JP2009222680A - プローブカード及びプローブカードの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、基板に対する熱変形又は熱変位の影響があっても、回路基板とプローブ基板の電気的接続を安定して確保し、かつ、プローブ群先端部の面平行度を良好に維持できるプローブカード及びその製造方法を提供する。
【解決手段】第1の接続端子を下面に配設した回路基板と、該第1の接続端子に個々に対応した第2の接続端子を上面に配設すると共に複数のプローブを下面に配設したプローブ基板と、該第1の接続端子に取り付けられると共に該第2の接続端子に接触して電気的に接続する複数の中継接続ピンと、から構成されるプローブカードにおいて、第1の接続端子に取り付けた該中継接続ピンと第2の接続端子との間に電気的に接続することができる異方性導電シートを介在させて、該異方性導電シートの両片面が夫々該中継接続ピン先端部と第2の接続端子を含むプローブ基板に固着した構造を有する。
【選択図】図1
【解決手段】第1の接続端子を下面に配設した回路基板と、該第1の接続端子に個々に対応した第2の接続端子を上面に配設すると共に複数のプローブを下面に配設したプローブ基板と、該第1の接続端子に取り付けられると共に該第2の接続端子に接触して電気的に接続する複数の中継接続ピンと、から構成されるプローブカードにおいて、第1の接続端子に取り付けた該中継接続ピンと第2の接続端子との間に電気的に接続することができる異方性導電シートを介在させて、該異方性導電シートの両片面が夫々該中継接続ピン先端部と第2の接続端子を含むプローブ基板に固着した構造を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体ウェハ上に高密度に集積されたチップデバイスの電気的特性の検査に使用されるプローブカードの構造及びその製造方法に関するものである。
従来、半導体ウェハ上にあるチップデバイスの電気的特性の検査に使用されるプローブカードは、図3(a)に示すように、複数のテスタ接続端子4aが接続された回路基板4と、複数のプローブ2が装着されたプローブ基板3と、テスタ接続端子4aに接続された回路基板4の接続端子5aと各プローブ2に接続されたプローブ基板3の接続端子3aとを夫々電気的に接続するための弾性を有する中継接続ピン5群と、回路基板4の背面に密着して機械的強度を補強する補強板7と、回路基板4及び補強板7とプローブ基板3を所定位置に保持する支持体8と支持ボルト9とから構成される。この回路基板4及びプローブ基板3の形状は所定の厚みを有する円形または方形の平板である。回路基板4に固着された中継接続ピン5は弾性体であり、押圧力に比例して生ずる反力により回路基板4の中継接続ピン5の先端部と、対応するプローブ基板3の接続端子3aとが圧接して電気的接続が確保される。
こういう構造を採用したプローブカードの先行技術が開示されている(文献1)。この先行技術は、夫々二つのアームを有する構造のプローブと接続子(中継接続ピンに相当)を採用することにより、プローブと被検査体であるチップデバイスとを押圧したときに、配線基板のような支持基板に伝達させる力を低減できるというものである。
特開2004−340617号公報(〔0005〜6〕、〔0011〜13〕、図18)
このプローブカードでは、弾性を持つ中継接続ピンを押圧することによる反力で対応する接続端子を電気的に接続する構造であって、複数の中継接続ピンの反力の合計荷重により、プローブ基板にたわみが発生する問題があった。特に、半導体ウエハの直径が200〜300mmとなる大型化に伴って、対応するプローブカードが大型化(大口径化)してきたため、プローブカード中央部の平面性が問題になってきた。これらの問題点を以下に詳述する。
この中継接続ピンは回路基板とプローブ基板との間に配置され、かつ、押圧力により両基板の電気的接続を安定して担う必要があるので、両基板には夫々垂直な方向に面荷重が作用する(図3bのγ)。この面荷重に対して回路基板は背面に補強板を配設しているから十分対抗できるが、一方のプローブ基板は周辺部を支持体で保持された円板または平板であるので、プローブ基板の中央部が大きくたわむ(図3bのβライン)。その結果、プローブ基板に固着されているプローブ群の先端部が構成する面平行度(図3bのαライン)を損なう問題が発生する。この図3bに示すように、この変形は周辺を単純支持された円板または平板が一様な面荷重を受けた場合のたわみ発生という力学的現象である。周辺を単純支持された円形の最大たわみWmaxと最大応力のσmaxは円板中央に発生し、数式1で与えられる。
