JP2006209693A - Icチップ内蔵タグカード用支持体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発泡紙基材を使用せずに、ICカード製造時において、ICチップ跡が目立たず、ICチップを破損させず、かつ製造されたICカードの上に良好に印刷可能な、外観上優れたICカード内蔵タグカード用支持体を提供する。
【解決手段】 発泡紙基材とは異なる紙基材1上に感熱接着性を有する熱可塑性樹脂層2を備えた構成により、ICカード製造時には、電子回路を内蔵するように2つの支持体11が、溶融した熱可塑性樹脂層2を介して加熱接着される。従って、上記課題を解決できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ICチップ、アンテナ等を内蔵した電子回路を備え、非接触で情報交信が可能なICチップ内蔵タグカードに供されるICチップ内蔵タグカード用支持体に関する。
近年、RFID(Radio Frequency Identification)と称されるシステムが注目されている。このシステムは、微弱な電波を利用して外部の読み出し書き換えが可能な装置であるリーダーライターを通し、ICチップを内蔵した電子回路にデータを交信可能である。この電子回路はプラスチックフィルム等の支持体に装着されてICチップ内蔵タグカード(以下、ICカードと称する)となる。係るICカードは、IDカード、会員証、プリペイドカード等においてバーコードや磁気カードに代わり利用され始めている。ICカードは従来の磁気カードに比べ、情報量、処理スピード、セキュリティー等の面での信頼性が優れている。
ICチップを内蔵した電子回路はICチップの他にアンテナ等の電子回路を備えており、これらはフィルム状に一体形成されたものをインレットとし、該インレットが接着剤を介して支持体に装着されて、ICカードとなる。
但し、インレット中のICチップ、アンテナ部は凸状態となっているため、装着後のICカードの表面は特にICチップの部分において、ICチップ跡が目立ち、外観上に難点がある他、ICチップが破損する恐れがある。更にICカードに直接印刷した場合、ICチップ部分において、印刷の文字や図柄が十分に印刷されないという難点がある。特に支持体にプラスチックフィルムのような樹脂板を用いた場合、以上の難点が顕著である。
この難点を解消する観点から、接着剤を基材上に厚く塗布する方法などが挙げられる。しかし、この方法は、接着剤を厚く塗布した支持体を接着させて得たICカードにおいてインレットと支持体の間にわずかに隙間が生じてしまい、凹凸が生じてしまう欠点の他、上記のような難点が完全には解消されていない。
これらの難点を解消するため、例えば、支持体の基材の一つに発泡体をパルプ繊維と混抄することによって得られた発泡紙基材を貼り合せる方式が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−148955号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方式では、発泡紙基材によってクッション性が得られICチップ跡は減るものの、塑性変形が十分ではなく、跡が完全には消えず、かつ発泡紙基材の強度が弱いため、折れ曲がり易く、加工適性が低い。また、発泡紙基材は抄造上で発泡させる必要があり、生産性が極めて悪く、非常に高価なものである。更に、この方式では貼り合わせの回数が多くなるため、生産性に劣る。
本発明は上記実情を考慮してなされたものであって、発泡紙基材を使用せずに、ICカード製造時において、ICチップ跡が目立たず、ICチップを破損させず、かつ製造されたICカードの上に良好に印刷可能な、外観上優れたICカード内蔵タグカード用支持体を提供することにある。
請求項1に対応する発明は、ICチップ及びアンテナを含む電子回路を一方の支持体へ装着し、前記電子回路を内蔵するように前記一方の支持体と他方の支持体とを加熱接着して得られるICチップ内蔵タグカードに用いられる、いずれかの前記支持体からなるICチップ内蔵タグカード用支持体であって、紙基材と、前記紙基材の片面上に形成され、感熱接着性を有する熱可塑性樹脂層とを備えたICチップ内蔵タグカード用支持体である。
請求項2に対応する発明は、請求項1に対応するICチップ内蔵タグカード用支持体において、前記熱可塑性樹脂層はポリオレフィン樹脂であり、前記ポリオレフィン樹脂は、MFR(JIS K6922−1)が0.5〜25g/10min・190℃であり、融点が100℃以下であり、密度が0.915g/cm以下であるICチップ内蔵タグカード用支持体である。
