JP2007317596A - 車両用灯具ユニット - Google Patents

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典子 岡田
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元弘 小松
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    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/20Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by refractors, transparent cover plates, light guides or filters
    • F21S41/25Projection lenses
    • F21S41/255Lenses with a front view of circular or truncated circular outline
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21WINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES F21K, F21L, F21S and F21V, RELATING TO USES OR APPLICATIONS OF LIGHTING DEVICES OR SYSTEMS
    • F21W2102/00Exterior vehicle lighting devices for illuminating purposes
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    • F21W2102/17Arrangement or contour of the emitted light for regions other than high beam or low beam
    • F21W2102/18Arrangement or contour of the emitted light for regions other than high beam or low beam for overhead signs

Abstract

【課題】凸レンズの後方に光源が配置されてなる車両用灯具ユニットにおいて、その構成を複雑化することなく、凸レンズの周縁部を透過する光に対する偏向制御を精度良く行えるようにする。
【解決手段】凸レンズ12における周縁部を、その全周にわたって、前後二股に分岐するように形成された前側凸レンズ部12B1および後側凸レンズ部12B2からなる二枚レンズ部12Bとして構成する。これにより、リフレクタ16で反射して凸レンズ12の周縁部に入射した放電バルブ14からの光を、二枚レンズ部12Bにおいては、その後側凸レンズ部12B2および前側凸レンズ部12B1により2段階で偏向制御して、レンズ界面での屈折角を小さくし、その偏向制御を精度良く行えるようにする。その際、凸レンズ12を、単一のレンズとして構成することにより、2枚のレンズを配置するようにした場合に比して、レンズ支持構造を簡素化する。
【選択図】図2

Description

本願発明は、凸レンズの後方に光源が配置されてなる車両用灯具ユニットに関するものである。
従来より、車両用灯具ユニットとして、プロジェクタ型の灯具ユニットや直射型の灯具ユニット等のように、灯具ユニット前後方向に延びる光軸上に配置された凸レンズと、この凸レンズの後方に配置された光源とを備えた構成が知られている。
その際、プロジェクタ型の灯具ユニットにおいては、例えば「特許文献1」に記載されているように、リフレクタにより前方へ向けて光軸寄りに反射した光源からの光を凸レンズで偏向制御して、その後側焦点面上に形成される像を反転投影することにより、所定の配光パターンを形成するようになっており、また、直射型の灯具ユニットにおいては、例えば「特許文献2」に記載されているように、光源から直射光を凸レンズにより偏向制御して、所定の配光パターンを形成するようになっている。
特開2003−123519号公報 特開2004−327188号公報
上記「特許文献1」や「特許文献2」にも記載されているように、従来の車両用灯具ユニットは、その凸レンズが、単一の平凸レンズや凸メニスカスレンズあるいはこれらを変形させた形状の凸レンズで構成されているので、その周縁部を透過する光については、レンズ界面での屈折角がかなり大きくなってしまい、その偏向制御を精度良く行うことができない、という問題がある。
これに対し、単一の凸レンズの代わりに2枚のレンズが配置された構成とすれば、レンズ界面での屈折角を小さくすることができ、これにより周縁部を透過する光に対してもその偏向制御を精度良く行うことが可能となる。
しかしながら、このようにした場合には、2枚のレンズを所定の位置関係で精度良く配置しておくことが必要となるので、そのためのレンズ支持構造が必要となり、これにより車両用灯具ユニットの構成が複雑なものとなってしまう、という問題がある。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、凸レンズの後方に光源が配置されてなる車両用灯具ユニットにおいて、その構成を複雑化することなく、凸レンズの周縁部を透過する光に対する偏向制御を精度良く行うことができる車両用灯具ユニットを提供することを目的とするものである。
本願発明は、凸レンズの形状に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係る車両用灯具ユニットは、
