JP2006207835A - 冷凍システム、圧縮放熱装置及び放熱器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の冷凍システムは、互いに独立した低圧及び高圧圧縮機構部51、52を有する2段式圧縮機50と、互いに独立した1次及び2次放熱路61、62を有する放熱器60と、膨張弁72と、冷却器73とを備える。低圧圧縮機構部51より1次圧縮された冷媒を、1次放熱路61により1次放熱させ、1次放熱された冷媒を高圧圧縮機構部52により2次圧縮し、2次圧縮された冷媒を2次放熱路62により2次放熱させて、冷媒を低温高圧状態とする。そしてその低温高圧状態の冷媒を、膨張弁72により減圧膨張してから、冷却器73に通過させて車内空気から熱を吸収させて、圧縮機50の低圧圧縮機構部51に戻す。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、CO2 冷媒を用いた冷凍サイクルに好適に適用される冷凍システム関し、更にその冷凍システムに好適に採用される圧縮放熱装置及び放熱器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、蒸気圧縮式の冷凍サイクル用の冷媒としては、フロン系のものが多く用いられていたが、近年では、地球環境保護の点を考慮して、下記の特許文献1、2等に示すように、二酸化炭素(CO2 )等の自然冷媒を用いる冷凍サイクルが注目されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−82369号(図1、図4)
【0004】
【特許文献2】
特開2001−99522号(図8、図9)
【0005】
【発明の背景】
CO2 冷媒用冷凍サイクルを有する冷凍システムとしては、例えば図7に示すように、圧縮機(101)、放熱器(102)、中間熱交換器(103)、膨張弁(104)、冷却器(105)及びアキュムレータ(106)を備えるものが考えられる。
【0006】
この冷凍システムの稼働中における冷媒の状態を図8のモリエル線図に示す。図7及び図8に示すように、冷媒は、圧縮機(101)によって圧縮されて、A点からB点の状態に移行して、高温高圧のガス状冷媒となり、この冷媒が、放熱器(102)を通って外気により冷却されて、B点からC点の状態に移行する。続いてこの冷媒は、中間熱交換器(103)を通って、後述の戻り冷媒と熱交換して過冷却されて、C点からD点の状態に移行した後、膨張弁(104)により減圧膨張されて、D点からE点の状態に移行する。そしてこの低温低圧の冷媒が、冷却器(105)を通って室内の空気から熱を吸収して室内空気を冷却する一方、冷媒自体の温度は上昇させて、E点からF点の状態に移行する。更に冷却器(105)から放出された高温低圧の冷媒(戻り冷媒)は、アキュムレータ(106)によってガス状冷媒のみが抽出され、この戻り冷媒が中間熱交換器(103)によって上記の往き冷媒と熱交換して冷媒自体の温度を更に上昇させて、F点からA点の状態に移行して、上記の圧縮機(101)に戻るという冷凍サイクルを構成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このようにCO2 を冷媒とする冷凍サイクルでは、放熱器(102)内の高圧域において、冷媒圧力が臨界圧力を超える超臨界サイクルとなり、フロン系冷媒を用いる冷凍サイクルと比較して、高圧域での冷媒圧力が高く、また放熱器の入口部における冷媒温度も高くなり、具体的には、図8のB点に示すように、冷媒が120℃を超える高温状態となる。
【0008】
このため、カーエアコン用冷凍システム等のように、放熱器(102)として、比較的耐熱性が低いアルミニウム製のものを使用している場合には、ろう材を含む放熱器構成材等が上記高温による悪影響を受けるという問題が生じる恐れがあった。
【0009】
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、放熱過程における冷媒温度を低く抑えることができ、例えば放熱器等に高温による悪影響を及ぼす恐れがない冷凍システム、圧縮放熱装置及び放熱器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、以下の構成を要旨とする。
【0011】
(1) 圧縮機及び放熱器による圧縮及び放熱を交互に多段階に繰り返し行うことにより冷媒を低温高圧状態とすることを特徴とし、その低温高圧冷媒を減圧器により減圧してから、冷却器に通過させて被冷却媒体から吸熱させて、前記圧縮機に戻すようにした冷凍システム。
【0012】
同項1記載の発明(第1発明)においては、冷媒に対し、圧縮及び放熱を交互に行うものであるため、放熱過程での冷媒温度を低温に抑制することができる。従って、放熱器として、アルミニウム製のものを用いた場合であっても、高温による悪影響を受けることがなく、放熱器の熱変形や熱劣化等の不具合を確実に防止でき、高い信頼性及び十分な耐久性を得ることができる。
【0013】
