JP2003307697A - 走査光学系測定装置と測定方法及び走査光学系調整装置 - Google Patents

走査光学系測定装置と測定方法及び走査光学系調整装置

Info

Publication number
JP2003307697A
JP2003307697A JP2002115696A JP2002115696A JP2003307697A JP 2003307697 A JP2003307697 A JP 2003307697A JP 2002115696 A JP2002115696 A JP 2002115696A JP 2002115696 A JP2002115696 A JP 2002115696A JP 2003307697 A JP2003307697 A JP 2003307697A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scanning
optical system
scanning direction
scanning optical
imaged
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002115696A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4169528B2 (ja
Inventor
Hiroshi Yoshikawa
浩史 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2002115696A priority Critical patent/JP4169528B2/ja
Publication of JP2003307697A publication Critical patent/JP2003307697A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4169528B2 publication Critical patent/JP4169528B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】少ない光センサを使用し、走査光学系を有する
画像形成装置の走査ビームの光学特性を極めて短時間で
高精度に測定する。 【解決手段】測定対象である走査光学系50のレーザ光
源51の出力を画素単位で変調させ、走査ビームの点灯
・点滅を制御し、この走査ビームを走査光学系50の走
査ビームの光路上に設けられた複数の走査ビーム偏向手
段11により偏向して、一走査の複数点で結像される走
査ビームを1つの2次元CCDカメラ13に入射するよ
うにして、複数点で結像される走査ビームをそれぞれ異
なる2次元CCDカメラで検出する場合のように、複数
の2次元CCDカメラ13の感度を合わせる必要がな
く、ばらつきのない高精度な測定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真方式を
使用したプリンタやファクシミリや複写機等の画像形成
装置の走査光学ユニットにおける走査ビームの光学特性
を測定して、走査光学ユニット内で使用される光学素子
の品質、例えば面精度や表面欠陥及び内部欠陥等による
光学性能上の影響を評価できる走査光学系測定装置と測
定方法及び走査ビームの光量分布を確認しながら、使用
される光学部品の組付け調整を行う走査光学系調整装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を使用したプリンタや複写
機等の画像形成装置に用いられる走査光学系は、一般
に、レーザ光源とコリメートレンズと各種レンズとミラ
ー及びポリゴンミラーなどで構成されている。そしてレ
ーザ光源から放射された光束をカップリングレンズによ
って平行光束若しくは発散光束に変換し、カップリング
レンズにより変換された光束をポリゴンミラー等により
偏向し、偏向した走査ビームは結像レンズとミラー系に
よって感光体の表面に結像する。感光体の主走査方向に
走査され結像した点像は、感光体の回転により副走査方
向への走査が行われて静電潜像を形成する。この静電潜
像が形成された感光体の表面にトナーを付着させて顕像
化させトナー像を形成し、このトナー像を記録紙に転写
し、記録紙に転写したトナー像を定着して画像を形成す
る。
【0003】この画像を形成するとき、感光体の表面を
走査する走査ビームのビームスポット径は、書込まれる
画像の画質を左右する重要な因子であり、良好な画像書
込みを行うためには、走査ビームが適正に感光体の表面
に結像される必要がある。この感光体の表面を走査する
走査光学系は、一走査に複数点で結像されるビームであ
るため、その光学特性を測定するには複数の位置での測
定が必要となる。例えば特開平8−262350号公報に示さ
れた走査光学系調整装置は、ポリゴンミラーにより偏向
・走査される走査ビームを主走査方向に複数配置した光
センサからなるビーム検出部により検出し、走査光学系
に使用されている光学部品の調整を行っている。例えば
走査タイミングを検出するために、3個の光電センサ等
をそれぞれスリット状の窓の光軸方向の後ろに配置して
いる。また、ビーム径を検出するためにビーム発光タイ
ム検出部と2次元センサを走査ビームを走査する主走査
方向にそれぞれ複数、例えば3個ずつ設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−262350号公報に示された走査光学系調整装置のよう
に多数の光センサを用いた場合、それぞれの感度を合せ
たり、測定精度を確保することが難しくなるという不具
合がある。また、複数の光センサを必要とするため、装
置がおおがかりになりコストが増大するばかりでなく、
各光センサの出力信号を処理するために時間がかかり、
結果として調整時間が長くかかるためリアルタイムに調
整を行えないという不具合もある。
【0005】さらに、このように多数の光センサを使用
して走査時間を正確に測定するとき、測定する時間は1
msと極めて短く、ケーブル長さに起因する電気抵抗の
違いによっても測定精度が影響されてしまうとういう不
具合が生じる。
【0006】また、検出タイミングとして、ビーム発光
タイミング検出部で書込み開始位置で走査ビームを受光
し、検出した信号をもとに検出トリガとしているが、こ
の方法では、検出手段に一般的なCCDカメラを用いた
場合、検出トリガを受けたあと直ちに露光可能な状態に
ならないため、書込み初めの領域で検出できない場所が
生じてまうという不具合が生じる。
【0007】この発明は係る不具合を解消し、少ない光
