JP2006208131A - 振動体及びこれを備えた角速度検出装置 - Google Patents

振動体及びこれを備えた角速度検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 コリオリ力に起因する振動成分の検出感度を高めるとともに小型化を図る。
【解決手段】 振動体10は、第1の方向Yに沿って延在し第1の方向と直交する第2の方向Xに振動して第1の方向に伸びる軸周りの回転によるコリオリ力を発生させる音片11A,11Bと、第2の方向に延在し音片に接続された梁12と、梁の形状変化を検出する検出部16と、梁における音片の接続位置の一側にある部分に接続され音片と並行して第1の方向に延在する第1の接続部13と、梁における音片の接続位置の他側にある部分に接続され音片と並行して第1の方向に延在する第2の接続部14と、音片に対して梁とは反対側に配置され第1の接続部及び第2の接続部における梁に対する接続端とは反対側の端部に接続された基部15とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、振動体及びこれを備えた角速度検出装置に係り、特にジャイロ振動子を構成する場合に公的な振動体の構造に関する。
従来のジャイロ振動子は、所定の回転軸周りの角速度を検出するために、水晶などの圧電材料で構成された振動体を含む。この振動体には、一般に、梁に接続されて第1の方向に延在する音片が設けられ、この音片を第1の方向と直交する第2の方向に振動させることにより、振動体が第1の方向の軸回りに回転すると、第2の方向に振動する音片に対して第1の方向及び第2の方向に直交する第3の方向にコリオリ力が及ぼされるので、音片の第3の方向の振動成分を抽出することによってコリオリ力の大きさ、ひいては振動体の角速度を検出することができる。
例えば、一対の音片(腕部材)に接続された梁(ベース部)が、当該梁の中央部分に突設された接続部(接続部材)により基部(基台)に取付固定され、この接続部でねじり振動を検出するように構成された振動体が提案されている(例えば、以下の特許文献1参照)。
また、一対の第1音片(励振枝)に接続された梁の反対側に一対の第2音片(ピックアップ枝)を設け、梁の中央を接続部を介して取付固定し、コリオリ力に基づく第1音片の振動成分を梁を介して第2音片に伝達させ、この第2音片で検出を行うように構成した振動体が提案されている(例えば、以下の特許文献2及び3参照)。
特公平7−69180号公報 特開平7−55479号公報 特開平10−54725号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来の振動体では、梁と基部を接続する接続部において検出を行うように構成されていることにより、音片の振動エネルギーが接続部を介して基部に漏れ易いとともに、その振動エネルギーの漏出経路途中で検出を行うことから、コリオリ力に基づく振動成分の検出感度を高めることが難しく、振動体の角速度を高精度に検出することが困難であるという問題があった。
一方、上記特許文献2及び3に記載の従来の振動体では、第1音片に対して梁を挟んで反対側に延在する第2音片において検出を行うように構成されていることにより、振動体の構造が複雑になるとともに振動体の小型化を図ることが難しいという問題点がある。また、第1音片から第2音片に振動成分が伝達される経路の途中に、基部に接続された接続部により支持された梁が存在するため、梁における振動の減衰を低減するために、特許文献2では、梁を枠状に構成し、この枠状の内面を接続部に接続する方法を採用しているが、これは振動体の構造をさらに複雑化させる。さらに、特許文献3では、第1音片と第2音片の振動バランスを高めることにより、第1音片から第2音片へのコリオリ力に起因する振動成分の伝達効率を高めているが、この方法では、振動体の小型化(第1音片と第2音片の短縮)を図ると振動バランスの精度が犠牲になるため、振動エネルギーの漏洩を低減できないという問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、コリオリ力に起因する振動成分の検出感度を高めることにある。また、他の課題は、コリオリ力に起因する振動成分の検出感度を犠牲にすることなく小型化を図ることにある。
本発明に係る振動体は、第1の方向に沿って延在し、該第1の方向と直交する第2の方向に振動して前記第1の方向に伸びる軸周りの回転によるコリオリ力を受ける音片と、前記第2の方向に延在し、前記音片に接続された梁と、前記梁の形状変化を検出する検出部と、前記梁における前記音片の接続位置の一側にある部分に接続され、前記音片と並行して前記第1の方向に延在する第1の接続部と、前記梁における前記音片の接続位置の他側にある部分に接続され、前記音片と並行して前記第1の方向に延在する第2の接続部と、前記音片に対して前記梁とは反対側に配置され、前記第1の接続部及び前記第2の接続部における前記梁に対する接続端とは反対側の端部に接続された基部と、を具備することを特徴とする。
本発明に係る振動体によれば、音片に接続された前記梁は、前記音片の接続位置の両側で第1の接続部と第2の接続部をそれぞれ介して前記基部に接続され、この梁に検出部が設けられていることにより、上記従来の振動板に較べて、コリオリ力による振動成分の振動エネルギーが梁から基部へ漏出する量を低減することができ、これにより、コリオリ力に起因する振動成分により生起される梁の形状変化が大きくなるとともに、この梁に検出部が設けられているため、検出感度を高めることが可能になる。また、第1の接続部及び第2の接続部は梁から音片と並行して第1の方向に延在し、音片に対して梁とは反対側に配置された基部に接続されているため、振動体の寸法を大きくしなくても、音片の第1の方向に延在する長さ分だけ梁と基部との間の距離を増大させることができることから、振動エネルギーの基部への漏出を低減しつつ、振動体の小型化を図ることが可能になる。
