JP2006195352A - 電子写真用トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】保存安定性、定着性、耐オフセット性、耐ブロッキング性、環境安定性及び環境低負荷性のいずれにも優れた電子写真用トナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂および着色剤を含有する電子写真用トナーであって、結着樹脂が、(i)水酸基価が0.5〜5mgKOH/g、酸価が3〜20mgKOH/g、融点が80℃〜140℃である生分解性を有するポリエステル樹脂(A)とガラス転移点が50℃〜75℃、軟化点が115℃〜135℃である非晶性ポリエステル樹脂(B)とからなるポリエステル樹脂を主成分とし、(ii)生分解性を有する前記ポリエステル樹脂(A)と前記非晶性ポリエステル樹脂(B)の混合比((A)/(B))が5/95〜45/55(質量比)であることを特徴とする電子写真用トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される静電潜像の現像に用いられる電子写真用トナーに関する。
複写機の高速化及び小型化にともない、より一層定着可能温度域が広いトナーの開発が望まれている。そこで、軟化点の低いトナーと軟化点の高いトナーのブレンドが提案されている(例えば、特許文献1参照)が、保存安定性、定着性、耐オフセット性及び環境安定性のいずれにも優れたものは得られていない。
特開昭62−225245号公報 特開平4−362956号公報 特開2003−57874号公報 特開2001−166537号公報
本発明の目的は、保存安定性、定着性、耐オフセット性、環境安定性及び環境低負荷性のいずれにも優れた電子写真用トナーを提供することにある。
(i) 水酸基価が0.5〜5mgKOH/g、酸価が3〜20mgKOH/g、融点が80℃〜140℃である生分解性を有するポリエステル樹脂(A)とガラス転移点が50〜75℃、軟化点が115℃〜135℃である非晶性ポリエステル樹脂(B)とからなるポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂及び着色剤を含んでなり、生分解性を有するポリエステル樹脂(A)と非晶性ポリエステル樹脂(B)の混合比((A)/(B))が5/95〜45/55(質量比)であることを特徴とする電子写真用トナー。
(ii) 生分解性ポリエステル樹脂(A)が、〔I〕一般式(1)
Figure 2006195352
(式中、nは2〜10の範囲の整数であり、Mは15以上の数である)で示される重量平均分子量が10,000以上のポリエステル100質量部に対して、〔II〕多価イソシアナート化合物および/または変性多価イソシアナート化合物0.1〜10質量部を反応させることによって得られるポリエステルであって、ポリエステル樹脂(A)の重量平均分子量が30,000以上であることを特徴とする上記(i)に記載の電子写真用トナー。
(iii) 一般式(1)で示されるポリエステルが、ビスフェノールAとエチレンオキシドの付加物(一般式(2))
Figure 2006195352
に一般式(3)
Figure 2006195352
(式中、mは2〜10の範囲の整数である)で示されるジカルボン酸またはその反応性誘導体とを反応して得られる生分解性を有するポリエステルであることを特徴とする上記(ii)に記載の電子写真用トナー。
(iv) 一般式(1)で示されるポリエステルが、ビスフェノールAとエチレンオキシドの付加物(一般式(2))と一般式(3)で示されるジカルボン酸またはその反応性誘導体の他に、3価以上の多価アルコール、3価以上の多価カルボン酸および3価以上の多価オキシカルボン酸並びにそれらの酸無水物からなる群から選ばれた少なくとも1種の多価の官能性化合物を配合して調製した生分解性を有するポリエステルであることを特徴とする上記(ii)または(iii)に記載の電子写真用トナー。
(v) G’(貯蔵弾性率)/G’’(損失弾性率)で定義されるtanδの測定値が150℃において0.05〜1.5で、且つ同温度でのG’’が5.0×104Pa以下であることを特徴とする上記(i)〜(iv)に記載の電子写真用トナー。
(vi) トナー中の生分解性を有するポリエステル樹脂(A)の分散粒径が0.05〜0.2μmであることを特徴とする上記(i)〜(v)に記載の電子写真用トナー。
本発明のウレタン結合を含むポリエステルを使用することによって、環境負荷の小さい電子写真用トナーを提供することが可能となった。
本発明者らは鋭意検討の結果、エステル結合が直接ベンゼン核に付しておらず(すなわち、ベンゾケトン構造及びフェニルエステル構造を含有しておらず)、脂肪族アルコールの形態であれば、これとジカルボン酸またはその反応性誘導体とをエステル化すると、得られるポリエステルが生分解性(ここでいう生分解性とは、ポリエステルを土中に埋めた場合または曝気槽中に浸漬した状態で、ある期間後崩壊して消失する現象を意味する)を示す、環境に対して優しい電子写真用トナーにかかる本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
〔I〕一般式(1)
Figure 2006195352
(式中、nは2〜10の範囲の整数であり、Mは15以上の数である)
で示される重量平均分子量が10,000以上のポリエステル100質量部
に対して、
〔II〕多価イソシアナート化合物および/または変性多価イソシアナート化合物0.1〜10質量部
を反応させることによって得られる重量平均分子量が30,000以上であって生分解性を有するポリエステル樹脂(A)からなる電子写真用トナーに関する。
また、本明細書に開示の方法によれば、実用的に有用な生分解性ポリエステルを得ることができる。
本発明において用いられる、前記一般式(1)で示されるポリエステルは、例えばビスフェノールAとエチレンオキシドの付加物(一般式(2))を多価アルコール成分とし、この多価アルコール成分に、
Figure 2006195352
