JP2006196645A - パルスレーザーのレーザー発振制御方法およびパルスレーザーシステム - Google Patents

パルスレーザーのレーザー発振制御方法およびパルスレーザーシステム Download PDF

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拓男 田中
Takayuki Hayashi
孝之 林
Satoshi Kawada
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Abstract

【課題】外部光学素子を用いることなしに、レーザー共振器から出射された出射光を変調する。
【解決手段】パルスレーザーからの出射光を検出し、上記検出結果に基づいて、上記出射光に含まれるパルス成分と連続成分との比が予め設定された値となるように上記パルスレーザーのレーザー発振を制御し、上記パルスレーザーから上記比でパルス成分と連続成分とを含む出射光を出射するようにしたり、パルスレーザーからの出射光を照射される対象物の状態を検出し、上記検出結果に基づいて、上記出射光に含まれるパルス成分と連続成分との比が予め設定された値となるように上記パルスレーザーのレーザー発振を制御し、上記パルスレーザーから上記比でパルス成分と連続成分とを含む出射光を出射するようにしたものである。
【選択図】 図3

Description

本発明は、パルスレーザーのレーザー発振制御方法およびパルスレーザーシステムに関し、さらに詳細には、フェムト秒レーザーなどの超短パルスレーザーや、ピコ秒レーザーやサブピコ秒レーザーなどの短パルスレーザーに用いて好適なパルスレーザーのレーザー発振制御方法およびパルスレーザーシステムに関する。
近年、様々な技術分野において、光を対象物に照射することにより、当該対象物を光加工したりあるいは当該対象物に光反応を起こさせたりする際の光源として、フェムト秒レーザーなどの超短パルスレーザーを用いる技術開発が盛んに行われている。
従来、フェムト秒レーザーなどの超短パルスレーザーを上記したような光加工や光反応に用いるにあたっては、外部光学素子を用いてレーザー共振器から出射された出射光を変調することにより出射光のピークやパルス数などを制御して、対象物を光加工したりあるいは対象物に光反応を起こさせたりするなどしていた。
具体的には、例えば、超短パルスレーザーから出射光を出力するオン(ON)と出射光を出力しないオフ(OFF)とを繰り返すオン/オフ(ON/OFF)制御に関しては、外部光学素子として外部シャッターや電気光学変調素子などを用いて制御したり、あるいは、超短パルスレーザーの出射光のパルスの強度変調制御に関しては、外部光学素子として偏光素子などを用いて制御するなどしていた。
しかしながら、こうした外部光学素子を超短パルスレーザーに導入した場合には、
問題点1:外部光学素子による波長分散により出射光のパルス幅が広がる
問題点2:外部光学素子における表面反射により出射光の損失が生じる
問題点3:変調スピードが遅い
問題点4:光学系が拡大化する
問題点5:光学系のアライメントが複雑化する
という問題点1乃至5に示すような問題点があった。
また、光変化を用いた光メモリなどの従来の光記録技術においては、記録用の超短パルスレーザーと再生用の連続レーザー(CW(Continuous Wave)レーザー)との二つの光源が必要であり、光源の混合ならびに分離などに関して、上記した問題点4および問題点5などが特に問題視されていた。

なお、先行技術情報としては、以下の特許文献1乃至3を提示するが、本願発明者の調査によれば先行技術として本発明と直接関連するものは存在しておらず、これら特許文献1乃至3のいずれも本発明とは直接関連するものではなく、本発明を用いることにより特許文献1乃至3に開示された技術が大幅に改善されるものである。
ここで、特許文献1として提示する特開2003−1599号公報には、フェムト秒レーザーから出射されたフェムト秒レーザー光を光硬化樹脂中に集光して3次元微小構造物を製造する手法が開示されており、また、特許文献2として提示する特開2003−211400号公報には、超短パルスレーザーを用いてナノレベルの微細加工を行う手法が開示されており、また、特許文献3として提示する特開2001−216649号公報には、超短パルスレーザーから出射された超短パルスレーザー光の集光スポットを3次元的に移動させて発光イオンを含有した固体材料中に3次元的に情報を記録する3次元光メモリ媒体およびその記録に関する手法が開示されている。
特開2003−1599号公報 特開2003−211400号公報 特開2001−216649号公報
本発明は、従来の技術の有する上記したような種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、外部光学素子を用いてレーザー共振器から出射された出射光を変調する必要のないパルスレーザーのレーザー発振制御方法およびパルスレーザーシステムを提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、外部光学素子を用いることなく、パルスレーザーのレーザー共振器を直接変調することなどでレーザー発振を制御することにより、単一のパルスレーザーから出射光としてパルスレーザー光とともにCWレーザー光を出射可能に制御するとともに、出射されるパルスレーザー光とCWレーザー光との出射比率を制御して、当該出射光のなかでパルスレーザー光の成分(以下、「パルス成分」と適宜に称する。)を増減することにより、パルス成分による対象物への光加工や光反応の制御を可能とするようにしたものである。
なお、当該出射光のなかでCWレーザー光の成分(以下、「CW成分」と適宜に称する。)は、対象物への光加工や光反応に寄与するものではない。
従って、本発明によれば、外部光学素子が用いられてはいないので、外部光学素子を用いることに起因する上記した問題点1乃至5を全て解消することができる。

次に、図1乃至2を参照しながら本発明の原理を説明するが、この図1乃至2を参照した本発明の原理の説明においては、単一のパルスレーザーからの出射光が照射される対象物として、当該出射光のパルス成分のみにより反応が生起され、連続成分では反応が生起されない光反応材料を用いるものとする。
即ち、本発明は、単一のパルスレーザーからの出射光を対象物へ照射する際に(図1参照)、当該単一のパルスレーザーを変調してレーザー発振を制御することにより、図2(a)に示すように単一のパルスレーザーからパルス成分のみを出力するレーザー発振(以下、「パルス単独発振」と適宜に称する。)を生起したり、図2(b)に示すように単一のパルスレーザーからパルス成分とCW成分とを両者の比率を制御しながら出力するレーザー発振(以下、「混合発振」と適宜に称する。)を生起したり、図2(c)に示すように単一のパルスレーザーからCW成分のみを出力するレーザー発振(以下、「連続単独発振」と適宜に称する。)を生起したりする。
ここで、図2(a)に示すパルス単独発振は、従来より公知のパルスレーザーのレーザー発振と同等のレーザー発振状態であり、パルス成分により対象物に光反応を起こさせることができる。
一方、図2(c)に示す連続単独発振は、従来より公知の連続レーザーにおけるレーザー発振と同等のレーザー発振状態であり、連続成分では対象物に光反応を起こすことはできない。
そして、図2(b)に示す混合発振は、本発明における特徴的なレーザー発振状態であり、パルス成分とCW成分との比率を制御して対象物へ照射されるパルス成分を増減することにより、外部光学素子を用いることなしに、パルス成分により生起される対象物における光反応の進行度合を制御することができる。