本発明において、前記検出部として、前記梁における前記音片の接続部位と前記第1の接続部の接続部位との間に設けられた第1の検出部と、前記梁における前記音片の接続部位と前記第2の接続部の接続部位との間に設けられた第2の検出部とを有することが好ましい。これによれば、梁における音片の接続部位の両側に第1の検出部及び第2の検出部が設けられていることにより、第1の方向及び第2の方向に直交する第3の方向の加速度に起因する検出誤差を相殺して検出精度を高めることが可能になる。
本発明において、前記梁における前記第2の方向の異なる位置に接続された一対の前記音片を有することが好ましい。一対の音片を設け、これらを相互に逆相で振動させることにより、梁の形状変化を大きくして検出感度を高めることができる。
本発明において、前記検出部は、前記梁における前記一対の音片の接続部位の間に設けられていることが好ましい。これによれば、梁における一対の音片の接続部位間においては、相互に逆相に駆動された一対の音片が受ける逆相のコリオリ力に基づく変形力が両側からもたらされることにより梁の形状変化が大きくなるため、ここに検出部を設けることで検出感度を高めることが可能になる。なお、上記の代わりに、前記梁における一方の前記音片の接続部位と、前記梁における前記第1の接続部若しくは前記第2の接続部のうち前記一方の音片に近い接続部の接続部位との間に前記検出部を設けるようにしてもよい。
本発明において、前記検出部として、前記梁における前記第1の接続部の接続部位と前記第1の接続部に近い一方の前記音片の接続部位との間に設けられた第1の検出部と、前記梁における前記第2の接続部の接続部位と前記第2の接続部に近い他方の前記音片の接続部位との間に設けられた第2の検出部とを有することが好ましい。これによれば、第1の検出部と第2の検出部とが梁における一対の音片の接続部位の両側にそれぞれ設けられていることにより、第1の方向及び第2の方向に直交する第3の方向の加速度に起因する検出誤差を相殺して検出精度を高めることが可能になる。
本発明において、前記梁における前記一対の音片の接続部位の間にある部分と前記基部との間に接続され、前記第1の方向に延在した第3の接続部をさらに具備することが好ましい。これによれば、梁の支持剛性を高めることができるとともに、梁の形状変化を安定化させることができる。
本発明において、前記検出部は、前記梁における前記第3の接続部の接続部位と一方の前記音片の接続部位との間に設けられていることが好ましい。これによれば、一方の音片のコリオリ力に起因する振動成分を感度良く検出することができる。なお、上記の代わりに、梁における一方の音片の接続部位と前記第1の接続部と前記第2の接続部のうちの一方の音片に近い接続部の接続部位との間に検出部を設けてもよい。この場合に、検出部として、梁における一方の音片とこれに近い接続部の接続部位との間に第1の検出部を設け、梁における他方の音片とこれに近い接続部の接続部位との間に第2の検出部を設けることがより望ましい。
本発明において、前記検出部として、前記梁における前記第3の接続部の接続部位と一方の前記音片の接続部位との間に設けられた第1の検出部と、前記梁における前記第3の接続部の接続部位と他方の前記音片の接続部位との間に設けられた第2の検出部とを有することが好ましい。これによれば、第1の検出部及び第2の検出部が梁における第3の接続部の接続部位の両側において一対の音片の接続部位の間にそれぞれ設けられていることにより、第1の方向及び第2の方向に直交する第3の方向の加速度に起因する検出誤差を相殺して検出精度を高めることが可能になる。
本発明において、前記検出部として、前記梁における前記第3の接続部位と一方の前記音片の接続部位との間に設けられた第1の検出部と、前記梁における前記第1の接続部と前記第2の接続部のうち前記一方の音片に近い接続部の接続部位と前記一方の音片の接続部位との間に設けられた第2の検出部とを有していてもよい。
本発明において、前記梁における前記第3の接続部の接続部位と一方の前記音片の接続部位との間の距離が、前記梁における前記第1の接続部と前記第2の接続部のうち前記一方の音片に近い接続部の接続部位と前記一方の音片の接続部位との間の距離より短いことが好ましい。これによれば、梁における第3の接続部の接続部位と一方の音片の接続部位との間に歪を集中することができるため、当該部分の形状変化を検出することによって検出感度を高めることができる。
なお、前記第1の接続部及び前記第2の接続部は、前記梁に対する接続部分が他の部分に対して第2の方向に異なる幅を有することが望ましい。これによれば、第1の接続部及び第2の接続部において、梁に対する接続部分の第2の方向に見た幅が他の部分の幅と異なるので、当該接続部分の幅を調整することによって梁の長さを調整できるとともに、当該接続部分の幅の如何に拘わらず、他の部分によって支持剛性を適宜に設定することができる。例えば、当該接続部分が細幅部とされ、それ以外の部分が広幅部とされる。この場合、広幅部と音片との間隔を細幅部と音片との間隔より小さくすることにより広幅部を設けることが望ましい。これによれば、広幅部を設けても、振動体の第2の方向の幅の増加を抑制することができるため、さらに小型化が容易になる。
