JP2006210610A - 基板、acf貼付有無検出方法および電子機器の製造方法 - Google Patents

基板、acf貼付有無検出方法および電子機器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ACF貼付の有無を検出する際に、透過型センサーと反射型センサのいずれも用いることを可能とし、検出精度を向上させる。
【解決手段】 金属パターン2が形成された基板1上に電子回路部品を搭載するためにACF3を貼り付けた後に、ACF3が所定の位置に貼付されているか否かを検出する。この際に、基板1のACF貼付エリアにACFダミーエリアを設定し、このACFダミーエリア内に円形状穴やスリットなどの貫通穴4を金型加工やNC加工により形成して、ACFダミーエリアを含むACF貼付エリア上にACF3を貼り付ける。この後、基板1の一方側の透過型光センサ5aから光を照射し、貫通穴4を透過した光を基板1の他方側に配置された透過型光センサ5bにて受光して検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の金属パターン上にACF(AnisotropicConductive Film;異方性導電膜)を介して電子回路部品を搭載可能とする基板、この基板として、例えば液晶表示装置などの製造工程において、例えばPWB(PrinttedWiring Board)およびPCB(Printted Circuit Board )などのプリント基板に対して、集積回路素子がフレキシブル基板に実装された電子回路部品をTAB(TapeAutomated Bonding)搭載させるために、基板上にACFを貼付する工程で、そのACFが所定位置に正しく貼付されているか否かを検出するためのACF貼付有無検出方法および、これを用いた電子機器の製造方法に関する。
従来の液晶表示装置では、一対の透明基板間に液晶が封入されて液晶セルが構成されており、この液晶セルの少なくとも2辺に設けられたリードに、集積回路素子がフレキシブル基板に実装された電子回路部品が搭載されている。この電子回路部品は、ドライバ回路を構成するものであり、この電子回路部品にPCBやPWBが接続されている。
この電子回路部品は、ハンダ付けなどにより基板上に搭載させることができるが、ファインピッチ化などを図るために、リード数が多い液晶セル側については、一般に、ACFを用いたTAB搭載方式によって電子回路部品が搭載されている。また、近年においては、PWBについても、TAB搭載方式によって電子回路部品が搭載されるようになってきている。
TAB搭載を行うためには、まず、薄膜テープ状のACFが基板(液晶セルの透明基板、PWBまたはPCB)上に設けられたリード群上に貼付される。次に、電子回路部品が基板上に対して正確に位置合わせされるようにアライメントされた状態で、電子回路部品のフレキシブル基板がACF上に当接されて、加熱下で加圧される。
ACFは、粘着性を有する電気絶縁物質からなるバインダ樹脂に導電粒子を分散させたものであり、このACFを間に介して電子回路部品を基板のリード群上に熱圧着させることにより、電子回路部品のフレキシブル基板に設けられた電極が、基板表面のリード群と導電粒子を介して電気的に接続される。また、このバインダ樹脂によって、電子回路部品のフレキシブル基板と、これをTAB搭載する基板との間が接着される。
このACFは、薄い膜状で幅寸法が短いテープ状のものであり、これが基板上に貼付された後に台紙テープを剥離するときに、ACFが破れることなどによって台紙テープ側に固着されたまま、基板上から引き剥がされることがある。このため、ACFを基板上に貼付した後に、電子回路部品を搭載する前に、基板上にACFが所定位置に正しく貼付されているか否か(所定位置にACFがあるか否か)を確認する必要がある。
従来より、ACF貼付の有無を確認するために、例えば光センサが用いられている。光センサを用いてACF貼付の有無を確認するために、液晶セルを構成する透明基板では、例えば透明基板の一方側から光を照射して他方側に配置された透過型センサによって透過光を検出する方法を用いることができる。
しかしながら、PWB(またはPCB)に貼付されるACFの有無を検出するためには、基板の一方側から光を照射して同じ側に配置された反射型センサによって反射光を検出する方法を用いる必要がある。これは、PWB(またはPCB)にはCuパターンなどからなる配線やAuメッキなどからなるランドなどのような金属配線パターンが多数存在し、その金属配線パターン部分では光が透過しないからである。
図5は、従来の反射型センサを用いたACF貼付の有無を検出する方法を説明するための断面図である。
図5において、PWBなどの基板101上の所定位置にAuめっきなどからなるランドなどの金属パターン102が形成され、この金属パターン102上にACF103が貼付される。この基板101の一方側(図5では上側)から光を照射して、その表面反射光を反射型センサ104で光検出することによって、ACF103の貼付の有無が検出されるようになっている。ACF103の貼付が「有」の場合に、電子回路部品を金属パターン102上にACF103にて接続する。これによって、従来の電子回路部品搭載基板100が構成される。
例えば特許文献1では、ACF貼付の前後で、リード形成部とそれ以外の部分との間のCR(コントラスト:濃度)差を反射型センサ104によって検出し、基板上の所定位置に貼付されたACFの有無を検出する方法が開示されている。
特開2003−69199号公報
上述した従来技術では、光が透過しない金属配線パターンがPWB(またはPCB)上に多数存在するために、PWB(またはPCB)上に対してACF貼付の有無を検出するために反射型センサ104を用いる必要があり、透過型センサを用いることができなかった。
また、従来の反射型センサ104を用いたACF貼付の有無を検出する方法では、Auめっきからなるランド102、Cuパターンや基板基材などの仕上がり状態(めっき表面の仕上がりのバラツキ)などによって、ベース部分(ACFが貼付されていない部分)の色度や反射率が変化するため、検査対象の基板が変わる毎に、ACF貼付の有無の識別レベル(認識制度)も変化する。このため、生産工程で使用される基板個々のばらつきが、ACF貼付の有無の識別レベルをばらつかせることになり、また、ACF自体にもばらつきがあるため、ACF貼付の有無の検出精度が大幅に低下するという問題があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、透過型センサを用いることが可能で、反射型センサを用いた場合でも基板個々のばらつきによる識別レベルのばらつきを防いで検出精度を向上させることができる基板、これを用いたACF貼付有無検出方法および、これを用いた電子機器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の基板は、所定の金属パターン上にACF(AnisotropicConductive Film;異方性導電膜)を介して電子回路部品を搭載可能とする基板において、該ACFの貼付エリアに貫通穴が設けられており、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の基板における貫通穴は、前記ACFの貼付エリアに設定されたACFダミーエリアに形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の基板における貫通穴は、前記ACFの貼付エリアの始点および終点の少なくとも一方に形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の基板における貫通穴は、前記ACFの貼付エリアの少なくとも始点および終点、該始点と該終点との中間の任意の箇所に形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の基板における貫通穴を、円形状またはスリット形状に形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の基板における貫通穴は数値制御加工または金型加工により形成されている。
本発明のACF貼付有無検出方法は、本発明に記載の上記基板上に電子回路部品を搭載するために前記ACFを貼り付けた後、該ACFが所定の位置に貼付られているか否かを検出するACF貼付有無検出方法であって、
前記ACF貼付エリアに該ACFを貼付した後に、該基板の一方側から光を照射して、前記貫通穴を通過した光を透過型光センサによって該基板の他方側で検出することにより、ACF貼付の有無を検出し、そのことにより上記目的が達成される。
本発明のACF貼付有無検出方法は、本発明に記載の上記基板上に電子回路部品を搭載するために前記ACFを貼り付けた後、該ACFが所定の位置に貼付られているか否かを検出するACF貼付有無検出方法であって、
前記ACF貼付エリアに該ACFを貼付した後に、該基板の一方側にベース材を配置し、該基板の他方側から光を照射して、前記貫通穴を通過して該ベース材で反射した光を反射型光センサによって該基板の他方側で検出することにより、ACF貼付の有無を検出し、そのことにより上記目的が達成される。
本発明のACF貼付有無検出方法は、金属パターンが形成された基板上に電子回路部品を搭載するためにACF(AnisotropicConductive Film;異方性導電膜)を貼り付けた後、該ACFが所定の位置に貼付られているか否かを検出するACF貼付有無検出方法であって、
該基板上のACF貼付エリアに貫通穴を形成して、該ACF貼付エリアに該ACFを貼付した後に、該基板の一方側から光を照射して、該貫通穴を通過した光を透過型光センサによって該基板の他方側で検出することにより、ACF貼付の有無を検出し、そのことにより上記目的が達成される。
本発明のACF貼付有無検出方法は、金属パターンが形成された基板上に電子回路部品を搭載するためにACF(AnisotropicConductive Film;異方性導電膜)を貼り付けた後、該ACFが所定の位置に貼付られているか否かを検出するACF貼付有無検出方法であって、
該基板上のACF貼付エリアに貫通穴を形成して、該ACF貼付エリアに該ACFを貼付した後に、該基板の一方側にベース材を配置し、該基板の他方側から光を照射して、該貫通穴を通過して該ベース材で反射した光を反射型光センサによって該基板の他方側で検出することにより、ACF貼付の有無を検出し、そのことにより上記目的が達成される。
本発明のACF貼付有無検出方法は、金属パターンが形成された基板上に電子回路部品を搭載するためにACF(AnisotropicConductive Film;異方性導電膜)を貼り付けた後、該ACFが所定の位置に貼付られているか否かを検出するACF貼付有無検出方法であって、
該基板上のACF貼付エリアにACFダミーエリアを設定し、該ACFダミーエリアに貫通穴を形成して、該ACFダミーエリアを含むACF貼付エリアに該ACFを貼付した後に、該基板の一方側から光を照射して、該貫通穴を通過した光を透過型光センサによって該基板の他方側で検出することにより、ACF貼付の有無を検出し、そのことにより上記目的が達成される。
本発明のACF貼付有無検出方法は、金属パターンが形成された基板上に電子回路部品を搭載するためにACF(AnisotropicConductive Film;異方性導電膜)を貼り付けた後、該ACFが所定の位置に貼付られているか否かを検出するACF貼付有無検出方法であって、
該基板上のACF貼付エリアにACFダミーエリアを設定し、該ACFダミーエリアに貫通穴を形成して、該ACFダミーエリアを含むACF貼付エリアに該ACFを貼付した後に、該基板の一方側にベース材を配置し、該基板の他方側から光を照射して、該貫通穴を通過して該ベース材で反射した光を反射型光センサによって該基板の他方側で検出することにより、ACF貼付の有無を検出し、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明のACF貼付有無検出方法におけるベース材は、前記反射型光センサとの間に前記ACFがある場合と該ACFがない場合で、その表面の色度または/および反射輝度に所定以上の差を有するように設定されている。
さらに、好ましくは、本発明のACF貼付有無検出方法における色度は、赤、緑および青のうち前記反射型光センサにおける検出精度が最良になるように設定されている。
さらに、好ましくは、本発明のACF貼付有無検出方法における反射輝度は、鏡状から乱反射状までの反射率の間で、前記反射型光センサにおける検出精度が最良になるように設定されている。
さらに、好ましくは、本発明のACF貼付有無検出方法における貫通穴を、前記ACF貼付の始点および終点の少なくとも一方に形成する。
さらに、好ましくは、本発明のACF貼付有無検出方法における貫通穴を、前記ACF貼付の少なくとも始点および終点、該始点と該終点との中間の任意の箇所に形成する。
さらに、好ましくは、本発明のACF貼付有無検出方法における貫通穴を、円形状またはスリット形状に形成する。
さらに、好ましくは、本発明のACF貼付有無検出方法における貫通穴は数値制御加工または金型加工により形成する。
さらに、好ましくは、本発明のACF貼付有無検出方法における光はレーザ光である。
さらに、好ましくは、本発明のACF貼付有無検出方法における基板はプリント基板のいずれかである。
本発明の電子機器の製造方法は、ACF(AnisotropicConductive Film;異方性導電膜)を用いて基板上に電子回路部品を接続して電子機器を製造する電子機器の製造方法において、請求項7〜13のいずれかに記載の上記ACF貼付有無検出方法により該基板上の所定位置へのACF貼付の有無を検出する検査工程と、この検査結果がACF貼付「有」の場合に、該基板上の所定位置に該電子回路部品を搭載する電子回路部品搭載工程とを有し、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、電子機器の製造方法における電子回路部品搭載工程は、前記電子回路部品が前記基板上の所定位置に位置合わせされた状態で、該電子回路部品を前記ACF上に当接させて加熱下で加圧する。
さらに、好ましくは、電子機器の製造方法における検査工程の前工程として、前記基板のACF貼付エリアに貫通穴を形成する工程を更に有する。