(式中、mは2〜10の範囲の整数である)で示されるジカルボン酸またはその反応性誘導体とを反応させて得られるものである。
本発明に用いられる多価アルコール成分は、ビスフェノールAにエチレンオキシドを付加させて製造することができ、市販品を入手することも可能である。多価アルコール成分を製造するには、アルカリ触媒の存在下にビスフェノールAとエチレンオキシドとを反応させる方法の他に、エチレンカーボネートをアルカリ触媒の存在下にビスフェノールAと反応させる方法もあり、いずれの方法を用いて行ってもよい。ただ、エチレンカーボネートのコストがやや高いことから、必ずしも限定するものではないが一般にはエチレンオキシドが用いられ、本発明の目的にはエチレンオキシドで充分である。
このビスフェノールAとエチレンオキシドの付加物{2,2’−ビス〔(p−2−ヒドロキシエチルオキシ)フェニル〕プロパン}(一般式(2))とエステル化してポリエステルとするためのジカルボン酸またはその反応性誘導体としては、前記一般式(3)で示されるものであり、具体的にはマロン酸、無水マロン酸、コハク酸、無水コハク酸、グルタル酸、無水グルタル酸、アジピン酸、無水アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等のカルボキシル間のメチレン基数が10以下のジカルボン酸およびジカルボン酸のジメチルエステルがあげられる。メチレン基の数が10より多いジカルボン酸も利用可能であるが、メチレン基数が10以下のジカルボン酸は安価であり本発明の実施において実用的であって、より重要性が高い。そこで本発明においては、前記一般式(3)で示されるジカルボン酸またはその反応性誘導体としては、2つのカルボキシル間のメチレン基数が1〜10の範囲のものが使用される。
多価アルコール成分であるビスフェノールAとエチレンオキシドの付加物(一般式(2))とジカルボン酸またはその反応性誘導体の使用割合は、ジカルボン酸またはその誘導体1モルに対するビスフェノールAとエチレンオキシドの付加物(一般式(2))のモル数の比で、0.5から2.8の範囲が好ましく、0.8〜1.6であることがより好ましい。
本発明においては、エステル化の際に目的を損なわない範囲内の3価以上の多価アルコール、3価以上の多価カルボン酸および3価以上の多価オキシカルボン酸並びにそれらの酸無水物からなる群から選ばれた少なくとも1種の多価の官能性化合物を併用すれば、例えば分枝がポリエステル主鎖に導入されてポリエステルの分子量分布が広がり、その結果優れた物性を有するフィルムやシート等に成形可能となるため好ましい。
3価以上の多価アルコールの例としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、トリアリルイソシアヌレートエチレンオキシド付加物等があげられる。また、脱水した形態のモノエポキシ化合物であるグリシドールも使用し得る。
3価以上の多価オキシカルボン酸またはその無水物としては、市販品がいずれも利用可能ではあるが、低コストで入手できるといった観点からは、リンゴ酸、酒石酸並びにクエン酸が好適である。
3価以上の多価カルボン酸またはその無水物の例としては、トリメシン酸、プロパントリカルボン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、シクロペンタテトラカルボン酸無水物等があげられる。特に無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸が好適である。
上記の多価の官能性化合物の各成分は、必要に応じて混合して用いることができる。多価の官能性化合物の使用量は、ジカルボン酸またはその誘導体成分全体を100モル%と捉えた場合において、合計0.1〜5モル%であり、エステル化の当初から加えることができる。多価の官能性化合物の使用量が0.1モル%未満では添加する意味が乏しく、5モル%より多い場合は反応中に所望しないゲル化を誘発するおそれがある。
本発明においては、一般式(1)で示されるポリエステルの重量平均分子量が10,000以上であることが必要であるが、そのためには、上記に示した各原料をエステル化反応し、続いて高減圧下(2Torr以下)で反応を行なうことが望ましい。なお、一般式(1)で示されるポリエステルの重量平均分子量が10,000未満の場合は、その後、多価イソシアナート化合物および変性多価イソシアナート化合物と反応させて重量平均分子量を高めたとしても、必要とする物性を有する成形品を得ることができない。本発明で特に重量平均分子量を規定した理由は、それが成形性、溶融粘度に対し支配的影響を与えるからに他ならない。
エステル化反応は、金属化合物触媒の存在下における脱水反応によるが、脱アルコール反応ではエステルの生成が困難であり、むしろ比較的沸点の低いコハク酸、アジピン酸等のカルボン酸の脱離反応によりポリエステルが高分子量化する傾向がみられる。
エステル化反応は、好ましくは不活性ガス雰囲気下で160〜230℃、5〜16時間で実施することができる。この温度より低温では反応速度が遅く実用性に乏しい。またこの温度より高温でもエステル化反応を行なうことは出来るが、その場合には一度生成したエステルの加水分解が起こる可能性が高くなる。よって、好ましくは、エステル化反応は、180〜220℃の間の温度で行なう。エステル化反応は、一般式(1)で示されるポリエステルの酸価が30以下、好ましくは15以下、さらに好適には11以下に達するまで実施される。この場合、重量平均分子量が大きいほど高減圧下での反応による分子量増大(すなわち高分子量化)が円滑に行えるので、一般式(1)で示されるポリエステルとしては高分子量(少なくとも重量平均分子量10,000以上)のものが望ましい。
