JP2006202550A - 導電性ペーストとそれを用いた配線基板と電子部品実装基板およびそれらを用いた電子機器 - Google Patents

導電性ペーストとそれを用いた配線基板と電子部品実装基板およびそれらを用いた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性と形状安定性に優れた導電性ペーストとそれを用いた配線基板とおよびそれらを用いた電子機器の提供を目的とする。
【解決手段】導電性フィラー130と熱硬化性樹脂を含むバインダー140と多孔質フィラー150とを有する導電性ペーストを用いて、絶縁性の基板110上に配線パターン120を形成する際に、多孔質フィラー150に形成した導電性膜と多数の孔160により見かけ上のバインダー140の量を低減させるとともに、導電性フィラー130および導電性を有する多孔質フィラー150により緻密性を向上させ、導電性に優れた配線パターン120を有する配線基板100を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上に配線パターンを形成する導電性ペーストとそれを用いた配線基板と電子部品実装基板およびそれらを用いた電子機器に関する。
従来、ICやLSIなどの半導体素子やその他の電子部品の接続、これらの回路基板への実装、さらには回路基板における配線などには、高い導電性と接着強度などの信頼性から、はんだ付けやはんだペーストが用いられてきた。
しかし、近年、屋外に放置された電子機器から、酸性雨などによりはんだ中の有害な鉛が溶出するという環境汚染問題が取り上げられている。その対策として、鉛を含有しない鉛フリーのはんだ合金が開発されてきている。ところが、鉛フリーのはんだは従来のはんだに比べて融点が高く、耐熱性の低い基板に用いることができないという別の課題が生じている。
そこで、耐熱性の低い電子部品の接続や耐熱性の低いフレキシブル配線基板の配線に、金属粉末(導電性フィラー)を溶融せず、そのままバインダーに結着させて導電体を形成する塗布型の導電性ペーストが用いられている。それにより、バインダーの硬化温度、つまり、はんだに比べて低い温度で接続や配線を形成できるため、熱的影響による信頼性の低下を回避することができるようになってきた。
ところが、塗布型の導電性ペーストは、導電性フィラー間にバインダーなどの樹脂成分が介在するため、従来のはんだに比べて導電性が低く、例えば配線パターンの低抵抗化を阻害する要因であった。それは、はんだが金属結合による導電性であるのに対して、導電性ペーストは導電性フィラー間のバインダーのトンネル効果や絶縁破壊または導電性フィラー間の接触により導電性が決定されることに起因するものである。それを向上させるために、導電性フィラーの含有量を高くし、導電性を向上させた導電性ペーストが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、一般に、図4(a)の配線基板を説明する要部断面図に示すように、絶縁性の基板410上にバインダー440と導電性フィラー430からなる導電性ペーストで配線パターン420を形成する場合、導電性ペーストの印刷性を向上させるために、バインダー440と導電性フィラー430の混合比率を最適化して流動性を確保している。しかし、逆に、印刷後の配線パターン420の形状を保つことが困難となっている。特に、配線パターン420の端面450において、だれが発生していた。さらに、図4(b)に示すように、配線パターン420を形成後、硬化処理時においては、だれが拡大されるために、微細な配線パターン420を形成することができないという課題がある。
そこで、上記課題を解決するために、一般に配線パターンの形状を塗布時においても安定に維持できるように、高いチクソトロピー(揺変)性の作用を発揮する無機フィラーを導電性ペーストに混合させたものが知られている。
特開昭63−107188号公報
しかし、特許文献1に示されている導電性ペーストにおいては、導電性フィラーの増加は、バインダーの相対量を減少させるため、導電性ペーストの硬化収縮力が低下する。そのため、逆に導電性フィラー間の結合力の低下を生じる。その結果、導電性ペーストの導電性が低下し、低抵抗化できないという課題がある。さらに、特許文献1には、配線パターンの形状安定性については記載されていない。
また、形状安定性を向上させる無機フィラーを含有した導電性ペーストは、無機フィラーの高いチクソトロピー性のために、配線パターンの形状の保持性には優れるが、絶縁物である無機フィラーのために、導電性ペーストの導電性が低下するという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、導電性ペーストの導電性を高めるとともに、配線パターンなどの形状安定性に優れた導電性ペーストとそれを用いた配線基板と電子部品実装基板およびそれらを用いた電子機器を提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明の導電性ペーストは、導電性フィラーと、熱硬化性樹脂を含むバインダーと、多孔質フィラーとを有し、多孔質フィラーは、多孔質形状を有するとともに、その表面が導電性膜で被覆されている構成を有する。