灯具ユニット前後方向に延びる光軸上に配置された凸レンズと、この凸レンズの後方に配置された光源と、を備えてなる車両用灯具ユニットにおいて、
上記凸レンズにおける周縁部の少なくとも一部が、前後二股に分岐するように形成された前側凸レンズ部および後側凸レンズ部からなる二枚レンズ部として構成されている、ことを特徴とするものである。
上記「車両用灯具ユニット」の種類は特に限定されるものではなく、例えば、ヘッドランプ、フォグランプ、コーナリングランプ、デイタイムランニングランプ等、あるいはその一部を構成する灯具ユニット等が採用可能である。
上記「光軸」は、灯具ユニット前後方向に延びる軸線であれば、車両前後方向に延びる軸線と一致していてもよいし一致してなくてもよい。
上記「光源」の種類は特に限定されるものではなく、例えば、放電バルブの放電発光部やハロゲンバルブのフィラメント、あるいは、発光ダイオードやレーザダイオード等の発光素子等が採用可能である。また、この「光源」は、凸レンズの後方に配置されていれば、その具体的な位置や向き等は特に限定されるものではなく、例えば、その位置に関しては、光軸上に配置されていてもよいし、光軸上から外れた位置に配置されていてもよい。
上記凸レンズの周縁部において、上記「二枚レンズ部」として構成されている部分の具体的な位置や範囲は特に限定されるものではない。
上記「凸レンズ」において「二枚レンズ部」として構成された部分以外の部分の形状は、正の屈折力を有するレンズとして機能する形状であれば、その具体的な断面形状は特に限定されるものではなく、例えば、平凸レンズ状、両凸レンズ状、凸メニスカスレンズ状に形成されたもの等が採用可能である。
上記二枚レンズ部を構成する「前側凸レンズ部」および「後側凸レンズ部」の各々についても、正の屈折力を有していれば、その断面形状は特定の形状に限定されるものではなく、例えば、平凸レンズ状、両凸レンズ状、凸メニスカスレンズ状に形成されたもの等が採用可能であり、さらにはプリズム状に形成されたものも採用可能である。
上記構成に示すように、本願発明に係る車両用灯具ユニットは、灯具ユニット前後方向に延びる光軸上に配置された凸レンズと、この凸レンズの後方に配置された光源とを備えた構成となっているが、その凸レンズにおける周縁部の少なくとも一部が、前後二股に分岐するように形成された前側凸レンズ部および後側凸レンズ部からなる二枚レンズ部として構成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、凸レンズの周縁部に入射した光源からの光は、二枚レンズ部においては、その後側凸レンズ部および前側凸レンズ部により2段階で偏向制御されるので、レンズ界面での屈折角を小さくすることが可能となり、これにより二枚レンズ部を透過する光に対する偏向制御を精度良く行うことができる。
また、本願発明の凸レンズは、単一のレンズとして構成されているので、2枚のレンズを配置するようにした場合に比して、レンズ支持構造を簡素化することができる。
このように本願発明によれば、凸レンズの後方に光源が配置されてなる車両用灯具ユニットにおいて、その構成を複雑化することなく、凸レンズの周縁部を透過する光に対する偏向制御を精度良く行うことができる。
また本願発明においては、次のような作用効果も得ることができる。
すなわち、上記「特許文献1」に記載されているように、凸レンズの前方側表面を車体の表面形状等に沿った形状に設定した場合には、この凸レンズにおける周縁部の一部は、その後側焦点から前方側へかなり離れた位置に形成されてしまうこととなるので、所定の開口角を確保しようとすると、凸レンズの外形形状がかなり大きなものとなってしまい、このため車両用灯具ユニットのレイアウト自由度も制約されてしまうこととなる。
これに対し、本願発明の凸レンズにおいては、二枚レンズ部における後側凸レンズ部の後方側表面の位置については、二枚レンズ部以外の部分の後方側表面と前後方向に関して略同じ位置に維持したまま、二枚レンズ部における前側凸レンズ部の前方側表面の位置については、二枚レンズ部以外の部分の前方側表面よりも前方側に変位させることができるので、所定の開口角を確保したまま、凸レンズの外形形状を大きくすることを必要とせずに、その前方側表面の形状を車体の表面形状等に沿った形状に設定することが容易に可能となる。
ところで、本願発明に係る車両用灯具ユニットのように、凸レンズにおける周縁部の少なくとも一部が二枚レンズ部として構成されている場合、この二枚レンズ部として構成された部分においては、他の部分に比してレンズ界面の数が2倍になるので、その分だけ透過効率が低下してしまうこととなる。したがって、透過効率を多少犠牲にしてでも透過光制御を優先すべき場合には、二枚レンズ部として構成される範囲を広めに設定すればよく、一方、凸レンズにおける周縁部の一部についてのみ透過光制御の精度を高めれば足りるような場合には、二枚レンズ部として構成される範囲を狭めに設定するようにすればよい。なお、これらいずれの場合においても、2枚のレンズを配置するようにした場合に比して、凸レンズにおける二枚レンズ部以外の部分に関しては、透過効率を高めることができる。
上記構成において、凸レンズにおける周縁部を、その全周にわたって二枚レンズ部として構成すれば、凸レンズの周縁部を透過する光に対する偏向制御を、その全領域にわたって精度良く行うことができ、また、凸レンズの薄型化を図ることができる。
上記構成において、凸レンズの略下半部を二枚レンズ部として構成すれば、スラントノーズとして形成されることが多い車体前端部の表面形状に対して、凸レンズの前方側表面をこれに沿わせるようにして形成することが容易に可能となる。