センサを使用し、走査光学系を有する画像形成装置の走
査ビームの光学特性を極めて短時間で高精度に測定する
ことができる走査光学系測定装置と測定方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】また、測定した結果をもとにリアルタイム
に走査光学系に使用されている光学部品の取付位置の調
整を行ない、所望の光学特性に調整することのできる走
査光学系調整装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る走査光学
系測定装置は、LD発光パターン制御手段と複数の光偏
向手段と2次元エリア型の検出手段及び画像処理手段と
を有し、LD発光パターン制御手段は、測定対象である
走査光学系のレーザ光源の出力を画素単位で変調させ、
走査ビームの点灯・点滅を制御し、複数の光偏向手段は
測定対象である走査光学系の走査ビームの光路上に設け
られ、一走査の複数点で結像される走査ビームを偏向し
て検出手段に入射し、検出手段は複数点で結像される走
査ビームの光強度分布を2次元画像データとして検出
し、画像処理手段は、検出手段で取得した2次元画像デ
ータを画像処理して走査光学系で出射する走査ビームの
光学特性を検出することを特徴とする。
【0010】また、前記LD発光パターン制御手段は、
一走査分の発光パターンを画素単位に変調データとして
記憶する発光パターン記憶手段と、前記走査光学系の走
査タイミングを検知する同期検知手段からの出力信号と
位相同期させて発光パターンの発光タイミングを生成す
る発光タイミング同期手段を有する。
【0011】さらに、前記検出手段の検出タイミング用
の信号として、前記走査光学系の走査タイミングを検知
する同期検知手段からの出力信号をもとに所定時間だけ
遅延させた信号を発生させる検出トリガ発生手段と、該
検出手段に入射する露光時間を可変に設定することがで
きる遮へい手段とを有する。
【0012】また、前記検出手段の前段に、倍率の異な
る複数の対物レンズを設け、複数の対物レンズを低倍率
から高倍率に切り替えながら、走査ビームの照射位置に
応じて対物レンズと検出手段を副走査方向に移動して、
検出手段で2次元画像データを取得することが望まし
い。
【0013】また、前記光偏向手段を、走査平面内で任
意の角度に回動自在な回動機構と走査平面内を移動自在
な移動機構を有する位置可変装置に装着すると良い。
【0014】また、前記画像処理手段は、検出手段で検
出した2次元画像データを画像処理して、主走査方向に
離間した複数点に結像される走査ビームの主走査方向と
副走査方向のビーム径を算出したり、検出手段で検出し
た2次元画像データを画像処理して、前記主走査方向に
離間した複数点に結像される走査ビームの副走査方向の
座標から測定対象である走査光学系の走査線曲りと走査
線傾きを測定したり、検出手段で検出した2次元画像デ
ータを画像処理して、前記主走査方向に離間した複数点
に結像される走査ビームの間隔とあらかじめ設定された
走査ビームの間隔の規定値から測定対象である走査光学
系の倍率誤差を算出する。
【0015】この発明に係る走査光学系測定方法は、測
定対象である走査光学系のレーザ光源の出力を画素単位
で変調させて点灯・点滅制御して一走査の複数点で結像
される走査ビームを偏向し、複数点で結像される走査ビ
ームの光強度分布を2次元画像データとして検出し、検
出した2次元画像データを画像処理して、主走査方向に
離間した複数点に結像される走査ビームの主走査方向と
副走査方向のビーム径を測定することを特徴とする。ま
た、主走査方向に離間した複数点に結像される走査ビー
ムの副走査方向の座標から測定対象である走査光学系の
走査線曲りと走査線傾きを測定したり、主走査方向に離
間した複数点に結像される走査ビームの間隔とあらかじ
め設定された走査ビームの間隔の規定値から測定対象で
ある走査光学系の倍率誤差を算出する。
【0016】この発明に係る走査光学系調整装置は、前
記走査光学系測定装置の画像処理手段から出力する測定
対象である走査光学系で出射する走査ビームの光学特性
に基づき、前記走査光学系の複数の光学部品の組付位置
を調整する調整機構部を有することを特徴とする。
【0017】前記調整機構部は、画像処理手段から出力
する主走査方向に離間した複数点に結像される走査ビー
ムの主走査方向と副走査方向のビーム径から、測定対象
である走査光学系の走査ビームの主走査方向と副走査方
向の焦点位置を調整する光学部品の位置を調整したり、
画像処理手段から出力する測定対象である走査光学系の
走査線曲りと走査線傾きから、前記走査光学系の走査結
像光学系の光学部品に位置を調整する。
【0018】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の走査光学系測定
・調整装置1の光学系10と光学特性を測定する走査光
学系50の配置図である。走査光学系50は半導体レー
ザ素子からなるレーザ光源51と、カップリングレンズ
52と、補正光学系を構成するレンズ53,54と、ポ
リゴンミラー55と、走査結像光学系を構成するレンズ
56,57と、走査ビームの走査開始位置を検出する例
えばフォトダイオードからなる同期検知用受光センサ5
8及び同期検知用折返しミラー59を有する。
【0019】走査光学系測定・調整装置1の光学系10
は、走査光学系50が本来結像する感光体の表面位置R
の主走査方向の両端位置に結像される走査ビームを、走
査光学系測定・調整装置1の結像位置Pに入射させる走
査ビーム偏向手段11a,11dと、主走査方向の中央
の走査ビームを結像位置Pに入射する走査ビーム偏向手
段11b,11cと、異なる倍率を有し、走査ビームの
スポット像を拡大する複数組例えば3組の対物レンズ1
2a,12b,12cと、走査ビームを検出する検出手
段として2次元CCDカメラ13と、各対物レンズ12
a,12b,12cを2次元CCDカメラ13の光軸と
直交する方向に移動して倍率を切り替える倍率変更手段
14と、2次元CCDカメラ13と各対物レンズ12
a,12b,12cを光軸方向で移動する光軸方向移動
手段15と、2次元CCDカメラ13と各対物レンズ1
2a,12b,12cを走査ビームの副走査方向に移動
する副走査方向移動手段16を有する。主走査方向の両
端位置に結像される走査ビームと主走査方向の中央の走
査ビームは光路長が変わらないように走査ビーム偏向手
段11a,11d及び走査ビーム偏向手段11b,11
cで偏向させている。この走査ビーム偏向手段11a〜
11dとしては、反射ミラーやプリズムを使用すること
により、簡単な構成で走査ビームを偏向させることがで