即ち、本発明のうち請求項1に記載の発明は、パルスレーザーからの出射光を検出し、上記検出結果に基づいて、上記出射光に含まれるパルス成分と連続成分との比が予め設定された値となるように上記パルスレーザーのレーザー発振を制御し、上記パルスレーザーから上記比でパルス成分と連続成分とを含む出射光を出射するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、パルスレーザーからの出射光を照射される対象物の状態を検出し、上記検出結果に基づいて、上記出射光に含まれるパルス成分と連続成分との比が予め設定された値となるように上記パルスレーザーのレーザー発振を制御し、上記パルスレーザーから上記比でパルス成分と連続成分とを含む出射光を出射するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、本発明のうち請求項1または2のいずれか1項に記載の発明において、上記パルスレーザーを超短パルスレーザーまたは短パルスレーザーとしたものである。
また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、少なくとも一対のミラーを構成部材として有して構成されるレーザー共振器と上記レーザー共振器の上記一対のミラーの間に配置されたレーザー媒質とを有するパルスレーザーと、上記パルスレーザーからの出射光を検出する検出手段と、上記検出手段の検出結果に基づいて、上記出射光に含まれるパルス成分と連続成分との比が予め設定された値となるように上記パルスレーザーのレーザー発振を制御する制御手段とを有するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項5に記載の発明は、少なくとも一対のミラーを構成部材として有して構成されるレーザー共振器と上記レーザー共振器の上記一対のミラーの間に配置されたレーザー媒質とを有するパルスレーザーと、上記パルスレーザーからの出射光を照射される対象物の状態を検出する検出手段と、上記検出手段の検出結果に基づいて、上記出射光に含まれるパルス成分と連続成分との比が予め設定された値となるように上記パルスレーザーのレーザー発振を制御する制御手段とを有するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項6に記載の発明は、本発明のうち請求項4または5のいずれか1項に記載の発明において、上記制御手段は、上記レーザー共振器の少なくともいずれか一つの構成部材の位置を制御してレーザー発振を制御するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項7に記載の発明は、本発明のうち請求項4または5のいずれか1項に記載の発明において、上記制御手段は、上記レーザー共振器の上記一対のミラーの少なくともいずれか一方の位置を制御してレーザー発振を制御するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項8に記載の発明は、本発明のうち請求項4または5のいずれか1項に記載の発明において、上記制御手段は、上記レーザー共振器の少なくともいずれか一つの構成部材の外形の形状を制御してレーザー発振を制御するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項9に記載の発明は、本発明のうち請求項4または5のいずれか1項に記載の発明において、上記制御手段は、上記レーザー共振器の上記一対のミラーの少なくともいずれか一方の反射面の形状を制御してレーザー発振を制御するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項10に記載の発明は、本発明のうち請求項4または5のいずれか1項に記載の発明において、上記レーザー共振器の外部に上記レーザー共振器からの出射光を増幅する増幅手段を有し、上記制御手段は、上記増幅手段を制御してレーザー発振を制御するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項11に記載の発明は、本発明のうち請求項4または5のいずれか1項に記載の発明において、上記レーザー共振器の外部に上記レーザー共振器内へ光を入射する入射手段を有し、上記制御手段は、上記入射手段を制御してレーザー発振を制御するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項12に記載の発明は、本発明のうち請求項4または5のいずれか1項に記載の発明において、上記制御手段は、上記パルスレーザーの環境を変化してレーザー発振を制御するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項13に記載の発明は、本発明のうち請求項4、5、6、7、8、9、10、11または12のいずれか1項に記載の発明において、上記パルスレーザーを超短パルスレーザーまたは短パルスレーザーとしたものである。
本発明によれば、外部光学素子を用いてレーザー共振器から出射された出射光を変調する必要がなく、外部光学素子を用いることなしにレーザー共振器から出射された出射光を変調することができるという優れた効果が奏される。
より詳細には、本発明によれば、以下の効果1乃至6に示す優れた効果が得られものである。
効果1:外部光学素子を用いた場合のような波長分散によるパルス幅の広がりが皆無である。
効果2:外部光学素子の端面反射による損失が生じない。
効果3:変調スピードが早い。
効果4:外部光学素子を光学系に設置する際には、光源たるパルスレーザーを基準にした細かなアライメントが必要となるが、本発明においては外部光学素子がないのでこうしたアライメントの必要性を低減することができる。
効果5:光変化を用いた光メモリなどでは記録用のパルスレーザーと再生用のCWレーザーとを構成するために2つの光源が必要であるが、本発明においては単一のパルスレーザーにより同一経路でパルスレーザー光とCWレーザー光とを出射することができるため、2つの光源を備える必要ないとともに細かな光学系アライメントも必要ない。
効果6:パルス成分とCW成分との比率を連続的に変化させることにより、光加工や光反応などを連続で変化させることが可能である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明によるパルスレーザーの発振制御方法およびパルスレーザーシステムの実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
なお、以下においては、図面を参照しながら本発明によるパルスレーザーの発振制御方法およびパルスレーザーシステムの第1の実施の形態乃至第10の実施の形態についてそれぞれ説明するが、各実施の形態において同一あるいは相当する構成については、以下の説明ならびに図面においては同一の符号を付して示すことにより、その重複する説明は適宜に省略するものとする。