上記構成において、光源を凸レンズの後側焦点よりも後方側に配置するとともに、この光源の近傍に、該光源からの光を前方へ向けて光軸寄りに反射させるリフレクタを設け、このリフレクタと凸レンズとの間に、該リフレクタからの反射光の一部を遮蔽するシェードを、その上端縁が凸レンズの後側焦点を通るようにして配置すれば、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、このようなシェードを備えたプロジェクタ型の灯具ユニットにおいては、その照射光により上端部に鮮明なカットオフラインを有する配光パターンを形成することができるが、その際、凸レンズを透過する際に生じる分光現象により、カットオフラインの上方近傍に分光色が現れてしまうこととなる。この点に関して、本願発明の凸レンズのように、その周縁部の少なくとも一部を二枚レンズ部として構成しておくことにより、分光現象に起因して現れる分光色を目立たなくすることが可能となる。
上記構成において、凸レンズにおける周縁部の上部領域が二枚レンズ部として構成されている場合には、この上部領域の二枚レンズ部における前側凸レンズ部または凸後側レンズ部に、所定形状の切欠き部を形成しておくようにすれば、この切欠き部を通る光は、前側凸レンズ部または凸後側レンズ部による偏向作用を受けることなく、他の部分を通る光よりも上向きの光として凸レンズから出射することとなるので、この上向き出射光を、車両前方路面の上方に設置された頭上標識の照射するための光として利用することができる。
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
まず、本願発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る車両用灯具ユニット10を示す正面図である。また、図2は、図1のII-II 線断面図であり、図3は、図1のIII-III 線断面図である。
これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用灯具ユニット10は、灯具ユニット前後方向に延びる光軸Ax上に配置された凸レンズ12と、この凸レンズ12の後側焦点Fよりも後方側に配置された放電バルブ14と、この放電バルブ14の放電発光部14aからの光を前方へ向けて光軸Ax寄りに反射させるリフレクタ16と、このリフレクタ16と凸レンズ12とを連結するホルダ18とを備えてなるプロジェクタ型の灯具ユニットとして構成されており、図示しないランプボディ等に組み込まれた状態で車両用前照灯の一部として用いられるようになっている。
この車両用灯具ユニット10は、その光軸Axが車両前後方向に延びる軸線上に配置され、ハイビーム用配光パターンを形成するための光照射を行うようになっている。
凸レンズ12は、合成樹脂製(例えばポリカーボネート樹脂製)のレンズであって、その光軸Axの近傍に位置する中央部が、単一レンズ部12Aとして構成されており、この中央部の外周側に位置する周縁部が、その全周にわたって二枚レンズ部12Bとして構成されている。そして、この凸レンズ12は、その後側焦点Fを含む後側焦点面上の像を、灯具ユニット前方に配置された鉛直仮想スクリーン上に反転像として投影する投影レンズとして機能するようになっている。
単一レンズ部12Aは、前方側表面が凸面で後方側表面が平面の平凸レンズ状に形成されている。
一方、二枚レンズ部12Bは、前後二股に分岐するように形成された前側凸レンズ部12B1と後側凸レンズ部12B2とからなり、その前側凸レンズ部12B1と後側凸レンズ部12B2との組み合わせにより、単一レンズ部12Aと同一焦点距離を有するレンズを構成するようになっている。
具体的には、前側凸レンズ部12B1は、その前方側表面が略球面状に形成されており、その後方側表面が光軸Axと直交する平面に対して僅かに前方寄りに傾斜した円錐面状に形成されている。また、後側凸レンズ部12B2は、その前方側表面が略球面状に形成されており、その後方側表面が単一レンズ部12Aの後方側表面と面一で平面状に形成されている。
その際、前側凸レンズ部12B1および後側凸レンズ部12B2の径は、略同じ値(具体的には前側凸レンズ部12B1の方が後側凸レンズ部12B2よりも僅かに大きい値)に設定されている。また、これら前側凸レンズ部12B1と後側凸レンズ部12B2との接続部分の径は、単一レンズ部12Aの径と略同じ値(具体的には後側凸レンズ部12B2の径の半分弱程度の値)に設定されている。
この凸レンズ12は、その二枚レンズ部12Bの後側凸レンズ部12B2の外周縁部12aにおいてホルダ18の前端部に固定支持されている。このホルダ18の前端部の内周面には、環状フランジ部18aが形成されている。そして、この環状フランジ部18aの内径により、凸レンズ12の有効径が規定されるようになっている。
なお、図2、3において、2点鎖線で示す曲線Cは、凸レンズ12の代わりに、従来の平凸非球面レンズを配置した場合におけるその前方側表面の断面形状を示す曲線である。
放電バルブ14は、その放電発光部14aが光軸Ax上において前後方向に延びるように配置された状態で、リフレクタ16の後頂開口部16bに挿着されている。
リフレクタ16の反射面16aは、光軸Axを含む平面に沿った断面形状が楕円形状に設定されている。その際、この反射面16aは、光軸Axを含む鉛直面に沿った断面形状が、放電発光部14aの発光中心を第1焦点とするとともに凸レンズ12の後側焦点Fを第2焦点とする楕円形状に設定されており、この光軸Axを含む鉛直面から光軸Axを含む水平面にかけて、第1焦点一定のまま離心率が徐々に大きくなるように設定されている。これにより、この反射面16aは、放電発光部14aからの出射光を、鉛直面内においては凸レンズ12の後側焦点Fに収束させるとともに、水平断面内においてはこの後側焦点Fよりもある程度前方側において光軸Ax上に略収束させるようになっている。
