JP2006210707A - 電子部品実装回路基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品選定を行う際に半田条件を考慮する必要がなく、有鉛部品と鉛フリー化した部品とを同一基板に実装できる電子部品実装回路基板の製造方法の提供。
【解決手段】電子部品を面実装するための金属パッド2が両面に形成された両面実装用の配線基板1の表面側1aに、金属パッド2上に鉛を含有しない半田ペースト11を塗付する第1半田ペースト塗布工程と、その金属パッド2上に、鉛を含有しない第1半田ボールを有する第1部品5を載置してリフローを行う第1半田溶融工程と、配線基板1の裏面側1bに、形成された金属パッド2を被覆するように共晶半田ペースト12を塗付する第2半田ペースト塗布工程と、その金属パッド2上に、共晶半田で形成された第2半田ボールを有する第2部品7を載置し、第1部品5のリフロー温度よりも低い温度でリフローを行う第2半田溶融工程とを、この順序で実施する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子部品実装回路基板の製造方法に関する。
近年、環境保護の観点から半導体部品の鉛フリー化が進んでいる。遊技機などの制御基板に使用する部品においても鉛フリー対応部品に変わりつつある。基本的には鉛フリー化された部品を実装するためには、鉛フリー半田を使用する必要がある。鉛フリー半田による部品実装した基板の製造に関する提案がある(例えば特許文献1)。
特開2002−158436号公報
ところで、例えば、基板との接続のために部品の底面に半田ボール(半田バンプ)を設置した、いわゆるBGA(Ball Grid Array:ボールグリッドアレイ)部品においては、鉛フリー化された部品と有鉛部品とのそれぞれに対応した半田を使用して実装する必要がある。部品形態としてリードを有する部品については、鉛フリー化された部品であっても有鉛の共晶半田を使用している。従って、部品の購入時に半田条件を指定して、同一の半田条件の部品を使って制御基板の製作を行う必要がある。しかしながら、従来まで有鉛のBGA部品を複数使用して制御基板を製作していたところ、一部のBGA部品が鉛フリー品となり、これにあわせて他のBGA部品も鉛フリー品に変更したくても同等の性能を有する鉛フリー品がなかった場合、一つの基板上に有鉛と鉛フリーのBGA部品を実装せざるを得ないことになる。
本発明は上記した背景をもとになされたもので、部品選定を行う際に半田条件を考慮する必要がなく、有鉛部品と鉛フリー化した部品とを同一基板に実装できる電子部品実装回路基板の製造方法を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために本発明の電子部品実装回路基板の製造方法は、電子部品を面実装するための端子パッドが両面に形成された両面実装用の配線基板の第一面側に、鉛を含有しない鉛フリー半田を用いて第1の電子部品を実装する工程と、
配線基板の第二面側に、鉛フリー半田よりも融点が低い有鉛半田を用いて第2の電子部品を実装する工程と、
をこの順序にて実施することを特徴とする。
上記の方法によれば、鉛を含有しない鉛フリー半田で実装される第1の電子部品が基板の第一面側に、また有鉛半田で実装される第2の電子部品が基板の第二面側に集合した形態で半田付けが行われる。そして、例えば融点の高い鉛を含有しない鉛フリー半田で第1の電子部品を半田付けした後、それより融点が低い有鉛半田で第2の電子部品を半田付けすることにより、第2部品の半田付けの際にその第一面側の第1の電子部品の半田接続部分が加熱により再溶解することもなく、良好に半田付けできる。このように鉛フリー半田を用いる第1の電子部品と有鉛半田を用いる第2の電子部品とを同一基板に実装することができ、部品選定の際に半田条件を考慮する必要がなくなり、コスト面、部品が入手し易いデリバリー面及び在庫面を重視して部品選定ができる。