更に本第1発明においては、冷媒の放熱を段階的に行うものであるため、所定の冷房能力を得ることができる。
【0014】
(2) 冷媒の圧縮を行うための1次及び2次圧縮手段と、
冷媒の放熱を行うための1次及び2次放熱手段と、
冷媒の減圧を行うための減圧器と、
冷媒の被冷却媒体からの吸熱により被冷却媒体の冷却を行う冷却器とを備え、
前記1次圧縮手段により1次圧縮された冷媒を、前記1次放熱手段により1次放熱させ、1次放熱された冷媒を前記2次圧縮手段により2次圧縮し、2次圧縮された冷媒を前記2次放熱手段により2次放熱させ、2次放熱された冷媒を前記減圧器により減圧してから、前記冷却器に通過させて被冷却媒体から吸熱させて、前記1次圧縮手段に戻すようにした冷凍システム。
【0015】
同項2記載の発明(第2発明)においては、上記と同様、高温による悪影響を受けることがなく、高い信頼性及び十分な耐久性を得ることができるとともに、所定の冷房能力を得ることができる。
【0016】
(3) 多段式圧縮機を備え、前記多段式圧縮機の1段目圧縮機構部が、前記1次圧縮手段として構成されるとともに、2段目圧縮機構部が前記2次圧縮手段として構成されてなる前項2記載の冷凍システム。
【0017】
この発明においては、2回の圧縮を行うに際して、2つの圧縮機構部を有する多段式圧縮機を用いるものであるため、圧縮機を2台別々用いる場合と比較して、冷凍システムにおける部品点数の削減を図ることができ、冷凍システム全体のコンパクト化を図ることができ、冷凍装置の小型軽量化を図ることができる。
【0018】
(4) 放熱器を備え、前記放熱器の放熱部が分割されて、その一方側が前記1次放熱手段として構成されるとともに、他方側が前記2次放熱手段として構成されてなる前項2又は3記載の冷凍システム。
【0019】
この発明においては、2回の放熱を2台の放熱器により行う場合と比較して、部品点数を削減することができ、より一層、冷凍装置の小型軽量化を図ることができる。
【0020】
(5) 前記放熱器における放熱部の全容積に対し、前記1次放熱手段の容積割合が、0.2〜0.5に設定されてなる前項4記載の冷凍システム。
【0021】
この発明においては、高温による悪影響をより確実に回避でき、より一層高い信頼性及び十分な耐久性を得ることができるとともに、より一層高い冷房能力を得ることができる。
【0022】
(6) 前記2次圧縮手段による冷媒の圧縮比を、前記1次圧縮手段による冷媒の圧縮比に対し、0.5〜1.5倍に設定されてなる前項2ないし5のいずれかに記載の冷凍システム。
【0023】
この発明においては、圧縮及び放熱を効率良く行うことができ、なお一層高い冷房能力を得ることができる。すなわち1次圧縮手段に対する2次圧縮手段の圧縮比が、大き過ぎる場合(1.5倍超の場合)には、2次放熱手段における冷媒温度が過度に高くなって、1次放熱手段における放熱量が極端に低くなり、成績係数が低下する。逆にこの圧縮比が、小さ過ぎる場合(0.5倍未満の場合)には、1次放熱手段における冷媒温度が過度に高くなって、2次放熱手段における冷媒の入口温度が極端に低くなり、放熱性能、ひいては冷房性能が低下する恐れがある。
【0024】
ここで、1次圧縮手段による圧縮比は、1次圧縮手段における冷媒の入口圧力を「CLi」(MPa)、冷媒の出口圧力を「CLo」(MPa)としたとき、「CLo/CLi」によって特定されるとともに、2次圧縮手段による圧縮比は、2次圧縮手段における冷媒の入口圧力を「CHi」(MPa)、冷媒の出口圧力を「CHo」(MPa)としたとき、「CHo/CHi」によって特定される。従って本発明においては、1次圧縮手段に対する2次圧縮手段の圧縮比「(CHo/CHi)/(CLo/CLi)」を、0.5〜1.5に設定するのが好ましい。
【0025】
(7) 2次放熱手段により2次放熱された冷媒を、冷却器から流出された戻り冷媒との間で熱交換させて過冷却するための中間熱交換器を、更に備える前項2ないし6のいずれかに記載の冷凍システム。
【0026】
この発明においては、冷媒を中間熱交換器により過冷却して、放熱量を増大させるものであるため、一段と冷凍性能を向上させることができる。
【0027】
(8) 冷媒として、二酸化炭素(CO2 )冷媒が用いられてなる前項1ないし7のいずれかに記載の冷凍システム。
【0028】
この発明は、冷媒を、CO2 冷媒に特定するものである。
【0029】
なお、前項(3)ないし(8)の第2発明に対する好適構成は、上述の第1発明、後述の第3ないし第5発明にも好適構成として採用することが可能である。
【0030】
(9) 多段式圧縮機を備える圧縮放熱装置であって、
前記多段式圧縮機の1段目圧縮機構部によって、冷媒を1次圧縮するとともに、1次圧縮した冷媒を1次放熱手段により1次放熱させ、
1次放熱された冷媒を前記多段式圧縮機の2段目圧縮機構部によって、2次圧縮し、2次圧縮された冷媒を2次放熱手段により2次放熱させて、低温高圧状態の冷媒を得るようにした圧縮放熱装置。
【0031】
同項9記載の発明(第3発明)は、上記第1又は第2発明に好適に適用される圧縮放熱装置を特定するものであり、この装置を採用することによって、上記の作用効果を確実に得ることができる。
