JP2006212670A - 金属薄肉円筒体およびその製造方法と製造装置 - Google Patents

金属薄肉円筒体およびその製造方法と製造装置 Download PDF

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浩 上村
Yukifumi Chiba
幸文 千葉
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Abstract

【課題】肉厚さ30μm以下かつ繰り返し曲げ強さに優れた薄肉金属円筒体を低コストで提供すること。
【解決手段】金属板を深絞り加工後しごき加工して金属薄肉円筒体を製造する金属薄肉円筒体の製造方法であって、しごき加工を複数回施すことを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法。特に、前記深絞り加工後、中間製品として有底素管を製造する。前記有底素管をその底部内面と鍔とを利用して拘束し、軸方向を中心にして回転させる回転ステップと、前記有底素管の胴部にしごき加工の回数に応じた所定の引張り力を付加する引張りステップと、前記所定の引張り力を付加されて回転している前記有底素管の胴部に、該胴部の一方端側から他方端側に移動しつつ、前記しごき加工の回数に応じた所定の押込みを与える押込みステップとを有している。
【選択図】図2

Description

本発明は金属薄肉円筒体に関し、特に感光体および定着用ローラ用の金属薄肉円筒体およびそれを深絞り加工で製造する方法と装置に関する。
電子写真式のプリンタや複写機の感光体の定着用ローラ(以下、「スリーブ」とも記す)には、経済性や応答時間の面から金属製の薄肉円筒体が広く使用されている。この金属製の薄肉円筒体は、ステンレス等の薄板を深絞り加工して製造されている(特許文献1〜特許文献2)。
特許第3406293号公報 特許第3499233号公報
スリーブは、薄肉であるほど加熱に要する時間が少なくなり、ユーザの処理に対する応答性が良好となり、さらに消費電力も少なくてすむ。この面からは、スリーブの肉厚を35μm以下、特に30μm以下とするのが好ましい。かかる肉厚のスリーブを製造するには、一旦板材を深絞り成型した後、薄肉化する方法が考えられる。しかしながら、薄肉化の加工を考慮し、0.6mmの深絞り用板材を使用した場合、肉厚の減少率は95%以上となる。このため、従来の製造方法では、困難である。
一方、定着用ローラは長期間使用されるため、スリーブは充分な耐久性を有している必要があり、高い精度が必要である。
さらに、近年はコストダウンの要請も従来以上に強い。
しかし、このような性能を有する薄肉のスリーブを効率的に製造する方法は、従来見出せていなかった。
このため、かかる性能を充分に満たしたスリーブを、効率的に製造できる技術の開発が望まれていた。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としてなされたものであり、深絞り加工の後複数回のしごき加工を行うようにしたものである。またこの複数回のしごき加工の際、材料の硬さ、伸び、厚さに応じた引張り力を加え、回転方向を前回とは逆にしたものである。
また、材料の選択にもフェライト値を中心に充分な配慮をなしたものである。
以下に各請求項の内容と効果等を説明する。
請求項1に記載の発明は、金属板を深絞り加工後しごき加工して金属薄肉円筒体を製造する金属薄肉円筒体の製造方法であって、しごき加工を複数回施すことを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
深絞り加工後にしごき加工を複数回行うため、肉厚の高い減少率、例えば95%の減少率を有しながら、性能の高い金属薄肉円筒体を効率的に製造することができる。
請求項2に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、深絞り加工後、中間製品として有底素管を製造することを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
有底素管であるため、しごき加工の際に作業や処理が容易になる。
請求項3に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記複数回のしごき加工は、各しごき加工毎に、前記有底素管をその底部内面と鍔とを利用して拘束し、さらに有底素管を管の軸方向を中心にして回転させる回転ステップと、前記回転ステップ時に、前記有底素管の胴部にしごき加工の回数に応じた所定の引張り力を付加する引張りステップと、前記回転ステップと引張りステップ時に、前記所定の引張り力を付加されて回転している前記有底素管の胴部に、前記胴部の一方端側から他方端側に移動しつつ、前記しごき加工の回数に応じた所定の押込みを与える押込みステップとを有していることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
前記引張りステップが、前記押込みステップの効果を増大させる。
有底素管であるため、引張りステップの作業が容易になる。
請求項4に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記回転ステップは、しごき加工の回数に応じて相反する2方向のいずれかに回転させるものであることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