高減圧下での反応は、2Torr以下の減圧下、170〜230℃で2〜16時間実施される。より好適には、1Torr以下の高真空下、180〜220℃で実施することが、反応速度および分解防止の観点から望ましい。高減圧下での反応の際は、触媒を併用する必要がある。触媒としては、チタン、錫、アンチモン、セリウム、ゲルマニウム、亜鉛、コバルト、マンガン、鉄、アルミニウム、マグネシウム、カルシウムおよびストロンチウムからなる群から選ばれた、少なくとも一種の金属を含んでなる有機または無機の金属化合物があげられ、該触媒の使用量は、生成するポリエステル100質量部に対し、0.001〜0.5質量部であることが望ましい。必ずしも限定することを意図しないが、金属化合物触媒の使用量が0.001質量部未満では、エステル化反応が遅くなって実用的ではなくなり、0.5質量部より多く用いても逆に分解反応を促進する結果となり好ましくない。該触媒の使用量は、金属の種類によっても異なるが、好ましくは0.005〜0.2質量部である。金属化合物触媒としては、例えば金属のアルコキサイド、有機酸塩、キレート、酸化物等が用いられ、とくにチタンの有機化合物、例えばチタン酸アルキルエステル、チタンオキシアセチルアセトネート、シュウ酸チタン等の化合物が有用である。いわゆる生分解性ポリエステルは土中で微生物崩壊を受けるが、金属触媒または金属は土中に残留するとみられるので、毒性の低いものであることが必要とされる。そのような観点からすれば、金属化合物触媒としての金属は、チタン、ゲルマニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム等が好ましいが、必ずしもこれらに限定されない。
ポリエステル原料としてのジカルボン酸成分としては、ジカルボン酸の低級アルキルエステルを用いることも可能である。
本発明の電子写真用トナーは、実質的に末端基がヒドロキシル基である重量平均分子量10,000以上の一般式(1)で示されるポリエステルに、イソシアナート化合物を反応させることにより、重量平均分子量を30,000以上とすることにより得られる分枝を有するポリエステルを原料とするものであるが、そのために用いられるイソシアナート化合物としては、多価イソシアナート化合物および/または変性多価イソシアナート化合物があげられる。
多価イソシアナート化合物および変性多価イソシアナート化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、水素化キシリレンジイソシアナート、水素化ジフェニルメタンジイソシアナート、リジンジイソシアナート、並びにこれらの3量体、多価アルコールとの付加体、マスク型化合物等が利用可能であるが、必ずしもこれらに限定されない。また、多価イソシアナート化合物と変性多価イソシアナート化合物は併用してもよい。
これらの多価イソシアナート化合物および変性多価イソシアナート化合物の中で生成ポリエステルの着色を防ぐ意味からは、脂肪族および環状脂肪族の多価イソシアナート化合物、およびそのマスク型多価イソシアナート化合物の使用が望ましい。多価イソシアナート化合物に付加させる、いわゆるマスク剤は、加熱によりマスク剤が脱離し、イソシアナート基を再生するものであれば特に制限を加える必要はないが、生分解性プラスチックとしての見地からは毒性の疑われる化合物の使用は好ましくない。そのような観点から、マスク剤としてはマロン酸低級(C1〜C4)アルコールエステル類、アセチルアセトン、アセト酢酸の低級(C1〜C4)アルコールエステル類、2級アルコール類が望ましいが、必ずしもこれらに限定されない。
多価イソシアナートおよび/または変性多価イソシアナートの使用量は、一般式(1)で示されるポリエステル100質量部に対して0.1〜10質量部である。0.1質量部未満では添加の効果が乏しく、また10質量部より多いときはゲル化を起こすおそれが増大し、好ましくない。
ポリエステルと多価イソシアナート化合物および/または変性多価イソシアナート化合物との反応は、150℃以上の高温下、多価イソシアナート化合物および/または変性多価イソシアナート化合物を添加することにより行なうことが好ましい。
本発明に用いる生分解性を有するポリエステル樹脂(A)(以下、生分解性ポリエステル樹脂(A)と記す)の融点はDSCによる融解ピーク温度で表され、保存安定性と低温定着性の観点から80〜140℃であることが好ましく、80〜120℃であればより好ましい。
生分解性ポリエステル樹脂(A)の融解は保存安定性の観点から狭い温度範囲で起こることが好ましく、融解ピークの半値幅はDSCの昇温速度2℃/分において、通常20℃以下、好ましくは15℃以下である。
低温定着性の観点から生分解性ポリエステル樹脂(A)の150℃における溶融粘度は通常5〜1,000センチポイズ、好ましくは5〜800センチポイズ、更に好ましくは10〜500センチポイズである。ここで、1[ポイズ]は1[ダイン・秒・cm-2]であり、SI単位系では1×10-1[パスカル・秒]である。
環境安定性の観点から本発明の電子写真用トナーの原料としてのポリエステルの水酸基価は通常0.5〜5mgKOH/g、好ましくは0.5〜4mgKOH/gである。通常のポリエステルでは水酸基価を低くするためには、一般に酸成分を多く反応させることによって対処されているが、酸価が高くなり過ぎるとトナーにしたときの帯電性が悪くなるという問題がある。
また、酸成分としてカルボン酸の低級アルキルエステルを使用した場合には、酸成分が昇華しやすかったり、反応が十分進みにくく、生成するポリエステルの水酸基価を5mgKOH/g以下にすることは困難である。さらに酸成分とアルコール成分との反応率を上げるだけでは粘度が高くなりすぎ、低温定着性の効果が少なくなる。本発明の結晶性の生分解性ポリエステル樹脂(A)は残存する水酸基をモノカルボン酸無水物でエステル化することで水酸基価を0.5〜5mgKOH/gにすることができる点において優れている。
トナーの帯電性の観点から本発明における結晶性の生分解性ポリエステル樹脂(A)の酸価は3〜20mgKOH/gであることが好ましく、3〜15mgKOH/gであることがより好ましい。
本発明において使用される生分解性ポリエステル樹脂(A)の重量平均分子量は1,000〜100,000であることが好ましく、2,000〜50,000であることがより好ましい。