図3には、本発明の第1の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図が示されている。
このパルスレーザーシステム100は、エンドミラー112と出射側ミラー114との一対のミラーを有して構成されるレーザー共振器と、このレーザー共振器のエンドミラー112と出射側ミラー114との間に配置されたレーザー媒質116とを有する、例えば、フェムト秒レーザーなどの超短パルスレーザー110を備えている。
また、パルスレーザーシステム100は、出射側ミラー114の位置、例えば、光軸に沿った配置場所や傾きなどを変化させる、例えば、ピエゾ素子により構成されるアクチュエーター118を備えている。
さらに、パルスレーザーシステム100は、超短パルスレーザー110からの出射光Lを2つの光路の光L1、L2に分岐するビームスプリッター(BS)120と、ビームスプリッター120により分岐された一方の光路の光L2のパルス成分とCW成分との比を検出する光検出器122と、光検出器122の検出結果を示す検出信号に基づいてアクチュエーター118を制御する制御回路124とを備えている。
ビームスプリッター120により分岐された一方の光路の光L1は、例えば、パルス成分のみにより反応が生起されるとともに連続成分では反応が生起されない光反応材料より構成された対象物10に照射される。
また、制御回路124には、ユーザーが出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を任意の値に予め設定するための入力装置126が接続されており、入力装置126からユーザーが設定した出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比の設定値を示す比設定信号が制御回路124に出力される。
ここで、制御回路124は、アクチュエーター118が出射側ミラー114の位置を変化させることにより、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とが一致するように、光検出器122からの検出信号をフィードバック信号として用いて、光検出器122の検出結果に基づいてアクチュエーター118をフィードバック制御することにより、レーザー発振がパルス単独発振、混合発振または連続単独発振となるように制御するものである。
以上の構成において、ユーザーが入力装置126により出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を任意の値に設定すると、入力装置126からユーザーが設定した出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を示す比設定信号が制御回路124に出力される。
そして、パルスレーザーシステム100においては、超短パルスレーザー110からの出射光Lが出射されると、出射光Lはビームスプリッター120により2つの光路の光L1、L2に分岐される。
こうして2つの光路に分岐された一方の光L1は対象物10に照射されて、光L1のパルス成分により対象物10における光L1の照射領域に光反応を生起せしめ、対象物10に対して光加工や光記録を行う。
一方、2つの光路に分岐されたもう一方の光L2は光検出器122に入力され、光検出器122は光L2のパルス成分とCW成分との比を検出し、その検出結果を示す検出信号を制御回路124へ出力する。
制御回路124は、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とが一致するように、光検出器122から出力された検出信号に基づいて、アクチュエータ118が出射側ミラー114の位置を変化するための駆動信号をアクチュエータ118に出力するフィードバック制御を行い、レーザー発振がパルス単独発振、混合発振または連続単独発振となるように制御する。
そして、アクチュエータ118は、制御回路124から出力された駆動信号に基づいて出射側ミラー114の位置、例えば、光軸に沿った配置場所や傾きなどを変化させ、これにより、光検出器122の検出信号が示す光L2のパルス成分とCW成分との比は、入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比と一致するようになる。
ここで、パルスレーザーシステム100においては、光L1と光L2とは出射光Lを分岐したものであるから、光L1と光L2とにおけるパルス成分とCW成分との比は互いに一致する。
従って、パルスレーザーシステム100によれば、ユーザーが入力装置126により設定した出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比と同一の比でパルス成分とCW成分とを含む光L1を対象物10に照射することができ、光L1のパルス成分により対象物10における光L1の照射領域に光反応を生起することが可能となって、対象物10に対して光加工や光記録を行うことができるようになる。
即ち、パルスレーザーシステム100においては、外部光学素子を用いることなくレーザー共振器から出射される出射光Lを変調でき、出射光Lを分岐した光L1が照射される対象物への光加工や光反応の制御を行うことが可能となる。
なお、上記したパルスレーザーシステム100においては、レーザー共振器の出射側ミラー114の位置を制御するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、レーザー共振器の出射側ミラー114の位置の制御に代えて、同様な構成によりレーザー共振器のエンドミラー112の位置を制御するようにして、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とが一致するようにしてもよい。また、レーザー共振器の出射側ミラー114とエンドミラー112とのいずれか一方の位置の制御ではなく、両者の位置を制御するようにして、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とが一致するようにしてもよく、要は、レーザー共振器の出射側ミラー114とエンドミラー112との少なくともいずれか一方の位置の制御をするようにして、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とが一致するようにすればよい。
また、超短パルスレーザー110が、そのレーザー共振器の構成部材として、エンドミラー112と出射側ミラー114とよりなる一対のミラーの他に、例えば、他のミラーやプリズムなどを備えている場合には、こうしたミラーやプリズムなどの少なくとも一つの構成部材に対して上記したエンドミラー112あるいは出射側ミラー114と同様な位置の制御を行うことにより、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とが一致するようにしてもよい。
なお、入力装置126によりユーザーが予め設定するパルス成分とCW成分との比の設定値は、一定の値でもよいし、光L1の対象物10への照射時間に応じて連続的に変化するようにした値でもよく、パルス成分とCW成分との比を連続的に変化させるようにした場合には、対象物10における光加工や光反応などを連続で変化させることが可能である。

以下、上記した超短パルスレーザー110のレーザー共振器を構成する構成部材の位置を制御する際における具体的な制御の手法の一例について説明するが、この説明の理解を容易にするために、上記した超短パルスレーザー110のレーザー共振器が図4に示すような構成を備えているものとする。
即ち、図4に示すレーザー共振器は、その構成部材としてミラーA、ミラーB、ミラーC、ミラーDおよびプリズムを備えており、ミラーBとミラーCとの間にレーザー媒質(図3におけるレーザー媒質116に相当する。)が配置され、ミラーAとミラーBとの間に上記プリズムが配置されている。
そして、ミラーCを介して励起光がレーザー共振器内に導入され、また、ミラーBが図3におけるエンドミラー112に相当し、ミラーDが図3における出射側ミラー114に相当するものであり、ミラーDから出射光(図3における出射光Lに相当する。)が出射される。
この図4に示すレーザー共振器の構成部材たるミラーA、ミラーB、ミラーC、ミラーDおよびプリズムの少なくともいずれか一つの位置、例えば、光軸に沿った配置場所や傾きなどを制御して変化させることで、レーザーの発振状態を変化させることができる。
即ち、ミラーA、ミラーB、ミラーC、ミラーDおよびプリズムには、例えば、ミラーAを例にとって示せば、図5に示すように、パラメータとしてx軸、y軸、z軸にそれぞれ沿った移動方向とそれぞれの軸周りの回転角度θx、θy、θzとの計6つの自由度がある。
x軸、y軸、z軸は、図6に示すように、z軸をミラーAのミラー中心とミラー曲率中心とを結ぶ直線とし、また、x軸、y軸をz軸がミラー表面と交わる点を含むとともにz軸と垂直な面内で互いに直交しかつx−z面がレーザー共振器内で共振しているレーザー光の伝播面と一致するように設定する。
パラメータとしてこれら6つの自由度をもつそれぞれのミラーA、ミラーB、ミラーC、ミラーDおよびプリズムの1つもしくは複数について、1つもしくは複数のパラメータをを適時制御することにより、出射光にパルス成分とCW成分とが任意の割合で含まれたものとなるような所望の制御を実現する。
こうした制御を行う場合には、制御する各パラータは完全に対等ではなく、以下のような特徴がある。
(a)ミラーA、ミラーB、ミラーC、ミラーDのようなレーザー共振器に用いるミラーとしては、一般に、平面ミラーか、凹面または凸面の軸対称面ミラーが用いられることがほとんどであるため、z軸周りの回転であるθzの制御によるレーザー共振器への影響は、θx、θyの回転によるレーザー共振器への影響に比べると少ない。
(b)レーザー光の出射端、即ち、出射光を出射する位置にあるミラー(図4におけるミラーD)の配置位置や傾きを変えると、出射ビームの方向が大きく変わり、これは通常好ましくない。従って、出射端に位置するミラーの制御はできるだけ避けることが望ましい。
(c)ミラーA、ミラーB、ミラーC、ミラーDのようなレーザー共振器に用いるミラーが平面鏡である場合には、θxの回転角がゼロであるならばy軸方向への平行移動Δyは無効である。同様に、θy=0であるならば、X軸方向の平行移動Δxは無効である。
(d)レーザー共振器内で発振状態にあるビームの伝播面が図5に示すようにx−z面内にある場合、この伝播面外へビームを偏向させる向きへの制御、即ち、y軸周りの回転であるθyは、レーザー共振器の共振器状態を著しく乱し、出射光強度の大幅な低下をもたらす可能性がある。
(e)平行移動量や回転角がわずかである場合、具体的には、Δx、Δy、Δzが数μm以下、θx、θy、θzが数10ミリラジアン以下である場合には、以下の近似式が成り立つ。
Δx≒θy十Δz
Δy≒θx+Δz