本発明において、前記音片、前記梁、前記第1の接続部、前記第2の接続部、及び、前記基部は、一体の圧電材料で構成されることが好ましい。音片、梁、第1の接続部、第2の接続部及び基部が一体材料で構成されていることにより、音片においてコリオリ力に基づいて発生した振動成分を効率的に梁に伝達できるとともに、精度良く検出することが可能になる。また、材料が圧電材料で構成されることにより、音片における第2の方向の振動を容易に生起させることができるとともに、梁の形状変化を容易に検出することができる。圧電材料としては、水晶、タンタル酸リチウム(LiTaO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、燐酸ガリウム(GaPO)などを挙げることができるが、特に圧電特性やコストの観点から水晶が最も好ましい。なお、上記圧電材料に限らず、振動体として機能する弾性材料であれば使用可能であり、特に、エリンバ材(恒弾性合金)などの恒弾性材料を用いることが効果的である。
本発明の角速度検出装置は、上記のいずれかに記載の振動体と、前記音片に駆動信号を与えて前記第2の方向に振動させる駆動手段と、前記検出部の検出信号を受けて前記振動体の前記第1の方向の軸周りの角速度を検出する検出手段とを備えることを特徴とする。このような角速度検出装置は、自動車のナビゲーションシステム、自動車・航空機・ミサイル・ロケットなどの姿勢制御機器、カメラの手振れ補正などに用いることができる。
次に、本発明に係る振動体及び角速度検出装置の実施例について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は本実施形態の振動体の構成を示す正面図、図2は同斜視図、図3はコリオリ力を受けた状態を模式的に示す斜視図、図4は同状態を模式的に示す側面図である。この振動体10は、図1及び図2に示すY軸(図示上下方向の軸)周りの回転に基づいて発生するコリオリ力を検出することで、角速度を検出するためのものである。
振動体10は、Y軸方向にそれぞれ延在する一対の音片(振動腕)11A、11Bと、Y軸と直交するX軸方向に延在し、音片11A,11Bが延在方向の中途部分に接続された梁12と、梁12における音片11A,11Bの接続部位に対して一方側にある部分(図示例では一方の端部)に接続された第1の接続部13と、梁12における音片11A,11Bの接続部位に対して他方側にある部分(図示例では他方の端部)に接続された第2の接続部14と、これらの第1の接続部13及び第2の接続部14の他端に接続された基部(基台)15とを備えている。音片11A,11Bの表面には駆動用電極Ae1〜Ae4、Be1〜Be4(図19参照)が設けられている。また、梁12の表面には検出部16が設けられている。
本実施形態の振動体10は、圧電材料、例えば水晶で構成され、全体が一体に形成されている。水晶で構成される場合を例示すると、例えば、水晶の柱状結晶構造の軸線方向である<0001>結晶軸(光軸)をX軸及びY軸に直交するZ軸とし、柱状結晶の表面と直交する機械軸を図示Y軸とし、柱状結晶の縦方向の稜線と直交する電気軸をX軸とする。
一対の音片11A、11BはY軸に沿って延在し、相互にほぼ平行であり、同一の所定長を有する棒状に構成される。図19に示すように、音片11A,11BのXY平面に平行な2つの面(正面及び背面)上には駆動電極Ae1,Ae2、Be1,Be2が形成され、音片11A,11BのYZ平面に平行な2つの面(両側面)上には駆動電極Ae3,Ae4,Be3,Be4が形成されている。
図1に戻って、梁12は、一対の音片11A、11Bが配設されたXY平面に平行でありY軸に垂直なX軸方向に延在する所定長を有する棒状に構成されている。梁12のX軸方向の延在範囲の中途部分に上記一対の音片11A、11Bが接続している。梁12における音片11Aの接続部位と、音片11Bの接続部位とは相互にX軸方向に離間している。また、梁12の一端12a及び他端12bは、一対の音片11A、11B間の外側に位置している。
第1の接続部13及び第2の接続部14は、Y軸方向に沿って延在する、所定長を有する棒状に構成されている。第1の接続部13は音片11A,11Bと並行にY軸方向に延在し、梁12の一端12aと基部15とを接続し、第2の接続部14は音片11A,11Bと並行にY軸方向に延在し、梁12の他端12bと基部15とを接続している。
図示例の場合、第1の接続部13においては、梁12に接続される部分においてX軸方向の幅が相対的に小さい細幅部13aを有し、他の部分、すなわち基部15側においてX軸方向の幅が相対的に大きい広幅部13bを有する。第1の接続部13の外縁はY軸に沿って直線状に延在し、細幅部13aと広幅部13bのX軸方向の外縁位置は同一であるが、第1の接続部13の内縁(音片11A側の縁部)については細幅部13aと広幅部13bとの間で異なっており、広幅部13bの内縁は細幅部13aの内縁よりもX軸の正の方向にずれた位置(すなわち、音片11A側に接近した位置)に形成されている。なお、第1の接続部13の内縁は、細幅部13aと広幅部13bの境界位置で段差状に形成されている。
一方、第2の接続部14においても、梁12に接続される部分においてX軸方向の幅が相対的に小さい細幅部14aを有し、他の部分、すなわち基部15側においてX軸方向の幅が相対的に大きい広幅部14bを有する。第2の接続部14の外縁はY軸に沿って直線状に延在し、細幅部14aと広幅部14bのX軸方向の外縁位置は同一であるが、第1の接続部14の内縁(音片11B側の縁部)については細幅部14aと広幅部14bとの間で異なっており、広幅部14bの内縁は細幅部14aの内縁よりもX軸の負の方向にずれた位置(すなわち、音片11B側に接近した位置)に形成されている。なお、第2の接続部14の内縁は、細幅部14aと広幅部14bの境界位置で段差状に形成されている。
本実施形態では、梁12における音片11Aの接続部位と音片11Bの接続部位との間に接続される第3の接続部17を備えている。この第3の接続部17は、上記の第1の接続部13及び第2の接続部14と同様に、梁12と基部15とを接続している。具体的には、第3の接続部17は、梁12における音片11Aの接続部位と音片11Bの接続部位の中間位置に接続されている。この第3の接続部17もまた、上記と同様に梁12に接続される部分が細幅部17aとされ、他の部分、すなわち基部15側が広幅部17bとされている。