本発明においてポリエステル(A)を得るために用いる芳香族ジカルボン酸としては、例えば無水フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、及びその反応性誘導体(例えば、エステル、酸ハロゲン化物、酸無水物など)等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
また、同様に、芳香族ジオールとしては、エチレンオキサイド付加物として、例えばポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、及びその誘導体が、またその他の芳香族ジオールとしては、ポリオキシプロピレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.2)−ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及びその誘導体が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
本発明におけるポリエステルを構成するその他の成分としては、必要に応じて以下の化合物を使用することができる。
ジカルボン酸成分としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。3価以上のカルボン酸成分としては、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸及びこれらの無水物等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
また、その他のジオール成分としては、例えば水添ビスフェノールA(2,2’−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
3価以上のアルコール成分としてはソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトラオール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリメチロールベンゼン等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
上記の3価以上のカルボン酸、およびアルコールは本発明における主旨を逸脱しない範囲で使用することができる。2価カルボン酸と2価のアルコールのみを用いて得た線状ポリエステル系樹脂の方が、各特性(例えば、酸価、水酸基価、重合度など)の最適化をはかり易く好ましい。
本発明におけるポリエステルは、触媒の存在下、上記の原料成分を用いて脱水縮合反応或いはエステル交換反応を行なうことにより得ることができる。この際の反応温度及び反応時間は、特に限定することを意図しないが、通常20〜300℃で30分間〜24時間行なうのが好ましい。
上記反応を行なう際の触媒としては、例えば酸化亜鉛、酸化第一錫、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジラウレート等のルイス酸を適宜使用する事が出来るが、必ずしもこれらに限定されない。
本発明に使用される結着樹脂は生分解性を有するポリエステル樹脂(A)と非晶性ポリエステル樹脂(B)の混合物である。
非晶性ポリエステル樹脂(B)はガラス転移点(以下、Tgと記す)が50℃〜75℃、好ましくは57℃〜65℃であり、軟化点(以下、Tmと記す)が115℃〜135℃のものである。
非晶性ポリエステル樹脂(B)のTg、Tmの範囲を規定することにより、トナーとした場合の耐ブロッキング性・低温定着性のバランスの最適化を図ることができる。
本発明に用いる非晶性ポリエステル樹脂(B)は、多価アルコールおよび多価カルボン酸から誘導される。末端カルボン酸、末端水酸基を封止(プロテクト)するため、あるいは分子量の調整や反応の制御を目的として、モノアルコールまたはモノカルボン酸またはその無水物を併用することもできる。
多価アルコールとしては、(1)エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族グリコール類およびこれらのアルキレンオキサイド付加物;(2)ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、ピロガロール、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールAD、ビスフェノールF、ビスフェノールスルホンなど)および水素添加ビスフェノール類およびこれらにアルキレンオキサイドを付加させたフェノール系グリコール類;(3)ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル類;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。アルキレンオキサイドとしてはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどがあげられ、これらのアルキレンオキサイドの混合物をフェノール類に付加する場合、得られるオキシアルキレンエーテル類の構造はブロック付加でもランダム付加でも良い。これらの中で好ましいものは、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールおよびビスフェノール類(特に、ビスフェノールA)にアルキレンオキサイドを2〜3モル付加させたもの、およびこれらの混合物であるが、必ずしもこれらに限定されない。
3価以上のアルコール類の具体例としては、(4)炭素数3〜20の脂肪族多価アルコール(ソルビトール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロールなど);(5)炭素数6〜20の芳香族多価アルコール(1,3,5−トリヒドロキシルメチルベンゼンなど);並びにこれらのアルキレンオキサイド付加物;(6)イソシアヌル酸などの分子中に2個以上の活性水素を有する複素環式化合物のオキシアルキレンエーテルなどが挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