回転方向を変更可能であるため、各しごき加工で最適の回転方向とし得る。
請求項5に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、第2回目以降のしごき加工においては、前記回転ステップは、前回のしごき加工時の回転方向とは逆の回転方向であることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
回転方向が逆であるため、しごき加工による残留応力が打消される。
請求項6に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記押込みステップは、しごき加工の回数に応じて押込み量を調整するものであることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
先行するしごき加工で生じた有底素管の材料金属の、管長さ方向の場所による加工硬化等の相違を補償できる。
請求項7に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記押込みステップは、第2回目以降のしごき加工においては、前記押込みステップにおける押込み量を、前記有底素管の一方端側から押込みを開始し、他方の押込み終了端側に移動して行くに従って、所定の量だけ少なくする押込み量制御ステップが付加されていることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
先行するしごき加工で生じた有底素管の材料金属の、管長さ方向の場所による加工硬化等の相違を補償できる。特に、押込みが後になる有底素管の鍔側の過度の押込みが、防止される。
なお、所定の量は、製品の寸法、第1回目の押し込み量の如何、移動速度、回転速度等他の条件による。しかしこれは、多数の製品を製造する際には、製造設備の能力をも考慮して適宜条件を変更して幾つかの製品を試作することにより、最適な製造条件の1としての値が容易かつ具体的に求められる。
請求項8に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記押込みステップは、第2回目以降のしごき加工においては、前記押込みステップにおける押込みの際の前記有底素管の一方端側から押込みを開始し、他方の押込み終了端側に移動して行く速度を、他方の押込み終了端側に行くに従って、所定の量だけ早くする押込みの際の移動量を制御する押込み移動量制御ステップを付加されていることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
先行するしごき加工で生じた有底素管の材料金属の、管長さ方向の場所による加工硬化等の相違を補償できる。特に、押込みが後になる有底素管の鍔側の過度の押込みが、防止される。
請求項9に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記回転ステップは、第2回目のしごき加工以降においては、前記回転ステップにおける回転速度を、前記押込みステップにて前記有底素管の一方端側から押込みが開始され、他方の押込み終了端側に移動して行くに従って、所定の量だけ少なくする回転ステップの速度を制御する回転速度制御ステップが付加されていることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
先行するしごき加工で生じた有底素管の材料金属の、管長さ方向の場所による加工硬化等の相違を補償できる。特に、押込みが後になる有底素管の鍔側の過度の押込みが、防止される。
請求項10に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記金属薄肉円筒体の製造方法は、前記深絞り加工後の中間製品である有底素管に2回のしごき加工を行うものであり、前記回転ステップは、第1回目と第2回目では回転方向が逆であり、前記引張りステップは、第2回目のしごき加工において前記有底素管の胴部に付加する引張り力は第1回目のしごき加工の際の18〜44%とするものであり、前記押込みステップは、第2回目の押込み量は第1回目の押込み量の9〜12%とするものであることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
しごき加工が2回であるため、処理が煩雑とならず、大きなしごき量を得つつ、残留応力を打消しあうことができる。
また、第1回目と第2回目のしごき加工の際の引張力と押込み量の比率も、各々18〜44%好ましくは20〜40%および9〜12%好ましくは10〜12%と適切であるので、第2回目のしごきで充分に薄く、機械的性質も優れた金属薄肉薄円筒体となる。
請求項11に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記深絞り加工による前記金属板の肉厚の減少率は0〜33%であり、前記しごき加工による前記金属板の肉厚の減少率は61〜96%であることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
このような比率にすることにより、大きな肉厚の減少率の達成が可能になる。
