JP2006199693A - 膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の予防治療剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、カンジダに対して優れた抗菌作用を有し、粘膜に対する刺激性が低減されており使用感も良好である膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の予防治療剤を提供することである。
【解決手段】(A)イソコナゾール及びその塩よりなる群から選択される少なくとも1
種、及び(B)抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、テルペノイド、及びクロタミトンよりなる群
から選択される少なくとも1種を組み合わせ、且つ上記(A)成分の濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させた際のpHが3〜8となるように製剤化して、膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の予防治療剤を調製する。
【選択図】なし

Description

本発明は、膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の予防治療剤に関する。より詳細には、本発明は、膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の原因真菌であるカンジダに対して優れた抗菌作用を示し、使用時の刺激性が低減されている、膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の予防治療剤に関する。
膣・外陰部カンジダ症は、カンジダ・アルビカンスが主な原因菌となり、膣部や外陰部の粘膜に生じる真菌症であり、膣炎や外陰炎等の症状が現れ、激しい掻痒感と特異的な帯下の増加がみられる。膣カンジダ症や外陰部カンジダ症の治療に使用される製剤は、カンジダに対して優れた抗菌作用を有していることに加え、粘膜に直接適用されるが故に粘膜に対して低刺激性であることが極めて重要である。
従来、膣カンジダ症や外陰部カンジダ症の治療には、主として、ポリエン系抗真菌剤やイミダゾール系抗真菌剤を含む製剤の局所投与が行われている。しかしながら、従来の抗真菌剤を含む製剤の投与では、カンジダに対する抗菌作用が十分に発揮されない、刺激性があり粘膜への適用には不向きである等という欠点がある。
また、これまでに、抗真菌剤の作用を増強した製剤処方について種々報告されているが(例えば、特許文献1参照)、従来の製剤では、たとえ抗真菌剤の作用を増強されていても、依然として粘膜に対する刺激性の問題が解決されず、使用感の点で欠点があった。また、従来の製剤では、カンジダと共に、適用部位に存在する有用常在菌に対しても、抗菌作用を発揮するという不都合もあった。
このような従来技術を背景として、カンジダに対して優れた抗菌作用を有していながら、粘膜に対する刺激性が低減されており使用感も良好である膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の予防治療剤の開発が切望されている。
特開平7−233088号公報
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決することである。具体的には、本発明は、カンジダに対して優れた抗菌作用を有し、粘膜に対する刺激性が低減されており使用感も良好である膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の予防治療剤を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、抗真菌剤として(A)イソコナゾール、その塩、又はそれらの混合物と共に、(B)抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、テルペノイド、及びクロタミトンよりなる群から選択される少なくとも1種の成分を含有し、該(A)成分の濃度が0.1重量%(1mg/g)になるように精製水に分散又は溶解させた際のpHが3〜8となるように設定した製剤は、カンジダに対する優れた抗菌作用と粘膜に対する低刺激性の双方を兼ね備えており、膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の予防乃至治療に特に有効であることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に改良を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の予防治療剤である:
項1. 膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の予防治療剤であって、(A)イソコナゾール及びその塩よりなる群から選択される少なくとも1種、及び(B)抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、テルペノイド、及びクロタミトンよりなる群から選択される少なくとも1種を含有し、該剤を上記(A)成分の濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させた際のpHが3〜8であることを特徴とする、予防治療剤。
項2. 抗ヒスタミン剤が、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種であり、局所麻酔剤が、アミノ安息香酸エチル、リドカイン、ジブカイン、プロカイン、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種であり、テルペノイドが、メントール、カンフル、ボルネオール及びシネオールよりなる群から選択される少なくとも1種である、項1に記載の予防治療剤。
