JP2019158712A - 津波予測システム - Google Patents

津波予測システム Download PDF

Info

Publication number
JP2019158712A
JP2019158712A JP2018047644A JP2018047644A JP2019158712A JP 2019158712 A JP2019158712 A JP 2019158712A JP 2018047644 A JP2018047644 A JP 2018047644A JP 2018047644 A JP2018047644 A JP 2018047644A JP 2019158712 A JP2019158712 A JP 2019158712A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tsunami
detection data
processing
pressure detection
prediction system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018047644A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6902790B2 (ja
Inventor
達矢 久保田
Tatsuya Kubota
達矢 久保田
真 青井
Makoto Aoi
真 青井
亘 鈴木
Wataru Suzuki
亘 鈴木
卓 功刀
Suguru Kunugi
卓 功刀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention (NIED)
Original Assignee
National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention (NIED)
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention (NIED) filed Critical National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention (NIED)
Priority to JP2018047644A priority Critical patent/JP6902790B2/ja
Publication of JP2019158712A publication Critical patent/JP2019158712A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6902790B2 publication Critical patent/JP6902790B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Abstract

【課題】津波予測を精度高く行うことが可能な津波予測システム1を提供する。【解決手段】本発明に係る津波予測システム1は、海底に設置され、海底の圧力を検出し、検出した圧力検出データを出力する海底圧力センサと、前記海底圧力センサが出力する圧力検出データを取得して、取得した圧力検出データに基づくデータ処理を行う情報処理装置と、を少なくとも備え、地震発生による津波の予測を行う津波予測システムにおいて、前記情報処理装置が、圧力検出データのデータ処理過程でデータに時間微分を施す微分処理(ステップS305)と、前記微分処理に基づいて、海底圧力センサが出力する圧力検出データにオフセットが含まれるか否かを判定する判定処理(ステップS306、S307、S308)と、前記判定処理で圧力検出データにオフセットが含まれると判断されると、圧力検出データのデータ処理過程でオフセットを除去するオフセット除去処理と、を実行することを特徴とする。【選択図】 図7