基部15は板状(直方体状)の部分であり、第1の接続部13及び第2の接続部14を介して、梁12の両端を支持する。基部15は振動体10を他部材に取付固定する部位として機能するものであり、一般にはXY平面と平行な正面及び背面のうち少なくともいずれか一方を他部材の表面に固着することによって固定される。
振動体10は、全体として板状(直方体状)に構成され、この振動体10の全体形状の内部に、Z軸方向に貫通し、XY平面上でX軸方向に伸びる短い中間部分と、この中間部分の両端に接続され、それぞれY軸方向に伸びる長い両脚部分とを備えたコ字形状を呈するスリット10A,10Bを形成したものとなっている。これらのスリット10A、10Bはその内側に上記音片11A、11Bを構成する。スリット10A,10Bについてより具体的に述べると、XY平面上でコ字状の両脚部の端部にそれぞれX軸方向外側に張り出した張出部を有する。これらの張出部は、上記第1の接続部13及び第2の接続部14にそれぞれ細幅部13a,14aを形成するとともに、上記第3の接続部17にも細幅部17aを形成する。
検出部16は、梁12のXY平面に平行な2つの面(正面及び背面)上に各々設けられた検出電極16a、16bを備えている。検出部16は、梁12における上記音片11Aの接続部位と第3の接続部17の接続部位との間(中間位置)に設けられている。この検出部16により、一対の音片11A、11BのZ軸方向の振動成分により生起する梁12の形状変化を、従来知られた圧電の原理に従って検出することが可能になる。
図17は振動体10を収容容器に収容した状態を示す斜視図であり、図18は図17の仮想平面Wに沿った断面を示す縦断面図である。セラミックスなどで形成された収容容器105は、一面が開放された凹部状の収容空間を備え、この収容空間内に振動体10を収容し、基部15の表面を収容容器105の載置部107を接着などの方法で固着させることで、振動体10が収容容器105に固定されている。また、図示しないが、振動体10に形成された上記駆動電極Ae1〜Ae4及びBe1〜Be4並びに上記検出電極16a,16bに接続された適宜の配線パターンと、収容容器105に形成された配線パターンをワイヤーボンディングにて接続することにより電気的接続がなされている。そして、内部を真空雰囲気あるいは不活性ガス雰囲気に保持した状態で封止する、例えば、収容容器105の上面を蓋体106で閉鎖することにより、パッケージ化された振動子が構成される。
なお、上記の配線接続においてワイヤーボンディングによらず、導電性接着剤にて接続することも可能である。また、振動子10の基部15を第1の接続部13、第2の接続部14、第3の接続部17毎に別々に設けて、それぞれを別々に固定してもよい。さらに、押圧固定部15を例えば収容容器105と蓋106で挟圧した状態で固定しても構わない。
図19は、本実施形態の上記駆動電極Ae1〜Ae4及びBe1〜Be4と駆動回路との接続関係、上記検出電極16a,16bと検出回路との接続関係、並びに、駆動回路及び検出回路の構成を示す概略構成図である。
音片11Aの駆動電極Ae1及びAe2と音片11Bの駆動電極Be3及びBe4は駆動回路110の第1端子110aに導電接続され、音片11Aの駆動電極Ae3及びAe4と音片11Bの駆動電極Be1及びBe2は駆動回路110の第2端子110bに導電接続される。駆動回路110には、第1端子110aに導電接続され、第1端子110aの電流変化を電圧に変換する電流電圧変換回路111と、この電流電圧変換回路111から供給される入力電圧が大きくなると出力電圧を小さくし、入力電圧が小さくなると出力電圧を大きくする自動利得制御回路112と、自動利得制御回路112から上記のように出力される制御信号に応じて駆動信号を第2端子110bに出力する駆動回路113とを備えている。駆動回路113の出力する駆動信号は、第2端子110bの電位を第1端子110aの中間電位を基準として周期的に正の値と負の値に交互に設定する。これによって、第1端子110aの電流は駆動回路110によってフィードバック制御され、第1端子110aと第2端子110bとの間には、正負の電圧が安定的かつ周期的に印加される。これにより、音片11A、11BがX軸方向に相互に逆相で駆動される。また、駆動回路113は、上記駆動信号と90度位相のずれた信号を検波信号として検出回路120に出力する。なお、本発明に係る角速度検出装置の駆動手段は上記駆動回路110によって構成される。
検出回路120は、検出電極16aに接続された第1端子120aに接続された電流電圧変換回路121と、検出電極16bに接続された第2端子120bに接続された電流電圧変換回路122と、電流電圧変換回路121及び122の出力電位の差を増幅する差動増幅回路123と、差動増幅回路123の出力信号を上記検波信号に基づいて検波する同期検波回路124とを備えている。差動増幅回路123の出力電圧は検出電極16aと16bを介して検出される梁12の分極電圧に対応するものであり、この出力電圧から検波信号と同期した信号成分、すなわち、音片11A,11BのZ軸方向の変位に起因する振動成分(これは駆動信号と90度位相のずれた振動となる。)によって生ずる梁12の形状変化に対応する信号成分は、上記検波信号に基づく同期検波回路124の作用によって抽出される。
上記の同期検波回路124から出力される検出信号は、コリオリ力の大きさに対応する振幅を有する周期信号であり、この検出信号に基づいて、角速度演算回路130が振動体10の角速度を計算し、角速度データを出力するようになっている。したがって、本発明に係る角速度検出装置の検出手段は、上記検出回路120及び加速度演算回路130によって構成される。
