JP2006212897A - ポリ乳酸系成型品の製造方法 - Google Patents

ポリ乳酸系成型品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 汎用樹脂製品と同レベルの生産サイクルで成型可能で、かつ耐熱性、耐衝撃性に優れたポリ乳酸系成型品の製造方法を提供する。
【解決手段】 D体含有率が5モル%以下であるとともに残留ラクチド量が0.1〜0.6質量%であるポリ乳酸85〜97質量%と、単独の引張弾性率が40〜1000MPaの脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂3〜15質量%とを含有する樹脂成分100質量部と、結晶核剤として平均粒径0.1〜10μmのタルク1〜25質量部とを含む樹脂組成物からなるシートを用いる。このシートを、予め、100〜120℃かつ5〜30秒の条件で、結晶化指標が10〜15J/gとなるように予備結晶化させる。この予備結晶化させたシートを、90〜130℃に加熱された成型金型により、結晶化指標が25J/g以上となるように、賦型および結晶化させる。
【選択図】 なし

Description

本発明はポリ乳酸系成型品の製造方法に関し、特に、ポリ乳酸系シートを用いたポリ乳酸系成型品の製造方法に関する。
近年、環境保全に関する社会的要求の高まりに伴い、微生物などにより分解される生分解性ポリマーが注目されている。生分解性ポリマーの具体例としては、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸などの脂肪族ポリエステルや、テレフタル酸/1,4ブタンジオール/アジピン酸の共重合体のような脂肪族芳香族共重合ポリエステルなどの、溶融成型可能なポリエステルがあげられる。前記した脂肪族ポリエステルの中でも、ポリ乳酸は、自然界に広く分布し、動植物やヒトに対して無害であり、融点が140〜175℃であるために十分な耐熱性を有し、比較的安価であり、また熱可塑性を有した生分解性樹脂として期待されている。
しかし、ポリ乳酸は、一般的に結晶化速度が遅いため、シート状に押出成形する際の流動化のための加熱で結晶を完全に融解させてしまった後、通常のロール冷却を行ってシートを製造し、容器などに熱成型しても、工程中に結晶化が十分に進まない。その結果、得られた成型品は耐熱性に劣るものとなる。
そこで、ポリ乳酸に耐熱性を付与するために結晶核剤を用いた結晶化成型方法が多数報告されている。例えば、特許文献1には、乳酸系ポリマーに結晶核剤としてタルク、シリカ、乳酸カルシウムなどを添加して、射出成形、ブロー成形、圧縮成形などを行うことにより成形品を得る方法が提案されている。しかしこの方法では、熱処理を施していないために結晶化が不十分であるうえに、ポリマーの結晶化速度が遅いため生産性に劣るという問題がある。
また、特許文献2には、ポリL−ラクチドなどに結晶核剤としてポリグリコール酸およびその誘導体を加えて、結晶化速度を上昇させることにより、射出成型のサイクル時間を短縮するとともに、成型品の機械的特性を向上させる方法が提案されている。しかし、上述の特許文献1には、特許文献2に記載の方法によって射出成形により成形品を作製しようとしたが、成形条件によって成形品が得られなかった旨が記載されている([0010])。
また、特許文献3には、結晶核剤および結晶化促進剤としてワックスを用い、成型品を結晶化温度で熱処理する方法あるいは結晶化温度に設定した金型内で一定時間保持する方法が開示されている。しかし、結晶核剤として使用されるワックスは、一般にポリ乳酸との相溶性が悪くブリードアウトしてくるため、少量しか添加できず、結晶核の形成には不十分である。
さらに、特許文献4には、乳酸系ポリマーに結晶核剤としてタルクなどを添加して結晶化速度の速いシートを製造し、加熱された金型にて短時間に成型可能な製造方法が開示されている。しかし、この方法で成型を行う場合、樹脂成分がポリ乳酸単独であれば良好であるが、特許文献5に記載のように耐衝撃性を向上させるために他の柔軟な生分解性樹脂をブレンドすると、成型サイクルが数倍必要になって、実用上の加工性が得られない。