これらの中では、(4)および(6)の化合物が好ましい。モノアルコールの具体例としては、ベンジルアルコール、4−メチルベンジルアルコールおよびシクロヘキサンメタノールなどのモノアルコールが挙げられる。
ジカルボン酸の具体例としては、(1)炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸類(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、イコサン二酸);(2)炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸(テレフタール酸、イソフタール酸、フタール酸);(3)炭素数8〜20の脂環式ジカルボン酸(1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸);(4)炭素数4〜20の不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸);(5)リノレイン酸の二量体、三量体などの重合脂肪酸;(6)ナジック酸、メチルナジック酸、オクチルコハク酸、ドデセニルコハク酸など、およびこれらの酸の無水物、低級アルキル(C1〜C4)エステルなどが挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
ジカルボン酸は単独でも2種以上の混合物としても使用できる。これらの中では、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、オクチルコハク酸およびドデセニルコハク酸に代表されるアルキルまたはアルケニル(炭素数4〜18)コハク酸が特に好ましい。
3価以上のポリカルボン酸類の具体例としては、(7)炭素数7〜20の脂肪族ポリカルボン酸(1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸など);(8)炭素数9〜20の脂環式ポリカルボン酸(1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸など);(9)炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸など);並びにこれらの無水物や低級アルキル(C1〜C4)エステルが挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
これらの中では、(9)およびその無水物や低級アルキルエステルが特に好ましい。モノカルボン酸の具体例としては、安息香酸、トルエンカルボン酸、サリチル酸、酢酸、プロピオン酸、およびステアリン酸などが挙げられる。
本発明の非晶性ポリエステル樹脂(B)を構成するカルボン酸類とアルコール類との比率、アルコール性水酸基当量/カルボキシル基当量は、通常0.5〜2.0であり、好ましくは0.6〜1.6、更に好ましくは0.7〜1.4である。また、必要により3価以上のカルボン酸類および/または3価以上のアルコール類を用いる場合は、通常35質量%以下、好ましくは25質量%以下である。これは、3価以上のカルボン酸類および/または3価以上のアルコール類が35質量%を越えるとトナーの低温定着性が不充分となるからである。
重縮合反応は、必要により触媒(例えばジブチル錫オキサイド、酸化第一錫、テトラブチルチタネートおよびパラトルエンスルホン酸等)を使用することができ、通常100〜300℃の任意の温度で行なうことができる。また、この反応は、常圧または減圧下のいずれにおいても、不活性ガスの存在下であると否とに拘らず、溶媒中又は無溶媒のいずれにおいても行なうことができる。
生分解性ポリエステル樹脂(A)と非晶性ポリエステル樹脂(B)とを混合することにより、本発明における結着樹脂の主成分となるポリエステル樹脂が得られる。生分解性ポリエステル樹脂(A)と非晶性ポリエステル樹脂(B)の混合比((A)/(B))は、5/95〜45/55(質量比)、好ましくは10/90〜40/60(質量比)である。生分解性ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の混合比が5/95(質量比)以下であると定着性が不十分となり、45/55(質量比)以上であると耐ブロッキング性が不十分となる。
また、本発明のトナーの粘弾性測定における150℃でのtanδ(すなわち、G’/G’’)は0.05〜1.5、且つ同温度でのG’’が5.0×104Pa以下であることが好ましい。これは、最適な低温定着性ならびに低温定着性と高温オフセット性との最適なバランスを達成するために規定される。
また、トナー中の生分解性ポリエステル樹脂(A)の分散粒径は、定着性と保存安定性とのバランスを最適化するために0.05〜0.2μmとすることが必要である。分散性が不良であると帯電量分布が広がり着色度も低下するので好ましくない。
本発明で使用することのできる着色剤としては、周知のものがあげられる。黒の着色剤としては製法により分類されるが、例えばファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラックが挙げられる。しかし、必ずしもこれらに限定されない。
有彩色着色剤としては、有機顔料が挙げられる。青系の有機顔料としては、例えばフタロシアニン系のC.I.Pigment Blue 15−3、インダンスロン系のC.I.Pigment Blue 60等が、赤系の有機顔料としては、例えばキナクリドン系のC.I.Pigment Red 122、アゾ系のC.I.Pigment Red 22、C.I.Pigment Red 48:1、C.I.Pigment Red 48:3、C.I.Pigment Red 57:1等が、黄系の有機顔料としては、例えばアゾ系のC.I.Pigment Yellow 12、C.I.Pigment Yellow 13、C.I.Pigment Yellow 14、C.I.Pigment Yellow 17、イソインドリノン系のC.I.Pigment Yellow 110、ベンズイミダゾロン系のC.I.Pigment Yellow 151、C.I.Pigment Yellow 154、C.I.Pigment Yellow 180、等がある。これらについても例示に過ぎず、限定されることを意図しない。