Description

本発明は、海底に設置された海底圧力センサによって取得される圧力検出データに基づいて津波予測を行う津波予測システムに関する。
従来、沖合に設置された海底圧力センサから海底通信ケーブル等を介して陸上に送信される津波記録を逆解析して津波の初期波高(津波波源)の分布を推定し、初期波高の波源分布をもとに津波の伝播過程を数値的に計算して沿岸における津波波形を予測するという技術が進展してきた。このような技術については、例えば、非特許文献1に開示がなされている。
さらに、近年、国立研究開発法人防災科学技術研究所により、日本海溝海底地震津波観測網(略称;S−net)が整備されるなど、日本近海の沖合において、複数の海底圧力センサを用いた大規模な津波観測網が展開されつつある。
H. Tsushima, R. Hino, H. Fujimoto, Y. Tanioka, and F. Imamura, 2009, "Near-field tsunami forecasting from cabled ocean bottom pressure data", Journal of Geophysical Research, 114, B06309 K. Satake, 1995, "Linear and nonlinear computations of the 1992 Nicaragua earthquake tsunami", Pure and Applied Geophysics, 144, 455-170
上記のような津波観測網においては、海底に設置されている海底圧力センサが、発生した地震により姿勢が変わってしまうことで、検出値が所定値幅変動して(オフセットして)しまい、圧力検出データに基づく初期波高分布の推定の精度が低下し、それによって津波予測の精度が低下する、という問題があり得る。
図19はオフセットによる海底圧力センサの検出データの変動を説明する図であり、横軸は時間、縦軸は圧力を示している。また、図19(a)は本来の海底における圧力変動(津波)を示しており、図19(b)は海底圧力センサのオフセットを示しており、図19(c)は海底圧力センサで検出される圧力検出データ((a)と(b)の和)を示している。
また、海底圧力センサにおいては、検出データのオフセットの他に、圧力検出データのベースラインが、漸増したり漸減したりする現象が発生することがある。このような現象に基づく圧力検出データの変動はドリフトと言われ、海底地震センサの構造や特性に由来するものだと考えられている。このようなドリフトによるデータ変動がある場合には、オフセットの場合同様、圧力検出データに基づく初期波高分布の推定の精度が低下し、それによって津波予測の精度が低下する、という問題が発生する。
図20はドリフトによる海底圧力センサの検出データの変動を説明する図であり、横軸は時間、縦軸は圧力を示している。また、図20(a)は本来の海底における圧力変動を示しており、図20(b)は海底圧力センサのドリフト(漸増)を示しており、図20(c)は海底圧力センサで検出される圧力検出データ((a)と(b)の和)を示している。
この発明は、上記のような課題を解決するものであり、本発明に係る津波予測システムは、海底に設置され、圧力を検出し、検出した圧力検出データを出力する海底圧力センサと、前記海底圧力センサが出力する圧力検出データを取得して、取得した圧力検出データに基づくデータ処理を行う情報処理装置と、を少なくとも備え、地震発生による津波の予測を行う津波予測システムにおいて、前記情報処理装置が、圧力検出データのデータ処理過程でデータに時間微分を施す微分処理と、前記微分処理に基づいて、海底圧力センサが出力する圧力検出データにオフセットが含まれるか否かを判定する判定処理と、前記判定処理で圧力検出データにオフセットが含まれると判断されると、圧力検出データのデータ処理過程でオフセットを除去するオフセット除去処理と、を実行することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、さらに、圧力検出データのデータ処理過程で、ローパスフィルタを施して地震動に伴う圧力変動成分を除去することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、さらに、圧力検出データのデータ処理過程で、前記海底圧力センサのベースラインの変動特性であるドリフトを除去するドリフト除去処理を実行することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、前記ドリフト除去処理では、地震前所定時間分の水圧の時間変化率に基づいてドリフトの大きさを算出することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、さらに、前記オフセット除去処理、及び/又は、前記ドリフト除去処理が実行された津波波形に基づいて、解析対象海域における複数の単位波源要素における変動量を算出する単位波源要素変動量算出処理を実行することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、さらに、前記単位波源要素変動量算出処理で算出された複数の単位波源要素における変動量に基づいて、沿岸における予測点の変動量を算出する沿岸予測点変動量算出処理を実行することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、さらに、前記沿岸予測点変動量算出処理で算出された変動量が所定以上であるとき警報を行う警報処理を実行することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、海底に設置され、圧力を検出し、検出した圧力検出データを出力する海底圧力センサと、前記海底圧力センサが出力する圧力検出データを取得して、取得した圧力検出データに基づくデータ処理を行う情報処理装置と、を少なくとも備え、地震発生による津波の予測を行う津波予測システムにおいて、前記情報処理装置が、圧力検出データのデータ処理過程で、時間微分を施し、スパイクノイズがあればこれを除去する微分処理、を実行することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、さらに、圧力検出データのデータ処理過程で、前記海底圧力センサのベースラインの変動特性であるドリフトを除去するドリフト除去処理を実行することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、前記ドリフト除去処理では、地震前所定時間分の水圧の時間変化率に基づいてドリフトの大きさを算出することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、さらに、圧力検出データのデータ処理過程で、ローパスフィルタを施すローパスフィルタ処理を実行することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、さらに、前記微分処理が実行された津波微分波形に基づいて、解析対象海域における複数の単位波源要素における変動量を算出する単位波源要素変動量算出処理を実行することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、さらに、前記単位波源要素変動量算出処理で算出された複数の単位波源要素における変動量に基づいて、沿岸における予測点の変動量を算出する沿岸予測点変動量算出処理を実行することを特徴とする。
また、本発明に係る津波予測システムは、さらに、前記沿岸予測点変動量算出処理で算出された変動量が所定以上であるとき警報を行う警報処理を実行することを特徴とする。
本発明に係る津波予測システムは、圧力検出データのデータ処理過程でオフセットを除去するオフセット除去処理を実行するので、このような本発明に係る津波予測システムによれば、津波予測を精度高く行うことが可能となる。
また、本発明に係る津波予測システムは、海底圧力センサのベースラインの変動特性であるドリフトを除去するドリフト除去処理を実行するので、このような本発明に係る津波予測システムによれば、津波予測を精度高く行うことが可能となる。
また、本発明に係る津波予測システムは、微分処理が実行された津波微分波形に基づいて単位波源要素変動量算出処理を行うことにより、オフセット除去処理、及び/又は、ドリフト除去処理によっても完全に取り除かれずに残るオフセット、及び/又は、ドリフトの影響をさらに軽減し、津波予測を精度高く行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係る津波予測システム1による解析モデルを説明する図である。 複数の単位波源要素による観測点への重ね合わせを説明する図である。 複数の単位波源要素による予測点への重ね合わせを説明する図である。 本発明の実施形態に係る津波予測システム1のブロック構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る津波予測システム1で準備される観測点グリーン関数データベースの作成処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係る津波予測システム1で準備される予測点グリーン関数データベースの作成処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係る津波予測システム1におけるオフセット判定処理のフローチャートを示す図である。 データ処理過程でローパスフィルタを経た波形データであり、海底圧力センサ10nのベースラインの変動特性であるドリフトを説明する図である。 波形データからドリフトを除去する処理を説明する図である。 海底圧力センサ10nによって取得される圧力検出データからオフセットの有無を判定する処理を説明する図である。 本発明の実施形態に係る津波予測システム1における観測津波波形データベースの作成処理のフローチャートを示す図である。 海底圧力センサ10nによって取得される圧力検出データの変動特性であるオフセット処理を説明する図である。 海底圧力センサ10nによって取得される圧力検出データからオフセットを除去する処理した波形データを示す図である。 本発明の実施形態に係る津波予測システム1における予測・警報処理の作成処理のフローチャートを示す図である。 海底圧力センサ10nによって取得される圧力検出データの時間微分波形に基づくオフセットの除去を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る津波予測システム1で準備される観測点微分グリーン関数データベースの作成処理のフローチャートを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る津波予測システム1における観測津波微分波形データベースの作成処理のフローチャートを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る津波予測システム1における予測・警報処理の作成処理のフローチャートを示す図である。 オフセットによる海底圧力センサの検出データの変動を説明する図である。 ドリフトによる海底圧力センサの検出データの変動を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る津波予測システム1による解析モデルを説明する図である。図1には、海域と陸地と、それぞれの境界である沿岸とが模式的に示されている。
本発明に係る津波予測システム1では、海底に海底圧力センサ101、海底圧力センサ102、海底圧力センサ103、・・・が設置され、それぞれの海底圧力センサが圧力を検出し、検出した圧力検出データを出力し、陸地側で各海底圧力センサからの出力を、海底ケーブル等を介して受信することができるようになっている。海底圧力センサ101、海底圧力センサ102、海底圧力センサ103、・・・が設置された海底における観測点をO1、O2、O3、・・・と称する。
例えば、海底圧力センサ101では、観測点O1における海面と海底圧力センサ101との間の水柱による圧力が基本的に検出される。ところで、このような水柱の高さをH、海水の密度をρw、重力加速度をgとすると、水柱による圧力はρwgHと表すことができる。ここで、およそρw=1.03[g/cm3]、g=0.98cm/s2であるので、ρw×gはほぼ1となり、海面の1[cm]の違いによる圧力検出データの違いは1[g/cm2]となるので、以下、圧力を海水面の高さに代えて論ずることがある。
本発明に係る津波予測システム1の解析モデルでは、解析対象の海域を複数の単位波源要素(Sj)に分割し、単位波源要素毎の高さの変動量(aj)が、観測点Oiに与える影響を考える。ここで、例えば、観測点O1の海面の変動は、個々の単位波源要素・・・,Sj-1,Sj,Sj+1,・・・からの津波(海面の変動)の重ね合わせ(単純な足し合せ)とすることができることが理論的に知られている(例えば、非特許文献1)ので、本発明に係る津波予測システム1の解析モデルではこの知見を用いている。
図2は複数の単位波源要素による観測点への重ね合わせを説明する図である。例えば、単位波源要素S1,S2,S3が「1cm」だけ変動したときの沖合観測点O1への津波波高の時系列をG11(t),G12(t),G13(t),・・・として、観測点O1については下式(1)で表すことができる。ここで、G11(t),G12(t),G13(t),・・・はグリーン関数Gである。このようなグリーン関数を「観測点グリーン関数」と称する。
また、以下の式において、アルファベットの右上付文字は時系列の序数を示しており、時間方向(時系列の序数)の通し番号をk=1,2,・・・,Lとしている。また、以下の式において、単位波源要素Sの通し番号はj=1,2,・・・,Nとする。また、以下の式において、観測点Oの通し番号はi=1,2,・・・,Mとする。
Figure 2019158712
同様に、観測点O2については下式(2)で表すことができる。
Figure 2019158712
さらに、一般化すると、観測点Oiについては下式(3)で表すことができる。
Figure 2019158712