なお、材料がSUS304やその系統の材料であるときには、板厚が0.6(±10%)mmのときには、深絞り加工後の肉厚は0.5(±10%)mmとし(従がって、肉厚の減少率は、おおよそ15〜19%、中間は1/6=17%)、さらに第1回目のしごき加工と第2回目のしごき加工における肉厚の減少率は、各々70(±10)%、0.075(±10)%であるのがより好ましいようである。
請求項12に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記深絞り加工と前記しごき加工による前記金属板の肉厚の減少率は、合計で93%以上であることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
極めて薄肉の金属薄肉円筒体を製造可能となる。
請求項13に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記しごき加工後の金属薄肉円筒体は、肉厚が0.025〜0.035mmであり、Hvが500以上であることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
応答性とエネルギー効率の良好な定着用や感光用のローラを提供可能となる。
請求項14に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記金属板は、深絞り加工前は、厚さが0.3〜0.6mmであり、Hvが200以下であることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
極めて薄い金属薄肉円筒体の製造に最適である。
なお、本発明の出願時点では、材料の手配やコストの面からは、金属板の厚さは0.6mm程度のものが好ましいが、これは将来の技術の進歩や価格の変動等に応じて、上記の範囲内で適宜より薄肉の板材が使用され得るのはもちろんである。
請求項15に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記金属板は、深絞り加工前のフェライト値が3%以下であることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
フェライト値が3%以下であるため、深絞りとしごきで大きく加工することが可能である。
請求項16に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記中間製品である有底素管は、前記深絞り加工後しごき加工前において、肉厚が0.25〜0.6mmであることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
厚さ0.6mmの板を深絞り加工したときには、深絞り加工後の板厚は0.5〜0.6mmになる。0.3〜0.6mmの板材を深絞り加工に使用するため、深絞り加工後は0.25〜0.6mmとなる。
かかる板厚であるため、深絞りとしごきで極めて薄い金属薄肉円筒体を製造可能になる。
請求項17に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記深絞り加工後しごき加工前の前記有底素管は、フェライト値が15%以下であることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
フェライト値が15%以下であるため、大きくしごくことが可能である。
請求項18に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記金属薄肉円筒体は、フェライト値が20%以下であることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
かかるフェライト値であると、曲げに対して、大きな耐久性を有する。
請求項19に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造方法であって、前記金属板は、ステンレスであることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法である。
ステンレスは、粘い(シャルピー値が大きい)材料であるため、大きな深絞り加工やしごき加工が可能である。また、製品の耐食性も良好である。きわめて薄いため、材料費も安く、製品の重量も軽くなる。なお、ステンレスのなかでも、特にSUS304系(含む、SUS304J2)、305が好ましい。
請求項20に記載の発明は、深絞り加工後の中間製品である有底素管を複数回のしごき加工により金属薄肉円筒体とする金属薄肉円筒体の製造装置において、前記有底素管をその底部内面と鍔とを利用して拘束し、さらに有底素管を管の軸方向を中心にして回転させることと、さらに該回転時に有底素管の胴部に材料の硬さ、伸び、厚さに応じた所定の引張り力を付加することとが可能である拘束引張り回転手段と、前記拘束引張り回転手段により所定の引張り力を付加されて回転している有底素管の胴部に、該胴部の一方端側から他方端側に移動しつつ、前記しごき加工の回数に応じた所定の押込みを与える押込み手段とを有していることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造装置である。