きる。また、走査ビーム偏向手段11a〜11dとして
プリズムを使用することにより、走査ビーム偏向手段1
1a〜11dを配置する際に取付面を大きく取れるの
で、偏向面の面倒れを小さくすることができる。
【0020】この走査光学系測定・調整装置1の駆動制
御部は図2のブロック図に示すように、計測部20と調
整部30を有する。計測部20は、CPU21と、LD
発光パターン制御部22と同期信号検出部23と検出ト
リガ発生手段24とシャッター25と画像処理部26及
び表示部27を有する。LD発光パターン制御部22に
は発光パターン記憶部28と発光タイミング同期部29
を有する。調整部30には制御手段31と調整機構部3
2及び固定手段33を有する。調整機構部32には、図
3のブロック図に示すように、走査光学系50の補正光
学系のレンズ53,54の位置を調整する補正レンズ調
整機構34,35と、走査結像光学系56,57の位置
を調整する走査線曲り修正機構36と走査線傾き修正機
構37を有する。
【0021】計測部20のLD発光パターン制御部22
は、CPU21からの指令により変調信号を出力して走
査光学系50のレーザ光源51を駆動し、走査ビームを
実使用時と略等しい周波数で走査する。このLD発光パ
ターン制御部22で走査ビームをパルス変調させるため
出力をオン/オフ制御する発光パターンの一走査分以上
のデータを、CPU21はあらかじめ発光パターン記憶
手段28に任意に設定して記憶させておく。このLD発
光パターン制御部22から生成する走査ビームの発光タ
イミングは、走査光学系50の同期検知用受光センサ5
8により同期信号検出部23で得られた同期信号を使い
LD発光パターン制御部22の発光タイミング同期手段
29により位相同期される。ここで同期信号検出部23
はポリゴンミラー55の面数に応じてカウントすること
により面選択を可能とし、特定の面でのみLD発光パタ
ーン制御部22からの走査ビームの発光タイミングとし
て利用することもできる。また、検出トリガ発生手段2
4は、同期信号検出部23で検出した同期信号をもとに
位相調整した信号を発生させて、2次元CCDカメラ1
3の検出トリガとする。シャッター25は電子シャッタ
ーを用いて2次元CCDカメラ13の露光時間を可変す
るものであり、走査ビームを一走査分だけ取得したい場
合は、露光時間を一走査時間に設定する。
【0022】この走査光学系測定・調整装置1の光学系
10を使用して走査光学系50の走査ビームの光学特性
を測定するときは、走査光学系測定・調整装置1の光学
系10に走査光学系50をセットする。この走査光学系
50をセットするとき、光学系10と干渉しないように
走査光学系50をスライドさせてセットできるようにす
ると良い。走査光学系50をセットした後、走査光学系
50と計測部20との間で入出力信号が授受できるよう
に接続する。そしてLD発光パターン制御部22で走査
光学系50でレーザ光源51を駆動し、ポリゴンミラー
55を回転すると、レーザ光源51から出射された走査
ビームはポリゴンミラー55により等角速度的に偏向さ
れた走査結像光学系のレンズ56,57の作用により、
本来ならば、感光面上Rにビームスポットを形成する。
光学系10は、この感光体面上Rを走査する走査ビーム
を、主走査方向の両端部に設けた走査ビーム偏向手段1
1a,11dと、主走査方向の中央部に設けた走査ビー
ム偏向手段11b,11cを用いて中央に設けた2次元
CCDカメラ13に入射させる。この2次元CCDカメ
ラ13で走査ビームを入射するとき、計測部20のLD
発光パターン制御部22は、主走査方向の中央と両端位
置に結像される発光パターンでレーザ光源51を極めて
微小な時間だけ点灯させて2次元CCDカメラ13の受
光面に露光させる。この2次元CCDカメラ13で走査
ビームを検出するとき、光軸方向移動手段15で2次元
CCDカメラ13と対物レンズ12a,12b,12c
を一緒に光軸方向へ移動させ、副走査方向移動手段16
で2次元CCDカメラ13と対物レンズ12a,12
b,12cを副走査方向に移動することにより、走査ビ
ームを2次元CCDカメラ13の撮像範囲内に合焦位置
で捉えることができる。
【0023】また、このようにして光学系10で走査光
学系50の走査ビームを検出するとき、図1に示すよう
に、まず、倍率変更手段14で対物レンズ12のなかで
最も低倍率の対物レンズ12aを2次元CCDカメラ1
3の光軸と一致させ、2次元CCDカメラ13で走査ビ
ームを検出し、2次元CCDカメラ13で検出した走査
ビームの照射位置に応じて2次元CCDカメラ13と対
物レンズ12を副走査方向移動手段16で副走査方向に
移動させ、走査ビームの照射位置が2元CCDカメラ1
3の撮像範囲の略中央位置になるようにしてから、次の
倍率の対物レンズ12bに変更し、さらに同様な処理を
して最も高倍率の対物レンズ12cに変更する。このよ
うに倍率変更手段14と副走査方向移動手段16を走査
ビームの照射位置を基に連動させて制御することによ
り、2次元CCDカメラ13の副走査方向の位置を収束
させ、走査ビームを高倍率で検出することができる。
【0024】この2次元CCDカメラ13に取込まれた
走査ビームの光強度分布を2次元画像データとして画像
処理部26に転送処理し、主走査方向と副走査方向のビ
ームスポット径を検出する。そしてCPU21は2次元
CCDカメラ13に取込まれた走査ビームの光強度分布
と、主走査方向と副走査方向の断面プロファイルと、主
走査方向と副走査方向のビームスポット径及び走査線曲
り量や傾き量の測定結果などを表示部27に表示する。
また、CPU21は2次元CCDカメラ13で画像転送
後、2次元CCDカメラ13に対しクリア信号を送り、
蓄積した電荷をクリアさせて検出可能状態に戻してお
く。
【0025】この走査光学系50のレーザ光源51をL
D発光パターン制御部22で駆動するときの発光タイミ
ングを図4のタイミングチャートを参照して説明する。
LD基本信号(a)は、走査ビームの走査開始位置とな
る同期信号を得るために、同期検知用受光センサ58に
確実に受光させるため、ある程度時間幅をもたせてレー
ザ光源51を発光させている。この同期検知用受光セン
サ58の出力により同期信号検出部23で同期信号
(b)を検出する。LD発光パターン制御部22の発光
タイミング同期部29はPLL(Phase Locked Loop)
回路を有し、同期信号検出部23から出力される同期信
号(b)により位相同期させ、同期信号(b)の立下が
りタイミングで、走査光学系50のクロック位相のずれ
を調整された画素クロック信号(c)を生成する。画素
カウンタ値(d)は画素クロック信号(c)で駆動され