以上を、一般式を行列形式で表現すると、下式(4)を得る。
Figure 2019158712
上記式(4)を略記し、下式(5)とする。
Figure 2019158712
本発明に係る津波予測システム1では、図1に示すように地震が発生し、この地震による海底の変状が、複数の単位波源要素(Sj)を変動させて津波を発生させ、この津波が観測点Oi海面を変動させ、観測点Oiに設置される海底圧力センサ10iで検出されることが想定されている。
また、本発明に係る津波予測システム1においては、着目する沿岸による予測点C1、C2、C3、・・・での海面の変動量が最終的に知りたい情報となる。本発明に係る津波予測システム1では、観測点O1、O2、O3、・・・における圧力検出データから、複数の単位波源要素(Sj)毎の高さの変動量(aj)を求め、求めた変動量(aj)から、予測点C1、C2、C3、・・・での海面の変動量の算出を行う。
そこで、まず、複数の単位波源要素(Sj)毎の高さの変動量(aj)を求めるため、逆解析(インバージョン)によって、(a1,a2,a3,・・・,aN)を求める。一例として、GTを転置行列として、a(単位波源要素Sの変動量(a)の行列式(a1,a2,a3,・・・,aN))は下式(6)により求めることができる(例えば、非特許文献1)。
Figure 2019158712
さて、式(6)によって、複数の単位波源要素(Sj)毎の変動量(aj)を求めることができれば、予測点での海面の変動量も、観測点の場合と同様に算出することができる。図3は複数の単位波源要素による予測点への重ね合わせを説明する図である。図3において、単位波源要素S1,S2,S3が「1cm」だけ変動したときの沿岸予測点C1への津波
波高の時系列をGC 11(t),GC 12(t),GC 13(t),・・・としている。ここで、GC 11(t),GC 12(t),GC 13(t),・・・はグリーン関数GCである。このようなグリーン関数を「予測点グリーン関数」と称する。
図3の関係を行列形式で表現すると、下式(7)を得る。
Figure 2019158712
上記式(7)を略記し、下式(8)とする。
Figure 2019158712
なお、着目する沿岸予測点の総数はPとして、予測点Cpの通し番号は、p=1,2,・・・,Pとする。
以上のような解析モデルに基づいて、津波の予測や警報を行う本発明に係る津波予測システム1におけるデータ処理ための構成例について説明する。図4は本発明の実施形態に係る津波予測システム1のブロック構成の一例を示す図である。
図4において、海底圧力センサ101、102、103、・・・は図1に示すように海底に設置されている。
それぞれの海底圧力センサ101、102、103、・・・は圧力を検出し、検出した圧力検出データを出力することができるようになっている。さらに、海底圧力センサ101、102、103、・・・は接続された他の構成に対して、圧力検出データをデータ転送することができるようにもなっており、数珠つなぎとされている海底圧力センサ101、102、103、・・・の個々の圧力検出データは、地上に設置されている情報処理装置20に対して転送される。
情報処理装置20は、海底圧力センサ101、102、103、・・・から転送される圧力検出データを受信し、データ処理を行う構成である。情報処理装置20としては、データの送受信を行う通信部と、データの演算処理を行う演算処理部と、データを記憶する記憶部と、データの表示を行うデータ表示部などを有している、現在広く普及しているパーソナルコンピューターなどを用いることができる。もちろん、パーソナルコンピューター以外の情報処理装置20を適宜利用するようにしてもよい。
情報処理装置20は、通信回線Nと通信可能に接続されている。また、予測点近傍に設置されている警報装置50も、通信回線Nと通信可能に接続されている。このような構成により、情報処理装置20で、予測点での海面変動量が所定値より大きいことが予測された場合などには、情報処理装置20は、警報装置50に対して警報を行うように制御指令を送信することができるようになっている。なお、警報装置50は津波警報を広く周知することできればどのような構成であってもよく、表示・音声による警報装置の他、無線・有線回線等を通じて他の機器に警報情報を伝達する警報装置なども含まれる。
情報処理装置20の記憶部(不図示)には、本発明に係る津波予測システム1のデータ処理を実行するためのプログラムや、このプログラムで参照されるデータテーブルDTや、データベースDBが記憶されている。
このようなデータテーブルDTや、データベースDBには、各海底圧力センサ10iが設置される位置における時刻と潮汐との関係を記述した時刻/潮汐データテーブルDT1、後述するローパスフィルタの設定が記述されたマグニチュード/フィルタ設定データテーブルDT2、各単位波源要素と観測点と間のグリーン関数が記憶・収録される観測点グリーン関数データベースDB1、各単位波源要素と予測点と間のグリーン関数が記憶・収録される予測点グリーン関数データベースDB2が少なくとも含まれている。
次に、情報処理装置20の記憶部(不図示)に記憶・収録しておく観測点グリーン関数データベースの作成のためのデータ処理について説明する。図5は本発明の実施形態に係る津波予測システム1で準備される観測点グリーン関数データベースの作成処理のフローチャートを示す図である。
図5において、ステップS100で、観測点グリーン関数データベース作成処理の開始が開始されると、続いて、ステップS101で、単位波源要素Sjの変数jにj=1をセットし、ステップS102で、観測点Oiの変数iにi=1をセットする。
次のステップS103では、(単位波源要素Sj)から(観測点Oi)へのグリーン関数G(t)を従来周知の方法によって算出する。ここで、グリーン関数G(t)の算出の際の基礎となる計算式、アルゴリズムが非特許文献2に開示されている。非特許文献2は、長波理論に基づく津波の理論計算方法を開示する。具体的には、パーソナルコンピューター等の計算機を用いた数値計算により、津波の波動伝播過程を理論的に表した方程式を解くことにより算出する。
次のステップS104では、算出したグリーン関数G(t)を情報処理装置20の記憶部(不図示)に記憶する。
次のステップS105では、全ての観測点について処理が完了したか否かを判定する。ステップS105の判定がNOであるときには、ステップS107に進みiを+1インクリメントして、再びステップS103に戻る。一方、ステップS105の判定がYESであるときには、ステップS106に進む。
ステップS106では、全ての単位波源要素について処理が完了したか否かを判定する。ステップS106の判定がNOであるときには、ステップS108に進みjを+1インクリメントして、再びステップS102に戻る。一方、ステップS106の判定がYESであるときには、ステップS109に進み、観測点グリーン関数データベースの作成処理を終了する。
次に、情報処理装置20の記憶部(不図示)に記憶・収録しておく予測点グリーン関数データベースの作成のためのデータ処理について説明する。図6は本発明の実施形態に係る津波予測システム1で準備される予測点グリーン関数データベースの作成処理のフローチャートを示す図である。このような予測点に関するグリーン関数データベースの作成処理のフローチャートは、ほぼ観測点のそれと同様のものであるが、以下、説明する。
図6において、ステップS200で、予測点グリーン関数データベース作成処理の開始が開始されると、続いて、ステップS201で、単位波源要素Sjの変数jにj=1をセットし、ステップS202で、予測点Cpの変数pにp=1をセットする。
次のステップS203では、(単位波源要素Sj)から(予測点Cp)へのグリーン関数Gc(t)を従来周知の方法によって算出する。
次のステップS204では、算出したグリーン関数Gc(t)を情報処理装置20の記憶部(不図示)に記憶する。
次のステップS205では、全ての予測点について処理が完了したか否かを判定する。ステップS205の判定がNOであるときには、ステップS207に進みpを+1インクリメントして、再びステップS203に戻る。一方、ステップS205の判定がYESであるときには、ステップS206に進む。
ステップS206では、全ての単位波源要素について処理が完了したか否かを判定する。ステップS206の判定がNOであるときには、ステップS208に進みjを+1インクリメントして、再びステップS202に戻る。一方、ステップS206の判定がYESであるときには、ステップS209に進み、予測点グリーン関数データベースの作成処理を終了する。
本発明に係る津波予測システム1においては、以上のような処理により作成された観測点グリーン関数データベースDB1、及び、予測点グリーン関数データベースDB2が、地震そしてそれに伴う津波の発生前に準備され、情報処理装置20の記憶部(不図示)に記憶・収録される。