次に、ミラーA、ミラーB、ミラーC、ミラーDおよびプリズムなどの、具体的なミラー、プリズムの駆動の手法について説明すると、
平行移動Δx、Δy、Δzについては、例えば、
・ピエゾ素子による駆動
・電動モーター(例えば、リニアモーター、ステッピングモーター、DCサーボモーター、ACモーターなどである。)による駆動
・ボイスコイルによる駆動
・静電アクチュエータによる駆動
などを適宜に選択して用いることができる。
また、傾きθx、θy、θzについても、平行移動Δx、Δy、Δzの場合と同様に、例えば、
・ピエゾ素子による駆動
・電動モーター(例えば、リニアモーター、ステッピングモーター、DCサーボモーター、ACモーターなどである。)による駆動
・ボイスコイルによる駆動
・静電アクチュエータによる駆動
などを適宜に選択して用いることができる。
なお、本発明においては、アクチュエータ118の動作時にできるだけ余計な振動などを発生しないことが好ましく、また、具体的な駆動量も少なくて充分であるため、上記した各種の駆動手段のなかでも、ピエゾ素子による駆動の手法が有効である。
また、実際の制御手順としては、例えば、以下に示すように制御すればよい。即ち、例えば、超短パルスレーザーであるフェムト秒パルスレーザーには、広帯域で発振している複数のモードをロックする、所謂、モードロック状態を作り出すために、波長の分散を補正する光学素子が入っている。例えば、これは、図4におけるプリズムに相当するが(実際には、単一のプリズムではなく、2つ以上のプリズムペアである。)、それ以外にレーザー共振器を構成するミラー(図4におけるミラーA、ミラーB、ミラーC、ミラーDに相当する。)に特殊なコーティングが施されていることもある。
レーザーの発振状態を制御する上では、上記したプリズムや特殊なコーティングを施されたミラーを制御することが最も効果的であるが、発振状態を大幅に変化させると、出射光の出力強度が大幅に低下する恐れがある。そこで、上記したプリズムや特殊なコーティングを施されたミラーを制御する際には、この出力強度の低下分を補正するように、他のミラーも制御することが好ましい。

次に、図7には、本発明の第2の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図が示されている。
このパルスレーザーシステム200は、反射面の曲率半径などの外形の形状を変化することのできる、例えば、デフォーマブルミラー(Deformable Mirro)などがエンドミラー212として用いられているとともに、制御回路124から出力された駆動信号により制御されるアクチュエータ118が、エンドミラー212の反射面の曲率半径などの外形の形状を変化するためにエンドミラー212に配設されている点において、パルスレーザーシステム100と異なる。
なお、デフォーマブルミラーとは、ミラー裏面にピエゾ素子や静電アクチュエーターのアレイを配置し、これらを適時制御してミラーの外形の形状を直接制御することができるものである。
以上の構成において、パルスレーザーシステム200においては、パルスレーザーシステム100と同様に、制御回路124は、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とが一致するように、光検出器122から出力された検出信号に基づいて、アクチュエータ118がエンドミラー212の外形形状を変化するための駆動信号をアクチュエータ118に出力するフィードバック制御を行い、レーザー発振がパルス単独発振、混合発振または連続単独発振となるように制御する。
そして、アクチュエータ118は、制御回路124から出力された駆動信号に基づいてエンドミラー212の外形の形状、例えば、曲率半径などを変化させて、光検出器122の検出信号が示す光L2のパルス成分とCW成分との比を、入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比と一致させる。
従って、パルスレーザーシステム200によれば、ユーザーが入力装置126により設定した出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比と同一の比でパルス成分とCW成分とを含む光L1を対象物10に照射することができ、光L1のパルス成分により対象物10における光L1の照射領域に光反応を生起することが可能となって、対象物10に対して光加工や光記録を行うことができるようになる。
なお、上記したパルスレーザーシステム200においては、レーザー共振器のエンドミラー212の外形の形状を制御するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、レーザー共振器のエンドミラー212の外形の形状の制御に代えて、同様な構成によりレーザー共振器の出射側ミラー114の外形の形状を制御するようにして、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とを一致するようにしてもよい。また、レーザー共振器のエンドミラー212と出射側ミラー114とのいずれか一方の外形の形状の制御ではなく、両者の外形の形状を制御するようにして、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とを一致するようにしてもよく、要は、レーザー共振器の出射側ミラー114とエンドミラー212との少なくともいずれか一方の外形の形状の制御をするようにして、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とを一致するようにすればよい。
また、超短パルスレーザー110が、そのレーザー共振器の構成部材として、エンドミラー212と出射側ミラー114とよりなる一対のミラーの他に、例えば、他のミラーやプリズムなどを備えている場合には、こうしたミラーやプリズムなどの少なくとも一つの構成部材に対して上記したエンドミラー212あるいは出射側ミラー114と同様な外形の形状の制御を行うことにより、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とを一致するようにしてもよい。

以下、上記した超短パルスレーザー110のレーザー共振器を構成する構成部材の外形の形状を制御する際における具体的な制御の手法の一例について説明する。
即ち、図8に示すように、レーザー共振器の構成部材として用いられているミラーなどの外形の形状を変化させることで、レーザー共振器内を伝搬するレーザー光のモードプロファイルを制御することができ、これによりレーザー発振の発振状態を制御することができる。
具体的な制御の手法としては、例えば、上記したデフォーマブルミラーを用いたり、あるいは、リニアモーターやピエゾ素子などを用いてレーザー共振器を構成する構成部材に対して力学的なひずみを生じさせることでも、制御することが可能である。