図1に点線で示すように、上記駆動信号に基づいて、一対の音片11A、11Bは、X軸方向に沿って相互に逆相関係で屈曲振動を行なう。より詳細には、音片11AがX軸の正の方向に屈曲するとき、音片11BはX軸の負の方向に屈曲し、音片11AがX軸の負の方向に屈曲するとき、音片11BがX軸の正の方向に屈曲する。
このとき、音片10がY軸周りに回転すると、上記のようにX軸方向に振動する音片11A,11BにはXY平面に垂直なZ軸方向のコリオリ力が加わり、当該コリオリ力Fにより、音片11Aと11Bは、図3及び図4に示すように、Z軸方向に沿って相互に逆相関係で屈曲振動を行なう。このZ軸方向の音片11Aと11Bの逆相振動は上記コリオリ力に起因する振動成分であり、この振動成分によって梁12に周期的な形状変化が生ずるため、これを上記のように検出部16にて検出することで、振動体10の角速度を知ることができる。なお、図3及び図4では駆動電極及び検出電極を省略して示す。
特に、一対の音片11Aと11BにZ軸方向に沿った振動成分が生ずると、梁12には、第1の接続部13の接続部位と第3の接続部17の接続部位の間、及び、第2の接続部14の接続部位と第3の接続部17の接続部位の間にそれぞれ形状変化が生じ、特に、第3の接続部17と音片11A,11Bの接続部位との間の領域に大きな形状の変化が生じる。この結果、当該領域に設けられた検出部16は、梁12の形状変化を効率的に検出することができる。
本実施形態の振動子10によれば、一対の音片11A、11Bを保持する梁12は、音片11A,11Bに接続された領域の両側部分が第1の接続部13及び第2の接続部14に支持されていることから、梁12の支持安定性が向上し、梁12から第1の接続部13、第2の接続部14及び第3の接続部を介した基部15へ上記Z軸方向の振動成分に相当する振動エネルギーの漏出が抑制される。これによって上記振動成分に起因する梁12の形状変化を従来よりも大きくすることができるため、検出感度を高めることができる。
また、本実施形態では、検出部16を梁12に設けることができるため、梁と検出部の距離を十分に確保する必要がある従来技術に較べて小型化が容易になる。さらに、本実施形態では、第1の接続部13及び第2の接続部14が音片11A,11Bに並行にY軸の正の方向に延在し、音片11A,11Bに対してY軸の正の側に配置された基部15に接続されていることにより、振動体10の寸法を大きくしなくても、音片11A,11Bの長さ分だけ接続部の長さを確保することができるため、振動エネルギーの漏出を抑制しつつ、小型化を図ることができるという利点がある。
また、本実施形態では、少なくとも一対の音片11A、11Bを設けていることから、駆動信号に基づくX軸方向の振動成分及びコリオリ力に基づくZ軸方向の振動成分の周波数を安定させることができる。
さらに、本実施形態では、板状素材(例えば水晶基板)にスリット10A,10Bを形成するだけで上記構成を実現できるため、製造工程が簡易であり、しかも、従来の振動体とは異なり、板状素材から除去しなくてはならないスリット部分がきわめて少ないため、短時間で製造することができる。製造工程では、例えば、水晶基板の表裏面にレジストなどのマスクを形成し、弗酸系のエッチング液でエッチングすることにより、容易に上記スリット10A,10Bを形成することができる。
また、第3の接続部17が設けられていることにより、梁12における音片11Aの接続部位と音片11Bの接続部位との間の領域の形状が安定化され、梁12に対する支持剛性も全体として向上し、梁12の形状変化の態様が安定化される。さらに、第3の接続部17を設けることで、当該接続部を駆動電極や検出電極の配線パターンの形成領域とすることが可能になるので、配線パターンの自由度を高めることができる。
図1に示すように、本実施形態では、梁12における音片11A、11Bの接続部位と第3の接続部17の接続部位とのX軸方向の距離Xa、Xbと、梁12における音片11A,の接続部位と第1の接続部13の接続部位とのX軸方向の距離Xc及び音片11Bの接続部位と第2の接続部14の接続部位とのX軸方向の距離Xdとを同一に設定している。ただし、距離Xa,Xbを距離Xc,Xdよりも短くすることにより、梁12における音片11A,11Bの接続部位間の領域にひずみを集中することができるため、検出感度を高めることが可能である。
検出部は、図5に示すように、第3の接続部17の接続部位の両側、すなわち、第3の接続部17の接続部位と音片11Aの接続部位の間及び第3の接続部17の接続部位と音片11Bの接続部位の間の双方に設けてもよい。この場合、第1の検出部16Aと第2の検出部16Bにそれぞれ設けられた検出電極16a,16bは、図19に示す検出回路120と同様の回路にそれぞれ接続され、これらの回路から出力される2つの検出信号を用いて処理を行うことにより、2つの検出信号に同相で重畳する信号成分を除去する。この場合には、振動体10にZ軸方向の加速度等に起因する外乱が加わっても、上記外乱に起因する検出誤差を相殺することができる。
また、検出部の位置については、上記のように梁12における一対の音片11A,11Bの接続部位の間に検出部16を設けることに代えて、図6に示されるように、梁12における一対の音片11A,11Bの間の外側に検出部16Cを配置してもよい。この場合には、上記実施形態の場合よりも梁12の形状変化はやや小さくなるが、同様の原理によって従来技術に対しては有利な条件で角速度を求めることができる。
この場合に、音片11Aの接続部位の両側に検出部16Cと検出部16Aを配置し、これらを併用することもできる。このとき、検出部16Cと検出部16Aのそれぞれに設けられた検出電極16a,16bは並列に図19に示す検出回路120の第1端子120a,120bに接続される。