次に、本発明に係る津波予測システム1において、地震が発生した際の処理について説明する。地震が発生すると、海底に設置されている海底圧力センサ10iにおいては、発生した地震により姿勢が変わってしまうことがある。これにより、海底圧力センサ10iの実センサ部(不図示)にかかる圧力が変わってしまい、海底圧力センサ10iで検出される圧力検出データが、オフセットしてしまうことがある。このようなオフセットを含んだ圧力検出データをそのまま津波予測に用いてしまうと、予測精度が低下してしまう。
そこで、本発明に係る津波予測システム1の第1の実施形態では、上記のようなオフセットの有無を判定して、オフセットがあるものと判定された場合には、オフセットを除去するような処理を実行する。
まず、オフセットの有無の判定について説明するが、圧力検出データの成り立ちについ
て説明しておく。海底圧力センサ10iによって検出される圧力検出データをPobsとすると、このPobsは下式で表される複数の圧力成分の和として検出されたものであると考えることができる。
obs=Ptsm+Pwdp+Peqm+Ptid+Pofs+Pdri
ここで、
tsm:津波と地震に伴う海底の地盤変動による圧力成分
wdp:通常の水深(地震発生前の水深)による圧力成分
eqm:地震動の伝播に伴う圧力成分
tid:潮汐による圧力成分
ofs:上記オフセットによる圧力成分
dri:上記ドリフトによる圧力成分
である。
海底圧力センサ10iによって検出される圧力検出データをPobsが以上のような成り立ちであることを踏まえて、以下、オフセット判定処理について説明する。図7は本発明の実施形態に係る津波予測システム1におけるオフセット判定処理のフローチャートを示す図である。このようなフローチャートによる処理は、着目する1つの観測点について行われるものであり、個々の観測点についての処理は独立している。なお、フローチャートの処理ステップの左側には、当該処理ステップによって得られる圧力成分が記載されている。
図7において、ステップS300で、オフセット判定処理が開始されると、次のステップS301では、例えば、気象庁が配信している緊急地震速報などの地震データを受信し取得する処理が実行される。このような地震データの受信・取得は、通信ネットワークNを介して行われる。また、本発明に係る津波予測システム1においては、地震データからは、少なくとも、地震発生時刻に係る情報と、地震の規模(マグニチュード)に係る情報とを取得する。
次のステップS302では、海底圧力センサ10iによる圧力検出データ(Pobs)を取得する処理を実行する。
続いて、ステップS303では、現在時刻と、各海底圧力センサ10iが設置される位置における時刻と潮汐との関係を記述した時刻/潮汐データテーブルDT1とを参照して、圧力検出データ(Pobs)からPtidを減算により除去する処理を実行する。
次のステップS304では、ローパスフィルタによりPeqmを除去する処理を実行する。Peqmは、地震動に伴う圧力成分であり、予測のために用いる圧力成分であるPtsmと比すると、振動周波数が高く、振動周期が短い。ステップS304でのローパスフィルタ処理では、振動周波数が低く、振動周期が長い振動成分のみを通過させるフィルタが用いられる。
地震のマグニチュードが大きくなればなるほど、津波もより大きくなり、津波の振動周期もより長くなる傾向があるので、本発明においては、ローパスフィルタにおけるフィルタ設定を地震のマグニチュードに応じて変更するようにしている。このためのテーブルが、マグニチュード/フィルタ設定データテーブルDT2であり、ステップS304では、これが参照されて、ローパスフィルタフィルタ設定のためのパラメーターが選択される。また、地震のマグニチュードについては、受信・取得された地震データが参照される。
マグニチュード/フィルタ設定データテーブルDT2の一例としては、地震のマグニチュードが7未満であるときには、振動周期が100秒未満である振動をカットする設定と
する。そして、地震のマグニチュードが7以上8未満であるときには、振動周期が200秒未満である振動をカットする設定とする。そして、地震のマグニチュードが8以上であるときには、振動周期が400秒未満である振動をカットする設定とする。図8には、このようなステップS304を経て、振動周波数が高く、振動周期が短い波形が取り除かれた波形データが示されている。
次のステップS305では、地震発生前の圧力検出データに基づいて水圧変化率の地震前所定時間分の平均値に基づいてドリフトの大きさを算出し、Pdriによる圧力成分を除去する処理を実行する。
海底圧力センサ10nにおいては、圧力検出データのベースラインが、漸増したり漸減したりするドリフトと言われる現象が発生し、正確な圧力検出データの阻害要因となることがある。そこで、本発明に係る津波予測システム1においては、このよう海底圧力センサ10nのベースラインの変動特性であるドリフトを除去する処理を以下のように実行する。
図8は海底圧力センサ10nのベースラインの変動特性であるドリフトを説明する図である。図8の二点鎖線に示すように、波形データが漸増するベースラインが存在することがわかる。ステップS305では、ドリフトの時間変化率の大きさを算出し、ドリフトの除去処理を実行する。ここでは、ドリフトが時間によらず一定の割合で増加あるいは減少する、すなわち、ドリフトの時間変化率は一定と近似できる(ドリフトは時間に比例する直線である)と仮定し、地震前所定時間分の圧力検出データに基づいて、時系列を直線とした時の直線の傾きを算出する。算出方法としては、最小二乗法などがある。地震前所定時間としては、例えば20分間程度とすることができる。この傾きはドリフトの大きさ(時間変化率)に等しいと見なすことができるため、図9に示すように、ベースラインが水平になるように、地震発生後の圧力検出データからドリフト除去を行う処理を実行する。ドリフトの除去処理としては、地震発生時刻を原点として、ドリフトの時間変化率と時間の積を減算することにより実行する。このような処理は、ドリフト除去処理の一例であり、他の処理方法によってドリフトの大きさを算出し、ドリフトを除去するようにしてもよい。例えば、最小二乗法によってドリフトに基づくベースラインの傾きを求めることに代え、時間微分によってドリフトに基づくベースラインの傾きを求めるようにしてもよい。
図9には、ステップS305を経て、ドリフトが除去された波形データが示されている。次のステップS306では、水深による圧力成分(Pwdp)を除去する処理を実行する。ここでは、地震発生前の水深は一定であるため、Pwdpは一定となることに基づいて、水圧値の地震前所定時間分の平均値を算出し、平均値を圧力検出データから減算することにより処理を実行する。
上記のような処理が実行されると、続いて、ステップS307では、時間微分を施す処理が実行され、(dP/dt)が取得され、ステップS308では、時間微分値が予め定められた所定値以上であるか否かが判定される。
図10は時間微分値を用いたオフセットの判定を説明した図である。図10(a)はオフセット量が小さいときの海底圧力波形を示しており、図10(b)はオフセット量が大きいときの海底圧力波形を示している。また,図10(c)はオフセット量が小さいときの海底圧力波形の時間微分を示しており、図10(d)はオフセット量が大きいときの改定圧力波形の時間微分を示している。オフセット判定処理では、図10(c)のように、予め定められた所定値よりも時間微分値が小さい場合には、所定値を超えないと判定される。図10(d)のように、予め定められた所定値よりも時間微分値が大きい場合には、所定値を超えたと判定される。
ステップS308における判定がNOであるときには、ステップS309で「オフセット無し判定」(Pofsがゼロである)とされる。一方、ステップS308における判定がYESであるときには、ステップS310 で「オフセット有り判定」(Pofsがゼロでない)とされる。
ステップS311で、オフセット判定処理が終了される。
上記のようなオフセット判定処理による結果を踏まえて、続いて、海底圧力センサ10iによる圧力検出データから津波波形(Ptsm)を抽出して、データベースを作成する処理を実行する。このようなデータベースは、沿岸における予測点での津波予測に用いられる。
図11は本発明の実施形態に係る津波予測システム1における観測津波波形データベースの作成処理のフローチャートを示す図である。このようなフローチャートによる処理は、着目する1つの観測点について行われるものであり、個々の観測点についての処理はそれぞれ独立している。なお、フローチャートの処理ステップの左側には、当該処理ステップによって得られる圧力成分が記載されている。
また、図11のフローチャートによる処理ステップは、図7のフローチャートによる処理と一部重複しているものもあり、図7による処理を流用できるステップもある。しかしながら、類似する処理ステップであっても、処理ステップの順序によって結果が異なってくるので、フローチャートのステップ中の記載内容が同じだからと言って、そのまま利用することができないステップもあることに留意する必要がある。
図11において、ステップS400で観測津波波形データベース作成処理が開始されると、次のステップS401では、例えば、気象庁が配信している緊急地震速報などの地震データを受信し取得する処理が実行される。このような地震データの受信・取得は、通信ネットワークNを介して行われる。また、本発明に係る津波予測システム1においては、地震データからは、少なくとも、地震発生時刻に係る情報と、地震の規模(マグニチュード)に係る情報とを取得する。