これらの構成によれば、導電性ペーストの加熱硬化時に、バインダー成分を多孔質フィラーの多孔質内に取り込み、等価的に導電性ペースト中のバインダー量を減少させるとともに、さらに多孔質フィラーの表面に形成した導電性膜により導電性を向上させた導電性ペーストを実現できる。
また、本発明の導電性ペーストは、多孔質フィラーが無機フィラーでもよい。
また、本発明の導電性ペーストは、多孔質フィラーが略球形状でもよい。
これらの構成によれば、導電性ペーストの粘度を高いチクソトロピー(揺変)性を有する多孔質フィラーにより任意に調整できる。それにより、導電性ペーストを用いて配線パターンを形成したときの形状安定性に優れ、配線パターンの微細化が容易である。
また、本発明の配線基板は、本発明の導電性ペーストを用いて形成された配線パターンを有する。
これによれば、パターン形状の安定性に優れるとともに、配線抵抗の低い配線パターンを有する配線基板を実現できる。
また、本発明の電子機器は、本発明の配線基板を用いて構成される。
これによれば、配線抵抗が低く、電力効率のよい電子機器を実現できる。
また、本発明の電子部品実装基板は、本発明の導電性ペーストを用いて電子部品を接続して構成される。
これによれば、電子部品との接続抵抗が低いため、高周波特性に優れる電子部品実装基板を実現できる。
本発明によれば、実質的に導電性を有するフィラーの含有量を増加することによる導電性の向上や形状安定性に優れる導電性ペーストを実現できるという大きな効果を有する。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について、図1を用いて説明する。
図1(a)は、本発明の実施の形態に係る配線基板の斜視図で、図1(b)は、図1(a)のA−A線から見た要部断面図である。なお、図面は、説明をわかりやすくするために任意に拡大している。
図1(a)において、配線基板100は、ガラスクロスに樹脂を含浸させたガラスエポキシ樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂やポリイミドなどの樹脂からなる絶縁性の基板110上に導電性ペーストを、例えばスクリーン印刷などで印刷し、加熱により硬化させた所定の形状を有する配線パターン120を有している。そして、図1(b)に示すように、配線パターン120は、銀粒子や銅粒子などを含む導電性フィラー130と、導電性フィラー130を結着するためのバインダー140と、導電性ペーストの流動性を制御する多孔質フィラー150とで構成されている。
なお、図1の配線パターン120は、導電性ペーストを加熱硬化処理した後の状態を示している。
以下に、配線パターン120を形成するために用いた導電性ペーストについて説明する。
本発明の実施の形態の導電性ペーストは、例えば75重量部〜90重量部の導電性フィラー130と10重量部〜25重量部のバインダー140と多孔質フィラー150とで構成されている。ここで、多孔質フィラー150の含有量は、導電性フィラー130を100重量部とした場合に、0.1重量部〜30重量部であり、好ましくは0.5重量部〜10重量部である。そして、バインダー140は、熱硬化性樹脂を含有している。
ここで、導電性フィラー130としては、例えば、銀、銅、金、ニッケル、パラジウム、錫などの金属粒子やこれらの合金粒子などを用いることができる。さらに、例えばアルミナなどの粘度調整材料やポリスチレン樹脂などの有機材料の表面に金属をコーティングしたものを用いることもできる。また、導電性フィラー130の形状は、特に限定されないが、鱗片状のものは導電性をさらに向上できるため好ましい。そして、導電性フィラー130の大きさは、球形状の場合、平均粒径が0.1μm〜10数μm程度が用いられるが、特に0.1μm〜5μmのものが、導電性フィラー130の均一性を向上させる点で好ましい。
また、バインダー140の主成分である熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂や尿素樹脂などが用いられる。さらに、これらの内の1種もしくは2種以上の混合系で使用することもできる。特に、エポキシ樹脂は、導電性ペーストの粘度、硬化反応性や基板110との付着強度を向上させる点から好ましいものである。
以下に、導電性ペーストを構成する導電性フィラー130、バインダー140と多孔質フィラー150の配合比を、上述の値にした理由について説明する。