項3. 上記pHが3〜6である、項1又は2に記載の予防治療剤。
項4. 更に、抗炎症剤を含有する、項1乃至3のいずれかに記載の予防治療剤。
項5. 抗炎症剤が、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、アラントイン、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種である、項4に記載の予防治療剤。
項6. (B)成分が、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、リドカイン、ジブカイン、アミノ安息香酸エチル、メントール、カンフル、ボルネオール、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種である、項1に記載の予防治療剤。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の予防治療剤は、(A)成分として、イソコナゾール及びその塩よりなる群から選
択される少なくとも1種の抗真菌剤を含有する。
イソコナゾールの塩は、薬理学的に又は生理学的に許容されることを限度として、特に制限されない。イソコナゾールの塩として、例えば、有機酸塩、無機酸塩、金属塩等の各種の塩が挙げられる。具体的には、硝酸イソコナゾールが例示される。イソコナゾールの塩は、1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
当該(A)成分の好ましいものとしては、硝酸イソコナゾールが挙げられる。
本発明の予防治療剤における(A)成分の配合量については、該剤の形態や1回当たりの投与量等に応じて適宜設定される。例えば、本発明の予防治療剤が液剤又は半固形剤の場合であれば、(A)成分の配合量は、該剤の総重量に対して、例えば、0.01〜3重量%、0.05〜2重量%、又は0.05〜3重量%の範囲から適宜選択できる。好適には、(A)成分の配合量は、該剤の総重量に対して、通常0.1〜3重量%、好ましくは0.3〜1.5重量%、更に好ましくは0.5〜1重量%、特に好ましくは0.8〜1重量%が挙げられる。また、例えば、本発明の予防治療剤が固形剤の場合であれば、(A)成分の配合量は、該剤の総重量に対して、通常2〜40重量%、好ましくは3〜30重量%、更に好ましくは4〜20重量%、特に好ましくは5〜10重量%が挙げられる。
また、本発明の予防治療剤は、(B)成分として、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、テルペノイド、及びクロタミトンよりなる群から選択される1種又は2種以上を含有する。
上記抗ヒスタミン剤としては、粘膜上に適用可能である限り、特に制限されるものではない。抗ヒスタミン剤として、具体的には、ケトチフェン、ベポタスチン、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、ジフェニルピラリン、ジフェニルイミダゾール、イプロヘプチン、エメダスチン、クレマスチン、アゼラスチン、レボカバスチン、オロパタジン、ヒドロキシジン、メキタジン、ロラタジン、フェキソフェナジン、セチリジン、オキサトミド、テルフェナジン、エピナスチン、アステミゾール、エバスチン、及びこれらの化合物の塩が挙げられる。上記化合物の塩としては、薬理学的に又は生理学的に許容されることを限度として、特に制限されなく、例えば、有機酸塩、無機酸塩、金属塩等の各種の塩が挙げられる。具体的には、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、塩酸イプロヘプチン、フマル酸ケトチフェン、フマル酸エメダスチン、フマル酸クレマスチン、塩酸アゼラスチン、塩酸レボカバスチン、塩酸オロパタジン、塩酸ジフェニルピラリン等が挙げられる。これら抗ヒスタミンの中で、好ましくは、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、及びこれらの塩であり、更に好ましくはジフェンヒドラミン及びその塩である。本発明において、これらの抗ヒスタミン剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
上記局所麻酔剤としては、粘膜に適用可能であることを限度として、特に制限されない。局所麻酔剤の具体例としては、リドカイン、オキシブプロカイン、ジブカイン、プロカイン、アミノ安息香酸エチル、メプリルカイン、メピバカイン、ブピバカイン、コカイン、ジエチルアミノエチル、オキシポリエトキシドデカン及びそれらの化合物の塩が例示される。また、上記化合物の塩は、薬理学的に又は生理学的に許容される限り制限されるものではなく、例えば、有機酸塩、無機酸塩、金属塩等の各種の塩が挙げられる。上記化合物の塩の具体例としては、塩酸リドカイン、塩酸プロカイン、塩酸ジブカイン、塩酸メプリルカイン、塩酸オキシブプロカインが挙げられる。局所麻酔剤として、好ましくは、アミノ安息香酸エチル、リドカイン、ジブカイン、プロカイン及びこれらの塩が挙げられ、特に好ましくはリドカイン、ジブカイン、プロカイン及びこれらの塩が挙げられる。本発明において、これらの局所麻酔剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
上記テルペノイドとしては、薬理学的に又は生理学的に許容され、粘膜に適用可能である限り、特に制限されない。かかるテルペノイドとして、具体的には、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、アネトール、リモネン、オイゲノール等が挙げられる。これらの化合物はd体、l体又はdl体のいずれでもよい。また、本発明において、テルペノイドとして、上記テルペノイド化合物を含有する精油を使用してもよい。テルペノイド化合物を含有する精油としては、例えば、ペパーミント油、クールミント油、ハッカ油、ユーカリ油、ベルガモット油、ウイキョウ油、ケイヒ油、ローズ油、スペアミント油等が挙げられる。これらのテルペノイドの内、好ましくは、メントール、カンフル、ボルネオール及びシネオールが挙げられ、これらを含有する精油としてペパーミント油、クールミント油、ハッカ油、ユーカリ油等が例示される。本発明において、これらのテルペノイドは、1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
