが
できる。
【0163】また、走査ビームを一定の時間間隔で点灯
させることによって走査ビームを画素単位で変調すれ
ば、走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドット
に対して走査ビームのドット重心位置を算出して走査ビ
ームの主走査方向のデータから倍率誤差および走査線曲
りを検出を行なうことができる。
【0164】また、解析手段は、走査ビームの主走査方
向および該主走査方向と直交する副走査方向の光量分布
から任意に設定可能な光量閾値における走査ビームのビ
ーム径を測定し、走査ビーム径の評価を行い、任意に設
定可能な光量の閾値として、走査ビームが感光体表面に
照射されたときに感光体表面にトナーが正常に転写可能
な光量と等価な光量が設定されるため、感光体に静電潜
像を形成する光強度に応じた光量で走査ビームの測定を
行なうことができ、被検体となる走査光学ユニットに対
してより実際に即した評価を行うことができる。
【0165】また、検出光学系に二次元エリア型受光素
子を使って高密度に測定を行うため、検出範囲をあまり
大きくとれず、検出データをつなぎ合せる必要があるの
に対して、本発明では、移動に伴う検出光学系の位置情
報を高速・高精度に取込めるので、移動機構の絶対位置
決め精度を上げることなく、取得した二次元エリア受光
センサの位置と画像上の座標をもとに、走査ビームの絶
対位置を検出でき、走査光学系の全走査域での倍率誤差
または走査線曲り量を正確に測定することができる。
【0166】このように全走査域における倍率誤差また
は走査線曲り量を測定することで、画像形成上不良を発
生する原因となる走査光学系内の光学素子の面精度(う
ねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常箇所の正確な位置
を把握することができる。また、この異常状態を定量的
に評価することで、倍率誤差のずれ量と対応をとること
で、走査光学系内に用いられる光学素子の要求される面
精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の仕様値を明確
にでき、光学素子の設計仕様に、反映させることができ
る。
【0167】また、移動手段の移動位置を位置検出手段
によって常に検出しているため、二次元エリア受光素子
を移動させたまま画像データを取得しても、測定精度を
落とすことがなく、測定時間を大幅に短縮できる。
【0168】また、走査ビームの走査開始の基準位置を
検出する基準位置検出手段と、同期信号を発生する同期
信号発生手段とを有し、選択発光制御手段は、基準位置
検出手段によって走査ビームが検出されてから同期信号
発生手段によって発生する走査同期信号を取込み、この
信号に同期させて選択済みの発光パターンで1走査期間
だけ発光させるようにしたため、走査同期信号をもとに
1走査期間において選択済みの発光パターンを出力する
ことができ、走査光学系の任意の位置に所望のパターン
の走査ビームを走査させることができる。このため、走
査光学系の特定箇所の特性を詳しく解析できる。
【0169】また、選択発光制御手段は、走査ビームを
実使用と略等しい状態で走査させるようになっているた
め、走査ビームを実使用と略等しい状態での走査光学系
ユニットの光量分布評価を行なうことができる。
【0170】また、同期信号発生手段によって発生され
た走査同期信号と同期して所望の走査ライン数だけ選択
して取り込めるように二次元エリア型受光素子受光面を
シャッターに開閉することにより、測定する走査ビーム
を選択できる。
【0171】また、二次元エリア受光素子によって検出
された検出データを逐次高速にデータ格納手段に保存さ
せ、その後、入力データを消去することにより、再び検
出可能状態にすることができ、測定の高速化を図ること
ができる。
【0172】また、二次元エリア型受光素子は、拡大光
学素子が脱着可能であるとともに、該拡大光学素子によ
って走査ビームのスポットの像を拡大して検出するよう
になっているため、二次元エリア受光素子の解像度を上
げることができ、光量分布、倍率誤差および走査線曲り
の測定精度を向上させることができる。
【0173】また、選択発光制御手段は、基準位置検出
手段からの走査同期信号を取込み、この信号の取得のタ
イミングに合わせて同期した走査ビームの走査を開始さ
せるようになっているため、二次元エリア受光素子から
