JP2006208164A - 抵抗測定治具及び抵抗測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 歪み等が生ずる積層アクチュエータに対する抵抗測定において、良好な電極接触状態を実現するとともに、ノイズのない測定を実現する。
【解決手段】 積層アクチュエータ1の表面に形成された外部電極2,3に接触される金属箔4,5と、金属箔4,5の背面側を支持する弾性部材6,7とを備え、積層アクチュエータ1の外部電極2,3と弾性部材6,7の間に金属箔4,5を挟み込んだ状態で抵抗の測定を行う。金属箔4,5は、弾性部材6,7で背面を支持されることにより、外部電極2,3に歪み等があった場合にも、その表面に倣って変形し、全面接触状態が実現される。また、抵抗の測定は、シールドボックス内に収容した状態で行う。これにより、小さな電圧でもノイズのない測定が実現される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、積層アクチュエータの電気抵抗の測定に用いられる抵抗測定治具に関するものであり、さらには抵抗測定方法に関する。
積層アクチュエータは、電圧印加により変位する圧電セラミックスを電極を介して積層することにより構成されるものであり、変位効率や位置精度が高く、応答が高速である等の利点を有し、様々な分野で広く用いられている。
ところで、この種の積層アクチュエータにおいては、作製後に電気特性(高温抵抗)の測定を行う必要があるが、測定に際しては積層アクチュエータに対して所定の電圧を印加する必要が生ずる。従来、積層アクチュエータに電圧を印加する際には、積層アクチュエータに形成された外部電極にリード線をはんだ付け等の手法により固定し、このリード線を介して電圧印加を行うことが行われている。しかしながら、この方法では、積層アクチュエータに亀裂が入り表面に形成された外部電極が分断された場合、分断された部分でスパークが発生し、積層アクチュエータを損傷するという問題がある。
このような状況から、積層アクチュエータの変位を妨げないように保持する技術や、外部電極の亀裂による断線を極力少なくする技術が数多く報告されている。ただし、その多くは、はんだや樹脂モールド等により積層アクチュエータを固定してしまうものである。はんだによる固定や樹脂モールドによる固定では、その後の外観検査ができなくなる等の不都合がある。
はんだや樹脂モールドにより積層アクチュエータを固定しないで電圧を印加する方法としては、積層アクチュエータを電圧を印加する電極間に挟み込んで行う方法も知られている(例えば、特許文献1等を参照)。特許文献1は、積層型圧電素子の分極工程において、鼓状の変形や内部応力の発生しない、形状寸法精度の優れた積層型圧電素子の製造方法並びに分極方法に関する技術を開示するものであるが、例えば請求項4等に、電圧を印加された電極間に焼成後の圧電素子を挿入することにより、分極(電圧の印加)を行うことが開示されている。
あるいは、圧電素子を分極する際に、板バネを利用して電圧印加を行うことも知られている(例えば、特許文献2や特許文献3等を参照)。例えば、特許文献2には、複数の圧電素子を直列に連結して形成した圧電素子列と、圧電素子列の側面に固着され各圧電素子に電気を伝える内部リード電極と、圧電素子列に装着され各圧電素子に圧縮力を加える予圧ばねとを備えた圧電アクチュエータが開示されており、内部リード電極は素子接合対応部がばね部になっている金属板であり、圧電素子列の各圧電素子は、予圧ばねの圧縮力を受けながら分極処理されることが開示されている。特許文献3には、2個以上の電極が形成された圧電セラミックス素材を所定の温度に昇温し、これら電極間に高電圧を印加して電気分極を行う圧電セラミック分極用治具において、電極板の接触部が円弧状に装着方向に湾曲して、少なくとも2個以上の板ばねを形成し、圧電セラミックの正または負極の電極パターンを把持することを特徴とした圧電セラミック分極用治具が開示されている。