特に、本発明の効果を一層顕著ならしめるという観点から、上記(B)成分の好適な化合物として、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、リドカイン、ジブカイン、アミノ安息香酸エチル、メントール、カンフル、ボルネオール及びこれらの塩が挙げられ、特に好適な化合物としてクロルフェニラミン、リドカイン、アミノ安息香酸エチル、カンフルが挙げられる。
上記(B)成分として、2種以上の成分を組み合わせて配合する場合、その組み合わせ態様については特に制限されないが、好適な組み合わせ態様として、例えば抗ヒスタミン剤と局所麻酔剤;抗ヒスタミン剤とクロタミトン;抗ヒスタミン剤とテルペノイド;クロタミトンとテルペノイド等が挙げられる。より具体的な組み合わせ態様として、塩酸ジフェンヒドラミンと塩酸リドカインが例示される。
本発明の予防治療剤において、(A)成分に対する(B)成分の比率としては、(B)成分の種類や該剤の形態等によって異なるが、例えば(A)成分100重量部に対して、(B)成分が、通常1〜2000重量部、好ましくは5〜1000重量部、更に好ましくは10〜800重量部、特に好ましくは50〜200重量部となる割合が例示される。このような範囲内で(A)成分と(B)成分を組み合わせることにより、抗カンジダ作用及び粘膜に対する低刺激性の両特性を一層効果的に得ることができる。
また、本発明の予防治療剤における(B)成分の配合量については、(B)成分の種類、該剤の形態、1回当たりの投与量、上記の(A)成分に対する(B)成分の比率等に基づいて適宜設定される。具体的には、本発明の予防治療剤が液剤又は半固形剤の場合であれば、(B)成分の配合量は、該剤の総重量に対して、通常0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%、更に好ましくは0.1〜8重量%、特に好ましくは0.2〜1.5重量%が挙げられる。本発明の予防治療剤が固形剤の場合であれば、(B)成分の配合量は、該剤の総重量に対して、通常0.01〜50重量%、好ましくは0.05〜30重量%、更に好ましくは0.5〜10重量%、特に好ましくは0.5〜5重量%が挙げられる。
以下に、(B)成分の具体的成分を挙げて、好適な配合比率及び配合量について示すが、これらに限定されるものではない。
(B)成分がジフェンヒドラミン及び/又はその塩の場合
(A)成分に対する(B)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩の比率:
(A)成分100重量部に対して、(B)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩が、通常1〜500重量部、好ましくは5〜300重量部、更に好ましくは10〜100重量部。
(B)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩の含有量:
本発明の予防治療剤が液剤又は半固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%、特に好ましくは0.1〜1重量%;本発明の予防治療剤が固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜20重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%。
(B)成分がクロルフェニラミン及び/又はその塩の場合
(A)成分に対する(B)クロルフェニラミン及び/又はその塩の比率:
(A)成分100重量部に対して、(B)クロルフェニラミン及び/又はその塩が、通常1〜500重量部、好ましくは5〜300重量部、更に好ましくは10〜100重量部。
(B)クロルフェニラミン及び/又はその塩の含有量:
本発明の予防治療剤が液剤又は半固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%、特に好ましくは0.1〜1重量%;本発明の予防治療剤が固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜20重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%。
(B)成分がリドカイン及び/又はその塩の場合
(A)成分に対する(B)リドカイン及び/又はその塩の比率:
(A)成分100重量部に対して、(B)リドカイン及び/又はその塩が、通常10〜500重量部、好ましくは50〜300重量部、更に好ましくは100〜300重量部。
(B)リドカイン及び/又はその塩の含有量:
本発明の予防治療剤が液剤又は半固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%、特に好ましくは1〜3重量%;本発明の予防治療剤が固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.1〜30重量%、好ましくは0.2〜20重量%、更に好ましくは1〜10重量%。
(B)成分がジブカイン及び/又はその塩の場合
(A)成分に対する(B)ジブカイン及び/又はその塩の比率:
(A)成分100重量部に対して、(B)ジブカイン及び/又はその塩が、通常1〜500重量部、好ましくは5〜300重量部、更に好ましくは10〜100重量部。
(B)ジブカイン及び/又はその塩の含有量:
本発明の予防治療剤が液剤又は半固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%、特に好ましくは0.1〜1重量%;本発明の予防治療剤が固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜20重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%。
(B)成分がプロカイン及び/又はその塩の場合
(A)成分に対する(B)プロカイン及び/又はその塩の比率:
(A)成分100重量部に対して、(B)プロカイン及び/又はその塩が、通常10〜500重量部、好ましくは50〜300重量部、更に好ましくは100〜300重量部。
(B)プロカイン及び/又はその塩の含有量:
本発明の予防治療剤が液剤又は半固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%、特に好ましくは1〜3重量%;本発明の予防治療剤が固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.1〜30重量%、好ましくは0.2〜20重量%、更に好ましくは1〜10重量%。
(B)成分がアミノ安息香酸エチルの場合
(A)成分に対する(B)アミノ安息香酸エチルの比率:
(A)成分100重量部に対して、(B)アミノ安息香酸エチルが、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部、更に好ましくは200〜800重量部。
(B)アミノ安息香酸エチルの含有量:
本発明の予防治療剤が液剤又は半固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、特に好ましくは2〜8重量%;本発明の予防治療剤が固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、更に好ましくは2〜20重量%。
(B)成分がメントール、カンフル及び/又はボルネオールの場合
(A)成分に対する(B)メントール、カンフル及び/又はボルネオールの比率:
(A)成分100重量部に対して、(B)メントール、カンフル及び/又はボルネオールが、通常1〜500重量部、好ましくは5〜300重量部、更に好ましくは10〜100重量部。
(B)メントール、カンフル及び/又はボルネオールの含有量:
本発明の予防治療剤が液剤又は半固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%、特に好ましくは0.1〜1重量%;本発明の予防治療剤が固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜20重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%。
(B)成分がクロタミトンの場合
(A)成分に対する(B)クロタミトンの比率:
(A)成分100重量部に対して、(B)クロタミトンが、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部、更に好ましくは200〜800重量部。
(B)クロタミトンの含有量:
本発明の予防治療剤が液剤又は半固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、特に好ましくは2〜8重量%;本発明の予防治療剤が固形剤の場合であれば、該剤の総重量に対して、通常0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、更に好ましくは2〜20重量%。
本発明の予防治療剤は、該剤を精製水に分散乃至溶解させて上記(A)成分の濃度を0.1重量%(1mg/g)とした際に、撹拌条件下20〜25℃でその水溶液のpHが3〜8の範囲内となるように設定されている。該pHは、好ましくは3〜6、更に好ましくは3〜5である。上記(A)及び(B)成分を含む製剤において、このようなpH特性を備えさせることにより、膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症に対して優れた治療効果と共に、膣内又は外陰部の粘膜に対する刺激低減効果が有効に得られる。
本発明の予防治療剤における上記pH特性は、pH調整剤や緩衝剤等を必要に応じて配合することにより付与される。
本発明において使用されるpH調整剤としては、薬理学的に又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。pH調整剤として、具体的には、塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、ホウ酸等の無機酸;乳酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、シュウ酸、グルコン酸、フマル酸、プロピオン酸、酢酸、アスパラギン酸、イプシロン−アミノカプロン酸、グルタミン酸、アミノエチルスルホン酸等の有機酸;炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の無機塩基;モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、リジン等の有機塩基等が挙げられる。これらのpH調整剤は、1種単独で使用しても、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、緩衝剤としては、薬理学的に又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。かかる緩衝剤の一例として、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、イプシロン−アミノカプロン酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸塩などが挙げられる。