請求項3に対応する発明は、請求項1又は請求項2に対応するICチップ内蔵タグカード用支持体において、前記熱可塑性樹脂層は、メタロセン触媒により製造された樹脂であるICチップ内蔵タグカード用支持体である。
請求項4に対応する発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に対応するICチップ内蔵タグカード用支持体において、前記熱可塑性樹脂層の厚さは、前記電子回路の最大厚みの1/5倍以上であるICチップ内蔵タグカード用支持体である。
請求項5に対応する発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に対応するICチップ内蔵タグカード用支持体において、前記紙基材における前記熱可塑性樹脂層とは反対側の面としては、前記ICチップ内蔵タグカードとなった状態でも印刷可能であるICチップ内蔵タグカード用支持体である。
本発明によれば、発泡紙基材を使用せずに、ICカード製造時において、ICチップ跡が目立たず、ICチップを破損させず、かつ製造されたICカードの上に良好に印刷可能な、外観上優れたICカード内蔵タグカード用支持体を提供できる。
以下に本発明の一実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るICチップ内蔵タグカード用支持体(以下、支持体という)が適用されたICカードの平面図であり、図2は図1のII−II線矢視断面図である。なお、ICカード50は、ICチップ3及びアンテナ4を含む電子回路を一方の支持体11へ装着し、電子回路を内蔵するように一方の支持体11と他方の支持体11とを加熱接着して得られたものである。
ここで、支持体11は、紙基材1と、紙基材1の片面上に積層形成され、感熱接着性(ヒートシール性)を有する熱可塑性樹脂層2とを備えている。
紙基材1の紙としては、上質紙、中質紙、薄葉紙、クラフト紙等のノーコート紙、スーパーアート紙、アート紙、軽量コート紙、微塗工紙等のクレーコート紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル樹脂等の押し出しラミネート紙等の公知の板紙、洋紙、和紙のいずれを用いてもよい。
紙基材1の原料としては、針葉樹、広葉樹の機械パルプ、化学パルプ等の木材パルプ、ケナフ、タケ、バガス等の非木材パルプ、新聞古紙、オフィス古紙、ミルクカートン古紙等の古紙パルプや古紙等が使用される。また、紙基材1は、合成パルプ、合成繊維、再生繊維等を原料に用いてもよい。
ICカード50は印刷されて用いられることが多いため、紙基材1の紙としては、印刷効果の高いクレーコート紙が最も好ましく使用できる。クレーコート紙はキャストコート、グロスコート、マットコート、ダルコートのいずれの光沢仕上げであっても良い。さらにエンボス加工が施されていても良い。紙基材1は、紙であれば特に限定されないが、厚さは適宜選択すればよい。
補足すると、紙基材1としては、基本的には紙の種類を選ばす、紙でありさえすればよい。但し、トイレットペーパー等の如き、極端に変形しやすい紙は除外する。本発明の特徴の一つとして、ICチップ3の凹凸を熱可塑性樹脂層2で吸収してフラットな面が得られることがある。これに伴い、紙基材1に求める性質としては、熱可塑性樹脂と同様に凹凸を吸収できる”変形しやすさ”が挙げられる。紙基材1の変形しやすさは、数値で表す場合、例えば紙基材1の密度に対応している。紙基材1の密度の好ましい範囲としては、例えば0.3〜1.0g/cmが挙げられる。
ICカード50は、情報を記録したICチップ3が埋設されているため、中のチップを取り出して付け替えるという偽造が為される恐れがある。この偽造の際に、ICカード50から支持体11を破壊せずにICチップ3のみを取り出して、別のICチップを付け替えようと試みても、紙基材1の紙はフィルム等に比べ脆性に優れているため、ICチップ3の付け替えが難しい。そこで、偽造防止という観点から基材には紙基材1を用いたほうが有利である。また、基材が紙基材1であると焼却廃棄の際に焼却ガスの問題を低減でき、燃焼エネルギーの観点から焼却炉の炉を傷めにくいという利点がある。さらに環境等を含めた廃棄時の諸問題を低減できるという利点がある。また、紙が安価に製造できる利点を考えても、基材としては、紙基材1を用いる必要がある。