次に、図9には、本発明の第3の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図が示されている。
このパルスレーザーシステム300は、超短パルスレーザー110が、エンドミラー112と出射側ミラー114との一対のミラーを有して構成されるレーザー共振器の外部に、当該レーザー共振器からの出射光を増幅する増幅手段として外部共振器302を備え、制御回路124から出力された駆動信号により制御されるアクチュエータ118が、外部共振器302の構成部材たるミラーやプリズムなどの位置や外形の形状を制御するために当該構成部材に配設されている点において、パルスレーザーシステム100と異なる。
このパルスレーザーシステム300においては、制御回路124から出力された駆動信号に基づき、増幅手段たる外部共振器302を制御する、即ち、アクチュエータ118により外部共振器302の構成部材たるミラーやプリズムなどの位置や外形の形状を制御することにより、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とを一致させることができる。
なお、アクチュエータ118による外部共振器302の構成部材たるミラーやプリズムなどの位置や外形の形状の制御については、パルスレーザーシステム100またはパルスレーザーシステム200における制御と同様であるので、上記の記載を援用することによりその詳細な説明は省略する。
また、パルスレーザーシステム300における増幅手段としては、上記したような外部共振器の他に、例えば、再生増幅器やOPA(光パラメトリックアンプ)あるいはOPO(光パラメトリックオシレーター)などがある。
こうした再生増幅器やOPAあるいはOPOを制御する場合には、これらの光学系を構成しているミラーやプリズムの位置や傾きをレーザー共振器の場合と同様に制御すればよい。

次に、図10には、本発明の第4の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図が示されている。
このパルスレーザーシステム400は、超短パルスレーザー110の出射側ミラー114とビームスプリッター120との間に、出射側ミラー114と対向する面402aに反射率が可変できるように反射膜が形成された反射率可変ミラー402を配設され、制御回路124から出力された駆動信号により制御されるアクチュエータ118が、反射率可変ミラー402の反射率を制御するために反射率可変ミラー402に配設されている点において、パルスレーザーシステム100と異なる。
反射率可変ミラー402は、外部から超短パルスレーザー110のレーザー共振器内へ光を入射する入射手段として機能することになる。
このパルスレーザーシステム400においては、制御回路124から出力された駆動信号に基づき反射率可変ミラー402の反射率を制御する、即ち、アクチュエータ118により反射率可変ミラー402の反射率を変化させて、出射光Lのうちで反射率可変ミラー402で反射されて超短パルスレーザー110のレーザー共振器内へ戻される光L3の強度を制御することにより、光L3がレーザー発振状態に及ぼす影響を利用して、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とを一致させることができる。

次に、図11には、本発明の第5の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図が示されている。
このパルスレーザーシステム500は、制御回路124から出力された駆動信号により出射光L4の出力を制御されるレーザー502を備えるとともに、超短パルスレーザー110からの出射光Lを透過するとともにレーザー502からの出射光L4を反射して超短パルスレーザー110のレーザー共振器内へ入射するビームスプリッター504とを備えている点において、パルスレーザーシステム100と異なる。このレーザー502は、超短パルスレーザー110の発振帯域と同じ波長を持つレーザー光を出射光L4として出力する。
レーザー502およびビームスプリッター504は、外部からレーザー共振器内へ光を入射する入射手段として機能することになる。
このパルスレーザーシステム500においては、制御回路124から出力された駆動信号に基づきレーザー502の出力を制御する、即ち、レーザー502からの出射光L4の出力強度や位相あるいは強度変調状態を変化させて、ビームスプリッター504を介して超短パルスレーザー110のレーザー共振器内へ入射される出射光L4を変調することにより、出射光L4がレーザー発振状態に及ぼす影響を利用して、光検出器122から入力された検出信号が示すパルス成分とCW成分との比と入力装置126から入力された比設定信号が示すパルス成分とCW成分との比とを一致させることができる。
なお、上記したパルスレーザーシステム500において、光の利用効率を上げるには、ビームスプリッター504を偏光ビームスプリッターにすることができる。