これらの緩衝剤は組み合わせて使用しても良い。好ましい緩衝剤としては、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤及びクエン酸緩衝剤が挙げられる。ホウ酸緩衝剤としては、ホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸アルカリ土類金属塩などのホウ酸塩が挙げられる。リン酸緩衝剤としては、リン酸アルカリ金属塩、リン酸アルカリ土類金属塩などのリン酸塩が挙げられる。クエン酸緩衝剤としては、クエン酸アルカリ金属塩などが挙げられる。より具体的な例として、ホウ酸又はその塩(ホウ酸ナトリウム、テトラホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ砂など)、リン酸又はその塩(リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウムなど)、炭酸又はその塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウムなど)、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸二ナトリウムなど)酢酸又はその塩(酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸ナトリウムなど)、アスパラギン酸又はその塩(アスパラギン酸ナトリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸カリウムなど)等が例示できる。これらの緩衝剤は1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
本発明の予防治療剤の形態は、膣内又は外陰部に適用できる限り特に制限されず、例えば、坐剤、カプセル剤等の固形剤;クリーム剤、ゲル剤、軟膏剤等の半固形剤;液剤、ローション剤等の液剤の形態が挙げられる。本発明の予防治療剤の形態として、好ましくはクリーム剤、ゲル剤、軟膏剤、坐剤である。
本発明の予防治療剤は、膣カンジダ症の患者の膣内又は外陰部カンジダ症の患者の外陰部に、経粘膜適用されて、膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の治療に使用される。また、本発明の予防治療剤は、膣カンジダ症や外陰部カンジダ症の予防や再発防止を目的として、膣内又は外陰部に経粘膜適用して使用することもできる。本発明の予防治療剤は、特に膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の治療剤として有用である。
本発明の予防治療剤の投与量や投与頻度については、該剤の形態、使用目的、症状の程度、使用する(A)及び(B)成分の種類、使用者の年齢等に応じて適宜設定される。例えば、本発明の予防治療剤の1日当たりの投与量の平均としては、(A)成分の量に換算して、通常1〜300mg、好ましくは10〜200mg、更に好ましくは50〜150mg、特に好ましくは80〜100mg程度が挙げられる。また、本発明の予防治療剤は、例えば、1日当たり1回の頻度で若しくは2又は3回程度に分割して投与してもよく、また、2日〜1週間分の投与量を一度にまとめて投与してもよい。
本発明の予防治療剤は、本発明の効果を妨げないことを限度として、上記成分の他に、種々の薬理活性成分や生理活性成分含有することができる。このような成分の種類は特に制限されず、例えば、殺菌成分、ビタミン類、鎮痛成分、収斂保護成分、血管収縮成分、生薬成分等が例示できる。好適な成分としては、例えば、次のような成分が挙げられる。
殺菌成分:アクリノール、アルキルポリアミノエチルグリシン、イソプロピルメチルフェノール、セチルピリジニウム、デカリニウム、ベルベリン、ベンザルコニウム、クロルヘキシジン、セトリミド、レゾルシン、ベンゼトニウム、ヒノキチオール、及びこれらの塩類(例えば塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化ベルベリン、塩化ベンザルコニウム、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、酢酸デカリウム、安息香酸ベルベリン、塩化ベンゼトニウムなど)など。
ビタミン類:ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、それらの誘導体、及びそれらの塩類(例えば酢酸トコフェロール、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、塩酸ピリドキシン、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、アスコルビン酸ナトリウムなど)など。
鎮痛成分:サリチル酸、その誘導体、及び塩類(サリチル酸メチルなど)など。
収斂保護成分:酸化亜鉛、タンニン酸、クロルヒドロキシアルミニウムなど。
血管収縮成分:エフェドリン、テトラヒドロゾリン、ナファゾリン、フェニレフリン、それらの誘導体、及びそれらの塩類(例えば塩酸エフェドリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸メチルエフェドリンなど)など。
生薬成分:シコン、ハマメリス、タイサン、トウキ、セイヨウトチノキ種子及びこれらの粉末、エキスなど。
また、本発明の予防治療剤には、発明の効果を損なわない範囲であれば、その用途や形態に応じて、基材、担体や添加物を適宜選択し、1種又は2種以上を併用して含有することができる。それらの基材、担体又は添加物として、例えば、固形剤、半固形剤、液剤等の調製に一般的に使用される担体(水、水性溶媒、水性または油性基剤など)、安定化剤、増粘剤、界面活性剤、防腐剤などの各種添加剤を挙げることができる。