取得したデータに基づき、一走査分の走査光量分布デー
タを信号処理することで走査光学系のビーム径の評価を
行うことができる。このように全走査領域における走査
ビーム光量分布データを基に感光体感度にあった光量閾
値によるビーム径およびピーク光量を測定することで、
これらの異常値を検出でき、最終的には、画像形成上不
良を発生する原因となる、走査光学系内の光学素子の面
精度(うねり)、表面欠陥、内部欠陥等の異常を特定す
ることができる。
【0174】また、走査手段はポリゴンミラーを有し、
選択発光制御手段は、基準位置検出手段からの走査同期
信号をカウントすることによってポリゴンミラーの特定
の面で走査される走査ビームに限って点灯させるように
なっているため、特定のポリゴンミラー面を使って走査
ビームを走査させることで、ポリゴンミラー面の性能ば
らつきの影響を受けることなく、評価用として繰返し走
査される走査ビームのドット位置再現性を上げることが
でき、二次元エリア受光素子が移動して撮像位置を変え
て取得を繰返した後、撮像データをつなぎ合せ処理を行
うことで、全走査域に亘って正確な倍率誤差および走査
線曲り量を検出することができる。
【0175】さらに、位置検出手段は、位置検出トリガ
用フォトダイオードを有し、二次元エリア受光素子に走
査ビームが入射するタイミングで二次元エリア受光素子
の主走査方向の位置情報を取得できるようになっている
ため、位置検出手段は、位置検出トリガ用フォトダイオ
ードが走査ビームを検出した時点で位置情報を取得した
場合に生じるとともに、二次元エリア受光センサの移動
に伴う位置情報の取得誤差を無くすことができる。この
結果、二次元エリア受光素子を移動させた状態での撮像
データの取込み時の位置情報取得を正確に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走査光学系の走査ビーム光量分布
測定方法および測定装置の第1実施形態を示す図であ
り、その測定装置の概略構成図である。
【図2】第1実施形態の走査ビームパターンの信号発生
制御部のタイミングチャートである。
【図3】第1実施形態のレーザ光源の発光パターン、二
次元エリアセンサの取得した画像データ、その走査ライ
ンにおける光量の断面プロファイルの表示例を示す図で
あり、(a)は1ドットの発光パターンの例を示す図、
(b)はドット列の発光パターンを示す図である。
【図4】第1実施形態のレーザ光源の発光パターン、二
次元エリアセンサの取得した画像データ、その走査ライ
ンにおける光量の断面プロファイルの表示例を示す図で
あり、(a)は連続した発光パターンの例を示す図、
(b)はハーフトーンの発光パターンを示す図である。
【図5】(a)は従来の走査ビームが深度方向に合焦位
置の場合、(b)は走査ビームが深度方向に非合焦位置
の場合のそれぞれのビーム径を静止ビームを元に評価し
た場合の図である。
【図6】(a)は第1実施形態走査ビームが深度方向に
合焦位置の場合、(b)は走査ビームが深度方向に非合
焦位置の場合のそれぞれのビーム径を動的ビームを元に
評価した場合の図である。
【図7】(a)は走査ビームにサイドローブが発生した
場合にその大きさが小さい場合のビーム径を静止ビーム
で評価した図、(b)は走査ビームにサイドローブが発
生した場合にその大きさが大きい場合のビーム径を静止
ビームで評価した図である。
【図8】(a)は走査ビームにサイドローブが発生した
場合にその大きさが小さい場合のビーム径を動的ビーム
で評価した図、(b)は走査ビームにサイドローブが発
生した場合にその大きさが大きい場合のビーム径を動的
ビームで評価した図である。
【図9】本発明に係る走査光学系の走査ビーム光量分布
測定方法および測定装置の第2実施形態を示す図であ
り、その測定装置の概略構成図である
【図10】第2実施形態の走査ビームパターンの点灯制御
部におけるタイミングチャートである。
【図11】第2実施形態の走査ビームのレーザ光源変調に
よる点灯制御により、正確な時間間隔で点灯させるドッ
ト列を使って走査光学系の微小領域での倍率誤差の評価
を行なったときの画像データを示す図である。
【図12】第2実施形態の走査ビームのレーザ光源変調に
よる点灯制御により、正確な時間間隔で点灯させるドッ
ト列を使って走査光学系の走査線曲がり量の測定評価を
行ったときの画像データを示す図である。
【図13】第2実施形態の走査ビームのレーザ光源変調に
よる点灯制御により、正確な時間間隔で点灯させるドッ