この数式で、板の厚さがh、円形平板の直径が2a、単位当たりの荷重がp、板材料の縦弾性係数がE,そのポアソン比がνでそれぞれ表わされ、例えば、板厚4mm、直径300mm、縦弾性係数130GPa、ポアソン比0.13、面分布荷重6.2gf/mm2で試算すると、円板の中央のたわみは3mm、最大応力は100MPaに達する。この縦弾性係数130GPa、ポアソン比0.13は、プローブ基板として通常使用されるセラミック材の機械的特性に相当する。また、面分布荷重6.2gf/mm2は、1ピンあたりの押さえ荷重10gfの中継接続ピンを1.25mm間隔で一様に配置した場合の面分布荷重密度に相当する。このたわみはプローブ基板の面平行度を著しく損ない、プローブ群先端部面の面平行度が保持できなくなるので、結果として平面度が保持された半導体ウエハ上に形成されたチップデバイスの電極に高精度に接触することができなくなる。
実際には、面分布荷重によりプローブ基板が変形すると、その変形量に応じて中継接続ピンによる荷重も幾分小さくなり、ピン荷重とプローブ基板の変形による反力が均衡する点に実際の変形は収まるので、プローブ基板の実際の変形量は前述の計算値より幾分小さくなるが、プローブ基板が変形して面平行度を劣化させるという問題は残る。また、中央部において中継接続ピンの荷重が小さくなると、その分だけ電気的接触の不安定さが残るので、これを回避するために中継接続ピンの荷重を増やさざるをえなくなる。このことはプローブ基板に荷重を増加させることになり、より劣化したプローブカードを組み立てることになる問題がある。前述の先行技術においてもこの課題は残るが、このことについては開示されていない。
また、中継接続ピンの電気的接続は、回路基板に対しては機械的に固着した状態であるが、プローブ基板に対しては押圧による一時的接触によるものである。実際の試験環境では、高温状態(85〜150℃)での試験における熱膨張、低温状態(−20〜−40℃)での試験における熱収縮、チップデバイスの電極へのコンタクト時の機械的衝撃等の変動要因により、中継接続ピンの先端部とプローブ基板上の接続端子の相対的位置がずれる問題が生じやすく、このずれが大きくなると、正常な接触ができず、電気的に断線の状態になる(図4のa)。また、同様な要因でプローブ基板に熱膨張によるたわみで高さ方向に変動が生じた場合には、中継接続ピンの先端部と対応する接続端子の水平方向の位置がたとえ許容範囲にあったとしても、ピン先端部から接続端子面が離れてしまうか、または適切な押圧力がえられなくなり、電気的断線が生じることになり正常な試験が行えなくなる問題がある(図4のbは高さ方向を強調している)。上述の問題は、中継接続ピンをプローブ基板に固着し、回路基板の接続端子と電気的接触を行う場合においても、同様である。
本発明は、上記事情に鑑みて、これらの問題を解決するために成したものであって、半導体ウェハ上に高密度に集積されたチップデバイスの電気的特性の検査に使用するプローブカードにおいて、プローブ基板に対する熱変形または熱変位の影響があっても、回路基板とプローブ基板の電気的接続を安定して確保し、かつ、プローブ群先端部の面平行度を良好に維持できるプローブカード及びその製造方法を提供するものである。
前記の目的を達成するために、請求項1のプローブカードの発明は、回路基板、上記回路基板の一方の面側に配置され、表面の所定領域に複数のプローブを保持するプローブ基板、および上記回路基板と上記プローブ基板との間で、対向する面の一方の面に設けられた複数の中継接続ピンと、他方の面に固着された異方性導電シートを備え、上記中継接続ピンの先端部を上記異方性導電シートに固着することによって上記回路基板と上記プローブ基板とを接続する接続手段を備えたことを特徴とする。
異方性導電シートは、シート状であって、シート面に直角な方向で、かつ、平面的に微小な面積範囲で存在する多数の金属性導電材により、シート両面間を導通することができ、またシート面に平行な方向において微小な金属性導電材間には熱硬化性絶縁樹脂層が存在して絶縁状態を維持するもので,異方性導電性を有するシートである。この異方性導電シートは、半硬化状態の熱硬化性絶縁樹脂層を金属性導電体と共に加熱して硬化させたものであるから、硬化樹脂と同等程度の強度、硬度、対屈曲性を呈するものである。これらの構成を採用することにより、回路基板の接続端子とプローブ基板の接続端子との間の電気的接続が金属製の中継接続ピン先端部を異方性導電シート中の導電体とを介して異方性導電シートに固着することにより確実に達成することができる。