着色剤の含有量は、1〜20質量部の範囲内にあることが好ましい。より好ましくは2〜10質量部である。
トナーの帯電制御は、結着樹脂、着色剤自体で行ってもよいが、必要に応じて帯電制御剤を併用してもよい。帯電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、トリメチルエタン系染料、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、金属錯塩アゾ系染料、アゾクロムコンプレックス等の重金属含有酸性染料等が必要に応じて用いられる。これらの中にはオリエント化学(株)製「ボントロンS−32」、保土ヶ谷化学(株)製「Aizen Spilon Black TRH」、クラリアント(株)製「N4P」等がある。
カラートナーにおいては無色の帯電制御剤を使用するのが望ましく、その一例として、サリチル酸またはサリチル酸とアルキルアルコールのエステルの金属錯化合物が挙げられる。この様な化合物としては、オリエント化学(株)製「ボントロンE−84」、日本カーリット(株)製「LR−147」、クラリアント(株)製「N4P」等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
更に必要に応じて種々のワックス類をトナー中に分散して用いることができる。例えばモンタン酸エステルワックスの如き天然ワックス、高圧法ポリエチレン、ポリプロピレンの如きポリオレフィン系ワックスシリコーン系ワックス、フッ素系ワックス等が使用出来る。好適なワックス類としては、例えばビスコール660P、ビスコール550P、ビスコール330P、TP−32〔三洋化成工業(株)製〕、ミツイハイワックスNP505、同P200、同P300、同P400等がある。
本発明のトナーを得るための製造方法は、公知慣用の任意の手段によって得る事ができるが、例えば樹脂と着色剤と必要に応じて各種添加剤を樹脂の融点(軟化点)以上で溶融混練した後、粉砕し、分級することにより得ることが出来る。
着色剤は樹脂中に均一に分散するようにあらかじめフラッシング処理、あるいは樹脂と高濃度で溶融混練したマスターバッチを用いても良い。具体的には例えば、上記の樹脂と着色剤とを必須成分として、2本ロール、3本ロール、加圧ニーダー、又は2軸押し出し機等の混練手段により混合する。この際、樹脂中に着色剤が均一に分散すればよく、その溶融混練は特に限定されるものではないが、通常80〜180℃で10分間〜2時間で行ない、好ましくは100〜160℃、10分間〜30分間で行なう。
次いで、上記溶融混練物を冷却後、ジェットミル等の粉砕機で微粉砕し、風力分級機等により分級するという方法が挙げられる。トナー粒子としては、平均粒子径5〜10μmのものが好ましい。必要に応じ、シリカを外添することにより、より粉体流動性等を向上させることができ実用上好適である。
シリカとしては、二酸化珪素のうちで疎水性等を有するものが挙げられ、例えば二酸化珪素を各種のポリオルガノシロキサンやシランカップリング剤等で表面処理したものが挙げられる。例えば、次のような商品名で市販されているものがある。
AEROSIL R972,R974,R202,R805,R812,RX200,RY200、R809,RX50〔日本アエロジル(株)〕
WACKER HDK H2000、H2050EP〔ワッカーケミカルズイーストアジア(株)〕
Nipsil SS−10、SS−15,SS−20,SS−50,SS−60,SS−100、SS−50B,SS−50F,SS−10F、SS−40、SS−70,SS−72F〔日本シリカ工業(株)〕
シリカとしては、比較的大きい平均粒子径を有するもの(平均粒径50nm以上)と、比較的小さい平均粒子径を有するもの(平均粒径20nm以下)があり、これらは単独で用いても併用してもよい。シリカの外添量としては、トナーに必要な帯電量の付与、感光体ドラムへの影響、トナーの環境特性等を考慮して、トナー粒子100質量部に対し0.1〜5.0質量部が実用上好適である。
前記シリカをトナー粒子に外添させる方法としては、例えば通常の粉体用混合機であるヘンシェルミキサーなどや、ハイブリダイザー等のいわゆる表面改質機を用いて行なうことができる。尚、この外添は、トナー粒子の表面にシリカが付着されるようにしても良いし、シリカの一部がトナー粒子に埋め込まれるようにしても良い。
本発明の電子写真用トナーは、磁性体微粉末を含有するときは単独で現像剤として、また磁性体微粉末を含有しないときは非磁性体一成分系現像剤として、もしくはキャリアと混合して二成分系現像剤として使用してもよい。
以下に具体的に実施例により本発明を説明する。特に断わらない限り、「部」は、質量部を示す。
物性値測定方法
〔軟化点(Tm)〕
高化式フローテスター((株)島津製作所製、CFT−500)を用い、サンプルの半分が流出する温度を軟化点とする(試料:1g、昇温速度:6℃/分、荷重:20kg/cm2、ノズル:1mmφ×1mm)。
〔ガラス転移点(Tg)〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製、DSC210)を用いて昇温速度10℃/分で測定する。
〔分子量測定〕
装置: 昭和電工(株)製 SYSTEM−11
カラム: 東ソー(株)製 TSK gel GMHXL2本
測定温度: 40℃
試料溶液: 0.25質量%のテトラヒドロフラン溶液
分子量測定試料の注入量: 100μl
検出器: 屈折率検出器
なお分子量校正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成した。
〔150℃におけるトナー粘弾性測定〕
トナー粘弾性測定は、レオメトリックス社製のRMS−800メカニカル・スペクトロメーターを用いて測定される。
ジオメトリー: パラレルプレート