しかしながら、積層アクチュエータの分極や変位測定における電圧印加を考えた場合、前記各特許文献記載の技術では、必ずしも十分とは言えない。積層アクチュエータに対して電圧印加を行う場合、積層方向の寸法が変化しても対応することができ、例えばその表面に形成された外部電極が歪んでいても外部電極に対して全面接触が行えることが必要である。部分的な接触では、前記のように外部電極が分断された場合、スパークの発生等を回避することができない。
前記特許文献1記載の技術のように電圧を印加された電極間に圧電素子を挿入する方法の場合、圧電素子の表面が平坦であれば全面接触が可能であるが、表面が歪んでいると例えば外部電極全面に電極が接触することができない。
一方、特許文献2や特許文献3に記載されるような板ばねを利用した接触では、表面が歪んでいても接触は可能ではあるが、基本的には部分的な接触であって、例えば細長い積層アクチュエータの表面に形成された外部電極に全面接触させることはできない。
また、前記積層アクチュエータの電気特性の測定、特に抵抗測定においては、測定に際して大きな電圧を印加すると、積層アクチュエータを破壊してしまうおそれがあり、できるだけ小さな電圧で測定を行うことが好ましい。しかしながら、小さな電圧で抵抗の測定を行うと、ノイズが大きくなるという問題が生ずる。
抵抗測定時のノイズについては、測定回路に改良を加えることでこれを除去することが種々提案されている(例えば、特許文献4乃至特許文献7等を参照)。例えば、特許文献4には、印加電圧の切り替え回路ケースと、試料選択用試料セレクト回路のケースを高絶縁化し、ドライビングガードの切換え手段を講じることにより、検出信号に影響する外部誘導作用及びノイズ作用等を除去し、高絶縁抵抗の測定を可能とする技術が開示されている。特許文献5や特許文献6においては、各種ノイズの影響を受けずに容量性電子部品の絶縁抵抗を高精度に、しかも短時間で測定できる絶縁抵抗測定装置が提案されている。特許文献7には、疑似ノイズ発生回路から疑似ノイズ信号と同一の波形となっている被測定抵抗体の両端間電位差信号と、当該電位差信号に位相を合わせている疑似ノイズ信号とを相関回路に与えて、この相関回路で自己相関を得て、これに基づいて被測定抵抗体の抵抗値を求めるようにした抵抗測定装置が開示されている。
しかしながら、これらの従来技術では、いずれも測定回路に何らかの改良を加える必要があり、回路構成も複雑なものとなることから、設備投資等の点で負担が大きい。また、その効果にも自ずと限度があり、例えば測定温度の上昇によるノイズの増大等を回避することは難しい。
特開平9−266332号公報 特開2001−211667号公報 実開平7−29860号公報 特開平5−60811号公報 特開2001−91553号公報 特開2001−91554号公報 特開2001−41986号公報
以上のように、積層アクチュエータの抵抗測定においては、電圧の印加方法やノイズの除去等の点において、解決すべき課題は多い。
本発明は、このような状況に鑑みて提案されたものであり、はんだや樹脂モールド等により積層アクチュエータを固定する必要がなく、積層アクチュエータの表面に形成された外部電極が歪んでいても当該外部電極に対して全面接触が行え、スパーク等を発生させることなく良好な電圧印加を行うことが可能な抵抗測定治具及び抵抗測定方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、小さな電圧で測定してもノイズを抑えることができ、例えば高温での抵抗測定も、低い電圧においてノイズ無く安定して短時間で行うことが可能な抵抗測定治具及び抵抗測定方法を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明の抵抗測定治具は、積層アクチュエータの表面に形成された外部電極に接触される金属箔と、当該金属箔の背面側を支持する弾性部材とを備えるとともに、測定対象となる積層アクチュエータを収容するシールドボックスを備えることを特徴とする。