また、高温状態(85〜150℃)での試験における熱膨張、低温状態(−20〜−40℃)での試験における熱収縮、チップデバイスの電極へのコンタクト時の機械的衝撃等の変動要因により、各中継接続ピン先端部と対応する回路基板またはプローブ基板上の接続端子との間に生ずる相対的位置のずれやプローブ基板に生ずるたわみの問題に対して、回路基板またはプローブ基板に固着した弾性のある中継接続ピンと対応するプローブ基板または回路基板の接続端子間に、硬化した異方性導電シートを狭着しているので、異方性導電シート内の導電体を介して安定した導通を確保できると同時に熱硬化性絶縁樹脂層により接続部を保護できると共に、プローブ基板に対してたわみ等に対抗する補強板の役目を果たすことにより提起した課題に対応できる。
また、請求項2のプローブカードの製造方法の発明は、回路基板とプローブ基板とを対向させ、対向する一方の面に複数の中継接続ピンを設け、対向する他方の面に異方性導電シートを設け、上記中継接続ピンの先端を上記異方性導電シートに固着したことを特徴とする。
また、請求項3のプローブカードの製造方法の発明は、請求項2記載のプローブカードの製造方法において、上記異方性導電シートが、熱硬化性絶縁樹脂層と導電材とによって構成されていることを特徴とする。
上記異方性導電シート材が、半硬化状態の熱硬化性絶縁樹脂層の中に平面に垂直な方向に導電性を有し、平面方向に絶縁状態にある微小な金属性導電材を多数埋め込んだ構造の薄いシート材であって、回路基板またはプローブ基板に固着された中継接続ピンと対応するプローブ基板または回路基板の接続端子の間に熱硬化性絶縁樹脂層が半硬化状態である異方性導電シートを挟み込み、中継接続ピンと対応する接続端子の位置合わせを回路基板に対してプローブ基板を所定の位置決めマーク等を用いて正確に行い、次いで中継接続ピンが対応する接続端子と異方性導電シート材を介して電気的に接続が確保するまで、プローブ基板を支持体によって押し込む。この電気的接続が確保された時点で加熱処理を行い、半硬化状態である熱硬化性絶縁樹脂層を硬化させる。これにより、中継接続ピンの先端部と対応する接続端子との電気的接続が、導電材を介して確保された状態で異方性導電シートを固着することにより、本発明に係るプローブカードを製造することが可能となる。
これらの製造方法を採用することにより、中継接続ピンの先端部と対応する接続端子との間に異方性導電シート内のあらかじめ組み入れられている導電材を介在させて両者の電気的接続が確保され、また、熱硬化性絶縁樹脂層の硬化により両者が機械的に固着された状態となって電気的接続箇所を保護する構造のプローブカードを製造することができる。
本発明による請求項1の構成のプローブカードによれば、本発明に係わる異方性導電シートを中継接続ピン先端部と対応する接続端子の間に狭着することにより中継接続ピンと対応する接続端子との電気的接続が、適度の押圧を掛けた状態で、異方性導電シートを介して安定して確保することができる。これにより、高温状態(85〜150℃)での試験における熱膨張、低温状態(−20〜−40℃)での試験における熱収縮、チップデバイスの電極へのコンタクト時の機械的衝撃等の変動要因により、各中継接続ピン先端部と対応するプローブ基板上の接続端子との間に生ずる相対的位置のずれやプローブ基板に生ずるたわみの問題に対して、回路基板またはプローブ基板に固着した弾性のある中継接続ピンと対応する接続端子との間に、硬化した異方性導電シートを介して安定した導通が確保できるので、半導体ウェハの検査を的確に行うことができる。
本発明による請求項2から3までの構成のプローブカードの製造方法によれば、本発明に係わる熱硬化性絶縁樹脂層と導電材とからなる異方性導電シートを中継接続ピンと対応する接続端子の間に挟み込み、位置整合、次いで加熱硬化することにより、中継接続ピンと対応する接続端子の間に異方性導電シートを硬化させて固着することができる。これにより、中継接続ピンと対応する接続端子との電気的接続が、適度の押圧を掛けた状態で、異方性導電シートの導電材を介して確保することができ、高温状態での試験における熱膨張、低温状態での試験における熱収縮、チップデバイスの電極へのコンタクト時の機械的衝撃等の変動要因があっても、プローブ群先端部の面平行度の精度を維持して半導体ウェハの検査を的確に行えるプローブカードを容易に製造することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。図1は、本発明に係わるプローブカードの実施形態であって、aはプローブカードの模式的断面図、bはaにおける異方性導電シートの模式的断面図である。図2は、本発明に係わるプローブカードの別の実施形態であって、aはプローブカードの模式的断面図、bはaにおける異方性導電シートの模式的断面図である。