次のステップS402では、海底圧力センサ10iによる圧力検出データ(Pobs)を取得する処理を実行する。
続いて、ステップS403では、現在時刻と、各海底圧力センサ10iが設置される位置における時刻と潮汐との関係を記述した時刻/潮汐データテーブルDT1とを参照して、圧力検出データ(Pobs)からPtidを減算により除去する処理を実行する。
次のステップS404では、オフセット有り判定(Pofsがゼロでない)の場合のみ、オフセットを除去する(差分除去・波形を繋げる)処理を実行する。なお、オフセット無し判定(Pofsがゼロである)の場合には、ステップS404の処理はスキップされる。
図12は海底圧力センサ10nによって取得される圧力検出データの一例を示す図である。ステップS404では、図12で示されるオフセットによる差分を除去して、波形を連続させる処理を実行する。オフセットによる差分量は、例えば、地震前後の圧力検出データのベースラインの平均の差などにより求めることができる。図13は海底圧力センサ10nによって取得される圧力検出データからオフセットを除去する処理した波形データを示す図である。
ステップS405では、ローパスフィルタによりPeqmを除去する処理を実行する。この際のフィルタの設定においては、先に説明したように、地震データに含まれるマグニチュード情報と、マグニチュード/フィルタ設定データテーブルDT2とが参照される。
次のステップS406では、地震発生前の圧力検出データに基づいてドリフトの大きさを算出し、Pdriによる圧力成分を除去する処理を実行する。ここでは、ドリフトが時間によらず一定の割合で増加あるいは減少する、すなわち、ドリフトの時間変化率は一定と近似できる(ドリフトは時間に比例する直線である)と仮定し、地震前所定時間分の圧力検出データに基づいて、時系列を直線とした時の直線の傾きを算出する。この傾きはドリフトの変化率に等しいと見なすことができるため、先に説明したように、ベースラインが水平になるように、算出された水圧変化率(直線の傾き)に基づいて地震発生後の圧力検出データドリフト除去を行う処理を実行する。地震前所定時間としては、例えば20分間程度とすることができる。
あるいは、ドリフトが時間に比例する直線であると仮定すると、その時間微分は直線の時間変化率(傾き)と一致する定数となる。このことに基づくと、圧力検出データに時間微分処理を施し、地震前の所定の時刻における水圧時間微分値(あるいは、より安定して傾きを算出するために、水圧時間微分値の地震前所定時間の平均値)からでも、水圧変化率を算出することが可能である。その後、算出された水圧変化率(直線の傾き)に基づいて、ベースラインが水平になるように、地震発生後の圧力検出データドリフト除去を行う処理を実行する。地震前所定時間としては、例えば20分間程度とすることができる。これらのような処理は、ドリフト除去処理の一例であり、他の処理方法によってドリフトを除去するようにしてもよい。
次のステップS407では、水深による圧力成分(Pwdp)を除去する処理を実行する。ここでは、地震発生前の水深は一定であるため、Pwdpは一定となることに基づいて、水圧値の地震前所定時間分の平均値を算出し、平均値を圧力検出データから減算することにより処理を実行する。
このような処理を施された波形データは、津波の圧力成分(Ptsm)に基づく波形データに相当するものとなる。次のステップS408では、このような津波の圧力成分(Ptsm)の波形データを、情報処理装置20の記憶部(不図示)に記憶・収録する処理を実行する。このステップで、記憶部(不図示)に記憶・収録されたデータを、観測津波波形データベースDB3と称する。
次の、ステップS409で、観測津波波形DB作成処理を終了する。
地震の発生後、上記のようにして得られた観測津波波形データベースDB3に基づいて、続いて、本発明に係る津波予測システム1では予測処理や、必要に応じて予測に基づいた警報処理が実行される。次に、これらの処理のアルゴリズム例について説明する。
図14は本発明の実施形態に係る津波予測システム1における予測・警報処理の作成処理のフローチャートを示す図である。
図14において、ステップS500で、予測・警報処理が開始されると、続いて、ステップS501に進み、観測津波波形データベースDB3と、観測点グリーン関数データベースDB1とからデータを取得し、式(6)を用いたインバージョンによって、複数の単位波源要素(Sj)毎の高さの変動量(aj)を算出する処理を実行する。
ステップS501の処理によって、発生した地震による津波の初期波高の状態が推定さ
れる。以下のステップでは、このような初期波高の津波が、沿岸において着目する予測点にどのような海面の変動をもたらすかを予測する。
まず、ステップS502では、予測点Cpの変数pにp=1がセットされる。
続いて、ステップS503では、ステップS501で算出された単位波源要素の変動量(aj)に基づいて予測点Cpにおける変動量(dp)を算出する処理を実行する。このような処理は、図3に示す考え方、及び式(8)に基づいて行うことで、変動量(dp)を算出することができる。
ステップS504では、閾値以上の変動量が算出されたか否かが判定される。ステップS504における判定がYESであればステップS505に進み、予測点Cpの周辺に設けられている警報装置50によって、予測点Cp周辺のエリアに対して、津波が予測され、避難が必要である旨の警報を行う処理を実行する。
一方、ステップS504における判定がNOであればステップS506に進み、全ての予測点について処理が完了したか否かが判定される。ステップS506の判定結果がNOであれば、ステップS507に進みpを+1インクリメントして、再びステップS503に戻る。一方、ステップS506の判定がYESであるときには、ステップS508に進み、予測・警報処理を終了する。
以上のように、本発明に係る津波予測システム1は、圧力検出データのデータ処理過程でオフセットを除去するオフセット除去処理を実行するので、このような本発明に係る津波予測システム1によれば、津波予測を精度高く行うことが可能となる。
また、本発明に係る津波予測システム1は、海底圧力センサのベースラインの変動特性であるドリフトを除去するドリフト除去処理を実行するので、このような本発明に係る津波予測システム1によれば、津波予測を精度高く行うことが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態である第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る津波予測システム1では、圧力に基づく波形データについては、以下に記述する理由により、基本的に時間微分処理を行ったものを扱うことで、第1実施形態で必要であったオフセット判定処理が不要となる。
図15は、オフセットが含まれる海底圧力データの時間微分処理について説明した図である。図15(a)は、オフセットを含まない、本来の海底における圧力変動(津波)を示しており、図15(b)はオフセットが含まれる海底圧力波形を示している。図15(c)は本来の海底における圧力変動の時間微分波形を示しており、図15(d)はオフセットを含む海底圧力波形の時間微分を示している。オフセットを含む海底圧力データは、時間微分することによって、図15(d)に示すように地震発生時のみに鋭いピークを持つ波形となり、地震後の波形は図15(c)に示した本来の圧力の時間微分波形と等しくなる。これを利用することにより、オフセットの影響を取り除くことが可能となる。もちろん、第1実施形態で実行したオフセット判定、及びオフセット除去処理を施した波形に対して、時間微分を施した波形を扱っても良い。
以下、第1実施形態と相違する処理の流れに基づいて、第2実施形態の説明を行う。
第2実施形態においては、第1実施形態の観測点グリーン関数に代えて、微分処理が施された観測点微分グリーン関数を、情報処理装置20の記憶部(不図示)に記憶・収録しおく。まず、この観測点微分グリーン関数の作成について説明する。
図16は本発明の第2実施形態に係る津波予測システム1で準備される観測点微分グリーン関数データベースの作成処理のフローチャートを示す図である。
図16において、ステップS600で、観測点微分グリーン関数データベース作成処理の開始が開始されると、続いて、ステップS601で、単位波源要素Sjの変数jにj=1をセットし、ステップS602で、観測点Oiの変数iにi=1をセットする。
次のステップS603では、(単位波源要素Sj)から(観測点Oi)へのグリーン関数G(t)を従来周知の方法によって算出する。続く、ステップS604では、算出されたグリーン関数G(t)に時間微分を施す処理を実行する。
次のステップS605では、時間微分された微分グリーン関数G(t)を情報処理装置20の記憶部(不図示)に記憶する。これを、観測点微分グリーン関数データベースDB4と称する。