るカウンタ値であり、この画素カウンタ値(d)は同期
信号で0にリセットされ、この画素カウンタ値(d)を
用いて、実際のレーザ光源51の書込みタイミングを制
御する。すなわち、主走査方向の狙いの書込み位置に正
確にビームを射出する。LD駆動信号(e)はCPU2
1でのプログラムに基づき実際にレーザ光源51を駆動
させる信号であり、画素カウンタ値(d)と比較してパ
ターンを出力させることができ、例えば図4に示すよう
に、4進の画素カウンタ値でLD駆動信号(e)の時間
間隔Tbを設定している。この時間間隔Tbは任意に設
定可能であり、ドットの発光させる時間間隔として設定
することができる。ここで画素クロック信号(c)は同
期信号(b)とタイミングを正確に合せているため、L
D駆動信号(e)により発光するドットの打たれる位置
の再現性は格段に向上させることができる。また、画素
クロック信号(c)のTaは1画素の周期である。例え
ば、感光体面位置Rにて、有効走査幅が330mmを600d
pi相当の書込み密度で、1走査の周期が400μse
c、有効走査期間率が70%の場合、 Ta=400×0.7×10−6/(330×600/25.4) =3.6×10−8sec=36nsec であり、画素クロック信号(c)は1/36(nsec)
=27.8MHzの周期である。
【0026】次に走査光学系50で走査中のビーム像を
2次元CCDカメラ13で取得するタイミングを図5の
タイミングチャートを参照して説明する。図5におい
て、面選択後の同期信号(f)は同期信号(b)をポリ
ゴンミラー55の面数に応じてカウントすることにより
生成する。LD駆動信号(f)は感光体面上Rの両端と
中央にドットが打たれるように一走査期間に3回の短い
点灯を行っている。外部トリガ信号(g)は、2次元C
CDカメラ13のトリガ信号であり、検出トリガ発生手
段24で同期信号(b)をもとに位相調整した信号とし
て生成される。例えば1つ前の同期信号(b)に対して
時間Td例えば約310μsecだけ位相を遅らして外部
トリガ信号(g)を生成している。一般的にCCDカメ
ラは、外部トリガ信号(g)を受けると、水平同期信号
(h)の立下りのタイミングでリセット信号(i)を発
生し、リセット信号の立下りのタイミングでCCDカメ
ラのフォトダイオード部をディスチャージ(j)を行
い、そのあとシャッター25を開放し、撮像可能な状態
とする。シャッター25はシャッタ開放時間(k)の設
定時間経過後に閉じる。例えばシャッター25の開いて
いる時間を1走査周期Tc例えば400μsecと同じに
設定している。この2次元CCDカメラ13で撮像可能
にしたい時間は、有効走査幅330mmを走査する期間で
あり、図のTe例えば280μsecの期間である。2次
元CCDカメラ13への外部トリガ信号(g)と水平同
期信号(h)のタイミングは一定ではないので、外部ト
リガ信号(g)とディスチャージ(i)の時間差Tf例
えば0〜80μsecとフォトダイオード部をディスチャ
ージ期間Tg例えば30μsecの和は、最大110μse
c生じる。測定時は走査光学系50の同期信号検知後、
約10μsecで2次元CCDカメラ13を撮像可能な状
態にする必要があるため、最大110μsecのタイムラ
グは許容できない。そこで、検出トリガ発生手段24で
外部トリガ信号(g)を同期信号(b)から位相をTd
だけ遅らせて発生させている。このようにして2次元C
CDカメラ13の外部トリガ信号(g)と水平同期信号
(h)のタイミングによらず、シャッター25の開いて
いる期間に走査ビームの照射される期間Teを確実に含
めることができる。
【0027】このように主走査方向の中央と両端位置に
結像される発光パターンで極めて微小な時間だけレーザ
光源51を点灯させ、2次元CCDカメラ13の受光面
に露光させたとき、2次元CCDカメラ13で2次元画
像データとして取得した複数の走査ビームの光強度分布
を図6に示す。図6において、HA,HBは主走査方向
の両端位置に結像される発光パターンの光強度分布を示
し、HOは主走査方向の中央に結像される発光パターン
の光強度分布を示す。また、(a),(c)は走査光学系
50を調整しない場合、(b)は走査光学系50を調整
した場合の光強度分布を示す。このようにいずれの場合
も主走査方向に複数の位置で結像されるビームの1ドッ
ト分に相当する光強度分布を複数個同時に測定すること
ができる。そして(a)のHAにおける光強度分布と
(c)のHBにおける光強度分布は像高から副走査方向
にビームが絞られていないことがわかる。また(b)で
は全ての像高でビームが均一に絞られていることがわか
る。この2次元CCDカメラ13に取込まれた走査ビー
ムの光強度分布を2次元画像データとして画像処理部2
6に転送処理することにより、主走査方向と副走査方向
のビームスポット径を検出することができる。
【0028】次に、この発光パターンの光強度分布を結
像する2次元CCDカメラ13を光軸方向移動手段15
を使って走査光学系50の結像位置に移動させて倍率誤
差を測定するときの動作を説明する。LD発光パターン
制御部22によりレーザ光源51を正確な時間間隔で点
滅制御て、あらかじめ定めた基準間隔でドットを打た
せ、2次元CCDカメラ13で取得した主走査方向の中
央と両端位置に結像される発光パターンの光強度分布を
図7に示す。例えば、感光対面R上の主走査方向に3つ
の位置HA,HO,HBに印字されるドットの2点間距
離の設計値が150mmであった場合、光学系10の倍率
を5倍にしたとき、2次元CCDカメラ13で撮像した
ドット2点間の倍率換算後のビーム間距離が200μmだ
け離れて入射されるようにセッティングを行っておく。
この状態で走査光学系50から走査ビームを照射して2
次元CCDカメラ13で撮像したドット2点間の距離
が、(a)に示すように、150μmとなり、ドット2点間
の距離が規定値200μmより50μm近づいた場合、この
走査光学系50の実際のドット2点間の距離は逆に50μ
m広がっており、実際のドット2点間の距離は150.05m
mであったことがわかる。すなわち走査ビームの両端の
ビームは走査ビーム偏向手段11a,11dで一度折返
されているため、2次元CCDカメラ13で撮像したド
ット2点間の間隔が近づいた場合、実際のドット2点間
の距離実際は広がることになる。このことから倍率誤差
は下記計算式により+0.033%であることが判る。 {(150.05−150)/150}×100=0.033 逆に、(b)に示すように、2次元CCDカメラ13で撮
像したドット2点間の距離が250μmに広がった場合、
この走査光学系50の実際のドット2点間の距離は149.