【0032】
本第3発明においては、上記と同様に、以下の構成(10)〜(13)を採用するのが好ましい。
【0033】
(10) 放熱器を備え、前記放熱器の放熱部が分割されて、その一方側が前記1次放熱手段として構成されるとともに、他方側が前記2次放熱手段として構成されてなる前9記載の圧縮放熱装置。
【0034】
(11) 前記放熱器における放熱部の全容積に対し、前記1次放熱手段の容積割合が、0.2〜0.5に設定されてなる前項10記載の圧縮放熱装置。
【0035】
(12) 前記2次圧縮による冷媒の圧縮比を、前記1次圧縮による冷媒の圧縮比の比率に対し、0.5〜1.5倍に設定されてなる前項9ないし11のいずれかに記載の冷凍システム。
【0036】
(13) 冷媒として、CO2 冷媒が用いられてなる前項9ないし12のいずれかに記載の圧縮放熱装置。
【0037】
(14) 1次圧縮された冷媒を1次放熱させるための1次放熱手段と、1次放熱されてから2次圧縮された冷媒を2次放熱させるための2次放熱手段とを有する放熱器であって、
一対のヘッダーと、
前記一対のヘッダー間に、両端を両ヘッダーに連通接続した状態で、ヘッダー長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される複数の熱交換チューブとを備え、
前記熱交換チューブ内を流通する冷媒が、放熱器前面側から取り込まれて前記複数の熱交換チューブ間を通過する冷却用空気と熱交換されることにより、放熱されるよう構成されてなり、
前記両ヘッダー内が同位で仕切部材により仕切られて、前記複数の熱交換チューブが上下に区分けされ、その一方側の熱交換チューブ群が前記1次放熱手段として構成されるとともに、他方側の熱交換チューブ群が前記2次放熱手段として構成されてなることを特徴とする放熱器。
【0038】
同項14記載の発明(第4発明)は、上記第1ないし第3のいずれかの発明に好適に適用される放熱器を特定するものであり、この発明を採用することによって、上記の作用効果を確実に得ることができる。、
(15) 上下に区分けされた熱交換チューブ群のうち、下側の熱交換チューブ群が前記1次放熱手段として構成されるとともに、上側の熱交換チューブ群が前記2次放熱手段として構成されてなる前項項14記載の放熱器。
【0039】
この発明の放熱器においては、熱交換効率を、より一層向上させることができる。すなわちこの発明をカーエアコン等に放熱器として適用した場合、放熱器に取り込まれる冷却用空気は、地面からの熱輻射等の要因により、下側の温度が上側に比べて高くなっている。従って、この高温の下側空気を、高温側の1次放熱路に導入させるとともに、低温の上側空気を、低温側の2次放熱路に導入させて、それぞれ熱交換させることにより、冷媒と冷却用空気との間の温度差を十分に確保することができ、効率良く熱交換することができ、冷媒を効率良く放熱させることができる。
【0040】
(16) 1次圧縮された冷媒を1次放熱させるための1次放熱手段と、1次放熱されて2次圧縮された冷媒を2次放熱させるための2次放熱手段とを有する放熱器であって、
一対のヘッダーと、
前記一対のヘッダー間に、両端を両ヘッダーに連通接続した状態で、ヘッダー長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される複数の熱交換チューブとを備え、
前記熱交換チューブ内を流通する冷媒が、放熱器前面側から取り込まれて前記複数の熱交換チューブ間を通過する冷却用空気と熱交換されることにより、放熱されるよう構成されてなり、
前記熱交換チューブ内における冷媒流通路が、チューブ幅方向(前後方向)に沿って複数併設され、
前記一対のヘッダー内が、その長さ方向に沿って連続する仕切部材により前後に仕切られて、各熱交換チューブの複数の冷媒流通路が前後に区分けされ、その一方側の冷媒流通路が前記1次放熱手段としてそれぞれ構成されるとともに、他方側の冷媒流通路が前記2次放熱手段としてそれぞれ構成されてなることを特徴とする放熱器。
【0041】
同項16記載の発明(第5発明)は、上記第1ないし第3のいずれかの発明に好適に適用される放熱器を特定するものであり、この発明を採用することによって、上記の作用効果を確実に得ることができる。
【0042】
(17) 前後に区分けされた冷媒流通路のうち、後側の冷媒流通路が前記1次放熱手段として構成されるとともに、前側の流通路が前記2次放熱手段として構成されてなる前項16記載の放熱器。
【0043】
この発明の放熱器においては、熱交換効率を、より一層向上させることができる。すなわち放熱部を通過する前の低温の冷却用空気を、低温側の2次放熱手段に導入させるとともに、2次放熱手段を通過した後の高温の冷却用空気を、高温側の1次放熱手段に導入させて、それぞれ熱交換させることにより、冷媒と冷却用空気との間の温度差を十分に確保することができ、効率良く熱交換することができ、より一層、冷媒を効率良く放熱させることができる。
【0044】
本第4又は第5発明においても、上記と同様、以下の構成(18)(19)を採用するのが望ましい。