このリフレクタ16で反射した放電発光部14aからの光は、光軸Axを含む鉛直面内においては、凸レンズ12の後側焦点Fからの発散光として凸レンズ12に入射する。そして、この光は、単一レンズ部12Aにおいては、その後方側表面および前方側表面の各々で屈折して光軸Axと平行な光として前方へ出射し、また、二枚レンズ部12Bにおいては、その後側凸レンズ部12B2の後方側表面および前方側表面ならびにその前側凸レンズ部12B1の後方側表面および前方側表面の各々で屈折して光軸Axと平行な光として前方へ出射する。
このリフレクタ16で反射した放電発光部14aからの光は、光軸Axを含む水平面内においては、光軸Ax上における凸レンズ12の後側焦点Fよりも前方側の複数の点からの光として凸レンズ12に入射する。そして、この光は、単一レンズ部12Aにおいては、その後方側表面および前方側表面の各々で屈折して光軸Axに対して左右方向に拡がる拡散光として前方へ出射し、また、二枚レンズ部12Bにおいては、その後側凸レンズ部12B2の後方側表面および前方側表面ならびにその前側凸レンズ部12B1の後方側表面および前方側表面の各々で屈折して光軸Axに対して左右方向に拡がる拡散光として前方へ出射する。
図4は、本実施形態に係る車両用灯具ユニット10から前方へ照射される光により灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成されるハイビーム用配光パターンPHを透視的に示す図である。
同図に示すように、このハイビーム用配光パターンPHは、V−V線(すなわち灯具正面方向の消点であるH−Vを通る鉛直線)を中心にして左右方向に大きく拡がる横長の配光パターンとして形成されており、その高光度領域であるホットゾーンHZHはH−V近傍に形成されている。
以上詳述したように、本実施形態に係る車両用灯具ユニット10は、灯具ユニット前後方向に延びる光軸Ax上に配置された凸レンズ12と、この凸レンズ12の後方に配置された放電バルブ14とを備えた構成となっているが、その凸レンズ12における周縁部が、その全周にわたって、前後二股に分岐するように形成された前側凸レンズ部12B1および後側凸レンズ部12B2からなる二枚レンズ部12Bとして構成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、凸レンズ12の周縁部に入射した放電バルブ14からの光は、二枚レンズ部12Bを構成する後側凸レンズ部12B2および前側凸レンズ部12B1により2段階で偏向制御されるので、レンズ界面での屈折角を小さくすることが可能となり、これにより二枚レンズ部12Bを透過する光に対する偏向制御を精度良く行うことができる。
また、この凸レンズ12は、単一のレンズとして構成されているので、2枚のレンズを配置するようにした場合に比して、レンズ支持構造を簡素化することができる。
このように本実施形態によれば、凸レンズ12の後方に放電バルブ14が配置されてなる車両用灯具ユニット10において、その構成を複雑化することなく、凸レンズ12の周縁部を透過する光に対する偏向制御を精度良く行うことができる。
特に本実施形態においては、凸レンズ12における周縁部が、その全周にわたって二枚レンズ部12Bとして構成されているので、凸レンズ12の周縁部を透過する光に対する偏向制御を、その全領域にわたって精度良く行うことができる。しかも、この凸レンズ12を、図2、3において曲線Cで前方側表面の位置を示す従来の凸レンズに比して、かなりの薄型化を図ることができる。またこれにより、凸レンズ12を射出成形により形成する際に発生するヒケを小さく抑えることができる。さらに、この凸レンズ12は、その周縁部が全周にわたって二枚レンズ部12Bとして構成されているので、その放熱性を高めることができる。
なお、上記第1実施形態においては、凸レンズ12の二枚レンズ部12Bが、光軸Axに関して全周同一断面形状で形成されているものとして説明したが、周方向の位置によって適宜断面形状を変化させるようにすることも可能である。例えば、二枚レンズ部12Bの後側凸レンズ部12B2については、上記第1実施形態の形状のままに維持した状態で、その前側凸レンズ部12B1については、その一部または全体を光軸Axに対して適宜傾斜させるようにして形成することも可能である。
また、上記第1実施形態においては、凸レンズ12が合成樹脂製であるものとして説明したが、これをガラス製とすることも可能である。
次に、上記第1実施形態の第1変形例について説明する。
図5は、本変形例に係る車両用灯具ユニット110を示す正面図である。また、図6は、図5のVI-VI 線断面図である。
これらの図に示すように、本変形例に係る車両用灯具ユニット110は、その基本的な構成は上記第1実施形態の車両用灯具ユニット10と同様であるが、ロービーム用配光パターンを形成するための光照射を行う灯具ユニットとして構成されており、そのための構成が上記第1実施形態の場合と一部異なっている。
すなわち、この車両用灯具ユニット110は、凸レンズ112と、放電バルブ14と、リフレクタ116と、ホルダ18と、シェード120とを備えてなるプロジェクタ型の灯具ユニットとして構成されており、その凸レンズ112、リフレクタ116の構成が上記第1実施形態の場合と異なっており、またシェード120が追加配置されている。この車両用灯具ユニット110は、その光軸Axが車両前後方向に延びる軸線に対して0.5〜0.6°程度下向きの方向に延びた状態で配置されるようになっている。
本変形例の凸レンズ112は、その基本的な構成は上記第1実施形態の凸レンズ12と同様であるが、その二枚レンズ部112Bの前側凸レンズ部112B1における上部領域に切欠き部112bが形成されている点で、凸レンズ12と異なっている。この切欠き部112bは、前側凸レンズ部112B1の上部領域を水平に切り欠くことにより弓形に形成されている。なお、本変形例の凸レンズ112も、その二枚レンズ部112Bの後側凸レンズ部112B2の外周縁部112aにおいてホルダ18の前端部に固定支持されている。