次に、図12には、本発明の第6の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図が示されている。
このパルスレーザーシステム600は、パルスレーザーシステム100が光検出器122からの検出信号をフィードバック信号として用いているのに対して、対象物10の状態を示す検出信号をフィードバック信号として用いる点において、パルスレーザーシステム100と異なる。
即ち、パルスレーザーシステム600は、パルスレーザーシステム100と比較すると、ビームスプリッター120、光検出器122および制御回路126を備えておらず、超短パルスレーザー110から出射された出射光Lは対象物10へ直接照射される。
一方、パルスレーザーシステム600は、パルスレーザーシステム100と比較すると、対象物10の状態を検出する状態検出器622を備えているとともに、状態検出器622の検出結果を示す検出信号に基づいてアクチュエーター118を制御する制御回路624を備えている。
ここで、状態検出器622は、対象物10への出射光Lの照射に伴う対象物10の状態の変化を検出し、検出結果を示す検出信号を制御回路624へ出力する。なお、状態検出器622としては、例えば、対象物10の状態の変化として、対象物10における出射光Lの反射率の変化、対象物10における出射光Lの吸収率の変化、対象物10に対する出射光Lの照射に伴う対象物10の温度の変化、対象物10に対する出射光Lの照射に伴う対象物10からの反射光のスペクトルの変化、対象物10に対する出射光Lの照射に伴い発生する音の変化、対象物10に対する出射光Lの照射に伴う蛍光や散乱などの発光の変化、対象物10の形状の変化、対象物10における出射光Lの反射光強度の変化、対象物10における出射光Lの透過光強度の変化、対象物10に対する出射光Lの照射に伴う対象物10からの反射光の偏光状態の変化あるいは対象物10に対する出射光Lの照射に伴う対象物10からの透過光の偏光状態の変化などの物理量を検出し、その検出結果を検出信号として出力するものを適宜に用いることができる。
例えば、光硬化樹脂よりなる対象物10に対して出射光Lを照射することにより、対象物10を硬化させるような場合には、対象物10の硬化に伴って対象物10そのものの屈折率が変化する(なお、通常は、対象物10が硬化するに従って屈折率は高くなる。)。そうすると、その屈折率の変化から対象物10表面での反射率が変化するため、照射した出射光Lの反射光強度が上がることになり、この反射光強度の変化から対象物10の硬化の進行度、即ち、状態の変化の割合を検出することができる。
また、制御回路624は、状態検出器622からの検出信号の変化に応じて、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比が、状態検出器622からの検出信号に対して予め設定された値となるようにアクチュエーター118を制御する。即ち、制御回路624は、状態検出器622からの検出信号をフィードバック信号として用いて、状態検出器622の検出結果に基づいてアクチュエーター118をフィードバック制御することにより出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を制御し、レーザー発振がパルス単独発振、混合発振または連続単独発振となるように制御するものである。
以上の構成において、パルスレーザーシステム600においては、超短パルスレーザー110からの出射光Lが出射されると、出射光Lは対象物10に照射されて、出射光Lのパルス成分により対象物10における出射光Lの照射領域に光反応を生起せしめ、対象物10に対して光加工や光記録を行う。
この際に、状態検出器622は、対象物10への出射光Lの照射に伴う対象物10の状態の変化を検出して、その検出結果を示す検出信号を制御回路624へ出力する。
制御回路624は、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比が、状態検出器622からの検出信号に対して予め設定された値となるように、アクチュエーター118が出射側ミラー114の位置を変化するための駆動信号をアクチュエータ118に出力するフィードバック制御を行い、レーザー発振がパルス単独発振、混合発振または連続単独発振となるように制御する。
そして、アクチュエータ118は、制御回路624から出力された駆動信号に基づいて出射側ミラー114の位置、例えば、光軸に沿った配置場所や傾きなどを変化させ、これにより出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させる
従って、パルスレーザーシステム600によれば、対象物10への出射光Lの照射に伴う対象物10の状態の変化に応じて出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させながら、出射光Lを対象物10に照射することができ、出射光Lのパルス成分により対象物10における出射光Lの照射領域に光反応を生起することが可能となって、対象物10に対して光加工や光記録を行うことができるようになる。
即ち、パルスレーザーシステム600においては、外部光学素子を用いることなくレーザー共振器から出射される出射光Lを変調でき、出射光Lが照射される対象物10への光加工や光反応の制御を行うことが可能となる。
なお、上記したパルスレーザーシステム600においては、レーザー共振器の出射側ミラー114の位置を制御するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、レーザー共振器の出射側ミラー114の位置の制御に代えて、同様な構成によりレーザー共振器のエンドミラー112の位置を制御するようにして、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させるようにしてもよい。また、レーザー共振器の出射側ミラー114とエンドミラー112とのいずれか一方の位置の制御ではなく、両者の位置を制御するようにして、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させるようにしてもよく、要は、レーザー共振器の出射側ミラー114とエンドミラー112との少なくともいずれか一方の位置の制御をするようにして、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させるようにすればよい。
また、超短パルスレーザー110が、そのレーザー共振器の構成部材として、エンドミラー112と出射側ミラー114とよりなる一対のミラーの他に、例えば、他のミラーやプリズムなどを備えている場合には、こうしたミラーやプリズムなどの少なくとも一つの構成部材に対して上記したエンドミラー112あるいは出射側ミラー114と同様な位置の制御を行うことにより、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させるようにしてもよい。

次に、図13には、本発明の第7の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図が示されている。
このパルスレーザーシステム700は、反射面の曲率半径などの外形の形状を変化することのできる、例えば、デフォーマブルミラーなどがエンドミラー212として用いられているとともに、制御回路624から出力された駆動信号により制御されるアクチュエータ118が、エンドミラー212の反射面の曲率半径などの外形の形状を変化するためにエンドミラー212に配設されている点において、パルスレーザーシステム600と異なる。
なお、パルスレーザーシステム700の動作は、パルスレーザーシステム200ならびにパルスレーザーシステム600と同様であるので、パルスレーザーシステム200ならびにパルスレーザーシステム600に関する記載を援用して、その詳細な説明を省略するが、パルスレーザーシステム700においては、パルスレーザーシステム600と同様に、制御回路624は、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比が、状態検出器622からの検出信号に対して予め設定された値となるように、アクチュエーター118がエンドミラー212の外形形状を変化するための駆動信号をアクチュエータ118に出力するフィードバック制御を行い、レーザー発振がパルス単独発振、混合発振または連続単独発振となるように制御する。
そして、アクチュエータ118は、制御回路624から出力された駆動信号に基づいてエンドミラー212の外形の形状、例えば、曲率半径などを変化させて、これにより出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させる。
従って、パルスレーザーシステム700によれば、対象物10への出射光Lの照射に伴う対象物10の状態の変化に応じて出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させながら、出射光Lを対象物10に照射することができ、出射光Lのパルス成分により対象物10における出射光Lの照射領域に光反応を生起することが可能となって、対象物10に対して光加工や光記録を行うことができるようになる。
なお、上記したパルスレーザーシステム700においては、レーザー共振器のエンドミラー212の外形の形状を制御するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、レーザー共振器のエンドミラー212の外形の形状の制御に代えて、同様な構成によりレーザー共振器の出射側ミラー114の外形の形状を制御するようにして、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させるようにしてもよい。また、レーザー共振器のエンドミラー212と出射側ミラー114とのいずれか一方の外形の形状の制御ではなく、両者の外形の形状を制御するようにして、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させるようにしてもよく、要は、レーザー共振器の出射側ミラー114とエンドミラー212との少なくともいずれか一方の外形の形状の制御をするようにして、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させるようすればよい。
また、超短パルスレーザー110が、そのレーザー共振器の構成部材として、エンドミラー212と出射側ミラー114とよりなる一対のミラーの他に、例えば、他のミラーやプリズムなどを備えている場合には、こうしたミラーやプリズムなどの少なくとも一つの構成部材に対して上記したエンドミラー212あるいは出射側ミラー114と同様な外形の形状の制御を行うことにより、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させるようにしてもよい。