【0045】
(18) 前記複数の熱交換チューブにおける全内容積に対し、前記1次放熱手段を構成する熱交換チューブの内容積割合が、0.2〜0.5に設定されてなる前項項14ないし17のいずれかに記載の放熱器。
【0046】
(19) 冷媒として、CO2 冷媒が用いられてなる前項14ないし18のいずれかに記載の放熱器。
【0047】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の実施形態である冷凍システムにおける冷凍サイクルの冷媒回路図である。同図に示すように、本実施形態の冷凍システムは、多段式圧縮機(50)と、ガスクーラーとしての放熱器(60)と、中間熱交換器(71)と、減圧器としての膨張弁(72)と、エバポレータ(蒸発器)等の冷却器(73)と、アキュムレータ(74)とを基本的な構成要素として備えている。
【0048】
圧縮機(50)は、1次圧縮手段としての低圧圧縮機構部(51)と、2次圧縮手段としての高圧圧縮機構部(52)とを有する二段式のものであり、両圧縮機構部(51)(52)は、互いに独立して構成されて、各圧縮機構部(51)(52)に冷媒入口(51a)(52a)及び冷媒出口(51b)(52b)がそれぞれ設けられている。そして、低圧圧縮機構部(51)は、冷媒入口(51a)から流入された冷媒を低圧域で圧縮して冷媒出口(51b)から流出させるとともに、高圧圧縮機構(52)は、冷媒入口(52a)から流入された冷媒を高圧域で圧縮して冷媒出口(52b)から流出させるよう構成されている。
【0049】
図2に示すように、放熱器(60)は、ヘッダータイプの熱交換器によって構成されており、互いに離間して平行に配置される一対のパイプ状ヘッダータンク(65)(65)と、両端が両ヘッダータンク(65)(65)に連通接続され、かつヘッダータンク(65)の長さ方向(上下方向)に沿って所定の間隔おきに並列に配置される複数の扁平な熱交換チューブ(66)と、熱交換チューブ(66)の各間に配置されるコルゲートフィン(67)とを備えている。
【0050】
なお、熱交換チューブ(66)は、幅方向(前後方向)に沿って並列に複数の冷媒流通路を有し、各冷媒流通路を冷媒が流通するよう構成されている。
【0051】
両ヘッダータンク(65)(65)には、長さ方向(上下方向)において互いに同じ高さ位置に仕切部材(65a)(65a)が設けられ、この仕切部材(65a)(65a)によりヘッダータンク(65)(65)内が上下に仕切られている。これにより、複数の熱交換チューブ(66)が上下に区分けされて、仕切部材(65a)よりも下側の熱交換チューブ群が、1次放熱手段としての1次放熱路(61)が形成されるとともに、上側の熱交換チューブ群が、1次放熱路(61)に対し独立する2次放熱手段としての2次放熱路(62)が形成される。
【0052】
また一方側のヘッダータンク(65)には、1次及び2次放熱路(61)(62)に対応して冷媒入口(61a)(62a)がそれぞれ設けられるとともに、他方側のヘッダータンク(65)には、1次及び2次放熱路(61)(62)に対応して冷媒出口(61b)(62b)がそれぞれ設けられている。
【0053】
この放熱器(60)においては、入口(61a)(62a)から流入された冷媒は、1次及び2次放熱路(61)(62)に対応する各熱交換チューブ(66)をそれぞれ流通する一方、放熱器前面側から取り込まれた冷却用空気が熱交換チューブ(66)の各間を通過する。そして、冷媒は、熱交換チューブ(66)を流通する間に、冷却用空気との熱交換により冷却(放熱)されて、出口(61b)(62b)からそれぞれ流出されるよう構成されている。
【0054】
なお本実施形態において、放熱器(60)は、その各構成部材が、例えばアルミニウム又はその合金、更には少なくとも片面にろう材が積層されたアルミニウムブレージングシート等からなり、これらの構成部品を、必要に応じて、ろう材を介して所定の熱交換器形状に組み付けて仮固定する。こうして仮固定された仮組製品を、炉中にて一括ろう付けすることにより、全体を連結一体化するものである。
【0055】
中間熱交換器(71)は、往き冷媒と戻り冷媒との間で熱交換して、往き冷媒を過冷却するものである。
【0056】
膨張弁(72)は、冷媒を減圧膨張するものであり、冷却器(73)は、減圧膨張された冷媒を、室内等の空気(被冷却媒体)と熱交換してその室内空気を冷却するものである。
【0057】
更にアキュムレータ(74)は、冷媒を気液分離して、ガス状冷媒のみを抽出するものである。
【0058】
本実施形態の冷凍システムは、圧縮機(50)の低圧圧縮機構部(51)の出口(51b)が放熱器(60)の1次放熱路(61)の入口(61a)に配管接続されるとともに、1次放熱路(61)の出口(61b)が圧縮機(50)の高圧圧縮機構部(52)の入口(52a)に配管接続される。
【0059】
更に高圧圧縮機構部(52)の出口(52b)が放熱器(60)の2次放熱路(62)の入口(62a)に配管接続されるとともに、2次放熱路(62)の出口(62b)が、中間熱交換器(71)の往き冷媒入口に配管接続される。