本変形例のリフレクタ116は、その基本的な構成は上記第1実施形態のリフレクタ16と同様であるが、その反射面116aの鉛直断面形状が上記第1実施形態のリフレクタ16の反射面16aとは多少異なっている。
すなわち、この反射面116aは、その光軸Axよりも上方側の上部反射領域116a1においては、放電発光部14aからの出射光を、鉛直面内において凸レンズ112の後側焦点Fよりも僅かに前方側に位置する点Aに収束させるようになっており、また、その光軸Axよりも下方側の下部反射領域116a2においては、放電発光部14aからの出射光を、鉛直面内において凸レンズ112の後側焦点Fよりも僅かに後方側に位置する点Bに収束させるようになっている。
その際、上部反射領域116a1で反射した放電発光部14aからの光は、光軸Axを含む鉛直面内においては、上記点Aからの発散光として凸レンズ112に入射し、また、下部反射領域116a2で反射した放電発光部14aからの光は、光軸Axを含む鉛直面内においては、上記点Bからの発散光として凸レンズ112に入射する。そしてこれにより、上部反射領域116a1からの反射光も下部反射領域116a2からの反射光も、単一レンズ部112Aにおいては、その後方側表面および前方側表面の各々で屈折して、光軸Axに対してやや下向きの光として前方へ出射するとともに、二枚レンズ部112Bにおいては、その後側凸レンズ部112B2の後方側表面および前方側表面ならびにその前側凸レンズ部112B1の後方側表面および前方側表面の各々で屈折して、光軸Axに対してやや下向きの光として前方へ出射する。ただし、下部反射領域116a2からの反射光のうち、二枚レンズ部112Bの後側凸レンズ部112B2における上部領域に入射した光は、この後側凸レンズ部112B2から前方へ向けて斜め上方へ出射した後、前側凸レンズ部112B1において切欠き部112bとして形成された弓形の空間を通過するので、前側凸レンズ部112B1による偏向作用を受けることなく、そのまま上向き光として照射される。
シェード120は、ホルダ18の内部の略下半部においてその前端部から後方側へ延びるようにして該ホルダ18と一体で形成されている。このシェード120は、その上端縁120aが凸レンズ112の後側焦点面に沿って略円弧状に延びるように形成されており、これによりリフレクタ116の反射面116aからの反射光の一部を遮蔽して、凸レンズ112から前方へ出射する上向き光の大半を除去するようになっている。その際、このシェード120の上端縁120aは、その光軸Axよりも左側の領域(灯具ユニット正面視では右側の領域)が光軸Axから左方向へ水平に延びており、その光軸Axよりも右側の領域が光軸Axから右方向へ斜め下向き(例えば15°下向き)で短く延びた後、さらに右方向へ水平に延びるように形成されている。
図7は、本変形例に係る車両用灯具ユニット110から前方へ照射される光により灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成されるロービーム用配光パターンPLを透視的に示す図である。
同図に示すように、このロービーム用配光パターンPLは、基本配光パターンPL0と付加配光パターンPAとの合成配光パターンとして形成されている。
基本配光パターンPL0は、左配光のロービーム用配光パターンであって、その上端縁にカットオフラインCL1、CL2を有している。このカットオフラインCL1、CL2は、シェード120の上端縁120aの反転投影像として形成されるものであって、対向車線側カットオフラインCL1が水平に延びるように形成されており、自車線側カットオフラインCL2は、この対向車線側カットオフラインCL1から所定角度(例えば15°)でH−H線のやや上方まで斜めに立ち上がった後、水平に延びるように形成されている。
この基本配光パターンPL0において、対向車線側カットオフラインCL1とV−V線との交点であるエルボ点Eの位置は、H−Vの0.5〜0.6°程度下方の位置に設定されており、このエルボ点Eを囲むようにしてホットゾーンHZLが形成されている。なお、エルボ点EがH−Vの0.5〜0.6°程度下方に位置しているのは、車両用灯具ユニット110の光軸Axが車両前後方向に延びる軸線に対して0.5〜0.6°程度下向きの方向に延びていることによるものである。
付加配光パターンPAは、リフレクタ116からの反射光のうち、二枚レンズ部112Bの後側凸レンズ部112B2における上部領域に入射した後、その前側凸レンズ部112B1の切欠き部112bを通過して、そのまま上向き光として照射される光により形成される配光パターンである。この付加配光パターンPAは、H−Vの上方において左右方向にある程度拡がる横長の比較的暗い配光パターンとして形成されている。そして、この付加配光パターンPAにより、車両前方路面の上方に設置された頭上標識OHSの照射するようになっている。
本変形例の構成を採用した場合においても、上記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、本変形例の凸レンズ112のように、その二枚レンズ部112Bにおける前側凸レンズ部112B1の上部領域に切欠き部112bが形成された構成とすることにより、この切欠き部112bを通る光を上向きの光として凸レンズ112から出射させて、これを頭上標識OHSの照射するための光として利用することができる。
なお、上記第1変形例においては、切欠き部112bが弓形に形成されているものとして説明したが、これ以外の形状に形成することももちろん可能である。
また、上記第1変形例においては、前側凸レンズ部112B1の上部領域に切欠き部112bが形成されているものとして説明したが、このようにする代わりに、後側凸レンズ部112B2の上部領域に切欠き部112bが形成された構成とすることによっても、頭上標識OHSの照射するための上向き照射光を得ることが可能である。ただし、上記第1変形例のように、前側凸レンズ部112B1の上部領域に切欠き部112bが形成された構成とした方が、リフレクタ116からの反射光をより有効に利用することができる。