感熱接着性を有する熱可塑性樹脂層2とは、80℃以上で接着可能な樹脂のことをいう。熱可塑性樹脂層2は、2つの支持体11の加熱接着時の接着時間等において、生産性に優れており、また、加工適性が優れているために必要である。
熱可塑性樹脂層2の樹脂としては、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂やこれらのポリオレフィン樹脂にマレイン酸などの不飽和カルボン酸やその無水物をグラフト重合させたもの、あるいはエチレンなどのオレフィンとマレイン酸、アクリル酸メタクリル酸、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどとの共重合体などを使用することができる。その他、シール性ポリエステル等の樹脂も使用することができるが、安価に生産できるポリオレフィン樹脂が好ましく使用できる。
熱可塑性樹脂層2として、ポリオレフィン樹脂を用いた場合、ポリオレフィン樹脂のMFRは0.5〜25g/10min・190℃であることが好ましい。MFRが0.5g/10min・190℃未満であるとヒートシール(感熱接着)適性が不足であり、25g/10min・190℃を超えると溶融温度が低くなりすぎて溶融膜の安定性に支障をきたす恐れがある。さらに好ましい範囲は3.0〜20g/10min・190℃である。なお、ここでいうMFRは、測定条件として、JIS K6922−1 (プラスチック−ポリエチレン(PE)成形用及び押出用材料−第一部呼び方のシステム及び仕様表記の基礎)において、温度条件190℃、荷重条件21.18Nを用いている。
熱可塑性樹脂層2の融点は100℃以下であることが好ましい。100℃を超えると、感熱接着適性が劣る。更に感熱接着性を有する熱可塑性樹脂の密度は0.915g/cm3以下であることが好ましい。0.915g/cm3を超えると感熱接着適性が劣る。さらに好ましくは0.910g/cm3以下である。
十分な感熱接着適性を得るにはメタロセン触媒により製造された直鎖状低密度ポリエチレンを最も好ましく使用できる。特にメタロセン触媒により製造された直鎖状低密度ポリエチレンは分子量分布がシャープであるため、溶融が均一であり、さらに流動性に優れているため、熱可塑性樹脂層2として用いた場合、ICカード製造時における加熱接着時の熱で溶融した樹脂によりICチップ3と紙基材1との隙間が埋まるので、ICカード50の外観にはICチップ跡が目立たなくなり、有利である。
熱可塑性樹脂層2は、必要に応じて本発明の特徴を阻害しない範囲内であれば、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、耐電防止剤を配合しても良い。
熱可塑性樹脂層2を紙基材1上に積層させる方法については特に制限はない。熱可塑性樹脂層2は、インフレーション法、Tダイキャスト法等により製膜したフィルム状のものを用いてウエットラミネーション、ドライラミネーションにより積層させても良いし、サンドイッチラミネーションにより積層させることも可能である。また、紙基材1上に押し出しラミネート加工により直接積層させても良い。
いずれの方法により熱可塑性樹脂層2を紙基材1上に積層させてもよく、熱可塑性樹脂層2は単層であっても多層であっても良い。
紙基材1上に積層させた熱可塑性樹脂層2の厚さは、ICチップ3を含む電子回路(インレット)の最大厚さの1/5倍以上であることが好ましい。1/5倍を下回るとインレットの最大厚さの部分がICチップ3であることが多いため、インレットを支持体11に装着し、熱接着してICカード50を製造してもICカード50の外観において、ICチップ跡が消えずに目立つ恐れがあり、かつICチップ3が破損する恐れもある。一方、最大厚さの2倍を超えて積層させても積層させるためのコストが増すばかりで、これ以上厚くする必要がない。より好ましい範囲は1/4〜等倍の厚さである。
ICカード50は印刷されて使用されることが多い。ICチップ3を含む電子回路を支持体11へ装着し、該支持体11を加熱接着することによって得たICカード50に印刷する方法としては、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、活版印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷等が挙げられ、印刷インキは各種印刷機に適合したインキが用いられる。または、記録器機を用いて、インクジェット方式、インクリボン方式、電子写真方式、熱転写方式等の印刷も用いることが可能である。