ト列を使って走査光学系の全走査域における倍率誤差お
よび走査線曲がり量の測定評価を行ったときの画像デー
タを示す図である。
【符号の説明】
1 走査ビーム光量分布測定装置 2 走査光学系 3 レーザ光源(光源) 4 受光センサ(基準位置検出手段) 5 ポリゴンミラー(走査手段) 7 同期信号発生手段 8 二次元エリア受光センサ(二次元エリア受光素
子) 9 対物レンズ(拡大光学素子) 10 データ格納部(データ格納手段) 11 移動テーブル(移動手段) 13 機構制御部(移動手段) 14 コントローラボックス(解析手段) 15 リニアスケール(位置検出手段) 16 位置制御部(位置検出手段) 18 計測部CPU(解析手段) 19 点灯制御部(選択発光制御手段) 22 カメラトリガシャッタ 31 位置検出センサ(位置検出トリガ用フォトダイオ
ード)
フロントページの続き (72)発明者 鎌田 照己 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 高田 将人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2C362 AA09 AA20 AA53 BB13 BB29 BB30 BB46 CB35 EA00 2F065 AA49 CC21 FF04 FF42 GG04 HH04 JJ03 JJ26 LL13 LL62 MM23 QQ31 UU05 2G065 AA04 AA11 AB09 BA05 BB49 BC23 DA17

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源から発光された後、走査光学系によっ
    て所定方向に走査される走査ビームの光量の分布を測定
    する走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法におい
    て、 前記走査ビームの走査方向と同方向に移動可能な二次元
    エリア受光素子を準備し、前記二次元エリア受光素子を
    前記走査ビームの走査方向に移動させながら前記受光素
    子で前記走査ビームを検出するとともに前記受光素子が
    受光した走査ビームを前記二次元エリアセンサの位置情
    報と関連付けてデータ格納手段に格納し、次いで、前記
    データ格納手段に格納された走査ビームのデータを用い
    て前記所定方向に走査される前記走査ビームの光量分布
    を解析するようにしたことを特徴とする走査光学系の走
    査ビーム光量分布測定方法。
  2. 【請求項2】前記走査ビームの光量分布を解析するに際
    して、前記走査ビームの主走査方向および該主走査方向
    と直交する副走査方向の光量分布に基づいて任意に設定
    可能な光量閾値における走査ビームのビーム径を測定
    し、前記走査ビーム径の評価を行い、前記任意に設定可
    能な光量の閾値として、前記走査ビームが感光体表面に
    照射されたときに前記感光体表面にトナーが正常に転写
    可能な光量と等価な光量に設定されることを特徴とする
    請求項1記載の走査ビーム光量分布測定方法。
  3. 【請求項3】前記光源を一定の間隔で点滅制御すること
    により、前記光源から発光される走査ビームを画素単位
    で変調するとともに、前記走査ビームを結像位置で前記
    受光素子によって受光し、前記受光素子が受光した走査
    ビームの光量分布を解析する際に、前記走査ビームの走
    査範囲内で測定された複数のドットに対して、前記解析
    された光量分布データからそれぞれの走査ビームのドッ
    ト重心位置を算出し、離間した2点のドット位置間距離
    を求め、これを隣接するドットごとに繰返し求めること
    によって得られた前記走査ビームの主走査方向のデータ
    から前記走査光学系の倍率誤差を求めるようにしたこと
    を特徴とする請求項1または2記載の走査光学系の走査
    ビーム光量分布測定方法。
  4. 【請求項4】受光素子が受光した走査ビームの光量分布
    を解析する際に、前記走査ビームの走査範囲内で測定さ
    れた複数のドットに対して、前記解析された光量分布デ
    ータからそれぞれの走査ビームのドット重心位置を算出
    し、離間した2点のドット位置間距離を求め、これを隣
