JP2006194822A - 加速度センサを用いる地盤等の変位モニタリング方法 - Google Patents

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【課題】 不動点を必要とすることなく、加速度計測値を2回積分することによって正しい変位を求め、高精度で地盤や人工構造物等の変位モニタリングが行えるようにする。
【解決手段】 地盤等に加速度センサを設置し、そ計測値を2回積分することにより計測点での地盤等の変位を算出しモニタリングする方法である。加速度計測値を積分するに際してカルマンフィルタによって算出したトレンド成分を補正値として用い除去することで1回積分を実行し、加速度記録を速度記録に変換する第1のステップと、算出された速度記録に対して、再度カルマンフィルタによるトレンド成分を算出し、これを除去して再度積分計算を行うことで速度記録を変位記録に変換する第2のステップを具備している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、地盤あるいは人工構造物に設置した加速度センサを用いて、その加速度計測値を2回積分することにより変位を算出する方法に関し、更に詳しく述べると、積分に際してカルマンフィルタによって算出したトレンド成分を補正値として用いることにより、安定に積分を実行し、高精度の結果が得られるようにした地盤等の変位モニタリング方法に関するものである。
地盤の変位の計測は、地すべりの安定性評価、掘削工事に伴う地盤変位の評価などを目的として行われており、一般に伸縮計や地中変位計などが用いられている。これらは、いずれも不動点を確保して、計測点までの距離の変化を計測する方法である。
例えば、地すべり変位のモニタリングに用いられている伸縮計は、地すべりが予想される地盤に固定する計測点設定部と、安定している地盤(不動点)に設置される変位検知装置との間に検知ワイヤを張り渡して、その長さの変化を計測することによって地盤の変位を検出する方式である。地すべりが予想される地点の変位が大きくなると、検知ワイヤがその長手方向に伸長もしくは短縮することから、その伸びもしくは縮みを検知することで地盤の変位を計測することができる。典型的には、検知ワイヤを巻き掛けるリールにバネによって巻き取り方向への回転力を与えて検知ワイヤに張力を付与し、地盤の変位に応じて検知ワイヤの繰り出し・繰り込みを行い、その繰り出し・繰り込み量を計測するような構造とする。
従って、従来の伸縮計による地盤変位のモニタリング方法は、不動点が確保できない大規模な地すべりや海底での地盤の変位計測には対応できない。また、従来方法では、計測できる変位は、不動点と計測点を結んだ線の方向の変位成分であり、3成分の変位を検出することはできず、そのため変位が最大になる方向も検出できない。
なお、海底地盤での変位計測には、不動点を確保できないことから、GPSと音波を利用した測位装置が研究されており、最高4cm/年程度の精度があると報告、公表されている。しかし、この方法では、1年間の時間をおけば4cmの変位の計測が可能ということであり、1秒間に4cm変位してもすぐには検出できず、連続モニタリングは不可能である。また、この種の装置では、1cm以下の地盤の変位量については測定精度が確保できない。特にGPSは、上下方向の変位については測定は困難である。例えば、海底資源の採掘などでは、設備の安全性などの観点から、海底地形のバランスの崩れを初期の小さな状態のときに検出できるようにすることが重要であるが、そのような要求を満たすことができない。