さらには、音片11Aの接続部位の外側に検出部16Cを設け、音片11Bの接続部位の外側に検出部16Dを設けてもよい。このときには、図5に示す場合と同じ態様で各検出部の検出電極をそれぞれ検出回路120に接続し、上記と同様に処理することで、図5に示す場合と同様の効果を得ることができる。
なお、第1の接続部13及び第2の接続部14は、基本的に機械的な支持特性のみが問題となるので、上記のようにY軸方向に延在させる必要はなく、Y軸方向以外の方向に延在させてもよい。ただし、振動体10のXY平面状の寸法を小さくするにはY軸方向に沿って、すなわち、音片11A,11Bとほぼ平行に伸びるように設けることが好ましい。
また、図5及び図6に示すように、梁12における音片11A,11Bの接続部位の反対側に、反対方向(Y軸の負の方向)に突出する突出部18A,18Bを設けてもよい。この場合には、音片11A,11BのZ軸方向の振動成分に対する慣性を低減できるため、Z軸方向の振幅を大きくし、これに対応する梁12の形状変化を増大させることができるので、検出感度の向上に効果がある。
なお、上記実施例では振動子の材料として圧電材料の水晶にて説明をしたが、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、リン酸ガリウム(GaPO4)などの他の圧電材料を用いてもよく、さらに、エリンバ材などの恒弾性材料などの他の材料を用いることも可能である。ただし、圧電材料以外の振動体では、上記のように駆動電圧を印加するだけでは振動が生起されないので、例えば、音片と対向する固定電極との間に周期的な駆動電圧を印加して静電力によって振動を生起させる静電駆動法や圧電薄膜の形成などといった、上記とは別の駆動方法を採用する必要がある。
[第2実施形態]
次に、図7乃至図10を参照して本発明に係る第2実施形態の振動体20について説明する。本実施形態においては、振動体20の形状や構造以外については上記第1実施形態と同様に構成できるので、それらの説明については省略する。また、各図面においては、音片に設けられた駆動電極を省略して示す。
この振動体20は、第1実施形態の振動体10と同様に、一対の音片21A、21Bと、梁22と、第1の接続部23と、第2の接続部24と、基部25と、検出部26とを有する。ただし、本実施形態では、第1実施形態の第3の接続部17に相当する接続部は設けられておらず、梁22は、第1の接続部23及び第2の接続部24のみを介して基部25により支持されている。また、梁22における音片21A,21Bの接続部位には、音片21A,21Bと反対側(すなわちY軸の負の方向)に突出する突出部28A,28Bを備えている。これらの突出部28A,28Bは図5及び図6に示す上記突出部18A,18Bと同様である。
また、一対の音片21Aと21Bの間には、基部25からY軸の負の方向に延在する舌状部27が形成されている。この舌状部27は音片21Aと21Bの間を梁22に向けて伸び、その先端部は、梁22の中央領域(検出部26が設けられている領域)に対して間隔をもって対向している。そして、振動体20は、その内側に蛇行状の一体のスリット20Aを有し、このスリット20Aによって上記一対の音片21A,21B、梁22、第1の接続部23及び第2の接続部24が構成される。また、第1の接続部23及び第2の接続部24は第1実施形態と同様に細幅部23a,24aと広幅部23b,24bを備えている。細幅部23a,24aは上記スリット20Aの端部に設けられたX軸方向外側へ張り出した張出部によって構成される。
図7に示す例では、検出部26は、梁22における音片21Aの接続部位と音片21Bの接続部位との間の領域に設けられている。この実施形態の場合、第3の接続部17が設けられていないので、梁22における検出部26が設けられた領域は、音片21Aと音片21Bの相互に逆方向のZ軸方向の屈曲によって両側から逆方向の変形応力を受けるため、当該領域には大きな形状変化が生じ、その結果、検出部26を介して高い検出感度を実現できる。
図8に示す例では、検出部26は、梁22における第1の接続部23の接続部位と音片21Aの接続部位との間に設けられている。この場合でも、検出される梁22の形状変化そのものは若干小さくなるものの、上記と同様に従来に比べて良好な検出感度を実現できる。
図9に示す例では、第1の検出部26Aが梁22における第1の接続部23の接続部位と音片21Aの接続部位との間に設けられ、第2の検出部26Bが梁22における第2の接続部24と音片21Bの接続部位との間に設けられている。この場合には、梁22における第1の検出部26Aで検出される形状変化と、第2の検出部26Bで検出される形状変化の双方を適宜に処理することにより、Z軸方向の加速度などの同相の外乱に起因する検出誤差を相殺することができる。
図10に示す例では、スリット20Aの端部に上記の張出部が設けられておらず、これによって第1の接続部23と第2の接続部24のX軸方向の幅がY軸方向に一定となっている。この例では、スリット20Aの端部に張出部が存在しないことによって梁22の端部が実質的にX軸方向内側へ移動したものとなる。また、この例では、梁22に上記突出部28A,28Bが設けられていない。このような構成でも、基本的には上記と同様に従来技術に対する検出感度の向上及び小型化の効果を得ることができる。
[第3実施形態]
次に、図11乃至図14を参照して本発明に係る第3実施形態について説明する。この実施形態でも、振動体30の形状や構造以外については上記第1実施形態と同様に構成できるので、それらの説明については省略する。また、各図面においては、音片に設けられた駆動電極を省略して示す。
この振動体30は、第1実施形態の振動体10や第2実施形態の振動体20と同様に、一対の音片31A,31B、梁32、第1の接続部33、第2の接続部34、基部35、検出部36を備えている。
この実施形態では、図11に示すように、X軸方向に延在する梁32の端部が一対の音片31A、31Bの接続部位に設けられている。すなわち、梁32の一端32aが一方の音片31Aに接続され、梁32の他端32bが他方の音片31Bに接続されている。
また、第1の接続部33は、梁32の一端32a(すなわち音片31Aとの交点)と、基部35とを接続し、他方で、第2の接続部34は、梁32の他端32b(すなわち音片31Bとの交点)と、基部35とを接続している。検出部36は、梁32の略中央の部位(音片31Aの接続部位と音片31Bの接続部位との間)に設けられている。
図示例の場合、第1の接続部33及び第2の接続部34には、梁32に対する接続部分として外側へ傾斜した(すなわちXY平面上でX軸及びY軸に対して共に傾斜した)傾斜部33a,34aが設けられ、基部35側にY軸方向に伸びる直行部33b,34bが設けられている。
本実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態に比較して、一対の音片31A,31Bの振動エネルギーが第1の接続部33及び第2の接続部34に逃げ難いことから、換言すれば、前記振動エネルギーが梁32における検出部36の設けられた領域(一対の音片31A,31Bの接続部位間の領域)に集中し易いことから、Y軸を中心軸とする振動体30の回転をさらに高精度に検出することができる。
図12に示す例では、検出部36を梁32の略中央の部位に設けることに代えて、梁32の略中央の領域、すなわち音片31Aの接続部位と音片31Bの接続部位との間の領域と基部35とを第3の接続部37により接続し、しかも、検出部36を梁32における一方の音片31Aの接続部位と第3の接続部37の接続部位との間に設けている。これにより、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図13に示す例では、図12に示す振動体と同様の第3の接続部37を備えた構造において、第1の検出部36Aと第2の検出部36Bを、梁32における第3の接続部37の接続部位の両側であって音片31A,31Bの接続部位との間にそれぞれ設けている。これにより、Z軸方向の加速度等に起因する同相の外乱を相殺して検出精度を高めることができる。
図14に示す例では、第1の接続部33及び第2の接続部34において、傾斜部33a,34aが梁32の接続部位から直行部33b、34bまで外側に凸の湾曲形状を有する。具体的には、傾斜部33a,34aが円及び楕円の弧のような曲線状に延在している。このような支持形状でも上記と同様の効果を得ることができる。
[第4実施形態]
次に、図15を参照して本発明に係る第4実施形態について説明する。この実施形態でも、振動体40の形状や構造以外については上記第1実施形態と同様に構成できるので、それらの説明については省略する。また、図面においては、音片に設けられた駆動電極を省略して示す。
この振動体40は、上記実施形態とは異なり、単一の音片41を備えている。この音片41は梁42の中央部に接続されている。梁42の両端が第1の接続部43及び第2の接続部44によって基部45に接続されている点は上記実施形態と同様である。また、梁42には、音片41の接続部位に音片41とは反対側に突出する突出部42aを有する。さらに、梁42における音片41の接続部位と、第2の接続部44の接続部位との間に検出部46が設けられている。なお、この検出部46は、音片41の接続部位と第1の接続部43の接続部位との間に設けられても良く、さらに、音片41の接続部位の両側に共に設けられていてもよい。
この振動体40では、音片41は、駆動信号に基づいて上記第1実施形態で説明した音片11Aと同様の振動をする。このため、検出部46は音片41の振動に基づいてY軸を中心軸とする振動体40の回転を検出することができる。
[第5実施形態]
次に、図16を参照して本発明に係る第5実施形態について説明する。この実施形態でも、振動体50の形状や構造以外については上記第1実施形態と同様に構成できるので、それらの説明については省略する。また、図面においては、音片に設けられた駆動電極を省略して示す。
この振動体50は、上記実施形態とは異なり、3つの音片51A,51B,51Cを備えている。ここで、音片51Bは梁52の中央位置に接続され、音片51A,51Cはその両側に均等な距離を隔てた位置に接続されている。
音片51A,51B,51Cは、X軸方向に沿ってそれぞれ隣り合う音片が逆相関係で屈曲振動を行うように駆動される。より詳細には、音片51Aと51Cが同相でX軸方向に振動し、音片51Bが音片51A,51Cとは逆相でX軸方向に振動する。これにより、梁52には、音片51A、51B,51Cの各接続部位間に形状変化が生ずる。
一方、検出部56は、図示例の場合、梁52における音片51Bの接続部位と音片51Cの接続部位との間に設けられている。ただし、梁52における音片51Aの接続部位と音片51Bの接続部位との間に設けても良く、さらに、これらの両位置に共に設けてもよい。
また、中央の音片51Bを駆動せず、左右の音片51Aと51Cを相互に逆相に駆動するように構成してもよい。この場合には、音片51Aと51Cの接続部位間に形状変化が生ずる。この場合の検出部56の位置は上記と同様でよい。
なお、上記の各実施形態では音片が1つから3つ設けられる例について説明をしたが、音片の数は4つ以上でも実施可能であり、同様の効果を生ずる。また、上記の駆動電極や検出電極の構造、上記の駆動回路や検出回路の回路構成などは一例に過ぎず、本発明の原理及び趣旨に従った駆動態様や検出が実現できるものであれば、如何なる構造であっても構わない。
以上説明した各実施形態の振動体、並びに、この振動体を含む角速度検出装置は、種々の機器に用いることができる。例えば、機器全体の姿勢変化を検出する必要のある機器、機器の一部の姿勢変化を検出する必要のある機器等である。例えば、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ及びナビゲーションシステムのような電子機器が挙げられる。また、自動車、航空機、ミサイル、ロケットなどにおいても用いることができる。
第1実施形態の振動体の構成を示す平面図。 第1実施形態の振動体の斜視図。 第1実施形態の振動体の検出時の状態を模式的に示す斜視図。 第1実施形態の振動体の検出時の状態を模式的に示す側面図。 第1実施形態の変形例を示す平面図。 第1実施形態の別の変形例を示す平面図。 第2実施形態の振動体の平面図。 第2実施形態の変形例の平面図。 第2実施形態の別の変形例の平面図。 第2実施形態のさらに異なる変形例の平面図。 第3実施形態の振動体の平面図。 第3実施形態の変形例の平面図。 第3実施形態の別の変形例の平面図。 第3実施形態の異なる変形例の平面図。 第4実施形態の振動体の平面図。 第5実施形態の振動体の平面図。 実施例の振動体をパッケージ容器に収容した振動子を示す斜視図。 パッケージ化された振動子の縦断面図。 実施例の振動体の配線パターン並びに駆動回路及び検出回路の構成を示す概略構成図。
符号の説明
10…振動体、10A,10B…スリット、11A,11B…音片、12…梁、13…第1の接続部、14…第2の接続部、15…基部、16…検出部、17…第3の接続部、18A,18B…突出部

Claims (13)

  1. 第1の方向に沿って延在し、該第1の方向と直交する第2の方向に振動して前記第1の方向に伸びる軸周りの回転によるコリオリ力を受ける音片と、
    前記第2の方向に延在し、前記音片に接続された梁と、
    前記梁の形状変化を検出する検出部と、
    前記梁における前記音片に対する接続位置の一側にある部分に接続され、前記音片と並行して前記第1の方向に延在する第1の接続部と、
    前記梁における前記音片に対する接続位置の他側にある部分に接続され、前記音片と並行して前記第1の方向に延在する第2の接続部と、
    前記音片に対して前記梁とは反対側に配置され、前記第1の接続部及び前記第2の接続部における前記梁に対する接続端とは反対側の端部に接続された基部と、
    を具備することを特徴とする振動体。
  2. 前記検出部として、前記梁における前記音片の接続部位と前記第1の接続部の接続部位との間に設けられた第1の検出部と、前記梁における前記音片の接続部位と前記第2の接続部の接続部位との間に設けられた第2の検出部とを有することを特徴とする請求項1に記載の振動体。
  3. 前記梁における前記第2の方向の異なる位置に接続された一対の前記音片を有することを特徴とする請求項1に記載の振動体。
  4. 前記検出部は、前記梁における前記一対の音片の接続部位の間に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の振動体。
  5. 前記検出部として、前記梁における前記第1の接続部の接続部位と前記第1の接続部に近い一方の前記音片の接続部位との間に設けられた第1の検出部と、前記梁における前記第2の接続部の接続部位と前記第2の接続部に近い他方の前記音片の接続部位との間に設けられた第2の検出部とを有することを特徴とする請求項3に記載の振動体。
  6. 前記梁における前記一対の音片の接続部位の間にある部分と前記基部との間に接続され、前記第1の方向に延在した第3の接続部をさらに具備することを特徴とする請求項3に記載の振動体。
  7. 前記検出部は、前記梁における前記第3の接続部の接続部位と一方の前記音片の接続部位との間に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の振動体。
  8. 前記検出部として、前記梁における前記第3の接続部の接続部位と一方の前記音片の接続部位との間に設けられた第1の検出部と、前記梁における前記第3の接続部の接続部位と他方の前記音片の接続部位との間に設けられた第2の検出部とを有することを特徴とする請求項6に記載の振動体。
  9. 前記検出部として、前記梁における前記第3の接続部位と一方の前記音片の接続部位との間に設けられた第1の検出部と、前記梁における前記第1の接続部と前記第2の接続部のうち前記一方の音片に近い接続部の接続部位と前記一方の音片の接続部位との間に設けられた第2の検出部とを有することを特徴とする請求項6に記載の振動体。
  10. 前記梁における前記第3の接続部の接続部位と一方の前記音片の接続部位との間の距離が、前記梁における前記第1の接続部と前記第2の接続部のうち前記一方の音片に近い接続部の接続部位と前記一方の音片の接続部位との間の距離より短いことを特徴とする請求項6又は7に記載の振動体。
  11. 前記音片、前記梁、前記第1の接続部、前記第2の接続部、及び、前記基部は、一体の圧電材料で構成されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の振動体。
  12. 前記圧電材料は水晶であることを特徴とする請求項11に記載の振動体。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の振動体と、前記音片に駆動信号を与えて前記第2の方向に振動させる駆動手段と、前記検出部の検出信号を受けて前記振動体の前記第1の方向に伸びる軸周りの角速度を検出する検出手段とを備えることを特徴とする角速度検出装置。
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