次に、図14には、本発明の第8の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図が示されている。
このパルスレーザーシステム800は、超短パルスレーザー110が、エンドミラー112と出射側ミラー114との一対のミラーを有して構成されるレーザー共振器の外部に、当該レーザー共振器からの出射光を増幅する増幅手段として外部共振器302を備え、制御回路624から出力された駆動信号により制御されるアクチュエータ118が、外部共振器302の構成部材たるミラーやプリズムなどの位置や外形の形状を制御するために当該構成部材に配設されている点において、パルスレーザーシステム600と異なる。
なお、パルスレーザーシステム800の動作は、パルスレーザーシステム300ならびにパルスレーザーシステム600と同様であるので、パルスレーザーシステム300ならびにパルスレーザーシステム600に関する記載を援用して、その詳細な説明を省略するが、パルスレーザーシステム800においては、制御回路624から出力された駆動信号に基づき、増幅手段たる外部共振器302を制御する、即ち、アクチュエータ118により外部共振器302の構成部材たるミラーやプリズムなどの位置や外形の形状を制御することにより、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させることができる。
なお、アクチュエータ118による外部共振器302の構成部材たるミラーやプリズムなどの位置や外形の形状の制御については、パルスレーザーシステム600またはパルスレーザーシステム700における制御と同様であるので、上記の記載を援用することによりその詳細な説明は省略する。
また、パルスレーザーシステム600における増幅手段としては、上記したような外部共振器の他に、例えば、再生増幅器やOPA(光パラメトリックアンプ)あるいはOPO(光パラメトリックオシレーター)などがある。
こうした再生増幅器やOPAあるいはOPOを制御する場合には、これらの光学系を構成しているミラーやプリズムの位置や傾きをレーザー共振器の場合と同様に制御すればよい。

次に、図15には、本発明の第9の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図が示されている。
このパルスレーザーシステム900は、超短パルスレーザー110の出射側ミラー114とビームスプリッター120との間に、出射側ミラー114と対向する面402aに反射率が可変できるように反射膜が形成された反射率可変ミラー402を配設され、制御回路624から出力された駆動信号により制御されるアクチュエータ118が、反射率可変ミラー402の反射率を制御するために反射率可変ミラー402に配設されている点において、パルスレーザーシステム600と異なる。
なお、パルスレーザーシステム900の動作は、パルスレーザーシステム400ならびにパルスレーザーシステム600と同様であるので、パルスレーザーシステム400ならびにパルスレーザーシステム600に関する記載を援用して、その詳細な説明を省略するが、パルスレーザーシステム900においては、制御回路624から出力された駆動信号に基づき反射率可変ミラー402の反射率を制御する、即ち、アクチュエータ118により反射率可変ミラー402の反射率を変化させて、出射光Lのうちで反射率可変ミラー402で反射されて超短パルスレーザー110のレーザー共振器内へ戻される光L3の強度を制御することにより、光L3がレーザー発振状態に及ぼす影響を利用して、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させることができる。

次に、図16には、本発明の第10の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図が示されている。
このパルスレーザーシステム1000は、制御回路624から出力された駆動信号により出射光L4の出力を制御されるレーザー502を備えるとともに、超短パルスレーザー110からの出射光Lを透過するとともにレーザー502からの出射光L4を反射して超短パルスレーザー110のレーザー共振器内へ入射するビームスプリッター504を備えている点において、パルスレーザーシステム100と異なる。このレーザー502は、超短パルスレーザー110の発振帯域と同じ波長を持つレーザー光を出射光L4として出力する。
なお、パルスレーザーシステム1000の動作は、パルスレーザーシステム500ならびにパルスレーザーシステム600と同様であるので、パルスレーザーシステム500ならびにパルスレーザーシステム600に関する記載を援用して、その詳細な説明を省略するが、パルスレーザーシステム1000においては、制御回路624から出力された駆動信号に基づきレーザー502の出力を制御する、即ち、レーザー502からの出射光L4の出力強度や位相あるいは強度変調状態を変化させて、ビームスプリッター504を介して超短パルスレーザー110のレーザー共振器内へ入射される出射光L4を変調することにより、出射光L4がレーザー発振状態に及ぼす影響を利用して、出射光Lにおけるパルス成分とCW成分との比を変化させることができる。
なお、上記したパルスレーザーシステム1000において、光の利用効率を上げるには、ビームスプリッター504を偏光ビームスプリッターにすることができる。

なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(6)に示すように変形することができるものである。
(1)上記した実施の形態においては、パルスレーザーとして、超短パルスレーザーと称されるフェムト秒レーザーについて説明したが、本発明が適用可能なパルスレーザーは超短パルスレーザーに限られるものではないことは勿論であり、ピコ秒レーザーやサブピコ秒レーザーなどの、所謂、短パルスレーザーと称されるパルスレーザーのような各種のパルスレーザーに本発明は適用することができる。
(2)上記した実施の形態においては、レーザー発振を制御するにあたって、レーザー共振器の構成部材を制御したり、外部からレーザー共振器内へ光を入射したりしたが、レーザー発振を制御する手法はこれに限られるものではないことは勿論であり、例えば、レーザ共振器もしくは共振器内のレーザー媒質の環境を制御することにより、レーザー発振を制御するようにしてもよい。
即ち、レーザ共振器や共振器内のレーザー媒質の環境を変えることにより、レーザー共振器の共振状態を変化させることができるものであり、これによりレーザー発振を制御することができる。
ここで、環境とは温度や空気圧などであり、具体的には、レーザー共振器内の温度や空気圧を制御したり、レーザー媒質やミラーやプリズムなどのレーザー共振器の構成部材の温度を局所的に制御したりする。
こうした温度は、ペルチェ素子での冷却や加熱、あるいはヒーターによる加熱によって直接制御することができる。
また、通常、レーザー媒質は冷却水やファンで強制冷却されているが、この冷却水の水温やファンの回転数を制御することでも同様の効果が得られる。
(3)上記した実施の形態においては、光L1あるいは出射光Lを照射される対象物10が、パルス成分のみにより反応が生起されるとともに連続成分では反応が生起されない光反応材料より構成された場合を例示したが、対象物10は光反応材料より構成されたものに限られるものではないことは勿論であり、例えば、パルス成分のみによりアブレーション加工されるとともに連続成分ではアブレーション加工されないような材料よりなるものでもよく、要は、パルス成分の照射と連続成分の照射とでは照射結果が異なる材料により構成されたものを用いることが好ましい。
(4)上記した実施の形態においては、ビームスプリッター120、504における光の分岐率の詳細については説明を省略したが、ビームスプリッター120、504は光を「1:1」、即ち、「50%:50%」に分離するものに限られるものではないことは勿論であり、ビームスプリッター120、504における光の分岐率は適宜に設定可能である。即ち、パルスレーザーシステム500におけるビームスプリッター120は、光L2として光検出器122で検出可能となる量の光を取り出せばよいので、例えば、「透過:反射=99%:1%」のような分岐率のものでもよい。また、パルスレーザーシステム500におけるビームスプリッター504についても、上記したビームスプリッター120の場合と同様であり、超短パルスレーザー110に入射させる出射光L4はわずかな強度でよいので、超短パルスレーザー110からの出射光Lのロスを防ぐには、ビームスプリッター504は、例えば、「透過:反射=90%:10%」のような分岐率のものでもよい。
(5)上記した実施の形態においては、入力装置126により比設定信号を制御回路124へ入力するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、入力装置126を設けることなしに、制御回路124が予め比設定信号を記憶しておくしてように構成し、制御回路124が当該予め記憶していた比設定信号を読み出して上記した制御を行うようにしてもよい。
(6)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(5)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
本発明は、フェムト秒レーザーなどの超短パルスレーザーや、ピコ秒レーザーやサブピコ秒レーザーなどの短パルスレーザーなどのような各種のパルスレーザーを光源に用いた光加工技術や光記録技術などに利用されるものである。
図1は、本発明の原理を説明するための説明図である。 図2は、本発明の原理を説明するための説明図であり、(a)は単一のパルスレーザーからパルス成分のみを出力するレーザー発振(パルス単独発振)の状態を示し、(b)は単一のパルスレーザーからパルス成分とCW成分とを両者の比率を制御しながら出力するレーザー発振(混合発振)の状態を示し、(c)は単一のパルスレーザーからCW成分のみを出力するレーザー発振(連続単独発振)の状態を示す。 図3は、本発明の第1の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図である。 図4は、超短パルスレーザーのレーザー共振器の詳細な構成の一例を示す概念構成説明図である。 図5は、超短パルスレーザーのレーザー共振器の構成部材の自由度を説明するための概念説明図である。 図6は、超短パルスレーザーのレーザー共振器の構成部材の自由度を説明するための概念説明図である。 図7は、本発明の第2の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図である。 図8は、レーザー共振器の構成部材として用いられているミラーなどの外形の形状を変化させる場合を示す概念説明図である。 図9は、本発明の第3の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図である。 図10は、本発明の第4の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図である。 図11は、本発明の第5の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図である。 図12は、本発明の第6の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図である。 図13は、本発明の第7の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図である。 図14は、本発明の第8の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図である。 図15は、本発明の第9の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図である。 図16は、本発明の第10の実施の形態によるパルスレーザーシステムの概念構成説明図である。
符号の説明
10 対象物
100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000 パルスレーザーシステム
110 超短パルスレーザー
112、212 エンドミラー
114 出射側ミラー
116 レーザー媒質
118 アクチュエーター
120 ビームスプリッター
122 光検出器
124 制御回路
126 入力装置
302 外部共振器
402 反射率可変ミラー
402a 面
502 レーザー
504 ビームスプリッター
622 状態検出器
624 制御回路