【0060】
また中間熱交換器(71)の往き冷媒出口が膨張弁(72)の入口側に配管接続されるとともに、膨張弁(72)の出口側が冷却器(73)の入口に配管接続される。
【0061】
更に冷却器(73)の出口がアキュムレータ(74)の入口に配管接続されるとともに、アキュムレータ(74)の出口が中間熱交換器(71)の戻り冷媒入口に配管接続される。
【0062】
更に中間熱交換器(71)の戻り冷媒出口が圧縮機(50)における低圧圧縮機構部(51)の入口(51a)に配管接続される。
【0063】
以上の構成の冷凍システムは、CO2 を冷媒として、例えば自動車用空調装置等として車両に搭載されるものである。
【0064】
この冷凍システムにおいて、冷媒は、圧縮機(50)の低圧圧縮機構部(51)により圧縮(1次圧縮)されて、図3に示すように、A点からA1点の状態に移行する。
【0065】
続いて1次圧縮された冷媒は、放熱器(60)の1次放熱路(61)を通過して、外気(冷却用空気)と熱交換されることにより、冷却(1次放熱)されて、A1点からA2点の状態に移行する。
【0066】
1次放熱された冷媒は、圧縮機(50)の高圧圧縮機構部(52)によって、高圧状態に圧縮(2次圧縮)されて、A2点からB1点の状態に移行する。
【0067】
2次圧縮された冷媒は、放熱器(60)の2次放熱路(62)を通過して、外気と熱交換されることにより、冷却(2次放熱)されて、B1点からC点の状態に移行する。
【0068】
続いて、2次放熱された冷媒(往き冷媒)は、中間熱交換器(71)を通過して、後述する戻り冷媒との間で熱交換されることにより過冷却されて、C点の状態からD点の状態に移行する。
【0069】
更に過冷却された冷媒は、膨張弁(72)により減圧膨張されて、D点の状態からE点の状態に移行する。
【0070】
そしてこの低温低圧の冷媒が冷却器(73)に導入されて、そこで、車内の空気(被冷却媒体)から熱を吸収して、車内空気を冷却する一方、冷媒自身は加熱されて、E点の状態からF点の状態に移行する。
【0071】
ここで、E点からF点までのエンタルピー差が、冷却に作用する熱量に相当するものであり、このエンタルピー差によって冷凍能力が決定される。
【0072】
冷却器(73)を通って加熱された高温低圧の冷媒(戻り冷媒)は、アキュムレータ(74)に導入されて、そこでガス状冷媒のみが抽出される。
【0073】
アキュムレータ(74)から流出された戻り冷媒は、中間熱交換器(71)を通過して、上記往き冷媒との間で熱交換されることにより加熱されて、F点からA点の状態に移行し、上記圧縮機(50)における低圧圧縮機構部(51)に戻るものである。
【0074】
本実施形態の冷凍システムにおいては、圧縮及び放熱を交互に行うものであるため、図3のA1点に示すように、冷媒における1次放熱路(61)の入口温度(最大温度)が120℃以下の低温に抑制することができる。従って、放熱器(71)のアルミニウム製構成材料が、高温による悪影響を受けることがなく、放熱器構成材料の熱変形や熱劣化等の不具合を確実に防止でき、高い信頼性及び十分な耐久性を得ることができる。
【0075】
また冷媒の放熱を、1次及び2次放熱路(61)(62)により段階的に行うものであるため、所定の放熱量を確実に得ることができ、冷却器(73)内でのエンタルピー差を十分に確保でき、高い冷凍能力を得ることができる。
【0076】
更に本実施形態の冷凍システムは、圧縮過程中に放熱を行って、段階的に放熱するものであるため、1次圧縮から2次圧縮にかけての圧縮過程における冷媒状態が図3の破線に示す等温線に近くなって、等温圧縮となり、圧縮時の仕事量が減少するので、成績係数を向上させることができる。
【0077】
更に本実施形態の冷凍システムにおいては、冷媒を放熱器(60)により放熱させた後、中間熱交換器(71)により過冷却(放熱)して、放熱量を増大させるものであるため、より一層冷凍性能を向上させることができる。
【0078】
また本実施形態の冷凍システムにおいては、ヘッダータイプの熱交換器からなる1台の放熱器(60)を区分けして1次及び2次放熱路(61)(62)を形成し、各放熱路(61)(62)によって放熱処理をそれぞれ行うようにしているため、2回の放熱を2台の放熱器により行う場合と比較して、部品点数を削減することができ、冷凍システム全体のコンパクト化を図ることができ、冷凍装置の小型軽量化を図ることができる。
【0079】
更に本実施形態の冷凍システムにおいては、2回の圧縮を行うに際して、2つの圧縮機構部(51)(52)を有する多段式(2段式)圧縮機(50)を用いているため、圧縮機を2台用いる場合と比較して、部品点数の削減を図ることができ、より一層小型軽量化を図ることができる。
【0080】