機械工作の装置としては、簡単安価となる。金属薄肉円筒体の製造も容易となる。
なおここで、通常は多数の製品が製造されるため、予めの試験で材料の硬さ、伸び、厚さとしごき加工の回数や加工の条件との関係を求めておき、これらに応じての引張力が付加されるようになされていてもよい。
請求項21に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造装置であって、前記拘束引張り回転手段は、相反する2方向に回転可能であり、かつ前記しごき加工の回数に応じて相反する2方向のいずれかに回転することが可能であることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造装置である。
前回までのしごき加工により有底素管の材料に生じた好ましくない性質等を、目下のしごき加工時の回転方向調整することにより打消すことが可能になる。
請求項22に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造装置であって、前記押込み手段は、前記しごき加工の回数に応じて押込み量を調整することが可能であることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造装置である。
前回までのしごき加工により有底素管の材料に生じた好ましくない性質等考慮して押込みを行うため、精度良いしごきが可能になる。
押込み量の調整は、各回のしごきにおいて最初と最後で押込み量を連続的に変化させる等によりなされる。
請求項23に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造装置であって、前記金属薄肉円筒体の製造装置は、前記深絞り加工後の中間製品である有底素管に2回のしごき加工を行うものであり、前記拘束引張り回転手段は、第1回目と第2回目では回転方向が逆であり、さらに第2回目のしごき加工において前記有底素管の胴部に付加する引張り力は第1回目のしごき加工の際の18〜44%であり、前記押込み手段は、第2回目の押込み量は第1回目の押込み量の9〜12%であることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造装置である。
最初のしごきで大きく肉厚を減少させ、2回目のしごきで調整をしつつ肉厚を減少させるため、作業効率と精度が向上し、また大きな肉厚の減少の達成できる。
請求項24に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造装置であって、前記第2回目のしごき加工においては、前記押込み手段の押込み量を、前記有底素管の一方端側から押込みを開始し、他方の押込み終了端側に移動して行くに従って、所定の量だけ少なくする押込み手段の押込み量制御手段を有していることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造装置である。
第2回目のしごき加工において、第1回目のしごき加工により有底素管の材料に生じた悪影響により、有底素管の鍔側が大きく押し込まれるのを防止し、管の全長にわたっての均一な薄肉化が可能になる。
請求項25に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造装置であって、前記第2回目のしごき加工においては、前記押込み手段の前記有底素管の一方端側から押込みを開始し、他方の押込み終了端側に移動して行く速度を、他方の押込み終了端側に行くに従って、所定の量だけ早くする押込み手段の移動量制御手段を有していることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造装置である。
第2回目のしごき加工において、第1回目のしごき加工により有底素管の材料に生じた悪影響により、有底素管の鍔側が大きく押し込まれるのを防止し、管の全長にわたっての均一な薄肉化が可能になる。
請求項26に記載の発明においては、前記の金属薄肉円筒体の製造装置であって、前記第2回目のしごき加工においては、前記拘束引張り回転手段の回転速度を、前記押込み手段が前記有底素管の一方端側から押込みを開始し、他方の押込み終了端側に移動して行くに従って、所定の量だけ少なくする拘束引張り回転手段の回転速度制御手段を有していることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造装置である。
第2回目のしごき加工において、第1回目のしごき加工により有底素管の材料に生じた悪影響により、有底素管の鍔側が大きく押し込まれるのを防止し、管の全長にわたっての均一な薄肉化が可能になる。
請求項27に記載の発明は、深絞り加工後複数回のしごき加工により肉厚が35μm以下の金属薄肉円筒体を製造する際の出発材の金属板であって、板厚が0.3〜0.6mm、Hvが200以下、フェライト値が3%以下であることを特徴とする金属板である。
深絞り加工としごき加工により、金属板から肉厚が35μm以下、特に30μ以下の金属薄肉円筒体を製作するのに最適である。
請求項28に記載の発明は、深絞り加工後複数回のしごき加工により肉厚が35μm以下の金属薄肉円筒体を製造する際の中間製品の有底素管であって、板厚0.25〜0.6mm、フェライト値が15%以下であることを特徴とする有底素管である。
