JP2006213870A - 熱可塑性樹脂複合体組成物その製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂複合体組成物その製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 無機微粒子が1次粒子のレベルまで分散された力学物性、寸法安定性などに優れた熱可塑性樹脂複合体組成物を提供すること。
【解決手段】 無機微粒子と無機塩との混合液から乾燥によって固化物を得て、該固化物から溶剤を用いて無機塩を除去し乾燥して得られる無機微粒子凝集体であって、該乾燥が無機微粒子同士の表面融着が起こらない温度で行うことにより得られる無機微粒子同士の凝集力によって形成された無機微粒子凝集体と、熱可塑性樹脂とを溶融混合して得られる平均粒径1μm以下の無機微粒子が樹脂中に分散している熱可塑性樹脂複合体組成物。
【選択図】 図7

Description

本発明は、無機微粒子が1次粒子レベルで分散した熱可塑性樹脂複合体組成物およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、無機微粒子同士の凝集力によって形成された強度が低い無機微粒子凝集体と熱可塑性樹脂との溶融混合で得られる、無機微粒子が樹脂中にもとの無機微粒子レベルで分散した、熱可塑性樹脂ナノコンポジットといえる熱可塑性樹脂複合体組成物およびその製造方法に関する。
従来、様々な分野においてより高い性能を有する樹脂組成物が必要とされており、樹脂に充填材を分散させることで機械的強度、寸法安定性、難燃性などを改善することが行われている。
特に、特開2001−152030号公報には、多孔質ガラスまたは酸化ケイ素(以下シリカと言うことがある)などの無機材料を焼成した平均粒径100nm〜1000nmの無機多孔質体に金属、金属塩、無機化合物から選択される添加剤または難燃剤をあらかじめ担持させておき、樹脂と溶融混合して無機多孔質体が破砕し、平均粒径が10nm〜100nmの前記添加剤または難燃剤を担持した粒子が樹脂中に分散されたことを特徴とする樹脂複合組成物とその製造方法が記載されている。
しかし、上記公報に記載された多孔質ガラスの構造は、ケイ素と酸素の共有結合となっており、多孔質ガラスを破砕・分散することは共有結合を切ることに相当し、大きなエネルギーが必要なため、樹脂との溶融混合で多孔質ガラスを破砕・分散することは極めて難しい。
また、平均1次粒径12nmのシリカ微粒子からなる無機微粒子の凝集体を600℃〜700℃で焼成して得られた平均粒径100nm〜1000nmの無機多孔質体は、焼成でシリカ粒子(もしくはシリカ粒子の凝集体)の表面融解によって表層だけが少し融解してお互いに融着して強固な結合を有する骨格に固化されているため(資源と素材、Vol 118,P202、2002)、溶融混合装置で樹脂と溶融混合しても、ポリスチレン(PS)と溶融混合後の無機多孔質体の平均粒径は290nm、粒径分布40nm〜100,000nm(100μm)と広く、もとの1次粒子までの破砕には成功してない(第13回高分子材料シンポジウム予稿集,P10、2003)。特に、ポリスチレン樹脂中にある粒径10μm以上の破砕されてない多くの無機微粒子凝集焼結体の存在によって力学物性の著しい低下が現れている。
また、無機微粒子或いは無機ナノ粒子(ナノメートルレベルの微粒子)を樹脂に溶融混合する場合、単位体積当たりの微粒子の凝集力は粒径が小さくなるほど大きくなるので、微粒子同士の再凝集が起こる。そのため、ナノ粒子を樹脂と直接溶融混合してもナノ粒子をそのままナノ分散させることは極めて難しい。
更に、最近高分子材料にカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーのようなナノフィラーを入れて溶融混合でこれらナノフィラーを樹脂中に分散させた高分子ナノコンポジット製造する試みにおいては、使用する樹脂の極性によってナノフィラーの分散状態が変化し、ニトリルゴム(NBR)のような極性樹脂にはある程度ナノフィラーの均一分散ができるが、エチレンプロピレンゴム(EPDM)のような疎水性樹脂にカーボンナノチューブを均一に分散させるのは難しい(Polymer Preprints,Japan,Vol 52、P1785、2003)。従って、無機微粒子或いは無機ナノ粒子の種類や表面性質だけではなく、分散させる樹脂の種類や疎水性・親水性によっても無機微粒子或いは無機ナノ粒子の分散状態が大きく変化するといえる。
特開2001−152030号公報 第13回高分子材料シンポジウム予稿集,P10、2003
本発明者は、無機微粒子同士の凝集力によって形成された強度が低い無機微粒子凝集体と熱可塑性樹脂とを溶融混合することにより、溶融混合装置で生じるせん断応力により無機微粒子凝集体が物理的にもとの無機微粒子(以下、1次粒子ということがある)まで均一に破砕・分散され、熱可塑性樹脂の伸び率や溶融成型性をある程度維持しながら力学物性、寸法安定性などの改善が可能であることを見出し本発明に到達した。
本発明は、無機微粒子が1次粒子のレベルまで分散された力学物性、寸法安定性などに優れた熱可塑性樹脂複合体組成物を提供する。
本発明は、無機微粒子同士の凝集力によって形成された強度の低い無機微粒子凝集体と熱可塑性樹脂とを溶融混合することにより得られる、無機微粒子がナノレベルまでされた熱可塑性樹脂複合体組成物を提供する。
また、本発明は、無機微粒子が1次粒子のレベルまで分散した、樹脂ナノコンポジットといえる熱可塑性樹脂複合体組成物の製造方法を提供する。