また本実施形態においては、放熱器(60)における高温側の1次放熱路(61)を、低温側の2次放熱路(62)の下側に設けるようにしているため、より一層熱交換効率を向上させることができる。すなわちカーエアコン等に本冷凍システムを適用した場合、放熱器(60)に取り込まれる冷却用空気は、地面からの熱輻射等の要因により、下側の温度が上側に比べて高くなっている。従って、この高温の下側空気を、高温側の1次放熱路(61)に導入させるとともに、低温の上側空気を、低温側の2次放熱路(62)に導入させて、それぞれ熱交換させることにより、1次及び2次放熱路(61)(62)のいずれにおいても、冷媒と冷却用空気との間で十分な温度差を確保することができ、効率良く熱交換することができるので、冷媒を効率良く放熱させることができる。
【0081】
ここで本実施形態においては、放熱器(60)における放熱部の容積、つまり1次及び2次放熱路(61)(62)の全内容積(熱交換チューブの総通路断面積)の総和に対し、1次放熱路(61)の容積割合(1次放熱路における熱交換チューブの通路断面積)を、20〜50%、好ましくは上限値を30%以下に設定するのが良い。
【0082】
すなわちこの容積割合が小さ過ぎる場合には、後の実施例によって明らかなように、成績係数(冷房能力/圧縮動力)が低下して、十分な冷凍効果を得ることが困難になったり、2次放熱路(62)の入口(62a)における冷媒温度が過度に高くなる恐れがある。逆に、上記の容積割合が大き過ぎる場合には、成績係数が低下して、十分な冷凍効果を得ることが困難になる恐れがある。
【0083】
なお、上記実施形態の放熱器(60)においては、冷却用空気の導入方向に対し垂直方向(上下方向)に分離して、下側を1次放熱手段(61)とし、上側を2次放熱手段(61)として構成しているが、本発明においては、上側を1次放熱手段とし、下側を2次放熱手段として構成するようにしても良い。
【0084】
更に本発明では、放熱手段として、冷却用空気導入方向に対し垂直な平面内において、Uターン状や蛇行状等の冷媒流路を有するマルチフロータイプのものを採用するようにしても良い。
【0085】
また本発明においては、放熱器を冷却用空気の導入方向に分離して、1次及び2次放熱路(1次及び2次放熱手段)を形成するようにしても良い。
【0086】
例えばヘッダータンク(65)(65)内に、長さ方向に沿って連続する仕切板を設けて、ヘッダータンク(65)(65)内を前後に分離することにより、各熱交換チューブ(66)の複数の冷媒流通路を、互いに独立した前半部の冷媒流通路と後半部の冷媒流通路とに区分けし、その一方側の冷媒流通路を1次放熱路(1次放熱手段)、他方側の冷媒流通路を2次放熱路(2次放熱手段)として構成するようにしても良い。
【0087】
この場合、チューブ前半側、つまり冷却用空気の導入方向に対し上流側の冷媒流通路を2次放熱路(2次放熱手段)とし、チューブ後半側、つまり冷却用空気の導入方向に対し下流側の冷媒流通路を1次放熱路(1次放熱手段)として構成するのが好ましい。すなわち、放熱部を通過する前の低温の冷却用空気を、低温側の2次放熱手段に導入させるとともに、2次放熱手段を通過した後の高温の冷却用空気を、高温側の1次放熱手段に導入させて、それぞれ熱交換させることにより、1次及び2次放熱手段のいずれの領域においても、冷媒と冷却用空気との間で十分な温度差を確保することができ、効率良く熱交換することができるので、より一層、冷媒を効率良く放熱させることができる。
【0088】
更に本発明では、前後に配置した1次及び2次放熱手段を、上記のマルチフロータイプに形成するようにしても良い。
【0089】
また、上下に配置した1次及び2次放熱手段を、上記したように冷却用空気導入方向(前後方向)に分離することにより、前後に冷媒流路を有するカウンターフロータイプのものに構成するようにしても良い。
【0090】
更に本発明において、放熱器の設置方向は限定されるものではなく、上記したようにヘッダーの長さ方向を垂直に配置する以外に、水平に配置したり、斜め方向に配置するように放熱器を設置するようにしても良い。
【0091】
また上記実施形態においては、放熱器(60)の下流側に中間熱交換器(71)を設けているが、本発明においては、この中間熱交換器(71)は、必ずしも配置する必要はない。
【0092】
更に上記実施形態においては、2段圧縮(放熱)式の冷凍システムを例に挙げて説明したが、本発明はそれだけに限られず、3段以上の圧縮及び放熱を行うようにした冷凍システムにも適用することができる。
【0093】
【実施例】
<実施例1>
図1に示す構成の冷凍システムにおいて、放熱器(60)の温度効率と冷房能力(kW)との関係と、放熱器(60)の温度効率と成績係数(冷房能力/圧縮動力)との関係とを、コンピュータシミュレーションによりそれぞれ求めた。
【0094】
<比較例>
図7に示す従来構成の冷凍システムにおいて、放熱器の温度効率と冷房能力(kW)との関係と、放熱器の温度効率と成績係数との関係とを、コンピュータシミュレーションによりそれぞれ求めた。
【0095】
上記実施例1及び比較例の結果を、図4のグラフに示す。
【0096】
同グラフから明らかなように、本発明に関連した実施例1の冷凍システムは、冷房能力及び成績係数共に、比較例の冷凍システムのものよりも優れている。
【0097】