ところで、数学的には加速度を2回積分すれば変位が得られる。加速度計測値は、加速度センサで得られるため、計測に際して不動点は必要としない。従って、この方法は、大規模な地すべりや海底地盤の変位計測にも適用できる可能性がある。しかし実際には、加速度波形に含まれる僅かなノイズ成分のために、単に2回積分を行っても正しい変位値は得られない。僅かなノイズ成分としては、温度などの測定環境の影響、加速度センサの機械的・電気的な特性変動(例えば、残留するばねの歪など)、極く小さな変動として地球潮汐など、様々な要因がある。このような事情から、加速度計測値から変位を算出することは、現実には極めて困難とされてきた。しかし、このような技術常識にもかかわらず、計測に際して不動点を必要としないという利点を有するため、近年、「加速度波形には時間の1次関数となる低周波のノイズが乗っている」と仮定して、これを除去する基線補正(例えば、非特許文献1参照)、あるいは各種のフィルタリング処理などの補正が試みられている。
しかし、残留変位が生じるような振動加速度波形の場合、これら従来の方法でも、2回積分によって正しい変位を求めることは困難であった。
「新・地震動のスペクトル解析入門」大崎順彦(1994)、鹿島出版会
本発明が解決しようとする課題は、不動点を必要とすることなく、加速度計測値を2回積分することによって正しい変位を求め、高精度で地盤や人工構造物等の変位モニタリングが行えるようにすることである。
観測すべき地すべり土塊の移動量はどのような性質を持つかを確認するために、本発明者等は、陸域での地すべり地を選定して、伸縮計による動的観測、具体的には50回/秒という観測を実施した。通常、地すべり観測では1時間に1回程度の観測しか行われず、こうした高速サンプリングによる観測は殆ど例がない。観測の結果、地すべりの変位はステップ的な挙動を示し、クリープ的な、なめらかな変位ではないことが分かった。このことは、極端に低周波の成分を観測する必要がないため、加速度センサにより地すべり土塊の変位量を観測する方法に対して有利な結果であった。また、加速度波形を2回積分する方法と問題点について検討した結果、カルマンフィルタによりトレンドを求め、これを除去する事で2回の積分は安定に実行できることが判明した。本発明者等は、上記のような地すべりの挙動からセンサとして加速度センサが使用可能なこと、及び積分に際してカルマンフィルタを使用することが有効なことを知得し、それに基づき本発明を完成したものである。
本発明は、地盤あるいは人工構造物に加速度センサを設置し、該加速度センサによる計測値を2回積分することにより計測点での地盤あるいは人工構造物の変位を算出しモニタリングする方法である。ここで本発明では、加速度センサの計測値を積分するに際してカルマンフィルタによって算出したトレンド成分を補正値として用い除去することで1回積分を実行し、加速度記録を速度記録に変換する第1のステップ、及びトレンド除去積分により算出された速度記録に対して、再度カルマンフィルタによるトレンド成分を算出し、これを除去して再度積分計算を行うことで速度記録を変位記録に変換する第2のステップを具備しており、この点に特徴がある。
地盤あるいは人工構造物に、加速度センサと共に傾斜センサ及び方位センサを設置すると、それらによって加速度センサの向きを把握することができ、例えば海底地盤などであっても正しい変位を算出できる。なお、加速度センサとしては、3成分のサーボ型加速度センサを用いるのが好ましい。
本発明に係る地盤等の変位モニタリング方法は、加速度計測値の2回積分に際してカルマンフィルタによって算出したトレンド成分を補正値として用いているため、安定に積分が実行でき、高精度で変位を算出することができる。ここで必要とするデータは、原理的に加速度計測値のみであるので、不動点を必要とせず、そのため大規模な地すべりや海底地盤の変位でも、連続観測が可能となる。
本発明は、基本的には、地盤あるいは人工構造物に加速度センサを設置し、該加速度センサによる計測値を2回積分することにより計測点での地盤あるいは人工構造物の変位を算出しモニタリングする方法である。基本となる機器の構成例を図1に示す。地盤等のモニタリング装置は、加速度センサを含むセンサ部10と、その加速度センサ出力をデジタル変換して連続的にデータ収録するデータ収録部12と、収録したデータに対して必要な処理を行うデータ処理部14を具備している。