以上のような構成によれば、発泡紙基材とは異なる紙基材1上に感熱接着性を有する熱可塑性樹脂層2を備えた構成により、ICカード製造時には、電子回路を内蔵するように2つの支持体11が、溶融した熱可塑性樹脂層2を介して加熱接着される。
従って、発泡紙基材を使用せずに、ICカード製造時において、ICチップ跡が目立たず、ICチップを破損させず、かつ製造されたICカードの上に良好に印刷可能な、外観上優れたICカード内蔵タグカード用支持体を提供できる。
なお、本願発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。図3は、実施例、比較例における外観の評価、接着強度の評価、印刷適性の評価を表形式で示した図である。
実施例1〜5、比較例1〜5において、熱接着は上下に加熱された金属板を用い、このときの加熱温度は135℃、圧力は2.5kg/cm2、加熱時間は1secの条件にて熱接着を行った。
また、外観の評価、印刷適性の評価において、ミューチップのインレット(ICチップを含む最大厚さ250μm)を使用した。
(1)外観の評価
ミューチップのインレットを支持体に挟み込んで装着し、熱接着する。このときの外観を目視にて評価した。
○:跡が目立たない。
×:跡が目立つ。
(2)接着強度の評価
支持体を熱接着して手で剥がしたときの支持体の状態を目視にて評価した。
○:基材が破壊する。
×:基材が破壊しない。
(3)印刷適性の評価
ミューチップのインレットを支持体に挟み込んで装着し、熱接着する。この装着済みの支持体をRI展色機にて印刷した。このときの印刷状態を目視で評価した。
○:印刷ムラがない。
×:印刷ムラがある。
なお、RI展色機等としては、以下のものを用いた。
機種 :RI−1型テスター
機械番号 :43−324
メーカー :(株)明製作所(現 石川島産業機械株式会社)
使用インキ:東洋インキ フラッシュドライFDカルトンP藍口0.3cc
[実施例1及び比較例1]
実施例1及び比較例1は、請求項1を確認する内容である。
実施例1は、両面コート紙(スノーエース、東京製紙社製)の紙基材1上に低密度ポリエチレン樹脂20μmを介して直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(SE605M、タマポリ社製)100μmをサンドイッチラミネート法により積層させて支持体11を得た。この支持体11にミューチップのインレットを挟み込んで装着し、熱接着した。
比較例1は、両面コート紙(スノーエース、東京製紙社製)の基材上に接着剤を5μmの厚さになるように塗工し、この支持体どうしでミューチップのインレットを挟み込んで装着、乾燥、接着した。
以上によれば、実施例1は、外観の評価、接着強度の評価、印刷適性の評価の全てで良好な結果が得られた。一方、比較例1は、接着強度の評価結果が良好であるものの、外観の評価及び印刷適性の評価結果が悪かった。
[実施例2及び比較例2]
実施例2及び比較例2は、請求項2を確認する内容である。
実施例2は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を紙基材1上に100μmとなるように押し出しラミネートした他は実施例1と同様にして支持体11を得た。
比較例2は、ポリエチレンテレフタレート樹脂を紙基材上に100μmとなるように押し出しラミネートした他は実施例1と同様にして支持体を得た。
以上によれば、実施例2は、外観の評価、接着強度の評価、印刷適性の評価の全てで良好な結果が得られた。逆に、比較例2は、外観の評価、接着強度の評価、印刷適性の評価の全てで悪い結果となった。
[実施例3及び比較例3]
実施例3及び比較例3は、請求項3を確認する内容である。
実施例3は、メタロセン触媒を用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(SE605M、タマポリ社製)100μmを接着剤(SP2755N、コニシ社製)を介してウェットラミネート法により積層させた他は実施例1と同様にして支持体11を得た。
比較例3は、メタロセン触媒を用いずに製造された低密度ポリエチレンフィルム(L−101、アイセロ化学社製)100μmを接着剤(SP2755N、コニシ社製)を介してウェットラミネート法により積層させた他は実施例1と同様にして支持体を得た。