本発明は、無機微粒子と無機塩との混合液から乾燥によって固化物を得て、該固化物から溶剤を用いて無機塩を除去し乾燥して得られる無機微粒子凝集体であって、該乾燥が無機微粒子同士の表面融着が実質的に起こらない温度で行うことにより得られる無機微粒子同士の凝集力によって形成された無機微粒子凝集体と、熱可塑性樹脂とを溶融混合して得られる平均粒径1μm以下の無機微粒子が樹脂中に分散している熱可塑性樹脂複合体組成物を提供する。
前記無機微粒子凝集体の圧壊強度が1.5MPa以下である、前記した熱可塑性樹脂複合体組成物は本発明の好ましい態様である。
前記無機微粒子の平均1次粒径が1μm以下である、前記した熱可塑性樹脂複合体組成物は本発明の好ましい態様である。
前記無機微粒子凝集体の圧縮荷重が40mN以下である、前記した熱可塑性樹脂複合体組成物は本発明の好ましい態様である。
前記樹脂中に分散している無機微粒子の数の80%以上が、平均粒径600nm以下である前記した熱可塑性樹脂複合体組成物は本発明の好ましい態様である。
前記無機微粒子が酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、および酸化亜鉛と五酸化アンチモンの複合酸化物から選ばれた少なくとも1種である前記した熱可塑性樹脂複合体組成物は本発明の好ましい態様である。
前記無機塩が、ハロゲン化水素酸、燐酸、硫酸、硝酸およびモリブデン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩から選ばれた少なくとも1種である、前記した熱可塑性樹脂複合体組成物は本発明の好ましい態様である。
前記無機塩が臭化カリウム、塩化カリウム、モリブデン酸アンモニウム、リン酸ニ水素ナトリウム、塩化カルシウムおよび臭化アンモニウムから選ばれた少なくとも1種である、前記した熱可塑性樹脂複合体組成物は本発明の好ましい態様である。
前記乾燥が絶対温度で示した乾燥の温度(T)と無機微粒子の融点(T)の比(T/T)が0.23以下で行われる前記した熱可塑性樹脂複合体組成物は本発明の好ましい態様である。
前記熱可塑性樹脂が、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリメタクリル樹脂(PMMA)、ポリエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、アクリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、ポリアセタル(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンサルファイト(PPS)、ポリスルホン(PSE)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリイミドアミド樹脂(PAI)、全芳香族ポリエステル(液晶高分子)、ポリオキシベンジレン(POB)、ポリメチルペンテン(TPX)、ポリエーテルサルホン(PESF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)から選ばれた少なくとも1種である前記した熱可塑性樹脂複合体組成物は本発明の好ましい態様である。
本発明はまた、無機微粒子と無機塩との混合液を乾燥して固化物を作製し、該固化物から溶剤を用いて無機塩を除去し乾燥し、該乾燥を無機微粒子同士の表面融着が起こらない温度で行って得られた、無機微粒子同士の凝集力によって形成された無機微粒子凝集体を、熱可塑性樹脂と溶融混合して、前記した熱可塑性樹脂複合体組成物を製造する方法を提供する。
本発明により、熱可塑性樹脂に無機微粒子を1次粒子レベルまでに分散させた熱可塑性樹脂複合組成物を提供する。
本発明によって、熱可塑性樹脂に無機微粒子がナノレベルに均一に分散された熱可塑性樹脂複合組成物の提供を可能とする。
また本発明により、熱可塑性樹脂に無機微粒子を1次粒子レベルまでに分散させた熱可塑性樹脂複合組成物の製造方法が提供される。
本発明によれば、熱可塑性樹脂と強度が低い無機微粒子凝集体を、溶融混合して無機微粒子をナノレベルに分散されることによって、熱可塑性樹脂をいわゆるナノコンポジット化することができる。
本発明の熱可塑性樹脂複合組成物は、粒子がナノレベルに分散されることで期待できるあらゆる分野に応用することができる。
本発明は、無機微粒子凝集体を熱可塑性樹脂と溶融混合して、凝集体を物理的に破砕・分散させることにより、熱可塑性樹脂に無機微粒子が1次粒子レベルまでに分散された、力学物性、寸法安定性などに優れた熱可塑性樹脂複合体組成物およびその製造方法を提供する。
本発明は、無機微粒子同士の凝集力によって形成された無機微粒子凝集体と、熱可塑性樹脂を溶融混合して得られる、樹脂中に無機微粒子が平均粒径1μm以下で分散している熱可塑性樹脂複合体組成物を提供する。
本発明における無機微粒子同士の凝集力によって形成された無機微粒子凝集体とは、無機微粒子が、表面で実質的に融着することなく無機微粒子同士の凝集力よって形成されている凝集体である。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂は、その種類又は親水性・疎水性などの化学的な構造などに限定されることなく、ゴム、汎用樹脂、エンジニアリングプラスチックなどあらゆる熱可塑性樹脂を用いることができる。
ゴムとしては、例えば天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(ACM,ANM)、エピクロロヒドリンゴム(ECO)、シリコンゴム(VMQ,FVMQ)、フッ素ゴム(FKM)、ウレタンゴム等を挙げることができる。