上記課題を解決するために本発明の第二態様の電子部品実装回路基板の製造方法は、電子部品を面実装するための端子パッドが両面に形成された両面実装用の配線基板の第一面側に、端子パッドを被覆するように実質的に鉛を含有しない鉛フリー半田ペーストを塗付する半田ペースト塗布工程と、
半田ペーストが塗付された端子パッド上に、鉛を含有しない鉛フリー半田ボール付きの第1の電子部品を載置してリフローを行う第1半田溶融工程と、
配線基板の第二面側に、その第二面側に形成された端子パッドを被覆するように共晶半田ペーストを塗付する共晶半田ペースト塗布工程と、
共晶半田ペーストが塗付された第二面側の端子パッド上に、共晶半田ボール付きの第2の電子部品を載置して、第1の電子部品のリフローの際の加熱温度よりも低い温度でリフローを行う第2半田溶融工程と、
をこの順序にて実施することを特徴とする。
上記の方法によれば、融点の高い鉛を含有しない鉛フリー半田ボールを有する第1の電子部品(例えば鉛フリーBGA部品)と、融点の低い共晶半田ボールを有する第2の電子部品(例えば有鉛のBGA部品)とを1つの基板に実装する際に、先に鉛を含有しない鉛フリー半田ペーストを塗付された端子パッド上に第1の電子部品を載置しリフローを行った後、共晶半田ペーストが塗付された端子パッド上に第2の電子部品を載置して、第1の電子部品のリフローの際の加熱温度よりも低い温度でリフローを行うようにしており、その第一面側の第1の電子部品の半田接続部分が加熱により再溶解することもなく、良好に半田付けできる。有鉛のBGA部品と鉛フリーのBGA部品とを1つの基板に実装せざるを得ない場合にも問題なく行うことができる。なお、「実質的に」とは、不可避不純物としてPbが混入する場合を排除しないことを意味する。
ところで上記製造方法によって製造可能な電子部品実装回路基板は、次のように表すことができる。電子部品を面実装するための端子パッドが両面に形成された両面実装用の配線基板と、
前記配線基板の端子パッドと接続するための接続部として鉛を含有しない鉛フリー半田ボールを有する第1電子部品と、
前記配線基板の端子パッドと接続するための接続部として共晶半田ボールを有する第2電子部品と、を備え、
前記配線基板の第一面側の前記端子パッドを被覆するように鉛を含有しない鉛フリー半田ペーストが塗付され、その鉛フリー半田ペーストが塗付された端子パッド上に前記第1電子部品が載置されリフローされて、第1電子部品が前記配線基板の第一面側に実装され、
その配線基板の第二面側の前記端子パッドを被覆するように共晶半田ペーストが塗付され、その共晶半田ペーストが塗付された端子パッド上に前記第2電子部品が載置され、前記第1電子部品のリフローの際の加熱温度よりも低い温度でリフローされて、第2電子部品が前記配線基板の第二面側に実装されていることを特徴とする。
(実施例)
以下、本発明の実施の形態につき、図面に示す実施例を参照して説明する。図1は本発明の電子部品実装回路基板の製造方法に係り、部品実装前の基板の平面図である。遊技機の制御基板(例えば表示制御基板)において、部品実装前の配線基板1(基板1ともいう)の表面及び裏面に電子部品を面実装するための金属パッド2(端子パッド)が形成されている。基板1はガラス−エポキシ樹脂系の材料にて構成されている。金属パッド2は、Cuメッキ層からなる。金属パッド2を残してソルダーレジスト層3にて基板1の表面は覆われている。金属パッド2は、格子状(ないし千鳥状)に配列されている。基板1の裏面も同様である。
図2は基板に部品を実装した状態の電子部品実装回路基板20の要部拡大断面図である。基板1の一方の面(表面側1a:第一面側)に、鉛を含有しない半田接続層4を介して接続されるBGA(Ball Grid Array:ボールグリッドアレイ)部品である第1部品5(第1の電子部品)が複数半田付けされている。すなわち鉛フリーのBGA部品が集合して基板1の表面側1aに半田付けされている。
そして、基板1の他方の面(裏面側1b:第二面側)に、鉛を含有する半田接続層6を介して接続されるBGA部品である第2部品7(第2の電子部品)が複数半田付けされている。すなわち有鉛のBGA部品が集合して基板1の裏面側1bに半田付けされている。