しごき加工により、有底素管から肉厚が35μm以下、特に30μ以下の金属薄肉円筒体を製作するのに、フェライト値が15%以上であるとしごき加工が困難になる。なお、フェライト値は、6%程度あるいはそれ以下であることが、しごき加工の面からはなお好ましい。
また、有底素管の肉厚は、深絞り加工前の板厚が0.6(±10%)mm程度であるならば、0.5(±10%)mm程度となるようにするのが好ましいようである。ただし、これは、測定場所やその他例えば加工条件にもよる。
請求項29に記載の発明は、深絞り加工としごき加工により製造された金属薄肉円筒体であって、肉厚が25〜35μm、Hvが500以上、フェライト値が20%以下であることを特徴とする金属薄肉円筒体である。
定着用や感光用のローラのスリーブに最適となる。
請求項30に記載の発明は、前記の金属薄肉円筒体であって、材料はステンレス製であることを特徴と金属薄肉円筒体である。
ステンレスは、材質が粘ばい(シャルピー値が大きい)ため大きな深絞り加工やしごき加工に適し、強度も大きく、耐食性に富み、また比較的安価である。
最終製品としての定着用、感光用のローラあるいはそのスリーブも、耐蝕性、耐久性、価格、重量の面から優れたものになる。
本発明では、しごき加工を複数回としたため、一般的な深絞り用の板を素材として、極めて薄い金属円筒体を効率的に製造することが可能となる。
また、しごき加工時に中間製品の有底素管に引張り力を加えるので、製品の場所による厚さの変化が少ない金属円筒体を製造することが可能となる。さらに、第2回目以降のしごき加工時の引張り力を変更するので、より一層優れた金属円筒体を製造することが可能となる。
また、第2回目以降のしごき加工時の有底素管の回転方向を前回と逆にするので、残留応力の少ない、加工硬化の少ない金属円筒体を製造することが可能となる。
また、第2回目以降のしごき加工時には、押込みの最初から最後まで均一な肉厚となるように各種の対策を講じるので、製品である金属薄肉円筒体の肉厚は、全体を通して一定となる。
また、ステンレスを使用するので、大きな深絞り加工やしごき加工が可能になり、さらに製品は耐蝕性、耐久性に優れかつ安価、軽量になる。
また、焼鈍や精密な測定等も不必要になる。
また、最終製品としての定着用や感光用のローラの応答性、エネルギー効率も優れたものとなる。
以下、本発明をその最良の実施の形態に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、以下の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
(深絞り加工)
先ず、素材のステンレス(SUS)薄板を、深絞り加工により中間製品である有底素管とする。図1に、この様子を概念的に示す。図1において、10は素材のステンレス製の薄い円板であり、11は中間製品である有底素管であり、70は雄金型(ポンチ)であり、80は雌金型(ダイス)であり、11は有底素管である。図1の左方の図に示すように、雄金型70と雌金型80の間に素材のステンレス製の薄い円板10をセットし、さらに上部の雄金型70を太い矢印で示す下方向に押し下げる。これにより、図1の右方の図に示すように、厚さが0.6mmと薄いステンレス製の円板10は、胴部17と鍔18と底板19を有する管、即ち有底素管11となる。
なお、この素材のSUSの円板10は、コストと耐食性と延伸性の面からSUS304としている。また、良好な加工性の面から、ヴィッカース硬さHvは200以下、フェライト値は3%以下としている。なお、このフェライト値は、フィッシャー・インツトルメンツ社製のフェライトスコープMP30にて測定した値である。
深絞りは、冷間加工としている。
なおまた、有底素管11は、この段階では中間製品であり、胴部の内径は24mm、胴部の軸方向長さは55mm、胴部肉厚は全長にわたりほぼ0.5mm程度であった。ただし、この数値はあくまでも1の実施例であり、最終製品の寸法、形状に応じて適宜他の値となしえるのはもちろんである。
また、材料の硬化の程度を示すフェライト値は、素材の板のフェライト値が元々小さいこともあり、6%であった。このため、深絞り加工による硬化が少なく、以降の加工に際しての余裕が大きいことが判る。
(第1回目のしごき加工)
次に、前記深絞り加工で製造された有底素管は未だ肉厚が厚いため、しごき加工によってより薄肉とする。このしごき加工は、作業の迅速性と良好な仕上げ面と精度を確保するため、2回に分けて行う。
先ず、第1回目のしごき加工について説明する。第1回目のしごき加工は、作業の迅速性を目的に、大きく、すなわち90%程度しごく。図2に、しごきの様子を概念的に示す。図2において、20はスピニング加工機のマンドレルであり、30と40はしごき用ローラであり、60は張力冶具である。さらに、冷却装置等をも有するが、図示は省略してある。
なお、本実施の形態では、装置の簡易性の面からローラは2個としているが、良好な仕上がり等の面からは3個とするのが好ましい。そしてこのことは、第2回目のしごき加工でも同じである。なおまた、3個の場合には、各ローラは等角度(120度間隔)に配置される。