まず、バインダー140が10重量部未満では、導電性ペーストの粘度が高くなるため、スクリーン印刷時に充分な流動性が得られず、印刷性が低下し、取り扱いが難しくなる。特に、バインダー140が0.1重量部以下では、導電性フィラー130の結着力の低下や基板との付着力の低下を生じる。また、導電性フィラー130の分散性が悪くなるため、部分的な凝集などにより配線パターン120の配線抵抗が高くなる。
一方、バインダー140が25重量部を超える量では、導電性フィラー130間の間隔が広がり、接触面積が小さくなるために、導電性が低下し、結果的に配線抵抗が高くなる。さらに、導電性ペーストの流動性の制御が困難となる。その結果、通常、導電性フィラー130とバインダー140の最適な配合比が、上記条件を考慮することにより決められる。
さらに、配線基板100と導電性ペーストを構成する樹脂とのぬれ性がよい場合、配線パターン120の印刷または塗布後、時間の経過とともに配線パターン120がだれるため広がってしまう。そのため、例えば、配線基板100の量産時においては、配線パターン120の形状を保持できないという問題が生じる。そこで、配線パターン120の印刷または塗布後、その形状を保持できる導電性ペーストの粘度(チクソトロピー性)を向上させるために多孔質フィラー150が混合されている。しかし、多孔質フィラー150は、絶縁物であるため、その含有量によっては、導電性ペーストの導電性を著しく低下させてしまう。
そこで、本発明の実施の形態の導電性ペーストは、導電性膜を表面に形成した多孔質形状の多孔質フィラー150を、バインダー140と導電性フィラー130とともに混合させたものである。
以下に、本発明の実施の形態に係る導電性ペーストに混合される多孔質フィラー150について、図2を用いて説明する。
図2(a)は、本発明の実施の形態に係る多孔質フィラー150の外観を示す図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A線から見た概略的な断面図である。
図2に示すように、多孔質フィラー150は、例えば、その表面に0.1μm〜数μm程度の多数の孔160を有する多孔質形状からなり、その表面に導電性膜180が形成された絶縁性基材170から構成されている。
ここで、絶縁性基材170としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、カリオン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、無定形シリカ、非晶質合成シリカ、コロイダルシリカなどのシリカ、コロイダルアルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミナ、ゼオライトなどの無機材料やポリスチレン、ポリエーテルサルホン、ポリアクリルサルホン、ポリサルホンなどの高分子材料が用いられる。これらは、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。さらに、例えば、平均粒径が640nmで孔径10nm〜30nmを有する多孔性ポリイミドなどを用いることもできる。また、その形状は略球形状が好ましいが、特に限定されない。その中でも、球形状のシリカは、チクソトロピー性の効果が高く好ましいものである。
また、絶縁性基材170の表面に形成される導電性膜180としては、銅、銀、金、アルミニウム、亜鉛、錫、ニッケル、カーボン、白金、パラジウムなどの金属材料をコーティングして用いられる。そして、コーティング方法としては、例えば、無電解めっき法を用い、めっき浴濃度、温度、時間により、その厚みが制御される。さらに、導電性膜180の厚みは、絶縁性基材170の大きさや孔160の大きさに応じて、0.05μm〜5μm程度に形成される。この場合、導電性膜180によって、絶縁性基材170の多孔質を形成する孔160が埋め込まれないことが重要である。そのため、例えば絶縁性基材170の孔160が数100Å程度の場合には、孔160が覆われるのを防ぐために、例えば真空蒸着、スパッタリングなどにより形成してもよい。
そして、本発明の実施の形態では、導電性フィラー130とバインダー140を上記で示した所定量の配合比で混合し、さらに多孔質フィラー150を所定量混合した導電性ペーストで、絶縁性の基板110上に配線パターン120を形成した後、加熱硬化処理することにより配線基板100が得られる。
この加熱硬化処理時に、熱硬化性樹脂からなるバインダー140の粘度は、通常、保存時よりも、加熱途中の温度で一旦下がり、その流動性が大きくなる。そのときに、バインダー140の一部は、多孔質フィラー150の孔160に入り込む。なぜなら、保存時や加熱硬化前の導電性ペーストの多孔質フィラー150の多数の孔160には、バインダー140の表面張力や孔160内の空気などによりバインダー140が入りにくいためである。そして、導電性ペースト内のバインダー140の量が見かけ上減少し、等価的に導電性フィラー130の間隔が狭くなる。その結果、導電性フィラー130同士の接触面積が拡大し、導電性ペーストの導電性が向上する。