95mmであり、倍率誤差は−0.033%となる。この走査
光学系50の倍率誤差を測定し、走査光学系50のポリ
ゴンモータ55の回転数の補正データ又はレーザ光源5
1の発光画周波数の補正データを走査光学系50と関連
付けて算出して表示部27に表示するとともにメモリに
保存しておくと良い。
【0029】また、走査光学系50の走査線曲りや走査
線傾きがあると、主走査方向の中央と両端位置に結像さ
れる発光パターンの2次元CCDカメラ13で撮像した
光強度分布は、図8(a)に示すように、副走査方向の
位置が異なる。この副走査方向の位置を測定し、主走査
方向の両端位置に結像される発光パターンを、(b),
(c)に示すように、中央に結像される発光パターンの
副走査方向の位置と一致させることにより、走査光学系
50の走査線曲りや走査線傾きを修正することができ
る。
【0030】次に前記のように、走査光学系測定・調整
装置1の計測部20で計測した走査光学系50の走査ビ
ームの特性により調整部30の調整機構部32で走査光
学系50を調整して固定手段33で固定するときの動作
を説明する。ここで固定手段33の固定方法は接着によ
る方法や、板バネなどによる押圧式又は調整ネジなどに
押しつけられて固定する方法のいずれでも良い。
【0031】走査光学系50の走査結像光学系を構成す
るレンズ57は、図9の断面図に示すように、レンズ部
57aと、レンズ部57aの周囲を取り囲むようにして
矩形枠状に形成されてレンズ部57aを補強するリブ5
7bと、レンズ部57aとリブ57bからなる部分を副
走査方向に傾度調整可能に弾力的に支持する板ばね状の
支持部57cとをプラスチック材料により一体成形して
形成しておく。このレンズ57は保持部60により保持
される。保持部60の支持部57cを保持する底面60
aは、支持部57cの傾きを考慮して副走査方向に斜め
に傾斜している。保持部60の天井部の長手方向中央部
にはレンズ角度調節ねじ61が設けられている。このレ
ンズ角度調節ねじ60を調整機構部32の走査線傾き修
正機構37で回動させて、レンズ角度調節ねじ60を上
下方向に移動させることにより、レンズ57のレンズ部
57aとリブ57bからなる部分を副走査方向に回動さ
せてレンズ部57aの副走査方向の傾きを調整する。ま
た、調整機構部32の走査線曲り修正機構36でレンズ
57を光軸回り回転することにより走査線の光軸周りを
調整するに調整する。すなわち、主走査方向に複数の位
置で結像されるビームの1ドット分に相当する光強度分
布を2次元CCDカメラ13で複数個同時に撮像し、撮
像した光強度分布の副走査方向の走査位置ずれを測定
し、測定した結果に応じて走査線傾き修正機構37でレ
ンズ角度調節ねじ60を回転してレンズ57の位置を調
整して走査線傾きを修正する。その後、走査線曲り修正
機構36によりレンズ57の位置を調整して走査線曲が
りを修正し、固定手段33で固定する。
【0032】例えば、感光対面R上の主走査方向の中央
と両端位置に結像される発光パターンのドットの2点間
距離の設計値が150mmで、光学系10の倍率を5倍と
して2次元CCDカメラ13で撮像した光強度分布が、
図8(a)に示すように、副走査方向で異なる位置で測
定された場合、主走査方向の両端位置HAとHBの光強
度分布と主走査方向の中央HOの光強度分布の副走査方
向の走査位置ずれを測定し、この測定した結果により走
査線傾き修正機構37で、図8(b)に示すように、走
査線傾きを修正する。この走査線傾きを修正した後、修
正した主走査方向の両端位置HAとHBの光強度分布と
主走査方向の中央HOの光強度分布の副走査方向の走査
位置ずれを測定し、走査線曲り修正機構36によりレン
ズ57の位置を調整して走査線曲がりを修正して、
(c)に示すように、走査線傾きと走査線曲りを調整す
る。この走査線傾き修正機構37と走査線曲り修正機構
36の修正量は、2次元CCDカメラ13で撮像した3
点の光強度分布の副走査方向の走査位置ずれ量が小さく
なるように制御手段31で調整して、副走査方向の走査
位置ずれ量が最も小さくなるように収束させる。
【0033】また、前記のように制御手段31で自動的
に調整する代わりに、2次元CCDカメラ13が取得し
た走査ビームの光強度分布の2次元画像データをもと
に、複数の走査ビームの主走査方向と副走査方向の照射
位置と走査線曲がり量及び走査線傾き量を表示部27に
表示し、作業者が表示部27を確認しながら副走査方向
の走査位置ずれを修正するようにしても良い。
【0034】次に、走査光学系50から感光体面Rを走
査したとき、感光体面Rの結像位置に収差が生じないよ
うにするため、補正光学系のレンズ53,54の位置を
調整する場合について説明する。
【0035】図10は走査光学系50のカップリングレ
ンズ52と補正光学系のレンズ53,54の配置を示
し、(a)に示す主断面は、カップリングレンズ52の
光軸を含み、主走査方向に平行な平面による断面を示
し、(b)の副断面はカップリングレンズ2の光軸を含
み、副走査方向に平行な平面による断面を示す。レーザ
光源51からの発散性の光束はカップリングレンズ52
により集束されてレンズ53,54を有する補正光学系
に入射する。補正光学系のレンズ53は主走査方向にの
み負のパワーを持つ凹シリンドリカルレンズであり、カ
ップリングレンズ52からの光束を主断面において略平
行光束にする。また、レンズ54は副走査方向にのみ正
のパワーを持つ凸シリンドリカルレンズであり、カップ
リングレンズ52側からの光束をポリゴンミラー55の
偏向面近傍に主走査方向に長い略線状に結像させること
ができる。これにより面倒れ補正用光学系を構成でき
る。例えば、走査ビームの主走査方向の焦点位置が、被
走査面よりもレーザ光源51側に焦点位置ずれを生じた
場合には、レンズ53を光軸方向に沿ってレーザ光源5
1とは反対側へ変位させることにより、主走査方向の焦
点位置を被走査面側へ移動することができる。また、走
査ビームの副走査方向の焦点位置が、焦点位置ずれを生
じた場合には、レンズ54を光軸方向に沿ってレーザ光
源51と反対側又はレーザ光源51側へ変位させること
により、副走査方向の焦点位置を被走査面側又はレーザ
光源51側へ移動することができる。
【0036】そこで走査光学系50の主走査方向の中央
と両端位置に結像される発光パターンで極めて微小な時
間だけレーザ光源51を点灯させ、2次元CCDカメラ
13の受光面に露光させたとき、2次元CCDカメラ1
3で2次元画像データとして取得した複数の走査ビーム
の光強度分布の主走査方向のビーム径と副走査方向のビ
ーム径から焦点位置ずれ量を検出し、図11に示すよう
に、検出した主走査方向の焦点位置ずれ量に応じて補正
レンズ調整機構34でレンズ53の位置を調整し、検出
した副走査方向の焦点位置ずれ量に応じて補正レンズ調
整機構35でレンズ54の位置を調整することにより、
主走査方向の焦点位置ずれと副走査方向の焦点位置ずれ
を補正することができ、走査光学系50から感光体面R
を走査したとき、感光体面Rの結像位置に収差が生じる
ことを防ぐことができる。このレンズ53,54の位置
調整は、2次元CCDカメラ13で撮像した3点の光強
度分布の焦点位置ずれ量が小さくなるように制御手段3
1で調整して、焦点位置ずれ量が最も小さくなるように
収束させて自動的に行うことができる。また、2次元C
CDカメラ13が取得した走査ビームの光強度分布の2