汎用樹脂としては、一般溶融成形に用いられている汎用樹脂が好ましく使用でき、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリメタクリル樹脂(PMMA)、ポリエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、アクリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)などを挙げることができる。
エンジニアリングプラスチックとしては、ポリアセタル(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンサルファイト(PPS)、ポリスルホン(PSE)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリイミドアミド樹脂(PAI)、全芳香族ポリエステル(液晶高分子)、ポリオキシベンジレン(POB)、ポリメチルペンテン(TPX)、ポリエーテルサルホン(PESF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)などを挙げることができる。
本発明に無機微粒子凝集体の調製に用いられる無機微粒子としては、酸化ケイ素(、酸化チタン、ゼオライト、酸化ジルコニウム、アルミナ、五酸化アンチモン、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、チタン酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ボロンナイトライト、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化すず、酸化セリウム、酸化マグネシウム、セリウムジルコネイト、カルシウムシリケート、ジルコニウムシリケートなどのナノ無機微粒子の分散液(以下、ゾルと言うことがある)を挙げることができる。これら無機微粒子は、単独または二種以上の組み合わせで使用することができる。
本発明の好ましい無機微粒子凝集体として、ナノ無機微粒子のゾルと無機塩とを混合して、混合液を乾燥してナノ無機微粒子と無機塩の固化物を作製し、固化物から溶剤を用いて、無機塩を溶出除去してから乾燥して得られる無機微粒子の凝集体を挙げることができる。
本発明の好ましい無機微粒子凝集体は、無機微粒子同士の凝集力によって形成され、無機微粒子同士の表面融着が実質的に起こらない温度、好ましくは後述するネックの形成が起こらない温度で乾燥した無機微粒子の凝集体である。
無機微粒子同士の表面融着が実質的に起こらない温度は、好ましくは後述するネックの形成が起こらない温度は用いる無機微粒子の種類によって異なる。その温度を確認して無機微粒子を選択することができる。
無機微粒子同士の表面融着が実質的に起こらないことは、乾燥後の無機微粒子凝集体の電子顕微鏡写真を観察して、無機微粒子同士の表面融着が実質的に認められないことによって確認することができる。
このようにして得られた無機微粒子の凝集体は、無機微粒子同士の凝集力のみにより形成された凝集体であるため、特開2001−152030号公報に記載されているような無機微粒子と無機塩との混合体を高温で焼成して、無機微粒子同士が融着させて作製した無機微粒子の凝集体よりも強度が低い無機微粒子の凝集体になる。
本発明で無機塩を溶剤で除去し、乾燥して得られる無機微粒子の凝集体は、通常は粒径が大きい粗粒子または塊状の凝集体が得られるが、必要に応じて適当に粉砕し、分級を行ってもよい。本発明の無機微粒子の凝集体の粒径は、押出機のホッパーでの食い込みの観点から、平均粒径が50μm〜400μmの範囲、好ましくは70μm〜300μmの範囲が好ましい。凝集体を粉砕し、分級する場合には、平均粒径が上記範囲になるように行うのが好ましい。
無機微粒子と無機塩の固化物から無機塩を溶出するための溶剤は、無機微粒子と無機塩との混合液に用いる溶剤と同じでも異なっていてもよいが、無機微粒子に対して不活性であることが好ましい。このような溶剤としては、極性溶剤であって、無機微粒子に対しては貧溶媒で、無機塩に対しては良溶媒であるものから適宜選択して使用することができる。水はこのような溶剤の好適な例の一つである。無機塩は、固化物から無機塩を溶出させる溶剤を用いて溶出・除去されるので、得られる凝集体に対して一種の孔形成剤の役割をする。
本発明の無機微粒子凝集体を得る好ましい形態としては、ナノ無機微粒子としてシリカゾル、酸化チタンゾル、アルミナゾル、ゼオライトゾル、酸化亜鉛と五酸化アンチモンの複合酸化物から選ばれる少なくとも1種を用い、溶剤として水を用い、孔形成剤としての水溶性の無機塩を用いるものである。
水溶性の無機塩としては、ハロゲン化水素酸、燐酸、硫酸、硝酸、モリブデン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩など、好ましくは硝酸カリウム、ヨウ化カリウム、モリブデン酸アンモニウム、リン酸ニ水素ナトリウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化銅、硝酸カルシウムなどが挙げられる。これら無機塩は、単独でもまたは二種以上の組み合わせでも使用することができる。
上記の形態の中でも、ナノ無機微粒子としてシリカゾルを使用した形態がより好ましい。
溶剤として純度の高い溶剤を使用すると得られる無機微粒子凝集体として、純度の高い無機微粒子凝集体を得ることができる。例えば、純水を用いて繰り返して残留無機塩の溶出を行うと、極めて純度が高い無機微粒子凝集体を得ることができる。シリカゾルを原料としてシリカ粒子からなる凝集体を得る際に、この方法を適用するとシリカ粒子からなる高純度の凝集体を得ることができる。このようにして得られる高純度凝集体と熱可塑性樹脂の溶融混合により得られる熱可塑性樹脂組成物は、半導体製造装置などに用いられる純粋性が要求される部品しても好適に用いられる。