特開平8−193165号公報 特開平4−220456号公報 特開平11−106628号公報 特開2003−253009号公報 特開2004−269588号公報
本発明は、前記問題点を解決し、汎用樹脂製品と同レベルの生産サイクルで成型可能で、かつ耐熱性、耐衝撃性に優れたポリ乳酸系成型品の製造方法を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に至ったものである。
すなわち本発明は、D体含有率が5モル%以下であるとともに残留ラクチド量が0.1〜0.6質量%であるポリ乳酸85〜97質量%と、単独の引張弾性率が40〜1000MPaの脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂3〜15質量%とを含有する樹脂成分100質量部と、結晶核剤として平均粒径0.1〜10μmのタルク1〜25質量部とを含む樹脂組成物からなるシートを用い、
前記シートを、予め、100〜120℃かつ5〜30秒の条件で、20℃/分の昇温条件で示差走査型熱量計にて測定したときの結晶融解熱量ΔHmの絶対値と昇温中の結晶化により発生する昇温結晶化熱量ΔHcの絶対値との差である結晶化指標が|ΔHm|−|ΔHc|=10〜15J/gとなるように予備結晶化させ、
前記予備結晶化させたシートを、90〜130℃に加熱された成型金型により、前記結晶化指標が|ΔHm|−|ΔHc|≧25J/gとなるように、賦型および結晶化させることを特徴とするポリ乳酸系成型品の製造方法を要旨とするものである。
本発明によれば、成型前に、結晶化速度の速い温度域である100〜120℃での加熱により、シートを成型可能な程度に予備結晶化させることができて、成型時に必要な結晶化にかかる時間を削減することができ、これによってポリ乳酸系成型品の生産性を向上させることができる。
また、ポリ乳酸は結晶化速度の極めて遅い素材として知られているが、ポリ乳酸中のD体含有率と残留ラクチド量とを規制してポリ乳酸自体の結晶化(結晶化速度)を促進するとともに、適切な量の結晶核剤を添加して成型後のポリ乳酸の結晶化度を高めることで、耐熱性に優れた成型品が得られる。
しかも、単独の引張弾性率が40〜1000MPaの脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂を含有した樹脂組成物からなるシートを用いるため、ポリ乳酸系樹脂の剛性を低下させて耐衝撃性を向上させることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明のポリ乳酸系成型品の製造方法によれば、特定のポリ乳酸85〜97質量%と単独の引張弾性率が40〜1000MPaである脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂3〜15質量%と含む樹脂成分と、特定の割合で配合された結晶核剤とを含有する樹脂組成物からなるシートを、予め特定の範囲まで結晶化させた後に、特定の温度に調整された金型を用いて成型させる。
樹脂組成物を構成する樹脂成分は、D体含有率が5モル%以下であり、残留ラクチド量が0.1〜0.6質量%であるポリ乳酸を主体とし、単独の引張弾性率が40〜1000MPaである脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂を、必要な耐衝撃性を得るために、3〜15質量%の範囲内で調整して含有するものである。また、樹脂組成物における結晶核剤としてのタルクの含有量は、樹脂成分100質量部に対し1〜25質量部であることが必要である。ポリ乳酸は結晶化速度の極めて遅い素材として知られているが、ポリ乳酸中のD体含有率と残留ラクチド量とを規制してポリ乳酸自体の結晶化(結晶化速度)を促進するとともに、適切な量の結晶核剤を添加することで、成型後のポリ乳酸の結晶化度を高めることができ、耐熱性に優れた成型品が得られる。なお、本発明においては、成型品として液体を保持できる容器を形成し、この容器に約100℃の熱湯を注いだ際に見た目に容器が熱変形しないか、ほとんど変形が認められないものを耐熱性に優れているとし、従来のポリ乳酸系樹脂組成物からなる成型品のように、容器を形成してこの容器に約100℃の熱湯を注いだ場合に見た目に容器が著しく熱変形するものを耐熱性に劣るとする。