図2に示すように、有底素管11内にマンドレル20を嵌め込み、張力冶具60に有底素管の鍔18を係合させ、同時に張力冶具60を下から力Fで引っ張る。これにより、有底素管11の胴部17全長にわたって有底素管の長さ方向への引っ張り力Fをかける。この引張り力Fにより、有底素管の胴部17は、しごき時に材料があるいは金属粒子が流れ易くなり、この結果しごかれ易くなる。また、表面のうねりあるいは内径のばらつきが抑えられる。
有底素管11の胴部17に上下方向に引っ張り力Fをかけたまま、しごき用ローラ30、40にて有底素管の底板19近くの胴部17をマンドレル20の中心軸方向に力fで押し付ける、あるいは所定寸法だけ押し込むようにする。さらに、この状態で、マンドレル20を図に示すようにその軸を中心に2100〜2500rpmで回転させ、併せてしごき用ローラ30、40、を有底素管の鍔18の方向に、即ち上方から下方に少しずつ、具体的には300〜400mm/minで移動させることにより、しごき加工を行う。このため、各ローラの先端とマンドレルの外周との距離あるいは隙間の長さがおおよその仕上がり厚さとなる。
なおこの際、冷却はソリブルタイプのオイルを水で5%濃度に希釈して行った。
(第2回目のしごき加工)
次に、第2回目のしごき加工を行う。しごき加工であるため、基本的には第1回目と同じ内容の作業を行う。ただし、第2回目は、いわば仕上げのしごきを行うものであるため、図3に概念的にしめすように、第1回目のしごきとは以下の相違がある。
有底素管にかける引張り力は、管の肉厚が少なくなっているので、第1回目より少し小さくしておく。その程度は、第1回目で90%のしごき加工を行い、第2回目で残り10%の加工を行う場合には、第1回目の20〜40%の力とするのが好ましい。本実施例では、図3に示すように、第1回目の引張り力Fの約0.5倍の約140kgとしている。ただし、有底素管の肉厚が薄くなっているため、応力としては逆に3倍ほどになっている。
移動速度は、150〜250mm/minである。
また、マンドレル20の回転速度は、2300〜2700rpm程度である。
また回転方向については、しごきにより薄くなる際に材料が加工方向に沿って螺旋状に流れるため、第2回目では第1回目と逆方向に回転させ、材料内に生じた残留応力を打ち消している。図3の上部にこれを示す。また、残留応力が打消されるため、加工硬化も抑えることが出来る。結果的に、第1回目のしごき加工による肉厚の減少も大きくすることが可能になり、さらには2回のしごき加工を合わせての肉厚の減少も大きくすることが可能になっている。
ローラ30、40による押し込み量であるが、終端側に行くほど少なくする。即ち、図4にNで示すように、押し込み量が均一であると、スピニング加工の特性上、終端側の管の肉厚が薄くなる。このため、図3に概念的に示すように、終端側に行くほどローラの押し込み量をその分、図3ではNだけ、少なくする。なお、少なくする程度については、材料の成分、硬さによって異なるが、材料が同じであれば、図4に示す管の肉厚が薄くなる程度は同じである。このため、予めの試験でローラの押込み量の調整値を求めておくことが可能となる。
なお、ローラによる押し込み量が同じであっても、マンドレル(スピンドル)の回転数を下げると、管の仕上げ肉厚は厚くなる。このため、前記ローラによる押し込み量を少なくすることに換えて、しごき開始位置から終端位置にローラが近づいて行くにつれて、マンドレルの回転数を連続的に下げていってもよい。
また、ローラによる押し込み量とマンドレルの回転数が同じであっても、しごきローラの移動(送り)速度を上げると管の仕上げ肉厚は厚くなる。このため、しごき開始位置から終端位置にローラが近づいて行くにつれて、ローラの移動速度を連続的に上げていってもよい。
もちろん、最終製品の寸法や形状、製造設備の制限等の事情に応じて、以上3種の肉厚の制御を適宜組み合わせてもよい。
(第2回目のしごきにおける制御装置)
図5に、第2回目におけるしごきの際の制御装置の構成を概念的に示す。図5において、90は制御を実際に行うCPUであり、91はメモリであり、92は移動量センサであり、93はモータであり、94は油圧サーボである。メモリ91内には、図5に概念的に示すように、ローラの移動量に応じてローラ30,40の押込み量を少なくすること、マンドレルの回転速度を下げること、ローラの移動速度を上げる事についての情報が、先行する試験結果に基づいて予め入力されている。移動量センサ92は、ローラの第2回目のしごきの進展に伴う下方への移動量を電気的に検出し,CPUに通知する。CPU90は、通知された移動量とメモリ内のデータを参照して、移動速度、回転速度、押込み量等の適切値を判断する。さらに、その判断結果を下に、周波数を変えてモータの回転数を制御したり、ACサーボ等を調節して移動量や押込み量を制御したりする。そしてこれにより、絶えず最適なローラ30,40の押込み量と移動速度、マンドレルの回転数が保持される。
(最終製品の製造)
以上の工程を経て製造された金属薄肉円筒体は、肉厚はおおよそ0.030mmであり、内径はおおよそ24mmであり、長さはおおよそ400mmであった。
製品の場所による肉厚の変化は少なく、仕上げ面も良好であった。
また、フェライト値は16%であり、Hvは571であった。
この後、鍔と底部を切断除去して、薄い金属円筒体とし、焼鈍することなくそのまま定着用ロールの材料としてのスリーブとして用いた。