センサ部10は、地盤あるいは人工構造物に固定される。加速度センサの他に、傾斜センサ及び方位センサを並設してもよい。特に観測対象が海底地盤のような場合には、設置した加速度センサの正確な向きを把握できないが、傾斜センサ及び方位センサを組み合わせることで加速度センサの向きを常に把握することができる。なお、加速度センサとしては、3成分のサーボ型加速度センサを用いるのが好ましい。
図2に本発明に係る地盤等の変位モニタリング方法の処理手順の一例を示す。センサ部で検出された加速度センサの3成分出力は、データ収録部で高精度A/D変換され、デジタルデータとして各種の記録媒体に収録される。データ処理部では、加速度センサの計測値を積分し加速度記録を速度記録に変換する第1のステップ、及び速度記録を変位記録に変換する第2のステップを具備している。第1のステップでは、カルマンフィルタによって加速度のトレンド成分を算出し、加速度のトレンド除去積分により速度を算出する。第2のステップでは、上記トレンド除去積分により算出した速度記録に対して、再度カルマンフィルタによって速度のトレンド成分を算出し、速度のトレンド除去積分により変位を算出する。これに基づき、地盤等の3成分の絶対変位を求めることができる。
ところで本発明で用いるカルマンフィルタは、カルマン(R.E.Kalman)による時系列解析と状態空間表示をもとにした線形システム理論に基づき、信号を処理し対象の変化を予測する理論である。
確率過程に関する用語と既存の理論の概要を以下に示す。時系列データyn が観測値として与えられたとき、この観測値は、状態ベクトルxn から観測行列Hn によって生成された値に観測ノイズvn を加算したものであると仮定する。状態ベクトルxn は、1時刻前の値xn-1 に状態遷移行列Fn を作用させてシステムノイズGn n を加算したものになっていると仮定する。すると、状態方程式及び観測方程式は次のように表せる。
n =Fn n-1 +Gn n …状態方程式
n =Hn n +vn …観測方程式
ノイズの分布が正規分布に従うならば、これは線形ガウス型状態空間モデルである。
観測された時系列yn ={y1 ,y2 ,…,yn }が与えられたもとでの状態の事後確率を状態推定という。yk を推定するにあたって、以下の3つの状態が考えられる。
k>n :予測
k=n :濾波
k<n :平滑化
これらの推定は、データyn が与えられたもとでの状態xk の条件付き確率分布を求めることにより行われる。
n-1 ={y1 ,y2 ,…,yn-1 }という過去の観測結果に基づく現在の状態xn の事後確率をp(xn |yn-1 )と表記する。ガウス型モデルの場合、観測値が与えられたもとでの状態の条件付き分布も正規分布に従うので、1期先予測p(xn |yn-1 )、濾波(xn |yn )、及び平滑化(xn-m |yn )の分布もまた正規分布となる。正規分布は、平均ベクトルと分散共分散行列を与えれば一意的に定まるので、状態分布も平均ベクトルと分散共分散行列から求められる。このようにして1期先予測と濾波の分布を求める方法は、カルマンにより提案されたのでカルマンフィルタと呼ばれる。
カルマンフィルタの導出には各種の方法(Kalman-Bucy の方法、イノベーション法、パラメータ最適化法など)が提案されているが、実際に計算に用いられるアルゴリズムは以下のように要約される。
Figure 2006194822
本発明で用いる「カルマンフィルタによって算出したトレンド成分」は、時系列のおおよその傾向を示すものである。これは、多くの場合、最も低周波の成分に近いものであるが、トレンドの推定パラメータによって、どの程度まで詳細な変動までをトレンドとするか調整することができる。トレンドは、上記平滑化の出力として得られるxn N の第1成分よりHxn N として得られる。
簡単のために、状態方程式と観測方程式が定数係数の場合について、カルマンフィルタによる状態推定とトレンドの計算方法について述べる。状態量xと観測値yを離散化して以下のように記述する。
k+1 =fxk +gwk … 状態方程式
k =hxk +vk … 観測方程式