図1(a)、(b)を用いて、本発明の実施の形態であるプローブカード1について説明すると、プローブカード1は、複数のテスタ接続端子4aを上面に配設すると共にテスタ接続端子4aに個々に接続された接続端子5a群を下面に配設した回路基板4と、接続端子5aに個々に対応した接続端子3a群を上面に配設すると共に接続端子3aに個々に接続された複数のプローブ2を下面に配設したプローブ基板3と、回路基板4の接続端子5aに根元を固着して片持ち梁状に配設された弾性を有する中継接続ピン5群と、中継接続ピン5とプローブ基板3の間にあって中継接続ピン5の先端部と各プローブ2に接続された接続端子3aを含むプローブ基板3を狭着した異方性導電シート6と、回路基板4の背面に密着して機械的強度を補強する補強板7と、回路基板4及び補強板7とプローブ基板3を所定位置に保持する支持体8と支持ボルト9とから構成される。
このプローブ基板3及び回路基板4の形状は所定の厚みを有する円形または方形の平板である。また、前記基板3及び4は、合成樹脂製またはセラミック製のプリント板であって、プローブ基板3では、上面にある各接続端子3aと下面の対応するプローブ接続端子3bとをプリント配線で内部接続し、一方の回路基板4でも各テスタ接続端子4aと下面の対応する接続端子5aとをプリント配線で内部接続している。円形または方形のプローブ基板3の下面全体に、被測定物である半導体チップデバイスの電極に対応するプローブ2が秩序立って配設される。これらのプローブ2は、プローブ基板3のプローブ接続端子3bに固着されて、片持ち梁状に本体を保持して、その先にチップデバイスの電極(図示しない)と接触可能な針先を有する。このプローブ2の線径は、チップデバイスの規模にもよるが、40〜100μmの範囲であり、プローブ数も数百から千本超える規模である。プローブ2の材料としては、通常、パラヂウム合金、ベリリウム銅合金、タングステン合金等から選択された一種類の合金が用いられる。
また、補強板7は、基板6の平面度を維持するための背面を補強するために用いられ、この場合、強度が高い金属製を用い、熱膨張特性、耐熱性、耐候性、耐汚染性及び被加工性の点からステンレス鋼またはアルミニウムを用いることが望ましい。また、プローブ基板3と回路基板4の上下の間隔を調整可能に保持するために、プローブ基板3の端面下部を単純支持する金属製の支持体8が設けられ、該支持体8は補強板7及び回路基板4を貫通した支持ボルト9により位置調節することができる。
また、異方性導電シート6は、硬化された熱硬化性絶縁樹脂層6bの中に平面に垂直な方向に導電性を有し、平面方向に絶縁状態にある微小の金属性導電材6aを多数埋め込んだ構造の厚さ0.05〜1.0mmの薄いシート状であって、厚み方向に導電性を呈し、平面方向に電気絶縁性を呈する異方性の導電性を有するシートである。異方性導電シート6は異方性導電シート材を加熱硬化して形成されるが、該異方性導電シート材6は薄いシート状の半硬化状態の熱硬化性絶縁樹脂層6bの中に、シートの厚さに納まる程度の大きさの微小径の細長い形状の導電材6aがシート面に概略垂直になるように、かつ面内方向には互いに接触せずに絶縁されている状態で配置される。このシート材6を半硬化状態でシート6の両面の同じ位置を導電性の外部の突起(中継接続ピン5の先端部及び接続端子3a)により押圧されると、シート材6は薄くなる方向に変形し、上下からの導電性突起5,3aはシート6内部に埋め込まれた導電材6aに接触し、導電材6aを介して電気的に接続された状態になる。この状態で、シート材6を高温状態に置くことにより当該熱硬化性絶縁樹脂層6bは完全硬化し、機械的に強固な状態の異方性導電シート6が形成され、電気的接続が外部からの撹乱(たわみやずれ等)に対して機械的に保護された状態にすることができる。熱硬化性絶縁樹脂層6bとしては、熱硬化性の合成樹脂であるシリコーン樹脂またはエポキシ樹脂等が用いられる。