次に、上記第1実施形態の第2変形例について説明する。
図8は、本変形例に係る車両用灯具ユニット210を示す、図6と同様の図である。
同図に示すように、本変形例に係る車両用灯具ユニット210は、その基本的な構成は上記第1変形例の車両用灯具ユニット110と同様であるが、その凸レンズ212の構成が上記第1変形例の場合と異なっている。
すなわち、本変形例の凸レンズ212は、その後方側表面は光軸Axと直交する平面で構成されているが、その前方側表面は、その上端部から下端部へ向けて前方側へ変位するようにして凸曲線状に形成されている。そしてこれにより、この凸レンズ212は、その前方側表面が、車両用灯具ユニット210の前方近傍において車体前端部のスラントノーズに沿って形成された透光カバー2(同図において2点鎖線で示す)に対して、該透光カバー2と略等間隔をおいて延びるようになっている。
この凸レンズ212は、その略上半部が、単一レンズ部212Aとして構成されており、その略下半部が、前後二股に分岐するように形成された前側凸レンズ部212B1と後側凸レンズ部212B2とからなる二枚レンズ部212Bとして構成されており、これら単一レンズ部212Aおよび二枚レンズ部212Bの前方側表面は滑らかに接続されている。
この凸レンズ212は、光学的には上記第1実施形態の凸レンズ12と全く同様の機能を有している。これを実現するため、単一レンズ部212Aは、その前方側表面が、同図において破線で示す曲線C(すなわち従来の平凸非球面レンズを配置した場合におけるその前方側表面の断面形状)と同一形状に設定されている。一方、二枚レンズ部212Bは、その前側凸レンズ部212B1が、前方側表面・後方側表面共に凸曲面状に形成されており、また、その後側凸レンズ部212B2は、前方側表面が凸曲面状に形成されるとともに後方側表面が平面状に形成されている。なお、本変形例の凸レンズ212も、その二枚レンズ部212Bの後側凸レンズ部212B2の外周縁部212aにおいてホルダ18の前端部に固定支持されている。
本変形例に係る車両用灯具ユニット210においても、その光照射により、図7に示す基本配光パターンPL0と略同一形状のロービーム用配光パターンを形成することができる。
また、本変形例のように、凸レンズ212の略下半部を二枚レンズ部212Bとして構成することにより、その前方側表面を、スラントノーズとして形成された車体前端部の表面形状に沿わせるように形成することが容易に可能となる。
なお、これを、仮に従来のように、二枚レンズ部212Bを形成することなく実現しようとすると、図8において2点鎖線で示すような凸レンズ212´を採用することが必要となる。この凸レンズ212´においては、その周縁部の下端部が、その後側焦点Fから前方側へかなり離れた位置に形成されてしまうこととなるので、所定の開口角を確保しようとすると、凸レンズ212´の外形形状がかなり大きなものとなってしまい、このため車両用灯具ユニットのレイアウト自由度も制約されてしまうこととなる。
これに対し、本変形例の凸レンズ212においては、二枚レンズ部212Bにおける後側凸レンズ部212B2の後方側表面については、単一レンズ部212Aの後方側表面と面一に設定したまま、二枚レンズ部212Bにおける前側凸レンズ部212B1の前方側表面の位置については、単一レンズ部212Aの前方側表面よりも前方側に変位させることができるので、所定の開口角を確保したまま、凸レンズ212の外形形状を大きくすることを必要とせずに、その前方側表面の形状を車体の表面形状等に沿った形状に設定することが容易に可能となる。
また、本変形例に係る車両用灯具ユニット210のようなシェード120を備えたプロジェクタ型の灯具ユニットにおいては、そのリフレクタ116からの反射光は、凸レンズ212の上半部よりもその下半部に多く入射するので、凸レンズ212の下半部の温度が上昇しやすくなるが、この凸レンズ212は、その略下半部が二枚レンズ部212Bとして構成されているので、その放熱性を高めることができ、これによりその温度上昇を抑制することができる。
なお、上記第2変形例においても、凸レンズ212の単一レンズ部212Aの上部領域を二枚レンズ部として形成することが可能である。その際、この上部領域の二枚レンズ部における前側凸レンズ部または凸後側レンズ部に、所定形状の切欠き部を形成して頭上標識の照射するための上向き出射光を得るようにすることも可能である。
次に、本願発明の第2実施形態について説明する。
図9は、本実施形態に係る車両用灯具ユニット310を示す正面図である。また、図10は、図9のX-X
線断面図であり、図11は、図9のXI-XI 線断面図である。
これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用灯具ユニット310は、灯具ユニット前後方向に延びる光軸Ax上に配置された凸レンズ312と、この凸レンズ312の後方において光軸Ax上に配置され、前方へ向けて光を出射する発光ダイオード314と、この発光ダイオード314を支持する支持プレート316と、この支持プレート316と凸レンズ312とを連結するホルダ318とを備えてなる直射型の灯具ユニットとして構成されており、図示しないランプボディ等に組み込まれた状態で車両用前照灯の一部として用いられるようになっている。
この車両用灯具ユニット10は、その光軸Axが車両前後方向に延びる軸線上に配置され、ハイビーム用配光パターンのホットゾーンを形成するための光照射を行うようになっている。