さらに、多孔質フィラー150の表面に導電性膜180を形成しているため、多孔質フィラー150は、本来の導電性ペーストの粘度を調整する作用とともに、導電性フィラー130と同様の作用も同時に発揮する。その結果、実質的に導電性フィラー130の導電性ペーストに占める含有量が増加するため、さらに導電性の向上に寄与することができる。つまり、導電性膜180と多数の孔160を有した多孔質フィラー150により、導電性が向上するとともに、だれの少ない形状の安定性に優れた配線パターン120を容易に形成できる。そのため、微細な配線パターン120の形成に大きな効果を奏する。
なお、必要に応じて、溶剤、硬化促進剤、レベリング剤、沈降防止剤、カップリング剤や消泡剤を添加してもよい。特に、揮発性や非揮発性の溶剤は、導電性ペーストの粘度の調整範囲を拡大できるので、微細な配線パターンの形成に効果が大きい。
ここで、揮発性や非揮発性の溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、トルエン、ブタノール、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサンなどやエチレングリコール系、エーテル系などを用いることができる。
以下に、本発明の導電性ペーストを用いて形成される配線パターンを有する配線基板の製造方法について、図3を用いて説明する。
図3は、本発明の実施の形態に係る配線基板100の製造方法の一例を説明する要部断面図である。
まず、図3(a)に示すように、例えばエポキシ樹脂などの絶縁性の基板110上に、導電性ペーストをスクリーン印刷などにより、所定の配線パターン形状で印刷する。なお、用いられる導電性ペーストは、平均粒径2μm〜5μm程度の銀粒子からなる80重量部の導電性フィラー130とエポキシ樹脂からなる20重量部のバインダー140と平均粒径0.1μm〜3μm程度の球形状のシリカからなる5重量部の多孔質フィラー150の混合物である。ここで、多孔質フィラー150の含有量は、導電性フィラー130を100重量部とした場合に対するものである。このとき、配線パターン形状は、多孔質フィラー150のチクソトロピー性により、スクリーン印刷のマスクとほぼ同じでだれのない形状で形成することができる。
つぎに、配線パターン形状の導電性ペーストを、バインダー140内の熱硬化性樹脂の硬化温度以上で加熱処理する。例えば、熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂の場合、加熱処理条件は、130℃、60分である。
この加熱処理工程により、エポキシ樹脂からなるバインダー140は、一旦その粘度が低下した後、流動しながら硬化収縮する。そのときに、バインダー140が多孔質フィラー150の多数の孔160に入り込む。それによって、バインダー140の見かけ上の量が低下するため、導電性フィラー130および導電性膜180が形成された多孔質フィラー150間が緻密になる。その結果、図3(b)に示すように、導電性フィラー130および多孔質フィラー150間の接触面積などが増加し、導電性の高い配線パターン120が実現される。
なお、上記配線基板に用いた導電性ペーストに、揮発性や非揮発性の溶剤を含有した導電性ペーストを用いてもよい。これにより、導電性ペーストの粘度の調整範囲が広がり、微細な配線パターンなどの形成がさらに容易となる。
また、本発明の導電性ペーストを用いた配線基板を、例えば、携帯機器や携帯端末などに用いる場合、配線抵抗が低いため、電力消費の少ない電子機器を実現できる。
以下、本発明の実施の形態に係る導電性ペーストを用いた配線基板の作製について、実施例に基づいて具体的に説明する。
本実施例においては、以下の条件により、例えば、導電性フィラー130として銀粒子を含有する導電性ペーストを用いて配線パターン120を絶縁性の基板110上に印刷した。絶縁性の基板110としては、ポリエステル系樹脂からなるフィルムシートで、その厚みが100μmのものを用いた。導電性ペーストは、導電性フィラー130として銀粒子の粒径が10μmの球形状銀粒子と鱗片状銀粒子の混合粒子を85重量部、硬化温度120℃のエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂を15重量部含有するバインダー140と平均粒径0.5μm〜3μm程度の略球形状のシリカからなる5重量部の多孔質フィラー150を混合して用いた。ここで、多孔質フィラー150は、導電性フィラー130を100重量部とした場合に対して、1重量部と5重量部含有させたものを用いた。