次元画像データの主走査方向と副走査方向のビーム径を
表示部27に表示し、作業者が表示部27を確認しなが
ら焦点位置ずれを修正するようにしても良い。
【0037】前記図1に示した走査光学系測定・調整装
置1の光学系10は、走査光学系50の主走査方向の中
央位置に結像される走査ビームを偏向する走査ビーム偏
向手段11a〜11dを走査平面内に配置した場合につ
いて説明したが、図12の配置図に示すように、走査ビ
ーム偏向手段11a,11c,11dを走査平面内に配
置し、走査ビーム偏向手段11bを走査平面に対して鉛
直な平面に配置しても良い。このように走査ビーム偏向
手段11bを走査平面に対して鉛直な平面に配置するこ
とにより、走査ビーム偏向手段11bにより光路が遮ら
れることなく、一走査における複数点のビームを容易に
偏向させることができる。
【0038】また、前記光学系10では走査光学系50
の主走査方向の両端位置に結像される走査ビームを偏向
する走査ビーム偏向手段11a,11dを固定した場合
について説明したが、図13に示すように、走査ビーム
偏向手段11a,11dを移動機構62と回動機構63
を有する位置可変装置に装着し、図13に示すように、
走査ビーム偏向手段11a,11dを走査平面で任意に
移動しながら回動することにより、感光体面R上に結像
する走査ビームの任意の位置における結像状態を測定す
ることができる。
【0039】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、測定対
象である走査光学系のレーザ光源の出力を画素単位で変
調させ、走査ビームの点灯・点滅を制御し、この走査ビ
ームを測定対象である走査光学系の走査ビームの光路上
に設けられた複数の光偏向手段により偏向して、一走査
の複数点で結像される走査ビームを検出手段に入射する
ようにしたから、1つの検出手段で一走査の複数点で結
像される走査ビームを検出することができ、複数点で結
像される走査ビームをそれぞれ異なる検出手段で検出す
る場合のように、検出手段の感度を合わせる必要がな
く、ばらつきのない高精度な測定ができるとともに、コ
ストを削減することができる。
【0040】また、1つの検出手段で一走査の複数点で
結像される走査ビームを検出することにより、検出手段
の出力信号も少ないため処理時間を早くすることがで
き、測定時間を短縮することができる。
【0041】さらに、1つの検出手段で一走査の複数点
で結像される走査ビームを検出することにより、光学系
の構造を簡略化することができ、装置全体のコストを削
減することができる。
【0042】また、1つの検出手段で複数点で結像され
る走査ビームの光強度分布を2次元画像データとして検
出し、検出した2次元画像データを画像処理して走査光
学系で出射する走査ビームの光学特性を検出することに
より、複数点に結像された光強度分布の相関を正確に得
ることができ、走査ビームの光学特性を精度良く測定す
ることができる。
【0043】また、レーザ光源の点灯を制御するLD発
光パターン制御手段に、一走査分の発光パターンを画素
単位に変調データとして記憶する発光パターン記憶手段
と、前記走査光学系の走査タイミングを検知する同期検
知手段からの出力信号と位相同期させて発光パターンの
発光タイミングを生成する発光タイミング同期手段を設
けることにより、走査ビームの結像位置の再現性を格段
に向上させることができ、走査ビームの光学特性の測定
を精度良く行うことができる。
【0044】さらに、検出手段の検出タイミング用の信
号として、走査光学系の走査タイミングを検知する同期
検知手段からの出力信号をもとに所定時間だけ遅延させ
た信号を発生させる検出トリガ発生手段と、検出手段に
入射する露光時間を可変に設定することができる遮へい
手段とを有することにより、走査ビームが一走査する期
間を確実に露光状態にすることができ、一走査の複数点
で結像される走査ビームを一度に安定して検出すること
ができる。
【0045】また、検出手段の前段に、倍率の異なる複
数の対物レンズを設け、複数の対物レンズを低倍率から
高倍率に切り替えながら、走査ビームの照射位置に応じ
て対物レンズと検出手段を副走査方向に移動して、検出
手段で2次元画像データを取得することにより、検出手
段で走査ビームを高倍率で測定することができるととも
に検出手段の撮像範囲内の略中央位置で走査ビームを捉
えることができ、走査ビームを精度良く測定することが
できる。
【0046】さらに、走査光学系の走査ビームの光路上
に設けられた複数の光偏向手段を、走査平面内で任意の
角度に回動自在な回動機構と走査平面内を移動自在な移
動機構を有する位置可変装置に装着することにより、光
偏向手段の数を増やすことなく、一走査の中で主走査方
向の任意の位置で結像される走査ビームの光学特性を測
定することができる。
【0047】また、画像処理手段は、検出手段で検出し
た2次元画像データを画像処理して主走査方向に離間し
た複数点に結像される走査ビームの主走査方向と副走査
方向のビーム径を算出することにより、複数点に結像さ
れる走査ビームのビーム径を一走査で精度良く測定する
ことができる。
【0048】また、画像処理手段は、検出手段で検出し
た2次元画像データを画像処理して主走査方向に離間し
た複数点に結像される走査ビームの副走査方向の座標か
ら測定対象である走査光学系の走査線曲りと走査線傾き
を測定することにより、走査光学系の光学部品の取付状
態を精度良く検出することができる。
【0049】さらに、画像処理手段は、検出手段で検出
した2次元画像データを画像処理して、前記主走査方向
に離間した複数点に結像される走査ビームの間隔とあら
かじめ設定された走査ビームの間隔の規定値から測定対
象である走査光学系の倍率誤差を算出することにより、
倍率測定用のセンサを必要とせずに、装置のコストを低
減することができるとともに、算出した倍率誤差により
走査光学系の多面鏡の駆動モータの回転数やレーザ光源
の発光周波数を調整して、所定の倍率の走査光学系を得
ることができる。
【0050】また、画像処理手段から出力する測定対象
である走査光学系で出射する走査ビームの光学特性に基
づき、前記走査光学系の複数の光学部品の組付位置を調
整することにより、走査光学系を精度良く調整でき、安
定した走査ビームを出射させることができる。
【0051】この走査光学系を調整するとき、画像処理
手段から出力する主走査方向に離間した複数点に結像さ
れる走査ビームの主走査方向と副走査方向のビーム径か
ら、測定対象である走査光学系の走査ビームの主走査方
向と副走査方向の焦点位置を調整する光学部品の位置を
調整したり、画像処理手段から出力する測定対象である
走査光学系の走査線曲りと走査線傾きから、走査光学系
の走査結像光学系の光学部品に位置を調整することによ
り、走査ビームを所定の結像位置に精度良く結像させる
ことができ、良質な画像を安定して形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の走査光学系測定・調整装置の光学系
と光学特性を測定する走査光学系の配置図である。
【図2】走査光学系測定・調整装置の駆動制御部の構成
を示すブロック図である。
【図3】調整機構部の構成を示すブロック図である。
【図4】レーザ光源の発光タイミングを示すタイムチャ
ートである。