また、本発明の抵抗測定方法は、積層アクチュエータの表面に形成された外部電極に金属箔を接触させるとともに、当該金属箔の背面側から弾性部材により支持し、前記積層アクチュエータの外部電極と前記弾性部材の間に金属箔を挟み込んだ状態とし、シールドボックス内において抵抗の測定を行うことを特徴とする。
本発明においては、先ず、積層アクチュエータの外部電極と弾性部材の間に金属箔が挟み込まれ、当該金属箔が電圧印加用の電極(端子)として機能する。ここで、前記金属箔は、積層アクチュエータの外部電極の表面形状に倣って自在に変形し、弾性部材によって背面側から押圧支持された場合、当該弾性部材も外部電極の表面形状に倣って自在に変形することと相俟って、積層アクチュエータの外部電極に対して良好な接触状態を示す。したがって、仮に積層アクチュエータの表面に形成される外部電極が歪みにより変形していても、前記金属箔がこれに応じて変形し、全面接触状態が実現される。また、例えば電圧の印加に伴って積層アクチュエータが変形した場合にも、これに追従して金属箔や弾性部材が変形し、前記外部電極に全面接触した状態が維持される。
本発明の治具または方法では、前記弾性部材が積層アクチュエータの外部電極の歪みや変形に対する緩衝材として機能するが、積層アクチュエータにおいて端子の接続に緩衝材を用いることは、例えば特開2003−60249号公報等にも開示されている。前記特開2003−60249号公報には、外部電極と電気的に接続される外部接続端子を導電性の緩衝部材により接続した積層型圧電セラミックが記載されている。
しかしながら、この特開2003−60249号公報に記載される技術は、製品において外部接続端子を外部電極に接続固定する技術に関するものであり、製造過程で例えば抵抗測定用の電圧印加のための電極を接触させることを主旨とする本願発明とは、その考えを大きく異にする。例えば、特開2003−60249号公報に記載の技術では、外部接続端子は緩衝部材(シリコーンやエポキシ樹脂)により固定されてしまう。したがって、測定後に積層アクチュエータを取り外すことはできない。また、特開2003−60249号公報に記載の技術では、緩衝部材自体が導電性を有するようにしているので、十分な導電性と緩衝機能とを両立することは難しい。例えば、緩衝部材として銀を重量比率で70%含有したシリコンを使用しているが、多量の銀を含有するシリコンでは、十分な柔軟性を得ることはできず、積層アクチュエータの変位に対して十分に追随させることは難しい。柔軟性を確保するために銀の含有量を減らすと、接続抵抗が急激に上昇する。
これに対して、本発明の抵抗測定治具、抵抗測定方法においては、積層アクチュエータの外部電極に対して金属箔を接触させることで電圧印加を可能としており、外部電極と金属箔とは接触させるだけであるので、電圧印加後(抵抗測定後)には簡単に積層アクチュエータを取り外すことができ、その外観を損なうことはない。また、電圧印加のための電極として機能するのは金属箔であり、弾性部材に導電性を持たせる必要がなく、導電性も十分に確保される。さらに、金属箔は変形自在であるため、積層アクチュエータが変形した場合にも外部電極に全面接触した状態が維持される。
その他、積層アクチュエータにおいて、変位を阻害せずに外部電極全体に外部電線を接続する技術は、例えば特表2003−502869号公報等にも開示されている。しかしながら、この特表2003−502869号公報記載の技術では、網状の金属を接点接続させることが容易ではなく、また先の特開2003−60249号公報に記載される技術と同様、製品において外部接続端子を外部電極に接続固定するものであり、これをそのまま抵抗測定における電圧印加に適用すると、例えば測定後の積層アクチュエータの取り外しが容易ではない。
次に、本発明においては、抵抗測定をシールドボックス内において行う構成としている。抵抗測定においては、様々な要因でノイズが入り込み、特に積層アクチュエータが破壊されないよう小さい電圧で測定を行うと、ノイズが大きく入る。また、例えば高温測定を行う場合、恒温槽内で測定を行う必要があるが、恒温槽のファン等からノイズが入り、測定の妨げとなる。前記シールドボックス内で測定を行えば、ノイズの入り込みが回避され、小さな電圧で測定を行っても、ノイズのない安定な測定が実現される。