次のステップS606では、全ての観測点について処理が完了したか否かを判定する。ステップS606の判定がNOであるときには、ステップS608に進みiを+1インクリメントして、再びステップS603に戻る。一方、ステップS606の判定がYESであるときには、ステップS607に進む。
ステップS607では、全ての単位波源要素について処理が完了したか否かを判定する。ステップS607の判定がNOであるときには、ステップS609に進みjを+1インクリメントして、再びステップS602に戻る。一方、ステップS607の判定がYESであるときには、ステップS610に進み、観測点微分グリーン関数データベースの作成処理を終了する。
次に、地震が発生した後に、観測した津波に関するデータを取得する処理を実行するが、第2実施形態においては、このようなデータは微分された波形データとなる。図15は本発明の第2実施形態に係る津波予測システム1における観測津波微分波形データベースの作成処理のフローチャートを示す図である。
このようなフローチャートによる処理は、着目する1つの観測点について行われるものであり、個々の観測点についての処理はそれぞれ独立している。なお、フローチャートの処理ステップの左側には、当該処理ステップによって得られる圧力成分が記載されている。
図17において、ステップS700で観測津波微分波形データベース作成処理が開始されると、次のステップS701では、例えば、気象庁が配信している緊急地震速報などの地震データを受信し取得する処理が実行される。このような地震データの受信・取得は、通信ネットワークNを介して行われる。また、第2実施形態に係る津波予測システム1においては、地震データからは、少なくとも、地震発生時刻に係る情報と、地震の規模(マグニチュード)に係る情報とを取得する。
次のステップS702では、海底圧力センサ10iによる圧力検出データ(Pobs)を取得する処理を実行する。
続いて、ステップS703では、現在時刻と、各海底圧力センサ10iが設置される位置における時刻と潮汐との関係を記述した時刻/潮汐データテーブルDT1とを参照して、圧力検出データ(Pobs)からPtidを減算により除去する処理を実行する。
次のステップS704では、ローパスフィルタにより、地震動による成分であるPeqmを除去する処理を実行する。この際のフィルタの設定においては、先に説明したように、地震データに含まれるマグニチュード情報と、マグニチュード/フィルタ設定データテーブルDT2とが参照される。また、ステップS704では、実施形態1におけるステップS404と同じように、オフセットを除去する処理を実行しても良い。
次のステップS705では、地震発生前の圧力検出データに基づいてドリフトの大きさを算出し、Pdriよる圧力成分を除去する処理を実行する。ここでは、ドリフトが時間によらず一定の割合で増加あるいは減少する、すなわち、ドリフトの時間変化率は一定と近似できる(ドリフトは時間に比例する直線である)と仮定し、地震前所定時間分の圧力検出データに基づいて、時系列を直線とした時の直線の傾きを算出する。この傾きはドリフトの変化率に等しいと見なすことができるため、先に説明したように、ベースラインが水平になるように、算出された水圧変化率(直線の傾き)に基づいて地震発生後の圧力検出データドリフト除去を行う処理を実行する。地震前所定時間としては、例えば20分間程度とすることができる。
あるいは、ドリフトが時間に比例する直線であると仮定すると、その時間微分は直線の時間変化率(傾き)と一致する定数となる。このことに基づくと、圧力検出データに時間微分処理を施し、地震前の所定の時刻における水圧時間微分値(あるいは、より安定して傾きを算出するために、水圧時間微分値の地震前所定時間の平均値)からでも、水圧変化率を算出することが可能である。その後、算出された水圧変化率(直線の傾き)に基づいて、ベースラインが水平になるように、地震発生後の圧力検出データドリフト除去を行う処理を実行する。地震前所定時間としては、例えば20分間程度とすることができる。これらのような処理は、ドリフト除去処理の一例であり、他の処理方法によってドリフトを除去するようにしてもよい。
次のステップS706では、水深による圧力成分(Pwdp)を除去する処理を実行する。ここでは、地震発生前の水深は一定であるため、Pwdpは一定となることに基づいて、水圧値の地震前所定時間分の平均値を算出し、平均値を圧力検出データから減算することにより処理を実行する。
次のステップS707では、ステップS706で処理された波形データに対して時間微分を施し、地震発生時に生じるスパイクノイズがあればこれを除去する処理を実行する。すなわち、本ステップでは、波形データに対して時間微分を施し、図15(c)に示すように、地震発生時に生じるスパイクノイズがなければ、そのままの時間微分された波形データを利用する。一方、波形データに対して時間微分を施し、図15(d)に示すような、地震発生時に生じるスパイクノイズが存在すれば、このようなスパイクノイズについては、除去する処理を実行する。このようなスパイクノイズはオフセットに基づくものであるので、スパイクノイズを除去することで、微分波形データ(dPtsm/dt)からオフセットの影響を排除することができる。
スパイクノイズ除去の具体的な方法の一例を挙げる。スパイクノイズが地震発生時刻に瞬間的に含まれるものであることを考慮すると、地震発生前後の時間微分波形を、地震発生前の所定時刻の時間微分値と、地震発生後所定時刻の時間微分値とを用いて線形補間することにより、地震発生時のスパイクノイズを時間微分波形から取り除くことが可能となる。地震発生前の所定時刻としては、例えば地震発生の3分前、地震発生後の所定時刻としては、例えば地震発生の3分後、とすることができる。
ここで得られる波形データは、図15に基づいて説明したように、津波の圧力成分(P
tsm)に基づく波形データの微分波形データ(dPtsm/dt)に相当するものとなる。次のステップS707では、このような津波の微分波形データ(dPtsm/dt)を、情報処理装置20の記憶部(不図示)に記憶・収録する処理を実行する。このステップで、記憶部(不図示)に記憶・収録されたデータを、観測津波微分波形データベースDB5と称する。
次の、ステップS709で、観測津波波形DB作成処理を終了する。
地震の発生後、上記のようにして得られた観測津波微分波形データベースDB5に基づいて、続いて、第2実施形態に係る津波予測システム1では予測処理や、必要に応じて予測に基づいた警報処理が実行される。次に、これらの処理のアルゴリズム例について説明する。
図18は本発明の第2実施形態に係る津波予測システム1における予測・警報処理の作成処理のフローチャートを示す図である。
図18において、ステップS800で、予測・警報処理が開始されると、続いて、ステップS801に進み、観測津波微分波形データベースDB5と、観測点微分グリーン関数データベースDB4とからデータを取得し、各GをdG/dtに置換した式(6)を用いたインバージョンによって、複数の単位波源要素(Sj)毎の高さの変動量(aj)を算出する処理を実行する。
ステップS801の処理によって、発生した地震による津波の初期波高の状態が推定される。以下のステップでは、このような初期波高の津波が、沿岸において着目する予測点にどのような海面の変動をもたらすかを予測する。
まず、ステップS802では、予測点Cpの変数pにp=1がセットされる。
続いて、ステップS803では、ステップS801で算出された単位波源要素の変動量(aj)に基づいて予測点Cpにおける変動量(dp)を算出する処理を実行する。このような処理は、図3に示す考え方、及び式(8)に基づいて行うことで、変動量(dp)を算出することができる。
ステップS804では、閾値以上の変動量が算出されたか否かが判定される。ステップS804における判定がYESであればステップS805に進み、予測点Cpの周辺に設けられている警報装置50によって、予測点Cp周辺のエリアに対して、津波が予測され、避難が必要である旨の警報を行う処理を実行する。
一方、ステップS804における判定がNOであればステップS806に進み、全ての予測点について処理が完了したか否かが判定される。ステップS806の判定結果がNOであれば、ステップS807に進みpを+1インクリメントして、再びステップS803に戻る。一方、ステップS806の判定がYESであるときには、ステップS808に進み、予測・警報処理を終了する。
以上のような、第2実施形態に係る津波予測システム1においても、圧力検出データのデータ処理過程でオフセットを除去するオフセット除去処理を実行するので、このような第2実施形態に係る津波予測システム1によれば、津波予測を精度高く行うことが可能となる。
また、第2実施形態に係る津波予測システム1は、海底圧力センサのベースラインの変
動特性であるドリフトを除去するドリフト除去処理を実行するので、津波予測を精度高く行うことが可能となる。
1・・・津波予測システム
10i・・・海底圧力センサ
20・・・情報処理装置
50・・・警報装置
i・・・観測点
p・・・沿岸予測点
N・・・通信ネットワーク
DT・・・データテーブル
DB・・・データベース