回路基板4に固着された中継接続ピン5は弾性体であり、押圧力に比例して生ずる反力により回路基板4の中継接続ピン5の先端部と、対応するプローブ基板3の接続端子3aとが、異方性導電シート6内の導電材6aを圧接して電気的接続が確保される。中継接続ピン5の形状は、弾性材料が圧縮に伴う押圧力により反力が生ずると共に、中継接続ピン5の固着された根元である接続端子5aと対応する接続端子3aとの水平方向の位置関係がずれなくする形状が求められるから、中継接続ピン5は片持ち梁状のカンチレバー型かコイルバネ型等がよく、製作容易の点でカンチレバー型がよい。また、中継接続ピン5の材料は、弾性があり、電気伝導性が良好な材料が望ましく、銅系の燐系銅合金、ベリリウム系銅合金、ニッケル合金等が用いられる。
また、図2(a)、(b)を用いて、本発明に係わるプローブカードの別の実施形態であるプローブカード1について、図1(a)、(b)と相違する点について説明すると、プローブカード1は、複数のテスタ接続端子4aを上面に配設すると共にテスタ接続端子4aに個々に接続された接続端子5a群を下面に配設した回路基板4と、接続端子5aに個々に対応した接続端子3a群を上面に配設すると共に接続端子3aに個々に接続された複数のプローブ2を下面に配設したプローブ基板3と、プローブ基板3の接続端子3aに根元を固着して片持ち梁状に配設された弾性を有する中継接続ピン5群と、中継接続ピン5と回路基板4の間にあって中継接続ピン5の先端部と接続端子5aを含む回路基板4を狭着した異方性導電シート6と、回路基板4の背面に密着して機械的強度を補強する補強板7と、回路基板4及び補強板7とプローブ基板3を所定位置に保持する支持体8と支持ボルト9とから構成される。
また、プローブ基板3に固着された中継接続ピン5は弾性体であり、押圧力に比例して生ずる反力によりプローブ基板3の中継接続ピン5の先端部と、対応する回路基板4の接続端子5aとが、異方性導電シート6内の導電材6aを圧接して電気的接続が確保される。中継接続ピン5の形状は、弾性材料が圧縮に伴う押圧力により反力が生ずると共に、中継接続ピン5の固着された根元である接続端子3aと対応する接続端子5aとの水平方向の位置関係がずれなくする形状が求められるから、中継接続ピン5は片持ち梁状のカンチレバー型かコイルバネ型等がよく、製作容易の点でカンチレバー型がよい。また、中継接続ピン5の材料は、弾性があり、電気伝導性が良好な材料が望ましく、銅系の燐系銅合金、ベリリウム系銅合金、ニッケル合金等が用いられる。
これらのプローブカード1の作用の特徴は、中継接続ピン5が異方性導電シート6の熱硬化性絶縁樹脂層の硬化によって固定される程度にシート6内の導電材6aに食い込んで電気的接続が確保されており、また、この接続が硬化した熱硬化性絶縁樹脂層6bにより保護されるので、従来のように過度の押圧力による荷重を掛けずにすみ、プローブ基板3のたわみによる面並行度の劣化や検査時の電気的接続の信頼性の低下を防ぐことができる。よって、高温状態(85〜150℃)での試験における熱膨張、低温状態(−20〜−40℃)での試験における熱収縮、チップデバイスの電極へのコンタクト時の機械的衝撃等が伴う試験環境下で、プローブカード内部の電気的接続の劣化により良品の被検査物を不良品と判定してしまうことの経済的損失を回避することができる。
図1(a)、(b)を用いて、本発明の実施の形態であるプローブカード1の製造方法について説明すると、先ず、プローブ基板3に所定位置に複数のプローブ2を形成または接合する。次に、ロウ付け、はんだ付け、接続用穴への挿入等の手段により中継接続ピン5を回路基板4に組み付ける。次いで、回路基板4に固着された中継接続ピン5群と対応するプローブ基板3の接続端子3a群の間に熱硬化性絶縁樹脂層6bが半硬化状態である異方性導電シート材6を適度に張られた状態で挟み込み、中継接続ピン5群と対応する接続端子3a群の位置合わせを回路基板4に対してプローブ基板3を所定の位置決めマーク等を用いて支持体8及び支持ボルト9により正確に行い、次いで、中継接続ピン5群が対応する接続端子3a群と異方性導電シート材6内の金属性導電体6aを介して電気的に接続が確保するまで、プローブ基板3を支持体8及び支持ボルト9によって押し込む。この電気的接続が確保された時点で、熱硬化性絶縁樹脂層6bが硬化する温度と時間で加熱処理を行い、半硬化状態である熱硬化性絶縁樹脂層6bを硬化させる。これにより、中継接続ピン5群の先端部と対応する接続端子3a群との電気的接続が、適度の押圧を掛けた状態で異方性導電シート6を狭着することにより、安定して確保することができるプローブカード1を製造することが可能となる。