【図5】2次元CCDカメラでビーム像を取得するタイ
ミングを示すタイムチャートである。
【図6】2次元CCDカメラで取得した2次元画像デー
タの光強度分布図である。
【図7】2次元CCDカメラで取得した2次元画像デー
タの第2の光強度分布図である。
【図8】2次元CCDカメラで取得した2次元画像デー
タの第3の光強度分布図である。
【図9】走査光学系の走査結像光学系を構成するレンズ
の構成を示す断面図である。
【図10】走査光学系のカップリングレンズと補正光学
系のレンズ群の配置図である。
【図11】補正光学系のレンズ群の焦点位置ずれの調整
を示す模式図である。
【図12】走査ビーム偏向手段の配置図である。
【図13】位置可変装置に装着した走査ビーム偏向手段
の配置図である。
【符号の説明】
1;走査光学系測定・調整装置、10;光学系、11;
走査ビーム偏向手段、12;対物レンズ、13;2次元
CCDカメラ、14;倍率変更手段、15;光軸方向移
動手段、16;副走査方向移動手段、20;計測部、2
1;CPU、22;LD発光パターン制御部、23;同
期信号検出部、24;検出トリガ発生手段、25;シャ
ッター、26;画像処理部、27;表示部、28;発光
パターン記憶部、29;発光タイミング同期部、30;
調整部、31;制御手段32;調整機構部、33;固定
手段、50;走査光学系、51;レーザ光源、52;カ
ップリングレンズ、53,54;レンズ、55;ポリゴ
ンミラー、56,57;レンズ、58;同期検知用受光
センサ、59;同期検知用折返しミラー。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LD発光パターン制御手段と複数の光偏
    向手段と2次元エリア型の検出手段及び画像処理手段と
    を有し、 LD発光パターン制御手段は、測定対象である走査光学
    系のレーザ光源の出力を画素単位で変調させ、走査ビー
    ムの点灯・点滅を制御し、 複数の光偏向手段は測定対象である走査光学系の走査ビ
    ームの光路上に設けられ、一走査の複数点で結像される
    走査ビームを偏向して検出手段に入射し、 検出手段は複数点で結像される走査ビームの光強度分布
    を2次元画像データとして検出し、 画像処理手段は、検出手段で取得した2次元画像データ
    を画像処理して走査光学系で出射する走査ビームの光学
    特性を検出することを特徴とする走査光学系測定装置。
  2. 【請求項2】 前記LD発光パターン制御手段は、一走
    査分の発光パターンを画素単位に変調データとして記憶
    する発光パターン記憶手段と、前記走査光学系の走査タ
    イミングを検知する同期検知手段からの出力信号と位相
    同期させて発光パターンの発光タイミングを生成する発
    光タイミング同期手段を有する請求項1記載の走査光学
    系測定装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段の検出タイミング用の信号
    として、前記走査光学系の走査タイミングを検知する同
    期検知手段からの出力信号をもとに所定時間だけ遅延さ
    せた信号を発生させる検出トリガ発生手段と、該検出手
    段に入射する露光時間を可変に設定することができる遮
    へい手段とを有する請求項1又は2記載の走査光学系測
    定装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段の前段に、倍率の異なる複
    数の対物レンズを設け、複数の対物レンズを低倍率から
    高倍率に切り替えながら、走査ビームの照射位置に応じ
    て対物レンズと検出手段を副走査方向に移動して、検出
    手段で2次元画像データを取得する請求項1,2又は3
    記載の走査光学系測定装置。
  5. 【請求項5】 前記光偏向手段を、走査平面内で任意の
    角度に回動自在な回動機構と走査平面内を移動自在な移
    動機構を有する位置可変装置に装着した請求項1乃至4
    のいずれかに記載の走査光学系測定装置。
  6. 【請求項6】 前記画像処理手段は、検出手段で検出し
    た2次元画像データを画像処理して、主走査方向に離間
    した複数点に結像される走査ビームの主走査方向と副走
    査方向のビーム径を算出する請求項1乃至5のいずれか
    に記載の走査光学系測定装置。
  7. 【請求項7】 前記画像処理手段は、検出手段で検出し
    た2次元画像データを画像処理して、前記主走査方向に
    離間した複数点に結像される走査ビームの副走査方向の
    座標から測定対象である走査光学系の走査線曲りと走査
    線傾きを測定する請求項1乃至6のいずれかに記載の走
    査光学系測定装置。
  8. 【請求項8】 前記画像処理手段は、検出手段で検出し
    た2次元画像データを画像処理して、前記主走査方向に
    離間した複数点に結像される走査ビームの間隔とあらか
    じめ設定された走査ビームの間隔の規定値から測定対象
    である走査光学系の倍率誤差を算出する請求項1乃至7
    のいずれかに記載の走査光学系測定装置。
  9. 【請求項9】 測定対象である走査光学系のレーザ光源
    の出力を画素単位で変調させて点灯・点滅制御して一走
    査の複数点で結像される走査ビームを偏向し、複数点で
    結像される走査ビームの光強度分布を2次元画像データ
    として検出し、検出した2次元画像データを画像処理し
    て、主走査方向に離間した複数点に結像される走査ビー
    ムの主走査方向と副走査方向のビーム径を測定すること
    を特徴とする走査光学系測定方法。
  10. 【請求項10】 前記主走査方向に離間した複数点に結
    像される走査ビームの副走査方向の座標から測定対象で
    ある走査光学系の走査線曲りと走査線傾きを測定する請
    求項9記載の走査光学系測定方法。
  11. 【請求項11】 前記主走査方向に離間した複数点に結
    像される走査ビームの間隔とあらかじめ設定された走査
    ビームの間隔の規定値から測定対象である走査光学系の
    倍率誤差を算出する請求項9又は10記載の走査光学系
    測定方法。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至5のいずれかに記載の走
    査光学系測定装置の画像処理手段から出力する測定対象
    である走査光学系で出射する走査ビームの光学特性に基
    づき、前記走査光学系の複数の光学部品の組付位置を調
    整する調整機構部を有することを特徴とする走査光学系
    調整装置。
  13. 【請求項13】 前記調整機構部は、画像処理手段から
    出力する主走査方向に離間した複数点に結像される走査
    ビームの主走査方向と副走査方向のビーム径から、測定
    対象である走査光学系の走査ビームの主走査方向と副走
    査方向の焦点位置を調整する光学部品の位置を調整する
    請求項12記載の走査光学系調整装置。
  14. 【請求項14】 前記調整機構部は、画像処理手段から
    出力する測定対象である走査光学系の走査線曲りと走査
    線傾きから、前記走査光学系の走査結像光学系の光学部
    品に位置を調整する請求項12又は13記載の走査光学