Claims (14)

  1. 海底に設置され、圧力を検出し、検出した圧力検出データを出力する海底圧力センサと、前記海底圧力センサが出力する圧力検出データを取得して、取得した圧力検出データに基づくデータ処理を行う情報処理装置と、を少なくとも備え、地震発生による津波の予測を行う津波予測システムにおいて、
    前記情報処理装置が、
    圧力検出データのデータ処理過程でデータに時間微分を施す微分処理と、
    前記微分処理に基づいて、海底圧力センサが出力する圧力検出データにオフセットが含まれるか否かを判定する判定処理と、
    前記判定処理で圧力検出データにオフセットが含まれると判断されると、圧力検出データのデータ処理過程でオフセットを除去するオフセット除去処理と、
    を実行することを特徴とする津波予測システム。
  2. さらに、圧力検出データのデータ処理過程で、ローパスフィルタを施して地震動に伴う圧力変動成分を除去することを特徴とする請求項1に記載の津波予測システム。
  3. さらに、圧力検出データのデータ処理過程で、前記海底圧力センサのベースラインの変動特性であるドリフトを除去するドリフト除去処理を実行することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の津波予測システム。
  4. 前記ドリフト除去処理では、地震前所定時間分の水圧の時間変化率に基づいてドリフトの大きさを算出することを特徴とする請求項3に記載の津波予測システム。
  5. さらに、前記オフセット除去処理、及び/又は、前記ドリフト除去処理が実行された津波波形に基づいて、解析対象海域における複数の単位波源要素における変動量を算出する単位波源要素変動量算出処理を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の津波予測システム。
  6. さらに、前記単位波源要素変動量算出処理で算出された複数の単位波源要素における変動量に基づいて、沿岸における予測点の変動量を算出する沿岸予測点変動量算出処理を実行することを特徴とする請求項5に記載の津波予測システム。
  7. さらに、前記沿岸予測点変動量算出処理で算出された変動量が所定以上であるとき警報を行う警報処理を実行することを特徴とする請求項6に記載の津波予測システム。
  8. 海底に設置され、圧力を検出し、検出した圧力検出データを出力する海底圧力センサと、前記海底圧力センサが出力する圧力検出データを取得して、取得した圧力検出データに基づくデータ処理を行う情報処理装置と、を少なくとも備え、地震発生による津波の予測を行う津波予測システムにおいて、
    前記情報処理装置が、
    圧力検出データのデータ処理過程で、時間微分を施し、スパイクノイズがあればこれを除去する微分処理、
    を実行することを特徴とする津波予測システム。
  9. さらに、圧力検出データのデータ処理過程で、前記海底圧力センサのベースラインの変動特性であるドリフトを除去するドリフト除去処理を実行することを特徴とする請求項8に記載の津波予測システム。
  10. 前記ドリフト除去処理では、地震前所定時間分の水圧の時間変化率に基づいてドリフトの
    大きさを算出することを特徴とする請求項9に記載の津波予測システム。
  11. さらに、圧力検出データのデータ処理過程で、ローパスフィルタを施すローパスフィルタ処理を実行することを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載の津波予測システム。
  12. さらに、前記微分処理が実行された津波微分波形に基づいて、解析対象海域における複数の単位波源要素における変動量を算出する単位波源要素変動量算出処理を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の津波予測システム。
  13. さらに、前記単位波源要素変動量算出処理で算出された複数の単位波源要素における変動量に基づいて、沿岸における予測点の変動量を算出する沿岸予測点変動量算出処理を実行することを特徴とする請求項12に記載の津波予測システム。
  14. さらに、前記沿岸予測点変動量算出処理で算出された変動量が所定以上であるとき警報を行う警報処理を実行することを特徴とする請求項13に記載の津波予測システム。
JP2018047644A 2018-03-15 2018-03-15 津波予測システム Active JP6902790B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018047644A JP6902790B2 (ja) 2018-03-15 2018-03-15 津波予測システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018047644A JP6902790B2 (ja) 2018-03-15 2018-03-15 津波予測システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019158712A true JP2019158712A (ja) 2019-09-19
JP6902790B2 JP6902790B2 (ja) 2021-07-14