本発明によれば、積層アクチュエータの表面に形成される外部電極が歪んでいても電圧印加用の電極となる金属箔を外部電極全体に接触させることができ、仮に積層アクチュエータに亀裂が入り外部電極が断線しても、スパーク等を発生させることなく電圧印加を行うことができる。したがって、本発明により抵抗測定における電圧印加を行えば、測定不良を確実に回避することが可能である。また、電圧印加に際して積層アクチュエータをはんだや樹脂モールドにより固定する必要がないので、抵抗測定後に外観検査等も可能であり、積層アクチュエータの脱着も容易である。さらに、本発明では、シールドボックス内に収容した状態で抵抗測定を行うので、ノイズの入り込みを抑えることができ、低電圧においても、ノイズの無い精度の高い測定を安定且つ短時間に行うことができる。
以下、本発明を適用した抵抗測定治具及び抵抗測定方法について、図面を参照して詳細に説明する。
先ず、図1は、本発明を適用した抵抗測定治具の電極部の構成例を示すものである。本発明の抵抗測定治具において、積層アクチュエータに電圧を印加し抵抗測定を行うための電極部は、積層アクチュエータ1の外部電極2,3に接触される一対の金属箔4,5と、これら金属箔4,5を背面側から支持する弾性部材6,7と、さらに前記弾性部材6,7の背面側を支持する剛性を有する支持基板8,9とから構成されている。
前記金属箔4,5は、積層アクチュエータ1に電圧を印加する電極として機能するものであり、導電性を有することは勿論であるが、信頼性等の点から酸化し難い材質からなることが好ましい。これらの観点から、例えば金箔や白金箔等が好適である。あるいは、銅箔等の金属箔の表面に金めっき等を施したもの等も使用可能である。
また、前記金属箔4,5は、積層アクチュエータ1の外部電極2,3と接触する際に、外部電極2,3の表面の歪みや変形に倣って変形し、良好な接触状態が得られることが必要である。このような観点から、前記金属箔4,5の剛性が高すぎることは好ましくなく、したがってその厚さを適正に設定することが好ましい。具体的には、前記金属箔4,5の厚さを5μm〜100μmとすることが好ましい。前記金属箔4,5の厚さが100μmを越えると、金属箔4,5の剛性が高くなりすぎ、積層アクチュエータ1の外部電極2,3の表面形状に対応できなくなる可能性がある。前記金属箔4,5の厚さが薄い場合には、柔軟性の点で問題となることはないが、不用意に切断されるおそれがあり、信頼性の点から5μm以上とすることが好ましい。
前記金属箔4,5は、積層アクチュエータ1の表面に形成される外部電極2,3に全面接触させる必要があり、したがって、積層アクチュエータ1の積層方向における長さよりも長いことが必要である。金属箔4,5の幅は任意であるが、前記積層アクチュエータ1の外部電極2,3の幅よりも若干小さくすることが好ましい。金属箔4,5の幅が狭すぎると、電気的な抵抗が大きくなるおそれがあり、逆に金属箔4,5の幅が広すぎると、対向する金属箔4,5同士が不用意に接触して短絡するおそれがある。
一方、前記金属箔4,5を背面側から支持する弾性部材6,7は、やはり積層アクチュエータ1の外部電極2,3の表面の歪みや変形等を吸収し得るように柔軟性を有する必要がある。弾性部材6,7の柔軟性が不足すると、金属箔4,5を剛直に支持する形になり、金属箔4,5を外部電極2,3の表面形状に倣って変形させることができず、接触状態が不十分なものとなる可能性がある。
したがって、本発明においては、前記弾性部材6,7として、十分に柔軟性を有する材質を採用することが好ましい。ここで、本発明においては、柔軟性の指標として、日本工業規格JIS K 6253において規定されるデュロメータ硬さ試験タイプE(低硬さ用試験)に従って測定されるデュロメータ硬さを採用することとする。具体的には、前記弾性部材6,7は、デュロメータ硬さが1〜80であることが好ましく、5〜40であることがより好ましい。弾性部材6,7の柔軟性が不足すると、すなわちデュロメータ硬さが80を越えると、金属箔4,5と外部電極2,3の接触状態が悪化するおそれがあり、また、積層アクチュエータ1の変位を阻害するおそれがある。