樹脂成分の主体となるポリ乳酸としては、ポリL−乳酸、L−乳酸とD−乳酸の共重合体であるポリDL−乳酸、またはこれらの混合体が使用できる。ポリ乳酸中のD体含有率は、5モル%以下である必要がある。D体含有率が5モル%を超えると、ポリ乳酸自体の結晶性が低下して、後述のように結晶核剤を添加したり特定の熱処理を施したりしても十分に結晶化しなくなり、耐熱性に劣るものとなる。従って、ポリ乳酸中のD体含有率は、2モル%以下であることが好ましい。
ポリ乳酸中の残留ラクチド量は、0.1〜0.6質量%であることが必要である。一般に、ポリ乳酸に存在する残留ラクチド量は、多すぎるとポリ乳酸の加水分解を促進することが知られているが、低分子量のラクチドは高分子量のポリ乳酸よりも結晶化しやすく、このラクチドの結晶化が結晶化開始剤となってポリ乳酸の結晶化を促進する。したがって、本発明においては、ポリ乳酸中の残留ラクチド量を適当量だけ規定することが、結晶化の促進と、それにもとづく成型品への耐熱性の付与との点から必須となり、その量は、上述のように0.1〜0.6質量%であることが必要である。残留ラクチド量が0.1質量%未満であると、ポリ乳酸の結晶化を促進する結晶化開始剤としての働きが十分に得られず、残留ラクチド量が0.6質量%を超えると、結晶化は促進されるものの加水分解を促進する作用が強まって生分解してしまう。したがって、ポリ乳酸中の残留ラクチド量は、0.1〜0.3質量%であることが好ましい。
ポリ乳酸の重量平均分子量は、15万〜30万の範囲にあることが好ましく、より好ましくは16万〜20万である。ポリ乳酸の重量平均分子量が15万未満であると、溶融粘度が低くすぎて、得られたシートは機械的特性に劣るものになる。反対に重量平均分子量が30万を超えると、溶融粘度が高くなりすぎて溶融押出が困難となる。
脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂は、単独の引張弾性率が40〜1000MPaであることが必要で、好ましい範囲は40〜800MPaである。脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂をポリ乳酸に添加すると、それによって得られるポリ乳酸系樹脂の剛性が低下し耐衝撃性が向上する。このとき、弾性率が低いものほどその効果が高いことが一般的である。このような脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂を例示すると、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートブチレート、ポリブチレンアジペートテレフタレートなどがあげられる。
樹脂成分中の脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂の割合は、3〜15質量%であることが必要である。3質量%未満であると、十分な耐衝撃性改良効果が得られない。また15質量%を超えると、剛性が低下しすぎるばかりか、この脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂の融点が得てして成型金型温度の近傍である90〜130℃であるために、離型時に一部軟化溶融しており、その現象が大きく影響して、離型のための剛性が不足する傾向が生じる。そのために、より高度にポリ乳酸成分を結晶化させて離型のための剛性を得るように、金型接触時間を長くすることが必要になってしまう。
さらに好ましくは、脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂として、20℃/分の昇温条件で示差走査型熱量計にて測定したときの融解開始温度と融解終了温度との差である融解温度範囲が40℃以上であるものが選択される。融解温度範囲が40℃以上であると、成型工程全般が行われる温度であるところの、この脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂の融点近傍で、穏やかに溶融するので、数℃の温度差があっても極端な粘度などの状態変化が起こらず、このためより安定な連続成型状態が得られる。このような特性を有する市販の樹脂として、BASF社製のポリブチレンアジペートテレフタレートである「エコフレックスF(商品名)」があげられる。