素材の円形の薄板を、深絞り加工により有底素管にする様子を概念的に示す図である。 有底素管の管壁部を、しごき加工により、より薄くする様子を概念的に示す図である。 しごきローラが、しごきの開始側から終端側に行くに従って、押し込み量が小さくなるようにしている様子を概念的に示す図である。 第2回目のしごき加工において、何らの対策を施さなければ、しごきの終端側の管の肉厚がしごき開始位置部に比較して薄くなって行く様子を示す図である。 しごき装置の制御部の構成を、概念的に示す図である。
符号の説明
10 素材の円形の板
11 有底素管
17 有底素管の胴部
18 有底素管の鍔
19 有底素管の底板
20 マンドレル
30、40 しごき用ローラ
60 張力冶具
70 雄金型
80 雌金型
90 しごき装置の制御部

Claims (30)

  1. 金属板を深絞り加工後しごき加工して金属薄肉円筒体を製造する金属薄肉円筒体の製造方法であって、
    しごき加工を複数回施すことを特徴とする金属薄肉円筒体の製造方法。
  2. 前記深絞り加工後、中間製品として有底素管を製造することを特徴とする請求項1に記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  3. 前記複数回のしごき加工は、各しごき加工毎に、
    前記有底素管をその底部内面と鍔とを利用して拘束し、さらに有底素管を管の軸方向を中心にして回転させる回転ステップと、
    前記回転ステップ時に、前記有底素管の胴部にしごき加工の回数に応じた所定の引張り力を付加する引張りステップと、
    前記回転ステップと引張りステップ時に、前記所定の引張り力を付加されて回転している前記有底素管の胴部に、前記胴部の一方端側から他方端側に移動しつつ、前記しごき加工の回数に応じた所定の押込みを与える押込みステップとを有していることを特徴とする請求項2に記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  4. 前記回転ステップは、しごき加工の回数に応じて相反する2方向のいずれかに回転させるものであることを特徴とする請求項3に記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  5. 第2回目以降のしごき加工においては、前記回転ステップは、前回のしごき加工時の回転方向とは逆の回転方向であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  6. 前記押込みステップは、しごき加工の回数に応じて押込み量を調整するものであることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  7. 前記押込みステップは、第2回目以降のしごき加工においては、前記押込みステップにおける押込み量を、前記有底素管の一方端側から押込みを開始し、他方の押込み終了端側に移動して行くに従って、所定の量だけ少なくする押込み量制御ステップが付加されていることを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  8. 前記押込みステップは、第2回目以降のしごき加工においては、前記押込みステップにおける押込みの際の前記有底素管の一方端側から押込みを開始し、他方の押込み終了端側に移動して行く速度を、他方の押込み終了端側に行くに従って、所定の量だけ早くする押込みの際の移動量を制御する押込み移動量制御ステップを付加されていることを特徴とする請求項3ないし請求項7のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  9. 前記回転ステップは、第2回目のしごき加工以降においては、前記回転ステップにおける回転速度を、前記押込みステップにて前記有底素管の一方端側から押込みが開始され、他方の押込み終了端側に移動して行くに従って、所定の量だけ少なくする回転ステップの速度を制御する回転速度制御ステップが付加されていることを特徴とする請求項3ないし請求項8のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  10. 前記金属薄肉円筒体の製造方法は、前記深絞り加工後の中間製品である有底素管に2回のしごき加工を行うものであり、
    前記回転ステップは、第1回目と第2回目では回転方向が逆であり、
    前記引張りステップは、第2回目のしごき加工において前記有底素管の胴部に付加する引張り力は第1回目のしごき加工の際の18〜44%とするものであり、
    前記押込みステップは、第2回目の押込み量は第1回目の押込み量の9〜12%とするものであることを特徴とする請求項3ないし請求項9のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  11. 前記深絞り加工による前記金属板の肉厚の減少率は0〜33%であり、前記しごき加工による前記金属板の肉厚の減少率は61〜96%であることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  12. 前記深絞り加工と前記しごき加工による前記金属板の肉厚の減少率は、合計で93%以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  13. 