前記の条件を満足する材質としては、樹脂発泡体(いわゆるスポンジ)等を挙げることができ、ウレタン樹脂発泡体(いわゆるウレタンスポンジ)やシリコン樹脂発泡体(いわゆるシリコンスポンジ)等が好適である。特に、耐熱性を考慮すると、シリコン樹脂発泡体は好ましい材質である。弾性部材6,7においては、導電性を考慮する必要がなく、柔軟性のみを考慮してその材質、物理的特性等を選定することができ、前記観点にしたがって最適化すればよい。
前記弾性部材6,7の厚さは任意であるが、あまり厚すぎると支持状態が不安定となるおそれがあり、逆に薄すぎるとその柔軟性が十分に活かされない可能性がある。したがって、前記弾性部材6,7の厚さは、5mm〜10mmとすることが好ましい。
前記金属箔4,5の背面側を前記弾性部材6,7によって支持した状態で積層アクチュエータ1を挟み込み、金属箔4,5を積層アクチュエータ1の外部電極2,3に接触させるが、金属箔4,5の背面を支持する部材が弾性部材6,7のみであると不安定であり、取り扱いが難しい。そこで、本実施形態においては、弾性部材6,7の背面側に支持基板8,9を配することで、安定な支持状態を得るようにしている。
この場合、支持基板8,9としては、剛性を有する絶縁基板を用いる必要があり、例えばプラスチック基板等を用いることができる。この支持基板8,9は、例えば積層アクチュエータ1の変位に伴って変形することはない。そこで、この支持基板8,9の背面側で前記金属箔4,5に外部リード線10,11をはんだ付け等により固定すれば、断線や亀裂等の問題を生ずることなく外部リード線10,11の接続が可能になる。
前述の構成の抵抗測定治具を用いて抵抗の測定を行う場合、前記金属箔4,5の背面側から弾性部材6,7により押圧し、金属箔4,5と積層アクチュエータ1の外部電極2,3とを密着状態とすることが好ましい。したがって、何らかの加圧機構を設けることが好ましい。
図2は、前記加圧機構を設けた装置構成例である。本例の場合、金属箔4,5及び弾性部材6,7を互いに対向された状態で支持基板8,9を配置し、これらを複数(ここでは4本)のシャフト12で連結することにより加圧可能としている。すなわち、前記シャフト12は、例えば先端部分にネジが切られており、回転操作することにより連結される支持基板8,9間の距離が変わる。また、各シャフト12には、回転操作するための操作ツマミとなる操作部13が設けられており、これら回転操作することで前記距離を変えることができる。したがって、金属箔4,5間の間隔を広げ、積層アクチュエータ1を挟み込んだ後、前記操作によって支持基板8,9間の距離を狭めれば、前記金属箔4,5が積層アクチュエータ1の外部電極2,3と接触し、加圧保持される。
このとき、積層アクチュエータ1は柔軟性を有する弾性部材6,7によって支えられ、弾性部材6,7と積層アクチュエータ1の外部電極2,3の間に金属箔4,5が挟み込まれた状態となる。そして、弾性部材6,7の有する柔軟性と、金属箔4,5の有する柔軟性とが相俟って、金属箔4,5が外部電極2,3の全面に接触するように押し当てられる。また、弾性部材6,7が緩衝材として機能し、前記金属箔4,5等に適正な圧力が付与され、安定な挟み込み状態が実現される。
抵抗の測定に際しては、図3に示すように、以上の構成を有する電極部に積層アクチュエータ1を装着した状態でシールドボックス14に入れ、ノイズが入り込まないような状態にして測定を行う。シールドボックス14は、導電性を有する金属等により形成され、いわゆるシールド効果を有することから、この中で測定を行えば、外部からのノイズが入り込むことがなく、低い電圧においてもノイズ無く測定を行うことができる。
ここで、前記シールドボックス14は、積層アクチュエータ1を装着した電極部を収容し得る大きさであればよく、特にその大きさは制約されない。ただし、例えば恒温槽等に入れて高温での抵抗測定を行う場合には、恒温槽内に収まる大きさとする必要がある。