樹脂組成物中における結晶核剤としてのタルクの含有量は、上述のように、樹脂成分100質量部に対し1〜25質量部であることが必要である。結晶核剤の添加量が1質量部未満であると、結晶核剤としての効果を十分発揮できなくなり、結晶核剤の添加量が25質量部を超えると、結晶核剤の含有量が多くなりすぎて成型品が脆くなるなど物性に悪影響を与えてしまう。従って、結晶核剤としてのタルクの添加量は、樹脂成分100質量部に対して1〜20質量部であることが好ましく、1〜15質量部であることがより好ましい。
結晶核剤としてのタルクの平均粒径は、0.1〜10μmであることが必要である。平均粒径が0.1μm未満であると、分散不良や二次凝集を生じて結晶核剤としての効果が十分に得られなくなり、また反対に平均粒径が10μmを超えると、シート化した際にシートの物性に悪影響を与え、結果的に成型品の物性に悪影響を及ぼすこととなる。
結晶核剤としてのタルクはポリ乳酸に対して最も結晶化効率の高い無機物質であるが、タルクの持つ結晶核剤効果をさらに促進する目的で、スメクタイト、バーミキュライト、膨潤性フッ素雲母などに代表される層状珪酸塩などを、樹脂成分を100質量部に対して5質量部以下の混合比率にて使用することもできる。また、タルクは非常に安価で、しかも自然界に存在する無機物質であり、工業的にも有利で地球環境にも負荷を与えないため、好ましく用いることができる。
シートを形成する樹脂組成物には、結晶核剤としてのタルクを効率よく分散させるために、樹脂組成物の特性を損なわない範囲で分散剤を配合することが好ましい。分散剤としては、ポリ乳酸との相溶性に優れるとともに結晶核剤との濡れ性にも優れているものを好適に使用できる。このような物質としては、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスラウリル酸アミドなどの脂肪酸アミドがあげられ、これらは単独で使用しても複数組み合わせて使用しても良い。
また、シートを形成する樹脂組成物に、ポリ乳酸樹脂の結晶化速度をより促進するために、必要に応じて有機過酸化物などの架橋剤や架橋助剤を併用して極軽度の架橋を施すことも可能である。
架橋剤としては、n−ブチル−4,4−ビス−t−ブチルパーオキシバリレート、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−t−ブチルパーオキシヘキシン−3などの有機過酸化物、無水フタル酸、無水マレイン酸、トリメチルアジピン酸、無水トリメリット酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸などの多価カルボン酸、蟻酸リチウム、ナトリウムメトキシド、プロピオン酸カリウム、マグネシウムエトキシドなどの金属錯体、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、テレフタル酸ジグリシジルエステルなどのエポキシ化合物、ジイソシアネート、トリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネート化合物などがあげられる。
架橋助剤としては、トリメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ノルマル−ブチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレートなどがあげられる。
本発明においては、必要に応じて、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、防曇剤、防霧剤、帯電防止剤、難燃剤、着色防止剤、酸化防止剤、充填材、顔料、離型剤、防湿剤、酸素バリア剤などを、樹脂組成物の特性を損なわない範囲で、シートを形成する樹脂組成物に添加あるいはシートにコートしてもよい。