ここで、wk ,vk は互いに独立な平均値が零、分散がそれぞれσw 2 ,σv 2 の定常白色雑音とする。また、時刻t0 における初期状態x0 は、雑音wk ,vk と独立な平均値及び分散のガウス型確率変数とする。このとき、濾波の式により、カルマンゲインは次式のように計算される。
Figure 2006194822
従って、濾波は、
Figure 2006194822
によって計算され、次の時刻の予測値は1期先予測の式から
Figure 2006194822
によって計算できる。更に、濾波の分散共分散の式と1期先予測の分散より
Figure 2006194822
が求まるので、前記(1)式により次のカルマンゲインが計算できる。
初期値としてσw 2 ,σv 2 、時刻t0 における初期状態にあらかじめ適当な値を与えたなら、(1)〜(3)式を繰り返すことで最小分散推定値x0 ,x1 ,…,xn が逐次計算できる。
この推定結果を用いてxn からx0 に向かって同様の推定を行い、平滑化するアルゴリズムが固定区間平滑化アルゴリズムである。この計算では、既にカルマンフィルタによって計算されているx0 ,x1 ,…,xn とvn n-1 ,vn n の推定結果を使って再計算するので、精度の良い推定を行うことができる。カルマンフィルタで求めた結果を使えば平滑化の式(固定区間平滑化)に従って、xN-1 N ,vN-1 N から順に時間の逆方向に向かってx1 N ,v1 N が計算され、トレンドが求まる。
トレンドを含む信号から、このようにカルマンフィルタと固定区間平滑化アルゴリズムによって計算したトレンドを減算すると、低周波成分が除去されて高周波の信号のみが残り、積分に都合のよいデータが得られる。
このように、積分に際してカルマンフィルタによって算出したトレンド成分を補正値として用い除去するという操作を組み込むことにより、本発明では加速度計測値を2回積分することで3成分の絶対変位を求めることができる。これにより、不動点の確保が困難な地すべり地や海底での地盤の変位の連続観測が可能となる。なお、カルマンフィルタは逐次計算が可能であるので、膨大なモニタリングデータの処理に適している方法である。
自然地震のデータでは、加速度の2回積分が正しく実行されているかどうかを見極めることは不可能である。そこで、加速度センサの性能の評価、積分アルゴリズムの評価のためにパルスモータによって駆動する振動実験装置を製作した。この振動実験装置は、パルスモータ制御用PC、モータに電力を供給するドライバ、パルスモータ、光学計測用のスライドベース、そして振動台に与えられた変位を直接計測するレーザ変位計等からなる。この振動実験装置により、電磁式の振動台では発生できない低周波の振動、あるいは地すべり変位を模擬した変位が生成可能となり、加速度センサ、傾斜センサなどのセンサ類の地すべり変位観測への適用可能性について評価できるようになった。また、加速度と変位を同時に観測する事により、加速度を2回積分するアルゴリズムの評価が可能となった。
振動実験データによる加速度の積分の実例について述べる。積分には、ノイズが障害となるが、実際にどの程度の大きさのノイズが演算上の障害となるか数値計算によって確認した。図3は、振動実験装置で生成した変位波形に対する加速度センサの応答を2回積分してレーザ変位計で観測した振動台の変位記録を再現できるか否か、即ち本発明方法が有効であるか否かを試した例である。Aは加速度センサにより観測された加速度記録、Bは同時に観測されたレーザ変位計の変位記録、Cは加速度記録をトレンド除去積分することにより得られた変位波形である。BとCの変位波形を比較すれば明らかなように、両者は変位波形の特徴が一致しており、本発明のトレンド除去積分による信号回復が成功していることが分かる。