これらの製造方法を採用することにより、中継接続ピン5の先端部と対応する接続端子3aとの間に異方性導電シート6内のあらかじめ組み入れられている導電材6aを介在させて両者の電気的接続が確保され、また、熱硬化性絶縁樹脂層6bの硬化により両者が機械的に固着された状態となって電気的接続箇所を保護する構造のプローブカード1を製造することができる。
また、前記該異方性導電シート材6は厚み0.05〜1.0mmの薄いシート状であって、半硬化状態の熱硬化性絶縁樹脂層6bの中に、シート6の厚さに納まる程度の大きさの微小径の細長い形状の導電材6aがシート面に概略垂直になるように、かつ面内方向には互いに接触せずに絶縁されている状態で配置される。このシート材6を半硬化状態でシート6の両面の同じ位置を導電性の外部の突起(中継接続ピン5の先端部及び接続端子3a)により押圧されるとシート材6は薄くなる方向に変形し、上下からの導電性突起5,3aはシート6内部に埋め込まれた導電材6aに接触し、導電材6aを介して電気的に接続された状態になる。この状態で、シート材6を高温状態に置くことにより当該熱硬化性絶縁樹脂層6bは完全硬化し、機械的に強固な状態の異方性導電シート6が形成され、電気的接続が外部からの撹乱(たわみやずれ等)に対して機械的に保護された状態にすることができる。熱硬化性絶縁樹脂層6bとしては、熱硬化性の合成樹脂であるシリコーン樹脂やエポキシ樹脂等が用いられる。また、熱硬化性絶縁樹脂層6bが半硬化状態から硬化状態になる加熱温度は150〜200℃の範囲である。
また、異方性導電シート材6の製造は、例えば、LIGAプロセスを利用することによって、微細構造レジスト膜を有する導電性極細線群母型を作成し、次いで電鋳法により該導電性極細線群母型を用いて導電性極細線群を作成してから、導電性極細線群の空隙に熱硬化性絶縁樹脂層を充填し、次いで該熱硬化性絶縁樹脂層を半硬化させることによって製造することができる。この場合、導電性極細線の直径10〜250μm、導電性極細線間のピッチ30〜500μmの範囲内で配列された導電性極細線群の導電体を得ることができる。
また、図2(a)、(b)を用いて、本発明の別の実施形態であるプローブカード1の製造方法について、図1(a)、(b)と相違する点について説明すると、先ず、プローブ基板3に所定位置に複数のプローブ2を形成または接合する。次に、ロウ付け、はんだ付け、接続用穴への挿入等の手段により中継接続ピン5をプローブ基板3のもう一方の面に組み付ける。次いで、プローブ基板3に固着された中継接続ピン5群と対応する回路基板4の接続端子5a群の間に熱硬化性絶縁樹脂層6bが半硬化状態である異方性導電シート材6を適度に張られた状態で挟み込み、中継接続ピン5群と対応する接続端子5a群の位置合わせを回路基板4に対してプローブ基板3を所定の位置決めマーク等を用いて支持体8及び支持ボルト9により正確に行い、次いで中継接続ピン5群が対応する接続端子5a群と異方性導電シート材6内の金属性導電体6aを介して電気的に接続が確保するまで、プローブ基板3を支持体8及び支持ボルト9によって押し込む。この電気的接続が確保された時点で、熱硬化性絶縁樹脂層6bが硬化する温度と時間で加熱処理を行い、半硬化状態である熱硬化性絶縁樹脂層6bを硬化させる。これにより、中継接続ピン5群の先端部と対応する接続端子5a群との電気的接続が、適度の押圧を掛けた状態で異方性導電シート6を狭着することにより、安定して確保することができるプローブカード1を製造することが可能となる。
これらの製造方法を採用することにより、中継接続ピン5の先端部と対応する接続端子5aとの間に異方性導電シート6内のあらかじめ組み入れられている導電材6aを介在させて両者の電気的接続が確保され、また、熱硬化性絶縁樹脂層6bの硬化により両者が機械的に固着された状態となって電気的接続箇所を保護する構造のプローブカード1を製造することができる。
これらの製造方法によるプローブカード1の作用の特徴は、中継接続ピン5が異方性導電シート6の熱硬化性絶縁樹脂層の硬化によって固定される程度にシート6内の導電材6aに食い込んで電気的接続が確保されており、また、この接続が硬化した熱硬化性絶縁樹脂層6bにより保護されるので、従来のように過度の押圧力による荷重を掛けずにすみ、プローブ基板3のたわみによる面並行度の劣化や検査時の電気的接続の信頼性の低下を防ぐことができる。よって、高温状態(85〜150℃)での試験における熱膨張、低温状態(−20〜−40℃)での試験における熱収縮、チップデバイスの電極へのコンタクト時の機械的衝撃等が伴う試験環境下で、プローブカード内部の電気的接続の劣化により良品の被検査物を不良品と判定してしまうことの経済的損失を回避することができる。