    系調整装置。
JP2002115696A 2002-04-18 2002-04-18 走査光学系測定装置と測定方法及び走査光学系調整装置 Expired - Fee Related JP4169528B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002115696A JP4169528B2 (ja) 2002-04-18 2002-04-18 走査光学系測定装置と測定方法及び走査光学系調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002115696A JP4169528B2 (ja) 2002-04-18 2002-04-18 走査光学系測定装置と測定方法及び走査光学系調整装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003307697A true JP2003307697A (ja) 2003-10-31
JP4169528B2 JP4169528B2 (ja) 2008-10-22

Family

ID=29396879

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002115696A Expired - Fee Related JP4169528B2 (ja) 2002-04-18 2002-04-18 走査光学系測定装置と測定方法及び走査光学系調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4169528B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005326559A (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 光学系の焦点調整方法、焦点調整システムおよび画像形成装置
JP2007163227A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Ricoh Co Ltd レーザ走査光学系の光学特性測定装置及びその光学特性測定方法
CN114383817A (zh) * 2021-12-24 2022-04-22 北京控制工程研究所 一种高精度同步扫描光学系统装调精度评估方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005326559A (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 光学系の焦点調整方法、焦点調整システムおよび画像形成装置
JP2007163227A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Ricoh Co Ltd レーザ走査光学系の光学特性測定装置及びその光学特性測定方法
CN114383817A (zh) * 2021-12-24 2022-04-22 北京控制工程研究所 一种高精度同步扫描光学系统装调精度评估方法
CN114383817B (zh) * 2021-12-24 2023-07-14 北京控制工程研究所 一种高精度同步扫描光学系统装调精度评估方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4169528B2 (ja) 2008-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7515167B2 (en) Multi-beam scanning device and image forming apparatus using the scanning device
US5841465A (en) Light beam focal position detecting device, light beam projecting device, and light beam recording apparatus
JP4118013B2 (ja) 光走査装置、画像形成装置及び画像形成方法
US6744037B2 (en) Method for measuring scan beam light quantity distribution in scan optical system, measurement apparatus thereof, measurement evaluation apparatus thereof, and image formation apparatus using the measurement evaluation apparatus
JPH0243161B2 (ja)
JPH0564056A (ja) 合焦装置
US20170131656A1 (en) Scanning optical device and image forming apparatus
JPH0245165B2 (ja)
JP4169528B2 (ja) 走査光学系測定装置と測定方法及び走査光学系調整装置
JP2002022425A (ja) 3次元画像入力装置
JP2004286508A (ja) 走査光学系のドット位置測定装置およびその方法
JP2002086795A (ja) 走査光学系の走査ビーム光量分布測定方法および測定装置
US6243126B1 (en) Image forming apparatus in which a laser beam is applied from a semiconductor laser to scan an image carrier, and method of controlling the apparatus
US5973720A (en) Focusing method, light beam optical system used therefor, and image forming apparatus using same
JP4426131B2 (ja) 走査光学系の走査ビーム測定評価方法及び測定評価装置
JP3594813B2 (ja) 光ビーム特性評価装置
JP4261079B2 (ja) 走査ビーム測定評価装置及び画像形成装置
JP2000009589A (ja) 光ビーム特性評価方法及び評価装置
JPH1172383A (ja) 光ビーム特性評価方法及び評価装置
JP2003266770A (ja) 画像形成装置
JP4123563B2 (ja) 撮像装置の調整方法
JP2692944B2 (ja) 走査光学装置
JP2691745B2 (ja) 走査光学装置
JP2000009588A (ja) 書き込みユニットの調整方法及び調整装置
JP2002139686A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080409

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080805

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080805

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees