JP2006210295A - 車両用灯具および車両用前照灯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】任意の方向に伸延させたスポット配光パターンが得られない点にある。
【解決手段】発光体5から構成されている半導体型光源1と、発光体5からの光を、発光体5の形状を任意の方向に伸延した像I1〜I3であって、スポット配光パターンSPとして出射するレンズ2と、を備える。このレンズ2が、基本レンズ2Aを伸延方向に対して交差する方向に2等分し、この2等分した分割基本レンズ2L、2Rを左右方向に伸延し、伸延された2個の分割基本レンズ2L、2Rの離間部に繋レンズ2Cを設け、2個の分割基本レンズ2L、2Rと繋レンズ2Cとを一体化したレンズから構成されている。この結果、任意の方向に伸延させたスポット配光パターンSPが得られる。
【選択図】 図4
【解決手段】発光体5から構成されている半導体型光源1と、発光体5からの光を、発光体5の形状を任意の方向に伸延した像I1〜I3であって、スポット配光パターンSPとして出射するレンズ2と、を備える。このレンズ2が、基本レンズ2Aを伸延方向に対して交差する方向に2等分し、この2等分した分割基本レンズ2L、2Rを左右方向に伸延し、伸延された2個の分割基本レンズ2L、2Rの離間部に繋レンズ2Cを設け、2個の分割基本レンズ2L、2Rと繋レンズ2Cとを一体化したレンズから構成されている。この結果、任意の方向に伸延させたスポット配光パターンSPが得られる。
【選択図】 図4
Description
この発明は、LEDやEL(有機EL)などの半導体型発光素子を光源とする車両用灯具に関するものである。特に、この発明は、ヘッドランプから出射(放射、照射、投影)される基本配光パターンに対して、スポット配光パターンを出射する車両用灯具に関するものである。また、この発明は、基本配光パターンとスポット配光パターンとをそれぞれ出射する車両用前照灯装置に関するものである。
この種の車両用灯具および車両用前照灯装置(以下、「車両用前照灯システム」と称する)は、従来からある(たとえば、特許文献1、特許文献2)。以下、この車両用前照灯システムについて説明する。なお、括弧つきの符号は、特許文献1、特許文献2にそれぞれ対応する。前者の車両用前照灯システム(特許文献1)は、発光ダイオード(11)、(21)を光源とする凸型発光体(10)と扇型発光体(20)とから構成されている。凸型発光体(10)は、スポット的な配光を外部に出射する。扇型発光体(20)は、幅広な配光を外部に出射する。前記の配光を合成することにより、カットライン(CL)を有するロービームの配光が得られる。一方、後者の車両用前照灯システム(特許文献2)は、発光ダイオード(32)、(52A)、(52B)、(72)を光源とする灯具ユニット(20)、(40A)、(40B)、(60)から構成されている。前記灯具ユニット(20)は、水平および斜めカットオフライン(CL1)、(CL2)を有するカットオフライン形成用パターン(Pa)を外部に出射する。前記灯具ユニット(40A)は、水平カットオフライン(CL1)に沿った直線状の上端縁を有する略半円状のホットゾーン形成用パターン(Pb1)を外部に出射する。前記灯具ユニット(40B)は、斜めカットオフライン(CL2)に沿った直線状の上端縁を有する略半円状のホットゾーン形成用パターン(Pb2)を外部に出射する。前記灯具ユニット(60)は、拡散領域形成用パターン(Pc)を外部に出射する。前記のパターン(Pa)、(Pb1)、(Pb2)、(Pc)を合成することにより、所定のロービーム用配光パターン(PL)が得られる。
ところが、前者は、凸型発光体(10)からスポット的な配光がただ単に外部に出射されだけであり、また、後者は、灯具ユニット(40A)、(40B)からホットゾーン形成用パターン(Pb1)、(Pb2)がただ単に外部に出射されるだけである。このために、両者は、任意の方向に伸延させたスポット的な配光またホットゾーン形成用パターン(Pb1)、(Pb2)が得られないという課題がある。
この発明が解決しようとする問題点は、任意の方向に伸延させたスポット配光パターンが得られない点にある。
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具は、発光体から構成されている半導体型光源と、前記発光体からの光を、前記発光体の形状を任意の方向に伸延した像であって、スポット配光パターンとして出射するレンズと、を備え、前記レンズが、基本レンズを伸延方向に対して交差する方向に複数個に分割し、この複数個の分割基本レンズを任意の方向に伸延し、伸延された複数個の分割基本レンズの離間部に繋レンズを設け、複数個の分割基本レンズと繋レンズとを一体化したレンズから構成されている、ことを特徴とする。また、この発明(請求項7にかかる発明)の車両用前照灯装置は、基本配光パターンを外部に出射するヘッドランプと、任意の方向に伸延させたスポット配光パターンを外部に出射する前記の車両用灯具と、を備えることを特徴とする。
この発明の車両用前照灯システムは、レンズの作用により、半導体型光源の発光体からの光を、発光体の形状を任意の方向に伸延させた像であってスポット配光パターンとして出射させることができる。この結果、この発明の車両用前照灯システムは、任意の方向に伸延させたスポット配光パターンが得られるので、車両用前照灯システムに適した配光パターンが簡単にかつ確実に得ることができる。