また、前記無機微粒子凝集体は、公開特許2001−152030に記載される方法でシリカゾルと孔形成剤である無機塩と被置換剤とを水溶液中で分散、溶解、乾燥させたシリカ凝集体を、金属塩、無機化合物から選択される添加剤の水溶液に含浸して、孔形成剤である無機塩を除去するとともに、上記添加剤を被置換剤と置換して担持させたシリカ凝集体であってもよい。なお、上記公開特許で述べられている焼成を行うと本発明で期待する良好な分散は得られない。複合無機微粒子の添加剤としては、例えば、触媒などの作用のある水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、などの無機物、パラジウム、銅、マグネシウム、鉄、アルミニウム、すず、ニッケル、コバルト、チタン、白金、金、銀、などの金属が用いられる。金属、金属塩、無機化合物から選択される添加剤を担持した無機微粒子凝集体を樹脂中にナノレベルまで分散させることにより、添加量の削減など効果が得られる。
本発明で得られる、ナノ無機微粒子同士の凝集力によって形成された強度が低い無機微粒子凝集体の強度は、ナノ無機微粒子ゾルの種類および粒径、ナノ無機微粒子ゾルのpH、無機塩の種類および含量、乾燥温度などによって変化するので、これらの条件を選択することによって無機微粒子凝集体の強度を制御することができる。
また、本発明の無機微粒子凝集体を熱可塑性樹脂と溶融混合して、樹脂中に無機微粒子を分散させる場合、溶融混合する熱可塑性樹脂の種類や使用する溶融混合装置の構造(スクリューの構造および組み合わせ)、溶融混合条件(温度およびスクリュー回転数)などによって、熱可塑性樹脂中に分散された無機微粒子凝集体の平均粒径および分散状態が変わる。したがって、熱可塑性樹脂と無機微粒子凝集体を熱溶融性脂中に物理的にもとの1次粒子のナノレベルまで均一に破砕・分散させるために、使用する無機微粒子凝集体および熱可塑性樹脂の種類に応じて、溶融混合の条件を選択することが必要である。
本発明において、所望の熱可塑性樹脂複合体組成物は、無機微粒子凝集体の調製および溶融混合条件両方を制御することによって得ることができる。
シリカ多孔体の場合、強度は多孔体を形成する多数のシリカ1次粒子間の接触点に働く粒子間付着力の和であるため、主にシリカ多孔体の空孔率とシリカ1次粒径によって決まり、(Chemie Ingenieur Technik,vol 42,p538,1970)、強度が低い無機微粒子凝集体としてシリカ多孔体を作製するためには、無機塩の含量を増やして空孔率を大きくするか、シリカ微粒子の平均1次粒径が大きいものを使用することが好ましい。従って、平均1次粒径が50nm以上、好ましくは90nm以上、更に好ましくは110nm以上、1μm以下であることがよい。空孔率が同じ場合には凝集体の強度は1次粒子径に反比例する関係があり、平均1次粒径が小さくなると凝集体の強度が強くなり、溶融混合過程で破砕され難くなる傾向がある。また、同じ強度の無機微粒子の凝集体を用いる場合は、より強いせん断応力で溶融混合した方が、無機微粒子の凝集体が熱可塑性樹脂中にナノ無機微粒子が均一に破砕・分散される。
更に、本発明に使用する無機塩は、ナノ無機微粒子の凝集体に対して一種の孔形成剤の役割をするため、無機塩の含量によっても無機微粒子凝集体の強度が大きく変化する。ナノ無機微粒子に対する無機塩の含量が増えるほど、ナノ無機微粒子凝集体の強度が弱くなる。しかし、無機塩の含量が多すぎると、ナノ無機微粒子凝集体が計量工程などで簡単に破砕され、1次粒子に戻ってしまう。従って、無機微粒子凝集体中の無機塩の含量は1〜90体積%、好ましくは50〜85体積%、更に好ましくは60〜80体積%である。
水分散のナノ無機微粒子ゾルと無機塩とを混合してから、混合液を乾燥してナノ無機微粒子と無機塩の固化物を作製する際の乾燥温度および、ナノ無機微粒子と無機塩の固化物から無機塩を溶出させる溶剤を用いて、無機塩を除去してから乾燥を行う温度は、前記したとおり無機微粒子同士の表面融着が実質的に起こらない温度、好ましくはネックの形成が起こらない温度が望ましい。ナノ無機微粒子の表面での融点は内部(バルク状態)の融点より低いため、乾燥温度が高くなるとナノ無機微粒子の表面の一部が融解し、隣接ナノ無機微粒子同士の融着によって無機微粒子の凝集体の強度が高くなる。また、無機微粒子は一般に生成された時に粒子表面に結晶構造の欠陥を持っており、このような欠陥はいづれも熱的に不安定であるため、加熱すると急速に回復したり移動したりし、隣接無機微粒子の接触部に結合部(ネック)が形成する。このネックの形成によっても無機微粒子の凝集体の強度は強くなる。ネックの形成の主要因は、隣接無機微粒子同士の表面融着であると考えられる。ネックの形成は、絶対温度で示した乾燥の温度(T)と無機微粒子の融点(T)の比(T/T)が0.23のころから始まるため、絶対温度で示した乾燥の温度と無機微粒子の融点の比は0.23以下が好ましい。よって、例えば、無機微粒子がシリカである場合、乾燥は150℃以下、好ましくは120℃以下の温度で行うのが望ましい。
本発明の無機微粒子凝集体の強度は、溶融混合する樹脂の種類や使用する溶融混合装置の構造(スクリューの構造および組み合わせ)、溶融混合条件(温度およびスクリュー回転数)などにもよるが、粒径が約150μmの大きさのときに測定した圧縮荷重(Compressive Load、)が40mN以下、好ましくは35mN以下であるものが好ましい。