測定温度範囲: 50〜200℃
角周波数: 1Hz
歪み: 10%以下(自動)
試料: 1.0〜2.5gを錠剤成型器にて成型したものを使用
〔融点測定〕
JIS−K7122−1987に準じて測定し、吸熱ピークの温度を融点とした。
生分解性試験
特記しない限り、生分解性試験は下記の方法によった。試験土壌を最大容水量の50%含水比として、その中にエマルジョンから得た皮膜を埋め込み、25℃における質量減少率で生分解性を測定した。試験土壌には茨城県東茨城郡羽鳥美野里町由木のSDSみのり農場の土壌(火山灰灰土)を用いた。エマルジョンからの皮膜の作成は、試料エマルジョンを20milのアプリケーターでシリコン離形紙を敷いたガラス板上に塗布し、直ちに130℃の熱風乾燥機で20分間乾燥して3cm×5cmに切り出したものを用いた。該皮膜と試験土壌との質量比は1:400とした。
樹脂製造例1(生分解性を有するポリエステル樹脂(A))
撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付した1リットルのセパラブルフラスコに、ニューコール #1900を320g、コハク酸118g、テトライソプロピルチタネート0.05gを仕込み、窒素気流中、210〜215℃でエステル化して酸価8.2とした後、同温度で最終的には0.6Torrの減圧下180分間反応を行なった。得られたポリエステルは淡黄色透明、数平均分子量 16,200、重量平均分子量 40,000であった。これに、イソホロンジイソシアナート5gを加えた。粘度は急速に増加したが、ゲル化はしなかった。200℃で15分間反応後の高分子量ポリエステルの分子量は、数平均で15,600、質量平均で112,000となった。融点は105℃の生分解性を有するポリエステル樹脂(A−1)を得た。
製造例2
製造例1のコハク酸の変わりにアジピン酸 146gをつかった以外は同様の操作により、数平均分子量 33,200、重量平均分子量 108,800、融点90℃の生分解性を有するポリエステル樹脂(A−2)を得た。
製造例3
製造例1のコハク酸の変わりにセバシン酸 202gをつかった以外は、製造例1と同様の操作により、数平均分子量8,200、重量平均分子量 35,200、融点83℃の生分解性を有するポリエステル樹脂(A−3)を得た。
比較製造例1(本発明の範囲外)
撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付した1リットルのセパラブルフラスコに、ニューコール #1900を320g、無水コハク酸100g、テトライソプロピルチタネート0.05gを仕込み、窒素気流中、210〜215℃でエステル化して酸価9.6とした後、同温度で最終的には0.6Torrの減圧下120分間反応を行なった。得られたポリエステルは淡黄色透明、数平均分子量11,000、重量平均分子量37,500であった。これに、イソホロンジイソシアナート5gを加えた。粘度は急速に増加したが、ゲル化はしなかった。200℃で15分間反応後の高分子量ポリエステルの分子量は、数平均で15,600、質量平均で112,000となった。融点は150℃のポリエステル樹脂(A−4)を得た。
製造例4(非晶性ポリエステル樹脂(B))
温度計、トルク検知器の付いた攪拌機、冷却器および窒素導入管の付いた反応槽中にポリオキシプロピレン(3.1)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン835部、核体数4.4のフェノールノボラック樹脂のプロピレンオキサイド4.4モル付加物を60部、テレフタル酸376部、ジブチル錫オキサイド3.5部を入れて、窒素気流下230℃で反応させた。反応物に透明感が出た時点から反応温度を200℃に下げて減圧下でポリエステル化反応を進めた。反応物の粘度が徐々に高くなり、攪拌機のトルクが所定の値を示す時点で反応を停止し、反応物を取り出し急冷し非晶性ポリエステル樹脂(B−1)を得た。(B−1)はTgが60℃、Tmが129℃であった。
製造例5(非晶性ポリエステル樹脂(B))
攪拌機、温度計、N2ガス導入管、分留管を有するフラスコにシクロヘキサンジメタノ−ル 576部、ビスフェノールA−エチレンオキサイド2.2モル付加物 1950部、ついでテレフタル酸 1461部とジブチル錫オキサイド 4部を仕込み、N2ガス気流下攪拌加熱昇温し、240℃にて脱水縮合反応を行なった。その際、原料モノマーが留出しないよう注意を払い、もし留出した場合には留出分を補填して、仕込組成通りの樹脂組成となるよう調整した。酸価が5mgKOH/gとなる迄反応させた後取り出して、非晶性ポリエステル樹脂(B−2)を得た。(B−2)はTgが62℃、Tmが121℃であった。
製造例6(非晶性ポリエステル樹脂(B))
シクロヘキサンジメタノ−ル 691部、ビスフェノールA−エチレンオキサイド2.2モル付加物 1560部、ネオペンチルグリコール 41.6部、ついでテレフタル酸 1494部とした以外は、製造例5と同様の方法により非晶性ポリエステル樹脂(B−3)を得た。(B−3)はTgが68℃、Tmが134℃であった。
製造例7(非晶性ポリエステル樹脂(B))
シクロヘキサンジメタノ−ル 691部、ビスフェノールA−エチレンオキサイド2.2モル付加物 1512部、ネオペンチルグリコール 83.6部、ついでテレフタル酸 1494部とした以外は、製造例5と同様の方法により非晶性ポリエステル樹脂(B−4)を得た。(B−4)はTgが57℃、Tmが121℃であった。
製造例8(非晶性ポリエステル樹脂(B))
シクロヘキサンジメタノ−ル 730部、ビスフェノールA−エチレンオキサイド2.2モル付加物 1489部、ネオペンチルグリコール 89.6部、ついでテレフタル酸 1389部とした以外は、製造例5と同様の方法により非晶性ポリエステル樹脂(B−5)を得た。(B−5)はTgが49℃、Tmが113℃であった。
結着樹脂の準備
冷却管、攪拌機付コルベンにキシレン200部を仕込み、表1に記載した成分を加え、窒素置換後、攪拌しながら150℃で8時間攪拌し、キシレンに溶解または膨潤させた。その後180℃でキシレンを留去し結着樹脂(TB−1〜TB−15)を得た。