図3及び図4は、電子部品実装回路基板の製造方法を示す説明図である。S1(第1半田ペースト塗布工程)において、基板1の表面1a側の金属パッド2を被覆するようにスクリーン印刷と称される印刷方法で、第1部品5用の鉛を含有しない半田ペースト11(鉛フリー半田ペースト)を塗付する。半田ペースト11として、例えばSn系高温半田を材料としてペースト状にした半田ペーストを採用できる。金属パッド2上の周囲はソルダーレジスト層3で覆われており、半田ペースト11の流出を防いでいる。
なお、金属パッド2の表面には、溶融された半田が均等かつ均一に広がるように半田ぬれ性を向上させるコーティング材料(フラックス)を予め塗布することができる。ロジンをベースとして活性剤を含むものが採用できる。また、金属パッド2には、半田との密着性を向上させるためにメッキ層(例えばSnメッキ)が形成されていてもよい。
続いてS2において、基板1の表面側1aの半田ペースト11上の所定位置に、第1部品5を載置する。第1部品5には、半田接続部として溶融前に半球状(または球状)をなし鉛を含有しない第1半田ボール14(鉛フリー半田ボール)が底面に結合されている。第1半田ボール14として、例えばSn−Ag、Sn−Ag−CuなどのSn系の高温半田を採用できる。
単体のSn金属は、Sn−Pb共晶半田から単純にPbを削除したものに相当するが、融点が232℃と、Sn−Pb共晶半田の融点183℃よりも高い。この場合、採用可能なSn系高温半田については、Snを主成分(共晶半田のSn含有率である62質量%に相当した62質量%以上の含有率)として、共晶形成部分の主体をPb以外の元素から選択する。Sn−Pb共晶半田からPb含有率を大幅に下げたSn合金により半田部材を構成しようとした場合、半田の融点は200℃を超える高温半田となることが不可避となる(上限は、Sn単体の232℃である)。
そして、S3(第1半田溶融工程)において、加熱装置を有するリフロー炉の中にコンベアを利用して通過させる。加熱装置によりリフロー炉内は、半田ペースト11及び第1半田ボール14の半田材料に対応した所定温度、例えば250℃まで加熱される。リフロー炉内での加熱により、半田ペースト11と第1半田ボール14とを溶融させる。その後硬化させ、金属パッド2上に半田接続層4が形成され(半田ペースト11と第1半田ボール14とが溶融されて形成され)、第1部品5が基板1の表面1a側に接続(半田付け)される(片面完成:S4)。
次に、基板1の表裏を反転させる(S5)。図3に続く製造方法を示す図である図4に示すように、S6(第2半田ペースト塗布工程)において、基板1の裏面1b側の金属パッド2を被覆するようにスクリーン印刷で、第2部品7用の共晶半田ペースト12を塗付する。金属パッド2上の周囲のソルダーレジスト層3により、共晶半田ペースト12の流出が防止される。
なお、前述同様に、金属パッド2の表面には、半田ぬれ性を向上させるコーティング材料(フラックス)を予め塗布するようにしてもよい。また、金属パッド2には、半田との密着性を向上させるためにメッキ層(例えばSnメッキ)を形成することができる。
そして、基板1の裏面側1bの共晶半田ペースト12上の所定位置に、第2部品7を載置する。第2部品7には、半田接続部として溶融前に半球状(または球状)をなし共晶半田で形成された第2半田ボール16(共晶半田ボール)が底面に結合されている。
その後、S8(第2半田溶融工程)において、リフロー炉の中を通過させる。加熱装置によりリフロー炉内は、共晶半田ペースト12及び第2半田ボール16の半田材料に対応した所定温度、例えば約220℃まで加熱される。リフロー炉内での加熱により、共晶半田ペースト12と第2半田ボール16とを溶融させる。その後硬化させ、金属パッド2上に半田接続層6が形成され(共晶半田ペースト12と第2半田ボール16とが溶融されて形成され)、第2部品7が基板1の裏面側1bに接続(半田付け)される。
このようにして基板1の一方の面に第1部品5が半田付けされるとともに、他方の面に第2部品7が半田付けされ、基板1に鉛フリーBGA部品と有鉛BGA部品とが実装された状態の回路基板20が完成する(S9)。