また、本発明の無機微粒子凝集体の圧壊強度Sは、1.50MPa以下、好ましくは1.40MPa以下であるものが好ましい。圧壊強度は、後述のとおり、粒径の違いの効果が補正された強度である。
前記無機微粒子凝集体の熱可塑性樹脂に対する混合比率は、熱可塑性樹脂複合体組成物の用途にもよるが、0.3〜70重量%、更に好ましくは0.5〜50重量%、もっとも好ましくは1〜30重量%である。無機微粒子が樹脂中にナノレベルまで分散されたナノ樹脂複合体混合物或いはいわゆる高分子ナノコンポジットは、フィラーがミクロンレベルで分散された従来の樹脂複合体混合物に比べて、ナノ粒子と樹脂マトリックス間の界面積が大幅に増えるため、無機微粒子凝集体を従来の樹脂複合体混合物より少量入れても物性の改善が期待できる利点がある。
本発明により得られる熱可塑性樹脂複合体組成物は、前記無機微粒子凝集体と熱可塑性樹脂を溶融混合して得られる、樹脂中に無機微粒子が1μm(1000nm)以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは400nm以下で分散している熱熱可塑性樹脂複合体組成物である。
本発明の無機微粒子凝集体と熱可塑性樹脂の溶融混合により、ほぼ全微粒子がナノレベルで分散された熱可塑性樹脂複合体組成物を得ることが可能となる。無機微粒子が熱可塑性樹脂中に分散した様子は、得られる熱熱可塑性樹脂複合体組成物の電子顕微鏡写真で観察することができる。電子顕微鏡を用いて、平均粒径約12nmの無機微粒子の1次粒子から約50,000nm(50μm)の無機微粒子凝集体まで大きが異なる粒子を同時に観察することは出来ないため、熱可塑性樹脂複合体組成物試料を液体窒素に入れ作製した破断面を電子顕微鏡で各試料につき3ヶ所を任意に選んで、破砕された無機微粒子凝集体又は1次粒子の大きさを観察し、粒径とその数の分布図を作成し(横軸の粒径が対数スケール)、無機微粒子の割合が一番多い粒径を平均粒子とした。従って、無機微粒子凝集体の殆どが1次粒子まで破砕・分散されている場合には、電子顕微鏡写真から数えられた殆どの粒子は1次粒子なので、平均粒径は無機微粒子凝集体を形成した1次粒子の粒径になる。また、無機微粒子凝集体の強度が高い場合は、1次粒子まで破砕・分散されてないため、平均粒径は1次粒子の粒径の数十倍から数百倍以上になる。上記の条件で顕微鏡写真観察して、確認することができる無機微粒子数の80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上が、600nm以下、より好ましくは400nm以下である熱熱可塑性樹脂複合体組成物は、本発明の好ましい態様である。
本発明においては、従来の多孔質ガラスまたはシリカなどの無機材料を焼成した無機多孔質体より更に強度が低い無機微粒子を予め調製し、その凝集体と熱可塑性樹脂を溶融混合しながらせん断応力により強度が低い無機微粒子の凝集体を物理的に破砕・分散させるため、熱可塑性樹脂の種類や親水性・疎水性などに関係なく無機微粒子がナノスケールまでに均一に破砕・分散された熱可塑性樹脂、いわゆる高分子ナノコンポジットを製造することができる。従って、上記の強度が低い無機微粒子凝集体を熱可塑性樹脂にもとの1次粒子のナノレベルまで均一に破砕・分散させるためには、使用する熱可塑性樹脂の種類や溶融粘度にもよるが、せん断応力の面から2軸押し出し機を用いるのが好ましい。2軸押し出し機のスクリュー構成や回転速度を変えることで更に無機微粒子凝集体を熱可塑性樹脂にナノレベルまで均一に破砕・分散させることができる。また、2軸押し出し機による溶融混合温度は、強いせん断応力がかかるスクリュー構成で高速回転させると内部発熱によって樹脂温度が上昇し、溶融粘度が低下してしまい、樹脂にかかるせん断応力が低くなるため、内部発熱による樹脂温度上昇を考慮して設定する方が良いが、融点より50℃以上高くならない温度が好ましい。ゴムや非結晶性高分子の場合は、内部発熱を抑えながらできるだけ混合温度を下げて、樹脂に大きなせん断応力がかかるようにするのが好ましい。
以上の詳細な説明に従って、無機微粒子と無機塩との混合液から乾燥によって固化物を得て、該固化物から溶剤を用いて無機塩を除去し乾燥し、該乾燥が無機微粒子同士の表面融着が起こらない温度で行うことにより得られる、無機微粒子同士の凝集力によって形成された無機微粒子凝集体を、熱可塑性樹脂と溶融混合する方法は、本発明の熱可塑性樹脂複合体組成物を製造する好ましい方法である。
最終的に製造する成形品の種類は、力学物性や寸法安定性などを必要とする全ての成形品を対象とするので、粒子がナノレベルに均一に分散されことで期待できるあらゆる分野に応用することができ、特に本発明で限定するようなことはない。例えば、チューブ類、シート類、棒類、繊維類、パッキング類、ライニング類、電線被覆などがある。
以下に本発明を、実施例および比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、これらの説明が本発明を限定するものではない。
本発明において各物性の測定は、下記の方法によって行った。
(1)無機微粒子凝集体の圧縮荷重および圧壊強度
微小圧縮試験機(MCT―W500,株式会社島津製作所製)を用いて、高剛性ステージに試料を約100mg散布し、試料一粒ずつ粒径Dを測定してから負荷を与え、測定値である実験力P(Compressive Load)と圧縮変位を測定し、下記の式で資料の圧壊強度S(または破壊強度)を求めた(日本鉱業会誌、vol.81,p24,1965)。実験力Pを圧縮荷重とした。