特に、実施例1の2段圧縮サイクルでは、既述したように、圧縮過程を等温圧縮により行うことができるため、圧縮時の仕事量を減少させることができ、成績係数を向上させることができる。
【0098】
これに対し、比較例のサイクルは、圧縮過程における温度上昇が大きくなり、圧縮時の仕事量が増加し、成績係数が低下するものである。
【0099】
また実施例1のサイクルにおいては、放熱器の温度効率が低い場合、例えば放熱器の大きさを十分に確保できないような場合であっても、2次圧縮過程での入側温度(高圧圧縮機構部の入口温度)が低いため、出口温度を十分に低下させることができ、十分な冷房能力を確保することができる。
【0100】
これに対し、比較例のサイクルでは、放熱器の大きさを十分に確保できないような場合、圧縮過程での出側温度(圧縮器の出口温度)を低下させることができず、十分な冷房能力を確保することができないものである。
【0101】
<実施例2>
図1に示す構成の冷凍システムにおいて、放熱器(60)の放熱部全域の容積に対する1次放熱路(61)の容積割合と成績係数との関係を、コンピュータシュミレーションにより求めた。
【0102】
その結果を図5のグラフに示す。
【0103】
同グラフから明らかなように、1次放熱路(61)の容積割合が、0.1〜0.5の範囲内、中でも0.3以下において、良好な成績係数が得られた。
【0104】
<実施例3>
図1に示す構成の冷凍システムにおいて、放熱器(60)の放熱部全域の容積に対する1次放熱路(61)の容積割合と2次放熱路(62)の入口温度との関係を、コンピュータシミュレーションにより求めた。
【0105】
その結果を図6のグラフに示す。
【0106】
同グラフから明らかなように、1放熱路(61)の容積割合が、0.2以上の領域において、2次放熱路(62)の入口温度が低いものであった。
【0107】
上記実施例2、3の結果から理解できるように、本発明においては、1次放熱路(61)における放熱器全域の容積に対する容積割合は、0.2(20%)〜0.5(50%)、好ましくは、上限値が0.3(30%)以下に設定するのが良い。
【0108】
【発明の効果】
以上のように、本第1及び第2発明の冷凍システムによれば、高温による悪影響を受けることがなく、高い信頼性及び十分な耐久性を得ることができるとともに、冷媒の放熱量を十分に確保でき、高い冷房能力を得ることができるという効果がある。
【0109】
本第3ないし第5発明は、上記第1及び第2発明に好適に採用できる圧縮放熱装置や放熱器を特定するものであるため、これら第3ないし第5発明の使用によって、上記と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である冷凍システムの冷媒回路図である。
【図2】実施形態の冷凍システムに適用された放熱器を示す正面図である。
【図3】実施形態の冷凍システムにおける冷媒の状態を示すモリエル線図である。
【図4】実施例及び比較例の冷凍システムにおいて、放熱器の温度効率と冷房能力及び成績係数との関係を示すグラフである。
【図5】実施例の冷凍システムにおいて、1次放熱路の容積割合と成績係数との関係を示すグラフである。
【図6】実施例の冷凍システムにおいて、1次放熱路の容積割合と1次放熱路の冷媒入口温度との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の背景技術としての冷凍システムの冷媒回路図である。
【図8】背景技術の冷凍システムにおける冷媒の状態を示すモリエル線図である。
【符号の説明】
50…多段式圧縮機
51…低圧圧縮機構部(1次圧縮手段)
52…高圧圧縮機構部(2次圧縮手段)
60…放熱器
61…1次放熱路(1次放熱手段)
62…2次放熱路(2次放熱手段)
65…ヘッダータンク(ヘッダー)
65a…仕切部材
66…熱交換チューブ
71…中間熱交換器
72…膨張弁(減圧器)
73…冷却器
Claims (19)
- 圧縮機及び放熱器による圧縮及び放熱を交互に多段階に繰り返し行うことにより冷媒を低温高圧状態とすることを特徴とし、その低温高圧冷媒を減圧器により減圧してから、冷却器に通過させて被冷却媒体から吸熱させて、前記圧縮機に戻すようにした冷凍システム。
- 冷媒の圧縮を行うための1次及び2次圧縮手段と、
冷媒の放熱を行うための1次及び2次放熱手段と、
冷媒の減圧を行うための減圧器と、
冷媒の被冷却媒体からの吸熱により被冷却媒体の冷却を行う冷却器とを備え、
前記1次圧縮手段により1次圧縮された冷媒を、前記1次放熱手段により1次放熱させ、1次放熱された冷媒を前記2次圧縮手段により2次圧縮し、2次圧縮された冷媒を前記2次放熱手段により2次放熱させ、2次放熱された冷媒を前記減圧器により減圧してから、前記冷却器に通過させて被冷却媒体から吸熱させて、前記1次圧縮手段に戻すようにした冷凍システム。 - 多段式圧縮機を備え、前記多段式圧縮機の1段目圧縮機構部が、前記1次圧縮手段として構成されるとともに、2段目圧縮機構部が前記2次圧縮手段として構成されてなる請求項2記載の冷凍システム。