Family

ID=67996094

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018047644A Active JP6902790B2 (ja) 2018-03-15 2018-03-15 津波予測システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6902790B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021075145A1 (ja) * 2019-10-18 2021-04-22

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102609249B1 (ko) 2021-11-05 2023-12-04 주식회사 일렉오션 Cctv를 이용한 수위 자동 산출방법

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6252484A (ja) * 1985-09-02 1987-03-07 Japanese National Railways<Jnr> 卓越周波数算出装置
JPH04225190A (ja) * 1990-12-27 1992-08-14 Omron Corp 人体検出器
JP2005206019A (ja) * 2004-01-22 2005-08-04 Ichikoh Ind Ltd 車両用灯具
US20060195263A1 (en) * 2005-02-28 2006-08-31 Christian Meinig System for reporting high resolution ocean pressures in near realtime for the purposes of Tsunami monitoring
JP2008089316A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Kyoto Univ 津波波源推定方法及び津波波高予測方法並びにその関連技術
JP2012032302A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Mori Seiki Co Ltd 移設検知方法及び移設検知ユニット
JP2013003036A (ja) * 2011-06-20 2013-01-07 Nec Network & Sensor Systems Ltd 津波検出システムおよび津波検出方法
JP2015190861A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 株式会社明電舎 車両の運動性能解析方法
JP2017151047A (ja) * 2016-02-26 2017-08-31 株式会社竹中工務店 津波検知装置
JP2017167008A (ja) * 2016-03-17 2017-09-21 国立研究開発法人防災科学技術研究所 出力周波数補正方法、津波警報装置、及び、津波警報システム

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6252484A (ja) * 1985-09-02 1987-03-07 Japanese National Railways<Jnr> 卓越周波数算出装置
JPH04225190A (ja) * 1990-12-27 1992-08-14 Omron Corp 人体検出器
JP2005206019A (ja) * 2004-01-22 2005-08-04 Ichikoh Ind Ltd 車両用灯具
US20060195263A1 (en) * 2005-02-28 2006-08-31 Christian Meinig System for reporting high resolution ocean pressures in near realtime for the purposes of Tsunami monitoring
JP2008089316A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Kyoto Univ 津波波源推定方法及び津波波高予測方法並びにその関連技術
JP2012032302A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Mori Seiki Co Ltd 移設検知方法及び移設検知ユニット
JP2013003036A (ja) * 2011-06-20 2013-01-07 Nec Network & Sensor Systems Ltd 津波検出システムおよび津波検出方法
JP2015190861A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 株式会社明電舎 車両の運動性能解析方法
JP2017151047A (ja) * 2016-02-26 2017-08-31 株式会社竹中工務店 津波検知装置
JP2017167008A (ja) * 2016-03-17 2017-09-21 国立研究開発法人防災科学技術研究所 出力周波数補正方法、津波警報装置、及び、津波警報システム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
TSUSHIMA, HIROAKI, ET AL.: "Near-field tsunami forecasting from cabled ocean bottom pressuredata, [online]", JOURNAL OF GEOPHYSICAL RESEARCH, vol. 114, JPN7021000984, 2009, pages 1 - 20, ISSN: 0004472557 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021075145A1 (ja) * 2019-10-18 2021-04-22

Also Published As

Publication number Publication date
JP6902790B2 (ja) 2021-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109416408B (zh) 震中距估计装置、震中距估计方法以及计算机可读记录介质
JP5905646B2 (ja) 津波監視システム
CN105445756A (zh) 构造物的安全性诊断系统
JP6132990B2 (ja) 状態推定装置
Hernandez Efficient sensor placement for state estimation in structural dynamics
JP5007391B2 (ja) 津波波源推定方法及び津波波高予測方法並びにその関連技術
CN111443384B (zh) 确定节点深度和水柱通过速度
JP6902790B2 (ja) 津波予測システム
KR101720327B1 (ko) 수중 이상체의 위치 측정 장치 및 방법
JP6101950B2 (ja) 地震の主要動強さの予測方法および予測システム
KR101303417B1 (ko) 정보 처리 장치, 정보 처리 방법 및 기록 매체
CN104180873A (zh) 一种单波束测深仪水深粗差检测修正方法及系统
TW201643427A (zh) 土質判定裝置、土質判定方法及記錄土質判定程式之記錄媒體
JP6291648B2 (ja) 地震の主要動の到達判定方法および判定システム
JP6598706B2 (ja) 津波検知装置
JP4721324B2 (ja) 加速度センサを用いる地盤等の変位モニタリング方法
JP2020071794A (ja) 異常自然現象検知システム、及び異常自然現象検知方法
JP6457276B2 (ja) 地震動補正装置、それを用いた地震動補正システム、及び地震動補正方法
CA2883062C (en) Method for localizing a marine mammal in an underwater environment implemented by a pam system, corresponding device, computer program product and non-transitory computer-readable carrier medium
US10444269B2 (en) Apparatus and method for performing grid adaption in numerical solution of recursive bayesian estimators
JP6610898B2 (ja) 横メタセンタ高さ推定装置及び横メタセンタ高さ推定方法
JP6189923B2 (ja) 地震予測装置
JP5737754B2 (ja) 津波検出システムおよび津波検出方法
US20140034388A1 (en) Seismic Navigation
JP2016085096A (ja) データ処理方法、データ処理装置、及びデータ処理プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20180330

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210609

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6902790

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250