圧壊強度は、各試料につき5回測定しその平均値を圧壊強度(MPa)にした。本発明の無機微粒子凝集体は、粒径が約150μmの大きさのものを選んで圧壊強度を測定した。但し、比較例として用いた市販のシリカの平均粒径は本発明の試料より小さいので、実験力Pの値は小さくなるが、粒径の違いの効果が補正された圧壊強度Stはもっと大きくなる。
= 2.8P/(πD)
(MPa):試料の圧壊強度(または破壊強度)
P(N):微小圧縮試験機で測定した実験力(Compressive Load)
D(mm):試料の粒径
(2)平均粒径
熱可塑性樹脂複合体組成物試料を液体窒素に入れ作製した破断面を電子顕微鏡で各試料につき3ヶ所を任意に選んで、下記の方法で破砕されたシリカ粒子の大きさを観察し、シリカ粒径とその数の分布図を作成し(横軸の粒径が対数スケール)、シリカ粒子の割合が一番多い粒径を平均粒子とした。
a)20μm以上のシリカ凝集体:200倍(視野:450μm×450μm)で観察した結果から粒径20μm以上のシリカ粒子の数とその粒径を測定した。粒径は1の位を切り捨てて粒径にした。(例えば、28μmは20μmにする)
b)5μm〜20μmのシリカ凝集体:500倍(視野:180μm×180μm)で観察した結果から粒径5μm〜20μmのシリカ粒子の数とその粒径を測定した。また、数えた各粒径に対応するシリカ粒子の数を6.25倍して200倍で観察する面積の結果に換算した。
c)1μm〜5μmのシリカ凝集体:2000倍(視野:45μm×45μm)で観察した結果から粒径1μm〜5μmのシリカ粒子の数とその粒径を測定した。また、数えた各粒径に対応するシリカ粒子の数を100倍して200倍で観察する面積の結果に換算した。
d)500nm〜1μmのシリカ凝集体又はシリカ1次粒子:5000倍(視野:18μm×18μm)で観察した結果から粒径500nm〜1μmのシリカ凝集体又はシリカ1次粒子の数とその粒径を測定した。また、数えた各粒径に対応するシリカ粒子の数を625倍して200倍で観察する面積の結果に換算した。粒径はnm単位で測定し、100の位で切り捨てて粒径にした(例えば、650nmは600nmにする)。但し、シリカ1次粒子の粒径は測定値をそのまま粒径にした。
e)200nm〜500nmのシリカ凝集体又はシリカ1次粒子:10000倍(視野:9μm×9μm)で観察した結果から粒径200nm〜500nmのシリカ凝集体又はシリカ1次粒子の数とその粒径をd)と同じ方法で測定し、200倍で観察する面積の結果に換算した。
f)200nm以下のシリカ凝集体又はシリカ1次粒子:20000倍(視野:4.5μm×4.5μm)で観察した結果から粒径200nm以下のシリカ凝集体又はシリカ1次粒子の数とその粒径をd)と同じ方法で測定し、200倍で観察する面積の結果に換算した。
(3)シリカ分散状態
熱可塑性樹脂複合体組成物試料を液体窒素に入れ作製した破断面を電子顕微鏡で各試料につき3ヶ所観察し、無機微粒子凝集体の破砕・分散状態を下記基準に従って評価した。
◎:溶融混合によって粒子径約150μmの無機微粒子凝集体の殆どがシリカ1次粒子まで破砕・分散されている。
○:1μm〜20μm程度の大きさの完全に破砕されてない無機微粒子凝集体が僅かに残っている。
×:20μm以上の破砕されてない無機微粒子凝集体が数多く残っている。
本発明の実施例、および比較例で用いた原料は下記の通りである。
(1)シリカゾル
日産化学工業製
スノーテックス MP2040(シリカ平均1次粒径:190nm)、
スノーテックス MP1040(シリカ平均1次粒径:110nm)、
スノーテックス ST−YL(シリカ平均1次粒径:57nm)、
スノーテックス 30(シリカ平均1次粒径:12nm)
(2)多孔体シリカ
富士シリシア化学製、C−1504(平均粒径:4μm)
(3)溶融シリカ
電気化学工業製、FB−74(平均粒径:32μm)
(4)(エチレン・ビニルアルコール)共重合体(EVOH)
クラレ製、エバールH101
(5)ポリスチレン(PS)
旭化成製、スタイロン685
(シリカ微粒子凝集体の作製)
ビーカーに水1L、表1に示した平均1次粒径のシリカ粒子が水中に分散されたシリカゾル245.7g(シリカ粒子40重量%)、孔形成剤となる無機塩の臭化カリウム(KBr)を292.3gを順に加えKBrが溶解するまで攪拌し、シリカゾルの微粒子の凝集を促すために硝酸をpH4.0程度となるように加えた。次に、攪拌した混合液をフッ素樹脂製容器に移し、80℃の乾燥機で重量変化がなくなるまで乾燥を行った。乾燥後粉砕し、目開き300μmと75μmのふるいで分級して平均粒径75μm〜300μmの固化物を得た。固形物100gと純水2.5Lをビーカーに入れ、80℃で加熱しながら200rpmで30分間攪拌した後、静置して固化物を沈殿させ、溶出されたKBrを含む上澄み液を取り除いた。上澄み液を取り除いた後、120℃の乾燥機で約10時間試料を乾燥させ、更に120℃で3時間真空乾燥を行い、KBrが除去され、SiOの骨格のみが残ったシリカ微粒子凝集体試料S1、S2,S3,S4を得た。得られた試料の圧壊強度を表1に示す。
また、S4試料の電子顕微鏡写真を図1に示す。図1から、シリカ1次粒子同士は物理的な凝集力のみにより骨格を立体的に形成していることがわかる。
(焼成したシリカ微粒子凝集体の作製)