    接するドットごとに繰返し求めることによって得られた
    前記走査ビームの副走査方向のデータから前記走査光学
    系の走査線曲り量を求めるようにしたことを特徴とする
    請求項3記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定方
    法。
  5. 【請求項5】前記二次元エリア受光素子の主走査方向の
    位置情報を検出するとともに前記二次元エリア受光素子
    を所定ピッチごとに移動させるか、または、等速に移動
    させて繰返し走査される時間間隔で点滅制御された走査
    ビームを前記受光素子で受光し、該受光素子で受光した
    走査ビームの情報および前記位置情報を前記データ格納
    部に格納し、このデータ格納部に格納されたデータを走
    査ビームの主走査方向につなぎ合わせ、走査ビームの主
    走査方向または副走査方向のデータから前記走査光学系
    の倍率誤差または走査線曲り量を求めるようにしたこと
    を特徴とする請求項2〜4何れかに記載の走査光学系の
    走査ビーム光量分布測定方法。
  6. 【請求項6】光源と、 該光源からの発光される走査ビームの発光パターンを選
    択する選択発光制御手段と、 前記光源から発光された走査ビームを所定方向に走査す
    る走査手段と、 前記走査ビームを受光し、取込んだ光量に比例した電気
    信号を出力する二次元エリア型受光素子を備えた検出手
    段と、 前記検出手段を走査手段で走査される走査ビームの走査
    方向に沿って断続的または連続的に移動させる移動手段
    と、 前記検出手段の位置を検知する位置検出手段と、 前記検出手段によって検出された走査ビームの光量に関
    するデータを格納するデータ格納手段と、 該データ格納手段に格納されたデータを用いて前記所定
    方向に走査される走査ビームの光量分布を解析する解析
    手段とを備えたことを特徴とする走査光学系の走査ビー
    ム光量分布測定装置。
  7. 【請求項7】前記選択発光制御手段は、前記光源が発光
    する走査ビームの光量と、発光する時間と、1走査期間
    中に1点だけ点灯させるか、一定時間毎で複数点灯させ
    るか、連続光とするか、あるいは一定の時間間隔で点灯
    させるかの選択と、点灯時の点灯位置および光量の選択
    とを予め設定して記憶し、該記憶された発光パターンで
    発光するように構成されることを特徴とする請求項6記
    載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  8. 【請求項8】前記解析手段は、前記走査ビームの主走査
    方向および該主走査方向と直交する副走査方向の光量分
    布から任意に設定可能な光量閾値における走査ビームの
    ビーム径を測定し、前記走査ビーム径の評価を行い、 前記任意に設定可能な光量の閾値として、前記走査ビー
    ムが感光体表面に照射されたときに前記感光体表面にト
    ナーが正常に転写可能な光量と等価な光量が設定される
    ことを特徴とする請求項6記載の走査ビーム光量分布測
    定装置。
  9. 【請求項9】前記選択発光制御手段は、前記光源を一定
    の間隔で点滅制御することにより、前記光源から発光さ
    れる走査ビームを画素単位で変調するように構成され、 前記解析手段は、二次元エリア型受光素子が受光した走
    査ビームの光量分布を解析する際に、前記走査ビームの
    走査範囲内で測定された複数のドットに対して、前記解
    析された光量分布データからそれぞれの走査ビームのド
    ット重心位置を算出し、離間した2点のドット位置間距
    離を求め、これを隣接するドットごとに繰返し求めるこ
    とによって得られた前記走査ビームの主走査方向のデー
    タから前記走査光学系の倍率誤差を求めるようにしたこ
    とを特徴とする請求項6〜8何れかに記載の走査光学系
    の走査ビーム光量分布測定装置。
  10. 【請求項10】前記解析手段は、前記二次元エリア型受光
    素子が受光した走査ビームの光量分布を解析する際に、
    前記走査ビームの走査範囲内で測定された複数のドット
    に対して、前記解析された光量分布データからそれぞれ
    の走査ビームのドット重心位置を算出し、離間した2点