また、恒温槽に入れて高温での抵抗測定を行う場合には、温度管理が重要になるが、前記シールドボックス14に入れる場合、シールドボックス14で完全に密閉すると、シールドボックス14内の温度と恒温槽内の温度との差が大きくなってしまうため、シールドボックス14に例えば隙間(スリット)を設けることが好ましい。
図3に示す例では、シールドボックス14を2分割し、上部ボックス14aと下部ボックス14bとを組み合わせる構造とし、これら上部ボックス14aと下部ボックス14bの間に所定の隙間(スリットSL)を設けるようにしている。前記スリットSLを設けるには、例えば図4に示すように、上部ボックス14aに下方に延びる支持片15を複数箇所に設けるとともに、それぞれの支持片15に水平方向に突出する係止爪16を設け、これら係止爪16を下部ボックス14bの上端面に係止するようにすれば、安定、且つ確実に前記スリットSLを形成することができる。
なお、前記隙間があまり大きすぎると、ノイズが入り込む可能性が生じ、逆にあまり小さすぎると、シールドボックス14の内外での温度差が大きくなって正確な測定が難しくなるおそれがある。したがって、前記スリットSLの形成に際しては、ノイズが入らず、シールドボックス14内の温度と恒温槽内の温度との差ができる限り小さくなるように、その間隔を設定することが好ましい。
前述のように、本発明の抵抗測定治具を用いることで、安定して電圧印加を行うことが可能であり、正確な抵抗測定が可能である。すなわち、前記抵抗測定治具を用いて電圧の印加を行った場合、金属箔4,5が外部電極2,3の全面に接触しているため、仮に積層アクチュエータ1に亀裂が入って外部電極2,3の途切れが起きても、前記金属箔4,5によって導通が確保され、断線状態となることがない。したがって、電圧印加時にスパーク等が発生することがない。また、例えば積層アクチュエータ1が変位した場合にも、金属箔4,5及び弾性部材6,7がこれに追従し、良好な電圧印加状態を維持することができる。
さらに、シールドボックス14内に入れて測定を行うことで、ノイズの問題も解消することが可能である。すなわち、積層アクチュエータ1をシールドボックス14内に入れることにより、積層アクチュエータ1が破壊し難い低電圧でノイズ無く抵抗測定を行うことが可能であり、例えば200℃程度までの高温での測定抵抗においてもノイズ無く正確な測定を行うことが可能である。
以下、本発明の具体的な実施例について、実験結果に基づいて説明する。
実施例
図1乃至図4に示す抵抗測定治具を用い、シールドボックス14に入れた状態で積層アクチュエータに対して抵抗測定を行った。この際、金属箔4,5としては厚さ20μmの金箔を用いた。また、弾性部材6,7としては、シリコン樹脂発泡体を用いた。抵抗測定は、10〜50Vの電圧をパルス印加し、恒温槽内で50℃、100℃、150℃の温度条件下での抵抗値を観察した。
図5は、シールドボックス14内に入れて10Vでの抵抗測定結果を示すものであり、いずれの温度においても、ほとんどノイズが入ることなく測定が行えることがわかる。また、断線による測定不良は発生せず、測定不良率は0%であった。本実施例において、積層アクチュエータ1の外観を観察すると、外部電極2,3に断線が起きているものもあったが、本発明の抵抗測定治具を用いることで、断線が起きても抵抗測定が適正に行われたことがわかった。
比較例1
図1及び図2に示す電極部に積層アクチュエータ1を装着し、シールドボックス14内に入れないで抵抗測定を行った。シールド無しでの10Vの抵抗測定結果を図6に示す。図6から明らかなように、シールド無しでは、ノイズが顕著になることがわかった。
比較例2
同様の積層アクチュエータ1の外部電極2,3にリード線をはんだ付けし、これらリード線を介して電圧を印加し、先の実施例と同様の抵抗測定を行った。この場合、積層アクチュエータ1の外部電極2,3の途切れから断線が起こり、測定できなくなってしまうものが多く見受けられた。実際、50サンプルについて同様の抵抗測定を行った場合、測定できないものの割合(測定不良率)は、60%にも達した。