本発明のポリ乳酸系成型品を成型するためのシートの製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、Tダイ法、インフレーション法、カレンダー法等があげられる。なかでも、Tダイを用いて溶融混練して押出すTダイ法が好ましい。
すなわち、上記のように構成された樹脂組成物は、たとえばTダイを用いた場合はシート状に押し出されてシート化される。そのシートの厚みは、特に限定されるものではなく、用途や要求性能等によって適宜設定すればよいが、150〜500μm程度であるのが適当である。
Tダイ法により製造する場合には、特定のポリ乳酸と、脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂と、所定の割合の結晶核剤とに、さらに必要に応じて分散剤を適量配合したポリ乳酸系樹脂組成物を、1軸押出機あるいは2軸押出機の押出機ホッパーに供給し、その押出機を例えばシリンダー温度180〜230℃、Tダイ温度200〜230℃に加熱し、溶融混練して押出し、30〜50℃の温度範囲に設定されたキャストロールにて冷却して、厚み150〜1000μm程度の未延伸シートを得る。
本発明は、成型前における、結晶化速度の速い温度域である100〜120℃での加熱により、シートを成型可能な程度に予備結晶化させ、これによって成型時に必要な結晶化にかかる時間を削減することが主たる目的である。そのために、上記のように押出成形されたシートを、成型工程前に、100〜120℃かつ5〜30秒の条件で、結晶化指標が10〜15J/gとなるように予備結晶化させる。100〜120℃というのは結晶化速度が最大になる温度条件範囲であって、この範囲外であると組成物中のポリ乳酸の結晶化が遅く、目的の結晶化指標まで結晶化させるために時間がかかり、目的の処理能力を得るためには装置が大型化してしまう。このような温度範囲において、結晶化のための時間が5秒に満たない場合には結晶化指標が10J/g未満となり、反対に30秒を超える場合には結晶化指標が15J/gを超える。結晶化指標が10J/g未満にしかならない場合は、本発明の組成で通常の方法により得られるシートの結晶化指標が3.0〜4.5J/gであるので、予備結晶化はされているが成形サイクルの短縮化効果が少ない。また15J/gを超えると、結晶化が進みすぎて、後の成型工程での適正な加熱軟化条件においてシートが十分に軟化せず、通常の賦型圧である0.4MPa程度では賦型ができなくなる。
工程的には、この予備結晶化は、押出成形機ライン内すなわちチルロールユニット−巻取機間と、成型機ライン内すなわち成型加熱ゾーン直前と、前記二者の中間工程における別ラインとの、少なくともいずれかで行うことができる。効率的には押出成形機ライン内で行うことがもっとも好ましい手法で、チルロールユニットから出てきたシートを油媒体で100〜120℃に加熱温調されたロールに抱かせることで、予備結晶化を行うことができる。また、成型機ライン内で行う場合は、予備結晶化の工程自体は押出成形機ライン内で行うときと同じであるが、加熱温調ロールは定速で回転されるのに対し、成型機は一定時間間隔で間欠的にシートを送り出すので、両者の処理速度のバランスを取るためにダンサロールを使用する。また、各種成型条件すなわちシート材厚、金型形状、成型機の賦型圧能力等に最適に適合させることを目的として、上記3工程から選ばれる2工程で段階的に最適な結晶化指標まで予備結晶化させることもできる。
またこの予備結晶化工程では、シートが加熱軟化しているため、このシートに、他のシートまたはフィルムをラミネートすることができる。具体的には、予備結晶化工程において、同時に、たとえば印刷柄付きポリ乳酸二軸延伸フィルムをシートにラミネート加工することができる。ここで用いられるポリ乳酸系二軸延伸フィルムは、同時二軸延伸法あるいは逐次二軸延伸法にて製造されたものであり、面倍率は4〜25倍、好ましくは10〜16倍であり、また100℃×5分の熱風条件下における熱収縮率は、MD、TD両方向とも10%以下、好ましくは5%以下である。面倍率が4倍未満のフィルムでは厚み精度が悪く、きれいなラミネートが困難である。一方、面倍率が25倍を超えるとフィルムの結晶配向度が高くなり、その後の成型加工性にも劣ることになる。また、熱収縮率が10%を超えると、ラミネート時にフィルムが収縮して加工困難となる。前記の予備結晶化したシートは成型工程において熱のかかる時間が少ないため、フィルム自身の光沢を損なわず、このため良好な成型品が得られる。特に、定位置柄成型品を熱板加熱成型機で製造した場合に効果が高い。ラミネートフィルムの厚みは9〜75μmが好適に用いられ、15〜35μmが特に好適に用いられる。このラミネート部分は基材層とは結晶性が異なるため、本明細書において本段落以外の記載事項は、特に断りがない限りラミネート無しの場合に相当する。