なお、両面に半田付けが行われた後、防錆など環境から基板を保護するために、第1部品5及び第2部品7と基板1との隙間を埋めるように被覆樹脂材料(例えばアクリル、ウレタン、エポキシ樹脂など)を充填することができる。
このように、融点の高い鉛を含有しない第1半田ボール14を有する、いわゆる鉛フリーBGA部品である第1部品5と、融点の低い鉛を含有する第2半田ボール16を有する有鉛BGA部品である第2部品7とを1つの基板1に半田付けする際に、先に鉛を含有しない鉛フリー半田ペースト11を塗付された金属パッド2上に第1部品5を載置してリフローを行った後、共晶半田ペースト12が塗付された金属パッド2上に第2部品7を載置して、第1部品5のリフローの際の加熱温度よりも低い温度でリフローを行うようにしており、その表面側1aの第1部品5に形成された半田接続層4(第1半田ボール14と半田ペースト11で形成された接続層)が加熱により再溶解することもなく、良好に半田付けできる。このように鉛フリー化した部品と有鉛部品とを同一基板に実装することができ、部品選定の際に半田条件を考慮する必要がなくなり、コスト面、部品が入手し易いデリバリー面及び在庫面を重視して部品選定ができる。
なお、実装される部品は、BGA部品に限定されるものではない。BGA部品でない場合、第1部品において、鉛を含有しない半田ペーストを用い、また第2部品において、共晶半田ペーストを用いることができる。そして、その鉛を含有しない半田ペーストでリフローを行って第1部品を基板に半田付けした後、共晶半田ペーストで、そのリフローの際の加熱温度より低い温度でリフローを行って第2部品を基板に半田付けするようにできる。
本発明の電子部品実装回路基板の製造方法に係る部品実装前の基板を示す平面図。 基板に部品を実装した状態を示す電子部品実装回路基板の要部拡大断面図。 電子部品実装回路基板の製造方法を示す説明図。 図3に続く電子部品実装回路基板の製造方法を示す説明図。
符号の説明
1 配線基板
1a 表面側(第一面側)
1b 裏面側(第二面側)
2 金属パッド(端子パッド)
5 第1部品(第1の電子部品)
7 第2部品(第2の電子部品)
11 半田ペースト(鉛フリー半田ペースト)
12 共晶半田ペースト
14 第1半田ボール(鉛フリー半田ボール)
16 第2半田ボール(共晶半田ボール)
20 回路基板

Claims (2)

  1. 電子部品を面実装するための端子パッドが両面に形成された両面実装用の配線基板の第一面側に、鉛を含有しない鉛フリー半田を用いて第1の電子部品を実装する工程と、
    前記配線基板の第二面側に、前記鉛フリー半田よりも融点が低い有鉛半田を用いて第2の電子部品を実装する工程と、
    をこの順序にて実施することを特徴とする電子部品実装回路基板の製造方法。
  2. 電子部品を面実装するための端子パッドが両面に形成された両面実装用の配線基板の第一面側に、前記端子パッドを被覆するように実質的に鉛を含有しない鉛フリー半田ペーストを塗付する半田ペースト塗布工程と、
    前記半田ペーストが塗付された前記端子パッド上に、鉛を含有しない鉛フリー半田ボール付きの第1の電子部品を載置してリフローを行う第1半田溶融工程と、
    前記配線基板の第二面側に、その第二面側に形成された端子パッドを被覆するように共晶半田ペーストを塗付する共晶半田ペースト塗布工程と、
    前記共晶半田ペーストが塗付された前記第二面側の端子パッド上に、共晶半田ボール付きの第2の電子部品を載置して、前記第1の電子部品のリフローの際の加熱温度よりも低い温度でリフローを行う第2半田溶融工程と、
    をこの順序にて実施することを特徴とする電子部品実装回路基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010044977A (ja) * 2008-08-15 2010-02-25 Fujitsu Component Ltd コネクタ、及びその製造方法

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