ビーカーに水1L、表1に示した平均1次粒径0.012μmのシリカ微粒子が水中に分散されたシリカゾル245.7g(シリカ微粒子40重量%)、KBrを292.3gを順に加え、KBrが全て溶解するまで攪拌し、シリカゾルの微粒子の凝集を促すための硝酸をpH4.0程度となるように加えた。次に、攪拌した混合液をフッ素樹脂製容器に移し、80℃の乾燥機で重量変化がなくなるまで乾燥を行った。乾燥後粉砕し、目開き300μmと75μmのふるいで分級して平均粒径75μm〜300μmの固化物を得た。得られた固化物を焼成皿にのせ、全自動開閉式管状炉(ISUZU製、EKRO−23)にて、表1に示した温度600℃で2時間焼成した。焼成後の固化物100gと純水2.5Lをビーカーに入れ、80℃で加熱しながら攪拌した後、静置して固化物を沈殿させ、溶出されたKBrを含む上澄み液を取り除いた。上澄み液を取り除いた後、120℃の乾燥機で約10時間試料を乾燥し、更に120℃で3時間真空乾燥を行い、KBrが除去され、SiOの骨格のみが残ったシリカ微粒子凝集体試料S5を得た。得られた試料の電子顕微鏡写真を図2に示す。図2から、焼成したシリカ微粒子凝集体は、シリカ1次粒子同士の溶融・融着により骨格を立体的に形成していることがわかる。
また、得られた試料の圧壊強度と市販多孔体シリカ(R1)および市販溶融シリカ(R2)の圧壊強度測定結果を表1に示す。
Figure 2006213870
(実施例1〜2)
上記で作製したシリカ微粒子の凝集体S1〜S2(実施例1〜2)と、極性熱可塑性樹脂である(エチレン・ビニルアルコール、以下EVOHという)共重合体を、表2に示した組成で、溶融混合装置(東洋精機製作所製、KF−70V小型セグメントミキサー)を5枚のKneading discの位相を0.5pitchずらした高せん断の組み合わせで用いて、190℃、200rpmで1分20秒間溶融混合し、複合体組成物を得た。電子顕微鏡で複合体組成物破断面からシリカの破砕・分散状態を評価し、得られた結果を表2に示す。
(実施例3〜5および比較例1)
上記で用いたシリカ微粒子の凝集体S1、S2(実施例3〜5)およびS5(比較例1)と、殆ど極性を持たない汎用熱可塑性樹脂であるポリスチレンとを、表2に示した組成で、溶融混合装置(東洋精機製作所製、KF−70V小型セグメントミキサー)を5枚のKneading discの位相を0.5pitchずらした高せん断の組み合わせで用いて、190℃、200rpmで1分20秒間溶融混合し、複合体組成物を得た。複合体組成物破断面の電子顕微鏡観察からシリカの破砕・分散状態を評価し、得られた結果を表2に示す。
(参考例1〜2)
本発明で用いたシリカ微粒子の凝集体より強度が高い市販多孔体シリカ(R1)および市販溶融シリカ(R2)とポリスチレンとを、表2に示した組成で、溶融混合装置(東洋精機製作所製、KF−70V小型セグメントミキサー)を5枚のKneading discの位相を0.5pitchずらした高せん断の組み合わせで用いて、190℃、200rpmで1分20秒間溶融混合し、混合組成物を得た。混合組成物破断面の電子顕微鏡観察からシリカの破砕・分散状態を評価し、得られた結果を表2に示す。
Figure 2006213870
実施例1では、使用したシリカ微粒子凝集体の圧壊強度が比較例1より弱いため、溶融混合でシリカ微粒子凝集体が大部分1次粒子まで破砕されたが、1μm〜20μm程度の大きさの完全に破砕されてない無機微粒子凝集体が僅かに残っていた。実施例2では、圧壊強度が最も弱いシリカ微粒子凝集体を使用した。溶融混合で大きさ約150μmのシリカ微粒子凝集体がシリカ1次粒子(粒径190nm)までに破砕・分散されていた(図3)。従って、一次粒径が大きいシリカ1次粒子からなるシリカ微粒子凝集体ほど圧壊強度が弱くなり、溶融混合でシリカ1次粒子までに破砕・分散され易いことが分かる。
殆ど極性を持たない汎用熱可塑性樹脂であるポリスチレンを使用した実施例3〜5でも同じ傾向が現れた。圧壊強度が最も弱いシリカ微粒子凝集体(S1)を使用した実施例3では、溶融混合過程でシリカ微粒子凝集体がシリカ1次粒子(粒径190nm)までに完全に破砕・分散されていた(図4)。また、含量を10重量%に増やした実施例4でも、シリカ微粒子凝集体がシリカ1次粒子までに完全に破砕・分散されていた(図5)。
比較例1では、焼成して作製した圧壊強度がもっとも強いシリカ微粒子凝集体(S5)を使用した。溶融混合過程でシリカ微粒子凝集体が破砕できず、多くのシリカ微粒子凝集体が粒径50μm程度の非常に大きな未破砕シリカ微粒子凝集体として残っていた(図6)。これは、本発明のシリカ微粒子凝集体はシリカ1次粒子同士が物理的な凝集力のみにより骨格を立体的に形成しているが(図1)、焼成したシリカ微粒子凝集体(S5)は、シリカ1次粒子表面の融解によって表層が融解して互いに融着して、もしくはネックが形成されて強固な結合を有する骨格を立体的に形成しているため、圧壊強度が高くなったためである(図2)。
参考例1および2では、本発明の強度が低いシリカ微粒子凝集体より強度が高い市販のシリカ粒子を使用したため、溶融混合しても殆どのシリカ粒子は混合前の大きさのまま残っていた。従って、参考例1および2のような従来の強度が高いシリカ粒子は、熱可塑性樹脂と直接溶融混合しても、溶融混合過程でシリカ粒子を破砕・分散させて樹脂中にナノレベルに分散させることができないことを示す。
従って、本発明においては、ナノ無機微粒子同士が比較的弱い隣接粒子との凝集力によって形成された強度が低い無機微粒子凝集体と熱可塑性樹脂とを溶融混合しながらせん断応力により強度が低い無機微粒子凝集体を物理的に破砕・分散されることができるため、熱可塑性樹脂の種類や親水性・疎水性などに関係なく無機微粒子がナノスケールまでに均一に破砕・分散された熱可塑性樹脂、いわゆる高分子ナノコンポジットを製造することができる事が分かる。また、本発明に用いるシリカ微粒子凝集体の作製手順と溶融混合過程で破砕・分散されたシリカ粒子の分散状態を説明する概念を図7に示す。
本発明によって、熱可塑性樹脂に無機微粒子がナノレベルに均一に分散された熱可塑性樹脂複合組成物の提供が可能となる。