予備結晶化の終わったシートは、その後の成型加工により成型品となるが、この成型品は、20℃/分の昇温条件で示差走査型熱量計にて測定したときの結晶融解熱量ΔHmの絶対値と昇温中の結晶化により発生する昇温結晶化熱量ΔHcの絶対値との差(|ΔHm|−|ΔHc|)が25J/g以上であることが必要である。
結晶融解熱量ΔHmの絶対値と昇温中の結晶化により発生する昇温結晶化熱量ΔHcの絶対値との差(|ΔHm|−|ΔHc|)は、ポリ乳酸の結晶化の程度の指標となるものである。本発明においては、(|ΔHm|−|ΔHc|)が25J/g以上である場合に、成型品が所要の耐熱性を有するに必要なだけポリ乳酸が十分に結晶化されているといえる。したがって、(|ΔHm|−|ΔHc|)が25J/g未満である場合には、ポリ乳酸が十分に結晶化されずに成型品となっているため、得られた成型品は耐熱性に劣るものとなる。
上記のような耐熱性を有する成型品を得るためには、本発明にもとづく特定の組成を有するポリ乳酸系樹脂シートを、特定の処理条件によって特定範囲まで予備結晶化させた後に、成型加工を行う。成型加工工程では、まずシートを賦型可能な程度まで軟化させ、その後に90〜130℃に加熱された成型金型により賦型し、その金型内で結晶化指標が25J/g以上となるように結晶化させることが好適である。
具体的には、成型金型により賦型する直前の加熱軟化の温度は、90〜140℃とすることが好ましい。さらに好ましい温度範囲は、ポリ乳酸組成物が結晶化し易い温度である100〜130℃である。加熱軟化温度が90℃未満であると、ポリ乳酸組成物が十分に賦型できる程度に軟化せず賦型ができなくなるおそれがある。また、加熱軟化温度が140℃を超えると、ポリ乳酸の融点に近づくため、予備結晶化させた結晶が融解してしまうおそれがある。
賦型するときの金型温度は、ポリ乳酸組成物が結晶化し易い温度である90〜130℃の範囲とする必要がある。更に好ましくは、100〜120℃である。金型温度が90℃未満であると、ポリ乳酸組成物の結晶化が進行しなくなる。また金型温度が130℃を超えると、ポリ乳酸の結晶化速度が極端に遅くなるとともに、金型温度がポリ乳酸の融点に近づくために結晶が融解してしまうおそれがあり、結果的に結晶化による硬化が遅れ離型に必要な剛性を得るのに時間がかかってしまう。加熱軟化時間については加熱ゾーンにもよるが1ゾーンであるなら2〜20秒が好適である。また、金型での加熱による結晶化時間は5〜20秒が好適で、ラインとしては30秒/ショット以内のサイクルを達成可能である。
シートの成型加工方法は、特に限定されるものではないが、真空成型、圧空成型、真空圧空成型、プレス成型のうちのいずれかの成型加工方法が好適である。
このようなポリ乳酸系成型品の製造方法によると、20℃/分の昇温条件で示差走査型熱量計にて測定した結晶融解熱量ΔHmの絶対値と昇温結晶化熱量ΔHcの絶対値との差である結晶化指標が25J/g以上であるところの、耐熱性、耐衝撃性に優れた成型品を、実生産の生産サイクルで工業的に成型加工することができる。
次に、実施例にもとづき本発明を具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例における各種物性値の測定方法は、以下のとおりとした。
(1)結晶化指標(|ΔHm|−|ΔHc|):ポリ乳酸の結晶化の指標となるものであり、示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製、Pyrisl DSC)を用い、成型品より切り出した質量10mgの試料を使って、昇温速度を20℃/分として測定し、得られた融解吸熱曲線において発熱側に現れるピークの合計熱量を昇温結晶化熱量ΔHcとし、吸熱側に現れるピークの合計熱量を結晶融解熱量ΔHmとした。そして、結晶融解熱量ΔHmの絶対値と昇温結晶化熱量ΔHcの絶対値との差を求めた。