抵抗測定治具の電極部の構成例を示す概略平面図である。 加圧機構を設けた電極部の構成例を示す概略斜視図である。 電極部をシールドボックス内に収容した状態を示す概略斜視図である。 シールドボックスの構造の一例を示す断面図である。 実施例における抵抗測定結果を示す特性図である。 比較例1における抵抗測定結果を示す特性図である。
符号の説明
1 積層アクチュエータ、2,3 外部電極、4,5 金属箔、6,7 弾性部材、8,9 支持基板、10,11 外部リード線、12 シャフト、13 操作部、14 シールドボックス、14a 上部ボックス、14b 下部ボックス、15 支持片、16 係止爪

Claims (15)

  1. 積層アクチュエータの表面に形成された外部電極に接触される金属箔と、当該金属箔の背面側を支持する弾性部材とを備えるとともに、
    測定対象となる積層アクチュエータを収容するシールドボックスを備えることを特徴とする抵抗測定治具。
  2. 前記シールドボックスには、スリットが形成されていることを特徴とする請求項1記載の抵抗測定治具。
  3. 前記シールドボックスは上下2分割されており、これら2分割されたシールドボックスを所定の間隔をもって組み合わせることにより前記スリットが形成されていることを特徴とする請求項2記載の抵抗測定治具。
  4. 前記シールドボックスは導電性金属により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の抵抗測定治具。
  5. 前記弾性部材は、日本工業規格JIS K 6253において規定されるデュロメータ硬さ試験タイプE(低硬さ用試験)に従って測定されるデュロメータ硬さが1〜80であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の抵抗測定治具。
  6. 前記デュロメータ硬さが5〜40であることを特徴とする請求項5記載の抵抗測定治具。
  7. 前記弾性部材は、シリコン樹脂発泡体により形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の抵抗測定治具。
  8. 前記金属箔が金箔または白金箔であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の抵抗測定治具。
  9. 前記金属箔の厚さが5μm〜100μmであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の抵抗測定治具。
  10. 前記弾性部材の厚さが5mm〜10mmであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の抵抗測定治具。
  11. 前記弾性部材の背面側に剛性を有する支持基板が配され、当該支持基板の背面側において前記金属箔にリード線が固定されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載の抵抗測定治具。
  12. 前記支持基板により前記金属箔間に挟持された積層アクチュエータを加圧支持する加圧機構を有することを特徴とする請求項11記載の抵抗測定治具。
  13. 積層アクチュエータの表面に形成された外部電極に金属箔を接触させるとともに、当該金属箔の背面側から弾性部材により支持し、前記積層アクチュエータの外部電極と前記弾性部材の間に金属箔を挟み込んだ状態とし、
    シールドボックス内において抵抗の測定を行うことを特徴とする抵抗測定方法。
  14. 前記シールドボックスを恒温槽内に入れ、加熱環境下で抵抗の測定を行うことを特徴とする請求項13記載の抵抗測定方法。
  15. 前記シールドボックスにスリットを設けて前記抵抗の測定を行うことを特徴とする請求項14記載の抵抗測定方法。
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