本発明により、熱可塑性樹脂に無機微粒子を1次粒子レベルまでに分散させた熱可塑性樹脂複合組成物の製造方法が提供される。
本発明によれば、熱可塑性樹脂と強度が低い無機微粒子凝集体を、溶融混合して無機微粒子をナノレベルに分散されることによって、熱可塑性樹脂ナノコンポジットが提供される。
本発明の熱可塑性樹脂複合組成物は、粒子がナノレベルに分散されることで期待できるあらゆる分野に応用することができる。
本発明によって、粒子がナノレベルに均一に分散されことで期待できるあらゆる分野に応用することができる熱可塑性樹脂複合体組成物が提供される。チューブ類、シート類、棒類、繊維類、パッキング類、ライニング類、電線被覆などの用途に適用可能である。
本発明に用いる(焼成なし)シリカ微粒子凝集体の電子顕微鏡写真。 比較例1に使用した600℃で焼成したシリカ微粒子凝集体の電子顕微鏡写真。 実施例2で使用した熱可塑性樹脂混合組成物試料の破断面の電子顕微鏡写真。 実施例3で使用した熱可塑性樹脂混合組成物試料の破断面の電子顕微鏡写真。 実施例4で使用した熱可塑性樹脂混合組成物試料の破断面の電子顕微鏡写真。 比較例1で使用した熱可塑性樹脂混合組成物試料の破断面の電子顕微鏡写真。 本発明に用いるシリカ微粒子凝集体の作製手順と溶融混合過程で破砕・分散されたシリカ粒子の分散状態を説明する概念図。
符号の説明
1:シリカゾルとKBrの混合液
2:シリカ1次粒子
3:KBr
4:混合液の乾燥体
5:KBrを溶出させて除去したシリカ微粒子凝集体
6:KBrが除去された空間(孔)
7:本発明のシリカ微粒子凝集体が1次粒子までに破砕・分散された熱可塑性樹脂混合組成物

Claims (11)

  1. 無機微粒子と無機塩との混合液から乾燥によって固化物を得て、該固化物から溶剤を用いて無機塩を除去し乾燥して得られる無機微粒子凝集体であって、該乾燥が無機微粒子同士の表面融着が起こらない温度で行うことにより得られる無機微粒子同士の凝集力によって形成された無機微粒子凝集体と、熱可塑性樹脂とを溶融混合して得られる平均粒径1μm以下の無機微粒子が樹脂中に分散している熱可塑性樹脂複合体組成物。
  2. 前記無機微粒子凝集体が、その圧壊強度が1.5MPa以下である請求項1に記載の熱可塑性樹脂複合体組成物。
  3. 無機微粒子の平均1次粒径が1μm以下である請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂複合体組成物。
  4. 前記無機微粒子凝集体圧壊荷重が40mN以下である請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂複合体組成物。
  5. 樹脂中に分散している無機微粒子の数の80%以上が、平均粒径600nm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂複合体組成物。
  6. 前記無機微粒子が酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、及び酸化亜鉛と五酸化アンチモンの複合酸化物から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂複合体組成物。
  7. 前記無機塩が、ハロゲン化水素酸、燐酸、硫酸、硝酸およびモリブデン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂複合体組成物。
  8. 前記無機塩が臭化カリウム、塩化カリウム、モリブデン酸アンモニウム、リン酸ニ水素ナトリウム、塩化カルシウムおよび臭化アンモニウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項7に記載の熱可塑性樹脂複合体組成物。
  9. 前記乾燥が絶対温度で示した乾燥の温度(T)と無機微粒子の融点(T)の比(T/T)が0.23以下で行われることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の熱可塑性樹脂複合体組成物。
  10. 前記熱可塑性樹脂が、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリメタクリル樹脂(PMMA)、ポリエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、アクリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、ポリアセタル(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンサルファイト(PPS)、ポリスルホン(PSE)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリイミドアミド樹脂(PAI)、全芳香族ポリエステル(液晶高分子)、ポリオキシベンジレン(POB)、ポリメチルペンテン(TPX)、ポリエーテルサルホン(PESF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂複合体組成物。
  11. 無機微粒子と無機塩との混合液から乾燥によって固化物を得て、該固化物から溶剤を用いて無機塩を除去し乾燥し、該乾燥が無機微粒子同士の表面融着が起こらない温度で行うことにより得られる、無機微粒子同士の凝集力によって形成された無機微粒子凝集体を、熱可塑性樹脂と溶融混合する請求項1〜10のいずれかに記載の熱可塑性樹脂複合体組成物の製造方法。
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