(2)融解温度範囲:示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製、Pyrisl DSC)を用い、原料ペレットより切り出した質量10mgの試料を使って、昇温速度・冷却速度とも20℃/分として測定し、得られた融解吸熱曲線の2回目の昇温時の融解ピークから、JIS K−7121の補外融解開始温度、補外融解終了温度の求め方を使用して、それぞれ溶融開始温度と融解終了温度を求め、その差を融解温度範囲とした。
(3)引張弾性率:引張試験機(島津製作所社製、オートグラフAGS−500DIII)を用い、ASTM D882法に準じて、樹脂単体をT−ダイ押出機を用いてシート化したものを試料として測定した。
(4)耐熱性:熱板加熱圧空成型機および金型(アルミ製)を用いて、縦230mm、横200mm、深さ24mmの四角い箱状の容器を成型した。この容器に約100℃の熱湯を注ぎ、5分後に容器の変形を目視にて観察し、以下のように評価した。
良好:変形が認められなかった
可:若干の変形が認められた
不良:著しい変形を生じていた。
(シートAの製造)
D体含有量が1.2モル%、残留ラクチド量が0.2質量%、重量平均分子量が20万のポリ乳酸(カーギル・ダウ社製:商品名「ネイチャーワークス」)を94質量%、引張弾性率50MPaであるポリブチレンアジペートテレフタレート(BASF社製:商品名「エコフレックスF」 融解温度範囲57℃)を6質量%に配合した樹脂成分100質量部に対し、結晶核剤として平均粒径が2.75μmのタルク(林化成社製:品番「MW HS−T」)15質量部と、分散剤としてエルカ酸アミド(日本油脂社製:商品名「アルフローP10」)1質量部とを用い、2軸混練押出機(日本製鋼所社製、型番「TEX44α」)を使って溶融混練し、押出温度230℃にてポリ乳酸系コンパウンド原料を作製した。次いで、このポリ乳酸系コンパウンド原料を、幅1000mmのTダイを装着したスクリュー径90mmの単軸押出機を使って、押出温度215℃にて溶融押出し、40℃に設定されたキャストロールに密着させて、厚み350μm、結晶化指標3.75J/gの未延伸のシートAを得た。
(シートBの製造)
上述のシートAの製造の欄に記載のポリ乳酸、ポリブチレンアジペートテレフタレートの使用量をそれぞれ100質量%、0質量%とした。すなわち、ポリブチレンアジペートテレフタレートを用いなかった。そして、それ以外はシートAの製造方法と同様にして結晶化指標3.80J/gの未延伸のシートBを得た。
(実施例1)
まず、シートAを予備結晶化させた。すなわち、シートAを、定速で回転する表面温度118℃に加熱された直径300mmのロールに26.5秒間密着させ、次に水冷の冷却ロールを介して上述の加熱ロールからシートAを剥離して、結晶化指標13.3J/gの予備結晶化シートを得た。得られた予備結晶化シートを材料とし、熱板圧空成型機とアルミ製の金型(HMR−3B)とを用いて、縦230mm、横200mm、深さ24mmの箱形の容器を成型した。成型時の加熱熱板温度(加熱軟化温度)は120℃、金型表面温度は117℃であり、賦型に必要な加熱時間(加熱軟化時間)は3.5秒、賦型後に離型に必要な結晶化時間は7.5秒で、ショットサイクルは13.0秒であった。成型した半製品をトムソン刃を使用した抜刃で打ち抜き、成型品を得た。得られた成型品の結晶化指標は29.18J/gであり、耐熱性は良好であった。
(比較例1)
ポリブチレンアジペートテレフタレートを用いていないシートBを材料とし、予備結晶化は行わずに、熱板圧空成型機とアルミ製の金型(HMR−3B)とを用いて、縦230mm、横200mm、深さ24mmの箱形の容器を成型した。成型時の加熱熱板温度は120℃、金型表面温度は115℃であり、賦型に必要な加熱時間は3.0秒、賦型後に離型に必要な結晶化時間は13.0秒でショットサイクルは17.0秒であった。成型した半製品を抜刃で打ち抜いたところ、成型品は得られたが、スケルトン部分が割れて飛散した。スケルトンの散乱は、回収の困難化、異物混入の原因となるおそれがあるものであった。得られた成型品の結晶化指標は31.25J/gであり、耐熱性は良好であった。