凸レンズ312は、合成樹脂製(例えばポリカーボネート樹脂製)のレンズであって、その光軸Axの近傍に位置する中央部が、単一レンズ部312Aとして構成されており、この中央部の外周側に位置する周縁部が、その全周にわたって二枚レンズ部312Bとして構成されている。そして、この凸レンズ312は、その後方に配置された発光ダイオード314からの直射光を、鉛直面内においては平行光として出射させるとともに、水平面内においては左右方向に多少拡散する光として出射させる偏向制御を行うようになっている。
これを実現するため、この凸レンズ312は、その光軸Axを含む鉛直面に沿った断面形状については上記第1実施形態の凸レンズ12の断面形状と同一であるが、その光軸Axを含む水平面に沿った断面形状が上記第1実施形態の凸レンズ12の断面形状と異なっている。
すなわち、単一レンズ部312Aは、上記第1実施形態の単一レンズ部12Aと同様、前方側表面が凸面で後方側表面が平面の平凸レンズ状に形成されているが、その前方側表面は、やや横長の楕円球面で形成されている。そして、この単一レンズ部312Aは、その水平面内における後側焦点が、その鉛直面内における後側焦点Fに対して後方側へ変位している。これにより、この単一レンズ部312Aは、後側焦点Fから該単一レンズ部312Aに入射する光を、鉛直面内においては光軸Axと平行な光として出射させるとともに、水平面内においては光軸Axに対して左右方向に多少拡散する光として出射させるようになっている。
一方、二枚レンズ部312Bは、前後二股に分岐するように形成された前側凸レンズ部312B1と後側凸レンズ部312B2とからなり、その前側凸レンズ部312B1と後側凸レンズ部312B2との組み合わせにより、鉛直面内においては単一レンズ部312Aと同一焦点距離を有するレンズを構成するとともに、水平面内においては単一レンズ部312Aよりも短い焦点距離を有するレンズを構成するようになっている。
具体的には、前側凸レンズ部312B1は、その前方側表面が横長の略楕円面状に形成されており、その後方側表面が光軸Axと直交する平面に対して僅かに前方寄りに傾斜した円錐面状に形成されている。また、後側凸レンズ部312B2は、その前方側表面が略球面状に形成されており、その後方側表面が単一レンズ部312Aの後方側表面と面一で平面状に形成されている。
そしてこれにより、二枚レンズ部312Bは、後側焦点Fから該二枚レンズ部312Bに入射する光を、鉛直面内においては光軸Axと平行な光として出射させるとともに、水平面内においては光軸Ax寄りの光として出射させてこれを一旦収束させた後に左右方向に多少拡散させるようになっている。
その際、前側凸レンズ部312B1および後側凸レンズ部312B2の径は、略同じ値(具体的には前側凸レンズ部312B1の方が後側凸レンズ部312B2よりも僅かに大きい値)に設定されている。また、これら前側凸レンズ部312B1と後側凸レンズ部312B2との接続部分の径は、単一レンズ部312Aの径と略同じ値(具体的には後側凸レンズ部312B2の径の半分弱程度の値)に設定されている。
この凸レンズ312は、その二枚レンズ部312Bの後側凸レンズ部312B2の外周縁部312aにおいてホルダ318の前端部に固定支持されている。そして、このホルダ318の内周面前端部の内径により、凸レンズ312の有効径が規定されるようになっている。
なお、図10、11において、2点鎖線で示す曲線Cは、凸レンズ312の代わりに、従来の平凸非球面レンズを配置した場合におけるその前方側表面の断面形状を示す曲線である。
発光ダイオード314は、白色発光ダイオードであって、1mm角程度の正方形の発光面を有する発光チップ314aと、この発光チップ314aを支持する基板314bとからなっている。その際、発光チップ314aは、その発光面を覆うように形成された薄膜により封止されている。
この発光ダイオード314は、その発光チップ314aが凸レンズ312の後側焦点Fにおいて前方を向くようにして支持プレート316に固定支持されている。
支持プレート316は、光軸Axと直交する平面に沿って配置されており、その後面には、上下方向に延びる複数の放熱フィン316aが形成されている。
図12は、本実施形態に係る車両用灯具ユニット310から前方へ照射される光により灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される集光配光パターンPBを透視的に示す図である。
同図に示すように、この集光配光パターンPBは、H−Vを中心にして左右方向に僅かに拡がる小さい横長の配光パターンであって、図中2点差線で示すハイビーム用配光パターンPHのホットゾーンを形成するようになっている。
以上詳述したように、本実施形態に係る車両用灯具ユニット310は、灯具ユニット前後方向に延びる光軸Ax上に配置された凸レンズ312と、この凸レンズ312の後方に配置された発光ダイオード314とを備えた構成となっているが、その凸レンズ312における周縁部が、その全周にわたって、前後二股に分岐するように形成された前側凸レンズ部312B1および後側凸レンズ部312B2からなる二枚レンズ部312Bとして構成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、凸レンズ312の周縁部に入射した発光ダイオード314からの光は、二枚レンズ部312Bにおいては、その後側凸レンズ部312B2および前側凸レンズ部312B1により2段階で偏向制御されるので、レンズ界面での屈折角を小さくすることが可能となり、これにより二枚レンズ部312Bを透過する光に対する偏向制御を精度良く行うことができる。
また、この凸レンズ312は、単一のレンズとして構成されているので、2枚のレンズを配置するようにした場合に比して、レンズ支持構造を簡素化することができる。
このように本実施形態によれば、凸レンズ312の後方に発光ダイオード314が配置されてなる車両用灯具ユニット310において、その構成を複雑化することなく、凸レンズ312の周縁部を透過する光に対する偏向制御を精度良く行うことができる。