- 放熱器を備え、前記放熱器の放熱部が分割されて、その一方側が前記1次放熱手段として構成されるとともに、他方側が前記2次放熱手段として構成されてなる請求項2又は3記載の冷凍システム。
- 前記放熱器における放熱部の全容積に対し、前記1次放熱手段の容積割合が、0.2〜0.5に設定されてなる請求項4記載の冷凍システム。
- 前記2次圧縮手段による冷媒の圧縮比を、前記1次圧縮手段による冷媒の圧縮比に対し、0.5〜1.5倍に設定されてなる請求項2ないし5のいずれかに記載の冷凍システム。
- 2次放熱手段により2次放熱された冷媒を、冷却器から流出された戻り冷媒との間で熱交換させて過冷却するための中間熱交換器を、更に備える請求項2ないし6のいずれかに記載の冷凍システム。
- 冷媒として、二酸化炭素(CO2 )冷媒が用いられてなる請求項1ないし7のいずれかに記載の冷凍システム。
- 多段式圧縮機を備える圧縮放熱装置であって、
前記多段式圧縮機の1段目圧縮機構部によって、冷媒を1次圧縮するとともに、1次圧縮した冷媒を1次放熱手段により1次放熱させ、
1次放熱された冷媒を前記多段式圧縮機の2段目圧縮機構部によって、2次圧縮し、2次圧縮された冷媒を2次放熱手段により2次放熱させて、低温高圧状態の冷媒を得るようにした圧縮放熱装置。 - 放熱器を備え、前記放熱器の放熱部が分割されて、その一方側が前記1次放熱手段として構成されるとともに、他方側が前記2次放熱手段として構成されてなる請求項9記載の圧縮放熱装置。
- 前記放熱器における放熱部の全容積に対し、前記1次放熱手段の容積割合が、0.2〜0.5に設定されてなる請求項10記載の圧縮放熱装置。
- 前記2次圧縮による冷媒の圧縮比を、前記1次圧縮による冷媒の圧縮比の比率に対し、0.5〜1.5倍に設定されてなる請求項9ないし11のいずれかに記載の冷凍システム。
- 冷媒として、CO2 冷媒が用いられてなる請求項9ないし12のいずれかに記載の圧縮放熱装置。
- 1次圧縮された冷媒を1次放熱させるための1次放熱手段と、1次放熱されてから2次圧縮された冷媒を2次放熱させるための2次放熱手段とを有する放熱器であって、
一対のヘッダーと、
前記一対のヘッダー間に、両端を両ヘッダーに連通接続した状態で、ヘッダー長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される複数の熱交換チューブとを備え、
前記熱交換チューブ内を流通する冷媒が、放熱器前面側から取り込まれて前記複数の熱交換チューブ間を通過する冷却用空気と熱交換されることにより、放熱されるよう構成されてなり、
前記両ヘッダー内が同位で仕切部材により仕切られて、前記複数の熱交換チューブが上下に区分けされ、その一方側の熱交換チューブ群が前記1次放熱手段として構成されるとともに、他方側の熱交換チューブ群が前記2次放熱手段として構成されてなることを特徴とする放熱器。 - 上下に区分けされた熱交換チューブ群のうち、下側の熱交換チューブ群が前記1次放熱手段として構成されるとともに、上側の熱交換チューブ群が前記2次放熱手段として構成されてなる請求項14記載の放熱器。
- 1次圧縮された冷媒を1次放熱させるための1次放熱手段と、1次放熱されて2次圧縮された冷媒を2次放熱させるための2次放熱手段とを有する放熱器であって、
一対のヘッダーと、
前記一対のヘッダー間に、両端を両ヘッダーに連通接続した状態で、ヘッダー長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される複数の熱交換チューブとを備え、
前記熱交換チューブ内を流通する冷媒が、放熱器前面側から取り込まれて前記複数の熱交換チューブ間を通過する冷却用空気と熱交換されることにより、放熱されるよう構成されてなり、
前記熱交換チューブ内における冷媒流通路が、チューブ幅方向(前後方向)に沿って複数併設され、
前記一対のヘッダー内が、その長さ方向に沿って連続する仕切部材により前後に仕切られて、各熱交換チューブの複数の冷媒流通路が前後に区分けされ、その一方側の冷媒流通路が前記1次放熱手段としてそれぞれ構成されるとともに、他方側の冷媒流通路が前記2次放熱手段としてそれぞれ構成されてなることを特徴とする放熱器。 - 前後に区分けされた冷媒流通路のうち、後側の冷媒流通路が前記1次放熱手段として構成されるとともに、前側の流通路が前記2次放熱手段として構成されてなる請求項16記載の放熱器。
- 前記複数の熱交換チューブにおける全内容積に対し、前記1次放熱手段を構成する熱交換チューブの内容積割合が、0.2〜0.5に設定されてなる請求項14ないし17のいずれかに記載の放熱器。
- 冷媒として、CO2 冷媒が用いられてなる請求項14ないし18のいずれかに記載の放熱器。
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090331 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090522 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090901 |