上記構成により、以下に、本発明の作用について説明する。
本発明にあっては、PWBやPCBなどの基板上に電子回路部品を搭載するために貼り付けられるACFが所定位置に正しく貼付されているか否か(所定位置にACFがあるか否か)を検出する際に、基板上のACF貼付エリアにNC加工による穴(スリット)などを設けることにより、透過型センサの使用が可能となる。
また、反射型センサを用いる場合であっても、ベース部を自由に設定することができるため、反射型センサの検出方法に適したベース材を用いて、メッキや基材の仕上がりばらつき、ACFのばらつきなどによらず、ACF有無の検出能力(精度)を向上させることが可能となる。
この本発明のACF貼付有無検出方法を用いて歩留まりよく液晶表示装置などの電子機器を製造することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、ACF貼付エリアにNC加工による穴(スリット)などを設けることにより、透過型センサおよび反射型センサなど、様々な検出手段を用いることができる。また、ベース部を自由に設定することができるため、従来技術のような反射型センサを用いた場合に、個々の基板のばらつきによる識別レベルのばらつきを防ぐことができて、ACF有無の検出能力(検出精度)を向上させることができる。
この本発明のACF貼付有無検出方法を用いて歩留まりよく液晶表示装置などの電子機器を製造することができる。
以下に、本発明のACF貼付有無検出方法を用いた液晶表示装置などの電子機器を製造方法の実施形態1,2について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るACF貼付有無検出方法を実行するための基板構成図であって、(a)はACFが貼付された基板を示す平面図、(b)は(a)の左側に丸で囲んだ部分Aを拡大して示す一部拡大平面図、(c)は(a)の右側に丸で囲んだ部分Bを拡大して示す一部拡大平面図である。図2は、図1(c)を更に拡大した基板構成図であって、(a)はその平面図、(b)はその断面図、(c)はその側面図である。
図1(a)〜図1(c)および図2(a)〜図2(c)において、基板1上にAuメッキなどからなるランドなどの金属パターン2が形成され、その上にACF3が貼付されている。また、基板1からACF3が最も剥がれ易い部分であるACF貼付始点と終点に相当する基板両端位置(ACF貼付エリアの丸で囲んだ部分A,Bの各位置)に、NC加工や金型加工などによりスリットや円形状の貫通穴4が設けられている。このように、ACF貼付部(ACF貼付エリア)の下に貫通穴4を設けることにより、反射型センサよりも検出精度が高い透過型センサの使用が可能となる。
なお、ここでは、貫通穴4をACF貼付始点と終点にそれぞれ形成したが、これに限らず、必要に応じて、例えば中央部を含む矢印C〜Eの各位置に貫通穴4を追加してもよく、これによって、ACF貼付の検出精度をより向上させることができる。
上記構成により、本実施形態1のACF貼付有無検出方法について図3(a)〜図3(c)を用いて説明する。
図3(a)〜図3(c)は、本発明の実施形態1に係るACF貼付有無検出方法について説明するための各断面図である。
透過型センサ5a,5bを用いる場合、図3(a)に示すように、基板1を挟んで貫通穴4に対応する位置に透過型センサ5a,5bをそれぞれ配置する。このとき、発光側(光照射側)の透過型センサ5aおよび受光側(光検出側)の透過型センサ5bは、基板1の一方側と他方側に配置されていれば、いずれに配置していてもよい。例えば図3(b)および図3(c)に示すように、基板1の一方側から光を照射して、光が透過するか(透過光が所定レベル以上)、または透過しないか(透過光が所定レベル以下)を、基板1の他方側からの透過光量が所定光量以上かどうかを検出することによって、貫通穴4に対応する位置のACF貼付の有無を検出することができる。この場合の光はレーザ光であってもよい。
図3(b)では、発光側(発信側)の透過型センサ5aからの光が貫通穴4を通して受光側(受信側)の透過型センサ5bに向かう途中にACF3が存在するため、透過型センサ5aからの光がACF3によって受光側の透過型センサ5bに所定光量以上が届かず、ACF3が貼付されていると認識される。
図3(c)では、発光側の透過型センサ5aからの光が貫通穴4を通して受光側の透過型センサ5bに向かう途中にACF3が存在していないため、透過型センサ5aからの光が透過して受光側の透過型センサ5bに所定光量以上が届いて、ACF3が貼付されていないと認識される。
ここで、このような本実施形態1のACF貼付有無検出方法を用いて、基板1上に電子回路部品がACF3により接続される電子機器の製造方法について説明する。
本実施形態1のACF貼付有無検出方法として、まず、基板1上のACF貼付エリアに貫通穴4を形成するかまたは、基板1上のACF貼付エリアにACFダミーエリアを設定し、このACFダミーエリアに貫通穴4を形成する。次に、この貫通穴4が形成されたACFダミーエリアを含むACF貼付エリアに、ACF3を貼付する。その後、基板1の一方側の透過型センサ5aから光を照射し、貫通穴4を透過した光を透過型光センサ5bによって基板1の他方側にて検出する。これによって、所定位置でのACF貼付の有無を検出する検査工程を実行することができる。
さらに、この検出結果(検査結果)がACF貼付「有」の場合に、電子回路部品が基板1上に位置合わせした状態で、電子回路部品(フレキシブル基板の各端子)をACF3上に当接させ、加熱下でこれを加圧することにより、基板1の所定位置(ACF貼付エリア)上に電子回路部品を電気的に接続して搭載する電子回路部品搭載工程を実行することができる。このように、電子回路部品を金属パターン2上にACF3にて接続することによって、本実施形態1の電子回路部品搭載基板10が構成される。
本実施形態1の電子回路部品搭載基板10を用いて、歩留まりよく液晶表示装置などの電子機器を製造することができる。
(実施形態2)
上記実施形態1では透過型センサ5a,5bを用いる場合について説明したが、本実施形態2では反射型センサを用いる場合について説明する。
図4は、本発明の実施形態2に係るACF貼付有無検出方法について説明するための断面図である。
本実施形態2においても、図1のように、基板1上にAuメッキなどからなるランドなどの金属パターン2が形成されており、その上にACF3が貼付されている。また、基板1からACF3が最も剥がれ易い部分であるACF貼付始点と終点に相当する基板両端位置(ACF貼付エリアの丸で囲んだ部分A,Bの各位置)に、NC加工や金型加工などによって円形状(ドリル加工)やスリット形状の貫通穴4が設けられている。
本実施形態2のように反射型センサ6を使用する場合には、図4に示すように、貫通穴4に対応する位置に反射型センサ6(発信側(光照射側)と受信側(光検出側))を配置する。このとき、反射型センサ6は、基板1のいずれか一方側(図4では上側)に配置されていればよい。ここでは、反射型センサ6の配置側(図4では貫通穴4の上側)とは反対側(図4では貫通穴4の下側)に、光反射用のベース材(ベースプレート)7を配置する。
この場合、ベース材7は、例えば色度(色味)または/および反射輝度(反射率または減衰率、濃淡など)など、反射型センサ6の検出方法に適した特徴を有するものを用いることができる。即ち、ベース材7は、反射型光センサ6との間にACF3がある場合とACF3がない場合で、その表面の色度または/および反射輝度に所定以上の差を有するように設定されている。このときの色度は、赤、緑および青の各色のうち反射型光センサ6の検出精度が最もよいものに設定する。また、この反射輝度は、鏡状から乱反射状まで反射型光センサ6の検出精度が最もよいものに設定する。
反射型センサ6から出射された光は、貫通穴4を通ってベース材7の表面で反射され、反射型センサ6により受光される。ACF3が貼付されている場合と、ACF3が貼付されていない場合とで、反射型センサ6の受光状態(例えば受光量)が変化するため、ACF貼付の有無を検出することができる。
さらに、ベース材7として、反射型センサ6の検出方法に適した特徴を有するものを用いることにより、センサの検出能力(検出精度)をより向上させて、ACF貼付有無の検出精度をより向上させることができる。
ここで、このような本実施形態2のACF貼付有無検出方法を用いて、基板1上に電子回路部品がACF3により接続される電子機器の製造方法について説明する。
本実施形態2のACF貼付有無検出方法として、まず、基板1上のACF貼付エリアにACFダミーエリアを設定し、このACFダミーエリアに貫通穴4を形成する。次に、この貫通穴4が形成されたACFダミーエリアを含むACF貼付エリアに、ACF3を貼付する。その後、基板1の一方側にベース材7をその表面が貫通穴4側になるように配置し、基板1の他方側から光を照射して、貫通穴4を透過してベース材7の表面で反射した光を、反射型光センサ6によって基板1の他方側から検出する。これによって、所定位置でのACF貼付の有無を検出する検査工程を実行することができる。
さらに、この検出結果(検査結果)がACF貼付「有」の場合に、電子回路部品が基板1上に位置合わせした状態で、電子回路部品(フレキシブル基板の各端子)をACF3上に当接させ、これを加熱下で加圧することにより、基板1の所定位置(ACF貼付エリア)上に電子回路部品を電気的に接続して搭載する電子回路部品搭載工程を実行することができる。このように、電子回路部品を金属パターン2上にACF3にて接続することによって、本実施形態2の電子回路部品搭載基板10が構成される。