以下に本発明の予防治療剤に使用される代表的な成分を例示するが、これらに限定されない。
基材又は担体成分:水、その他水性溶媒、カルボキシメチルスターチナトリウム、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、乳糖、ハードファット、オクチルドデカノール、グリセリン、軽質流動パラフィン、ゲル化炭化水素、ショ糖脂肪酸エステル、酒石酸、シリコン樹脂、ジエタノールアミン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、ジメチルポリシロキサン、スクワラン、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸グリセリン、セタノール、セトステアリルアルコール,D-ソルビトール、炭酸水素ナトリウム、中鎖脂肪酸トリグリセリド、トウモロコシデンプン、パラフィン、パルミチン酸、パルミチン酸セチル、プロピレングリコール、プロピレングリコール脂肪酸エステル、1,3ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸セチル、モノステアリン酸グリセリン、ワセリンなど。
安定化剤:ジブチルヒドロキシトルエン、エデト酸Na、亜硫酸ナトリウム、乾燥亜硫酸ナトリウムなど。
増粘剤:キサンタンガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール400、マクロゴール1500、マクロゴール4000、カルボキシビニルポリマーなど。
界面活性剤:ポリソルベート60、ステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、ステアリン酸ポリオキシル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリソルベート80など。
防腐剤:ブチルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、安息香酸ナトリウム、ベンジルアルコールなど。
本発明の予防治療剤は、当業界で公知の方法に従って、調製することができる。
本発明の予防治療剤は、カンジダに対して優れた抗菌作用を発揮すると共に、粘膜に対する刺激性が低減されている。従って、本発明の予防治療剤によれば、使用感が不具合なく、膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症に対して優れた予防乃至治療効果を得ることができる。
また、本発明の予防治療剤は、カンジダに対して優れた抗菌作用を発揮すると共に、適用患部に常在する他の微生物(例えば、膣粘膜に存在するLactococcus acidophilus)に対する悪影響が緩和されていることもあるので、従来の予防治療剤に比べて有用性は高い。
なお、本発明の予防治療剤は、男性の性器カンジダ症の治療や予防への適用にも有用である。
以下に試験例及び実施例等を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。以下の試験例、実施例、製剤例において、pHの測定はpHメーター(堀場製作所製、pHメーターF−13)を用いて行った。
試験例1
表1に示す試験製剤(クリーム)(実施例1、比較例1−2及びブランク)を調製した。実施例1及び比較例1−2の試験製剤にカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)(ATCC10231)を106CFU/mLとなるように接種し、よく混合し、25℃で静置した。カンジダ接種から、1時間後に、サンプリングを行い、カンジダの生菌濃度を測定した。生菌濃度の測定は、「第14改正日本薬局方 一般試験法 50.微生物限度試験法 (3)カンテン平板表面塗抹法」に準じて行った。測定した生菌濃度から、下式に従って、菌数減少値(log値)を算出した。
Figure 2006199693
また併せて、実施例1−6及び比較例1−2の試験液について、粘膜に対する刺激性について評価した。
Figure 2006199693
この結果、硝酸イソコナゾールと塩酸ジフェンヒドラミンを組み合わせることにより、抗カンジダ作用が相乗的に増強されて発揮されることが確認された(図1参照)。また、粘膜に対する刺激性について評価した結果、実施例1では、粘膜に対して低刺激性であることも確認された。
試験例2
下表2に示す試験製剤(クリーム)(実施例2−7)を調製し、前記試験例1と同様の方法で、カンジダに対する抗菌効果及び粘膜に対する刺激性について評価した。
Figure 2006199693
この結果、硝酸イソコナゾールと塩酸ジフェンヒドラミンを含む製剤において、該製剤を水に分散させた時(硝酸イソコナゾールの濃度が1mg/gの時)のpHが3〜8、特にpH3〜6となるように処方することによって、カンジダに対する優れた抗菌作用が発揮されることが確認された。また、粘膜に対する刺激性について評価した結果、実施例2−7では、粘膜に対して低刺激性であることも確認された。
試験例3
表3−6に示す試験製剤(液剤)(実施例8−16、比較例3−12及びブランク)を調製した。実施例8−16及び比較例3−12の試験製剤にカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)(ATCC10231)を106CFU/mLとなるように接種し、よく混合し、23℃で静置した。カンジダ接種から、96時間後に、サンプリングを行い、カンジダの生菌濃度を測定した。また、別途、実施例8−16及び比較例3−12の試験製剤にラクトバシラス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus; JCM No.1132)を106CFU/mLとなるように接種し、よく混合し、33℃で静置した。ラクトバシラス・アシドフィラス接種から1.5時間後に、サンプリングを行い、ラクトバシラス・アシドフィラスの生菌濃度を測定した。生菌濃度の測定は、「第14改正日本薬局方 一般試験法 50.微生物限度試験法 (3)カンテン平板表面塗抹法」に準じて行った。測定した生菌濃度から、試験例1と同様の方法で、菌数減少値(log値)を算出した。