    のドット位置間距離を求め、これを隣接するドットごと
    に繰返し求めることによって得られた前記走査ビームの
    副走査方向のデータから前記走査光学系の走査線曲り量
    を求めるようにしたことを特徴とする請求項6〜8何れ
    かに記載の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  11. 【請求項11】前記二次元エリア受光素子の主走査方向の
    位置情報を検出するとともに前記二次元エリア受光素子
    を所定ピッチごとに移動させるか、または、等速に移動
    させて繰返し走査される時間間隔で点滅制御された走査
    ビームを前記二次元エリア型受光素子で受光し、該受光
    素子で受光した走査ビームの情報および前記位置情報を
    前記データ格納部に格納し、このデータ格納部に格納さ
    れたデータを走査ビームの主走査方向につなぎ合わせ、
    走査ビームの主走査方向または副走査方向のデータから
    前記走査光学系の倍率誤差または走査線曲り量を求める
    ようにしたことを特徴とする請求項6〜8何れかに記載
    の走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  12. 【請求項12】前記走査ビームの走査開始の基準位置を検
    出する基準位置検出手段と、同期信号を発生する同期信
    号発生手段とを有し、 前記選択発光制御手段は、前記基準位置検出手段によっ
    て走査ビームが検出されてから前記同期信号発生手段に
    よって発生する走査同期信号を取込み、この信号に同期
    させて選択済みの発光パターンで1走査期間だけ発光さ
    せることを特徴とする請求項6〜11何れかに記載の走査
    光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  13. 【請求項13】前記選択発光制御手段は、前記走査ビーム
    を実使用と略等しい状態で走査させることを特徴とする
    請求項6〜12何れかに記載の走査光学系の走査ビーム光
    量分布測定装置。
  14. 【請求項14】前記二次元エリア受光素子は、前記基準位
    置検出手段が走査ビームを検出してから前記同期信号発
    生手段によって発生された走査同期信号と同期して所望
    の走査ライン数だけ選択して取り込めるように受光面を
    シャッターによって開閉可能であり、さらに、蓄積した
    電荷を画像信号として前記データ格納部に出力するとと
    もに、データ格納部に出力後に集積した電荷を除去する
    機能を有することを特徴とする請求項12または13記載の
    走査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  15. 【請求項15】前記二次元エリア型受光素子は、拡大光学
    素子が脱着可能であるとともに、該拡大光学素子によっ
    て走査ビームのスポットの像を拡大して検出することを
    特徴とする請求項6〜14何れかに記載の走査光学系の走
    査ビーム光量分布測定装置。
  16. 【請求項16】前記選択発光制御手段は、前記基準位置検
    出手段からの走査同期信号を取込み、この信号の取得の
    タイミングに合わせて同期した走査ビームの走査を開始
    させることを特徴とする請求項12〜15何れかに記載の走
    査光学系の走査ビーム光量分布測定装置。
  17. 【請求項17】前記走査手段はポリゴンミラーを有し、前
    記選択発光制御手段は、前記基準位置検出手段からの走
    査同期信号をカウントすることによってポリゴンミラー
    の特定の面で走査される走査ビームに限って点灯させる
    ことを特徴とする請求項6〜16何れかに記載の走査光学
    系の走査ビーム光量分布測定装置。
  18. 【請求項18】前記位置検出手段は、位置検出トリガ用フ
    ォトダイオードを有し、前記二次元エリア受光素子に走
    査ビームが入射するタイミングで前記二次元エリア受光
    素子の主走査方向の位置情報を取得できるようにしたこ
    とを特徴とする請求項7〜17何れかに記載の走査光学系
    の走査ビーム光量分布測定装置。
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