本実施形態2の電子回路部品搭載基板10を用いて、歩留まりよく液晶表示装置などの電子機器を製造することができる。
以上により、上記実施形態1,2によれば、金属パターン2が形成された基板1上に電子回路部品を搭載するためにACF3を貼り付けた後に、ACF3が所定の位置に貼付されているか否かを検出する。この際に、基板1のACF貼付エリアにACFダミーエリアを設定し、このACFダミーエリア内に円形状穴やスリットなどの貫通穴4を金型加工やNC加工により形成して、ACFダミーエリアを含むACF貼付エリア上にACF3を貼り付ける。この後、基板1の一方側の透過型光センサ5aから光を照射し、貫通穴4を透過した光を基板1の他方側に配置された透過型光センサ5bにて受光して検出する。または、基板1の一方側にベース材7を配置し、基板1の他方側の反射型光センサ6から光を照射し、円形状穴やスリットなどの貫通穴4を透過してベース材7の表面で反射した光を基板1の他方側に配置された反射型光センサ6で受光して検出する。これらによって、ACF貼付の有無を検出する際に、透過型センサ5a,5bと反射型センサ6のいずれをも用いることができて、検出精度をいっそう向上させることができる。さらに、この本発明のACF貼付有無検出方法を用いて歩留まりよく液晶表示装置などの電子機器を製造することができる。
なお、PWBなどの基板1の加工を考えると、金型成形よりもNC加工の方が位置精度および仕上がり状態が良好であるため、上記実施形態1,2では貫通穴4をドリル加工による円形状としているが、貫通穴4の形状は特に円形状に限らず、楕円形状や角形状、さらには細長いスリットの形状であってもよい。
また、ACF貼付始点と終点では、台紙剥離などの影響もあってACF3が剥がれ易いため、上記実施形態1,2ではACF貼付の両端に1箇所ずつ計2箇所に貫通穴4を設けるようにしたが、ACF貼付有無の検出精度を向上させるために、これに中央点などの始点と終点との中間の任意の箇所(例えば中央部)を加えて、3箇所以上に貫通穴4を設ける構成も可能である。これにより、検出箇所が増えるため、より確実に所定位置でのACF貼付の有無を検出することができる。さらには、始点または終点の片側(一箇所)を確認するだけで充分な場合(台紙剥離を始点または終点の片側のみからする場合など)には、その始点と終点のいずれか一方側にのみ貫通穴4を設けるようにしてもよい。
上記実施形態1,2では、PWBなどの基板1上にACF3を貼付した事例について説明したが、本発明は、PWBに限らず、基板1とその他の電子回路部品がACF3を用いて接続する全ての電子機器について、ACF3が所定位置に正しく貼付されているか否かを検出するために利用することが可能である。
さらに、上記実施形態1,2の貫通穴4は必ずしもACFダミーエリアに設けてもよいし、ACF貼付エリアに設けてもよい。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1,2を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1,2に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1,2の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、例えば液晶表示装置などの製造工程において、PWB(PrinttedWiring Board)およびPCB(Printted Circuit Board )などのプリント基板に対して、集積回路素子がフレキシブル基板に実装された電子回路部品をTAB(TapeAutomated Bonding)搭載させるために、基板上にACF(Anisotropic Conductive Film;異方性導電膜)を貼付する工程で、ACFが所定位置に正しく貼付されているか否かを検出するためのACF貼付有無検出方法および、これを用いた液晶表示装置などの電子機器の製造方法の分野において、ACF貼付エリアにNC穴(スリット)などを設けることにより、透過型センサおよび反射型センサなど、様々な検出手段を用いることができる。また、ベース板(ベース材)の表面の色度や反射輝度を自由に設定することができるため、従来技術のような反射型センサを用いた場合にも、個々の基板のばらつきによる識別レベルのばらつきを防いで、ACF有無の検出能力(検出精度)を向上させることができる。
本発明の実施形態1に係るACF貼付有無検出方法を実行するための基板構成図であって、(a)はACFが貼付された基板を示す平面図、(b)は(a)の左側に丸で囲んだ部分Aを拡大して示す一部拡大平面図、(c)は(a)の右側に丸で囲んだ部分Bを拡大して示す一部拡大平面図である。 図1(c)を更に拡大した基板構成図であって、(a)はその平面図、(b)はその断面図、(c)はその側面図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施形態1に係るACF貼付有無検出方法について説明するための各断面図である。 本発明の実施形態2に係るACF貼付有無検出方法について説明するための断面図である。 従来のACF貼付有無検出方法について説明するための断面図である。
符号の説明
1 基板
2 金属パターン
3 ACF
4 貫通穴(スリット穴または円形穴)
5a 発光側の透過型センサ
5b 受光側の透過型センサ
6 反射型センサ
7 ベース材
10 電子回路部品搭載基板

Claims (16)

  1. 所定の金属パターン上にACF(AnisotropicConductive Film;異方性導電膜)を介して電子回路部品を搭載可能とする基板において、
    該ACFの貼付エリアに貫通穴が設けられている基板。
  2. 前記貫通穴は、前記ACFの貼付エリアに設定されたACFダミーエリアに形成されている請求項1に記載の基板。
  3. 前記貫通穴は、前記ACFの貼付エリアの始点および終点の少なくとも一方に形成されている請求項1または2に記載の基板。
  4. 前記貫通穴は、前記ACFの貼付エリアの少なくとも始点および終点、該始点と該終点との中間の任意の箇所に形成されている請求項1または2に記載の基板。
  5. 前記貫通穴は、円形状またはスリット形状に形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の基板。
  6. 前記貫通穴は数値制御加工または金型加工により形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の基板。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の基板上に電子回路部品を搭載するために前記ACFを貼り付けた後、該ACFが所定の位置に貼付られているか否かを検出するACF貼付有無検出方法であって、
    前記ACF貼付エリアに該ACFを貼付した後に、該基板の一方側から光を照射して、前記貫通穴を通過した光を透過型光センサによって該基板の他方側で検出することにより、ACF貼付の有無を検出するACF貼付有無検出方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の基板上に電子回路部品を搭載するために前記ACFを貼り付けた後、該ACFが所定の位置に貼付られているか否かを検出するACF貼付有無検出方法であって、
    前記ACF貼付エリアに該ACFを貼付した後に、該基板の一方側にベース材を配置し、該基板の他方側から光を照射して、前記貫通穴を通過して該ベース材で反射した光を反射型光センサによって該基板の他方側で検出することにより、ACF貼付の有無を検出するACF貼付有無検出方法。
  9. 前記ベース材は、前記反射型光センサとの間に前記ACFがある場合と該ACFがない場合で、その表面の色度または/および反射輝度に所定以上の差を有するように設定されている請求項8に記載のACF貼付有無検出方法。
  10. 前記色度は、赤、緑および青のうち前記反射型光センサにおける検出精度が最良になるように設定されている請求項9に記載のACF貼付有無検出方法。
  11. 前記反射輝度は、鏡状から乱反射状までの反射率の間で、前記反射型光センサにおける検出精度が最良になるように設定されている請求項9に記載のACF貼付有無検出方法。
  12. 前記光はレーザ光である請求項7または8に記載のACF貼付有無検出方法。
  13. 前記基板はプリント基板である請求項7または8に記載のACF貼付有無検出方法。
  14. ACF(AnisotropicConductive Film;異方性導電膜)を用いて基板上に電子回路部品を接続して電子機器を製造する電子機器の製造方法において、
    請求項7〜13のいずれかに記載のACF貼付有無検出方法により該基板上の所定位置へのACF貼付の有無を検出する検査工程と、
    検査結果がACF貼付「有」の場合に、該基板上の所定位置に該電子回路部品を搭載する電子回路部品搭載工程とを有する電子機器の製造方法。
  15. 前記電子回路部品搭載工程は、前記電子回路部品が前記基板上の所定位置に位置合わせされた状態で、該電子回路部品を前記ACF上に当接させて加熱下で加圧する請求項14に記載の電子機器の製造方法。.
  16. 前記検査工程の前工程として、前記基板のACF貼付エリアに貫通穴を形成する工程を更に有する請求項14に記載の電子機器の製造方法。
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