得られた結果を表3−6に示す。この結果から、(1)硝酸イソコナゾールとマレイン酸
クロルフェニラミン、(2)硝酸イソコナゾールとアミノ安息香酸エチル、(3)硝酸イソコナゾールと塩酸リドカイン、(4)硝酸イソコナゾールとl-メントール、(5)硝酸イソコナゾールと塩酸ジブカイン、(6)硝酸イソコナゾールとd-カンフル、又は(7)硝酸イソコナゾールとd-ボルネオールを含む製剤(実施例8−15)では、カンジダに対して優れた抗菌効果を発揮することが確認された。
また、これらの実施例のうち、抗ヒスタミン剤の代表としてマレイン酸クロルフェニラミン、局所麻酔剤の代表として塩酸リドカイン又はアミノ安息香酸エチル、モノテルペンの代表としてd-カンフルのそれぞれを、硝酸イソコナゾールと共に配合した各実施例(8、9、10、14)に関して、膣内又は外陰部の常在菌であるラクトバシラス・アシドフィラスに対する抗菌作用については試験したところ、ラクトバシラス・アシドフィラスに対する抗菌作用が硝酸イソコナゾールのみの製剤(比較例12)と比較して緩和されていることが確認された。
また、粘膜に対する刺激性について評価した結果、実施例8−15では殆ど刺激を感じることがなかった。特に硝酸イソコナゾールと共にマレイン酸クロルフェニラミンを配合した製剤(実施例8)において、粘膜に対して低刺激性であることも確認された。
Figure 2006199693
Figure 2006199693
Figure 2006199693
Figure 2006199693
試験例4
実施試験液1(硝酸イソコナゾール及びマレイン酸クロルフェニラミン含有)、比較試験液1(硝酸イソコナゾール含有)及び比較試験液2(マレイン酸クロルフェニラミン含有)について、以下の方法に従って、ヒト膣粘膜上皮細胞(ATCC No.CRL-2616)を用いて細胞毒性試験を実施した。
<試験液の調製>
比較試験液1: 硝酸イソコナゾール1gをマクロゴール400に溶解し、マクロゴール400を用いて全量を100mLとした(以下、A液と表記する)。A液0.4mLを正確に量り、精製水を用いて全量を20mLとした(硝酸イソコナゾール0.02 w/v%含有)。
比較試験液2: マレイン酸クロルフェニラミン0.2gを精製水に溶解し、精製水を用いて全量を100mLとした(以下、B液と表記する)。B液2mLを正確に量り、精製水を用いて全量を20mLとした(マレイン酸クロルフェニラミン0.02 w/v%含有)。
実施試験液1: A液0.4mLを正確に量り、精製水を用いて約15mLに希釈した。ここにB液2mLを正確に量り添加した。更に、精製水を用いて全量を20mLとした(硝酸イソコナゾール0.02 w/v%及びマレイン酸クロルフェニラミン0.02 w/v%含有)。
<試験方法>
実施試験液1及び比較試験液1−2を無菌ろ過後、それぞれ膣粘膜上皮細胞用培地で20倍希釈し、NR試薬セット(NRCE2用)(クラボウ社製)を用いて、細胞毒性試験(ニュートラルレッド法)を実施した。細胞毒性試験法は、評価対象細胞として、正常ウサギ角膜上皮細胞の代わりに、ヒト膣粘膜上皮細胞(ATCC CRL-2616)を使用する以外は、NR試薬セット(NRCE2用)の標準プロトコールをベースとして実施した(但し、ヒト膣粘膜上皮細胞と各試験液の共存下でのインキュベート時間は、24時間に設定して行った)。本試験において、培地としては、ケラチノサイト−血清無添加培地(商品名「Defined Keratinocyte-Serum Free medium」、GIBCO 10744-019)に、ヒト組み換えEGF(培地中終濃度0.1 ng/ml)、ウシ下垂体エキス(培地中終濃度0.05 mg/ml)、及び塩化カルシウム(追加量相当濃度44.1 mg/L、培地中終濃度0.4mM)ものを使用した。
<試験結果>
得られた結果を表7に示す。
Figure 2006199693
製剤例1−4
表8の処方のクリーム剤(製剤例1−4)を常法に従い調製した。
Figure 2006199693
製剤例5−11
表9の処方のクリーム剤(製剤例5−11)を常法に従い調製した。
Figure 2006199693
製剤例12−15
表10の処方のクリーム剤(製剤例12−13)及びジェル剤(製剤例14−15)を常法に従い調製した。
Figure 2006199693
製剤例16−19
表11の処方のクリーム剤(製剤例16−17)及びジェル剤(製剤例18−19)を常法に従い調製した。
Figure 2006199693
製剤例20−22
表12の処方の軟膏剤(製剤例20−22)を常法に従い調製した。これら製剤について硝酸イソコナゾールの濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させると、そのpHは3〜8の範囲内であった。
Figure 2006199693
製剤例23−25
表13の処方の軟膏剤(製剤例23−25)を常法に従い調製した。これら製剤について硝酸イソコナゾールの濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させると、そのpHは3〜8の範囲内であった。
Figure 2006199693
製剤例26−28
表14の処方のクリーム剤(製剤例26−28)を常法に従い調製した。これら製剤について硝酸イソコナゾールの濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させると、そのpHは3〜8の範囲内であった。
Figure 2006199693
製剤例29−35
表15の処方のクリーム剤(製剤例29−35)を常法に従い調製した。これら製剤について硝酸イソコナゾールの濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させると、そのpHは3〜8の範囲内であった。