(比較例2)
シートAを予備結晶化させずに成型した。そして、それ以外は実施例1と同様にして、成型品を得た。その結果、賦型に必要な加熱時間は3.0秒、賦型後に離型に必要な結晶化時間は43.0秒でショットサイクルは48.0秒であった。すなわち、予備結晶化させなかったために、成型に時間を要した。次に、成型した半製品を抜刃で打ち抜き、成型品を得た。得られた成型品の結晶化指標は27.54J/gであり、耐熱性は良好であった。
(実施例2)
予備結晶化の際に、加熱されたロール上で加熱軟化した状態のシートAを基材シートとし、印刷処理を施した厚さ25μmのポリ乳酸二軸延伸フィルム(ユニチカ社製 商品名「テラマックTF−25」、面倍率10倍、MD方向熱収縮率3%、TD方向熱収縮率0.5%)の印刷側を基材シートに貼り合わせるように熱ラミネートして、印刷柄付きシートを得た。その他は、実施例1と同様に実施した。得られた予備結晶化シートのラミネート部分を剥離して基材部分の結晶化指標を測定したところ12.5J/gであった。この印刷柄付きシートの成型では、賦型に必要な加熱時間は4.0秒、賦型後に離型に必要な結晶化時間は7.0秒で、ショットサイクルは13.0秒であった。成型した半製品を抜刃で打ち抜き、成型品を得た。得られた成型品は、ラミネートした表面部にフィルムの光沢が保持されていた。また、ラミネート部分を剥離して測定した基材部の結晶化指標は28.68J/gであり、耐熱性は良好であった。
(比較例3)
シートAを予備結晶化せずに、ポリ乳酸二軸延伸フィルムを誘電加熱ロール方式でシートAにラミネートし、それにより印刷柄付きシートを得た。そして、それ以外は実施例2と同様に実施した。その結果、予備結晶化せずに得られた印刷柄付きシートの基材部分の結晶化指標は4.20J/gであった。賦型に必要な加熱時間は4.0秒、賦型後に離型に必要な結晶化時間は40.0秒で、ショットサイクルは46.0秒であった。成型した半製品は、長時間の加熱のためか、フィルムに光沢がなく、また透明性がなくなり印刷柄がはっきりと確認できなくなった。その半製品を抜刃で打ち抜き、成型品を得た。得られた成型品の基材部の結晶化指標は26.02J/gであり、耐熱性は良好であった。

Claims (4)

  1. D体含有率が5モル%以下であるとともに残留ラクチド量が0.1〜0.6質量%であるポリ乳酸85〜97質量%と、単独の引張弾性率が40〜1000MPaの脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂3〜15質量%とを含有する樹脂成分100質量部と、結晶核剤として平均粒径0.1〜10μmのタルク1〜25質量部とを含む樹脂組成物からなるシートを用い、
    前記シートを、予め、100〜120℃かつ5〜30秒の条件で、20℃/分の昇温条件で示差走査型熱量計にて測定したときの結晶融解熱量ΔHmの絶対値と昇温中の結晶化により発生する昇温結晶化熱量ΔHcの絶対値との差である結晶化指標が|ΔHm|−|ΔHc|=10〜15J/gとなるように予備結晶化させ、
    前記予備結晶化させたシートを、90〜130℃に加熱された成型金型により、前記結晶化指標が|ΔHm|−|ΔHc|≧25J/gとなるように、賦型および結晶化させることを特徴とするポリ乳酸系成型品の製造方法。
  2. 脂肪族ポリエステル樹脂および、または脂肪族芳香族ポリエステル樹脂は、20℃/分の昇温条件で示差走査型熱量計にて測定したときの融解開始温度と融解終了温度との差である融解温度範囲が40℃以上であることを特徴とする請求項1記載のポリ乳酸系成型品の製造方法。
  3. 予備結晶化を、シート押出工程および、または成型工程で行うことを特徴とする請求項1または2記載のポリ乳酸系成型品の製造方法。
  4. 予備結晶化工程で、シートに、他のシートまたはフィルムをラミネートすることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載のポリ乳酸系成型品の製造方法。
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