Figure 2006195352
トナーの製造例
表1記載のTB−1〜TB−15の結着樹脂の各々88部にカーボンブラック(三菱化学(株)製 MA100)6部、及び荷電調整剤(保土ヶ谷化学工業(株)製 スピロンブラックTRH)2部、ポリプロピレンワックス4部を均一混合した後、内温150℃の二軸押出機で混練、冷却物をジェットミルで微粉砕し、ディスパージョンセパレータで分級し、平均粒径9μmのトナーTN−1〜TN−15を得た。
こうして得られたトナーTN−1〜TN−15のそれぞれに対応して、以下の表2および表3に記載の各々の物性値ないしは性能を示す実施例又は比較例が表わされる。
Figure 2006195352
トナーの性能評価
(1)定着性(MFR)
トナーTN−1〜TN−15の各々4部にフェライトキャリア(パウダーテック(株)製 F−150)96部を均一混合し、市販複写機(シャープ(株)AR5030F)を用いて紙上にトナー像を転写し、転写された紙上のトナーを市販複写機(シャープ(株)製 SF8400A)の定着部を改造して、A4紙35枚/分のスピードで定着テストを行なった。学振式堅牢度試験機(砂消しゴムに1kgの荷重をかけて使用)により、定着機を通して定着された画像の上を3往復こすり、こする前後でマクベス社の反射濃度計にて光学反射密度を測定し、以下の定義による定着率が70%を越える際の定着ローラーの温度をもって評価した。
定着率(%)=〔(こすった後の像濃度)/(こする前の像濃度)〕×100
定着ローラーの温度を100〜240℃の間でコントロールし、定着性の評価を行なった。
○:160℃未満
△:160℃以上175℃未満
×:175℃以上
(2)ホットオフセット発生温度(HOF)
上記最低定着温度((1)の定着性試験において、定着率が70%を越える際の定着ローラーの温度)の評価に準じて、トナー像を転写して上述の定着ローラーにより定着処理を行い、次いで白紙の転写紙を同様の条件下で当該定着ローラーに送って、これにトナー汚れが生ずるか否かを目視観察する操作を、前記定着ローラーの設定温度を順次上昇させた状態で繰り返し、トナー汚れの生じた最低の設定温度をもって、ホットオフセット発生温度とした。
○:210℃以上
△:190℃以上210℃未満
×:190℃未満
(3)耐ブロッキング性(CAK)
100mlのガラス瓶に10gのトナーを入れ、温度50℃の恒温槽に2日間放置し、以下の基準で評価した。
○:全くブロッキングが見られない
△:ソフトケーキング状態
×:ハードケーキングしている
(4)生分解性
各トナーをフィルム化し、黒ボク土中約20cm下に埋め、生分解テストを行なったところ、実施例3で得られたフィルムは6ケ月後においても確認された。
○:完全分解して原形が消失していた
○△:ボロボロとなってはいるものの原形を留めていた
△:部分的に虫喰い状態となり分解の徴候が認められた
×:完全に原型を留めていた
Figure 2006195352
本発明の電子写真用トナーは、保存安定性、定着性、耐オフセット性、耐ブロッキング性、環境安定性および環境低負荷性のいずれにも優れた電子写真用トナーとして利用可能である。

Claims (6)

  1. 水酸基価が0.5〜5mgKOH/g、酸価が3〜20mgKOH/g、融点が80℃〜140℃である生分解性を有するポリエステル樹脂(A)とガラス転移点が50℃〜75℃、軟化点が115℃〜135℃である非晶性ポリエステル樹脂(B)とからなるポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂及び着色剤を含んでなり、生分解性を有するポリエステル樹脂(A)と非晶性ポリエステル樹脂(B)の混合比((A)/(B))が5/95〜45/55(質量比)である電子写真用トナー。
  2. 生分解性を有するポリエステル樹脂(A)が、〔I〕一般式(1)
    Figure 2006195352
    (式中、nは2〜10の範囲の整数であり、Mは15以上の数である)で示される重量平均分子量が10,000以上のポリエステル100質量部に対して、〔II〕多価イソシアナート化合物および/または変性多価イソシアナート化合物0.1〜10質量部を反応させることによって得られるポリエステル樹脂であって、ポリエステル樹脂(A)の重量平均分子量が30,000以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
  3. 一般式(1)で示されるポリエステルが、ビスフェノールAとエチレンオキシドの付加物(一般式(2))
    Figure 2006195352
    に一般式(3)
    Figure 2006195352
    (式中、mは2〜10の範囲の整数である)で示されるジカルボン酸またはその反応性誘導体とを反応して得られる生分解性を有するポリエステルであることを特徴とする請求項2に記載の電子写真用トナー。
  4. 一般式(1)で示されるポリエステルが、ビスフェノールAとエチレンオキシドの付加物(一般式(2))と一般式(3)で示されるジカルボン酸またはその反応性誘導体の他に、3価以上の多価アルコール、3価以上の多価カルボン酸および3価以上の多価オキシカルボン酸並びにそれらの酸無水物からなる群から選ばれた少なくとも1種の多価の官能性化合物を配合して調製した生分解性を有するポリエステルであることを特徴とする請求項2または3に記載の電子写真用トナー。
  5. 150℃でのトナーのtanδが0.05〜1.5、且つ同温度でのトナーの損失弾性率G’’が5.0×104Pa以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真用トナー。
  6. 生分解性を有するポリエステル樹脂(A)の分散粒径が0.05〜0.2μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真用トナー。

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