特に本実施形態においては、凸レンズ312における周縁部が、その全周にわたって二枚レンズ部312Bとして構成されているので、凸レンズ312の周縁部を透過する光に対する偏向制御を、その全領域にわたって精度良く行うことができる。また、この凸レンズ312を、図10、11において曲線Cで前方側表面の位置を示す従来の凸レンズに比して、かなりの薄型化を図ることができる。またこれにより、凸レンズ312を射出成形により形成する際に発生するヒケを小さく抑えることができる。
しかも、この凸レンズ312は、その単一レンズ部312Aの前方側表面および二枚レンズ部312Bにおける前側凸レンズ部312B1の前方側表面が横長の略楕円面状に形成されているので、発光ダイオード314からの光を左右方向に多少拡散させて、左右方向に僅かに拡がる小さい横長の配光パターンPBを形成することができ、これをハイビーム用配光パターンPHのホットゾーン形成に適したものとすることができる。
上記第2実施形態に係る車両用灯具ユニット310において、その凸レンズ312における単一レンズ部312Aの前方側表面の表面形状およびその二枚レンズ部312Bにおける前側凸レンズ部312B1の前方側表面の表面形状を適宜変更するようにすれば、凸レンズ312の後方側表面ならびにその二枚レンズ部312Bにおける後側凸レンズ部312Bの前方側表面および前側凸レンズ部312B1の後方側表面の表面形状については一定形状に維持したまま、配光パターンPBの形状を容易に変化させることが可能である。その際、単一レンズ部312Aおよび二枚レンズ部312Bの外形形状については、これらを同心円状に維持したままで、配光パターンPBの形状を容易に変化させることも可能である。
なお、上記各実施形態および各変形例において諸元として示した数値は一例にすぎず、これらを適宜異なる値に設定してもよいことはもちろんである。
本願発明の第1実施形態に係る車両用灯具ユニットを示す正面図 図1のII-II 線断面図 図1のIII-III 線断面図 上記車両用灯具ユニットから前方へ照射される光により灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成されるハイビーム用配光パターンを透視的に示す図 上記第1実施形態の第1変形例に係る車両用灯具ユニットを示す正面図 図5のVI-VI 線断面図 上記第1変形例に係る車両用灯具ユニットから前方へ照射される光により灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成されるロービーム用配光パターンを透視的に示す図 上記第1実施形態の第2変形例に係る車両用灯具ユニットを示す、図6と同様の図 本願発明の第2実施形態に係る車両用灯具ユニットを示す正面図 図9のX-X 線断面図 図9のXI-XI 線断面図 上記第2実施形態に係る車両用灯具ユニットから前方へ照射される光により灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される集光配光パターンを透視的に示す図
符号の説明
2 透光カバー
10、110、210、310 車両用灯具ユニット
12、112、212、212´、312 凸レンズ
12A、112A、212A、312A 単一レンズ部
12B、112B、212B、312B 二枚レンズ部
12B1、112B1、212B1、312B1 前側凸レンズ部
12B2、112B2、212B2、312B2 後側凸レンズ部
12a、112a、212a、312a 外周縁部
14 放電バルブ
14a 放電発光部
16 116リフレクタ
16a、116a 反射面
16b 後頂開口部
18、318 ホルダ
18a 環状フランジ部
112b 切欠き部
116a1 上部反射領域
116a2 下部反射領域
120 シェード
120a 上端縁
314 発光ダイオード
314a 発光チップ
314b 基板
316 支持プレート
316a 放熱フィン
A、B 点
Ax 光軸
C 曲線
CL1、CL2 カットオフライン
E エルボ点
F 後側焦点
HZH、HZL ホットゾーン
OHS 頭上標識
PA 付加配光パターン
PB 集光配光パターン
PH ハイビーム用配光パターン
PL ロービーム用配光パターン
PL0 基本配光パターン

Claims (5)

  1. 灯具ユニット前後方向に延びる光軸上に配置された凸レンズと、この凸レンズの後方に配置された光源と、を備えてなる車両用灯具ユニットにおいて、
    上記凸レンズにおける周縁部の少なくとも一部が、前後二股に分岐するように形成された前側凸レンズ部および後側凸レンズ部からなる二枚レンズ部として構成されている、ことを特徴とする車両用灯具ユニット。
  2. 上記凸レンズにおける周縁部が、該周縁部の全周にわたって上記二枚レンズ部として構成されている、ことを特徴とする請求項1記載の車両用灯具ユニット。
  3. 上記凸レンズの略下半部が、上記二枚レンズ部として構成されている、ことを特徴とする請求項1記載の車両用灯具ユニット。
  4. 上記光源が、上記凸レンズの後側焦点よりも後方側に配置されており、
    この光源の近傍に、該光源からの光を前方へ向けて上記光軸寄りに反射させるリフレクタが設けられており、
    このリフレクタと上記凸レンズとの間に、該リフレクタからの反射光の一部を遮蔽するシェードが、該シェードの上端縁が上記凸レンズの後側焦点を通るようにして配置されている、ことを特徴とする請求項1〜3記載の車両用灯具ユニット。
  5. 上記凸レンズにおける周縁部の上部領域が、上記二枚レンズ部として構成されており、
    この上部領域の二枚レンズ部における前側凸レンズ部または凸後側レンズ部に、所定形状の切欠き部が形成されている、ことを特徴とする請求項1〜4記載の車両用灯具ユニット。
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