Figure 2006199693
製剤例36
日本薬局方製剤総則「坐剤」または「錠剤」の製造方法に準じて以下の処方となるように、膣坐剤(1個あたり1400mg;1日1回、1回あたり1個を膣に適用する坐剤)を製造した。また、得られた製剤について硝酸イソコナゾールの濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させると、そのpHは3〜8の範囲内であった。
硝酸イソコナゾール 100重量部
マレイン酸クロルフェニラミン 4重量部
乳糖 921重量部
結晶セルロース 360重量部
アルギン酸ナトリウム 5重量部
ステアリン酸マグネシウム 10重量部
合計 1400重量部
製剤例37
日本薬局方製剤総則「坐剤」または「錠剤」の製造方法に準じて以下の処方となるように、膣坐剤(1個あたり1200mg;1日1回、1回あたり1個を膣に適用する坐剤)を製造した。また、得られた製剤について硝酸イソコナゾールの濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させると、そのpHは3〜8の範囲内であった。
硝酸イソコナゾール 100重量部
塩酸リドカイン 60重量部
乳糖 780重量部
結晶セルロース 250重量部
ポリビニルピロリドン 5重量部
ステアリン酸マグネシウム 5重量部
合計 1200重量部
製剤例37
日本薬局方製剤総則「坐剤」または「錠剤」の製造方法に準じて以下の処方となるように、膣坐剤(1個あたり1400mg;1日1回、1回あたり1個を膣に適用する坐剤)を製造した。また、得られた製剤について硝酸イソコナゾールの濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させると、そのpHは3〜8の範囲内であった。
硝酸イソコナゾール 300重量部
塩酸プロカイン 60重量部
乳糖 780重量部
結晶セルロース 250重量部
ポリビニルピロリドン 5重量部
ステアリン酸マグネシウム 5重量部
合計 1400重量部
製剤例38
日本薬局方製剤総則「坐剤」または「錠剤」の製造方法に準じて以下の処方となるように、膣坐剤(1個あたり1200mg;1日1回、1回あたり1個を膣に適用する坐剤)を製造した。また、得られた製剤について硝酸イソコナゾールの濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させると、そのpHは3〜8の範囲内であった。
硝酸イソコナゾール 100重量部
塩酸ジブカイン 0.5重量部
乳糖 840重量部
結晶セルロース 250重量部
ヒドロキシプロピルセルロース 3.5重量部
ステアリン酸マグネシウム 6重量部
合計 1200重量部
製剤例39
日本薬局方製剤総則「坐剤」または「錠剤」の製造方法に準じて以下の処方となるように、膣坐剤(1個あたり960mg;1日1回、1回あたり1個を膣に適用する坐剤)を製造した。また、得られた製剤について硝酸イソコナゾールの濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させると、そのpHは3〜8の範囲内であった。
硝酸イソコナゾール 100重量部
塩酸ジフェンヒドラミン 10重量部
ハードファット 850重量部
合計 960重量部
製剤例40
日本薬局方製剤総則「坐剤」または「錠剤」の製造方法に準じて以下の処方となるように、膣坐剤(1個あたり1520mg;1日1回、1回あたり1個を膣に適用する坐剤)を製造した。また、得られた製剤について硝酸イソコナゾールの濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させると、そのpHは3〜8の範囲内であった。
硝酸イソコナゾール 100重量部
d−カンフル 20重量部
ポリエチレングリコール400 600重量部
ポリエチレングリコール6000 800重量部
合計 1520重量部
実施例1及び比較例1及び2のカンジダに対する抗菌効果を示す図である。当該図において、縦軸は、カンジダの菌数減少値(log値)である。

Claims (5)

  1. 膣カンジダ症又は外陰部カンジダ症の予防治療剤であって、
    (A)イソコナゾール及びその塩よりなる群から選択される少なくとも1種、及び
    (B)抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、テルペノイド、及びクロタミトンよりなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
    該剤を上記(A)成分の濃度が0.1重量%になるように精製水に分散又は溶解させた際のpHが3〜8であることを特徴とする、予防治療剤。
  2. 抗ヒスタミン剤が、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種であり、局所麻酔剤が、アミノ安息香酸エチル、リドカイン、ジブカイン、プロカイン、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種であり、
    テルペノイドが、メントール、カンフル、ボルネオール及びシネオールよりなる群から選択される少なくとも1種である、
    請求項1に記載の予防治療剤。
  3. 上記pHが3〜6である、請求項1又は2に記載の予防治療剤。
  4. 更に、抗炎症剤を含有する、請求項1乃至3のいずれかに記載の予防治療剤。
  5. 抗炎症剤が、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、アラントイン、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4に記載の予防治療剤。
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