Claims (13)

  1. パルスレーザーからの出射光を検出し、
    前記検出結果に基づいて、前記出射光に含まれるパルス成分と連続成分との比が予め設定された値となるように前記パルスレーザーのレーザー発振を制御し、
    前記パルスレーザーから前記比でパルス成分と連続成分とを含む出射光を出射する
    ことを特徴とするパルスレーザーのレーザー発振制御方法。
  2. パルスレーザーからの出射光を照射される対象物の状態を検出し、
    前記検出結果に基づいて、前記出射光に含まれるパルス成分と連続成分との比が予め設定された値となるように前記パルスレーザーのレーザー発振を制御し、
    前記パルスレーザーから前記比でパルス成分と連続成分とを含む出射光を出射する
    ことを特徴とするパルスレーザーのレーザー発振制御方法。
  3. 請求項1または2のいずれか1項に記載のパルスレーザーのレーザー発振制御方法において、
    前記パルスレーザーは、超短パルスレーザーまたは短パルスレーザーである
    ことを特徴とするパルスレーザーのレーザー発振制御方法。
  4. 少なくとも一対のミラーを構成部材として有して構成されるレーザー共振器と前記レーザー共振器の前記一対のミラーの間に配置されたレーザー媒質とを有するパルスレーザーと、
    前記パルスレーザーからの出射光を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に基づいて、前記出射光に含まれるパルス成分と連続成分との比が予め設定された値となるように前記パルスレーザーのレーザー発振を制御する制御手段と
    を有することを特徴とするパルスレーザーシステム。
  5. 少なくとも一対のミラーを構成部材として有して構成されるレーザー共振器と前記レーザー共振器の前記一対のミラーの間に配置されたレーザー媒質とを有するパルスレーザーと、
    前記パルスレーザーからの出射光を照射される対象物の状態を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に基づいて、前記出射光に含まれるパルス成分と連続成分との比が予め設定された値となるように前記パルスレーザーのレーザー発振を制御する制御手段と
    を有することを特徴とするパルスレーザーシステム。
  6. 請求項4または5のいずれか1項に記載のパルスレーザーシステムにおいて、
    前記制御手段は、前記レーザー共振器の少なくともいずれか一つの構成部材の位置を制御してレーザー発振を制御する
    ことを特徴とするパルスレーザーシステム。
  7. 請求項4または5のいずれか1項に記載のパルスレーザーシステムにおいて、
    前記制御手段は、前記レーザー共振器の前記一対のミラーの少なくともいずれか一方の位置を制御してレーザー発振を制御する
    ことを特徴とするパルスレーザーシステム。
  8. 請求項4または5のいずれか1項に記載のパルスレーザーシステムにおいて、
    前記制御手段は、前記レーザー共振器の少なくともいずれか一つの構成部材の外形の形状を制御してレーザー発振を制御する
    ことを特徴とするパルスレーザーシステム。
  9. 請求項4または5のいずれか1項に記載のパルスレーザーシステムにおいて、
    前記制御手段は、前記レーザー共振器の前記一対のミラーの少なくともいずれか一方の反射面の形状を制御してレーザー発振を制御する
    ことを特徴とするパルスレーザーシステム。
  10. 請求項4または5のいずれか1項に記載のパルスレーザーシステムにおいて、
    前記レーザー共振器の外部に前記レーザー共振器からの出射光を増幅する増幅手段を有し、
    前記制御手段は、前記増幅手段を制御してレーザー発振を制御する
    ことを特徴とするパルスレーザーシステム。
  11. 請求項4または5のいずれか1項に記載のパルスレーザーシステムにおいて、
    前記レーザー共振器の外部に前記レーザー共振器内へ光を入射する入射手段を有し、
    前記制御手段は、前記入射手段を制御してレーザー発振を制御する
    ことを特徴とするパルスレーザーシステム。
  12. 請求項4または5のいずれか1項に記載のパルスレーザーシステムにおいて、
    前記制御手段は、前記パルスレーザーの環境を変化してレーザー発振を制御する
    ことを特徴とするパルスレーザーシステム。
  13. 請求項4、5、6、7、8、9、10、11または12のいずれか1項に記載のパルスレーザーシステムにおいて、
    前記パルスレーザーは、超短パルスレーザーまたは短パルスレーザーである
    ことを特徴とするパルスレーザーシステム。
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