図4は、本発明によるトレンド除去積分のデータ処理手順を示している。Aは、入力変位波形を示しており、ここでは台形状の変位を入力している。これは、前記の振動実験装置でパルスモータによって振動台を駆動することで得られる。Bは、その時観測された加速度センサによる加速度記録である。Cは、カルマンフィルタによって計算した加速度のトレンド成分、Dは、観測加速度記録からCの加速度のトレンド成分を除去して1回積分した結果である。Eは、カルマンフィルタによって計算した速度のトレンド成分、Fは、Dのトレンド除去後の1回積分結果からEの速度のトレンドを除去して更に1回(従って合計2回)積分した結果、即ち変位である。AとFを比較すれば明らかなように、変位波形がほぼ一致しており、今回必要とする測定精度から言えば、十分な精度で加速度から変位に変換する積分操作が行われていると言える。
次に、本発明方法と従来方法との積分結果の違いについて、同じ台形状の変位波形を入力した場合を例にとって、図5により簡単に比較説明する。Aは入力変位波形、Bはその時に観測された加速度記録である。その加速度記録を無処理でシンプソンの公式により1回積分するとCのようになり、無処理でシンプソンの公式により2回積分した結果はDのようになる。このことから分かるように、加速度記録を単に2回積分しても、正しい変位は得られない。これは加速度波形に含まれている僅かなノイズ成分のためと考えられる。Eは、加速度記録に時間の1次関数による補正を加え、変位記録を安定に収束させるようにした従来方法、即ち基線補正を行った2回積分結果を示している。この方法でも、正しい変位は得られていない。それに対して本発明方法によりトレンド除去積分を行った2回積分結果では、Fに示すように、正しく入力変位波形(A参照)が再現されている。
図6は、防災科研K−NETからダウンロードした宮古ステーションの3成分加速度記録を、本発明方法に従いトレンド除去積分して変位記録に変換した例である。図6において、Aは直流成分を除去した加速度記録、Bは加速度記録のトレンド成分、Cはトレンドを除去して1回積分した結果(速度)、Dは速度記録のトレンド成分、Eはトレンドを除去して2回積分した結果(変位)である。また、左列は東西方向の成分、中央列は南北方向の成分、右列は上下方向の成分を示している。これらの結果から、トレンド除去による2回積分によって安定に積分が実行されていることが分かる。フィルタ処理でも、1次関数による基線補正でも2回積分はうまくいかない場合があるが、カルマンフィルタによるトレンド除去によって加速度の2回積分は可能であった。これらの実験結果から、残留変位を伴う断層近傍での加速度記録からも、従来のフィルタ処理では困難であった変位の算出も可能であろうと考えられる。
本発明で用いる地盤等の変位モニタリング装置の一例を示す構成図。 本発明に係る地盤等の変位モニタリング方法の処理手順を示す説明図。 本発明方法の有効性を示す説明図。 本発明によるトレンド除去積分のデータ処理手順を示す説明図。 従来方法と本発明方法の積分結果の比較説明図。 自然地震に対する本発明のトレンド除去積分の結果を示す説明図。
符号の説明
10 センサ部
12 データ収録部
14 データ処理部

Claims (3)

  1. 地盤あるいは人工構造物に加速度センサを設置し、該加速度センサによる計測値を2回積分することにより計測点での地盤あるいは人工構造物の変位を算出しモニタリングする方法であって、
    加速度センサの計測値を積分するに際してカルマンフィルタによって算出したトレンド成分を補正値として用い除去することで1回積分を実行し、加速度記録を速度記録に変換する第1のステップ、
    トレンド除去積分により算出された速度記録に対して、再度カルマンフィルタによるトレンド成分を算出し、これを除去して再度積分計算を行うことで速度記録を変位記録に変換する第2のステップ、
    を具備していることを特徴とする加速度センサを用いる地盤等の変位モニタリング方法。
  2. 地盤あるいは人工構造物に、加速度センサと共に傾斜センサ及び方位センサを設置し、それらによって加速度センサの向きを把握し、地盤あるいは人工構造物の変位を算出する請求項1記載の地盤等の変位モニタリング方法。
  3. 使用する加速度センサが、3成分のサーボ型加速度センサである請求項1又は2記載の地盤等の変位モニタリング方法。
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