以上によれば、実施例3は、外観の評価、接着強度の評価、印刷適性の評価の全てで良好な結果が得られた。逆に、比較例3は、外観の評価、接着強度の評価、印刷適性の評価の全てで悪い結果となった。
[実施例4及び比較例4]
実施例4及び比較例4は、請求項4を確認する内容である。
実施例4は、低密度ポリエチレン樹脂20μmを介して直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(SE605M、タマポリ社製)50μmをサンドイッチラミネート法により積層させた他は実施例1と同様にして支持体11を得た。
比較例4は、低密度ポリエチレン樹脂20μmを介して直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(SE605M、タマポリ社製)20μmをサンドイッチラミネート法により積層させた他は実施例1と同様にして支持体を得た。
以上によれば、実施例4は、外観の評価、接着強度の評価、印刷適性の評価の全てで良好な結果が得られた。一方、比較例4は、接着強度の評価結果が良好であるものの、外観の評価及び印刷適性の評価結果が悪かった。
[実施例5及び比較例5]
実施例5は、請求項3,4に対応する内容である。比較例5は、請求項4の“1/5倍以上”に対応しない例である。
実施例5は、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(SE605M、タマポリ社製)100μmを接着剤(LX−605、大日本インキ化学社製)を介してドライラミネート法により積層させた他は実施例1と同様にして支持体11を得た。
比較例5は、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系ヒートシール剤(アクアテックスMC4400、中央理化工業製)を厚さ10μmになるように塗工した他は実施例1と同様にして支持体を得た。
以上によれば、実施例5は、外観の評価、接着強度の評価、印刷適性の評価の全てで良好な結果が得られた。一方、比較例5は、接着強度の評価結果が良好であるものの、外観の評価及び印刷適性の評価結果が悪かった。
本発明の一実施形態に係るICチップ内蔵タグカード用支持体が適用されたICカードの平面図である。 図1のII−II線矢視断面図である。 本発明の実施例及び比較例の評価結果を表形式で示す図である。
符号の説明
1…基材、2…熱可塑樹脂層、3…ICチップ、4…アンテナ、11…支持体、50…ICカード。

Claims (5)

  1. ICチップ及びアンテナを含む電子回路を一方の支持体へ装着し、前記電子回路を内蔵するように前記一方の支持体と他方の支持体とを加熱接着して得られるICチップ内蔵タグカードに用いられる、いずれかの前記支持体からなるICチップ内蔵タグカード用支持体であって、
    紙基材と、
    前記紙基材の片面上に形成され、感熱接着性を有する熱可塑性樹脂層と
    を備えたことを特徴とするICチップ内蔵タグカード用支持体。
  2. 請求項1に記載のICチップ内蔵タグカード用支持体において、
    前記熱可塑性樹脂層はポリオレフィン樹脂であり、
    前記ポリオレフィン樹脂は、MFR(JIS K6922−1)が0.5〜25g/10min・190℃であり、融点が100℃以下であり、密度が0.915g/cm以下であることを特徴とするICチップ内蔵タグカード用支持体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のICチップ内蔵タグカード用支持体において、
    前記熱可塑性樹脂層は、メタロセン触媒により製造された樹脂であることを特徴とするICチップ内蔵タグカード用支持体。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のICチップ内蔵タグカード用支持体において、
    前記熱可塑性樹脂層の厚さは、前記電子回路の最大厚みの1/5倍以上であることを特徴とするICチップ内蔵タグカード用支持体。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のICチップ内蔵タグカード用支持体において、
    前記紙基材における前記熱可塑性樹脂層とは反対側の面は、前記ICチップ内蔵タグカードとなった状態でも印刷可能なことを特徴とするICチップ内蔵タグカード用支持体。
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