以下、この発明にかかる車両用前照灯システムの実施例のうちの4例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。この実施例は、車両(自動車)が左側通行の場合の車両用前照灯システムについて説明する。車両が右側通行の場合の車両用前照灯システムは、構造や配光パターンなどがほぼ左右逆となる。図5、図9、図20、図21は、コンピュータのシミュレーションで得られたスクリーン上の配光パターンを簡略化して示す等光度曲線の説明図であって、中央の等光度曲線は、高光度帯であって、その他の曲線は、外に行くにしたがって低くなる光度帯である。たとえば、図5、図20の中央の等光度曲線は、10000(cd)であり、以下、5000(cd)、2000(cd)、300(cd)である。また、図9(A)、図21(A)の中央の等光度曲線は、10000(cd)であり、以下、5000(cd)、2000(cd)、1000(cd)、300(cd)である。さらに、図9(B)、図21(B)の中央の等光度曲線は、10000(cd)であり、以下、2000(cd)、300(cd)である。さらにまた、図9(C)、図21(C)の中央の等光度曲線は、20000(cd)であり、以下、10000(cd)、5000(cd)、2000(cd)、1000(cd)、300(cd)である。
この明細書および図面において、符号「F」は、車両の前進方向であって、ドライバー側から見た前側を示す。符号「B」は、車両の前進方向と逆方向であって、ドライバー側から見た後側を示す。符号「U」は、ドライバー側から見た上側を示す。符号「D」は、ドライバー側から見た下側を示す。符号「L」は、ドライバー側から前側Fを見た場合の左側を示す。符号「R」は、ドライバー側から前側Fを見た場合の右側を示す。符号「HL−HR」は、左右の水平線(左右水平方向)、もしくは、配光パターンが出射される25m先のスクリーン上の左右の水平線を示す。符号「VU−VD」は、同じく、上下の垂直線(上下垂直方向)、もしくは、配光パターンが出射される25m先のスクリーン上の上下の垂直線を示す。符号「HF−HB」は、前後の水平線(前後水平方向)を示す。また、この特許請求の範囲中の「左側」、「右側」、「左右」、「下側」「上」「下」は、この明細書および図面中の「左側」、「右側」、「左右」、「下側」「上」「下」と同意である。
図1〜図13は、この発明にかかる車両用前照灯システムの実施例1を示す。図中、符号LSは、この実施例1における車両用前照灯システムである。前記車両用前照灯システムLSは、車両の前部の左右両側にそれぞれ装備されるものである。以下、車両の前部の右側に装備される前記車両用前照灯システムLSの構成について説明する。なお、車両の前部の左側に装備される前記車両用前照灯システムLSの構成は、右側の前記車両用前照灯システムLSの構成とほぼ同様である。
前記車両用前照灯システムLSは、図1に示すように、ヘッドランプとしてのヘッドランプユニットL0と、車両用灯具としてのスポットランプユニットSLと、を備えるものである。前記ヘッドランプユニットL0と前記スポットランプユニットSLとは、ランプハウジング11とランプレンズ(図示せず、たとえば、素通しのアウターレンズなど)とにより区画されている灯室12内にそれぞれ配置されている。
前記ヘッドランプユニットL0は、基本配光パターンとしてのすれ違い用配光パターンLPを外部に出射するものである。前記すれ違い用配光パターンLPは、図9(A)に示すように、左右の水平線HL−HRより若干上位に位置する上位の水平のカットオフラインCL1と、斜めカットオフラインCL2と、左右の水平線HL−HRよりも若干下位に位置する下位の水平のカットオフラインCL3と、上下の垂直線VU−VD上の前記斜めカットオフラインCL2と前記下位の水平カットオフラインCL3との交点であるエルボー点EPと、を有する。前記すれ違い用配光パターンLPにおいて、エルボー点EPから斜めカットオフラインCL2に沿って斜め左上の部分は、遠方視認を担う部分である。
前記ヘッドランプユニットL0は、図1に示すように、前記スポットランプユニットSLの上下にそれぞれ配置された上側のヘッドランプユニット群L0Uと下側のヘッドランプユニット群L0Dとからなる。前記上側のヘッドランプユニット群L0Uは、LEDなどの半導体型光源からなる4個のヘッドランプユニットからなり、前記すれ違い用配光パターンLPの下側の部分の拡散配光を主に担うものである。一方、前記下側のヘッドランプユニット群L0Dは、同じくLEDなどの半導体型光源からなる3個のヘッドランプユニットからなり、前記すれ違い用配光パターンLPの上側の部分のカットオフラインCL1、CL2、CL3の配光を主に担うものである。
前記スポットランプユニットSLは、図9(C)に示すように、前記すれ違い用配光パターンLPに対して、所定の位置にスポット配光パターンSPを外部に出射するものである。前記スポット配光パターンSPは、図9(B)に示すように、左右方向に伸延した配光パターンであって、上下幅が約2°で左右幅が約12°の左右に細長い長方形形状をなす配光パターンである。
前記スポットランプユニットSLは、図1〜図4に示すように、半導体型光源1と、レンズ2と、ホルダ3とを備えるものである。前記半導体型光源1は、たとえば、LED、EL(有機EL)などの自発光半導体型光源(この実施例1ではLED)を使用する。前記半導体型光源1は、基板4と、前記基板4の一面に固定された光源チップ(半導体チップ)の発光体5と、前記発光体5を覆う光透過部材6と、前記基板4の他面に固定された放熱部材7とから構成されている。前記発光体5は、基本的には微小な四角形、すなわち、1辺が約1mm程度の4つの直線の辺からなる矩形形状(この例では、正方形形状)をなす。前記発光体5の1辺は、前記すれ違い用配光パターンLPのカットオフラインCL1、CL2、CL3に対応する。
前記レンズ2は、図3に示すように、非球面レンズ(屈折レンズ、投影レンズ)であって、入射面(前記発光体5からの光が入射する面)が非球面の平面をなし、かつ、出射面(前記発光体5からの光が出射する面)が非球面の凸面をなす。また、前記レンズ2は、有効径L1、L2が異なる凸状の第1非球面レンズ部21と第2非球面レンズ部22とから一体に構成されている。すなわち、有効径L1が小さい前記第1非球面レンズ部21は、有効径L2が大きい前記第2非球面レンズ部22により取り囲まれている。さらに、前記レンズ2は、前記第1非球面レンズ部21の光軸と前記第2非球面レンズ部22の光軸とが同一の光軸Z−Zを共有する。さらにまた、前記レンズ2は、前記第1非球面レンズ部21の焦点と前記第2非球面レンズ部22の焦点とが前記光軸Z−Zに対して垂直な平面上において同一の焦点F0を共有する。さらにまた、前記レンズ2は、前記第1非球面レンズ部21の高さH1は、前記第2非球面レンズ部22の高さH2とほぼ同等もしくは高い。
前記レンズ2は、図4に示すように、前記発光体5からの光を、前記発光体5の形状を左右方向に伸延した像I1、I2、I3であって、前記スポット配光パターンSPとして出射するものである。
以下、前記レンズ2の構成について、図6〜図8を参照して説明する。なお、図6(A)、図7(A)、図8(A)は、正面図であり、図6(B)、図7(B)、図8(B)は、平面図である。まず、図3の垂直断面図(上下方向の断面図)に示すレンズ2を基本レンズ2Aとする。前記基本レンズ2Aを伸延方向すなわち左右方向に対してほぼ直交する方向にかつ前記基本レンズ2Aの焦点F0および凸部天頂点において2個に分割、すなわち、2等分する(図6参照)。
つぎに、2個の分割基本レンズ2L、2Rを左右方向に伸延する(図7参照)。それから、伸延された前記2個の分割基本レンズ2L、2Rの離間部に、前記分割基本レンズ2L、2Rの切断面形状とほぼ同一形状のシリンドリカル繋レンズ2Cを設ける(図7参照)。前記シリンドリカル繋レンズ2Cは、微小幅(たとえば、1〜1.5mm)の非球面のシリンドリカルレンズである。
前記2個の分割基本レンズ2L、2Rと前記シリンドリカル繋レンズ2Cとを一体化して前記2個の分割基本レンズ2L、2Rの焦点F0L、F0Rと前記シリンドリカル繋レンズ2Cの焦線(焦点群)F0Cとを繋げたレンズから前記レンズ2が構成されている(図4および図8参照)。すなわち、前記レンズ2は、3個のセクタを一体化した複合レンズから構成されている。
前記2個の分割基本レンズ2L、2Rの焦点F0L、F0Rと前記シリンドリカル繋レンズ2Cの焦線(焦点群)F0Cとは、前記光軸Z−Zに対してほぼ垂直な同一の平面Sに存在しており、かつ、同一直線上に存在している。また、複合レンズから構成される前記レンズ2は、入射面(前記発光体5からの光が入射する面であって、底面)23を同一の非球面の平面により共有する。
前記ホルダ3は、前記半導体型光源1と前記レンズ2とを所定の相対位置関係で保持する。この例では、図2〜図4に示すように、前記半導体型光源1の発光体5と前記レンズ2のうち前記右側の分割基本レンズ2Rの焦点F0Rとがほぼ一致する相対位置関係で前記半導体型光源1と前記レンズ2とを保持する。この結果、前記レンズ2からの出射像は、最も集光された像として配光される。このように、前記スポットランプユニットSLは、前記半導体型光源1の発光体5からの光を前記レンズ2により直接配光する直射型光学系から構成されているものである。
この実施例1における車両用前照灯システムLSは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用効果について説明する。
スポットランプユニットSLを点灯する。すると、スポットランプユニットSLの半導体型光源1の発光体5からの光は、図3〜図5に示すように、レンズ2から、発光体5の形状を左右方向に伸延させた左右方向に細長い長方形形状の像I1〜I3であって、スポット配光パターンSPとして出射される。この結果、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、左右方向に伸延させたスポット配光パターンSPが得られるので、車両用前照灯システムに適した配光パターンが簡単にかつ確実に得ることができる。
すなわち、図5に示すスポット配光パターンSPを上下左右方向に調整することにより、図9(B)に示すスポット配光パターンSPを簡単にかつ確実に得ることができる。この図9(B)に示すスポット配光パターンSPは、図9(A)に示すすれ違い用配光パターンLPに合成されることにより、図9(C)に示す理想の配光パターン(すれ違い用配光パターンLPとスポット配光パターンSPとが合成された配光パターン)が得られる。この理想の配光パターンは、スポット配光パターンSPがすれ違い用配光パターンLPの所定の位置、すなわち、上位の水平のカットオフラインCL1より下側で、かつ、エルボー点EPおよび斜めカットオフラインCL2から右側の位置に配置されている。この位置は、遠方視認を担う部分であるから、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、対向車や先行車のドライバーおよび同乗者、また、歩行者などにグレアを与えることがなく、遠方の視認性を確実に確保することができ、交通安全に確実に貢献することができる。
特に、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、以上のごとき構成からなるので、図4および図8に示すように、半導体型光源1の発光体5がレンズ2のうち右側の分割基本レンズ2Rの焦点F0Rに配置され、一方、レンズ2のうち左側の分割基本レンズ2Lが右側の分割基本レンズ2Rに対してシリンドリカル繋レンズ2Cの微小幅分左方向にオフセットされている。すなわち、半導体型光源1の発光体5は、左側の分割基本レンズ2Lの焦点F0Lに対してシリンドリカル繋レンズ2Cの微小幅分右方向にオフセットされている。この結果、この実施例1における車両用前照灯システムLSにおいては、図4に示すように、右側の分割基本レンズ2Rからは、像I1(基本レンズ2から出射される像(図示せず)とほぼ同等の大きさおよび形状であって、光量(光度)が2分の1の像)が出射される。一方、左側の分割基本レンズ2Lからは、像I2(基本レンズ2から出射される像(図示せず)とほぼ同等の大きさおよび形状で、かつ、光量(光度)が2分の1の像であって、右側の分割基本レンズ2Rからの像I1をほぼそっくり複製した形の像)が右側の分割基本レンズ2Rからの像I1の左側に連結するように出射される。さらに、シリンドリカル繋レンズ2Cからは、左右に連結する右側の分割基本レンズ2Rからの像Iと1左側の分割基本レンズ2Lからの像I2に跨る像I3が出射される。このシリンドリカル繋レンズ2Cからの像I3は、2つに副成分された連結像I1およびI2を補う。さらにまた、2個の分割基本レンズ2L、2Rの焦点F0L、F0Rとシリンドリカル繋レンズ2Cの焦線(焦点群)F0Cとは、光軸Z−Zに対してほぼ垂直な同一の平面Sに存在しており、かつ、同一直線上に存在しているので、左右に連結する像I1、I2およびその像に跨る像I3の形状が崩れることがない。これにより、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、左右方向に伸延されたスポット配光パターンSPが得られ、しかも、このスポット配光パターンSPの上辺をすれ違い用配光パターンLPの上位の水平のカットオフラインCL1に沿って配置することができる。また、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、半導体型光源1の発光体5が高出力であれば、1個のスポットランプユニットSLで左右方向に伸延されたスポット配光パターンSPを得ることが可能であり、その分、部品点数が軽減されて製造コストを安価にすることができる。しかも、1個のスポットランプユニットSLの場合、収納スペースが大幅に低減すことができ、スポットランプユニットSLに付随するスイブル機構やスライド機構の部品点数を大幅に低減することができ、デザインの自由度が増す。
また、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、有効径L1、L2が異なる凸状の第1非球面レンズ部21と第2非球面レンズ部22とから一体に構成されているレンズ2、すなわち、有効径L1が小さい第1非球面レンズ部21を有効径L2が大きい第2非球面レンズ部22で取り囲んだレンズ2を使用するものである。このために、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、前記レンズ2を使用することにより、半導体型光源1の発光体5からの光を効率良く入射することができるので、高光度(高密度)の像(配光パターン)が得られ、しかも、球面収差や色収差による像ボケを防止して像の周囲のシャープな輪郭が得られる。
上記の作用効果について図10を参照して説明する。まず、図10(A)に示すただ単なる凸レンズの非球面レンズL1において、適切な厚みT1で適切なサイズの像I11を投影する非球面レンズL1の最大入射角θ1は、半導体型光源1の発光体5からの光の放射角θ3に対して小さい(θ1<<θ3)ので、この非球面レンズL1の光入射効率が低い。なお、図10(A)中の符号F1は、非球面レンズL1の焦点であり、この焦点F1に半導体型光源1の発光体5が位置する。
ここで、光入射効率を高めるために、焦点F3から入射面までの距離が前記非球面レンズL1と同じでかつ有効径が前記非球面レンズL1よりも大きい非球面レンズL3(図10(B)を参照)を考える。すると、この非球面レンズL3の最大入射角θは、半導体型光源1の発光体5からの光の放射角θ3とほぼ同じになり、高い光入射効率が得られる。しかしながら、この非球面レンズL3の厚みT3は、前記非球面レンズL1の厚みT1よりも増大して、成形上非現実的なものであり、しかも、狙いとする配光パターンを達成する適切なサイズの像I11よりも小さいサイズの像I31となる。しかも、非球面レンズL3の球面収差が発生して像ボケI30(図10(B)の点線を参照)を起こす。このために、像の一辺を基本配光パターンのカットオフラインに沿って配光することには問題がある。なお、図11(B)中の符号F3は、非球面レンズL3の焦点であり、この焦点F3に半導体型光源1の発光体5が位置する。
そこで、この実施例1においては、前記非球面レンズL1(第1非球面レンズ部21)を取り囲むように前記非球面レンズL3(第2非球面レンズ部22)を配置して一体化したレンズ2(基本レンズ2A)を使用する。これにより、図10(C)に示すように、適切な厚みT1で適切なサイズの像I11のままでありながら、このレンズ2の最大入射角θを前記非球面レンズL3の最大入射角θとほぼ同等、すなわち、光入射効率を高めることができる。一方、球面収差を伴なう増分(θ−θ1に相当)のサイズの像I20を前記非球面レンズL1(第1非球面レンズ部21)の適切なサイズの像I11の中に納めることができる。この結果、像I11の輪郭はシャープなまま、像I11、I20内が高光度(高密度)となるような高効率の配光が得られる。これにより、前記のように、高光度(高密度)の左右方向に伸延されたスポット配光パターンSP、SPL、SPRが高効率で得られる。
また、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、複合レンズから構成されるレンズ2の入射面23を同一の非球面の平面により共有する。すなわち、第1非球面レンズ部21の入射面と第2非球面レンズ部22の入射面とを同一の非球面の平面により共有する。このために、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、レンズ2の入射面23に入射した光のほとんどは、第1非球面レンズ部21および第2非球面レンズ部22の出射面の非球面の凸面から狙い通りに配光される。すなわち、レンズ2に入射した光は光損失がほとんどなく配光される。
さらに、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、第1非球面レンズ部21の高さH1が第2非球面レンズ部22の高さH2とほぼ同等もしくは高いレンズ2、すなわち、第2非球面レンズ部22の凸面(凸部)の最高点が第1非球面レンズ部21の凸面(凸部)の最高点よりも低くいレンズ2を使用する。このために、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、図11に示すように、レンズ2の成形金型8において、第2非球面レンズ部22を成形する凹部82の最深点が第1非球面レンズ部21を成形する凹部81の最深点よりも浅い。この結果、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、レンズ2の成形金型8を加工する際に、NC加工カッターチャック部80の逃げ場を確保することができ、安定した高精度の加工が可能となる。
ここで、レンズ2の第1非球面レンズ部21の凸面の出射面および第2非球面レンズ部22の凸面の出射面から出射する光は、この出射面において散乱光を伴なう。特に、第1非球面レンズ部21の凸面の出射面のうち第2非球面レンズ部22との接合部分付近において発生する散乱光は、第2非球面レンズ部22の境界壁面(第1非球面レンズ部21の凸面と第2非球面レンズ部22の凸面との間の面であって、理論的には、入射面23から入射した正屈折光がこの面から外部に出射しない面)24から再び入射してこの第2非球面レンズ部22の凸面の出射面から出射する際に迷光25となる場合がある。そこで、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、レンズ2の第2非球面レンズ部22の境界壁面24に、光透過率を低下させる表面処理(図12中の太い実線を参照)、たとえば、シボやフロストや塗装などを施すことにより、迷光の問題を解決することができ、しかも、新規な外観が得られる。
また、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、図13に示すように、レンズ2において、第2非球面レンズ部22の焦点F22を通る軸Z22−Z22を、第1非球面レンズ部21の焦点F21を通る軸Z21−Z21に対して、鉛直方向上側にオフセットさせた状態で、第1非球面レンズ部21と第2非球面レンズ部22とを一体化する。これにより、この実施例1における車両用前照灯システムLSは、第1非球面レンズ部21の焦点F21にもしくはその近傍に半導体型光源1の発光体5が位置する場合において、第2非球面レンズ部22により得られる像I22を、第1非球面レンズ部21により得られる像I11に対して鉛直方向上側にオフセットさせることができる。すなわち、レンズ2から出射される像I11、I22内において、高密度帯を鉛直方向上側、すなわち、基本配光パターンのカットオフライン側にシフトさせることができるので、遠方視認性をさらに改善することができる。
図14〜図17は、この発明にかかる車両用前照灯システムの実施例2を示す。図中、図1〜図13と同符号は、同一のものを示す。なお、図15(A)、図16(A)は、正面図であり、図15(B)、図16(B)は、平面図である。
この実施例2における車両用前照灯システムは、前記の実施例1における車両用前照灯システムLSに使用されるレンズ2と異なるレンズ20を使用する。すなわち、この実施例2における車両用前照灯システムに使用されるレンズ20は、基本レンズ20A(前記の実施例1における車両用前照灯システムLSに使用されるレンズ2の基本レンズ2Aとほぼ同様の基本レンズ)を伸延方向、すなわち、左右方向に対してほぼ直交する方向に前記基本レンズ20Aの焦点F0を有する中央部20Cと両端部20L、20Rとの3個に分割する(図14参照)。
つぎに、3個の分割基本レンズ20L、20C、20Rを左右方向に伸延する(図15参照)。たとえば、レンズ中央部20Cに対してレンズ左側端部20Lを左方向にまたレンズ右側端部20Rを右方向にそれぞれ伸延する。
それから、伸延された前記3個の分割基本レンズ20L、20C、20Rの離間部、すなわち、レンズ中央部20Cとレンズ左側端部20Lとの間およびレンズ中央部20Cとレンズ右側端部20Rとの間に、繋レンズ21Lおよび21Rを設ける(図16参照)。前記繋レンズ21Lおよび21Rは、レンズ中央部20Cの左右両分割面から前記基本レンズ20Aに沿って延長した形状のレンズである。なお、前記繋ぎレンズ21および21Rとしては、レンズ中央部20Cの左右の分割面をそのまま左右にスライドさせたシリンドリカルレンズであっても良い。
このように、この実施例2における車両用前照灯システムに使用されるレンズ20は、3個の分割基本レンズ(レンズ中央部20C、レンズ左側端部20L、レンズ右側端部20R)と前記2個の繋レンズ21L、21Rとを一体化したレンズから構成されている。
この実施例2における車両用前照灯システムLSは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用効果について説明する。
スポットランプユニットSLを点灯する。すると、スポットランプユニットSLの半導体型光源1の発光体5からの光は、図17に示すように、レンズ20から、発光体5の形状を左右方向に伸延させた左右方向に細長い長方形形状の像I5〜I7であって、図5に示すスポット配光パターンSPとして出射される。この結果、この実施例2における車両用前照灯システムLSは、前記の実施例1における車両用前照灯システムLSと同様に、左右方向に伸延させたスポット配光パターンSPが得られるので、車両用前照灯システムに適した配光パターンが簡単にかつ確実に得ることができる。すなわち、図5に示すスポット配光パターンSPを上下左右方向に調整することにより、図9(B)に示すスポット配光パターンSPを簡単にかつ確実に得ることができる。
特に、図17に示すように、レンズ20のレンズ中央部20Cおよび左右の繋レンズ21L、21Rからは、像I5(基本レンズ20Aから出射される像I4(図14参照)とほぼ同等の大きさおよび形状であって、光量(光度)が約3分の1の像)が出射される。また、レンズ20のレンズ右側端部20Rからは、像I6(基本レンズ20Aから出射される像I4(図14参照)とほぼ同等の大きさおよび形状であって、光量(光度)が約3分の1の像)がレンズ中央部20Cおよび左右の繋レンズ21L、21Rからの像I5の右側に連結するように出射される。一方、レンズ20のレンズ左側端部20Lからは、像I7(基本レンズ20Aから出射される像I4(図14参照)とほぼ同等の大きさおよび形状であって、光量(光度)が約3分の1の像)がレンズ中央部20Cおよび左右の繋レンズ21、L21Rからの像I5の左側に連結するように出射される。これにより、この実施例2における車両用前照灯システムLSは、前記の実施例1における車両用前照灯システムLSと同様に、左右方向に伸延されたスポット配光パターンSPが得られ、しかも、このスポット配光パターンSPの上辺をすれ違い用配光パターンLPの上位の水平のカットオフラインCL1に沿って配置することができる。なお、図17中の像I5、I6、I7は、レンズ中央部20Cおよび左右の繋レンズ21L、21Rと、レンズ右側端部20Rと、レンズ左側端部20Lとが等立体角で3分割された場合である。
この実施例2における車両用前照灯システムは、前記の実施例1における車両用前照灯システムLSとほぼ同様の作用効果を達成することができる。
図18〜図21は、この発明にかかる車両用前照灯システムの実施例3を示す。図中、図1〜図17と同符号は、同一のものを示す。
この実施例3における車両用前照灯システムは、前記の実施例2における車両用前照灯システムLSに使用されるレンズ20とほぼ同様のレンズ200を使用する。すなわち、この実施例3における車両用前照灯システムに使用されるレンズ200は、図18に示すように、前記の実施例2における車両用前照灯システムLSに使用されるレンズ20の左側の部分(レンズ中央部20C、左右の繋レンズ21、L21Rおよびレンズ左側端部20L)と右側の部分(レンズ右側端部20R)とを互い違いに鉛直方向にずらしたものである。すなわち、レンズ200の左側の部分に対して、レンズ200の右側の部分を下側にずらす。
この実施例3における車両用前照灯システムは、以上のごとき構成からなるので、スポットランプユニットSLを点灯する。すると、スポットランプユニットSLの半導体型光源1の発光体5からの光は、図19および図20に示すように、レンズ200から、発光体5の形状を左右方向に伸延させた左右方向に細長い長方形形状の像I5〜I7であって、スポット配光パターンSPL、SPRとして出射される。この像は、レンズ200の右側の部分に対応する像I6と、レンズ200の左側の部分に対応する像I5、I7とが上下にずれており、その結果、スポット配光パターンも、右側の像I6に対応する右側のスポット配光パターンSPRと、左側の像I5、I7に対応する左側のスポット配光パターンSPLとが上下にずれている。
そして、図20に示すスポット配光パターンSPL、SPRを上下左右方向に調整することにより、図21(B)に示す左右の部分が上下若干ずれているスポット配光パターンSPL、SPRを簡単にかつ確実に得ることができる。この図21(B)に示すスポット配光パターンSPL、SPRは、図21(A)に示すすれ違い用配光パターンLPに合成されることにより、図21(C)に示す理想の配光パターン(すれ違い用配光パターンLPとスポット配光パターンSPL、SPRとが合成された配光パターン)が得られる。この理想の配光パターンは、スポット配光パターンSPL、SPRがすれ違い用配光パターンLPの所定の位置、すなわち、左側の部分SPLが上位の水平のカットオフラインCL1より下側で、かつ、エルボー点EPおよび斜めカットオフラインCL2から右側の位置に配置され、また、右側の部部SPRが下位の水平のカットオフラインCL3よりも下側に配置されている。この位置は、遠方視認を担う部分であるから、この実施例2における車両用前照灯システムは、対向車や先行車のドライバーおよび同乗者、また、歩行者などにグレアを与えることがなく、遠方の視認性を確実に確保することができ、交通安全に確実に貢献することができる。しかも、スポット配光パターンSPL、SPRを若干上側に上げれば、モータウエイ用配光パターン(図示せず。先行車や対向車と遭遇する確率は高く、かつ、車両が高速走行するのに適した配光パターン)が得られる。
この実施例3における車両用前照灯システムは、前記の実施例1、2における車両用前照灯システムLSとほぼ同様の作用効果を達成することができる。
図22および図23は、この発明にかかる車両用前照灯システムの実施例4を示す。図中、図1〜図21と同符号は、同一のものを示す。
この実施例4における車両用前照灯システムは、前記の実施例1、2、3における車両用前照灯システムLSにおいて、スポットランプユニットSLに新たなスポットランプユニットSL1を設けたものである。前記新たなスポットランプユニットSL1は、菱形形状をなす発光体を使用するものである。
この実施例4における車両用前照灯システムは、以上のごとき構成からなるので、スポットランプユニットSLからは前記の像I1、I2、I3が得られ、また、新たなスポットランプユニットSL1からは菱形形状の像I100が得られる。この結果、この実施例4における車両用前照灯システムは、像I100の右上斜めの辺がすれ違い用配光パターンLPの斜めのカットオフラインCL2に沿い、かつ、像I1、I2、I3の上辺がすれ違い用配光パターンLPの上位の水平のカットオフラインCL1に沿う出射像I100、I2、I3が得られる。
なお、前記の実施例1、2、3、4においては、ヘッドランプユニットL0として、LEDを光源とするランプユニットを複数個使用するものである。ところが、この発明においては、ヘッドランプユニットして、放電灯、ハロゲンバルブ、白熱バルブなどを光源とするランプユニットを複数個もしくは1個使用しても良い。
また、前記の実施例1、2、3、4においては、有効径L1、L2が異なる2つの凸状の第1非球面レンズ部21と第2非球面レンズ部22とから一体に構成されているレンズ2を使用するものである。ところが、この発明においては、有効径が1つの凸状の非球面レンズからなる通常の凸レンズであるレンズ(図示せず)を使用しても良い。
さらに、前記の実施例1においては、基本レンズ2Aを2等分し、また、前記の実施例2、3においては、基本レンズ20Aを3分割し、かつ、繋レンズ2C、21L、21Rで繋げてなるものである。ところが、この発明においては、実施例1の基本レンズ2Aを3分割以上、また、実施例2、3の基本レンズ20Aを4分割以上し、繋レンズで繋いでも良い。この場合、像の外形が多少崩れるものの、スポット配光パターンを任意の方向に伸延させることができる。
1 半導体型光源
2、20、200 レンズ
2A、20A 基本レンズ
2L、2R、20C、20L、20R 基本レンズを分割したレンズ
2C、21L、21R 繋レンズ
21 第1非球面レンズ部
22 第2非球面レンズ部
23 入射面
24 境界壁面
25 迷光
3 ホルダ
4 基板
5 発光体
6 光透過部材
7 放熱部材
8 成形金型
80 NC加工カッターチャック部
81 第1非球面レンズ部成形用の凹部
82 第2非球面レンズ部成形用の凹部
11 ランプハウジング
12 灯室
F 前側
B 後側
U 上側
D 下側
L 左側
R 右側
HL−HR 左右の水平線
VU−VD 上下の垂直線
HF−HB 前後の水平線
SL、SL1 スポットランプユニット
LS 車両用前照灯システム
L0 ヘッドランプユニット
L0U 上側のヘッドランプユニット群
L0D 下側のヘッドランプユニット群
LP すれ違い用配光パターン
CL1 上位の水平のカットオフライン
CL2 斜めのカットオフライン
CL3 下位の水平のカットオフライン
EP エルボー点
F0、F1、F3、F21、F22、F0C、F0L、F0R レンズの焦点
SP、SPL、SPR スポット配光パターン
Z−Z 光軸
Z21−Z21、Z22−Z22 軸
S 光軸に対して水平な面
L1、L2 有効径
H1、H2 高さ
I1、I2、I3、I4、I5、I6、I7、I11、I20、I22、I30、I31、I100 像
θ、θ1 最大入射角
θ3 光の放射角
L1、L3 レンズ
T1、T3 厚さ
2、20、200 レンズ
2A、20A 基本レンズ
2L、2R、20C、20L、20R 基本レンズを分割したレンズ
2C、21L、21R 繋レンズ
21 第1非球面レンズ部
22 第2非球面レンズ部
23 入射面
24 境界壁面
25 迷光
3 ホルダ
4 基板
5 発光体
6 光透過部材
7 放熱部材
8 成形金型
80 NC加工カッターチャック部
81 第1非球面レンズ部成形用の凹部
82 第2非球面レンズ部成形用の凹部
11 ランプハウジング
12 灯室
F 前側
B 後側
U 上側
D 下側
L 左側
R 右側
HL−HR 左右の水平線
VU−VD 上下の垂直線
HF−HB 前後の水平線
SL、SL1 スポットランプユニット
LS 車両用前照灯システム
L0 ヘッドランプユニット
L0U 上側のヘッドランプユニット群
L0D 下側のヘッドランプユニット群
LP すれ違い用配光パターン
CL1 上位の水平のカットオフライン
CL2 斜めのカットオフライン
CL3 下位の水平のカットオフライン
EP エルボー点
F0、F1、F3、F21、F22、F0C、F0L、F0R レンズの焦点
SP、SPL、SPR スポット配光パターン
Z−Z 光軸
Z21−Z21、Z22−Z22 軸
S 光軸に対して水平な面
L1、L2 有効径
H1、H2 高さ
I1、I2、I3、I4、I5、I6、I7、I11、I20、I22、I30、I31、I100 像
θ、θ1 最大入射角
θ3 光の放射角
L1、L3 レンズ
T1、T3 厚さ
Claims (7)
- ヘッドランプから出射される基本配光パターンに対して、スポット配光パターンを出射する車両用灯具において、
発光体から構成されている半導体型光源と、
前記発光体からの光を、前記発光体の形状を任意の方向に伸延した像であって、前記スポット配光パターンとして出射するレンズと、
を備え、
前記レンズは、
基本レンズを前記伸延方向に対して交差する方向に複数個に分割し、
複数個の分割基本レンズを前記任意の方向に伸延し、
伸延された前記複数個の分割基本レンズの離間部に繋レンズを設け、
前記複数個の分割基本レンズと前記繋レンズとを一体化したレンズから構成されている、
ことを特徴とする車両用灯具。 - 前記レンズは、
基本レンズを前記伸延方向に対してほぼ直交する方向にかつ前記基本レンズの焦点において2個に分割し、
2個の分割基本レンズを前記任意の方向に伸延し、
伸延された前記2個の分割基本レンズの離間部に、前記分割基本レンズの切断面形状とほぼ同一形状のシリンドリカル繋レンズを設け、
前記2個の分割基本レンズと前記シリンドリカル繋レンズとを一体化して前記2個の分割基本レンズの焦点と前記シリンドリカル繋レンズの焦線とを繋げたレンズから構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。 - 前記レンズは、
基本レンズを前記伸延方向に対してほぼ直交する方向に前記基本レンズの焦点を有する中央部と両端部との3個に分割し、
3個の分割基本レンズを前記任意の方向に伸延し、
伸延された前記3個の分割基本レンズの離間部に、前記中央部の両分割面から前記基本レンズに沿って延長した形状の繋レンズを設け、
前記3個の分割基本レンズと前記2個の繋レンズとを一体化したレンズから構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。 - 前記レンズは、有効径が異なる凸状の第1非球面レンズ部と第2非球面レンズ部とから一体に構成されており、
有効径が小さい前記第1非球面レンズ部は、有効径が大きい前記第2非球面レンズ部により取り囲まれている、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用灯具。 - 前記基本配光パターンは、上位の水平のカットオフラインと斜めのカットオフラインと下位の水平のカットオフラインとを有するすれ違い用の配光パターンであり、
前記発光体は、4つの直線の辺からなる矩形形状をなし、
前記レンズは、前記発光体からの光を、前記発光体の矩形形状を前記上位の水平カットオフラインに沿って左右に伸延させた長方形形状の像であって、前記上位の水平カットオフラインよりも下側でかつ前記斜めのカットオフラインと前記下位のカットオフラインとの交点から左側または右側に位置する前記スポット配光パターンとして出射する、
ことを特徴とする請求項1〜4にいずれか1項に記載の車両用灯具。 - 前記レンズは、左側の部分と右側の部分とが互い違いに鉛直方向にずれており、
前記スポット配光パターンは、左側の部分と右側の部分とが互い違いに鉛直方向にずれている、
を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用灯具。 - 基本配光パターンとスポット配光パターンとをそれぞれ出射する車両用前照灯装置において、
前記基本配光パターンを外部に出射するヘッドランプと、
前記スポット配光パターンを外部に出射する前記の請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用灯具と、
を備えることを特徴とする車両用前照灯装置。
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