また、多孔質フィラー150は、銀の無電解めっきにより、0.1μmの厚さを有する導電性膜180と、0.1μm〜0.5μm程度の孔160を有したシリカを用いた。この導電性ペーストをスクリーン印刷によって、絶縁性の基板110上に配線パターン形状を印刷形成した。そのときのスクリーンメッシュの線径は25μm、感光性乳剤層厚は10μmで、配線パターン120の線幅設計値が150μmとなるようにした。このとき、スクリーン印刷後60分以内において、配線パターン120の線幅設計値150μmに対して、160μm〜170μm程度であり、配線パターン120の端部190(図3に図示)での、だれは小さいものであった。その後、バインダー140を構成するエポキシ樹脂の硬化温度130℃で60分間、加熱処理することにより導電性ペーストを硬化収縮させ配線パターン120を形成した。形成された配線パターン120の膜厚は20μm〜30μm、その線幅は155μm〜165μmであった。
このようにして作製した配線基板100の配線パターン120の導電性を評価した。その結果、表1に示す。
Figure 2006202550
この表1から、従来のバインダー、導電性フィラーと無機フィラーが同じ配合比で混合された導電性ペースト(試料名A)を用いた配線パターンの比抵抗に比べて、本発明の導電性膜が表面に形成され、多数の孔を有する多孔質フィラーを含有した導電性ペースト(試料名B)の比抵抗は1/2程度であった。また、さらに多孔質フィラーの含有量を増加させた導電性ペースト(試料名C)の比抵抗は1/3程度に低減した。つまり、上記導電性ペーストを用いることにより、配線パターンの配線抵抗の小さい配線基板を実現できることがわかった。
また、表1には、多孔質フィラーの含有量による導電性ペーストの粘度を示している。この粘度は、E型粘度計を用い、温度25℃の環境下で、回転速度5rpmで測定した値である。そして、多孔質フィラーの含有量により、導電性ペーストの粘度を任意に調整することが可能であり、粘度の最適化により、例えば配線パターンの形状安定性を向上できることがわかった。
また、上記で述べた配線基板を携帯電話などの情報携帯端末や電子装置に用いることにより、配線抵抗が小さく、電力消費の少ない信頼性に優れた電子機器を実現することができる。
また、本発明の導電性ペーストを用いて、例えばチップ部品や半導体チップなどの電子部品を回路基板に実装することにより、接続抵抗が小さく、高周波特性に優れた電子部品実装基板を実現することができる。
以上述べたように、本発明によれば、抵抗が低く、かつ形状安定性に優れた導電性ペーストを実現できるものである。
本発明の導電性ペーストによれば、充分な導電性と形状安定性に優れるため、配線抵抗の低い配線基板や接続抵抗の低い電子部品実装基板あるいは電力損失の少ない電子機器の実現において有用である。
(a)本発明の実施の形態に係る配線基板の斜視図(b)同図(a)のA−A線から見た要部断面図 (a)本発明の実施の形態に係る多孔質フィラーの外観を示す図(b)同図(a)のA−A線から見た概略的な断面図 本発明の実施の形態に係る配線基板の製造方法の一例を説明する要部断面図 (a)従来の配線基板の硬化前の配線パターンを説明する要部断面図(b)同図(a)の硬化後の配線パターンを説明する要部断面図
符号の説明
100 配線基板
110 基板
120 配線パターン
130 導電性フィラー
140 バインダー
150 多孔質フィラー
160 孔
170 絶縁性基材
180 導電性膜
190 端部

Claims (6)

  1. 導電性フィラーと、
    熱硬化性樹脂を含むバインダーと、
    多孔質フィラーとを有し、
    前記多孔質フィラーは、多孔質形状を有するとともに、その表面が導電性膜で被覆されていることを特徴とする導電性ペースト。
  2. 前記多孔質フィラーは、無機フィラーであることを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. 前記多孔質フィラーは、略球形状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の導電性ペースト。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の導電性ペーストを用いて形成された配線パターンを有することを特徴とする配線基板。
  5. 請求項4に記載の配線基板を用いたことを特徴とする電子機器。
  6. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の導電性ペーストを用いて電子部品を接続したことを特徴とする電子部品実装基板。
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