前記しごき加工後の金属薄肉円筒体は、肉厚が0.025〜0.035mmであり、Hvが500以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  14. 前記金属板は、深絞り加工前は、厚さが0.3〜0.6mmであり、Hvが200以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  15. 前記金属板は、深絞り加工前のフェライト値が3%以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  16. 前記中間製品である有底素管は、前記深絞り加工後しごき加工前において、肉厚が0.25〜0.6mmであることを特徴とする請求項2ないし請求項14のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  17. 前記深絞り加工後しごき加工前の前記有底素管は、フェライト値が15%以下であることを特徴とする請求項2ないし請求項16のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  18. 前記金属薄肉円筒体は、フェライト値が20%以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項17のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  19. 前記金属板は、ステンレスであることを特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造方法。
  20. 深絞り加工後の中間製品である有底素管を複数回のしごき加工により金属薄肉円筒体とする金属薄肉円筒体の製造装置において、
    前記有底素管をその底部内面と鍔とを利用して拘束し、さらに有底素管を管の軸方向を中心にして回転させることと、さらに該回転時に有底素管の胴部に材料の硬さ、伸び、厚さに応じた所定の引張り力を付加することとが可能である拘束引張り回転手段と、
    前記拘束引張り回転手段により所定の引張り力を付加されて回転している有底素管の胴部に、該胴部の一方端側から他方端側に移動しつつ、前記しごき加工の回数に応じた所定の押込みを与える押込み手段とを有していることを特徴とする金属薄肉円筒体の製造装置。
  21. 前記拘束引張り回転手段は、相反する2方向に回転可能であり、かつ前記しごき加工の回数に応じて相反する2方向のいずれかに回転することが可能であることを特徴とする請求項20に記載の金属薄肉円筒体の製造装置。
  22. 前記押込み手段は、前記しごき加工の回数に応じて押込み量を調整することが可能であることを特徴とする請求項20または請求項21に記載の金属薄肉円筒体の製造装置。
  23. 前記金属薄肉円筒体の製造装置は、前記深絞り加工後の中間製品である有底素管に2回のしごき加工を行うものであり、
    前記拘束引張り回転手段は、第1回目と第2回目では回転方向が逆であり、さらに第2回目のしごき加工において前記有底素管の胴部に付加する引張り力は第1回目のしごき加工の際の18〜44%であり、
    前記押込み手段は、第2回目の押込み量は第1回目の押込み量の9〜12%であることを特徴とする請求項20に記載の金属薄肉円筒体の製造装置。
  24. 前記第2回目のしごき加工においては、前記押込み手段の押込み量を、前記有底素管の一方端側から押込みを開始し、他方の押込み終了端側に移動して行くに従って、所定の量だけ少なくする押込み手段の押込み量制御手段を有していることを特徴とする請求項23に記載の金属薄肉円筒体の製造装置。
  25. 前記第2回目のしごき加工においては、前記押込み手段の前記有底素管の一方端側から押込みを開始し、他方の押込み終了端側に移動して行く速度を、他方の押込み終了端側に行くに従って、所定の量だけ早くする押込み手段の移動量制御手段を有していることを特徴とする請求項23または請求項24に記載の金属薄肉円筒体の製造装置。
  26. 前記第2回目のしごき加工においては、前記拘束引張り回転手段の回転速度を、前記押込み手段が前記有底素管の一方端側から押込みを開始し、他方の押込み終了端側に移動して行くに従って、所定の量だけ少なくする拘束引張り回転手段の回転速度制御手段を有していることを特徴とする請求項23または請求項24のいずれかに記載の金属薄肉円筒体の製造装置。
  27. 深絞り加工後複数回のしごき加工により肉厚が35μm以下の金属薄肉円筒体を製造する際の出発材の金属板であって、板厚が0.3〜0.6mm、Hvが200以下、フェライト値が3%以下であることを特徴とする金属板。
  28. 深絞り加工後複数回のしごき加工により肉厚が35μm以下の金属薄肉円筒体を製造する際の中間製品の有底素管であって、板厚0.25〜0.6mm、フェライト値が15%以下であることを特徴とする有底素管。
  29. 深絞り加工としごき加工により製造された金属薄肉円筒体であって、肉厚が25〜35μm、Hvが500以上、フェライト値が20%以下であることを特徴とする金属薄肉円筒体。
  30. 前記金属薄肉円筒体は、ステンレス製であることを特徴とする請求項27ないし請求項29のいずれかに記載の金属薄肉円筒体。
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