半導体ウェハにおいて、高集積化ICチップの電気的特性の検査に使用するプローブカードに利用することができる。
1:プローブカード 2:プローブ 3:プローブ基板
3a:接続端子 3b:プローブ接続端子 4:回路基板
4a:テスタ接続端子 5:中継接続ピン 5a:接続端子
6:異方性導電シート 6a:導電材 6b:熱硬化性絶縁樹脂層
7:補強板 8:支持体 9:支持ボルト
α:プローブ群の先端部ライン β:プローブ基板のたわみ γ:面荷重
3a:接続端子 3b:プローブ接続端子 4:回路基板
4a:テスタ接続端子 5:中継接続ピン 5a:接続端子
6:異方性導電シート 6a:導電材 6b:熱硬化性絶縁樹脂層
7:補強板 8:支持体 9:支持ボルト
α:プローブ群の先端部ライン β:プローブ基板のたわみ γ:面荷重
Claims (3)
- 回路基板、上記回路基板の一方の面側に配置され、表面の所定領域に複数のプローブを保持するプローブ基板、および上記回路基板と上記プローブ基板との間で、対向する面の一方の面に設けられた複数の中継接続ピンと、他方の面に固着された異方性導電シートを備え、上記中継接続ピンの先端部を上記異方性導電シートに固着することによって上記回路基板と上記プローブ基板とを接続する接続手段を備えたことを特徴とするプローブカード。
- 回路基板とプローブ基板とを対向させ、対向する一方の面に複数の中継接続ピンを設け、対向する他方の面に異方性導電シートを設け、上記中継接続ピンの先端を上記異方性導電シートに固着したことを特徴とするプローブカードの製造方法。
- 上記異方性導電シートが、熱硬化性絶縁樹脂層と導電材とによって構成されていることを特徴とする請求項2記載のプローブカードの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008070353A JP2009222680A (ja) | 2008-03-18 | 2008-03-18 | プローブカード及びプローブカードの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008070353A JP2009222680A (ja) | 2008-03-18 | 2008-03-18 | プローブカード及びプローブカードの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009222680A true JP2009222680A (ja) | 2009-10-01 |
Family
ID=41239608
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008070353A Withdrawn JP2009222680A (ja) | 2008-03-18 | 2008-03-18 | プローブカード及びプローブカードの製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2009222680A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108074511A (zh) * | 2016-11-09 | 2018-05-25 | 永友Dsp有限公司 | 显示面板检测用探针单元的夹紧装置 |
CN111890249A (zh) * | 2020-07-10 | 2020-11-06 | 东南大学 | 一种用于超声键合的芯片夹持固定和芯片平行度测量结构 |
CN115003025A (zh) * | 2022-07-18 | 2022-09-02 | 之江实验室 | 一种可拆卸式晶上系统与pcb板的互连结构及制造方法 |
-
2008
- 2008-03-18 JP JP2008070353A patent/JP2009222680A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108074511A (zh) * | 2016-11-09 | 2018-05-25 | 永友Dsp有限公司 | 显示面板检测用探针单元的夹紧装置 |
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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